JP7523866B2 - 光学式エンコーダ - Google Patents
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Description
このような光学式エンコーダでは、光源から照射された光は、スケールにおける格子状のパターンを介して複数の回折光となる。複数の回折光は、格子状のパターンと同じ周期の干渉縞を生成する。受光手段は、この干渉縞を受光し、検出ヘッドは、受光手段が受光した干渉縞から信号を検出する。光学式エンコーダは、検出ヘッドによる検出結果(信号)からスケールと検出ヘッドとの相対移動量を算出する。
ここで、前述のような3格子原理を用いた光学式エンコーダでは、以下のような問題が生じることがある。
光電子スケール読取り装置は、光電子スケール読取り装置における各構成部材等が有するパラメータに基づいて光源を設計することで、信号の検出精度の維持を図っている。
以下、本発明の第1実施形態を図1から図4に基づいて説明する。
図1は、第1実施形態に係る光学式エンコーダ1を示す斜視図である。
光学式エンコーダ1は、図1に示すように、板状のスケール2と、測定方向であるX方向に沿ってスケール2と相対移動可能に設けられる検出ヘッド3と、を備えるリニアエンコーダである。検出ヘッド3は、スケール2に向かって光を照射する光源4と、光源4とスケール2との間に配置される複数の格子板5と、光を受光する受光手段6と、を備える。これらを備えた検出ヘッド3は、スケール2に対して測定方向であるX方向に一体で進退可能に設けられている。リニアエンコーダは、検出ヘッド3をスケール2に沿って移動させることで、スケール2と検出ヘッド3との相対移動量から位置情報を取得する。
なお、以下の説明および各図面において、スケール2の測定方向であり長手方向をX方向とし、スケール2の短手方向をY方向とし、X方向およびY方向と直交する高さ方向をZ方向と記す。
光源4は、スケール2の一面に向かって平行光を照射する。光源4は、LED(Light Emitting Diode)が用いられている。なお、以下の説明および各図面において、光源4から照射された光の光路は、矢印にて記載する。光源4にLEDが用いられている理由は後述する。
具体的には、第1格子板51は、光源4とスケール2との間に配置され、光源4からの光が照射される。第2格子板52は、第1格子板51とスケール2との間に配置され、第1格子板51を介した光をスケール2に向かって照射する。第3格子板53は、スケール2と受光手段6との間に配置され、スケール2により反射された光が照射される。第3格子板53は、スケール2により反射された光を受光手段6に向かって照射する。
以下、図2を用いて、光源4から照射された光の光路と、複数の格子板5の格子510,520,530および複数の受光素子60の設計方法を説明する。なお、図2では、光の光路の説明の都合上、スケール2に照射された光は、図1とは異なりスケール2を透過させた状態で記載している。
複数の回折光は、光軸と同じ方向に進行する回折光を0次回折光とすると、0次回折光を基準として回折角度が大きくなる方向に向かって±1次回折光、±2次回折光と順序づけることができる。
以下、複数の格子板5の格子510,520,530の設計方法および光源4から受光手段6までの信号回折光の光路について説明する。
先ず、光源4からの光は第1格子板の格子510により複数の回折光となり回折される。信号回折光となる±1次回折光は、角度θ0で第2格子板52に照射される。このとき、光源4からの光の波長をλとしたとき、角度θ0は、「sinθ0=n×λ÷g」にて表すことができる。
次に、第2格子板52に照射された±1次回折光は、格子520により回折されスケール2に照射される。第2格子板52で回折された信号回折光となる±1次回折光は、第1格子板5で回折されたときとは±が反転してスケール2に照射される。このとき、±1次回折光は、角度θ0でスケール2に入射し、スケール2上で交わる。
第3格子板53に照射された±1次回折光は、格子530により回折され受光手段6に照射される。第3格子板53で回折された信号回折光となる±1次回折光は、スケール2により反射されたときとは±が反転して受光手段6に照射される。このとき、±1次回折光は、角度θ1で受光手段6に入射し、受光手段6上に干渉縞を生成する。受光手段6の複数の受光素子60は、干渉縞からスケール2に対する検出ヘッド3の移動量に関する信号を検出する。
図4に示すように、光学式エンコーダ1は、スケール2が傾きを有していたとしても、測定誤差が生じることを抑制し、信号の検出精度を維持することができる。
具体的には、スケール2がY方向を軸に回転し角度αの傾きを有していたとき、第2格子板52からスケール2に照射された光は、スケール2にて反射し、第2格子板52における照射位置から-X方向に距離T1ずれて第3格子板53に照射される。第3格子板53に照射された光は、第1格子板51における照射位置から-X方向に距離T2ずれて受光手段6に照射される。このとき、スケール2から第3格子板53を通過し受光手段6に照射される光には、光てこが作用する。これにより、スケール2が角度αの傾きを有していたとしても、傾きによる影響が相殺されるため、光学式エンコーダ1は、測定誤差が生じることを抑制し、信号の検出精度を維持することができる。
(1)光学式エンコーダ1は、第1格子板51と第2格子板52と第3格子板53とのそれぞれの格子510,520,530の所定の周期P1,P2,P3と、複数の受光素子60の所定の周期Pと、をスケール2の格子状のパターン20の所定の周期gに基づいて設計することで、構成部材の互いの配置位置が変動することにより生じる光の進行方向の変化を抑制することができる。
(2)光学式エンコーダ1は、光源4を設計しなくとも、複数の格子板5が備える格子510,520,530および複数の受光素子60の設計を工夫することで信号精度の維持を図ることができる。したがって、光学式エンコーダ1は、構成部材の互いの配置位置が変動し離間距離に偏差が生じたとしても、光源4の設計における制約を考慮することなく、信号の検出精度を維持することができる。
(4)光学式エンコーダ1は、第1格子板51と第2格子板52とスケール3と第3格子板53と受光手段6と、のそれぞれの離間距離を等間隔とすることで、分割された光の受光手段におけるオーバーラップ量の減少をさらに抑制することができる。
(7)所定の定数nは、0.5であることで、0.5以外の定数nとした場合と比較して、受光手段6における分割された光のオーバーラップ量を安定させることができる。また、0.5以外の定数nとした場合と比較して、所定の周期を容易に算出することができるため、設計における効率化を図ることができる。
以下、本発明の第2実施形態を図5および図6に基づいて説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
前記第1実施形態では、複数の格子板5の各格子510,520,530の所定の周期P1,P2,P3と、複数の受光素子60の所定の周期Pとを定める所定の定数nは、0.5であった。
第2実施形態では、複数の格子板5Aの各格子510A,520A,530Aの所定の周期P1,P2,P3と、複数の受光素子60Aの所定の周期Pとを定める所定の定数nは、0.5とは異なる0から1の間の数値である点で前記第1実施形態と異なる。具体的には、第2実施形態では、所定の定数nは、0.25としている。
(8)複数の格子板5Aの各格子510A,520A,530Aの所定の周期P1,P2,P3と、複数の受光素子60Aの所定の周期Pとを定める所定の定数nは、前記第1実施形態における0.5以外の数値とすることができる。したがって、光学式エンコーダ1Aは、設計の自由度を向上させることができる。
以下、本発明の第3実施形態を図7に基づいて説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
第3実施形態では、光学式エンコーダ1Bは、第4格子板54をさらに備えるとともに、複数の受光部61,62,63を有する受光手段6Bを備える点で前記第1実施形態と異なる。光学式エンコーダ1Bは、第4格子板54および受光手段6Bを除き、第1実施形態における光学式エンコーダ1と略同様の構成を有する。
複数の格子板5Bは、前記第1実施形態と同様の第1格子板51と、第2格子板52と、第3格子板53と、を備える。また、複数の格子板5Bは、第3格子板53と受光手段6Bとの間に配置され、第3格子板53を介した光を受光手段6Bに向かって照射する第4格子板54をさらに備える。
受光手段6Bは、第1受光部61と第2受光部62と第3受光部63とを有する。
第4格子板54を通過した光は、主に0次回折光と、±1次回折光と、±2次回折光とに分割される。第1受光部61と第2受光部62と第3受光部63とは、それぞれにおいて干渉縞を生じる次数の回折光を信号回折光として受光する。第2受光部62は、主に第4格子板54を通過した0次回折光を信号回折光として受光する。第1受光部61と第2受光部62と第3受光部63とには、それぞれ120°ずつ位相がずれた干渉縞が生成される。受光手段6Bは、第1受光部61と第2受光部62と第3受光部63とに生成された干渉縞に基づいてスケール2に対する検出ヘッド3Bの変位量を検出する。なお、受光手段6Bには、PDAやPSD、CCD等の任意の検出器を採用可能である。
このように、光学式エンコーダ1Bでは、第1実施形態における所定の周期Pで配置される複数の受光素子60を採用できない場合であっても、格子状のパターン20の周期gに基づいて求められる所定の周期P4で配置される格子540を有する第4格子板54を備えることで、測定誤差が生じることを抑制し、信号の検出精度を維持することができる。
(9)光学式エンコーダ1Bは、第1格子板51および第4格子板54と、第2格子板52および第3格子板53と、第3格子板53およびスケール2と、の離間距離dを等しくすることができる。したがって、光学式エンコーダ1Bは、受光手段6Bにおける光のオーバーラップ量の減少を抑制することができる。
(10)光学式エンコーダ1Bは、複数の格子板5Bの格子510,520,530,540の所定の周期P1,P2,P3,P4を設計することで、オーバーラップ量が減少することを抑制することができる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、リニアエンコーダである光学式エンコーダ1,1A~1Bに本発明を用いる場合を説明したが、光学式エンコーダであれば、検出器の形式や検出方式等は特に限定されるものではない。
前記各実施形態では、受光手段6,6A~6Bは、主に±1次回折光により生成される干渉縞から信号を検出していたが、受光手段は、光を受光し信号を検出することができれば、どのような光を信号として受光してもよい。
前記第1実施形態および前記第2実施形態では、第1格子板51,51Aおよび受光手段6,6AはXY平面S1上に配置されていた。また、第2格子板52,52Aおよび第3格子板53,53AはXY平面S2上に配置されることで同一平面上に配置されていた。前記第3実施形態では、第1格子板51および第4格子板54はXY平面S1上に配置されていた。また、第2格子板52および第3格子板53はXY平面S2上に配置されることで同一平面上に配置されていた。しかしながら、各構成部材は、同一平面上に配置されていなくてもよい。
2 スケール
3,3A~3B 検出ヘッド
4 光源
5,5A~5B 複数の格子板
51,51A 第1格子板
510,510A 第1格子板の格子
52,52A 第2格子板
520,520A 第2格子板の格子
53,53A 第3格子板
530,530A 第3格子板の格子
54 第4格子板
540 第4格子板の格子
6,6A~6B 受光手段
60,60A 受光素子
Claims (6)
- 測定方向に沿って所定の周期で形成される格子状のパターンを一面に有する板状のスケールと、測定方向に沿って前記スケールと相対移動可能に設けられる検出ヘッドと、を備える光学式エンコーダであって、
前記検出ヘッドは、
前記スケールに向かって光を照射する光源と、
前記光源と前記スケールとの間に配置されるとともに前記スケールの板面と平行に配置され、一面に所定の周期で形成される格子を有する複数の格子板と、
前記スケールにより反射され前記複数の格子板を介した光を受光する受光手段と、を備え、
前記複数の格子板は、
前記光源からの光が照射される第1格子板と、
前記第1格子板と前記スケールとの間に配置され、前記第1格子板を介した光を前記スケールに向かって照射する第2格子板と、
前記スケールと前記受光手段との間に配置され、前記スケールにより反射された光が照射される第3格子板と、
前記第3格子板と前記受光手段との間に配置され、前記第3格子板を介した光を前記受光手段に向かって照射する第4格子板と、を備え、
前記格子状のパターンの所定の周期をgとし、前記格子の所定の周期を定める0から1の間の所定の定数をnとするとき、
前記第1格子板の格子は、g÷nの周期で形成され、
前記第2格子板の格子は、g÷n÷2の周期で形成され、
前記第3格子板の格子は、g÷│1-n│÷2の周期で形成され、
前記第4格子板の格子は、g÷│1-n│の周期で形成されることを特徴とする光学式エンコーダ。 - 測定方向に沿って所定の周期で形成される格子状のパターンを一面に有する板状のスケールと、測定方向に沿って前記スケールと相対移動可能に設けられる検出ヘッドと、を備える光学式エンコーダであって、
前記検出ヘッドは、
前記スケールに向かって光を照射する光源と、
前記光源と前記スケールとの間に配置されるとともに前記スケールの板面と平行に配置され、一面に所定の周期で形成される格子を有する複数の格子板と、
前記スケールにより反射され前記複数の格子板を介した光を受光する複数の受光素子を有する受光手段と、を備え、
前記複数の格子板は、
前記光源からの光が照射される第1格子板と、
前記第1格子板と前記スケールとの間に配置され、前記第1格子板を介した光を前記スケールに向かって照射する第2格子板と、
前記スケールと前記受光手段との間に配置され、前記スケールにより反射された光が照射される第3格子板と、を備え、
前記複数の受光素子は、
前記スケールの板面と平行な前記受光手段の一面に所定の周期で形成され、
前記格子状のパターンの所定の周期をgとし、前記格子の所定の周期および前記複数の受光素子の所定の周期を定める0から1の間の所定の定数をnとするとき、
前記第1格子板の格子は、g÷nの周期で形成され、
前記第2格子板の格子は、g÷n÷2の周期で形成され、
前記第3格子板の格子および前記複数の受光素子は、g÷│1-n│÷2の周期で形成されることを特徴とする光学式エンコーダ。 - 請求項1または請求項2に記載された光学式エンコーダにおいて、
前記所定の定数nは、0.5であることを特徴とする光学式エンコーダ。 - 請求項1に記載された光学式エンコーダにおいて、
前記第1格子板および前記第4格子板、または、前記第1格子板および前記受光手段と、前記第2格子板および前記第3格子板とは、それぞれ同一平面上に配置されていることを特徴とする光学式エンコーダ。 - 請求項1に記載された光学式エンコーダにおいて、
前記第1格子板と前記第2格子板と前記スケールと前記第3格子板と、前記第4格子板または前記受光手段と、のそれぞれの離間距離は、等間隔であることを特徴とする光学式エンコーダ。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載された光学式エンコーダにおいて、
前記光源は、LEDであることを特徴とする光学式エンコーダ。
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