以下、実施形態における置局・エリア設計支援方法及び置局・エリア設計支援装置について、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。本実施形態の置局・エリア設計支援装置1は、エリア内に存在する端末局を収容する基地局の設置位置を決定する置局設計を支援するための装置である。また、置局・エリア設計支援装置1は、置局設計によって導出された基地局の設置候補位置(以下、「基地局設置候補位置」という。)に基地局が設置された場合に、当該基地局との通信接続が可能な端末局の位置の範囲を示す通信可能エリアを設計・管理するエリア設計を支援するための装置である。本実施形態において、基地局は、例えば高層の建物や電柱等の屋外設備に設置される無線基地局であり、端末局は、例えば移動可能な無線端末である。基地局と端末局との間の通信には、例えばアンライセンス帯のミリ波無線が用いられる。
置局・エリア設計支援装置1は、まず、地図情報に基づく2次元の地図を示す地図情報を取得する。置局・エリア設計支援装置1は、取得された地図情報に基づく地図を網目状に区切るエリア分割を行う。置局・エリア設計支援装置1は、網目状に区切られた地図の網目ごとに、当該網目に端末局が存在する場合における、基地局と端末局との間の通信可否に関する判定(推定)を行う。
置局・エリア設計支援装置1は、少なくとも1つの基地局の設置候補位置と、当該設置候補位置に基地局が設置された場合の通信可能エリアと、を示す置局・エリア設計結果情報を出力する。
なお、置局・エリア設計支援装置1から出力された置局・エリア設計結果情報は、後段の置局設計において用いられる。例えば、置局設計を行う置局設計装置(不図示)は、置局・エリア設計支援装置1から出力された置局・エリア設計結果情報が示す基地局の設置候補位置と通信可能エリアとに基づいて、基地局の設置位置を決定する。
[置局・エリア設計支援装置の機能構成]
以下、置局・エリア設計支援装置1の機能構成について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における置局・エリア設計支援装置1の機能構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、置局・エリア設計支援装置1は、設備情報取得部11と、基地局設置候補位置抽出部12と、地図情報取得部13と、エリア分割部14と、点群データ取得部15と、データ整合部16と、操作入力部20と、記憶部30と、地図見通し判定部41と、3次元見通し判定部42と、3次元判定可否評価部43と、出力部50と、を含んで構成される。置局・エリア設計支援装置1は、例えば汎用コンピュータ等の情報処理装置である。
設備情報取得部11は、例えば外部の装置等から設備情報を取得する。ここでいう設備情報とは、例えば基地局を設置可能な高層の建物や電柱等の屋外設備の、平面位置を示す情報が少なくとも含まれる。なお、ここでいう「平面位置」とは、高さ方向(垂直方向)の座標を含まない、2次元の座標のことをいう。また、以下の説明では、平面位置を単に「位置」ということがある。
なお、設備情報に、屋外設備の高さ、あるいは、屋外設備において基地局を設置可能な高さを示す情報等がさらに含まれていてもよい。設備情報取得部11は、取得された設備情報を基地局設置候補位置抽出部12へ出力する。
なお、設備情報取得部11は、設備情報を、外部の記憶装置から取得してもよいし、外部の装置から通信ネットワークを介して取得してもよい。あるいは、設備情報が記憶部30に予め記憶されており、設備情報取得部11は、記憶部30から設備情報を取得する構成であってもよい。
なお、後述される地図情報取得部13によって取得される地図情報から、基地局を設置可能な高層の建物等の屋外設備の平面位置を特定することが可能である場合には、上記の設備情報取得部11による設備情報の取得は省略されてもよい。
基地局設置候補位置抽出部12は、設備情報取得部11から出力された設備情報を取得する。基地局設置候補位置抽出部12は、取得された設備情報に基づいて、基地局の設置候補位置を抽出する。例えば、基地局設置候補位置抽出部12は、取得された設備情報から、電柱の位置あるいは所定の高さ以上の建物の壁面の位置等を示す情報を抽出し、当該電柱の位置あるいは所定の高さ以上の建物の壁面の位置等を基地局の設置候補位置とする。基地局設置候補位置抽出部12は、抽出された基地局の設置候補位置を示す基地局設置候補位置情報301を、記憶部30に記憶させる。
地図情報取得部13は、例えば外部の装置等から地図情報を取得する。ここでいう地図情報とは、例えば、2次元の地図を示す情報である。地図情報には、例えば住宅及びビル等の、建物の輪郭の平面位置を示す情報が少なくとも含まれている。なお、地図情報には、標高及び地図内に存在する物体の高さ等の高さ方向の位置を示す情報が含まれていてもよい。地図情報取得部13は、取得された地図情報を、エリア分割部14及びデータ整合部16へ出力する。
なお、地図情報取得部13は、地図情報を、外部の記憶装置から取得してもよいし、外部の装置から通信ネットワークを介して取得してもよい。あるいは、地図情報が記憶部30に予め記憶されており、地図情報取得部13は、記憶部30から地図情報を取得する構成であってもよい。
なお、本実施形態における地図情報は、例えば、MMS等によって得られた点群データに基づいて生成された地図ではなく、例えば地図制作業者によって(例えば測量等によって)制作された住宅地図等の一般的な2次元の地図に基づく情報である。したがって、本実施形態における地図情報には、例えば、建物の輪郭を示す情報は含まれているが、建物以外の物体の位置に関する情報は含まれていないことがある。建物以外の物体とは、例えば、道路標識及び看板等の工作物、街路樹及び庭木等の植物、住宅の塀及び高架道路等の構造物、及び隆起した地面等である。
なお、本実施形態における地図情報は、MMS等によって得られた点群データに基づいて生成された地図であっても構わないが、この場合、地図情報は、後述される点群データ取得部15によって取得される3次元の点群データと比べて情報量がより少ないデータである必要がある。また、この場合、地図情報を用いて行われる、ある基地局と端末局との候補位置との間に対する見通し判定処理の計算量は、3次元の点群データを用いて行われる見通し判定処理及び遮蔽率判定処理の計算量と比べて少ない。
なお、基地局設置候補位置は、地図情報に含まれる、例えば建物の外郭等の位置に基づいて抽出されるようにしてもよい。この場合、置局・エリア設計支援装置1の使用者(以下、「ユーザ」という。)が、地図情報に基づく地図を参照しながら、目視で基地局設置候補位置を抽出するような構成であってもよい。
エリア分割部14は、地図情報取得部13から出力された地図情報を取得する。エリア分割部14は、取得された地図情報に基づく地図を所定の大きさの網目状に区切る。エリア分割部14は、取得された地図情報と、区切られた網目の大きさ及び位置とを対応付けて、記憶部30に記憶させる。この網目の各々は評価単位となる1画地であり、この網目ごとに基地局と端末局との通信可否の判定処理が行われる。
なお、エリア分割部14は、地図情報取得部13から出力された地図情報を取得した場合、取得された地図情報をまずはそのまま記憶部30に記憶させるようにしてもよい。そして、エリア分割部14は、記憶部30に記憶された地図情報に基づく地図の全体範囲のうち、評価対象エリアとされる特定の範囲が(後述される評価エリア選択部201によって)選択された後に、評価対象エリアの範囲のみの地図を所定の大きさの網目状に区切るようにしてもよい。
点群データ取得部15は、例えば外部の装置等から点群データを取得する。ここでいう点群データとは、空間を撮像することによって得られる3次元の点群データである。例えば、点群データは、MMSを搭載した車両等の移動体を評価対象の住宅エリア周辺の道路に沿って走行させることによって得られたものである。点群データ取得部15は、取得された点群データをデータ整合部16へ出力する。
なお、点群データ取得部15は、点群データを、外部の記憶装置から取得してもよいし、外部の装置から通信ネットワークを介して取得してもよい。あるいは、点群データが記憶部30に予め記憶されており、点群データ取得部15は、記憶部30から点群データを取得する構成であってもよい。
なお、点群データは、相対的に情報量の多いデータであり、本実施形態では前述の通り、例えばMMS等によって得られた3次元の点群データである。点群データには、建物だけでなく、前述の地図情報には含まれていない建物以外の物体(例えば、道路標識及び看板等の工作物、街路樹及び庭木等の植物等)を含んだ、遮蔽物となりうる全ての物体の3次元の位置を示す情報が含まれている。したがって、点群データは、上記の地図情報と比べて、はるかに情報量の多いデータである。点群データを用いた通信可否の判定では、判定精度は相対的に高いが、1件当たりの判定処理にかかる計算量は相対的に多い。
データ整合部16は、地図情報取得部13から出力された地図情報を取得する。また、データ整合部16は、点群データ取得部15から出力された点群データを取得する。データ整合部16は、地図情報の座標系と点群データの座標系との間の整合を図り、必要に応じて、点群データに含まれる位置(座標)を、地図情報に含まれる位置(座標)に対して整合させるように補正する。データ整合部16は、地図情報との整合が図られた点群データ303を、記憶部30に記憶させる。
なお、データ整合部16は、必要に応じて、記憶部30に記憶された基地局設置候補位置情報301に含まれる基地局の設置候補位置、及び、地図・エリア情報302に含まれる地図情報を、点群データの座標系に基づく位置となるように補正するようにしてもよい。なお、一般的には、地図情報の座標系及び点群データの座標系には、例えば世界測地系等の共通の座標系が用いられている場合が多いため、データ整合部16による座標の整合処理を必要としない場合が多いと考えられる。
操作入力部20は、ユーザによる入力操作を受け付ける。操作入力部20は、例えば、入力ボタン、キーボード、マウス、及びタッチパネル等の入力インターフェースを含んで構成される。図1に示されるように、操作入力部20は、評価エリア選択部201と、基地局候補位置選択部202と、設計方法指定部203と、処理モード指定部204と、を含んで構成される。
評価エリア選択部201は、地図情報に基づく地図の全体範囲のうち、置局・エリア設計を行う対象とする評価対象エリアを指定するためのユーザによる入力操作を受け付ける。評価エリア選択部201は、受け付けた入力操作が示す評価対象エリアを示す情報を記憶部30に記憶させる。なお、評価エリア選択部201は、地図情報取得部13によって取得され、地図・エリア情報302として記憶部30に記憶された地図情報に対して評価対象エリアを指定する情報を付与するようにしてもよい。
なお、ユーザは、評価対象エリアを指定する際に、例えば液晶ディスプレイ(LCD)又は有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等の表示装置(不図示)に表示された地図を見ながら評価対象エリアを指定する。なお、ここでいう表示装置は、後述される出力部50を構成する部材の1つであってもよい。
基地局候補位置選択部202は、評価対象エリアに含まれる、(基地局設置候補位置抽出部12によって抽出された)基地局設置候補位置の中から、評価対象とする少なくとも1つの特定の基地局設置候補位置を選択するためのユーザによる入力操作を受け付ける。基地局候補位置選択部202は、受け付けた入力操作が示す基地局設置候補位置を示す情報を記憶部30に記憶させる。
なお、基地局候補位置選択部202は、基地局設置候補位置抽出部12によって抽出され、記憶部30に記憶された複数の基地局設置候補位置を示す情報である基地局設置候補位置情報301を更新するようにしてもよい。具体的には、基地局候補位置選択部202は、基地局設置候補位置情報301に含まれる複数の基地局設置候補位置において、ユーザによって選択された基地局設置候補位置を特定することができるフラグを付けるようにしてもよい。
なお、ユーザは、基地局設置候補位置を選択する際に、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の表示装置(不図示)に表示された、評価対象エリアの地図に含まれる複数の基地局設置候補位置を見ながら、少なくとも1つの特定の基地局設置候補位置を選択する。なお、ここでいう表示装置は、後述される出力部50を構成する部材の1つであってもよい。
設計方法指定部203は、置局・エリア設計の方法(以下、「設計方法」という。)を指定するためのユーザによる入力操作を受け付ける。設計方法指定部203は、受け付けた入力操作が示す設計方法を示す情報を記憶部30に記憶させる。
ここでいう設計方法には、少なくとも次の2つの方法が含まれる。1つ目の設計方法は、端末局を収容可能なエリア(通信可能エリア)を最大化させるように置局・エリア設計を行う方法(以下、「エリア最大化」という。)である。2つ目の設計方法は、より少ない基地局数でありながら端末局を収容可能なエリアを比較的広くさせることによって効率的な置局・エリア設計を行う方法(以下、「収容効率化」という。)である。なお、上記の2つの設計方法の詳細については、後述される。
なお、ユーザは、設計方法を指定する際に、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の表示装置(不図示)に表示された、少なくとも2つの設計方法をそれぞれ示す文言(例えば「エリア最大化」及び「収容効率化」)や画像を見て、1つの設計方法を選択する。なお、ここでいう表示装置は、後述される出力部50を構成する部材の1つであってもよい。
処理モード指定部204は、置局・エリア設計処理を行う際の処理モードを指定するためのユーザによる入力操作を受け付ける。処理モード指定部204は、受け付けた入力操作が示す処理モードを示す情報を記憶部30に記憶させる。
ここでいう処理モードには、少なくとも次の2つのモードが含まれる。1つ目の処理モードは、置局・エリア設計処理において処理負担を軽減することを優先させるモード(以下、「処理負担軽減優先モード」という。)である。2つ目の処理モードは、置局・エリア設計処理において処理精度を高くすることを優先させるモード(以下、「精度優先モード」という。)である。なお、上記の2つの処理モードの詳細については、後述される。
なお、ユーザは、処理モードを指定する際に、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の表示装置(不図示)に表示された、少なくとも2つの処理モードをそれぞれ示す文言(例えば「処理負担軽減優先モード」及び「精度優先モード」)又は画像を見て、1つの処理モードを選択する。なお、ここでいう表示装置は、後述される出力部50を構成する部材の1つであってもよい。
記憶部30は、基地局設置候補位置情報301と、地図・エリア情報302と、点群データ303と、判定可否リスト304と、置局・エリア設計結果情報305とを記憶する。記憶部30は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory;読み書き可能なメモリ)、ROM(Read Only Memory;読み出し専用メモリ)等の記憶媒体、又は、これらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
基地局設置候補位置情報301は、基地局設置候補位置抽出部12によって抽出されて、記憶部30に格納された少なくとも1つの基地局設置候補位置を示す情報である。基地局設置候補位置情報301に含まれる基地局設置候補位置のうち、基地局候補位置選択部202によってユーザにより選択された基地局設置候補位置には、フラグ付けがなされる。または、基地局設置候補位置情報301に含まれる基地局設置候補位置のうち、基地局候補位置選択部202によってユーザにより選択されなかった基地局設置候補位置を示す情報は、削除されるようにしてもよい。
地図・エリア情報302は、地図情報取得部13によって取得された地図情報と、エリア分割部14によって当該地図情報が網目状に区切られた際の網目の大きさ及び位置を示す情報とが、対応付けられた情報である。
点群データ303は、点群データ取得部15によって取得された3次元の点群データに基づく情報である。点群データ303が示す地図上の範囲は、地図情報取得部13によって取得される地図情報に基づく地図の範囲と重複している。点群データ303は、データ整合部16によって地図情報の座標系と点群データの座標系との間の整合が図られ、必要に応じて地図情報に含まれる位置(座標)と整合するように補正された点群データである。
なお、記憶部30は、評価対象エリア内の、全ての基地局設置候補位置情報301、及び、全ての点群データ303を記憶している必要はなく、評価エリア選択部201によって評価対象エリアとして選択されうる地図上の範囲内において、少なくとも置局・エリア設計処理に必要となる範囲を含む基地局設置候補位置情報301と点群データ303とを記憶していればよい。
判定可否リスト304は、基地局の設置候補位置と端末局の候補位置との組み合わせがリスト化されたものである。判定可否リスト304に含まれる基地局の設置候補位置と端末局の候補位置との組み合わせの各々には、地図見通し判定部41によって判定された地図情報に基づく(例えば2次元の)見通し判定の結果を示す情報、及び、3次元見通し判定部42によって判定された3次元の点群データに基づく、見通し判定の結果又は遮蔽率判定の結果を示す情報等が対応付けられる。
置局・エリア設計結果情報305は、後述される地図見通し判定部41、及び3次元見通し判定部42による判定によって生成された、置局・エリア設計処理の結果を示す情報である。
地図見通し判定部41は、記憶部30に記憶された地図・エリア情報302に基づく網目状に区切られた地図の評価対象エリアの範囲について、網目ごとに、地図情報に基づく見通し判定を行う。
具体的には、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置抽出部12によって抽出され、基地局候補位置選択部202によって選択された基地局設置候補位置に基地局が設置された場合の各々の当該基地局と、各網目の代表となる位置(以下、「代表点」という。)に端末局が位置している場合の当該端末局との間について、地図情報に基づく見通し判定を行う。例えば、地図見通し判定部41は、地図情報に含まれる建造物等の物体の輪郭の位置に基づいて、基地局設置候補位置と代表点との間の見通し判定を行う。
代表点は、例えば、網目の中央にあたる位置である。すなわち、地図見通し判定部41は、各網目について見通し判定を行う場合、網目の中央の位置に端末局が存在すると仮定して見通し判定を行う。
なお、代表点の位置は、網目の中央の位置に限られるものではなく、例えば網目の角の位置等の他の位置であっても構わない。しかしながら、網目の角の位置が代表点である場合、網目の対角線上にある別の角の位置等、網目内に代表点から遠く離れた位置ができるため、通信可否の判定の誤差が大きくなることが予想される。したがって、代表点は、網目の中央の位置であることが望ましい。
ここでいう見通しの有無とは、基地局の設置候補位置と各網目の代表点とにそれぞれ基地局と端末局とが位置しているとした場合に、基地局と端末局との間で送受信される電波の伝搬経路に当該電波の伝搬を遮る遮蔽物が存在するか否かを表す。基地局と端末局との間の電波の伝搬経路に当該電波を遮蔽する遮蔽物が存在しない場合には、「見通しが有る」といい、基地局と端末局との間の電波の伝搬経路に当該電波を遮蔽する遮蔽物が存在する場合には、「見通しが無い」という。
なお、本実施形態においては、見通し判定と通信可否の推定とは、同等のことを表すものとする。すなわち、見通しが有ると判定されることは通信可能と推定されることと同等であり、見通しが無いと判定されることは通信不可能と推定されることと同等であるものとする。
なお、ここでいう遮蔽物とは、基地局と端末局との間で送受信される電波の伝搬を遮る可能性がある物体である。遮蔽物には、例えば、住戸及びビル等の建物(建築物)、住宅の塀及び高架道路等の構造物、道路標識及び看板等の工作物、街路樹及び庭木等の植物、及び隆起した地面等の、電波の伝搬を遮断しうる全ての物体が含まれる。
3次元見通し判定部42は、記憶部30に記憶された地図・エリア情報302に基づく網目状に区切られた地図の評価対象エリアの範囲について、網目ごとに、点群データ303に基づいて見通し判定を行う。
具体的には、3次元見通し判定部42は、基地局候補位置選択部202によって選択され、地図見通し判定部41による地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置に基地局が設置された場合の各々の当該基地局と、各網目の代表点に端末局が位置している場合の当該端末局との間について、3次元の点群データに基づく見通し判定を行う。
前述の通り、見通しの有無とは、基地局の設置候補位置と各網目の代表点とにそれぞれ基地局と端末局とが位置している場合において、基地局と端末局との間で送受信される電波の伝搬経路に当該電波の伝搬を遮る遮蔽物が存在するか否かを表す。また、遮蔽物とは、基地局と端末局との間で送受信される電波の伝搬を遮る可能性がある物体である。
3次元見通し判定部42は、地図見通し判定部41による地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局の設置候補位置と各網目の代表点との組み合わせのうち、3次元点群データに基づく見通し判定をする必要があると判定された組み合わせについて、見通し判定を行う。地図見通し判定部41によってどの組み合わせが3次元点群データに基づく見通し判定をする必要があると判定されるかについては、設計方法指定部203によって指定される置局・エリア設計の設計方法によって異なる。各設計方法の詳細については、後述される。
3次元見通し判定部42は、見通し判定の対象である基地局設置候補位置と代表点との間について、取得されている3次元点群データの個数が所定の閾値より多いか否かを判定する。3次元判定可否評価部43は、取得されている3次元点群データの個数が所定の閾値以下である場合には、見通しが有ると判定する。
また、3次元判定可否評価部43は、取得されている3次元点群データの個数が所定の閾値より多い場合には、遮蔽率を考慮して3次元の点群データによる見通し判定を行う。言い換えると、3次元見通し判定部42は、基地局設置候補位置と代表点との間に多くの点群データが存在していたとしても(すなわち、遮蔽物が多い又は大きい場合であっても)、見通しが無いとすぐに判定を下すのではなく、さらに遮蔽率を考慮して見通し判定を行うことによって、より精度の高い見通し判定の結果を得る。
なお、例えば、基地局設置候補位置抽出部12、エリア分割部14、データ整合部16、地図見通し判定部41、及び3次元見通し判定部42は、1つの制御部(不図示)の構成要素として構成されてもよい。この場合、制御部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。あるいは、制御部は、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現される構成であってもよい。CPUによって読み出されるプログラムは、例えば置局・エリア設計支援装置1が備える記憶部30等の記憶媒体に、予め格納されていてもよい。
3次元判定可否評価部43は、判定可否リスト304に含まれる基地局設置候補位置を含む地図上の網目の範囲及びその近傍の範囲、及び、代表点の判定可否リスト304に含まれる代表点を含む地図上の網目の範囲及びその近傍の範囲について、収集されている3次元点群データの割合が見通し判定を可能にする割合に達しているかを確認する。
3次元判定可否評価部43は、収集されている3次元点群データの割合が見通し判定を可能にする割合に達していない網目の範囲内に存在する基地局設置候補位置及び代表点を、点群データに基づく見通し判定処理の対象から除外する。なぜならば、3次元データが必要十分な程度に収集されていない領域については、3次元の点群データに基づく見通し判定が行われたとしても、十分な信頼度を有する見通し判定の結果を得ることができないからである。3次元判定可否評価部43は、例えば、判定可否リスト304を更新することにより、該当する基地局設置候補位置及び代表点を見通し判定処理の対象から除外する。
出力部50は、置局・エリア設計結果情報305を記憶部30から取得する。出力部50は、置局・エリア設計結果情報305を、後段の処理を行う外部の装置(例えば置局設計装置等)へ出力する。
出力部50は、例えば、置局・エリア設計結果情報305を外部の装置へ出力するための通信インターフェースを含んで構成される。なお、出力部50は、置局・エリア設計結果情報305を表示させる表示部として機能する機能部であってもよい。この場合、出力部50は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の表示装置を含んで構成される。なお、出力部50は、ユーザに対して提示する各種の情報を表示するようにしてもよい。
なお、以下に説明する図2のフローチャートに示される処理によれば、以下の2点が実現可能となる。
・推奨される基地局候補位置の組み合わせを導出すること。
・通信可能エリアを信頼度に応じて導出すること。
ここでいう信頼度には、例えば、建物の外郭の位置等の情報を含む2次元の地図情報を(優先的に)用いて評価された場合に相当する標準的な信頼度と、MMSによって収集された3次元の点群データを(優先的に)用いて評価された場合に相当するより高い信頼度とが含まれる。
推奨される基地局の設置候補位置及び端末局の通信可能エリアを導出するために、2次元地図情報及び3次元の点群データのうち、どちらの情報(データ)を優先的に用いるかについての判断は、例えばMMSの走行ルート等によって影響される3次元の点群データの収集状況等に基づいて行われる。
[置局・エリア設計支援装置の動作]
以下、置局・エリア設計支援装置1の動作の一例について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態における置局・エリア設計支援装置1の動作を示すフローチャートである。図2のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作は、例えば、置局・エリア設計支援装置1の電源がオンにされた際に開始する。
まず、地図情報取得部13は、例えば外部の装置等から地図情報を取得する(ステップS01)。前述の通り、ここでいう地図情報とは、例えば、2次元の地図を示す情報である。地図情報には、例えば住宅及びビル等の、建物の外郭の平面位置を示す情報が少なくとも含まれる。地図情報は、3次元の点群データと比べて情報量がより少ないデータである。そのため、地図情報を用いて行われる見通し判定処理は、3次元の点群データを用いて行われる見通し判定処理と比べて、計算量はより少なくなる。
次に、評価エリア選択部201は、地図情報に基づく地図の全体範囲のうち、置局・エリア設計の評価対象エリアを選択するためのユーザによる入力操作を受け付ける(ステップS02)。例えば、ユーザは、表示装置(不図示)に表示された地図に対して所望の範囲を囲む入力操作を行うことによって評価対象エリアを選択する。
評価エリア選択部201は、受け付けた入力操作が示す評価対象エリアを示す情報を記憶部30に記憶させる。エリア分割部14は、地図情報取得部13から出力された地図情報と評価エリア選択部201によって選択された評価対象エリアを示す情報とに基づいて、評価対象エリアの範囲の地図を、所定の大きさの網目状に区切る。
次に、設備情報取得部11は、例えば外部の装置等から設備情報を取得する(ステップS03)。前述の通り、ここでいう設備情報とは、例えば基地局を設置可能な高層の建物や電柱等の屋外設備の、平面位置を示す情報が少なくとも含まれる。基地局設置候補位置抽出部12は、取得された設備情報に基づいて、基地局の設置候補位置を抽出する(ステップS04)。基地局設置候補位置抽出部12は、抽出された基地局の設置候補位置を示す基地局設置候補位置情報301を、記憶部30に記憶させる。
なお、地図情報に、標高及び地図内に存在する物体の高さ等の高さ方向の位置を示す情報が含まれている場合、所定の高さを超える地点及び所定の高さを超える建築物等の位置が、基地局設置候補位置として自動的に抽出される構成であってもよい。
次に、基地局候補位置選択部202は、基地局設置候補位置抽出部12によって抽出された基地局設置候補位置の中から、評価対象とする少なくとも1つの特定の基地局設置候補位置を選択するためのユーザによる入力操作を受け付ける(ステップS05)。例えば、表示装置(不図示)等に評価対象エリアの地図が表示され、ユーザが、操作入力部20によって所望の位置を基地局設置候補位置として選択することができるような構成であってもよい。基地局候補位置選択部202は、受け付けた入力操作が示す評価対象エリアを示す情報を記憶部30に記憶させる。
なお、基地局候補位置選択部202が、基地局設置候補位置のリスト(例えば、基地局設置候補位置ごとの緯度及び経度等)を示す、例えばCSV(Comma Separated Value)形式のデータファイル等を外部の装置から読み込むことによって、基地局設置候補位置の選択が行われるような構成であってもよい。
次に、地図見通し判定部41は、記憶部30に記憶された地図・エリア情報302に基づく網目状に区切られた地図の評価対象エリアの範囲について、網目ごとに、地図情報に基づく見通し判定を行う(ステップS06)。地図見通し判定部41は、選択された基地局設置候補位置に基地局が設置された場合の各々の当該基地局と、各代表点に端末局が位置している場合の当該端末局との間について、地図情報に基づく見通し判定を行う。前述の通り、代表点は、例えば網目の中央の位置である。例えば、地図見通し判定部41は、地図情報に含まれる建造物等の物体の輪郭の位置に基づいて、見通しの判定を行う。
次に、出力部50あるいは置局・エリア設計支援装置1が備える表示装置(不図示)は、地図見通し判定部41による、地図情報に基づく見通し判定の結果を示す情報をユーザによって参照可能に表示する(ステップS07)。
次に、点群データ取得部15は、例えば外部の装置等から点群データを取得する(ステップS08)。前述の通り、点群データは、例えば、MMSを搭載した車両等の移動体を住宅エリア等の評価対象エリア周辺の道路に沿って走行させることによって得られたものである。
なお、点群データ取得部15は、地図情報に基づく地図の全ての3次元の点群データを取得する代わりに、見通し判定に必要十分な範囲に限定して3次元の点群データを取得するようにしてもよい。具体的には、例えば点群データ取得部15は、地図見通し判定部41による地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局の設置候補位置と代表点の位置との組み合わせについて見通し判定を行うために必要となる範囲の3次元点群データのみを取得するようにしてもよい。
または、例えば点群データ取得部15は、指定された置局・エリア設計の設計方法に従って3次元の点群データに基づく見通し判定が必要であると判定とされた基地局の設置候補位置と代表点の位置との組み合わせについて見通し判定を行うために必要となる範囲の3次元点群データのみを取得するようにしてもよい。
次に、データ整合部16は、地図・エリア情報302に含まれる、評価対象エリアの地図情報を取得する。また、データ整合部16は、点群データ取得部15から出力された点群データを取得する。データ整合部16は、地図情報の座標系と点群データの座標系との間の整合を図り、必要に応じて、点群データに含まれる位置(座標)を、地図情報に含まれる位置(座標)に対して整合させるように補正する(ステップS09)。データ整合部16は、地図情報との整合が図られた点群データ303を、記憶部30に記憶させる。なお、地図情報の座標系と点群データの座標系とが一致していることが既知である場合には、ステップS09の処理は省略可能である。
次に、3次元見通し判定部42は、地図見通し判定部41による地図情報に基づく見通し判定の結果に基づいて、基地局設置候補位置ごとに、3次元の点群データに基づく見通し判定の必要があるか否かを示す判定可否リスト304を作成する(ステップS10)。
次に、3次元見通し判定部42は、地図見通し判定部41による地図情報に基づく見通し判定の結果に基づいて、代表点ごとに、3次元の点群データに基づく見通し判定の必要があるか否かを示す判定可否リスト304を作成する(ステップS11)。前述の通り、代表点とは、網目状に区切られた地図の各網目を代表する位置(例えば、網目の中央の位置)である。地図情報に基づく見通し判定処理、及び3次元点群データに基づく見通し判定処理では、代表点に端末局が存在するものとして見通しの判定が行われる。
次に、3次元判定可否評価部43は、判定可否リスト304に含まれる基地局設置候補位置を含む地図上の網目の範囲、及び、判定可否リスト304に含まれる代表点を含む地図上の網目の範囲について、収集されている3次元点群データの割合が見通し判定を可能にする割合に達しているかを確認する(ステップS12)。3次元判定可否評価部43は、収集されている3次元点群データの割合が見通し判定を可能にする割合に達していない網目の範囲内に存在する基地局設置候補位置及び代表点について、判定可否リスト304を更新することにより、見通し判定の対象から除外する。
なお、収集されている3次元点群データの割合が見通し判定を可能にする割合に達しているかについての確認は、ユーザによる目視によって行われるようにしてもよい。例えば、置局・エリア設計支援装置1が備える表示装置(不図示)に網目ごとの収集されている3次元点群データの割合が表示されるようにしてもよい。そして、ユーザが、当該割合を確認して、網目ごとに見通し判定の対象から除外するか否かを判断して、入力操作により指定するようにしてもよい。
次に、設計方法指定部203は、設計方法を指定するためのユーザによる入力操作を受け付ける(ステップS13)。前述の通り、設計方法には、「エリア最大化」及び「収容効率化」の2つの設計方法が含まれる。エリア最大化は、端末局を収容可能なエリアを最大化させるように置局・エリア設計を行う方法である。収容効率化は、より少ない基地局数でありながら端末局を収容可能なエリアを比較的広くさせることによって効率的な置局・エリア設計を行う方法である。
次に、設計方法指定部203によって「エリア最大化」が指定された場合(ステップS13・YES)、地図見通し判定部41は、以下のステップS14の処理を実行する。一方、設計方法指定部203によって「収容効率化」が指定された場合(ステップS13・NO)、地図見通し判定部41は、以下のステップS14の処理の実行を省略する。
次に、地図見通し判定部41は、上記のステップS05において選択された各基地局設置候補位置に基地局が設置された場合について、網目状に区分けされた評価対象エリアの地図上の網目ごとに、地図情報に基づく見通し判定を行う。
地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって、ある基地局設置候補位置に設置された基地局によって通信可能エリアとしてカバーされると判定された(すなわち、見通しが有ると判定された)代表点(網目)の中に、他のどの基地局設置候補位置に設置された基地局によっても通信可能エリアとしてカバーされないと判定された(すなわち、見通しが無いと判定された)代表点(網目)を特定する。地図見通し判定部41は、上記特定された代表点(網目)を通信可能エリアとしてカバーする基地局設置候補位置を選択する(ステップS14)。なお、このステップS14の詳細については、後に具体例を挙げながら詳しく説明する。
次に、処理モード指定部204は、置局・エリア設計処理を行う際の処理モードを指定するためのユーザによる入力操作を受け付ける(ステップS15)。前述の通り、処理モードには、「処理負担軽減優先モード」及び「精度優先モード」の2つのモードが含まれる。処理負担軽減優先モードは、置局・エリア設計処理において処理負担を軽減することを優先させるモードである。精度優先モードは、置局・エリア設計処理において処理精度を高くすることを優先させるモードである。
次に、処理モード指定部204によって「処理負担軽減優先モード」が指定された場合(ステップS15・YES)、地図見通し判定部41及び3次元見通し判定部42は、処理負担を軽減することを優先して見通し判定を行う(ステップS16)。一方、処理モード指定部204によって「精度優先モード」が指定された場合(ステップS15・NO)、地図見通し判定部41及び3次元見通し判定部42は、処理精度を高くすることを優先して見通し判定を行う(ステップS17)。
ここで、処理負担を軽減することを優先した見通し判定とは、例えば、(例えば2次元の)地図情報に基づく見通し判定の結果を優先して最終的な見通し判定の結果を決定する判定方法である。この判定方法によれば、判定精度を高くすることを優先した見通し判定と比べて、より早く見通し判定の結果を得ることが可能になる。
一方、判定精度を高くすることを優先した見通し判定とは、(例えば3次元の)点群データに基づく見通し判定の結果を優先して最終的な見通し判定の結果を決定する判定方法である。この判定方法によれば、処理負担を軽減することを優先した見通し判定と比べて、より精度の高い見通し判定の結果を得ることが可能になる。
次に、出力部50は、指定された設計方法(すなわち、「エリア最大化」又は「収容効率化」)及び指定された処理モード(すなわち、「処理負担軽減優先モード」又は「精度優先モード」)に従って(地図見通し判定部41及び3次元見通し判定部42により)行われた見通し判定の結果を示す、置局・エリア設計結果情報305を表示する(ステップS18)。以上で、図2のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作が終了する。
[点群データに基づく見通し判定の実行可否]
以下、点群データに基づく見通し判定の実行可否を決定する方法について、具体例を挙げながら詳細に説明する。
図3は、評価対象エリア内の基地局設置候補位置及び網目ごとの見通し判定の結果の一例を示す図である。図3には7行×8列の格子が描かれているが、これは網目状に区切られた地図情報に基づく地図の評価対象エリアの一部を表している。また、図3において、「A」から「E」までの符号がそれぞれ付与された黒点は、基地局候補位置選択部202によって選択された基地局設置候補位置を表す。
図3において、太字の実線によって囲まれている6つの網目(すなわち、(1),(2),(3),(4),(5)及び(6)の数字がそれぞれ付された網目)は、地図見通し判定部41による地図情報に基づく見通し判定によって基地局設置候補位置Aとの間で見通しが有ると判定された網目である。すなわち、基地局設置候補位置Aに設置される基地局は、(1),(2),(3),(4),(5)及び(6)の数字がそれぞれ付された6つの網目の範囲内に存在する端末局との通信が可能であることを意味する。
また、図3において、点線によって囲まれている5つの網目(すなわち、(2),(3),(4),(5)及び(7)の数字がそれぞれ付された網目)は、地図見通し判定部41による地図情報に基づく見通し判定によって基地局設置候補位置Bとの間で見通しが有ると判定された網目である。すなわち、基地局設置候補位置Bに設置される基地局は、(2),(3),(4),(5)及び(7)の数字がそれぞれ付された5つの網目の範囲内に存在する端末局との通信が可能であることを意味する。
また、図3において、一点鎖線によって囲まれている4つの網目(すなわち、(6),(8),(10)及び(12)の数字がそれぞれ付された網目)は、地図見通し判定部41による地図情報に基づく見通し判定によって基地局設置候補位置Cとの間で見通しが有ると判定された網目である。すなわち、基地局設置候補位置Cに設置される基地局は、(6),(8),(10)及び(12)の数字がそれぞれ付された4つの網目の範囲内に存在する端末局との通信が可能であることを意味する。
また、図3において、破線によって囲まれている5つの網目(すなわち、(8),(9),(10),(11)及び(13)の数字がそれぞれ付された網目)は、地図見通し判定部41による地図情報に基づく見通し判定によって基地局設置候補位置Dとの間で見通しが有ると判定された網目である。すなわち、基地局設置候補位置Dに設置される基地局は、(8),(9),(10),(11)及び(13)の数字がそれぞれ付された5つの網目の範囲内に存在する端末局との通信が可能であることを意味する。
また、図3において、二点鎖線によって囲まれている2つの網目(すなわち、(13)及び(14)の数字がそれぞれ付された網目)は、地図見通し判定部41による地図情報に基づく見通し判定によって基地局設置候補位置Eとの間で見通しが有ると判定された網目である。すなわち、基地局設置候補位置Eに設置される基地局は、(13)及び(14)の数字がそれぞれ付された2つの網目の範囲内に存在する端末局との通信が可能であることを意味する。
図3において、「(1)」~「(14)」等の符号が記載されていない空白の網目は、地図情報に基づく見通し判定によって、A~Eまでのどの基地局設置候補位置とも見通しが無いと判定された代表点を有する網目である。すなわち、基地局がA~Eまでのどの基地局設置候補位置に設置されたとしても、当該基地局は空白の網目の範囲内に存在する端末局との通信は不可能であることを意味する。そのため、このような空白の網目の代表点については、後段の3次元見通し判定部42による点群データに基づく見通し判定処理を行う必要がない。
なお、地図情報に基づく見通し判定は、例えば、地図上において基地局設置候補位置と網目の代表点とを結ぶ直線上に建造物等の遮蔽物が存在するか否かに基づいて行われる。なお、地図情報に基づく見通し判定には、任意の従来技術を用いることが可能である。
以下、設計方法として「エリア最大化」が指定された場合における置局・エリア設計について説明する。前述の通り、エリア最大化は、端末局を収容可能なエリアを最大化させるように置局・エリア設計を行う方法である。
エリア最大化を図る置局・エリア設計を行う場合、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって少なくとも1つの基地局設置候補位置との間で見通しが有ると判定された代表点のうち、ただ1つの基地局設置候補位置との間のみで見通しが有ると判定された代表点を特定する。
図3に示される例においては、地図情報に基づく見通し判定によって、ただ1つの基地局設置候補位置との間のみで見通しが有ると判定された代表点は、(1),(7),(9),(11),(12)及び(14)の符号が記載された代表点である。
図3に示されるように、(1)の符号が記載された代表点は、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Aとの間のみ見通しが有ると判定された代表点である。以下同様に、(7)の符号が記載された代表点は、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Bとの間のみ見通しが有ると判定された代表点である。(9)及び(11)の符号が記載された代表点は、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Dとの間のみ見通しが有ると判定された代表点である。(12)の符号が記載された代表点は、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Cとの間のみ見通しが有ると判定された代表点である。(14)の符号が記載された代表点は、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eとの間のみ見通しが有ると判定された代表点である。
エリア最大化を図る置局・エリア設計を行う場合、地図見通し判定部41は、上記特定された代表点との間で見通しが有ると判定された基地局設置候補位置を、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置として優先して(まず始めに)選択する。なお、上記特定された代表点とは、前述の通り、ただ1つの基地局設置候補位置との間のみで見通しが有ると判定された代表点である。
言い換えると、エリア最大化を図る置局・エリア設計を行う場合、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって、ある基地局設置候補位置に設置された基地局によって通信可能エリアとしてカバーされると判定された(すなわち、見通しが有ると判定された)代表点(網目)の中に、他のどの基地局設置候補位置に設置された基地局によっても通信可能エリアとしてカバーされないと判定された(すなわち、見通しが無いと判定された)代表点(網目)を特定する。地図見通し判定部41は、上記特定された代表点(網目)を通信可能エリアとしてカバーする基地局設置候補位置を優先して(まず始めに)選択する。
端末局を収容可能なエリアを最大化させるように置局・エリア設計を行うためには、このように、地図情報に基づく見通し判定によって、ただ1つの基地局設置候補位置との間のみで見通しが有ると判定された代表点を特定し、当該代表点との間で見通しが有ると判定された基地局設置候補位置を、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置として優先して選択していくことが必要である。
これに対し、以下、設計方法として「収容効率化」が指定された場合における置局・エリア設計について説明する。前述の通り、収容効率化は、より少ない基地局数でありながら端末局を収容可能なエリアを比較的広くさせることによって効率的な置局・エリア設計を行う方法である。
収容効率化を図る置局・エリア設計を行う場合、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって、見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置から順に、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置として優先して選択していく。
そして、収容効率化を図る置局・エリア設計を行う場合、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって、少なくとも1つの基地局設置候補位置との間で見通しが有ると判定された代表点(網目)のうち、選択された代表点の割合が、予め定められた割合に達した際に、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置を選択する上記の処理を終了する。所定の割合とは、例えば、80[%]等である。このような構成によって、より少ない基地局数でありながら端末局を収容可能なエリアを比較的広くさせる収容効率化が図られる。
例えば、図3においては、基地局設置候補位置Aが、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点を最も多く有する。基地局設置候補位置Aは、(1),(2),(3),(4),(5)及び(6)の符号が記載された6つの代表点との間でそれぞれ見通しが有る。次に、基地局設置候補位置B及びDが、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点を2番目に多く有する。基地局設置候補位置Bは、(2),(3),(4),(5)及び(7)の符号が記載された5つの代表点との間でそれぞれ見通しが有り、基地局設置候補位置Dは、(8),(9),(10),(11)及び(13)の符号が記載された5つの代表点との間でそれぞれ見通しが有る。次に、基地局設置候補位置Cが、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点を3番目に多く有する。基地局設置候補位置Cは、(6),(8),(10)及び(12)の符号が記載された4つの代表点との間でそれぞれ見通しが有る。最後に、基地局設置候補位置Eが、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点を最も少なく有する。基地局設置候補位置Eは、(13)及び(14)の符号が記載された2つの代表点との間でそれぞれ見通しが有る。
収容効率化を図る置局・エリア設計を行う場合、地図見通し判定部41は、まず初めに、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点を最も多く有する基地局設置候補位置Aを、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置として選択する。
次に、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点を2番目に多く有するのは、当初、基地局設置候補位置B及びDであった。しかしながら、例えば、基地局設置候補位置Bは、(2),(3),(4),(5)及び(7)の符号がそれぞれ記載された5つの代表点との間で見通しが有ると判定されており、このうち、(2),(3),(4)及び(5)の符号がそれぞれ記載された4つの代表点は、上記選択された基地局設置候補位置Aとの間についても同様に見通しが有ると判定されている。
したがって、基地局設置候補位置Aが選択された後に基地局設置候補位置Bが選択されたとしても、いずれかの基地局設置候補位置との間で見通しがある代表点として新たに追加されるのは、(7)の符号が記載された代表点のみである。そのため、基地局設置候補位置Aが選択された後に基地局設置候補位置Bが選択されると、収容効率化を図るという目的にそぐわなくなる。
そこで、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって、既に選択された基地局設置候補位置との間で見通しが有ると判定された代表点を除外した上で、見通しが有ると判定された代表点を最も多く有する基地局設置候補位置を、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置として選択していく。
そのため、基地局設置候補位置Aが選択され、当該基地局設置候補位置Aとの間で見通しが有ると判定された代表点が除かれた時点においては、基地局設置候補位置Bは、(7)の符号が記載された1つの代表点との間で見通しが有り、基地局設置候補位置Cは、(8),(10),及び(12)の符号がそれぞれ記載された3つの代表点との間でそれぞれ見通しが有り、基地局設置候補位置Dは、(8),(9),(10),(11)及び(13)の符号がそれぞれ記載された5つの代表点との間でそれぞれ見通しが有り、基地局設置候補位置Eは、(13)及び(14)の符号がそれぞれ記載された2つの代表点との間でそれぞれ見通しが有るという状態となる。
以上の結果から、基地局設置候補位置Aが選択された後の時点では、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点を最も多く有するのは、5つの代表点との間で見通しが有る基地局設置候補位置Dとなる。地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置Aの次には基地局設置候補位置Dを、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置として追加選択する。
そして、基地局設置候補位置A及びDが選択され、当該基地局設置候補位置A又はDとの間で見通しが有ると判定された代表点が除かれた時点においては、基地局設置候補位置Bは、(7)の符号が記載された1つの代表点との間で見通しが有り、基地局設置候補位置Cは、(12)の符号が記載された1つの代表点との間で見通しが有り、基地局設置候補位置Eは、(14)の符号が記載された1つの代表点との間で見通しが有るという状態となる。
このとき、基地局設置候補位置B,C及びEのいずれも、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点を1つずつ有することから、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置Dの次には、残りの基地局設置候補位置の1つ(ここでは、例えば基地局設置候補位置Bとする。)を、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置として追加選択する。
基地局設置候補位置A,D及びBが選択されることにより、(1),(2),(3),(4),(5),(6),(7),(8),(9),(10),(11)及び(13)の符号がそれぞれ記載された12個の代表点が、選択済みのいずれかの基地局設置候補位置(すなわち、基地局設置候補位置A,D及びCのいずれか)との間で見通しが有ると判定された代表点となる。
ここで、図3に例示された評価対象エリアにおいて、地図情報に基づく見通し判定によって当該評価対象エリアに存在する基地局設置候補位置A~Eのいずれかとの間で見通しが有ると判定された代表点(網目)は、(1)~(14)の符号が記載された14個の代表点であり、その総数は14個である。よって、基地局設置候補位置A,D及びBが選択されることによって、14個中12個の代表点が通信可能エリアとしてカバーされる。
14個中の12個という割合は、およそ86[%]であり、例えば予め定められた割合である80[%]に達していることから、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置A,D及びCの順に3つの基地局設置候補位置を選択した時点で、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置を選択する上記の処理を終了する。このような構成によって、より少ない基地局数でありながら端末局を収容可能なエリアを比較的広くさせる収容効率化が図られる。
前述の「エリア最大化」が指定された場合における置局・エリア設計では、まず初めに、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって、ある基地局設置候補位置に設置された基地局によって通信可能エリアとしてカバーされると判定された(すなわち、見通しが有ると判定された)代表点(網目)の中に、他のどの基地局設置候補位置に設置された基地局によっても通信可能エリアとしてカバーされないと判定された(すなわち、見通しが無いと判定された)代表点(網目)を特定し、特定された代表点(網目)を通信可能エリアとしてカバーする基地局設置候補位置を優先して選択する構成であった。「エリア最大化」が指定された場合における置局・エリア設計においても、それ以降の基地局設置候補位置の選択においては、地図見通し判定部41は、上記の「収容効率化」が指定された場合における置局・エリア設計と同様の処理を行えばよい。
すなわち、地図見通し判定部41は、まず初めに、地図情報に基づく見通し判定によって、ただ1つの基地局設置候補位置との間のみで見通しが有ると判定された代表点を特定し、当該代表点との間で見通しが有ると判定された基地局設置候補位置を、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置として全て選択する。そして、それ以降は、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって、見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置から順に、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置として優先して選択していく。
ここで、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって、いずれかの少なくとも1つの基地局設置候補位置との間で見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定の対象となった代表点の割合が、予め定められた割合に達した際に、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置を選択する上記の処理を終了するようにしてもよい。
以下、エリア最大化における処理の流れについて説明する。図4は、本発明の第1の実施形態における置局・エリア設計支援装置1のエリア最大化における動作を示すフローチャートである。図4のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作は、前述の図2に示されるステップS14の動作を詳細化したものである。
なお、収容効率化における処理の場合には、図4のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作は省略される。収容効率化における処理の場合とは、図2のステップS13の分岐においてNOとなる場合に相当し、この場合にはステップS14の処理が省略される動作となることからも分かる。
図4に示されるように、ステップS142からステップS144までの処理は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された組み合わせの個数に相当する回数だけ繰り返し行われる(ステップS141)。
まず、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局の設置候補位置と網目の代表点との組み合わせに含まれる代表点のうち、ある代表点について、見通しが有ると判定された基地局の設置候補位置が複数あるか否かを確認する(ステップS142)。
ある代表点について、見通しが有ると判定された基地局の設置候補位置が複数ある場合(ステップS142・YES)、地図見通し判定部41は、以降のステップS143及びステップS144の処理を行わず、次の代表点について上記のステップS142の処理を行う。
一方、ある代表点について、見通しが有ると判定された基地局の設置候補位置が1つのみである場合(ステップS142・NO)、3次元見通し判定部42は、当該代表点と見通しが有ると判定された唯一の基地局設置候補位置と、当該基地局と、の間について、点群データに基づく見通し判定処理を行う(ステップS143)。
次に、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の判定結果を、記憶部30に記憶された判定可否リスト304を更新することによって記録する(ステップS144)。なお、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の判定結果を記録した基地局設置候補位置と代表点との組み合わせを、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された組み合わせのリストから削除するようにしてもよい。
そして、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された、基地局設置候補位置と代表点との組み合わせの個数に相当する回数だけ上記ステップS142~ステップS144の処理が繰り返された場合、図4のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作が終了する。
以下、エリア最大化を図る置局・エリア設計を行う場合における判定可否リスト304の更新の一例について説明する。図5~11は、エリア最大化を図る置局・エリア設計を行う場合における判定可否リスト304の更新の一例を示す図である。
以下、前述の図3に例示される評価対象エリア内の基地局設置候補位置及び網目ごとの見通し判定の結果を用いて説明する。
図5には、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストが示されている。図3及び図5に示されるように、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Aと見通しが有ると判定された代表点は、(1),(2),(3),(4),(5)及び(6)の符号がそれぞれ記載された6つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Bと見通しが有ると判定された代表点は、(2),(3),(4),(5)及び(7)の符号がそれぞれ記載された5つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Cと見通しが有ると判定された代表点は、(6),(8),(10)及び(12)の符号がそれぞれ記載された4つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Dと見通しが有ると判定された代表点は、(8),(9),(10),(11)及び(13)の符号がそれぞれ記載された5つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eと見通しが有ると判定された代表点は、(13)及び(14)の符号がそれぞれ記載された2つの代表点である。
前述の通り、エリア最大化を図る置局・エリア設計を行う場合、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって少なくとも1つの基地局設置候補位置との間で見通しが有ると判定された代表点のうち、ただ1つの基地局設置候補位置との間のみで見通しが有ると判定された代表点を特定する。
図3に示される例においては、地図情報に基づく見通し判定によって、ただ1つの基地局設置候補位置との間のみで見通しが有ると判定された代表点は、(1),(7),(9),(11),(12)及び(14)の符号が記載された代表点である。
地図見通し判定部41は、これら6つの代表点と、それぞれの代表点と(地図情報に基づく見通し判定によって)見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と、の組み合わせをリストに記録する。そして、3次元見通し判定部42は、当該リストに追加された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせについて、点群データに基づく見通し判定を行う。3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果をリストに記録する。
図6には、エリア最大化を図る置局・エリア設計において、ただ1つの基地局設置候補位置との間のみで見通しが有ると判定された代表点と、それぞれの代表点と(地図情報に基づく見通し判定によって)見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と、の組み合わせのリストが示されている。
図6に示されるように、エリア最大化を図る置局・エリア設計において、リストには、まず、(1)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、(7)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Bとの組み合わせ、(9)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、(11)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、(12)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Cとの組み合わせ、及び(14)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Eとの組み合わせが記録される。
更に、図6に例示されるリストには、上記組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果がそれぞれ示されている。図6に示されるように、(1)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、(9)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、及び(11)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせについてそれぞれ行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し有り」である。一方、(7)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Bとの組み合わせ、(12)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Cとの組み合わせ、及び(14)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Eとの組み合わせについてそれぞれ行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し無し」である。
地図見通し判定部41は、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置と代表点との組み合わせを、前述の図5に示される地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストから削除する。
図7には、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置と代表点との組み合わせが削除された後の、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストが示されている。すなわち、図5に示されるリストが、図7に示されるリストのように更新される。
図7に示されるように、更新後のリストでは、地図情報に基づく見通し判定によって、ただ1つの基地局設置候補位置との間のみで見通しが有ると判定された、(1),(7),(9),(11),(12)及び(14)の符号が記載された代表点が削除されている。更新後のリストにおいては、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Aと見通しが有ると判定された代表点は、(2),(3),(4),(5)及び(6)の符号がそれぞれ記載された5つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Bと見通しが有ると判定された代表点は、(2),(3),(4)及び(5)の符号がそれぞれ記載された4つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Cと見通しが有ると判定された代表点は、(6),(8)及び(10)の符号がそれぞれ記載された3つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Dと見通しが有ると判定された代表点は、(8),(10)及び(13)の符号がそれぞれ記載された3つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eと見通しが有ると判定された代表点は、(13)の符号が記載された1つの代表点である。
前述の通り、エリア最大化を図る置局・エリア設計においては、地図見通し判定部41は、まず初めに、上記のように、地図情報に基づく見通し判定によって、ただ1つの基地局設置候補位置との間のみで見通しが有ると判定された代表点を特定する。3次元見通し判定部42は、当該基地局設置候補位置と特定された代表点との間について、点群データに基づく見通し判定処理を行う。そして、それ以降については、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置から順に選択していく。
3次元見通し判定部42は、選択された基地局設置候補位置と、当該基地局設置候補位置との間で(地図情報に基づく見通し判定によって)見通しが有ると判定された代表点との間について、点群データに基づく見通し判定処理を行う。
図7に示されるように、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置は、5つの代表点との間で見通しが有ると判定された基地局設置候補位置Aである。したがって、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置Aを選択する。
地図見通し判定部41は、選択された基地局設置候補位置Aと上記5つの代表点との組み合わせを示す情報を、図6に示されるリストに追加する。そして、3次元見通し判定部42は、当該リストに追加された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせについて、点群データに基づく見通し判定を行う。3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果をリストに記録する。
図8には、基地局設置候補位置Aと上記5つの代表点との組み合わせを示す情報、及び当該組み合わせごとの点群データに基づく見通し判定の結果を示す情報が新たに追加されたリストが示されている。
図8に示されるように、新たに追加された、(2)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、(3)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、(5)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、及び(6)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせについてそれぞれ行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し有り」である。一方、(4)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し無し」である。
地図見通し判定部41は、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Aと各代表点との組み合わせを、前述の図7に示される地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストから削除する。
図9には、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Aと代表点との組み合わせが削除された後の、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストが示されている。すなわち、図7に示されるリストが、図9に示されるリストのように更新される。
図9に示されるように、更新後のリストでは、基地局設置候補位置Aと代表点との組み合わせが削除されている。また、更新後のリストでは、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Aとの間で見通しが有ると判定された、(2),(3),(4),(5)及び(6)の符号が記載された代表点が削除されている。これにより、更新後のリストにおいては、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Bと見通しが有ると判定された代表点は、全て無くなっている。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Cと見通しが有ると判定された代表点は、(8)及び(10)の符号がそれぞれ記載された2つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Dと見通しが有ると判定された代表点は、(8),(10)及び(13)の符号がそれぞれ記載された3つの代表点のままである。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eと見通しが有ると判定された代表点は、(13)の符号が記載された1つの代表点のままである。
図9に示されるように、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置は、3つの代表点と見通しが有ると判定された基地局設置候補位置Dである。したがって、次に、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置Dを選択する。
地図見通し判定部41は、選択された基地局設置候補位置Dと上記3つの代表点との組み合わせを示す情報を、図8に示されるリストに追加する。そして、3次元見通し判定部42は、当該リストに追加された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせについて、点群データに基づく見通し判定を行う。3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果をリストに記録する。
図10には、基地局設置候補位置Dと上記3つの代表点との組み合わせを示す情報、及び当該組み合わせごとの点群データに基づく見通し判定の結果を示す情報が新たに追加されたリストが示されている。
図10に示されるように、新たに追加された、(8)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、(10)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、及び(13)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し有り」である。
地図見通し判定部41は、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Dと各代表点との組み合わせを、前述の図9に示される地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストから削除する。
図11には、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Dと代表点との組み合わせが削除された後の、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストが示されている。すなわち、図9に示されるリストが、図11に示されるリストのように更新される。
図11に示されるように、更新後のリストでは、基地局設置候補位置Dと代表点との組み合わせが削除されている。また、更新後のリストでは、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Dとの間で見通しが有ると判定された、(8),(10)及び(13)の符号が記載された代表点が削除されている。これにより、更新後のリストにおいては、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Cと見通しが有ると判定された代表点は、全て無くなっている。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eと見通しが有ると判定された代表点も同様に、全て無くなっている。
図11に示されるように、更新後のリストにおいては、基地局設置候補位置と代表点との全ての組み合わせが削除されている。すなわち、地図情報に基づく見通し判定により少なくとも1つの基地局候補位置との間で見通しが有ると判定された代表点の全てについて、点群データに基づく見通し判定処理が行われたことになる。
このように、図3に例示された評価対象エリアに対してエリア最大化を図る置局・エリア設計を行った場合、基地局設置候補位置A~Eの全てに基地局を設置することで、図10に示されるように、(1),(2),(3),(5),(6),(8),(9),(10),(11)及び(13)の符号がそれぞれ記載された10個の代表点をそれぞれ有する網目の範囲を端末局の通信可能エリアとすることができる、という置局・エリア設計結果情報305が得られる。
ここまで、エリア最大化を目的とした置局・エリア設計の具体例について、図5~図11を挙げ、基地局候補位置と代表点との組み合わせの一部に対して、3次元の点群データを活用した見通し判定までを実施した状況の一例を示した(図6,図8及び図10)。しかしながら、前述の図2に示されるフローチャートにおける速度優先の見通し判定(ステップS16)や精度優先の見通し判定(ステップS17)において、3次元の点群データを活用した見通し判定を全ての組合せに対して実行することもできる。この場合、図6,図8及び図10における3次元の点群データに基づく見通し判定結果の欄を無くしても(地図情報に基づく見通し判定のみで)対処することができる。
以下、収容効率化を図る置局・エリア設計を行う場合における判定可否リスト304の更新の一例について説明する。図12~17は、収容効率化を図る置局・エリア設計を行う場合における判定可否リスト304の更新の一例を示す図である。
以下、前述の図3に例示される評価対象エリア内の基地局設置候補位置及び網目ごとの見通し判定の結果を用いて説明する。
前述の通り、図5には、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストが示されている。また、収容効率化を図る置局・エリア設計においては、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置から順に選択していく。3次元見通し判定部42は、選択された基地局設置候補位置と、当該基地局設置候補位置との間で(地図情報に基づく見通し判定によって)見通しが有ると判定された代表点との間について、点群データに基づく見通し判定処理を行う。
そして、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって、少なくとも1つの基地局設置候補位置との間で見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定の対象として選択された代表点の割合が、予め定められた割合に達した際に、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置を選択する上記の処理を終了する。
図5に示されるように、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置は、6つの代表点と見通しが有ると判定された基地局設置候補位置Aである。したがって、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置Aを選択する。
地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置Aと上記6つの代表点との組み合わせを示す情報をリストに記録する。そして、3次元見通し判定部42は、当該リストに記録された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせについて、点群データに基づく見通し判定を行う。3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果をリストに記録する。
図12には、基地局設置候補位置Aと上記6つの代表点との組み合わせを示す情報、及び当該組み合わせごとの点群データに基づく見通し判定の結果を示す情報が記録されたリストが示されている。
図12に示されるように、(1)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、(2)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、(3)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、(5)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、及び(6)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせについてそれぞれ行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し有り」である。一方、(4)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し無し」である。
地図見通し判定部41は、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Aと各代表点との組み合わせを、前述の図5に示される地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストから削除する。
図13には、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Aと代表点との組み合わせが削除された後の、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストが示されている。すなわち、図5に示されるリストが、図13に示されるリストのように更新される。
図13に示されるように、更新後のリストでは、基地局設置候補位置Aと代表点との組み合わせが削除されている。また、更新後のリストでは、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Aとの間で見通しが有ると判定された、(1),(2),(3),(4),(5)及び(6)の符号が記載された代表点が削除されている。これにより、更新後のリストにおいては、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Bと見通しが有ると判定された代表点は、(7)の符号が記載された1つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Cと見通しが有ると判定された代表点は、(8),(10)及び(12)の符号がそれぞれ記載された3つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Dと見通しが有ると判定された代表点は、(8),(9),(10),(11)及び(13)の符号がそれぞれ記載された5つの代表点のままである。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eと見通しが有ると判定された代表点は、(13)及び(14)の符号がそれぞれ記載された2つの代表点のままである。
図13に示されるように、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置は、5つの代表点と見通しが有ると判定された基地局設置候補位置Dである。したがって、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置Dを選択する。
地図見通し判定部41は、選択された基地局設置候補位置Dと上記5つの代表点との組み合わせを示す情報を、図12に示されるリストに追加する。そして、3次元見通し判定部42は、当該リストに追加された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせについて、点群データに基づく見通し判定を行う。3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果をリストに記録する。
図14には、基地局設置候補位置Dと上記5つの代表点との組み合わせを示す情報、及び当該組み合わせごとの点群データに基づく見通し判定の結果を示す情報が新たに追加されたリストが示されている。
図14に示されるように、新たに追加された、(8)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、(9)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、(10)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、(11)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、及び(13)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせについてそれぞれ行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し有り」である。
地図見通し判定部41は、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Dと各代表点との組み合わせを、前述の図13に示される地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストから削除する。
図15には、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Dと代表点との組み合わせが削除された後の、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストが示されている。すなわち、図13に示されるリストが、図15に示されるリストのように更新される。
図15に示されるように、更新後のリストでは、基地局設置候補位置Dと代表点との組み合わせが削除されている。また、更新後のリストでは、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Dとの間で見通しが有ると判定された、(8),(9),(10),(11)及び(13)の符号が記載された代表点が削除されている。これにより、更新後のリストにおいては、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Bと見通しが有ると判定された代表点は、(7)の符号が記載された1つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Cと見通しが有ると判定された代表点は、(12)の符号が記載された1つの代表点である。地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eと見通しが有ると判定された代表点は、(14)の符号が記載された1つの代表点である。
図15に示されるように、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置は、いずれも1つの代表点と見通しが有ると判定された基地局設置候補位置B,C及びEである。したがって、地図見通し判定部41は、任意に基地局設置候補位置を1つ選択する。ここでは、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置Bを選択するものとする。なお、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置C又はEを選択してもよい。
地図見通し判定部41は、選択された基地局設置候補位置Bと上記1つの代表点との組み合わせを示す情報を、図14に示されるリストに追加する。そして、3次元見通し判定部42は、当該リストに追加された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせについて、点群データに基づく見通し判定を行う。3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果をリストに記録する。
図16には、基地局設置候補位置Bと上記1つの代表点との組み合わせを示す情報、及び当該組み合わせごとの点群データに基づく見通し判定の結果を示す情報が新たに追加されたリストが示されている。
図16に示されるように、新たに追加された、(7)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Bとの組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し無し」である。
地図見通し判定部41は、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Bと(7)の符号が記載された代表点との組み合わせを、前述の図15に示される地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストから削除する。
図17には、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Bと(7)の符号が記載された代表点との組み合わせが削除された後の、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストが示されている。すなわち、図15に示されるリストが、図17に示されるリストのように更新される。
図17に示されるように、更新後のリストでは、基地局設置候補位置Bと(7)の符号が記載された代表点との組み合わせが削除されている。更新後のリストにおいては、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Cと見通しが有ると判定された代表点は、(12)の符号が記載された1つの代表点のままである。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eと見通しが有ると判定された代表点は、(14)の符号が記載された1つの代表点のままである。
基地局設置候補位置A,D及びBが選択された時点において、いずれかの基地局候補位置との間で点群データに基づく見通し判定がなされた代表点は、図16に示されるように(1),(2),(3),(4),(5),(6),(7),(8),(9),(10),(11)及び(13)の符号がそれぞれ記載された代表点であり、その個数は12個である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、評価対象エリア内の全ての基地局設置候補位置(すなわち、基地局設置候補位置A~E)のうち少なくとも1つとの間で見通しが有ると判定された代表点の総数は、図3に示されるように14個である。
したがって、この総数に対する、基地局設置候補位置A,D及びBのうち、いずれかの基地局候補位置との間で点群データに基づく見通し判定がなされた代表点の個数が占める割合は、およそ86[%](=12/14)となる。ここで、予め定められた割合が80[%]であるとした場合、上記の割合は予め定められた割合に達していることから、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置A,D及びBの3つが選択された時点で、3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置を選択する上記の処理を終了する。
このように、図3に例示された評価対象エリアに対して収容効率化を図る置局・エリア設計を行った場合、基地局設置候補位置A,D及びBの3箇所に基地局を設置することで、地図情報に基づく見通し判定により見通しが有ると判定された代表点を含む網目の範囲のうち、予め定められた割合である80[%]以上の範囲を点群データに基づく見通し判定の対象エリアとすることができる、という置局・エリア設計結果情報305が得られる。すなわち、エリア最大化を図る置局・エリア設計を行った場合と比べて、収容効率化を図る置局・エリア設計を行った場合には、設置される基地局数の増大を抑えつつ、通信可能エリアを比較的広くすることができる。
ここまで、収容効率化を目的とした置局・エリア設計の具体例について、図12~図17を挙げ、基地局候補位置と代表点の組み合わせについて、3次元の点群データを活用した見通し判定までを実施した状況の一例を示した。しかしながら、エリア最大化を目的とした置局・エリア設計の説明において述べたことと同様に、図12,図14及び図16における3次元の点群データに基づく見通し判定結果が無くても(地図情報による見通し判定のみで)対処することができる。その際は、置局・エリア設計支援装置1の動作全体のフローチャート(図2)における後段の処理にて、3次元の点群データに基づく見通し判定がなされる。
以下、図4に示されるフローチャートのステップS143の見通し判定処理を、さらに詳しく説明する。図18は、本発明の第1の実施形態における置局・エリア設計支援装置1の見通し判定処理における動作の一例を示すフローチャートである。
まず、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の対象とされる基地局設置候補位置と代表点との間において取得されている点群データの個数を取得する(ステップS1431)。
ステップS1431において取得された点群データの個数が所定の閾値以下である場合(ステップS1432・YES)、基地局設置候補位置と代表点との間に存在する遮蔽物が存在しないと考えられることから、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果を「見通し有り」とする(ステップS1436)。
一方、ステップS1431において取得された点群データの個数が所定の閾値より多い場合(ステップS1432・NO)、3次元見通し判定部42は、基地局設置候補位置と代表点との間について、さらに遮蔽率を考慮した見通し判定を行う(ステップS1433)。
ここでいう遮蔽率を考慮した見通し判定とは、例えば、基地局候補位置に基地局が設置され、代表点に移動局が存在する場合に、両局の間で形成されるフレネルゾーンの遮蔽率に基づく見通し判定である。フレネルゾーンの遮蔽率の算出方法については、後述される。
ステップS1434の遮蔽率を考慮した見通し判定において算出された遮蔽率が所定の閾値以下である場合(ステップS1434・YES)、基地局設置候補位置と代表点との間に存在する遮蔽物は少ない(あるいは小さい)と考えられることから、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果を「見通し有り」とする(ステップS1436)。
一方、ステップS1433の遮蔽率を考慮した見通し判定において算出された遮蔽率が所定の閾値より高い場合(ステップS1434・NO)、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果を「見通し無し」とする(ステップS1435)。以上で、図18のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作が終了する。
なお、本実施形態では、MMS等によって収集される3次元の点群データにより見通し判定が行われるものとしたが、これに限られるものではない。地図情報より情報量が多いデータであるならば、遮蔽物の位置を示すその他のデータが用いられてもよい。この場合、MMSの車両等の走行軌跡がない市中データでも、遮蔽率を考慮した見通し判定が可能である。
[フレネルゾーンの遮蔽率の算出方法]
以下、フレネルゾーンの遮蔽率の算出方法の一例について説明する。3次元見通し判定部42は、基地局と端末局との間で形成されるフレネルゾーンの(すなわち、基地局設置候補位置と各網目の代表点との間にフレネルゾーンが形成された場合における)遮蔽率を算出するため、点群データ303を活用して実行し、通信可否を判定する。3次元見通し判定部42は、例えば、遮蔽率が所定の閾値より高ければ通信が不可能であると判定し、遮蔽率が所定の閾値以下であるならば通信が可能であると判定する。
実際の電磁波は、対向する2つの無線局間を結ぶ直線的な経路のみを伝搬していくのではなく、フレネルゾーンと呼ばれる楕円形の経路領域内を伝搬していく。そのため、対向する2つの無線局間の見通しの有無の判定をより精度高く行うためには、フレネルゾーン内に存在する遮蔽物による影響を考慮した上で、見通しの有無を判定する必要がある。ミリ波帯におけるフレネルゾーンのフレネルゾーン半径は、例えば60[GHz]帯の電磁波を用いて50[m]の距離を伝送する場合において、最大で25[cm]程度である。
基地局設置候補位置と代表点とを結ぶ一直線上の見通しが無い場合であっても、さらにフレネルゾーンの遮蔽率を考慮して見通しの有無を判定することによって、より正確に見通し判定を行うことができる。これにより、置局・エリア設計支援装置1は、より広い通信可能エリアを提示することができる。
図19は、フレネルゾーンfzを考慮した通信可否の判定の様子を示す図である。図19には、電柱pに設置された基地局bsと、端末局tsとが示されている。また、図19には、基地局bsと端末局tsとの間で形成されるフレネルゾーンfzが示されている。また、図19には、フレネルゾーンfzの3つの断面(断面cs1、断面cs2、及び断面cs3)が示されている。断面cs1、断面cs2、及び断面cs3は、基地局bsと端末局tsとを結ぶ直線に対して直交する面である。この場合、図19に示されるように、断面cs1、断面cs2、及び断面cs3の形状は、円形となる。断面cs1、断面cs2、及び断面cs3の半径は、それぞれr1、r2、及びr3である。
フレネルゾーンfzの範囲内に遮蔽物が存在する場合、フレネルゾーンfzの断面には点群データが存在する。例えば、図19に示されるように、断面cs1には、点群データの領域である領域sh1-1が存在する。また、断面cs2には、前述した領域sh1-1が投影された領域sh1-2、及び点群データの領域である領域sh2-2が存在する。また、断面cs3には、前述した領域sh1-2が更に投影された領域sh1-3、同様に前述した領域sh2-2が更に投影された領域sh2-3、及び点群データの領域である領域sh3-3が存在する。
以上の点から、図19に示されるフレネルゾーンfzの範囲内には、例えば、住戸及びビル等の建物(建築物)、住宅の塀及び高架道路等の構造物、道路標識及び看板等の工作物、街路樹及び庭木等の植物、及び隆起した地面等の、電波の伝搬を遮断しうる遮蔽物が存在する可能性がある。なお、端末局tsは、図19においては建物に設置されているが、本実施形態のように端末局が移動端末であっても同様である。
3次元見通し判定部42は、例えば、フレネルゾーンfzの複数の断面を重ね合わせる。そして、3次元見通し判定部42は、重ね合わされた断面の面積のうち、点群データの領域が示す割合を遮蔽率として算出する。3次元見通し判定部42は、算出された遮蔽率を所定の閾値と比較することにより、基地局bsと端末局tsとの間の通信可否を判定する。あるいは、3次元見通し判定部42は、重ね合わされた断面に基づいて、基地局bsと端末局tsとの間の見通しの有無を判定することにより、基地局bsと端末局tsとの間の通信可否を判定する。
以上説明したように、本実施形態における置局・エリア設計支援装置1によれば、エリア最大化を図る置局・エリア設計と収容効率化を図る置局・エリア設計とを、使い分けることが可能になる。
本実施形態における置局・エリア設計支援装置1は、主にミリ波を用いて市街地をサービスエリアとしてカバーする無線通信システム(とくに移動通信システム)の置局設計に適用可能である。従来のミリ波帯置局設計方法においては、距離減衰及び遮蔽減衰が激しいミリ波帯の特性を考慮し、一般的に、市街地で通信を成立させることが可能な位置に基地局を設置するという考え方がとられてきた。
しかしながら、基地局を設置する主体となる事業者やユーザのニーズは1つではなく、端末局を収容可能なエリアを最大化させるように置局・エリア設計を行う方法であるエリア最大化と、より少ない基地局数でありながら端末局を収容可能なエリアを比較的広くさせることによって効率的な置局・エリア設計を行う収容効率化が考えられる。
例えば、市街地においては端末局を収容可能なエリアを最大化させたいというニーズがあったり、郊外や地方においてはより少ない基地局数でありながら端末局を収容可能なエリアを比較的広くさせたというニーズがあったりする。この2種類のニーズは類似しているものの、厳密には得るべき置局結果が異なる場合がある。そのため、ニーズと異なる置局・エリア設計の方法が用いられた場合には、基地局を設置する主体となる事業者やユーザのニーズに応えていないことになる。
本実施形態における置局・エリア設計支援装置1は、図3及び図4に示されるように、エリア最大化を図る置局・エリア設計を行う場合には、「地図情報に基づく見通し判定によって、ただ1つの基地局設置候補位置との間のみで見通しが有ると判定された代表点を特定し、当該基地局設置候補位置と当該代表点との組み合わせを、後段の3次元の点群データに基づく見通し判定処理の対象とする」処理を優先して行い、収容効率化を図る置局・エリア設計を行う場合には当該処理を省略する、という軽微なアルゴリズムの切り替えのみで、ユーザニーズに合わせて置局・エリア設計を行うようにすることができる。
[各処理モードによる見通し判定処理]
以下、各処理モードによる見通し判定処理の詳細について説明する。前述の通り、処理モードには、例えば図2のフローチャートのステップS16及びステップS17に示されるように、「処理負担軽減優先の見通し判定」の処理モードと「精度優先の見通し判定」の処理モードとがある。
まず、処理負担軽減優先の見通し判定処理の流れについて説明する。図20は、本発明の第1の実施形態における置局・エリア設計支援装置1の処理負担軽減優先の見通し判定における動作を示すフローチャートである。図20のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作は、前述の図2に示されるステップS16の動作を詳細化したものである。
図20に示されるように、ステップS162からステップS163のループ処理までの処理は、基地局設置候補位置の個数に相当する回数だけ繰り返し行われる(ステップS161)。
まず、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点の個数が最も多い基地局設置候補位置を特定する(ステップS162)。
図20に示されるように、ステップS164からステップS166までの処理は、上記の代表点の個数に相当する回数だけ繰り返し行われる(ステップS163)。すなわち、ステップS163のループ処理は、上記の基地局設置候補位置ごとに繰り返し行われる。
次に、3次元見通し判定部42は、基地局設置候補位置と代表点との間について、点群データに基づく見通し判定処理を行う(ステップS164)。なお、このステップS164の処理は、例えば前述の図18に示される置局・エリア設計支援装置1の見通し判定処理に相当する。
次に、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の判定結果を、記憶部30に記憶された判定可否リスト304を更新することによって記録する(ステップS165)。また、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の判定結果を記録した基地局設置候補位置と代表点との組み合わせを、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された組み合わせのリストから削除する。
次に、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値以上であるか否かを判定する(ステップS166)。なお、地図見通し判定部41は、処理負担軽減優先の見通し判定処理においては、(後述される精度優先の見通し判定処理とは異なり)上記の閾値と比較する上記の割合を求める際に、点群データに基づく見通し判定の結果が「見通し有り」であったか、又は「見通し無し」であったかについては考慮しない。
地図情報に基づく見通し判定が行われた代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値未満である場合(ステップS166・NO)、ステップS163あるいはステップS161に戻り、3次元見通し判定部42は、他の基地局設置候補位置及び他の代表点について、さらに点群データに基づく見通し判定を行う。
一方、地図情報に基づく見通し判定が行われた代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値以上である場合(ステップS166・YES)、地図見通し判定部41は、処理負担軽減優先の見通し判定処理を終了する。以上で、図20のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作が終了する。
なお、前述の図3に例示される評価対象エリア内の基地局設置候補位置及び網目ごとの見通し判定が行われるとした場合において、エリア最大化が指定されているならば、上記の処理負担軽減優先の見通し判定処理によって更新される判定可否リスト304は、図5~図11の通りである。但し、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値以上となった時点で、判定可否リスト304の更新は終了する。
また、前述の図3に例示される評価対象エリア内の基地局設置候補位置及び網目ごとの見通し判定が行われるとした場合において、収容効率化が指定されているならば、上記の処理負担軽減優先の見通し判定処理によって更新される判定可否リスト304は、図5及び図12~図17の通りである。但し、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値以上となった時点で、判定可否リスト304の更新は終了する。
次に、精度優先の見通し判定処理の流れについて説明する。図21は、本発明の第1の実施形態における置局・エリア設計支援装置1の精度優先の見通し判定における動作を示すフローチャートである。図21のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作は、前述の図2に示されるステップS17の動作を詳細化したものである。
図21に示されるように、ステップS172からステップS173のループ処理(すなわち、ステップS174~ステップS177)までの処理は、基地局設置候補位置の個数に相当する回数だけ繰り返し行われる(ステップS171)。
まず、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点の個数が最も多い基地局設置候補位置を特定する(ステップS172)。
図21に示されるように、ステップS174からステップS177までの処理は、上記の代表点の個数に相当する回数だけ繰り返し行われる(ステップS173)。すなわち、ステップS173のループ処理は、上記の基地局設置候補位置ごとに繰り返し行われる。
次に、3次元見通し判定部42は、基地局設置候補位置と代表点との間について、点群データに基づく見通し判定処理を行う(ステップS174)。なお、このステップS174の処理は、例えば前述の図18に示される置局・エリア設計支援装置1の見通し判定処理に相当する。
ステップS174において、点群データに基づく見通し判定の結果が「見通し有り」である場合(ステップS175・YES)、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の判定結果を、記憶部30に記憶された判定可否リスト304を更新することによって記録する(ステップS176)。また、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の判定結果を記録した基地局設置候補位置と代表点との組み合わせを、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された組み合わせのリストから削除する。
一方、ステップS174において、点群データに基づく見通し判定の結果が「見通し無し」である場合(ステップS175・NO)、3次元見通し判定部42は、上記のステップS176の処理を省略する。
次に、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定によっても同様に見通しが有ると判定された代表点の割合が予め定められた閾値以上であるか否かを判定する(ステップS177)。
地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定によっても同様に見通しが有ると判定された代表点の割合が予め定められた閾値未満である場合(ステップS177・NO)、ステップS173あるいはステップS171に戻り、3次元見通し判定部42は、他の基地局設置候補位置及び他の代表点について、さらに点群データに基づく見通し判定を行う。
一方、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定によっても同様に見通しが有ると判定された代表点の割合が予め定められた閾値以上である場合(ステップS177・YES)、地図見通し判定部41は、精度優先の見通し判定処理を終了する。以上で、図21のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作が終了する。
前述の図3に例示される評価対象エリア内の基地局設置候補位置及び網目ごとの見通し判定が行われるとした場合において、エリア最大化が指定されているならば、上記の精度優先の見通し判定処理によって更新される判定可否リスト304は、以下の通りとなる。但し、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定によっても同様に見通しが有ると判定された代表点の割合が予め定められた閾値以上となった時点で、判定可否リスト304の更新は終了する。
なお、エリア最大化が指定され精度優先の見通し判定処理によって更新される判定可否リスト304は、エリア最大化が指定され前述の処理負担軽減優先の見通し判定処理によって更新される判定可否リスト304と、図5から図7まで同様である。
図22~図26は、エリア最大化を図る精度優先の置局・エリア設計を行う場合における判定可否リスト304の更新の一例を示す図である。
図22には、基地局設置候補位置Aと上記4つの代表点との組み合わせを示す情報、及び当該組み合わせごとの点群データに基づく見通し判定の結果を示す情報が新たに追加されたリストが示されている。
図22に示されるように、新たに追加された、(2)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、(3)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、(5)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、及び(6)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせについてそれぞれ行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し有り」である。
一方、(4)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は追加されていない。すなわち、4)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し無し」であったことを意味する。
地図見通し判定部41は、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Aと各代表点との組み合わせのうち、判定結果が「見通し有り」であった組み合わせに含まれる代表点を、前述の図7に示される地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストから削除する。
図23には、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置A及び、当該基地局設置候補位置Aと見通しが有ると判定された代表点との組み合わせが削除された後の、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストが示されている。すなわち、図7に示されるリストが、図23に示されるリストのように更新される。
図23に示されるように、更新後のリストでは、基地局設置候補位置Aと代表点との組み合わせが削除されている。また、更新後のリストでは、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Aとの間で見通しが有ると判定された、(2),(3),(5)及び(6)の符号が記載された代表点が削除されている。これにより、更新後のリストにおいては、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Bと見通しが有ると判定された代表点は、(4)の符号が記載された1つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Cと見通しが有ると判定された代表点は、(8)及び(10)の符号がそれぞれ記載された2つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Dと見通しが有ると判定された代表点は、(8),(10)及び(13)の符号がそれぞれ記載された3つの代表点のままである。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eと見通しが有ると判定された代表点は、(13)の符号が記載された1つの代表点のままである。
(4)の符号が記載された代表点は、地図情報に基づく見通し判定によって見通し有りと判定されたが、点群データに基づく見通し判定によって見通し無しと判定されたため、削除されずに残されている。そのため、この後の処理において、基地局設置候補位置Bと(4)の符号が記載された代表点との間について、点群データに基づく見通し判定処理がなされる可能性が残る。すなわち、精度優先の見通し判定処理では、1つの代表点に対して、複数の基地局設置候補位置との点群データに基づく見通し判定処理が行われることがある。これにより、精度優先の見通し判定処理では、処理負担軽減優先の見通し判定処理と比べて、判定精度がより向上する。
図23に示されるように、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置は、3つの代表点と見通しが有ると判定された基地局設置候補位置Dである。したがって、次に、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置Dを選択する。
地図見通し判定部41は、選択された基地局設置候補位置Dと上記3つの代表点との組み合わせを示す情報を、図22に示されるリストに追加する。そして、3次元見通し判定部42は、当該リストに追加された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせについて、点群データに基づく見通し判定を行う。3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果をリストに記録する。
図24には、基地局設置候補位置Dと上記3つの代表点との組み合わせを示す情報、及び当該組み合わせごとの点群データに基づく見通し判定の結果を示す情報が新たに追加されたリストが示されている。
図24に示されるように、新たに追加された、(8)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、(10)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、及び(13)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し有り」である。
地図見通し判定部41は、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Dと各代表点との組み合わせを、前述の図23に示される地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストから削除する。
図25には、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Dと代表点との組み合わせが削除された後の、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストが示されている。すなわち、図23に示されるリストが、図25に示されるリストのように更新される。
図25に示されるように、更新後のリストでは、基地局設置候補位置Dと代表点との組み合わせが削除されている。また、更新後のリストでは、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Dとの間で見通しが有ると判定された、(8),(10)及び(13)の符号が記載された代表点が削除されている。これにより、更新後のリストにおいては、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Bと見通しが有ると判定された代表点は、(4)の符号が記載された1つの代表点のままである。基地局設置候補位置Cと見通しが有ると判定された代表点は、全て無くなっている。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eと見通しが有ると判定された代表点も同様に、全て無くなっている。
図25に示されるように、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置は、1つの代表点と見通しが有ると判定された基地局設置候補位置Bである。したがって、次に、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置Bを選択する。
地図見通し判定部41は、選択された基地局設置候補位置Bと上記1つの代表点との組み合わせを示す情報を、図24に示されるリストに追加する。そして、3次元見通し判定部42は、当該リストに追加された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせについて、点群データに基づく見通し判定を行う。3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果をリストに記録する。
図26には、基地局設置候補位置Bと上記1つの代表点(すなわち、(4)の符号が記載された代表点)との組み合わせを示す情報、及び当該組み合わせの点群データに基づく見通し判定の結果を示す情報が新たに追加されたリストが示されている。
図26に示されるように、新たに追加された、(4)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Bとの組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し有り」である。
地図見通し判定部41は、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Bと代表点との組み合わせを、前述の図25に示される地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストから削除する。点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Bと代表点との組み合わせが削除された後の、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストは、前述の図11のリストと同様になる。
図11に示されるように、更新後のリストにおいては、基地局設置候補位置と代表点との全ての組み合わせが削除されている。すなわち、地図情報に基づく見通し判定により少なくとも1つの基地局候補位置との間で見通しが有ると判定された代表点の全てについて、点群データに基づく見通し判定処理が行われたことになる。但し、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定によっても同様に見通しが有ると判定された代表点の割合が予め定められた閾値以上となった時点で、判定可否リスト304の更新は終了する。
前述の図3に例示される評価対象エリア内の基地局設置候補位置及び網目ごとの見通し判定が行われるとした場合において、エリア最大化が指定されているならば、上記の処理負担軽減優先の見通し判定処理によって更新される判定可否リスト304は、以下の通りとなる。但し、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定によっても同様に見通しが有ると判定された代表点の割合が予め定められた閾値以上となった時点で、判定可否リスト304の更新は終了する。
ここで、前述のエリア最大化を図る処理負担軽減優先の置局・エリア設計の結果(図10)と、上記のエリア最大化を図る精度優先の置局・エリア設計の結果(図26)とを比べると、精度優先の置局・エリア設計の結果(図26)では、処理負担軽減優先の置局・エリア設計の結果(図10)とは異なり、点群データに基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点(例えば、(4)の符号が付された代表点)との組み合わせが選ばれる場合があることが分かる。
図27~図31は、収容効率化を図る精度優先の置局・エリア設計を行う場合における判定可否リスト304の更新の一例を示す図である。
図27には、基地局設置候補位置Aと5つの代表点との組み合わせを示す情報、及び当該組み合わせごとの点群データに基づく見通し判定の結果を示す情報が新たに追加されたリストが示されている。
図27に示されるように、(1)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、(2)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、(3)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、(5)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせ、及び(6)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせについてそれぞれ行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し有り」である。
一方、(4)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は追加されていない。すなわち、4)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Aとの組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し無し」であったことを意味する。
地図見通し判定部41は、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Aと各代表点との組み合わせのうち、判定結果が「見通し有り」であった組み合わせに含まれる代表点を、前述の図7に示される地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストから削除する。
図28には、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置A及び、当該基地局設置候補位置Aと見通しが有ると判定された代表点との組み合わせが削除された後の、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストが示されている。すなわち、図5に示されるリストが、図28に示されるリストのように更新される。
図28に示されるように、更新後のリストでは、基地局設置候補位置Aと代表点との組み合わせが削除されている。また、更新後のリストでは、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Aとの間で見通しが有ると判定された、(2),(3),(5)及び(6)の符号が記載された代表点が削除されている。これにより、更新後のリストにおいては、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Bと見通しが有ると判定された代表点は、(4)及び(7)の符号がそれぞれ記載された2つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Cと見通しが有ると判定された代表点は、(8),(10)及び(12)の符号がそれぞれ記載された3つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Dと見通しが有ると判定された代表点は、(8),(9),(10),(11)及び(13)の符号がそれぞれ記載された5つの代表点のままである。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eと見通しが有ると判定された代表点は、(13)及び(14)の符号が記載された2つの代表点のままである。
(4)の符号が記載された代表点は、地図情報に基づく見通し判定によって見通し有りと判定されたが、点群データに基づく見通し判定によって見通し無しと判定されたため、削除されずに残されている。そのため、この後の処理において、基地局設置候補位置Bと(4)の符号が記載された代表点との間について、点群データに基づく見通し判定処理がなされる可能性が残る。すなわち、精度優先の見通し判定処理では、1つの代表点に対して、複数の基地局設置候補位置との点群データに基づく見通し判定処理が行われることがある。これにより、精度優先の見通し判定処理では、処理負担軽減優先の見通し判定処理と比べて、判定精度がより向上する。
図28に示されるように、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置は、5つの代表点と見通しが有ると判定された基地局設置候補位置Dである。したがって、次に、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置Dを選択する。
地図見通し判定部41は、選択された基地局設置候補位置Dと上記5つの代表点との組み合わせを示す情報を、図27に示されるリストに追加する。そして、3次元見通し判定部42は、当該リストに追加された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせについて、点群データに基づく見通し判定を行う。3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果をリストに記録する。
図29には、基地局設置候補位置Dと上記5つの代表点との組み合わせを示す情報、及び当該組み合わせごとの点群データに基づく見通し判定の結果を示す情報が新たに追加されたリストが示されている。
図29に示されるように、新たに追加された、(8)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、(9)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、(10)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、(11)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせ、及び(13)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Dとの組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し有り」である。
地図見通し判定部41は、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Dと各代表点との組み合わせを、前述の図28に示される地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストから削除する。
図30には、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Dと代表点との組み合わせが削除された後の、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストが示されている。すなわち、図28に示されるリストが、図30に示されるリストのように更新される。
図30に示されるように、更新後のリストでは、基地局設置候補位置Dと代表点との組み合わせが削除されている。また、更新後のリストでは、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Dとの間で見通しが有ると判定された、(8),(9),(10),(11)及び(13)の符号が記載された代表点が削除されている。これにより、更新後のリストにおいては、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Bと見通しが有ると判定された代表点は、(4)及び(7)の符号が記載された2つの代表点のままである。基地局設置候補位置Cと見通しが有ると判定された代表点は、(12)の符号が記載された1つの代表点である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eと見通しが有ると判定された代表点、(14)の符号が記載された1つの代表点である。
図30に示されるように、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点をより多く有する基地局設置候補位置は、2つの代表点と見通しが有ると判定された基地局設置候補位置Bである。したがって、次に、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置Bを選択する。
地図見通し判定部41は、選択された基地局設置候補位置Bと上記2つの代表点との組み合わせを示す情報を、図29に示されるリストに追加する。そして、3次元見通し判定部42は、当該リストに追加された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせについて、点群データに基づく見通し判定を行う。3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定の結果をリストに記録する。
図31には、基地局設置候補位置Bと上記2つの代表点(すなわち、(4)及び(7)の符号が記載された代表点)との組み合わせを示す情報、及び当該組み合わせの点群データに基づく見通し判定の結果を示す情報が新たに追加されたリストが示されている。
図31に示されるように、新たに追加された、(4)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Bとの組み合わせついて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し有り」である。また、(7)の符号が記載された代表点と基地局設置候補位置Bとの組み合わせについて行われた、点群データに基づく見通し判定の結果は「見通し無し」である。
地図見通し判定部41は、点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Bと代表点との組み合わせを、前述の図30に示される地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストから削除する。点群データに基づく見通し判定が完了した基地局設置候補位置Bと代表点との組み合わせが削除された後の、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点との組み合わせのリストは、前述の図17のリストと同様になる。
更新後のリストでは、基地局設置候補位置Bと(4)及び(7)の符号がそれぞれ記載された代表点との組み合わせが削除されている。更新後のリストにおいては、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Cと見通しが有ると判定された代表点は、(12)の符号が記載された1つの代表点のままである。また、地図情報に基づく見通し判定によって、基地局設置候補位置Eと見通しが有ると判定された代表点は、(14)の符号が記載された1つの代表点のままである。
基地局設置候補位置A,D及びBが選択された時点において、いずれかの基地局候補位置との間で点群データに基づく見通し判定がなされた代表点は、図31に示されるように(1),(2),(3),(4),(5),(6),(7),(8),(9),(10),(11)及び(13)の符号がそれぞれ記載された代表点であり、その個数は12個である。また、地図情報に基づく見通し判定によって、評価対象エリア内の全ての基地局設置候補位置(すなわち、基地局設置候補位置A~E)のうち少なくとも1つとの間で見通しが有ると判定された代表点の総数は、図3に示されるように14個である。
したがって、この総数に対する、基地局設置候補位置A,D及びBのうち、いずれかの基地局候補位置との間で点群データに基づく見通し判定がなされた代表点の個数が占める割合は、およそ86[%](=12/14)となる。ここで、予め定められた割合が80[%]であるとした場合、上記の割合は予め定められた割合に達していることから、地図見通し判定部41は、基地局設置候補位置A,D及びBの3つが選択された時点で、3次元の点群データに基づく見通し判定処理において用いられる基地局設置候補位置を選択する上記の処理を終了する。
ここで、前述の収容効率化を図る処理負担軽減優先の置局・エリア設計の結果(図16)と、上記の収容効率化を図る精度優先の置局・エリア設計の結果(図31)とを比べると、精度優先の置局・エリア設計の結果(図31)では、処理負担軽減優先の置局・エリア設計の結果(図16)とは異なり、点群データに基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局設置候補位置と代表点(例えば、(4)の符号が付された代表点)との組み合わせがより多くなっていることが分かる。
以上説明したように、処理負担軽減優先の見通し判定処理においては、地図見通し判定部41は、いずれかの基地局設置候補位置との間で点群データに基づく見通し判定が行われた代表点については、他の基地局設置候補位置との間での点群データに基づく見通し判定を行わない。また、処理負担軽減優先の見通し判定処理においては、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値以上である場合に、点群データに基づく見通し判定処理を終了する。
このような構成を備えることで、処理負担軽減優先の見通し判定処理においては、地図見通し判定部41は、精度優先の見通し判定処理と比べて、置局・エリア設計処理において処理負担をより軽減させることができる。
一方、以上説明したように、精度優先の見通し判定処理においては、地図見通し判定部41は、いずれかの基地局設置候補位置との間で点群データに基づく見通し判定を行い、かつ、判定結果が「見通し無し」であった代表点については、他の基地局設置候補位置との間での点群データに基づく見通し判定をさらに行うことがある。すなわち、精度優先の見通し判定処理では、1つの代表点に対して、複数の基地局設置候補位置との点群データに基づく見通し判定処理が行われることがある。また、精度優先の見通し判定処理においては、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われ、かつ、判定結果が「見通し有り」であった代表点の割合が予め定められた閾値以上である場合に、点群データに基づく見通し判定処理を終了する。
このような構成を備えることで、精度優先の見通し判定処理においては、地図見通し判定部41は、処理負担軽減優先の見通し判定処理と比べて、置局・エリア設計処理において処理精度をより高くすることができる。
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。前述の第1の実施形態において、基地局設置候補位置と代表点との間の見通しの有無を、両局間で形成されるフレネルゾーンの遮蔽率を考慮して判定する方法について、図19を参照しながら説明した。
前述の通り、第1の実施形態では、3次元見通し判定部42は、例えば、フレネルゾーンfzの複数の断面を重ね合わせる。そして、3次元見通し判定部42は、重ね合わされた断面の面積のうち、点群データの領域が示す割合を遮蔽率として算出する。3次元見通し判定部42は、算出された遮蔽率を所定の閾値と比較することにより、基地局bsと端末局tsとの間の通信可否を判定する構成である。あるいは、3次元見通し判定部42は、重ね合わされた断面に基づいて、基地局bsと端末局tsとの間の見通しの有無を判定することにより、基地局bsと端末局tsとの間の通信可否を判定する構成である。
しかしながら、フレネルゾーンは回転楕円体であることから、対象となる点群データを切り出したり、サイズが異なる複数の円形状断面を重ね合わせたりするためには、複雑な計算を必要とする。これに対し、以下に説明する第2の実施形態における置局・エリア設計支援装置1は、フレネルゾーンをより単純な形状である円形状と見なすことで、見通し判定処理の処理負担を軽減させる。
一般的に、回転楕円体であるフレネルゾーンの円形状断面の半径は、無線通信に用いる電波の周波数が高い場合(例えばミリ波帯等)には、通信距離が百数十[m]であったとしても精々数十[cm]であり、1[m]未満である。さらに、MMSの車両の一般的な走行速度(およそ時速50[km]以上)で、測定対象の物体がMMSから数十[m]程度(例えば50[m]以上)離れた位置に存在していたとしても、点群データの測定間隔は十数[cm]程度である。このように、充分に密な間隔で点群データの取得が可能である。
上記のように、高い周波数帯の電波を用いた無線通信において形成されるフレネルゾーン、及びMMSによる点群データの測定間隔等の観点を考慮すると、第1の実施形態と比べてより簡易な点群データの取得方法及び見通し判定方法が用いられたとしても、十分な見通し判定の判定精度が得られると考えられる。
図32は、フレネルゾーンを円筒形と見なして見通し判定を行う様子を示す模式図である。図32には、基地局bsと、移動局ts(代表点に相当)と、円筒形に見なしたフレネルゾーン(以下、「円筒形フレネルゾーンCz」という。)と、が記載されている。
図32に示されるように、円筒形フレネルゾーンCzの長さ(すなわち、基地局bsと移動局tsとの間の距離)はdであり、円筒形フレネルゾーンCzの垂直断面である円形状断面の半径はrである。なお、半径rは、予め定められた値であってもよいし、基地局bsと移動局tsとの間で本来形成される回転楕円体のフレネルゾーンの円形状断面の最大半径の値等であってもよい。
図33は、フレネルゾーンfzに対し円筒形フレネルゾーンCzを重ね合わせた図である。フレネルゾーンfzのある円形状断面までの、基地局bsからの距離及び移動局tsからの距離をそれぞれd1及びd2とすると、d=d1+d2と表せる。また、第nフレネルゾーン半径r(n)は、無線通信に用いられる電波の波長λの関数であり、以下の(1)式によって表される。
ここで、第1フレネルゾーンでの中央(d1=d2)に当たる断面、すなわち最も大きい円形状断面の半径rは、以下の(2)式のように、より簡単な数式によって表すことができる。
そして、波長λは、以下の(3)式のように、光速c(=3.0×108[m])と、無線通信に用いられる電波の周波数fに関わる関数として表される。そのため、ミリ波帯等、周波数fに応じて円筒形フレネルゾーンCzの半径を変えることは理にかなっていると言える。
なお、本実施形態における置局・エリア設計支援装置1を使用するユーザが、被長に応じて円筒形フレネルゾーンCzでの円形状断面の半径rを設定するようにしてもよい。
このように、回転楕円体であるフレネルゾーンfzを、図32に示されるような円筒形の円筒形フレネルゾーンCzと見なすことで、(見通しを遮蔽する要因となる)点群データを切り出す処理が大幅に簡易化される。
さらに、図33に示されるように、回転楕円体であるフレネルゾーンfzでは場所によって円形状断面のサイズがそれぞれ異なるため、これらサイズの異なる円形状断面の遮蔽部分を重ねる処理は複雑であるが、フレネルゾーンfzを円筒形フレネルゾーンCzと見なすことにより、上記の複雑な処理を、円筒形内に存在する点群データの数をカウントする単純な処理に置き換えることができる。すなわち、重ね合わされた円形状断面の遮蔽部分の面積が予め定められた閾値を超えているか否かを判定する手法を用いるより、円筒形内にある点群データの数が閾値を超えているか否かを判定する手法を用いるほうが、はるかに簡単な見通し判定処理とすることができる。
<第3の実施形態>
前述の第1の実施形態にて説明した見通し判定において、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局の設置候補位置が1つのみである代表点の多くが、点群データに基づく見通し判定によれば見通し無いと判断されるケースも考えられる。
このような課題に対し、以下に説明する第3の実施形態における置局・エリア設計支援装置1は、処理負担軽減優先の見通し判定において、点群データに基づく見通し判定処理の途中であっても、見通しが無いと判定された代表点がある程度の数(あるいは割合)に達したら、見切りをつけて処理を終了させる。そして、置局・エリア設計支援装置1は、処理を終了させるとともに、警告表示(アラート)することによって、他の基地局設置候補位置を点群データに基づく見通し判定処理の対象とするように、ユーザに対して促す。
なお、警告表示(アラート)とは、例えば、「この基地局設置候補位置では、基地局との間で見通しが無い領域が多くなり、端末局の収容範囲が狭くなります。他の基地局設置候補位置で再評価することをお勧めします。」等の文言をユーザに対して通知する表示である。
図34は、ある基地局設置候補位置に対する点群データに基づく見通し判定処理の終了条件を説明するための図である。図34に示されるグラフの横軸は、ある基地局設置候補位置について、点群データに基づく見通し判定処理が実施された代表点の個数Cpを表す。一方、図34に示されるグラフの縦軸は、点群データに基づく見通し判定処理が実施された代表点の個数Cpのうち、見通しが有ると判定された代表点の個数Coを表す。
また、エリア最大化を図る置局・エリア設計を行う場合、かつ、処理負担軽減優先の見通し判定を行う場合において、見通し判定の対象とする代表点の個数をCaとすれば、図34に示されるグラフの横軸であるCp(見通し判定を実施した数)は、見通し判定処理の途中の時点ならばCp<Ca、見通し判定処理の完了時点ならばCp=Caとなる。
また、点群データに基づく見通し判定処理が実施された代表点の個数Cpのうち、見通しが無いと判定された代表点の個数Cnとする。処理負担軽減優先の見通し判定を行う場合、見通しが有ると判定された代表点の個数はCoであるため、見通し判定処理の完了時点において見通し判定処理が実施された数Caは、Ca=Co+Cnと表すことができる。
なお、精度優先の見通し判定を行う場合には、Caは、Ca<Co+Cnと表される。これは、精度優先の見通し判定を行う場合では、同一の代表点に対して複数の基地局設置候補位置との間の見通し判定が実施されることがあるためである。本実施形態においては、一例として処理負担軽減優先の見通し判定を行う場合について説明することとし、すなわち、Ca=Co+Cnの関係が成り立つものとして説明する。
以下、点群データに基づく見通し判定処理の途中時点で、実施される当該見通し判定処理の全体のうち、どの程度の処理が完了しているのかについて考える。前述の通り、点群データに基づく見通し判定処理の全体数はCaである。なお、このCaは、エリア最大化を図る置局・エリア設計を行う場合、かつ、処理負担軽減優先の見通し判定を行う場合においては、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点の総数に相当する。また、前述の通り、点群データに基づく見通し判定処理を実施した数はCpである。
これにより、点群データに基づく見通し判定処理を実施した割合(以下、「達成率」ともいう。)をRp/aとすると、Rp/a=Cp÷Caと表される。そして、点群データに基づく見通し判定処理の完了時点では、Rp/a=100[%]となる。この達成率Rp/aに基づき、図34に示されるグラフの横軸のCpは、Cp=Rp/a×Caと表すこともできる。
一般的に、点群データに基づく見通し判定処理の完了時点、すなわち、Rp/a=100[%]となる前に、見通し判定の判定処理の途中時点で、ある程度の確からしさで判定結果は予測可能である。そこで、点群データに基づく見通し判定において確からしい判定結果が得られる割合を表す閾値をTh0とする。図34に示されるグラフにおいては、横軸のCpの値が0からCaまでの間の途中に、この閾値Th0が存在する。
点群データに基づく見通し判定処理を実施した割合(達成率)Rp/aがTh0以上の割合となった場合、全ての見通し判定処理が完了した時点における、見通し有りと判定された代表点の個数が予測可能である。図34に示されるグラフにおいて、網掛けがなされた範囲が、達成率がTh0以上の割合となった時点を表す。
また、点群データに基づく見通し判定処理の処理途中において見通しが有ると判定された代表点の割合について、許容可能な割合を表す閾値をTh1とする。また、点群データに基づく見通し判定処理の処理途中において見通しが有ると判定された代表点の割合をRo/aとする。
ここで、Ro/a<Th1である場合(すなわち、図34に示されるグラフにおいて濃い網掛けがなされた範囲である場合)、見通しが無いと判定された代表点の個数が多すぎることから、評価対象としている基地局設置候補位置では通信可能エリアが広くならないことが予測される。そのため、置局・エリア設計支援装置1は、当該基地局設置候補位置についての点群データに基づく見通し判定の評価については、評価途中であっても見切りを付けて終了し、他の基地局設置候補位置についての見通し判定処理に移行する。
また、前述の第1の実施形態における処理負担軽減優先の見通し判定処理においては、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値以上である場合に、点群データに基づく見通し判定処理を終了する構成であった。この閾値を、以下Th3とする。
また、達成率Rp/a=Th3(すなわち、点群データに基づく見通し判定処理の終了時点)における、見通しが有ると判定された代表点の割合についての、許容可能な割合を表す閾値をTh2とする。
Ro/a<Th2である場合についても、上記のRo/a<Th1である場合と同様に、見通しが無いと判定された代表点の個数が多すぎることから、評価対象としている基地局設置候補位置では通信可能エリアが広くならないことが分かる。そのため、置局・エリア設計支援装置1は、当該基地局設置候補位置についての点群データに基づく見通し判定の評価については、評価途中であっても見切りを付けて終了し、他の基地局設置候補位置についての見通し判定処理に移行する。
ここで、閾値Th1及びTh2の大小関係は、Th1<Th2とする。この理由は、点群データに基づく見通し判定処理の途中時点において見通しが有ると判定された代表点の割合Ro/pの値はその後の見通し判定処理によってより大きな値になる可能性があるのに対し、点群データに基づく見通し判定処理の完了時点において見通しが有ると判定された代表点の割合Ro/aの値は確定した値であるからである。よって、見通し判定処理の途中時点における閾値Th1を、見通し判定処理の完了時点における閾値Th2より小さくする。
以下、処理負担軽減優先の見通し判定処理の流れについて説明する。図35は、本発明の第3の実施形態における置局・エリア設計支援装置1の処理負担軽減優先の見通し判定における動作を示すフローチャートである。図35のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作は、基本的には前述の第1の実施形態における図2に示されるステップS16の動作を詳細化したものである。
図35に示されるフローチャートのステップS361~ステップS365の処理は、前述の図20に示されるフローチャートのS161~ステップS165の処理と同様であるため、説明を省略する。
3次元見通し判定部42は、ステップS365において判定可否リスト304を更新し、点群データに基づく見通し判定の判定結果を記録した基地局設置候補位置と代表点との組み合わせを地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された組み合わせのリストから削除した後、達成率Rp/aを算出する(ステップS366)。
達成率Rp/aが閾値Th0の値に満たない場合(ステップS366・NO)、ステップS363のループあるいはステップS361に戻り、3次元見通し判定部42は、他の基地局設置候補位置及び他の代表点について、さらに点群データに基づく見通し判定を行う。
一方、達成率Rp/aが閾値Th0の値以上である場合(ステップS366・YES)、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定によって見通しが無いと判定された代表点の割合が多いか否かを確認する(ステップS367)。
具体的には、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定によって見通しが無いと判定された代表点の割合であるRo/pの値が、Ro/p<Th1である(すなわち、見通しが無いと判定された代表点の割合が多い)か、Ro/p≧Th1である(すなわち、見通しが無いと判定された代表点の割合が少ない)か、を確認する。
点群データに基づく見通し判定によって見通しが無いと判定された代表点の割合が多い場合(ステップS367・YES。すなわち、Ro/p<Th1である場合)、現在評価対象としている基地局設置候補位置についての見通し判定処理を終了する。そして、出力部50は、他の基地局設置候補位置を評価対象として点群データに基づく見通し判定処理を行うようにユーザに対して促すための警告表示(アラート)を行う(ステップS370)。以上で、図35のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作が終了する。
一方、点群データに基づく見通し判定によって見通しが無いと判定された代表点の割合が少ない場合(ステップS367・NO。すなわち、Ro/p≧Th1である場合)、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値Th3以上であるか否かを判定する(ステップS368)。
地図情報に基づく見通し判定が行われた代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値Th3未満である場合(ステップS368・NO)、ステップS363あるいはステップS361に戻り、3次元見通し判定部42は、他の基地局設置候補位置及び他の代表点について、さらに点群データに基づく見通し判定を行う。
一方、地図情報に基づく見通し判定が行われた代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値Th3以上である場合(ステップS368・YES)、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定によって見通しが無いと判定された代表点の割合が多いか否かを確認する(ステップS369)。
具体的には、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定によって見通しが無いと判定された代表点の割合であるRo/pの値が、Ro/p<Th2である(すなわち、見通しが無いと判定された代表点の割合が多い)か、Ro/p≧Th2である(すなわち、見通しが無いと判定された代表点の割合が少ない)か、を確認する。
点群データに基づく見通し判定によって見通しが無いと判定された代表点の割合が多い場合(ステップS369・YES。すなわち、Ro/p<Th2である場合)、現在評価対象としている基地局設置候補位置についての見通し判定処理を終了する。そして、出力部50は、他の基地局設置候補位置を評価対象として点群データに基づく見通し判定処理を行うようにユーザに対して促すための警告表示(アラート)を行う(ステップS370)。以上で、図35のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作が終了する。
一方、点群データに基づく見通し判定によって見通しが無いと判定された代表点の割合が少ない場合(ステップS369・NO。すなわち、Ro/p≧Th2である場合)、地図見通し判定部41は、処理負担軽減優先の見通し判定処理を終了する。以上で、図35のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作が終了する。
上記のような構成を備えることにより、本実施形態における置局・エリア設計支援装置1は、広い通信可能エリアを確保できる見込みがない基地局設置候補位置を対象とした点群データに基づく見通し判定処理を、無駄に最後まで実行することなく、処理途中で中止させることができる。これにより、置局・エリア設計支援装置1は、広い通信可能エリアを確保できる見込みがある他の基地局設置候補位置を対象とした点群データに基づく見通し判定処理を、より早く開始することができる。
とくに、本実施形態における置局・エリア設計支援装置1の上記の構成は、エリア最大化を図る置局・エリア設計を行う場合に適した構成であると考えられる。前述の第1の実施形態において図8等を参照しながら説明したように、エリア最大化を図る置局・エリア設計を行う場合には、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された基地局の設置候補位置が1つのみである代表点が優先され、他の代表点より先に見通し判定が行われる。
見通しが有ると判定された基地局の設置候補位置が1つのみであるこれらの代表点が点群データに基づく見通し判定によって見通しが無いと判定された場合には、他の基地局設置候補位置との間においても見通しが有ると判定されることはない。そのため、早期に、当該基地局設置候補位置についての点群データに基づく見通し判定を切り上げて、他の基地局設置候補位置についての点群データに基づく見通し判定をやり直すことが賢明であると言える。
したがって、置局・エリア設計支援装置1の上記の構成は、広い通信可能エリアを確保できる見込みがない基地局設置候補位置を対象とした点群データに基づく見通し判定処理を早期に見切りが付けられるため、前述の通り、エリア最大化を図る置局・エリア設計を行う場合において適していると考えられる。
<第4の実施形態>
以下に説明する第4の実施形態における置局・エリア設計支援装置1は、前述の第3の実施形態における置局・エリア設計支援装置1の構成とは逆に、処理負担軽減優先の見通し判定処理の途中時点で、広い通信可能エリアを確保できる見込みがありそうな(すなわち、多くの代表点との間で見通しが有る)基地局節位候補位置を特定する。そして、置局・エリア設計支援装置1は、特定された基地局節位候補位置に対して、より早期に精度優先処理に切り替えて、点群データに基づく見通し判定処理を開始することができる。
以下、処理負担軽減優先の見通し判定処理の流れについて説明する。図36は、本発明の第4の実施形態における置局・エリア設計支援装置1の処理負担軽減優先の見通し判定における動作を示すフローチャートである。図36のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作は、基本的には前述の第1の実施形態における図2に示されるステップS16の動作を詳細化したものである。
図36に示されるフローチャートのステップS461~ステップS465の処理は、前述の図20に示されるフローチャートのS161~ステップS165の処理と同様であるため、説明を省略する。
3次元見通し判定部42は、ステップS465において判定可否リスト304を更新し、点群データに基づく見通し判定の判定結果を記録した基地局設置候補位置と代表点との組み合わせを地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された組み合わせのリストから削除した後、達成率Rp/aを算出する(ステップS466)。
達成率Rp/aが閾値Th0の値に満たない場合(ステップS466・NO)、ステップS463あるいはステップS461に戻り、3次元見通し判定部42は、他の基地局設置候補位置及び他の代表点について、さらに点群データに基づく見通し判定を行う。
一方、達成率Rp/aが閾値Th0の値以上である場合(ステップS466・YES)、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定によって見通しが無いと判定された代表点の割合が多いか否かを確認する(ステップS467)。
具体的には、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点の割合であるRo/pの値が、Ro/p<Th1’である(すなわち、見通しが有ると判定された代表点の割合が少ない)か、Ro/p≧Th1’である(すなわち、見通しが有ると判定された代表点の割合が多い)か、を確認する。
点群データに基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点の割合が多い場合(ステップS467・YES。すなわち、Ro/p≧Th1’である場合)、精度優先の見通し判定処理に切り替える。以上で、図36のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作が終了する。
一方、点群データに基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点の割合が少ない場合(ステップS467・NO。すなわち、Ro/p<Th1’である場合)、地図見通し判定部41は、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値Th3以上であるか否かを判定する(ステップS468)。
地図情報に基づく見通し判定が行われた代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値Th3未満である場合(ステップS468・NO)、ステップS463あるいはステップS461に戻り、3次元見通し判定部42は、他の基地局設置候補位置及び他の代表点について、さらに点群データに基づく見通し判定を行う。
一方、地図情報に基づく見通し判定が行われた代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値Th3以上である場合(ステップS468・YES)、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点の割合が多いか否かを確認する(ステップS469)。
具体的には、3次元見通し判定部42は、点群データに基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点の割合であるRo/pの値が、Ro/p≧Th2’である(すなわち、見通しが有ると判定された代表点の割合が多い)か、Ro/p<Th2’である(すなわち、見通しが有ると判定された代表点の割合が少ない)か、を確認する。
点群データに基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点の割合が多い場合(ステップS469・YES。すなわち、Ro/p<Th2’である場合)、精度優先の見通し判定処理に切り替える。以上で、図36のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作が終了する。
一方、点群データに基づく見通し判定によって見通しが無いと判定された代表点の割合が少ない場合(ステップS469・NO。すなわち、Ro/p≧Th2’である場合)、地図見通し判定部41は、処理負担軽減優先の見通し判定処理を終了する。以上で、図36のフローチャートが示す置局・エリア設計支援装置1の動作が終了する。
図36に示されるフローチャートにおいて、Th0,Th1’,Th2’,及びTh3の4つ閾値が用いられている。ここで、見通し判定処理を実施したか否かに関する閾値であるTh0及びTh3については、前述の第3の実施形態の図35に示されるフローチャートと同じ閾値が用いられている。一方、各代表点に対する見通し判定処理の結果に関係する閾値であるTh1’及びTh2’については、前述の第3の実施形態の図35に示されるフローチャートとは異なる閾値が用いられている。但し、本実施形態における置局・エリア設計支援装置1が用いられる状況によっては、前述の第3の実施形態の図35に示されるフローチャートとは異なる閾値が用いられても構わない。
以上のような構成を備えることにより、本実施形態における置局・エリア設計支援装置1は、点群データに基づく見通し判定処理の途中時点において、広い通信可能エリアを確保できる見込みがある基地局設置候補位置であるか否かを見極める。そして、置局・エリア設計支援装置1は、広い通信可能エリアを確保できる見込みがある基地局設置候補位置に対する点群データに基づく見通し判定処理を、処理負担軽減優先モードから精度優先モードへより早期に切り替えることができる。
<第5の実施形態>
前述の図3に示される評価対象エリア内において、例えば基地局設置候補位置Aから見て、(5),(8),(9)及び(13)の符号がそれぞれ付された代表点の位置は、およそ同一の方向に存在する。そのため、もし、これらの代表点のうち基地局設置候補位置Aから最も遠い(13)の符号がそれぞれ付された代表点と基地局設置候補位置Aとの間について点群データに基づく見通し判定の結果が「見通し有り」であるならば、(5),(8)及び(9)の符号がそれぞれ付された代表点と基地局設置候補位置Aとの間についても点群データに基づく見通し判定の結果が「見通し有り」であると推定される。なぜならば、(5),(8)及び(9)の符号がそれぞれ付された代表点は、基地局設置候補位置Aと(13)の符号がそれぞれ付された代表点との間に存在するためである。
本実施形態における置局・エリア設計支援装置1は、基地局設置候補位置から同じ方向に存在する複数の代表点について、点群データに基づく見通し判定処理を一部省略することによって、より処理負担軽減を図る置局・エリア設計を行うことができる。
図37及び図38は、本発明の第5の実施形態における置局・エリア設計を説明するための図である。図37は、図3に示される評価対象エリアが、2次元平面上において更に細かく(縦横それぞれ半分の長さの網目に)区切られた様子を表している。例えば、(1)の符号が付された代表点を有する網目は、(1)-1,(1)-2,(1)-3及び(1)-4の符号が付された代表点をそれぞれ有する4つの網目に区切られている。
なお、前述の第2の実施形態と同様に、本実施形態においても回転楕円体のフレネルゾーンの形状を円筒形と見なして考える。
また、図38は、図37における基地局設置候補位置Aから(地図情報に基づく見通し判定によって)見通しが有ると判定された範囲を、斜め情報から見た様子を表したものである。
図38には、基地局設置候補位置Aに設置された基地局Aが示されており、基地局設置候補位置Aは、(5)-1の符号が付された代表点を有する網目の中に位置している。例えば、基地局Aから見て、(1)-4,(1)-3,(2)-4,(4)-1及び(4)-2の符号がそれぞれ付された代表点を有する網目は、およそ同じ方向に存在している。
本実施形態における置局・エリア設計支援装置1は、このように、ある基地局設置候補位置から見て同じ方向に代表点が複数存在する場合、まず、最も遠い代表点と基地局設置候補位置との間で点群データに基づく見通し判定処理を行う。図38に例示される評価対象エリアにおいては、置局・エリア設計支援装置1は、まず基地局設置候補位置Aと(1)-4の符号が付された代表点との間について点群データに基づく見通し判定処理を行う。
基地局設置候補位置Aと(1)-4の符号が付された代表点との間について点群データに基づく見通し判定処理の結果が「見通し有り」であるならば、置局・エリア設計支援装置1は、(1)-3,(2)-4,(4)-1及び(4)-2の符号がそれぞれ付された代表点と基地局設置候補位置Aとの間については点群データに基づく見通し判定処理を行わずに「見通し有り」であると判定する。なぜならば、(1)-3,(2)-4,(4)-1及び(4)-2の符号がそれぞれ付された代表点は、基地局設置候補位置Aから見て(1)-4の符号が付された代表点と同じ方向に存在する代表点であり、かつ、(1)-4の符号が付された代表点より手前側に存在する代表点であるからである。
一方、基地局設置候補位置Aと最も遠い代表点(すなわち、(1)-4の符号が付された代表点)との間について点群データに基づく見通し判定処理の結果が「見通し無し」であるならば、置局・エリア設計支援装置1は、次に、最も近い代表点と基地局設置候補位置との間で点群データに基づく見通し判定処理を行う。図38に例示される評価対象エリアにおいては、置局・エリア設計支援装置1は、次に、(4)-2が付された代表点と基地局設置候補位置との間で点群データに基づく見通し判定処理を行う。
基地局設置候補位置Aと(4)-2の符号が付された代表点との間について点群データに基づく見通し判定処理の結果が「見通し無し」であるならば、置局・エリア設計支援装置1は、(1)-3,(2)-4及び(4)-1の符号がそれぞれ付された代表点と基地局設置候補位置Aとの間については点群データに基づく見通し判定処理を行わずに「見通し無し」であると判定する。
一方、基地局設置候補位置Aと(4)-2の符号が付された代表点との間について点群データに基づく見通し判定処理の結果が「見通し有り」であるならば、置局・エリア設計支援装置1は、次に、中間地点の代表点と基地局設置候補位置との間で点群データに基づく見通し判定処理を行う。図38に例示される評価対象エリアにおいては、置局・エリア設計支援装置1は、次に、(2)-4が付された代表点と基地局設置候補位置との間で点群データに基づく見通し判定処理を行う。
基地局設置候補位置Aと(2)-4の符号が付された代表点との間について点群データに基づく見通し判定処理の結果が「見通し有り」であるならば、置局・エリア設計支援装置1は、(4)-1の符号が付された代表点と基地局設置候補位置Aとの間については点群データに基づく見通し判定処理を行わずに「見通し有り」であると判定する。また、置局・エリア設計支援装置1は、(1)-3の符号が付された代表点と基地局設置候補位置Aとの間について点群データに基づく見通し判定処理を行う。
一方、基地局設置候補位置Aと(2)-4の符号が付された代表点との間について点群データに基づく見通し判定処理の結果が「見通し無し」であるならば、置局・エリア設計支援装置1は、(1)-3の符号が付された代表点と基地局設置候補位置Aとの間については点群データに基づく見通し判定処理を行わずに「見通し無し」であると判定する。また、置局・エリア設計支援装置1は、(4)-1の符号が付された代表点と基地局設置候補位置Aとの間について点群データに基づく見通し判定処理を行う。
このように、本実施形態における置局・エリア設計支援装置1は、ある基地局設置候補位置から見て同一の方向に存在する複数の代表点について、二分探索しながら、基地局設置候補位置との間で見通しが有る代表点と見通しが無い代表点との境目となる位置を特定する。そして、本実施形態における置局・エリア設計支援装置1は、上記の探索において点群データに基づく見通し判定が行われなかった代表点については、他の代表点についての判定結果に基づいて、「見通し有り」又は「見通し無し」と判定する。
なお、本実施形態において、置局・エリア設計支援装置1は、ある基地局設置候補位置から見て同じ方向に代表点が複数存在する場合、まず、最も遠い代表点と基地局設置候補位置との間で点群データに基づく見通し判定処理を行うことで二分探索を開始し、基地局設置候補位置との間で見通しが有る代表点と見通しが無い代表点との境目となる位置を特定する構成であった。但しこの構成に限られるものではなく、例えば、置局・エリア設計支援装置1は、まず、最も近い代表点と基地局設置候補位置との間で点群データに基づく見通し判定処理を行うことで二分探索を開始する構成であってもよい。
すなわち、例えば図38に示される評価対象エリアにおいて、置局・エリア設計支援装置1は、まず,基地局設置候補位置Aと(4)-2の符号が付された代表点との間について点群データに基づく見通し判定処理を行う。そして、見通し判定の結果が「見通し無し」であるならば、置局・エリア設計支援装置1は、(1)-4,(1)-3,(2)-4及び(4)-1の符号がそれぞれ付された代表点と基地局設置候補位置Aとの間については点群データに基づく見通し判定処理を行わずに「見通し無し」であると判定する。なぜならば、同一の方向に存在する複数の代表点のうち最も近い代表点について見通しが無いならば、この最も近い代表点の先の延長線上に存在する各代表点についても見通しが無い可能性が高いことが予測されるからである。
このような構成を備えることで、本実施形態における置局・エリア設計支援装置1は、点群データに基づく見通し判定処理を一部省略することで、より処理負担の軽減を図ることができる。
なお、上記の各実施形態において、基地局と端末局とが行う無線通信として、ミリ波無線を一例として示していたが、ミリ波無線通信以外の地上波デジタル通信、衛星電波による通信、UHF(Ultra High Frequency)を用いた通信であってもよい。
上述した実施形態によれば、置局設計支援装置は、取得部と、第1推定部と、決定部と、第2推定部と、終了制御部とを備える。例えば、置局設計支援装置は、実施形態における置局・エリア設計支援装置1であり、取得部は、実施形態における基地局候補位置選択部202及びエリア分割部14であり、第1推定部及び決定部は、実施形態における地図見通し判定部41であり、第2推定部及び終了制御部は、実施形態における3次元見通し判定部42である。
取得部は、対象エリアにおける無線基地局の候補位置と、網目状に区切られた対象エリアの各網目において移動局が存在しうる位置を代表する代表点とを取得する。例えば、対象エリアは、実施形態における評価対象エリアであり、無線基地局は、実施形態における基地局であり、移動局は、実施形態における端末局である。
第1推定部は、無線基地局の候補位置と代表点の各々との間の通信可否を、対象エリアに存在する物体の位置を示す第1情報に基づいて推定する。例えば、候補位置は、実施形態における基地局設置候補位置であり、物体の位置は、実施形態における地図内の建造物等の遮蔽物(の例えば外郭)であり、第1情報は、実施形態における地図・エリア情報302である。
決定部は、第1推定部によって通信可能と推定された無線基地局の候補位置と代表点との組み合わせのうち、第1情報より情報量の多い第2情報に基づく通信可否の推定処理をさらに行う組み合わせを決定する。例えば、第2情報量は、実施形態における点群データであり、通信可否の推定処理は、実施形態における点群データに基づく見通し判定処理である。
第2推定部は、決定部によって決定された組み合わせである無線基地局の候補位置と代表点の各々との間の通信可否を、第2情報に基づいて推定する。
終了制御部は、指定された置局設計方法ごとに定められたルールに従って、第2推定部による推定処理を終了させる。例えば、置局設計方法は、実施形態における処理負担軽減モード及び精度優先モード等の処理モードであり、置局設計方法ごとに定められたルールとは、実施形態における、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定がさらに行われた代表点の割合が予め定められた閾値以上である場合に地図見通し判定部41が処理負担軽減優先の見通し判定処理を終了するというルール(例えば、図20に示されるフローチャートのステップS166における判定ルール)、及び、地図情報に基づく見通し判定によって見通しが有ると判定された代表点のうち、点群データに基づく見通し判定によっても同様に見通しが有ると判定された代表点の割合が予め定められた閾値以上である場合に地図見通し判定部41が精度優先の見通し判定処理を終了するというルール(例えば、図21に示されるフローチャートのステップS177における判定ルール)である。
なお、終了制御部は、決定部によって決定された組み合わせのうち、第2推定ステップによって通信可否が推定された組み合わせの割合が所定の割合に達した場合に、推定処理を終了させるようにしてもよい。例えば、所定の割合は、実施形態における閾値Th3に相当する割合である。
なお、終了制御部は、決定部によって決定された組み合わせのうち、第2推定ステップによって通信可能であると推定された組み合わせの割合が所定の割合に達した場合に、推定処理を終了させるようにしてもよい。
なお、第2推定部は、無線基地局の候補位置と代表点の各々との間に形成されるフレネルゾーンを近似する円筒形の空間に含まれる第2情報の量に基づいて通信可否を推定するようにしてもよい。例えば、フレネルゾーンは、実施形態におけるフレネルゾーンfzであり、円筒形の空間は、実施形態における円筒形フレネルゾーンCzである。
なお、第2推定部による推定処理が行われている途中で、第2推定部によって通信可否が推定された組み合わせのうち、第2推定部によって通信不可能であると推定された組み合わせの割合が所定の割合に達した場合に、警告を示す情報を出力するようにしてもよい。例えば、所定の割合は、実施形態における閾値Th1に相当する割合及び閾値Th2に相当する割合であり、警告を示す情報は、実施形態における警告表示(アラート)である。
なお、第2推定部は、推定処理を行っている途中において、通信可否の推定を行った組み合わせのうち、通信可能であると推定された組み合わせの割合が所定の割合に達した場合に、より推定精度の高い推定方法に切り替えて、以降の推定処理を行ってもよい。例えば、所定の割合は、実施形態における閾値Th1’に相当する割合及び閾値Th2’に相当する割合であり、より推定精度の高い推定方法は、実施形態における精度優先モードでの見通し判定である。
なお、第2推定部は、無線基地局の候補位置から同一の方向に複数の代表点が存在し、無線基地局の候補位置と、代表点のうち無線基地局の候補位置から最も遠い位置に存在する代表点と、の間が通信可能であると推定された場合には、同一の方向に存在する他の代表点と無線基地局の候補位置との間についても通信可能であると推定するようにしてもよい。
なお、第1情報は、2次元の地図を示す地図情報であってもよく、第2情報は地図内に存在する物体の表面の位置を示す3次元の点群データであってもよい。
上述した各実施形態における置局・エリア設計支援装置1をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。