JP7577485B2 - 信号処理方法、信号処理装置およびプログラム - Google Patents
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例えば、当該信号処理方法では、取得が希望される信号の周波数とノイズ成分の周波数とが近い場合には、ローパスフィルターあるいはハイパスフィルターのようなフィルターを用いた処理が行われても、取得が希望される信号に影響を及ぼさずにノイズ成分を除去することが難しかった。
例えば、当該信号処理方法では、測定信号が1つである場合には、ノイズ成分を除去することができなかった。
例えば、当該信号処理方法では、測定信号に重畳されるノイズ成分が、取得が希望される信号の成分と相関性および位相同期性を有する場合には、当該ノイズ成分を除去することが難しかった。
一態様は、コンピューターが、目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された測定信号と、前記ノイズ信号が存在する状態で測定されたリファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出する、信号処理方法であって、前記コンピューターが、特異値分解の手法を用いて、前記測定信号および前記リファレンス信号を構成するベクトルを抽出し、そのベクトルが信号を構成するのに与える影響の大きさを表す値である特異値を検出し、前記ノイズ成分の候補となる複数の成分のなかから、ユーザーによって行われる操作の内容に基づいて前記ユーザーによって選択された1個以上の成分を選択し、選択した成分を前記ノイズ成分とみなして抽出する、信号処理方法である。
一態様は、目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された測定信号を取得する測定信号取得部と、前記ノイズ信号が存在する状態で測定されたリファレンス信号を取得するリファレンス信号取得部と、前記測定信号取得部によって取得された前記測定信号と、前記リファレンス信号取得部によって取得された前記リファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出する信号処理部と、を備え、前記信号処理部は、特異値分解の手法を用いて、前記測定信号および前記リファレンス信号を構成するベクトルを抽出し、そのベクトルが信号を構成するのに与える影響の大きさを表す値である特異値を検出し、前記ノイズ成分の候補となる複数の成分のなかから、ユーザーによって行われる操作の内容に基づいて前記ユーザーによって選択された1個以上の成分を選択し、選択した成分を前記ノイズ成分とみなして抽出する、信号処理装置である。
一態様は、コンピューターに、目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された測定信号を取得する第1ステップと、前記ノイズ信号が存在する状態で測定されたリファレンス信号を取得する第2ステップと、取得された前記測定信号と、取得された前記リファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出する第3ステップと、を実行させるためのプログラムであって、前記第3ステップは、特異値分解の手法を用いて、前記測定信号および前記リファレンス信号を構成するベクトルを抽出し、そのベクトルが信号を構成するのに与える影響の大きさを表す値である特異値を検出し、前記ノイズ成分の候補となる複数の成分のなかから、ユーザーによって行われる操作の内容に基づいて前記ユーザーによって選択された1個以上の成分を選択し、選択した成分を前記ノイズ成分とみなして抽出する、プログラムである。
<信号処理システム>
図1は、実施形態(第1実施形態)に係る信号処理システム1の概略的な構成を示す図である。
本実施形態に係る信号処理システム1は、信号処理装置11と、1個の測定センサ21と、M個のリファレンスセンサ22-1~22-Mと、を備える。
信号処理装置11は、測定信号取得部31と、リファレンス信号取得部32と、信号処理部33と、出力部34と、を備える。
信号処理部33は、ノイズ成分抽出部41と、目的信号抽出部42と、を備える。
本実施形態では、説明の便宜上、信号処理システム1が1個のリファレンスセンサ22-1を備える場合についても、まとめて説明する。
なお、信号処理システム1が複数のリファレンスセンサ22-1~22-Mを備えるが、1個のリファレンスセンサ22-1だけが使用される場合には、信号処理システム1が1個のリファレンスセンサ22-1を備える場合と同様な処理が行われる。
本実施形態では、リファレンスセンサ22-1~22-Mが信号処理装置11とは別体である構成を示すが、他の構成例として、一部または全部のリファレンスセンサ22-1~22-Mが信号処理装置11に一体で備えられてもよい。
測定信号は、目的信号と、ノイズ成分と、を含む。本実施形態では、目的信号以外の信号を、ノイズ信号と呼んで説明する。また、本実施形態では、ノイズ信号の信号成分をノイズ成分と呼んで説明する。
本実施形態では、それぞれのリファレンスセンサ22-1~22-Mによって測定されるリファレンス信号に含まれるノイズ信号は、測定信号に含まれるノイズ成分と同一のノイズ発生源に起因する。
ノイズ発生源の数は、1個であってもよく、あるいは、複数であってもよい。ここで、ノイズ発生源の数に対するリファレンスセンサ22-1~22-Mの数によってノイズ成分の除去の精度が影響を受ける場合には、必要な精度が確保されるように、リファレンスセンサ22-1~22-Mの数が設けられることが好ましい。一例として、ノイズ発生源の数と同じ数またはより多い数のリファレンスセンサ22-1~22-Mが設けられることが好ましい。
なお、同一のノイズ発生源が2種類以上の性質の異なるノイズ信号を発生する場合には、それぞれの種類のノイズ信号ごとに、異なるノイズ発生源が存在するとみなされてもよい。
当該性質としては、周波数であってもよい。この場合、同一のノイズ発生源が2種類以上の周波数の異なるノイズ信号を発生する場合には、それぞれの周波数のノイズ信号ごとに、異なるノイズ発生源が存在するとみなされてもよい。
それぞれのリファレンスセンサ22-1~22-Mは、ノイズ信号を有意に測定することが可能な態様で配置される。ここで、本実施形態では、ノイズ信号を有意に測定するとは、測定結果に含まれるノイズ信号と他の信号(本実施形態において目的信号と呼んでいる信号)とのうちで、当該他の信号の成分が無いまたは誤差の程度であることを意味する。リファレンス信号は、ノイズ信号のみを含むことが好ましい一例であるが、ノイズ信号と目的信号の成分を含んでもよい。例えば、リファレンス信号は、誤差とみなされる程度に、目的信号の成分を含んでもよい。
それぞれのリファレンスセンサ22-1~22-Mによって測定されるリファレンス信号は、互いに、異なるノイズ発生源に起因するノイズ信号を含んでもよく、あるいは、含まなくてもよい。なお、当該ノイズ信号は、測定センサ21によって測定される測定信号に重畳されるノイズ信号である。
なお、同一のノイズ発生源から発生するノイズ信号の影響によって測定信号に含まれるノイズ成分とリファレンス信号に含まれるノイズ信号とは、振幅等が異なる場合と、振幅等が一致する場合があり得る。
測定センサ21の設置の態様と、それぞれのリファレンスセンサ22-1~22-Mの設置の態様としては、例えば、設置の場所、あるいは、設置の姿勢などの態様が調整されてもよい。
例えば、測定センサ21が目的信号の発生源の付近に設置され、それぞれのリファレンスセンサ22-1~22-Mが、当該目的信号が有意に測定されない程度に当該発生源から離隔した場所に設置されてもよい。ここで、本実施形態では、目的信号が有意に測定されないとは、ノイズ信号を有意に測定することを意味する。
それぞれのリファレンスセンサ22-1~22-Mとしては、同一の性能あるいは特性を有するセンサが用いられてもよく、あるいは、異なる性能あるいは特性を有するセンサが用いられてもよい。当該性能等は、測定の感度(測定により得られる信号の強度の程度)であってもよく、あるいは、測定対象として測定することが可能な周波数(測定される信号の周波数)であってもよい。
測定センサ21は、時間の進みに沿った測定信号を測定する。時間の進みに沿った測定信号は、時間的に連続した信号であってもよく、あるいは、一定周期などの所定の離散的なサンプリングタイミングで得られた信号であってもよい。
測定センサ21は、測定された測定信号を信号処理装置11に出力する。
それぞれのリファレンスセンサ22-1~22-Mは、測定されたリファレンス信号を信号処理装置11に出力する。
なお、他の構成例として、測定センサ21および複数のリファレンスセンサ22-1~22-Mに関し、それぞれの測定開始タイミングあるいは測定終了タイミングは必ずしも一致していなくてもよく、すべてのセンサによる測定が行われる共通の時間帯があればよい。この場合、当該共通の時間帯が上記した同一の時間帯として用いられて処理(本実施形態では、ノイズ成分の抽出処理および除去処理など)が行われ、当該共通の時間帯以外の時間の信号部分は処理に用いられなくてもよい。つまり、この場合、当該共通の時間帯が、測定信号および複数のリファレンス信号が上記した同一の時間帯に測定された場合の当該同一の時間帯として用いられてもよい。
なお、測定センサ21およびそれぞれのリファレンスセンサ22-1~22-Mは、任意のセンサであってもよく、例えば、電界信号を測定する電界センサ、電流を検出する電流センサ、電圧を測定する電圧センサ、音を測定する音センサ、温度を検出する温度センサ、圧力を測定する圧力センサ、光を測定する光センサ、電磁波を測定する電磁波センサなどであってもよい。電磁波センサは、例えば、赤外線を測定する赤外線センサ、あるいは、電波を測定する電波センサであってもよい。
リファレンス信号取得部32は、それぞれのリファレンスセンサ22-1~22-Mから出力されるリファレンス信号を入力して取得し、取得されたリファレンス信号を信号処理部33に出力する。
当該共通成分は、例えば、当該測定信号と当該リファレンス信号とに含まれる互いに相似する波形の信号成分であってもよい。
目的信号抽出部42は、測定信号からノイズ成分を除去することを、例えば、当該測定信号と当該ノイズ成分とで時間軸をそろえて、当該測定信号から当該ノイズ成分を減算することによって行う。
なお、このような補正が必要とされない場合には、当該補正は行われなくてもよい。
出力部34は、信号処理部33から出力された目的信号などに関する出力を行う。例えば、出力部34は、当該目的信号を外部の装置に出力してもよく、あるいは、当該目的信号に関する情報を画面に表示出力してもよい。
信号処理装置11において行われる処理の手順を、ステップS1~ステップS4として説明する。
測定信号取得部31およびリファレンス信号取得部32によって、測定信号およびリファレンス信号を取得する。
ノイズ成分抽出部41によって、測定信号およびリファレンス信号に基づいて、ノイズ成分を抽出する。
目的信号抽出部42によって、測定信号からノイズ成分を除去して、目的信号を抽出する。
出力部34によって、抽出された目的信号を出力する。
なお、出力部34は、他の情報を出力してもよい。
図2に示されるステップS3の処理の手順の一例を、ステップS21~ステップS22として説明する。
目的信号抽出部42によって、測定信号とノイズ成分抽出部41によって抽出されたノイズ成分との相関性に基づいて、補正後のノイズ成分を決定する。
目的信号抽出部42によって、測定信号から補正後のノイズ成分を除去することで、目的信号を抽出する。
なお、ノイズ成分抽出部41によって抽出されたノイズ成分の補正が不要な場合には、当該補正は行われなくてもよく、例えば、補正前のノイズ成分と補正後のノイズ成分とが一致するとみなされてもよい。
信号処理装置11では、ANC(Adaptive Noise Cancelling)を用いて、測定信号からノイズ成分を除去してもよい。
図4および図5は、ANCの原理を説明するための図である。
図4および図5に示されるグラフにおいて、横軸は時間を表しており、縦軸は振幅を表している。当該振幅は、電圧などの形式で取得されてもよい。なお、横軸と縦軸の目盛りは省略してある。
図4および図5のグラフでは、横軸の時間帯がそろっている場合を示してある。
図4には、測定信号1011の波形の概略を示してある。測定信号1011は、目的信号1021と、ノイズ信号によるノイズ成分1022とを含む。
図5には、リファレンス信号1031の波形の概略を示してある。
この場合、目的信号1021は、測定信号1011から、リファレンス信号1031の所定数倍の信号を減算した結果に相当する。当該所定数倍の値は、任意の解析手法によって求められてもよい。
この場合、測定信号1011に含まれるノイズ成分の波形と、リファレンス信号1031の波形とは、相似形になる。
ここで、測定信号1011とリファレンス信号1031との位相同期性が確保されているとする。
図7は、リファレンス信号1221の一例を示す図である。本例では、リファレンス信号1221はノイズ信号のみである。
図8は、目的信号1231の一例を示す図である。
図6~図8に示されるグラフにおいて、横軸は時間を表しており、縦軸は振幅を表している。当該振幅は、電圧などの形式で取得されてもよい。なお、横軸と縦軸の目盛りは省略してある。
図6~図8のグラフでは、横軸の時間帯がそろっている場合を示してある。
本実施形態では、信号処理装置11は、測定信号取得部31によって取得された測定信号およびリファレンス信号取得部32によって取得されたリファレンス信号をいったん記憶部に記憶し、記憶された当該測定信号および当該リファレンス信号を用いて、信号処理部33によって、ノイズ成分の抽出処理およびノイズ成分の除去処理を行う。
このように、本実施形態では、信号処理部33によって行われる処理は、リアルタイムの処理ではないが、他の構成例として、信号処理装置11は、信号処理部33によって、リアルタイムの信号処理を行ってもよい。
ノイズ成分抽出部41によって行われるノイズ成分の抽出処理の具体例として、特異値分解を用いる例と、主成分分析を用いる例と、因子分析を用いる例を示す。
図9は、実施形態に係る信号処理装置11において行われる特異値分解を用いるノイズ成分抽出処理の手順の一例を示す図である。
図2に示されるステップS2の処理の手順の一例を、ステップS31~ステップS32として説明する。
ノイズ成分抽出部41によって、特異値分解の手法を用いて、測定信号およびリファレンス信号に基づいて、信号を構成するベクトルを抽出し、そのベクトルが信号を構成するのに与える影響の大きさを表す値を検出する。当該値は、特異値に相当する。
ノイズ成分抽出部41によって、信号を構成するのに大きな影響を与えるベクトル、すなわち特異値が高いベクトルをノイズ成分として抽出する。
図10は、特異値分解の原理を示す図である。
A=UΣVT ・・(式1)
A、U、Σ、Vは、それぞれ、行列を表す。
図10には、A、U、Σ、Vの概略を示してある。
例えば、Uは左特異ベクトルであり、Σは特異値行列であり、Vは右特異ベクトルである。
本実施形態では、信号1として測定信号を用いて、信号2~信号pとして(p-1)個のリファレンス信号を用いる。リファレンス信号の数である(p-1)は、2以上であってもよく、あるいは、1であってもよい。
なお、信号1~信号pの並び順は、任意であってもよい。
次元1~次元qは、時間成分を表す。つまり、信号1の次元1~次元qは信号1のq個の異なる時間成分であり、信号2~信号pについても同様である。本実施形態では、次元1~次元qは、時間の進みに沿って並んでいる。
例えば、行列Aは(p×q)の行列であり、行列Uは(p×n)の行列であり、行列Σは(n×n)の行列であり、行列Vは(n×q)の行列である。nは整数である。
なお、これらの行列の行数および列数は一例であり、これらに限られない。
特異値が大きいほど、信号1~信号pのすべてにおいて相関している度合いが高いこと、つまり、信号を構成するのに大きな影響を与える成分であることを示す。本実施形態では、このように信号を構成するのに大きな影響を与える成分を、ノイズ成分である可能性が高いとみなす。
特異値σ1~特異値σnのうちで、大きい値の方から1個以上の一部の特異値を選択すると、行列Uに関して次元削減したベクトル表現が得られる。これを利用して、本実施形態では、ノイズ成分である可能性がある複数の成分(ノイズ成分の候補)のなかから、大きい値の特異値に対応する1個以上の成分を選択し、選択された成分をノイズ成分とみなして測定信号から除去する。
ここで、p個の信号1~信号pが用いられる場合には、p個以下のノイズ成分の候補が得られる。
図11(A)~(E)は、5個のリファレンス信号2011~2015の例を示す図である。
図11(A)~(E)に示されるグラフにおいて、横軸は時間を表しており、縦軸は振幅を表している。当該振幅は、電圧などの形式で取得されてもよい。なお、横軸と縦軸の目盛りは省略してある。
図11(A)~(E)のグラフでは、横軸の時間帯がそろっている場合を示してある。
図11(A)~(E)には、それぞれ、5個のリファレンスセンサ22-1~22-5のそれぞれによって測定されたリファレンス信号2011~2015を示してある。
図12(A)~(F)に示されるグラフにおいて、横軸は時間を表しており、縦軸は振幅を表している。当該振幅は、電圧などの形式で取得されてもよい。なお、横軸と縦軸の目盛りは省略してある。
図12(A)~(F)のグラフでは、横軸の時間帯がそろっている場合を示してある。
図12(A)~(F)には、測定信号とリファレンス信号2011~2015を用いて特異値分解によって抽出された6個のノイズ候補成分2021~2026を示してある。
図13に示されるグラフにおいて、横軸は成分番号を表しており、縦軸は特異値を表している。当該成分番号は、6個のノイズ候補成分2021~2026の番号であり、順に、1~6が割り当てられている。
例えば、2個の特異値に対応するノイズ成分を抽出する場合には、特異値σ1に対応するノイズ候補成分2021と、特異値σ2に対応するノイズ候補成分2022と、をノイズ成分として選択して抽出する。
また、1個の特異値に対応するノイズ成分を抽出する場合、あるいは、3個以上の特異値に対応するノイズ成分を抽出する場合についても、複数の特異値のなかの上位から個数分のノイズ候補成分をノイズ成分として選択して抽出する。
例えば、信号処理装置11において、特異値に関する閾値が記憶部に記憶されており、ノイズ成分抽出部41が、当該閾値を超える(または、当該閾値以上である)特異値に対応するノイズ候補成分をノイズ成分として選択する手法が用いられてもよい。
例えば、信号処理装置11において、特異値に関する所定数が記憶部に記憶されており、ノイズ成分抽出部41が、特異値が大きい方から当該所定数の特異値を選択し、選択した当該特異値に対応するノイズ候補成分をノイズ成分として選択する手法が用いられてもよい。この場合、測定信号に含まれることが予測されるノイズ成分の数があらかじめ把握あるいは推測される場合には、当該数が当該所定数として設定されてもよい。
図14は、実施形態に係る信号処理装置11において行われる主成分分析を用いるノイズ成分抽出処理の手順の一例を示す図である。
図2に示されるステップS2の処理の手順の一例を、ステップS41~ステップS42として説明する。
ノイズ成分抽出部41によって、主成分分析の手法を用いて、測定信号およびリファレンス信号に基づいて、次元の縮約を行う。
ノイズ成分抽出部41によって、主成分をノイズ成分として抽出する。
一般に、主成分分析では、個々の評価を合成して、主成分に要約することが行われ、変数から各主成分を説明することが行われる。
また、信号処理装置11では、主成分分析の結果に基づいてノイズ成分として測定信号から除去する成分を決定する条件が、あらかじめ設定されてもよい。当該条件は、信号処理装置11の記憶部に記憶されてもよい。
図15は、実施形態に係る信号処理装置11において行われる因子分析を用いるノイズ成分抽出処理の手順の一例を示す図である。
図2に示されるステップS2の処理の手順の一例を、ステップS51~ステップS52として説明する。
ノイズ成分抽出部41によって、因子分析の手法を用いて、測定信号およびリファレンス信号に基づいて、変動を検出する。
ノイズ成分抽出部41によって、共通の変動をする成分をノイズ成分として抽出する。
一般に、因子分析では、個々の評価を分解して、因子に要約することが行われ、因子から各変数に分解することが行われる。
また、信号処理装置11では、因子分析の結果に基づいてノイズ成分として測定信号から除去する成分を決定する条件が、あらかじめ設定されてもよい。当該条件は、信号処理装置11の記憶部に記憶されてもよい。
以上のように、本実施形態に係る信号処理システム1では、信号処理装置11は、次のような信号処理方法を実行する。
信号処理装置11は、目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された1個の測定信号と、目的信号を主としては取得しない1個以上のリファレンス信号とを用いて、目的信号を抽出する。この場合、信号処理装置11は、測定信号とリファレンス信号とから、共通成分をノイズ成分として抽出する。
したがって、信号処理装置11は、測定信号に重畳されるノイズ成分を効果的に抽出することができる。そして、信号処理装置11は、このようなノイズ成分を用いて、測定信号に重畳されるノイズ成分を効果的に除去することが可能である。
例えば、測定信号とリファレンス信号とが異なる態様で測定されている場合には、当該測定信号と当該リファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出することで、当該リファレンス信号をそのままノイズ信号とする場合と比べて、当該測定信号に適合したノイズ成分を抽出することができる。
例えば、信号処理装置11は、目的信号の周波数とノイズ成分の周波数とが近い場合においても、フィルターを用いずに、目的信号に与える歪みなどの影響を抑制して、当該ノイズ成分を抽出することが可能である。これにより、信号処理装置11は、抽出される目的信号に与える歪みなどの影響を抑制して、測定信号から当該ノイズ成分を抽出することが可能である。
なお、信号処理装置11は、測定信号に重畳されるノイズ成分を抽出する処理において、フィルターを利用してもよい。
信号処理装置11は、測定信号に重畳されるノイズ成分が、目的信号の成分と相関性および位相同期性を有する場合においても、当該ノイズ成分を抽出することができる。
したがって、信号処理装置11は、測定信号とリファレンス信号との共通部分をノイズ成分として精度良く抽出し易い。
したがって、信号処理装置11は、測定信号とリファレンス信号との共通部分をノイズ成分として精度良く抽出することができる。
したがって、信号処理装置11は、抽出したノイズ成分と、測定信号に含まれるノイズ成分とで、振幅のバラツキがある場合においても、これらの相関を取ることで、抽出したノイズ成分を、測定信号に含まれるノイズ成分に近付けるように補正することができる。
したがって、信号処理装置11は、特異値分解を使用して、信号を構成するベクトルを抽出することで、信号を構成するのに大きな影響を与えるベクトルをノイズ成分として抽出することができる。
したがって、信号処理装置11は、主成分分析を使用して、多くの量的な説明変数をより少ない指標あるいは合成変数に要約すること(次元の縮約を行うこと)で、主成分をノイズ成分として抽出することができる。
したがって、信号処理装置11は、因子分析を使用して、測定信号のすべての変動を全データに共通の変動(ノイズ成分)と当該測定信号に固有の変動に分離することで、ノイズ成分を推定して抽出することができる。
信号処理装置11は、例えば、目的信号が微弱な磁気信号である場合においても、測定信号から環境磁場による影響を除去して、当該目的信号を抽出することができる。
図16は、実施形態(第2実施形態)に係る信号処理システム101の概略的な構成を示す図である。
信号処理システム101の構成および動作は、複数であるN個の測定センサ21-1~21-Nを備える点、および、信号処理装置11が複数の測定信号の処理を行う点を除いて、第1実施形態に係る図1に示される信号処理システム1の構成および動作と同様である。
本実施形態では、主に第1実施形態とは異なる点について説明し、第1実施形態と同様な点については説明を省略する。
信号処理装置11は、測定信号取得部31によって、それぞれの測定センサ21-1~21-Nから出力される測定信号を取得する。
信号処理装置11は、ノイズ成分抽出部41および目的信号抽出部42によって、それぞれの測定信号ごとに、ノイズ成分の抽出処理および目的信号の抽出処理(ノイズ成分の除去処理)を行う。
信号処理装置11は、出力部34によって、複数の測定信号から抽出された複数の目的信号のうちの1以上の目的信号などに関する出力を行う。
以上のように、本実施形態に係る信号処理システム1では、信号処理装置11は、次のような信号処理方法を実行する。
信号処理装置11は、複数の測定信号がある場合、それぞれの測定信号ごとに、1個の測定信号と1個以上のリファレンス信号との組み合わせに基づいて、第1実施形態と同様なノイズ除去処理を行う。例えば、信号処理装置11は、それぞれの測定信号ごとの処理を、複数の測定信号について、並列的に実行すること、あるいは、時分割で繰り返して実行することを行う。
したがって、信号処理装置11は、複数の測定信号がある場合においても、測定信号に重畳されるノイズ成分を効果的に除去することができる。
なお、信号処理装置11は、複数の測定信号において取得が希望される信号間の相関性および位相同期性がある場合においても、それぞれの測定信号からノイズ成分を除去することができる。
例えば、信号処理装置11は、複数の測定信号間で相関性および位相同期性のあるノイズ成分についても、当該ノイズ成分を除去することができる。
本実施形態では、測定信号が多い場合においても、リファレンス信号を増やさなくても、それぞれの測定信号から効果的にノイズ成分を除去することができる。
一構成例として、信号処理方法(以上の実施形態では、信号処理装置11によって実行される信号処理方法)では、目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された測定信号と、当該ノイズ信号が存在する状態で測定されたリファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出する。
一構成例として、信号処理方法では、抽出したノイズ成分と測定信号との相関性に基づいて当該ノイズ成分を補正し、補正したノイズ成分を測定信号から除去する。
一構成例として、信号処理方法では、測定信号とノイズ信号は、同一の測定開始タイミングから同一の測定終了タイミングまでの同一の時間帯に測定された信号であり、当該同一の時間帯が共通の時間帯に相当する。
一構成例として、信号処理方法では、主成分分析を用いて、共通成分をノイズ成分として抽出する。
一構成例として、信号処理方法では、因子分析を用いて、共通成分をノイズ成分として抽出する。
一構成例として、信号処理方法では、測定信号およびリファレンス信号は、磁気信号である。
一構成例として、信号処理装置11は、目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された測定信号を取得する測定信号取得部31と、ノイズ信号が存在する状態で測定されたリファレンス信号を取得するリファレンス信号取得部32と、測定信号取得部31によって取得された測定信号と、リファレンス信号取得部32によって取得されたリファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出する信号処理部33と、を備える。
また、図16の例では、測定センサ21-1~21-Nおよびリファレンスセンサ22-1~22-Mを信号処理装置11とは別体で構成した場合を示したが、他の構成例として、測定センサ21-1~21-Nおよびリファレンスセンサ22-1~22-Mのうちの1個以上が信号処理装置11に備えられる構成が用いられてもよい。
一構成例として、コンピューター(例えば、信号処理装置11を構成するコンピューター)に、目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された測定信号を取得するステップと、ノイズ信号が存在する状態で測定されたリファレンス信号を取得するステップと、取得された測定信号と、取得されたリファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出するステップと、を実行させるためのプログラムである。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイルであってもよい。差分ファイルは、差分プログラムと呼ばれてもよい。
Claims (11)
- コンピューターが、
目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された測定信号と、前記ノイズ信号が存在する状態で測定されたリファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出する、信号処理方法であって、
前記コンピューターが、
特異値分解の手法を用いて、前記測定信号および前記リファレンス信号を構成するベクトルを抽出し、そのベクトルが信号を構成するのに与える影響の大きさを表す値である特異値を検出し、
前記ノイズ成分の候補となる複数の成分のなかから、所定の閾値を超える特異値に対応する1個以上の成分または前記所定の閾値以上である特異値に対応する1個以上の成分を選択し、選択した成分を前記ノイズ成分とみなして抽出する、
信号処理方法。 - コンピューターが、
目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された測定信号と、前記ノイズ信号が存在する状態で測定されたリファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出する、信号処理方法であって、
前記コンピューターが、
特異値分解の手法を用いて、前記測定信号および前記リファレンス信号を構成するベクトルを抽出し、そのベクトルが信号を構成するのに与える影響の大きさを表す値である特異値を検出し、
前記ノイズ成分の候補となる複数の成分のなかから、ユーザーによって行われる操作の内容に基づいて前記ユーザーによって選択された1個以上の成分を選択し、選択した成分を前記ノイズ成分とみなして抽出する、
信号処理方法。 - 前記コンピューターが、
抽出した前記ノイズ成分と前記測定信号との相関を取り、その結果に基づいて、前記ノイズ成分の波形を維持したまま、前記ノイズ成分を前記測定信号に含まれるノイズ成分に近付ける値に相当する所定数倍を用いて、抽出した前記ノイズ成分の振幅または強度を前記所定数倍するように前記ノイズ成分を補正し、補正した前記ノイズ成分を前記測定信号から除去する、
請求項1または請求項2に記載の信号処理方法。 - 前記測定信号と前記リファレンス信号とが共通の時間帯に測定されたものであり、
前記コンピューターが、
同じ時間に測定された信号部分を互いに対応させて信号処理を行うことで、前記共通成分を前記ノイズ成分として抽出する、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の信号処理方法。 - 前記測定信号と前記ノイズ信号は、同一の測定開始タイミングから同一の測定終了タイミングまでの同一の時間帯に測定された信号であり、
前記同一の時間帯が前記共通の時間帯に相当する、
請求項4に記載の信号処理方法。 - 前記コンピューターが、
複数の前記測定信号がある場合、前記測定信号ごとに処理を行う、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の信号処理方法。 - 前記測定信号および前記リファレンス信号は、磁気信号である、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の信号処理方法。 - 目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された測定信号を取得する測定信号取得部と、
前記ノイズ信号が存在する状態で測定されたリファレンス信号を取得するリファレンス信号取得部と、
前記測定信号取得部によって取得された前記測定信号と、前記リファレンス信号取得部によって取得された前記リファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出する信号処理部と、
を備え、
前記信号処理部は、
特異値分解の手法を用いて、前記測定信号および前記リファレンス信号を構成するベクトルを抽出し、そのベクトルが信号を構成するのに与える影響の大きさを表す値である特異値を検出し、
前記ノイズ成分の候補となる複数の成分のなかから、所定の閾値を超える特異値に対応する1個以上の成分または前記所定の閾値以上である特異値に対応する1個以上の成分を選択し、選択した成分を前記ノイズ成分とみなして抽出する、
信号処理装置。 - 目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された測定信号を取得する測定信号取得部と、
前記ノイズ信号が存在する状態で測定されたリファレンス信号を取得するリファレンス信号取得部と、
前記測定信号取得部によって取得された前記測定信号と、前記リファレンス信号取得部によって取得された前記リファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出する信号処理部と、
を備え、
前記信号処理部は、
特異値分解の手法を用いて、前記測定信号および前記リファレンス信号を構成するベクトルを抽出し、そのベクトルが信号を構成するのに与える影響の大きさを表す値である特異値を検出し、
前記ノイズ成分の候補となる複数の成分のなかから、ユーザーによって行われる操作の内容に基づいて前記ユーザーによって選択された1個以上の成分を選択し、選択した成分を前記ノイズ成分とみなして抽出する、
信号処理装置。 - コンピューターに、
目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された測定信号を取得する第1ステップと、
前記ノイズ信号が存在する状態で測定されたリファレンス信号を取得する第2ステップと、
取得された前記測定信号と、取得された前記リファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出する第3ステップと、
を実行させるためのプログラムであって、
前記第3ステップは、
特異値分解の手法を用いて、前記測定信号および前記リファレンス信号を構成するベクトルを抽出し、そのベクトルが信号を構成するのに与える影響の大きさを表す値である特異値を検出し、
前記ノイズ成分の候補となる複数の成分のなかから、所定の閾値を超える特異値に対応する1個以上の成分または前記所定の閾値以上である特異値に対応する1個以上の成分を選択し、選択した成分を前記ノイズ成分とみなして抽出する、
プログラム。 - コンピューターに、
目的信号とノイズ信号とが混在した状態で測定された測定信号を取得する第1ステップと、
前記ノイズ信号が存在する状態で測定されたリファレンス信号を取得する第2ステップと、
取得された前記測定信号と、取得された前記リファレンス信号との共通成分をノイズ成分として抽出する第3ステップと、
を実行させるためのプログラムであって、
前記第3ステップは、
特異値分解の手法を用いて、前記測定信号および前記リファレンス信号を構成するベクトルを抽出し、そのベクトルが信号を構成するのに与える影響の大きさを表す値である特異値を検出し、
前記ノイズ成分の候補となる複数の成分のなかから、ユーザーによって行われる操作の内容に基づいて前記ユーザーによって選択された1個以上の成分を選択し、選択した成分を前記ノイズ成分とみなして抽出する、
プログラム。
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