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JP7550737B2 - 車両用情報提供装置、車両用情報提供方法、及びプログラム - Google Patents
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JP7550737B2 - 車両用情報提供装置、車両用情報提供方法、及びプログラム - Google Patents

車両用情報提供装置、車両用情報提供方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、車両用情報提供装置、車両用情報提供方法、及びプログラムに関する。
交通の分野において、環境問題への対策が急務となっている。例えば、運転者が車両を運転する際に、様々な運転支援を行うことにより、車両の円滑な交通を維持して車両の走行量を減少させることで、CO2の排出量削減など、環境への負荷軽減を実現することができる。また、運転支援が実行される車両が公共交通に提供されることにより、安定したスケジュールの下で公共交通を運営しやすくなるので、公共交通の利便性を改善させることができる。公共交通の利便性が改善されることにより、公共交通が充実する一方で、公共交通の利便性をより高めるためには、例えば、安全性の高い交通環境を構築することが求められる。
安全性の高い交通環境を構築するためには、例えば、車両の運転者が速度を出し過ぎており、前走車との車間が近い場合などの車両のリスクが大きくなっているときには、減速を促すなどして予防安全を図ることが有効となる。従来、自動車の乗車用シートのフロントチルト機能及びリフター機能を用いて、車両が段差を乗り越えるような疑似的な振動を発生させ、運転者に車両のスピード感を知覚させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第6665685号公報
しかし、車両が段差を乗り越えるような疑似的な振動が発生したとしても、運転者は、車両の速度と振動の関係を把握しにくい。このため、運転者は、車両のリスクが大きくなっているときにシートが振動したとしても車両を減速させる行動をとらず、予防安全を図ることによる交通の安全性を十分に担保することが難しかった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、適切な予防安全を図ることにより、交通の安全性を向上させることができる車両用情報提供装置、車両用情報提供方法、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
この発明に係る車両用情報提供装置、車両用情報提供方法、及びプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る車両用情報提供装置は、自車両の前方状況に関連するリスク指標を取得するリスク指標取得部と、前記自車両の前方の風景に重畳させて、画像を前記自車両の運転者に視認させる表示デバイスと、前記運転者が着座するシートに振動を与える振動部と、前記リスク指標に基づいて、前記自車両に近づくように移動する画像を前記運転者に視認させるように前記表示デバイスを制御し、前記画像が前記運転者に接近するタイミングに応じて、前記シートに振動を与えるように前記振動部を制御する制御部と、を備える車両用情報提供装置である。
(2):上記(1)の態様において、前記リスク指標は、前記自車両と前記自車両の前方を走行する前走車との車間距離または自車速のうち少なくとも一方を含む、ものである。
(3):上記(2)の態様において、前記リスク指標は、更に、前記車間距離および前記自車速に基づいて算出された車間時間を含む、ものである。
(4):上記(1)から(3)の態様において、前記表示デバイスは、前記自車両の前方の道路上を前記自車両に近づくように前記画像を前記運転者に視認させ、前記制御部は、前記画像を疑似的に前記自車両の前輪で踏んだことを表現する第1振動と、前記第1振動の後に、前記画像を疑似的に前記自車両の後輪で踏んだことを表現する第2振動と、を前記シートに与えるように、前記振動部を制御する、ものである。
(5):上記(1)から(4)の態様において、前記制御部は、前記画像を前記運転者に視認させるように前記表示デバイスを制御し、その後に、前記シートに振動を与えるように前記振動部を制御することを、第1時間間隔を空けて、複数回実行する、ものである。
(6):上記(5)の態様において、前記制御部は、前記リスク指標が大きいほど前記第1時間間隔を短く算出する、ものである。
(7):上記(1)から(6)の態様において、前記制御部は、前記画像を前記運転者に視認させた後、第2時間間隔を空けて、前記シートに振動を与えるように前記振動部を制御する、ものである。
(8):上記(7)の態様において、前記制御部は、前記画像を前記自車両の前方の道路に重畳して前記運転者に視認させ得る領域と前記自車両の前輪との間の距離及び自車速に基づいて前記第2時間間隔を算出する、ものである。
(9):上記(7)または(8)の態様において、前記制御部は、前記運転者のアイポイントが高くなるのに応じて前記第2時間間隔を短く算出する、ものである。
(10):上記(5)の態様において、前記制御部は、前記リスク指標の増加に応じて前記自車両に近づく前記画像の速さを速くするとともに、前記第1時間間隔を短く算出する、ものである。
(11):上記(7)から(9)のいずれかの態様において、前記制御部は、前記リスク指標の増加に応じて前記自車両に近づく前記画像の速さを速くするとともに、第2時間間隔を短く算出する、ものである。
(12):上記(10)または(11)の態様において、前記制御部は、前記リスク指標の増加に応じて前記振動の振幅を大きく制御する、ものである。
(13):この発明の一態様に係る車両用情報提供方法は、コンピュータが、自車両の前方状況に関連するリスク指標を取得し、前記自車両の前方の風景に重畳させて、画像を前記自車両の運転者に視認させる表示デバイスを、前記自車両の前方状況に関連するリスク指標に基づいて、前記自車両に近づくように移動する画像を前記自車両の運転者に視認させるように制御し、前記画像が前記運転者に接近するタイミングに応じて、前記運転者が着座するシートに振動を与えるように振動部を制御する、車両用情報提供方法である。
(14):この発明の一態様に係る車両のプログラムは、コンピュータに、自車両の前方状況に関連するリスク指標を取得させ、前記自車両の前方の風景に重畳させて、画像を前記自車両の運転者に視認させる表示デバイスを、前記自車両の前方状況に関連するリスク指標に基づいて、前記自車両に近づくように移動する画像を前記自車両の運転者に視認させるように制御させ、前記画像が前記運転者に接近するタイミングに応じて、前記運転者が着座するシートに振動を与えるように振動部を制御させる、プログラムである。
(1)~(14)の態様によれば、適切な予防安全を図ることにより、交通の安全性を向上させることができる。
(3)の態様によれば、前走車との接触リスクを正確に算出することができる。
(4)の態様によれば、第1振動と第2振動がシートに与えられるので、より効果的に運転者にリスクを認識させることができる。
(6)の態様によれば、運転者にリスクを回避する行動を強く促すことができる。
(8)によれば、近づいてくる虚像を視認する運転者に自車両の車輪で踏んだような感覚を知覚させることができる。
(9)の態様によれば、リスクの回避を促すことが運転者の体格の差などに影響されにくくなるようにできる。
(12)によれば、運転者にリスクを感じやすくさせることができる。
車両用情報提供装置100の構成の一例を示す図である。 車両用情報提供装置100が搭載された自車両Mの車室内の構成を例示した図である。 表示デバイス110の部分構成図である。 制御部180の処理の一例を示すフローチャートである。 表示デバイス110により運転者に視認させる虚像VIの位置の変化について説明する図である。 虚像VIを視認する運転者がフロントガラス越しに見る景色を示す図である。 表示可能領域A1内における運転者が視認する虚像VIの形状の時間変化を示す図である。 シート40が振動する状態を示す図である。 第1アラーム動作により運転者に与えられる刺激強度の経時変化を示すグラフである。 第1アラーム動作及び第2アラーム動作により運転者に与える刺激強度の経時変化を示すグラフである。 虚像VIを表示させる自車両Mの周囲の距離関係を説明する図である。 第1の刺激の後に第2の刺激を2回運転者に与える場合に運転者に与える刺激強度の経時変化を示すグラフである。 積算時間を説明するためのグラフである。 THWまたはTTCの積算時間を考慮した第1の刺激の後に第2の刺激を2回運転者に与える場合に運転者に与える刺激強度の経時変化を示すグラフである。 運転者のアイポイントが高い場合の自車両Mの周囲の距離関係を説明する図である。 運転者のアイポイントが低い場合の自車両Mの周囲の距離関係を説明する図である。
以下、図面を参照し、本発明の車両用情報提供装置、車両用情報提供方法、及びプログラムの実施形態について説明する。
図1は、車両用情報提供装置100の構成の一例を示す図である。車両用情報提供装置100は、例えば、表示デバイス110と、操作スイッチ140と、車室内カメラ145と、車両センサ150と、リスク指標取得部160と、振動部170と、制御部180と、を備える。表示デバイス110は、例えば、4輪の車両に搭載され、風景に重畳させて画像、例えば減速帯を模したアイコンの画像を視認させる。表示デバイス110は、HUD(Head Up Display)装置と称することができる。以下、車両用情報提供装置100を搭載した車両を自車両Mと称する。
図2は、車両用情報提供装置100が搭載された自車両Mの車室内の構成を例示した図である。一例として、車両用情報提供装置100は、自車両Mのフロントウインドシールドに画像を含む光を投光することで、観者に虚像を視認させる装置である。観者は、例えば運転者であるが、運転者以外の乗員であってもよい。また、表示装置は、自車両Mのフロントウインドシールドに取り付けられた光透過性を有する表示装置(例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)や、人が身体に装着するデバイスが有する透明な部材(バイザー、眼鏡のレンズなど)に実像が投光されることにより実現されてもよい。表示装置は、光透過性の表示装置がデバイスに取り付けられたものであってもよい。以下の説明では、表示装置は、自車両Mに搭載され、フロントウインドシールドに画像を含む光を投光する装置であるものとする。
自車両Mには、例えば、自車両Mの操舵を制御するステアリングホイール10と、車外と車室内とを区分するフロントウインドシールド20と、インストルメントパネル30とが設けられる。フロントウインドシールド20は、光透過性を有する部材である。表示デバイス110は、例えば、運転席のシート40の前方のフロントウインドシールド20の一部に設けられる表示可能領域A1に画像を含む光を投射する(投光する)ことで、シート40に着座した運転者に虚像VIを視認させる。以下の説明では、虚像を「画像」と称する場合がある。フロントウインドシールド20の右側には、車室内カメラ145が取り付けられている。シート40内には、振動部170が設けられている。
車両用情報提供装置100は、例えば、運転者にリスクに関する情報を含む情報を提供するための画像、例えば虚像VIを運転者に視認させる。リスクに関する情報を提供するための画像は、例えば、前走車に対する衝突リスク(衝突可能性)を可視化し、減速帯を模した虚像(バーチャルライン)を含む。車両用情報提供装置100は、例えば、車両の走行速度やリスクの大きさ等に応じて速度を変えながら移動するように虚像VIを運転者に視認させる。車両用情報提供装置100における表示デバイス110は、例えば、自車両Mの前方の道路上を自車両Mに近づくように虚像VIを運転者に視認させる。
自車両Mには、車両用情報提供装置100の他に、第1表示部50-1や第2表示部50-2が設けられてよい。第1表示部50-1は、例えば、インストルメントパネル30における運転席のシート40の正面付近に設けられ、運転者がステアリングホイール10の間隙から、或いはステアリングホイール10越しに視認可能な表示装置である。第2表示部50-2は、例えば、インストルメントパネル30の中央部に取り付けられる。第2表示部50-2は、例えば、自車両Mに搭載されるナビゲーション装置(不図示)により実行されるナビゲーション処理に対応する画像、またはテレビ電話における相手の映像等を表示する。また、第2表示部50-2は、テレビ番組を表示したり、DVDを再生したり、ダウンロードされた映画等のコンテンツを表示してもよい。
自車両Mには、操作スイッチ140が設けられる。操作スイッチ140は、例えば、シート40に着座した運転者が大きく体勢を変えることなく操作可能な位置に取り付けられている。操作スイッチ140は、例えば、第1表示部50-1の前方に設けられていてもよく、ステアリングホイール10のボス部に設けられていてもよく、ステアリングホイール10とインストルメントパネル30とを連結するスポークに設けられていてもよい。
図3は、表示デバイス110の部分構成図である。表示デバイス110は、例えば、筐体121内に、投光装置120と、光学機構122と、平面鏡123と、凹面鏡124と、透光カバー125とを収納する。これらの他、表示デバイス110は、各種センサやアクチュエータを備えるが、これらについては後述する。
投光装置120は、例えば、光源120Aと、表示素子120Bとを備える。光源120Aは、例えば、冷陰極管であり、運転者に視認させる虚像VIに対応する可視光を出力する。表示素子120Bは、光源120Aからの可視光の透過を制御する。表示素子120Bは、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)型の液晶表示装置(LCD)である。また、表示素子120Bは、複数の画素のそれぞれを制御して、光源120Aからの可視光の色要素ごとの透過程度を制御することで、虚像VIに画像要素を含ませ、虚像VIの形態(見え方)を決定付ける。以下では、表示素子120Bを透過し画像が含まれた可視光を画像光ILという。なお、表示素子120Bは、有機ELディスプレイであってもよく、この場合、光源120Aは省略されてよい。
光学機構122は、例えば、一以上のレンズを含む。各レンズの位置は、例えば光軸方向に調節可能となっている。光学機構122は、例えば、投光装置120が出力する画像光ILの経路上に設けられ、投光装置120から入射した画像光ILを通過させて、フロントウインドシールド20に向けて出射する。光学機構122は、例えば、レンズの位置を変更することで、運転者の視線位置P1から、画像光ILによる虚像が形成される形成位置P2までの距離(以下、虚像視認距離DTと称する)を調節することができる。運転者の視線位置P1は、凹面鏡124およびフロントウインドシールド20によって反射され画像光ILが集光される位置であり、この位置に運転者の目が存在することが想定される位置である。虚像視認距離DTは、厳密には上下方向の傾きを持つ線分の距離であるが、以下の説明において「虚像視認距離DTが7[m]」などと表現する場合、その距離は水平方向の距離を意味してもよい。
以下の説明において、俯角θを、運転者の視線位置P1を通る水平面と、運転者の視線位置P1から形成位置P2までの線分とがなす角度と定義する。虚像VIが下方に形成されているほど、すなわち、運転者が虚像VIを見る視線方向が下向きであるほど、俯角θは大きくなる。俯角θは、凹面鏡124の反射角度φと、後述するように表示素子120Bにおける元画像の表示位置とに基づいて決定される。反射角度φは、平面鏡123により反射された画像光ILが凹面鏡124に入射する入射方向と、凹面鏡124が画像光ILを出射する出射方向とのなす角である。
虚像VIの形成位置P2が例えば車両の前方における道路上である場合、虚像VIの位置が自車両Mから遠いほど、フロントウインドシールド20上における虚像VIの位置は高くなる。このため、例えば、虚像VIが自車両Mに近づくように移動する場合には、フロントウインドシールド20上における虚像VIの位置は低くなるように移動する。
平面鏡123は、光源120Aにより出射され表示素子120Bを通過した可視光(すなわち、画像光IL)を凹面鏡124の方向に反射させる。
凹面鏡124は、平面鏡123から入射した画像光ILを反射し、フロントウインドシールド20に向かって出射する。凹面鏡124は、自車両Mの幅方向の軸であるY軸回りに回転(回動)可能に支持される。
透光カバー125は、凹面鏡124からの画像光ILを透過させてフロントウインドシールド20に到達させると共に、筐体121内に埃や塵、水滴などの異物が入り込むことを抑制する。透光カバー125は、筐体121の上側部材に形成された開口部に設けられる。また、インストルメントパネル30にも開口部あるいは光透過性部材が設けられ、画像光ILは、透光カバー125とインストルメントパネル30の開口部或いは光透過性部材を透過してフロントウインドシールド20に到達する。
フロントウインドシールド20に入射した画像光ILは、フロントウインドシールド20によって反射され、運転者の視線位置P1に集光する。このとき、運転者は、画像光ILによって写し出される画像が自車両Mの前方に表示されているように感じる。
図1に戻り、車両用情報提供装置100の各部について説明する。表示デバイス110は、図3に示した投光装置120の他、レンズ位置センサ131と、凹面鏡角度センサ132と、環境センサ133と、光学系コントローラ134と、ディスプレイコントローラ135と、レンズアクチュエータ136と、凹面鏡アクチュエータ137とを備える。
レンズ位置センサ131は、光学機構122に含まれる一以上のレンズの位置を検出する。レンズ位置センサ131は、検出したレンズの位置を示すレンズ位置信号を生成し、制御部180に出力する。凹面鏡角度センサ132は、凹面鏡124の図3に示すY軸回りの回転角度を検出する。凹面鏡角度センサ132は、検出した回転角度を示す回転角度信号を生成し、制御部180に出力する。
環境センサ133は、表示デバイス110の周辺環境として、例えば、投光装置120や光学機構122の温度を検出する。環境センサ133は、検出した周辺環境を示す周辺環境信号を生成し、制御部180に出力する。環境センサ133は、周辺環境として自車両Mの周囲の照度を検出したり、自車両Mの速度、操舵角を検出したり、周辺に存在する物体(例えば、他車両、歩行者等の障害物)を検出したりしてもよい。
光学系コントローラ134は、制御部180の制御に応じて、レンズアクチュエータ136及び凹面鏡アクチュエータ137を制御する。ディスプレイコントローラ135は、制御部180の制御に応じて、投光装置120を制御する。
レンズアクチュエータ136は、光学機構122に連結されたモータ等を含み、光学機構122における一以上のレンズの位置を移動させ、虚像視認距離DTを調節する。凹面鏡アクチュエータ137は、凹面鏡124の回転軸に連結されたモータ等を含み、凹面鏡124の反射角度を調節する。凹面鏡アクチュエータ137は、光学系コントローラ134からの駆動信号を取得し、取得した駆動信号に基づいて、モータ等を駆動させて凹面鏡アクチュエータ137をY軸回りに回転させて、凹面鏡124の反射角度φを調節する。これにより、俯角θが調節される。
操作スイッチ140は、表示デバイス110による表示のオン/オフの切り替え指示や、虚像VIの位置を調節する指示を受け付ける。車室内カメラ145は、運転者の顔を撮像するドライバモニタカメラ(DMC)である。
車両センサ150は、自車両Mの車速(自車速)を測定する車速センサ、前走車の位置や速度を検出するレーダ装置、カメラ等を含む。車両センサ150は、検出した情報をリスク指標取得部160及び制御部180に出力する。
リスク指標取得部160は、車両センサ150により出力された情報等に基づいて、自車両Mおける前方状況に関連するリスク指標を検出する。リスク指標取得部160が検出するリスク指標は、例えば、自車両Mと自車両Mの前方を走行する前走車が接触する可能性に関する指標、例えば、自車両Mと前走車との車間時間(Time Headway、以下、THWともいう)や衝突余裕時間(Time-To Collision、以下、TTCともいう)を含む。リスク指標は、その他のリスク指標、例えば、自車両Mと前走車のとの間の車間距離、自車両Mの速度、自車両Mが静止物(障害物)や歩行者と接触する可能性を示す指標などでもよい。
リスク指標取得部160は、車両センサ150により出力される自車両Mの車速と、自車両Mと前走車の間の車間距離に基づいて、自車両Mと前走車との車間時間(換言すると、車頭時間)を算出する。リスク指標取得部160は、算出した車間時間をリスク指標として取得する。リスク指標取得部160は、取得したリスク指標としての車間時間を示す車間時間信号を制御部180に出力する。リスク指標取得部160は、ACC(Adaptive Cruise Control)やLKAS(Lane Keeping Assist System)などの運転支援を行うECU(Electronic Control Unit)であってもよい。リスク指標取得部160は、制御部180に包含されるソフトウェア機能部でもよい。
振動部170は、制御部180により出力された振動制御信号に基づいて、シート40に振動を与える。振動部170がシート40に与える振動には、例えば、シート40の座面の前端を上下動させるフロントチルト振動、座面を前後に移動させるスライド振動、座面及び背もたれを上下動させるリフター振動がある。振動部170がシート40に与える振動は、フロントチルト振動、スライド振動、リフター振動のうち少なくともいずれか1つの振動である。振動部170がシート40に与える振動はその他の振動でもよく、例えば、振動部170は、シート40の全体を一体として振動させてもよい。
制御部180は、例えば、取得部181と、提供情報決定部182と、表示デバイス制御部183と、振動制御部184とを備える。表示デバイス制御部183は、駆動制御部185と、表示制御部186とを備える。これらの構成要素は、それぞれ、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め制御部180のHDDやフラッシュメモリ等の記憶装置(不図示)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで制御部180のHDDやフラッシュメモリにインストールされてもよい。
取得部181は、リスク指標取得部160により出力される車間時間信号を取得する。取得部181は、取得した車間時間信号(リスク指標信号)に基づいて、リスク指標としての車間時間を取得する。リスク指標取得部160が、制御部180に包含されるソフトウェア機能部である場合、取得部181がリスク指標取得部として機能する。
提供情報決定部182は、取得部181により取得された車間時間信号が示す車間時間に基づいて、運転者に提供する提供情報を決定する。
表示デバイス制御部183における駆動制御部185は、例えば、操作スイッチ140からの操作内容に応じて、運転者が視認する虚像VIの位置を調節させる。例えば、駆動制御部185は、運転者の視線位置P1から表示可能領域A1を透過した空間にあるように視認される虚像VIの位置を、鉛直方向Zに関して上側(以下、上方向と称する)に移動させる指示を受け付けるための操作スイッチ140の操作が受け付けられた場合に、虚像VIの位置を表示可能領域A1の上方向に移動させる第1制御信号を光学系コントローラ134に出力する。虚像VIを上方向に移動させるとは、例えば、図3に示す運転者の視線位置に対する水平方向と、視線位置から虚像VIが視認される方向とのなす俯角θを小さくすることである。
また、駆動制御部185は、前述した虚像VIの位置を鉛直方向Zに関して下側(以下、下方向と称する)に移動させる指示を受け付けるための操作スイッチ140の操作が受け付けられた場合に、虚像VIの位置を表示可能領域A1内の下方向に移動させる第1制御信号を光学系コントローラ134に出力する。虚像VIをした下方向に移動させるとは、例えば、俯角θを大きくすることである。
駆動制御部185は、上述した処理のほか、提供情報決定部182により決定された提供情報に応じた視認態様で視認される虚像VIを運転者に視認させるための駆動制御信号を生成する。提供情報決定部182は、駆動制御部185が生成した駆動制御信号を表示デバイス110の光学系コントローラ134に出力する。
表示デバイス制御部183における表示制御部186は、表示デバイス110の投光装置120における表示素子120Bを制御する。表示制御部186は、例えば、提供情報決定部182により決定された提供情報に応じた視認態様で視認される虚像VIを運転者に視認させるための表示制御信号を生成する。表示制御部186は、生成した表示制御信号を表示デバイス110のディスプレイコントローラ135に出力する。
表示デバイス制御部183により駆動制御信号及び表示制御信号(以下、表示駆動制御信号)を出力された表示デバイス110の光学系コントローラ134及びディスプレイコントローラ135は、出力された表示駆動制御信号に応じて表示駆動制御され、投光装置120における表示や投光装置120により投射される光を俯角θ及び虚像視認距離DTを調整して、アラーム動作の一部として虚像VIを運転者に視認させる。
光学系コントローラ134は、駆動制御部185により出力された駆動制御信号に基づいて、レンズアクチュエータ136または凹面鏡アクチュエータ137を駆動する。ディスプレイコントローラ135は、表示制御部186により出力される表示制御信号に基づいて、投光装置120の表示素子120Bに表示される画像の内容や表示態様を制御し、投光装置120に所定の画像光ILを投光させる。画像の表示態様とは、例えば、画像の輝度、画像の表示位置(形成位置P2)、画像の大きさ等の態様である。
振動制御部184は、シート40に振動を与えるための振動制御信号を振動部170に出力して振動部170を制御する。振動制御部184は、提供情報決定部182により決定された提供情報に応じた振動態様でシート40に振動を与えるための振動制御信号を振動部170に出力する。振動制御部184は、例えば、虚像VIが自車両Mに接近するタイミングに応じて、シート40に振動を与えるように振動部170を制御する。
振動制御部184により振動制御信号を出力された振動部170は、出力された振動制御信号に応じて振動制御され、アラーム動作の一部としてシート40に振動を与える。光学系コントローラ134及びディスプレイコントローラ135が虚像VIを運転者に視認させることと振動部170がシート40に振動を与えることは、いずれもアラーム動作としてセットで実行される。アラーム動作における振動部170がシート40に振動を与えることは、後述するように第1振動と第2振動を発生させることを含む場合がある。
制御部180は、1回目のアラーム動作を表示デバイス110及び振動部170に実行させた後、第1時間間隔内に運転者が減速動作を実行していない場合には、2回目のアラーム動作を表示デバイス110及び振動部170に実行させてもよい。第1時間間隔は、例えば、あらかじめ一定の値に設定されていてもよいし、所定の条件、例えば、取得部181により取得された車間時間信号が示す車間時間などのリスク指標に基づいて、決定されてもよい。制御部180は、取得部181により取得されたリスク指標が大きいほど第1時間間隔を短く算出してもよい。
制御部180は、第1時間間隔を空けて、アラーム動作を複数回、例えば3回表示デバイス110及び振動部170に実行させてもよい。
次に、制御部180における処理について説明する。図4は、制御部180の処理の一例を示すフローチャートである。制御部180における制御の前段階として、リスク指標取得部160は、車両センサ150により検出された自車両Mと前走車との車間距離及び自車両Mの車速に基づき、車間距離を自車両Mの車速で除して、自車両Mと前走車との車間時間を算出する。リスク指標取得部160は、算出した車間時間を示す車間時間信号を制御部180に出力する。
制御部180は、リスク指標取得部160により出力された車間時間信号を取得部181において取得する(ステップS101)。続いて、提供情報決定部182は、取得部181により取得された車間時間信号が示す車間時間が、予め設定された車間時間の閾値未満であるか否かを判定する(ステップS103)。
取得部181により取得された車間時間信号が示す車間時間が閾値未満でない(閾値以上である)と提供情報決定部182が判定した場合、制御部180は、図4に示す処理を終了する。取得部181により取得された車間時間信号が示す車間時間が閾値未満であると判定した場合、表示デバイス制御部183及び振動制御部184は、表示駆動制御信号及び振動制御信号をそれぞれ、表示デバイス110及び振動部170に出力する(ステップS105)。
表示デバイス110及び振動部170は、1回目のアラーム動作(以下、第1アラーム動作)を実行する。具体的なアラーム動作として、表示デバイス110が虚像VIを運転者に視認させ、その後に振動部170がシート40に振動を与える。
ここで、第1アラーム動作における運転者に視認させる虚像VIの動き及びシート40の振動について説明する。まず、虚像VIの動きについて説明する。図5は、表示デバイス110により運転者に視認させる虚像VIの位置の変化について説明する図である。自車両Mは、矢印Yに示す方向に走行している。図中、P2-1は最初に設定される虚像VIの位置であり、P2-3は最後に設定される虚像VIの位置であり、P2-2はその途中に設定される虚像VIの位置である。ここでいう位置とは、自車両Mから見た相対位置であり、道路R上の絶対位置とは異なる。制御部180は、運転者が、虚像VIが道路Rに沿って自車両Mに近づいていると感じるように、レンズアクチュエータ136及び凹面鏡アクチュエータ137またはディスプレイコントローラ135を制御して虚像VIの位置を移動させる。
図中、Lは、位置P2-1から位置P2-3までの長さ(距離)である。位置P2-1に対応する俯角θは、例えば、表示デバイス110が虚像VIを視認させることができる最も小さい俯角であるが、これに代えて任意に設定された俯角であってもよい。位置P2-3に対応する俯角θは、運転者から自車両Mのボンネットに遮られずに視認可能な道路の限界位置に対応する。それよりも俯角θを大きくすると、ボンネットの先に虚像VIが視認されることとなり、運転者に与える違和感が大きい。
このように虚像VIの位置を制御することで、運転者から見た前方の風景は、図6および7に示すようになる。なお、制御部180は、虚像VIの自車両Mから見た相対位置を変化させるのに代えて、投光装置120の投光面(表示面)における虚像VIの元画像の表示位置および大きさを変化させることで、疑似的に虚像VIが近付いて見えるようにしてもよい。
図6は、虚像VIを視認する運転者がフロントガラス越しに見る景色を示す図である。表示デバイス110は、道路R上における自車両MのボンネットBNと前走車MFとの間における表示可能領域A1内において、減速帯を模した虚像VIが道路R上に存在し、それが自車両Mに近づくように運転者に視認させる。
図7は、表示可能領域A1内における運転者が視認する虚像VIの形状の時間変化を示す図である。表示デバイス110が上記のように虚像VIを運転者に視認させることにより、運転者は、虚像VIがだんだん近づいてくるように見える。こうして、制御部180は、虚像VIの形成位置P2を運転者に近づけていき、自車両Mが減速帯に近づく感覚を運転者に与える。制御部180は、虚像VIの形成位置P2を運転者に近づけて運転者に視認させるにあたり、例えば、ディスプレイコントローラ135に投光装置120を制御させて、虚像VIの形成位置P2が運転者に近づくほど幅が広くなるように投光装置120における虚像VIの占める範囲を変更してもよい。
続いて、シート40の振動制御について説明する。図8は、シート40が振動する状態を示す図である。シート40は、例えば、座面45と、背もたれ46と、ヘッドレスト47と、を備える。座面45は、運転者Uが腰かける部材である。背もたれ46は、運転者Uがもたれかかる部材である。ヘッドレスト47は、運転者Uの頭部を支持する部材である。
制御部180により制御される振動部170は、シート40の座面45や背もたれ46などに振動を与える。振動を与えられたシート40に着座する運転者Uは、シート40の振動を触覚により知覚する。運転者は、シート40の振動を受けることにより、自車両Mが減速帯を踏んだような意識を持つ。減速帯を踏んだような意識を与えることにより、運転者に対して減速を促すことができる。制御部180は、アラーム動作を表示デバイス110及び振動部170に実行させて、表示デバイス110が虚像VIを運転者に視認させ、振動部170がシート40に振動を与えることにより、運転者にリスクに関する情報を提供する。
図9は、第1アラーム動作により運転者に与えられる刺激強度の経時変化を示すグラフである。第1アラーム動作が開始されると、制御部180は、表示デバイス110を制御して虚像VIを視認させる。図中、G1の幅は虚像VIが視認させられる時間幅である。G1の幅は自車両Mの車速に応じて変更されてよい。続いて、制御部180は、第2時間間隔t2を空けて、振動部170を制御してシート40を振動させる。G2の幅はシート40が振動させられる時間幅である。
自車両Mが走行している間、運転者は、まず、第1の刺激としての虚像VIを視認することにより、自車両Mの前方に減速帯が存在するような意識を持つ。そのまま自車両Mが前方に向けて走行し、第2時間間隔t2を空けると、やがて自車両Mの車輪が減速帯を踏む位置に到達する。第2時間間隔t2は、第1の刺激を与えた後、第2の刺激を与えるまでの時間間隔である。自車両Mの車輪が減速帯を踏む位置に到達すると、制御部180は、第2の刺激となるシート40の振動を発生させるように振動部170を制御する。振動部170は、ヘッドレスト47に振動を与えてもよい。
第1の刺激は、自車両Mと前走車の間に減速帯を模した虚像VIを運転者に視認させ、虚像VIを運転者に知覚させることによる視覚に対する刺激である。第2の刺激は、第1の刺激として運転者に知覚させた虚像VIを自車両Mが疑似的に踏むことにより発生する振動を模した振動をシート40に実際に与え、シート40の振動を運転者に知覚させることによる触覚に対する刺激である。
図4に戻り、提供情報決定部182は、表示デバイス制御部183及び振動制御部184が第1アラーム動作を実行させた後、運転者が減速動作を実行していない時間の計測を開始する(ステップS107)。減速動作は、例えば、ブレーキペダルを踏む動作のほか、踏んでいたアクセルペダルを離すまたは緩める動作を含んでもよい。続いて、提供情報決定部182は、運転者が減速動作を実行したか否かを判定する(ステップS109)。
提供情報決定部182は、運転者が減速動作を実行していないと判定した場合、第1時間間隔を経たか否かを判定する(ステップS111)。提供情報決定部182は、取得部181により取得された車間時間信号が示す車間時間に基づいて、第1時間間隔を決定する場合、提供情報決定部182は、例えば、車間時間信号が示す車間時間が短いほど、言い換えると、リスク指標が大きいほど第1時間間隔を短く算出する。第1時間間隔は、1秒間などの一定の時間間隔に設定される。第1時間間隔は、車間時間の10%から90%の間のいずれかの時間に設定されてもよい。第1時間間隔は、他の時間に設定されていてもよい。
提供情報決定部182は、第1時間間隔を経ていないと判定した場合、処理をステップS109に戻す。提供情報決定部182が、第1時間間隔を経たと判定した場合、表示デバイス制御部183及び振動制御部184は、表示駆動制御信号及び振動制御信号を含む第2アラーム信号を生成し、第1アラーム信号に代えて表示デバイス110及び振動部170に出力する(ステップS113)。
表示デバイス110は、出力された第2アラーム信号に基づいて、2回目のアラーム動作(以下、第2アラーム動作)を実行する。具体的なアラーム動作として、表示デバイス110は、虚像VI運転者に視認させる。また、振動部170は、シート40に振動を与える。制御部180は、第1アラーム動作を実行させた場合と同様に、表示デバイス110に対する表示制御とシート40に振動を与えるための振動部170に対する振動制御を第2アラーム動作としてセットとして協調させる協調制御により、運転者に自車両Mが減速帯を踏む感覚を提供する。
ここで、第2アラーム動作における運転者に視認させる虚像VIの動き及びシート40の振動について説明する。図10は、第1アラーム動作及び第2アラーム動作により運転者に与える刺激強度の経時変化を示すグラフである。図10において、第2刺激を与える時間について、第1アラーム動作により運転者に与える刺激の例を実線で示し、第2アラーム動作により運転者に与える刺激の例を仮想線で示す。
運転者が減速動作を実行せずに第1時間間隔を経ると、リスク指標取得部160により検出されるリスク指標が大きくなっている。この場合には、第2アラーム動作により第1の刺激を与えてから第2の刺激を与えるまでの間の第2時間間隔t22は、第1アラーム動作により第1の刺激を与えてから第2の刺激を与えるまでの間の第2時間間隔t21よりも短く算出されている。このため、第2アラーム動作では、第1アラーム動作よりも運転者に対して第1の刺激と第2の刺激を与える間の時間が短くなる。このため、自車両Mの減速を運転者に対してより強く促すことができる。
提供情報決定部182は、表示デバイス制御部183及び振動制御部184が第2アラーム動作を実行させた後、運転者が減速動作を実行したか否かを判定する(ステップS115)。提供情報決定部182は、運転者が減速動作を実行していないと判定した場合に、処理をステップS113に戻す。
制御部180は、ステップS115の処理を繰り返すことにより、第2アラーム動作が実行されたた後に運転者が減速操作を実行することなく第1時間間隔を経た場合には、3回目の第3アラーム信号を出力して第2アラーム動作を実行させるようにしてもよい。このように、制御部180は、2回またはそれ以上の複数回のアラーム信号を出力して複数回のアラーム動作を実行させるようにしてもよい。この場合の第1時間間隔は、第1アラーム動作を実行させた後に計測される第1時間間隔と異なり、例えば短くもよい。
運転者が減速動作を実行したと提供情報決定部182が判定した場合、表示デバイス制御部183及び振動制御部184は、第2アラーム信号の出力を終了する(ステップS117)。ステップS109において、運転者が減速動作を実行したと提供情報決定部182が判定した場合にも、駆動制御部185、表示制御部186、及び振動制御部184は、アラーム信号の出力を終了する(ステップS117)。その後、制御部180は、図4に示す処理を終了する。
実施形態の車両用情報提供装置100は、虚像VIを運転者に視認させることによる知覚による刺激と、シート40の振動による刺激とを運転者に与えることにより、車両の前方に存在するリスクを運転者に知らせている。さらに、第1の刺激は、減速帯の虚像VIを運転者に視認させることであり、第2の刺激は、この減速帯を自車両Mが踏んだことを表現する振動である。このため、運転者は、複数の刺激により、しかも減速帯を踏んだ際の感覚に近い感覚でリスクを認識できるので、適切な予防安全を図ることにより、交通の安全性を向上させることができる。
上記の実施形態において、車両用情報提供装置100は、1回のアラーム動作において、虚像VIを視認させた後、振動をシート40に与える回数について言及していないが、虚像VIを視認させた後、2回の振動をシート40に与えもよい。この場合、第1の刺激を運転者に与えた後、第2の刺激を運転者に2回与えられる。例えば、車両が減速帯上を通過すると、車両の前輪が減速帯を踏んだ後に車両の後輪が減速帯を踏むので、運転者には、車両が減速帯を踏んだ際の振動が2回発生したように感じられることになる。
そこで、制御部180は、例えば、1回のアラーム動作において、虚像VIを疑似的に自車両Mの前輪で踏んだことを表現する第1振動と、第1振動の後に、虚像VIを疑似的に自車両Mの後輪で踏んだことを表現する第2振動と、をシート40に与えるように、振動部170を制御してもよい。図11は、虚像VIを表示させる自車両Mの周囲の距離関係を説明する図である。図12は、第1の刺激の後に第2の刺激を2回運転者に与える場合に運転者に与える刺激強度の経時変化を示すグラフである。図12において、第1の刺激はグラフG1、第2の刺激のうち、第1振動の刺激はグラフG21、第2振動の刺激はグラフG22で表される。
例えば、位置P2-1から位置P2-3までの長さ(距離)を第1距離L、自車両Mの前輪FWと虚像VIが表示される自車両Mに最も近い位置である位置P2-3の間の長さを第2距離D、自車両Mのホイールベース長さを第3距離Wとし、自車両Mの車速をVとする。この場合の第1の刺激を与える時間(虚像VIを運転者に視認させる時間、以下、第1刺激時間)は、例えば、第1距離L/車速Vとする。また、第1の刺激を与えた後、第2の刺激のうち第1振動による刺激を与えるまでの時間間隔は、例えば、第2距離D/車速Vとする。この時間間隔は、第2時間間隔と同値である。また、第2の刺激のうち第1振動による刺激を与えた後に第2振動を与えるまでの時間(以下、第2刺激時間)は、例えば、第3距離W/車速Vとする。
このように、1回のアラーム動作において、虚像VIを視認させた後、2回の振動をシート40に与えて、第1の刺激を運転者に与えた後、第2の刺激を運転者に2回与えることにより、さらに現実に近い感覚の刺激を運転者に与えることができる。さらに、第1刺激時間、第2時間間隔、及び第2刺激時間を上記の各式で求めることにより、さらに現実に近い感覚の刺激を運転者に与えることができる。
また、制御部180は、第1刺激時間、第2時間間隔、第2刺激時間を、THWまたはTTCの積算時間に基づいて調整してもよい。図13は、積算時間を説明するためのグラフである。例えば、自車両Mが走行している間において、THWまたはTTCが所定の閾値TH1を下回る時間を積算することにより、THWまたはTTCの積算時間を求める。
図14は、THWまたはTTCの積算時間を考慮した第1の刺激の後に第2の刺激を2回運転者に与える場合に運転者に与える刺激強度の経時変化を示すグラフである。この場合、制御部180は、例えば、積算時間に基づく係数α(0<α≦1)を設定する。係数αは、積算時間が長いほど小さい値に設定される。すなわち、積算時間が長くなると、自車両Mの車速があたかも早くなっているかのように感じさせるために、各刺激の与える間隔を徐々に短くする。このため、第1刺激時間、第2時間間隔、第2刺激時間は、それぞれTHWまたはTTCの積算時間が0である場合の第1刺激時間、第2時間間隔、第2刺激時間にそれぞれ係数αを乗じた値とする。このように、THWまたはTTCの積算時間に基づいて第1刺激時間、第2時間間隔、第2刺激時間を調整することにより、減速行動を好適に促すことができる。
また、制御部180は、運転者のアイポイントに基づいて、第2時間間隔を調整してもよい。以下、運転者のアイポイントに基づいて第2時間間隔を調整する例について説明する。図15は、運転者のアイポイントが高い場合の自車両Mの周囲の距離関係を説明する図である。図16は、運転者のアイポイントが低い場合の自車両Mの周囲の距離関係を説明する図である。
運転者のアイポイントが高い場合には、運転者は、道路Rにおける自車両Mに近い範囲までを視野EFに含められる。一方、運転者のアイポイントが低い場合には、運転者は、アイポイントが高い場合よりも自車両Mから遠い位置までしか視野に含めることができない。このため、第2距離DHは、運転者のアイポイントが高い場合の方が、アイポイントが低い場合の第2距離DLよりも短くなる。
このため、制御部180は、運転者のアイポイントが高くなるに応じて第2時間間隔(第2距離D/車速V)を短く算出する。このように第2時間間隔を算出することにより、さらに現実に近い感覚の刺激を運転者に与えることができる。運転者のアイポイントの高さは、どのように検出してもよい。運転者のアイポイントの高さは、例えば、車室内カメラ145により撮像された運転者の顔を含む画像を画像解析することにより検出してもよい。運転者のアイポイントの高さは、例えば、運転者が手動で設定する虚像VIを視認する位置に基づいて推定してもよい。
上記の実施形態において、制御部180は、リスク指標取得部160により出力されたリスク指標によらずに振動部170によりシート40に与える振動を調整していない。これに対して、制御部180は、リスク指標取得部160により出力されたリスク指標に基づいて、振動部170によりシート40に与える振動を調整してもよい。例えば、制御部180は、リスク指標取得部160により出力されるリスク指標の増加に応じて、虚像VIが運転者に近づく速さが速くなるとともに、振動部170によりシート40に与える振動の振動間隔を短くしたり振幅を大きくしたりしてもよい。この場合、例えば、リスク指標が増加することに連動して、例えば、リスク指標に比例または反比例などして、振動間隔を短くしたり振幅を大きくしたりしてもよい。このような制御をすることにより、減速行動を好適に促すことができる。
上記の実施形態では、車両用情報提供装置100は、4輪車両に搭載されているが、2輪車両に搭載されていてもよい。この場合、車両用情報提供装置100が2輪車両に搭載される場合には、表示デバイス110に代えて、運転者が装着するヘルメットのシールドを視認する運転者に虚像を視認させてもよい。また、シート40に振動を与える振動部170に代えて、2輪車両のシートに振動を与える振動部を設けてもよい。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、
自車両の前方状況に関連するリスク指標を取得し、
前記自車両の前方の風景に重畳させて、画像を前記自車両の運転者に視認させる表示デバイスを、前記自車両の前方状況に関連するリスク指標に基づいて、前記自車両に近づくように移動する画像を前記自車両の運転者に視認させるように制御し、
前記画像が前記運転者に接近するタイミングに応じて、前記運転者が着座するシートに振動を与えるように振動部を制御する、
ように構成されている、車両用情報提供装置。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
10…ステアリングホイール
20…フロントウインドシールド
30…インストルメントパネル
40…シート
45…座面
46…背もたれ
47…ヘッドレスト
50-1…第1表示部
50-2…第2表示部
100…車両用情報提供装置
110…表示デバイス
120…投光装置
120A…光源
120B…表示素子
121…筐体
122…光学機構
123…平面鏡
124…凹面鏡
125…透光カバー
131…レンズ位置センサ
132…凹面鏡角度センサ
133…環境センサ
134…光学系コントローラ
135…ディスプレイコントローラ
136…レンズアクチュエータ
137…凹面鏡アクチュエータ
140…操作スイッチ
145…車室内カメラ
150…車両センサ
160…リスク指標取得部
170…振動部
180…制御部
181…取得部
182…提供情報決定部
183…表示デバイス制御部
184…振動制御部
185…駆動制御部
186…表示制御部
A1…表示可能領域
BN…ボンネット
D,DH,DL…第2距離
DT…虚像視認距離
EF…視野
FW…前輪
IL…画像光
M…自車両
MF…前走車
P1…視線位置
P2…形成位置
R…道路
t2,t21,t22…第2時間間隔
TH1…閾値
U…運転者
VI…虚像
W…第3距離
α…係数
θ…俯角
φ…反射角度

Claims (13)

  1. 自車両の前方状況に関連するリスク指標を取得するリスク指標取得部と、
    前記自車両の前方の風景に重畳させて、画像を前記自車両の運転者に視認させる表示デバイスと、
    前記運転者が着座するシートに振動を与える振動部と、
    前記リスク指標に基づいて、前記自車両に近づくように移動する画像を前記運転者に視認させるように前記表示デバイスを制御し、前記画像が前記運転者に接近するタイミングに応じて、前記シートに振動を与えるように前記振動部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記画像を前記運転者に視認させた後、前記運転者のアイポイントに応じて算出される第2時間間隔を空けて、前記シートに振動を与えるように前記振動部を制御する、
    車両用情報提供装置。
  2. 前記リスク指標は、前記自車両と前記自車両の前方を走行する前走車との車間距離または自車速のうち少なくとも一方を含む、
    請求項1に記載の車両用情報提供装置。
  3. 前記リスク指標は、更に、前記車間距離および前記自車速に基づいて算出された車間時間を含む、
    請求項2に記載の車両用情報提供装置。
  4. 前記表示デバイスは、前記自車両の前方の道路上を前記自車両に近づくように前記画像を前記運転者に視認させ、
    前記制御部は、前記画像を疑似的に前記自車両の前輪で踏んだことを表現する第1振動と、
    前記第1振動の後に、前記画像を疑似的に前記自車両の後輪で踏んだことを表現する第2振動と、を前記シートに与えるように、前記振動部を制御する、
    請求項1から3のうちいずれか1項に記載の車両用情報提供装置。
  5. 前記制御部は、前記画像を前記運転者に視認させるように前記表示デバイスを制御し、その後に、前記シートに振動を与えるように前記振動部を制御することを、第1時間間隔を空けて、複数回実行する、
    請求項1から4のうちいずれか1項に記載の車両用情報提供装置。
  6. 前記制御部は、前記リスク指標が大きいほど前記第1時間間隔を短く算出する、
    請求項5に記載の車両用情報提供装置。
  7. 前記制御部は、前記画像を前記自車両の前方の道路に重畳して前記運転者に視認させ得る領域と前記自車両の前輪との間の距離及び自車速に基づいて前記第2時間間隔を算出する、
    請求項に記載の車両用情報提供装置。
  8. 前記制御部は、前記運転者のアイポイントが高くなるのに応じて前記第2時間間隔を短く算出する、
    請求項1から7のうちいずれか1項に記載の車両用情報提供装置。
  9. 前記制御部は、前記リスク指標の増加に応じて前記自車両に近づく前記画像の速さを速くするとともに、前記第1時間間隔を短く算出する、
    請求項5に記載の車両用情報提供装置。
  10. 前記制御部は、前記リスク指標の増加に応じて前記自車両に近づく前記画像の速さを速くするとともに、第2時間間隔を短く算出する、
    請求項から9のうちいずれか1項に記載の車両用情報提供装置。
  11. 前記制御部は、前記リスク指標の増加に応じて前記振動の振幅を大きく制御する、
    請求項または10に記載の車両用情報提供装置。
  12. コンピュータが、
    自車両の前方状況に関連するリスク指標を取得し、
    前記自車両の前方の風景に重畳させて、画像を前記自車両の運転者に視認させる表示デバイスを、前記自車両の前方状況に関連するリスク指標に基づいて、前記自車両に近づくように移動する画像を前記自車両の運転者に視認させるように制御し、
    前記画像が前記運転者に接近するタイミングに応じて、前記運転者が着座するシートに振動を与えるように振動部を制御し、
    前記コンピュータが、前記画像を前記運転者に視認させた後、前記運転者のアイポイントに応じて算出される第2時間間隔を空けて、前記シートに振動を与えるように前記振動部を制御する、
    車両用情報提供方法。
  13. コンピュータに、
    自車両の前方状況に関連するリスク指標を取得させ、
    前記自車両の前方の風景に重畳させて、画像を前記自車両の運転者に視認させる表示デバイスを、前記自車両の前方状況に関連するリスク指標に基づいて、前記自車両に近づくように移動する画像を前記自車両の運転者に視認させるように制御させ、
    前記画像が前記運転者に接近するタイミングに応じて、前記運転者が着座するシートに振動を与えるように振動部を制御させ
    前記コンピュータに、前記画像を前記運転者に視認させた後、前記運転者のアイポイントに応じて算出される第2時間間隔を空けて、前記シートに振動を与えるように前記振動部を制御させる、
    プログラム。
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