(第一の実施形態)
以下に、図面を参照してデータ転送システムの実施の形態について説明する。
図1は、データ転送システムのシステム構成の一例を示す図である。
本実施形態に係るデータ転送システム1は、情報処理システム10と、画像形成装置20と、を備える。
情報処理システム10は、1つまたは複数の画像形成装置20のそれぞれ、及び端末等の装置と、ネットワーク8を介して通信可能に接続されている。情報処理システム10は、例えば基盤機能として、ユーザ認証、機器認証、テナント情報管理、機器情報管理、ユーザ情報管理、画面情報管理、ファイル管理、クラウドストレージ等の外部サービスと連携するための外部連携機能を有する。また、情報処理システム10は、装置からの要求を受け付けて各機能を実行するためのAPI等を含む各種機能を有し、各機能を画像形成装置20や端末等の装置に提供するWebサービス提供システムとして機能する。
なお、情報処理システム10は、例えば、様々な機能のクラウドサービスを提供するためのプラットフォームとして構築される。また、情報処理システム10は、複数の情報処理装置で構成され、上記各機能を複数の情報処理装置で分散および連携して処理するが、単一の情報処理装置に全ての機能が実装されても良い。なお、以下では情報処理システム10が各機能の処理を実行すると記載するが、実際には情報処理システム10に含まれる情報処理装置が処理を実行する。
また情報処理システム10は、上述のクラウドサービスとして、種々のWebアプリケーションプログラム(以下、Webアプリとする)に規定された処理を実行する。Webアプリは、Webサーバとしての情報処理システム10が、Webクライアントである画像形成装置20に提供する機能を規定したアプリケーションプログラムである。また、情報処理システム10は、必要に応じてそれぞれのWebアプリごとに、ユーザや機器毎のWebアプリの利用可否を判定する。
また情報処理システム10は、Webアプリとして、コンポーネントと呼ばれる単位から構成される処理の流れを規定したワークフローを実行するWebアプリである、ワークフローアプリも有している。ワークフローアプリの一つとして、受信したデータを指定された記憶領域に転送するデータ転送アプリ、例えば、ファクシミリデータを転送するデータ転送アプリがある。
情報処理システム10は、データ転送アプリに規定された処理を実行して、後述するように画像形成装置20から受信したファクシミリデータを、ネットワーク8を介してクラウドストレージ4に転送する。その際、情報処理システム10は、設定された情報に基づいて、クラウドストレージ4の所定のフォルダごとにファクシミリデータを振り分けて格納する。そして、情報処理システム10は、振り分け先に応じて設定された通知先のメールアドレス宛に、メールサーバ7を介して、通知メールを送信する。なお、クラウドストレージ4は1つに限らず複数のクラウドストレージ4にデータを転送してもよい。1つのデータ転送アプリで、複数のクラウドストレージ4の記憶領域(格納先)を振り分け先に指定できてもよい。各データ転送アプリに、それぞれ異なるクラウドストレージ4を振り分け先として指定できてもよい。
画像形成装置20は、スキャン、プリント、コピー、FAX等の画像形成機能を実現する装置である。画像形成装置20は、単体で画像形成機能を実現する他に、情報処理システム10から提供される各種機能を利用するWebクライアントとしても機能する。なお、情報処理システム10にデータを送信する機器は画像形成装置に限らず、様々なデータ送信装置から情報処理システム10へデータを送信することが可能である。
また、画像形成装置20は、ファクシミリ2から電話回線網3を介してファクシミリデータを受信する。そして、画像形成装置20は、受信したファクシミリデータを、印刷(画像形成)、画像形成装置20内の記憶領域に記憶し、記憶されたファクシミリデータを、ネットワーク8を介して情報処理システム10に送信する。更に、画像形成装置20は、情報処理システム10へファクシミリデータを送信する転送を行う、送信アプリを機器アプリケーションとして備えている。また、画像形成装置20等の情報を受信する機器は、ファクシミリに限らず、様々なデータ送信装置からデータを受信する機器であっても良い。
ネットワーク8は、通信ネットワークの一例であって主にインターネットを指すが、無線通信でも有線通信でも良く、またインターネットに限らず、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、VPN(Virtual Private Network)等であっても良い。電話回線網3も、通信ネットワークの一例であって、主にFAX回線またはインターネットを指すが、同様にその他のネットワークでもよい。
また、1台または複数台の画像形成装置20を示す機器識別情報、及び利用するユーザを示すユーザ識別情報は、情報処理システム10のテナント情報管理機能において、1つのテナントに所属するように管理される。テナントとは、企業、団体等のように、利用者が所属するグループ・組織を表しており、1つのテナントを識別するテナント識別情報と、テナントに属するユーザ識別情報及び機器識別情報とが対応付いて、情報処理システム10の情報処理装置に記憶される。また、情報処理システム10は、複数のテナントに所属する複数台の画像形成装置20との間で連携して処理を実行する。
クラウドストレージ4は、Web上で個人が利用できる記憶領域である。クラウドストレージ4は、アカウントごとの契約によって規定された容量の記憶領域を、アカウントの使用者に提供する。例えば、情報処理システム10の提供するクラウドサービスを利用している、あるテナントのテナント管理者は、利用申込の契約をしておいたクラウドストレージ4のアカウント(テナントアカウント)の記憶領域を、情報処理システム10からの連携先(情報の参照先・転送先)の記憶領域として用いることができる。
そして、情報処理システム10から転送されたファクシミリデータは、当該ファクシミリデータの転送元の画像形成装置20が所属するテナントで利用する、クラウドストレージ4のアカウントの記憶領域に格納される。
管理者用端末5は、テナントの管理者が使用する端末である。管理者用端末5は、テナントの管理者の操作を受けて、入力されたWebアプリごとの設定情報を、情報処理システム10に送信する。例えば、管理者用端末5は、データ転送アプリが参照する、ファクシミリデータの振り分け方法を記載した振分設定情報の参照先(格納場所)としてクラウドストレージ4の記憶領域、及び、参照のために使用されるクラウドストレージ4のアカウント情報等を、情報処理システム10に送信し、データ転送アプリに設定する。
テナントの管理者は、管理者用端末5のWebブラウザを用いて情報処理システム10のWebアプリ(データ転送アプリ・アプリの管理者設定用Webページ)や、所属テナントの管理サイト、及び、クラウドストレージ4等にアクセスし、Webブラウザ上への表示や入力を行う。テナントの管理者は、Webブラウザ以外の専用ソフトを用いてもよい。なお、管理者用端末5でアクセスする所属テナントの管理サイトでは、所属テナントへの機器の登録や、機器へのデバイスライセンス付与及び解除や、ユーザライセンスのテナント登録ユーザへの付与や解除等の管理者向け設定を行うことができる。
また、管理者用端末5は、テナントの管理者の操作を受けて、データ転送アプリが参照する、ファクシミリデータの振り分け先の設定内容を示す振分設定情報(表形式のファイル等)を、クラウドストレージ4に送信して記憶させる。
利用者用端末6は、画像形成装置20の利用者が使用する端末である。利用者用端末6は、利用者の操作を受けて、情報処理システム10から転送済みのファクシミリデータをクラウドストレージ4から取得及び表示する。また、情報処理システム10から送信された通知メールを、メールサーバ7を介して受信する。利用者は、利用者用端末6のWebブラウザを用いて情報処理システム10のWebアプリやクラウドストレージ4等にアクセスし、Webブラウザ上への表示や入力を行う。利用者は、Webブラウザ以外の専用ソフトを用いてもよい。
次に、本実施形態に係るデータ転送システム1が備える各装置のハードウェア構成について説明する。
図2は、情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
情報処理システム10は、1以上の情報処理装置によって構築されている。情報処理システム10を構成する情報処理装置10aは、コンピュータによって構成され、CPU101、ROM102、RAM103、HD104、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ105、ディスプレイ106、外部機器接続I/F(Interface)108、ネットワークI/F109、バスライン110、キーボード111、ポインティングデバイス112、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ114、メディアI/F116を備えている。
これらのうち、CPU101は、情報処理装置10aの全体の動作を制御する。ROM102は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。HD104は、ゲストネットワーク作成アプリケーション等のプログラムその他の各種データを記憶する。HDDコントローラ105は、CPU101の制御にしたがってHD104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ106は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。
外部機器接続I/F108は、各種の外部機器を接続するためのインタフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、プリンタ等の機器である。ネットワークI/F109は、ネットワーク8を利用して画像形成装置20等との間でデータ通信をするためのインタフェースである。バスライン110は、図2に示されているCPU101等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバス、データバス等である。
また、キーボード111は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス112は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ114は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW113に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。尚、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F116は、フラッシュメモリ等のメディア115に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
図3は、画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
画像形成装置20は、画像形成機能を実現する本体部21と、ユーザの操作を受け付ける操作部22とを備える。なお、ユーザの操作を受け付けるとは、ユーザの操作に応じて入力される情報(画面の座標値を示す信号などを含む)を受け付けることを含む概念である。
本体部21と操作部22は、通信路201を介して相互に通信可能に接続されている。通信路201は、例えばUSB(Universal Serial Bus)規格のものを用いることができる。なお、通信路201は、有線か無線かを問わず、USB規格以外の規格のものであっても良い。
本体部21は、CPU(Central Processing Unit)211、ROM(Read Only Memory)212、RAM(Random Access Memory)213、ストレージ部214、通信I/F(Interface)215、接続I/F216、エンジン部217、外部接続I/F218、及びシステムバス219等を有する。
CPU211は、RAM213をワークエリア(作業領域)としてROM212又はストレージ部214等に格納されたプログラムを実行することで、本体部21全体の動作を制御する演算装置である。例えば、CPU211は、エンジン部217を用いて、コピー、スキャン、ファクス、プリンタなどの各種機能を実現する。
ROM212は、例えば、本体部21の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)や、各種の設定等を記憶する不揮発性のメモリである。RAM213は、CPU211のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ストレージ部214は、例えば、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、各種データ等を記憶する不揮発性の記憶装置であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等で構成される。
通信I/F215は、本体部21を電話回線網3に接続し、ファクシミリ2等の外部装置との通信を行うための、無線LAN、有線LAN等のネットワークインタフェースである。接続I/F216は、通信路201を介して、本体部21と操作部22との間で通信するためのインタフェースである。
エンジン部217は、コピー、スキャン、ファクス、プリントなどの機能を実現させるための、汎用的な情報処理及び通信以外の処理を行うハードウェアである。エンジン部217には、例えば、原稿の画像をスキャンして読取るスキャナ(画像読取部)、用紙等のシート材への印刷を行うプロッタ(画像形成部)、ファクス通信を行うファクス部等が含まれる。さらに、エンジン部217には、印刷済みシート材を仕分けるフィニッシャや、原稿を自動給送するADF(自動原稿給送装置)のような特定のオプションが含まれていても良い。
外部接続I/F218は、本体部21に外部装置を接続するためのインタフェースである。外部装置には、例えば、ICカードリーダや、移動体センサ等が含まれ得る。システムバス219は、上記各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
操作部22は、CPU221、ROM222、RAM223、フラッシュメモリ224、通信I/F225、操作パネル226、接続I/F227、外部接続I/F228、カメラ229、及びシステムバス230等を有する。
CPU221は、RAM223をワークエリア(作業領域)としてROM222又はフラッシュメモリ224等に格納されたプログラムを実行することで、操作部22全体の動作を制御する演算装置である。ROM222は、例えば、操作部22の起動時に実行されるBIOSや、各種の設定等を記憶する不揮発性のメモリである。RAM223は、CPU221のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。フラッシュメモリ224は、例えば、OS、アプリケーションプログラム、各種データ等を記憶する不揮発性の記憶装置である。
通信I/F225は、操作部22をネットワーク8に接続し、情報処理システム10等の外部装置との通信を行うための、無線LAN、有線LAN等のネットワークインタフェースである。
操作パネル226は、ユーザの操作に応じた各種の入力を受け付けると共に、各種の情報を表示する。操作パネル226は、例えば、タッチパネル機能を搭載した液晶表示装置(LCD: Liquid Crystal Display)で構成されるが、これに限られるものではない。操作パネル226は、例えばタッチパネル機能が搭載された有機EL(Electro Luminescence)表示装置で構成されていても良い。さらに、操作パネル226は、これに加えて又はこれに代えて、ハードウェアキー等の操作部や、ランプ等の表示部を設けることもできる。
接続I/F227は、通信路201を介して、操作部22と本体部21との間で通信するためのインタフェースである。外部接続I/F228は、外部装置を接続するための、例えばUSB等のインタフェースである。
カメラ229は、ユーザの画像を撮影する撮影装置である。なお、カメラ229は、画像形成装置20の外部に設置され、外部接続I/F228を介して操作部22に接続されているものであっても良い。システムバス230は、上記各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
次に、本実施形態に係るデータ転送システム1が備える各装置の機能構成について説明する。
図4は、第一の実施形態に係る情報処理システムおよび画像形成装置の機能の一例を説明する図である。
情報処理システム10は、データ転送部11と、設定登録部12と、機器認証部13と、ライセンス認証部14と、記憶部15と、を備える。各部は情報処理システム10を構成する1以上の情報処理装置10aに実装される。例えば、機器認証部13やライセンス認証部14等の基盤機能を有する情報処理装置A、データ転送部11や設定登録部12等のWebアプリケーションを有する情報処理装置B、記憶部15等の各種情報を記憶するデータベースを有する情報処理装置C、等に機能を分散して実装してもよい。なおこの他の分散方法でもよく、また全ての機能を1つの情報処理装置10aに実装してもよい。
データ転送部11は、ファクシミリデータを転送する。具体的には、データ転送部11は、データ転送アプリ(ファクシミリ転送アプリ等)に規定された処理を実行する。データ転送部11は、クラウドストレージ4の記憶部42の設定領域421に格納された振分設定情報を取得して、取得された振分設定情報に基づいて受信したファクシミリデータをフォルダごとに振り分けて、クラウドストレージ4の記憶部42のデータ格納領域422に送信する。
設定登録部12は、データ転送部11の実行する処理に使用される設定を示す転送設定情報154を登録する。具体的には、設定登録部12は、管理者用端末5に設定画面を示すデータを送信し、転送設定情報154を管理者用端末5から受信する。そして、設定登録部12は、受信した転送設定情報154を記憶部15に格納する。設定登録部12は、データ転送アプリのテナント管理者向け設定を行う、管理者設定用Webページとして実装される。
機器認証部13は、画像形成装置20を認証する。具体的には、機器認証部13は、画像形成装置20から機器の認証を要求する信号を受信すると、信号に含まれる機体識別番号が機器情報153に含まれるか否かを判定する。機器認証部13は、機体識別番号が機器情報153に含まれると判定すると、機器認証が成功したことを示す機器認証チケットを発行する。なお、機体識別番号とは、画像形成装置20を識別するための番号である。
ライセンス認証部14は、後述するライセンス情報152に基づいて、テナントがWebアプリを使用するためのライセンスを保有しているか否かを判定する。そして、ライセンス認証部14は、テナントがライセンスを保有していると判定すると、Webアプリの使用を許可する。
記憶部15は、Webアプリに規定された処理の実行に必要な各種情報を記憶している。例えば、記憶部15は、テナント情報151と、ライセンス情報152と、機器情報153と、転送設定情報154と、転送履歴情報503と、を記憶している。
テナント情報151は、テナントの属性を示す情報である。例えば、テナント情報151は、テナントを識別する識別子を値とするテナントID、テナントの名称を値とするテナント名等を項目として含む情報である。
ライセンス情報152は、テナントを開設した組織と、情報処理システム10(クラウドサービス)の管理企業と、の契約に基づいてテナントごとに設定されたライセンスを示す情報である。具体的には、ライセンス情報152は、テナントごとにWebアプリを利用するためのライセンスの数を示す。ライセンスにはユーザライセンス、デバイスライセンス等の種別があり、デバイスライセンスの場合、1つのライセンスに対して1台の画像形成装置20が、テナントにおいて割り当てられる。
機器情報153は、機器の属性を示す情報である。本実施形態においては、機器は、画像形成装置20を示す。具体的には、機器情報153は、機器を識別する識別子を値とする機体識別番号等を項目として含む情報である。機器情報153は、テナント情報151と関連付けて登録されている。
転送設定情報154は、データ転送部11に参照される設定情報である。転送設定情報154は、管理者用端末5に表示されるデータ転送機能設定画面を介してテナント管理者によって入力される。データ転送機能設定画面の詳細については後述する。また、転送履歴情報503についても、後述する。
画像形成装置20は、本体部21と、操作部22と、を備える。
本体部21は、コピー、スキャン、プリンタ等の画像形成機能、すなわち画像形成装置20の有する内部機能を実現する。具体的には、本体部21は、WebAPIサービス部24と、データ受信部25と、記憶部26と、を含む。
WebAPIサービス部24は、操作部22にWebAPIを提供する。WebAPIは、本体部21の各種機能を利用するためのインタフェースである。WebAPIには、機体識別番号を取得するAPIが含まれる。WebAPIサービス部24は、操作部22からのAPIの呼び出しに応じて、本体部21に格納された機体識別番号を操作部22に送信する。
データ受信部25は、電話回線網3を介してファクシミリ2からファクシミリデータを受信する。そして、データ受信部25は、受信したファクシミリデータを記憶部26に格納する。
記憶部26は、ファクシミリデータを記憶する。また、記憶部26は、画像形成装置20の機体識別番号を記憶する。
操作部22は、利用者の操作を受けて、本体部21に各種処理の実行を指示する。操作部22は、起動するアプリケーションプログラムを選択操作するインタフェースを備える。具体的には、操作部22は、転送指示部23を備える。
転送指示部23は、記憶部26に格納されたファクシミリデータを、情報処理システム10に転送する。具体的には、転送指示部23は、データ受信部25がファクシミリデータを受信すると、RAM223に記憶したキュー情報にデータ転送処理を登録する。キュー情報は、転送指示部23が実行する処理の順番待ちの列を示す情報である。転送指示部23は、キュー情報に登録された順番に、1件ずつ、情報処理システム10のデータ転送部11を有する情報処理装置に対するデータ転送処理を実行する。
転送指示部23は、画像形成装置20の操作部22にインストールされる、転送アプリによって実現される。テナントの管理者は、転送アプリを外部のアプリマーケットサーバ等から画像形成装置20の操作部22にダウンロードし、インストールしておくことが可能である。
クラウドストレージ4は、ストレージ認証部41と、記憶部42と、を備える。
ストレージ認証部41は、アカウントごとにクラウドストレージ4を使用できるか否かを判定する。
記憶部42は、アカウントごとに設定された記憶領域である。具体的には、記憶部42は、設定領域421と、データ格納領域422と、を含む。
設定領域421は、振分設定情報が格納される領域である。振分設定情報は、テナント管理者の操作によって管理者用端末5から送信される。
データ格納領域422は、情報処理システム10のデータ転送部11を有する情報処理装置から転送されたファクシミリデータが格納される領域である。データ格納領域422は、複数のフォルダを含む。前述の振分設定情報には、送信元ごとにどのフォルダに振り分けるかが設定されている。
次に、データ転送システム1の動作について、図面を参照して説明する。
図5は、データ転送機能有効化処理のシーケンスの一例を示す図である。
テナント管理者9は、情報処理システム10のデータ転送部11の処理を使用するために、画像形成装置20の操作部22を操作する画面において、データ転送機能の起動操作を行う(ステップS101)。
図6は、操作部機能一覧画面の一例を示す図である。
操作部機能一覧画面301は、機能を選択するボタンの一覧が含まれる。機能を選択するボタンの一覧には、データ転送機能選択ボタン302が含まれる。データ転送機能選択ボタン302は、画像形成装置20にインストールされた転送アプリのアイコン画像である。テナント管理者9は、データ転送機能選択ボタン302を押下することによって、データ転送機能の起動操作を行う。
図7は、データ転送機能有効化処理における処理中画面の一例を示す図である。
データ転送機能の起動操作を受けると、操作部22には、認証画面が表示される。操作部22は、認証画面を介して、メールアドレスとパスワード等のユーザ識別情報を受け付ける。ユーザ識別情報は情報処理システム10に送信され、情報処理システム10の認証機能によってユーザ識別情報がテナント管理者を示すことが認証されると、操作部22には、処理中画面303が表示される。
図5に戻り、操作部22の転送指示部23は、データ転送機能が有効か否かを判定する(ステップS102)。具体的には、転送指示部23は、データ転送機能が有効か無効かを示すフラグ情報を記憶している場合には、データ転送機能が有効であると判定する。
転送指示部23は、データ転送機能が有効でないと判定すると、機体識別番号を要求する信号を本体部21に送信する(ステップS103)。本体部21のWebAPIサービス部24は、機体識別番号を示すデータを記憶部26から読み出す。そして、WebAPIサービス部24は、機体識別番号を示すデータを操作部22に送信する(ステップS104)。
操作部22の転送指示部23は、ライセンスの一覧を要求する信号を情報処理システム10に送信する(ステップS105)。ここで、ライセンスの一覧を要求する信号は、機体識別番号を含む。なお、ユーザ識別情報によるテナント管理者の認証が成功した場合であって、機体識別番号がテナントと対応付いていない場合(テナントに未登録の機器である場合)、自動的に、テナントに対する機体識別番号の登録を行う。
情報処理システム10のライセンス認証部14は、ライセンス情報152を参照して、ライセンスの一覧を示すデータを送信する(ステップS106)。具体的には、ライセンス認証部14は、送信された機体識別番号と関連付けられたテナント情報151から、テナントを特定する。そして、ライセンス認証部14は、特定されたテナントが保有する、テナントの契約しているWebアプリ(Webサービス)の一覧と、Webアプリ(Webサービス)ごとのライセンスの一覧と、を示す一覧データを、ライセンス情報152から取得して、画像形成装置20に送信する。
操作部22の転送指示部23は、契約中のWebアプリ及びライセンスの一覧に、転送指示部23である画像形成装置20の転送アプリが転送先として利用する、情報処理システム10のWebアプリが存在するか否かと、利用可能なライセンスが含まれているか否かを判定する(ステップS107)。具体的には、転送指示部23(転送アプリ)は、転送アプリの指定するアプリ種別に対応するWebアプリを、契約中のWebアプリ一覧から検索する。さらに、転送指示部23は、転送アプリに対応するWebアプリのライセンスの一覧であって当該テナントの契約しているライセンスのうち、画像形成装置20等の機器が割り当てられていないライセンスの数が1以上である場合に、ライセンスの一覧に利用可能なライセンスが含まれていると判定する。
なお、ライセンスごとに有効期間が設定されている場合は、ステップS106またはステップS107において、有効期間内であることを条件に加えても良い。また、ライセンス認証部14は、情報処理システム10に、画像形成装置20の転送アプリに対応するWebアプリが存在しない場合には、ステップS106においてエラーを示す信号を送信しても良い。
転送指示部23は、ライセンスの一覧に利用可能なライセンスが含まれていると判定すると、データ転送機能の有効化を要求する信号を情報処理システム10に送信する(ステップS108)。ここで、データ転送機能の有効化を要求する信号は、機体識別番号を含む。
ライセンス認証部14は、データ転送機能を有効化する(ステップS109)。具体的には、ライセンス認証部14は、当該テナントのライセンスのうち、機器が割り当てられていないライセンスを1つ選択して、受信した機体識別番号に関連付けて登録する。これによって、機器が割り当てられていないライセンスは1つ減少する。
次に、ライセンス認証部14は、成功信号を画像形成装置20に送信する(ステップS110)。操作部22の転送指示部23は、データ転送機能を有効とする(ステップS111)。具体的には、転送指示部23は、データ転送機能が有効か無効かを示すフラグ情報の値を「有効」として記憶する。
これによって、次回以降にテナント管理者によってデータ転送機能の起動操作を受けると、ステップS102の処理において、転送指示部23は、データ転送機能が有効であると判定する。
ステップS111に続いて、転送指示部23は、データ転送機能のトップ画面を表示する(ステップS112)。
転送指示部23は、ステップS107の処理においてライセンスの一覧に利用可能なライセンスが含まれていると判定すると、エラー表示をする(ステップS113)。具体的には、転送指示部23は、エラー画面を表示する。
図8は、データ転送機能有効化処理におけるエラー画面の一例を示す図である。
エラー画面304には、ライセンスが確認できない旨を示すメッセージが表示される。
図5に戻り、転送指示部23は、ステップS102の処理においてデータ転送機能が有効であると判定すると、データ転送機能のトップ画面を表示する(ステップS114)。
図9は、データ転送機能のトップ画面の一例を示す図である。
トップ画面305には、データ転送機能の内容を示す、機能を紹介するメッセージが表示される。トップ画面305は、データ転送機能が有効であると判定された場合、及び、データ転送機能の有効化後であって転送アプリの作動中にアイコンが押下された場合に表示される。なお、データ転送機能におけるデータの転送は、ファクシミリデータの受信をきっかけとして行われるため、トップ画面305には転送のための操作を促す表示は含まれないが、蓄積している未送信のファクシミリデータの一括転送の実行や、転送のための設定(一括転送の時刻や、転送時のファイル形式の指定等)等、操作を受け付ける表示を含んでもよい。
次に、テナント管理者によるデータ転送機能の設定操作について、図面を参照して説明する。
図10は、データ転送機能設定処理のシーケンスの一例を示す図である。
テナント管理者の操作を受けて、管理者用端末5は、振分設定情報を生成して、クラウドストレージ4に送信する(ステップS201)。振分設定情報はエクセルファイル等、表形式のデータを含むファイルである。管理者用端末5のWebブラウザに表示したクラウドストレージ4を操作するための操作画面で、テナント管理者の所望のフォルダに格納する操作により、管理者用端末5は、ファイルをクラウドストレージ4に送信する。
図11は、振分設定情報の一例を示す図である。
振分設定情報501は、項目として、「送信元番号」と、「振分先フォルダ名」と、「通知先メールアドレス」と、を含む。
項目「送信元番号」の値は、画像形成装置20が受信するファクシミリデータの送信元のFAX番号を示す値である。
項目「振分先フォルダ名」の値は、振分先のファクシミリデータの格納場所のフォルダ名を示す値である。フォルダ名は、ファクシミリデータの送信元のFAX番号に対応する企業名・組織名等を設定可能である。
項目「通知メールアドレス」の値は、通知メールの送信先のメールアドレスを示す値である。メールアドレスは、利用者用端末6や管理者用端末5等の端末で閲覧可能なアドレスである。
図10に戻り、クラウドストレージ4は、振分設定情報501を管理者用端末5から受信すると、受信した振分設定情報501を記憶部42の設定領域421に格納する。設定領域421は管理者用端末5のWebブラウザ上で選択された振分設定情報501の格納先のフォルダである。格納先のフォルダを管理者用端末5のWebブラウザで選択された際に、振分設定情報501の格納先を示す情報がWebブラウザのURL表示欄に表示される。したがって、振分設定情報501の格納先を示す情報(URL)は、管理者用端末5に送信されている(ステップS202)。
管理者用端末5は、テナント管理者の操作を受けて、管理画面の表示を要求する信号を情報処理システム10に送信する(ステップS203)。情報処理システム10の設定登録部12は、Webアプリ(データ転送アプリ)の管理画面を示すデータを管理者用端末5に送信する(ステップS204)。
管理者用端末5は、管理画面を表示する。そして、管理者用端末5は、テナント管理者の操作を受けて、機能一覧画面の表示を要求する信号を送信する(ステップS205)。機能一覧画面は、テナント管理者が所属するテナントが管理する対象の機能の一覧を示す画面である。
情報処理システム10の設定登録部12は、機能一覧画面を示すデータを管理者用端末5に送信する(ステップS206)。管理者用端末5は、機能一覧画面を表示する。
図12は、機能一覧画面の一例を示す図である。
機能一覧画面306は、テナント管理者が所属するテナントが管理する対象の機能を選択するボタンの一覧を含む。ボタンの一覧には、データ転送機能選択ボタン307が含まれる。テナントが管理する対象の機能とは、契約中のWebアプリ(Webサービス)であり、契約中のWebアプリの管理画面を、管理者用端末5のWebブラウザで開くことができる。
データ転送機能選択ボタン307が押下されると、図10に戻り、管理者用端末5は、データ転送機能選択信号を情報処理システム10に送信する(ステップS207)。情報処理システム10の設定登録部12は、データ転送機能設定画面を示すデータを管理者用端末5に送信する(ステップS208)。管理者用端末5は、データ転送機能設定画面を表示する。
図13は、データ転送機能設定画面の一例を示す図である。
データ転送機能設定画面308は、ストレージアカウント選択ボタン309と、データ格納先フォルダ選択ボタン310と、振分設定情報格納先選択ボタン311と、未定義データ格納先フォルダ名入力欄312と、未定義データ通知先メールアドレス入力欄313と、エラー時通知先メールアドレス入力欄314と、を含む。
ストレージアカウント選択ボタン309は、あらかじめテナント管理者によって登録されたクラウドストレージ4のアカウントを選択するためのGUI(Graphical User Interface)である。後述するデータ転送処理においては、ここで選択されたアカウントに設定された記憶領域にファクシミリデータが振り分けられて転送される。GUIは管理者用端末5のWebブラウザに表示する、設定画面のWebページのボタンや入力項目等であるが、Webブラウザに限らず専用アプリケーションで実装してもよい。
データ格納先フォルダ選択ボタン310は、ストレージアカウント選択ボタン309で選択されたアカウントに設定された記憶領域の中で、ファクシミリデータが転送されるフォルダを選択するためのGUIである。後述するデータ転送処理においては、ここで選択されたフォルダの中で、さらに振分設定情報501の項目「振分先フォルダ名」の値の示すフォルダに、ファクシミリデータが振り分けられて転送される。
振分設定情報格納先選択ボタン311は、クラウドストレージ4において振分設定情報501が格納された場所を選択するためのGUIである。振分設定情報501が格納された場所は、例えば、パス名とファイル名の組み合わせによって示される。
未定義データ格納先フォルダ名入力欄312は、振分設定情報501に定義されていない送信元番号から送信されたファクシミリデータの振り分け先のフォルダ名を入力するためのGUIである。
未定義データ通知先メールアドレス入力欄313は、振分設定情報501に定義されていない送信元番号からファクシミリデータを送信された場合における通知メールの送信先のメールアドレスを入力するためのGUIである。
エラー時通知先メールアドレス入力欄314は、データ転送機能にエラーが発生した場合における通知メールの送信先のメールアドレスを入力するためのGUIである。
図10に戻り、管理者用端末5は、テナント管理者によって入力された情報、すなわち、ストレージアカウント情報と、データ格納領域情報と、振分設定情報501の格納先情報と、未定義データ振分情報と、エラー通知先情報と、を情報処理システム10に送信する(ステップS209)。
ストレージアカウント情報は、ストレージアカウント選択ボタン309の押下によって選択されたアカウントを示す情報である。ストレージアカウント情報は、例えば、アカウントを識別するIDと、認証のためのパスワードと、を含む。
データ格納領域情報は、データ格納先フォルダ選択ボタン310の押下によって選択された記憶領域を示す情報である。
振分設定情報501の格納先情報は、振分設定情報格納先選択ボタン311の押下によって選択された場所を示す情報である。
未定義データ振分情報は、未定義データ格納先フォルダ名入力欄312に入力されたフォルダ名と、未定義データ通知先メールアドレス入力欄313に入力されたメールアドレスと、を示す情報である。
エラー通知先情報は、エラー時通知先メールアドレス入力欄314に入力されたメールアドレスを示す情報である。
情報処理システム10の設定登録部12は、受信した情報を、転送設定情報154として記憶部15に保存する(ステップS210)。そして、設定登録部12は、設定完了画面を示すデータを管理者用端末5に送信する(ステップS211)。
次に、画像形成装置20がファクシミリデータを受信する動作について、図面を参照して説明する。
図14は、データ受信処理のシーケンスの一例を示す図である。
ファクシミリ2は、ファクシミリを送信する操作を受けて、ファクシミリデータを画像形成装置20に送信する(ステップS301)。ファクシミリデータは、画像データとメタデータとを含む。メタデータは、画像データの属性を示すデータであって、少なくとも、送信元のFAX番号を含む。
画像形成装置20の本体部21のデータ受信部25は、ファクシミリデータをFAX回線やインターネット等を介して受信すると、ファクシミリデータと蓄積情報とを記憶部26に保存する(ステップS302)。具体的には、データ受信部25は、受信したファクシミリデータに含まれる画像データを、例えばPDF形式のような汎用的なデータ形式に変換して、変換された画像データをファクシミリデータとして保存する。なお、このステップS302は、特許請求の範囲に記載されたデータ受信ステップの一例である。
また、データ受信部25は、ファクシミリデータに含まれるメタデータに基づいて、蓄積情報を生成する。
図15は、第一の実施形態に係る蓄積情報の一例を示す図である。
蓄積情報261は、項目として、「ファクシミリデータID」と、「送信元番号」と、「受信時刻」と、を含む。
項目「ファクシミリデータID」の値は、受信したファクシミリデータを識別するための識別子である。データ受信部25は、蓄積情報261にレコードを挿入する際にファクシミリデータIDを採番する。
項目「送信元番号」の値は、ファクシミリデータの送信元のFAX番号である。データ受信部25は、メタデータから送信元のFAX番号を抽出して、項目「送信元番号」の値をセットする。
項目「受信時刻」の値は、ファクシミリデータを受信した時刻である。データ受信部25は、ファクシミリデータと蓄積情報とを保存する際の時刻を、項目「受信時刻」の値にセットする。
図14に戻り、データ受信部25は、ファクシミリデータを受信したことを通知する信号(受信通知信号)を操作部22に送信する(ステップS303)。受信通知信号は、ファクシミリデータIDを含む。
操作部22の転送指示部23は、データ転送処理をキューに追加する(ステップS304)。具体的には、転送指示部23は、RAM223に記憶されたキュー情報の順番待ちの列の一番後ろに、受信したファクシミリデータを転送する処理を示すレコードを追加する。
次に、データ転送システム1がファクシミリデータを転送する動作について、図面を参照して説明する。
図16は、第一の実施形態に係るデータ転送処理のシーケンスの一例を示す図である。
操作部22の転送指示部23は、キュー情報の前の処理の実行が終了すると、データ転送処理を開始する。転送指示部23は、本体部21に機体識別番号を要求する信号を送信する(ステップS401)。
WebAPIサービス部24は、記憶部26に格納された機体識別番号データを取得して、取得した機体識別番号データを操作部22に送信する(ステップS402)。
次に、操作部22の転送指示部23は、機器認証を要求する信号を情報処理システム10に送信する(ステップS403)。機器認証を要求する信号は、機体識別番号データを含む。
情報処理システム10の機器認証部13は、機器を認証する(ステップS404)。具体的には、機器認証部13は、機体識別番号が機器情報153に含まれるか否かを判定する。機器認証部13は、機体識別番号が機器情報153に含まれると判定すると、機器認証が成功したことを示す機器認証チケットを画像形成装置20に送信する(ステップS405)。
次に、操作部22の転送指示部23は、ファクシミリデータを要求する信号を本体部21に送信する(ステップS407)。ファクシミリデータを要求する信号は、ファクシミリデータIDを含む。本体部21は、受信した信号に含まれるファクシミリデータIDに基づいて、ファクシミリデータを記憶部26から取得して、取得したファクシミリデータを操作部22に送信する(ステップS407)。
操作部22の転送指示部23は、ファクシミリデータを機器認証チケットとともに情報処理システム10に送信する(ステップS408)。なお、このステップS408は、特許請求の範囲に記載された送信指示ステップの一例である。
データ転送部11は、ファクシミリデータを受信すると、記憶部15に、当該ファクシミリデータの転送履歴情報として記憶する。転送履歴情報は、転送ステータスを含む、ファクシミリデータの転送状況を示す情報である。具体的には、データ転送部11は、転送履歴情報に含まれる転送ステータスを、転送指示を受けたことを示す値である「accepted」として記憶する。
データ転送部11は、ライセンス認証を要求する信号をライセンス認証部14に送信する(ステップS409)。
ライセンス認証部14は、ライセンス認証を実行する(ステップS410)。具体的には、ライセンス認証部14は、機器認証チケットに基づいて機体識別番号を特定し、その機体識別番号に対応するテナントのライセンスに機体識別番号に対応する機器が割り当てられているか否かを判定する。これによって、ライセンス認証部14は、データ転送機能が有効であるか否かを判定することができる。
ここで、ライセンス認証部14は、対応するライセンスが有効期間内であるか否かを判定しても良い。
ライセンス認証部14は、ライセンス認証に成功すると、ライセンス認証が成功したことを示す信号をデータ転送部11に送信する(ステップS411)。
次に、データ転送部11は、振分設定情報501を要求する信号をクラウドストレージ4に送信する(ステップS412)。具体的には、データ転送部11は、転送設定情報154に含まれる振分設定情報501の格納先情報と、ストレージアカウント情報とを、振分設定情報501を要求する信号に含める。
クラウドストレージ4のストレージ認証部41は、受信したストレージアカウント情報に基づいて認証する。具体的には、ストレージ認証部41は、設定領域421からのデータの読み出しを許可するか否かを判定する。そして、ストレージ認証部41が読み出しを許可すると判定すると、クラウドストレージ4は、設定領域421に格納された振分設定情報501を、情報処理システム10に送信する(ステップS413)。データ転送部11は、記憶部15に記憶された転送履歴情報に含まれる転送ステータスを、転送処理中であることを示す値である「processing」に更新する。
情報処理システム10のデータ転送部11は、ファクシミリデータをクラウドストレージ4に送信する(ステップS414)。具体的には、データ転送部11は、受信した振分設定情報501に基づいてファクシミリデータをフォルダごとに振り分けて、振り分けられたフォルダを指定する情報とともに、ファクシミリデータをクラウドストレージ4に送信する。
振分設定情報501は表形式のデータを含むエクセルファイル等である。データ転送部11(Webアプリ)は、エクセルファイルを取得するとエクセル形式(表形式)からJSON形式に変換する。そして、データ転送部11は、変換結果に含まれるFAX番号、フォルダ名、メールアドレスを用いて、受信したファクシミリデータの送信元番号(FAX番号)に対応するフォルダ名のフォルダに、PDFファイル形式のファクシミリデータを格納する。なお、データ転送部11は、送信元番号(FAX番号)に対応するフォルダ名のフォルダが格納先に無い場合は、対応するフォルダ名のフォルダをクラウドストレージ4に作成させる。そして、データ転送部11は、作成されたフォルダにPDFファイル形式のファクシミリデータを格納する。
なお、データ転送部11は、振分設定情報501に定義されていない送信元番号から受信したファクシミリデータの場合には、未定義データ振分情報に含まれるフォルダ名を、振り分け先の格納場所として指定する。
また、データ転送部11は、転送後のファイル名を指定する情報を、ファクシミリデータとともに送信しても良い。ファイル名は、例えば、送信元の名称と日付と番号とを含む。また、データ転送部11は、ファイル名を送信元の名称と日付と番号を用いて変更してから送信してもよい。なお、送信元の名称は、振分先のフォルダ名と同じである。また、送信元の名称は、ファクシミリデータのメタデータに含まれている情報であっても良い。さらに、振分設定情報501に送信元番号が定義されていないファクシミリデータを転送した場合には、送信元の名称のかわりに、送信元番号としても良い。
クラウドストレージ4のストレージ認証部41は、受信したストレージアカウント情報に基づいて認証する。具体的には、ストレージ認証部41は、データ格納領域422へのデータの書き込みを許可するか否かを判定する。そして、ストレージ認証部41が書き込みを許可すると判定すると、クラウドストレージ4は、受信したファクシミリデータを、データ格納領域422の指定されたフォルダに格納する。
次に、クラウドストレージ4は、データの転送が成功したことを示す信号(転送成功信号)を、情報処理システム10に送信する(ステップS415)。データ転送部11は、記憶部15に記憶された転送履歴情報に含まれる転送ステータスを、転送完了を示す値である「compeleted」に更新する。
データ転送部11は、転送の完了とファクシミリデータの振り分け先を示す通知メールをメールサーバ7に送信する(ステップS416)。具体的には、データ転送部11は、振分設定情報501の「通知先メールアドレス」の値を宛先とする通知メールを送信する。メールサーバ7は、受信した通知メールを、指定された宛先に送信する。
なお、上述のいずれかの処理でエラーが発生した場合には、データ転送部11は、エラー通知先情報に含まれるメールアドレス宛に、エラーの発生を示す通知メールを送信する。
図17は、通知メールの一例を示す図である。
通知メール701は、振分設定情報501に送信元番号が定義されているファクシミリデータを転送した場合の通知メールの例を示す。例えば、「ABC」というフォルダに振り分けられた場合、「ABC」を含むパス名とファイル名とがメールの本文に含まれる。
図18は、通知メールの別の一例を示す図である。
通知メール702は、振分設定情報501に送信元番号が定義されていないファクシミリデータを転送した場合の通知メールの例を示す。例えば、「undefined」というフォルダに振り分けられた場合、「undefined」を含むパス名とファイル名とがメールの本文に含まれる。また、通知メール702の宛先は、未定義データ振分情報に含まれるメールアドレスである。
次に、ファクシミリデータの転送に失敗した場合の例として、画像形成装置20から情報処理システム10へのファクシミリデータの送信は成功したが、情報処理システム10からクラウドストレージ4へのファクシミリデータの転送が失敗した場合の再送信処理について、図面を参照して説明する。なお、転送指示部23は、再送信処理に加え、例えば、画像形成装置20から情報処理システム10へのファクシミリデータの送信が通信エラー等でそもそも失敗していた場合に未送信のファクシミリデータをまとめて情報処理システム10に送信しても良い。また、転送指示部23は、画像形成装置20がファクシミリデータを受信する度に情報処理システム10へ送信するリアルタイム送信処理の際に、未送信及び再送信の対象のデータも確認して併せて送信しても良い。
図19は、第一の実施形態に係るキュー情報の一例を示す図である。
本実施形態に係るキュー情報502は、項目として「キューID」と「処理」と「ファクシミリデータID」とを含む。
項目「キューID」の値は、キューに登録された処理を識別するための識別子である。
項目「処理」の値は、キューに登録された処理の名称である。
項目「ファクシミリデータID」の値は、キューに登録された処理の対象のファクシミリデータを識別するための識別子である。
本実施形態に係る操作部22の転送指示部23は、キュー情報502に、ファクシミリデータを転送するためのデータ転送処理と、転送に失敗したファクシミリデータを送信するための再送信処理と、を登録する。
転送指示部23は、データ転送処理をキュー情報502に登録する際には、転送の対象のファクシミリデータを決定している。転送の対象のファクシミリデータは、ファクシミリ2から受信したファクシミリデータである。
また、転送指示部23は、定期的に、例えば1時間ごとに、キュー情報502に再送信処理を登録する。転送指示部23は、キュー情報502への登録の際は、再送信の対象となるファクシミリデータを決定せず、再送信を実行する際に、再送信の対象となるファクシミリデータを決定する。したがって、キュー情報502の再送信処理のレコードには、「ファクシミリデータID」の値が登録されない。
次に、再送信処理の動作について、図面を参照して説明する。
図20は、第一の実施形態に係る再送信処理のシーケンスの一例を示す図である。
操作部22の転送指示部23は、キュー情報502に登録された処理を登録順にしたがって実行する。そして、転送指示部23は、再送信処理の順番になると、図20に示される再送信処理を開始する。
転送指示部23は、再送信処理を開始すると、機体識別番号を要求する信号を本体部21に送信する(ステップS501)。本体部21は、機体識別番号を示すデータを操作部22に送信する(ステップS502)。
次に、操作部22の転送指示部23は、機器認証を要求する信号を情報処理システム10に送信する(ステップS503)。情報処理システム10の機器認証部13は、機器認証を実行する(ステップS504)。機器認証部13は、機器認証に成功すると、機器認証チケットを発行して、画像形成装置20に送信する(ステップS505)。
これ以降の処理において、転送指示部23は、情報処理システム10に処理を要求する信号を送信する際に、機器認証チケットをあわせて送信する。これによって、情報処理システム10は、画像形成装置20が機器認証済みであることを確認することができる。
次に、操作部22の転送指示部23は、転送履歴情報を要求する信号を情報処理システム10に送信する(ステップS506)。情報処理システム10のデータ転送部11は、記憶部15に記憶された転送履歴情報を画像形成装置20に送信する(ステップS507)。
図21は、転送履歴情報の一例を示す図である。
転送履歴情報503は、データの転送状況を示す情報であって、項目として、「ジョブID」と、「機体識別番号」と、「ファクシミリデータID」と、「転送ステータス」と、を含む。
項目「ジョブID」の値は、ジョブを識別するための識別子である。ジョブは、データ転送部11が要求を受け付けたデータ転送処理を示す。
項目「機体識別番号」の値は、ジョブを要求した機器を識別するための識別子である。項目「機体識別番号」は、複数の機器から要求を受けるために必要となる項目である。
項目「ファクシミリデータID」の値は、一回のFAX受信により受信された一連のファクシミリデータごとに付与され、個々のファクシミリデータを識別するための識別子である。
項目「転送ステータス」の値は、データ転送の進捗状況を示す。具体的には、項目「転送ステータス」の値は、「accepted」、「processing」、「completed」、「error」のいずれかである。
データ転送部11は、ファクシミリデータを画像形成装置20から受信すると、項目「転送ステータス」の値を「accepted」として、転送履歴情報503にジョブを示すレコードを登録する。「accepted」は、データの転送を受け付けたことを示すステータスである。
また、データ転送部11は、クラウドストレージ4へのデータ転送処理を開始すると、項目「転送ステータス」の値を「processing」に更新する。「processing」は、データの転送処理が実行中であることを示すステータスである。
そして、データ転送部11は、クラウドストレージ4へのデータ転送処理を完了すると、項目「転送ステータス」の値を「completed」に更新する。「completed」は、データの転送処理が完了したことを示すステータスである。
さらに、データ転送部11は、クラウドストレージ4へのデータ転送処理で異常が発生すると、項目「転送ステータス」の値を「error」に更新する。「error」は、異常が発生したことを示すステータスである。
なお、データ転送部11は、転送履歴情報503のレコードが登録されてから一定期間、例えば3か月間以上経過すると、当該レコードを削除しても良い。
データ転送部11は、ステップS507の処理において、転送履歴情報503のうち、要求を受けた機器に該当する機体識別番号のレコードのみを抽出して、抽出されたレコードを画像形成装置20に送信する。
図20に戻り、操作部22の転送指示部23は、受信した転送履歴情報503をRAM223に記憶し、この記憶された転送履歴情報503に基づいて、送信対象外情報を生成する(ステップS508)。送信対象外情報は、再送信処理の対象外のファクシミリデータを示す情報である。
図22は、送信対象外情報の一例を示す図である。
転送指示部23は、受信した転送履歴情報503のうち、転送ステータスが「accepted」、「processing」または「completed」のレコードを抽出して、抽出されたレコードを送信対象外情報504として、RAM223に記憶する。
これらの転送ステータスのレコードに関連付けられたファクシミリデータは、すでにデータ転送されたか、または今後のデータ転送処理においてデータ転送される予定であるため、再送信処理の対象外とする。
図20に戻り、操作部22の転送指示部23は、蓄積情報261を要求する信号を本体部21に送信する(ステップS509)。本体部21は、記憶部26から蓄積情報261を抽出して、抽出された蓄積情報261を操作部22に送信する(ステップS510)。
次に、操作部22の転送指示部23は、受信した蓄積情報261をRAM223に記憶し、この蓄積情報261に基づいて、送信期間内情報を生成する(ステップS511)。送信期間内情報は、再送信処理の送信期間内のファクシミリデータを示す情報である。
図23は、送信期間内情報の一例を示す図である。
転送指示部23は、蓄積情報261のうち、あらかじめ決められた送信期間、例えば14日間、以内に受信したファクシミリデータのレコードを抽出して、抽出したレコードを送信期間内情報505とする。
図20に戻り、次に、操作部22の転送指示部23は、送信対象情報を生成し、RAM223に記憶する(ステップS512)。送信対象情報は、再送信処理の対象のファクシミリデータを示す情報である。つまり、転送指示部23は、取得した転送履歴情報503に基づいて送信対象情報を生成することで、記憶部26に格納されたファクシミリデータのうち再送信すべきファクシミリデータを送信対象情報により特定する。これにより、特定されたファクシミリデータを情報処理システム10に再送信できる。
図24は、送信対象情報の一例を示す図である。
具体的には、転送指示部23は、RAM223に記憶された送信期間内情報505から、RAM223に記憶された送信対象外情報504のファクシミリデータを除外して、送信対象情報506としてRAM223に記憶する。例えば、送信期間内情報505に、ファクシミリデータID「0000001」から「0000016」までのレコードが含まれ、送信対象外情報504にファクシミリデータID「0000001」から「0000008」まで、「0000010」、「0000011」、「0000013」および「0000014」が含まれる場合、送信対象情報506には、ファクシミリデータID「0000009」、「0000012」、「0000015」および「0000016」が含まれる。
図20に戻り、次に、操作部22の転送指示部23は、RAM223に記憶された送信対象情報506に含まれるファクシミリデータを要求する信号を、本体部21に送信する(ステップS513)。
なお、データ転送システム1は、送信対象情報506にファクシミリデータが複数含まれる場合には、このステップS513からステップS524までの処理を、1件ずつ繰り返し実行する。
本体部21は、ファクシミリデータを操作部22に送信する(ステップS514)。
操作部22の転送指示部23は、ファクシミリデータを情報処理システム10に送信する(ステップS515)。情報処理システム10のデータ転送部11は、転送ステータスを「accepted」とするレコードを転送履歴情報503に登録する、つまり、記憶部15に記憶する。そして、データ転送部11は、ライセンス認証を要求する信号をライセンス認証部14に送信する(ステップS516)。
ライセンス認証部14は、ライセンス認証を実行する(ステップS517)。具体的には、ライセンス認証部14は、機器認証チケットに基づいて機体識別番号を特定し、その機体識別番号に対応するテナントのライセンスに機体識別番号に対応する機器が割り当てられているか否かを判定する。これによって、ライセンス認証部14は、データ転送機能が有効であるか否かを判定することができる。
ここで、ライセンス認証部14は、対応するライセンスが有効期間内であるか否かを判定しても良い。
ライセンス認証部14は、ライセンス認証に成功すると、ライセンス認証が成功したことを示す信号をデータ転送部11に送信する(ステップS518)。
次に、データ転送部11は、振分設定情報501を要求する信号をクラウドストレージ4に送信する(ステップS519)。具体的には、データ転送部11は、転送設定情報154に含まれる振分設定情報501の格納先情報と、ストレージアカウント情報とを、振分設定情報501を要求する信号に含める。
クラウドストレージ4のストレージ認証部41は、受信したストレージアカウント情報に基づいて認証する。具体的には、ストレージ認証部41は、設定領域421からのデータの読み出しを許可するか否かを判定する。そして、ストレージ認証部41が読み出しを許可すると判定すると、クラウドストレージ4は、設定領域421に格納された振分設定情報501を、情報処理システム10に送信する(ステップS520)。データ転送部11は、記憶部15に記憶された転送履歴情報503に含まれる転送ステータスを、転送処理中であることを示す値である「processing」に更新する。
情報処理システム10のデータ転送部11は、ファクシミリデータをクラウドストレージ4に送信する(ステップS521)。具体的には、データ転送部11は、受信した振分設定情報501に基づいてファクシミリデータをフォルダごとに振り分けて、振り分けたフォルダを指定する情報とともに、ファクシミリデータをクラウドストレージ4に送信する。
なお、データ転送部11は、振分設定情報501に定義されていない送信元番号から受信したファクシミリデータの場合には、未定義データ振分情報に含まれるフォルダ名を、振り分け先の格納場所として指定する。
また、データ転送部11は、転送後のファイル名を指定する情報を、ファクシミリデータとともに送信しても良い。ファイル名は、例えば、送信元の名称と日付と番号とを含む。送信元の名称は、振分先のフォルダ名と同じである。また、送信元の名称は、ファクシミリデータのメタデータに含まれている情報であっても良い。さらに、振分設定情報501に送信元番号が定義されていないファクシミリデータを転送した場合には、送信元の名称のかわりに、送信元番号としても良い。
クラウドストレージ4のストレージ認証部41は、受信したストレージアカウント情報に基づいて認証する。具体的には、ストレージ認証部41は、データ格納領域422へのデータの書き込みを許可するか否かを判定する。そして、ストレージ認証部41が書き込みを許可すると判定すると、クラウドストレージ4は、受信したファクシミリデータを、データ格納領域422の指定されたフォルダに格納する。
次に、クラウドストレージ4は、データの転送が成功したことを示す信号を、情報処理システム10に送信する(ステップS522)。データ転送部11は、記憶部15に記憶された転送履歴情報503に含まれる転送ステータスを、転送完了を示す値である「compeleted」に更新する。
データ転送部11は、転送の完了とファクシミリデータの振り分け先を示す通知メールをメールサーバ7に送信する(ステップS523)。具体的には、データ転送部11は、振分設定情報501の「通知先メールアドレス」の値を宛先とする通知メールを送信する。メールサーバ7は、受信した通知メールを、指定された宛先に送信する。
なお、上述のいずれかの処理でエラーが発生した場合、またはクラウドストレージ4からデータの転送が失敗したことを示す信号を受信した場合には、データ転送部11は、記憶部15に記憶された当該ジョブの転送履歴情報503に含まれる転送ステータスを、エラーを示す値である「error」に更新する。そして、データ転送部11は、エラー通知先情報に含まれるメールアドレス宛に、エラーの発生を示す通知メールを送信する。
本実施形態に係るデータ転送システム1によれば、転送に失敗したファクシミリデータがあった場合に、ファクシミリデータの再送信を実行することができる。これによって、ファクシミリデータの転送の信頼性が高まり、例えば受注等の業務において、受注漏れ、重複受注等の問題の発生を防ぐことができる。なお転送や送信の対象とするデータはファクシミリデータに限らず、他の画像データ、ファイル、メールを対象とすることができ、様々なデータ転送のシーンに応用できる。
なお、図16に示したデータ転送処理において、上述の再送信処理の対象となったことによって、すでに送信が完了したファクシミリデータを再度送信してしまう可能性がある。そこで、転送指示部23は、上述した再送信処理の対象となっていないことを確認してから、データ転送を実行するようにしても良い。
具体的には、操作部22の転送指示部23は、データ転送処理のステップS401の処理の前に、以下に示す処理を実行する。
転送指示部23は、情報処理システム10に転送履歴情報503を要求する信号を送信する。情報処理システム10のデータ転送部11は、転送履歴情報503を画像形成装置20に送信する。転送指示部23は、受信した転送履歴情報503をRAM223に記憶し、そのうち、転送ステータスが「accepted」、「processing」または「compeleted」となっているレコードを抽出し、RAM223に記憶する。
そして、転送指示部23は、RAM223に記憶された情報を比較することで、データ転送を実行するファクシミリデータが、抽出されたレコードに存在するか否かを判定する。転送指示部23は、データ転送を実行するファクシミリデータが、抽出されたレコードに存在すると判定すると、すでに送信されたファクシミリデータであるため、データ転送処理を終了する。
そして、転送指示部23は、データ転送を実行するファクシミリデータが、抽出されたレコードに存在しないと判定すると、ステップS401以下の処理を実行する。
このようにすれば、画像形成装置20の蓄積情報261に登録された直後のファクシミリデータであって、情報処理システム10の転送履歴情報503に未登録のデータを再送信処理においてデータ転送システム1が送信した後に、データ送信処理において再度同一のファクシミリデータを送信しないようにすることができる。これによって、ファクシミリデータを二重に送信するリスクを軽減することができる。
本実施形態に係るデータ転送システム1において、特定のファクシミリデータを転送しないものとしても良い。例えば、画像形成装置20に暗証番号の入力を受けることによって中身を閲覧することができるファクシミリデータについては、転送によって暗証番号の入力なしに閲覧されるリスクがあるため、転送しないものとしても良い。
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して、第二の実施形態について説明する。第二の実施形態では、画像形成装置20に蓄積されたファクシミリデータを削除する処理を実行する点が、第一の実施形態と相違する。以下の第二の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点について説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
図25は、第二の実施形態に係るキュー情報の一例を示す図である。
本実施形態に係る転送指示部23は、定期的に、例えば1日ごとに、キュー情報507にデータ削除処理を登録する。転送指示部23は、キュー情報502への登録の際は、削除の対象となるファクシミリデータを決定しない。したがって、キュー情報507のデータ削除処理のレコードには、「ファクシミリデータID」の値が登録されない。
次に、データ削除処理の動作について、図面を参照して説明する。
図26は、第二の実施形態に係るデータ削除処理のシーケンスの一例を示す図である。
本実施形態に係る操作部22の転送指示部23は、キュー情報507に登録された処理を登録順にしたがって実行する。そして、転送指示部23は、データ削除処理の順番になると、データ削除処理を開始する。
転送指示部23は、データ削除処理を開始すると、機体識別番号を要求する信号を本体部21に送信する(ステップS601)。本体部21は、機体識別番号を示すデータを操作部22に送信し、RAM223に記憶する(ステップS602)。
次に、操作部22の転送指示部23は、機器認証を要求する信号を情報処理システム10に送信する(ステップS603)。情報処理システム10の機器認証部13は、機器認証を実行する(ステップS604)。機器認証部13は、機器認証に成功すると、機器認証チケットを発行して、画像形成装置20に送信する(ステップS605)。
これ以降の処理において、転送指示部23は、情報処理システム10に処理を要求する信号を送信する際に、機器認証チケットをあわせて送信する。これによって、情報処理システム10は、画像形成装置20が機器認証済みであることを確認することができる。
次に、操作部22の転送指示部23は、転送履歴情報503を要求する信号を情報処理システム10に送信する(ステップS606)。情報処理システム10のデータ転送部11は、転送履歴情報503を画像形成装置20に送信して、RAM223に記憶する(ステップS607)。
操作部22の転送指示部23は、受信した転送履歴情報503に基づいて、送信完了情報を生成し、RAM223に記憶する(ステップS608)。
図27は、第二の実施形態に係る送信完了情報の一例を示す図である。
転送指示部23は、受信した転送履歴情報503のうち、転送ステータスが「completed」のレコードを抽出して、抽出されたレコードを送信完了情報508としてRAM223に記憶する。
図26に戻り、操作部22の転送指示部23は、蓄積情報を要求する信号を本体部21に送信する(ステップS609)。
図28は、第二の実施形態に係る蓄積情報の一例を示す図である。
蓄積情報509には、前回のデータ削除処理では転送履歴情報503の転送ステータスが「completed」でなかったために削除対象にならなかったレコード、例えばファクシミリデータID「0000009」と、前回のデータ削除処理では未登録だったレコード、例えばファクシミリデータID「0000012」とが含まれる。なお、図28等の蓄積情報において、送信元番号(FAX番号)が非通知で、送信元番号が無い空欄の場合に、ファクシミリデータが情報処理システム10からクラウドストレージ4に転送された際には、転送されたファクシミリデータは、未定義データ振分情報に基づいて、クラウドストレージ4における未定義データ格納先フォルダに入る。
図26に戻り、本体部21は、記憶部26から蓄積情報509を抽出して、抽出された蓄積情報509を操作部22に送信する(ステップS610)。
次に、操作部22の転送指示部23は、受信した蓄積情報509に基づいて、削除対象情報を生成する(ステップS611)。削除対象情報は、データ削除処理の対象のファクシミリデータを示す情報である。
図29は、第二の実施形態に係る削除対象情報の一例を示す図である。
転送指示部23は、蓄積情報509のレコードのうち、送信完了情報に含まれる送信済みのファクシミリデータを示すレコードを削除対象情報510として、記憶部15に記憶する。
図26に戻り、転送指示部23は、削除対象情報510を含むデータ削除要求信号を、本体部21に送信する(ステップS612)。
本体部21は、削除対象情報510に示されるファクシミリデータおよび蓄積情報509のレコードを削除する(ステップS613)。
本実施形態に係るデータ転送システム1によれば、画像形成装置20に蓄積されたファクシミリデータのうち、転送に成功したデータを削除することができる。これによって、受信したデータの削除を適切に行い、記憶部26の使用量の増加を抑えることができる。
なお、機体識別番号を送信する各種処理において、機体識別番号のかわりに情報処理システム10から機体識別番号と関連付けられた認証チケットを受信し、受信した認証チケットを送信するようにしても良い。
(第三の実施形態)
以下に図面を参照して、第三の実施形態について説明する。第三の実施形態では、主に情報処理システム10における転送ジョブの実行についての詳細な説明を含む点が、第二の実施形態と相違する。以下の第三の実施形態の説明では、第二の実施形態との相違点について説明し、第二の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第二の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
図30は、第三の実施形態に係る情報処理システムおよび画像形成装置の機能の一例を説明する図である。
本実施形態に係る情報処理システム10は、第一の実施形態および第二の実施形態に係る情報処理システム10のデータ転送部11に代えて、転送ジョブ実行部16を追加した構成である。
転送ジョブ実行部16は、ファクシミリデータを転送する。具体的には、転送ジョブ実行部16は、データ転送アプリ(ファクシミリ転送アプリ等)として、記憶部15に格納された転送ジョブ定義情報155に規定された処理(以下、転送ジョブともいう)を実行する。転送ジョブ実行部16は、クラウドストレージ4の記憶部42の設定領域421に格納された振分設定情報を取得する。そして、転送ジョブ実行部16は、振分設定情報に基づいて受信したファクシミリデータをフォルダごとに振り分けて、クラウドストレージ4の記憶部42のデータ格納領域422に送信する。
また、記憶部15は、第一の実施形態および第二の実施形態に係る転送履歴情報503に代えて、転送ジョブ定義情報155と、転送ジョブ実行履歴情報156と、を記憶する。
転送ジョブ定義情報155には、転送ジョブに含まれる処理がコンポーネントごとに定義されている。例えば、振分設定情報を取得する処理、データをクラウドストレージ4に転送する処理、転送に関する情報をユーザに通知する処理等の内容が、コンポーネントごとに規定され、さらに各処理を実行する順序が規定される。
転送ジョブ実行履歴情報156は、転送ジョブの実行の履歴を示す情報である。具体的には、情報処理システム10は、転送ジョブを実行する指示を画像形成装置20から受けると、転送ジョブ実行履歴情報156にレコードを追加し、その後の処理の実行状況に応じて、レコードを更新する。転送ジョブ実行履歴情報156の具体例については後述する。
また、本実施形態に係る画像形成装置20は、第一の実施形態および第二の実施形態に係る画像形成装置20の操作部22に、データ削除部27を追加した構成である。
データ削除部27は、データ削除機能が有効である場合、定期的に、例えば1日ごとに、記憶部26に格納されたファクシミリデータを削除する処理を実行する。具体的には、データ削除部27は、キュー情報にデータ削除処理を登録する。
次に、本実施形態に係るデータ転送システム1の動作について、図面を参照して説明する。
図31は、第三の実施形態に係るデータ転送処理のシーケンスの一例を示す図である。
本実施形態に係るデータ転送処理のステップS701からステップS711までの処理は、図16に示した第一の実施形態に係るデータ転送処理のステップS401からステップS411までの処理と同様である。ただし、第一の実施形態に係るデータ転送部11は、本実施形態では転送ジョブ実行部16となっている。
ステップS711の処理に続いて、転送ジョブ実行部16は、転送ジョブ定義情報155に規定された転送ジョブを実行する(ステップS712)。転送ジョブのシーケンスについては後述する。
図32は、第三の実施形態に係る転送ジョブ定義情報の一例を示す図である。
転送ジョブ定義情報155は、複数のコンポーネントから構成されるワークフローとして、一連の処理を定義した情報である。例えば、転送ジョブ定義情報155は、振分設定情報取得処理155aと、データ転送処理155bと、メール送信処理155cと、エラーメール送信処理155dと、をコンポーネントとして含む。
また、転送ジョブ定義情報155は、各コンポーネントの処理順および処理開始条件を規定する情報が含まれる。例えば、転送ジョブ定義情報155には、最初に振分設定情報取得処理155aを実行し、その処理が完了すると、次にデータ転送処理155bを実行し、さらにその処理が完了すると、メール送信処理155cを実行することが規定されている。
また、転送ジョブ定義情報155には、振分設定情報取得処理155a、データ転送処理155bおよびメール送信処理155cのいずれかの処理でエラーが発生した場合に、エラーメール送信処理155dを実行することが規定されている。
また、各コンポーネントには、情報の取得先、データの送信先等のように、各コンポーネントの処理を実行するために必要な情報をどのように取得するかが規定されている。
なお、転送ジョブ定義情報155は、その他のコンポーネントを含んでいても良い。例えば、転送ジョブ定義情報155は、設定情報を取得する処理、ファクシミリデータの画像を加工する処理(例えば、白紙の除去、天地の補正等)、送信先のクラウドストレージ4にフォルダを生成する処理等のコンポーネントを含んでも良い。
上述した転送ジョブ定義情報155に定義される転送ジョブは、データを転送する第一の処理と、第一の処理に関連する第二の処理と、を含む一連の処理を示す。データ転送処理155bは第一の処理の一例であり、メール送信処理155cは第二の処理の一例である。
図33は、第三の実施形態に係る転送ステータスについて説明するための図である。
転送ジョブ実行部16は、転送ジョブを実行状況に応じて、転送ジョブ実行履歴情報156に含まれる転送ステータスの値を更新する。
具体的には、転送ジョブ実行部16は、図33に示される転送ジョブの実行状況AおよびBのように、ジョブの実行を受け付け、データ転送処理155bのコンポーネントが処理を開始していない場合、転送ステータスを「accepted」として記憶する。転送ステータス「accepted」は、転送ジョブ実行部16が転送指示を受けたことを示す値である。
また、転送ジョブ実行部16は、図33に示される転送ジョブの実行状況Cのように、データ転送処理155bのコンポーネントが処理を実行中である場合、転送ステータスを「processing」に更新する。転送ステータス「processing」は、データの転送が実行中であることを示す値である。
また、転送ジョブ実行部16は、図33に示される転送ジョブの実行状況D、EおよびGのように、データ転送処理155bのコンポーネントが処理を正常に完了した場合、転送ステータスを「completed」に更新する。転送ステータス「completed」は、データの転送が正常に完了したことを示す値である。
さらに、転送ジョブ実行部16は、図33に示される転送ジョブの実行状況Fのように、データ転送処理155bのコンポーネントによる処理でエラーが発生した場合、転送ステータスを「error」に更新する。転送ステータス「error」は、データの転送が異常終了したことを示す値である。
なお、上述したように、転送ステータス「completed」および「error」となっているレコードは、それぞれ処理が終了しているため、時間の経過によって変化することは無い。それに対して、転送ステータス「accepted」および「processing」は、一時的なステータスである。すなわち、転送ステータス「accepted」および「processing」となっているレコードは、時間の経過によって転送ステータス「completed」または「error」に変化する。
図34は、第三の実施形態に係る転送ジョブ実行処理のシーケンスの一例を示す図である。
転送ジョブ実行部16は、図31に示されるステップS712の処理を開始すると、図34に示される転送ジョブ実行処理を実行する。まず、転送ジョブ実行部16は、記憶部15の転送ジョブ実行履歴情報156に、当該ファクシミリデータのレコードを追加する。具体的には、転送ジョブ実行部16は、転送ステータスが「accepted」のレコードを、転送ジョブ実行履歴情報156に追加する。
次に、転送ジョブ実行部16は、振分設定情報取得処理155aを実行する。すなわち、転送ジョブ実行部16は、図16に示した第一の実施形態に係るデータ転送処理のステップS412と同様に、振分設定情報501を要求する信号をクラウドストレージ4に送信する(ステップS801)。
クラウドストレージ4は、図16に示した第一の実施形態に係るデータ転送処理のステップS413と同様に、振分設定情報501を、情報処理システム10に送信する(ステップS802)。
情報処理システム10の転送ジョブ実行部16は、データ転送処理155bを実行する。すわなち、転送ジョブ実行部16は、ファクシミリデータをクラウドストレージ4に送信する(ステップS803)。
転送ジョブ実行部16は、データ転送処理155bを開始すると、記憶部15に記憶された転送ジョブ実行履歴情報156に含まれる転送ステータスを「processing」に更新する。そして、転送ジョブ実行部16は、受信した振分設定情報501に基づいてファクシミリデータをフォルダごとに振り分けて、振り分けられたフォルダを指定する情報とともに、ファクシミリデータをクラウドストレージ4に送信する。
クラウドストレージ4は、図16に示した第一の実施形態に係るデータ転送処理のステップS415と同様に、受信したファクシミリデータを、データ格納領域422の指定されたフォルダに格納する。
次に、クラウドストレージ4は、データの転送が成功したことを示す信号(転送成功信号)を、情報処理システム10に送信する(ステップS804)。
転送ジョブ実行部16は、転送成功信号を受信すると、転送ジョブ実行部16は、記憶部15に記憶された転送ジョブ実行履歴情報156に含まれる転送ステータスを「compeleted」に更新する。そして、転送ジョブ実行部16は、メール送信処理155cを実行する。すなわち、転送ジョブ実行部16は、図16に示した第一の実施形態に係るデータ転送処理のステップS416と同様に、転送の完了とファクシミリデータの振り分け先を示す通知メールをメールサーバ7に送信する(ステップS805)。
なお、上述のステップS803またはステップS804の処理でエラーが発生した場合には、転送ジョブ実行部16は、記憶部15に記憶された転送ジョブ実行履歴情報156に含まれる転送ステータスを「error」に更新する。さらに、転送ジョブ実行部16は、上述した各処理でエラーが発生した場合、エラーメール送信処理155dを実行する。すなわち、転送ジョブ実行部16は、エラー通知先情報に含まれるメールアドレス宛に、エラーの発生を示す通知メールを送信する。
また、上述したステップS805の通知処理またはエラー発生時の通知処理は、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)プロトコル等による電子メールの送信である。メールの送信先のメールアドレスは、データに関連付けられた通知先の一例である。通知処理は、データの転送に関する情報を利用者に通知する処理であれば、他でも良い。例えば、電話、ショートメッセージサービス(SMS)、ファクシミリ、ソーシャルネットワークサービス(SNS)を介して通知する処理であっても良い。また、管理者用端末5、利用者用端末6または画像形成装置20の画面上にポップアップダイアログまたはバナーとして表示させても良い。さらに、データ転送システム1は、他のサーバ、クラウドサービス等に対してAPIを介して通知しても良く、それらの複数の処理を実行しても良い。
図35は、第三の実施形態に係る再送信処理のシーケンスの一例を示す図である。
操作部22の転送指示部23は、キュー情報502に登録された処理を登録順にしたがって実行する。そして、転送指示部23は、再送信処理の順番になると、図35に示される再送信処理を開始する。
本実施形態に係る再送信処理のステップS901からステップS907までの処理は、図20に示した第一の実施形態に係る再送信処理のステップS501からステップS507までの処理と同様である。ただし、本実施形態に係る転送ジョブ実行部16は、第一の実施形態に係る転送履歴情報503の代わりに、転送ジョブ実行履歴情報156を送信する。
図36は、第三の実施形態に係る転送ジョブ実行履歴情報の一例を示す図である。
転送ジョブ実行履歴情報156は、転送ジョブの実行の履歴を示す情報であって、項目として、「ジョブID」と、「機体識別番号」と、「ファクシミリデータID」と、「転送ステータス」と、を含む。
項目「ジョブID」の値は、転送ジョブを識別するための識別子である。転送ジョブ実行部16は、転送ジョブを開始するたびに、各転送ジョブにジョブIDを付与する。
項目「機体識別番号」の値は、ジョブを要求した機器を識別するための識別子である。項目「機体識別番号」は、複数の機器から要求を受けるために必要となる項目である。
項目「ファクシミリデータID」の値は、一回のFAX受信により受信された一連のファクシミリデータに付与され、個々のファクシミリデータを識別するための識別子である。
項目「転送ステータス」の値は、転送ジョブの実行状況を示す。具体的には、項目「転送ステータス」の値は、「accepted」、「processing」、「completed」、「error」のいずれかである。
なお、転送ジョブ実行履歴情報156は、データの転送状況を示す転送履歴情報の一例である。
なお、転送ジョブ実行部16は、転送ジョブ実行履歴情報156のレコードが登録されてから一定期間、例えば3か月間以上経過すると、当該レコードを削除しても良い。
転送ジョブ実行部16は、図35に示したステップS907の処理において、転送ジョブ実行履歴情報156のうち、要求を受けた機器に該当する機体識別番号のレコードのみを抽出して、抽出されたレコードを画像形成装置20に送信する。
図35に戻り、本実施形態に係る再送信処理のステップS908からステップS918までの処理は、図20に示した第一の実施形態に係る再送信処理のステップS508からステップS518までの処理と同様である。ただし、本実施形態に係る操作部22の転送指示部23は、第一の実施形態に係る転送履歴情報503の代わりに、転送ジョブ実行履歴情報156に基づいてそれぞれの処理を実行する。また、第一の実施形態に係るデータ転送部11は、本実施形態では転送ジョブ実行部16となっている。
ステップS918の処理に続いて、転送ジョブ実行部16は、転送ジョブ定義情報155に規定された転送ジョブを実行する(ステップS919)。
次に、本実施形態に係るデータ削除処理について説明する。
画像形成装置20のデータ削除機能は、初期状態またはデータ削除アプリをインストールした直後には、無効化されている。テナント管理者9は、操作部22を操作する画面において、データ削除機能を有効化する操作を行う必要がある。具体的には、操作部22は、図5に示したデータ転送機能が有効化されている場合に、テナント管理者9の操作を受けて、データ削除機能設定入力画面を表示する。
図37は、第三の実施形態に係るデータ削除機能設定入力画面の一例を示す図である。
データ削除機能設定入力画面315は、有効化チェックボックス316と、キャンセルボタン317と、OKボタン318と、を含む。
有効化チェックボックス316は、データ削除機能を有効にするか否かを選択するためのGUIである。
キャンセルボタン317は、データ削除機能の設定を中止するためのボタンである。キャンセルボタン317が押下されると、操作部22は、設定を変更せずに処理を終了する。
OKボタン318は、データ削除機能の設定を登録するためのボタンである。OKボタン318が押下されると、操作部22は、有効化チェックボックス316の選択内容を示す情報を記憶して、データ削除機能設定確認画面を表示する。
なお、操作部22は、バックアップ設定が有効でない場合には、データ削除機能設定入力画面においてデータ削除機能を有効化できないようにしても良い。バックアップ設定とは、バックアップ用にデータを転送する設定である。具体的には、バックアップ設定が有効である場合、画像形成装置20は、データを設定されたメールアドレス宛に転送するか、または設定された所定のPC(Personal Computer)上のフォルダ等に転送する。
例えば、操作部22は、データ削除機能設定入力画面を表示する際に、バックアップ設定が有効であるか否かを判定しても良い。その場合、操作部22は、バックアップ設定が有効でないと判定した場合に、有効化チェックボックス316がグレーアウト表示しても良い。
また、操作部22は、有効化チェックボックス316がチェックされた状態でOKボタン318が押下された場合に、バックアップ設定が有効であるか否かを判定しても良い。その場合、操作部22は、バックアップ設定が有効でないと判定した場合に、警告を表示して、データ削除機能を有効化する設定を受け付けないようにしても良い。
図38は、第三の実施形態に係るデータ削除機能設定確認画面の一例を示す図である。
データ削除機能設定確認画面319は、キャンセルボタン320と、OKボタン321と、を含む。
キャンセルボタン320は、データ削除機能の設定を中止するためのボタンである。キャンセルボタン320が押下されると、操作部22は、設定を変更せずに処理を終了する。
OKボタン321は、データ削除機能の設定を登録するためのボタンである。OKボタン321が押下されると、操作部22は、記憶部に格納された、有効化チェックボックス316の選択内容を示す情報に基づいて、データ削除部27が記憶する設定情報を更新する。
なお、データ削除部27に記憶される設定情報には、データ削除機能が有効か無効かを示す情報とともに、データ削除機能が有効になった日時を示す情報が含まれる。
また、データ削除機能設定確認画面319は、データのバックアップを促すメッセージを含んでも良い。
次に、データ削除処理の動作について、図面を参照して説明する。
操作部22は、キュー情報502に登録された処理を登録順にしたがって実行する。そして、データ削除部27は、データ削除処理の順番になると、図39に示されるデータ削除処理を開始する。
図39は、第三の実施形態に係るデータ削除処理のシーケンスの一例を示す図である。
本実施形態に係るデータ削除処理のステップS1001からステップS1013までの処理は、図26に示した第二の実施形態に係るデータ削除処理のステップS601からステップS613までの処理と同様である。ただし、第二の実施形態に係る転送指示部23は、本実施形態ではデータ削除部27となっている。また、データ削除部27は、第二の実施形態に係る転送履歴情報503の代わりに、転送ジョブ実行履歴情報156に基づいてそれぞれの処理を実行する。
なお、データ削除部27は、ステップS1011の処理において、蓄積情報509のレコードのうち、データ削除機能が有効化される前に受信したファクシミリデータを削除対象としないようにしても良い。具体的には、データ削除部27は、データ削除機能を有効化した日時(A)を示す情報を、記憶している設定情報から取得して、蓄積情報509に含まれる受信日時(B)と比較する。そして、データ削除部27は、A<B(AよりもBの方が後の日時)であって、かつ送信完了情報508に含まれるレコードを、蓄積情報509から抽出する。
また、蓄積情報509から抽出するための日時の条件は、他でも良い。例えば、データ削除部27は、データ削除アプリがインストールされた日時、契約が有効化された日時等を記憶し、記憶された日時の後に受信したファクシミリデータのレコードのみを抽出しても良い。
本実施形態に係るデータ転送システム1によれば、情報処理システム10が、データ転送処理155bにおける転送先(クラウドストレージ4)からデータの転送が成功したことを示す信号を受信した場合に、データを削除する。これによって、転送先へのデータの転送が完了したことが保証されたデータのみを削除することができる。
また、データ削除部27は、データ削除機能を有効化する前に受信したデータを削除しない。これによって、意図しないデータの誤削除を防止することができる。
本実施形態に係るデータ転送システム1によれば、画像形成装置20に蓄積されたファクシミリデータのうち、転送ジョブに成功したデータを削除することができる。これによって、受信したデータの削除を適切に行い、記憶部26の使用量の増加を抑えることができる。
仮に、転送ジョブにおいて、メール送信処理155cに失敗したとしても、データ転送処理155bに成功した場合には、転送ジョブ実行履歴情報156の転送ステータスは「completed」となる。したがって、その場合には、データ削除部27は、ファクシミリデータおよび蓄積情報509のレコードを削除する。
言い換えると、データ削除部27は、転送ジョブ実行履歴情報156が、第一の処理(データ転送処理155b)が完了したこととを示す場合、第二の処理(メール送信処理155c)の実行が完了したか否かに関わらず、データを記憶部26から削除する。これによって、データの転送処理が行われたか否かの正確な判断が可能となる。
仮に、データ削除部27が、第二の処理の実行が完了したことによって、データの転送が完了したと判断すると、第一の処理によるデータの転送が完了したにも関わらず、第二の処理が完了していないために、データを削除しない。これにより、データの二重送信等が発生する可能性がある。これに対して、本実施形態に係るデータ削除部27は、第一の処理が完了したか否かによってデータの削除を行うか否かを決定するため、データの二重送信等のリスクを軽減できる。
なお、第二の処理は、転送先の通知処理に限られず、第一の処理に関連する処理であれば良い。例えば、第二の処理は、情報処理システム10またはその他のサーバ、クラウドサービス等に、APIを介してなんらかの処理を実行させる処理であっても良く、また、通知処理とそれらの処理との組み合わせであっても良い。
本実施形態に係るデータ転送システム1によれば、転送ステータスが、情報処理システム10が、第一の処理(データ転送処理155b)における転送先(クラウドストレージ4)からデータの転送が成功したことを示す信号を受信したことを示す値である場合に、データを削除する。これによって、転送先へのデータの転送が完了したが保証されたデータのみを削除することができる。
図40は、各装置間の通信方式の一例を示す図である。
図40に示されるように、図1における機器(画像形成装置20等)、情報処理システム10、クラウドストレージ4、管理者用端末5及び利用者用端末6の間で行われるそれぞれの通信は、暗号化される。これにより、セキュリティが確保される。具体的には、上述した各実施形態における画像形成装置20が、ファクシミリ2からファクシミリデータを3GのFAX回線で受信(図14のステップS301等)した後の各装置間における通信は、暗号化された通信方式(例えばHTTPS等)で行われる。
例えば、以下に示す各通信は、暗号化通信方式を用いて暗号化される。
(a)画像形成装置20と情報処理システム10との間で行われる、FAX受信に応じた通信、すなわち、接続開始と認証のための通信(図16のステップS403およびS405等)、画像形成装置20が転送履歴情報503または転送ジョブ実行履歴情報156を取得するための通信(図20のステップS506-S507等)およびファクシミリデータ等のデータ送信(図16のステップS408等)
(b)情報処理システム10からクラウドストレージ4へのデータの転送(図16のステップS414-S415等)
(c)管理者用端末5と情報処理システム10やクラウドストレージ4との転送設定のための通信(図10)
(d)利用者用端末6からクラウドストレージ4への転送されたFAXデータ閲覧のための通信
(e)情報処理システム10内でのサーバ間やモジュール間の通信(図16のステップS409-S411等)
また、一連のデータ転送処理は、上記の暗号化された通信と、画像形成装置20の内部の通信、すなわち、本体部21と操作部22との間のAPIを用いた通信(図14のステップS303、図16のステップS401および図20のステップS510等)と、の組み合わせによって実現される。
例えば、図20に示した再送信処理における本体部21の処理は、本体部21の備えるAPIによって実行されても良い。これにより、一連のデータ転送処理の途中で、インターネット等の外部のネットワークを介して通信を行っても、全体としてデータの漏洩を防止し、セキュリティを向上させることができる。詳細には、暗号化された通信方式にHTTPSを用いることでTCP通信による接続先とのハンドシェイクと、SSL通信による通信内容の暗号化及び相互の証明書を用いた接続先検証とは、上記の一連の通信のそれぞれで行われる。
また、SSL通信では接続先の機器のSSL証明書に基づき、接続元の機器にて証明書の有効性とホスト名一致の検証を行うことで、接続先の正しさの検証が可能である。そのため、機器(画像形成装置20等)、情報処理システム10、クラウドストレージ4等をまたがるデータ転送において、接続先の正当性の保証と、悪意のある第三者が通信経路の間に入って通信を傍受する中間者攻撃の防止と、をともに図ることができる。
さらに、データ転送システム1は、上述した各実施形態及び上記通信方式の、一部または全体を組み合わせる。これによって、データ転送システム1は、機器(画像形成装置20)と情報処理システム10の間および情報処理システム10とクラウドストレージ4の間で、TCP及びSSLを含むHTTPS通信を用いて直接的に通信を行う。そして、データ転送システム1は、各データ転送状況や処理状況を情報処理システム10の記憶部15に、転送履歴情報503または転送ジョブ実行履歴情報156として集約して記録および蓄積している。
これにより、機器から情報処理システム10を介したクラウドストレージまでのデータ転送のトレーサビリティが生まれる。そして、転送履歴情報503または転送ジョブ実行履歴情報156を機器側で活用することで、データの二重送信、未送信または誤削除等のような重大な情報逸失のエラーを抑制する。
また、情報処理システム10は、機器(画像形成装置20)のアプリケーションでの初回起動時の転送機能の有効化(図5のステップS101-S110)において、管理者がログインをした状態で機体識別番号(機器のシリアルナンバー)を用いて認証する。また、データ転送システム1は、データ転送(図16のステップS401-S411)ごとの情報処理システム10での機器認証を、暗号化した通信を用いて行っている。これにより機器から送信されるデータの改ざんや漏洩を防止し、さらに他の機器からのなりすまし送信も防止することができる。
加えて、情報処理システム10からクラウドストレージ4にアクセスする際の認証の設定を事前に行っておく(図10のステップS209)。また、機器からのデータ転送ごとの認証が初回登録に基づき自動で行われる(図16のステップS404の機器認証処理、ステップS410のライセンス認証処理等)。これによって、度々の認証情報の入力操作を利用者に求めず、利便性を向上させることができる。
以上により、(a)暗号化通信による情報や経路の秘匿化と、通信先の正当性保証、(b)転送データ逸失の回避、改ざんやなりすましを抑制した安全なソリューションの実現、および(c)ユーザビリティの向上を、あわせて達成することができる。
さらに、情報処理システム10および画像形成装置20は、開示された処理ステップ、例えば図5、図10、図14、図16、図20または図26に開示されたシーケンスの処理ステップを、様々な組み合わせで共有するように構成できる。また、情報処理システム10と画像形成装置20の各要素は、1つのサーバ装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
上述した各実施形態では、ファクシミリデータを転送する例を示したが、それに限られず、メール、ファイル等のさまざまな種類のデータを転送するシステムに適用可能である。例えば、画像形成装置20がスキャンしたデータ、画像形成装置20から送信予定のファクシミリデータ、画像形成装置20が印刷指示とともに受信した画像データ、または画像形成装置20にインストールされたアプリケーションによって生成されたデータ等を転送の対象としても良い。
すなわち、転送の対象となるデータは、画像データに限られず、画像ファイル、テキストファイル、設定ファイル、文書ファイル、各種アプリケーションで作成されたバイナリデータファイル、またはアプリケーションの設定情報を保持するファイルなどのファイル形式であるデータ等であっても良い。また、ファイル形式以外の他の形式のデータであっても良い。
また、機器にデータ転送部11または設定登録部12の機能を搭載し、直接クラウドストレージにデータを送信または転送するシステムであってもよい。この場合、機器は、クラウドストレージからデータの転送成功信号(図20に示されるステップS522と同様)を受信して、転送履歴情報503を生成する。そして、機器は、生成した転送履歴情報503を記憶部(RAM223または、フラッシュメモリ224、ストレージ部214等)に記憶して、機器の蓄積情報と比較することで、データの再送信処理、データ削除処理等を行ってもよい。
さらに、機器は、1以上のクラウドストレージ4に対して直接データを転送してもよい。例えば、テナント管理者は、図10に示されるステップS209と同様に、クラウドストレージ4のアカウント情報や参照フォルダ等を入力しておく。そして、機器は、図20に示されるステップS502と同様に、クラウドストレージ4に記憶された振分設定情報501を取得して、取得した振分設定情報501に基づくデータ転送を実行する。
クラウドストレージ4は、データを記憶するストレージの一例である。ストレージは、クラウドストレージでなくても良く、単体の装置であっても複数の装置を含んでいても良い。
また、送信先のクラウドストレージ4が複数あり、互いに仕様が異なる場合、転送ジョブ定義情報155は、クラウドストレージ4ごとに定義されていても良い。このようにすれば、クラウドストレージ4のいずれかへの転送処理が完了した場合に、データを削除することができる。
また、転送ジョブ定義情報155は、1つの転送ジョブの中で、複数のクラウドストレージ4に送信するように定義されていても良い。このようにすれば、1つの転送ジョブに含まれるすべてのクラウドストレージ4への転送処理が完了した場合に、データを削除することができる。また、転送ジョブ定義情報155は、1つの転送ジョブの中で、同一のクラウドストレージ4に複数回送信するように定義されていても良い。例えば、転送ジョブ定義情報155は、1回目の送信処理においては、クラウドストレージ4のフォルダF1に送信し、2回目の送信処理においては、クラウドストレージ4のフォルダF2に送信するように定義されていても良い。このようにすれば、データのバックアップも含めた転送処理の完了を待って、転送元のデータを削除することができる。
上述した実施形態では、データ転送システム1は、データ削除処理をキュー情報502に登録して、再送信処理と独立して実行する例を示した。しかし、データ転送システム1は、データ削除処理を、再送信処理に合わせて実行しても良い。具体的には、データ削除部27は、転送指示部23が、図35に示した再送信処理のステップS914の処理に続き、ステップS915において転送指示を送信すると、その応答を待つことなく、非同期でデータ削除処理を実行する。ここで、データ削除部27は、図39に示したステップS1008以降の処理を実行する。このようにすれば、データ削除部27は、ステップS1001からステップS1007までの処理を実行する必要が無いため、情報処理システム10への通信回数を減らすことができる。
各実施形態に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、情報処理システム10は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施しても良い。同様に、画像形成装置20は、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
また、上述した各実施形態では、データを受信する機器の一例として画像形成装置20を示した。しかし、機器は、通信機能を備えた装置であれば、画像形成装置に限られない。機器は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、デジタルサイネージ等の出力装置、遠隔会議装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、全天球パノラマ画像撮像装置、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
また、画像形成装置20に搭載されるアプリケーションプログラムは、ユーザのPC、携帯端末、スマートフォン等の情報処理装置に搭載されていても良い。すなわち、上述の操作部22は、画像形成装置20とは別の装置が備えていても良い。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。