JP7580966B2 - トナー製造用粉砕機及び製造方法 - Google Patents
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Description
粉砕手段としては各種粉砕装置が用いられるが、特に近年、CO2排出量削減への対応から、装置の省エネルギー化が求められており、電力消費の少ない機械式粉砕機が用いられることが多い。例えば、被粉砕物の投入口および排出口を有するケーシング内に、中心回転軸に支持され、外周面に複数の凸部と凹部とを有する回転子と、この回転子の外側に、この回転子の外周面と所定の間隙を設けて配置され、その内周面に複数の凸部と凹部とを有する固定子とを備え、投入口から排出口を流れる気流にのって回転子と固定子とが対向する処理部を被粉砕物が通過する際に、回転子もしくは固定子の凸部もしくは凹部に衝突することで被粉砕物を粉砕する機械式粉砕機が知られている。
近年、高画質化の観点でトナーの小粒径化が求められている。トナーの小粒径化の為に上記機械式粉砕機においては回転子を高速回転させることが有効になる。その為に特許文献1では、中心回転軸の両端部に設けられる軸受の潤滑をオイルエア方式で供給する提案がされている。
軸受けの潤滑の種類にはグリース潤滑と油潤滑があるが、高速回転には油潤滑の方が有利である。油循環は高速及びある程度の高温に耐え、軸受の振動や音響の低下にも効果があるので、グリース潤滑で解決できない多くの場面で用いられている。
油潤滑にも様々なタイプがあり、油浴潤滑、滴下給油、飛沫給油、強制循環給油、ジェット給油、オイルミスト潤滑(噴霧潤滑)、オイル/エア潤滑等が挙げられる。この中でも粉砕機の回転子等の重物を高速回転させるのに適しているのは、給油量の多さ/冷却能力の高さから強制循環給油及びジェット給油である。
特許文献1の構成では塗布されるオイル量が微量であり、高速回転条件下でベアリング温度の昇温を抑えるのに十分な機能を発現しない。
本発明は上述した課題を解決する為になされるものである。つまり小粒径のトナー微粒子を製造するには高速で回転子を回転させる必要があるのだが、従来の機械式粉砕機では軸受けの潤滑機能が不足し、装置が長期的に安定稼働できないという問題があった。本発明によると上記課題を解消することができ、小粒径トナーの製造に必要な粉砕装置を提供するものである。
内周面に複数の凸部と凹部とを有する固定子、及び、
中心回転軸に取り付けられ、外周面に複数の凸部と凹部とを有する回転子、
を有するトナー製造用粉砕機であって、
該固定子は該回転子を内包しており、該固定子表面と該回転子表面とが所定の間隙を有して対向するように、該回転子は配置されており、
該中心回転軸の両端部は該ケーシングの開口部から突出しており、突出した該中心回転軸の両端部は、該開口部を塞ぐように設けられた、軸受けケース内の軸受け部に存在する軸受け部材によって軸受けされており、
両端の軸受け部には、該軸受け部に潤滑オイルを供給する潤滑オイル供給手段が接続されており、
該潤滑オイル供給手段にオイル循環室が含まれていることを特徴とするトナー製造用粉砕機に関する。
また、本発明は、結着樹脂および着色剤を含有する混合物を溶融混練する工程、
得られた混練物を冷却する工程、
冷却後、冷却物を粗粉砕する工程、および
得られた粗粉砕物を微粉砕手段によって微粉砕する工程、
を有するトナーの製造方法であって、
該微粉砕手段として、上記構成のトナー製造用粉砕機を用いることを特徴とするトナーの製造方法に関する。
該固定子は該回転子を内包しており、該固定子表面と該回転子表面とが所定の間隙を有して対向するように、該回転子は配置されており、
該中心回転軸の両端部は該ケーシングの開口部から突出しており、突出した該中心回転軸の両端部は、該開口部を塞ぐように設けられた、軸受けケース内の軸受け部に存在する軸受け部材によって軸受けされており、
両端の軸受け部には、該軸受け部に循環式で潤滑オイルを供給する潤滑オイル供給手段が接続されていることを特徴とするトナー製造用粉砕機についてである。
・軸受の各部を潤滑し、摩擦及び摩耗を減少させる、
・摩擦やその他の原因で軸受内部に発生した熱を取り去る、
・軸受の転がり接触面に常に適正な油膜を形成させて軸受の疲れ寿命を延長させる、
・軸受のさび止め及び防塵
等が挙げられるが、高速回転させる際に重要となるのは熱を取り去る機能である。
・軸受の発熱に対して放熱が悪い、
・潤滑不足又は潤滑剤の不適
が挙げられる。
電子写真に用いられるトナーに用いられる結着樹脂としては、一般的な樹脂を用いることができる。例えば、ポリエステル樹脂、スチレン-アクリル酸共重合体、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂など。この中でも、低温定着性を良好にするという観点から非晶性ポリエステル樹脂が用いられ、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、低分子量ポリエステルと高分子量ポリエステルを併用することが知られている。また、さらなる低温定着性の向上と保管時の耐ブロッキング性の観点から結晶性ポリエステルを可塑剤として用いることもある。
トナーに含有できる着色剤としては、以下のものが挙げられる。
必要に応じて、トナーの加熱定着時にホットオフセットの発生を抑制する離型剤を用いてもよい。該離型剤としては、低分子量ポリオレフィン類、シリコーンワックス、脂肪酸アミド類、エステルワックス類、カルナバワックス、炭化水素系ワックスなどが一般的に例示できる。
微粉砕物の粒度分布は以下のように測定した。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに電解水溶液約30mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3Lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となるように適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
粗粉砕物の粒度分布の測定として、粒度分布測定装置LA-950V2(堀場製作所製)を用いた。この装置はレーザー散乱法を用いて、0.01μm~3000μmまでの粒径が測定可能である。この装置を用いて湿式測定により粗粉砕物の粒径を測定した。湿式測定の方法としては水媒体に粗粉砕物を交ぜ、上記コールター・カウンタ同様に分散剤として「コンタミノンN」を用いて超音波分散させたものを装置内に導入させた。
・ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:72.0質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:
28.0質量部(0.17モル;多価カルボン酸総モル数に対して100.0mol%)
・2-エチルヘキサン酸錫(エステル化触媒):0.5質量部
冷却管、撹拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた。
・無水トリメリット酸:
3質量部(0.01モル;多価カルボン酸総モル数に対して4.0mol%)
・tert-ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度180℃に維持したまま、1時間反応させ、ASTM D36-86に従って測定した軟化点が90℃に達したことを確認してから温度を下げて反応を止め、結着樹脂である非晶性ポリエステル樹脂Lを得た。
・ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:72.3質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:
18.3質量部(0.11モル;多価カルボン酸総モル数に対して65.0mol%)
・フマル酸:
2.9質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して15.0mol%)
・2-エチルヘキサン酸錫(エステル化触媒):0.5質量部
冷却管、撹拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。
・無水トリメリット酸:
6.5質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して20.0mol%)
・tert-ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、15時間反応させ、ASTM D36-86に従って測定した軟化点が137℃に達したのを確認してから温度を下げて反応を止め、結着樹脂である非晶性ポリエステル樹脂Hを得た。
・1,6-ヘキサンジオール:
34.5質量部(0.29モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・ドデカン二酸:
65.5質量部(0.28モル;多価カルボン酸総モル数に対して100.0mol%)
・2-エチルヘキサン酸錫:0.5質量部
冷却管、撹拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、140℃の温度で撹拌しつつ、3時間反応させた。
・非晶性ポリエステル樹脂L 75質量部
・非晶性ポリエステル樹脂H 25質量部
・結晶性ポリエステル樹脂 3質量部
・フィッシャートロプシュワックス(炭化水素ワックス、最大吸熱ピークのピーク温度90℃) 5質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 7質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM-300L)を用いて、回転数1200rpm、回転時間5minで混合した後、二軸混練機(PCM-92型、株式会社池貝製)にて混練した。混練時のバレル温度は、混練物の出口温度が120℃になるよう設定した。混練物の出口温度は、安立計器社製ハンディタイプ温度計HA-200Eを用い直接計測した。その後、得られた混練物を冷却した。
本実施例では、図1に示す粉砕機の回転子103の直径が800mmのものを用いた。固定子104との最小間隙を1.0mmに設定し、機械式微粉砕機に導入する空気の温度を-20℃とした。また回転子103としては特許第5094088号に記載される内部に冷却用の冷媒流路を具備したものを使用し、冷媒温度:-10℃、流量:10m3/minとした。吸引ブロワーの仕様は55kW、35Nm3/min、-31kPaのものを用いた。
条件1:従来の回転数上限
回転子103の周速を172m/secとした。
条件2:従来を超える高速回転
回転子103の周速を180m/secとした。
条件3:従来を超える高速回転
回転子103の周速を193m/secとした。
条件4:従来を超える高速回転
回転子103の周速を205m/secとした。
条件5:従来を超える高速回転
回転子103の周速を215m/secとした。
条件1:5.0μm
条件2:4.7μm
条件3:4.3μm
条件4:4.0μm
条件5:3.8μm
オイルのジェット圧を0.30MPaとした。オイルの循環流量は0.70L/minとした。その他の条件は実施例1と同じとし同様の評価を行った。
オイルのジェット圧を0.15MPaとした。オイルの循環流量は0.60L/minとした。その他の条件は実施例1と同じとし同様の評価を行った。
本実施例では吸引ブロワーの仕様として75kW、45Nm3/min、-31kPaのものを用いた。その他の条件は実施例1と同じとし同様の評価を行った。
本実施例では排出側の軸受け108-3としては樹脂保持器を用いてない通常の円筒ころ軸受NU217Eを使用した。その他の条件は実施例1と同じとし同様の評価を行った。
本実施例では回転子103として内部に冷却用の冷媒流路を設けていないものを使用した。その他の条件は実施例1と同じとし同様の評価を行った。
本例では粉体排出口側の軸受け108-3の潤滑をグリース潤滑にした。その他の条件は実施例1と同じとし同様の評価を行った。
本例では粉体排出口側の軸受け108の潤滑をオイルエア式の潤滑にした。オイルエア方式での供給であるので、微量の潤滑オイルを圧縮空気を用いて所要間隔で連続的に供給する方式としている。図示しないオイルタンクから供給される潤滑オイルを微量ずつ吐出する定量ピストン式分配器と、この分配器によって吐出された微量の潤滑オイルを、圧縮空気を連続して供給する圧縮空気源とからなる。ピストン式分配器の吐出量は定量ニップルの長さ等で調整できるが、一般的に0.01~1.5cm3の範囲である。本例では吐出量が1.5cm3となるピストン式分配器を用いた。軸受けに対するオイルの給油量は約0.05mL/minとした。
本例で比較例2同様、オイルエア式の潤滑方式としたピストン式分配器の吐出量を0.5cm3、軸受けに対するオイルの塗布量は約0.02mL/minとした。
本例では図3に示すように空間115からオイル放出管118として下向きに管を設ける構成とした。その他の構成は実施例4と同様にした。吸引ブロワーの仕様として75kW、45Nm3/min、-31kPaのものを用い、回転子103の周速は215m/secとした。
本例では図4に示すように空間115から気圧検知管117を設ける構成とした。この気圧検知管により空間115が負圧だと検知すると、装置が緊急停止するようにフィードバック制御かかるような構成とした。その他の条件は実施例4と同様にした。吸引ブロワーの仕様として75kW、45Nm3/min、-31kPaのものを用い、回転子103の周速は215m/secとした。
Claims (7)
- 粉体投入口および粉体排出口が設けられたケーシング内に、
内周面に複数の凸部と凹部とを有する固定子、及び、
中心回転軸に取り付けられ、外周面に複数の凸部と凹部とを有する回転子、
を有するトナー製造用粉砕機であって、
該固定子は該回転子を内包しており、該固定子表面と該回転子表面とが所定の間隙を有して対向するように、該回転子は配置されており、
該中心回転軸の両端部は該ケーシングの開口部から突出しており、突出した該中心回転軸の両端部は、該開口部を塞ぐように設けられた、軸受けケース内の軸受け部に存在する軸受け部材によって軸受けされており、
両端の軸受け部には、該軸受け部に循環式で潤滑オイルを供給する潤滑オイル供給手段が接続されており、
該潤滑オイル供給手段にオイル循環室が含まれていることを特徴とするトナー製造用粉砕機。 - 両端部のそれぞれの該軸受けケース内には、該回転子側に設けられた第一のシール部材と、該第一のシール部材よりも該回転子から離れて設けられた第二のシール部材と、該第二のシール部材よりも該回転子から離れて設けられた第三のシール部材と、が設けられており、
該第二のシール部材と、該第三のシール部材との間に、前記軸受け部が設けられており、
前記第一のシール部材と前記第二のシール部材との間の空間には大気連通管が接続されている請求項1に記載のトナー製造用粉砕機。 - 前記軸受けは玉軸受け又はころ軸受けである請求項1又は2に記載のトナー製造用粉砕機。
- 前記第一のシール部材と、前記第二のシール部材の間の空間から前記軸受けケース外へ下方向に伸びた管を有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー製造用粉砕機。
- 前記第一のシール部材と、前記第二のシール部材の間の空間の気圧を検知する手段を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトナー製造用粉砕機。
- 前記空間の気圧を検知する手段により負圧を検知したときに、前記空間の負圧を解除する方向に制御をする手段を有する請求項5に記載のトナー製造用粉砕機。
- 結着樹脂および着色剤を含有する混合物を溶融混練する工程、
得られた混練物を冷却する工程、
冷却後、冷却物を粗粉砕する工程、および
得られた粗粉砕物を微粉砕手段によって微粉砕する工程、
を有するトナーの製造方法であって、
該微粉砕手段として、請求項1乃至6のいずれか1項に記載されたトナー製造用粉砕機を用いることを特徴とするトナーの製造方法。
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| JP2020132809A JP7580966B2 (ja) | 2020-08-05 | 2020-08-05 | トナー製造用粉砕機及び製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2022029520A JP2022029520A (ja) | 2022-02-18 |
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| JP2022001142A (ja) | 2020-06-19 | 2022-01-06 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
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2020
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