次に、本発明の実施形態を図1~図26に基づいて説明する。図1,図14に示すように車両1は、例えばサイドウイング形の大型トラックである。車両1は、荷室2の右側面に荷物を積み込み、若しくは荷降ろしするための開口3を備えている。開口3は、天井を中心に上下に回転する図示省略のウイングによって開閉される。以下の説明において前後、左右及び上下の各方向については、車両1を基準とした方向を利用する。
図14に示すように荷室2の開口3は、前壁部4と後壁部5と天井6と荷台(床)7との間に形成されている。荷室2の前壁部4の後面が開口3の前縁に相当し、荷室2の後壁部5の前面が開口3の後縁に相当する。開口3の奥に左側壁部8が位置する。
図1に示すように車両1は、上側のトラックエリアTに停止される。車両1は、キャビン1aを前方(図面の右側)に位置させた状態でトラックエリアTに停止されている。トラックエリアTに対して境界Eを境にして図示下側に装置エリアPが設定されている。装置エリアPに以下説明する荷物積み込み装置10が設置されている。荷物積み込み装置10により、荷物Wが順次荷室2内に積み込まれる。なお、荷物積み込み装置10は、積み込み作業とは概ね逆に動作させることで、荷室2内の荷物Wを下ろす場合にも適用できる。図2に示すように本実施形態では、荷物積み込み装置10が設置された装置エリアPの装置設置面Qは、トラックエリアTの路面Rと同一面とされている。
図1に示すように荷物積み込み装置10は、リフト機構100と、供給機構20と、主移動機構40を備えている。リフト機構100は、荷物Wを昇降させるリフト部120を有している。供給機構20は、荷物Wをリフト部120に供給する。なお、荷下ろしの場合は供給機構20がリフト部120から荷物Wを受け取る。
図1に示すようにリフト機構100と供給機構20は、主移動機構40のリフト基台41に搭載されている。主移動機構40によりリフト機構100と供給機構20が車両1の荷室2に沿って前後方向に一体で移動する。主移動機構40は、車両1の荷室2に沿って前後に敷設した2本のレール42を備えている。2本のレール42を介してリフト基台41が車両1の荷室2(開口3)に沿って前後に移動可能に支持されている。図1,図3に示すように主移動機構40は、リフト基台41を2本のレール42に沿って移動させるための駆動機構43を備えている。駆動機構43には、電動モータ44とラックピニオン機構45が用いられている。
図3に示すようにリフト機構100は、上下2段階のスライド機構101,102を介してリフト基台41上に支持されたリフト部120を備えている。上下のスライド機構101,102は、それぞれ一対のスライドレールと駆動機構を備えている。下側スライド機構101の駆動機構には、電動モータとボールねじ機構が用いられている。上側スライド機構102の駆動機構には、電動モータとラックピニオン機構が用いられている。下段側のスライド機構101を介して下スライド台103がリフト基台41上に左右方向(荷室2の開口3に接近離間する方向)にスライド可能に支持されている。
図3に示すようにリフト基台41の左端部には、一対のローラ105が設けられている。図3中二点鎖線で示すように下スライド台103が荷室2の開口3に接近する側にスライドされると、下スライド台103の左端部が一対のローラ105で下方から受けられる。下スライド台103が開口3に接近する側にスライドして荷物Wが開口3を経て荷室2内に進入された段階で、下スライド台103(リフト部120の自重)がローラ105で受けられることにより、荷物Wの下方への変位(リフト部120の撓み)が発生しないようになっている。ローラ105には、下スライド台103のスムーズなスライドが確保されるようローラ体が用いられている。
図3に示すように下スライド台103上に上段側のスライド機構102を介して上スライド台104が同じく左右にスライド可能に支持されている。上スライド台104は、下スライド台103から上方へ起立する状態に設けられている。上スライド台104は、下スライド台103がローラ105で受けられた状態で、下スライド台103の左端部よりも荷台7に向けて左方へ突出して移動できる。上スライド台104の右側部に、昇降機構106を介して昇降台107が昇降可能に支持されている。図4に示すように上スライド台104と昇降台107との間に、電動モータとボールねじ機構を有する電動シリンダ形の昇降駆動部108が介装されている。昇降駆動部108を駆動源として昇降台107が昇降される。
図3に示すように昇降台107の左側部に、傾動フレーム109が支持されている。傾動フレーム109は、下部に設けた傾動支軸110を介して昇降台107に対して上下方向に傾動可能に支持されている。傾動フレーム109と昇降台107との間に、電動モータとボールねじ機構を有する電動シリンダ形の傾斜駆動機構111が介装されている。傾斜駆動機構111により傾動フレーム109が傾動支軸110を中心にして上下方向に傾動する。本開示において傾斜駆動機構111は、チルト機構とも称する。
図3,図4に示すように傾動フレーム109に、2本のフォーク121が支持されている。傾動フレーム109が傾斜駆動機構111によって傾動することで、フォーク121が傾動フレーム109とともに上下に傾動する。2本のフォーク121は、それぞれ傾動支軸110を介して一定の角度範囲で上下に自由傾動可能な状態で傾動フレーム109に支持されている。フォーク121の下方への傾動範囲はストッパ121dにより概ね水平位置に規制されている。ストッパ121dによる水平位置での規制により荷物Wの重量が受けられる。フォーク121は水平位置から上方へ傾動許容されており、フォーク121が下方から力を受けることで上方へ一定角度範囲で逃げる。
図4,図22に示すように2本のフォーク121は、それぞれパレット11のフォーク挿入孔11aに差し込み可能な長尺平板形を有して、相互に平行に支持されている。2本のフォーク121の右端部は、上方へL字形に屈曲されている。上方へ屈曲するフォークマスト121aを介してフォーク水平部121bが左方へ概ね水平に延在される状態で当該フォーク121が傾動フレーム109に支持されている。
図22に示すようにフォークマスト121aの上部には、傾動フレーム109に対するフォークマスト121aの傾動を検知する検知センサ121cが設けられている。フォーク121が下方から力を受けて、時計回りに回転すると、フォークマスト121aが右方に傾動する。検知センサ121cは、フォークマスト121aが右方に所定以上の傾斜角度で傾動していることを検知すると信号を発信する。信号に応じて例えば荷物積み込み装置10に備えられた警報装置が作動する。例えばランプが点灯、あるいはブザーが警告音を鳴らす。これによりフォーク121が荷台7や前壁部4等と不用意に接触していることを警報装置が使用者に知らせる。検知センサ121cに代わる検知センサを、例えばフォーク水平部121bに設けても良い。検知センサは、例えば歪みゲージ等を利用してフォーク水平部121bが下方から受ける力や衝撃を検知しても良い。あるいは検知センサは、例えばフォーク水平部121bが下方から力を受ける際のフォーク水平部121bの振動を検知しても良い。
図3,図4に示すように2本のフォーク121は、2つの荷物Wを左右に隣接させた状態で保持可能な長さを有する。図22に示すように2本のフォーク121のフォーク水平部121bの下面には、第1距離センサ121eと第2距離センサ121fが設けられている。第1距離センサ121eと第2距離センサ121fは、例えば下方へ向けて光(赤外線、レーザー光等)を照射し、反射した光を受信することで床面に対するフォーク水平部121bの下面の高さを測定する。第1距離センサ121eは、フォーク水平部121bの先端領域(左方領域)に設けられている。第2距離センサ121fは、フォーク水平部121bの基端領域(右方領域)に設けられている。好ましくは、フォーク121が比較的薄い先端部分を避けた領域に第1距離センサ121eと第2距離センサ121fが設けられている。第1距離センサ121eと第2距離センサ121fは、パレット11の下部によって覆われていない場所に位置し、換言するとパレット11の開口を通して下方に光を照射できる位置に位置する。第1距離センサ121eと第2距離センサ121fは、フォーク水平部121bが2つのパレット11を左右横並びで保持した状態で、開口を介してパレット11の下方にレーザー光を照射できる。
図21に示すように荷物積み込み装置10は、リフト機構100の動作を制御する制御部116を有している。制御部116は、荷台7の床面の傾斜角度を算出する(床面)傾斜角度演算機116aと、フォーク121の移動を制御するフォーク移動制御機116bと、メモリ116cを有している。傾斜角度演算機116aとフォーク移動制御機116bは、例えばメモリ116cに記憶されたプログラム等のソフトウェアである。メモリ116cには、第1距離センサ121eと第2距離センサ121fの左右方向の距離が予め記憶されている。またメモリ116cは、リフト機構100がリフト部120を上下方向または左右方向に移動させる移動量や、傾斜駆動機構111がフォーク121を傾動させる際の傾動角度等を記憶できる。
傾斜角度演算機116aは、フォーク水平部121bの下面に対する荷台7の傾斜角度を算出する。傾斜角度演算機116aは、第1距離センサ121eと第2距離センサ121fと電気的に接続されている。荷台7の傾斜角度は、第1、第2距離センサ121e,121fがそれぞれ取得した高さのデータと、メモリ116cに記憶された第1、第2距離センサ121e,121fの距離と、三角関数に基づいて算出される。傾斜角度を算出する算出プログラムは、不揮発性のメモリに記憶されている。
フォーク移動制御機116bは、昇降機構106、上側スライド機構102、下側スライド機構101、傾斜駆動機構111と電気的に接続されている。フォーク移動制御機116bは、傾斜角度演算機116aが算出した荷台7の傾斜角度と、メモリ116cに記憶されたデータ等に基づいて指令信号を発信する。フォーク移動制御機116bが発信する指令信号によって、昇降機構106、上側スライド機構102、下側スライド機構101、傾斜駆動機構111が適宜駆動する。
図5~図12に示すように供給機構20は、上流側の待機コンベア21と下流側の供給コンベア22を有している。図では示されていないが待機コンベア21は搬送方向(トラックエリアTに接近する方向)の両側にチェーンコンベア機構21aを備えている。チェーンコンベア機構21aは、電動モータを駆動源として有する。チェーンコンベア機構21aの間に多数の搬送ローラが並列配置されている。
図5~図7に示すように待機コンベア21は、リフト機構100の後方においてリフト機構100と略平行に配置されている。荷物Wの荷室2への積み込み作業時には、搬送方向上流側(図1において右側)から搬入された荷物Wは左方へ搬送される。待機コンベア21上には複数個の荷物Wを待機させることができる。待機された荷物Wは1つずつ供給コンベア22上に移載される。
図6~図8に示すように供給コンベア22は、待機コンベア21の下流側(荷室2側)の待機位置と、待機位置から前方へ変位した供給位置との間を移動可能に設けられている。供給コンベア22の待機位置は、待機コンベア21との間で荷物Wの受け渡しがスムーズになされる程度に接近した位置に設定されている。供給コンベア22は供給位置に移動するリフト機構100の左方に位置する。供給位置は、供給コンベア22とリフト機構100との間で荷物Wの受け渡しが可能なる位置に設定されている。供給コンベア22の移動は、一対のスライドレール22aとスライド駆動機構22bによりなされる。スライド駆動機構22bには、電動モータとラックピニオン機構が用いられている。供給コンベア22の待機位置と供給位置及び荷物Wの有無は、それぞれ図示省略したセンサにより検知される。
図2に示すように待機コンベア21の搬送方向両側(前後両側)に沿って柵23が設けられている。また、供給コンベア22の前後両側にも柵24が設けられている。柵23,24はそれぞれ上方へ高く延在されている。パレット11上に例えば比較的大形の段ボール箱を2段積みした荷物Wに対して柵23,24によりその荷崩れが防止される。
図21に示すように制御部116は、供給機構20の動作を制御する供給コンベア移動制御機116d、待機コンベア駆動制御機116e、リフト基台移動制御機116fを有している。待機コンベア駆動制御機116eは、スライド駆動機構22bの駆動を制御する指令信号を発信して供給コンベア22を前後方向に移動または停止させる。待機コンベア駆動制御機116eは、チェーンコンベア機構21aの駆動を制御する指令信号を発信する。リフト基台移動制御機116fは、主移動機構40の駆動を制御する指令信号を発信してリフト基台41を前後方向に移動または停止させる。供給コンベア移動制御機116d、待機コンベア駆動制御機116e、リフト基台移動制御機116fは、例えばメモリ116cに記憶されたプログラム等のソフトウェアである。
(投入機構60の構造)
図1に示すように装置エリアPには、投入機構60が併設されている。投入機構60は、主移動機構40の移動領域に対して車両1の反対側の領域に設置されている。投入機構60により供給機構20の待機コンベア21に荷物Wが投入される。また、荷下ろし作業では、逆に待機コンベア21から荷物Wが投入機構60に投出される。
図1に示すように投入機構60は、待機コンベア21に荷物Wを投入し、又は待機コンベア21から荷物Wを投出される投入コンベア61と、投入コンベア61を主移動機構40の移動領域の端縁に沿って移動させる投入移動機構62を有する。投入移動機構62は、主移動機構40に沿ってほぼ同じ領域にわたって敷設されている。投入移動機構62は、一対のレール63と、投入駆動機構を備えている。図では示されていないが、投入駆動機構は、主移動機構40の駆動機構を同じく電動モータとラックピニオン機構を備えている。投入駆動機構により投入コンベア61がレール63に沿って前方及び後方に移動される。
図1に示すように投入コンベア61は、待機コンベア21と同じく一対のチェーンコンベア機構を有する。チェーンコンベア機構は、電動モータを駆動源として有する。チェーンコンベア機構の間に多数の搬送ローラが並列配置されている。図1中二点鎖線で示すように投入コンベア61は、主移動機構40により水平移動した待機コンベア21の右側方に移動される。これにより投入コンベア61上に搬入された荷物Wが待機コンベア21に投入される。
図1に示すように投入コンベア61上への荷物Wの搬入は、待機コンベア21の位置によらず、何れの位置でも行うことができる。投入コンベア61の投入移動機構62による水平移動は、待機コンベア21の主移動機構40による水平移動とは独立してなされる。投入移動機構62による任意の位置で投入コンベア61に荷物Wが投入され、その後、投入移動機構62により投入コンベア61が水平移動されて、待機コンベア21の右側方に位置される。待機コンベア21の右側方に位置された状態で、チェーンコンベア機構が作動して荷物Wが待機コンベア21上に投入される。
図3に示すようにリフト機構100の昇降台107の上部には、赤外線センサ122が設置されている。赤外線センサ122によって、2本のフォーク121で保持した2つの荷物Wの荷姿(パレット11に搭載した荷物の位置ずれや荷崩れ)が認識される。これにより荷物Wを確実に移載できる。また、荷室2内に積み込んだ状態においても、荷物Wの荷姿を赤外線センサ122によって確認できる。これにより荷室2内の荷崩れを感知できる。
(荷室測長機構50の構造)
図1に示すようにリフト基台41上には、リフト機構100と供給機構20に加えて、荷室測長機構50が備えられている。図13,図14に示すように荷室測長機構50により、荷室2の開口3の大きさ(前後方向の長さLと高さH)と、荷室2の奥行きDが検知される。荷室測長機構50は、リフト基台41の前部の左側角部付近に配置されている。
図13,21に示すように荷室測長機構50は、リフト基台41に設置された支持柱51と、支持柱51に対して上下に昇降する昇降柱52を備えている。支持柱51は、上方へ起立する状態に固定されている。昇降柱52は、その長手方向を支持柱51に沿わせた姿勢で支持されている。支持柱51に対して昇降柱52は昇降駆動機構56を介して支持されている。昇降駆動機構56には、電動モータとボールねじ機構が用いられている。
昇降駆動機構56は、制御部116に設けられた昇降柱制御機116gの指令信号に基づいて昇降柱52を昇降させる。
図13,図17に示すように昇降柱52の上部に上側距離センサ53が取り付けられ、下側に下側距離センサ54が取り付けられている。上側距離センサ53と下側距離センサ54は、荷室2の開口3の高さHと同等程度の間隔(本実施形態では、約2200ミリメートルに設定されている。)を置いて取り付けられている。より詳しくは、上側距離センサ53と下側距離センサ54は、開口3の高さHよりも短い間隔で配置されており、両センサ53,54を開口3の高さ内に同時に位置させることができる。本実施形態では、上下の距離センサ53,54にレーザー光式の距離センサが用いられている。昇降柱52の昇降動作により、上下の距離センサ53,54が同時に同じ方向へ同じ距離hだけ昇降する。
昇降柱52の初期位置は、上側距離センサ53が天井6の高さより低い位置で、下側距離センサ54が床7の路面Rからの高さよりも低い位置に設定されている。本実施形態では、昇降柱52の初期位置は、下側距離センサ54が路面Rから750ミリメートルの高さ位置となるように設定されている。荷室2のセンシング段階では、昇降柱52は初期位置よりも上方の領域で昇降動される。具体的には下側距離センサ54の昇降範囲は、車両1が停止された路面Rから荷室2の荷台7(床)があるとする想定範囲、例えば900~1300ミリメートル、あるいは想定範囲を含む範囲、例えば800~1400ミリメートルに設定されている。これにより荷台7(床)が路面Rから900~1300ミリメートルの高さ範囲に存在していることを確認できる。下側距離センサ54の下降端位置は、リフト部120の下降端位置に一致するように設定されている。
換言すると、リフト部120(フォーク121)は、想定される車両の荷台7(床)の高さに対応するように昇降機構106によって昇降される。例えば、車両1が大型トラックの場合、通常路面Rから約800ミリメートル以上の高さに床(荷台)が位置する。そのためリフト部120(フォーク121)は、昇降機構106によって路面Rから少なくとも800ミリメートル以上の領域で昇降される。荷室2の荷台7(床)が想定範囲内に位置していないと荷室測長機構50が認識すると、荷室測長機構50が警告灯や警告ブザーなどの警報装置に信号を発する。警報装置は、光や音などの警報を発する。同時に積み込み準備作業が一旦停止される。
(荷室測長機構50の動き)
上下の距離センサ53,54から荷室2に向けてレーザー光が照射されて、荷室2に関する各種の距離データ(信号)が得られる。
図13~20に示すように荷室測長機構50は、上下の距離センサ53,54を荷室2の開口3に沿って水平移動させて距離センサ53,54を開口3の前縁(前壁部4)と後縁(後壁部5)の位置に対応する位置へ移動させるセンサ水平移動機構を有する。本実施形態では、荷室測長機構50を設置したリフト基台41を移動させる主移動機構40がセンサ水平移動機構に相当する。
図13に示すように荷室測長機構50は、上下の距離センサ53,54を上下方向に移動させて距離センサ53,54を荷室2の天井6と荷台7の位置に対応する位置へ移動させるセンサ昇降機構を有する。本実施形態では、荷室測長機構50における昇降柱52の昇降駆動機構56がセンサ昇降機構に相当する。
図13に示すように荷室測長機構50は、距離センサ53,54からの信号の大きな変化に基づいて、開口3の前縁(前壁部4)と後縁(後壁部5)と天井6と床(荷台7)の位置、及び荷室2の奥行きを算出する演算処理機55を有する。演算処理機55は、制御部116に設けられる。演算処理機55は、例えばメモリ116cに記憶されたプログラム等のソフトウェアである。
以下、荷室測長機構50による荷室2の測長動作(測長ステップ)について説明する。先ず、図14に示すように荷室2の後方において昇降駆動機構56により昇降柱52が初期位置から測定開始位置に上昇される。これにより、上側距離センサ53が天井6より高い位置に移動され、下側距離センサ54が床7より高い位置に移動される。本実施形態では、この段階で下側距離センサ54が路面Rから約1400ミリメートルの高さに移動される。上下の距離センサ53,54を上昇させた状態で主移動機構40のリフト基台41が前方へ移動される。これにより荷室測長機構50が前方へゆっくりと水平移動される。
図15,図16に示すように距離センサ53,54(本実施形態では下側の距離センサ54)が荷室2の後壁部5に対して水平移動されることで、後壁部5の右側面に対してレーザー光が照射される段階から右側面から外れて荷室2の左側壁部8に対してレーザー光が照射される段階に移行する。後壁部5の右側面までの距離と荷室2の左側壁部8までの距離は大きく異なる。このため、レーザー光の照射対象が後壁部5の右側面から荷室2の左側壁部8へ移行する時点で、距離センサ54により得られる距離データ(信号)に不連続で大きな変動が発生する。
図14,図16に示すように下側距離センサ54により得られる信号の不連続且つ大きな変動により荷室2の後壁部5の位置が検知される(後縁測長ステップ)。
図17,図18に示すように荷室測長機構50は水平方向前方へ水平移動されて、荷室2の後壁部5を通過して荷室2の後壁部5を検知する。その後、荷室測長機構50はさらに水平方向に前方に所定距離を移動して(例えば図17に示す位置であって、比較的荷室2の後方寄りの位置まで移動して)後ろ寄り位置で停止する。所定距離は、例えば、予めメモリに記憶されている。後ろ寄り位置で昇降柱52が下降端(例えば初期高さ)まで下降される。これにより、上側距離センサ53が天井6よりも低い位置へ変位される。また、下側距離センサ54が荷台7(床)よりも低い位置(路面Rから800ミリメートルの高さ)に変位される。一旦下降端に変位した後、昇降柱52が上昇される。これにより、上側距離センサ53が天井6の右側面に対して下方から上方に変位されて、天井6の位置(高さ)が検知される。また、下側距離センサ54が荷台7の右側面に対して下方から上方に変位されて、荷台7の位置(高さ)が検知される(天井測長ステップと床測長ステップ)。天井6と荷台7についても、上下の距離センサ53,54により得られる信号の不連続かつ大きな変化に基づいてそれぞれの位置が検知される。
荷台7(床)の高さ位置が検知されることで、車両1の荷台7が想定範囲内(900~1300ミリメートル)の高さに位置することが確認される。
以上のように、荷室測長機構50が後壁部5を前方へ通過した位置で天井6と荷台7の一回目の検知がなされる。その後、主移動機構40の動作により荷室測長機構50が再び前方へ水平移動される。荷室測長機構50は、荷室2の後ろ寄りの位置から前寄りの位置に向けて予め設定された距離だけ水平移動し、前寄り位置で停止する。予め設定された距離は、想定する荷室2の前後方向長さよりも短い距離であり、例えば、予めメモリに記憶されている。図19に示すように前寄り位置で天井6と荷台7の二回目の検知がなされる。前寄り位置においても、昇降柱52が一旦下降端まで下降され、その後上昇される。これにより、上側距離センサ53が天井6の右側面に対して下方から上方に変位されて、天井6の位置(高さ)が検知される。また、下側距離センサ54が荷台7の右側面に対して下方から上方に変位されて、床7の位置(高さ)が検知される。
このように荷室2の後ろ寄りの位置と前寄りの位置の2箇所において、距離センサ53,54を下方から上方へ変位させる段階で天井6と荷台7が検知される。この点、距離センサ53,54を天井6と荷台7に対して上方から下方に変位させる段階で検知してもよい。従って、距離センサ53,54を後ろ寄りの位置から前寄りの位置に水平移動させる段階で、距離センサ53,54を天井6及び荷台7に対して下方に位置させた状態のまま水平移動させ、あるいは距離センサ53,54を天井6及び荷台7に対して上方に位置させたまま水平移動させる構成の何れであってもよい。これにより、距離センサ53,54の上下動距離を少なくして迅速な開口センシングを実現できる。
また、荷室測長機構50を荷室2の後ろ寄りの位置から前寄りの位置に水平移動させる段階で、荷室測長機構50を一旦荷室2の前壁部4を後方から前方へ通過させ、その後後方へ戻して前寄りの位置に停止させる構成とすることができる。この場合、荷室測長機構50により前壁部4が検知された後に、前寄りの位置において天井6と荷台7の高さ位置が検知される。係る構成によれば、荷室2の前壁部4に対して荷室測長機構50を前寄り位置に精確に停止させることができる。
図13,図14に示すように演算処理機55により、上下の距離センサ53,54からの信号により検知される天井6と荷台7の位置と、信号を受信した際の昇降柱52の上下方向の位置に基づいて荷室2の開口3の高さHが算出される。上記のように開口3の前後2箇所で、天井6と荷台7の高さ位置が検知されることで、荷室2及び開口3の前後方向の傾きが検知される。
次に、図20に示すように荷室測長機構50が主移動機構40による水平移動して、前壁部4を通過する段階で、下側距離センサ54により前壁部4の位置が検知される(前縁測長ステップ)。前壁部4についても上記後壁部5と同様、下側距離センサ54により得られる距離データ(信号)の不連続で大きな変動に基づいて前壁部4の位置が検知される。
図14,図16に示すように下側距離センサ54により得られる信号の不連続且つ大きな変動により荷室2の前壁部4の位置と後壁部5の位置が検知される。演算処理機55により、距離センサ53,54からの信号により検知される前壁部4と後壁部5の位置と、信号を受信した際の主移動機構40の移動距離(荷室測長機構50の前後方向の位置)に基づいて荷室2の開口3の前後方向の長さLが算出される(演算ステップ)。
また図14,図16に示すように、演算処理機55により、開口3の前縁と後縁に対応する縁位置における距離センサ54からの信号と、開口3に対向する位置(前縁と後縁の間の開口位置)における距離センサ54からの信号に基づいて荷室2の奥行きDが算出される(奥行測長ステップ)。開口3に対向する位置は、上記前壁部4若しくは後壁部5の位置が検知される段階で検知される左側壁部8(奥面)に相当する。従って、荷室2の奥行きDは、開口3から左側壁部8までの距離に相当する。
図14に示すように開口3(前壁部4、後壁部5、天井6、荷台7)までの距離及び位置、開口3の大きさ(長さL、高さH)及び荷室2の奥行きDが荷室測長機構50により精確に検知されることで、リフト機構100のリフト部120による荷物Wの積み込み作業が迅速かつ精確になされる。リフト機構100による荷物Wの積み込み作業が続行される間適宜タイミングで、荷室測長機構50による開口3の位置の検知が繰り返される。これにより積み込まれた荷物Wの重量増大により発生する特に荷台7の変位(沈み込み)に対応してリフト部120の動作制御がなされる。
(荷物Wの積込み位置の算出)
図1に示すように荷室2には、パレット11が左右2列に積み込まれ、各パレット11に例えば複数個の荷物が載置される。以下、1個または複数個の荷物を載置した1つのパレット11を1つの荷物Wとして説明する(荷積み位置算出ステップ)。
図1,図14,図21を参照するように荷台7に荷物Wを積み込む位置は、荷室測長機構50の検知信号に基づいて演算処理機55で算出される。荷室測長機構50で検知した前壁部4および後壁部5の前後方向の位置、荷台7の床面の高さ、奥行きD等は、メモリ116cに記憶される。荷物Wの積込み位置は、荷台7の左右方向の中心線Sと、前後方向の基準線U1、U2、U3・・・に基づいて算出される。
図1,図14,図21を参照するように荷台7の左右方向の中心線Sは、メモリ116cに記憶された奥行きDに基づいて演算処理機55によって算出される。具体的には、先ず荷室2の前方において前壁部4若しくは荷台7の右端(手前側端)と左側壁部8(奥面)との距離を奥行きDとして算出する。荷室2の後方において後壁部5若しくは荷台7の右端(手前側端)と左側壁部8(奥面)との距離を奥行きDとして算出する。荷室2の前方において算出した奥行きDの左右方向の中間点と、荷室2の後方において算出した奥行きDの左右方向の中間点とを結ぶことで中心線Sを算出する。
図1,図21を参照するように演算処理機55は、前壁部4の前後方向の位置に基づいて前壁部4の後端から所定の間隔で基準線U1、U2、U3・・・の前後方向の位置を算出する。基準線U1は、荷物Wの前後方向の長さの半分の長さと所定の間隔k1を合計した距離で前壁部4の後端から後方に離間する。基準線U2は、荷物Wの前後方向の長さと所定の間隔k2を合計した距離で基準線U1から後方に離間する。基準線U3は、荷物Wの前後方向の長さと所定の間隔k2を合計した距離を基準線U2で後方に離間する。間隔k1,k2は、荷物Wまたはパレット11の前後方向のサイズに応じた既定値でメモリ116cに記憶されている。なお各基準線U1,U2,U3・・・は、前壁部4の後端を基準に算出するだけでなく、後壁部5の後端から前方に向けて所定の間隔で算出しても良い(リフト動作制御ステップ)。
図1を参照するようにフォーク121は、中心線Sと各基準線U1、U2、U3・・・の各交点を積込み位置として移動される。荷物積み込み装置10は、フォーク121の中間位置Cを中心線Sと各基準線U1、U2、U3・・・の各交点に合わせるようにフォーク121を移動させる。なおフォーク121の中間位置Cは、フォーク121が保持した2つの荷物Wの前後方向および左右方向の中間位置を示す(図4参照)。これによりフォーク121に保持された2つの荷物Wは、中心線Sに対して左右対称に荷台7に載置される。最初に積込まれる2つの荷物Wは、前壁部4の後端に対して前後方向に間隔k1を有して載置される。前後方向に隣り合った荷物Wは、互いに前後方向に間隔k2を有して載置される。
(投入機構60による荷物Wの投入)
図1に示すように投入コンベア61上への荷物Wの搬入は、待機コンベア21の位置によらず、何れの位置でも行うことができる。投入コンベア61の投入移動機構62による水平移動は、待機コンベア21の主移動機構40による水平移動とは独立してなされる。投入移動機構62による任意の位置で投入コンベア61に荷物Wが投入され、その後、投入移動機構62により投入コンベア61が水平移動されて、待機コンベア21の右側方に位置される。待機コンベア21の右側方に位置された状態で、チェーンコンベア機構が作動して荷物Wが待機コンベア21上に投入される。
(供給機構20の動き)
図5,6を参照するように供給コンベア22が待機位置に移動すると、投入機構60から待機コンベア21の搬送上流側に1つの荷物Wが搬入される。待機コンベア21上に搬入された荷物Wは供給コンベア22に向けて搬送される。
図6に示すように1つ目の荷物Wが供給コンベア22上に搬送される。その後、待機コンベア21上には複数個(図6では2個)の荷物Wが搬入される。供給コンベア22上に1つ目の荷物Wが搬入された時点で、待機コンベア21の搬送駆動が一旦停止されて、搬入された複数個の荷物Wが待機される。
図6,7に示すように供給コンベア22上に1つ目の荷物Wが搬入されると、供給コンベア22が供給位置に向けて前方へスライドされる。供給コンベア22が供給位置にスライドされて、リフト部120の左方に位置される。こうして1つ目の荷物Wが供給位置に供給されるまでの間、リフト機構100の上下二段のスライド機構101,102はスライド後退端に保持される。従ってリフト部120は右方の後退端位置に退避された状態とされる。
図21を参照するようにスライド駆動機構22bは、制御部116に設けられた供給コンベア移動制御機116dからの指令信号に基づいて駆動する。供給コンベア移動制御機116dは、リフト機構100の動作と供給コンベア22の動作が互いに好適になるように、フォーク移動制御機116bの指令信号に基づいて指令信号を発信する。
(リフト機構100の動き)
図8に示すように1つ目の荷物Wが供給位置に至ると、上段側のスライド機構102が作動して上スライド台104が荷室2に接近する側にスライドする。これによりリフト部120が、供給コンベア22上の荷物Wに接近する。下段側のスライド機構101は停止状態が続行されて下スライド台103は右方の後退端位置に位置した状態とされる。また、昇降機構106と傾斜駆動機構111も停止状態とされ、リフト部120は下方の初期高さに保持され、かつフォーク121がほぼ水平位置に保持される。
図22を参照するように第1、第2距離センサ121e,121fは、リフト基台41の上面からフォーク水平部121bの下面までの高さをそれぞれ検出する。フォーク121が初期高さに位置しかつ荷物Wを保持していない状態における高さのデータは、メモリ116c(図21参照)に記憶される。第1、第2距離センサ121e,121fによる初期高さの検出は、最初に供給される荷物Wをフォーク121が保持する前段階で1回のみ行われる。これに代えて、例えば1つ目の荷物Wが供給される前段階において毎回、初期高さを検出しても良い。
図8に示すように上段側のスライド機構102の動作によりリフト部120が移動すると、2本のフォーク121がパレット11のフォーク挿入孔11aに差し込まれる(図22参照)。この段階では、2本のフォーク121の先端部側ほぼ半分の領域がフォーク挿入孔11aのほぼ全領域に至って差し込まれた状態とされる。この適切な差し込み量が確保されるようリフト部120のスライド量が適切に制御される。
図8,図9に示すように1つ目の荷物Wにフォーク121が適量差し込まれた状態とされた後、リフト部120が昇降機構106により上昇される(図3参照)。これにより1つ目の荷物Wが供給コンベア22上からリフトされる。リフトされた荷物Wはリフト部120のフォーク121に保持された状態で、リフト部120の右方への移動により供給コンベア22上から右方へ搬送される。
図1,図9,図10に示すように供給コンベア22の供給位置の右方には、仮置き台115が設けられている。仮置き台115は、前方(図中の右側)に配置された前側仮置き台115aと、後方(図中の左側)に配置された後側仮置き台115bで構成されている。前側仮置き台115aと後側仮置き台115bの相互の間隔は、1つの荷物Wが跨って載置される間隔に設定されている。供給コンベア22上から右方へ搬送された1つ目の荷物Wは、リフト部120がスライド端まで後退され、且つ昇降機構106(図3参照)により下降端まで戻されることで、仮置き台115上に移載される。
図10に示すように1つ目の荷物Wが仮置き台115に仮置きされた状態では、リフト部120の下降端位置が適切に制御されることで、2本のフォーク121がパレット11のフォーク挿入孔11aに対して浮いた状態(パレット11に接触しない状態)とされる(図22参照)。従って、仮置き台115の仮置き高さは、供給コンベア22の供給高さに一致している。
図10に示すようにリフト部120がスライド端まで後退された後に、供給コンベア22が待機位置に戻される。これによりリフト部120に対する柵24の干渉が回避される。待機位置に戻された供給コンベア22に対して待機コンベア21から2つ目の荷物Wが搬送される。
図10,図11に示すように2つ目の荷物Wを受け取った供給コンベア22が再び供給位置に移動される。2つ目の荷物Wが供給位置に至ると、リフト部120が上側スライド機構102により再び左方へスライドされる。これにより図11に示すように2本のフォーク121が2つ目の荷物Wに向けて移動される。フォーク121の移動は、仮置き台115に仮置きされた1つ目の荷物Wのフォーク挿入孔11aに差し込まれた状態のままなされる。移動した2本のフォーク121の先端部側が2つ目の荷物Wのフォーク挿入孔11aに差し込まれる(図22参照)。
図11に示すように左右方向に隣接された2つの荷物Wに対して2本のフォーク121が差し込まれた状態が確認されると、リフト部120が昇降機構106(図3参照)により上昇される。これにより、1つ目の荷物Wが仮置き台115から持ち上げられ、2つ目の荷物Wが供給コンベア22上から持ち上げられる(図25のステップ(以下、STと略記する)01)。
図21,22に示すように第1、第2距離センサ121e,121fは、2つの荷物Wを持ち上げた際にリフト基台41の上面からフォーク水平部121bの下面までの高さを検出する(ST02)。傾斜角度演算機116aは、フォーク121のフォーク水平部121bの水平方向に対する傾斜角度を算出する。フォーク水平部121bの傾斜角度は、第1、第2距離センサ121e,121fにより検出された高さのデータと、メモリ116cに記憶された第1、第2距離センサ121e,121fの互いの距離に基づいて算出される(ST03)。傾斜駆動機構(チルト機構)111がフォーク121を傾動させる(ST04)。フォーク水平部121bは、先端(左端)が荷物Wの重量によって下方へ撓む。そのため傾斜駆動機構111は、フォーク水平部121bが略水平になるようにフォーク水平部121bの先端を上方へ傾動させる。
図21,22に示すように傾斜角度演算機116aは、第1、第2距離センサ121e,121fの検知信号と、フォーク121の初期高さに基づいてフォーク水平部121bの傾動角度を算出する。フォークの初期高さは、荷物Wを保持していない段階において予めメモリ116cに記憶されている。フォーク水平部121bが水平である場合、フォーク水平部121bの補正角度を考慮した傾斜角度を初期角度とする。メモリ116cは、フォーク水平部121bが初期角度である時点におけるフォーク121の傾動角度を記憶する(ST05)。
図12に示すように2つの荷物Wが持ち上げられると、リフト部120が一旦スライド後退端まで戻される。リフト部120が戻された状態で、供給コンベア22が待機位置に戻される。こうして2つの荷物Wが2本のフォーク121で保持された後、昇降機構106がリフト部120を荷台7の床面よりも高い位置まで上昇させる(ST06)。上側スライド機構102と下側スライド機構101が協働して左方へスライドしてリフト部120を、開口3を経て荷台7の床面の上方領域(積込み位置)に移動させる(ST08、図3参照)。また、主移動機構40を動作させることにより、リフト機構100と供給機構20が一体となって積み込み位置に向けて前後方向に移動する。
図21,23を参照するようにリフト部120が荷台7の床面の上方領域に移動した際、第1、第2距離センサ121e,121fが荷台7の床面からの高さを検出する(ST08)。荷台7の床面までの高さをメモリ116cに記憶する。傾斜角度演算機116aは、第1、第2距離センサ121e,121fの検知信号に基づいて荷台7の床面の傾斜角度を算出する(ST09)。傾斜駆動機構111は、床面の傾斜角度に基づいてフォーク水平部121bが荷台7の床面と平行になるようにフォーク121を傾動させる(ST10)。
図21,23を参照するように昇降機構106は、メモリ116cに記憶した荷台7の床面までの高さに基づいてリフト部120を下降させる(ST11)。まずパレット11が荷台7の床面に載置される(ST12)。さらに昇降機構106は、フォーク水平部121bがフォーク挿入孔11aの略高さ中心に位置するまでリフト部120を下降させる(ST13、図3,図24参照)。フォーク水平部121bは、リフト部120を下降させて荷物Wが荷台7に載せられることにより荷物Wの重量から開放される。これにより撓んでいたフォーク水平部121bの先端側が上方へ傾動する。
図21,24を参照するように傾斜駆動機構111は、ST05においてメモリ116cに記憶された傾動角度に基づいてフォーク水平部121bを傾動させる(ST14)。傾斜駆動機構111は、ST05においてメモリ116cに記憶された傾動角度と同じ大きさでフォーク水平部121bの先端を下方へ傾動させる。これによりフォーク水平部121bが荷台7の床面と略平行になる(ST15)。上側スライド機構102と下側スライド機構101と昇降機構106は、協働してリフト部120を接近離間方向後方(右方)または上下方向に昇降させる。第1、第2距離センサ121e,121fの検知信号に基づいて、荷台7の床面に対するフォーク水平部121bの下面の高さが略一定になるようにリフト部120を概ね右方へ移動させる。これによりフォーク水平部121bがフォーク挿入孔11aの上面と下面に当たらないようにフォーク挿入孔11aから抜くことができる(ST16)。かくしてフォーク水平部121bがフォーク挿入孔11aから抜かれる(ST17)。これによりリフト部120が荷台7の上方領域から退避される。
図21,図24を参照するように、第1、第2距離センサ121e,121fを用いることなくフォーク水平部121bをフォーク挿入孔11aから抜いても良い。フォーク移動制御機116bは、メモリ116cに記憶された荷台7の床面の傾斜角度に基づいて上側スライド機構102と下側スライド機構101と昇降機構106に指令信号を送る。上側スライド機構102と下側スライド機構101と昇降機構106は、協働して床面角度のフォーク水平部121bを荷台7の床面と平行に移動させる。これによりセンシングをすることなく、フォーク水平部121bを荷台7の床面と平行に移動させることができる。そのためフォーク水平部121bをフォーク挿入孔11aから迅速に抜くことができる。
図1では、荷室2の水平方向の傾きがほぼ発生していない正常位置に車両1が停止された状態が示されている。この正常位置では、開口3が主移動機構40による移動方向に対して概ね平行に位置する状態となる。一方、図26に示すように荷室2が主移動機構40の移動する前後方向に対して水平方向に傾斜した姿勢で車両1が停止される場合がある。
図18,19,21を参照するように演算処理機55により、前縁位置における上下の距離センサ53,54からの信号と、後縁位置における上下の距離センサ53,54からの信号と、前縁位置と後縁位置の水平距離に基づいて荷室2の水平方向の傾きが算出される。荷室2の水平方向の傾きは、開口3及び荷台7の水平方向の傾きに相当する。演算処理機55は、メモリ116cに予め記憶された許容値と荷室2の水平方向の傾きを比較する。荷室2の水平方向の傾きが予め規定した許容値を超える場合には、演算処理機55が警告灯や警告ブザー等の報知手段に信号を発信する。信号を受信した報知手段が警告を発し、車両1の停車位置の修正が運転者に指示される。
図21,図26を参照するように荷室2が許容値の範囲内で水平方向に傾斜している場合、前後に隣り合う荷物Wを左右方向に互いにずらして配置する。荷物Wの積込み位置は、中心線Sと基準線U1、U2、U3・・・に基づいて算出される。演算処理機55は、車両1が正常位置に停止された場合と同様に奥行きDを算出する。具体的には、荷室2の前方と後方において奥行きDをそれぞれ算出する。荷室2の前方において算出した奥行きDの左右方向の中間点と、荷室2の後方において算出した奥行きDの左右方向の中間点とを結ぶことで中心線Sを算出する。このように算出された中心線Sは、正常位置に対して水平方向に傾いた荷室2の傾斜方向と平行に延出する。演算処理機55は、車両1が正常位置に停止された場合と同様に基準線U1、U2、U3・・・を算出する。すなわち演算処理機55は、前壁部4の後端と中心線Sとの交点から後方に向けて所定の間隔で基準線U1、U2、U3・・・の前後方向の位置を算出する。
図21,図26を参照するように荷物積み込み装置10は、フォーク121の中間位置Cを中心線Sと各基準線U1、U2、U3・・・の各交点に合わせるようにフォーク121を移動させる。これにより最初に積込まれる2つの荷物Wは、前壁部4の後端中央に対して前後方向に間隔k1を有して載置される。前後方向に隣り合った荷物Wは、互いに前後方向に間隔k2を有して載置される。また前後方向に隣り合った荷物Wは、荷室2の水平方向の傾斜角度に基づいて左右方向に距離dだけ順にずれて載置される。かくして荷室2が正常位置に対して水平方向に傾いている場合でも荷物積み込み装置10を利用して荷物Wを略均等に荷台7に積込むことができる。
上述するように荷物積み込み装置10は、図2に示すように荷台7と略平行に延設されるレール42と、レール42に移動可能に設置されるリフト基台41を有する。図3に示すように荷物積み込み装置10は、下スライド台103と上スライド台104を有する。下スライド台103は、荷台7に接近または離間する接近離間方向にリフト基台41に対して移動可能に連結される。上スライド台104は、下スライド台103に接近離間方向に移動可能に連結される。荷物積み込み装置10は、上スライド台104と一体に設けられた昇降機構106と、昇降機構106によって昇降しかつ荷物Wを保持するフォーク121を有する。
したがってフォーク121は、図3を参照するように下スライド台103と上スライド台104によって2段階で接近離間方向(左右方向)に移動する。そのため荷物積み込み装置10の接近離間方向の長さを抑えつつ、フォーク121の接近離間方向の移動距離を長くできる。そのためフォーク121は、荷物Wが供給される際には荷台から離間する右方で待機し、荷物Wを荷台7に積み込む若しくは荷台7から降ろす際には荷台に接近する左方に移動する。これにより装置エリアP(図1参照)の大きさをコンパクトに維持できる。そして多くの荷物Wを搬送、または大型の荷物Wを搬送できる。
さらにリフト部120の沈み込みを防止できる。仮に、1つのスライド台でフォーク121を接近離間方向へ移動させる構造が考えられる。この構造によると、リフト基台41から荷台に接近する左方に突出したスライド台を下方から支持することが難しい。そのためリフト基台41よりも左方においてスライド台およびスライド台に支持されたリフト部120が沈み込む場合がある。本特徴によると、下スライド台103と上スライド台104の2つのスライド台を有する。この構造により、リフト基台41に対する下スライド台103の突出長さと、下スライド台103に対する上スライド台104の突出長さをそれぞれ抑えることができる。その結果、下スライド台103と上スライド台104それぞれの沈み込みを防止できる。かくしてフォーク121の沈み込みを防止できる。
図3に示すようにリフト基台41は、下スライド台103が荷台7に向けて進出した際に下スライド台103を支持するローラ105を有する。したがって荷台7に向けて進出した下スライド台103の沈み込みをローラ105によって防止できる。そのため下スライド台103に支持される上スライド台104、および上スライド台104に支持されるフォーク121についても荷台7に向けて進出した際における沈み込みを防止できる。これにより荷物Wを保持したフォーク121を荷台7の上方領域において安定した姿勢で移動させることができる。
図10に示すようにリフト基台41は、フォーク121を接近離間方向において荷台7から離間する右方に位置させた場所よりも接近離間方向において荷台7に接近する左方の領域に荷物Wを仮置きする仮置き台115を有する。したがって仮置き台115を利用することで複数の荷物Wをフォーク121によって持ち上げることができる。先ず、フォーク121によって持ち上げた第1荷物Wを仮置き台115に仮置きする。そして第1荷物Wよりも接近離間方向接近側(左側)に第2荷物Wを供給する。続いて、仮置き台115に第1荷物Wを置いた状態のまま、フォーク121を第2荷物Wに向けて移動させる。これにより第1荷物Wと第2荷物Wを同時に保持できる。しかも荷台7に向けて移動する延長線上で第1荷物Wと第2荷物Wを荷台7(図1参照)へ搬送できる。そのためフォーク121によって複数の荷物Wを短い経路またはシンプルな経路でスムーズに搬送できる。これにより積み込み作業または荷下ろし作業をより効率良くできる。
図3に示すように荷物積み込み装置10は、昇降機構106によって昇降する昇降台107と、昇降台107に対して上下方向に傾動可能に連結されたフォーク121と、昇降台107に対してフォーク121を傾動させる傾斜駆動機構111を有する。したがってフォーク121だけを上下方向に傾動させることができる。そのため昇降台107全体を傾動させない構造である。これによりリフト部120において傾動する部分を軽量にまたは小さくできる。そのため傾斜駆動機構111が付加する傾動トルクを小さくできる。さらに傾動トルクが小さいことにより、フォーク121の傾動を傾斜駆動機構111で細かく調整し易い。
図3に示すようにフォーク121は、傾斜駆動機構111によって傾動するフォークマスト121aと、フォークマスト121aに対して上下方向傾動可能に連結されかつ下限位置においてフォークマスト121aに保持されるフォーク水平部121bを有する。フォーク121は、フォーク水平部121bが下方から力を受けた際に信号を発する検知センサ121cを有する。したがって、フォーク水平部121bが車両の床面や側面等と不用意に接触した場合に、フォーク水平部121bを上方へ傾動させて逃がすことができる。そのためフォーク水平部121bの損傷を防止できる。さらに検知センサ121c検知センサは、フォーク水平部121bの傾動を検知することでフォーク水平部121bが下方から力を受けたことを検知する。これに基づいて、フォーク水平部121bの不用意な接触を警報装置等によって使用者に警告できる。
図3に示すようにリフト部120は、接近離間方向に延出するフォーク水平部121bと、フォーク水平部121bに接近離間方向に並ぶように配設されかつ下方の物体を検知する第1距離センサ121eと第2距離センサ121fを有する。荷物積み込み装置10は、第1距離センサ121eと第2距離センサ121fからの検知信号に基づいて車両1の荷台7の床面の傾斜角度を算出する傾斜角度演算機116a(図21参照)を有する。したがってフォーク水平部121bを荷台7の床面の上方領域に進入させることで床面の接近離間方向の傾斜角度を得ることができる。そのためフォーク水平部121bで荷物Wを移載しながら床面の傾斜角度を算出できる。これにより荷台7の床面の傾斜角度に合わせて荷物Wを保持したフォーク121を迅速あるいは好適に移動させることができる。
図22に示すようにリフト部120は、接近離間方向に延出するフォーク水平部121bと、フォーク水平部121bに接近離間方向に並ぶように配設されかつ下方の物体を検知する第1距離センサ121eと第2距離センサ121fを有する。荷物積み込み装置10は、第1距離センサ121eと第2距離センサ121fからの検知信号に基づいてフォーク水平部121bの水平方向に対する傾斜角度を算出する傾斜角度演算機116a(図21参照)を有する。したがってフォーク水平部121bが荷物Wを持ち上げる際におけるフォーク水平部121bの傾斜角度を算出できる。フォーク水平部121bは、保持した荷物Wの重量によって先端が下方に撓む。フォーク水平部121bの撓みによる傾斜角度を算出することにより、フォーク水平部121bを水平に戻すための傾動角度を算出できる。そのため荷物Wを持ち上げる際にフォーク水平部121bを迅速あるいは好適に水平に戻すことができる。
図10に示すように荷物積み込み装置10は、リフト基台41に設置され仮置き台115よりも接近離間方向において荷台7に接近する右方に荷物を供給する供給機構20を有する。供給機構20は、仮置き台115に仮置きされた1つ目の荷物Wと接近離間方向に2つ目の荷物Wを並べて、フォーク121によって1つ目の荷物Wと2つ目の荷物Wを同時に持ち上げ可能とする。したがって仮置き台115によって、供給機構20から供給される荷物Wを接近離間方向に並べることができる。そのため荷物Wを接近離間方向に並べて荷台7(図1参照)に積み込みできる。これにより荷台7のスペースを有効に活用できる。しかもフォーク121によって2つの荷物Wを一度に持ち上げできる。そのため荷物Wを荷台7に効率良く積み込みできる。
以上説明した実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、フォーク121で2つの荷物Wを同時に保持して荷室2に積み込む場合を例示した。これに代えて1つ若しくは3つ以上の荷物Wを保持して一度に積み込む場合、あるいは荷室2から荷降ろしする場合にも同様に適用できる。フォーク121で一度に1つの荷物Wを保持する場合には、仮置き台115を省略できる。フォーク121で一度に3つ以上の荷物Wを保持する場合には、仮置き台115を左右方向に複数個設けても良く、または仮置き台115を左右方向に長く延出させても良い。また、車両の荷室2に荷物Wを積み込む場合に限らず、荷室2から荷物Wを下ろす場合にも例示した荷物積み込み装置10の動作を概ね逆に動作させることで適用することができる。
左右方向にスライド可能な下スライド台103と上スライド台104の2つのスライド台を有する構造を例示した。これに代えて左右方向にスライド可能な3つ以上のスライド台を有する構造であっても良い。リフト基台41に載せた供給機構20とリフト機構100を主移動機構40により一体で移動させる構造を例示した。これに代えて供給機構20とリフト機構100が独立して移動する構造であっても良い。
2本のフォーク121それぞれに第1距離センサ121eと第2距離センサ121fを設ける構造を例示した。これに代えて、例えば一方のフォーク121にのみ第1距離センサ121eと第2距離センサ121fを設けても良い。あるいは一方のフォーク121に第1距離センサ121eを設け、他方のフォーク121に第2距離センサ121fを設けても良い。
上述するように荷物積み込み装置10は、図2に示すように荷台7に沿って前後方向に延設されるレール42を有する。これに代えて、荷物積み込み装置10は、荷台7に向けて左右方向に延設されるレール42を有していても良い。