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JP7565582B2 - レーザーハンダ付け装置及び方法 - Google Patents
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JP7565582B2 - レーザーハンダ付け装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザー光を使用してハンダ付けを行うレーザーハンダ付け装置及び方法に関するものであり、特に、複数のハンダ付けポイントを1つずつ順番にハンダ付けするポイントハンダ付けに適したハンダ付け装置及び方法に関するものである。
レーザー光を使用して電子部品をプリント基板にハンダ付けする技術は、例えば特許文献1に開示されているように公知である。その一例として図7-図11には、プリント基板60に形成された環状のランド61と電子部品63から延出する棒状のリード62とからなるハンダ付けポイントPを、レーザー光Bと線状ハンダ64とを使用してハンダ付けする方法が概略的に示されている。図7中の符号65が付された部品は、レーザー光Bを照射するための照射ヘッドである。
前記方法においては、先ず、図7及び図8に示すように、前記照射ヘッド65からレーザー光Bをランド61とリード62とに照射することにより、該ランド61とリード62とを設定温度になるように予熱し(第1工程)、次に、図9(a)及び(b)に示すように、ハンダ供給ノズル66から線状ハンダ64を供給して溶融させると共に、溶融したハンダ(溶融ハンダ)64aをハンダ付けポイントP全体に拡散させ(第2工程)、その後、図10に示すように、拡散した溶融ハンダ64aをレーザー光Bで後加熱する(第3工程)ことで、図11に示すように、前記ランド61とリード62とのハンダ付けが終了する。
ところで、前記ランド61やリード62を形成する金属には、様々な種類のものが使用されている。例えば、前記ランド61には、銅や、銅に錫メッキを施したもの等が使用され、前記リード62には、銅や、銅に金メッキを施したもの等が使用されている。また、前記線状ハンダ64を構成する金属は主として錫である。
そして、このようにハンダ付けポイントを構成する金属の材質が異なる場合、レーザー光Bの分光特性(吸収特性)が異なることが一般に知られている。例えば、波長が700-1100nmのレーザー光を使用する場合、該レーザー光の吸収率は錫が最も高く、その次が銅で、金が最も低い。このため、前記ランド61とリード62との加熱時間に差が生じ易い。例えば、前記ランド61が銅に錫メッキを施したもので形成され、前記リード62が銅に金メッキを施したもので形成されている場合、前記ランド61とリード62とを予熱する第1工程において、前記ランド61が設定温度になるのは早いが、前記リード62が設定温度になるのはそれより遅くなる。このため、ハンダ付けポイント全体を必要な温度にまで加熱するのに時間がかかることになり、加熱効率に問題がある。
そこで、このような問題を解決するため、本出願人は、特許文献2に開示されているようなハンダ付け装置を提案した。このハンダ付け装置は、銅や金あるいは錫の場合、波長の長いレーザー光より波長の短いレーザー光の吸収率が高いことが知られていることから、これに着目し、前記ランドとリードとを予熱する第1工程では、ハンダ付けポイントに波長の短いレーザー光を照射し、ハンダが供給された第2工程以降では、ハンダ付けポイントに波長の長いレーザー光を照射するというものである。
前記ハンダ付け装置は、予熱工程で波長の短いレーザー光を使用することによってリードを短時間で設定温度まで加熱することができるため、加熱効率に勝れるものであるが、前記波長の短いレーザー光をハンダ付けポイント全体に照射するようにしているため、リード以外の部品(ランド、基板、電子部品等)の温度上昇も速い。このため、それらの温度が上昇し過ぎないように監視する必要がある。
また、特許文献3には、複数の半導体レーザーと、各半導体レーザーからのレーザー光が入光される複数本の光ファイバーを集束した光ファイバ集束部と、該光ファイバ集束部から出光されるレーザー光を集光する集光レンズとを有し、前記光ファイバ集束部からレーザー光を、同芯円状や、ピラミッド状、矩形状、直線状、リング状等のパターンで被加工物に向けて照射するレーザー加工装置が開示されている。
しかし、このレーザー加工装置は、複数の光ファイバーから同じ強度のレーザー光を出光するものであるため、これをそのままポイントハンダ付けに適用したとしても、前記特許文献1に開示されたものと同様の問題点を有することになる。前記複数の半導体レーザーは、個々にオン・オフや出力調整等の操作を行うことができるが、その操作は、ハンダ付けするフラットパッケージ型ICの端子配列のパターンが異なる場合に、半導体レーザーを選択的に駆動させることによって個々のパターンに対応させたり、複数の光ファイバから出力されるレーザー光全体の強度を調整するものである。
特開2008-173659号公報 特開2020-93296号公報 特開平2-142695号公報
本発明の技術的課題は、ハンダ付けポイントを構成する金属の材質が様々に異なる場合でも、ハンダ付けポイント全体を設定温度にまで短時間で均等且つ効率良く加熱することができるようにすることにある。
前記課題を解決するため、本発明によれば、出力を個々に制御可能な複数のレーザー発振器と、該複数のレーザー発振器に個々に接続されて1つに束ねられた複数の光ファイバーと、該複数の光ファイバーの出光面から出光されたレーザー光の束であるレーザー光束を集光する集光レンズと、前記複数のレーザー発振器を制御する制御装置とを有し、前記複数の光ファイバーは、中心に位置する1つ光ファイバーの出光面の周りを他の光ファイバーの出光面が取り囲む配列パターンとなるように束ねられることにより、前記出光面から出光して前記集光レンズで集光されたレーザー光束が、環状のランドと、該ランドのスルーホール内に挿入された棒状のリードとからなる1つのハンダ付けポイントに照射するように構成され、前記制御装置は、前記複数のレーザー発振器の出力を個々に制御することにより、前記複数の光ファイバーからそれぞれ出光されるレーザー光の強度を、各レーザー光が照射される部位の状態に応じて個々に調整することが可能で、それにより、前記中心に位置する出光面から高強度のレーザー光を出光して前記リードを照射すると共に、その他の出光面からそれよりも低い強度のレーザー光を出光して前記ランドを照射するか、又は、前記その他の出光面から高強度のレーザー光を出光して前記ランドを照射すると共に、前記中心に位置する出光面からそれよりも低い強度のレーザー光を出光して前記リードを照射するように構成されていることを特徴とするレーザーハンダ付け装置が提供される。
この場合において、前記複数のレーザー発振器は、700-1100nmの波長領域の中から選択された波長を有する赤外レーザー光を発光するものであっても良い。
また、前記複数のレーザー発振器のうち、前記配列パターンの中心に位置する出光面を有する光ファイバーが接続されたレーザー発振器は、可視レーザー光を発光し、その他の光ファイバーが接続されたレーザー発振器は、赤外レーザー光を発光するものであっても良い
この場合、前記複数のレーザー発振器のうち、前記配列パターンの中心に位置する出光面を有する光ファイバーが接続されたレーザー発振器は、400-690nmの波長領域の中から選択された波長を有する可視レーザー光を発光し、その他のレーザー発振器は、700-1100nmの波長領域の中から選択された波長を有する赤外レーザー光を発光することが好ましい。
また、本発明によれば、出力を個々に制御可能な複数のレーザー発振器と、該複数のレーザー発振器に個々に接続されて1つに束ねられた複数の光ファイバーと、該複数の光ファイバーの出光面から出光されたレーザー光の束であるレーザー光束を集光する集光レンズとを有するハンダ付け装置を使用し、前記集光レンズで集光されたレーザー光束を1つのハンダ付けポイントに照射して、該ハンダ付けポイントに供給されるハンダを溶融させることにより、複数のハンダ付けポイントを1つずつ順番にハンダ付けするレーザーハンダ付け方法であって、前記ハンダ付けポイントは、環状のランドと、該ランドのスルーホール内に挿入された棒状のリードとからなり、前記複数の光ファイバーの出光面の配列パターンは、中心に位置する1つの出光面の周りを他の出光面が取り囲むパターンであり、ハンダ付けの前又はハンダ付け中に、前記複数のレーザー発振器の出力を個々に制御することにより、前記複数の光ファイバーからそれぞれ出光されるレーザー光の強度を、各レーザー光が照射される部位の状態に応じて個々に調整し、それにより、前記中心に位置する出光面から高強度のレーザー光を出光して前記リードを照射すると共に、その他の出光面からそれよりも低い強度のレーザー光を出光して前記ランドを照射するか、又は、前記その他の出光面から高強度のレーザー光を出光して前記ランドを照射すると共に、前記中心に位置する出光面からそれよりも低い強度のレーザー光を出光して前記リードを照射することを特徴とするレーザーハンダ付け方法が提供される。
この場合、前記複数のレーザー発振器は、700-1100nmの波長領域の中から選択された波長を有する赤外レーザー光を発光するものであっても良い。
また、前記複数の光ファイバーの出光面のうち、前記配列パターンの中心に位置する出光面から出光されるレーザー光は、可視レーザー光であり、その他の出光面から出光されるレーザー光は、赤外レーザー光であっても良い。この場合において、前記複数の光ファイバーの出光面のうち、前記配線パターンの中心に位置する出光面から出光されるレーザー光は、400-690nmの波長領域の中から選択された波長を有する可視レーザー光であり、その他の出光面から出光されるレーザー光は、700-1100nmの波長領域の中から選択された波長を有する赤外レーザー光であることが好ましい。
本発明によれば、ハンダ付けポイントがレーザー光の吸収率に差のある様々な金属素材で構成されている場合でも、複数のレーザー発振器の出力を個々に制御することで、複数の光ファイバーから出光されるレーザー光の強度を、各レーザー光が照射される部位の状態に応じて個々に調整することにより、該ハンダ付けポイント全体を目標温度にまで短時間で均等に加熱することができ、その結果、加熱効率を高めて高精度のハンダ付けを行うことができる。
本発明に係るレーザーハンダ付け装置の一実施形態を示す模式図である。 バンドルファイバーとして束ねられた光ファイバーの先端の出光面の配列パターンを示す正面図である。 図1の要部拡大図である。 図3におけるハンダ付けポイントの拡大平面図である。 (a)はハンダ付けの第1工程を示す断面図、(b)は同第2工程を示す断面図、(c)は同第3工程を示す断面図である。 (a)はレーザー集束光の強度分布の他例を示す模式図であり、(b)はレーザー集束光の強度分布の更に他例を示す模式図である。 公知のハンダ付け装置を使用してハンダ付けを行う態様を示す要部断面図である。 公知のハンダ付け工程の第1工程を示す要部斜視図である。 (a)及び(b)は、公知のハンダ付け工程の第2工程を示す要部斜視図である。 公知のハンダ付け工程の第3工程を示す要部斜視図である。 公知のハンダ付け工程が完了した状態のハンダ付け部位の視図である。
以下、本発明に係るレーザーハンダ付け装置及びレーザーハンダ付け方法について、図面に基づいて詳細に説明する。
先ず、前記レーザーハンダ付け装置1の一実施形態について説明する。
図1に示すように、前記レーザーハンダ付け装置1は、レーザー光B1,B2,B3,B4,B5,B6,B7を発光する複数(図示の例では7つ)のレーザー発振器L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7と、該複数のレーザー発振器L1-L7に個々に接続された複数(図示の例では7本)の光ファイバーF1,F2,F3,F4,F5,F6,F7と、該複数の光ファイバーF1-F7から出光されたレーザー光B1-B7をプリント基板3上のハンダ付けポイントPに照射する照射ヘッド2と、前記ハンダ付けポイントPに線状ハンダ5を供給するハンダノズル4と、前記ハンダ付けポイントPから放射される赤外線を受光して該ハンダ付けポイントPの温度を非接触で測定する放射温度計6と、前記レーザーハンダ付け装置1全体を制御する制御装置7とを有している。前記放射温度計6は制御装置7に接続され、また、前記ハンダノズル4は、不図示のハンダ供給装置に接続されている。
前記ハンダ付けポイントPは、図3及び図4に示すように、前記プリント基板3に形成された環状のランド10と、電子部品12から延出する棒状のリード11とで構成されていて、該リード11が、前記ランド10のスルーホール10a内に、下から上向きに挿入されている。また、前記ランド10は、銅に錫メッキを施すことにより形成され、前記リード11は、銅に金メッキを施すことにより形成されている。
前記7つのレーザー発振器L1-L7は、レーザーダイオードの励起によって前記レーザー光B1-B7を発生するもので、互いに同一波長のレーザー光を発生する同一構成のものであり、前記制御装置7によって出力を個々に制御することができる。前記レーザー光B1-B7としては、例えば700-1100nmの波長領域の中から選択された波長を有する赤外レーザー光が使用される。
図1において、前記7本の光ファイバーF1-F7は、各々の基端部を前記7つのレーザー発振器L1-L7に個々に接続されて1つに束ねられることにより、バンドルファイバー13とされている。このバンドルファイバー13内での前記光ファイバーF1-F7の配列態様は、図2に示すように、1本の光ファイバーF1(第1光ファイバー)を中心に配置し、その周りに残りの6本の光ファイバーF2-F7(第2-第7光ファイバー)を、円周に沿って均等に配置したものである。このため、前記バンドルファイバー13の先端には、前記7本の光ファイバーF1-F7の先端の出光面Fp1,Fp2,Fp3,Fp4,Fp5,Fp6,Fp7が、該7本の光ファイバーF1-F7の配列態様と同様の配列パターンで配置されており、これら7つの出光面Fp1-Fp7から7つのレーザー光B1-B7が、1つの束の状態になったレーザー光束Bfとして出光される。
前記7つの出光面Fp1-Fp7の配列パターンは、1つの前記ハンダ付けポイントPの形状即ち前記ランド10及びリード11の形や配置等に適応するものである。従って、図4に鎖線で示すように、中心の第1出光面Fp1から出光するレーザー光B1は、前記リード11を照射し、その周りの第2-第7出光面Fp2-Fp7から出光するレーザー光B2-B7は、環状の前記ランド10を照射する。
なお、図1中の符号14で示す部材は、前記バンドルファイバー13を照射ヘッド2に接続するための接続具である。
前記照射ヘッド2は、ハウジング15の側面に、前記バンドルファイバー13を前記接続具14を介して接続するためのファイバー接続部16を有し、該ハウジング15の内部に、前記バンドルファイバー13の先端から第2光軸S2に沿って出光された前記レーザー光束Bfを平行光にする平行レンズ17a,17bと、平行光になったレーザー光束Bfを前記第2光軸S2と直交する第1光軸S1に沿う方向に反射する半透鏡18と、該半透鏡18で反射されたレーザー光束Bfを集光する集光レンズ19a,19bとを有し、この集光レンズ19a,19bで収束された前記レーザー光束Bfが、ハンダ付けポイントPに図4に示すような態様で照射される。
前記平行レンズ17a及び集光レンズ19aは、アクロマティックレンズで構成されている。このアクロマティックレンズは、屈折率の異なる凸レンズと凹レンズとを一体に接合した複合レンズである。しかし、前記平行レンズ17a及び集光レンズ19aとして、アクロマティックレンズの代わりに通常の凸レンズを使用することもできる。
また、前記半透鏡18は、前記バンドルファイバー13から出光されるレーザー光束Bfは反射するが、それ以外の可視光は透過させるものである。
前記ハウジング15の側面には、前記ハンダ付けポイントPを撮像するためのCCDカメラ20が取り付けられ、前記ハウジング15の内部には、前記ハンダ付けポイントPから放射された可視光のうち、前記第1光軸S1に沿って前記半透鏡18を透過した可視光VLを、前記CCDカメラ20を通る第3光軸S3の方向に反射させる反射鏡21が、前記第1光軸S1に対して45度傾斜する姿勢で配設されると共に、この反射鏡21で反射された可視光VLをCCDカメラ20に結像させるための結像レンズ22が配設されている。前記CCDカメラ20で撮像されたハンダ付けポイントPの画像は、不図示のモニターに表示される。前記結像レンズ22もアクロマティックレンズで構成されているが、通常の凸レンズで構成することもできる。
次に、前記構成を有するレーザーハンダ付け装置1を使用して前記ハンダ付けポイントPをハンダ付けする方法について説明する。
図1-図5において、前記ハンダ付けポイントPを構成するランド10は銅に錫メッキを施すことにより形成され、前記リード11は銅に金メッキを施すことにより形成されているため、前記赤外レーザー光の吸収率はリード11の方が低い。このため、ハンダ付けに先立ち、前記制御装置7で前記レーザー発振器L1-L7の出力を制御し、第1レーザー発振器L1の出力を第2-第7レーザー発振器L2-L7の出力より大きくすることにより、前記第1光ファイバーF1からリード11に向けて出光されるレーザー光B1の強度を、他の第2-第7光ファイバーF2-F7からランド10に向けて出光されるレーザー光B2-B7の強度より大きくする。即ち、前記複数の光ファイバーF1-F7から出光されるレーザー光B1-B7の強度を、各レーザー光B1-B7が照射される部位に応じて個々に調整することにより、前記ハンダ付けポイントPの状態即ち該ハンダ付けポイントPの形状や金属素材等に見合った強度分布にする。
前記強度の調整が終了すると、その調整状態を維持したまま、前記制御装置7によって7つのレーザー発振器L1-L7が起動され、各レーザー発振器L1-L7から発光されたレーザー光B1-B7が、前記7本の光ファイバーF1-F7の束であるバンドルファイバー13、平行レンズ17a,17b、半透鏡18、及び集光レンズ19a,19bを通じて、該7つのレーザー光B1-B7の束からなる前記レーザー光束Bfとして、図4に示すような態様でハンダ付けポイントPに照射され、前記ランド10及びリード11を予熱する第1工程(図5(a)参照)が行われる。このとき、前記リード11を加熱するレーザー光B1の強度は、ランド10を加熱するレーザー光B2-B7の強度より大きいため、赤外線の吸収率が低いリード11であっても速やかに加熱され、ランド10とほぼ同時に目標温度まで昇温することになる。
前記ハンダ付けポイントPの温度は放射温度計6で測定され、その実測温度が予め設定された目標温度に達すると、前記第1工程は終了し、線状ハンダ5が供給される第2工程(図5(b)参照)に移行する。この第2工程では、前記レーザー光束Bfの照射は継続して行われ、供給された線状ハンダ5が、昇温した前記ランド10やリード11等に接触することにより溶融し、溶融ハンダ5aがハンダ付けポイントP全体に拡散する。
前記溶融ハンダ5aがハンダ付けポイントP全体に拡散した段階で前記第2工程が終了し、第3工程(図5(c)参照)に移行する。この第3工程では、前記レーザー光束Bfの照射が一定時間継続して行われることにより、拡散した前記溶融ハンダ5aが後加熱され、その間にハンダ付けに必要な金属化合物が生成される。
そして、前記第3工程が終了すると、前記レーザー発振器L1-L7が停止されてレーザー光束Bfの照射が停止されると共に、前記放射温度計6による温度測定も停止され、前記ハンダ付けポイントPのハンダ付けが完了する。
その後、前記照射ヘッド2は、次のハンダ付けポイントPに向けて移動し、次のハンダ付けポイントPに対して前記第1工程-第3工程が順次行われ、以下、全てのハンダ付けポイントPに対して前述した動作が繰り返される。
このように、ハンダ付けポイントPに照射されるレーザー光B1-B7の強度を、各レーザー光B1-B7が照射される部位の状態に応じて個々に調整した状態でハンダ付けすることにより、該ハンダ付けポイントPがレーザー光の吸収率に差のある様々な金属素材で構成されている場合でも、該ハンダ付けポイントP全体を目標温度にまで短時間で均等に加熱することができ、その結果、加熱効率を高めて高精度のハンダ付けを行うことができる。
前述した例では、ハンダ付けを行う前にレーザ発振器L1-L7の出力を調整し、その調整状態を維持したままハンダ付けを行うようにしているが、ハンダ付け中に各レーザー発振器L1-L7の出力を調整することもできる。例えば、前記第1工程においては、前記第1レーザー発振器L1の出力を高出力、その他のレーザー発振器L2-L7の出力をそれより少し低い中出力にした状態でハンダ付けポイントPの予熱を行い、前記第2工程の前半では、前記線状ハンダ5の溶融に伴うハンダ付けポイントPの温度低下を防止するため、前記第1レーザー発振器L1の出力を高出力、その他のレーザー発振器L2-L7の出力も高出力とし、該第2工程の後半では、溶融ハンダ5aの温度が安定したあとハンダ付けポイントPが加熱され過ぎないようにするため、前記第1レーザー発振器L1の出力を高出力、その他のレーザー発振器L2-L7の出力を中出力より低い低出力とし、前記第3工程では、全てのレーザー発振器L1-L7の出力を中出力にして後加熱するというような制御も行うことができる。
また、前述した例では、前記7つのレーザー発振器L1-L7が、同一波長のレーザー光を発生する同一構成のものであるが、該7つのレーザー発振器L1-L7のうち少なくとも1つのレーザー発振器は、他のレーザー発振器が発光するレーザー光と異なる波長のレーザー光を発光するものであっても良い。例えば、配列パターンの中心に位置する第1出光面Fp1を有する第1光ファイバーF1が接続された第1レーザー発振器L1として、400-690nmの波長を有する青色または緑色等の可視レーザー光を発光するものを使用し、その他の第2-第7光ファイバーF2-F7が接続された第2-第7レーザー発振器L2-L7として、700-1100nmの波長を有する赤外レーザー光を発光するものを使用することができる。これにより、金メッキされたリード11は波長の短いレーザー光の吸収率が高いため、該リード11の加熱をより短時間で効率良く行うことができる。
更に、前記ハンダ付けポイントPの形状や状態等によっては、レーザー光の強度分布を前述した例とは異なる強度分布にすることもできる。例えば、ランド10のレーザー光吸収率がリード11のレーザー光吸収率より低い場合には、第2-第7レーザー発振器L2-L7の出力を高出力とし、第1レーザー発振器L1の出力を低出力とすることにより、図6(a)に示すように、第2-第7光ファイバーF2-F7から出光されるレーザー光B2-B7を高強度にすると共に、第1光ファイバーF1から出光されるレーザー光B1を低強度にすることができる。また、ランド10やリード11の形状や配置等に応じて、図6(b)に一つの例を示すように、一列に配列された第1,第2,第5光ファイバーF1,F2,F5から出光されるレーザー光B1,B2,B5を高強度にすると共に、その他の第3,第4,第6,第7光ファイバーF3,F4,F6,F7から出光されるレーザー光B3,B4,B6,B7を低強度又はゼロ強度にすることもでき、あるいはその逆にすることもできる。
また、異なる大きさのハンダ付けポイントPをハンダ付けする場合には、前記集光レンズ19a,19bからハンダ付けポイントPまでの距離を調整することにより、該ハンダ付けポイントPの大きさに合わせて各レーザー光B1-B7のスポット径を調整すれば良い。
更に、前記実施形態においては、複数のレーザー光B1-B7のスポット径が互いに同一であるが、各レーザー光が照射される部位の形状や大きさ等に合わせてスポット径を互いに違えることもできる。例えば、配列パターンの中心に位置するレーザー光のスポット径を小さく、その回りに位置するレーザー光のスポット径をそれより大きくすることも、その逆に、中心に位置するレーザー光のスポット径を大きく、その回りに位置するレーザー光のスポット径をそれより小さくすることもできる。この場合、スポット径の違いに応じて各光ファイバーの太さも互いに異なることになる。また、各実施形態において、隣接するレーザー光は必ずしも互いに接している必要はなく、相互間に若干のスペースがあっても構わない。
1 レーザーハンダ付け装置
7 制御装置
10 ランド
10a スルーホール
11 リード
19a,19b 集光レンズ
L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7 レーザー発振器
B1,B2,B3,B4,B5,B6,B7 レーザー光
F1,F2,F3,F4,F5,F6,F7 光ファイバー
Fp1,Fp2,Fp3,Fp4,Fp5,Fp6,Fp7 出光面
Bf レーザー光束
P ハンダ付けポイント

Claims (8)

  1. 出力を個々に制御可能な複数のレーザー発振器と、該複数のレーザー発振器に個々に接続されて1つに束ねられた複数の光ファイバーと、該複数の光ファイバーの出光面から出光されたレーザー光の束であるレーザー光束を集光する集光レンズと、前記複数のレーザー発振器を制御する制御装置とを有し、
    前記複数の光ファイバーは、中心に位置する1つの光ファイバーの出光面の周りを他の光ファイバーの出光面が取り囲む配列パターンとなるように束ねられることにより、前記出光面から出光して前記集光レンズで集光されたレーザー光束が、環状のランドと、該ランドのスルーホール内に挿入された棒状のリードとからなる1つのハンダ付けポイントに照射するように構成され、
    前記制御装置は、前記複数のレーザー発振器の出力を個々に制御することにより、前記複数の光ファイバーからそれぞれ出光されるレーザー光の強度を、各レーザー光が照射される部位の状態に応じて個々に調整することが可能で、それにより、前記中心に位置する出光面から高強度のレーザー光を出光して前記リードを照射すると共に、その他の出光面からそれよりも低い強度のレーザー光を出光して前記ランドを照射するか、又は、前記その他の出光面から高強度のレーザー光を出光して前記ランドを照射すると共に、前記中心に位置する出光面からそれよりも低い強度のレーザー光を出光して前記リードを照射するように構成されている、
    ことを特徴とするレーザーハンダ付け装置。
  2. 前記複数のレーザー発振器は、700-1100nmの波長領域の中から選択された波長を有する赤外レーザー光を発光することを特徴とする請求項1に記載のレーザーハンダ付け装置。
  3. 前記複数のレーザー発振器のうち、前記配列パターンの中心に位置する出光面を有する光ファイバーが接続されたレーザー発振器は、可視レーザー光を発光し、その他の光ファイバーが接続されたレーザー発振器は、赤外レーザー光を発光することを特徴とする請求項1に記載のレーザーハンダ付け装置。
  4. 前記複数のレーザー発振器のうち、前記配列パターンの中心に位置する出光面を有する光ファイバーが接続されたレーザー発振器は、400-690nmの波長領域の中から選択された波長を有する可視レーザー光を発光し、その他のレーザー発振器は、700-1100nmの波長領域の中から選択された波長を有する赤外レーザー光を発光することを特徴とする請求項3に記載のレーザーハンダ付け装置。
  5. 出力を個々に制御可能な複数のレーザー発振器と、該複数のレーザー発振器に個々に接続されて1つに束ねられた複数の光ファイバーと、該複数の光ファイバーの出光面から出光されたレーザー光の束であるレーザー光束を集光する集光レンズとを有するハンダ付け装置を使用し、前記集光レンズで集光されたレーザー光束を1つのハンダ付けポイントに照射して、該ハンダ付けポイントに供給されるハンダを溶融させることにより、複数のハンダ付けポイントを1つずつ順番にハンダ付けするレーザーハンダ付け方法であって、
    前記ハンダ付けポイントは、環状のランドと、該ランドのスルーホール内に挿入された棒状のリードとからなり、
    前記複数の光ファイバーの出光面の配列パターンは、中心に位置する1つの出光面の周りを他の出光面が取り囲むパターンであり、
    ハンダ付けの前又はハンダ付け中に、前記複数のレーザー発振器の出力を個々に制御することにより、前記複数の光ファイバーからそれぞれ出光されるレーザー光の強度を、各レーザー光が照射される部位の状態に応じて個々に調整し、
    それにより、前記中心に位置する出光面から高強度のレーザー光を出光して前記リードを照射すると共に、その他の出光面からそれよりも低い強度のレーザー光を出光して前記ランドを照射するか、又は、前記その他の出光面から高強度のレーザー光を出光して前記ランドを照射すると共に、前記中心に位置する出光面からそれよりも低い強度のレーザー光を出光して前記リードを照射する、
    ことを特徴とするレーザーハンダ付け方法。
  6. 前記複数のレーザー発振器は、700-1100nmの波長領域の中から選択された波長を有する赤外レーザー光を発光することを特徴とする請求項5に記載のレーザーハンダ付け方法。
  7. 前記複数の光ファイバーの出光面のうち、前記配列パターンの中心に位置する出光面から出光されるレーザー光は、可視レーザー光であり、その他の出光面から出光されるレーザー光は、赤外レーザー光であることを特徴とする請求項5に記載のレーザーハンダ付け方法。
  8. 前記複数の光ファイバーの出光面のうち、前記配列パターンの中心に位置する出光面から出光されるレーザー光は、400-690nmの波長領域の中から選択された波長を有する可視レーザー光であり、その他の出光面から出光されるレーザー光は、700-1100nmの波長領域の中から選択された波長を有する赤外レーザー光であることを特徴とする請求項7に記載のレーザーハンダ付け方法。
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