JP7549864B2 - 脂肪分化抑制剤 - Google Patents
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Description
項1.脂肪分化を抑制する活性を有するオリゴヌクレオチドを含む脂肪分化抑制剤であって、該オリゴヌクレオチドはコア塩基配列TXGGGTG(式中、Xは存在しないか又はAを示す)を含み、かつ7~18塩基長である、脂肪分化抑制剤。
項2.前記オリゴヌクレオチドが、コア塩基配列TGGGTGを含む、項1に記載の脂肪分化抑制剤。
項3.前記オリゴヌクレオチドが、コア塩基配列TGGGTGGGGを含む、項1又は2に記載の脂肪分化抑制剤。
項4.前記オリゴヌクレオチドが
(i-1)配列番号1で表される塩基配列:
配列番号1:AGATTAGGGTGAGGGTGA
からなるか、又は
(i-2)配列番号1で表される塩基配列において1個又は数個の塩基を置換、付加又は欠失させた塩基配列からなる、
項1~3のいずれか一項に記載の脂肪分化抑制剤。
項5.前記オリゴヌクレオチドが
(i-1)配列番号2で表される塩基配列:
配列番号2:TTGGGTGGGGAA
からなるか、又は
(i-2)配列番号2で表される塩基配列において1個又は数個の塩基を置換、付加又は欠失させた塩基配列からなる、
項1~4のいずれか一項に記載の脂肪分化抑制剤。
項6.哺乳類又は鳥類の細胞又は個体に対して適用するための項1~5のいずれか一項に記載の脂肪分化抑制剤。
(i-1)配列番号1で表される塩基配列:
配列番号1:AGATTAGGGTGAGGGTGA
からなるか、又は
(i-2)配列番号1で表される塩基配列において1個又は数個(例えば、1~3個、1~2個、1個)の塩基を置換、付加及び/又は欠失させた塩基配列からなるオリゴヌクレオチド等が挙げられる。
より具体的には、例えば、
AGATTAGGGTGAGGGTGA 配列番号1
AGATTAGGGTGAGGGTGT 配列番号3
AGATAGGGTGAGGGTGA 配列番号4
AGGATTAGGGTGAGGGTG 配列番号5
AGATAGGGTGAGGGTG 配列番号6
ATTAGGGTGAGGGTGT 配列番号7
等が挙げられる。
(i-1)配列番号2で表される塩基配列:
配列番号2:TTGGGTGGGGAA
からなるか、又は
(i-2)配列番号2で表される塩基配列において1個又は数個の塩基を置換、付加及び/又は欠失させた塩基配列からなるオリゴヌクレオチド等が挙げられる。
より具体的には、例えば、
TTGGGTGGGGAA 配列番号2
AAGGGTGGGGTT 配列番号8
TGGGTGGGGAAA 配列番号9
TTGGGTGGGGAAA 配列番号10
等が挙げられる。
等張化剤としては、例えば、グルコース、トレハロース、ラクトース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、ソルビトール等の糖類、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の無機塩類等が挙げられる。
pH調節剤としては、例えば、塩酸、炭酸、酢酸、クエン酸等の酸が挙げられ、さらに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩又は炭酸水素塩、酢酸ナトリウム等のアルカリ金属酢酸塩、クエン酸ナトリウム等のアルカリ金属クエン酸塩、トロメタモール等の塩基等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、乾燥亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム等が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、グリセリン、D-ソルビトール、ブドウ糖、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、D-マンニトール等が挙げられる。
粘稠化剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルメロースナトリウム、キサンタンガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等のパラオキシ安息香酸エステル、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム等の第4級アンモニウム塩、アルキルポリアミノエチルグリシン、クロロブタノール、ポリクォード、ポリヘキサメチレンビグアニド、クロルヘキシジン等が挙げられる。
また、上記医薬組成物は、前記オリゴヌクレオチド以外に、脂肪分化抑制作用を有することが知られている化合物をさらに含んでいてもよい。脂肪分化抑制作用を有することが知られている化合物としては、例えば、ウルソール酸、クルクミン、ベルベリン等が挙げられる。脂肪分化抑制作用を有することが知られている化合物を用いる場合、オリゴヌクレオチドと脂肪分化抑制作用を有することが知られている化合物との使用割合は特に限定されないが、例えば、前者1モルに対し、0.01~100モルが好ましく、0.1~10モルがより好ましい。
医薬組成物の実施形態において、組成物中の前記オリゴヌクレオチドの含有量は特に限定されず、例えば、90質量%以上、70質量%以上、50質量%以上、30質量%以上、10質量%以上、5質量%以上、1質量%以上等の条件から適宜設定できる。
製剤中の本発明のオリゴヌクレオチドの含有量は、投与経路、患者の年齢、体重、症状等によって異なり一概に規定できないが、オリゴヌクレオチドの1日投与量が通常10~5000mg程度、より好ましくは100~1000mg程度になる量とすればよい。1日1回投与する場合は、1製剤中にこの量が含まれていればよく、1日3回投与する場合は、1製剤中にこの3分の1量が含まれていればよい。
本発明にかかる脂肪分化抑制剤は、通常使用されている各種の担体、賦形剤の成分を配合し、公知の方法に従って、注射薬、塗布薬、錠剤、カプセル剤、シロップ、座薬等に製剤化できるが、これらに限定されない。また、前記脂肪分化抑制剤は、経口、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、髄内、髄腔内、心室内、経皮、皮下、腹腔内、経腸、局所、舌下又は直腸手段によって投与することができるが、これらに限定されない。
脂肪前駆細胞のモデルであるマウス胎児線維芽細胞株3T3-L1(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 JCRB細胞バンク No.: JCRB9014)を用いた。まず、6-wellプレートに3T3-L1細胞を播種し、コンフルエントに達した48時間後に、最終濃度30 μMのiSN04を添加して脂肪分化を誘導した。分化誘導期間中、2日ごとに培養液を交換し、そのたびに同濃度のiSN04を添加した。分化誘導10日目に細胞内の脂肪滴をオイルレッドOで染色して脂肪分化を評価した。結果(光学顕微鏡写真)を図1に示す。Control(iSN04と等量の純水を添加したサンプル)と比べて、明らかにiSN04を添加した方の脂肪分化は抑制されていることが確認された。
(ODN投与期間とタイミング)
24-wellプレートに3T3-L1細胞を播種し、コンフルエントに達した48時間後に、最終濃度30 μMのiSN04、iMyo01、またはiMyo03の3種のODNを添加して脂肪分化を誘導した。分化誘導期間中、2日ごとに培養液を交換し、そのたびに同濃度のODNを添加した。分化誘導10日目に細胞内の脂肪滴をオイルレッドOで染色した後、300 μLのイソプロパノールで細胞内のオイルレッドOを抽出した。分光光度計で抽出液のオイルレッドOの濃度を計測し、細胞内に蓄積された脂質を定量した。結果を図2に示す。
iMyo01、iMyo03、またはiSN04を10日間投与した群では(d0-10)、control(10日間純水を投与した群)と比べて、3T3-L1細胞内に蓄積された脂質が40%以下に抑えられていることが確認された。これらのODNは塩基配列TxGGGTG(x=A or -)を含む。
iMyo01, iMyo03においては、controlと比べて脂質の蓄積が10%程度に抑制されていることが確認された。これらのODNは塩基配列TGGGTGGGGを含む。
さらに、iSN04の投与開始のタイミングと投与日数について確認する実験を行った。分化誘導初日から4、6、または8日間のみiSN04を投与した群でも(d0-4、d0-6、d0-8)、10日間iSN04を投与し続けた群(d0-10)と同程度に脂質の蓄積が抑制された。しかし、d0-2群の抑制効果は、d0-4、d0-6、d0-8、d-10群と比べて低かった。また、その他の期間にiSN04を投与した群では脂質の蓄積抑制効果を認めなかった。
これらの結果から、iSN04を分化初期の4日間(d0-4)投与するだけで十分に脂質の蓄積が抑制されることがわかった。この分化誘導系において、3T3-L1細胞はまず脂肪細胞に分化し、分化した脂肪細胞が脂質を蓄積して脂肪滴を形成するという段階を経る。脂肪滴は分化誘導6日目頃から観察されるが、この時期以降にiSN04を投与しても脂質の蓄積は抑制されない。以上のことから、iSN04は脂質の蓄積を直接阻害しているのではなく、3T3-L1細胞から脂肪細胞への分化を抑制していると考えられる。分化初期の4日間iSN04を投与した群(d0-4、d0-6、d0-8、d0-10)では脂質を貯留できる脂肪細胞への分化が抑制された(脂肪細胞の数そのものが減少した)ため、それがオイルレッドOの値として反映されたと考えられる。
(特異的な遺伝子の発現の抑制)
iSN04を投与して脂肪分化を誘導した3T3-L1細胞における脂肪分化マーカー遺伝子の発現変化を調べた。3 cmディッシュに3T3-L1細胞を播種し、コンフルエントに達した48時間後に、最終濃度30 μMのiSN04を投与して脂肪分化を誘導した。分化誘導期間中、2日ごとに培養液を交換し、そのたびに同濃度のiSN04を添加した。分化誘導0、2、4、6、10日後に3T3-L1細胞の全RNAを回収し、定量PCRに供した。脂肪分化のマスター転写因子であるPPARγ(遺伝子名Pparg)、PPARγと相互作用する転写因子CEBPα(遺伝子名Cebpa)、脂肪酸結合タンパク質FABP4(遺伝子名Fabp4)、脂肪滴表面タンパク質Perilipin(遺伝子名Plin1)の発現量を、内部標準であるYwhaz遺伝子の発現量で除して補正した結果を図3~図6に示す。実験は3回実施し、有意差(*p < 0.05, **p < 0.01)が確認できる結果が得られた。
Control(iSN04と等量の純水を投与したサンプル)と比較して、iSN04投与群では、PPARγ、CEBPα、FABP4、Perilipinの遺伝子発現が*印の時点で有意に低下していることが確認された。
以上の結果は、iSN04は脂肪特異的な遺伝子の発現抑制を介して脂肪分化を抑制し、最終的には脂肪滴を有する脂肪細胞への成熟を阻害することを示唆している。
Claims (2)
- 脂肪分化を抑制する活性を有するオリゴヌクレオチドを含む脂肪分化抑制剤であって、該オリゴヌクレオチドは
(i)配列番号1で表される塩基配列:
配列番号1:AGATTAGGGTGAGGGTGA
からなるか、
(ii)配列番号2で表される塩基配列:
配列番号2:TTGGGTGGGGAA
からなるか、又は
(iii)配列番号11で表される塩基配列:
配列番号11:TTGGGTGAGGGGAA
からなる、脂肪分化抑制剤。 - 哺乳類又は鳥類の細胞又は個体に対して適用するための請求項1に記載の脂肪分化抑制剤。
Priority Applications (1)
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| JP2020125833A JP7549864B2 (ja) | 2020-07-22 | 2020-07-22 | 脂肪分化抑制剤 |
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| JP2020125833A JP7549864B2 (ja) | 2020-07-22 | 2020-07-22 | 脂肪分化抑制剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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| JP2022021924A JP2022021924A (ja) | 2022-02-03 |
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Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021024792A (ja) | 2019-08-02 | 2021-02-22 | 国立大学法人信州大学 | 筋分化促進剤および筋分化促進方法および筋分化促進オリゴdna |
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2020
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