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JP7552902B2 - 検知期間設定装置、検知期間設定方法、及びプログラム - Google Patents
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検知期間設定装置、検知期間設定方法、及びプログラム Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 2021年2月15日にhttps://www.ieice-taikai.jp/2021general/jpn/webpro/_html/cs.html#b_11にて公開 2021年2月23日にhttps://www.ieice-taikai.jp/2021general/jpn/program.htmlにて公開 2020年7月9日にhttps://www.ieice.org/ken/paper/20200717T1ZH/にて公開
本発明は、検知期間設定装置、検知期間設定方法、及びプログラムに関する。
1つ又は複数の装置で構成されるシステムの各時点におけるシステム状態を表す時系列データを用いて、当該システムの非定常変動を検知する技術が従来から知られている。ここで、非定常変動とは非定常的に発生するシステムの状態変動のことであり、例えば、システムに含まれる一部の装置の故障に伴う状態変動やシステム状態に影響を与える外的要因の発生に伴う状態変動等のことである。具体例を挙げれば、例えば、各時点におけるシステム状態を表すデータの項目がシステムを構成する各装置の「リクエスト処理数」であるとした場合、非定常変動としては、一部の装置の故障に伴う当該装置のリクエスト処理数の減少及びそれに伴う他の装置のリクエスト処理数の増加、システム状態に影響を与えるイベントの発生に伴う総リクエスト処理数の増加又は減少等が挙げられる。なお、例えば、システムを構成する装置数をM、各時点におけるシステム状態を表すデータの項目数をKとすれば当該データはM×K次元のベクトルで表すことができるため、時点数がNである場合、1つ又は複数の装置で構成されるシステムの各時点におけるシステム状態を表す時系列データはN個のM×K次元データで構成される。
一般的に、正解ラベルが付与されていないデータを用いて、非定常変動等の異常を検知する場合、システムの定常状態を定義した上で、この定常状態を逸脱する異常値(外れ値)を検知することが行われている。上記のような複数次元(1次元も含む)のデータから異常値を検知する技術としては、例えば、非特許文献1~非特許文献3に記載されている技術が知られている。
例えば、時点1から時点NにおけるM個の装置のリクエスト処理数の観測値が時系列データ(つまり、N個のM次元データで構成される時系列データ)として得られており、各M次元データは異常値を含まないか又は異常値を含んでいたとしても圧倒的に少数であるものとする。このとき、各装置の定常状態が変化しないものとすると、各装置のリクエスト処理数は一定値周辺に分布すると考えられるため、N個のM次元データに対して一定値周辺で分布するM次元分布を仮定することができる。非特許文献1では、このM次元分布としてM次元正規分布を仮定した上で、新たなM次元データが観測される度にM次元正規分布の標本平均からのマハラノビス距離を算出し、その算出値の多寡に応じて異常判定する方法が提案されている。また、非特許文献2では、K-Means法等のクラスタリング手法によりN個のM次元データをクラスタに分類すると共に経験則等の何等かのルールに基づいて各クラスタに対して正常又は異常を表すラベルを付与した上で、新たなM次元データが観測される度に最も近いクラスタ中心を持つクラスタのラベルから異常判定する方法が提案されている。このように、非特許文献1及び2では、各時点におけるシステムの状態(つまり、各時点におけるシステムのスナップショット)に着目して異常を検知する方法が提案されている。
非特許文献1及び2で提案されている方法では、各時点におけるシステムの状態に着目しているため、定常状態においても時間変動や週変動等の周期変動によってシステム状態の定常的な変動(以下、「定常変動」ともいう)が繰り返されている場合には定常変動とそれ以外の非定常変動とを区別することが難しく、定常変動を非定常変動と誤検知したり、非定常変動の検知漏れが発生したりする可能性がある。これに対して、非特許文献3では、時間経過に伴うシステムの状態遷移に着目して異常を検知する方法(非定常変動検知技術)が提案されており、システム状態の定常変動と区別して非定常変動を検知可能としている。
N.Ye et al., "An anomaly detection technique based on a chi-square statistic for detecting intrusions into information systems," Quality and Reliability Engineering, Vol.17 (2), 2001. G.Munz et al., "Traffic Anomaly Detection Using K-Means Clustering," Computer Science, 2007. 高橋, 池上, "多次元時系列データにおける非定常変動検知技術の提案," 信学技報, CQ2020-32, pp.57-62, July 2020.
ここで、非特許文献3で提案されている方法では、システム状態を表す時系列データをクラスタリングし、滞在期間(異なるクラスタに遷移するまでの時点数)付きクラスタ遷移系列を作成した上で、それらの中で出現確率が低く、かつ、所定のクラスタ遷移パターンに合致する部分系列に対応する期間の全期間又はその一部の期間を非定常変動発生期間としている。しかしながら、非特許文献3では、非定常変動発生期間をどのように設定すべきかについては言及されていない。一方で、非定常変動発生期間の設定の仕方によっては不適切な非定常変動検知となることがある。例えば、上記の部分系列に対応する期間が長期間にわたっており、その全期間を非定常変動発生期間とした場合、長期間にわたってアラート等が発報されることになり適切な非定常変動検知とは言えないと考えられる。
本発明の一実施形態は、上記の点に鑑みてなされたもので、非定常変動を検知する際に適切な検知期間を設定することを目的とする。
上記目的を達成するため、一実施形態に係る検知期間設定装置は、1又は複数の装置で構成されるシステムの各時点におけるシステム状態を表す時系列データをクラスタリングすることで作成されたクラスタID系列を入力するクラスタID系列入力部と、前記クラスタID系列中で異なるクラスタに遷移するまでの時点数を表す滞在期間が、前記異なるクラスタに遷移するまでのクラスタIDに付与されたクラスタ遷移系列の部分系列であって、所定の系列長で、かつ、少なくとも出現確率が所定の閾値を下回る部分系列を、前記システムの非定常状態を表す非定常クラスタ遷移部分系列として入力する非定常系列入力部と、前記クラスタID系列を用いて、前記非定常クラスタ遷移部分系列を構成する各クラスタIDについて、前記非定常クラスタ遷移部分系列が非定常状態を表すことに対する前記クラスタIDの寄与度を算出する算出部と、前記寄与度を用いて、前記非定常クラスタ遷移部分系列を構成する各クラスタIDの中から非定常要因クラスタを抽出する抽出部と、前記非定常クラスタ遷移部分系列に対応する期間のうち、前記非定常要因クラスタに対応する期間を、前記非定常状態の変動が発生している期間として設定する設定部と、を有することを特徴とする。
非定常変動を検知する際に適切な検知期間を設定することができる。
本実施形態に係る検知期間設定装置の機能構成の一例を示す図である。 本実施形態に係る検知期間設定処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る検知期間設定装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、1又は複数の装置で構成されるシステムの各時点におけるシステム状態を表す時系列データを用いて、システム状態の定常変動と区別して非定常変動を検知する際に、適切な期間を非定常変動の発生期間として自動的に設定することが可能な検知期間設定装置10について説明する。なお、非定常変動の発生期間とは非定常変動の発生が検知された期間のことであり、「非定常変動の検知期間」又は単に「検知期間」等と呼ばれてもよい。
本実施形態に係る検知期間設定装置10を非特許文献3等で提案されている非定常変動検知技術と組み合わせることで、非定常変動の発生期間を適切かつ自動的に設定することが可能となり、定常変動(例えば、時間変動や週変動等の平常時に観測されるシステム状態の定常的な変動)と区別しての非定常変動の検知を人間の判断を介さずに高精度に実施することができるようになる。
<非定常変動検知技術>
まず、非特許文献3等で提案されている非定常変動検知技術の概略について説明する。
以下では、データ観測期間の時点数をNとして、N個の多次元データ(システムを構成する装置数×当該装置の状態を表す項目数次元のデータ、又は、システムを構成する装置数×当該装置の状態を表す項目数×時間窓に含まれる時点数次元のデータ)で構成される時系列データが観測されたものとする。
このとき、非定常変動検知技術では、以下のStep1~Step4により非定常変動の発生期間を検知する。なお、非定常変動検知技術の詳細については非特許文献3等を参照されたい。
Step1:N個の多次元データをクラスタリングすることで、各多次元データを各クラスタに分類する。これにより、N個の多次元データに対応するクラスタID系列が得られる。
Step2:クラスタID系列中で異なるクラスタに遷移するまでの滞在期間(つまり、異なるクラスタに遷移するまでの時点数)をカウントした上で、異なるクラスタに遷移するまでのクラスタIDに対して当該滞在期間を付与した滞在期間付きクラスタ遷移系列を作成し、その中から所定の系列長の滞在期間付きクラスタ遷移部分系列を作成する。また、各滞在期間付きクラスタ遷移部分系列の発生件数とその出現確率を算出する。
例えば、クラスタID系列がc→c→c→c→c→c→cといったものである場合、時点1のクラスタID「c」の滞在期間は1、時点2~時点4のクラスタID「c」の滞在期間は3、時点5~時点6のクラスタID「c」の滞在期間は2、時点7のクラスタID「c」の滞在期間は1となる。このため、滞在期間付きクラスタ遷移系列は、例えば、c|1→c|3→c|2→c|1と表すことができる。したがって、例えば、所定の系列長が3である場合、滞在期間付きクラスタ遷移部分系列は、c|1→c|3→c|2とc|3→c|2→c|1になる。
Step3:滞在期間付きクラスタ遷移部分系列の中から出現確率が所定の閾値を下回る、又は、所定のクラスタ遷移パターンに合致し、かつ、出現確率が所定の閾値を下回る滞在期間付きクラスタ遷移部分系列を抽出する。以下、この抽出された滞在期間付きクラスタ遷移部分系列を「非定常クラスタ遷移部分系列」ともいう。
なお、所定のクラスタ遷移パターンとしては、例えば、X→Y→Xといった遷移パターンが考えられる。このため、例えば、上記の滞在期間付きクラスタ遷移部分系列c|1→c|3→c|2の出現確率が所定の閾値を下回っている場合は、この滞在期間付きクラスタ遷移部分系列は非定常クラスタ遷移部分系列として抽出される。
Step4:そして、非定常クラスタ遷移部分系列とクラスタID系列とを用いて、非定常変動発生期間を検知する。すなわち、当該クラスタID系列中で当該非定常クラスタ遷移部分系列に合致するクラスタ遷移パターンの期間の全期間又はその一部の期間を非定常変動発生期間として検知する。
以下では、データ観測期間の各時点をn(n=1,・・・,N)として、クラスタID系列を構成する時点nのクラスタIDをc(n)とする。また、非定常クラスタ遷移部分系列の系列長をL、上記のStep3で抽出された非定常クラスタ遷移部分系列の数をKとして、k(k=1,・・・,K)番目の非定常クラスタ遷移部分系列のl(l=1,・・・,L)番目のクラスタIDをckl、当該クラスタIDの滞在期間(時点数)をdklとする。このとき、k番目の系列長Lの非定常クラスタ遷移部分系列をck1|dk1→ck2|dk2→・・・→ckL|dkLと表す。
ここで、Lは2以上であり、各滞在期間dklも1以上である。このため、例えば、非定常クラスタ遷移部分系列に合致するクラスタ遷移パターンの期間の全期間を非定常変動発生期間とすると、時点Σklにわたってアラート等が発報されることになり、緩やかなクラスタ遷移が観測される時系列データ(つまり、各クラスタにおける滞在期間が長い時系列データ)においては適切な非定常変動検知とは言えないと考えられる。
そこで、本実施形態に係る検知期間設定装置10により、非定常クラスタ遷移部分系列に合致するクラスタ遷移パターンの期間の中から適切な期間を非定常変動発生期間(つまり、検知期間)として設定する。これにより、上述したような長期間にわたってアラート等が発報されるといった不適切な非定常変動検知を防止することが可能となる。
<機能構成>
まず、本実施形態に係る検知期間設定装置10の機能構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る検知期間設定装置10の機能構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る検知期間設定装置10は、クラスタID系列入力部101と、非定常系列入力部102と、非定常要因クラスタ抽出部103と、検知期間設定部104と、出力部105とを有する。ここで、本実施形態に係る検知期間設定装置10には、上記のStep1~Step3の処理を実行する非定常変動検知装置20で作成されたクラスタID系列と非定常クラスタ遷移部分系列とが与えられるものとする。
クラスタID系列入力部101は、クラスタID系列を入力する。ここで、クラスタID系列はN個のクラスタIDの系列であり、c(1)→c(2)→・・・→c(N)と表される。
なお、クラスタID系列入力部101は、例えば、通信ネットワークを介して非定常変動検知装置20からクラスタID系列を受信することで、当該クラスタID系列を入力すればよい。ただし、これ以外にも、例えば、非定常変動検知装置20で作成されたクラスタID系列が補助記憶装置等に格納されている場合には、クラスタID系列入力部101は、この補助記憶装置等からクラスタID系列を読み込むことで当該クラスタID系列を入力してもよい。又は、例えば、クラスタID系列入力部101は、非定常変動検知装置20で作成されたクラスタID系列を保持している他の装置等から当該クラスタID系列を受信することで入力してもよい。
非定常系列入力部102は、K個の系列長Lの非定常クラスタ遷移部分系列ck1|dk1→ck2|dk2→・・・→ckL|dkL(k=1,・・・,K)を入力する。
なお、非定常系列入力部102は、クラスタID系列入力部101と同様に、例えば、通信ネットワークを介して非定常変動検知装置20から非定常クラスタ遷移部分系列を受信することで、当該非定常クラスタ遷移部分系列を入力すればよい。ただし、これ以外にも、例えば、非定常変動検知装置20で作成された非定常クラスタ遷移部分系列が補助記憶装置等に格納されている場合には、非定常系列入力部102は、この補助記憶装置等から非定常クラスタ遷移部分系列を読み込むことで当該非定常クラスタ遷移部分系列を入力してもよい。又は、例えば、非定常系列入力部102は、非定常変動検知装置20で作成された非定常クラスタ遷移部分系列を保持している他の装置等から当該非定常クラスタ遷移部分系列を受信することで入力してもよい。
非定常要因クラスタ抽出部103は、クラスタID系列入力部101により入力されたクラスタID系列を用いて、非定常系列入力部102により入力された非定常クラスタ遷移部分系列を構成するクラスタIDの中から、当該非定常クラスタ遷移部分系列が非定常状態を表すと判定される要因となった可能性の高いクラスタID(以下、非定常要因クラスタともいう。)を抽出する。
より具体的には、非定常要因クラスタ抽出部103は、系列長Lの非定常クラスタ遷移部分系列ck1|dk1→ck2|dk2→・・・→ckL|dkLを構成する各クラスタIDであるckl(l=1,2,・・・,L)について、当該非定常クラスタ遷移部分系列が非定常状態を表すと判定されるにあたっての当該クラスタIDの寄与度(以下、非定常判定寄与度ともいう。)δ(ckl)を算出した上で、当該非定常判定寄与度が最も高い又は当該非定常判定寄与度が所定の閾値を上回るクラスタIDを非定常要因クラスタckl として抽出する。
検知期間設定部104は、時点n=1,2,・・・,Nの中から、非定常系列入力部102により入力された非定常クラスタ遷移部分系列ck1|dk1→ck2|dk2→・・・→ckL|dkLが発生している期間を抽出した上で、更にその期間の中で非定常要因クラスタckl に滞在している期間を抽出し、この抽出した期間を非定常変動発生期間(検知期間)として設定する。
出力部105は、検知期間設定部104により設定された非定常変動発生期間(検知期間)を出力する。なお、出力部105は、任意の出力先に非定常変動発生期間を出力すればよい。例えば、出力部105は、通信ネットワークを介して非定常変動検知装置20やその他のサーバ装置等に非定常変動発生期間を出力してもよいし、ディスプレイ等に非定常変動発生期間を出力してもよいし、補助記憶装置等に非定常変動発生期間を出力してもよい。
なお、図1に示す例では検知期間設定装置10と非定常変動検知装置20とが異なる装置であるものとしているが、これは一体の装置で構成されていてもよい。すなわち、検知期間設定装置10と非定常変動検知装置20とが一体の装置で構成されており、この装置が上記のStep1~Step3の処理を実行すると共に、クラスタID系列入力部101と、非定常系列入力部102と、非定常要因クラスタ抽出部103と、検知期間設定部104と、出力部105とを有していてもよい。また、更に、検知期間設定装置10は、非定常変動発生期間が得られたことに応じて、非定常変動の検知対象のシステムに対して種々の制御(例えば、システムの全部又は一部の装置を停止させる、安全な運転に切り替える、待機系に切り替える等)を行ってもよい。
<検知期間設定処理>
次に、本実施形態に係る検知期間設定処理について、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る検知期間設定処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS101:まず、クラスタID系列入力部101は、非定常変動検知装置20が上記のStep1の処理を実行することで作成されたクラスタID系列c(1)→c(2)→・・・→c(N)を入力する。
ステップS102:次に、非定常系列入力部102は、非定常変動検知装置20が上記のStep2~Step3の処理を実行することで作成されたK個の系列長Lの非定常クラスタ遷移部分系列ck1|dk1→ck2|dk2→・・・→ckL|dkL(k=1,・・・,K)を入力する。
ステップS103:次に、非定常要因クラスタ抽出部103は、上記のステップS101で入力されたクラスタID系列c(1)→c(2)→・・・→c(N)を用いて、上記のステップS102で入力された非定常クラスタ遷移部分系列ck1|dk1→ck2|dk2→・・・→ckL|dkL毎に、その非定常クラスタ遷移部分系列を構成するクラスタIDの中から非定常要因クラスタを抽出する。
すなわち、非定常要因クラスタ抽出部103は、系列長Lの非定常クラスタ遷移部分系列ck1|dk1→ck2|dk2→・・・→ckL|dkL毎に、その非定常クラスタ遷移部分系列を構成する各クラスタIDの非定常判定寄与度δ(ckl)を算出した上で、当該非定常判定寄与度が最も高い又は当該非定常判定寄与度が所定の閾値を上回るクラスタIDを非定常要因クラスタckl として抽出する。これにより、k=1,・・,Kに対してそれぞれ1つ以上の非定常要因クラスタckl が抽出される。
ここで、非定常判定寄与度δ(ckl)は、クラスタID系列c(1)→c(2)→・・・→c(N)に基づいて算出する。例えば、クラスタID系列c(1)→c(2)→・・・→c(N)におけるcklの出現確率をφ(ckl)として、その逆数1/φ(ckl)を非定常判定寄与度δ(ckl)とすればよい。又は、例えば、クラスタID系列c(1)→c(2)→・・・→c(N)におけるcklの出現確率φ(ckl)を単調非増加関数fで変換した値f(φ(ckl))を非定常判定寄与度δ(ckl)としてもよい。
ステップS104:次に、検知期間設定部104は、上記のステップS102で入力された非定常クラスタ遷移部分系列毎に、時点n=1,2,・・・,Nの中から、その非定常クラスタ遷移部分系列ck1|dk1→ck2|dk2→・・・→ckL|dkLが発生している期間を抽出した上で、更にその期間の中で非定常要因クラスタckl に滞在している期間を抽出し、この抽出した期間を非定常変動発生期間(検知期間)として設定する。これにより、k=1,・・・,Kの非定常クラスタ遷移部分系列に対してそれぞれ非定常変動発生期間が設定される。
例えば、或るkについて、非定常クラスタ遷移部分系列ck1|dk1→ck2|dk2→・・・→ckL|dkLが発生している期間がn',n'+1,・・・,n'+M(Mは、M≧Lを満たす整数)であり、このうち非定常要因クラスタckl に滞在している期間がn'+s,・・・,n'+s'(sはs≧1を満たす整数、s'はM≧s'≧sを満たす整数)であった場合、n=n'+s,・・・,n'+s'が非定常変動発生期間となる。
ステップS105:そして、出力部105は、上記のステップS104で設定された各非定常変動発生期間(各検知期間)を出力する。
以上のように、本実施形態に係る検知期間設定装置10は、非特許文献3等に記載されている非定常変動検知技術により非定常変動を検知する際に、当該非定常変動検知技術で作成された非定常クラスタ遷移部分系列に対して、非定常変動の発生期間を表す検知期間を適切かつ自動的に設定することができる。これにより、定常変動と区別しての非定常変動の検知を人間の判断を介さずに高精度に実施することが可能となる。
<ハードウェア構成>
最後に、本実施形態に係る検知期間設定装置10のハードウェア構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る検知期間設定装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3に示すように、本実施形態に係る検知期間設定装置10は一般的なコンピュータ又はコンピュータシステムで実現され、入力装置201と、表示装置202と、外部I/F203と、通信I/F204と、プロセッサ205と、メモリ装置206とを有する。これら各ハードウェアは、それぞれがバス207を介して通信可能に接続されている。
入力装置201は、例えば、キーボードやマウス、タッチパネル等である。表示装置202は、例えば、ディスプレイ等である。なお、検知期間設定装置10は、入力装置201及び表示装置202のうちの少なくとも一方を有していなくてもよい。
外部I/F203は、記録媒体203a等の外部装置とのインタフェースである。検知期間設定装置10は、外部I/F203を介して、記録媒体203aの読み取りや書き込み等を行うことができる。記録媒体203aには、例えば、検知期間設定装置10が有する各機能部(クラスタID系列入力部101、非定常系列入力部102、非定常要因クラスタ抽出部103、検知期間設定部104、及び出力部105)を実現する1以上のプログラムが格納されていてもよい。なお、記録媒体203aとしては、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、SDメモリカード(Secure Digital memory card)、USB(Universal Serial Bus)メモリカード等がある。
通信I/F204は、検知期間設定装置10を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。なお、検知期間設定装置10が有する各機能部を実現する1以上のプログラムは、通信I/F204を介して、所定のサーバ装置等から取得(ダウンロード)されてもよい。
プロセッサ205は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等の各種演算装置である。検知期間設定装置10が有する各機能部は、例えば、メモリ装置206に格納されている1以上のプログラムがプロセッサ205に実行させる処理により実現される。
メモリ装置206は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の各種記憶装置である。
本実施形態に係る検知期間設定装置10は、図3に示すハードウェア構成を有することにより、上述した検知期間設定処理を実現することができる。なお、図3に示すハードウェア構成は一例であって、検知期間設定装置10は、他のハードウェア構成を有していてもよい。例えば、検知期間設定装置10は、複数のプロセッサ205を有していてもよいし、複数のメモリ装置206を有していてもよい。
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲の記載から逸脱することなく、種々の変形や変更、既知の技術との組み合わせ等が可能である。
10 検知期間設定装置
20 非定常変動検知装置
101 クラスタID系列入力部
102 非定常系列入力部
103 非定常要因クラスタ抽出部
104 検知期間設定部
105 出力部
201 入力装置
202 表示装置
203 外部I/F
203a 記録媒体
204 通信I/F
205 プロセッサ
206 メモリ装置
207 バス

Claims (6)

  1. 1又は複数の装置で構成されるシステムの各時点におけるシステム状態を表す時系列データをクラスタリングすることで作成されたクラスタID系列を入力するクラスタID系列入力部と、
    前記クラスタID系列中で異なるクラスタに遷移するまでの時点数を表す滞在期間が、前記異なるクラスタに遷移するまでのクラスタIDに付与されたクラスタ遷移系列の部分系列であって、所定の系列長で、かつ、少なくとも出現確率が所定の閾値を下回る部分系列を、前記システムの非定常状態を表す非定常クラスタ遷移部分系列として入力する非定常系列入力部と、
    前記クラスタID系列を用いて、前記非定常クラスタ遷移部分系列を構成する各クラスタIDについて、前記非定常クラスタ遷移部分系列が非定常状態を表すことに対する前記クラスタIDの寄与度を算出する算出部と、
    前記寄与度を用いて、前記非定常クラスタ遷移部分系列を構成する各クラスタIDの中から非定常要因クラスタを抽出する抽出部と、
    前記非定常クラスタ遷移部分系列に対応する期間のうち、前記非定常要因クラスタに対応する期間を、前記非定常状態の変動が発生している期間として設定する設定部と、
    を有することを特徴とする検知期間設定装置。
  2. 前記算出部は、
    前記クラスタID系列における前記クラスタIDの出現確率を所定の単調非増加関数で変換した値を、前記寄与度として算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の検知期間設定装置。
  3. 前記単調非増加関数は、前記出現確率を逆数に変換する関数である、請求項2に記載の検知期間設定装置。
  4. 前記抽出部は、
    前記非定常クラスタ遷移部分系列毎に、前記寄与度が最も高いクラスタID又は前記寄与度が所定の閾値を上回るクラスタIDを、前記非定常要因クラスタとして抽出する、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の検知期間設定装置。
  5. 1又は複数の装置で構成されるシステムの各時点におけるシステム状態を表す時系列データをクラスタリングすることで作成されたクラスタID系列を入力するクラスタID系列入力手順と、
    前記クラスタID系列中で異なるクラスタに遷移するまでの時点数を表す滞在期間が、前記異なるクラスタに遷移するまでのクラスタIDに付与されたクラスタ遷移系列の部分系列であって、所定の系列長で、かつ、少なくとも出現確率が所定の閾値を下回る部分系列を、前記システムの非定常状態を表す非定常クラスタ遷移部分系列として入力する非定常系列入力手順と、
    前記クラスタID系列を用いて、前記非定常クラスタ遷移部分系列を構成する各クラスタIDについて、前記非定常クラスタ遷移部分系列が非定常状態を表すことに対する前記クラスタIDの寄与度を算出する算出手順と、
    前記寄与度を用いて、前記非定常クラスタ遷移部分系列を構成する各クラスタIDの中から非定常要因クラスタを抽出する抽出手順と、
    前記非定常クラスタ遷移部分系列に対応する期間のうち、前記非定常要因クラスタに対応する期間を、前記非定常状態の変動が発生している期間として設定する設定手順と、
    をコンピュータが実行することを特徴とする検知期間設定方法。
  6. コンピュータを、請求項1乃至4の何れか一項に記載の検知期間設定装置として機能させるプログラム。
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