JP7588471B2 - きのこエキスの製造方法 - Google Patents
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Description
しかしこれらの技術で得られるきのこエキスは、必ずしも十分な旨味を有するものではなかった。そこで、より強い旨味を有するきのこエキスの製造方法が求められていた。
(1)下記工程1及び2を含むことを特徴とするきのこエキスの製造方法。
工程1:きのこを、50~80℃の水を用いて抽出する工程
工程2:工程1で得られたエキスをAMPデアミナーゼ処理する工程、
(2)工程1において、プロテアーゼ処理を行う上記(1)に記載のきのこエキスの製造方法、
から成っている。
工程1は、きのこを、50~80℃の水を用いて抽出(以下「水抽出」ともいう)する工程である。水としては、きのこからエキスを抽出できるものであれば特に制限は無いが、例えば、蒸留水、イオン交換水、逆浸透膜処理水、限外ろ過膜処理水等の精製水、水道水等の飲料水等が挙げられる。
工程2は、工程1で得られたエキスをAMPデアミナーゼ処理する工程である。AMPデアミナーゼとしては、例えば、Aspergillus属等の微生物由来のAMPデアミナーゼ、動物由来のAMPデアミナーゼ等が挙げられ、いずれも用いることができる。
(1)実施例1
(1‐1)エキス抽出工程
ステンレスビーカーに、冷凍ブナシメジ(子実体の全体;そのままの形状のもの)1000g、水850gを入れ、デジタル撹拌機(型式:TORNADO;AS ONE CORPORTION社製)を用いて撹拌しながら加熱し、60℃で120分間の水抽出を行い、エキスを得た。
得られたエキスを100メッシュの篩で濾過することで固液を分離し、さらに、篩を通過しなかった固形分を手で圧搾することでさらにエキスを回収した。
固液分離後のエキスを、減圧濃縮機(型式:ロータリーエバポレーター N-1000S;東京理化器械社製)を用いて固形分含有量25質量%になるまで濃縮した。
ステンレスビーカーに、濃縮エキス150g、AMPデアミナーゼ(商品名:デアミザイムG;天野エンザイム社製)0.25gを入れ、デジタル撹拌機(型式:TORNADO;AS ONE CORPORTION社製)を用いて撹拌しながら加熱し、55℃で30分間、AMPデアミナーゼ処理を行った。その後、95℃に昇温してAMPデアミナーゼを失活させ、ブナシメジエキス(実施例品1)を得た。
(2‐1)エキス抽出工程
ステンレスビーカーに、冷凍ブナシメジ(子実体の全体;そのままの形状のもの)1000g、プロテアーゼ(商品名:ブロメラインF;天野エンザイム社製)0.5g、水850gを入れ、デジタル撹拌機(型式:TORNADO;AS ONE CORPORTION社製)を用いて撹拌しながら加熱し、60℃で120分間の水抽出を行った。その後、95℃に昇温してプロテアーゼを失活させた。
得られたエキスについて、実施例1の固液分離工程、濃縮工程、AMPデアミナーゼ処理工程と同様の操作を行い、ブナシメジエキス(実施例品2)を得た。
実施例2において、水抽出時の温度を60℃に代えて70℃にした以外は、実施例2と同様の操作を行い、ブナシメジエキス(実施例品3)を得た。
実施例2において、水抽出時の温度を60℃に代えて55℃にした以外は、実施例2と同様の操作を行い、ブナシメジエキス(実施例品4)を得た。
実施例2において、水抽出時の温度を60℃に代えて50℃にした以外は、実施例2と同様の操作を行い、ブナシメジエキス(実施例品5)を得た。
実施例2において、水抽出時の温度を60℃に代えて75℃にした以外は、実施例2と同様の操作を行い、ブナシメジエキス(実施例品6)を得た。
実施例2において、水抽出時の温度を60℃に代えて80℃にした以外は、実施例2と同様の操作を行い、ブナシメジエキス(実施例品7)を得た。
実施例2において、水抽出時の温度を60℃に代えて45℃にした以外は、実施例2と同様の操作を行い、ブナシメジエキス(比較例品1)を得た。
実施例2において、水抽出時の温度を60℃に代えて85℃にした以外は、実施例2と同様の操作を行い、ブナシメジエキス(比較例品2)を得た。
実施例2において、AMPデアミナーゼ処理を行わなかった以外は、実施例2と同様の操作を行い、ブナシメジエキス(比較例品3)を得た。
(11‐1)エキス抽出工程
ステンレスビーカーに、冷凍ブナシメジ(子実体の全体;そのままの形状のもの)1000g、水850gを入れ、デジタル撹拌機(型式:TORNADO;AS ONE CORPORTION社製)を用いて撹拌しながら加熱し、95℃で60分間の水抽出を行い、エキスを得た。
得られたエキスについて、実施例1の固液分離工程、濃縮工程と同様の操作を行い、ブナシメジエキス(対照品)を得た。
得られたブナシメジエキス(実施例品1~7、比較例品1~3、対照品)について、各エキス5gをお湯95gで希釈したものを喫食し、官能評価試験を行った。試験では、表1に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い、評価点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表2に示す。
◎:平均点3.5以上
〇:平均点2.5以上、3.5未満
△:平均点1.5以上、2.5未満
×:平均点1.5未満
(1)実施例8
(1‐1)エキス抽出工程
ステンレスビーカーに、冷凍シイタケ(子実体の全体;そのままの形状のもの)1000g、プロテアーゼ(商品名:ブロメラインF;天野エンザイム社製)0.5g、水850gを入れ、デジタル撹拌機(型式:TORNADO;AS ONE CORPORTION社製)を用いて撹拌しながら加熱し、60℃で120分間の水抽出を行った。その後、95℃に昇温してプロテアーゼを失活させた。
得られたエキスを100メッシュの篩で濾過することで固液を分離し、さらに、篩を通過しなかった固形分を手で圧搾することでさらにエキスを回収した。
固液分離後のエキスを、減圧濃縮機(型式:ロータリーエバポレーター N-1000S;東京理化器械社製)を用いて固形分含有量25質量%になるまで濃縮した。
ステンレスビーカーに、濃縮エキス150g、AMPデアミナーゼ(商品名:デアミザイムG;天野エンザイム社製)0.25gを入れ、デジタル撹拌機(型式:TORNADO;AS ONE CORPORTION社製)を用いて撹拌しながら加熱し、55℃で30分間、AMPデアミナーゼ処理を行った。その後、95℃に昇温してAMPデアミナーゼを失活させ、シイタケエキス(実施例品8)を得た。
実施例8において、冷凍シイタケ(子実体の全体;そのままの形状のもの)1000gを冷凍エリンギ1000g(子実体の全体;1cm幅に細断したもの)にした以外は、実施例8と同様の操作を行い、エリンギエキス(実施例品9)を得た。
実施例8において、冷凍シイタケ(子実体の全体;そのままの形状のもの)1000gを冷凍ホンシメジ(子実体の全体;そのままの形状のもの)1000gにした以外は、実施例8と同様の操作を行い、ホンシメジエキス(実施例品10)を得た。
実施例8において、冷凍シイタケ(子実体の全体;そのままの形状のもの)1000gを冷凍マイタケ(子実体の全体;適宜の大きさに手で割いたもの)1000gにした以外は、実施例8と同様の操作を行い、マイタケエキス(実施例品11)を得た。
(5‐1)エキス抽出工程
ステンレスビーカーに、冷凍シイタケ(子実体の全体;そのままの形状のもの)1000g、水850gを入れ、デジタル撹拌機(型式:TORNADO;AS ONE CORPORTION社製)を用いて撹拌しながら加熱し、95℃で60分間の水抽出を行い、エキスを得た。
得られたエキスについて、実施例8の固液分離工程、濃縮工程と同様の操作を行い、シイタケエキス(対照品)を得た。
(6‐1)エキス抽出工程
ステンレスビーカーに、冷凍エリンギ1000g(子実体の全体;1cm幅に細断したもの)1000g、水850gを入れ、デジタル撹拌機(型式:TORNADO;AS ONE CORPORTION社製)を用いて撹拌しながら加熱し、95℃で60分間の水抽出を行い、エキスを得た。
得られたエキスについて、実施例9の固液分離工程、濃縮工程と同様の操作を行い、エリンギエキス(対照品)を得た。
(7‐1)エキス抽出工程
ステンレスビーカーに、冷凍ホンシメジ(子実体の全体;そのままの形状のもの)1000g、水850gを入れ、デジタル撹拌機(型式:TORNADO;AS ONE CORPORTION社製)を用いて撹拌しながら加熱し、95℃で60分間の水抽出を行い、エキスを得た。
得られたエキスについて、実施例10の固液分離工程、濃縮工程と同様の操作を行い、ホンシメジエキス(対照品)を得た。
(8‐1)エキス抽出工程
ステンレスビーカーに、冷凍マイタケ(子実体の全体;適宜の大きさに手で割いたもの)1000g、水850gを入れ、デジタル撹拌機(型式:TORNADO;AS ONE CORPORTION社製)を用いて撹拌しながら加熱し、95℃で60分間の水抽出を行い、エキスを得た。
得られたエキスについて、実施例11の固液分離工程、濃縮工程と同様の操作を行い、マイタケエキス(対照品)を得た。
得られたシイタケエキス、エリンギエキス、ホンシメジエキス、マイタケエキス(実施例品8~11、それらに対応する対照品)について、各エキス5gをお湯95gで希釈したものを喫食し、官能評価試験を行った。試験では、表3に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い、評価点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表4に示す。なお評価は、各実施例品と、それらに対応する対照品を比較した。
◎:平均点3.5以上
〇:平均点2.5以上、3.5未満
△:平均点1.5以上、2.5未満
×:平均点1.5未満
(1)実施例12
(1‐1)エキス抽出工程
ステンレスビーカーに、冷凍ブナシメジ(子実体の全体;そのままの形状のもの)1000g、プロテアーゼ(商品名:ブロメラインF;天野エンザイム社製)0.5g、水850gを入れ、デジタル撹拌機(型式:TORNADO;AS ONE CORPORTION社製)を用いて撹拌しながら加熱し、60℃で120分間の水抽出を行った。その後、95℃に昇温してプロテアーゼを失活させた。
得られたエキスを100メッシュの篩で濾過することで固液を分離し、さらに、篩を通過しなかった固形分を手で圧搾することでさらにエキスを回収した。
固液分離後のエキスを、減圧濃縮機(型式:ロータリーエバポレーター N‐1000S;東京理化器械社製)を用いて固形分含有量25質量%になるまで濃縮した。
ステンレスビーカーに、濃縮エキス150g、AMPデアミナーゼ(商品名:デアミザイムG;天野エンザイム社製)0.25gを入れ、デジタル撹拌機(型式:TORNADO;AS ONE CORPORTION社製)を用いて撹拌しながら加熱し、55℃で30分間、AMPデアミナーゼ処理を行った。その後、95℃に昇温してAMPデアミナーゼを失活させた。
AMPデアミナーゼ処理後のエキス170gに、賦形剤としてデキストリン(商品名:サンデック#100;三和澱粉工業社製)47gを添加し、スプレードライヤー(型式:L‐8i;大川原化工機社製)を用いて、噴霧乾燥(送風温度140℃;排風出口温度90℃)し、粉末状のブナシメジエキス(実施例品12;きのこエキス固形分含有量50質量%)を得た。
実施例12において、水抽出時の温度を60℃に代えて45℃にした以外は、実施例12と同様の操作を行い、粉末状のブナシメジエキス(比較例品4;きのこエキス固形分含有量50質量%)を得た。
実施例12において、水抽出時の温度を60℃に代えて85℃にした以外は、実施例12と同様の操作を行い、粉末状のブナシメジエキス(比較例品5;きのこエキス固形分含有量50質量%)を得た。
実施例12において、AMPデアミナーゼ処理を行わなかった以外は、実施例12と同様の操作を行い、粉末状のブナシメジエキス(比較例品6;きのこエキス固形分含有量50質量%)を得た。
(1)ラーメンスープの風味増強効果についての官能評価試験
ラーメンスープの素(商品名:シャンファン塩ラーメンスープの素;理研ビタミン社製)66gとお湯600gを混合し、ラーメンスープを得た。200mL容ビーカーに、該ラーメンスープ100g、ブナシメジエキス(実施例品12又は比較例品4~6のいずれか)0.15gを添加してスパチュラで30秒間撹拌し、試験区1~4とした。これらのラーメンスープについて風味増強効果を評価するため、何ら添加していないラーメンスープを風味の基準(対照)とし、官能試験を行った。
試験では、表5に示す評価基準に従い10名のパネラーで先味、中味、後味について評価を行い、評価点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表6に示す。なお、表5において、先味とは口に入れたときに最初に感じる風味をいい、中味とは先味に続いて感じる風味をいい、後味とは最後に感じる風味をいう。
〇:平均点2.5以上
△:平均点1.5以上、2.5未満
×:平均点1.5未満
即席わかめスープ(商品名:焙煎ごまスープ;理研ビタミン社製)1袋分(9.8g)とお湯180gを混合し、わかめスープを得た。該わかめスープに、ブナシメジエキス(実施例品12又は比較例品4~6のいずれか)0.2gを添加してスパチュラで30秒間撹拌し、試験区5~8とした。このわかめスープについて風味増強効果を評価するため、何ら添加していないわかめスープを風味の基準(対照)とし、官能試験を行った。
試験では、表7に示す評価基準に従い10名のパネラーで先味、中味、後味について評価を行い、評価点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表8に示す。なお、表7において、先味とは口に入れたときに最初に感じる風味をいい、中味とは先味に続いて感じる風味をいい、後味とは最後に感じる風味をいう。
〇:平均点2.5以上
△:平均点1.5以上、2.5未満
×:平均点1.5未満
200mL容ビーカーに、ドレッシング(商品名:リケンサラダデュオ ごまわさびドレッシング;理研ビタミン社製)100g、ブナシメジエキス(実施例品12又は比較例品4~6のいずれか)0.1gを添加してスパチュラで30秒間撹拌し、試験区9~12とした。このドレッシングについて風味増強効果を評価するため、何ら添加していないドレッシングを風味の基準(対照)とし、官能試験を行った。
試験では、表9に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い、評価点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表10に示す。なお、表9において、先味とは口に入れたときに最初に感じる風味をいい、中味とは先味に続いて感じる風味をいい、後味とは最後に感じる風味をいう。
〇:平均点2.5以上
△:平均点1.5以上、2.5未満
×:平均点1.5未満
1000mL容ビニール袋に、ポテトスナック菓子(商品名:ピザポテト;カルビー社製)100g、ブナシメジエキス(実施例品12又は比較例品4~6のいずれか)0.1gを入れて手で持ち、30秒間均一になるように混合し、試験区13~16とした。このポテトスナック菓子について風味増強効果を評価するため、何ら添加していないポテトスナック菓子を風味の基準(対照)とし、官能試験を行った。
試験では、表11に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い、評価点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表12に示す。なお、表11において、先味とは口に入れたときに最初に感じる風味をいい、中味とは先味に続いて感じる風味をいい、後味とは最後に感じる風味をいう。
〇:平均点2.5以上
△:平均点1.5以上、2.5未満
×:平均点1.5未満
Claims (2)
- 下記工程1及び2を含むことを特徴とするきのこエキスの製造方法。
工程1:きのこ(ただし、ヒラタケ属のきのこを除く)を、50~80℃の水を用いて抽出し、該水抽出時にプロテアーゼ処理を行う工程
工程2:工程1で得られたエキスをAMPデアミナーゼ処理する工程 - きのこが、ブナシメジ、シイタケ、ホンシメジ及びマイタケからなる群から選択される1種又は2種以上である請求項1に記載のきのこエキスの製造方法。
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