JP7589096B2 - スラブ軌道における填充層の補修方法 - Google Patents
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Description
このうち、ロングチューブ方式のCAモルタル層を介在させた軌道スラブの築造方法に関する発明としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。
一方、CAモルタル層の劣化がかなり進んでいるスラブ軌道部分では、掘削機によって、CAモルタル層の側面から比較的奥の方までモルタルを掘削し除去した後、補修材を注入してCAモルタル層を補修する工事が行われている。なお、ロングチューブ方式のCAモルタル層の場合、表面を覆う不織布も除去する必要があるため、それに適したスラブ軌道補修用研削装置も開発されている。
このうち、特許文献2の発明は、路盤コンクリートと軌道スラブの間の填充層を側方より掘削してから、軌道スラブの外側に型枠を設けた後に、レール上に載置された走行式の填充層補修装置が備えるミキサのノズルから型枠の内側へ2液混合式の充填剤を注入して硬化させ、その後型枠を撤去するというものである。
一方、上記特許文献3の填充層補修方法の場合、型枠の設置と撤去の作業が不要であるという利点があるものの、CAモルタル層を部分的に除去することにより生じた空隙に、複数の補修用袋を挿入し、補修用袋内に充填剤を順次注入するという繰り返し作業を行う必要がある。
本発明の他の目的は、既設のスラブ軌道において、路盤コンクリートへの大掛かりな型枠の設置を行うことなく、填充層としてのCAモルタル層を短時間に補修することができる填充層の補修方法を提供することにある。
スラブ軌道において路盤コンクリートと軌道スラブの間に設けられている填充層を、スラブ軌道の側方から掘削して補修材を充填するスラブ軌道における填充層の補修方法において、
前記填充層をスラブ軌道の側方から所定の奥行深さまで掘削する第1工程と、
前記第1工程により掘削された掘削部の奥行とほぼ同一の幅および前記軌道スラブの長さとほぼ同一の長さを有し充填剤注入口が設けられた袋の内部に、予め製造された所定形状および所定以上の強度を有する複数のブロックを1列に並べて装填する第2工程と、
前記袋の内部に複数のブロックが装填されたものを、前記第1工程により掘削された掘削部へ挿入する第3工程と、
前記袋の内部へ硬化型補修剤を注入する第4工程と、
を含むようにしたものである。
かかる方法によれば、袋の内部へ注入した硬化型補修剤が内側面の弁から溢れて掘削空間の奥部や上下の隙間を埋めることができるため、雨水の侵入を防止することができ、填充層(CAモルタル層)の劣化を抑制することができる。
かかる方法によれば、袋の内部へ注入した硬化型補修剤が袋の表面から滲み出して掘削空間の奥部や上下の隙間を埋めることができるため、雨水の侵入を防止することができ、填充層(CAモルタル層)の劣化を抑制することができる。また、袋の外側面から補修剤が滲み出して軌道スラブの側方へはみ出すのを防止することができる。
かかる方法によれば、袋の内部へ注入した硬化型補修剤が中央から前後へ移動するため、掘削空間の奥部に空洞が生じないようにすることができる。
スラブ軌道を構成する軌道スラブは数メートル単位で分割されているため、上記のような方法によれば、軌道スラブごとに填充層(CAモルタル層)の補修を進めて行く場合に、隣接する軌道スラブ間で隣接するブロック同士を連結させることができるため、ブロックの横ずれを防止してブロックが飛び出すのを防止することができる。
図1には、本発明に係る填充層の補修方法の適用対象であるスラブ軌道の構造が示されている。図1に示されているように、スラブ軌道は、図示しないコンクリート床版の上に軌道延設方向に沿って設けられた所定の厚さの路盤コンクリート11と、この路盤コンクリート11上にCAモルタル層12を介して軌道スラブ13(長さ4.95m, 幅2. 34m, 厚さ16cm)が敷設された構造を有している。なお、CAモルタル層12の幅は軌道スラブ13の幅と同じである。
より詳細には、路盤コンクリート11の中央に所定の間隔をおいて、円柱状の係止突起14が設けられ、軌道スラブ13を構成する各矩形状のコンクリート板の前端中央と後端中央にはそれぞれ上記係止突起14の径よりも若干大きな径を有する半円形状の切欠きが形成されており、この切欠きに係止突起14が係合することによって軌道スラブ13を構成するコンクリート板が位置決めされるように構成されている。なお、係止突起14の周囲の軌道スラブ13との間には充填剤15が注入、硬化されることで隙間が埋められている。
このうち、不織布の構成繊維の耐光性を向上させる方法としては、構成繊維に耐光剤を混入して繊維化する方法がある。一方、ロングチューブ側面を含む表面を耐光性樹脂で被覆する方法としては、例えば、セメントアスファルト混合物をロングチューブに注入後に、露出するロングチューブ側面にアクリル系耐光性塗料などを塗布する方法などがある。
図2には、本発明を適用した大規模補修によるスラブ軌道の構造の一例が示されている。図2に示されているように、本実施形態のスラブ軌道の補修は、軌道スラブ13の下方のCAモルタル層12の両側部をそれぞれレール延設方向全体に亘って掘削して生じた空間に、上面視で矩形状をなす複数のブロック16Bを互いに接した状態で並ぶようにして袋状のロングチューブ16A内に装填したもの(以下、ブロック充填体と称する)を挿入し、ロングチューブ16Aの注入口16cより、チューブ内部にセメントアスファルト等の充填剤を注入するようにしたものである。
図3(B)に示されている弁16bは、ロングチューブ16Aの背面(内側面)に形成された各開口穴16aの内側に設けられており、ロングチューブ16Aの充填剤が外部へ流出可能であって流出した充填剤が戻り難い構造を有する逆止弁が用いられている。
図3(C)に示されている弁16bは、ロングチューブ16Aの背面(内側面)に形成された直径数mm~数cmの開口穴16aを覆うように、開口穴16aよりも一回り大きな径を有する円板状の弾性体の中央に十文字状の切れ目を設けたものである。弁16bの素材は、例えばペットボトルの素材であるポリエチレンテレフタレートなど、弾性変形可能で強靭なものであればどのような材料であっても良い。なお、上記弁16bの構成は一例であって、上記構成に限定されるものでない。
図5および図6には、そのような飛び出しを抑制する機能を備えたCAブロック16Bの例が示されている。このうち、図5のCAブロック16Bは、レール方向の前端または後端の一方の辺に凸部16dを形成するとともに、対向する他の辺に前記凸部16dと係合可能な凹部16eを設けて、隣接するCAブロック16Bの凸部16dと凹部16eを噛み合わせた状態で並べて配設するようにしたものである。
CAブロック16Bを、図5または図6に示すような形状にすることによって、走行する列車の振動が繰り返し作用することで、あるCAブロック16Bに対して横方向の力が作用したとしても、互いに係合する複数(図では8個)のCAブロック16B全体で抵抗して、横ずれを起こすのを防止して軌道スラブの側方への飛び出しを防止することができる。なお、ロングチューブ16Aは、柔軟性を有するものであれば、凹凸や段差のない長方形状の袋として形成しても良い。
12 CAモルタル層(填充層)
13 軌道スラブ
14 係止突起
16 ブロック充填体
16A ロングチューブ
16B CAブロック
16a 開口穴
16b 弁
16c 充填剤注入口
16d 凸部(係合部)
16e 凹部(係合部)
16f,16g 係合段差部(係合部)
17 型枠
20 レール
21 レール締結器
Claims (5)
- スラブ軌道において路盤コンクリートと軌道スラブの間に設けられている填充層を、スラブ軌道の側方から掘削して補修材を充填するスラブ軌道における填充層の補修方法であって、
前記填充層をスラブ軌道の側方から所定の奥行深さまで掘削する第1工程と、
前記第1工程により掘削された掘削部の奥行とほぼ同一の幅および前記軌道スラブの長さとほぼ同一の長さを有し充填剤注入口が設けられた袋の内部に、予め製造された所定形状および所定以上の強度を有する複数のブロックを1列に並べて装填する第2工程と、
前記袋の内部に複数のブロックが装填されたものを、前記第1工程により掘削された掘削部へ挿入する第3工程と、
前記袋の内部へ硬化型補修剤を注入する第4工程と、
を含むことを特徴とするスラブ軌道における填充層の補修方法。 - 前記袋は、内部の充填剤が滲み出さない性質のシート状の素材によって形成され、前記第1工程で形成される掘削空間の奥部に面する内側面には複数の弁が所定の間隔をおいて設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスラブ軌道における填充層の補修方法。
- 前記袋は、内部の充填剤が滲み出す性質の不織布によって形成され、外側面は、注入された充填剤が滲み出さない性質の布材で構成あるいは貼付されていることを特徴とする請求項1に記載のスラブ軌道における填充層の補修方法。
- 前記袋には、外側面の長手方向中央部に前記充填剤注入口が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のスラブ軌道における填充層の補修方法。
- 1つの前記軌道スラブに対応した長さを有する前記袋の長さは、1つの前記軌道スラブの長さに軌道スラブ間の隙間分を加算した長さを有し、隣接する軌道スラブと路盤コンクリートとの間に挿入された端部のブロック同士が接触するように配設されることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のスラブ軌道における填充層の補修方法。
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