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JP7547302B2 - 現像ローラ - Google Patents
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JP7547302B2 - 現像ローラ - Google Patents

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Description

本発明は、現像ローラに関する。
電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる現像ローラは、トナーに均一な摩擦電荷を付与し、かつ、所定量のトナーを現像領域に安定して搬送する機能を有する。近年の電子写真装置の高速化、長寿命化、高画質化の対応の過程でトナーの特性向上が図られており、それに伴い、現像ローラを構成する各種材料の電気的特性を調整して現像ローラの現像剤搬送性を向上させることも検討されている。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像ローラは、一般的に、軸体の外周に弾性層と被覆層を備えている。被覆層の材料としては、例えば、ポリカーボネート系、エーテル系、ポリエステル系のポリウレタン樹脂等を主成分とするものが用いられている。その被覆層の材料中には、導電性付与のため、導電性カーボンブラックを分散させたものが広く知られている(特許文献1及び2参照)。
特開2005-352381公報 特開2004-157220公報
近年、電子写真方式の複写機における消費電力の抑制や高速印刷等を目的とし、その印刷に用いられるトナーの低融点化が進められている。しかしながら、このような低融点トナーは、現像ローラ、他の規制部材の押圧による摩擦熱で融解しやすく、高湿度環境においては、水分の影響により、トナー自体の帯電性が落ちる傾向がある。このため、高温高湿度環境下では、トナーが融解して現像ローラへ固着する、いわゆる、フィルミングと呼ばれる現象が生じる。フィルミングが生じると、現像ローラの帯電性能が低下し、トナーの帯電性低下を引き起こし、その結果、かぶり、がさつき等の画像不良が生じるという問題がある。そこで、トナーの固着を抑制するため、現像ローラの表面にトナー離型性を持たせる必要がある。また、フィルミング現象以外にトナーとの摩擦帯電によりトナー電位が不足する場合も、カブリなどの画像不良が発生するという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、耐フィルミング性が良く、帯電性能に優れる現像ローラを提供することを目的とする。
現像ローラの最外層である被覆層は、柔軟性があり、かつ、トナー搬送性、カブリ及びフィルミングに対する性能を有する必要がある。本発明者らは、現像ローラの被覆層を、ある特定の元素を含有し、有機官能基を有するケイ素樹脂を薄くコーティングすることにより、フィルミング、及び高湿高湿下のカブリが改善され、高品質な画像が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、軸体と、軸体の外側に設けられる弾性層と、弾性層の外側に設けられる中間層と、中間層の外側に設けられる被覆層とを備え、被覆層が、少なくとも炭素、酸素、ケイ素、及び水素を含有し、有機官能基を有するケイ素樹脂で構成される現像ローラである。
中間層は、粗さ剤及び導電性付与材を含むウレタン樹脂から構成されることが好ましい。
被覆層のケイ素樹脂は、オリゴマーを含む多官能基型シランカップリング剤であることが好ましい。
現像ローラの表面の表面粗さRzは、2μm以上15μm以下であることが好ましい。
現像ローラの抵抗値は、1×105Ω以上9×10Ω以下であることが好ましい。
弾性層は、シリコーンゴムから構成されることが好ましい。
現像ローラは、正帯電トナー搬送用であることが好ましい。
本発明によれば、耐フィルミング性が良く、帯電性能に優れる現像ローラを得ることができる。
本発明の現像ローラの一実施形態を示す斜視図である。 現像ローラの表面の抵抗を測定する装置を示す正面図である。 現像ローラの表面の帯電量を測定する装置を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[現像ローラ]
図1に示すように、本発明の現像ローラ1は、軸体2と、軸体2の外側に設けられる弾性層3と、弾性層3の外側に設けられる中間層4と、中間層4の外側に設けられる被覆層5とを備え、被覆層5が、少なくとも炭素、酸素、ケイ素、及び水素を含有し、有機官能基を有するケイ素樹脂で構成されるものである。
以下、各構成要素の詳細について説明する。
(軸体)
軸体2は、好ましくは、導電特性を有する、従来公知の現像ローラに用いられる軸体を用いることができる。軸体2は、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、及び真鍮からなる群より選択される少なくとも1種の金属で構成されていることが好ましい。なお、このような軸体2は、一般に、「芯金」の名称でも知られている。
軸体2は、絶縁性樹脂を含むものであってもよい。絶縁性樹脂は、例えば、熱可塑性樹脂であってもよく、熱硬化性樹脂であってもよい。軸体2は、例えば、絶縁性樹脂からなる芯体と、この芯体上に設けられたメッキ層と、を備えるものであってよい。このような軸体2は、例えば、絶縁性樹脂からなる芯体にメッキを施して導電化することにより得ることができる。
軸体2は、良好な導電特性を得るために、芯金であることが好ましい。
軸体2の形状は、例えば、棒状、管状等であることが好ましい。軸体2の断面形状は、例えば、円形、楕円形であってもよく、多角形等の非円形であってもよい。軸体2の外周面には、洗浄処理、脱脂処理、プライマー処理等の処理が施されていてもよい。
軸体2の軸方向の長さは特に限定されず、設置される画像形成装置の形態に応じて適宜調整してもよい。また、軸体2の直径(外接円の直径)も特に限定されず、設置される画像形成装置の形態に応じて適宜調整すればよい。
(弾性層)
弾性層3は、感光体の表面に形成された静電潜像にトナーを過不足なく供給することができるように、適切なニップ幅とニップ圧をもって感光体に押圧可能な硬度や弾性を現像ローラ1に付与するために設けられる。
弾性層3は種々のゴム材を用いることができる。ゴム材に使用するゴムとしては、エチレン-プロピレン-ジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリルニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、NBRの水素化物、ウレタンゴム等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
これらの中でも、トナーダメージの軽減、及び押圧による圧縮応力歪みを小さくする観点から、シリコーンゴムが好ましい。シリコーンゴムとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルトリフルオロプロピルシロキサン、ポリメチルビニルシロキサン、ポリフェニルビニルシロキサン、これらのシロキサンの共重合体等が挙げられる。
弾性層形成用のゴム組成物は、各種の添加剤を含有していてもよい。このような添加剤としては、例えば、導電性付与材、鎖延長剤、及び架橋剤等の助剤、付加反応触媒等の触媒、反応制御剤、分散剤、老化防止剤、酸化防止剤、充填材、顔料、着色剤、加工助剤、軟化剤、可塑剤、乳化剤、耐熱性向上剤、難燃性向上剤、受酸剤、熱伝導性向上剤、離型剤、溶剤等が挙げられる。
シリコーンゴムからなる弾性層3を形成する場合、液状シリコーンゴム組成物を用いて、LIMS(Liquid Injection Molding System)方式で形成してもよく、ミラブル型シリコーンゴム組成物を用いた射出成形で形成してもよい。ミラブル型シリコーンゴム組成物を用いた場合は、弾性層3の表面は研磨されることが好ましい。
弾性層3は、中実な層が好ましく、層の内部に中空を有していないことが好ましい。本明細書において「中実」とは、層の内部に0.1mm/個以上の中空を有しないことを意味する。
弾性層3のJIS A硬度(JIS K 6301)は、20以上55以下であることが好ましい。弾性層3のJIS A硬度が、上記範囲内であることにより、現像ローラ1と被当接体(例えば、感光体等の像担持体)との接触面積(ニップ幅)が大きくなるため、転写効率、帯電効率、及び現像効率等の性能が一層向上する傾向にある。また、被当接体に機械的ダメージを与える可能性が低減される。
弾性層3の厚さは、被当接体との均一なニップ幅を確保することができる等の観点から、0.5mm以上10mm以下であることが好ましく、1mm以上5mm以下であることがより好ましい。なお、本発明において「厚さ」とは、現像ローラ1の軸方向に垂直な方向の厚さを意味する。
弾性層3の外径は、特に限定されない。外径は、例えば、5mm以上20mm以下であってもよい。なお、本明細書において、「外径」とは、現像ローラ1の軸方向に垂直な断面における外径を意味する。
弾性層3の厚さ及び外径は、弾性層3を形成する際に用いるゴム組成物の量を調整する、弾性層3の形成後に弾性層3の外周面を研磨又は研削する、等の方法により調整することができる。
弾性層3の外周面には、プライマー処理、コロナ処理、プラズマ処理、エキシマ処理、UV処理、イトロ処理、フレーム処理等の表面処理が施されていてもよい。
(中間層)
本発明の現像ローラ1は、弾性層3の外側に中間層4を備える。中間層4は、弾性層3の表面を保護する目的、及び、現像ローラ1の表面特性、すなわち、抵抗値、トナー搬送性、制電性等を調整する目的を有する。
中間層4は、被覆層5の密着性の観点からウレタン弾性層(以下、中間層4をウレタン弾性層と記載する場合がある。)が好ましい。ウレタン弾性層は、ポリオールとイソシアネートによるウレタン結合を構成単位として有する。
ポリオール成分としては特に限定されるものではないが、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、アクリルポリオール、シリコーン変性ポリオール、フッ素変性ポリオールを用いることができる。
また、これらのポリオール成分と反応させるイソシアネート化合物としては、特に限定されるものではないが、エチレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサン1,3-ジイソシアネート、シクロヘキサン1,4-ジイソシアネートの如き脂環式ポリイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等の芳香族イソシアネート、及びこれらの共重合物又はそのブロック体を用いることができる。
-導電性付与材-
中間層4の中には、電子導電性物質やイオン導電性物質のような導電性付与材を配合することで、現像ローラ1の表面の抵抗値を調整することができる。電子導電性物質としては、ケッチェンブラックEC、アセチレンブラック等の導電性カーボン、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボン、酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン、銅、銀、ゲルマニウム等の金属及びその金属酸化物が挙げられる。この中でも、少量で導電性を制御しやすいことからカーボンブラック(導電性カーボン、ゴム用カーボン、カラー(インク)用カーボン)が好ましい。また、イオン導電性物質としては、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウム、リチウムビスイミド、カリウムビスイミド等の無機イオン導電性物質、変性脂肪族ジメチルアンモニウムエトサルフェート、ステアリルアンモニウムアセテート等の有機イオン導電性物質が挙げられる。
-粗さ剤-
中間層4の中には、現像ローラ1の表面粗さを調整するため、粗さ剤を含有することが好ましい。粗さ剤としては、シリカ(表面処理シリカを含む)、金属酸化物等の無機粒子、有機金属化合物粒子、アクリル粒子、ウレタン粒子、ナイロン粒子、アクリロニトリル粒子、スチレン粒子、シリコーン粒子、シリコーンゴム粒子、ベンゾグアナミン粒子が挙げられる。粗さ剤は、中間層4に、1種のみ含有してもよく、2種以上含有してもよい。
粗さ剤の大きさは、平均粒子径2μm以上15μm以下であることが好ましい。粗さ剤の平均粒子径を上記範囲とすることにより、後述のように、現像ローラ1の表面粗さRzを2μm以上15μm以下にすることが可能である。現像ローラ1の表面粗さが、上記範囲であることにより、表面粗さが適切に維持され、現像剤搬送性が良好に保たれる一方で、解像度を高い水準に維持して、画質の悪化を防止することができる。なお、平均粒子が2μm程度の場合、凝集しやすく、完全分散しない状態を確認した後コーティングすることが好ましい。
粗さ剤の平均粒子径(二次粒子)は、粒度分布測定装置(ベックマン・コールター社製)で測定することができる。
本発明において使用する粗さ剤は、100℃以上の温度でも変形又は溶融等しない耐熱性を有することが好ましく、130℃から180℃での耐熱性を有することがより好ましい。これにより、中間層4の架橋温度においても、粗さ剤が、変形することを防止することができる。粗さ剤の耐熱性は、メルトフローインデクサーにおいて、圧力と熱を与えて粗さ剤が溶けて流れ出すことがないことを確認することにより、評価することができる。
粗さ剤は、中間層4中に存在(埋没)していてもよく、また、中間層4において不均一に分散していてもよく、中間層4の表面側に偏在していてもよい。
粗さ剤の含有量は、中間層形成用組成物100質量部に対して、1質量部以上40質量部以下であることが好ましく、3質量部以上30質量部以下であることがより好ましい。粗さ剤の使用量を、上記使用量の範囲内のものとすることにより、現像ローラ1の表面粗さが適切に維持され、現像剤搬送性が良好に保たれる一方で、解像度を高い水準に維持して、画質の悪化を防止することができる。
中間層4の厚さは、5μm以上13μm以下があることが好ましく、6μm以上11μm以下であることがより好ましい。
中間層4の表面に、シロキサンがブリードするのを防止するため、HMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)のプラズマコートを設けてもよい。ヘキサメチルシロキサンのプラズマコートとは、ヘキサメチルジシロキサンをプラズマと同時にコートするものであり、シロキサンのブリード防止とともに、プライマー層の役割も有する。
(被覆層)
被覆層5は、少なくとも炭素、酸素、ケイ素、及び水素を含有し、有機官能基を有するケイ素樹脂で構成されることが好ましい。被覆層5が、少なくとも炭素、酸素、ケイ素、及び水素を含有し、有機官能基を有するケイ素樹脂で構成されることにより、現像ローラの表面におけるトナーの付着力を小さくでき、結果的にはフィルミングを抑制させる効果がある。
被覆層5を構成する上記ケイ素樹脂として、特に、有機官能基を有するシリコーンオリゴマー及び/又は官能基型シランカップリング剤をベースとしたものが好ましい。「ベースとした」とは、有機官能基を有するシリコーンオリゴマー及び/又は多官能基型シランカップリング剤も80%含有していることを意味する。有機官能基を有するシリコーンオリゴマー及び多官能基型シランカップリング剤は単独で成膜性があるため、被覆層5が、全て有機官能基を有するシリコーンオリゴマー及び/又は多官能基型シランカップリング剤で構成されてもよいが、触媒など他の添加剤を含有してもよい。有機官能基を有するシリコーンオリゴマー及び/又は多官能基型シランカップリング剤を用いることにより、単独での成膜性が良好であり、かつ現像ローラの表面に柔軟性を与えることができるので、ひび割れの発生が抑制され、耐久性があり、画像品質が劣ることがない。
また、有機官能基を有するシリコーンオリゴマー又は多官能基型シランカップリング剤を塗布及び乾燥すると、アルコキシシランの縮合が起こり、膜としてシロキサン結合を有することから、トナーの付着力も小さいのでフィルミングが抑制される。さらに、表面が緻密な膜となり、良好にカブリを防止することができる。またさらに、多官能基型シランカップリング剤は、官能基を含有することで、正帯電トナーに対する帯電性も向上するため、高温高湿条件におけるカブリが改善される。更に帯電性を向上するには、摩擦帯電列から、有機官能基を有するシリコーンオリゴマー又は多官能基型シランカップリング剤に、フッ素元素を含む樹脂あるいは添加剤を混ぜてもよい。
本発明における有機官能基としては、アミノ基、イソシアネート基、メルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリレート基、ビニル基が好ましい。
有機官能基を有するシリコーンオリゴマーとして、KR-511、KR-513、KR-516、KR-517、KR-518、KR-519,KR-2710、X-24-9590、X-40-9296、(商品名、すべて信越化学工業製)
多官能基型シランカップリング剤としては、アミン系シランカップリング剤、メルカプト系シランカップリング剤、イソシアネート系シランカップリング剤、エポキシ系シランカップリング剤、アクリル系シランカップリング剤が挙げられる。
アミノ系シランカップリング剤としては、例えば、X-12-972F(商品名、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
イソシアネート系シランカップリング剤としては、例えば、X-12-1234(商品名、信越化学工業株式会社製)、X-12-1159L(商品名、信越化学工業株式会社製)、X-12-1242(商品名、信越化学工業株式会社製)、X-12-1248(商品名、信越化学工業株式会社製)、X-24-9750A(商品名、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
メルカプト系シランカップリング剤としては、例えば、X-12-1154(商品名、信越化学工業株式会社製)、X-12-1156(商品名、信越化学工業株式会社製)、X-41-1805(商品名、信越化学工業株式会社製)、X-41-1810(商品名、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
エポキシ系シランカップリング剤としては、例えば、X-12-981S(商品名、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
アクリル系シランカップリング剤としては、例えば、X-12-1048(商品名、信越化学工業株式会社製)、X-12-1050(商品名、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
メタクリル系シランカップリング剤としては、例えば、KR-513(商品名、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
ビニル系シランカップリング剤としては、例えば、KR-511(商品名、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
上記の中でも、正帯電トナーに対しては、エポキシ系シランカップリング剤、アクリル系シランカップリング剤、メタクリル系シランカップリング剤、ビニル系シランカップリング剤が好ましい。上記有機官能基を有するシリコーンオリゴマーや多官能基型シランカップリング剤は、1種のみでも、数種類混合して使用してもよい。
被覆層5の厚さは、0.1μm以上3μm以下があることが好ましく、0.2μm以上1.5μm以下であることがより好ましい。
被覆層5は、上記のシリコーンオリゴマー又はシランカップリング剤を塗布及び乾燥することにより形成することできる。塗布方法としては、スプレーコート、ロールコート、ディッピング、キスコート等が挙げられる。
[現像ローラの物性]
本発明の現像ローラ1は以下の物性を有する。
(現像ローラの抵抗値)
現像ローラ1の抵抗値は、1×10Ω以上9×10Ω以下であることが好ましい。現像ローラ1の抵抗値が1×10Ω以上であることにより、リーク発生を防止することができる。また、9×10Ω以下であることにより、画像のガサツキを防止することができる。
現像ローラ1の抵抗値は、上記の中間層4におけるポリオールとイソシアネートの組み合わせで、抵抗値が9×10以下になるように選択することで調整することができる。また、必要であれば過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウム、リチウムビスイミド、カリウムビスイミド等のイオン導電材;ピリジウム系、イミダゾール系、4級アンモニウム系等のイオン液体;カーボン、カーボンナノチューブ、金属、金属酸化物、有機導電材等の電子導電材で、抵抗値を1×10Ω以上1×10EΩ以下に調整することが可能である。
ただし、基本的にカーボンによる電子導電は分散条件により抵抗値がバラつき、調整しにくい範囲にあり、イオン系導電機構を併用することが好ましい。
現像ローラ1の抵抗値が1×10Ω以上では、イオン導電材併用で抵抗値の調整がしやすく、9×10Ω以下では、カブリの発生を良好に防止することができる。
現像ローラ1の抵抗値は、後述の実施例における測定方法により測定されるものとする。
(表面粗さRz)
現像ローラ1の表面粗さRzは、2μm以上15μm以下であることが好ましい。表面粗さRzが2μm以上であることにより、トナーの最低搬送量を確保することができる。また、表面粗さRzが15μm以下であることにより、トナーの最大搬送量を確保することができる。
現像ローラ1の表面粗さRzは、上記のように、中間層4に含有される粗さ剤の大きさを選択することによって、調整することが可能である。
ここで、表面粗さRzは、接触式粗さ計を用い、JIS B0601:1994十点平均粗さに基づいて求めた値である。
(帯電量)
本発明の現像ローラ1において、帯電量の電気的特性を有機官能基の種類、組合せによって帯電性能を良好に調整することができる。具体的には、有機官能基を有するシリコーンオリゴマーおよび多官能基型シランカップリング剤の有機官能基及び配合量と組合せによって、帯電量の調整を行うこと可能である。
なお、帯電量とは、後述の実施例の方法により測定される値をいう。
(その他の構成)
本発明の現像ローラ1は、中間層4と被覆層5との間に低圧水銀灯によるUV処理やエキシマ処理、大気圧プラズマ処理などの表面処理を設けてもよく、被覆層5の配合液による溶剤とケイ素樹脂によって、一部が下層の中間層4に含浸されており、中間層4と被覆層5との密着性を向上させる。特に、中間層4が、ウレタン弾性層の場合は、被覆層5と中間層4との密着がより良好となる。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
以下の手順により、現像ローラを作製した。
(プライマー層の形成)
無電解ニッケルメッキ処理が施された軸体(SUM22製、直径10mm、長さ274.2mm)をエタノールで洗浄し、その表面にシリコーン系プライマー(商品名「プライマーNo.16」、信越化学工業株式会社製)を塗布した。プライマー処理した軸体を、ギヤオーブンを用いて、150℃の温度にて10分焼成処理した後、常温にて30分以上冷却し、軸体の外周面にプライマー層を形成した。
(弾性層の形成)
シリコーンゴムを含むミラブル型ゴム組成物(導電性カーボン含む組成物)を用いた押出成形により、軸体の外周面上にゴム材料からなる弾性体を成形した。なお、押出成形では、ミラブル型シリコーンゴム組成物を、赤外線加熱炉(IR炉)を用いて270℃で5分間加熱し、更に、ギヤオーブンを用いて200℃で4時間加熱して硬化させた。これにより、プライマー処理された軸体の外周面上にゴム組成物の硬化物からなる弾性層を形成した。
弾性層は中実な層であり、弾性層の厚さは、3mmであった。
(中間層(ウレタン弾性層)の形成)
次に、弾性層の外周面をUV処理した。その後、UV処理された弾性層上にプライマー(KBP-40 信越化学製)を塗布後、スプレー法によって下記ウレタン弾性層用組成物を塗布した。ウレタン弾性層は、現像ローラの抵抗調整及び表面粗さ調整のため設けられる。
-ウレタン弾性層形成用組成物-
ポリエステルポリオール 28質量部
イソシアネート 14質量部
ウレタン粒子(平均粒子径φ7μm) 10質量部
カーボン 3質量部
イオン導電材(EF-N112) 0.1質量部
シンナー 130質量部
塗布されたウレタン弾性層形成用組成物を160℃30分間加熱した後、冷却した。
(被覆層の形成)
次に、下記被覆層形成用組成物を調製し、被覆層形成用組成物をスプレー法によってウレタン弾性層の外周に塗布した。150℃10分乾燥後、1日放置し現像ローラを得た。
乾燥後の被覆層の厚さは0.5μmであった。
―被覆層形成用組成物-
多官能基型シランカップリング剤(X-12-1050、信越化学工業株式会社製)
2質量部
酢酸ブチル 100質量部
[実施例2]
エポキシ系官能基を有するオリゴマー型シランカップリング剤(KR-517、信越化学工業株式会社製)2質量部に変更したこと以外は実施例1と同様に現像ローラを作製した。
[実施例3]
メタクリル系官能基を有するオリゴマー型シランカップリング剤(KR-513、信越化学工業株式会社製)2質量部に変更したこと以外は実施例1と同様に現像ローラを作製した。
[実施例4]
ビニル基型官能基を有するオリゴマー型シランカップリング剤(KR-511、信越化学工業株式会社製)2質量部に変更したこと以外は実施例1と同様に現像ローラを作製した。
[比較例1]
多官能基型シランカップリング剤を含有させなかったこと以外は、実施例1と同様に作製した。
[比較例2]
有機官能基を有しないシリコーンオリゴマー(X-40-9250、信越化学工業株式会社製)2質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に現像ローラを作製した。
[物性]
上記実施例及び比較例について、抵抗値、表面粗さRz、及び帯電量の含有量を測定した。
(現像ローラの表面の抵抗値)
上記実施例及び比較例の現像ローラの表面の抵抗値を測定した。図2に測定装置を示す。
図2に示すように、金メッキ板51上に、現像ローラ1を乗せ、両端部に重さ500gのおもり52を掛け、印加電圧100Vでシャフト53と金メッキ板51との抵抗値を、超高抵抗/微少電流計「5450」(株式会社エーディーシー製)54を用いて測定した。
(表面粗さRz)
表面粗さRzは、接触式表面粗さ測定器サーフコム1400G(東京精密製)を用いJIS B 0601:1994に従って、十点平均粗さを測定し、これを表面粗さRzとした。
(帯電量)
図3に測定装置を示す。図3は装置の側面から見た図である。現像ローラ1は矢印方向に回転(400rpm)し、真上に針状電極61で4kvの印加電圧を掛け、1/4回転したところで電位測定プローブ62からの初期電位を測定器63で読み取った。
[評価]
上記実施例及び比較例について印字性能を評価した。
(高温高湿条件下のカブリ評価)
モノクロ画像形成装置(商品名「HL-L2360DN」、ブラザー工業株式会社製)に上記実施例及び比較例の現像ローラを組み込み、2000枚印刷後のカブリ状況を評価した。32℃80%RH高温高湿条件下のカブリを評価した。
0.3%dutyの印字2000枚行い、白ベタ印字を瞬断で止めて、感光ドラムにテープを貼り付け白い紙上に転写する。基準の紙にテープを貼り、基準値と転写した部分の濃度を測定した。濃度計(商品名x-rite 504」、エックスライト社製)で測定した。
2000枚印字後の濃度を、以下の評価基準で評価した。高温高湿条件下のカブリ評価は、B以上が合格である。
A:0.02未満
B:0.02以上0.03未満
C:0.03以上
(フィルミング評価)
モノクロ画像形成装置(商品名「HL-L2360DN」、ブラザー工業株式会社製)に上記実施例及び比較例の現像ローラを組み込み、2000枚印刷後のフィルミング状況を評価した。
フィルミングは、現像剤の付着量により評価した。具体的には、2000枚印字した後の現像ローラの表面に付着している現像剤を吸引後、フィルミング重量測定ジグに転写した質量を測定した。フィルミング評価については、転写した現像剤の質量を以下の評価基準で評価した。フィルミング評価は、Aであると合格である。
A:0mg以上0.003mg以下
B:0.003mgより多く0.006mg以下
C:0.006mgより多い
評価結果を表1に示す。
Figure 0007547302000001


表1に示すように、被覆層が、有機官能基を有するシリコーンオリゴマー又は多官能基型シランカップリング剤で構成される本発明の現像ローラは、多官能基型シランカップリング剤を使用しなかった比較例1及び有機官能基を有しないシリコーンオリゴマーを使用した比較例2に比べて、高温高湿でのカブリ及びフィルミングが改善されていることがわかる。
1 現像ローラ
2 軸体
3 弾性層
4 被覆層
51 金メッキ板
52 おもり
53 シャフト
54 超高抵抗/微少電流計

Claims (6)

  1. 軸体と、該軸体の外側に設けられる弾性層と、該弾性層の外側に設けられる中間層と、
    該中間層の外側に設けられる被覆層とを備え、
    前記被覆層が、少なくとも炭素、酸素、ケイ素、及び水素を含有し、有機官能基を有するケイ素樹脂で構成され
    前記中間層が、粗さ剤及び導電性付与材を含むウレタン樹脂から構成され、
    前記粗さ剤が、ウレタン粒子であり、前記導電性付与材が、カーボンブラック及びイオン導電材である現像ローラ。
  2. 前記被覆層のケイ素樹脂が、オリゴマーを含む多官能基型シランカップリング剤である請求項1記載の現像ローラ。
  3. 前記現像ローラの表面の表面粗さRzが、2μm以上15μm以下である請求項1又は2記載の現像ローラ。
  4. 現像ローラの抵抗値が、1×105Ω以上9×10Ω以下である請求項1からいずれか1項記載の現像ローラ。
  5. 前記弾性層が、シリコーンゴムから構成される請求項1からいずれか1項記載の現像ローラ。
  6. 前記現像ローラが、正帯電トナー搬送用である請求項1からいずれか1項記載の現像ローラ。
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