JP7541449B2 - 細骨材の製造方法及び汚染土壌の処理システム - Google Patents
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Description
このように、浄化の目的で、汚染土壌の分級処理が行われているが、分級処理後の浄化礫砂はコンクリートの細骨材として利用できる。
すなわち、汚染土壌の分級洗浄設備は、細骨材の生産設備としての側面も併せ持っている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、汚染土壌の減容化を図りつつ、コンクリートの細骨材として充分な強度を有する細骨材を安定して製造できる細骨材の製造方法、及び汚染土壌の処理システムを提供することを課題とする。
[1]汚染土壌に加水して解砕機により解砕し、
解砕後の汚染土壌から、粗粒子分と細粒子分を除去してスラリー状の礫砂を得、
得られた礫砂に含まれる絶乾密度が2.5g/cm3に満たない礫砂、又は吸水率が3.5質量%を超える礫砂のいずれかに該当する礫砂を破砕し、
前記破砕された礫砂を除去した礫砂を細骨材として回収する、細骨材の製造方法。
[2]前記破砕を行った後の礫砂から、上向流式の分離機で比重差による沈降分離を行うことによって有機物を分離した後に、前記破砕された礫砂の除去を行う、[1]に記載の細骨材の製造方法。
[3]前記破砕を行った後の礫砂を、複数回分級して複数の画分とし、最も小さい粒度範囲の画分を前記破砕された礫砂として除去し、他の画分を細骨材として回収する、[1]又は[2]に記載の細骨材の製造方法。
[4]前記細骨材として回収した画分の内、最も小さい粒度範囲の画分の礫砂から有機物を分離する、[2]又は[3]に記載の細骨材の製造方法。
[5]加水した汚染土壌を解砕する解砕機と、
前記解砕機で解砕後の汚染土壌から粗粒子分を分離する湿式ふるい機と、
前記解砕機で解砕後の汚染土壌から細粒子分を除去する破砕前分級機と、
前記湿式ふるい機と前記破砕前分級機で処理した後に得られるスラリー状の礫砂に含まれる絶乾密度が2.5g/cm3に満たない礫砂、又は吸水率が3.5質量%を超える礫砂のいずれかに該当する礫砂を破砕するように調整された破砕機と、
前記破砕機で処理した後の礫砂から、前記破砕機で破砕された礫砂を分級する破砕後分級機とを有する、汚染土壌の処理システム。
[6]前記破砕機が、二層流式砂洗浄工法(ハクリジェット)、アトリッションスクラバ、ボールミル、及びロッドミルから選択される1以上である、[5]に記載の汚染土壌の処理システム。
[7]前記破砕を行った後の礫砂から有機物を分離する、有機物分離機をさらに有する、[5]又は[6]に記載の汚染土壌の処理システム。
本実施形態の処理システムは、解砕機11と、湿式ふるい機12と、第1分級機21(破砕前分級機)と、破砕機13と、有機物分離機14と、第2分級機22と、第3分級機23と、第4分級機24(破砕後分級機)とをこの順に備えている。
また、本実施形態では、さらに、凝集沈殿装置31と加圧式濾過装置32とを備えている。
二軸パドルミキサーは、パドルが回転することにより発生するせん断力が直接土粒子に作用するため、礫を過度に磨砕することなく、粘土塊を確実に解砕することができる。
なお、本明細書における粒度は、粒子が通過できる最小の標準ふるいの方形網目の1辺の長さである。
湿式ふるい機12を用いれば、網面上を流下する土壌に対して、洗浄水を散布しながら振動をあたえることにより、土壌を粒度により分画すると共に、洗浄を行うことができる。
湿式サイクロンは、渦状の流れを起こし、遠心力により分級する分級機である。
第1分級機21としては、ハイメッシュセパレータ、湿式サイクロン等の分級機に代えて、湿式振動ふるいを用いてもよい。
例えばハイメッシュセパレータの場合、投入スラリー流量を調整して上昇流速を変化させることにより、分級する粒度の範囲を変更することができる。また、例えば、越流堰を越流したスラリーの一部をハイメッシュセパレータに戻す場合は、戻す流量を調整することで、投入スラリー流量が一定でも上昇流速を変化させて、分級する粒度の範囲を変更することができる。
破砕機13は、強度を制御できるものであればよく、例えば、二層流式砂洗浄式(前田建設工業社製ハクリジェット(登録商標))、磨砕式(アトリッションスクラバ)、圧壊式(ボールミル・ロッドミル)、解砕洗浄分級機構付きトロンメル(新六精機社製ハリケーン・サンドハリケーン等のハリケーンシリーズ(登録商標)、コウキ社製グラインドウォッシャー)、竪型3軸マルチクラッシャー(冨士機社製ビッグバン)等を使用できる。破砕機13は、1種又は2種以上の破砕機を組み合わせて使用してもよい。
二層流式砂洗浄工法(ハクリジェット)は、スラリー状の礫砂を吹きつけ装置を用いて空気と共に壁面や衝突板に吹きつけ、礫砂に衝撃力を作用させる装置である。なお、礫砂を吹きつける壁面や衝突板の位置は、水面下でも水面より上でもよい。
また、アトリッションスクラバは、回転羽根の回転により砂同士を水中で衝突させ、互いに摺り合わせる装置である。
二層流式砂洗浄工法(ハクリジェット)の破砕強度は、礫砂を吹きつけるためのコンプレッサーの空気流量調整により制御できる。
アトリッションスクラバの破砕強度は、固液比、回転速度、攪拌時間により制御できる。固液比については、固体の比率を高くするほど強度を高くできる。攪拌時間については、槽内容積は固定されているので、通常単位時間当たりの投入量により制御する。
ボールミルの破砕強度は、固液比、ボールの大きさ・重量、回転速度等により制御できる。ロッドミルの破砕強度は、固液比、内部の金属棒径・重量、回転速度等により制御できる。
ハリケーンシリーズやグラインドウォッシャーの破砕強度は、回転外胴部と回転内胴部に装着された歯先端・翼先端とのクリアランス長、固液比、回転速度等により制御できる。
ビッグバンの破砕強度は、固液比、回転速度等により制御できる。
上向流式の分離機は、比重差による沈降速度差を利用して、砂と混在している有機物を分離する装置である。上向流式の分離機としては、アップフローコラム、ウォーターセパレータ、ハイメッシュセパレータ等が挙げられる。
ハイメッシュセパレータを用いる場合、砂と有機物は比重差による沈降速度差が大きい。そのため、砂の分級機として用いる場合よりも、流量(流速)を小さくして使用することとなる。
加圧式濾過装置32は、凝集沈殿させた細粒子分を脱水処理する装置で、例えば濾布等からなるフィルターとプレス機を備えた公知の加圧式濾過装置(ベルトプレスやフィルタープレス)等を使用できる。
以下、図1に基づき、本実施形態の汚染土壌の処理システムによる処理方法、すなわち、汚染土壌の処理方法及び細骨材の製造方法について説明する。
除染率=1-浄化後放射能濃度/浄化前放射能濃度
汚染土壌A0は、除染作業等で発生し、輸送車両等により、本実施形態の処理システムのある処理場に搬入される。
汚染土壌A0には、水と共に、陽イオンを添加してもよい。陽イオンを添加することにより、汚染土壌A0中の礫砂に対する細粒子分の密着力を低下させ、細粒子分を礫砂から剥がしやすくなる。
2価の陽イオンとしては、マグネシウムイオン、カルシウムイオン等のアルカリ土類金属のイオンが挙げられる。1価の陽イオンとしては、カリウムイオン、ナトリウムイオン等のアルカリ金属のイオンが挙げられる。
陽イオンは、例えば、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等の塩の形で、汚染土壌A0に添加された水中に投入される。
次いで、第1スラリーA1は湿式ふるい機12により、粗粒子分Bが分離された第2スラリーA2となる。
汚染土壌A0を適切に選択すれば、粗粒子分Bは、そのまま廃棄物の処理基準に従って処分できる。
粗粒子分Bは、コンクリート骨材以外の用途もあるため、有機物分離機で処理してもよい。
第1細粒子分S1として除去する細粒子の粒度に限定はないが、第2スラリーA2に含まれる粒度が0.075mm未満のシルト及び粘土を、第1細粒子分S1として除去することが好ましい。
除去した第1細粒子分S1は、有害物質の吸着量が多いと考えられるので、凝集沈殿装置31で処理して沈殿汚泥S3とし、次いで加圧式濾過装置32で処理して濃縮残渣S4とする。濃縮残渣S4は、熱処理や化学処理を行う熱処理施設等や最終処分場にて処分される。
なお、絶乾密度及び吸水率は、各々JIS A 1109に規定される方法で測定した値である。
したがって、本実施形態の破砕機13は、絶乾密度が2.5g/cm3以上であり、かつ吸水率が3.5質量%以下である礫砂を破砕できないように調整されていることが好ましい。
第4スラリーA4は、有機物分離機14により有機物を除去され、第5スラリーA5となる。有機物を除去するのは、コンクリートの細骨材として使用する場合、有機物の混入が好ましくないためである。
破砕処理により砂礫と有機物の付着も充分にほぐされるため、有機物分離機14によって、有機物を容易に除去できる。
なお、第4スラリーA4の有機物の含有率が充分に小さい場合には、有機物分離機14による処理を省略することができる。有機物の含有率が十分に小さいとは、コンクリート標準示方書に示された基準(JIS A 1105)に適合することを意味する。
しかし、本実施形態では、複数回(本実施形態では3回)の分級を行い、粒度範囲の異なる複数(本実施形態では3つ)の画分の細骨材を回収するシステムとした。
細骨材を複数の画分として回収するのは、コンクリート標準示方書に定められた所定の粒度標準(粒度分布)に適合させる作業を容易にするためである。
次いで、第6スラリーA6は、第3分級機23で分級され、中程度の粒度範囲の第2細骨材P2と第7スラリーA7に分級され、回収された第2細骨材P2は、第2集積場42に仮置きされる。
次いで、第7スラリーA7は、第4分級機24で分級され、比較的細かい第3細骨材P3と第2細粒子分S2に分級され、回収された第3細骨材P3は、第3集積場43に仮置きされる。
この場合、第6スラリーA6には粒度が1.2mm以下の強度の大きい礫砂と低強度礫砂の破砕物が含まれ、第7スラリーA7には粒度が0.3mm以下の強度の大きい礫砂と低強度礫砂の破砕物が含まれ、第2細粒子分S2には粒度が0.075mmに満たないシルト又は粘土レベルの低強度礫砂の破砕物が含まれる。
なお、第2細粒子分S2は有害物質濃度が低いと推察されるため、減容率を改善するためには、凝集沈殿装置31と加圧式濾過装置32とは別途の凝集沈殿装置と加圧式ろ過装置を設け、第1細粒子分S1とは別個に処理をし、再利用に供してもよい。
6回の分級を行う場合、例えば、5mm~2.5mm、2.5mm~1.2mm、1.2mm~0.6mm、0.6mm~0.3mm、0.3mm~0.15mm、及び0.15mm~0.075mmの6つの画分の細骨材に分けることが好ましい。この場合、6つの画分は、コンクリート標準示方書に示されている各分画と同一であるために、調整場50にて、細骨材を粒度分布標準内に調整しやすい。
12 湿式ふるい機
13 破砕機
14 有機物分離機
21 第1分級機
22 第2分級機
23 第3分級機
24 第4分級機
31 凝集沈殿装置
32 加圧式濾過装置
41 第1集積場
42 第2集積場
43 第3集積場
50 調整場
A0 汚染土壌
A1 第1スラリー
A2 第2スラリー
A3 第3スラリー
A4 第4スラリー
A5 第5スラリー
A6 第6スラリー
A7 第7スラリー
B 粗粒子分
P0 調整細骨材
P1 第1細骨材
P2 第2細骨材
P3 第3細骨材
S1 第1細粒子分
S2 第2細粒子分
S3 沈殿汚泥
S4 濃縮残渣
Claims (8)
- 汚染土壌に加水して解砕機により解砕し、
解砕後の汚染土壌から、粗粒子分と細粒子分を除去してスラリー状の礫砂を得、
得られたスラリー状の礫砂に含まれる、絶乾密度が2.5g/cm3に満たない礫砂、又は吸水率が3.5質量%を超える礫砂のいずれかに該当する低強度礫砂を破砕してシルト又は粘土のレベルまで粒度を小さくした破砕物とすることを目標として、得られた礫砂に破砕処理を施し、
前記破砕処理により生じた低強度礫砂の破砕物を除去した礫砂を細骨材として回収する、細骨材の製造方法。 - 前記汚染土壌に加水する際、水と共に陽イオンを添加して前記解砕機による解砕を行う、請求項1に記載の細骨材の製造方法。
- 前記破砕処理を行った後の礫砂から、上向流式の分離機で比重差による沈降分離を行うことによって有機物を分離した後に、前記低強度礫砂の破砕物の除去を行う、請求項1又は2に記載の細骨材の製造方法。
- 前記破砕処理を行った後の礫砂を、複数回分級して複数の画分とし、最も小さい粒度範囲の画分を前記低強度礫砂の破砕物として除去し、他の画分を細骨材として回収する、請求項1又は2に記載の細骨材の製造方法。
- 前記細骨材として回収した画分の内、最も小さい粒度範囲の画分の礫砂から有機物を分離する、請求項4に記載の細骨材の製造方法。
- 加水した汚染土壌を解砕する解砕機と、
前記解砕機で解砕後の汚染土壌から粗粒子分を分離する湿式ふるい機と、
前記解砕機で解砕後の汚染土壌から細粒子分を除去する破砕前分級機と、
前記湿式ふるい機と前記破砕前分級機で処理した後に得られるスラリー状の礫砂に含まれる絶乾密度が2.5g/cm3に満たない礫砂、又は吸水率が3.5質量%を超える礫砂のいずれかに該当する低強度礫砂を破砕してシルト又は粘土のレベルまで粒度を小さくした破砕物とすることを目標として調整された破砕機と、
前記破砕機で処理した後の礫砂から、前記破砕機で破砕された低強度礫砂の破砕物を分級する破砕後分級機とを有する、汚染土壌の処理システム。 - 前記破砕機が、二層流式砂洗浄工法(ハクリジェット)、アトリッションスクラバ、ボールミル、及びロッドミルからなる群から選択される1以上である、請求項6に記載の汚染土壌の処理システム。
- 前記破砕を行った後の礫砂から有機物を分離する、有機物分離機をさらに有する、請求項6又は7に記載の汚染土壌の処理システム。
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