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JP7523943B2 - 粒子材料及び樹脂組成物 - Google Patents
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JP7523943B2 - 粒子材料及び樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、粒子材料及び樹脂組成物に関する。
従来から樹脂材料に対して、無機物からなる粒子材料を分散させることが行われている。粒子材料を分散させることにより得られる樹脂組成物は物理的特性に優れたものになる。
特開2011-126994号公報
特に、ナノメートルオーダーの一次粒子からなる凝集体を樹脂材料中に分散させた樹脂組成物は高い物理的特性を示すことが分かった。特に凝集体は、小さな粒径を持つ一次粒子に由来する性状(透明性、樹脂組成物の表面の滑らかさなど)と、凝集体自身の粒径の大きさに由来する性状(機械的特性など)とのバランスが求められる分野に採用されることがある。
ところで、粒子材料を構成する無機物は樹脂材料に接触することにより樹脂材料に影響を与える場合がある(特許文献1)。特に凝集体は、一次粒子が凝集したものであるため比表面積が大きいから樹脂材料に分散させたときの接触面積も大きくなり、粒子材料が樹脂材料に与える影響が大きくなる。例えば、凝集体を樹脂材料中に分散させた樹脂組成物は、時間の経過により変色したり、分解したりするほか、硬化前の樹脂組成物においては経時的に粘度が増加したりする場合があった。
本発明は実情に鑑み完成したものであり、樹脂材料中に分散させた場合に樹脂材料への影響が少ない粒子材料及びその粒子材料を用いた樹脂組成物を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するために本発明者らは鋭意検討の結果、無機材料からなる粒径が一定範囲である一次粒子の凝集体の表面に塩基性物質を付着させることで樹脂材料への影響を効果的に抑制できることがわかった。
上記課題を解決する本発明の粒子材料は、外部に連通する表面を基準とする比表面積直径が0.1nm以上80nm以下、無機物からなる一次粒子から構成され、脱水縮合により粒子間が結合・融着した凝集体と、前記凝集体に付着する塩基性物質とを有する。
特に前記一次粒子は、表面の組成と内部の組成とが異なることが好ましい。樹脂材料に直接接触しない内部の組成として樹脂材料への影響を考慮することなく必要な材料を選択できるようになる。特に前記表面の組成はシリカであり、前記内部の組成はアルミニウム元素を含有するものを選択することができる。また、前記凝集体はシリカから構成されるものを選択することができる。
前記塩基性物質は、アンモニア、有機アミン、シラザン類、窒素を含有する環状化合物、及び、アミノ基含有シラン化合物からなる群から選択される1又は2種以上の化合物であることができる。特に、前記塩基性物質は、ヒンダードアミン(HALS)であることが好ましい。
前記塩基性物質の量は、前記凝集体の表面積を基準として、塩基当量で0.01μmol~5μmolであることが好ましい。
前記凝集体の体積平均粒径は0.1μm以上500μm以下であることが好ましい。
前記一次粒子は、前記内部がベーマイト、前記表面がシリカから構成され、前記脱水縮合は250℃超での焼成により行われていることができる。また、前記一次粒子は、前記内部がγアルミナ、前記表面がシリカから構成され、前記脱水縮合は900℃以上での焼成により行われていることもできる。
上記課題を解決する本発明の樹脂組成物は、上述の粒子材料とその粒子材料を分散する樹脂材料とを有する。
上記課題を解決する本発明の他の樹脂組成物は、外部に連通する表面を基準とする比表面積直径が0.1nm以上80nm以下、無機物からなる一次粒子から構成され、脱水縮合により粒子間が結合・融着した凝集体と、前記凝集体に付着する塩基性物質と、前記凝集体及び前記塩基性物質を分散させる樹脂材料とを有する。
特にこれらの樹脂材料は、透明樹脂材料にすることで透明樹脂組成物を得ることができる。透明樹脂材料を採用する場合には、光透過率(400nm/2mm)が80%以上であることが好ましい。
本発明の粒子材料は、樹脂材料中に分散させたときに樹脂材料への影響が少ないため樹脂材料中に分散させた樹脂組成物の性能向上が実現できる。
実施例における各試料のXRDスペクトルである。 比較例における各試料のXRDスペクトルである。 実施例における各試料のXRDスペクトルである。 比較例における各試料のXRDスペクトルである。 実施例及び比較例における各試料のXRDスペクトルを解析した結果である。 実施例1-0及び比較例1-0における各試料のTG-DTA測定結果である。 試験7における時間経過前後のエポキシ当量の変化を示したグラフである。 試験7における時間経過前後の粘度の変化を示したグラフである。 試験8における時間経過前後のエポキシ当量の変化を示したグラフである。 試験8における時間経過前後の粘度の変化を示したグラフである。
本実施形態の粒子材料及びその粒子材料を用いた樹脂組成物について以下実施形態に基づき詳細に説明を行う。本実施形態の粒子材料は、樹脂材料と接触させたときの樹脂材料への影響が少ない材料である。また、本実施形態の樹脂組成物の特性としては、高い透明性(樹脂材料として透明樹脂材料を採用した場合)、低い熱膨張係数(CTE)、高いガスバリア性、高い弾性率、高い表面硬度、高い圧縮強度、高いアンチブロッキング性が挙げられる。これらの性能は、含有する粒子材料により実現される。
(粒子材料)
本実施形態の粒子材料は、無機物からなる一次粒子から構成される凝集体と、その凝集体の表面に付着する塩基性物質とを有する。
・凝集体
凝集体は、一次粒子が脱水縮合により結合・融着して凝集したものである。凝集体の粒径は特に限定しない。一次粒子の間が結合・融着されていることから一次粒子間が強固に結合され、粒子材料の機械的強度が向上できる。粒径が大きいほど強度を向上することができるため、混合できる限度で粒径を大きくすることが好ましい。例えば薄膜などのように物理的に粒子材料が侵入できない可能性があるような形態に適用する場合には、適用する部分の形態に物理的に侵入できるように、粒子材料の適正な粒度分布が決定される。
凝集体は、体積平均粒径の好ましい下限値として、0.1μm、0.5μm、1.0μmなどが例示できる。体積平均粒径の好ましい上限値としては、500μm、100μm、10μm、5μmなどが例示できる。更に、大きな粒径と小さな粒径とのように複数の粒径にピークをもつようにすることができる。
そして、凝集体は、外気に連通する表面を基準とする比表面積直径が0.1nm以上80nm以下である。比表面積直径は、比表面積(単位質量あたりの表面積)と粒子材料を構成する材料の比重とから算出される値であり、一次粒子の凝集体として構成される2次粒子では、2次粒子を構成する一次粒子の粒径に近い値が算出される。
比表面積直径は、下限値としては0.5nm、1nm、5nm、10nmを採用することができ、上限値としては30nm、50nm、70nmを採用することができる。
凝集体を構成する一次粒子(以下、適宜「構成一次粒子」と称する)は、無機物であることの他は特に限定しない。例えば、アルミナ(γアルミナなど)、ベーマイト、シリカなどが採用できるし、これらの無機物からなる粒子を組み合わせることもできる。組み合わせる場合には1つの構成一次粒子内で組み合わせても良いし、別の組成からなる構成一次粒子を組み合わせても良い。
また、表面の組成と内部の組成とが異なる無機物から構成することもできる。表面の組成と内部の組成とを異なるものにすることにより、構成一次粒子内において内部を構成する材料が外部に影響を及ぼし難くなる。また、外部からの影響が内部に及び難くなる。そして表面の組成と内部の組成とが相互作用を起こすことで予期できない効果を発揮できることがある。予期できない効果としては、内部の組成としてγアルミナを採用したときに表面を別の材料(例えばシリカ)にすることによりγアルミナの結晶の相転移の態様に影響を与えることが例示できる。γアルミナは、加熱により相転移することが知られているが、表面を別の材料にて構成した構成一次粒子中に存在するγアルミナは、γアルミナ単独では相転移が生じる温度にまで加熱しても相転移しないことを確認している。従って、脱水縮合による凝集体の製造を900℃以上(好ましくは950℃以上、1000℃以上)で行うことができる。
また、内部の組成としてベーマイトを採用し、表面としてシリカを採用すると、加熱によるベーマイトからアルミナ(特にγアルミナ)への転移が抑制できる。従って、脱水縮合による凝集体の製造を250℃超で行うことができる。
更に、その他の組成(例えば全体が単一の組成からなるもの)をもつ構成一次粒子を含有することも可能である。構成一次粒子として含有することが可能な粒子としては、原子番号38以上の元素の酸化物からなる第2粒子が例示できる。具体的に含有することが好ましい酸化物に含まれる原子番号が38以上の元素としては、ジルコニウムが挙げられる。構成一次粒子の粒子形状としては特に限定しない。
構成一次粒子の表面の組成、内部の組成のそれぞれについてどのような組成の無機物を採用するかは任意である。ここで、表面の組成としてはシリカを選択することが好ましい。シリカは表面に対して種々の表面処理を行うことが容易であり、物理的安定性、化学的安定性共に高いほか、合成が容易であるからである。光学的な特性向上の観点からは非晶質シリカを採用することが好ましい。
表面と内部との比率については特に限定しない。表面については内部を概ね隙間無く被覆することが好ましい。
粒子材料は、表面に有機物からなる被覆層をもつことができる。被覆層は構成一次粒子の表面を被覆する層である。
被覆層の厚みは特に限定しないが粒子材料の表面を概ね隙間無く被覆することが好ましい。被覆層を有する場合には、凝集した構成一次粒子の間に介在させることもできるほか、構成一次粒子が凝集した状態でその表面を被覆して構成一次粒子同士が直接凝集した状態になった上で被覆されていることもできる。被覆層は構成一次粒子の表面に対して共有結合されているか分子間力結合などにより物理的に結合されているかの何れかが望ましい。被覆層を構成する有機物としては、シラン化合物の縮合物であることが好ましい。シラン化合物としてはSiORを2つ以上もつ化合物とすると縮合物からなる被覆層が形成できる。シラン化合物の縮合物を製造する方法としては、前述のシラン化合物を構成一次粒子(凝集体を形成する前後を問わない)の表面に接触させた状態で縮合させることにより行うことができる。構成一次粒子は、無機材料から構成され、その表面にはOH基を有することが通常である。そのため前述のシラン化合物は、構成一次粒子の表面に存在するOH基と反応して共有結合を形成することができる。
また、粒子材料は、表面又は内部の組成としてAlを採用する場合に、X線回折での2θが45°~49°と64°~67°とにそれぞれ存在するピークの半値幅が0.5°以上であることが好ましい。2θが45°~49°の範囲にあるピーク(第1ピーク)は、γアルミナであり、2θが64°~67°の範囲にあるピーク(第2ピーク)は、γアルミナである。この範囲に存在するピークの半値幅が0.5°以上になるとαアルミナが生成していないため好ましい。
更に、粒子材料は、表面又は内部の組成としてベーマイトを採用する場合に、X線回折での2θが37°~39°と71°~73°とにそれぞれ存在するピークの半値幅が2.5°以下であるか、及び/又は、45°~49°と64°~67°とにそれぞれ存在するピークの半値幅が2.5°以下であることが好ましい。2θがこれらの範囲にあるピークは、ベーマイトであり、この範囲に存在するピークの半値幅が2.5°以下になるとベーマイトが残存しているため好ましい。
・塩基性物質
塩基性物質はルイス塩基である。塩基性物質は単一化合物をそのまま用いてもよいし、2種以上の塩基性物質を混合してもよい。塩基性物質は窒素を含有するものが好ましい。窒素を含有する塩基性物質としては、アンモニア、有機アミン、シラザン類、窒素を含有する環状化合物、アミノ基含有シラン化合物が例示できる。特に塩基性物質は、ヒンダードアミンであることが好ましい。本明細書中におけるヒンダードアミンは、二級又は三級アミンであり、二級又は三級アミンの窒素に結合する2つの炭素が第三級炭素である化合物である。ヒンダードアミンとしては、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレート;1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルメタクリレート;2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレート;2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルヘキサデカノエート;2,2,6,6-テトラメチルピペリジンー4-イルオクタデカノエートが例示でき、これらの中では、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルメタクリレートが好ましい。
塩基性物質は、上述の凝集体の表面に付着している。付着した塩基性物質の態様としては特に限定されず、粒子状になっていたり、皮膜状になっていたりすることができる。粒子状になっている場合には粒子状にした塩基性物質を凝集体と混合することで調製でき、皮膜状になっている場合には塩基性物質を何らかの溶媒に溶解させた溶液とした上で凝集体の表面に付着させた後に溶媒を加熱などにより除去することで皮膜化することができる。
塩基性物質の量としては特に限定しないが、凝集体の表面を一様に被覆できる程度や、凝集体の表面に存在する活性点を全て被覆できる程度の量にすることが好ましい。その他の量の決定方法としては、凝集体の表面積を基準として0.001mg/m~5mg/m程度にすることができる。特に下限値としては、0.005mg/m、0.01mg/m、0.02mg/m、0.03mg/m、0.05mg/mを採用することができ、上限値としては、2mg/m、1mg/m、0.5mg/m、0.3mg/m、0.25mg/mを採用することができる。これらの下限値及び上限値は任意に組み合わせることが可能である。
塩基性物質は、前述の被覆層に含有させることもできる。被覆層に含有させる場合には、被覆層を構成する材料中に塩基性物質を含有させる。被覆層を構成する材料としては高分子材料が好ましい。高分子材料は、有機、無機、及びそれらの複合物の何れであっても良い。
(粒子材料の製造方法)
本実施形態の粒子材料の製造方法は、上述の本実施形態の粒子材料のうち、構成一次粒子としてコアシェル構造をもつものを好適に製造することができる方法である。コアシェル構造を有する粒子材料以外については、単一の構成をもつ構成一次粒子を採用し、その構成一次粒子に対して以下に記載の凝集工程を適用することにより粒子材料を製造することができる。
粒子材料の製造方法は、分散工程と被覆工程と必要に応じて選択できるその他の工程とを有する。その他の工程としては、凝集工程、改質工程、粒度分布調整工程などが挙げられる。
分散工程は、内部の組成をもつ粒子(コア粒子)を液体分散媒中に分散させて分散液とする工程である。コア粒子は、常法により得ることができる。例えば、内部の組成の前駆体となる化合物を反応させて製造できる。例えば内部の組成としてベーマイトを採用する場合には、粉砕などにより適正な粒径とした水酸化アルミニウムを前駆体として採用し、水熱処理することでベーマイトからなるコア粒子を得ることができる。また、適正な粒径とした酸化アルミニウムを前駆体として採用し、酸やアルカリ水溶液中で加熱することでコア粒子を得ることができる。
被覆工程は、得られた分散液に対して、反応により表面の組成になる化合物である前駆体を添加し表面の組成を生成することによってコア粒子の表面を表面の組成にて被覆・形成した被覆粒子とする工程である。内部の組成と表面の組成との比率は、添加する前駆体の量により制御できる。前駆体としては、どのような化合物を採用しても良い。表面の組成としてシリカを採用する場合は、前駆体としてテトラエトキシシランを採用することができる。テトラエトキシシランは、水の存在下で容易にシリカを生成する。例えば、テトラエトキシシランを酸性若しくは塩基性の雰囲気下で加水分解するいわゆるゾルゲル法が採用できる。
凝集工程は、被覆工程の後に行う工程であり、被覆工程にて得られた被覆粒子を加熱して凝集させる工程である。得られた凝集体は、必要な粒度分布になるように粉砕操作や分級操作を行うことができる。凝集工程における加熱温度は被覆粒子間において脱水縮合が生じる温度である。例えば250℃超の温度、450℃以上、500℃以上が例示できる。この温度範囲にて加熱することで得られた粒子材料の強度が向上できる。
改質工程は、被覆工程後に行う工程であり、被覆工程により得られた被覆粒子に対してシラン化合物を表面に接触させて改質する工程である。凝集工程と組み合わせる場合には、前後いずれでも行うことができる。改質工程時に塩基性物質を加えることにより塩基性物質を表面に効果的に導入することが可能になる。また、改質工程において高分子化合物の前駆体を塩基性物質と共に導入した後に重合反応を進行させることで表面に塩基性物質を導入することができる。
(樹脂組成物:その1)
本実施形態の樹脂組成物は、上述した粒子材料と、その粒子材料を分散する樹脂材料とを有する。樹脂材料として透明樹脂材料を採用した場合には、光透過率が80%以上であり、特に85%以上、90%以上にすることが好ましい。光透過率は、厚み2mmの試験試料を用いて波長400nmの光線を用いて測定を行う。透明樹脂材料を採用する場合には、粒子材料と透明樹脂材料との混合比は、上述の光透過率が達成できる範囲内で決定し、粒子材料の割合が多くすることが機械的特性向上の観点からは好ましい。
採用できる粒子材料は上述した通りであるため更なる説明は省略する。樹脂材料は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などの通常の樹脂材料が選択できる。例えば、エポキシ樹脂,ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンが挙げられる。
樹脂材料中に粒子材料を分散させる方法としては特に限定しない。例えば、樹脂材料として熱可塑性樹脂を採用する場合には加熱溶融した樹脂材料と粒子材料とを混合して混練したり、樹脂材料の前駆体(樹脂前駆体材料:モノマーなど)と粒子材料とを混合した後に重合反応を行ったりすることで樹脂組成物を得ることができる。樹脂材料が熱硬化性樹脂である場合には、樹脂材料の前駆体(モノマー、プレポリマーなど)と粒子材料とを混合した後に硬化させることができる。
なお、樹脂前駆体材料として光重合性の材料を採用することで光重合性の樹脂組成物が提供できる。光重合性の樹脂組成物は、型内に封入後、光線を照射することにより成形体を製造するために用いたり、いわゆる光造形型の3Dプリンタの造形用の光硬化性樹脂材料として用いることができる。重合後の樹脂組成物について、高い透明性、低い熱膨張係数(CTE)、高い弾性率が期待できる。
参考:樹脂組成物:その2)
本実施形態の樹脂組成物は、上述の本実施形態の粒子材料の主要構成要素である凝集体と、塩基性物質とが個別に樹脂材料に分散される構成をもつ。樹脂材料については上述の樹脂組成物(その1)にて説明したものがそのまま採用できる。凝集体と塩基性物質はどちらを先に樹脂材料に分散させても良いし、両者を同時に樹脂材料に分散させても良い。凝集体や塩基性物質の種類や量については上述の本実施形態の粒子材料及び樹脂組成物にて説明したものが採用できる。
本発明の粒子材料及びその製造方法並びに樹脂組成物について実施例に基づき以下詳細に説明を行う。まずは本実施例の粒子材料の主要構成要素である凝集体の製造方法について説明する。
(試験1:表面の組成としてシリカ、内部の組成としてベーマイトを採用した一次粒子からなる凝集体の製造)
川研ファインケミカル株式会社製のアルミゾル10A(Alを10質量%含有:短径×長径は10nm×50nm:コア粒子に相当)100質量部にイソプロパノール(IPA)40質量部を加えて、テトラエトキシシラン(TEOS:表面の組成であるシリカの前駆体)10質量部を添加した。この混合比を採用することで最終的に得られる凝集体中のベーマイトとシリカとの質量比は理論上78:22である。
室温で24時間反応したのちアンモニア水で中和して構成一次粒子からなるゲル状の沈殿物を得た。沈殿物を純水で洗浄し、160℃、2時間乾燥し、ジェットミルで平均粒子径を2μm以下に粉砕して実施例1-0の凝集体を得た。
実施例1-0の凝集体を650℃2時間熱処理して実施例1-1の凝集体を得た。850℃、2時間熱処理して実施例1-2の凝集体を得た。
実施例1-1の凝集体を1100℃、2時間熱処理して実施例1-3の凝集体を得た。実施例1-1の凝集体を1200℃、2時間熱処理して実施例1-4の凝集体を得た。更に実施例1-0の凝集体を、250℃(実施例1-5)、400℃(実施例1-6)、450℃(実施例1-7)で2時間熱処理して各実施例の凝集体を得た。実施例1-0~実施例1-7の凝集体の体積平均粒径、比表面積、屈折率を表1に示す。体積平均粒径はレーザー回折式粒度測定装置を用いて行った。比表面積は、窒素を用いたBET法にて測定した。粒子の屈折率は以下の方法で定義した。屈折率が既知の2種類の溶媒で配合比の異なる混合溶媒を複数水準用意し,これに粒子を分散させた際,透過率80%以上(589nm/10mm)かつ最も混合液が透明である点の混合液の屈折率が粒子の屈折率とした。また混合液の透過率が80%に満たない場合は光学的に非完全不透明と定義した。実施例1-0~1-4のそれぞれのXRDスペクトルは図1に、実施例1-5~1-7のそれぞれのXRDスペクトルは図3にまとめた。それぞれのXRDの測定結果から算出した各実施例における2θが45°~49°と64°~67°とにそれぞれ存在するピークの半値幅(FWHM)を表2に示す。
Figure 0007523943000001
Figure 0007523943000002
表1より明らかなように、実施例1-0の凝集体は、ベーマイトの屈折率である1.65とシリカの屈折率である1.45~1.47と両者の混合比(78:22)とから算出される値(約1.60)と近い値を示している。そして実施例1-1~1-4の凝集体は、高温での加熱によりベーマイトがγアルミナに転移された結果、屈折率が高くなり1.62~1.63になった。
また、XRDの測定結果から2θが45°~49°と64°~67°とにそれぞれ存在するピークの半値幅はそれぞれ0.7°以上で有り、αアルミナに由来する結晶の生成は認められなかった。通常、ベーマイトは、1200℃程度で加熱するとαアルミナになるが、表面をシリカで覆うことでαアルミナ化が抑制できることがわかった。
また、それぞれの実施例における比表面積直径は、650℃までの加熱では340m/g弱程度と変わりなく、それより高い温度(例えば850℃以上)では加熱の温度が高くなるにつれて大きくなり、構成一次粒子同士の焼結が進んでいることが認められ、凝集体の強度が高くなっていることが推測できる。
ベーマイトは高温にて加熱することでγアルミナに転移するため、この生成・消失を検討することで、ベーマイトからγアルミナへの転移が表面に存在するシリカによりどのように影響を受けるかを検討した。
具体的には、図3及び4の結果から、ベーマイトの消失及びγアルミナの生成を解析し、加熱温度の変化と表面のシリカの有無の影響を検討した。各ピークについて2θが38°、50°、64°、72°近傍のピークがベーマイト由来のピークであり、45°、67°近傍のピークがγアルミナ由来のピークである。上述のベーマイト由来の各ピークが全て存在し、その半値幅(FWHM)が全て狭い(例えば2.5°以下、好ましくは0.5°以下)である場合にベーマイトが主成分であると判断した。また、上述のγアルミナ由来の各ピークが全て存在し、その半値幅が全て0.5°以上(好ましくは3.0°以上)である場合にγアルミナが相当量生成したと判断した。解析結果を図5に示す。
今回の各試料は最初はベーマイトのみから構成されγアルミナは殆ど含有していないため、γアルミナ由来のピークが上述した基準で観測された場合にベーマイトからγアルミナへの転移が進行していることが分かる。更に、これらの試料について屈折率を測定し図5に合わせて示す。
図5より明らかなように、250℃で加熱した比較例1-5ではγアルミナ由来のピークは小さくベーマイトが主成分であったが、400℃で加熱した比較例1-6、450℃で加熱した比較例1-7と加熱温度を高くするにつれてγアルミナに転移されていることが分かったγアルミナに転移していることで屈折率も大きくなった。
それに対して表面をシリカで形成した実施例1-5~1-7は、250℃(実施例1-5)、400℃(実施例1-6)、450℃(実施形態1-7)で加熱してもいずれもベーマイトが主成分でγアルミナの生成は殆ど認められなかった。屈折率も大きな変動を示さなかった。このように高温で加熱できることベーマイトのままで凝集体間を強固に結合させることができた。
参考までに実施例1-0及び比較例1-0についてTG-DTA測定を行った結果を図6に示す。実施例1-0の試料は、460℃近傍にて吸熱ピークが認められ、この温度付近でベーマイトがγアルミナに転移していることが分かった。それに対して比較例1-0の試料は、420℃近傍にて吸熱ピークが認められ、この温度は表面をシリカにて形成している実施例1-0における吸熱ピークを示す温度よりも40℃低いものであった。
(試験2:有機物から成る被覆層の形成:その1)
実施例1-2の凝集体(160℃で乾燥後850℃で焼結)を表3に示した配合量でミキサーに入れたのち、表3に示す有機物配合量(シラン化合物の量)に相当するシラン化合物溶液を撹拌しながら投入して表面処理を行った。シラン化合物溶液は、シラン化合物としてのビニルトリメトキシシラン(信越化学製KBM-1003)、IPA、水の等量混合液とした。
その後室温で1日放置して熟成させた後160℃2時間加熱し液成分を揮発させ実施例2-1~2-3の複合凝集体を得た。この表面処理により凝集体の表面に有機物からなる被覆層が形成された。
Figure 0007523943000003
表3より明らかなように、シラン化合物の処理量を多くすることで被覆層を厚くすることが可能になり、被覆層を厚くするにつれて屈折率が小さくなることが分かった。
(試験3:有機物から成る被覆層の形成:その2)
実施例1-0の凝集体(160℃で乾燥のみ)を表4に示した配合量でミキサーに入れたのち、表4に示す有機物配合量(シラン化合物の量)に相当するシラン化合物溶液を撹拌しながら投入して表面処理を行った。シラン化合物溶液は、シラン化合物としてのビニルトリメトキシシラン(信越化学製KBM-1003)、IPA、水の等量混合液とした。
その後室温で1日放置して熟成させた後160℃2時間加熱し液成分を揮発させ実施例3-1~3-3の複合凝集体を得た。この表面処理により凝集体の表面に有機物からなる被覆層が形成された。
Figure 0007523943000004
表4より明らかなように、シラン化合物の添加量を増やして有機物からなる被覆層を厚くすることにより屈折率を小さくすることが可能になった。
(試験4:有機物から成る被覆層の形成:その3)
TEOSの添加量を表5に記載の量に変更した以外は、上述した実施例1-2と同様の方法にて実施例4-1、4-2、及び4-3の凝集体を製造した。
Figure 0007523943000005
測定された屈折率の値は、TEOSの添加量を増加させることで屈折率を制御できることが分かった。
更に、実施例1-2、4-1、4-2、及び4-3の各凝集体100質量部に対してメチルトリメトキシシラン(KBM-13、信越化学工業製)50質量部を反応させたものをそれぞれ実施例4-4、4-5、4-6、及び4-7の凝集体として屈折率を測定した(表6)。
Figure 0007523943000006
表6より明らかなように、KBM-13により表面処理を行うことで屈折率を制御することが可能であることが分かった。KBM-13の処理により元の凝集体の屈折率よりも小さくすることができた。
(試験5:表面にシリカの層を形成しない場合)
TEOSを添加しないこと以外は、試験1の実施例1-0~1-7と同様の方法で凝集体を製造し、それぞれ比較例1-0~1-7の凝集体とした。比較例の凝集体は、全体がベーマイトまたはベーマイトが加熱により変化したγアルミナから形成されている。
比較例の凝集体について比表面積、屈折率、XRDの結果を表7に示す。比較例1-0、1-1、1-3、1-4については測定したXRDスペクトルを図2に示し、比較例1-5~1-7については測定したXRDスペクトルを図4に示す。
Figure 0007523943000007
表7より明らかなように、表面にシリカの層を有しないことで加熱により一次粒子同士の融着が進んで比表面積が小さくなっており、一次粒子の肥大化が認められた。そのため粒子の肥大化により光線の透過性に影響が生じることが分かった。また、1200℃で加熱した比較例1-4ではXRDによる測定したスペクトルにおける2θが45°~49°と64°~67°とにそれぞれ存在するピークの半値幅はそれぞれ0.2°となりγアルミナがα化していることが分かった。その結果、比表面積も小さくなって粒子の肥大化が認められた。このことからベーマイトの表面にシリカからなる層を形成することにより加熱によるαアルミナ化を抑制できることが分かった。
(試験6)
実施例4-1の凝集体を製造する際にTEOSと共にコロイダルシリカを表9に示す量だけ添加して実施例5-1~5-4を製造した。比較例5-1として、実施例4-1の凝集体を製造する際にTEOSを除き、コロイダルシリカを表8に示す量だけ添加して製造した。
Figure 0007523943000008
表より明らかなように、TEOSを加えることによりコロイダルシリカを添加しても透明性を保ったまま(屈折率の測定が可能)であった。比較例5-1では外部と連通しない細孔が生じたために屈折率の測定ができなかったものと推測される。
(試験7:粒子材料の製造:試験例6の凝集体への塩基性物質の導入)
実施例5-2の凝集体を100質量部をミキサーに入れて撹拌しながら、メタクリルトリメトキシシラン、IPA、及び水の当量溶液をメタクリルトリメトキシシランが30質量部になるように投入した。その後室温で1日放置して熟成させた後105℃2時間加熱し液成分を揮発させ得られた複合凝集体を調製し本試験の粒子材料(屈折率1.52)とした。
樹脂組成物としてのエポキシ樹脂(3′,4′-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、株式会社ダイセル:セロキサイド2021P)に、本試験の粒子材料を、エポキシ樹脂の質量を基準として30wt%分散させ、塩基性物質(ヒンダードアミン、株式会社ADEKA、LA-82)を凝集体の質量を100質量部として0質量部、0.5質量部、1質量部、5質量部添加して樹脂組成物を調製した。これらの樹脂組成物(上述の樹脂組成物(その2)に相当)を本試験の試験試料とした。
本試験の試験試料について、20℃で1週間保管した際の、配合直後から170時間後のエポキシ当量変化と粘度変化を測定したところ(図7及び図8)、塩基性物質を添加しないもの(0%)は粘度もエポキシ当量も大きく上昇したが、塩基性物質を添加したものは、エポキシ当量・粘度共に1週間後も上昇が抑えられた。
(試験8:上述の樹脂組成物(その1)に相当)
凝集体にあらかじめ塩基性物質(ヒンダードアミン、LA-82、凝集体の質量を100質量部として1質量部)を予め添加し攪拌して塩基性物質が凝集体の表面に付着した粒子材料とした以外は、試験7と同じ方法で樹脂組成物を調製し試験7と同様にエポキシ当量変化と粘度変化の測定を行った。さらに、ヒンダードアミンに代えて塩基性物質としてのヘキサメチルジシラザン(HMDS)を5部添加した以外は同様にして製造した樹脂組成物を調製し同様にエポキシ当量変化と粘度変化を測定した。試験例7と同様に塩基性物質を使用するとエポキシ当量と粘度の上昇が抑えられた。また、ヒンダードアミンの方がHMDSよりも、粘度上昇及びエポキシ当量の上昇を抑制する効果に優れることがわかった(図9及び図10)。
(試験9:上述の樹脂組成物(その2)に相当)
実施例5-2の凝集体を100質量部をミキサーに入れて撹拌しながら、フェニルトリメトキシシラン、IPA、及び水の当量溶液をフェニルトリメトキシシランが30質量部になるように投入した。その後室温で1日放置して熟成させた後160℃2時間加熱し液成分を揮発させ得られた複合凝集体を試験例8と同様の方法でヒンダードアミンを1部塗して本試験の実施例の試験試料の粒子材料とした。
得られた試験試料をポリカーボネートの粉末中にポリカーボネートの質量を基準として25質量%の量を添加して調製した樹脂組成物を本試験の実施例の樹脂組成物とした。本試験の実施例の試験試料の粒子材料とは、ヒンダードアミンを添加していない以外は同様の方法にて調製した粒子材料を本試験の比較例の粒子材料として、同様にして樹脂組成物を調製し本試験の比較例の樹脂組成物とした。
これらの実施例及び比較例の樹脂組成物について、250℃で1時間加熱したところ、ヒンダードアミンを添加していない比較例の樹脂組成物では、外観が焦げ茶色に変色したが、ヒンダードアミンを添加した実施例の樹脂組成物については着色が認められなかった。なお、ポリカーボネート単独の樹脂材料についても同様に250℃で1時間加熱したが着色は認められず、比較例の粒子材料の存在により着色が促進されることが分かった。
(その他:前述の本実施形態の粒子材料及び樹脂組成物の応用)
以下に本実施形態の粒子材料及び樹脂組成物についての応用例を記載する。なお、以下の記載において樹脂組成物における樹脂材料を限定するような記載は、好ましい樹脂を例示するためのものであり、その樹脂材料だけが利用できるとの限定を行う意図で記載されたものでは無い。また、以下の例では樹脂材料として透明樹脂材料を用いた透明樹脂組成物に限って説明している。
・透明樹脂組成物における透明樹脂材料をエポキシ樹脂又はシリコーン樹脂とすることで、オプトデバイス封止用透明樹脂組成物に好適に採用することができる。オプトデバイスとしては、LED、光センサ、導光路などが挙げられる。高い透明性、低いCTE、高いガスバリア性、高い弾性率などが期待できる。
・透明樹脂組成物における透明樹脂材料をアクリル樹脂とすることで、歯科材料用樹脂組成物に好適に採用することができる。歯科材料用組成物は、人工歯、補綴物などの歯科修復材料に応用できる。高い透明性、低い熱膨張係数(CTE)、高い弾性率、高い表面硬度、高い圧縮強度などが期待できる。
・透明樹脂組成物における透明樹脂材料をポリイミド、ポリエステル、又はエポキシ樹脂とすることで、透明フィルムに好適に採用することができる。高い透明性、高いガスバリア性、高い表面硬度、高いアンチブロッキング性などが期待できる。透明フィルムはディスプレイなどの電子機器(例えばディスプレィ用樹脂ガラスや、ディスプレィ基板用フィルム)や、意匠性向上のためのラッピング用途などに応用できる。
・粒子材料を意匠層に含有させることで、インサートモールド用又はインモールド用などの加飾フィルムに好適に応用可能である。意匠層には本実施形態の粒子材料の他にも顔料や染料などを含有させることができる。高い透明性、高いガスバリア性、高い表面硬度などが期待できる。意匠層を形成するために本実施形態の粒子材料を何らかの分散媒(例えば上述するような透明樹脂材料)中に分散させる。更に顔料、染料、金属粒子、金属箔を含有させて発色させても良い。加飾フィルムは熱転写により対象物に一体化するものが例示できる。
・粒子材料を油性ビヒクル中に含有させることで、油性透明塗料組成物に好適に応用することができる。高い透明性、低いCTE、高い表面硬度などが期待できる。
・透明樹脂組成物を光学レンズに採用することで、高い透明性、低いCTE、高い表面硬度などが期待できる。
・本実施形態の透明樹脂組成物からなる光学接着剤組成物が提供できる。含有する透明樹脂材料として重合前の前駆体を混合し、必要なときに熱や光によって硬化できるようにしたり、適正な溶媒にて本実施形態の透明樹脂組成物を溶解しその溶媒を蒸散させることで硬化できるようにしたりできる。高い透明性と低いCTEが実現できる。光学接着剤組成物は、光学部品の接着に好適に利用できる。光学ディスプレイなどにも適用できる。
・本実施形態の透明樹脂組成物からなる樹脂ガラス成形体が提供できる。高い透明性と低いCTE、高い弾性率、高い表面硬度などが実現できる。
・本実施形態の透明樹脂組成物からなる移動通信端末筐体が提供できる。この筐体はミリ波透過性をもつ。含有する粒子材料の一次粒子の粒径が小さいため、ミリ波に対しても吸収が小さくできる。移動体通信端末としては、携帯情報機器などを採用することにより高速通信が実現できる。また、移動体通信端末としては、自動車などの移動体のミリ波レーダーも採用できる。高い透明性、表面硬度などが実現できる。
・本実施形態の透明樹脂組成物を成形した成形体について、本実施形態の粒子材料が表面に向かうにつれて含有量が多くなるような傾斜構造を有するようにすることで、高い透明性、低いCTE、高い表面硬度などが期待できる。傾斜構造を実現する方法としては特に限定しないが、粒子材料の含有量が異なる材料により成形体を作成(インモールド成形などを利用して成形体の部位毎に粒子材料の含有量を異なるものにする)する方法が例示できる。樹脂組成物には熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂の何れも採用できる。成形体としては特に限定されず、上述したような用途に用いることができる。粒子材料を表面に多く含むようにすることで表面の性質を粒子材料により向上することができる。表面に粒子材料が集まっているためにガスバリア性や表面硬度の向上が特に期待できる。
・本実施形態の透明樹脂組成物を成形した成形体の表面には粒子材料が含まれる凹凸構造を形成することができる。この凹凸構造は、型などによって成形体を成形する場合にはその型内の表面に形成した凹凸構造を転写したり、表面に粒子材料を析出させることで凹凸構造を形成したりできる。凹凸構造中には粒子構造が含まれる。高い透明性、低いCTE、高いガスバリア性、高い表面硬度、高いアンチブロッキング性などが期待できる。樹脂組成物には熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂の何れも採用できる。成形体としては特に限定されず上述したような用途に用いることができる。

Claims (9)

  1. 外部に連通する表面を基準とする比表面積直径が0.1nm以上80nm以下、無機物からなる一次粒子から構成され、脱水縮合により粒子間が結合・融着した凝集体と、
    前記凝集体に付着するヒンダードアミンからなる塩基性物質と、
    を有し、
    前記一次粒子は、表面の組成と内部の組成とが異なっており、
    前記内部がベーマイト、前記表面がシリカから構成されるか、又は、前記内部がγアルミナ、前記表面がシリカから構成される粒子材料。
  2. 外部に連通する表面を基準とする比表面積直径が0.1nm以上80nm以下、無機物からなる一次粒子から構成され、脱水縮合により粒子間が結合・融着した凝集体と、
    前記凝集体に付着するヒンダードアミンからなる塩基性物質と、
    を有し、
    前記凝集体はシリカから構成される粒子材料。
  3. 前記塩基性物質の量は、前記凝集体の表面積を基準として、塩基当量で0.01μmol~5μmolである請求項1又は2に記載の粒子材料。
  4. 前記凝集体の体積平均粒径は0.1μm以上500μm以下である請求項1~のうちの何れか1項に記載の粒子材料。
  5. 請求項1、及び、請求項1を直接又は間接的に引用する請求項3~4のうちの何れか1項に記載の粒子材料を製造する製造方法であって、
    前記一次粒子は、前記内部がベーマイト、前記表面がシリカから構成され、
    前記脱水縮合は250℃超での焼成により行われている粒子材料の製造方法
  6. 請求項1、及び、請求項1を直接又は間接的に引用する請求項3~4のうちの何れか1項に記載の粒子材料を製造する製造方法であって、
    前記一次粒子は、前記内部がγアルミナ、前記表面がシリカから構成され、
    前記脱水縮合は900℃以上での焼成により行われている粒子材料の製造方法
  7. 請求項1~4のうちの何れか1項に記載の粒子材料と、
    前記粒子材料を分散する樹脂材料と、
    を有し、
    前記ヒンダードアミンは、前記粒子材料の表面近傍に偏在している樹脂組成物。
  8. 前記樹脂材料は、透明樹脂材料である請求項に記載の樹脂組成物。
  9. 光透過率(400nm/2mm)が80%以上である請求項に記載の樹脂組成物。
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