JP7583534B2 - 可動部品固定用接着剤組成物、光学部品、電子部品、及び、電子モジュール - Google Patents
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Description
このような接着剤組成物として、例えば、特許文献1には、特定のシリコーン系化合物を組み合わせたシリコーン組成物が開示されており、特許文献2には、アミノグリシジルエーテル、アルケニル基を有するフェノール系硬化剤及びトリアジン骨格を有するチオール化合物を組み合わせた液状エポキシ樹脂組成物が開示されている。しかしながら、従来の接着剤組成物は、仮固定時の接着性に劣るものであったり、硬化収縮性が高かったりすることで、可動部品に位置ずれを生じさせることがあるという問題があった。
また、光学部品や電子部品に対するダメージを低減するため、接着剤組成物には低温での加熱により充分に硬化させることができるものが求められていた。
以下に本発明を詳述する。
上記硬化性樹脂は、エポキシ基を有さないラジカル重合性化合物と、ラジカル重合性基を有さないエポキシ化合物と、エポキシ基とラジカル重合性基とを有する化合物とを含む。
なお、本明細書において上記「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味し、上記「(メタ)アクリル化合物」は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を意味し、上記「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味する。
上記1分子中にビニル基を1つ有する環状アミド化合物を含むことにより、得られる可動部品固定用接着剤組成物が光硬化時の接着性により優れるものとなり、可動部品の位置ずれを防止する効果により優れるものとなる。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記「エポキシ(メタ)アクリレート」とは、エポキシ化合物中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
なお、本明細書において上記「部分(メタ)アクリル変性エポキシ化合物」は、1分子中に2以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる、1分子中に1以上のエポキシ基と1以上の(メタ)アクリロイル基とを有する化合物を意味する。
なお、本明細書において上記「ラジカル重合性基を有する化合物の合計の含有量」は、上記エポキシ基を有さないラジカル重合性化合物と、上記エポキシ基とラジカル重合性基とを有する化合物との合計の含有量を意味する。
上記光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤が好適に用いられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、具体的には例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-1-ブタノン、2-(ジメチルアミノ)-2-((4-メチルフェニル)メチル)-1-(4-(4-モルホリニル)フェニル)-1-ブタノン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、1-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、1-(4-(フェニルチオ)フェニル)-1,2-オクタンジオン2-(O-ベンゾイルオキシム)、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等が挙げられる。
上記熱重合開始剤としては、熱ラジカル重合開始剤が好適に用いられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、アゾ基を介してポリアルキレンオキサイドやポリジメチルシロキサン等のユニットが複数結合した構造を有するものが挙げられる。
上記アゾ基を介してポリアルキレンオキサイド等のユニットが複数結合した構造を有する高分子アゾ化合物としては、ポリエチレンオキサイド構造を有するものが好ましい。
上記アゾ化合物としては、具体的には例えば、4,4’-アゾビス(4-シアノペンタン酸)とポリアルキレングリコールの重縮合物や、4,4’-アゾビス(4-シアノペンタン酸)と末端アミノ基を有するポリジメチルシロキサンの重縮合物等が挙げられる。
上記熱硬化剤は、開始領域温度の最も低い値が80℃以下である熱硬化剤を含む。上記開始領域温度の最も低い値が80℃以下の熱硬化剤を用いることにより、本発明の可動部品固定用接着剤組成物は、低温硬化性に優れるものとなる。上記熱硬化剤は、開始領域温度の最も低い値が79℃以下であることが好ましく、78℃以下であることがより好ましい。
また、保存安定性の観点から、上記熱硬化剤は、開始領域温度の最も低い値が70℃以上であることが好ましい。
なお、上記「開始領域温度の最も低い値」は、示差走査熱量測定(DSC)を用いて、ビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部と上記熱硬化剤を5重量部とを混ぜ、5℃/分で昇温した時の反応開始温度として測定することができる。
上記イミダゾール系硬化剤としては、例えば、2-メチルイミダゾール(開始領域温度76℃~92℃)、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール(開始領域温度79℃~106℃)等が挙げられる。
上記無機充填剤としては、例えば、シリカ、タルク、ガラスビーズ、石綿、石膏、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、モンモリロナイト、セリサイト、活性白土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素、硫酸バリウム、珪酸カルシウム等が挙げられる。
上記有機充填剤としては、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。
なかでも、上記充填剤は、表面がメチル処理されたシリカを含むことが好ましい。上記充填剤として上記表面がメチル処理されたシリカを用いることにより、得られる可動部品固定用接着剤組成物が接着性に優れ、かつ、後述するチクソトロピックインデックスを容易に調整できるものとなる。
上記遮光剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記三菱マテリアル社製のチタンブラックとしては、例えば、12S、13M、13M-C、13R-N、14M-C等が挙げられる。
上記赤穂化成社製のチタンブラックとしては、例えば、ティラックD等が挙げられる。
また、上記チタンブラックの体積抵抗の好ましい下限は0.5Ω・cm、好ましい上限は3Ω・cmであり、より好ましい下限は1Ω・cm、より好ましい上限は2.5Ω・cmである。
なお、上記遮光剤の一次粒子径は、NICOMP 380ZLS(PARTICLE SIZING SYSTEMS社製)を用いて、上記遮光剤を溶媒(水、有機溶媒等)に分散させて測定することができる。
上記粘度調整剤としては、例えば、ヒュームドシリカや層状ケイ酸塩等が挙げられる。
上記粘度調整剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記ハロヒドリン化合物としては、例えば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン等が挙げられる。
上記ハロゲン化合物としては、例えば、1,2-ジクロロエタン、1,3-ジクロロプロパン等が挙げられる。
上記イソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
上記ビスアクリルアミド化合物としては、例えば、N,N’-メチレンビスアクリルアミド、N,N’-エチレンビスアクリルアミド等が挙げられる。
上記尿素化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素等が挙げられる。
上記グアニジン化合物としては、例えば、グアニジン、ジグアニド等が挙げられる。
上記ジカルボン酸化合物としては、例えば、シュウ酸、アジピン酸等が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸化合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸エステル化合物としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸-2-エチルヘキシル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ブチル等が挙げられる。
上記アルデヒド化合物としては、例えば、グリオキサール、グルタルアルデヒド、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド、アジピンアルデヒド、フタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等が挙げられる。
これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。また、これらの架橋剤は、必要であれば、水やアルコールなどの有機溶媒に溶かして使用することもできる。
上記ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン等が挙げられる。
上記アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げられる。
上記芳香族炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
上記エステル類としては、例えば、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、ブタン酸メチル、ブタン酸エチル、ブタン酸ブチル、ペンタン酸メチル、ペンタン酸エチル、ペンタン酸ブチル、ヘキサン酸メチル、ヘキサン酸エチル、ヘキサン酸ブチル、酢酸2-エチルヘキシル、酪酸2-エチルヘキシル等が挙げられる。
上記混合機としては、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等が挙げられる。
なお、本明細書において上記「チクソトロピックインデックス」は、E型粘度計を用いて25℃、0.5rpmの条件で測定した粘度を、25℃、5.0rpmの条件で測定した粘度で除した値を意味する。
また、上記硬化収縮率の好ましい下限は特にないが、実質的な下限は1%である。
なお、本明細書において上記「硬化収縮率」は、硬化前の可動部品固定用接着剤組成物の25℃における比重をGA、可動部品固定用接着剤組成物の硬化物の25℃における比重をGBとしたとき、下記式により算出される値である。
硬化収縮率(%)=((GB-GA)/GB)×100
また、上記比重の測定に用いる硬化物は、可動部品固定用接着剤組成物に波長365nmの紫外線を1000mJ/cm2照射した後、80℃で1時間加熱することにより得ることができる。
上記金属部を構成する金属としては、例えば、銅、ニッケル等が挙げられる。
上記非金属部を構成する非金属としては、例えば、ポリアミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリカーボネート、LCP(液晶ポリマー)、セラミックス等が挙げられる。
上記「位置合わせ工程」としては、例えば、カメラモジュールにおいては、アクティブアライメント工程等が挙げられる。
更に、本発明の光学部品又は本発明の電子部品を有する電子モジュールもまた、本発明の1つである。
上記カメラモジュールとしては、具体的には例えば、基板とCCDやCMOS等の撮像素子との間等に本発明の可動部品固定用接着剤組成物の硬化物を有するものが挙げられる。
表1、2に記載された配合比に従い、各材料を、混合機にて混合して実施例1~14、比較例1~3の可動部品固定用接着剤組成物を得た。混合機としては、ARE-310(シンキー社製)を用いた。
なお、表1、2中、「UVACURE 1561」は、部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂を約50重量%、ビスフェノールA型エポキシアクリレートを約25重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を約25重量%含有する混合物(ラジカル重合性基を有する化合物の含有割合約75重量%)である。
得られた各可動部品固定用接着剤組成物について、E型粘度計(BROOK FIELD社製、「DV-III」)を用いて、25℃、0.5rpmの条件、及び、25℃、5.0rpmの条件で粘度を測定した。25℃、0.5rpmの条件で測定した粘度を25℃、5.0rpmの条件で測定した粘度で除することによりチクソトロピックインデックスを算出した。結果を表1、2に示した。
実施例及び比較例で得られた可動部品固定用接着剤組成物について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
実施例及び比較例で得られた各可動部品固定用接着剤組成物について、製造直後の初期粘度と、25℃で24時間保管したときの粘度とを測定し、(25℃、24時間保管後の粘度)/(初期粘度)を粘度変化率として導出した。
粘度変化率が2以下であったものを「○」、2を超えたものを「×」として保存安定性を評価した。
なお、可動部品固定用接着剤組成物の粘度は、E型粘度計(BROOK FIELD社製、「DV-III」)を用い、25℃において回転速度1.0rpmの条件で測定した。
実施例及び比較例で得られた各可動部品固定用接着剤組成物について、1000mJ/cm2の紫外線(波長365nm)を照射した後、80℃で1時間加熱することにより、長さ15mm、幅15mm、厚さ2mmの硬化物を得た。硬化前の接着剤組成物の25℃における比重、及び、可動部品固定用接着剤組成物の硬化物の25℃における比重を測定し、上述した式により硬化収縮率を算出した。
硬化収縮率が3%以下であった場合を「○」、3%を超え3.5%以下であった場合を「△」、3.5%を超えた場合を「×」として、低硬化収縮性を評価した。
基材として、長さ100mm、幅25mm、厚さ2.0mmの液晶ポリマー(日本テストパネル社製、「スミカスーパーLCP E4008」)に実施例及び比較例で得られた各可動部品固定用接着剤組成物を塗布し、シリコンウェハー基板(長さ2mm、幅2mm、厚さ0.7mm)を重ねた。次いで、1000mJ/cm2の紫外線(波長365nm)を照射して可動部品固定用接着剤組成物を光硬化させ、試験片を得た。得られた試験片について、ダイシェアテスターを用いて、300μm/sの速度で25℃におけるダイシェア強度を測定した。ダイシェアテスターとしては、ボンドテスターDAGE4000(NORDSON DAGE社製)を用いた。
ダイシェア強度が1N以上であった場合を「○」、1N未満であった場合を「×」として接着性を評価した。
基材として、長さ100mm、幅25mm、厚さ2.0mmの液晶ポリマー(日本テストパネル社製、「スミカスーパーLCP E4008」)に実施例及び比較例で得られた各可動部品固定用接着剤組成物を塗布し、シリコンウェハー基板(長さ2mm、幅2mm、厚さ0.7mm)を重ねた。次いで、1000mJ/cm2の紫外線(波長365nm)を照射した後、80℃で1時間加熱することにより可動部品固定用接着剤組成物を硬化させ、試験片を得た。得られた試験片について、ダイシェアテスターを用いて、300μm/sの速度で25℃におけるダイシェア強度を測定した。ダイシェアテスターとしては、ボンドテスターDAGE4000(NORDSON DAGE社製)を用いた。
ダイシェア強度が100N以上であった場合を「○」、100N未満であった場合を「×」として低温での熱硬化性を評価した。
Claims (12)
- 硬化性樹脂と、光ラジカル重合開始剤と、熱エポキシ硬化剤とを含有し、
前記硬化性樹脂は、エポキシ基を有さないラジカル重合性化合物と、ラジカル重合性基を有さないエポキシ化合物と、エポキシ基とラジカル重合性基とを有する化合物とを含み、
前記エポキシ基を有さないラジカル重合性化合物は、1分子中にビニル基を1つ有する化合物を含み、
前記硬化性樹脂100重量部中における前記エポキシ基を有さないラジカル重合性化合物と前記エポキシ基とラジカル重合性基とを有する化合物との合計の含有量が45重量部以上90重量部以下であり、
前記熱エポキシ硬化剤は、開始領域温度の最も低い値が80℃以下である熱エポキシ硬化剤を含む
ことを特徴とする光学部品又は電子部品固定用接着剤組成物。 - 前記エポキシ基を有さないラジカル重合性化合物は、1分子中にビニル基を1つ有する環状アミド化合物を含む請求項1記載の光学部品又は電子部品固定用接着剤組成物。
- 前記1分子中にビニル基を1つ有する環状アミド化合物は、N-ビニル-2-ピロリドン及び/又はN-ビニル-ε-カプロラクタムである請求項2記載の光学部品又は電子部品固定用接着剤組成物。
- 前記開始領域温度の最も低い値が80℃以下である熱エポキシ硬化剤は、イミダゾール系硬化剤を含む請求項1、2又は3記載の光学部品又は電子部品固定用接着剤組成物。
- 充填剤を含有する請求項1、2、3又は4記載の光学部品又は電子部品固定用接着剤組成物。
- 前記充填剤は、表面がメチル処理されたシリカを含む請求項5記載の光学部品又は電子部品固定用接着剤組成物。
- 前記充填剤の含有量が、前記硬化性樹脂100重量部に対して、5重量部以上50重量部以下である請求項5又は6記載の光学部品又は電子部品固定用接着剤組成物。
- 遮光剤を含有する請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の光学部品又は電子部品固定用接着剤組成物。
- チクソトロピックインデックスが3.0以上7.0以下である請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の光学部品又は電子部品固定用接着剤組成物。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の光学部品又は電子部品固定用接着剤組成物の硬化物を有する光学部品。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の光学部品又は電子部品固定用接着剤組成物の硬化物を有する電子部品。
- 請求項10記載の光学部品又は請求項11記載の電子部品を有する電子モジュール。
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