JP7537463B2 - 光電変換素子、及び太陽電池モジュール - Google Patents
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Description
第1の電極と、光電変換層と、ホール輸送層と、第2の電極とを有し、
前記光電変換層は、ペロブスカイト構造を有し、
前記光電変換層と前記ホール輸送層との間に、下記一般式(2)で表される化合物を含有する膜を有する。
A-X・・・一般式(2)
ただし、前記一般式(2)中、Aは、下記一般式(6)及び下記一般式(7)のいずれかで表されるアミノカチオン化合物、ピリジニウムカチオン化合物、イミダゾリニウムカチオン化合物、及びピロリジニウムカチオン化合物の少なくともいずれかであり、前記Xはハロゲンイオンを表す。
ただし、前記一般式(6)中、R1は、-H、-F、-CF3、及び-OCH3のいずれかを表し、nは1又は2を表し、XはBr及びIのいずれかを表す。
ただし、前記一般式(7)中、nは5以上12以下の整数を表し、XはBr及びIのいずれかを表す。
本発明の光電変換素子は、第1の電極と、光電変換層と、ホール輸送層と、第2の電極とを有し、
前記光電変換層は、ペロブスカイト構造を有し、
前記光電変換層と前記ホール輸送層との間に、下記一般式(2)で表される化合物を含有する膜を有する、ことを特徴とする光電変換素子。
A-X・・・一般式(2)
ただし、前記一般式(2)中、Aは、下記一般式(6)及び下記一般式(7)のいずれかで表されるアミノカチオン化合物、ピリジニウムカチオン化合物、イミダゾリニウムカチオン化合物、及びピロリジニウムカチオン化合物の少なくともいずれかであり、前記Xはハロゲンイオンを表す。
ただし、前記一般式(6)中、R1は、-H、-F、-CF3、及び-OCH3のいずれかを表し、nは1又は2を表し、XはBr及びIのいずれかを表す。
ただし、前記一般式(7)中、nは5以上12以下の整数を表し、XはBr及びIのいずれかを表す。
本発明における光電変換素子は、第1の電極、光電変換層、ホール輸送層、及び第2の電極を少なくとも有し、更に必要に応じて、第1の基板、電子輸送層、第2の基板、及びその他の部材を有する。
前記第1の基板としては、その形状、構造、大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記第1の基板の材質としては、透光性及び絶縁性を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス、プラスチックフィルム、セラミック等の基板が挙げられる。これらの中でも、後述するように電子輸送層を形成する際に焼成する工程を含む場合は、焼成温度に対して耐熱性を有する基板が好ましい。また、第1の基板としては、可とう性を有するものがより好ましい。
以下、第1の電極側の最外部に設けられる基板を第1の基板、第2の電極側の最外部に設けられる基板を第2の基板と称する。
前記基板の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、50μm以上5mm以下などが挙げられる。
第1の電極としては、その形状、大きさについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
カーボンとしては、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレンなどが挙げられる。
金属としては、例えば、金、銀、アルミニウム、ニッケル、インジウム、タンタル、チタンなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、透明性が高い透明導電性金属酸化物が好ましく、ITO、FTO、ATO、NTO、AZOがより好ましい。
一体化された市販品としては、例えば、FTOコートガラス、ITOコートガラス、酸化亜鉛:アルミニウムコートガラス、FTOコート透明プラスチックフィルム、ITOコート透明プラスチックフィルムなどが挙げられる。他の一体化された市販品としては、例えば、酸化スズ若しくは酸化インジウムに原子価の異なる陽イオン若しくは陰イオンをドープした透明電極、又はメッシュ状やストライプ状等の光が透過できる構造にした金属電極を設けたガラス基板などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して混合又は積層したものでもよい。また、電気的抵抗値を下げる目的で、金属リード線などを併用してもよい。
また、一体化された市販品における電極を適宜加工して、後述する光電変換モジュールを作製するために、複数の第1の電極が形成された基板を作製してもよい。
電子輸送層とは、後述する光電変換層で生成された電子を第1の電極まで輸送する層を意味する。このため、電子輸送層は、第1の電極に隣接して配置されることが好ましい。
電子輸送材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、半導体材料が好ましい。
単体半導体としては、例えば、シリコン、ゲルマニウムなどが挙げられる。
化合物半導体としては、例えば、金属のカルコゲニドが挙げられる。
金属のカルコゲニドとしては、例えば、金属の酸化物(酸化物半導体)、金属の硫化物、金属のセレン化物、金属のテルル化物などが挙げられる。
金属酸化物(酸化物半導体)としては、例えば、チタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、タンタル等の酸化物が挙げられる。
金属の硫化物としては、例えば、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモン、ビスマス等の硫化物が挙げられる。
金属のセレン化物としては、例えば、カドミウム、鉛等のセレン化物が挙げられる。
金属のテルル化物としては、例えば、カドミウム等のテルル化物が挙げられる。
他の化合物半導体としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミウム等のリン化物、ガリウム砒素、銅-インジウム-セレン化物、銅-インジウム-硫化物等が挙げられる。
これらの中でも、金属酸化物(酸化物半導体)が好ましく、特に酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、及び酸化ニオブの少なくともいずれかを含有することがより好ましく、酸化スズを含有することが特に好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、半導体材料の結晶型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、単結晶でも多結晶でもよく、非晶質でもよい。
これらの化合物は、前記電子輸送材料と結合していてもよい。結合としては、例えば、共有結合、イオン結合などが挙げられる。
前記化合物は、後述する光電変換層(ペロブスカイト層)との相溶性の点から、窒素原子を有することが好ましい。
ラフネスファクターとは、見かけの表面積に対する実際の表面積の割合のことで、Wenzelのラフネスファクターとも呼ばれている。実際の表面積は、例えばBET比表面積などを測定することで測定することができ、その値を見かけの表面積で割ればラフネスファクターを求めることができる。
真空製膜法としては、例えば、スパッタリング法、パルスレーザーデポジッション法(PLD法)、イオンビームスパッタ法、イオンアシスト法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、アトミックレイヤーデポジッション法(ALD法)、化学気相成長法(CVD法)などが挙げられる。
湿式製膜法としては、例えば、ゾル-ゲル法が挙げられる。ゾル-ゲル法は、溶液から、加水分解や重合・縮合などの化学反応を経てゲルを作製し、その後、加熱処理によって緻密化を促進させる方法である。ゾル-ゲル法を用いた場合、ゾル溶液の塗布方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法、また、湿式印刷方法として、凸版、オフセット、グラビア、凹版、ゴム版、スクリーン印刷などが挙げられる。また、ゾル溶液を塗布した後の加熱処理の際の温度としては、80℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。
塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法などが挙げられる。
溶液を塗布した後の乾燥処理の際の温度としては、40℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。
前記光電変換層としては、光電変換を行う層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ペロブスカイト層、バルクヘテロ接合層などが挙げられる。
前記ペロブスカイト層とは、ペロブスカイト化合物を含み、光を吸収して電子輸送層を増感する層を意味する。そのため、ペロブスカイト層は、電子輸送層に隣接して配置されることが好ましい。
XαYβZγ ・・・一般式(3)
ただし、前記一般式(3)中、α:β:γの比率は3:1:1であり、β及びγは1より大きい整数を表し、Xはハロゲン原子、Yはアミノ基を有する有機化合物、Zは金属イオンを表す。
また、ハロゲン化鉛-メチルアンモニウムのペロブスカイト化合物の場合、ハロゲンイオンがClのときは、光吸収スペクトルのピークλmaxは約350nm、Brのときは約410nm、Iのときは約540nmと、順に長波長側にシフトするため、利用できるスペクトル幅(バンド域)は異なる。
また、ペロブスカイト層を形成する方法としては、例えば、ハロゲン化金属を溶解又は分散させた溶液を塗布、乾燥した後、ハロゲン化アルキルアミンを溶解させた溶液中に浸して、ペロブスカイト化合物を形成する二段階析出法などが挙げられる。
更に、ペロブスカイト層を形成する方法としては、例えば、ハロゲン化金属及びハロゲン化アルキルアミンを溶解又は分散した溶液を塗布しながら、ペロブスカイト化合物にとっての貧溶媒(溶解度が小さい溶媒)を加えて結晶を析出させる方法などが挙げられる。 加えて、ペロブスカイト層を形成する方法としては、例えば、メチルアミンなどが充満したガス中において、ハロゲン化金属を蒸着する方法などが挙げられる。
これらの中でも、ハロゲン化金属及びハロゲン化アルキルアミンを溶解又は分散した溶液を塗布しながら、ペロブスカイト化合物にとっての貧溶媒を加えて結晶を析出させる方法が好ましい。
前記増感色素を含んだペロブスカイト層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ペロブスカイト化合物と増感色素を混合する方法、ペロブスカイト層を形成した後で、増感色素を吸着させる方法などが挙げられる。
前記増感色素としては、例えば、金属錯体化合物、クマリン化合物、ポリエン化合物、インドリン化合物、チオフェン化合物、シアニン色素、メロシアニン色素、9-アリールキサンテン化合物、トリアリールメタン化合物、フタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物などが挙げられる。
前記金属錯体化合物としては、例えば、特表平7-500630号公報、特開平10-233238号公報、特開2000-26487号公報、特開2000-323191号公報、特開2001-59062号公報等に記載の金属錯体化合物などが挙げられる。
前記クマリン化合物としては、例えば、特開平10-93118号公報、特開2002-164089号公報、特開2004-95450号公報、J.Phys.Chem.C,7224,Vol.111(2007)等に記載のクマリン化合物などが挙げられる。
前記ポリエン化合物としては、例えば、特開2004-95450号公報、Chem.Commun.,4887(2007)等に記載のポリエン化合物などが挙げられる。
前記インドリン化合物としては、例えば、特開2003-264010号公報、特開2004-63274号公報、特開2004-115636号公報、特開2004-200068号公報、特開2004-235052号公報、J.Am.Chem.Soc.,12218,Vol.126(2004)、Chem.Commun.,3036(2003)、Angew.Chem.Int.Ed.,1923,Vol.47(2008)等に記載のインドリン化合物などが挙げられる。
前記チオフェン化合物としては、例えば、J.Am.Chem.Soc.,16701,Vol.128(2006)、J.Am.Chem.Soc.,14256,Vol.128(2006)等に記載のチオフェン化合物などが挙げられる。
前記シアニン色素としては、例えば、特開平11-86916号公報、特開平11-214730号公報、特開2000-106224号公報、特開2001-76773号公報、特開2003-7359号公報等に記載のシアニン色素などが挙げられる。
前記メロシアニン色素としては、例えば、特開平11-214731号公報、特開平11-238905号公報、特開2001-52766号公報、特開2001-76775号公報、特開2003-7360号公報等に記載のメロシアニン色素などが挙げられる。
前記9-アリールキサンテン化合物としては、例えば、特開平10-92477号公報、特開平11-273754号公報、特開平11-273755号公報、特開2003-31273号公報等に記載の9-アリールキサンテン化合物などが挙げられる。
前記トリアリールメタン化合物としては、例えば、特開平10-93118号公報、特開2003-31273号公報等に記載のトリアリールメタン化合物などが挙げられる。
前記フタロシアニン化合物、前記ポルフィリン化合物としては、例えば、特開平9-199744号公報、特開平10-233238号公報、特開平11-204821号公報、特開平11-265738号公報、J.Phys.Chem.,2342,Vol.91(1987)、J.Phys.Chem.B,6272,Vol.97(1993)、Electroanal.Chem.,31,Vol.537(2002)、特開2006-032260号公報、J.Porphyrins Phthalocyanines,230,Vol.3(1999)、Angew.Chem.Int.Ed.,373,Vol.46(2007)、Langmuir,5436,Vol.24(2008)等に記載のフタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物などが挙げられる。
これらの中でも、金属錯体化合物、インドリン化合物、チオフェン化合物、ポルフィリン化合物が好ましい。
バルクヘテロ接合層は、電子供与性有機材料及び電子求引性有機材料を含有する。
バルクヘテロ接合層においては、電子供与性有機材料(P型有機半導体)及び電子求引性有機材料(N型有機半導体)が混合されていることで、ナノサイズのPN接合であるバルクヘテロ接合が生じる。そうすることにより、接合面で生じる光電荷分離を利用して電流を得ることができる。
前記P型有機半導体としては、例えば、ポリチオフェン又はその誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、オリゴチオフェン又はその誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン又はその誘導体、ポリフェニレンビニレン又はその誘導体、ポリチエニレンビニレン又はその誘導体、ベンゾジチオフェン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体等の共役ポリマーや低分子化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電子供与性有機材料としての低分子化合物の中でも、下記一般式(A)で示される化合物が好ましい。
R1は、n-ブチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、n-デシル基、及びn-ドデシル基のいずれかを表す。
R2は、炭素数6~22のアルキル基を有する酸素原子、炭素数6~22のアルキル基を有する硫黄原子、炭素数6~22のアルキル基を有する炭素原子、又は下記一般式(B)で表される基を表す。中でも、炭素数6~20のアルキル基を有する酸素原子、炭素数6~20のアルキル基を有する硫黄原子、炭素数6~20のアルキル基を有する炭素原子、又は下記一般式(B)で表される基が好ましい。
R5は、炭素数6~22の分岐鎖を有していてもよいアルキル基を表す。中でも、炭素数6~12の分岐鎖を有していてもよいアルキル基が好ましい。
R5は、炭素数6~22の分岐鎖を有していてもよいアルキル基を表し、炭素数6~12の分岐鎖を有していてもよいアルキル基であることが好ましい。
前記電子求引性有機材料としては、例えば、イミド誘導体、フラーレン、フラーレン誘導体などが挙げられる。これらの中でも、電荷分離及び電荷輸送の点から、フラーレン誘導体が好ましい。
なお、Y1とY2が同時に水素原子であることはない。
前記アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントラリル基、フェナントリル基などが挙げられる。これらの中でも、フェニル基が好ましい。
これらの置換基のうちで、アリール基としては、フェニル基等が挙げられる。
アルキル基、及びアルコキシ基のアルキル基部分としては、後述するY1及びY2で表されるアルキル基と同様に例えば炭素数1~22のアルキル基等が挙げられる。
これらの置換基の数、及び置換位置については、特に限定されないが、例えば、1~3個の置換基がArで表されるアリール基の任意の位置に存在することができる。
なお、アルキル基には、炭素鎖中に更にS、Oなどの異種元素が1個又は2個以上含まれていてもよい。
Y1及びY2で表される基が有することができる置換基としては、例えばアルキル基、アルコキシカルボニル基、ポリエーテル基、アルカノイル基、アミノ基、アミノカルボニ
ル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、基:-CONHCOR’(ただし、式中、R’はアルキル基である)、基:-C(=NR’)-R”(ただし、式中、R’及びR”はアルキル基である)、基:-NR’=CR”R’”(ただし、式中、R’、R”及びR’”はアルキル基である)などが挙げられる。
上記式で表されるポリエーテル基において、-(OY4)n-で表される繰り返し単位の具体例としては、-(OCH2)n-、-(OC2H4)n-、-(OC3H6)n-等のアルコキシ鎖等が挙げられる。これらの繰り返し単位の繰り返し数nは、1~20が好ましく、1~5がより好ましい。-(OY4)n-で表される繰り返し単位には、同一の繰り返し単位だけではなく、2種以上の異なる繰り返し単位が含まれていてもよい。上記した繰り返し単位のうちで、-OC2H4-及び-OC3H6-については、直鎖状及び分枝鎖状のいずれであってもよい。
本発明の光電変換素子は、前記光電変換層と前記ホール輸送層との間に、下記一般式(2)で表される化合物を含有する膜を有する。
A-X・・・一般式(2)
ただし、前記一般式(2)中、Aは、下記一般式(6)及び下記一般式(7)のいずれかで表されるアミノカチオン化合物、ピリジニウムカチオン化合物、イミダゾリニウムカチオン化合物、及びピロリジニウムカチオン化合物の少なくともいずれかであり、前記Xはハロゲンイオンを表す。
ただし、前記一般式(6)中、R1は、-H、-F、-CF3、及び-OCH3のいずれかを表し、nは1又は2を表し、XはBr及びIのいずれかを表す。
ただし、前記一般式(7)中、nは5以上12以下の整数を表し、XはBr及びIのいずれかを表す。
なお、前記光電変換層が、ペロブスカイト層である場合、前記一般式(2)で表される化合物(有機塩又は無機塩)は、前記ペロブスカイト層を構成する塩と異なる塩であることが好ましい。
前記無機塩としては、特にペロブスカイト化合物を光電変換層に用いた場合には、相溶性の点から、アルカリ金属のハロゲン化物であることが好ましい。アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどが挙げられる。
ただし、前記一般式(6)中、R1は、-H、-F、-CF3、及び-OCH3のいずれかを表し、nは1又は2を表し、XはBr及びIのいずれかを表す。
ただし、前記一般式(7)中、nは5以上12以下の整数を表し、XはBr及びIのいずれかを表す。
塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法などが挙げられる。
また、溶液を塗布する方法としては、例えば、二酸化炭素などを用いた超臨界流体中で析出させる方法であってもよい。また、この層に膜厚の制限はなく、単分子で吸着されていても、連続性を有していないアイランド状であっても構わない。
溶液を塗布した後の乾燥処理の際の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記一般式(2)で表される化合物(有機塩又は無機塩)の膜厚は、0.5nm以上100nm以下が好ましく、1nm以上50nm以下がさらに好ましい。
また、前記一般式(2)で表される化合物(有機塩又は無機塩)は、前記光電変換層と前記ホール輸送層の界面において、均一に分布させる必要はなく、例えば、局所的に複数の領域に存在するようにしてもよい(アイランド状など)。また、前記光電変換層がペロブスカイト層である場合には、ペロブスカイト化合物と、ホール輸送層のホール輸送性材料と反応させることでペロブスカイト層内やホール輸送層内に分布させるようにしてもよい。つまり、前記一般式(2)で表される化合物(有機塩又は無機塩)が存在しないペロブスカイト層と、有機塩及び無機塩が存在しないホール輸送層と、の間に前記一般式(2)で表される化合物(有機塩又は無機塩)が存在する領域があればよい。
前記ホール輸送層とは、前記光電変換層で生成されたホール(正孔)を後述する前記第2の電極まで輸送する層を意味する。このため、前記ホール輸送層は、前記塩を介して又は直接に光電変換層に隣接して配置されることが好ましい。
前記ホール輸送材料又は前記p型半導体材料としては、公知の有機ホール輸送性化合物を用いることができる。
前記スピロ型化合物としては、下記一般式(10)を含む化合物が好ましい。
スピロ型化合物の具体例としては、以下に示す(D-1)~(D-20)が挙げられる。ただし、これらに限定されるものではない。
固体のホール輸送性材料(以下では、単に「ホール輸送性材料」と称することがある)としては、ホールを輸送できる性質を持つ材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機化合物を含有することが好ましい。
Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい単環式、非縮合多環式又は縮合多環式芳香族炭化水素基の2価基を表し、
Ar4は置換基を有していてもよいベンゼン、チオフェン、ビフェニル、アントラセン、又はナフタレンの2価基を表し、
R1~R4は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、
nは2以上の整数を表す。
上記一般式(1)で表されるポリマーの重量平均分子量としては、2,000以上になる整数を示す。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、9-アントラセニル基等が挙げられる。アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリール基などが挙げられる。
Ar2及びAr3は、それぞれ独立に単環式、非縮合多環式、又は縮合多環式芳香族炭化水素基の2価基を表し、例えば、アリーレン基、2価のヘテロ環基などを表す。アリーレン基としては、例えば、1,4-フェニレン、1,1’-ビフェニレン、9,9’-ジ-n-ヘキシルフルオレン等が挙げられる。2価のヘテロ環基としては、例えば、2,5-チオフェン等が挙げられる。アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリール基などが挙げられる。
Ar4は、ベンゼン、チオフェン、ビフェニル、アントラセン、又はナフタレンの2価基を表し、これらは置換基で置換されていてもよい。置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリール基などが挙げられる。
R1~R4は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基などが挙げられる。前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基等が挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基、2-ナフチル基等が挙げられる。前記アルキル基、及び前記アリール基は置換基を有していてもよい。
前記重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
なお、各ポリマーの両末端の置換基としては、例えば、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルール基などが挙げられる。
前記アルキル基としては、例えば、炭素数1~6のアルキル基などが挙げられる。前記アルキル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
前記アルコキシ基としては、例えば、炭素数1~6のアルコキシ基などが挙げられる。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基などが挙げられる。
前記ホール輸送層の膜厚は、10nm以上1,000nm以下が好ましく、20nm以上100nm以下がより好ましい。
他の固体のホール輸送性材料(以下では、単に「ホール輸送性材料」と称することがある)としては、ホールを輸送できる性質を持つ材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機化合物を含有することが好ましい。
ホール輸送層に用いる高分子材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリチオフェン化合物、ポリフェニレンビニレン化合物、ポリフルオレン化合物、ポリフェニレン化合物、ポリアリールアミン化合物、ポリチアジアゾール化合物などが挙げられる。
ポリチオフェン化合物としては、例えば、ポリ(3-n-ヘキシルチオフェン)、ポリ(3-n-オクチルオキシチオフェン)、ポリ(9,9’-ジオクチル-フルオレン-コ-ビチオフェン)、ポリ(3,3’’’-ジドデシル-クォーターチオフェン)、ポリ(3,6-ジオクチルチエノ[3,2-b]チオフェン)、ポリ(2,5-ビス(3-デシルチオフェン-2-イル)チエノ[3,2-b]チオフェン)、ポリ(3,4-ジデシルチオフェン-コ-チエノ[3,2-b]チオフェン)、ポリ(3,6-ジオクチルチエノ[3,2-b]チオフェン-コ-チエノ[3,2-b]チオフェン)、ポリ(3,6-ジオクチルチエノ[3,2-b]チオフェン-コ-チオフェン)若しくはポリ(3,6-ジオクチルチエノ[3,2-b]チオフェン-コ-ビチオフェン)等が挙げられる。
ポリフェニレンビニレン化合物としては、例えば、ポリ[2-メトキシ-5-(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-フェニレンビニレン]、ポリ[2-メトキシ-5-(3,7-ジメチルオクチルオキシ)-1,4-フェニレンビニレン]若しくはポリ[(2-メトキシ-5-(2-エチルフェキシルオキシ)-1,4-フェニレンビニレン)-コ-(4,4’-ビフェニレン-ビニレン)]等が挙げられる。
ポリフルオレン化合物としては、例えば、ポリ(9,9’-ジドデシルフルオレニル-2,7-ジイル)、ポリ[(9,9-ジオクチル-2,7-ジビニレンフルオレン)-alt-コ-(9,10-アントラセン)]、ポリ[(9,9-ジオクチル-2,7-ジビニレンフルオレン)-alt-コ-(4,4’-ビフェニレン)]、ポリ[(9,9-ジオクチル-2,7-ジビニレンフルオレン)-alt-コ-(2-メトキシ-5-(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-フェニレン)]若しくはポリ[(9,9-ジオクチル-2,7-ジイル)-コ-(1,4-(2,5-ジヘキシルオキシ)ベンゼン)]等が挙げられる。
ポリフェニレン化合物としては、例えば、ポリ[2,5-ジオクチルオキシ-1,4-フェニレン]、ポリ[2,5-ジ(2-エチルヘキシルオキシ-1,4-フェニレン]等が挙げられる。
ポリアリールアミン化合物としては、例えば、ポリ[(9,9-ジオクチルフルオレニル-2,7-ジイル)-alt-コ-(N,N’-ジフェニル)-N,N’-ジ(p-ヘキシルフェニル)-1,4-ジアミノベンゼン]、ポリ[(9,9-ジオクチルフルオレニル-2,7-ジイル)-alt-コ-(N,N’-ビス(4-オクチルオキシフェニル)ベンジジン-N,N’-(1,4-ジフェニレン)]、ポリ[(N,N’-ビス(4-オクチルオキシフェニル)ベンジジン-N,N’-(1,4-ジフェニレン)]、ポリ[(N,N’-ビス(4-(2-エチルヘキシルオキシ)フェニル)ベンジジン-N,N’-(1,4-ジフェニレン)]、ポリ[フェニルイミノ-1,4-フェニレンビニレン-2,5-ジオクチルオキシ-1,4-フェニレンビニレン-1,4-フェニレン]、ポリ[p-トリルイミノ-1,4-フェニレンビニレン-2,5-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-フェニレンビニレン-1,4-フェニレン]、ポリ[4-(2-エチルヘキシルオキシ)フェニルイミノ-1,4-ビフェニレン]等が挙げられる。
ポリチアジアゾール化合物としては、例えば、ポリ[(9,9-ジオクチルフルオレニル-2,7-ジイル)-alt-コ-(1,4-ベンゾ(2,1’,3)チアジアゾール]、ポリ(3,4-ジデシルチオフェン-コ-(1,4-ベンゾ(2,1’,3)チアジアゾール)等が挙げられる。
これらの中でも、キャリア移動度やイオン化ポテンシャルを考慮すると、ポリチオフェン化合物、ポリアリールアミン化合物が好ましい。
低分子ホール輸送性材料としては特に化学構造に制限はなく、例えば、オキサジアゾール化合物、トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、テトラアリールベンジジン化合物、スチルベン化合物、スピロビフルオレン化合物、チオフェンオリゴマーなどが挙げられる。
オキサジアゾール化合物としては、例えば、特公昭34-5466号公報、特開昭56-123544号公報等に示されているオキサジアゾール化合物などが挙げられる。
トリフェニルメタン化合物としては、例えば、特公昭45-555号公報等に示されているトリフェニルメタン化合物などが挙げられる。
ピラゾリン化合物としては、例えば、特公昭52-4188号公報等に示されているピラゾリン化合物などが挙げられる。
ヒドラゾン化合物としては、例えば、特公昭55-42380号公報等に示されているヒドラゾン化合物などが挙げられる。
テトラアリールベンジジン化合物としては、例えば、特開昭54-58445号公報等に示されているテトラアリールベンジジン化合物などが挙げられる。
スチルベン化合物としては、例えば、特開昭58-65440号公報、特開昭60-98437号公報等に示されているスチルベン化合物などが挙げられる。
スピロビフルオレン化合物としては、例えば、特開2007-115665号公報、特開2014-72327号公報、特開2001-257012号公報、WO2004/063283号公報、WO2011/030450号公報、WO2011/45321号公報、WO2013/042699号公報、WO2013/121835号公報に示されているスピロビフルオレン化合物などが挙げられる。
チオフェンオリゴマーとしては、例えば、特開平2-250881号公報、特開2013-033868号公報に示されているチオフェンオリゴマーなどが挙げられる。
ホール輸送層が酸化剤を含むことにより、ホール輸送性材料の一部又は全部をラジカルカチオンにすることができるため、導電性が向上し、出力特性の耐久性や安定性を高めることが可能になる。
湿式製膜法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法などが挙げられる。また、湿式印刷方法としては、例えば、凸版、オフセット、グラビア、凹版、ゴム版、スクリーン印刷などの方法を用いてもよい。
超臨界流体とは、気体と液体が共存できる限界(臨界点)を超えた温度及び圧力領域において非凝集性高密度流体として存在し、圧縮しても凝集せず、臨界温度以上、かつ臨界圧力以上の状態である流体を意味する。超臨界流体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、臨界温度が低いものが好ましい。
亜臨界流体としては、臨界点近傍の温度及び圧力領域において、高圧液体として存在する流体であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。超臨界流体として挙げられる流体は、亜臨界流体としても好適に使用することができる。
アルコール溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n-ブタノールなどが挙げられる。
炭化水素溶媒としては、例えば、エタン、プロパン、2,3-ジメチルブタン、ベンゼン、トルエンなどが挙げられる。ハロゲン溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロトリフロロメタンなどが挙げられる。
エーテル溶媒としては、例えば、ジメチルエーテルなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、二酸化炭素が、臨界圧力7.3MPa、臨界温度31℃であることから、容易に超臨界状態をつくり出せるとともに、不燃性で取扱いが容易である点で好ましい。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ケトン溶媒、エステル溶媒、エーテル溶媒、アミド溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、炭化水素溶媒などが挙げられる。
ケトン溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。
エステル溶媒としては、例えば、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチルなどが挙げられる。
エーテル溶媒としては、例えば、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサンなどが挙げられる。
アミド溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンなどが挙げられる。
ハロゲン化炭化水素溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、ヨウ化メチル、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン、フルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、1-クロロナフタレンなどが挙げられる。
炭化水素溶媒としては、例えば、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-オクタン、1,5-ヘキサジエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、エチルベンゼン、クメンなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
プレス処理の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、IR(infrared spectroscopy)錠剤成形器に代表されるような平板を用いたプレス成形法、ローラー等を用いたロールプレス法などを挙げることができる。
プレス処理する際の圧力としては、10kgf/cm2以上が好ましく、30kgf/cm2以上がより好ましい。
プレス処理する時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1時間以下が好ましい。また、プレス処理時に熱を加えてもよい。
離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ四フッ化エチレン、ポリクロロ三フッ化エチレン、四フッ化エチレン六フッ化プロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシフッ化樹脂、ポリフッ化ビニリデン、エチレン四フッ化エチレン共重合体、エチレンクロロ三フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニル等のフッ素樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
プレス処理工程を行った後、第2の電極を設ける前に、ホール輸送層と第2の電極との間に金属酸化物を含む膜を設けてもよい。
金属酸化物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化バナジウム、酸化ニッケルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酸化モリブデンが好ましい。
金属酸化物を含む膜をホール輸送層上に設ける方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタリング、真空蒸着等の真空中で薄膜を形成する方法や湿式製膜法などが挙げられる。
湿式製膜法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法などが挙げられる。また、湿式印刷方法としては、例えば、凸版、オフセット、グラビア、凹版、ゴム版、スクリーン印刷などの方法を用いてもよい。
前記第2の基板としては、特に制限はなく、公知のものを用いることができ、例えば、ガラス、プラスチックフィルム、セラミック等の基板が挙げられる。第2の基板と封止部材との接合部は密着性を上げるため、凹凸部を形成してもよい。
前記凹凸部の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サンドブラスト法、ウオーターブラスト法、研磨紙、化学エッチング法、レーザー加工法などが挙げられる。
本発明の光電変換素子は、少なくとも前記電子輸送層及びホール輸送層を、光電変換素子の外部環境から遮蔽することが可能な封止部材を用いることが可能であり、有効である。言い換えると、本発明においては、光電変換層を光電変換素子の外部環境から遮蔽する封止部材を更に有することが好ましい。
前記封止部材としては、外部環境から封止内部への過剰な水分や酸素などの侵入を低減できるものであれば、従来公知の部材を使用可能である。また、前記封止部材は、外部から押圧されることによる機械的な破壊を防止する効果もあり、これを実現可能なものであれば、従来公知の部材を使用可能である。
前記エポキシ樹脂の硬化物は、分子内にエポキシ基を有するモノマー又はオリゴマーが硬化されたものであれば、公知のいずれの材料でも使用することが可能である。
前記エポキシ樹脂としては、例えば、水分散系、無溶剤系、固体系、加熱硬化型、硬化剤混合型、紫外線硬化型などが挙げられる。これらの中でも熱硬化型及び紫外線硬化型が好ましく、紫外線硬化型がより好ましい。なお、紫外線硬化型であっても、加熱を行うことは可能であり、紫外線硬化した後であっても加熱を行うことが好ましい。
前記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ノボラック型、環状脂肪族型、長鎖脂肪族型、グリシジルアミン型、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記硬化剤としては、アミン系、酸無水物系、ポリアミド系及びその他の硬化剤に分類され、目的に応じて適宜選択される。
前記アミン系硬化剤としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの脂肪族ポリアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミンなどが挙げられる。
前記酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、テトラ及びヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ピロメリット酸、無水ヘット酸、ドデセニル無水コハク酸などが挙げられる。
前記その他の硬化剤としては、例えば、イミダゾール類、ポリメルカプタンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
この場合、封止部材に充填材やギャップ剤、乾燥剤を含有させることにより、これら自身が水分や酸素の浸入を抑制できるほか、封止部材の使用量を低減できることにより、アウトガスを低減させる効果を得ることができる。これは、硬化時だけでなく、光電変換素子を高温環境に保存した際にも有効である。
前記ギャップ剤としては、粒状でかつ粒径が均一であり、耐溶剤性や耐熱性が高いものであれば、公知の材料を使用できる。エポキシ樹脂と親和性が高く、粒子形状が球形であるものが好ましい。具体的には、ガラスビーズ、シリカ微粒子、有機樹脂微粒子等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ギャップ剤の平均粒径としては、設定する封止部のギャップに合わせて選択可能であるが、1μm以上100μm以下が好ましく、5μm以上50μm以下がより好ましい。
前記熱重合開始剤は、加熱によってラジカルやカチオンなどの活性種を発生する化合物で、具体的には2,2’-アゾビスブチロニトリル(AIBN)のようなアゾ化合物や、過酸化ベンゾイル(BPO)などの過酸化物等が用いられる。熱カチオン重合開始剤としてはベンゼンスルホン酸エステルやアルキルスルホニウム塩等が用いられる。
一方、前記光重合開始剤は、エポキシ樹脂の場合、光カチオン重合開始剤が好ましく用いられる。エポキシ樹脂に光カチオン重合開始剤を混合し、光照射を行うと光カチオン重合開始剤が分解して、強酸を発生し、酸がエポキシ樹脂の重合を引き起こし、硬化反応が進行する。光カチオン重合開始剤は、硬化時の体積収縮が少なく、酸素阻害を受けず、貯蔵安定性が高いといった効果を有する。
前記光カチオン重合開始剤としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタセロン化合物、シラノール・アルミニウム錯体などが挙げられる。
前記重合開始剤の添加量としては、使用する材料によって異なる場合があるが、封止部材全体が100質量部に対し、0.5質量部以上10質量部以下が好ましく、1質量部以上5質量部以下がより好ましい。添加量が上記範囲内であることにより、硬化が適正に進み、未硬化物の残存を低減することができ、またアウトガスが過剰になるのを防止でき、有効である。
前記乾燥剤としては、粒子状であるものが好ましく、例えば、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、シリカゲル、モレキュラーシーブ、ゼオライトなどの無機吸水材料が挙げられる。これらの中でも、吸湿量が多いゼオライトや酸化カルシウムが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記硬化促進剤としては、例えば、DBU(1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)-ウンデセン-7)やDBN(1,5-ジアザビシクロ(4,3,0)-ノネン-5)等の三級アミン又は三級アミン塩、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾールや2-エチル-4-メチルイミダゾール等のイミダゾール系、トリフェニルホスフィンやテトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等のホスフィン又はホスホニウム塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アクリル樹脂の前記市販品としては、例えば、商品名:TB3035B、TB3035C(以上、スリーボンド社製)、NICHIBAN UM(以上、ニチバン株式会社製)などが挙げられる。
これらの封止部材は、紫外線の照射等で硬化させた後に、熱処理を行うことが可能であり、本発明においては有効である。熱処理を行うことによって、未硬化成分の量を低減させることが可能な場合があり、出力特性に影響するアウトガス量の低減や、封止性能が高まり、出力特性及びその持続性を高める上で有効である。
シート状封止材とは、シート上に予め樹脂層を形成したもので、シートはガラスやガスバリア性の高いフィルム等が用いられ、本発明における第2の基板に該当する。シート状封止材を、光電変換素子の第2の電極の上に貼り付け、その後硬化させることにより、封止部材及び基板を一度に形成することができる。シート上に形成する樹脂層が全面に形成されていれば、「面封止」になるが、樹脂層の形成パターンにより、光電変換素子の内部に中空部を設けた「枠封止」にすることもできる。
封止内部の中空部に酸素を含有させることによって、ホール輸送層のホール輸送機能を長期にわたって安定に維持することが可能になり、光電変換素子の耐久性向上に対して有効な場合がある。本発明において、封止することによって設けられた封止内部の中空部の酸素濃度は、酸素が含有していれば効果が得られるが、5.0体積%以上21.0体積%以下がより好ましく、10.0体積%以上21.0体積%以下がさらに好ましい。
酸素濃度の調整は、特定の酸素濃度を有するガスボンベを使用する方法や、窒素ガス発生装置を用いる方法によって行うことができる。
グローブボックス内の酸素濃度は、市販されている酸素濃度計又は酸素モニターを用いて測定できる。
封止によって形成された前記中空部内の酸素濃度の測定は、例えば、封止パッケージ内水分・残留ガス分析(IVA)や大気圧イオン化質量分析計(API-MS)などによって行うことができる。具体的には、光電変換素子を高真空下、あるいは不活性ガスで満たしたチャンバー内に設置し、チャンバー内で封止を開封し、チャンバー内のガスや水分を質量分析することにより、中空部内に含まれる気体中のすべての成分を定量し、その総和に対する酸素の割合を算出することにより、酸素濃度を求めることができる。
封止を行う際、グローブボックス内は酸素濃度とともに、露点を制御することが好ましく、出力やその耐久性向上に有効である。露点とは、水蒸気を含む気体を冷却したとき、凝結が開始される温度として定義される。
前記露点としては、特に制限されるものではないが、0℃以下が好ましく、-20℃以下がより好ましい。下限としては、-50℃以上が好ましい。
その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
図1Aは、光電変換素子の一実施形態としての太陽電池セルの一例の概略図である。
図1Aの太陽電池セル50は、第1の電極2と、緻密な電子輸送層3と、光電変換層であるペロブスカイト層5と、ホール輸送層6と、第2の電極7とを有する。
第1の電極2は、緻密な電子輸送層3と接している。
緻密な電子輸送層3は、ペロブスカイト層5と接している。
ペロブスカイト層5は、ホール輸送層6と接している。ペロブスカイト層5とホール輸送層6との間に一般式(2)で表される化合物を含有する膜(層)21を有する。
ホール輸送層6は、第2の電極7と接している。
本発明の光電変換モジュールは、複数の本発明の光電変換素子が、直列又は並列に電気的に接続されてなる。
光電変換モジュールは、例えば、基板上に複数の本発明の光電変換素子を有し、前述の基板とは異なる第2の基板、封止部材を更に有することが好ましく、必要に応じてその他の部材を有する。
前記光電変換モジュールとしては、例えば、光電変換モジュールが挙げられる。
本発明の太陽電池モジュールは、複数の本発明の光電変換素子が、直列又は並列に電気的に接続されてなる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記光電変換モジュールと同様である。
[太陽電池モジュールの構成]
図1Bは、本発明の太陽電池モジュールにおける断面構造の一例を示す断面図である。図1Bに示すように、太陽電池モジュール100は、第1の電極2、緻密な電子輸送層(緻密層)3、多孔質な電子輸送層(多孔質層)4、ペロブスカイト層5、一般式(2)で表される化合物の層6、ホール輸送層7、第2の電極7を有する光電変換素子を、第1の基板1上に有する。なお、第1の電極2及び第2の電極7は、電極取出し端子まで導通する経路を有している。
さらに、太陽電池モジュール100には、第2の基板10が上記の光電変換素子を挟むように第1の基板1と対向して配置され、封止部材10が第1の基板1と第2の基板11の間に配置される。
太陽電池モジュール100においては、第1の電極2a及び第2の電極8aを有する光電変換素子a、及び第1の電極2b及び第2の電極8bを有する光電変換素子bにおける第1の電極2、緻密層3、多孔質層4、ペロブスカイト層5が、光電変換素子aと光電変換素子bとの間で互いに延設された連続層であるホール輸送層7で隔てられている。
[太陽電池モジュールの構成]
図1Cは、本発明の太陽電池モジュールにおける断面構造の一例を示す断面図である。図1Cに示すように、太陽電池モジュール101は、第1の電極2、緻密な電子輸送層(緻密層)3、ペロブスカイト層5、一般式(2)で表される化合物の層6、ホール輸送層7、第2の電極8を有する光電変換素子を、第1の基板1上に有する。なお、第1の電極2及び第2の電極7は、電極取出し端子まで導通する経路を有している。
さらに、太陽電池モジュール101には、第2の基板11が上記の光電変換素子を挟むように第1の基板1と対向して配置され、封止部材10が第1の基板1と第2の基板11の間に配置される。
太陽電池モジュール101においては、第1の電極2a及び第2の電極8aを有する光電変換素子a、及び第1の電極2b及び第2の電極8bを有する光電変換素子bにおける第1の電極2、緻密層3、ペロブスカイト層5が、光電変換素子aと光電変換素子bとの間で互いに延設された連続層であるホール輸送層7で隔てられている。
[太陽電池モジュールの構成]
図1Dは、本発明の太陽電池モジュールにおける断面構造の一例を示す断面図である。図1Dに示すように、太陽電池モジュール102は、第1の電極2、緻密な電子輸送層(緻密層)3、多孔質な電子輸送層(多孔質層)4、ペロブスカイト層5、一般式(2)で表される化合物の層6、ホール輸送層7、第2の電極8を有する光電変換素子を、第1の基板1上に有する。なお、第1の電極2及び第2の電極8は、電極取出し端子まで導通する経路を有している。
さらに、太陽電池モジュール102には、第2の基板11が上記の光電変換素子を挟むように第1の基板1と対向して配置され、封止部材10が第1の基板1と第2の基板11の間に配置される。
太陽電池モジュール102においては、第1の電極2a及び第2の電極8aを有する光電変換素子a、及び第1の電極2b及び第2の電極8bを有する光電変換素子bにおける第1の電極2、緻密層3が、光電変換素子aと光電変換素子bとの間で互いに延設された連続層である多孔質層4、ペロブスカイト層5、ホール輸送層7で隔てられている。
[太陽電池モジュールの構成]
図1Eは、本発明の太陽電池モジュールにおける断面構造の一例を示す断面図である。図1Eに示すように、太陽電池モジュール103は、第1の電極2、緻密な電子輸送層(緻密層)3、多孔質な電子輸送層(多孔質層)4、ペロブスカイト層5、一般式(2)で表される化合物の層6、ホール輸送層7、第2の電極8を有する光電変換素子を、第1の基板1上に有する。なお、第1の電極2及び第2の電極8は、電極取出し端子まで導通する経路を有している。
さらに、太陽電池モジュール103には、第2の基板11が上記の光電変換素子を挟むように第1の基板1と対向して配置され、封止部材10が第1の基板1と第2の基板11の間に配置される。
太陽電池モジュール103においては、第1の電極2a及び第2の電極8aを有する光電変換素子a、及び第1の電極2b及び第2の電極8bを有する光電変換素子bにおける第1の電極2、緻密層3、多孔質層4が、光電変換素子aと光電変換素子bとの間で互いに延設された連続層であるペロブスカイト層5、ホール輸送層7で隔てられている。
[太陽電池モジュールの構成]
図1Fは、本発明の太陽電池モジュールにおける断面構造の一例を示す断面図である。図1Fに示すように、太陽電池モジュール104は、第1の電極2、緻密な電子輸送層(緻密層)3、ペロブスカイト層5、一般式(2)で表される化合物の膜(層)6、ホール輸送層7、第2の電極8を有する光電変換素子を、第1の基板1上に有する。なお、第1の電極2及び第2の電極8は、電極取出し端子まで導通する経路を有している。
さらに、太陽電池モジュール104には、第2の基板11が上記の光電変換素子を挟むように第1の基板1と対向して配置され、封止部材10が第1の基板1と第2の基板11の間に配置される。
なお、中空部内の酸素濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0%以上21%以下が好ましく、0.05%以上10%以下がより好ましく、0.1%以上5%以下が更に好ましい。
なお、互いに隣接する少なくとも2つの光電変換素子における、一の光電変換素子における電子輸送層及びペロブスカイト層と、他の光電変換素子における電子輸送層及びペロブスカイト層との間の距離とは、それぞれの光電変換素子における電子輸送層及びペロブスカイト層の外周部(端部)どうしの距離の中で、最も短い部分の距離を意味する。
本発明の電子機器は、本発明の光電変換モジュール、前記光電変換モジュール、及び本発明の太陽電池モジュールの少なくともいずれかが光電変換することによって発生した電力によって動作する装置と、を有し、更に必要に応じてその他の装置を有する。
本発明の電源モジュールは、本発明の光電変換モジュール、前記光電変換モジュール、及び本発明の太陽電池モジュールの少なくともいずれかと、電源IC(Integrated Circuit)と、を有し、更に必要に応じてその他の装置を有する。
図2に示すように、光電変換モジュールと電源IC、更に蓄電デバイスとを組み合わせ、供給される電力をマウスの制御回路の電源に接続する。これにより、マウスを使用していない時に蓄電デバイスに充電し、その電力でマウスを動作させることができ、配線や電池交換が不要なマウスを得ることができる。また、電池が不要になることで軽量化も可能となり、有効である。
図3に示すように、光電変換モジュール及び電源IC、蓄電デバイスはマウス内部に実装されるが、光電変換モジュールの光電変換素子に光が当たるように光電変換素子の上部は透明の筐体で覆われている。また、マウスの筐体すべてを透明な樹脂で成形することも可能である。光電変換素子の配置はこれに限られるものではなく、例えばマウスを手で覆っていても光が照射される位置に配置することも可能であり、好ましい場合がある。
図4に示すように、光電変換モジュールの光電変換素子と電源IC、蓄電デバイスを組み合わせ、供給される電力をキーボードの制御回路の電源に接続する。これにより、キーボードを使用していない時に蓄電デバイスに充電し、その電力でキーボードを動作させることができ、配線や電池交換が不要なキーボードを得ることができる。また、電池が不要になることで軽量化も可能となり、有効である。
図5に示すように、光電変換モジュールの光電変換素子及び電源IC、蓄電デバイスはキーボード内部に実装されるが、光電変換素子に光が当たるように光電変換素子の上部は透明の筐体で覆われている。キーボードの筐体すべてを透明な樹脂で成形することも可能である。光電変換素子の配置はこれに限られるものではない。光電変換素子を組み込むスペースが小さい小型のキーボードの場合には、図6に示すように、キーの一部に小型の光電変換素子を埋め込むことも可能であり、有効である。
図7に示すように、光電変換モジュールの光電変換素子と電源IC、蓄電デバイスを組み合わせ、供給される電力をセンサ回路の電源に接続する。これにより、外部電源に接続する必要がなく、また電池交換を行う必要もなく、センサモジュールを構成することが可能となる。センシング対象としては、温湿度、照度、人感、CO2、加速度、UV、騒音、地磁気、気圧など、様々なセンサに応用でき、有効である。センサモジュールは、図7に示すように、定期的に測定対象をセンシングし、読み取ったデータをPCやスマートフォンなどに無線通信で送信する構成になっている。
IoT(Internet of Things)社会の到来により、センサは急増することが予想されている。この無数のセンサの電池を一つ一つ交換するには大きな手間がかかり、現実的ではない。またセンサは、天井や壁など、電池交換しにくい場所にあることも作業性を悪くしている。光電変換素子により電力供給できることもメリットは非常に大きい。また、本発明の光電変換モジュールは、低照度でも高い出力を得ることができ、かつ出力の光入射角依存性が小さいことから、設置自由度が高いといったメリットも得られる。
図8に示すように、光電変換素子と電源IC、蓄電デバイスを組み合わせ、供給される電力をターンテーブル回路の電源に接続する。これにより、外部電源に接続する必要がなく、また電池交換を行う必要もなく、ターンテーブルを構成することが可能となる。
ターンテーブルは、例えば商品を陳列するショーケースなどに用いられるが、電源の配線は見栄えが悪く、また電池交換の際には陳列物を撤去しなければならず、大きな手間がかかっていた。本発明の光電変換モジュールを用いることで、そのような不具合を解消でき、有効である。
本発明の光電変換モジュールは、自立型電源として機能させることができ、光電変換によって発生した電力を用いて、装置を動作させることが可能である。本発明の光電変換モジュールは、光が照射されることにより発電することが可能であるため、電子機器を電源に接続したり、あるいは電池交換したりする必要がない。そのため、電源設備がない場所でも電子機器を動作させたり、身に着けて持ち歩いたり、電池交換が困難な場所でも電池を交換することなく、電子機器を動作させたりすることが可能である。また、乾電池を用いる場合は、その分、電子機器が重くなったり、サイズが大きくなったりするため、壁や天井への設置、あるいは持ち運びに支障をきたすことがあるが、本発明の光電変換モジュールは、軽量で薄いため、設置自由度が高く、身に着けたり、持ち歩く上でもメリットが大きい。
また、光電変換素子または光電変換モジュールにフレキシブル性を持たせることで、フレキシブルデバイスにも適用することができる。
しかし、光電変換モジュールの光電変換素子は十分な照度の光が照射されていれば発電できるが、発電するだけの照度が足りなくなると、所望の電力が得られなくなり、これが光電変換素子の欠点でもある。この場合には、図11に示すように、キャパシタ等の蓄電デバイスを電源ICと機器回路の間に搭載することによって、光電変換素子からの余剰電力を蓄電デバイスに充電することが可能となり、照度が低すぎる場合や、光電変換素子に光が当たらない場合でも、蓄電デバイスに蓄えられた電力を機器回路に供給することが可能になり、安定に動作させることが可能となる。
更に、図13に示すように、電源ICに蓄電デバイスを追加することにより、光電変換モジュールの光電変換素子が発生させた電力を蓄電デバイスに充電することが可能になり、照度が低すぎる場合や、光電変換素子に光が当たらない状態になっても、電力を供給することが可能な電源モジュールを構成することができる。
図12及び図13に示した本発明の電源モジュールは、従来の一次電池のように電池交換をすることなく、電源モジュールとして使用することが可能である。
<高分子化合物(A-05)の合成>
下記反応により高分子化合物(A-05)を合成した。
<高分子化合物(A-01)の合成>
高分子化合物(A-01)は、対応するジアルデヒド化合物とジホスホネート化合物を用いた以外は、高分子化合物(A-05)の合成と同様の方法で合成を行った。
<高分子化合物(A-03)の合成>
高分子化合物(A-03)は、対応するジアルデヒド化合物とジホスホネート化合物を用いた以外は、高分子化合物(A-05)の合成と同様の方法で合成を行った。
<高分子化合物(A-04)の合成>
高分子化合物(A-04)は、対応するジアルデヒド化合物とジホスホネート化合物を用いた以外は、高分子化合物(A-05)の合成と同様の方法で合成を行った。
<高分子化合物(A-07)の合成>
高分子化合物(A-07)は、対応するジアルデヒド化合物とジホスホネート化合物を用いた以外は、高分子化合物(A-05)の合成と同様の方法で合成を行った。
<高分子化合物(A-08)の合成>
高分子化合物(A-08)は、対応するジアルデヒド化合物とジホスホネート化合物を用いた以外は、高分子化合物(A-05)の合成と同様の方法で合成を行った。
<高分子化合物(A-09)の合成>
高分子化合物(A-09)は、対応するジアルデヒド化合物とジホスホネート化合物を用いた以外は、高分子化合物(A-05)の合成と同様の方法で合成を行った。
<高分子化合物(A-11)の合成>
高分子化合物(A-11)は、対応するジアルデヒド化合物とジホスホネート化合物を用いた以外は、高分子化合物(A-05)の合成と同様の方法で合成を行った。
<太陽電池モジュール1の作製>
まず、チタニウムジイソプロポキシドビス(アセチルアセトン)イソプロピルアルコール溶液(75%)0.36gを、イソプロピルアルコール10mlに溶解して得た液を、スピンコート法を用いてFTOガラス基板上に塗布し、120℃で3分間乾燥した。その後、450℃で30分間焼成することにより、第1の基板上に第1の電極及び酸化チタンからなる緻密な電子輸送層(緻密層)を作製した。なお、緻密層の平均厚みは、10~40μmとなるようにした。
次に、酸化チタンペースト(グレートセルソーラー社製、商品名:MPT-20)を、αテルピネオールで薄めた分散液を、スピンコート法を用いて緻密層上に塗布し、120℃で3分間乾燥した後、550℃で30分焼成した。
続いて、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(関東化学株式会社製、製品番号:38103)を溶解したアセトニトリル0.1M(なお、Mは、mol/dm3を意味する)の溶液を、スピンコート法を用いて上述の膜上に塗布し、450℃で30分間焼成し、多孔質な電子輸送層(多孔質層)を作製した。なお、多孔質層の平均厚みは、150nmとなるようにした。
次いで、ヨウ化鉛(II)(0.5306g)、臭化鉛(II)(0.0736g)、臭化メチルアミン(0.0224g)、ヨウ化ホルムアミジン(0.1876g)を、N,N-ジメチルホルムアミド(0.8ml)、ジメチルスルホキシド(0.2ml)に加え、60℃で加熱攪拌して得た溶液を、上記の多孔質層上にスピンコート法を用いて塗布しながらクロロベンゼン(0.3ml)を加えて、ペロブスカイト膜を形成した。その後、150℃で30分間乾燥させることにより、ペロブスカイト層を作製した。なお、ペロブスカイト層の平均厚みは、200~350nmとなるようにした。更に、形成したペロブスカイト層上に、一般式(2)で表される化合物として2-フェニルエチルアンモニウムブロミドを溶解したイソプロピルアルコール1mMの溶液を、スピンコートを用いて塗布し、一般式(2)で表される化合物を含有する膜を形成した。
次いで、(D-07)で表されるホール輸送性化合物(メルク社製)を73.6mg、リチウムトリフルオロメタンスルホニル(Li-TFSI:東京化成社製)を2.4mg、ターシャルブチルピリジン(tBP、アルドリッチ社製)を6.8mgを計量し、クロロベンゼン3.0mlに溶解した。得た溶液を上記の工程により得られた積層物上にスピンコート法を用いて塗布して、ホール輸送層を作製した。なお、ホール輸送層の平均厚み(ペロブスカイト層上の部分)は、50~120nmとなるようにした。さらに、前述の積層物上に、金を100nm真空蒸着し、第2の電極を形成した。このようにして太陽電池モジュール1を得た。
得られた太陽電池モジュール1について、ソーラーシミュレーター(AM1.5、100mW/cm2)で光を照射しつつ、太陽電池評価システム(株式会社エヌエフ回路設計ブロック製、商品名:As-510-PV03)を用いて、太陽電池特性(初期特性)を評価した。結果を表1に示した。
得られた太陽電池モジュール1について、初期特性における変換効率をη(%)とする。500時間連続照射(AM1.5、100mW/cm2)後の特性における変換効率の維持率ηx(%)として求めた。結果を表1に示した。
なお、変換効率の維持率ηx(%)が80%以上であれば良好な結果である。より好ましくは90%以上である。
実施例1において、一般式(1)で表される化合物を、表1に示される化合物に変更した以外は、実施例1と同様にして、太陽電池モジュールを作製し評価を行った。評価の結果を表1に示す。
実施例1において、2-フェニルエチルアンモニウムブロミド(1mM-イソプロピルアルコール溶液)を表1に示される化合物に変更した以外は、実施例1と同様にして、太陽電池モジュールを作製し評価を行った。評価の結果を表1に示す。
実施例1において、ペロブスカイト前駆体溶液にヨウ化セシウム(1.5Mジメチルスルホキシド溶液)を40μL加えた以外は、実施例1と同様にして、太陽電池モジュールを作製し評価を行った。評価の結果を表1に示す。
実施例1において、緻密な電子輸送層(緻密層)を、酸化スズに変更した以外は、実施例1と同様にして、太陽電池セルを作製し評価を行った。評価の結果を表1に示す。なお、製膜方法は、まず酸化スズコロイド溶液(アルファエーサー製)をITOガラス基板上に塗布し、100℃で1時間加熱乾燥した。次いで、(1-アミノエチル)ホスホン酸(Aldrich製)を溶解したエタノール0.1mM(なお、Mは、mol/dm3を意味する)の溶液を、スピンコート法を用いて上述の膜上に塗布し、70℃で10分間乾燥した。
実施例1において、一般式(1)で表される化合物を、表1に示した化合物に変更した以外は、実施例1と同様にして、太陽電池モジュールを作製し評価を行った。評価の結果を表1に示す。
実施例18において、ホール輸送材料と添加剤とペロブスカイト/ホール輸送層間に配する膜の材料を、表1及び表2に示した化合物に変更した以外は、実施例18と同様にして、太陽電池モジュールを作製し評価を行った。評価の結果を表1に示す。
実施例1において、2-フェニルエチルアンモニウムブロミドを除いた以外は、実施例1と同様にして、太陽電池モジュールを作製し評価を行った。評価の結果を表2に示す。
実施例1において、2-フェニルエチルアンモニウムブロミドを下記化合物Aに変更した以外は、実施例1と同様にして、太陽電池モジュールを作製し評価を行った。評価の結果を表2に示す。
実施例24において、2-フェニルエチルアンモニウムブロミドを除いた以外は、実施例24と同様にして、太陽電池モジュールを作製し評価を行った。評価の結果を表2に示す。
実施例25において、2-フェニルエチルアンモニウムブロミドを除いた以外は、実施例25と同様にして、太陽電池モジュールを作製し評価を行った。評価の結果を表2に示す。
実施例27において、2-フェニルエチルアンモニウムブロミドを下記化合物Aに変更した以外は、実施例27と同様にして、太陽電池モジュールを作製し評価を行った。評価の結果を表2に示す。
「η」は、光電変換効率を意味する。
実施例4、実施例24、及び比較例3の「PTAA」は、ポリ[ビス(4-フェニル)(2,4,6-トリメチルフェニル)アミン](メルク製)である。
<1> 第1の電極と、光電変換層と、ホール輸送層と、第2の電極とを有し、
前記光電変換層は、ペロブスカイト構造を有し、
前記光電変換層と前記ホール輸送層との間に、下記一般式(2)で表される化合物を含有する膜を有する、ことを特徴とする光電変換素子である。
A-X・・・一般式(2)
ただし、前記一般式(2)中、Aは、下記一般式(6)及び下記一般式(7)のいずれかで表されるアミノカチオン化合物、ピリジニウムカチオン化合物、イミダゾリニウムカチオン化合物、及びピロリジニウムカチオン化合物の少なくともいずれかであり、前記Xはハロゲンイオンを表す。
<2> 前記光電変換層が、下記一般式(3)で表される化合物を含有する、前記<1>に記載の光電変換素子である。
XαYβZγ ・・・一般式(3)
ただし、前記一般式(3)中、α:β:γの比率は3:1:1であり、β及びγは1より大きい整数を表し、Xはハロゲン原子、Yはアミノ基を有する有機化合物、Zは金属イオンを表す。
<3> 前記光電変換層が、Sb原子、Cs原子、Rb原子、及びK原子の少なくともいずれかを含有する、前記<1>から<2>のいずれかに記載の光電変換素子である。
<4> 電子輸送層をさらに有し、
前記電子輸送層が、少なくとも酸化スズを含有する、前記<1>から<3>のいずれかに記載の光電変換素子である。
<5> 前記ホール輸送層が、下記一般式(1)で表される化合物を含有する、前記<1>から<4>のいずれかに記載の光電変換素子である。
Ar2及びAr3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい単環式、非縮合多環式又は縮合多環式芳香族炭化水素基の2価基を表し、
Ar4は置換基を有していてもよいベンゼン、チオフェン、ビフェニル、アントラセン、又はナフタレンの2価基を表し、
R1~R4は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、
nは2以上の整数を表す。
<6>前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(4)で表される化合物である、前記<1>から<5>のいずれかに記載の光電変換素子である。
ただし、前記一般式(4)中、R5は、メチル基又はメトキシ基を表し、R6及びR7は、アルコキシ基を表し、nは2以上の整数を表す。
<7> 前記ホール輸送層が下記一般式(5)で表される化合物を含有する、前記<1>から<6>のいずれかに記載の光電変換素子である。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の光電変換素子が直列又は並列に接続されたことを特徴とする太陽電池モジュールである。
<9> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の光電変換素子が直列又は並列に接続されたことを特徴とする光電変換モジュールである。
<10> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の光電変換素子、前記<8>に記載の太陽電池モジュール、及び前記<9>に記載の光電変換モジュールの少なくともいずれかと、
前記<1>から<7>のいずれかに記載の光電変換素子、前記<8>に記載の太陽電池モジュール、及び前記<9>に記載の光電変換モジュールの少なくともいずれかが光電変換することによって発生した電力によって動作する装置と、
を有することを特徴とする電子機器である。
<11> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の光電変換素子、前記<8>に記載の太陽電池モジュール、及び前記<9>に記載の光電変換モジュールの少なくともいずれかと、
前記<1>から<7>のいずれかに記載の光電変換素子、前記<8>に記載の太陽電池モジュール、及び前記<9>に記載の光電変換モジュールの少なくともいずれかが光電変換することによって発生した電力を蓄電する蓄電池と、前記光電変換モジュールが光電変換することによって発生した電力及び前記蓄電池に蓄電された電力の少なくともいずれかによって動作する装置を有することを特徴とする電子機器である。
<12> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の光電変換素子、前記<8>に記載の太陽電池モジュール、及び前記<9>に記載の光電変換モジュールの少なくともいずれかと、
電源ICと、
を有することを特徴とする電源モジュールである。
3 緻密な電子輸送層(緻密層)
5 ペロブスカイト層
6 ホール輸送層
7 第2の電極
21 一般式(2)で表される化合物を含有する膜
50 太陽電池セル
Claims (7)
- 第1の電極と、光電変換層と、ホール輸送層と、第2の電極とを有し、
前記光電変換層は、ペロブスカイト構造を有し、
前記光電変換層と前記ホール輸送層との間に、下記一般式(6)及び下記一般式(7)のいずれかで表される化合物を含有する膜を有し、
前記ホール輸送層が、下記一般式(4)及び下記一般式(5)で表される化合物を含有する、ことを特徴とする光電変換素子。
ただし、前記一般式(6)中、nは2を表し、R1は水素、XはBr及びIのいずれかを表す。
ただし、前記一般式(7)中、nは3以上12以下の整数を表し、XはBr及びIのいずれかを表す。
ただし、前記一般式(4)中、R5は、メチル基又はメトキシ基を表し、R6及びR7は、アルコキシ基を表し、nは2以上の整数を表す。
ただし、前記一般式(5)中、R5~R9は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、又はアリール基を表し、これらは同一であっても異なっていてもよく、X+はカチオンを表す。 - 前記光電変換層が、下記一般式(3)で表される化合物を含有する、請求項1に記載の光電変換素子。
XαYβZγ ・・・一般式(3)
ただし、前記一般式(3)中、α:β:γの比率は3:1:1であり、β及びγは1より大きい整数を表し、Xはハロゲン原子、Yはアミノ基を有する有機化合物、Zは金属イオンを表す。 - 前記光電変換層が、Sb原子、Cs原子、Rb原子、及びK原子の少なくともいずれかを含有する、請求項1から2のいずれかに記載の光電変換素子。
- 電子輸送層をさらに有し、
前記電子輸送層が、少なくとも酸化スズを含有する、請求項1から3のいずれかに記載の光電変換素子。 - 請求項1から4のいずれかに記載の光電変換素子が直列又は並列に接続されたことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 請求項5に記載の太陽電池モジュールと、該太陽電池モジュールによって発生した電力によって動作する装置とを有することを特徴とする電子機器。
- 請求項5に記載の太陽電池モジュールと、電源ICと、を有することを特徴とする電源モジュール。
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