JP7558766B2 - 易開封性フィルム - Google Patents
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Description
易開封性フィルムやこれを用いた包装容器の用途によっては、高い密封性(封緘強度)が求められる。易開封性と封緘強度とを両立させることは必ずしも容易ではなく、両者が高いレベルで両立した易開封性フィルムが求められていた。
すなわち本発明は、
[1]
熱融着層(A)、中間層(B)、及びラミネート層(C)が、この順に積層されてなり、熱融着層(A)が41.0質量%以上のプロピレンランダムコポリマーを含有する、易開封性フィルム。、
に関する。
[2]
熱融着層(A)が、更に密度942kg/m3以上、960kg/m3以下の高密度ポリエチレンおよび密度940kg/m3以下のエチレン(共)重合体、のうち少なくとも1種を含有する、[1]に記載の易開封性フィルム。
[3]
熱融着層(A)が、密度940kg/m3以下のエチレン(共)重合体を含有し、該密度940kg/m3以下のエチレン(共)重合体が、密度910kg/m3以上、930kg/m3未満の低密度ポリエチレンである、[2]に記載の易開封性フィルム。
[4]
熱融着層(A)が、密度942kg/m3以上、960kg/m3以下の高密度ポリエチレンを、0質量%以上、50質量%以下含有する、[2]または[3]に記載の易開封性フィルム。
[5]
中間層(B)が、密度910kg/m3以上、942kg/m3未満の低密度ポリエチレンを含有する、[1]から[4]のいずれか一項に記載の易開封性フィルム。
[6]
中間層(B)が、密度910kg/m3以上、942kg/m3未満の低密度ポリエチレンを90質量%以上含有する[5]に記載の易開封性フィルム。
[7]
中間層(B)が、更にプロピレンランダムコポリマー、密度942kg/m3以上の高密度ポリエチレン、及び/又は密度940kg/m3以下のエチレン共重合体を含有する、[1]から[6]のいずれか一項に記載の易開封性フィルム。
[8]
中間層(B)が、含有するプロピレンランダムコポリマー、密度942kg/m3以上の高密度ポリエチレン、及び/又は密度940kg/m3以下のエチレン共重合体が、合計で10質量%以下である、[7]に記載の易開封性フィルム。
[9]
ラミネート層(C)が、密度910kg/m3以上、942kg/m3未満の低密度ポリエチレンを含有する、[1]から[8]のいずれか一項に記載の易開封性フィルム。
[10]
ラミネート層(C)が、ランダムプロピレンコポリマーを含有する、[1]から[9]のいずれか一項に記載の易開封性フィルム。
[11]
(C)ラミネート層の側に、更に(D)基材層を有する、[1]から[10]のいずれか一項に記載の易開封性フィルム。
[12]
[1]から[11]のいずれか一項に記載の易開封性フィルムを含んでなる蓋材と、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのうち少なくとも1種を含む本体部からなる包装容器 。
すなわち、本発明の易開封性フィルムは、熱融着層(A)、中間層(B)、及びラミネート層(C)を有する。
本発明の易開封性フィルムを構成する熱融着層(A)は、41.0質量%以上のプロピレンランダムコポリマーを含有する。
熱融着層(A)に41.0質量%以上のプロピレンランダムコポリマーを含有することで、本発明の易開封性フィルムは、従来技術の限界を超えた高いレベルで、易開封性と封緘強度とを両立させることができる。
熱融着層(A)は、50.0質量%以上のプロピレンランダムコポリマーを含有することが好ましく、60.0質量%以上のプロピレンランダムコポリマーを含有することが特に好ましい。
熱融着層(A)におけるプロピレンランダムコポリマーの含有量は、熱融着層の製造の際に供給する材料の処方を調整することで、適宜調整することができる。
本発明において熱融着層(A)に使用するプロピレンランダムコポリマーは、一般にランダムポリプロピレンの名称でも、製造・販売されている樹脂であり、主構成成分である、プロピレンから導かれる構成単位と、エチレン及び/又は炭素数4以上のα-オレフィン等から選ばれる少なくとも1種以上のコモノマーから導かれる構成単位とを有する共重合体である。
なお、プロピレンランダムコポリマー(ランダムポリプロピレン)において、「ランダム」とは、統計的にランダムであるということを必ずしも意味しない。例えば、ポリマー主鎖中のコモノマーから導かれる構成単位の分布(ランダムネス)は、共重合反応をさせる際に用いる触媒の種類によって異なる。
また、必ずしも全ての分子量分画において、コモノマーから導かれる構成単位の分率が等しいという訳ではなく、低分子量鎖と高分子量鎖では、コモノマーから導かれる構成単位の含有率が異なっている。すなわち、コモノマー含有量に分布(共重合組成分布)が存在する。一般に、メタロセン触媒を用いて得られるコポリマーは、チーグラー触媒等を用いた場合より共重合組成分布が狭く、均一なコポリマーである。
プロピレンランダムコポリマーにおけるコモノマーとしては、エチレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、4-メチル-1-ペンテンなどの、エチレンと炭素原子数が4~20程度のα-オレフィンを例示することができる。これらコモノマーは、1種単独で使用してもよく、2種以上のコモノマーを組み合わせて共重合させてもよい。また、α-オレフィン以外のコモノマーの存在を排除するものではない。
プロピレン由来の構成単位の割合が通常50モル%以上であるため、コモノマー由来の構成単位の割合は通常50モル%未満となる。一般に入手可能なプロピレンコポリマーにおいては、コモノマー由来の構成単位の割合は25モル%以下となる場合が多く。特にランダムコポリマーの場合には、10モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることが特に好ましい。なお、ブロックコポリマーの場合には、20モル%以下であることが好ましく、15モル%以下であることが特に好ましい。
プロピレンランダムコポリマーと組み合わせて使用することができる、プロピレン系重合体以外のポリマーには特に制限はないが、コストやフィルム形成能等の観点から、エチレン系重合体であることが好ましく、密度942kg/m3以上、960kg/m3以下の高密度ポリエチレンおよび密度940kg/m3以下のエチレン(共)重合体からなる群より選ばれる、少なくとも1種であることが特に好ましい。
すなわち、この特に好ましい態様においては、41.0質量%以上のプロピレンランダムコポリマーと組み合わせて、エチレン系重合体として、密度942kg/m3以上、960kg/m3以下の高密度ポリエチレンのみを使用してもよく、密度940kg/m3以下のエチレン(共)重合体のみを使用してもよく、また両者を組み合わせて使用してもよい。
上記高密度ポリエチレンの使用量は、熱融着層(A)の全重量に基づいて、0~50質量%であることが好ましく、0~30質量%であることが特に好ましい。
密度942kg/m3以上、960kg/m3以下の高密度ポリエチレンは、1種類のみを使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
上記高密度ポリエチレンのメルトフローレートは、従来当該技術分野において慣用される方法で調整することができ、例えば分子量を小さくすることや、分子量分布を大きくすることで、メルトフローレートを大きくすることができる。
上記エチレン(共)重合体は、1種類のみを使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
上記エチレン(共)重合体のメルトフローレートは、従来当該技術分野において慣用される方法で調整することができ、例えば分子量を小さくすることや、分子量分布を大きくすることで、メルトフローレートを大きくすることができる。
熱融着層(A)が上記各成分を含有することにより、本実施形態の易開封性フィルムは、プロピレン系重合体との易剥離性、開封時の外観、耐ブロッキング性等を向上させることができる。
密度が900kg/m3未満のエチレン・α―オレフィン共重合体は、ランダム共重合体であることが好ましい。
後者の好適な例として、密度が860~895kg/m3の範囲にあり、α―オレフィンが炭素数4~10である少なくとも1種類であるエチレン・α-オレフィンランダム共重合体(c-1)及び密度が865~875kg/m3の範囲にあるエチレン・プロピレンランダム共重合体(c-2)から構成される樹脂組成物を挙げることができる。
さらに、好ましくは、エチレン・α―オレフィンランダム共重合体(c-1)10~90質量部、特に好ましくは30~90質量部、及びエチレン・プロピレンランダム共重合体(c-2)90~10質量部、特に好ましくは70~10質量部(但し、(c-1)+(c-2)=100質量部とする。)から構成される樹脂組成物を用いることができる。
[c-1a]エチレン含有量が85~93モル%である
[c-1b]X線による結晶化度が7~30%である
[c-1c]示差走査熱量計(DSC)による昇温速度10℃/分での吸熱曲線から求めた融点が60~90℃の範囲にある
[c-2a]エチレン含有量が75~85モル%である
[c-2b]X線による結晶化度が5%未満の範囲にある非晶性若しくは僅かに結晶性を有する
すなわち、エチレン・プロピレンランダム共重合体(c-2)として、[c-2a]、または[c-2b]の物性を有するエチレン・プロピレンランダム共重合体が好ましく、さらに[c-2a]と[c-2b]の物性を有するエチレン・プロピレンランダム共重合体が特に好ましい。。
本実施形態中の熱融着層(A)に用いることができる密度が900kg/m3未満のエチレン・α-オレフィン共重合体は、例えば遷移金属化合物触媒成分、例えばバナジウム化合物やジルコニウム化合物と、有機アルミニウム化合物触媒成分とからなる触媒を用いて、エチレンとα-オレフィン等とを共重合することによって得ることができる。
本実施形態の易開封性フィルム中の熱融着層(A)において用いることができる粘着性付与樹脂は、粘着性付与剤として製造・販売されている公知の樹脂であり、具体的には、脂肪族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、ポリテルペン系樹脂、ロジン類、スチレン系樹脂、クマロン・インデン樹脂などを挙げることができる。
脂環族系炭化水素樹脂の例として、スペントC4~C5留分中のジエン成分を環化二量化後重合させて得られる樹脂、シクロペンタジエンなどの環状モノマーを重合させた樹脂、芳香族系炭化水素樹脂を核内水添した樹脂などを挙げることができる。
芳香族系炭化水素樹脂の例として、ビニルトルエン、インデン、α-メチルスチレンなどのC8~C10のビニル芳香族炭化水素を少なくとも一種以上含有する留分を重合して得られる樹脂、あるいはこれら留分と上記脂肪族炭化水素留分を共重合して得られる樹脂などを挙げることができる。
ロジン類としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油などのロジン及びその変性物などであり、変性物としては水素添加、不均化、二量化、エステル化などの変性を施したものを例示することができる。
スチレン系炭化水素樹脂としては、純度の高いスチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、イソプロピルトルエンなどのスチレン系単量体の1種又は2種以上を重合して得られる分子量の低い樹脂状重合体を挙げることができる。
熱融着層(A)の厚みには特に制限はないが、シールの安定性等の観点から、0.5μm以上であることが好ましく、0.8μm以上であることが特に好ましい。
一方、剥離外観等の観点からは、20μm以下であることが好ましく、17μm以下であることが特に好ましい。
本発明の易開封性フィルムを構成する中間層(B)の成分には特に制限はなく、易開封性フィルムに求められる機械的性質や熱融着層(A)、ラミネート層(C)との接着性などを考慮して、適宜使用成分を選択すればよいが、低密度ポリエチレンを含有することが好ましく、密度910kg/m3以上、942kg/m3未満の低密度ポリエチレンを含有することが特に好ましい。
本実施形態においては、中間層が密度910kg/m3以上、942kg/m3未満の低密度ポリエチレンを含有することで、本発明の効果を一層高いレベルで実現することができる。
低密度ポリエチレンの密度は、914kg/m3以上、939kg/m3未満であることが更に好ましく、919kg/m3以上、936kg/m3未満であることが一層好ましい。
本実施形態においては、中間層が密度910kg/m3以上、942kg/m3未満の低密度ポリエチレンを90質量%以上含有することで、本発明の効果を一層高いレベルで実現することができる。
本実施形態において好ましく用いられる密度910kg/m3以上、942kg/m3未満の低密度ポリエチレンの詳細は、熱融着層(A)に好ましく用いられる密度910以上、930未満の低密度ポリエチレンに関連して上記で説明したものと同様である。
本実施形態においては、中間層(B)が含有する、プロピレンランダムコポリマー、密度942kg/m3以上の高密度ポリエチレン、及び/又は密度940kg/m3以下のエチレン共重合体は、本発明の易開封性フィルム又は、それと類似のフィルムからのリサイクルペレットに由来するものであってもよい。
リサイクルペレットを使用することにより、本実施形態の易開封性フィルムは、本発明の効果を一層顕著に実現するとともに、環境負荷を低減することができる。
中間層(B)に使用することができるプロピレンランダムコポリマーの好ましい形態及び詳細は、熱融着層(A)に使用するプロピレンランダムコポリマーに関連して上記にて説明したものと同様である。
より具体的には、中間層(B)の厚みは、10μm以上であることが好ましく、13μm以上であることが特に好ましい。
一方、原料コスト等の観点からは、中間層(B)の厚みは、60μm以下であることが好ましく、57μm以下であることが特に好ましい。
本発明の易開封性フィルムを構成するラミネート層(C)は、必要又は所望に応じて、後述の基材層(D)をはじめとする他の層と積層することができる。
従って、ラミネート層(C)は、基材層(D)をはじめとする他の層との間のラミネート強度等を考慮して設計することが好ましい。
例えば、基材層(D)をはじめとする他の層と同種の材料を使用することが好ましく、したがって基材層(D)に好ましく用いられる、ポリプロピレン系の材料やポリエステル系、ポリアミド系の材料を使用することが好ましい。
また、基材層(D)をはじめとする他の層との間のラミネート強度を更に向上するため、ラミネート層(C)の表面(中間層(B)と積層する面とは反対側の面)に、コロナ処理、粗面化処理等の処理を行ってもよい。
ブロッキング防止剤としては、粉末状のシリカ、好ましくは合成シリカ、等を好適に使用することができる。粉末状のシリカをラミネート層(C)中に均一に分散させる観点からは、粉末状のシリカを、ラミネート層(C)を構成する樹脂との混和性に優れた樹脂中に分散してマスターバッチを形成し、次いでマスターバッチをラミネート層(C)に添加してもよい。
一方、原料コスト等の観点からは、23μm以下であることが好ましく、20μm以下であることが特に好ましい。
各種添加剤は、マスターバッチ形式で添加してもよい。
本発明の易開封性フィルムは、熱融着層(A)、中間層(B)、及びラミネート層(C)を有する。本発明の易開封性フィルムにおいては、好ましくは中間層(B)を介して、ラミネート層(C)と熱融着層(A)とが直接積層されるが、接着層、ガスバリア層等のそれ以外の層が間に存在していてもよい。
二軸延伸は、逐次二軸延伸、同時二軸延伸、多段延伸等の方法が適宜採用される。
二軸延伸の条件としては、公知の二軸延伸フィルムの製造条件、例えば、逐次二軸延伸法では、縦延伸温度を100℃~145℃、延伸倍率を4~7倍の範囲、横延伸温度を150~190℃、延伸倍率を8~11倍の範囲とすることが挙げられる。
ここで、易開封性とは、開封時に容易に開封(剥離)ができる性能のことであり、消費者の利便性に繋がるものである。また、開封時の剥離外観が美麗である方が衛生面で好まれることが多く、特に剥離後の容器等または蓋材等に糸状の樹脂が残存する現象(糸引き)や、膜状に汚く剥がれる現象(デラミネーション)の発生は、剥離外観を損ねるものの1つである。
易開封性は、従来から当該分野で慣用される評価手法により評価することができるが、例えば所定の条件でのヒートシール後の開封強度によって評価することが可能であり、より具体的には例えば本願実施例に記載の方法により評価することができる。
本願実施例に記載の方法により評価した場合の開封強度は、30N/カップ以下であることが好ましく、28N/カップ以下であることがより好ましく、25N/カップ以下であることが特に好ましい。
易開封性の観点からは、開封強度は小さい程好ましいが、封緘強度との両立を図り、また意図しない開封を防止する等の観点から、通常7N/カップ以上となり、10N/カップ以上であることがより適切である。
本発明においては、熱融着層(A)の樹脂組成を更に最適化する等して易開封性をさらに向上することが可能であり、例えばプロピレンランダムコポリマーの含有量を本発明の範囲内で比較的低く設定することで、易開封性を向上することができる。
ここで、封緘強度とは、比較的小さな歪速度で内圧を加えていき、蓋材が破裂した時の強度のことであり、密封性の指標とすることが多い。例えば、気温や気圧等の外部環境変化によって内圧が上昇した際に、蓋材等がシール部から破損すると、カビの発生に繋がる恐れがある。
封緘強度は、従来から当該分野で慣用される評価手法により評価することができるが、例えば所定の条件でのヒートシール後に内圧をかけて開封に至る内圧を測定することで評価することが可能であり、より具体的には例えば本願実施例に記載の方法により評価することができる。
本願実施例に記載の方法により評価した場合の封緘強度は、14N以上であることが好ましく、16N以上であることがより好ましく、18N以上であることが特に好ましい。
封緘強度は通常高い程好ましく特に上限は存在しないが、易開封性とのバランスを実現する等の観点から、通常70N以下となり、67N以下であることがより適切である。
本発明においては、熱融着層(A)の樹脂組成を更に最適化する等して封緘強度をさらに向上することが可能であり、例えばプロピレンランダムコポリマーの含有量を高く設定することで、封緘強度を向上することができる。
所望に応じて、本発明の易開封性フィルムを、そのラミネート層(C)において、基材層(D)と積層することができる。
好ましい基材層(D)の材質としては、例えば、結晶性ポリプロピレン、結晶性プロピレン-エチレン共重合体、結晶性ポリブテン-1、結晶性ポリ4-メチルペンテン-1、低-、中-、或いは高密度ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA)、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)等のポリオレフィン類;ポリスチレン、スチレン-ブタジエン共重合体等の芳香族ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン樹脂等のハロゲン化ビニル重合体;アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリロニトリル-スチレン-ブタジエン共重合体の如きニトリル重合体;ナイロン6、ナイロン66、パラまたはメタキシリレンアジパミドの如きポリアミド類;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラメチレンテレフタレート等のポリエステル類;各種ポリカーボネート;ポリオキシメチレン等のポリアセタール類等の熱可塑性樹脂から構成されたプラスチックフィルムを挙げることができる。また、包装する内容物が酸素に敏感なものの場合には、上記フィルムに金属酸化物等を蒸着したフィルム、或いは有機化合物を被覆したフィルムや、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂からなる層を設けてもよい。
これらの材料からなるプラスチックフィルムは、未延伸、一軸延伸、或いは二軸延伸して用いられる。
好ましい基材層(D)として、例えば、延伸ナイロンフィルム、延伸ポリエステルフイルムからなる単層フィルム、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルムとPETを積層した二層構成のフィルム、PET/ナイロン/ポリエチレンを積層した三層構成のフィルム等が挙げられる。これらの積層フィルムの製造に際しては、各層間に必要に応じて接着剤、アンカー剤を介在させることもできる。また、デザインを表現するインキ層を設けてもよい。
基材層(D)の厚さは任意に設定することができるが、通常は、5~1000μm、好ましくは9~100μmの範囲から選択される。
容器蓋材として用いる場合は、本発明の易開封性フィルムをそのまま蓋材として用いても良いし、印刷して用いても良い。更に印刷されたあるいはされていない基材層(D)と貼り合せて蓋材にしても良い。又、用途によっては予め容器形状に合わせてカットして蓋材にしても良い。容器蓋材とする場合には、基材層(D)と貼り合せて使用するのが好ましい。
かかるプロピレン系重合体は、本発明の積層体において好ましく用いられる上記のプロピレン系重合体と同一の範疇のものであるが、個々の物性は同一であっても異なっていてもよい。例えばプロピレン系重合体からなる被着体においては、被包装材料に合わせてプロピレン系重合体を公知の方法でフィルム、シート、トレー、カップ、ボトル等の種々の形状に成形したものを使用することができる。フィルム若しくはシートの場合は、本発明の易開封性フィルムと同様な方法で製造し得る。トレー若しくはカップの場合は、一旦上記方法でシートを製造した後、真空成形、圧空成形等の熱成形によりトレー、カップ等の容器とすることにより製造し得る。また、カップあるいはボトルの場合は射出成形、射出中空成形(インジェクションブロー)、中空成形等により容器として成形し得る。
その様な包装体の好適な一例として、上記蓋材とポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのうち少なくとも1種を含む容器本体部からなる包装容器を挙げることができる。
包装容器への収納物には特に制限はないが、食品、医薬品、医療器具、日用品、雑貨等の包装に好ましく用いることができる。本発明の易開封性フィルムの高い耐衝撃性を活かし、流通過程で衝撃を受けることも多い無菌米飯用の包装容器として、特に好適に用いられる。
(1)易開封性(開封強度)
基材(厚み12μmのPETフィルムと、厚み15μmのナイロンフィルムとの積層体)に実施例/比較例の易開封性フィルムのラミネート層(C)を張り合わせたフィルムを作製し、無菌米飯用PP系バリア容器(PP/接着層/EVOH/接着層/PP)を使用して、易開封性を評価した。ラミ品を蓋材としてカップシーラーを用いて温度182℃、0.9秒、250Nでヒートシールした後放冷し、100℃、30分でレトルト処理をした後放冷した。クロスヘッド速度500mm/分で蓋材シール部を剥離し、その強度を開封強度(N/カップ)とした。この測定は株式会社イマダ社製の開封強度測定器を用いて評価した。
試料5個についての開封強度(N/カップ)の平均値を、評価値とした。
易開封性を評価するために作成したラミ品を蓋材とし、無菌米飯用PP系バリア容器(PP/接着層/EVOH/接着層/PP)を使用して、封緘性を評価した。ラミ品を蓋材としてカップシーラーを用いて温度182℃、1.2秒、1500Nでヒートシールした後放冷し、蓋材の上面に粘着テープ付きのゴムシート片を貼り付け、このシート面から針を差し込み常温下で内圧をかけて、蓋材シール部分から剥離もしくはエッジ切れし開封した時の強度を封緘強度(kPa)とした。この測定は株式会社サン科学社製の封緘強度測定器(JIS-Z0238準拠)を用いて評価した。
試料5個についての封緘強度(kPa)の平均値を、評価値とした。
・高密度ポリエチレン(HDPE)
密度;954kg/m3
MFR(2.16kg、190℃);1.1g/10分
融点;132℃
・プロピレン・エチレン・1-ブテンランダム共重合体(r-PP)
エチレン含有量;3.6モル%(2.4重量%)
1-ブテン含有量;1.9モル%(2.5重量%)
密度;910kg/m3
メルトフローレート(MFR)(2.16kg、230℃);7.2g/10分
融点;143℃
・エチレン・1-ブテンランダム共重合体(EBR)
エチレン含有量;89.1モル%
結晶化度;10%
密度;886kg/m3、
MFR(2.16kg、190℃);4.0g/10分
・エチレン・プロピレン共重合体(EPR)
エチレン含有量;82.6モル%
密度;870kg/m3
MFR(2.16kg、190℃);2.9g/10分
・粘着付与樹脂
水素添加芳香族炭化水素樹脂
環球法軟化点:115℃
・線状低密度ポリエチレン(LLDPE)
密度:0.931g/cm3
MFR:2.3g/10分
・低密度ポリエチレン(LDPE)
密度:0.917g/cm3
MFR:7.2g/10分
各種原料を夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によって厚み比率13:74:13で、熱融着層(A)、中間層(B)、およびラミネート層(C)の三層共押出フィルムからなる総厚み40μm積層フィルムを成形し、ラミネート層にコロナ処理を施して易開封性フィルムを製造した。
各層の配合を、表1に示す。
得られた易開封性フィルムについて、上記の方法にしたがい易開封性(開封強度)、及び封緘性を評価した。
結果を表1に示す。
各層の配合、及び厚みを表1に示すとおりとしたことを除くほか、参考例1と同様にして易開封性フィルムを作製して、評価した。
結果を表1に示す。
Claims (10)
- 熱融着層(A)、中間層(B)、及びラミネート層(C)が、この順に積層されてなり、熱融着層(A)が41.0質量%以上のプロピレンランダムコポリマーを含有し、
中間層(B)が、プロピレンランダムコポリマー、及び/又は密度942kg/m 3 以上の高密度ポリエチレン、を含有し、
中間層(B)が含有するプロピレンランダムコポリマー、及び/又は密度942kg/m 3 以上の高密度ポリエチレンが、合計で10質量%以下である、易開封性フィルム。 - 熱融着層(A)が、更に密度942kg/m3以上、960kg/m3以下の高密度ポリエチレンおよび密度940kg/m3以下のエチレン(共)重合体、のうち少なくとも1種を含有する、請求項1に記載の易開封性フィルム。
- 熱融着層(A)が、密度940kg/m3以下のエチレン(共)重合体を含有し、該密度940kg/m3以下のエチレン(共)重合体が、密度910kg/m3以上、930kg/m3未満の低密度ポリエチレンである、請求項2に記載の易開封性フィルム。
- 熱融着層(A)が、密度942kg/m3以上、960kg/m3以下の高密度ポリエチレンを、0質量%以上、50質量%以下含有する、請求項2または3に記載の易開封性フィルム。
- 中間層(B)が、密度910kg/m3以上、942kg/m3未満の低密度ポリエチレンを含有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の易開封性フィルム。
- 中間層(B)が、密度910kg/m3以上、942kg/m3未満の低密度ポリエチレンを90質量%以上含有する請求項5に記載の易開封性フィルム。
- ラミネート層(C)が、密度910kg/m3以上、942kg/m3未満の低密度ポリエチレンを含有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の易開封性フィルム。
- ラミネート層(C)が、プロピレンランダムコポリマーを含有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の易開封性フィルム。
- (C)ラミネート層の側に、更に(D)基材層を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の易開封性フィルム。
- 請求項1から9のいずれか一項に記載の易開封性フィルムを含んでなる蓋材と、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのうち少なくとも1種を含む本体部からなる包装容器 。
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