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JP7560318B2 - 化粧膜の負担感を評価する方法 - Google Patents
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本発明は、化粧膜の負担感を評価する方法に関する。
口紅、乳液、リキッドファンデーション等の化粧料を購入する際、使用者は生体表面における化粧持ちとともに、形成される化粧膜の生体表面における感触も、重要な評価指標とする。
例えば、肌表面におけるつっぱり感を評価する方法として、角層についてIRスペクトルを測定することで、角層の保湿状態を評価する方法(特許文献1参照)や、皮膚表面に配置した端子間に衝撃波を与え、衝撃波の伝搬時間を測定することで、皮膚のつっぱり感を評価する方法(特許文献2参照)等が挙げられる。
一方で、化粧膜の生体表面における感触を評価する方法としては、官能評価による方法がしばしば用いられている。
特許第6568796号公報 特開2004-160020号公報
化粧料開発の現場において、化粧膜の生体表面における感触の評価方法として、主観的な要素を含む官能評価による方法に代わる客観的な評価方法の開発が求められていた。
そこで、本発明は、化粧膜の負担感を精度よく評価することを目的とする。
発明者らは、化粧膜の負担感について検討するにあたり、官能試験による評価の結果と剛体振り子試験による評価の結果との間に相関があることを見出し、本発明をなすに至った。
本発明の要旨は以下の通りである。
本発明の化粧膜の負担感を評価する方法は、剛体振り子試験を用いることを特徴とする。
本発明の化粧膜の負担感を評価する方法では、複数の前記化粧膜の試料間において剛体振り子試験の結果を比較することで、複数の前記化粧膜の試料間における負担感の大小関係を評価することが好ましい。
ここで、本発明の化粧膜の負担感を評価する方法では、複数の前記化粧膜の試料の各々について、剛体振り子試験の結果を、横軸に試験時間を表し、縦軸に対数減衰率を表したチャートに、それぞれ示し、前記チャートにおいて、試験開始の時点から、所与の時間経過後の時点までの範囲で、線形近似を行い、前記線形近似により得られる線形近似曲線における傾きを算出し、複数の前記化粧膜の試料間において、前記線形近似曲線における傾きの大小を比較することで、複数の前記化粧膜の試料間における負担感の大小関係を評価することが好ましい。このとき、前記複数の前記化粧膜の試料のうちの任意の二つの試料について、前記線形近似曲線における傾きが大きい方の前記試料が、前記線形近似曲線における傾きが小さい方の前記試料よりも、化粧膜の負担感が大きい、と評価することが好ましい。
また、本発明の化粧膜の負担感を評価する方法では、複数の前記化粧膜の試料の各々について、剛体振り子試験の結果を、横軸に試験時間を表し、縦軸に対数減衰率を表したチャートに、それぞれ示し、前記チャートにおいて、試験開始の時点におけるプロットと試験開始の時点から所与の時間経過後の時点におけるプロットとを通る直線の傾きを算出し、複数の前記化粧膜の試料間において、前記直線の傾きの大小を比較することで、複数の前記化粧膜の試料間における負担感の大小関係を評価することが好ましい。このとき、前記複数の前記化粧膜の試料のうちの任意の二つの試料について、前記直線の傾きが大きい方の前記試料が、前記直線の傾きが小さい方の前記試料よりも、化粧膜の負担感が大きい、と評価することが好ましい。
本発明の化粧膜の負担感を評価する方法では、前記試験開始から所与の時間経過後の時点を、前記化粧料の物性に応じて決定することが好ましい。
また、本発明の化粧膜の負担感を評価する方法では、前記試験開始から所与の時間経過後の時点を、対数減衰率が所定値に達する時点とすることが好ましい。
詳細には、本発明の化粧膜の負担感を評価する方法では、前記対数減衰率が所定値に達する時点を、対数減衰率が0.1~0.5の範囲内の値に達する時点とすることが好ましい。本発明の化粧膜の負担感を評価する方法では、前記対数減衰率が所定値に達する時点を、対数減衰率が0.3に達する時点とすることがより好ましい。
詳細には、本発明の化粧膜の負担感を評価する方法では、前記化粧膜を構成する化粧料をメイクアップ化粧料とすることが好ましい。本発明の化粧膜の負担感を評価する方法では、前記メイクアップ化粧料を口紅又はリップグロスとすることがより好ましい。
本発明によれば、化粧膜の負担感を精度よく評価することができる。
図1は、剛体振り子型物性試験機の概要を示す図である。(A)は、剛体振り子型物性試験機の全体を示す斜視図である。(B)は、(A)の線A-Aに沿う面により切断したときの部分断面図である。 図2は、本発明の実施例の方法に従って、R-1樹脂、R-2樹脂、MQ樹脂について剛体振り子試験を行ったときの評価結果を示すチャートである。図中、縦軸に対数減衰率(―)を表し、横軸に時間(分)を表す。図中、R-1樹脂のプロットを三角印で示し、R-2樹脂のプロットを丸印で示し、MQ樹脂のプロットを四角印で示す。
以下、図面を参照して、本発明の化粧膜の負担感を評価する方法の実施形態について詳細に例示説明する。
以下、本発明の実施形態を、「本実施形態」ともいう。
本実施形態の化粧膜の負担感を評価する方法は、剛体振り子試験を用いて実施することを特徴とする。
なお、剛体振り子試験とは、剛体振り子型物性試験機を用いて経過時間に対する減衰率の推移を測定する方法である。
図1は、剛体振り子型物性試験機の概要を示す図である。(A)は、剛体振り子型物性試験機の全体を示す斜視図である。(B)は、(A)の線A-Aに沿う面により切断したときの部分断面図である。
剛体振り子型物性試験機とは、サンプルを固定する固定部と、固定部から振り子が吊り下げられている振り子部、及び振り子の振り幅を測定するセンサー部からなる試験機である。振り子部は、ナイフエッジでサンプルと接し、振り子の支点となり、振り子に自由振動を与える。この自由振動は、サンプルの粘性により抵抗を受け、振動は減衰する。この減衰率の推移を用いて、本発明における負担感を評価することができる。
具体的には、適当な寸法の基板上に、試験用化粧料を適当な厚さで塗布し、化粧膜の試料を調製する。そして、化粧膜の試料の各々について、剛体振り子試験を行う。
試料の基板は、任意の材料(例えば、アルミ、ガラス)から構成されるものとしてよく、任意の寸法のものとしてよい。また、基板への化粧料の塗布は、治具、指等を用いて行ってよい。試験時の化粧膜の厚さは、化粧料の種類に応じて適宜定められてよく、1.0~1000μmとしてよく、10~500μmとすることが好ましい。測定機器としては、例えば、剛体振り子型物性試験器(株式会社エー・アンド・デイ社製、型番RPT-3000W)を用いてよい。エッジ形状としては、ナイフ型、パイプ型が挙げられるが、ナイフ形が好ましい。フレーム種類やフレーム重量は、特に限定されない。測定温度としては、0~50℃としてよく、25℃が好ましい。
本実施形態の方法は、化粧持ちを維持しつつ、負担感を低減することが求められる化粧料について好適に適用することができる。
本実施形態の方法に適用可能な化粧膜を構成する化粧料としては、特に限定されないが、口紅、リップグロス、口紅オーバーコート、下地、ファンデーション、BBクリーム、コンシーラー、アイカラー、マスカラ、アイライナー、マニキュア、化粧水、美容液、乳液、クリーム、日焼け止め、整髪料等が挙げられ、化粧膜の形成しやすい化粧料であること、化粧膜の負担感のなさと化粧持ちとの両立が特に求められる化粧料であること、及び化粧膜の負担感を敏感に感じやすい化粧料であることから、口紅、リップグロス、口紅オーバーコート、アイライナー、日焼け止めが好ましい。
具体的には、本実施形態の方法では、複数の化粧膜の試料間において剛体振り子試験の結果を比較することで、複数の化粧膜の試料間における負担感の大小関係を評価してよい。
ここで、複数の化粧膜の試料は、二つ、三つ、四つ等二つ以上の化粧膜の試料としてよい。
また、一つの化粧膜の試料は、数個からなるものとしてよく、その場合、当該化粧膜の試料の評価結果は、数個の評価結果の平均としてよい。
さらに、複数の化粧膜の試料は、同種の化粧料からなる複数の試料としても、異種の化粧料からなる複数の試料としてもよい。例えば、複数の化粧膜の試料が、第一の化粧膜の試料と第二の化粧膜の試料とからなる場合、比較検討の精度を高める観点から、第一の化粧膜の試料と第二の化粧膜の試料とを、同種の化粧料からなるものとすることが好ましく、同じ化粧料からなるものとすることがより好ましい。
より具体的には、本実施形態の方法の一態様は、下記の手順で行ってよい。
まず、複数の化粧膜の試料の各々について、剛体振り子試験の結果を、横軸に試験時間を表し、縦軸に対数減衰率を表したチャートに、それぞれ示す(図2参照)。
このとき、試験時間の単位は、特に限定されることなく、時、分、秒としてよく、化粧膜形成までの好適な時間の観点から、分とすることが好ましい。
次いで、かかる剛体振り子試験の結果を示すチャートにおいて、試験開始から、所与の時間経過後の時点までの範囲で、線形近似を行う。なお、単に「所与の時間経過後の時点」といった場合、試験開始の時点から所与の時間経過後の時点を意味する。
このとき、試験開始から所与の時間経過後の時点は、化粧料の物性に応じて決定してよく、対数減衰率が所定値に達する時点としてもよく、特定の値の時点としてもよい。
本実施形態の方法では、試験開始から所与の時間経過後の時点を、対数減衰率が所定値に達する時点とすることが、便宜上好ましい。そして、上記所定値としては、特に限定されないが、化粧膜の試料についての対数減衰率のプロットにおいて線形性が得られやすい試験開始に近い領域での値が好ましく、0.1~0.5の範囲内の値としてよく、複数の化粧膜の試料間での差異をより明らかにする観点から、0.2~0.4の範囲内の値が好ましく、0.3~0.4の範囲内の値がより好ましい。上記所定値としては、例えば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5等が用いられ、好適には0.2、0.3、0.4、0.5であり、より好適には0.2、0.3、0.4であり、特に好適には0.3、0.4である。
試験開始から所与の時間経過後の時点を、対数減衰率が所定値(例えば、0.3)に達する時点とした場合、対数減衰率が所定値に達する時点は、化粧膜の試料についての対数減衰率のプロットにおいて、対数減衰率が初めて所定値以上となる時点としてよい。前述のように、一つの化粧膜の試料が、数個からなるものとした場合、当該化粧膜の試料についての対数減衰率が所定値に達する時点は、数個についての対数減衰率の平均のプロットに関して定めてよい。
本実施形態の方法では、化粧膜を構成する化粧料を口紅又はリップグロスとした場合、試験開始から所与の時間経過後の時点は、試験開始から対数減衰率が0.3に達するまでの時間とすることが好ましい。
そして、上記時間範囲における線形近似により得られる線形近似曲線における傾きを算出する。
続いて、複数の化粧膜の試料間において、上記線形近似曲線における傾きを比較することで、複数の化粧膜の試料間における負担感の大小関係を評価する。
前述のとおり、発明者らは、化粧膜の負担感について検討するにあたり、官能試験による評価の結果と剛体振り子試験による評価の結果との間に相関があることを見出している。上記線形近似曲線における傾きの比較により負担感の大小関係を評価することは、かかる知見に基づくものである。
詳細には、上記負担感の大小関係の評価に際しては、複数の化粧膜の試料のうちの任意の二つの試料について、傾きが大きい方の試料が、傾きが小さい方の試料よりも、化粧膜の負担感が大きい、と評価することができる。
ここで、化粧膜の試料が三つ以上である場合、任意に二つの試料からなるペアを選択し、選択したペアの間における傾きの比較により化粧膜の負担感の大小関係を評価し、かかる選択及び評価を繰り返すことによって、三つ以上の化粧膜の試料における負担感の大小関係を定めてよい。
このように、傾きが相対的に大きい場合、剛体振り子の減衰率が相対的に大きく、生体表面において感じられる負担感の要因となり得る化粧膜の膜の延在方向の収縮力が相対的に大きい、と評価できる。
なお、本実施形態の方法では、複数の試験開始から所与の時間経過後の時点、より具体的には、複数の対数減衰率が所定値に達する時点を選択し、各々の場合についての結果を組み合わせて、化粧膜を総合評価してもよい。
また、より具体的には、本実施形態の方法の別態様は、下記の手順で行ってよい。
まず、前述の一態様と同様に、複数の化粧膜の試料の各々について、剛体振り子試験の結果を、それぞれ示す(図2参照)。
次いで、かかる剛体振り子試験の結果を示すチャートにおいて、対数減衰率が所定値に達する時点における試験時間を記録する。上記所定値は、前述の一態様と同様としてよい。上記対数減衰率が所定値に達する時点も、前述の一態様の場合と同様に定めてよい。
この別態様において、化粧膜を構成する化粧料を口紅又はリップグロスとした場合、対数減衰率が所定値に達する時点は、対数減衰率が0.3に達する時点とすることが好ましい。
続いて、複数の化粧膜の試料間において、試験開始の時点におけるプロット(原点)と上記対数減衰率が所定値に達する時点におけるプロットとを通る直線の傾きを比較する、又は上記対数減衰率が所定値に達する時点を比較することで、複数の化粧膜の試料間における負担感の大小関係を評価する。
かかる工程もまた、官能試験による評価の結果と剛体振り子試験による評価の結果との間に相関があるという知見に基づくものである。
このように、上記試験開始の時点におけるプロット(原点)と上記対数減衰率が所定値に達する時点におけるプロットとを通る直線の傾きが相対的に大きい場合、又は上記対数減衰率が所定値に達する時点が相対的に大きい場合、剛体振り子の減衰率が相対的に大きく、生体表面において感じられる負担感の要因となり得る化粧膜の膜の延在方向の収縮力が相対的に大きい、と評価できる。
以上、図面を参照して、本発明の化粧膜の負担感を評価する方法の実施形態について例示説明したが、本発明の化粧膜の負担感を評価する方法は上記実施形態に限定されることはなく、上記実施形態は適宜変更を加えられてよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
本実施例では、下記の材料を試験用化粧料の主成分として用いた。
・R-1樹脂:ポリメチルシルセスキオキサン/トリメチルシロキシケイ酸
・R-2樹脂:ポリメチルシルセスキオキサン/トリメチルシロキシケイ酸(R-1樹脂よりもトリメチルシロキシケイ酸の割合が多いもの)
・MQ樹脂:トリメチルシロキシケイ酸(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、商品名 SR1000)
下記の成分を混合して試験用化粧料を調製した。
・前述の化粧膜の主成分:60g
・溶媒(イソドデカン):40g
[剛体振り子試験による評価]
試料の基板であるアルミ平板(縦:20mm、横:50mm、厚さ:1mm)上に、治具を用いて、前述の試験用化粧料を厚さ:100μmで塗布し、化粧膜の試料を調製した。
上記化粧膜の試料の各々について、剛体振り子試験を下記条件で行った。
・測定機器:剛体振り子型物性試験器(株式会社エー・アンド・デイ社製、型番RPT-3000W)
・フレーム種類:型番FRB-200
・フレーム重量:47g
・エッジ形状:ナイフ型(先端角度:60°)、型番RBE-160
・測定温度:25℃
各々の試料の剛体振り子試験について、横軸に試験時間(分)を表し、縦軸に対数減衰率(―)を表したチャートに、それぞれ示した(図2参照)。
図2は、本発明の実施例の方法に従って、R-1樹脂、R-2樹脂、MQ樹脂について剛体振り子試験を行ったときの評価結果を示すチャートである。図中、縦軸に対数減衰率(―)を表し、横軸に時間(分)を表す。図中、R-1樹脂のプロットを三角印で示し、R-2樹脂のプロットを丸印で示し、MQ樹脂のプロットを四角印で示す。
得られたチャートにおいて、各々の試料のプロットについて、マイクロソフト(登録商標) エクセル(登録商標)を用いて、試験開始の時点から対数減衰率が0.3に達する時点までの範囲で、線形近似を行い、線形近似により得られた線形近似曲線における傾きを算出した(表1参照)。
また、得られたチャートにおいて、各々の試料のプロットについて、対数減衰率が0.3に達する時点を記録した。
表1に、各々の試料の剛体振り子試験の結果を示す。
[官能試験による評価]
10名の被験者(化粧料専門パネル)A~J(年齢20歳代~40歳代の成人男性と女性)の口唇部位に、口紅用チップで、前述の試験用化粧料を厚さ:約50μmで塗布し、口唇部位上に化粧膜を調製した。
被験者が下記基準に従って化粧膜の負担感を判定し、被験者10名による評点の平均値及び標準偏差を算出した。
・判定基準(評点:判定基準)
+3:皮膚がつっぱる感じ、乾燥感ないし収縮感を非常に強く受ける
+2:皮膚がつっぱる感じ、乾燥感ないし収縮感を強く受ける
+1:皮膚がつっぱる感じ、乾燥感ないし収縮感を少し受ける
0:どちらでもない
-1:皮膚がつっぱる感じ、乾燥感ないし収縮感を受けない
-2:皮膚がつっぱる感じ、乾燥感ないし収縮感をかなり受けない
-3:皮膚がつっぱる感じ、乾燥感ないし収縮感を全く受けない。
表1に、各々の試料の官能試験の結果を示す。
Figure 0007560318000001
表1に示すように、剛体振り子試験による評価では、R-1樹脂がR-2樹脂よりも負担感が小さく、R-2樹脂がMQ樹脂よりも負担感が小さい、という結果が得られた。また、官能試験による評価でも、R-1樹脂、R-2樹脂、MQ樹脂の間で、負担感について同様の傾向を示した。この結果から、化粧膜の負担感について検討するにあたり、本実施形態の方法における剛体振り子試験による評価の結果と、従来的方法における官能試験による評価の結果との間に相関があることが示された。
一方、R-1樹脂の官能評価の平均値と、R-2樹脂の官能評価の平均値との差が、R-1樹脂の平均値の標準偏差及びR-2樹脂の平均値の標準偏差よりも、小さかった。この結果から、従来的方法における官能評価では、複数の化粧膜の試料の負担感の大小を精度よく評価できていないおそれがあること、言い換えれば、本実施形態の方法における剛体振り子試験による評価では、複数の化粧膜の試料の負担感の大小を精度よく評価できること、が示された。
そして、本実施形態の方法における剛体振り子試験による評価では、試験開始の時点から試験開始の時点から所与の時間経過後の時点までの範囲での線形近似により得られる線形近似曲線における傾きを用いる場合でも、試験開始の時点におけるプロットと試験開始の時点から所与の時間経過後の時点におけるプロットとを通る直線の傾きを用いる場合でも、化粧膜の負担感を良好に評価できることが示された。また、特に、実施例の試験用化粧料においては、試験開始の時点から所与の時間経過後の時点として、対数減衰率が0.2、0.3、0.4に達する時点を選択して試験を行ったところ、対数減衰率が0.2の場合と比較して、対数減衰率が0.3の場合及び0.4の場合の方が、各試料の差が明確になることがわかった。
本発明によれば、化粧膜の負担感を精度よく評価することができる。

Claims (9)

  1. 剛体振り子試験を用いて化粧膜の負担感を評価する方法であって、
    複数の前記化粧膜の試料の各々について、
    剛体振り子試験の結果を、横軸に試験時間を表し、縦軸に対数減衰率を表したチャートに、それぞれ示し、
    前記チャートにおいて、試験開始の時点から、所与の時間経過後の時点までの範囲で、線形近似を行い、
    前記線形近似により得られる線形近似曲線における傾きを算出し、
    複数の前記化粧膜の試料間において、
    前記線形近似曲線における傾きの大小を比較することで、複数の前記化粧膜の試料間における負担感の大小関係を評価する、
    方法
  2. 前記複数の前記化粧膜の試料のうちの任意の二つの試料について、前記線形近似曲線における傾きが大きい方の前記試料が、前記線形近似曲線における傾きが小さい方の前記試料よりも、化粧膜の負担感が大きい、と評価する、請求項1に記載の方法。
  3. 剛体振り子試験を用いて化粧膜の負担感を評価する方法であって、
    複数の前記化粧膜の試料の各々について、
    剛体振り子試験の結果を、横軸に試験時間を表し、縦軸に対数減衰率を表したチャートに、それぞれ示し、
    前記チャートにおいて、試験開始の時点におけるプロットと試験開始の時点から所与の時間経過後の時点におけるプロットとを通る直線の傾きを算出し、
    複数の前記化粧膜の試料間において、
    前記直線の傾きの大小を比較することで、複数の前記化粧膜の試料間における負担感の大小関係を評価する
    法。
  4. 前記複数の前記化粧膜の試料のうちの任意の二つの試料について、前記直線の傾きが大きい方の前記試料が、前記直線の傾きが小さい方の前記試料よりも、化粧膜の負担感が大きい、と評価する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記試験開始から所与の時間経過後の時点を、対数減衰率が所定値に達する時点とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記対数減衰率が所定値に達する時点を、対数減衰率が0.1~0.5の範囲内の値に達する時点とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記対数減衰率が所定値に達する時点を、対数減衰率が0.3に達する時点とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記化粧膜を構成する化粧料をメイクアップ化粧料とする、請求項7に記載の化粧膜の負担感を評価する方法。
  9. 前記メイクアップ化粧料を口紅又はリップグロスとする、請求項8に記載の方法。
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