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JP7565069B2 - エアゾール用塗料組成物の製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は、エアゾール用塗料組成物の製造方法に関する。
機械部品や建築部品に塗装を行う際には、上塗りと塗装面との密着性を高めるためにプライマー(下塗り)の塗布が行われる。プライマーには、密着性だけではなく、防錆力や耐水性等の機能性も求められ、それらの機能を付与するために顔料が配合される。また、バインダーとして変性エポキシ樹脂を配合することにより、一液型のプライマーとすることができる。
プライマーをエアゾール化できれば作業効率を向上でき、複雑な表面形状への塗装も可能となる。特許文献1は、変性エポキシ樹脂、エポキシ樹脂、顔料、溶剤等を一括混合したエアゾール用塗料が記載されている。その他、顔料を含まない塗料や、変性エポキシ樹脂を含まない塗料のエアゾールは知られているが、それらのエアゾールでは、防錆力、耐水性、および強度に優れる塗膜を形成することができない。
特開2018-9121号公報
本発明の課題は、顔料と変性エポキシ樹脂を含み、エアゾール化のための充填剤と接触しても凝集することのない塗料の製造方法を提供することである。
本発明者は、あらかじめ顔料を分散剤により分散させた後で、変性エポキシ樹脂を添加することにより、充填剤と接触しても凝集することのない、エアゾール用塗料組成物を製造できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、分散剤を含む溶剤中で、顔料を分散させる工程、および変性エポキシ樹脂を添加する工程を含む、エアゾール用塗料組成物の製造方法に関する。
分散工程において、変性エポキシ樹脂を添加しないことが好ましい。
分散剤が陽イオン性分散剤であることが好ましい。
顔料がタルク、沈降性硫酸バリウム、またはカオリンであることが好ましい。
また、本発明は、前記製造方法により得られた、エアゾール用塗料組成物に関する。
本発明の製造方法によれば、顔料と変性エポキシ樹脂を含み、エアゾール化のための充填剤と接触しても凝集することのない塗料を製造できる。この塗料をエアゾール化することで、防錆力、耐水性、および強度に優れる塗膜を効率的に塗工できる。
参考例8の流動性を示す。 参考例9の流動性を示す。 実施例1および比較例1の凝集の様子を示す。 実施例1および比較例1の凝集の様子の拡大図である。
本発明は、分散剤を含む溶剤中で、顔料を分散させる工程、および変性エポキシ樹脂を添加する工程を含む、エアゾール用塗料組成物の製造方法に関する。
<顔料>
顔料は、エアゾールに配合できるものであれば特に限定されず、例えば、体質顔料、着色顔料、防錆顔料、機能性顔料が挙げられる。本発明では、あらかじめ顔料を分散剤により分散させた後で、変性エポキシ樹脂を添加することを大きな特徴とする。
着色顔料としては、酸化チタン、カーボンブラック、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、パーマネントレッド、ナフトールレッド、キナクリドンレッド、ベンズイミダゾロンエロー、イソインドリンエロー等が挙げられる。これらの着色顔料は塗料に求められる色に応じて適宜選択できる。
体質顔料としては、タルク、沈降性硫酸バリウム、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。これらの中でもタルク、沈降性硫酸バリウム、カオリンが好ましい。
防錆顔料としてはトリポリリン酸アルミニウム、酸化亜鉛、リン酸亜鉛等が挙げられる。
機能性顔料としては遮熱顔料、紫外線反射顔料、導電性顔料、フォトクロミック色素等が挙げられる。
顔料の平均粒径は5~50μmが好ましく、20~30μmがより好ましい。分散粒度が50μmを超えると、塗料組成物の凝集が生じやすくなる。分散粒度が5μm未満では、溶剤中で再凝集が生じ、大きな粒子が生じることがある。
顔料の配合量は特に限定されないが、エアゾール用塗料組成物の固形分中、50~85重量%が好ましく、60~80重量%がより好ましい。50重量%未満では塗膜のタレが発生し易くなる傾向があり、85重量%を超えると塗膜の物理的特性が劣化する傾向がある。
<分散剤>
分散剤は、溶剤中で顔料を分散できるものであれば特に限定されない。分散剤としては、陽イオン性分散剤、陰イオン性分散剤、両イオン性分散剤、非イオン性分散剤、高分子系分散剤が挙げられる。
陽イオン性分散剤としては、アルキルアミン塩や、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩が挙げられる。市販品としては、DISPERBYK-2164、DISPERBYK-164、DISPERBYK-2155が挙げられる。
陰イオン性分散剤としては、アルキル基を有するアルキル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リン酸ポリエステルが挙げられる。市販品としては、DISPERBYK-110、BYK-P105が挙げられる。
両イオン性分散剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイドが挙げられる。
非イオン性分散剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エチレンオキシドとプロピレンオキシドから構成されるブロック共重合体、アルキルフェノールポリエチレングリコールエーテル、ソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。市販品としてはDISPERBYK-2152が挙げられる。
高分子系分散剤としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシプロピルセルロースが挙げられる。市販品としてはDISPERBYK-145、DISPERBYK-106が挙げられる。
以上に挙げた中でも、変性エポキシ樹脂を添加した後の分散安定性の観点から、陽イオン性分散剤が好ましい。また、後述する溶剤と相溶性を有する分散剤が好ましい。
分散剤の添加量は、顔料100重量部に対して固形分で1.5~4.0重量部が好ましく、2.0~3.0重量部がより好ましい。1.5重量部未満ではエアゾール充填時に顔料が凝集し目詰まりが発生する傾向があり、4.0重量部を超えると塗料性能が低下する傾向がある。
<溶剤>
溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤(セロソルブ)類、イソホロン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン等のケトン系溶剤類、酢酸ノルマルブチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤類、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤類、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール等のアルコール溶剤類が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
以上の溶剤のうち、単独で使用できる溶剤としては、グリコールエーテル系溶剤、シクロヘキサノン、イソホロンが挙げられる。
混合溶剤としては、芳香族炭化水素系溶剤とアルコール系溶剤を、芳香族炭化水素系溶剤:アルコール系溶剤=60:40~80:20の量比で混合した溶剤が挙げられる。ここで、芳香族炭化水素系溶剤としてはトルエン、キシレン、エチルベンゼン、ナフサ系が挙げられ、アルコール系溶剤としてはエチルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール等が挙げられる。
なお、溶剤は、顔料の分散工程に加えて、変性エポキシ樹脂の添加工程、又はその後に添加してもよい。顔料の分散工程における添加量と、変性エポキシ樹脂の添加工程又はその後の添加量の比は、重量比で30:70~50:50が好ましい。溶剤を、変性エポキシ樹脂の添加工程で添加する場合には、顔料分散液と変性エポキシ樹脂を混合撹拌してから、溶剤を添加する事が好ましい。
顔料の分散工程と、変性エポキシ樹脂の添加工程の間に、溶剤を単独で添加すると、塗料組成物と充填剤との混合により凝集を生じることがある。そのため、顔料の分散工程と、変性エポキシ樹脂の添加工程の間には、溶剤を単独で添加しないことが好ましい。
エアゾール用塗料組成物の最終的な固形分濃度は30~50重量%が好ましく、35~45重量%がより好ましい。30重量%未満ではエアゾール中における顔料の沈殿により塗膜性能の発揮に必要な顔料分が吐出されない傾向がある。50重量%を超えると塗料の粘度が上がり、エアゾール噴射時にノズルの目詰まりが生じる傾向がある。
<分散工程>
分散工程では、分散剤を含む溶剤中で顔料を分散させる。分散に用いる機械は特に限定されないが、ビーズミル、バスケットミル、ロールミル、サンドミル、高圧ホモジナイザーなどが挙げられる。ビーズミルで分散を行う場合、ビーズ径は1.00~2.00mmが好ましく、1.00~1.40mmがより好ましい。ビーズ径が1.00mm未満では、顔料が一次粒子径以下に粉砕されて再凝集するおそれがある。
変性エポキシ樹脂の存在下で顔料を分散させると、変性エポキシ樹脂が顔料に優先的に付着してしまい、エアゾール用塗料組成物を充填剤と混合したときに含量が凝集する傾向がある。そのため、分散工程では変性エポキシ樹脂を添加しないことが好ましい。
<変性エポキシ樹脂の添加工程>
本発明の製造方法では、顔料分散液に変性エポキシ樹脂を添加する。
本発明で用いる変性エポキシ樹脂の質量平均分子量は10000以上が好ましく、12000以上がより好ましく、14000以上がさらに好ましい。質量平均分子量が10000を下回ると、エアゾール用塗料組成物を用いて形成される塗膜の硬度が不十分となる傾向がある。質量平均分子量の上限は特に限定されないが、一般的には50000以下である。変性エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を変性剤を用いて高分子量化した樹脂であることが好ましい。
変性エポキシ樹脂としては、ウレタン変性エポキシ樹脂、アミン変性エポキシ樹脂、イソシアネート変性エポキシ樹脂、アクリル変性エポキシ樹脂、フェノール変性エポキシ樹脂、ポリエステル変性エポキシ樹脂、酸変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
具体的な変性エポキシ樹脂としては、荒川化学工業株式会社のアラキード9201N、アラキード9203N、アラキード9205、アラキード9208、アラキード9212、KA-1439A、KA-1492、KA-1550、モデピクス401が挙げられる。また、三井化学のエポキー871T、エポキー810STS、エポキー811、エポキー813、エポキー814、エポキー818、エポキー861、エポキー863、エポキー864、エポキー872、エポキー877、エポキー891、エポキー878、エポキー879が挙げられる。また、DICの H-301-35PX、H-303-45M、H-304-40 、H-601-55が挙げられる。
変性エポキシ樹脂のガラス転移温度は25℃~130℃が好ましく、40℃~90℃がより好ましい。
変性エポキシ樹脂の配合量は特に限定されないが、エアゾール用塗料組成物の固形分中、10~35重量%が好ましく、25~30重量%がより好ましい。35重量%を超えると塗膜のタレが発生し易くなる傾向があり、10重量%未満では塗膜の物理的特性が劣化する傾向がある。
<添加剤>
エアゾール用塗料組成物は、溶剤、分散剤、沈殿防止剤、顔料、および変性エポキシ樹脂に加えて、無変性エポキシ樹脂、改質剤、硬化剤、硬化促進剤、消泡剤、表面調整剤等の添加剤を含んでもよい。
無変性エポキシ樹脂としては、主にビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いることができる。無変性エポキシ樹脂の質量平均分子量は10000未満が好ましく、8000以下がより好ましく、6000以下がさらに好ましい。無変性エポキシ樹脂は必須ではないが、無変性エポキシ樹脂を添加する場合には、前述した変性エポキシ樹脂と無変性エポキシ樹脂との固形分重量比を99.9:0.1~30:70とすることが好ましく、95:5~40:60とすることがより好ましい。無変性エポキシ樹脂の添加時期は特に限定されないが、顔料を分散させる工程で添加することが好ましい。
改質剤としては、変性エポキシ樹脂と相溶性の材料であれば特に限定されず、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシエステル樹脂、シランカップリング剤などが挙げられる。また、前述した変性エポキシ樹脂よりも質量平均分子量の大きい変性エポキシ樹脂も使用可能である。相溶性は、変性エポキシ樹脂との混合時の白濁の有無により確認できる。
硬化剤を使用する場合、硬化剤としては、アミン化合物類、ブロックイソシアネート等が挙げられる。
<充填剤>
エアゾール用塗料組成物は、充填剤と共にエアゾール容器に充填される。充填剤はエアゾールに用いられるものであれば特に限定されず、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、フッ化炭化水素が挙げられる。これらの中でも、エポキシ樹脂との相溶性は水素結合中程度の溶剤が推奨される為、水素結合パラメーターが1.0であるジメチルエーテルが好ましい。
充填剤の使用量は、エアゾール用塗料組成物と充填剤が55:45~40:60の体積比となるように使用することが好ましく、50:50~45:55の体積比となるように使用することがより好ましい。
本発明では、顔料を分散してから、変性エポキシ樹脂を添加することにより、エアゾール化のための充填剤と接触しても凝集することのない塗料を製造できる。ここで、塗料組成物の凝集性は、充填剤にジメチルエーテルを使用する場合にはエアゾール容器に充填してから評価することもできるが、大気圧下でジエチルエーテルと混合後に評価することもできる。ジエチルエーテルはジメチルエーテルと同じく、分子間の水素結合が中程度であり、且つ、近いSP値を有する(ジメチルエーテルのSP値は7.3cal/cm、ジエチルエーテルのSP値は7.4cal/cm)。しかし、ジエチルエーテルは常温で液体であるため、高圧での充填を行うことなく、本発明の方法で製造されたエアゾール用塗料組成物の凝集性を評価することができる。
<基材への塗膜形成>
本発明の方法で製造されるエアゾール用塗料組成物は、基材との密着性に優れ、防錆力と耐水性にも優れる。基材としては、木や金属を用いることができる。金属としては、鉄鋼、亜鉛めっき鋼、ステンレス鋼、マグネシウム合金、アルミニウム合金、黄銅等が挙げられ、中でも、非鉄金属であるアルミニウム合金、ステンレス等が好ましい。
基材にエアゾールを噴射し、乾燥することにより塗膜を形成できる。乾燥は例えば室温(23℃)で20分~40分の静置により行える。エアゾール用塗料組成物が硬化剤を含む場合はその種類に応じた条件によって硬化させることができ、例えば、硬化剤としてメラミン樹脂を使用する場合には120~140℃、ブロックイソシアネートを使用する場合には110~150℃での乾燥が挙げられる。
(1)使用材料
(1-1)顔料
TITANIX JR-701(テイカ)
ミストロンペーパー(イメリス)
沈降性硫酸バリウムHF (トマテック)
(1-2)分散剤
DISPERBYK-2164(BYK)
DISPERBYK-2155(BYK)
(1-3)沈殿防止剤
ASA DS-313(伊藤製油)
(1-4)エポキシ樹脂
エピクロンH-601-55(DIC、固形分55%)
アラキード9205(荒川化学、固形分40%)
KA-1550(荒川化学、固形分40%)
モデピクス401(荒川化学、固形分40%)
エポキー871T(三菱化学、固形分45%)
エピクロン7050-60M(DIC、固形分60%)
エピクロン1050-70X(DIC、固形分70%)
エピクロン850(DIC、固形分100%)
(1-5)溶剤
混合シンナー(シクロヘキサノン:77.6%、プロピレングリコールモノメチルエーテル:10.1%、酢酸ノルマルブチル:3.4%、メチルエチルケトン:9.0%)
シクロヘキサノン
(2)顔料、添加剤、およびエポキシ樹脂の一括混合(比較例1~5、参考例1~3)
表1に記載の顔料、添加剤、エポキシ樹脂、および溶剤を混合して粒径1.0~1.4mmのビーズを用いて30分間分散させて塗料を作製した。変性エポキシ樹脂と、噴射剤として使用されるジメチルエーテルとSP値の近いジエチルエーテル(DEE)とを、塗料/DEEが1/1となるように混合して、室温下での混合物を目視で希釈性を観察した。
Figure 0007565069000001
比較例1~5のいずれにおいても、混合後すぐに、試験管の底や周りに凝集物が固形物として確認された(表1中、×印)。参考例1~3では、凝集物が認められなかった。変性エポキシ樹脂では各種官能基がエポキシ樹脂に付加されている事から、分散剤と同様の働きにより顔料と付着しやすいと考えられる。変性エポキシ樹脂が顔料と付着した状態で、変性エポキシ樹脂と相溶性の悪い溶剤が投入されると、溶剤界面から逃れる変性エポキシ樹脂が、顔料を引き連れて移動するために、顔料同士が凝集すると考えられる。
(3)顔料と変性エポキシ樹脂との付着性試験(参考例4~11)
顔料に対し、比較例1~5および参考例1~3で使用したエポキシ樹脂を固形分で4%の重量比となるように混合した。具体的には、樹脂を溶解した溶剤中にディスパーで撹拌しながら顔料を投入していき、流動性を維持できるか観察した。
Figure 0007565069000002
参考例4~8では流動性が維持され、最後まで顔料を投入することができた(表2中、〇印)。参考例9~11では流動性が失われ、途中で顔料を投入できなくなった(表2中、×印)。この結果から、変性エポキシ樹脂は顔料との付着性が高く、それにより比較例1~5の凝集が生じたと推測される。
参考例8~9のエアゾール用塗料組成物の、攪拌中の写真を図1~2に示す。参考例8は低粘度のため、流動性を保っていたが、参考例9では極度の増粘により撹拌羽根が空回りし、顔料は粉体のまま撹拌されなかった。
(4)仕上げ工程におけるエポキシ樹脂の添加(実施例1~5)
表3に示す顔料、添加剤、および溶剤を粒径1.0~1.4mmのビーズを用いて30分分散させた(分散工程)。分散後の混合物に、表3に示す変性エポキシ樹脂、および溶剤を添加して(仕上げ工程)、塗料を製造した。比較例1~5と同様に、塗料/DEEが1/1となるように混合して、室温下での混合物を目視で希釈性を観察した。
Figure 0007565069000003
実施例1~5のいずれにおいても、混合した数分後に観察したところ、凝集物は認められず、24時間を経ても凝集物は認められなかった(表3中、〇印)。参考例4~8で示したように、これらの変性エポキシ樹脂は顔料と付着性が高いため、仕上げ工程で添加することにより、顔料が樹脂の影響を受けなくなったと推測される。
実施例1と比較例1のエアゾール用塗料組成物を、試験管にDEEと共にそれぞれ同量投入し、よく振とうした後の状態を図3Aに示す。その拡大図を図3Bに示す。実施例1では凝集物は認められず、比較例1では試験管内壁に凝集した顔料が確認された。
(5)エアゾールの製造(実施例6)
表4に記載の顔料、添加剤、エポキシ樹脂、および溶剤を混合した(分散工程)。分散後の混合物に、表4に示す変性エポキシ樹脂、および溶剤を、この順に添加して(仕上げ工程(1)および(2))、塗料を製造した。なお、仕上げ工程(1)および(2)においては、それぞれ、成分を添加後にディスパーによる撹拌を数分間行った。その後、塗料/DEEが1/1による希釈性の確認を行い、塗料はジメチルエーテルと充填機による充填を行った。
Figure 0007565069000004
塗料ではDEE混合した数分後に観察したところ、凝集物は認められず、24時間を経ても凝集物は認められなかった。また、エアゾール化しても噴射は良好であり、目詰まりは生じなかった。
(6)仕上げ工程におけるエポキシ樹脂の添加(実施例7~8)
表5に記載の顔料、分散剤、沈殿防止剤、エポキシ樹脂、および溶剤を混合した(分散工程)。分散後の混合物に、変性エポキシ樹脂および溶剤を添加して(仕上げ工程)、塗料を製造した。塗料/DEEが1/1となるように混合して、室温下での混合物を目視で観察した。
Figure 0007565069000005
実施例7~8のいずれにおいても、混合した数分後に観察したところ、凝集物は認められず、24時間を経ても凝集物は認められなかった。(表5中、〇印)。また、実施例7~8で使用した分散剤は、DEEへの溶解性も良好であった。
なお、ジエチルエーテル(DEE)中に10重量%の分散剤を投入して、分散剤自体のジエチルエーテルとの相溶性を確認したところ、実施例7~8のいずれの分散剤も、ジエチルエーテルとの混合後に白濁を生じず、相溶性を有することが確認された(表5中、「10%分散剤/DEE」)。

Claims (2)

  1. 陽イオン性分散剤を含む溶剤中で、顔料を分散させる工程、および
    変性エポキシ樹脂を添加する工程を含み、
    分散工程において、変性エポキシ樹脂を添加しない、
    エアゾール用塗料組成物の製造方法。
  2. 顔料がタルク、沈降性硫酸バリウム、またはカオリンである、請求項に記載の製造方法。
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