JP7531331B2 - 予測装置、予測方法及びプログラム - Google Patents
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Description
以下、本開示の一実施形態による衛生機能維持リソースの需要量の予測方法を図1~図8を参照して説明する。
(構成)
図1は、一実施形態における予測装置の一例を示すブロック図である。
予測装置10は、感染症対策における衛生機能を維持するために必要なリソース(以下、衛生機能維持リソースと記載する。)の需要量を予測する。衛生機能維持リソースとは、例えば、病院、病床、医療用設備、検査用設備、医療従事者などの医療資源、患者を運ぶ救急車や医療資源を運ぶ車両などの輸送手段である。
出力部15は、特異度、市中の感染者数、衛生機能維持リソースの需要量を出力する。
記憶部16は、衛生機能維持リソースの需要量予測に必要な種々のデータを記憶する。
まず、臨床検査の精度を示す感度、特異度の推定方法について説明する。
データ取得部11は、感染症治療の臨床データを取得する。臨床データは、感染症の特性を示す実績データである。臨床データの一例を図2Aに示す。臨床データには、臨床検査で陽性と判定された人の症状の進行、例えば、何日後にどのようなレベルの症状に移行するかを示すスケジュール情報が含まれる。例えば図2Bに示すように、感染症は、無症状(0)、軽症(1)、中等症(2)、重症(3)、重篤(4)の順に進行する。カッコ内の数字は、症状のレベルを示している。検査精度推定部12は、臨床データに含まれる症状の進行を示すスケジュール情報に基づいて、無症状(0)から軽症(1)へ進行する確率P01、無症状(0)から軽症(1)へ進行するのに要する日数の平均値D01を算出する。例えば、臨床データに無症状の人のデータが10人分含まれ、その中の8人が無症状(0)から軽症(1)へ進行し、8人とも2日後に軽症へ移行しているとすると、検査精度推定部12は、P01=80%、D01=2日を算出する。同様にして、検査精度推定部12は、軽症(1)から中等症(2)へ進行する確率P12、軽症(1)から中等症(2)へ進行するのに要する日数の平均値D12、中等症(2)から重症(3)へ進行する確率P23、中等症(2)から重症(3)へ進行するのに要する日数の平均値D23、重症(3)から重篤(4)へ進行する確率P34、重症(3)から重篤(4)へ進行するのに要する日数の平均値D34を算出する。
x・a+(1-x)・(1-b)=r ・・・(1)
式(1)をxについて解くと次式が得られる。
x=(r-B)/(a-B);B=1-b ・・・(2)
検査精度推定部12は、臨床データから、M1月D1日に陽性と判定された人のデータを読み出してその総数をその日の受診者数で除算して見かけの感染率rを算出する。検査精度推定部12は、多数生成した式(2)のそれぞれのrに算出した値を代入し、感度a、特異度bの組合せごとの真の感染率xを算出する。検査精度推定部12は、M1月D1日の臨床検査の総受診者数に、真の感染率xを掛けて、多数生成した式(2)ごとに真の感染者数の推定値を算出する。
例えば、多数生成した感度a、特異度bのパターンが100通りであれば、これまでの処理で、ある1日(M1月D1日)に陽性と判定された人々についてのその後の感染症の進行スケジュール情報が100通り生成されている。検査精度推定部12は、臨床データに含まれる、他の日に検査を受けて陽性と判定された人々についても同様の処理を行う。
次に、市中の感染者数の推定方法について説明する。
感染症の臨床検査で陽性と判定され、その後、感染が確定すると、その感染者に接した濃厚感染者の調査が行われる。この調査では、感染率が0もしくは非常に少ない事例と、クラスター的に発生している事例に2分されることが多い。この場合、感染率が0もしくは非常に少ない事例が市中感染の状況に近いと考え、このような事例における陽性率を市中感染率(全被検査者のうち陽性者の割合)として推定する。
データ取得部11は、同時期に行った濃厚接触者調査のうち、感染率が0もしくは非常に少ない事例における、臨床検査を行った結果得られる陽性率r、市中人口N(人)、濃厚接触者に対して臨床検査を行った結果の陽性者数k(人)、サンプル抽出数(濃厚接触者としての調査を行った人の数)n(人)の各データを取得する。
感染状況推定部13は、以下の式(3)から、市中の感染者数mを推定する。
r = ( mCk・(N-m)C(n-k) )/NCm ・・・(3)
感染状況推定部13は、濃厚接触者調査のサンプルごとに式(3)を作成する。感染状況推定部13は、式(3)をmについて解き、同時期に行った濃厚接触者調査におけるサンプルごとのmの分散を計算する。分散の値が閾値以下であれば、mの代表値(例えば、平均値、中央値、最頻値など)を市中の感染者数として特定する。感染状況推定部13は、感染者数mを市中人口Nで除算して市中感染率を推定する。
分散の値が閾値以上の場合、次の方法で市中の感染率rを推定する。
まず、感染者A~Dさんの発症日と感染した日を推定する。この様子を図3Aに示す。図3Aの黒丸印は発症日、図3Aの白丸印は感染した日(推定日)である。次に、感染者A~Dさんの行動調査、例えば、何月何日何時にどこに立ち寄って、誰と濃厚接触したかを調査し、その結果をまとめる。図3Bに、Aさんの濃厚接触者A-1~A-n、Bさんの濃厚接触者B-1~B-m、Cさんの濃厚接触者C-1等の行動をまとめた表を示す。図3Bの星印は、各濃厚接触者が感染者A~Dさんの何れかと接触した日、図3Bの×印は濃厚接触者の調査をした日を示す。次に感染者との接触状況(感染がおこりやすい環境かどうか)を、場所と日時で整理する。図3Cに、感染者との接触状況を表した表を示す。図3Cの白四角印は、感染者が存在した場所と日を示し、黒四角印は、感染者のクラスターが確認された場所と日を示す。図3Dに人の密集度、陽性者の割合の観点から場所1~場所Lを振り分けた図を示す。場所2は感染者が存在した場所のうち、感染者が多く発生した場所であり、それ以外の場所1、場所3、場所Lは感染者が閾値より少ない場所である。感染者が存在したにもかかわらず、感染者が閾値より少ない場所の感染状況が、市中感染の状況に近いと考え、場所1、場所3、場所Lにおいて感染者と接触した濃厚接触者への調査結果に基づいて、市中感染率rを推定する。
感染状況推定部13は、以下の式を全ての濃厚接触者について作成する。
R = P0 +(1-P0)×[P1+(1-P1)・P1+・・・+(1-P1)n-1・P1]・・・(4)
ここで、Rは濃厚接触者がm日前に接触してからn日後の検査日に陽性である確率、P0はm日前の市中感染率、P1は1日あたりの感染率である。P1は一定であるとする。
感染状況推定部13は、m日前に場所1、場所3、場所L等の何れかにて感染者に接触した全ての濃厚感染者について、データ取得部11が取得したn日後の発症の有無を含むデータを用いて、例えば、n日後に発症していればRに1、n日後に発症していなければRに0を代入して式(4)を作成し、最小二乗法などを用いて、m日前に感染者A~Dさんの何れかに接触した全ての濃厚感染者のm日前からn日後の感染状況(陽性か否か)に適合するP0、P1を決定する。P0、P1が決定されると、m日前の市中感染率(つまり、P0)が推定できる。感染状況推定部13は、mの値を変化させて同様の処理を行い、各日の市中感染率を推定する。
これまでの処理によって、感度a、特異度b、市中感染率が推定できた。検査精度推定部12と感染状況推定部13は、日々、上記処理を行って、最新の感度a、特異度b、市中感染率を推定する。次に感染状況推定部13は、衛生機能維持リソースの需要量の予測に必要な偽陽性者、偽陰性者、真陽性者、真陰性者の数を算出する。例えば、感染状況推定部13は、m日前から現在までに病院等へ検査に訪れた人の総人数に対して、式(2)で算出した真の感染率xを掛けて、真陽性者数を算出する。感染状況推定部13は、陽性と判断された人の総数から真陽性者数を減じて偽陽性者数を算出する。感染状況推定部13は、陰性と判断された人の総数に特異度を掛けて、真陰性者数を算出する。感染状況推定部13は、臨床検査を受けた人の総数から、真陽性者数、偽陽性者数、真陰性者数の合計を減じて、偽陰性者数を算出する。需要量予測部14は、現在の真陽性者数、偽陽性者数、真陰性者数、偽陰性者数に基づいて、m日前から現在までに検査を受診した人を対象とする、衛生機能維持リソースの需要量の予測を行う。
需要量予測部14は、感染状況推定部13が推定した感染者数の状況(真陽性者数、偽陽性者数、真陰性者数、偽陰性者数)に基づいて、臨床検査を受診した人のその後の動きをシミュレーションするシミュレータを備えている。例えば、真陽性者や偽陰性者(つまり、検査結果に関わらず感染者)は、臨床データ(図2A)に基づいて算出されたP01~P34の確率で次のレベルの症状へ進み、その他は、快方に向かう。シミュレータは、P01~P34の確率で真陽性者や偽陰性者の症状が次のレベル(より重い症状)に進行させ、それに伴う患者の病院への移動などを行う。シミュレータは、予め設定された衛生機能維持リソースの中から、使用するリソースの割り当てを行う。需要量予測部14は、患者の移動などに伴い必要となる衛生機能維持リソース(病床や輸送手段)を算出し、衛生機能維持リソースの需要量を算出する。
需要量予測部14は、感染状況推定部13が算出した真陽性者数、偽陽性者数、真陰性者数に基づいて、無症状の真陽性者数、無症状の偽陽性者数、無症状の真陰性者数を算出する。需要量予測部14は、無症状の真陰性者については、図5Aの2行目に例示する動き等をシミュレーションし、無症状の真陽性者については、図5Aの3行目に例示する動き等をシミュレーションし、無症状の偽陽性者については、図5Aの4行目に例示する動き等をシミュレーションし、それぞれの動きで必要となる衛生機能維持リソースの種類と数量、必要となる時間や期間、使用の可否等の情報を記憶部16に記録する。
需要量予測部14は、軽症者についても、感染状況推定部13が算出した真陽性者数、偽陽性者数、真陰性者数、偽陰性者数に基づいて、軽症の真陽性者数、軽症の偽陽性者数、軽症の真陰性者数、軽症の偽陰性者数を算出し、例えば、図5Bに例示する感染状況に応じた人の動きをシミュレーションして、必要な衛生機能維持リソースの種類と数量、必要となる時間や期間、使用の可否等の情報を算出し、記憶部16に記録する。
需要量予測部14は、感染状況推定部13が算出した真陽性者数の一部を中等症者として設定し、この中等症者に対して、例えば、図5Cの3行目のような動きをシミュレーションする。需要量予測部14は、この動きにおいて必要となる衛生機能維持リソースを算出し、記憶部16に記録する。
同様に需要量予測部14は、感染状況推定部13が算出した偽陽性者数、真陰性者数、偽陰性者数に基づいて、中等症の偽陽性者数、中等症の真陰性者数、中等症の偽陰性者数を算出し、例えば、図5Cに例示する動き等をシミュレーションして、必要な衛生機能維持リソースの種類と数量、必要となる時間や期間、使用の可否等の情報を算出し、記憶部16に記録する。
同様に需要量予測部14は、感染状況推定部13が算出した偽陰性者数、真陰性者数、真陽性者数に基づいて、重症の偽陰性者数、重症の真陰性者数、重症の真陽性者数を算出し、例えば、図5Dの対応する感染状況の動き等をシミュレーションして、必要な衛生機能維持リソースの種類と数量、必要となる時間や期間、使用の可否等の情報等を算出し、記憶部16に記録する。
図6のテーブルの“シミュレーション・パターンID”は、シミュレーション・パターンの識別子である。1つのシミュレーション・パターンについて、感染が次のレベルに進む確率、感染が次のレベルに進むのに要する日数、感染状況推定部13が算出した真陽性者数、偽陽性者数、真陰性者数、偽陰性者数における無症状、軽症、中等症、重症、重篤の偽陽性者数、真陰性者数、偽陰性者数の設定、検査所20の数、救急車25の数、一時隔離用のホテル31、軽症用のホテル32、非感染者用の一般病院33、中等症用の一般病院34、重症用の拠点病院35における病床数などのパラメータを設定して、検査受診者の動きのシミュレーション(需要量予測シミュレーション)を実行する。“検査受診者ID”は、一人の検査受診者を表し、一人の検査受診者ごとにその症状の変化および動きに伴って必要となる衛生機能維持リソースが記録されている(“リソース種類”、“数量”、“時間・期間”欄)。“感染状況”には、その検査受診者が無症状、軽症、中等症、重症、重篤の何れであるか、真陽性、偽陽性、真陰性、偽陰性の何れであるかが記録されている。“シミュレーション結果”には、シミュレーションにおけるリソースの使用可否、待ち時間などが記録される。例えば、救急車25の到着まで10分間待った場合には、“10分待ち”等が記録される(1行目)。“説明”には、そのリソースに関する検査受診者の動きが記録される。
同様に、陽性者が多くなり、救急車25が不足する場合、意思決定者は、不足する期間と台数の分だけ、他の自治体から借りる、もしくは、軽症者に限り民間救急サービスを利用することを検討する。意思決定者は、救急車25の数を、例えば、1ずつ増やしながら、救急車が不足する期間の感染状況の予測に基づいて、繰り返し需要量予測部14にシミュレーションを実行させる。その結果、図6に例示するテーブルにおける輸送手段についての“待ち”が無くなる、あるいは“待ち”が記録されたレコード数が閾値以下となるときの救急車25の数を特定し、特定した数の救急車数が賄えるように他の自治体から借りる、もしくは、軽症者の移動に使用する輸送手段については、民間の救急サービスを利用することを検討することができる。
図7は、一実施形態における需要量予測処理の一例を示すフローチャートである。
検査精度推定部12が、検査精度を推定する(ステップS11)。検査精度推定部12は、感度aと特異度bを算出する。
次に感染状況推定部13が、市中感染状況を推定する(ステップS12)。感染状況推定部13は、市中の感染率を推定する。
ステップS11、S12の処理は、例えば、日々実行される。
また、例えば、感染状況推定部13は、ある日に臨床検査を受診した人の数と、その日よりX日前の市中感染率との相関関係を算出し、最新の市中感染率(例えば、前日の市中感染率)と、算出した相関関係によりX-1日後の受診者数を推定する。また、例えば、感染状況推定部13は、最新の陽性率と、感度aと、特異度bと、式(2)に基づいて、真の感染率を算出し、真の感染率と推定した将来(例えば、X-1日後)の受診者数から、将来の真陽性者数、偽陽性者数、真陰性者数、偽陰性者数を算出する。出力部15は、臨床検査を受診した人を対象とする現在の、又は、将来の真陽性者数、偽陽性者数、真陰性者数、偽陰性者数を表示装置に出力する。
需要量予測部14は、ステップS14にて各種パラメータが設定されると、その条件下で、複数パターンのシミュレーションを実行してもよい。例えば、シミュレーション・パターンが変化すると、需要量予測部14は、真陽性者数などにおける無症状、軽症、中等症、重症、重篤の内訳を変化させたり、症状の進行パターンを変化させたりして(例えば、中等症→重症→回復、を中等症→回復に変える)、他のパターンで検査受診者の動きをシミュレーションし、そのパターンで必要となる衛生機能維持リソースを算出する。
意思決定者は、良好な結果が得られるまで、ステップS14にてパラメータを設定し(衛生機能維持リソースの数量を設定し直し)、需要量予測部14にシミュレーションを実行させる(ステップS15)ことを繰り返し行う。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
上述の予測装置10は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能(データ取得部11、検査精度推定部12、感染状況推定部13、需要量予測部14、出力部15)は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
各実施形態に記載の予測装置10、予測方法及びプログラムは、例えば以下のように把握される。
これにより、感染症の検査の精度を考慮した予測対象エリアにおける真の感染状況を推定し、真の感染状況が示す感染者数に基づいて、衛生機能を維持するためのリソース(検査所、病床、救急車などの輸送手段)の需要量を予測することができる。
感染症の検査を受診した者は、真陽性、偽陽性、偽陰性、真陰性に分類できるが、分類ごとに必要とする衛生機能維持リソースが異なる。第2の態様によれば、真陽性、偽陽性、偽陰性、真陰性ごとに衛生機能維持リソース需要量を予測するので、正確な需要量予測が可能になる。
これにより、感度と特異度を推定し、式(2)によって、真の感染率を推定することができる。
これにより、病床数の需要量を予測することができる。
これにより、救急車等の輸送手段の需要量を予測することができる。
これにより、検査所の需要量を予測することができる。
市中感染率を推定することで、市中感染率の推移と検査受診者数の関係を解析することが可能になる。また、直近の市中感染率の推移から将来の検査受診者数を推定し、将来の検査受診者数に基づいて、将来の衛生機能維持リソース需要量を予測することができる。
これにより、将来の衛生機能維持リソース需要量を予測することができる。
11・・・データ取得部
12・・・検査精度推定部
13・・・感染状況推定部
14・・・需要量予測部
15・・・出力部
16・・・記憶部
20・・・検査所
25・・・救急車
30・・・自宅
31・・・一時隔離用のホテル
32・・・軽症用のホテル
33・・・非感染者用の一般病院
34・・・中等症用の一般病院
35・・・重症用の拠点病院
900・・・コンピュータ
901・・・CPU
902・・・主記憶装置
903・・・補助記憶装置
904・・・入出力インタフェース
905・・・通信インタフェース
Claims (10)
- 感染症の検査の精度について、前記検査を受けて陽性と判断された人のうち実際に感染している人を真陽性者とし、前記検査を受けて陰性と判断された人のうち実際に感染していない人を真陰性者とした場合に、前記検査を受けた人のうち、実際に感染している人の集合における前記真陽性者の割合を示す感度と、実際に感染していない人の集合における前記真陰性者の割合を示す特異度と、前記検査を受けた人のうち陽性と判定される確率を示す見かけの感染率と、真の感染率と、の関係式であるx=(r-B)/(a-B)(ただし、B=1-b、xは前記真の感染率、aは前記感度、bは前記特異度、rは前記見かけの感染率)に基づいて、複数の前記aおよび前記bの組み合わせに対する前記xを算出し、算出した複数の前記xごとに前記検査を受けた人の人数を乗じて真の感染者数を複数推定するとともに、推定した前記真の感染者数ごとに臨床データに基づいて予め解析された前記感染症の症状が次のレベルの症状へ進む確率を乗じて、前記次のレベルの症状へ進む感染者数の推定値を算出し、当該感染者数の推定値と前記臨床データに基づいて予め解析された前記次のレベルの症状へ進むために要する日数に基づいて、前記感染者数の推定値に係る人数の感染者が前記要する日数後に必要とする病床数を算出し、複数の前記xごとに算出した前記病床数と、実際に前記要する日数後に必要となった病床数の実績値を比較して、前記実績値に最も近くなる場合の前記xである前記真の感染率を特定することによって、前記感度と、前記特異度とを推定する検査精度推定部と、
前記検査精度推定部が推定した前記感度と、前記検査精度推定部が推定した前記特異度と、前記検査にて陽性と判定された確率を示す見かけの感染率と、前記検査精度推定部が特定した前記真の感染率と、予測対象エリアにおける前記検査の受診者数又は前記受診者数の予測値と、に基づいて、前記予測対象エリアの感染状況を推定する感染状況推定部と、
前記真陽性者、陽性と判定されて実際には感染していない人を示す偽陽性者、前記真陰性者、陰性と判定されて実際に感染している人を示す偽陰性者ごとに、前記要する日数後に前記次のレベルの症状へ進む動きをシミュレーションし、衛生機能を維持するために必要なリソースの数および種類を前記次のレベルの症状が進んだ前記人に割り当てるシミュレータを備え、前記感染状況の推定結果と、前記シミュレータと、に基づいて、前記リソースの需要量を予測する需要量予測部と、
を備え、
前記感染状況は、前記真陽性者の数と、前記偽陽性者の数と、前記真陰性者の数と、前記偽陰性者の数と、を示し、
前記感染状況推定部は、
前記真の感染率と前記検査の受診者数に基づいて前記感染状況を推定する場合には、前記真の感染率に前記検査の受診者数を乗じて、前記真陽性者の数を算出し、前記検査にて陽性と判断された人数から前記真陽性者の数を減じて前記偽陽性者の数を算出し、前記検査にて陰性と判断された人数に前記特異度を乗じて、前記真陰性者の数を算出し、前記検査の受診者数から前記真陽性者の数、前記偽陽性者の数、前記真陰性者の数の合計を減じて、前記偽陰性者の数を算出し、
前記真の感染率と前記検査の受診者数の予測値に基づいて前記感染状況を推定する場合には、前記真の感染率に前記検査の受診者数の予測値を乗じて、将来の前記真陽性者の数を算出し、前記検査にて陽性と判断される人数の予測値から前記真陽性者の数を減じて将来の前記偽陽性者の数を算出し、前記検査にて陰性と判断される人数の予測値に前記特異度を乗じて、将来の前記真陰性者の数を算出し、前記検査の受診者数の予測値から将来の前記真陽性者の数、将来の前記偽陽性者の数、将来の前記真陰性者の数の合計を減じて、将来の前記偽陰性者の数を算出する、
予測装置。 - 前記シミュレータは、無症状、軽症状、中等症、重症、重篤の症状別に、前記真陽性者、前記偽陽性者、前記真陰性者、前記偽陰性者ごとの前記動きをシミュレーションして前記リソースの割り当てを行い、
前記需要量予測部は、前記感染状況推定部が算出した前記真陽性者の数、前記偽陽性者の数、前記真陰性者の数、前記偽陰性者の数に基づいて、前記症状別の前記真陽性者の数、前記偽陽性者の数、前記真陰性者の数、前記偽陰性者の数を算出し、
算出した前記症状別の前記真陽性者の数、前記偽陽性者の数、前記真陰性者の数および前記偽陰性者の数と、前記シミュレータと、に基づいて、前記症状別に、前記真陽性者が必要とする前記リソースの数量である第1の数量と、前記偽陽性者が必要とする前記リソースの数量である第2の数量と、前記真陰性者が必要とする前記リソースの数量である第3の数量と、前記偽陰性者が必要とする前記リソースの数量である第4の数量とを算出し、前記症状別に算出した前記第1の数量と、前記第2の数量と、前記第3の数量と、前記第4の数量と、に基づいて前記リソースの需要量を予測する、
請求項1に記載の予測装置。 - 前記検査精度推定部は、
前記関係式について、複数の前記感度と前記特異度の組合せを生成して、複数の前記組合せに応じた前記真の感染率を算出し、
複数の前記真の感染率と、前記検査の受診者数と、前記感染症の進行スケジュール情報と、前記感染症の進行に応じて必要となる前記リソースを定めた所定の情報と、に基づいて、複数の前記組合せごとに前記感染症の進行に応じた前記リソースの需要量の推定値を算出し、
算出した前記需要量の推定値の中から、前記検査の受診者に関して必要となった実際の前記リソースの稼働数に最も近い前記需要量の推定値を選択し、その需要量の推定値に対応する前記組合せを特定し、特定した前記組合せに係る前記感度と前記特異度を前記検査の精度とする、
請求項1又は請求項2に記載の予測装置。 - 前記リソースは、病床である、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の予測装置。 - 前記リソースは、前記感染症の対策に必要な人や物を輸送する輸送手段である、
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の予測装置。 - 前記リソースは、前記検査を行う設備である、
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の予測装置。 - 前記感染状況推定部は、前記検査にて陽性と判定された検査受診者の濃厚接触者のうち、実際に感染した人の割合が閾値以下となった複数の前記検査のそれぞれについて、前記検査を行った結果得られる陽性率r、市中の人口N、前記濃厚接触者に対して臨床検査を行った結果の陽性者数k、前記濃厚接触者としての調査を行った人の数nに基づいて、以下の式を作成し、
r=(mCk・(N-m)C(n-k))/NCm
前記式をmについて解き、複数の前記検査ごとに前記式を解いて得られた前記mの分散を計算し、当該分散の値が閾値以下の場合に、前記mの平均値、中央値および最頻値の何れかを前記市中の感染者数として特定し、感染者数mを前記市中の人口Nで除算して前記市中の感染率を推定する、
請求項1から請求項6の何れか1項に記載の予測装置。 - 前記感染状況推定部は、前記市中の感染率に基づいて、将来の前記検査の受診者数を予測し、
前記需要量予測部は、将来の前記検査の受診者数に応じた前記感染状況と、前記シミュレータと、に基づいて、将来における前記リソースの需要量を予測する、
請求項7に記載の予測装置。 - コンピュータによって実行される予測方法であって、
感染症の検査の精度について、前記検査を受けて陽性と判断された人のうち実際に感染している人を真陽性者とし、前記検査を受けて陰性と判断された人のうち実際に感染していない人を真陰性者とした場合に、前記検査を受けた人のうち、実際に感染している人の集合における前記真陽性者の割合を示す感度と、実際に感染していない人の集合における前記真陰性者の割合を示す特異度と、前記検査を受けた人のうち陽性と判定される確率を示す見かけの感染率と、真の感染率と、の関係式であるx=(r-B)/(a-B)(ただし、B=1-b、xは前記真の感染率、aは前記感度、bは前記特異度、rは前記見かけの感染率)に基づいて、複数の前記aおよび前記bの組み合わせに対する前記xを算出し、算出した複数の前記xごとに前記検査を受けた人の人数を乗じて真の感染者数を複数推定するとともに、推定した前記真の感染者数ごとに臨床データに基づいて予め解析された前記感染症の症状が次のレベルの症状へ進む確率を乗じて、前記次のレベルの症状へ進む感染者数の推定値を算出し、当該感染者数の推定値と前記臨床データに基づいて予め解析された前記次のレベルの症状へ進むために要する日数に基づいて、前記感染者数の推定値に係る人数の感染者が前記要する日数後に必要とする病床数を算出し、複数の前記xごとに算出した前記病床数と、実際に前記要する日数後に必要となった病床数の実績値を比較して、前記実績値に最も近くなる場合の前記xである前記真の感染率を特定することによって、前記感度と、前記特異度とを推定するステップと、
推定した前記感度と、推定した前記特異度と、前記検査にて陽性と判定された確率を示す見かけの感染率と、前記特定した前記真の感染率と、予測対象エリアにおける前記検査の受診者数又は前記受診者数の予測値と、に基づいて、前記予測対象エリアの感染状況を推定するステップと、
前記真陽性者、陽性と判定されて実際には感染していない人を示す偽陽性者、前記真陰性者、陰性と判定されて実際に感染している人を示す偽陰性者ごとに、前記要する日数後に前記次のレベルの症状へ進む動きをシミュレーションし、衛生機能を維持するために必要なリソースの数および種類を前記次のレベルの症状が進んだ前記人に割り当てるシミュレータと、前記感染状況の推定結果と、に基づいて、前記リソースの需要量を予測するステップと、
を有し、
前記感染状況は、前記真陽性者の数と、前記偽陽性者の数と、前記真陰性者の数と、前記偽陰性者の数と、を示し、
前記感染状況を推定するステップでは、
前記真の感染率と前記検査の受診者数に基づいて前記感染状況を推定する場合には、前記真の感染率に前記検査の受診者数を乗じて、前記真陽性者の数を算出し、前記検査にて陽性と判断された人数から前記真陽性者の数を減じて前記偽陽性者の数を算出し、前記検査にて陰性と判断された人数に前記特異度を乗じて、前記真陰性者の数を算出し、前記検査の受診者数から前記真陽性者の数、前記偽陽性者の数、前記真陰性者の数の合計を減じて、前記偽陰性者の数を算出し、
前記真の感染率と前記検査の受診者数の予測値に基づいて前記感染状況を推定する場合には、前記真の感染率に前記検査の受診者数の予測値を乗じて、将来の前記真陽性者の数を算出し、前記検査にて陽性と判断される人数の予測値から前記真陽性者の数を減じて将来の前記偽陽性者の数を算出し、前記検査にて陰性と判断される人数の予測値に前記特異度を乗じて、将来の前記真陰性者の数を算出し、前記検査の受診者数の予測値から将来の前記真陽性者の数、将来の前記偽陽性者の数、将来の前記真陰性者の数の合計を減じて、将来の前記偽陰性者の数を算出する、
予測方法。 - コンピュータに、
感染症の検査の精度について、前記検査を受けて陽性と判断された人のうち実際に感染している人を真陽性者とし、前記検査を受けて陰性と判断された人のうち実際に感染していない人を真陰性者とした場合に、前記検査を受けた人のうち、実際に感染している人の集合における前記真陽性者の割合を示す感度と、実際に感染していない人の集合における前記真陰性者の割合を示す特異度と、前記検査を受けた人のうち陽性と判定される確率を示す見かけの感染率と、真の感染率と、の関係式であるx=(r-B)/(a-B)(ただし、B=1-b、xは前記真の感染率、aは前記感度、bは前記特異度、rは前記見かけの感染率)に基づいて、複数の前記aおよび前記bの組み合わせに対する前記xを算出し、算出した複数の前記xごとに前記検査を受けた人の人数を乗じて真の感染者数を複数推定するとともに、推定した前記真の感染者数ごとに臨床データに基づいて予め解析された前記感染症の症状が次のレベルの症状へ進む確率を乗じて、前記次のレベルの症状へ進む感染者数の推定値を算出し、当該感染者数の推定値と前記臨床データに基づいて予め解析された前記次のレベルの症状へ進むために要する日数に基づいて、前記感染者数の推定値に係る人数の感染者が前記要する日数後に必要とする病床数を算出し、複数の前記xごとに算出した前記病床数と、実際に前記要する日数後に必要となった病床数の実績値を比較して、前記実績値に最も近くなる場合の前記xである前記真の感染率を特定することによって、前記感度と、前記特異度とを推定するステップと、
推定した前記感度と、推定した前記特異度と、前記検査にて陽性と判定された確率を示す見かけの感染率と、前記特定した前記真の感染率と、予測対象エリアにおける前記検査の受診者数又は前記受診者数の予測値と、に基づいて、前記予測対象エリアの感染状況を推定するステップと、
前記真陽性者、陽性と判定されて実際には感染していない人を示す偽陽性者、前記真陰性者、陰性と判定されて実際に感染している人を示す偽陰性者ごとに、前記要する日数後に前記次のレベルの症状へ進む動きをシミュレーションし、衛生機能を維持するために必要なリソースの数および種類を前記次のレベルの症状が進んだ前記人に割り当てるシミュレータと、前記感染状況の推定結果と、に基づいて、前記リソースの需要量を予測するステップと、
を有し、
前記感染状況は、前記真陽性者の数と、前記偽陽性者の数と、前記真陰性者の数と、前記偽陰性者の数と、を示し、
前記感染状況を推定するステップでは、
前記真の感染率と前記検査の受診者数に基づいて前記感染状況を推定する場合には、前記真の感染率に前記検査の受診者数を乗じて、前記真陽性者の数を算出し、前記検査にて陽性と判断された人数から前記真陽性者の数を減じて前記偽陽性者の数を算出し、前記検査にて陰性と判断された人数に前記特異度を乗じて、前記真陰性者の数を算出し、前記検査の受診者数から前記真陽性者の数、前記偽陽性者の数、前記真陰性者の数の合計を減じて、前記偽陰性者の数を算出し、
前記真の感染率と前記検査の受診者数の予測値に基づいて前記感染状況を推定する場合には、前記真の感染率に前記検査の受診者数の予測値を乗じて、将来の前記真陽性者の数を算出し、前記検査にて陽性と判断される人数の予測値から前記真陽性者の数を減じて将来の前記偽陽性者の数を算出し、前記検査にて陰性と判断される人数の予測値に前記特異度を乗じて、将来の前記真陰性者の数を算出し、前記検査の受診者数の予測値から将来の前記真陽性者の数、将来の前記偽陽性者の数、将来の前記真陰性者の数の合計を減じて、将来の前記偽陰性者の数を算出する処理、
を実行させるプログラム。
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| JP2020112376A JP7531331B2 (ja) | 2020-06-30 | 2020-06-30 | 予測装置、予測方法及びプログラム |
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Citations (4)
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|---|---|---|---|---|
| JP2006048573A (ja) | 2004-08-09 | 2006-02-16 | Fujitsu Ltd | 病床割当て装置および病床割当てプログラム |
| US20110093249A1 (en) | 2009-10-19 | 2011-04-21 | Theranos, Inc. | Integrated health data capture and analysis system |
| JP2017216015A (ja) | 2010-06-30 | 2017-12-07 | 株式会社ニコン | 感染拡大防止支援システム、端末及びプログラム |
| JP2019204314A (ja) | 2018-05-24 | 2019-11-28 | キヤノンメディカルシステムズ株式会社 | 計画支援装置、及び計画支援プログラム |
-
2020
- 2020-06-30 JP JP2020112376A patent/JP7531331B2/ja active Active
Patent Citations (4)
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Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 野口 善令 Yoshinori Noguchi,臨床の現場における検査の有効な活用法と必要な情報,第32回医療情報学連合大会論文集 (第13回日本医療情報学会学術大会) 医療情報学 第32回 Suppl. Japan Journal of Medical Informatics,2012年11月14日,p.30-32 |
Also Published As
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|---|---|
| JP2022011322A (ja) | 2022-01-17 |
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