JP7549484B2 - インフレーション成形体 - Google Patents
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Description
a)引張弾性率が500MPa以上1500MPa以下
b)メチルエチルケトンに2時間浸漬して測定した膨潤度が1以上5以下
好ましくは、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分が、構成モノマーの種類及び/又は構成モノマーの含有割合が互いに異なる少なくとも2種類のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の混合物である。
好ましくは、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分が、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体を含む。
好ましくは、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分が、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が1~5モル%である、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A)、及び、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(B)を含む。
好ましくは、前記共重合体(A)と前記共重合体(B)の合計に対して、前記共重合体(A)の割合が35重量%以上で、前記共重合体(B)の割合が65重量%以下である。
好ましくは、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分が、さらに、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が6モル%以上24モル%未満である、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(C)を含み、前記共重合体(A)、前記共重合体(B)及び前記共重合体(C)の合計に対する前記共重合体(C)の割合が、5重量%以上50重量%以下である。
好ましくは、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分を構成する全モノマー単位に占める前記他のヒドロキシアルカノエート単位の平均含有割合が、10~18モル%である。
好ましくは、前記他のヒドロキシアルカノエート単位が、3-ヒドロキシヘキサノエート単位である。
好ましくは、前記インフレーション成形体が、ヒートシールによって融着した部位を含む包装材の形態である。
好ましくは、前記インフレーション成形体の膜厚が10μm以上100μm以下である。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)樹脂成分は、単独のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂であってもよいし、2種以上のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の混合物であっても良いが、後述する引張弾性率と膨潤度の制御が容易であることから、構成モノマーの種類及び/又は構成モノマーの含有割合が互いに異なる少なくとも2種類のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の混合物であることが好ましい。
[-CHR-CH2-CO-O-] (1)
本発明の一実施形態に係るインフレーション成形体は、発明の効果を損なわない範囲で、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂以外の他の樹脂を含んでもよい。そのような他の樹脂としては、例えば、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸などの脂肪族ポリエステル系樹脂や、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリブチレンセバケートテレフタレート、ポリブチレンアゼレートテレフタレートなどの脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂等が挙げられる。他の樹脂としては1種のみが含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。
本発明の一実施形態に係るインフレーション成形体は、引裂強度や突刺し強さなどの機械特性について改良効果を得ることを目的に、更にシリカを含有しても良い。
本発明の一実施形態に係るインフレーション成形体は、発明の効果を阻害しない範囲において、添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、結晶化核剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤、導電剤、断熱剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、無機充填剤、有機充填剤、加水分解抑制剤等を目的に応じて使用できる。特に生分解性を有する添加剤が好ましい。
本発明の一実施形態に係るインフレーション成形体は、引張弾性率が500MPa以上1500MPa以下を満足するものである。該引張弾性率が1500MPaを超えると、インフレーション成形体が十分なレベルの引裂強度又は突刺し強さを有することが困難となる。また、前記引張弾性率が500MPa未満であると、インフレーション成形体に力を加えて変形させた後に形状が復元しにくく、インフレーション成形体の使用性が悪化する傾向がある。
前記インフレーション成形体は、メチルエチルケトンに2時間浸漬して測定した膨潤度が1以上5以下を満足するものである。前記膨潤度は、前記インフレーション成形体を室温(23℃)でメチルエチルケトン中に2時間浸漬して膨潤させた後、計量をすることで、次の式により算出される。
膨潤度=(膨潤後のインフレーション成形体の重量/膨潤前のインフレーション成形体の重量)×100
前記膨潤度は、数値が1に近いほどインフレーション成形体がメチルエチルケトンを吸収しにくいことを意味し、数値が大きいほどインフレーション成形体がメチルエチルケトンを吸収しやすいことを意味する。
前記インフレーション成形体は、高い引裂強度を発現することができ、裂けにくく破れにくいものである。インフレーション成形体が示す引裂強度は、エルメンドルフ引裂強度として、2N/mm以上が好ましく、4N/mm以上がより好ましく、6N/mm以上がさらに好ましく、8N/mm以上が特に好ましくい。
前記インフレーション成形体は、高い突刺し強さを発現することができ、ピンホールが生じにくいものである。インフレーション成形体が示す突刺し強さは1.2N以上が好ましく、1.5N以上がより好ましく、1.8N以上がさらに好ましく、2N以上が特に好ましくい。
前記インフレーション成形体は、加熱時の寸法変化率として、特定範囲の数値を満足するものであって良い。具体的には、インフレーション成形体を140℃で10分間加熱した時の、インフレーション成形体のMD方向について測定した寸法変化率が-10%以上-1%以下であることが好ましく、-8%以上-1.5%以下であることがより好ましく、-5%以上-2%以下であることがさらに好ましい。また、インフレーション成形体を160℃で10分間加熱した時の、インフレーション成形体のMD方向について測定した寸法変化率が-20%以上-3%以下であることが好ましく、-18%以上-5%以下であることがより好ましく、-15%以上-8%以下であることがさらに好ましい。加熱時の寸法変化率は、JIS K7133に規定された方法に準拠して測定することができる。寸法変化率の値がマイナスである場合、インフレーション成形体が収縮したことを示す。
インフレーション成形体の厚みは特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上80μm以下がより好ましく、15μm以上60μm以下がさらに好ましい。
本発明の一実施形態に係るインフレーション成形体を製造するための方法としては、例えば、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分が共重合体を含む場合において該共重合体を構成する各モノマーの含有割合を調整する方法、構成モノマーの種類及び/又は構成モノマーの含有割合が互いに異なる少なくとも2種のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を併用する方法等が挙げられる。特に、構成モノマーの種類及び/又は構成モノマーの含有割合が互いに異なる少なくとも2種のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を併用する方法が好ましい。
高結晶性のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂が3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位を含む場合、該高結晶性の樹脂における他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合は、1~5モル%が好ましく、2~4モル%がより好ましい。
低結晶性のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂が3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位を含む場合、該低結晶性の樹脂における他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合は、24~99モル%が好ましく、24~50モル%がより好ましく、24~35モル%がさらに好ましく、24~30モル%が特に好ましい。
前記インフレーション成形とは、先端に円筒ダイが取り付けられた押出機から溶融樹脂組成物をチューブ状に押し出し、直後に、該チューブのなかに気体を吹き込んでバルーン状にふくらませることでチューブ状の単層または多層フィルムを成形する成形方法のことをいう。当該インフレーション成形の方法は、特に限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂をフィルム成形する際に用いられる一般的なインフレーション成形機を用いて実施することが可能である。一般的なインフレーション成形機とは、単層フィルムの成形の場合、1台の単軸押出機に1台の円筒ダイが取り付けられているものをいう。多層フィルムの成形の場合は、使用する樹脂の種類に合わせて複数の押出機から1台の円筒ダイに溶融樹脂を流し込み、ダイス内で各樹脂を積層できるものをいう。上記単軸押出機は、投入された原料樹脂を溶融混練し、所望の温度に保ちながら一定の吐出を得るものであればよい。単軸押出機のスクリュー形状等も特に限定されないが、ミキシングエレメントを備えるものが、混練性の観点から好ましい。また、円筒ダイの構造も単層、積層フィルムに合わせて適宜設計されるものであり特に限定されないが、中でも、ウエルドの発生が少なく、厚みの均一性も得やすいため、スパイラルマンドレルダイが好ましい。
[ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂]
P3HB3HH-1:P3HB3HH(平均含有比率3HB/3HH=97.2/2.8(モル%/モル%)、重量平均分子量は66万g/mol)
国際公開公報WO2019/142845号の実施例2に記載の方法に準じて製造した。
P3HB3HH-2:P3HB3HH(平均含有比率3HB/3HH=71.8/28.2(モル%/モル%)、重量平均分子量は66万g/mol)
国際公開公報WO2019/142845号の実施例9に記載の方法に準じて製造した。
P3HB3HH-3:X131A(カネカ生分解性ポリマーPHBH(登録商標))(平均含有比率3HB/3HH=94/6(モル%/モル%)、重量平均分子量は60万g/mol)
P3HB3HH-4:P3HB3HH(平均含有比率3HB/3HH=83/17(モル%/モル%、重量平均分子量は70万g/mol)
国際公開広報WO2019/142845号の実施例7に記載の方法に準じて製造した。
添加剤-1:ペンタエリスリトール(三菱化学社製:ノイライザーP)
添加剤-2:ベヘン酸アミド(日本精化社製:BNT-22H)
添加剤-3:エルカ酸アミド(日本精化社製:ニュートロン-S)
・インフレーション成形によるフィルムの取得
φ50mm単軸押出機とインフレーション成形ダイ(ダイ径100mm、リップクリアランス1.0mm)を有するインフレーション成形機(北進産業株式会社製)を用いて、後述する樹脂組成物ペレットを押出機に投入し、吐出10kg/h、樹脂温度165℃、インフレーションフィルムの折幅400mm(ブローアップ比2.55)、引取り速度5m/minで、厚み30μmのインフレーションフィルムを取得した。取得したフィルムは60℃で1週間養生した後、以下の各評価に供した。
得られたフィルムについて、そのインフレーション方向(MD方向)に、引張試験機(島津製作所製:EZ-LX 1kN)を用いて、JIS K 7127に準拠して、試験片タイプ5を用い、引張速度100mm/minの条件で引張試験を行った。引張試験により得られたS-Sカーブに基づき、引張弾性率の算出を行った。
得られたフィルムを約0.5gの重量になるようにカットして膨潤前のサンプルとし、電子天秤を用いて正確な重量を量った。その後、室温(23℃)でメチルエチルケトン(MEK)中に2時間浸漬した。浸漬後、サンプルを取り出し、表面に付着したMEKを素早くキムワイプで拭き取り、膨潤後のサンプル重量を量った。次の式により、膨潤度を算出し、サンプルの膨潤度とした。
膨潤度=(膨潤後のサンプル重量/膨潤前のサンプル重量)×100
得られたフィルムの引裂強度を、JIS K7128-2に規定された標準エルメンドルフ引裂試験機に準拠する機能と構造を有する軽荷重引裂度試験機(熊谷理機工業株式会社製:NO.2037特殊仕様機)を用いて測定した。測定された値をフィルムサンプルの厚さ(mm)で除し、フィルムサンプルのエルメンドルフ引裂強度(N/mm)とした。
得られたフィルムに、JIS Z1707に規定された直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を試験速度50mm/minの速度で突刺し、針が貫通するまでの最大試験力(N)を測定した。
得られたフィルムを、JIS K7133に規定された方法に準拠して加熱温度140℃又は160℃、加熱時間10分で加熱した後のMD方向の寸法変化を測定した。値がマイナスである場合、フィルムが収縮したことを示す。
表1に記載の樹脂組成となるようにP3HB3HH-1にP3HB3HH-2をブレンドしたもの100重量部に対し、添加剤-1を1.0重量部、添加剤-2および添加剤-3をそれぞれ0.5重量部になるよう配合し、二軸押出機(TEM25 東芝機械製)を用いバレル温度160℃、スクリュー回転数100rpm、吐出量10kg/h条件で混練し、ダイから溶融混錬されたストランドを出し、40℃に加熱した水槽中にストランドを投入し固化させ、ペレタイザーにてカットすることで樹脂組成物ペレットとした。
前記樹脂組成物ペレットを用いて、上述のようにインフレーション成形機にてフィルムを作製し、1週間養生後に、引張弾性率、膨潤度、引裂強度、突刺し強さ、及び、加熱寸法変化を測定した。測定した結果を表1にまとめた。
樹脂配合を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして樹脂組成物ペレットを作製し、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1にまとめた。
当該プレスフィルムについて、上述の測定方法によって膨潤度を測定したところ、膨潤度は5.12であった。
2mm厚のSUS板(30cm×35cm)の上にポリイミドフィルムを設置し、前記ポリイミドフィルム上に2.0gの樹脂組成物ペレットを置いた。さらに、前記樹脂組成物ペレットを囲うようにスペーサーとして200μm厚のシムプレートを設置した。その後、前記樹脂組成物ペレットを挟むように前記SUS板と同じ板を被せ、170℃に加熱したプレス機(株式会社神藤金属工業所製:圧縮成形機NSF-50)の加熱プレス板上に設置し、5分間予熱した。予熱後、2分間の時間をかけながら徐々に5MPaまで加圧した後、2分間圧力を保持した。プレス完了後、およそ20℃に冷却された冷却板上で室温まで冷却し、約200μm厚のフィルムを得た。このフィルムを室温23℃、湿度50%の環境中で1週間養生し、フィルムサンプルとした。
Claims (7)
- ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分を含有し、下記要件a)及びb)を満足する、インフレーション成形体であって、
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分が、
他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が1~5モル%である、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A)、及び、
他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(B)を含む、インフレーション成形体。
a)引張弾性率が500MPa以上1500MPa以下
b)メチルエチルケトンに2時間浸漬して測定した膨潤度が1以上1.9以下 - 前記共重合体(A)と前記共重合体(B)の合計に対して、前記共重合体(A)の割合が35重量%以上で、前記共重合体(B)の割合が65重量%以下である、請求項1に記載のインフレーション成形体。
- 前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分が、さらに、
他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が6モル%以上24モル%未満である、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(C)を含み、
前記共重合体(A)、前記共重合体(B)及び前記共重合体(C)の合計に対する前記共重合体(C)の割合が、5重量%以上50重量%以下である、請求項1又は2に記載のインフレーション成形体。 - 前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分を構成する全モノマー単位に占める前記他のヒドロキシアルカノエート単位の平均含有割合が、10~18モル%である、請求項1~3のいずれか1項に記載のインフレーション成形体。
- 前記他のヒドロキシアルカノエート単位が、3-ヒドロキシヘキサノエート単位である、請求項1~4のいずれか1項に記載のインフレーション成形体。
- 前記インフレーション成形体が、ヒートシールによって融着した部位を含む包装材の形態である、請求項1~5のいずれか1項に記載のインフレーション成形体。
- 前記インフレーション成形体の膜厚が10μm以上100μm以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載のインフレーション成形体。
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