以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1実施形態〉
[気体情報取得装置3]
図1は、第1実施形態に係る気体情報取得装置が配置されたベッドを模式的に示す斜視図である。図1を参照すると、気体情報取得装置3は、気体吸引排出装置1と、カバー構造950とを有している。図1の例では、気体吸引排出装置1は、ケース300内に収容されており、外部からは視認できない。
図1において、ベッド800にはマットレスが敷かれ、マットレスの上面及び側面がシーツ810で覆われている。シーツ810上の一部の領域に、カバー構造950が配置されている。
カバー構造950は、カバー900と、チューブ910と、弾性体933及び934とを有する。カバー900は、チューブ910を位置決めする部材であり、チューブ910の一端側を挿入可能で、かつ弾性体933及び934を収容可能である。カバー900にチューブ910の一端側が挿入され、弾性体933及び934が収容されたものがカバー構造950である。
一端側がカバー900に挿入されたチューブ910の他端側は、気体吸引排出装置1の吸引側に接続されている。チューブ910が接続され気体吸引排出装置1は、ベッド800の近傍に配置される。気体吸引排出装置1は、例えば、ベッド800が置かれた床の上に配置される。
気体吸引排出装置1は、チューブ910を介してカバー900近傍の気体を吸引し、吸引した気体の情報(臭いや湿度等)を取得する装置である。例えば、ベッド800のカバー900上に、おむつを着用した患者が寝ている場合、気体吸引排出装置1がチューブ910を介して患者の排泄に伴う臭気を吸引する。
カバー900に挿入されたチューブ910の先端側は開放されているため、チューブ910の先端側からカバー900近傍の気体を吸引可能である。必要に応じ、カバー900に挿入さる部分のチューブ910の側面に、気体吸引用の1つ以上の孔を設けてもよい。なお、気体吸引排出装置1の詳細については後述する。
図2は、第1実施形態に係るカバーを例示する平面図である。図2を参照すると、カバー900は、例えば、矩形状の2枚の布を上下に配置し、破線の位置で縫製したものである。カバー900は、縫製により区分された、第1領域901と、一対の第2領域903及び904とを有する。なお、カバー900は、第1領域901が通気性の良い材料から形成されていればよく、全体が布で形成されていなくてもよい。布以外の材料としては、ゴムやビニール等が挙げられる。
第1領域901は、チューブ910を挿入可能な細長状の領域である。第1領域901の長手方向の両端は、第1領域901にチューブ910を挿入する際の挿入口901a及び901bとなる。チューブ910は、挿入口901a及び901bの何れからも挿入可能である。
ただし、通常は、挿入口901a及び901bの何れか一方が選択され、選択された挿入口からチューブ910が第1領域901の長手方向の中央付近まで挿入される。つまり、第1領域901の長手方向の両端の少なくとも一方に、チューブ910の挿入口が設けられればよい。
第2領域903は、弾性体933を収容可能な平面形状が矩形状の領域である。また、第2領域904は、弾性体934を収容可能な平面形状が矩形状の領域である。第2領域903及び904は、第1領域901の長手方向の両側に位置している。言い換えれば、第1領域901は、一対の第2領域903及び904に挟まれている。
第2領域903において、第1領域901と接する側とは反対側の端部の中央部近傍は、縫製されていない領域であり、第2領域903に弾性体933を挿入する際の挿入口903aとなる。第2領域904において、第1領域901と接する側とは反対側の端部の中央部近傍は、縫製されていない領域であり、第2領域904に弾性体934を挿入する際の挿入口904aとなる。挿入口903a及び904aは、縫製されずに解放されているが、この部分にジッパー、面ファスナー、スナップボタン等を設けてもよい。
第1領域901並びに第2領域903及び904の一部に余剰領域が画定されてもよい。例えば、弾性体933及び934が挿入されない領域が、余剰領域となる。例えば、図2の場合、チューブ910が延伸する方向における第2領域903及び904の側方に(弾性体933及び934が挿入される予定の領域の両側に)、余剰領域906及び907が画定されている。
図3は、第1実施形態に係るカバー構造を例示する平面図である。図4は、第1実施形態に係るカバー構造を例示する断面図であり、図3のA-A線に沿う断面を示している。図3及び図4を参照すると、カバー構造950において、チューブ910の一端側は、カバー900の第1領域901の長手方向の中央付近まで挿入されている。また、弾性体933は第2領域903に収容されており、弾性体934は第2領域904に収容されている。
弾性体933及び934は、例えば、ウレタンゴム等の変形しやすい材料により形成されてた低荷重の弾性体である。ウレタンゴム以外の低荷重の弾性体としては、例えば、エラストマー材や、天然ゴム、合成ゴム(シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム等)等が挙げられる。ここで、低荷重の弾性体とは、ゴムのように弾性を持つ柔らかい成形可能な材料である。
弾性体933及び934は、ゲル状の物質、水、湯、空気等としてもよい。季節に応じてカバー900に収容する弾性体933及び934を使い分けることで、ベッドの上に乗る患者等を快適な環境に置くことができる。弾性体933及び934に水や湯を収容する場合には、カバー900の第2領域903及び904は水や湯が洩れない材料により形成される。なお、第2領域903及び904には通気性は要求されない。
弾性体933と弾性体934は、同じ材料でなくてもよく、同じ形状でなくてもよい。例えば、弾性体933と弾性体934の幅が異なる場合、チューブ910は、カバー900の中央からずれた位置に配置される。
なお、弾性体933は柔軟であるため、変形させることで弾性体933の長手方向より短い挿入口903aから容易に第2領域903に収容でき、収容後は挿入口903aから抜けにくい。同様に、弾性体934は柔軟であるため、変形させることで弾性体934の長手方向より短い挿入口904aから容易に第2領域904に収容でき、収容後は挿入口904aから抜けにくい。
余剰領域906及び907は、例えば、カバー構造950をベッド800上に配置する際に、マットレスの下側に入れ込むことができる。例えば、図1において、カバー900をチューブの延伸方向に少し長く形成することで、余剰領域906及び907をマットレスの下側に入れ込むことができる。これにより、ベッド800に対するカバー構造950の位置ずれを抑制できる。余剰領域906及び907を他の用途に用いてもかまわない。なお、余剰領域906及び907は、何れか一方のみが設けられてもよい。
このように、カバー900は、排泄に伴う臭気を吸引するチューブ910を挿入可能な第1領域901と、第1領域901の長手方向の両側に位置し、弾性体933及び934を収容可能な一対の第2領域903及び904とを有している。第1領域901は、チューブ910のガイドとなる構造であるため、第1領域901に挿入されるチューブ910の位置ずれを抑制可能である。
また、カバー900の第1領域901にチューブ910の一端側が挿入され、第2領域903に弾性体933及び934が収容されたカバー構造950では、チューブ910の両側に弾性体933と弾性体934が配置されている。弾性体933と弾性体934に挟まれたチューブ910は、弾性体933と弾性体934の対向する側面にガイドされるため、ベッド上の患者等の動きに影響されにくい。すなわち、カバー構造950により、チューブ910の位置ずれが抑制され、チューブ910は同じ位置からほぼずれることがない。
また、チューブ910の両側に弾性体933及び934が配置され、チューブ910は弾性体933と弾性体934との間に埋もれるため、ベッド上の患者等は弾性体933及び934に触れることはあっても、チューブ910には触れにくい。そのため、ベッド上の患者等は異物感を持つことがなく、またチューブ910が患者等のお尻で潰されるおそれが少ない。
また、カバー構造950では、カバー900とチューブ910と弾性体933及び934とがユニット化されているため、定期的にシーツ交換等を行う場合にも、取り外しや取り付けに手間が発生しにくい。
以下、第1実施形態の変形例について説明する。図5は、第1実施形態の変形例1に係るカバーを例示する平面図である。カバー構造950は、ベッド800上に配置されるが、ベッド800上に患者等が寝る場合、患者等の臀部は、ベッド800の長手方向の中央付近に位置する。そのため、患者の排泄に伴う臭気を効果的に吸引するためには、前述のように、チューブ910は、第1領域901の長手方向の中央付近まで挿入されることが好ましい。
図5に示すカバー900Aでは、第1領域901の長手方向の中央付近に、チューブ910の挿入を規制する挿入規制部901c(ストッパー)が設けられている。第1領域901の長手方向の中央付近は、臭気を排出する者の臀部に相当する位置である。挿入規制部901cは、例えば、第1領域901の長手方向の中央付近を縫製することで設けることができる。
すなわち、カバー900では、第1領域901は挿入口901aから挿入口902bまで貫通していたが、カバー900Aでは、第1領域901は挿入口901aから挿入口902bまで貫通せずに中央付近に設けられた挿入規制部901cにより2つの領域に分けられている。チューブ910は、挿入口901a及び902bの何れから挿入しても、先端が挿入規制部901cに達するまで挿入できる。
カバー900Aのように、挿入規制部901cを設けることで、第1領域901にチューブ910を挿入する際に、チューブ910の先端の位置の目安にできる。そのため、第1領域901にチューブ910を挿入する作業が容易になるとともに、チューブ910の先端の位置のばらつきを低減できる。その結果、患者の排泄に伴う臭気をチューブ910の先端から安定的に吸引できる。
図6は、第1実施形態の変形例2に係るカバーを例示する平面図である。図6を参照すると、カバー900Bでは、第1領域901の挿入口901a及び902b側に、チューブ910の抜けを抑制する抜け抑制部901d及び901eが設けられている。抜け抑制部901d及び901eは、例えば、余剰領域906及び907に配置される。抜け抑制部901d及び901eは、何れか一方のみを設けてもよい。
抜け抑制部901d及び901eは、例えば、第1領域901の最も長い直線部分に対して傾斜する部分を有する。抜け抑制部901d及び901eは、チューブ910に、チューブ910が抜ける方向の力が加えられた場合、傾斜している部分が抜ける方向の分力を減少させることで、抜けを防止する構造である。
図6の例では、抜け抑制部901d及び901eは、各々が2つの傾斜部を有する略逆V字型の屈曲した構造となっているが、これには限定されない。例えば、抜け抑制部901d及び901eは、各々が1つの傾斜部を有する構造であってもよい。
また、屈曲した構造に代えて、湾曲した構造としてもよい。要するに、チューブ910が抜ける方向に力が発生した場合、その力に対して抵抗力が生じる構造であればよい。また、あらかじめチューブ910を挿入する挿入口が決まっている場合には、抜け抑制部901d及び901eの一方のみを、その挿入口側に設ければよい。
図7は、第1実施形態の変形例3に係る気体情報取得装置が配置されたベッドを模式的に示す斜視図である。図8は、第1実施形態の変形例3に係るカバーを例示する平面図である。なお、図7において、気体吸引排出装置1の図示は省略されている。
図7を参照すると、シーツ810上の一部の領域に、カバー構造950Cが配置されている。カバー構造950Cは、カバー900C1と、チューブ910と、弾性体933及び934とを有する。カバー900C1は、チューブ910を位置決めする部材であり、チューブ910の一端側を挿入可能で、かつ弾性体933及び934を収容可能である。カバー900C1にチューブ910の一端側が挿入され、弾性体933及び934が収容されたものがカバー構造950Cである。
図7及び図8を参照すると、カバー900C1では、第1領域901の両端側が図8の水平方向から挿入口904a側に屈曲しており、挿入口901a及び901bが挿入口904aと同じ側に配置されている。挿入口901aと挿入口901bは、例えば、挿入口904aを挟んで対称に配置される。第1領域901にチューブ910を屈曲して挿入することを容易にするために、挿入口901a及び901bから水平方向に至る第1領域901の一部の領域は縫製されていない。
このように、挿入口901a及び901bの位置を変えることで、チューブ910の他端側をベッド800の足元側に持ってくることができる。これにより、例えば、気体吸引排出装置1を、ベッド800のフットボードの側壁等にネジ等により固定することができる。また、第1領域901の屈曲部分は、チューブ910の抜けを抑制する抜け抑制部として機能することができる。
図9に示すカバー900C2のように、挿入口901aと所定間隔をあけて挿入口901aの挿入口904a側に挿入口901fを設けてもよい。同様に、挿入口901bと所定間隔をあけて挿入口901bの挿入口904a側に挿入口901gを設けてもよい。例えば、図7において、カバー900C1の余剰領域906及び907をマットレスの下側に入れ込む場合があるが、ベッドの幅によっては挿入口901aや挿入口901bがマットレスの下側に入り込み、チューブ910が挿入できない場合があり得る。挿入口901a及び901bよりも内側に挿入口901f及び901gを設けることで、幅の狭いベッドの場合でもチューブの挿入口がマットレスの下側に入り込まないようにできる。必要に応じ、挿入口904aを挟んで両側に、チューブの挿入口を3つ以上設けてもよい。
なお、チューブ910は、必ずしもベッド800の長手方向に対して垂直方向に延伸させなくてもよい。例えば、図7において、カバー構造を90度回転させて、チューブ910をベッド800の長手方向に対して平行方向に延伸させてもよい。図7以外の例の場合の同様である。
図10は、第1実施形態の変形例4に係る気体情報取得装置が配置されたベッドを模式的に示す斜視図である。図11は、第1実施形態の変形例4に係るカバーを例示する平面図である。なお、図10において、気体吸引排出装置1の図示は省略されている。
図10を参照すると、シーツ810上の一部の領域に、カバー構造950Dが配置されている。カバー構造950Dは、カバー900Dと、チューブ910と、弾性体933及び934とを有する。カバー900Dは、チューブ910を位置決めする部材であり、チューブ910の一端側を挿入可能で、かつ弾性体933及び934を収容可能である。カバー900Dにチューブ910の一端側が挿入され、弾性体933及び934が収容されたものがカバー構造950Dである。
図10及び図11を参照すると、カバー900Dでは、第1領域901が図11の水平方向から挿入口903a側に屈曲しており、挿入口901a及び901bが、カバー900Dの対向する短辺において、短辺の中心よりも挿入口903a側に配置されている。挿入口901aと挿入口901bは、例えば、挿入口903aを挟んで対称に配置される。第1領域901にチューブ910を屈曲して挿入することを容易にするために、挿入口901a及び901bから水平方向に至る第1領域901の一部の領域は縫製されていない。
このように、挿入口901a及び901bの位置を変えることで、チューブ910の他端側をベッド800の頭側に持ってくることができる。これにより、例えば、気体吸引排出装置1を、ベッド800のヘッドボードの側壁等にネジ等により固定することができる。また、第1領域901の屈曲部分は、チューブ910の抜けを抑制する抜け抑制部として機能することができる。
図12は、第1実施形態の変形例5に係る気体情報取得装置が配置されたベッドを模式的に示す斜視図である。図13は、第1実施形態の変形例5に係るカバー構造を例示する平面図である。
図12を参照すると、シーツ810上の一部の領域に、カバー構造950Eが配置されている。カバー構造950Eは、カバー900Eと、チューブ910及び920と、弾性体933、934、及び935とを有する。カバー900Eは、チューブ910を位置決めする部材であり、チューブ910及び920の一端側を挿入可能で、かつ弾性体933、934、及び935を収容可能である。カバー900Eにチューブ910及び920の一端側が挿入され、弾性体933、934、及び935が収容されたものがカバー構造950Eである。
図12及び図13を参照すると、カバー900Eは、例えば、矩形状の2枚の布を上下に配置し、破線の位置で縫製したものである。カバー900Eは、縫製により区分された、第1領域901及び902と、第2領域903、904、及び905とを有する。なお、カバー900Eは、第1領域901及び902が通気性の良い材料から形成されていればよく、全体が布で形成されていなくてもよい。
第1領域901は、チューブ910を挿入可能な細長状の領域である。第1領域901の両端は、第1領域901にチューブ910を挿入する際の挿入口901a及び901bとなる。チューブ910は、挿入口901a及び901bの何れからも挿入可能である。図12及び図13の例では、挿入口901aからチューブ910が第1領域901の長手方向の中央付近まで挿入されている。
第1領域902は、チューブ920を挿入可能な細長状の領域である。第1領域902の両端は、第1領域902にチューブ920を挿入する際の挿入口902a及び902bとなる。チューブ920は、挿入口902a及び902bの何れからも挿入可能である。図12及び図13の例では、挿入口902aからチューブ920が第1領域902の長手方向の中央付近まで挿入されている。
第2領域903は、弾性体933を収容可能な平面形状が矩形状の領域である。また、第2領域904は、弾性体934を収容可能な平面形状が矩形状の領域である。また、第2領域905は、弾性体935を収容可能な平面形状が矩形状の領域である。第2領域903及び904は、第1領域901の長手方向の両側に位置している。言い換えれば、第1領域901は、一対の第2領域903及び904に挟まれている。また、第2領域904及び905は、第1領域902の長手方向の両側に位置している。言い換えれば、第1領域902は、一対の第2領域904及び905に挟まれている。
第2領域903において、第1領域901と接する側とは反対側の端部の中央部近傍は、縫製されていない領域であり、第2領域903に弾性体933を挿入する際の挿入口903aとなる。第2領域905において、第1領域902と接する側とは反対側の端部の中央部近傍は、縫製されていない領域であり、第2領域905に弾性体935を挿入する際の挿入口905aとなる。弾性体934は、例えば、挿入口901a及び902aが設けられた側の縫製されていない部分、又は挿入口901b及び902bが設けられた側の縫製されていない部分から挿入可能である。図12及び図13の例では、第2領域903に弾性体933が挿入され、第2領域904に弾性体934が挿入され、第2領域905に弾性体935が挿入されている。
第1領域901及び902並びに第2領域903、904、及び905の一部に余剰領域が画定されてもよい。例えば、弾性体933、934、及び935が挿入されない領域が、余剰領域となる。例えば、図13の場合、チューブ910及び920が延伸する方向における第2領域903、904、及び905の側方に(弾性体933、934、及び935が挿入される予定の領域の両側に)、余剰領域906及び907が画定されている。
このように、第1領域及び第2領域の個数は限定されず、使用するチューブの本数に応じて、第1領域及び第2領域の個数を任意に決定することができる。もちろん、チューブを3本以上使用してもよい。ただし、チューブの本数によらず、第2領域の個数は、第1領域の個数よりも1つ多くなる。
図14は、第1実施形態の変形例6に係る気体情報取得装置が配置されたベッドを模式的に示す斜視図である。図14を参照すると、図1と同様にシーツ810上の一部の領域にカバー900が配置されており、さらに、カバー900を覆うように防水シート850が配置されている。
カバー900を覆うように防水シート850を配置することで、ベッド上で汚れが発生した場合でも、防水シート850を交換することで、カバー900の交換が不要となる。すなわち、カバー900のメンテナンスの頻度を大幅に低減できる。なお、防水シート850は、防水性能を向上するため、複数の層が積層された構造であってもよい。
[気体吸引排出装置1、チューブ910]
ここで、気体吸引排出装置1、チューブ910等の詳細について説明する。
図15は、第1実施形態に係る気体情報取得装置のケース近傍の部分拡大斜視図である。
気体情報取得装置3は、ケース300内に配置された気体吸引排出装置1が、一端側がカバー900に挿入されたチューブ910を介して測定領域の気体を吸引し、吸引した気体を気体吸引排出装置1が有するセンサ91(後述)に向けて排出し、センサ91で気体の情報(臭いや湿度等)を取得する装置である。なお、本実施形態では、検出対象となる気体は空気である。
図15に示すように、気体情報取得装置3において、箱状のケース300の内側の領域320には、気体吸引排出装置1が配置されている。ケース300は、例えば、ABS樹脂等により形成されている。ケース300上に、板状の上蓋330が設けられるが、図15では図示を省略している。
図16は、第1実施形態に係る気体情報取得装置のケース近傍の部分拡大側面図である。図17は、第1実施形態に係る気体情報取得装置のケース近傍の部分拡大断面図である。
図16及び図17に示すように、一端側がカバー900に挿入されたチューブ910は内部が空洞の管状部材であり、他端側がケース300の壁面に形成された貫通孔を介して、気体吸引排出装置1の吸引側である上ケース60の突出部61(詳細は後述の図18等参照)に接続されている。チューブ910の空洞は、気体の流路の一部となる。チューブ910は、例えば、ゴムやビニール等の弾性を有する材料から形成されている。チューブ910の内径及び外径は、必要に応じて適宜決定できるが、例えば、数mm程度である。
チューブ910は、固定部材351、352、及び353により、ケース300の壁面に着脱可能に固定されている。例えば、固定部材352と固定部材353をねじ止め可能な構造とすることにより、固定部材353を回転させることで、チューブ910を容易に着脱できる。チューブ910は、ケース300の壁面から、気体の情報の測定領域となるベッド800の上まで延伸している。
気体情報取得装置3は、例えば、病院に置かれたベッド800の近傍で使用される。例えば、ベッド800のクッション830上に、監視対象者として、おむつを着用した患者が寝ている場合を考える。
この場合、気体情報取得装置3において気体吸引排出装置1を常時又は間欠的に動作させると、カバー900に挿入されたチューブ910から患者の臀部近傍の気体の吸入が行われる。吸引された気体は、気体吸引排出装置1のセンサ91で検出される。
センサ91の検出結果を気体情報取得装置3の外部に配置された解析装置で解析することで、チューブ910を経由して患者の臀部近傍の空気の情報を確実に取得できる。例えば、センサ91として臭いセンサを用いれば、チューブ910を経由して患者の臀部近傍の空気の臭いの情報を確実に取得できる。又、センサ91として湿度センサを用いれば、チューブ910を経由して患者の臀部近傍の空気の湿度の情報を確実に取得できる。
例えば、気体情報取得装置3の外部に配置された解析装置で臭いを解析することで、ベッド800の上で排泄(排尿や排便)が行われたことを容易に検出可能となる。解析装置がベッド800の上で排泄が行われたことを検出したときに、音声や光点滅等により検出結果を病院の看護師等に伝えることで、看護師等は、例えば、ベッド800に寝ている患者のおむつを交換するタイミングを知ることができる。その結果、排泄した状態から短時間でおむつ交換が行われるため、患者にとっては不衛生である時間も短く、又、不快である時間も短くなる。交換する看護師等も長時間放置されたおむつの交換ではないため、スムーズに交換が行える。又、衛生面も確保できる。
図18は、第1実施形態に係る気体吸引排出装置を例示する斜視図である。図19は、第1実施形態に係る気体吸引排出装置を例示する断面図であり、気体吸引排出装置1の中心を通りひずみゲージ100を長手方向に2分するように切断した縦断面を示している。図20は、第1実施形態に係る気体吸引排出装置を例示する分解斜視図である。
図18~図20を参照すると、気体吸引排出装置1は、主に、下ケース10と、マイクロブロア20と、マイクロブロアサポート30と、フィルターサポートプレート40と、フィルターユニット50と、上ケース60と、センサ91と、ひずみゲージ100とを有している。
下ケース10と、マイクロブロア20と、マイクロブロアサポート30と、フィルターサポートプレート40と、フィルターユニット50と、上ケース60とは、ビス70により固定されているが、互いに接着等はされていないため、ビス70を外して気体吸引排出装置1を分解することで交換可能である。
気体吸引排出装置1は、マイクロブロア20の有する圧電素子を駆動させることにより、上ケース60側から気体を吸引し、下ケース10側に排出し、センサ91で臭いや湿気等を検出する装置である。上ケース60側から吸引した気体は、フィルターユニット50を経由して下ケース10側に排出される。マイクロブロア20よりも気体の吸引側(上ケース60側)にフィルターユニット50を配置することで、塵や埃等が気体吸引排出装置1の内部に入り込むことを防止している。
吸引及び排出する気体は、代表的には空気であるが、酸素、窒素、一酸化炭素、水素、二酸化炭素、炭化水素、VOC(Volatile Organic Compounds:揮発性有機化合物)、ホルムアルデヒド、代替フロン、各種ガス等であっても構わない。各種ガスには、可燃性ガス、毒性ガス、半導体材料ガス、不活性ガス、都市ガス、LPガス等が含まれる。
なお、本実施形態では、便宜上、気体吸引排出装置1において、上ケース60側を上側又は一方の側、下ケース10側を下側又は他方の側とする。又、各部位の上ケース60側の面を一方の面又は上面、下ケース10側の面を他方の面又は下面とする。但し、気体吸引排出装置1は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置できる。又、平面視とは対象物を上ケース60の上面の法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を上ケース60の上面の法線方向から視た形状を指すものとする。
[気体吸引排出装置1の組み立て方法]
次に、気体吸引排出装置1の組み立て方法の説明を通じて、気体吸引排出装置1の各構成要素の詳細について説明する。図21~図24は、第1実施形態に係る気体吸引排出装置の組み立て方法を例示する斜視図である。
まず、図21の矢印上側に示すように、下ケース10を準備する。図19及び図21に示すように、下ケース10はABS樹脂等により形成された略円盤状の部材であり、下面にマイクロブロア20とは反対側に突出する突出部11が形成されている。突出部11のマイクロブロア20と対向する部分には、気体を排出する流路となる貫通孔12Aと、気体をひずみゲージ100の抵抗体130に誘導する貫通孔12Bが形成されている。又、下ケース10の突出部11と同一側には、ひずみゲージ100を固定するゲージ取付部17が形成されている。
下ケース10の上面側(突出部11とは反対側)には、マイクロブロア20を位置決めする凹部13が形成されている。凹部13は、下ケース10の上面側の略中央部に設けられ、マイクロブロア20の本体21が配置される第1部分131と、下ケース10の上面側の径方向に設けられ、マイクロブロア20の外部接続端子22が配置される第2部分132とを含む。第1部分131と第2部分132とは連通している。
又、下ケース10の第1部分131において、第2部分132が設けられた内壁を除く3つの内壁から外側に向けて、第1部分131に連通する略半円状の凹部14が形成されている。又、下ケース10の外周側には、各部材同士を固定するためのビスが挿入される3つの貫通孔15が略等間隔で形成されている。
次に、図21の矢印下側に示すように、下ケース10に設けられた凹部13にマイクロブロア20を配置する。マイクロブロア20は、本体21と、外部接続端子22とを有している。マイクロブロア20の本体21が凹部13の第1部分131に配置され、マイクロブロア20の外部接続端子22が凹部13の第2部分132に配置される。凹部13の深さは、マイクロブロア20の厚さと同程度に形成されている。そのため、下ケース10の上面とマイクロブロア20の上面とは、略面一となる。
そして、マイクロブロア20の一方の側の外周部(例えば、四隅)に設けられた凹部23(座グリ部)にマイクロブロアサポート30を挿入する。マイクロブロアサポート30は、下ケース10及びフィルターサポートプレート40よりも柔らく、例えば、ウレタンゴム等の変形しやすい材料により形成された低荷重の弾性体である。ウレタンゴム以外の低荷重の弾性体としては、例えば、エラストマー材や、天然ゴム、合成ゴム(シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム等)等が挙げられる。ここで、低荷重の弾性体とは、ゴムのように弾性を持つ柔らかい成形可能な材料である。
マイクロブロアサポート30は接着等がされていなく、凹部23に挿入されているだけである。各々のマイクロブロアサポート30の一端は、マイクロブロア20の上面から突出している。
マイクロブロア20の外部接続端子22の先端側は下ケース10の側面から突出し、マイクロブロア20を構成する圧電素子215a(後述)と気体吸引排出装置1の外部に設けられた回路との電気的な接続を可能とする。
なお、マイクロブロア20の外側に位置する3つの半円状の凹部14は、メンテナンス等でマイクロブロア20を交換する際に、マイクロブロア20を取り外しやすくするために設けられている。すなわち、各々の凹部14はマイクロブロア20の側面の一部を露出するため、マイクロブロア20の側面をつまんで容易に取り外すことができる。マイクロブロア20の側面をつまむことができれば、凹部14は半円以外の形状であっても構わない。又、マイクロブロア20の側面をつまむことができれば、凹部14は3つでなくても構わない。
次に、図22の矢印上側に示すように、フィルターサポートプレート40を準備する。フィルターサポートプレート40は、ABS樹脂等により形成された略円盤状の部材であり、略中央部に気体の流路の一部となる貫通孔41が形成されている。
又、フィルターサポートプレート40において、貫通孔41の周囲には、フィルターユニット50を位置決めする凹部42が形成されている。凹部42は、貫通孔41の外周に沿って環状に設けられ、フィルターユニット50が配置される。
又、フィルターサポートプレート40の外周側には、各部材同士を固定するためのビスが挿入される3つの貫通孔43が略等間隔で形成されている。フィルターサポートプレート40は、各々の貫通孔43の位置が、下ケース10の各々の貫通孔15と一致するように配置される。
次に、図22の矢印下側に示すように、下ケース10上及びマイクロブロア20上にフィルターサポートプレート40を配置する。フィルターサポートプレート40の貫通孔41内には、マイクロブロア20の開口部219a(後述)が露出する。
下ケース10上及びマイクロブロア20上にフィルターサポートプレート40が配置されると、各々のマイクロブロアサポート30の突出部はマイクロブロア20を挟んで下ケース10と対向して配置されたフィルターサポートプレート40に押されて変形する(潰れる)。これにより、マイクロブロアサポート30がマイクロブロア20を下ケース10側に押圧するため、マイクロブロア20は下ケース10の凹部13内に安定的に保持される。
次に、図23の矢印上側に示すように、フィルターユニット50を準備する。そして、図23の矢印下側に示すように、フィルターサポートプレート40に設けられたフィルターユニット50を位置決めする凹部42にフィルターユニット50を配置する。フィルターユニット50の外周部が凹部42に配置される。
凹部42の深さは、フィルターユニット50の厚さと同程度に形成されている。そのため、フィルターサポートプレート40の上面とフィルターユニット50上面とは、略面一となる。
なお、フィルターユニット50はフィルターサポートプレート40の凹部42に位置決めされているだけで、接着剤等で固定はされていない。すなわち、フィルターユニット50は、着脱可能な状態で、フィルター保持部材であるフィルターサポートプレート40に保持されているため、気体吸引排出装置1を分解することで、容易に交換できる。
次に、図24の矢印上側に示すように、上ケース60を準備する。図19及び図24に示すように、上ケース60はABS樹脂等により形成された略円盤状の部材であり、上面の略中央部にフィルターユニット50とは反対側に突出する突出部61が形成されている。突出部61の略中央部には、気体を吸引する流路となる貫通孔62が形成されている。突出部61の先端側は、例えば、面取りされて円錐台状になっている。
上ケース60の上面の外周側には、略等間隔で配置された3つの凹部63(座グリ部)が形成され、各々の凹部63には、各部材同士を固定するためのビスが挿入される3つの貫通孔64が形成されている。
次に、図24の矢印下側に示すように、フィルターサポートプレート40及びフィルターユニット50上に上ケース60を配置し、各々の貫通孔64内にビス70を挿入する。ビス70は、例えば、上ケース60の貫通孔64、フィルターサポートプレート40の貫通孔43、及び下ケース10の貫通孔15に挿入されて、下ケース10の下面から突出し、下ケース10の下面側でナットにより固定される。これにより、気体吸引排出装置1が完成する。
なお、最後に、マイクロブロア20の外部接続端子22の近傍にできた隙間を接着剤等で穴埋めすることが好ましい。気体吸引排出装置1の内部にある気体が外部に漏れることを防止すると共に、気体吸引排出装置1の内部に埃等が入り込むことを防止するためである。
[マイクロブロア20]
次に、マイクロブロア20について説明する。図25は、第1実施形態に係る気体吸引排出装置のマイクロブロアを例示する平面図である。図26は、第1実施形態に係る気体吸引排出装置のマイクロブロアを例示する断面図であり、図25のB-B線に沿う断面を示している。
図25及び図26を参照すると、マイクロブロア20は、圧電素子を駆動させて気体の吸引及び排出を行う装置であり、本体21と、外部接続端子22とを有している。本体21の大きさは、例えば、縦20mm×横20mm×高さ2mm程度である。
本体21は、外ケース211と、内ケース212とを有している。外ケース211は、内ケース212の外側を所定の隙間を空けて非接触で覆っている。外ケース211は、上方が開口した円筒形の空洞部211aを有し、空洞部211aの中に円形の内ケース212が所定の隙間を空けて収容されている。
内ケース212は、例えば、ばね連結部214を介して外ケース211に弾性的に支持されている。外ケース211と内ケース212との間に、気体の流入通路217aが形成されている。ばね連結部214は、外ケース211の内壁部と内ケース212の外壁部との間に周方向に間隔を空けて複数個(図25及び図26の例では4個)設けられている。
内ケース212の上方は開口しており、内ケース212の開口を閉じるように振動板215が固定され、内ケース212と振動板215との間に第1ブロア室216が形成されている。振動板215は、例えば、圧電セラミックよりなる圧電素子215aを薄肉な弾性金属板よりなるダイヤフラム215bの中央部に貼り付けたユニモルフ構造である。圧電素子215aに所定周波数の電圧を印加することにより、振動板215全体がベンディングモードで共振駆動される。圧電素子215aは、例えば、ダイヤフラム215bの第1ブロア室216側とは反対側の面に固定されている。
内ケース212において、振動板215と対向する壁部212aは、第1ブロア室216の一つの壁面を構成している。振動板215の中心部と対向する壁部212aの部位には、第1ブロア室216の内部と外部とを連通させる貫通孔212bが形成されている。壁部212aと対向する外ケース211の部位には壁部211bが設けられ、壁部211bの中心部、すなわち貫通孔212bと対向する部位には貫通孔211cが形成されている。貫通孔211cは、気体の吐出口となる。壁部211bと壁部212aとの間には所定の流入空間217bが形成され、流入空間217bは前述の流入通路217aの一部を構成している。流入空間217bは、流入通路217aから導入された気体を貫通孔212b及び211cの付近に導く役割を持つ。
外ケース211の上面側、すなわち振動板215を介して第1ブロア室216と反対側には、振動板215との間で第2ブロア室218を形成するための壁部219が設けられている。壁部219は、例えば、外ケース211の上端部の開口を閉じるように固定された蓋部材ある。壁部219の中央部には、外部と第2ブロア室218とを連通させる開口部219aが形成されている。
第2ブロア室218の容積及び開口部219aの開口面積は、振動板215の振動に伴って疑似的な共鳴空間を形成できるように設定されている。第2ブロア室218と流入通路217aとは相互に接続されている。そのため、開口部219aを介して第2ブロア室218に流入した気体は、流入通路217aを通って流入空間217bへと供給される。
マイクロブロア20において、外部接続端子22を介して圧電素子215aに所定周波数の交流電圧を印加すると、振動板215が共振駆動され、第1ブロア室216の容積が周期的に変化する。第1ブロア室216の容積が増大するとき、流入空間217b内の空気が貫通孔212bを通り第1ブロア室216へと吸い込まれる。逆に、第1ブロア室216の容積が減少するとき、第1ブロア室216内の空気が貫通孔212bを通り流入空間217bへと排出される。
振動板215は高周波で駆動されるため、貫通孔212bから流入空間217bへと排出された高速で高エネルギーの気体流は、流入空間217bを通過して貫通孔211cから排出される。このとき、流入空間217b内にある周囲の気体を巻き込みながら貫通孔211cから排出する。そのため、流入通路217aから流入空間217bへ向かう連続した気体の流れが生じ、貫通孔211cから気体が噴流となって連続的に吐出される。気体の流れを図26に矢印で示す。
[フィルターユニット50]
次に、フィルターユニット50について説明する。図27は、第1実施形態に係る気体吸引排出装置のフィルターユニットを例示する分解斜視図である。図27を参照すると、フィルターユニット50は、フィルターサポート51と、フィルター52と、フィルターサポート55とを有している。これらの部材は、例えば、図示の順番で、各部材間の外周に配置された両面テープにより相互に固着されている。両面テープは、例えば、フィルターサポート51と同形状とすることができる。
フィルターサポート51及び55は、フィルター52を両側から保持する部材であり、例えば、ポリイミドフィルムから形成されている。フィルターサポート51側が気体の吸引側であり、フィルターサポート55側が気体の排出側である。なお、フィルターサポート51及び55は必要に応じて設ければよい。例えば、フィルターユニット50の強度が十分であれば、フィルターサポート51及び55の一方又は両方を設けなくてもよい。
フィルター52は、塵や埃等が気体吸引排出装置1の内部に入り込むことを防止する部材であり、サブミクロンレベルの塵や埃を除去できることが好ましい。フィルター52は、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、レーヨン、ポリプロピレン等から形成できるが、上記の機能を有するものであれば材料は問わない。
[ひずみゲージ100]
次に、ひずみゲージ100について説明する。図28は、第1実施形態に係るひずみゲージを例示する平面図である。図29は、第1実施形態に係るひずみゲージを例示する断面図(その1)であり、図28のC-C線に沿う断面を示している。図28及び図29を参照すると、ひずみゲージ100は、基材110と、抵抗体130と、配線140と、端子部150とを有している。
前述の図19に示すように、ひずみゲージ100は、抵抗体130が貫通孔12B内に露出するように突出部11の下面に両面テープや接着剤等により固定され、更に、ゲージ取付部17にビス71で固定されている。ひずみゲージ100の端子部150は、下ケース10の側面から突出し、ひずみゲージ100と気体吸引排出装置1の外部に設けられた回路との電気的な接続を可能とする。なお、ひずみゲージ100の基材110は、起歪体を兼ねている。
基材110は、抵抗体130等を形成するためのベース層となる部材であり、可撓性を有する。基材110の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、5μm~500μm程度とすることができる。特に、基材110の厚さが5μm~200μmであると、両面テープ等を介して基材110の下面に接合される起歪体54の表面からの歪の伝達性、環境に対する寸法安定性の点で好ましく、10μm以上であると絶縁性の点で更に好ましい。
基材110は、例えば、PI(ポリイミド)樹脂、エポキシ樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、ポリオレフィン樹脂等の絶縁樹脂フィルムから形成できる。なお、フィルムとは、厚さが500μm以下程度であり、可撓性を有する部材を指す。
ここで、『絶縁樹脂フィルムから形成する』とは、基材110が絶縁樹脂フィルム中にフィラーや不純物等を含有することを妨げるものではない。基材110は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有する絶縁樹脂フィルムから形成しても構わない。
基材110の樹脂以外の材料としては、例えば、SiO2、ZrO2(YSZも含む)、Si、Si2N3、Al2O3(サファイヤも含む)、ZnO、ペロブスカイト系セラミックス(CaTiO3、BaTiO3)等が挙げられる。又、基材110の材料として、アルミニウム、アルミニウム合金(ジュラルミン)、チタン等の金属を用いてもよい。この場合、金属製の基材110上に、例えば、絶縁膜が形成される。
抵抗体130は、基材110上に所定のパターンで形成された薄膜であり、ひずみを受けて抵抗変化を生じる受感部である。所定のパターンは、例えば、ジグザグに折り返すパターンである。抵抗体130は、基材110の上面110aに直接形成されてもよいし、基材110の上面110aに他の層を介して形成されてもよい。なお、図28では、便宜上、抵抗体130を梨地模様で示している。
抵抗体130は、例えば、Cr(クロム)を含む材料、Ni(ニッケル)を含む材料、又はCrとNiの両方を含む材料から形成できる。すなわち、抵抗体130は、CrとNiの少なくとも一方を含む材料から形成できる。Crを含む材料としては、例えば、Cr混相膜が挙げられる。Niを含む材料としては、例えば、Cu-Ni(銅ニッケル)が挙げられる。CrとNiの両方を含む材料としては、例えば、Ni-Cr(ニッケルクロム)が挙げられる。
ここで、Cr混相膜とは、Cr、CrN、Cr2N等が混相した膜である。Cr混相膜は、酸化クロム等の不可避不純物を含んでもよい。
抵抗体130の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、0.05μm~2μm程度とすることができる。特に、抵抗体130の厚さが0.1μm以上であると抵抗体130を構成する結晶の結晶性(例えば、α-Crの結晶性)が向上する点で好ましく、1μm以下であると抵抗体130を構成する膜の内部応力に起因する膜のクラックや基材110からの反りを低減できる点で更に好ましい。
例えば、抵抗体130がCr混相膜である場合、安定な結晶相であるα-Cr(アルファクロム)を主成分とすることで、ゲージ特性の安定性を向上できる。又、抵抗体130がα-Crを主成分とすることで、ひずみゲージ100のゲージ率を10以上、かつゲージ率温度係数TCS及び抵抗温度係数TCRを-1000ppm/℃~+1000ppm/℃の範囲内とすることができる。ここで、主成分とは、対象物質が抵抗体を構成する全物質の50質量%以上を占めることを意味するが、ゲージ特性を向上する観点から、抵抗体130はα-Crを80重量%以上含むことが好ましい。なお、α-Crは、bcc構造(体心立方格子構造)のCrである。
抵抗体130の両端には配線140が接続され、各々の配線140は一対の端子部150に接続される。端子部150は、例えば、平面視において、配線140よりも拡幅して略矩形状に形成されている。端子部150は、ひずみにより生じる抵抗体130の抵抗値の変化を外部に出力するための一対の電極であり、例えば、外部接続用のリード線等が接合される。
配線140及び端子部150は、例えば、抵抗体130と同一工程において抵抗体130と同一材料により一体に形成できる。端子部150の上面に、抵抗体130よりも低抵抗の導体層(例えば、銅等)を設けてもよい。又、端子部150の上面を、端子部150よりもはんだ付け性が良好な金属(例えば、銅や金等)で被覆してもよい。
抵抗体130及び配線140を被覆し端子部150を露出するように基材110の上面110aにカバー層(絶縁樹脂層)を設けても構わない。カバー層を設けることで、抵抗体130及び配線140に機械的な損傷等が生じることを防止できる。又、カバー層を設けることで、抵抗体130及び配線140を湿気等から保護できる。なお、カバー層は、端子部150を除く部分の全体を覆うように設けてもよい。
カバー層は、例えば、PI樹脂、エポキシ樹脂、PEEK樹脂、PEN樹脂、PET樹脂、PPS樹脂、複合樹脂(例えば、シリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂)等の絶縁樹脂から形成できる。カバー層は、フィラーや顔料を含有しても構わない。カバー層の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、2μm~30μm程度とすることができる。
ひずみゲージ100を製造するためには、まず、基材110を準備し、基材110の上面110aに図28に示す平面形状の抵抗体130、配線140、及び端子部150を形成する。抵抗体130、配線140、及び端子部150の材料や厚さは、前述の通りである。抵抗体130、配線140、及び端子部150は、同一材料により一体に形成できる。
抵抗体130、配線140、及び端子部150は、例えば、抵抗体130、配線140、及び端子部150を形成可能な原料をターゲットとしたマグネトロンスパッタ法により成膜し、フォトリソグラフィによってパターニングすることで形成できる。抵抗体130、配線140、及び端子部150は、マグネトロンスパッタ法に代えて、反応性スパッタ法や蒸着法、アークイオンプレーティング法、パルスレーザー堆積法等を用いて成膜してもよい。
ゲージ特性を安定化する観点から、抵抗体130、配線140、及び端子部150を成膜する前に、下地層として、基材110の上面110aに、例えば、コンベンショナルスパッタ法により膜厚が1nm~100nm程度の機能層を真空成膜することが好ましい。なお、機能層は、機能層の上面全体に抵抗体130、配線140、及び端子部150を形成後、フォトリソグラフィによって抵抗体130、配線140、及び端子部150と共に図28に示す平面形状にパターニングされる。
本願において、機能層とは、少なくとも上層である抵抗体130の結晶成長を促進する機能を有する層を指す。機能層は、更に、基材110に含まれる酸素や水分による抵抗体130の酸化を防止する機能や、基材110と抵抗体130との密着性を向上する機能を備えていることが好ましい。機能層は、更に、他の機能を備えていてもよい。
基材110を構成する絶縁樹脂フィルムは酸素や水分を含むため、特に抵抗体130がCrを含む場合、Crは自己酸化膜を形成するため、機能層が抵抗体130の酸化を防止する機能を備えることは有効である。
機能層の材料は、少なくとも上層である抵抗体130の結晶成長を促進する機能を有する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、Cr(クロム)、Ti(チタン)、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)、Ni(ニッケル)、Y(イットリウム)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、Si(シリコン)、C(炭素)、Zn(亜鉛)、Cu(銅)、Bi(ビスマス)、Fe(鉄)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Re(レニウム)、Os(オスミウム)、Ir(イリジウム)、Pt(白金)、Pd(パラジウム)、Ag(銀)、Au(金)、Co(コバルト)、Mn(マンガン)、Al(アルミニウム)からなる群から選択される1種又は複数種の金属、この群の何れかの金属の合金、又は、この群の何れかの金属の化合物が挙げられる。
上記の合金としては、例えば、FeCr、TiAl、FeNi、NiCr、CrCu等が挙げられる。又、上記の化合物としては、例えば、TiN、TaN、Si3N4、TiO2、Ta2O5、SiO2等が挙げられる。
機能層は、例えば、機能層を形成可能な原料をターゲットとし、チャンバ内にAr(アルゴン)ガスを導入したコンベンショナルスパッタ法により真空成膜できる。コンベンショナルスパッタ法を用いることにより、基材110の上面110aをArでエッチングしながら機能層が成膜されるため、機能層の成膜量を最小限にして密着性改善効果を得ることができる。
但し、これは、機能層の成膜方法の一例であり、他の方法により機能層を成膜してもよい。例えば、機能層の成膜の前にAr等を用いたプラズマ処理等により基材110の上面110aを活性化することで密着性改善効果を獲得し、その後マグネトロンスパッタ法により機能層を真空成膜する方法を用いてもよい。
機能層の材料と抵抗体130、配線140、及び端子部150の材料との組み合わせは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、機能層としてTiを用い、抵抗体130、配線140、及び端子部150としてα-Cr(アルファクロム)を主成分とするCr混相膜を成膜可能である。
この場合、例えば、Cr混相膜を形成可能な原料をターゲットとし、チャンバ内にArガスを導入したマグネトロンスパッタ法により、抵抗体130、配線140、及び端子部150を成膜できる。或いは、純Crをターゲットとし、チャンバ内にArガスと共に適量の窒素ガスを導入し、反応性スパッタ法により、抵抗体130、配線140、及び端子部150を成膜してもよい。
これらの方法では、Tiからなる機能層がきっかけでCr混相膜の成長面が規定され、安定な結晶構造であるα-Crを主成分とするCr混相膜を成膜できる。又、機能層を構成するTiがCr混相膜中に拡散することにより、ゲージ特性が向上する。例えば、ひずみゲージ100のゲージ率を10以上、かつゲージ率温度係数TCS及び抵抗温度係数TCRを-1000ppm/℃~+1000ppm/℃の範囲内とすることができる。なお、機能層がTiから形成されている場合、Cr混相膜にTiやTiN(窒化チタン)が含まれる場合がある。
なお、抵抗体130がCr混相膜である場合、Tiからなる機能層は、抵抗体130の結晶成長を促進する機能、基材110に含まれる酸素や水分による抵抗体130の酸化を防止する機能、及び基材110と抵抗体130との密着性を向上する機能の全てを備えている。機能層として、Tiに代えてTa、Si、Al、Feを用いた場合も同様である。
このように、抵抗体130の下層に機能層を設けることにより、抵抗体130の結晶成長を促進可能となり、安定な結晶相からなる抵抗体130を作製できる。その結果、ひずみゲージ100において、ゲージ特性の安定性を向上できる。又、機能層を構成する材料が抵抗体130に拡散することにより、ひずみゲージ100において、ゲージ特性を向上できる。
抵抗体130、配線140、及び端子部150を形成後、必要に応じ、基材110の上面110aに、抵抗体130及び配線140を被覆し端子部150を露出するカバー層を設けることで、ひずみゲージ100が完成する。カバー層は、例えば、基材110の上面110aに、抵抗体130及び配線140を被覆し端子部150を露出するように半硬化状態の熱硬化性の絶縁樹脂フィルムをラミネートし、加熱して硬化させて作製できる。カバー層は、基材110の上面110aに、抵抗体130及び配線140を被覆し端子部150を露出するように液状又はペースト状の熱硬化性の絶縁樹脂を塗布し、加熱して硬化させて作製してもよい。
なお、抵抗体130、配線140、及び端子部150の下地層として基材110の上面110aに機能層を設けた場合には、ひずみゲージ100は図30に示す断面形状となる。符号120で示す層が機能層である。機能層120を設けた場合のひずみゲージ100の平面形状は、図28と同様である。
[センサ91]
気体吸引排出装置1において、センサ91が搭載された配線基板92が、柱状の複数のスペーサ93を介して、ビス94により下ケース10に固定されている。
センサ91は、マイクロブロア20よりも気体の排出側に配置され、気体の情報を取得する機能を有する。本実施形態では、センサ91は、下ケース10の突出部11よりも気体の排出側に配置され、貫通孔12Aから排出された気体の情報を取得する。貫通孔12Aを拡径し、貫通孔12A内にセンサ91が配置されるようにしてもよい。この場合、センサ91の側面が貫通孔12Aの内壁に囲まれるため、センサ91の検出力を向上できる。又、センサ91が気体の情報を取得する貫通孔は、2つ以上設けてもよい。
センサ91は、例えば、貫通孔12Aから排出された気体の情報として気体の臭いを検出する臭いセンサである。臭いセンサとしては、例えば、半導体式や水晶振動子式等の周知のセンサを使用できる。なお、センサ91は、湿度センサ、温度センサ、その他のセンサであってもよい。
配線基板92は、ガラスエポキシ基板等の樹脂基板、シリコン基板、セラミック基板等に配線パターンや部品実装用ランド等が形成されたものである。配線基板92には、気体吸引排出装置1の外部と信号等の入出力を行うコネクタや線材等が設けられている。配線基板92に、圧電素子215aを駆動する回路や、ひずみゲージ100の端子部150に接続するアナログフロントエンド等を搭載してもよい。アナログフロントエンドは、例えば、ブリッジ回路、増幅器、アナログ/デジタル変換回路(A/D変換回路)等を備えることができる。アナログフロントエンドは、温度補償回路を備えていてもよい。
気体吸引排出装置1のように、センサ91を搭載することで、気体の臭いや湿度等を容易に検出可能となる。
このように、気体吸引排出装置1は、圧電素子を駆動させて気体の吸引及び排出を行うマイクロブロアを用いているため、従来のモータ等を駆動させるポンプに比べて小型化できる。その結果、気体吸引排出装置1を主要部とする気体情報取得装置3の小型化が可能となる。
又、気体吸引排出装置1では、使用するチューブを1本としているため、接続するマイクロブロアの個数や使用する他の部品や電気回路も減らせるため、気体情報取得装置3の小型化が可能となる。又、気体情報取得装置3の小型化により、気体情報取得装置3の設置場所の自由度も向上する。
又、気体吸引排出装置1では、使用するチューブを1本としているため、チューブを6本程度使用していた従来の装置と比べると、使用するチューブの量(長さ)を大幅に減らすことが可能となり、価格メリットがある。
又、気体吸引排出装置1では、使用するチューブを1本としているため、気体吸引排出装置1の構成が単純となるため、メンテナンスも容易となる。
又、気体吸引排出装置1は吸引側にフィルターユニット50を有しており、ひずみゲージ100によりフィルター52の目詰まり(気体の吸引量)を検出できる。又、ひずみゲージ100によりチューブ910の状態を検出できる。チューブ910の状態とは、チューブ910の潰れや折れ曲がり、穴の塞がり等である。
つまり、マイクロブロア20が吸引する気体により、ひずみゲージ100には荷重がかかる。これにより、ひずみゲージ100が変形し、ひずみゲージ100の抵抗体130の抵抗値が変化する。抵抗体130の抵抗値の変化を配線140及び端子部150を介して測定することで、フィルター52の目詰まり状態やチューブ910の状態を検出できる。
すなわち、フィルター52の目詰まり状態やチューブ910の潰れや折れ曲がり等が大きくなると吸引力が低下するため、貫通孔12Bを介して気体からひずみゲージ100の抵抗体130に印加される荷重が低下し、抵抗体130の抵抗値が小さくなる。そのため、ひずみゲージ100は、フィルター52の目詰まりやチューブ910の潰れや折れ曲がり等を抵抗体130の抵抗値の変化に基づいて精度よく検出できる。例えば、ひずみゲージ100の抵抗値が予め定めた閾値以下となった場合に、フィルター52の目詰まりやチューブ910の潰れや折れ曲がり等を判断できる。フィルター52の目詰まり状態やチューブ910の潰れや折れ曲がり等をモニタすることで、常時適正な気体の吸引及び吐出が可能となり、正確な排泄物の有無が検知できる。
又、気体吸引排出装置1では、下ケース10にマイクロブロア20の側面を露出する凹部14が設けられているため、メンテナンス等でマイクロブロア20を交換する際に、マイクロブロア20の取り外しが容易である。
又、マイクロブロア20は圧電素子215aを利用して気体の移動を行うが、大変繊細であるため、マイクロブロア20は外周部以外に負荷がかかると正確な動作が得られない。そのため、気体吸引排出装置1では、マイクロブロア20の固定を、マイクロブロア20の外周部(例えば、四隅)に設けられた凹部23に低荷重の弾性体であるマイクロブロアサポート30を挿入することで行っている。これにより、マイクロブロア20にストレスがかかって圧電素子215aの動作に影響が発生するおそれを低減でき、マイクロブロア20の正確な動作が可能となる。
又、マイクロブロア20を両面テープを用いて下ケース10に取り付けると、貼り付け時に斜め取り付けや両面テープのはみ出し等の不具合が発生するおそれがあると共に、マイクロブロア20の交換時には性能を破壊することが考えられるため、望ましくない。マイクロブロア20の固定をマイクロブロアサポート30を用いて行うことで、このような問題の発生を回避できる。
又、両面テープや接着剤等による固定では、一度取り付けたマイクロブロアサポート30は再使用できないが、凹部23に低荷重の弾性体であるマイクロブロアサポート30を挿入する固定方法により、マイクロブロアサポート30の再使用が可能となる。
又、ひずみゲージ100の抵抗体130の材料として、高いゲージ率が得られるCr混相膜を用いた場合には、フィルター52の目詰まりやチューブ910の潰れや折れ曲がり等を高感度で検出できる。
〈第2実施形態〉
第2実施形態では、複数のマイクロブロアを有する気体吸引排出装置を備えた気体情報取得装置の例を示す。なお、第2実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図31は、第2実施形態に係る気体吸引排出装置を例示する斜視図である。図32は、第1実施形態の変形例1に係る気体吸引排出装置を例示する断面図であり、気体吸引排出装置1Aの中心を通りひずみゲージ100を長手方向に2分するように切断した縦断面を示している。
気体情報取得装置3は、気体吸引排出装置1に代えて気体吸引排出装置1Aを有してもよい。図31及び図32を参照すると、気体吸引排出装置1Aは、4個のマイクロブロア20を有する点が、1個のマイクロブロア20を有する気体吸引排出装置1(図18、図19等参照)と相違する。気体吸引排出装置1Aは、下ケース10と、4個のマイクロブロア20と、マイクロブロアサポート30と、フィルターサポートプレート40と、フィルターユニット50と、上ケース60と、3個のマイクロブロアケース80とを有している。
次に、気体吸引排出装置1Aの組み立て方法の説明を通じて、気体吸引排出装置1Aの各構成要素の詳細について説明する。図33及び図34は、第2実施形態に係る気体吸引排出装置の組み立て方法を例示する斜視図である。
まず、第1実施形態の図21と同様の組み立てを行い、下ケース10の凹部13に1個目のマイクロブロア20を配置する。次に、図33の矢印上側に示すように、マイクロブロアケース80を準備し、図33の矢印下側に示すように、凹部13に1個目のマイクロブロア20が配置された下ケース10上に、マイクロブロアケース80を配置する。
マイクロブロアケース80はABS樹脂等により形成された略円盤状の部材であり、突出部11が形成されていない点、及び貫通孔12A及び12Bに代えて貫通孔82が設けられた点を除いて下ケース10と同様の構造である。但し、マイクロブロアケース80の厚さは、下ケース10より厚くても構わない。
マイクロブロアケース80の上面側には、マイクロブロア20を位置決めする凹部83が形成されている。凹部83は、マイクロブロアケース80の上面側の略中央部に設けられ、マイクロブロア20の本体21が配置される第1部分831と、マイクロブロアケース80の上面側の径方向に設けられ、マイクロブロア20の外部接続端子22が配置される第2部分832とを含む。第1部分831と第2部分832とは連通している。第1部分831の略中央部には、気体を排出する流路となる貫通孔82が形成されている。
又、マイクロブロアケース80の第1部分831において、第2部分832が設けられた内壁を除く3つの内壁から外側に向けて、第1部分831に連通する略半円状の凹部84が形成されている。又、マイクロブロアケース80の外周側には、各部材同士を固定するためのビスが挿入される3つの貫通孔85が略等間隔で形成されている。
次に、図34の矢印上側に示すように、マイクロブロアケース80の凹部83に2個目のマイクロブロア20を配置する。マイクロブロア20の本体21が凹部83の第1部分831に配置され、マイクロブロア20の外部接続端子22が凹部83の第2部分832に配置される。凹部83の深さは、マイクロブロア20の厚さと同程度に形成されている。そのため、マイクロブロアケース80の上面とマイクロブロア20の上面とは、略面一となる。
そして、図34の矢印下側に示すように、マイクロブロア20の外周部の凹部23にマイクロブロアサポート30を挿入する。マイクロブロアサポート30は接着等がされていなく、凹部23に挿入されているだけである。各々のマイクロブロアサポート30の一端は、マイクロブロア20の上面から突出している。
マイクロブロア20の外部接続端子22の先端側はマイクロブロアケース80の側面から突出し、マイクロブロア20を構成する圧電素子215aと気体吸引排出装置1Aの外部に設けられた回路との電気的な接続を可能とする。
なお、マイクロブロア20の外側に位置する3つの半円状の凹部84は、メンテナンス等でマイクロブロア20を交換する際に、マイクロブロア20を取り外しやすくするために設けられている。すなわち、各々の凹部84はマイクロブロア20の側面の一部を露出するため、マイクロブロア20の側面をつまんで容易に取り外すことができる。マイクロブロア20の側面をつまむことができれば、凹部84は半円以外の形状であっても構わない。
更に、図33と同様にして、凹部83に2個目のマイクロブロア20が配置された1個目のマイクロブロアケース80上に、2個目のマイクロブロアケース80を配置する。そして、図34と同様にして、2個目のマイクロブロアケース80の凹部83に3個目のマイクロブロア20を配置する。
更に、図33と同様にして、凹部83に3個目のマイクロブロア20が配置された2個目のマイクロブロアケース80上に、3個目のマイクロブロアケース80を配置する。そして、図34と同様にして、3個目のマイクロブロアケース80の凹部83に4個目のマイクロブロア20を配置する。
次に、第1実施形態の図22~図24と同様にして、凹部83に4個目のマイクロブロア20が配置された3個目のマイクロブロアケース80上に、フィルターサポートプレート40、フィルターユニット50、及び上ケース60を順次配置し、ビス70で固定する。これにより、気体吸引排出装置1Aが完成する。
なお、最後に、各々のマイクロブロア20の外部接続端子22の近傍にできた隙間を接着剤等で穴埋めすることが好ましい。気体吸引排出装置1Aの内部にある気体が外部に漏れることを防止すると共に、気体吸引排出装置1Aの内部に埃等が入り込むことを防止するためである。
このように、気体吸引排出装置1Aでは、マイクロブロア20の個数を増やしているため、吸引吐出力が向上する。なお、本実施形態ではマイクロブロア20を、気体の吸引方向及び排出方向を揃えて直列に4個配置したが、マイクロブロア20の個数は、2個又は3個、5個以上であっても構わない。マイクロブロア20の個数が多くなるほど、吸引吐出力を向上できる。そのため、気体吸引排出装置1Aを気体情報取得装置3に用いる際には、気体情報取得装置3で必要な吸引吐出力を満たすように、マイクロブロア20の個数を選択すればよい。なお、マイクロブロア20は元々小型であるため、ケース300の全体の大きさには殆ど影響しない。
又、気体吸引排出装置1Aでは、気体吸引排出装置1と同様に、何れのマイクロブロア20よりも気体の吸引側にフィルターユニット50を配置しているため、塵や埃等が気体吸引排出装置1Aの内部に入り込むことを防止できる。又、気体吸引排出装置1と同様に、ひずみゲージ100によりフィルター52の目詰まり状態やチューブ910の潰れや折れ曲がり等を検出できる。フィルター52の目詰まり状態やチューブ910の潰れや折れ曲がり等をモニタすることで、常時適正な気体の吸引及び吐出が可能となる。
又、気体吸引排出装置1Aでは、下ケース10及び各々のマイクロブロアケース80にマイクロブロア20の側面を露出する凹部が設けられているため、メンテナンス等でマイクロブロア20を交換する際に、マイクロブロア20の取り外しが容易である。
又、気体吸引排出装置1Aでは、気体吸引排出装置1と同様に、マイクロブロア20の固定を、マイクロブロア20の外周部に設けられた凹部23に低荷重の弾性体であるマイクロブロアサポート30を挿入することで行っている。これにより、マイクロブロア20の正確な動作が可能となる。
又、両面テープや接着剤等の固定では、一度取り付けたマイクロブロアサポート30は再使用できないが、凹部23に低荷重の弾性体であるマイクロブロアサポート30を挿入する固定方法により、マイクロブロアサポート30の再使用が可能となる。
〈第3実施形態〉
第2実施形態では、気体吸引排出装置を消臭ユニット等と一体化した気体情報取得装置の例を示す。なお、第3実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図35は、第2実施形態に係る気体情報取得装置を例示する斜視図である。なお、図35において、筐体400の上蓋の図示は省略されている。
図35に示すように、気体情報取得装置3Aは、気体吸引排出装置1Aと、カバー構造950とを有している。但し、図35では、チューブ910の他端側を除き、カバー構造950の図示は省略されている。気体情報取得装置3Aにおいて、気体吸引排出装置1Aと、消臭ユニット410と、回路基板420は、同一の筐体400内に収容されている。
筐体400は、例えば、樹脂や金属板等により作製されている。筐体400の大きさは、例えば、縦180mm×横90mm×高さ50mm程度とすることができる。但し、回路基板420の小型化により、縦方向を1/3程度、高さ方向を1/2程度に小型化することが可能である。筐体400には、気体を外部に吐出すための貫通孔400xが設けられている。なお、本実施形態では、センサ91は臭いセンサである。
消臭ユニット410は、チューブ910を介して気体吸引排出装置1Aが吸引し、センサ91側に排出した気体の臭いを消すために設けられている。消臭ユニット410としては、例えば、嫌な臭いを吸着・吸収して除去する活性炭や生物処理するバイオ消臭剤、或いは、嫌な臭いを優しい香りに変える消臭剤(芳香剤)等を用いることができる。なお、生物処理とは、微生物が、自分が生きていくために臭いの素である悪臭物質や悪臭成分を取り入れて酸化分解し、エネルギーに変換する処理である。
回路基板420には、例えば、マイクロブロア20に供給する電源回路、センサ91に接続される回路、排泄物の有無の検知等を行い、その結果を外部にデータ転送する回路等を設けることができる。又、回路基板420には、コネクタ430が実装されており、外部との電気的な接続を可能としている。コネクタ430は、チューブ910が接続される側とは反対側に配置されてもよい。
このように、気体情報取得装置3Aでは、筐体400内に消臭ユニット410を配置することで、気体吸引排出装置1Aが排出する気体が異臭(悪臭)を伴っていても、消臭ユニット410で消臭してから貫通孔400xを介して外部に放出できる。そのため、気体情報取得装置3Aが設置される室内を、異臭(悪臭)のない快適な環境とすることができる。又、室内には気体情報取得装置3Aの気体排出に伴う異臭(悪臭)が存在しないため、センサ91は本来検出すべき臭いを検出可能となり、誤検知を防止できる。
以上、好ましい実施形態等について詳説したが、上述した実施形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、各実施形態及びその変形例では、測定領域をベッド上としたが、測定領域はベッド上には限定されず、監視対象者(被介護者、患者等)が横たわることができる敷き寝具上にあればよい。敷き寝具とは、例えば、ベッド、布団、マットレス、クッション材、及びこれらに類するものである。
又、各気体吸引排出装置において、フィルターの目詰まり状態やチューブの状態の検出のために、ひずみゲージに代えて圧力計を用いてもよい。