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JP7560879B2 - せん断器具を用いたせん断方法 - Google Patents
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Description

本発明は、一般的に番線カッターやボルトクリッパーと呼ばれる大きなトルクが必要とされるせん断器具に関する。
従来、例えば特許文献1に開示されているように、刃先を備える一対の刃部材の開閉動作をリンクさせたボルトクリッパーが使用されていることは知られている。なお、一対の刃部材の動作を同期させるために、刃部材には歯車部が一体形成されており、互いの歯車部が噛み合った状態となっている。
実開昭59-193626号公報
しかしながら、上述の歯車部には非常に大きな負荷がかかるため、歯車部の消耗や破損が生じやすく、この歯車部の消耗や破損によりせん断性能が低下してしまう問題があった。このような問題が生じた場合には、刃部材全体を交換する必要があり、コスト高を招いてしまう。
そこで本発明は、せん断器具の長寿命化を図ることができるせん断器具を提供することを目的とする。
本発明は、一対の軸部が設けられているベース部と、前記ベース部の各軸部に各々軸支されて対向状に配置されている一対の刃部材と、を備え、前記一対の刃部材が、前記軸部を中心に連関して回動することで、所定のせん断対象物を各刃部材に形成された刃先部で挟んでせん断するせん断器具であって、各刃部材には歯車部が形成され、各歯車部が互いに対向して配置されているとともに、各歯車部の間には、当該歯車部に噛合する歯部を備えたスペーサー部材が介在されてなり、前記スペーサー部材の歯部と前記一対の刃部材の歯車部とが噛み合いながら前記一対の刃部材が回動することを特徴とするせん断器具である。
かかる構成にあっては、スペーサー部材がいわば「遊星歯車」として機能するところ、いわゆる歯車の歯が噛み合う箇所が、一方の刃部材の歯車部とスペーサー部材における一方の歯部、および、他方の刃部材の歯車部とスペーサー部材における他方の歯部と、の2か所となるため、せん断時にかかる負荷が、各噛み合い箇所で分散されて過剰な応力集中が発生することを回避でき、各刃部材の消耗や破損による不具合を生じにくくすることができる。また、スペーサー部材を構成する材料を、刃部材を構成する材料に比して相対的に硬度の低い材料を選択すれば、当該スペーサー部材が衝撃吸収効果を発揮することになり、より一層、刃部材の消耗や破損を防止することが可能となる。なお、仮にスペーサー部材の歯部が消耗したり破損したりした場合にも、従来のように刃部材全体を交換する必要はないため、部品交換に伴うコストも大幅に抑えることができる。
また、異なる寸法のせん断対象物をせん断する場合には、一般的に力点や作用点を適正に変更すべくせん断対象物ごとに一対の刃部材の軸間距離等を変更する必要が生じるところ、本発明にかかる構成にあっては、変更後の軸間距離に応じた寸法のスペーサー部材を採用すれば、刃部材自体は変更することなくそのまま流用して使用することも可能となり、かかる場合にも部品交換に伴うコストを大幅に抑えることが可能となる。
また、スペーサー部材の材料を適宜変更して硬度を変えることで、せん断時のトルク調整を変更することも可能となる。また、スペーサー部材の歯部形状を、適宜変更することにより、刃部材の開閉時における初期区間のトルク、中期区間のトルク、および終期区間のトルクを相対的に異ならせることも可能となり、例えば中期区間において瞬間的な加速度を高めた刃部材の動作を実現することも可能となる。
ところで、上述のせん断器具を用いて、異なる寸法のせん断対象物をせん断する場合には、せん断対象物の寸法に合わせて前記一対の軸部における軸間距離を変更する工程と、軸間距離を変更した後で前記軸部に前記刃部材を軸支する工程と、前記軸部に軸支された前記刃部材における各歯車部間に、所定寸法のスペーサー部材を介在させる工程と、を含むことを特徴とするせん断器具を用いたせん断方法が提案される。
以上に述べたように、本発明は、部材の長寿命化を図ることができる優れた効果がある。
実施例にかかるせん断器具の平面図である。 刃先が開いたせん断器具を示し、(a)は一部切欠平面図であり、(b)は(a)の部分拡大断面図である。 刃先が閉じたせん断器具を示し、(a)は一部切欠平面図であり、(b)は(a)の部分拡大断面図である。
本発明の実施形態を、以下の実施例に従って説明する。
図1等に示すように、せん断器具1は、金属製の板状部材からなるベース部10と、一対で使用される金属製の刃部材20,20と、を具備している。
ベース部10は、略矩形の平板形状を有しており、一対の軸部11,11を備えている。この一対の軸部11,11は、同じ向きに平行に突き出されている。
一方、一対の刃部材20,20は、互いにほぼ対称形状となっており、各先端部には、刃先21,21が形成されている。そして、一対の刃部材20,20が、前記ベース部10の軸部11,11に軸支されて対向状に配置され、互いに連関して回動可能となっている。なお、連関する機構については、後で詳述する。
また、刃部材20,20の基端部には、動力源となるエアーハンマー機構60が所定のリンク機構70を介して接続されている。そして、エアーハンマー機構60に備えられたピストンが進退動すると、この進退動に伴うリンク機構70の動作に基づいて一対の刃部材20,20が連動して開閉方向に回動する。
次に、図2,3に従って、本発明にかかる要部を説明する。
上述した一対の刃部材20,20にあって、刃先21,21に隣接する位置には、互いに対向する歯車部22,22が各々形成されている。
そしてさらに、歯車部22,22の間には、スペーサー部材40が介挿されている。具体的にスペーサー部材40は、長尺部材で構成されており、刃部材20,20の歯車部22,22に各々噛み合う複数の歯部42が長尺方向に沿って形成されている。
かかる構成にあって、エアーハンマー機構60が駆動すると、刃部材20,20の歯車部22,22が、スペーサー部材40の歯部42と噛み合いながら所定のワークWをせん断して分断することとなる。具体的に、図3(a)に示すように、エアーハンマー機構60のピストンが刃部材20側に進出すると、一対の刃部材20,20の各基端部同士が離間し、これに対して刃先21,21同士が接近する。そして、接近する刃先21,21に挟まれたせん断対象物(例えばパイプ材などの棒材)は、刃先21,21で保持されながら当該刃先21が食い込み、遂には破断する。なお、刃先21,21同士が最も接近した状態で刃先21,21は互いに平行となり、かつ刃先21,21間には所定の間隙が形成されるところ、かかる間隙幅は、せん断対象物の寸法に応じてあらかじめ定められるものであり、せん断対象物の幅寸法よりも小さい寸法とされる。一方、図2(a)に示すように、エアーハンマー機構60のピストンが刃部材20に対して退避すると、一対の刃部材20,20の各基端部同士が接近し、これに対して刃先21,21同士が離開する。
上記実施例において、各部の寸法形状は適宜自由に選択可能である。なお、上述した歯車部22,22、及びスペーサー部材40によって、せん断器具1のトルク伝達機構50が構成されている。
ここで、ベース部10に長孔状の軸取付部を一対設け、各軸取付部に各々軸部11を取り付け可能とすることで、軸部間距離を適宜変更することができるようにしてもよい。例えば、上記実施例よりも軸部間距離を大きくして刃部材20,20の離間距離を大きくした上で、当該刃部材20,20の歯車部22,22に適正に介在する寸法のスペーサー部材40を配置する器具調整方法を採用してもよい。
ところで、これまでに述べた技術的思想に基づき、以下のような構成も提案される。すなわち、一対の軸部を備えるベース部と、記ベース部の軸部に軸部支される一対の拡開部材と、を具備する拡開器具にあって、前記一対の拡開部材には、互いに対向する歯車部が各々形成されており、当該対向する歯車部の間には、当該歯車部に噛合する歯部を備えたスペーサー部材が介在されてなることを特徴とする拡開器具のトルク伝達機構が提案される。
1 せん断器具
10 ベース部
11 軸部
20 刃部材
21 刃先
22 歯車部
40 スペーサー部材
42 歯部
50 トルク伝達機構

Claims (1)

  1. 一対の軸部が設けられているベース部と、
    前記ベース部の各軸部に各々軸支されて対向状に配置されている一対の刃部材と、
    を備え、
    前記一対の刃部材が、前記軸部を中心に連関して回動することで、所定のせん断対象物を各刃部材に形成された刃先部で挟んでせん断するせん断器具であって、
    各刃部材には歯車部が形成され、各歯車部が互いに対向して配置されているとともに、各歯車部の間には、当該歯車部に噛合する歯部を備えたスペーサー部材が介在されてなり、前記スペーサー部材の歯部と前記一対の刃部材の歯車部とが噛み合いながら前記一対の刃部材が回動するん断器具を用いたせん断方法であって、
    せん断対象物の寸法に合わせて前記一対の軸部における軸間距離を変更する工程と、
    軸間距離を変更した後で前記軸部に前記刃部材を軸支する工程と、
    前記軸部に軸支された前記刃部材における各歯車部間に、所定寸法のスペーサー部材を介在させる工程と、
    を含むことを特徴とするせん断器具を用いたせん断方法
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