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JP7534945B2 - コイル部品 - Google Patents
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JP7534945B2 - コイル部品 - Google Patents

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Description

本発明は、コイル部品に関する。
従来、表面実装型の平面コイル素子等のコイル部品が、民生用機器、産業用機器等の電気製品に幅広く利用されている。中でも小型携帯機器においては、機能の充実化に伴い、各々のデバイスを駆動させるために単一の電源から複数の電圧を得る必要が生じてきている。そこで、このような電源用途等にも表面実装型の平面コイル素子が使用されている。
このようなコイル部品は、たとえば、下記特許文献1に開示されている。この文献に開示されたコイル部品は、基板の表裏面にそれぞれ平面渦巻き状の空芯コイルが設けられ、空芯コイルの磁芯部分において基板を貫くように設けられたスルーホール導体により空芯コイル同士が接続されている。
このような空芯コイルは、基板上に設けられたシードパターンに、Cuなどの導体材料をめっき成長させることで形成されるが、基板の面方向へのめっき成長によりコイルの巻回部の間隔が狭まる。コイルの巻回部の間隔が狭い場合には、コイルの絶縁性低下が懸念されるため、より確実に絶縁する技術が望まれている。
たとえば下記特許文献2には、基板上に設けられた複数の樹脂壁によりコイルの巻回部間の確実な絶縁を図る技術が開示されている。
特開2005-210010号公報 特開2017-17142号公報
上述した樹脂壁は非磁性であるため、コイルの磁束の回りを阻害する場合があり、その場合にはコイル特性の低下を招き得る。発明者らは、鋭意研究の末、コイルの磁束回りを改善することでコイル特性を向上することができる技術を新たに見出した。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、コイル特性の向上が図られたコイル部品を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るコイル部品は、基板と、基板の主面上にめっき成長で設けられ、基板の主面を基準面とする基準面高さが均一である巻回部を有するコイルと、基板の主面上に設けられ、コイルの巻回部が間に延びる複数の樹脂壁を有する樹脂体と、コイルの上面および樹脂体の上面を一体的に覆う樹脂膜と、磁性粉含有樹脂からなり、基板の主面上に設けられたコイルと樹脂体と樹脂膜とを一体的に覆う被覆樹脂とを備え、基板の主面上に複数並んだ樹脂壁が、最外に位置する最外壁と最内に位置する最内壁とコイルの巻回部に挟まれた線間壁とを含み、最外壁および最内壁の少なくとも一方では、壁全体の最大の基準面高さがコイルの巻回部の基準面高さ以下であり、かつ、第1の側面とは反対側の第2の側面の基準面高さがコイルの巻回部の基準面高さより低い。
上記コイル部品においては、最外壁および最内壁の少なくとも一方において、壁全体の最大の基準面高さがコイルの巻回部の基準面高さ以下となっており、かつ、第2の側面の基準面高さがコイルの巻回部の基準面高さより低くなっている。この場合、該樹脂壁の上面付近におけるコイルの磁束回りが改善されて、コイル部品のコイル特性の向上が図られる。
他の側面に係るコイル部品は、最外壁および最内壁の少なくとも一方では、第2の側面の基準面高さが第1の側面の基準面高さより低い。
他の側面に係るコイル部品は、第2の側面の基準面高さが第1の側面の基準面高さより低くなっている最外壁および最内壁の少なくとも一方の上面が、基板の主面に対して傾斜している。
他の側面に係るコイル部品は、最外壁および最内壁の少なくとも一方では、第2の側面の基準面高さが第1の側面の基準面高さと同じである。
他の側面に係るコイル部品は、線間壁の基準面高さがコイルの巻回部の基準面高さと同じであり、線間壁の上面とコイルの巻回部の上面とで平坦面が構成されている。
他の側面に係るコイル部品は、コイルの巻回部上および線間壁上において樹脂膜が均一厚さを有し、該均一厚さが線間壁の厚さより薄い。
他の側面に係るコイル部品は、最外壁の厚さが線間壁の厚さより広い。
他の側面に係るコイル部品は、線間壁の厚さに対する最外壁の厚さが3~6倍である。
本発明によれば、コイル特性の向上が図られたコイル部品が提供される。
図1は、本発明の実施形態に係るコイル部品の概略斜視図である。 図2は、図1に示すコイル部品の製造に用いられる基板を示した斜視図である。 図3は、図2に示した基板のシードパターンを示した平面図である。 図4は、図1に示すコイル部品の製造方法の一工程を示した斜視図である。 図5は、図4のV-V線断面図である。 図6は、図1に示すコイル部品の製造方法の一工程を示した斜視図である。 図7は、図5に示した最外壁を示した要部拡大断面図である。 図8は、図1に示すコイル部品の製造方法の一工程を示した斜視図である。 図9は、図1に示すコイル部品の製造方法の一工程を示した斜視図である。 図10は、異なる態様の最外壁を示した断面図である。 図11は、異なる態様の最外壁を示した断面図である。 図12は、異なる態様の最外壁を示した断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、本発明の実施形態に係るコイル部品の構造について、図1~4を参照しつつ説明する。説明の便宜上、図示のようにXYZ座標を設定する。すなわち、平面コイル素子の厚さ方向をZ方向、外部端子電極の対面方向をY方向、Z方向とY方向とに直交する方向をX方向と設定する。
コイル部品1は、略直方体形状を呈する本体部10と、本体部10の対向する一対の端面を覆うようにして設けられた一対の外部端子電極30A、30Bとによって構成されている。コイル部品1は、一例として、長辺2.0mm、短辺1.6mm、高さ0.9mmの寸法で設計される。
以下では、本体部10を作製する手順を示しつつ、併せて、コイル部品1の構造についても説明する。
本体部10は、図2に示す基板11を含んでいる。基板11は、非磁性の絶縁材料で構成された平板矩形状の部材である。基板11の中央部分には、主面11a、11b間を繋ぐように貫通された略円形の開口12が設けられている。基板11としては、ガラスクロスにシアネート樹脂(BT(ビスマレイミド・トリアジン)レジン:登録商標)が含浸された基板で、板厚60μmのものを用いることができる。なお、BTレジンのほか、ポリイミド、アラミド等を用いることもできる。基板11の材料としては、セラミックやガラスを用いることもできる。基板11の材料としては、大量生産されているプリント基板材料が好ましく、特にBTプリント基板、FR4プリント基板、あるいはFR5プリント基板に用いられる樹脂材料が最も好ましい。
基板11には、図3に示すように、それぞれの主面11a、11bに、後述するコイル13をめっき成長させるためのシードパターン13Aが形成されている。本実施形態では、シードパターン13Aは銅で構成されている。シードパターン13Aは、基板11の開口12の周りを回る螺旋パターン14Aと、基板11のY方向に関する端部に形成された端部パターン15Aとを有し、これらのパターン14A、15Aが連続的かつ一体的に形成されている。なお、一方の主面11a側に設けられるコイル13と他方の主面11b側に設けられるコイル13とでは電極引き出し方向が逆であり、そのため、一方の主面11a側の端部パターン15Aと他方の主面11b側の端部パターンとは、基板11のY方向に関する互いに異なる端部に形成されている。
図2に戻って、基板11の各主面11a、11b上には、非磁性の絶縁材料である樹脂体17が設けられている。樹脂体17は、公知のフォトリソグラフィーによってパターニングされた厚膜レジストである。樹脂体17は、コイル13の巻回部14の成長領域を画定する樹脂壁18と、コイル13の引出電極部15の成長領域を画定する樹脂壁19とを有している。
図4は、シードパターン13Aを用いてコイル13をめっき成長させたときの基板11の状態を示している。コイル13のめっき成長には、公知のめっき成長方法を採用することができる。
コイル13は、銅で構成されており、シードパターン13Aの螺旋パターン14A上に形成された巻回部14と、シードパターン13Aの端部パターン15A上に形成された引出電極部15とを有している。コイル13は、平面視したときに、シードパターン13A同様、基板11の主面11a、11bに平行に延在する平面渦巻き状の空芯コイルの形状となっている。より詳しくは、基板上面11aの巻回部14は、上面側から見て外側に向かう方向に沿って左回転の渦巻きであり、基板下面11bの巻回部14は、下面側から見て、外側に向かう方向に沿って左回転の渦巻きである。基板上面11aおよび基板下面11bの両コイル13は、たとえば、開口12の近傍に別途設けられた貫通孔を介して端部同士が接続される。両コイル13に一方向に電流を流したときには、両コイル13の電流の流れる回転方向が同一となるため、コイル13で発生する磁束が重畳して強め合う。
図5は、図4に示しためっき成長後の基板11の状態を示しており、図4のV-V線断面図である。
図5に示すように、基板11上には、基板11の法線方向(Z方向)に沿って長く延びる断面形状を有する複数の樹脂壁(図5では4つの樹脂壁)が形成されている。複数の樹脂壁18は、コイル軸または開口12に関して最外に位置する最外壁18Aと、最内に位置する最内壁18Bと、コイル13の隣り合う巻回部14に挟まれた線間壁18Cとを含む。そして、複数の樹脂壁18のそれぞれの間においてコイル13の巻回部14がZ方向に成長する。コイル13の巻回部14は、その成長領域が、めっき成長前に基板11上に形成された樹脂壁18によって予め画定されている。
コイル13の巻回部14は、螺旋パターン14Aの一部であるシード部14aと、シード部14a上にめっき成長させためっき部14bとで構成されており、シード部14a周りにめっき部14bが徐々に成長していくことにより形成される。このとき、コイル13の巻回部14は、隣り合う2つの樹脂壁18の間に画成された空間を充たすように成長して、樹脂壁18の間に画成された空間と同一の形状に形成され、その結果、コイル13の巻回部14は基板11の法線方向(Z方向)に沿って長く延びる四角形状断面(図5では矩形状断面)となる。すなわち、樹脂壁18の間に画成される空間の形状を調整することで、コイル13の巻回部14の形状が調整され、設計したとおりの形状にコイル13の巻回部14を形成することができる。
コイル13の巻回部14は、隣り合う2つの樹脂壁18の間を成長する際、成長領域を画定する樹脂壁18の内側面に接しながら成長していく。このとき、コイル13の巻回部14と樹脂壁18との間には、機械的結合も化学的結合も生じない。すなわち、コイル13の巻回部14は、樹脂壁18と接着されないままめっき成長し、非接着状態で樹脂壁18の間に介在する。本明細書において「非接着状態」とは、アンカー効果等の機械的結合および共有結合等の化学的結合が生じていない状態をいう。
コイル13の巻回部14の断面寸法は、一例として、高さ80~260μm、幅(厚さ)40~260μm、下端部の幅(底辺)に対する高さの比(アスペクト比)1~5である。コイル13の巻回部14のアスペクト比は2~5であってもよい。
図5に示すとおり、コイル13の巻回部14の上面14cおよび線間壁18Cの上端面18aはいずれも基板11の主面11aに平行な平坦面となっている。また、基板11の主面11aを基準面として、コイル13の巻回部14の基準面高さHは線間壁18Cの基準面高さHと同じとなっている。そのため、巻回部14の上面14cと線間壁18Cの上端面18aとで一つの平坦面が構成されている。
このように樹脂壁18の上端面18aと巻回部14の上面14cとが平坦面を構成するには、たとえば図6に示すように、線間壁18Cの基準面高さHを超える高さhまで巻回部14を成長させる方法がある。すなわち、巻回部14を高さhまで成長させた後、巻回部14の上面14cを公知の方法により研磨し、それにより、巻回部14の上面14cと線間壁18Cの上端面18aとが平坦面を構成する。
また、コイル13の巻回部14の厚さDは、高さ方向にわたって均一になっている。これは、隣り合う樹脂壁18の間隔が高さ方向にわたって均一になっているためである。
なお、図5に示した態様では、各樹脂壁18の厚さd1、d2も、コイル13の巻回部14同様、高さ方向にわたって均一となっている。その結果、隣り合うコイル13の巻回部14の間隔が、高さ方向にわたって均一になる。すなわち、コイル13の巻回部14は、高さ方向に関して局所的に薄くなっている箇所(つまり、局所的に耐圧抵抗が低下している箇所)が存在しない、または存在しにくい構造となっている。樹脂壁18の断面寸法は、一例として、高さ50~300μm、幅(厚さ)5~30μm、下端部の幅(底辺)に対する高さの比(アスペクト比)5~30である。樹脂壁18の断面寸法は、高さ180~300μm、幅(厚さ)5~12μm、アスペクト比15~30であってもよい。
また、樹脂壁18によって画成された空間は、上端が開放されており、樹脂壁18の上端部が巻回部14の上側を覆うように回り込んでいないため、巻回部14の上側の設計自由度が高い。
図5に示すように、本実施形態では、コイル13の巻回部14および樹脂壁18の上に、後述する被覆樹脂21に含まれる金属磁性粉と巻回部14との間の絶縁性を高めるために、絶縁膜40(樹脂膜)が設けられている。絶縁膜40は、絶縁樹脂で構成することができる。本実施形態では、絶縁膜40はエポキシ樹脂によって構成されている。また、絶縁膜40は、巻回部14の上面14cに直接的または間接的に接するとともに、巻回部14と樹脂壁18とを一体的に覆っている。なお、絶縁膜40は、巻回部14のみを選択的に覆う構成にすることもできる。また、巻回部14と絶縁膜40との間の接合性を高めるために、所定の接合層(たとえば、酸化による銅めっきの黒化層)を設けることができる。
上述したとおり、巻回部14の上面14cと線間壁18Cの上端面18aとが同一平面になっているため、これらを覆うように形成される絶縁膜40は均一厚さを有する。絶縁膜40の厚さtは、0.5~15μm(一例として1μm)であり、線間壁18Cの厚さd2より薄くなるように設計されている。絶縁膜40の厚さtを薄くすることで、素子サイズを維持しつつ被覆樹脂21のボリューム(すなわち、磁気ボリューム)を増大させることができ、コイル特性の向上が図られる。
図5に示すとおり、本実施形態では、最外壁18Aの厚さd1が線間壁18Cの厚さd2より厚くなる(d1>d2)ように設計されている。線間壁18Cの厚さd2に対する最外壁18Aの厚さは3~6倍(一例として4倍)となるように設計されている。そのため、コイル部品1の作製時や使用時に受けるZ方向の圧力に対して剛性が付与される。最外壁18Aを相対的に厚くすることで、この部分において主に上記圧力を受け止めることができる。剛性の観点からは、最外壁18Aだけでなく、最内壁18Bの厚さd1も線間壁18Cの厚さd2より厚くなる(d1>d2)ように設計され得る。最外壁18Aおよび最内壁18Bの両方の厚さd1が線間壁18Cの厚さd2より厚くてもよく、いずれか一方の厚さdが線間壁18Cの厚さd2より厚くてもよい。最外壁18Aの厚さと最内壁18Bの厚さとは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
なお、上述したコイル13のめっき成長は、基板11の両主面11a、11bにおいておこなわれる。両主面11a、11bのコイル13同士は、基板11の開口12の縁に設けられた貫通導体(図示せず)を介してそれぞれの端部同士が接続されて導通される。
本実施形態では、複数の樹脂壁18のうちの最外壁18Aおよび最内壁18Bのそれぞれの上面18aが、基板11の主面11aに対して傾斜している。より詳しくは、最外壁18Aおよび最内壁18Bのそれぞれの上面18aはいずれも、コイル13の巻回部14から離れるに従って漸次下降するように傾斜している。以下、図7を参照しつつ、最外壁18Aの断面形状について説明し、同様の断面形状である最内壁18Bについては説明を省略する。
図7に示すように、最外壁18Aは、コイル13の最外ターンの巻回部14と接する第1の側面18bと、第1の側面18bとは反対側の第2の側面18cとを有する。第1の側面18bおよび第2の側面18cは、基板11の主面11aに対していずれも直交しており、互いに平行である。第1の側面18bの基準面高さH1は、巻回部14および線間壁18Cの基準面高さHと同じである。第2の側面18cの基準面高さH2は、第1の側面18bの基準面高さH1より低くなっている。最外壁18Aの上面18aは、第1の側面18bから第2の側面18cの位置まで一様に下降しており、基板11の主面11aに対して傾斜する傾斜面となっている。本実施形態では、最外壁18Aの上面18aは上述した絶縁膜40で覆われるが、図7では絶縁膜40を省略している。
図7に示した最外壁18Aの断面形状は、たとえば線間壁18Cの基準面高さHを超える高さhまで巻回部14を成長させた後におこなう研磨の際に、形成され得る。研磨に際し、コイル13および樹脂体18を保持するために、樹脂体18の周囲を樹脂で構成された保持材で囲むことができる。
基板11上にコイル13をめっき成長させた後、図8に示すように、基板11は被覆樹脂21で全体的に覆われる。すなわち、被覆樹脂21が、基板11の主面11a、11bのコイル13と樹脂体17とを一体的に覆う。樹脂体17は、被覆樹脂21内に残ったままコイル部品1の一部を構成する。被覆樹脂21は、金属磁性粉含有樹脂からなり、ウエハ状態の基板11の上に形成され、その後、硬化されることにより形成される。
被覆樹脂21を構成する金属磁性粉含有樹脂は、金属磁性粉が分散された樹脂で構成されている。金属磁性粉は、たとえば鉄ニッケル合金(パーマロイ合金)、カルボニル鉄、アモルファス、非晶質または結晶質のFeSiCr系合金、センダスト等で構成され得る。金属磁性粉含有樹脂に用いられる樹脂は、たとえば熱硬化性のエポキシ樹脂である。金属磁性粉含有樹脂に含まれる金属磁性粉の含有量は、一例として、90~99wt%である。
さらに、ダイシングしてチップ化することで、図9に示す本体部10が得られる。チップ化した後、必要に応じてバレル研磨等によりエッジの面取りをおこなってもよい。
最後に、本体部10の端部パターン15Aが露出した端面(Y方向において対向する端面)に、端部パターン15Aと電気的に接続されるように外部端子電極30A、30Bを設けることで、コイル部品1が完成する。外部端子電極30A、30Bは、コイル部品を搭載する基板の回路に接続するための電極であり、複数層構造とすることができる。たとえば、外部端子電極30A、30Bは、端面に樹脂電極材料を塗布した後、その樹脂電極材料に金属めっきを施すことにより形成することができる。外部端子電極30A、30Bの金属めっきには、Cr、Cu、Ni、Sn、Au、はんだ等を用いることができる。
上述したコイル部品1においては、最外壁18Aおよび最内壁18Bの壁全体の最大の基準面高さH1が、コイル13の巻回部14の基準面高さHと同じであり、すなわち、コイル13の巻回部14の基準面高さH以下となっている(H1≦H)。加えて、最外壁18Aおよび最内壁18Bのいずれにおいても、第2の側面18cの基準面高さH2がコイル13の巻回部14の基準面高さHより低くなっている(H2<H)。
この場合、最外壁18Aおよび最内壁18Bの上面18a付近において、基板11の主面11a側に向かう磁束が最外壁18Aおよび最内壁18Bに阻害されることが抑制されて、磁束回りが改善される。それにより、コイル部品1のコイル特性の向上が実現されている。
なお、最外壁18Aおよび最内壁18Bの両方ではなく、いずれか一方において、壁全体の最大の基準面高さがコイル13の巻回部14の基準面高さH以下であり、かつ、第2の側面18cの基準面高さH2がコイル13の巻回部14の基準面高さHより低い態様であっても、最外壁18Aまたは最内壁18Bの上面18a付近における磁束回りが改善され、その結果、コイル部品1のコイル特性の向上が図られる。
上述した最外壁18Aおよび最内壁18Bは、図7に示した断面形状に限らず、たとえば図10~12に示したような断面形状であってもよい。いずれの断面形状においても、最外壁18Aまたは最内壁18Bの上面18a付近における磁束回りが改善され、その結果、コイル部品1のコイル特性の向上が図られる。
図10に示した最外壁18Aの断面形状では、図7に示した最外壁18Aの断面形状に比べて、全体的に高さが低くなっている。そのため、第2の側面18cの基準面高さH2だけでなく、第1の側面18bの基準面高さH1も、コイル13の巻回部14の基準面高さHより低くなっている。図7に示した断面形状同様、図10の断面形状でも、第2の側面18cの基準面高さH2は、第1の側面18bの基準面高さH1より低くなっている。
図11に示した最外壁18Aの断面形状では、第1の側面18bの基準面高さH1が第2の側面18cの基準面高さH2と同じになっている。また、最外壁18Aの上面18aは、基板11の主面11aに対して平行な平行面となっている。
図12に示した最外壁18Aの断面形状では、図10に示した断面形状と同様に、第2の側面18cの基準面高さH2だけでなく、第1の側面18bの基準面高さH1も、コイル13の巻回部14の基準面高さHより低くなっている。図12に示した断面形状では、第1の側面18bの基準面高さH1が、第2の側面18cの基準面高さH2より低くなっている。
なお、図6に示したように、樹脂壁18の基準面高さHを超える高さhまで一旦コイル13の巻回部14を成長させた後に、巻回部14の上面14cを研磨して巻回部14の上面14cと樹脂壁18の上端面18aとを同一平面にすることで、細かな高さ調節等を要することなく、容易に、コイル13の巻回部14の上面14cと樹脂壁18の上端面18aとを同一平面にすることができる。
また、図7に示したように、コイル13の巻回部14を覆う部分の絶縁膜40が均一厚さを有するため、絶縁膜40に、局所的に薄くなっている箇所、すなわち、局所的に絶縁性が低下している箇所が存在せず、絶縁膜40が高い絶縁性を有する。
さらに、コイル部品1によれば、複数の樹脂壁18の間にコイル13の巻回部14が非接着状態で介在するため、コイル13の巻回部14と樹脂壁18とが互いに対して変位可能である。そのため、コイル部品1の使用環境が高温になったときなどの周辺温度に変化があり、コイル13の巻回部14と樹脂壁18との間の熱膨張係数の差に起因する応力が生じた場合であっても、コイル13の巻回部14と樹脂壁18とが相対移動することでその応力が緩和される。
また、コイル部品1の製造方法によれば、樹脂体17の樹脂壁18の間に介在するように、コイル13の巻回部14がめっき成長されている。すなわち、被覆樹脂21でコイル13を覆う前に、コイル13の巻回部14間にはすでに樹脂壁18が介在している。そのため、コイル13の巻回部14間に樹脂を別途に充填する必要はなく、樹脂壁18によりコイル13の巻回部14間の樹脂の寸法精度の安定化が図られる。
1…コイル部品、11…基板、13…コイル、14…巻回部、14c…上面、17…樹脂体、18…樹脂壁、18A…最外壁、18B…最内壁、18C…線間壁、18a…上面、18b…第1の側面、18c…第2の側面、21…被覆樹脂、30A、30B…外部端子電極、40…絶縁膜。

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板の主面上にめっき成長で設けられ、前記基板の主面を基準面とする基準面高さが均一である巻回部を有するコイルと、
    前記基板の主面上に設けられ、前記コイルの巻回部が間に延びる複数の樹脂壁を有する樹脂体と、
    前記コイルの上面および前記樹脂体の上面を一体的に覆う樹脂膜と、
    磁性粉含有樹脂からなり、前記基板の主面上に設けられた前記コイルと前記樹脂体と前記樹脂膜とを一体的に覆う被覆樹脂と
    を備え、
    前記基板の主面上に複数並んだ樹脂壁が、最外に位置する最外壁と最内に位置する最内壁と前記コイルの巻回部に挟まれた線間壁とを含み、
    前記最外壁および前記最内壁の少なくとも一方では、壁全体の最大の基準面高さが前記コイルの巻回部の基準面高さ以下であり、かつ、前記コイルの巻回部と接する第1の側面とは反対側の第2の側面の基準面高さが前記コイルの巻回部の基準面高さより低く、
    前記最外壁および前記最内壁の少なくとも一方では、前記第2の側面の基準面高さが前記第1の側面の基準面高さより低い、コイル部品。
  2. 前記第2の側面の基準面高さが前記第1の側面の基準面高さより低くなっている前記最外壁および前記最内壁の少なくとも一方の上面が、前記基板の主面に対して傾斜している、請求項に記載のコイル部品。
  3. 前記線間壁の基準面高さが前記コイルの巻回部の基準面高さと同じであり、前記線間壁の上面と前記コイルの巻回部の上面とで平坦面が構成されている、請求項1または2に記載のコイル部品。
  4. 前記コイルの巻回部上および前記線間壁上において前記樹脂膜が均一厚さを有し、該均一厚さが前記線間壁の厚さより薄い、請求項1~のいずれか一項に記載のコイル部品。
  5. 前記最外壁の厚さが前記線間壁の厚さより広い、請求項1~のいずれか一項に記載のコイル部品。
  6. 前記線間壁の厚さに対する前記最外壁の厚さが3~6倍である、請求項に記載のコイル部品。
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