以下では本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は本発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態に係るデータ管理システムの概略構成を示すブロック図である。図1に示すデータ管理システムは、エコシステム内で提供される様々なサービスについて、サービス提供者であるサービサ、サービス利用者であるコンシューマ、サービス仲介者であるディストリビュータなどの様々なユーザ間で、エコシステム内での活動に関わる対価として授受されるトークンの管理および運営を行いつつ、必要に応じてエコシステムの分析を実施してトークンの運用条件の見直しを行う情報処理システムである。これにより、本実施形態のデータ管理システムでは、各ユーザにとって利用しやすく納得感の高い条件でトークンの運用が行われるように、トークンの運用条件を継続的に改善するようにしている。
本実施形態のデータ管理システムは、例えばブロックチェーン技術を用いて実現される情報システムであり、例えば図1に示すように、トークンアプリ100a,100b,100cと、トークン管理アプリ101a,101b,101cとが、ブロックチェーンネットワーク102を介して相互に接続されることにより構成されている。トークンアプリ100a,100b,100cと、トークン管理アプリ101a,101b,101cとは、エコシステムに参加している各ユーザが所持するスマートフォンやPC(パーソナルコンピュータ)等の情報端末において実行されることで、それぞれが別々のユーザによって利用されるアプリケーションである。すなわち、これらのアプリケーションをそれぞれ実行する複数のユーザ端末を組み合わせることで、本実施形態のデータ管理システムが構成される。以下の説明では、トークンアプリ100a,100b,100cをまとめて「トークンアプリ100」と称し、トークン管理アプリ101a,101b,101cをまとめて「トークン管理アプリ101」と称する。
なお、図1の例では、3つのトークンアプリ100と3つのトークン管理アプリ101を組み合わせて本実施形態のデータ管理システムが構成される例を示したが、本実施形態のデータ管理システムを構成するトークンアプリ100およびトークン管理アプリ101の数は3つに限定されない。エコシステムに参加するユーザの人数に応じて、任意数のトークンアプリ100およびトークン管理アプリ101を組み合わせて、本実施形態のデータ管理システムを構成することができる。
トークンアプリ100では、既定のトークンモデルに従ってトークンが運用される。また、トークンアプリ100はユーザの活動を計測し、後述するユーザごとのロイヤルティ指数を算定する。
トークンアプリ100は、トークン管理部103と、ユーザ管理部104と、ユーザロイヤルティ算定部105と、報酬決定・付与部106と、トークンモデル変更部107と、記憶部108を備えている。なお、図1ではトークンアプリ100aの構成を例示しているが、トークンアプリ100b,100cについても同様の構成を有している。以下では、トークンアプリ100aを例にしてトークンアプリ100の説明を行う。この説明においては、特に断りのない限り、「ユーザ」とはトークンアプリ100aを使用してエコシステムに参加するユーザを表すものとする。
トークン管理部103は、ユーザが参加するエコシステムにおいて、ブロックチェーンネットワーク102上でやり取りされている全トークンを管理する処理部である。
ユーザ管理部104は、ユーザが現在保有しているトークンや、ユーザのエコシステム内での活動を管理する処理部である。
ユーザロイヤルティ算定部105は、ユーザのロイヤルティを算定する処理部である。ここで算定されるユーザのロイヤルティとは、ユーザがエコシステムに対して持っている心理的な愛着度を表す指標であり、エコシステム内でのユーザのトークン取引履歴や活動履歴に基づいて決定される。なお、ユーザロイヤルティ算定部105によるユーザのロイヤルティの算定方法については後述する。
報酬決定・付与部106は、後述するトークンモデル110で既定された報酬条件に従ってユーザへの報酬内容を決定し、決定した内容に応じた報酬をユーザに付与することにより、トークンモデル110に従ってトークンの運用を行う処理部である。
トークンモデル変更部107は、後述するトークンモデル110を新たなトークンモデルに変更することで、トークンの運用条件を変更する処理部である。
記憶部108は、トークンアプリ100における上記の各処理部に係る情報を格納して記憶する。記憶部108には、トークンテーブル109と、トークンモデル110と、トークン取引履歴テーブル111と、ユーザ活動履歴テーブル112と、ロイヤルティ指数113と、ユースケース分類テーブル114と、エコシステム成熟度テーブル115と、ユーザ役割分類テーブル116と、トークン保有期間閾値テーブル117とを含む各種情報が格納される。
トークンテーブル109は、ユーザが現在保有しているトークンの情報を表しており、ユーザ管理部104によってその内容が参照および更新される。
トークンモデル110は、トークンアプリ100が現在使用しているトークンモデルを表しており、報酬決定・付与部106やトークンモデル変更部107によってその内容が参照されるとともに、トークンモデル変更部107によって更新される。トークンモデルとは、トークンの運用形態をモデル化して表した情報であり、このトークンモデルによってエコシステムにおけるトークンの運用条件が定められる。記憶部108には、本実施形態のデータ管理システムが利用可能な各種トークンモデルのうち、現在使用されているトークンモデルの情報がトークンモデル110として記録される。
トークン取引履歴テーブル111は、エコシステムに参加している全ユーザについて、ユーザごとのトークンの取引履歴を記録した情報であり、トークン管理部103によってその内容が参照および更新される。
ユーザ活動履歴テーブル112は、エコシステムに参加している全ユーザについて、ユーザごとのエコシステム内での活動履歴を記録した情報であり、ユーザ管理部104によってその内容が参照および更新される。なお、ユーザ活動履歴テーブル112に記録されるユーザの活動履歴は、各ユーザが保有するトークンに関する活動履歴のうち、トークンの取引を伴わないものを少なくとも含んでいる。トークンの取引を伴うユーザの活動履歴は、トークンの取引履歴としてトークン取引履歴テーブル111に記録してもよいし、ユーザ活動履歴テーブル112に記録してもよい。
ロイヤルティ指数113は、ユーザのエコシステムへの心理的な愛着度を表すユーザロイヤルティの情報であり、ユーザロイヤルティ算定部105によって算定される。
ユースケース分類テーブル114は、エコシステムのユースケースの分類ポリシを表す情報であり、記憶部108において予め記憶されている。ユーザロイヤルティ算定部105は、ロイヤルティ指数113を算定する際に、ユースケース分類テーブル114を参照してエコシステムのユースケース分類を特定する。
エコシステム成熟度テーブル115は、エコシステムの成熟度の判定ポリシを表す情報であり、記憶部108において予め記憶されている。ユーザロイヤルティ算定部105は、ロイヤルティ指数113を算定する際に、エコシステム成熟度テーブル115を参照してエコシステムの成熟度を特定する。
ユーザ役割分類テーブル116は、エコシステムに参加している各ユーザの役割分類の判定ポリシを表す情報であり、記憶部108において予め記憶されている。ユーザロイヤルティ算定部105は、ロイヤルティ指数113を算定する際に、ユーザ役割分類テーブル116を参照してユーザの役割分類を特定する。
トークン保有期間閾値テーブル117は、ユーザが保有しているトークンの保有期間と比較するための閾値を表す情報であり、記憶部108において予め記憶されている。ユーザロイヤルティ算定部105は、ロイヤルティ指数113を算定する際に、トークン保有期間閾値テーブル117を参照して閾値を決定し、ユーザのトークン保有期間とその閾値とを比較する。この比較結果に基づき、ユーザのエコシステムへの心理的な愛着度を推定することで、ロイヤルティ指数113が算定される。
トークン管理アプリ101は、エコシステムにおける各ユーザのトークンの運用で用いられるトークンモデルを管理するためのアプリケーションである。トークン管理アプリ101は、トークンアプリ100によってユーザごとに算定されたロイヤルティ指数を集計することで、エコシステム全体のロイヤルティ指数を算出し、これに基づいてトークンモデルの変更の是非を判定する。その結果、トークンモデルを変更すべきと判定した場合には、エコシステムのロイヤルティ指数に応じたトークンモデルへの変更をトークンアプリ100に対して指示する。
トークン管理アプリ101は、エコシステムロイヤルティ算定部118と、トークンモデル変更決定部119と、トークンモデル配備部120と、記憶部121を備える。なお、図1ではトークン管理アプリ101aの構成を例示しているが、トークン管理アプリ101b,101cについても同様の構成を有している。以下では、トークン管理アプリ101aを例にしてトークン管理アプリ101の説明を行う。
エコシステムロイヤルティ算定部118は、エコシステム全体のロイヤルティを算定する処理部である。エコシステムロイヤルティ算定部118は、エコシステムに属する全ユーザのロイヤルティ指数を各ユーザのトークンアプリ100から収集して集計することで、エコシステムロイヤルティを算出する。これにより、エコシステム全体でのロイヤルティのレベルを推定することができる。
トークンモデル変更決定部119は、エコシステムで利用可能なトークンモデルの中から、現在のトークンモデルとは異なる別のトークンモデルを変更候補モデルに選定し、その変更候補モデルへのトークンモデルの変更を実施するか否かを決定する処理部である。トークンモデルの変更を実施するか否かは、エコシステムの管理者やサービス提供を行うサービサが一方的に決定してもよいし、サービサとコンシューマとが合議することによって決定してもよい。本実施形態では、後述のように、各ユーザの合議によりトークンモデルの変更是非を決定する場合の例を説明するものとする。
トークンモデル配備部120は、トークンモデル変更決定部119でトークンモデルの変更が決定された場合に、変更候補モデルを変更後のトークンモデルとしてトークンアプリ100に配備する処理部である。各ユーザのトークンアプリ100に配置された変更後のトークンモデルは、トークンモデル変更部107によって適用される。
記憶部121は、トークン管理アプリ101における上記の各処理部に係る情報を格納して記憶する。記憶部121には、エコシステムロイヤルティ指数122と、モデル候補テーブル123と、モデル選定条件テーブル124とを含む各種情報が格納される。
エコシステムロイヤルティ指数122は、エコシステム全体でのロイヤルティのレベルを表すエコシステムロイヤルティの情報であり、エコシステムロイヤルティ算定部118によって算定される。
モデル候補テーブル123は、エコシステムで利用可能なトークンモデルの情報であり、記憶部121において予め記憶されている。トークンモデル変更決定部119は、トークンモデルの変更を提案する際に、モデル候補テーブル123を参照し、その中でいずれかのトークンモデルを変更候補モデルとして選択する。
モデル選定条件テーブル124は、変更候補モデルの選定ポリシを表す情報であり、記憶部121において予め記憶されている。トークンモデル変更決定部119は、トークンモデルの変更を提案する際に、モデル選定条件テーブル124を参照して変更候補モデルを選定する。
図2は、本発明の一実施形態に係るデータ管理システムのハードウェア構成図である。本実施形態のデータ管理システムでは、例えば図2に示すように、ユーザ端末201a,201b,201cがネットワーク208を介して相互に接続されている。ユーザ端末201a,201b,201cでは、図1で説明したトークンアプリ100a,100b,100cと、トークン管理アプリ101a,101b,101cとがそれぞれ稼働している。これにより、図1に示した本実施形態のデータ管理システムが実現される。以下の説明では、ユーザ端末201a,201b,201cをまとめて「ユーザ端末201」と称する。
なお、図2の例では、3つのユーザ端末201を組み合わせて本実施形態のデータ管理システムが構成される例を示したが、本実施形態のデータ管理システムを構成するユーザ端末201の数は3つに限定されない。エコシステムに参加するユーザの人数に応じて、任意数のユーザ端末201を組み合わせて、本実施形態のデータ管理システムを構成することができる。
ユーザ端末201は、中央演算装置202と、主記憶装置203と、外部記憶装置204と、外部入出力装置205と、通信インターフェース206を備えており、これらは互いにバス207で接続されている。なお、図2ではユーザ端末201aの構成を例示しているが、ユーザ端末201b,201cについても同様の構成を有している。以下では、ユーザ端末201aを例にしてユーザ端末201の説明を行う。
主記憶装置203は、中央演算装置202が各種プログラムを実行する際の作業領域として使用されるメモリである。主記憶装置203には、トークンアプリ100aに属する前述の各処理部(トークン管理部103、ユーザ管理部104、ユーザロイヤルティ算定部105、報酬決定・付与部106、トークンモデル変更部107)が実装される。これらの各処理部は、外部記憶装置204に格納されたプログラムを主記憶装置203に展開して中央演算装置202で実行することにより、ユーザ端末201aにおいて実現されるものである。
また、主記憶装置203には、トークン管理アプリ101aに属する前述の各処理部(エコシステムロイヤルティ算定部118、トークンモデル変更決定部119、トークンモデル配備部120)が実装される。これらの各処理部も、外部記憶装置204に格納されたプログラムを主記憶装置203に展開して中央演算装置202で実行することにより、ユーザ端末201aにおいて実現されるものである。
外部記憶装置204は、中央演算装置202で実行される各種プログラムや、中央演算装置202が実行するプログラムにおいて用いられる各種情報を記憶する不揮発性の記録媒体であり、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記録媒体を用いて構成される。外部記憶装置204は、トークンアプリ100aの記憶部108およびトークン管理アプリ101aの記憶部121として機能し、これらの記憶部において格納される前述の各情報が記録されている。
外部入出力装置205は、ユーザ端末201を利用するユーザからの各種入力操作を受け付けるとともに、ユーザへの各種情報提供を行う装置であり、例えば表示装置、キーボード、タッチパネル等を用いて構成される。外部入出力装置205により受け付けられたユーザからの入力操作内容は、中央演算装置202に出力され、中央演算装置202が実行する処理に反映される。また、外部入出力装置205によってユーザに提供される情報の内容は、中央演算装置202によって制御される。
通信インターフェース206は、ネットワーク208を介してユーザ端末201同士で各種情報を送受信するための通信インターフェース処理を行う。ネットワーク208は、例えばインターネット等であり、図1のブロックチェーンネットワーク102に相当する。ネットワーク208は無線ネットワークと有線ネットワークのいずれでもよいし、無線ネットワークと有線ネットワークを組み合わせて構成されてもよい。
なお、本実施形態のデータ管理システムでは、ブロックチェーン技術を用いた例を説明しているが、ブロックチェーン技術を用いなくてもよい。その場合、トークンアプリ100をそれぞれ実行する複数のユーザ端末201と、トークン管理アプリ101を実行する管理サーバとが、ネットワーク208を介して互いに接続される構成としてもよい。
また、図2の例では、トークンアプリ100aとトークン管理アプリ101aの双方が同一のユーザ端末201a上で稼働している例を示しているが、いずれか一方が稼働していてもよい。ユーザ端末201b,201cについても同様である。すなわち、トークンアプリ100およびトークン管理アプリ101は、必ずしも同一のユーザ端末上で実行される必要はなく、別々のユーザ端末上で実行されてもよい。
次に、記憶部108,121に記憶される各情報の詳細について説明する。
図3は、トークンテーブル109のデータ構造の一例を示す図である。トークンテーブル109のレコードは、ユーザの保有するトークンごとに設定される。これにより、本実施形態のデータ管理システムにおいてユーザが保有するトークンの一覧がトークンテーブル109において記録される。図3に示すトークンテーブル109は、ID欄301と、トークンタイプ欄302と、トークン名称欄303と、トークン数量欄304と、保有期間欄305とを備えている。
ID欄301には、エコシステム内で用いられる各トークンを一意に識別するための識別子が格納される。各トークンをエコシステム内で一意に識別できれば、ID欄301の識別子はいずれの表現方式でもよく、例えばURLの表現方式などでもよい。
トークンタイプ欄302には、トークンの種別が格納される。例えば、代替可能なトークン(Fungible Token)であれば「FT」、代替不可能なトークン(Non-Fungible Token)であれば「NFT」がトークンの種別としてそれぞれ記録される。
トークン名称欄303には、トークンの名称が格納される。
トークン数量欄304には、トークンの数量が格納される。例えば、トークンタイプ欄302に記録されたトークンタイプが「FT」である可算トークンの場合は、トークン数量欄304に当該トークンの数量を表す数字が記録される。一方、トークンタイプ欄302に記録されたトークンタイプが「NFT」である不可算トークンの場合は、トークン数量欄304には「1」と記録される。なお、トークンタイプが「NFT」の場合であっても、ある一定の基準やパターンに従ってグループ化できるものに関しては、グループ化したトークンにトークンテーブル109のレコードを割り当て、そのグループに属するトークン数をトークン数量欄304に記録してもよい。
保有期間欄305には、ユーザがトークンを入手してからの経過期間が格納される。ここには、ユーザがトークンを入手してから実際に保有している期間を示す情報が格納されればよく、その単位は日数であってもよいし、年、時、分、秒などであってもよい。
図4は、トークンモデル110のデータ構造の一例を示す図である。トークンモデル110のレコードは、ユーザが参加しているエコシステム内で現在選択されているトークンモデルに対応して設定される。図4に示すトークンモデル110は、モデルID欄401と、トークンタイプ欄402と、ユースケース分類欄403と、エコシステム成熟度欄404と、ユーザ役割分類欄405と、ポリシ欄406と、報酬付与ポリシ欄407とを備えている。
モデルID欄401には、現在選択中のトークンモデルを一意に識別するための識別子が格納される。
トークンタイプ欄402には、選択中のトークンモデルに関わるトークンの種別が格納される。ここには、図3のトークンテーブル109におけるトークンタイプ欄302と同様の情報が格納される。すなわち、代替可能なトークン(Fungible Token)であれば「FT」、代替不可能なトークン(Non-Fungible Token)であれば「NFT」が、選択中のトークンモデルによってその運用条件が定められるトークンの種別としてそれぞれ記録される。
ユースケース分類欄403には、選択中のトークンモデルが用いられるエコシステムのユースケースの分類が格納される。なお、ここに記録されるユースケースの分類は、後述する図7のユースケース分類テーブル114によって定義される。
エコシステム成熟度欄404には、選択中のトークンモデルが用いられるエコシステムの成熟度が格納される。なお、ここに記録されるエコシステムの成熟度は、後述する図8のエコシステム成熟度テーブル115によって定義される。
ユーザ役割分類欄405には、選択中のトークンモデルが想定するユーザの役割分類が格納される。なお、ここに記録されるユーザの役割分類は、後述する図9のユーザ役割分類テーブル116によって定義される。
ポリシ欄406には、選択中のトークンモデルのロイヤルティに関する優先ポリシが格納される。例えば、サービサの経済活動に直接貢献することを指標とする経済ロイヤルティを優先するトークンモデルの場合は、ポリシ欄406に「経済ロイヤルティ優先」と記録される。一方、サービサの経済活動に間接的に貢献するような、ユーザの心理的なエコシステムへの惹き付け度合いの指標となる心理ロイヤルティを優先するトークンモデルの場合は、ポリシ欄406に「心理ロイヤルティ優先」と記録される。
報酬付与ポリシ欄407には、選択中のトークンモデルのユーザへの報酬付与条件と報酬付与手段が格納される。当該トークンモデルを用いたエコシステムでは、ユーザが報酬付与ポリシ欄407に記載された条件を満たす行動をした場合に、ここに記載された報酬がユーザに支払われる。なお、こうした報酬の付与はプログラマブルに自動で執行されるものであり、例えばスマートコントラクトにより実現してもよい。
図5は、トークン取引履歴テーブル111のデータ構造の一例を示す図である。トークン取引履歴テーブル111のレコードは、本実施形態のデータ管理システムがブロックチェーンネットワーク102上で実現しているエコシステム内で、当該エコシステムに参加している全ユーザが行ったトークンの取引活動ごとに設定される。これにより、本実施形態のデータ管理システムにおける全ユーザのトークンの取引履歴が、トークン取引履歴テーブル111として各ユーザ端末201に共通の内容で記録される。図5に示すトークン取引履歴テーブル111は、日時欄501と、ユーザID欄502と、トークンID欄503と、取引種別欄504と、取引内容欄505とを備えている。
日時欄501には、ユーザがトークンの取引活動を実施した日時が格納される。
ユーザID欄502には、トークンの取引活動を実施したユーザを一意に識別するための識別子が格納される。
トークンID欄503には、取引対象のトークンを一意に識別するための識別子が格納される。ここには、図3のトークンテーブル109においてID欄301に格納されるものと対応する識別情報が格納される。
取引種別欄504には、トークンの取引活動の種別が格納される。ここには、例えばユーザがトークンを入手する取引活動を実施した場合は「入手」、ユーザがトークンを通貨や他のサービス等に交換する取引活動を実施した場合は「交換」、ユーザがトークンを購入する取引活動を実施した場合は「購入」、ユーザの意図に関わらずトークンが他のサービス等に強制的に交換された場合は「強制交換」等の内容がそれぞれ記録される。
取引内容欄505には、トークンの取引活動の具体的な内容が格納される。
図6は、ユーザ活動履歴テーブル112のデータ構造の一例を示す図である。ユーザ活動履歴テーブル112のレコードは、本実施形態のデータ管理システムがブロックチェーンネットワーク102上で実現しているエコシステム内で、当該エコシステムに参加している全ユーザが行った活動ごとに設定される。これにより、本実施形態のデータ管理システムにおける全ユーザのエコシステム内での活動履歴が、ユーザ活動履歴テーブル112として各ユーザ端末201に共通の内容で記録される。図6に示すユーザ活動履歴テーブル112は、日時欄601と、ユーザID欄602と、関連トークンID欄603と、活動種別欄604と、活動内容欄605とを備えている。
日時欄601には、ユーザがエコシステム内で記録対象とされる何らかの活動を実施した日時が格納される。
ユーザID欄602には、活動を実施したユーザを一意に識別するための識別子が格納される。ここには、図5のトークン取引履歴テーブル111においてユーザID欄502に格納されるものと対応する識別情報が格納される。
関連トークンID欄603には、ユーザが実施した活動に関わるトークンを一意に識別するための識別子が格納される。ここには、活動を実施したユーザが保有しているトークンのうち、その活動内容に最も関連度が高いと思われるトークンの識別子が記録される。例えば、ユーザが活動を実施したエコシステム内で運用されているトークンが一種類の場合は、そのトークンの識別子が関連トークンID欄603に記録される。なお、関連トークンID欄603には、図5のトークン取引履歴テーブル111におけるトークンID欄503と同様に、図3のトークンテーブル109においてID欄301に格納されるものと対応する識別情報が格納される。
活動種別欄604には、ユーザが実施した活動の種別が格納される。例えば、ユーザが保有しているトークンの増減を伴わない何らかの活動をユーザがエコシステム内で実施した場合、「活動モニタ」等の内容が活動種別欄604に記録される。
活動内容欄605には、ユーザが実施した活動の具体的な内容が格納される。
なお、本実施形態のデータ管理システムは、前述のようにブロックチェーン技術を用いて実現されるものではなく、トークンアプリ100をそれぞれ実行する複数のユーザ端末201と、トークン管理アプリ101を実行する管理サーバとが、ネットワーク208を介して互いに接続される構成であってもよい。その場合、各ユーザ端末201では、トークン取引履歴テーブル111やユーザ活動履歴テーブル112において、当該ユーザ端末201を所持しているユーザのトークン取引履歴や活動履歴のみを記録することが好ましい。一方、管理サーバでは、各ユーザ端末201から各ユーザのトークン取引履歴や活動履歴を収集し、図5や図6に示したような内容で、全ユーザのトークン取引履歴や活動履歴を記録することが好ましい。
図7は、ユースケース分類テーブル114のデータ構造の一例を示す図である。ユースケース分類テーブル114のレコードは、エコシステムに対して定義されたユースケースの分類(カテゴリ)ごとに設定される。これにより、エコシステムのユースケースの分類ポリシが表される。図7に示すユースケース分類テーブル114は、ユースケース分類欄701と、条件欄702とを備えている。
ユースケース分類欄701には、定義済みのユースケースの分類が格納される。
条件欄702には、ユースケース分類欄701に示された分類に該当するための条件が格納される。
図8は、エコシステム成熟度テーブル115のデータ構造の一例を示す図である。エコシステム成熟度テーブル115のレコードは、エコシステムに対して定義されたユースケースの分類と成熟度の組み合わせごとに設定される。これにより、エコシステムの成熟度の判定ポリシが表される。図8に示すエコシステム成熟度テーブル115は、ユースケース分類欄801と、エコシステム成熟度欄802と、条件欄803とを備えている。
ユースケース分類欄801は、定義済みのユースケースの分類が格納される。ここには、図7のユースケース分類テーブル114においてユースケース分類欄701に格納されるものと対応する情報が格納される。
エコシステム成熟度欄802は、エコシステムの成熟度の分類が格納される。ここには、エコシステムの成熟度合いに応じて、例えば「創成期」、「成長期」、「成熟期」、「衰退期」等の内容がそれぞれ記録される。
条件欄803には、ユースケース分類欄801に記録されたユースケースの分類ごとに、エコシステム成熟度欄802に記録された成熟度に該当するための条件が格納される。
図9は、ユーザ役割分類テーブル116のデータ構造の一例を示す図である。ユーザ役割分類テーブル116のレコードは、エコシステムに対して定義されたユースケースの分類とユーザの役割分類との組み合わせごとに設定される。これにより、エコシステムに参加している各ユーザの役割分類の判定ポリシが表される。図9に示すユーザ役割分類テーブル116は、ユースケース分類欄901と、ユーザ役割分類欄902と、条件欄903とを備えている。
ユースケース分類欄901は、定義済みのユースケースの分類が格納される。ここには、図8のエコシステム成熟度テーブル115におけるユースケース分類欄801と同様に、図7のユースケース分類テーブル114においてユースケース分類欄701に格納されるものと対応する情報が格納される。
ユーザ役割分類欄902には、エコシステム内でのユーザ役割の分類が格納される。ここには、エコシステム内で提供されるサービスへのユーザの関与形態に応じて、例えば「サービサ」、「コンシューマ」、「ディストリビュータ」等の内容がそれぞれ記録される。
条件欄903には、ユースケース分類欄901に記録されたユースケースの分類ごとに、ユーザ役割分類欄902に記録されたユーザ役割の分類に該当するための条件が格納される。
図10は、トークン保有期間閾値テーブル117のデータ構造の一例を示す図である。トークン保有期間閾値テーブル117のレコードは、エコシステムに対して定義されたユースケースの分類、成熟度およびユーザの役割分類と、エコシステム内で取引されるトークンの取引種別との組み合わせごとに設定される。これにより、各ユーザのトークン保有期間の長さから心理ロイヤルティの高さを計算するための閾値が定義される。図10に示すトークン保有期間閾値テーブル117は、ユースケース分類欄1001と、エコシステム成熟度欄1002と、ユーザ役割分類欄1003と、取引種別欄1004と、保有期間閾値欄1005とを備えている。
ユースケース分類欄1001には、トークン保有期間に対する閾値の条件の一つであるエコシステムのユースケースの分類が格納される。ここには、図8のエコシステム成熟度テーブル115におけるユースケース分類欄801や、図9のユーザ役割分類テーブル116におけるユースケース分類欄901と同様に、図7のユースケース分類テーブル114においてユースケース分類欄701に格納されるものと対応する情報が格納される。
エコシステム成熟度欄1002には、トークン保有期間に対する閾値の条件の一つであるエコシステムの成熟度の分類が格納される。ここには、図8のエコシステム成熟度テーブル115においてエコシステム成熟度欄802に格納されるものと対応する情報が格納される。
ユーザ役割分類欄1003には、トークン保有期間に対する閾値の条件の一つであるユーザの役割分類が格納される。ここには、図9のユーザ役割分類テーブル116においてユーザ役割分類欄902に格納されるものと対応する情報が格納される。
取引種別欄1004には、トークン保有期間に対する閾値の条件の一つであるトークンの取引活動の種別が格納される。ここには、図5のトークン取引履歴テーブル111において取引種別欄504に格納されるものと対応する情報が格納される。ただし、ユースケースの分類、成熟度およびユーザの役割分類の組み合わせによっては、トークン保有期間に対する閾値の条件に、トークンの取引活動の種別が含まれない場合がある。その場合、当該組合せのレコードの取引種別欄1004には、適用外であることを表す「n/a」が記録される。
保有期間閾値欄1005には、ユースケース分類欄1001、エコシステム成熟度欄1002、ユーザ役割分類欄1003および取引種別欄1004にそれぞれ記録されたユースケースの分類、成熟度およびユーザの役割分類と、エコシステム内で取引されるトークンの取引種別との組み合わせごとに、トークンの保有期間に対する閾値が格納される。ユーザロイヤルティ算定部105では、この保有期間閾値欄1005に記録された閾値を用いて、各ユーザの心理的なロイヤルティが算定される。例えば、トークンの保有期間が閾値を超過していたら、そのトークンが利用されるエコシステムに対するユーザの心理的な愛着度が高いと判定し、ロイヤルティ指数113を一定量加点するなどして、各ユーザのロイヤルティレベルを推定する。
図11は、モデル候補テーブル123のデータ構造の一例を示す図である。モデル候補テーブル123のレコードは、エコシステムにおいて適用可能なトークンモデルごとに設定される。これにより、本実施形態のデータ管理システムにおいて変更候補となるトークンモデルの一覧がモデル候補テーブル123において記録される。図11に示すモデル候補テーブル123は、モデルID欄1101と、トークンタイプ欄1102と、ユースケース分類欄1103と、エコシステム成熟度欄1104と、ユーザ役割分類欄1105と、ポリシ欄1106と、報酬付与ポリシ欄1107とを備えている。これらの各欄に格納される情報の内容は、図4のトークンモデル110における各欄の内容とそれぞれ同様であるため、ここでは説明を省略する。
図12は、モデル選定条件テーブル124のデータ構造の一例を示す図である。モデル選定条件テーブル124のレコードは、変更候補モデルを設定するための条件ごとに設定される。これにより、本実施形態のデータ管理システムにおける変更候補モデルの選定ポリシが表される。図12に示すモデル選定条件テーブル124は、選定条件:ユースケース条件欄1201と、選定条件:ロイヤルティ指数条件欄1202と、トークンモデルID欄1203とを備えている。
選定条件:ユースケース条件欄1201には、変更候補モデルの選定条件の一つであるエコシステムのユースケースの分類が格納される。ここには、図10のトークン保有期間閾値テーブル117におけるユースケース分類欄1001と同様に、図7のユースケース分類テーブル114においてユースケース分類欄701に格納されるものと対応する情報が格納される。
選定条件:ロイヤルティ指数条件欄1202には、変更候補モデルの選定条件の一つであるロイヤルティ指数に対する条件が格納される。ここには、図10のトークン保有期間閾値テーブル117で定義された閾値を用いて算定されるロイヤルティ指数113に対する条件の内容が格納される。ただし、選定条件:ユースケース条件欄1201に示されるユースケース分類の条件によっては、変更候補モデルの選定条件にロイヤルティ指数の条件が含まれない場合がある。その場合、当該レコードの選定条件:ロイヤルティ指数条件欄1202には、適用外であることを表す「n/a」が記録される。
トークンモデルID欄1203には、選定条件:ユースケース条件欄1201と選定条件:ロイヤルティ指数条件欄1202にそれぞれ記録されたユースケースの分類とロイヤルティ指数に対する条件との組み合わせごとに、変更候補モデルに選択すべきトークンモデルを一意に識別するための識別子が格納される。
本実施形態のデータ管理システムでは、各ユーザ端末201の中央演算装置202がトークンアプリ100のプログラムをそれぞれ実行し、トークン管理部103、ユーザ管理部104および報酬決定・付与部106として機能することで、各ユーザ間でのトークンのやり取りや、所定のトークンモデルによる各ユーザへのトークン付与が行われ、トークンを用いたエコシステムが各ユーザに対して提供される。また、各ユーザ端末201の中央演算装置202がトークンアプリ100のプログラムをそれぞれ実行し、ユーザロイヤルティ算定部105およびトークンモデル変更部107として機能するとともに、トークン管理アプリ101のプログラムをそれぞれ実行し、エコシステムロイヤルティ算定部118、トークンモデル変更決定部119およびトークンモデル配備部120として機能することで、トークンモデルの更新が行われる。以下では、図13~図16の各フローチャートを参照して、本実施形態のデータ管理システムにおいてトークンモデルを更新する際に実行される処理の詳細について説明する。
図13は、トークンモデル更新時のデータ管理システムの全体処理の流れを示すフローチャートである。
まず、トークンモデル変更決定部119は、いずれかのユーザ端末201から出力されたトークンモデル更新要求を検出する(ステップS1300)。
次に、トークンモデル変更決定部119は、トークン管理部103やユーザ管理部104を介して、ユーザごとのトークン取引履歴とユーザ活動履歴を収集する(ステップS1301)。ここでは、トークン取引履歴テーブル111に記録された各ユーザのトークン取引履歴をトークン管理部103を介して収集するとともに、ユーザ活動履歴テーブル112に記録された各ユーザのエコシステム内での活動履歴のうち、トークンに関するユーザの心理状態を反映したトークン取引以外のユーザ活動履歴を、ユーザ管理部104を介して収集する。
続いて、エコシステムロイヤルティ算定部118は、ステップS1301でトークンモデル変更決定部119が収集したトークン取引履歴とユーザ活動履歴から、エコシステムのユースケース分類を特定するとともに、エコシステム全体でのロイヤルティレベルを推定する(ステップS1302)。本ステップで実行される処理の詳細については、後述する図14にて説明する。
そして、トークンモデル変更決定部119は、ステップS1302でエコシステムロイヤルティ算定部118が特定または推定したエコシステムのユースケース分類とロイヤルティレベルに基づき、現在のエコシステムの状態に適合するトークンモデルを変更候補モデルに選定する(ステップS1303)。ここでは、図12のモデル選定条件テーブル124を参照し、その中で、選定条件:ユースケース条件欄1201の内容がエコシステムのユースケース分類と一致し、かつ、選定条件:ロイヤルティ指数条件欄1202に記載された条件をエコシステムのロイヤルティレベルが満たすレコードを特定する。これにより、当該レコードのトークンモデルID欄1203に記載された識別子に対応するトークンモデルを変更候補モデルに選定することができる。
さらに、トークンモデル変更決定部119は、現在のトークンモデルからステップS1303で選定した変更候補モデルへのトークンモデルの変更要否を判断する(ステップS1304)。本ステップで実行される処理の詳細については、後述する図16にて説明する。
続いて、トークンモデル変更決定部119は、ステップS1304の処理で得られたトークンモデルの変更要否に対する判断結果が、変更要と変更不要のいずれであるかを判定する(ステップS1305)。ステップS1304でトークンモデルの変更が必要と判断された場合(ステップS1305:YES)は、次のステップS1306へ処理を進め、ステップS1305でトークンモデルの変更が不要と判断された場合(ステップS1305:NO)は、図13のフローチャートに示す処理を終了する。
ステップS1306に進んだ場合、トークンモデル配備部120は、ステップS1303でトークンモデル変更決定部119が選定した変更候補モデルを、変更後のトークンモデルとして各ユーザ端末201に配備する(ステップS1306)。
ステップS1306で変更後のトークンモデルを配備されると、各ユーザ端末201のトークンモデル変更部107は、元のトークンモデルから新たに配備されたトークンモデルに差し替える(ステップS1307)。このときトークンモデル変更決定部119は、各ユーザ端末201のトークンモデル変更部107に対して、トークンモデル差し替えの制御命令を送る。この制御命令を受信すると、トークンモデル変更部107は、変更後のトークンモデルの内容に従ってトークンモデル110を書き換え、トークンモデルを差し替える。
ステップS1307の処理を実行したら、図13のフローチャートに示す処理を終了する。これ以降では、変更後のトークンモデルに従って、報酬決定・付与部106により各ユーザへの報酬が支払われる。
本実施形態のデータ管理システムでは、図13のフローチャートに従ってトークンモデルの更新を実施することにより、トークンエコノミーを形成するエコシステム全体でのユーザのロイヤルティレベルを推定して、エコシステムの分析を行うことができる。また、このロイヤルティレベルの推定結果からエコシステムの状態に適合するトークンモデルを選択し、そのトークンモデルへと差し替えることにより、エコシステム内でのユーザ層の行動や心理状態に合わせて、各ユーザへのインセンティブの設計と運用を柔軟に変更することができる。
図14は、図13のステップS1302で実行されるロイヤルティレベル算定・出力処理の流れを示すフローチャートである。
まず、エコシステムロイヤルティ算定部118からの指示に応じて、ユーザロイヤルティ算定部105は、エコシステムのユースケース分類を特定する(ステップS1400)。例えば、いずれかのユーザ端末201の中央演算装置202で実行されるトークンアプリ100において、ユーザロイヤルティ算定部105がトークン管理部103とユーザ管理部104を介してトークン取引履歴テーブル111およびユーザ活動履歴テーブル112をそれぞれ参照し、各ユーザのトークン取引履歴とユーザ活動履歴を収集する。そして、収集したこれらの履歴情報に基づき、ユースケース分類テーブル114の条件欄702に規定された条件のいずれを満たすかを判断することで、エコシステムのユースケース分類を特定することができる。あるいは、予めエコシステムごとに指定されたユースケース分類から、ロイヤルティレベルの推定対象とするエコシステムのユースケース分類を特定するようにしてもよい。
次に、ユーザロイヤルティ算定部105は、エコシステムの成熟度を算定する(ステップS1401)。ここでは、ステップS1400で特定したエコシステムのユースケース分類と、そのときに収集した各ユーザのトークン取引履歴およびユーザ活動履歴とに基づき、エコシステム成熟度テーブル115のユースケース分類欄801に規定されたユースケース分類が一致するものの中で、条件欄803に規定された条件のいずれを満たすかを判断することで、エコシステムの成熟度を算定することができる。
続いて、ユーザロイヤルティ算定部105は、ステップS1400で特定したエコシステムのユースケース分類と、ステップS1401で算定したエコシステムの成熟度とに適合するロイヤルティ指数の算定方法を特定する(ステップS1402)。例えば、予め設定された複数種類の算定方法のいずれかを、エコシステムのユースケース分類と成熟度の組み合わせに応じて特定することができる。あるいは、エコシステムのユースケース分類と成熟度の組み合わせに関わらず、ロイヤルティ指数の算定方法を固定としてもよい。
そして、ユーザロイヤルティ算定部105は、エコシステムに属する全ユーザに関して、以降のステップS1404からステップS1406までのループ処理を実行する(ステップS1403)。ここでは、各ユーザを順次選択してステップS1404からステップS1406までの処理をそれぞれ実行することで、エコシステムに対する各ユーザの心理的な愛着度を表す指標であるロイヤルティ指数を算出する。
ループ処理では、まず、ユーザロイヤルティ算定部105は、選択中のユーザに対して予め設定されたユーザの属性情報を取得し、エコシステムにおけるユーザの役割分類を特定する(ステップS1404)。ここでは、エコシステム内で他のユーザにサービスを提供するサービサ、サービサから提供されるサービスを利用するコンシューマ、サービサとコンシューマの間でサービスの仲介を行うディストリビュータなどの役割分類のいずれかを、選択中のユーザの役割分類として特定することができる。
次に、ユーザロイヤルティ算定部105は、ステップS1402で特定したロイヤルティ指数の算定方法と、ステップS1404で特定したユーザの役割種別とに基づき、選択中のユーザがエコシステムに対して有する個別ユーザのロイヤルティ指数を算定する(ステップS1405)。本ステップの処理詳細については、後述する図15にて説明する。
その後、ユーザロイヤルティ算定部105は、ステップS1405で算定したロイヤルティ指数を、選択中のユーザに対する個別ユーザの属性情報の一部として記憶するとともに、エコシステムロイヤルティ算定部118へ出力する(ステップS1406)。このときさらに、算定したロイヤルティ指数を、選択中のユーザが所持するユーザ端末201において、外部入出力装置205に含まれる表示装置により画面出力することでユーザに提示してもよい。これにより、ユーザに自身のロイヤルティ指数の算定結果を通知することができる。
ステップS1404からステップS1406までのループ処理を終えたら、最後に、エコシステムロイヤルティ算定部118は、ループ処理においてユーザロイヤルティ算定部105により算定された各ユーザのロイヤルティ指数を集計し、エコシステム全体でのロイヤルティ指数を算出する(ステップS1407)。そして、算出したロイヤルティ指数を各ユーザ端末201に出力し、各ユーザ端末201において、外部入出力装置205に含まれる表示装置により画面出力することでユーザに提示する。ステップS1407の処理を実行したら、図14のフローチャートに示す処理を終了し、図13のステップS1303に進む。
本処理フローを実施することにより、ユーザ個別のエコシステムへのロイヤルティの高さを計測することができ、ユーザ個別のロイヤルティの高さに応じたインセンティブ設計ができるようになる。また、エコシステムを構成する全ユーザのロイヤルティの高さから判定したエコシステム全体のロイヤルティの高さを計測することができ、ロイヤルティの高さに応じたインセンティブ設計やトークンモデルの選択ができるようになる。さらに、トークンの取引履歴やユーザの活動履歴からエコシステムのユースケース分類を特定したり、エコシステムの成熟度を類推したりできるため、これらの結果を踏まえて、ユーザのロイヤルティの高さや、エコシステム全体でのユーザロイヤルティの高さを計測することができる。
図15は、図14のステップS1405で実行される心理ロイヤルティ指数算定処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ユーザロイヤルティ算定部105は、トークン管理部103を介してトークン取引履歴テーブル111を参照し、ユーザがあるトークンを入手してからそのトークンを手放すまでのトークン保有期間を特定する(ステップS1501)。
次に、ユーザロイヤルティ算定部105は、ステップS1501で特定したトークン保有期間におけるユーザの役割分類を特定する(ステップS1502)。ここでは、前述のステップS1404の処理結果を取得することで、トークン保有期間におけるユーザの役割分類を特定することができる。
続いて、ユーザロイヤルティ算定部105は、トークンの取引種別を特定する(ステップS1503)。例えば、ステップS1501で特定したトークン保有期間の開始時にトークンを入手した手段と、トークン保有期間の終了時にトークンを手放した手段とを、トークン取引履歴テーブル111の取引内容を参照することで特定し、これらの内容からトークンの取引種別を特定することができる。なお、特定したトークンの取引種別は、トークン取引履歴テーブル111の取引種別欄504に記録される。
さらに、ユーザロイヤルティ算定部105は、ユーザ管理部104を介してユーザ活動履歴テーブル112を参照することで、ステップS1501で特定したトークン保有期間におけるユーザの活動履歴を特定し、そのユーザ活動履歴から、トークン保有期間でのユーザの活動内容を特定する。そして、特定したユーザの活動内容と、ステップS1502,S1503でそれぞれ特定したユーザの役割分類およびトークン取引種別から、サービス利用に関してユーザがアクティブ状態と休眠状態のいずれであるかを判定する(ステップS1504)。
ステップS1504では、例えば、トークン保有期間におけるユーザの何らかの活動履歴が記録されている場合はユーザがアクティブ状態と判定し、何も記録されていなければ休眠状態と判定する。ただし、ユーザの活動履歴が記録されている場合であっても、トークン取引種別が「強制交換」である場合は、ユーザが休眠状態と判定する。また、ユーザの活動履歴が記録されていない場合であっても、ユーザの役割分類が「サービサ」または「ディストリビュータ」である場合は、ユーザがアクティブ状態と判定する。これ以外にも、任意の方法でユーザがアクティブ状態と休眠状態のいずれであるかを判定することができる。
その後、ユーザロイヤルティ算定部105は、ステップS1504の判定結果に応じて次に進む処理ステップを決定する(ステップS1505)。ステップS1504でユーザがアクティブ状態と判定した場合はステップS1506に進み、休眠状態と判定した場合はステップS1509に進む。
ステップS1506では、ユーザロイヤルティ算定部105は、ステップS1501で特定したトークン保有期間と比較するためのトークン保有期間閾値を取得する。ここでは、ステップS1400,S1401でそれぞれ特定したエコシステムのユースケース分類および成熟度と、ステップS1502,S1503でそれぞれ特定したユーザの役割分類およびトークン取引種別とを取得する。そして、取得したこれらの情報に基づき、トークン保有期間閾値テーブル117において該当するレコードを検索し、そのレコードの保有期間閾値欄1005の値を参照することで、トークン保有期間閾値を取得することができる。
次に、ユーザロイヤルティ算定部105は、ステップS1501で特定したトークン保有期間を取得する(ステップS1507)。
最後に、ユーザロイヤルティ算定部105は、ステップS1507で取得したトークン保有期間と、ステップS1506で取得したトークン保有期間閾値とに基づき、ユーザの心理的なロイヤルティ指数を算定する(ステップS1508)。ここでは、トークン保有期間とトークン保有期間閾値とを比較し、トークン保有期間がトークン保有期間閾値以上であれば、前述のステップS1402で特定したロイヤルティ指数の算定方法に従って、所定の加算値をユーザのロイヤルティ指数に加算する。このとき、トークン保有期間とトークン保有期間閾値との差分の大きさに応じて、ロイヤルティ指数への加算値を変化させてもよい。一方、トークン保有期間がトークン保有期間閾値未満であれば、ユーザのロイヤルティ指数への加算を行わずに、所定の初期値をユーザのロイヤルティ指数に設定する。このようにして、トークン保有期間とトークン保有期間閾値とを比較結果に基づき、アクティブ状態であるユーザのロイヤルティ指数を算定することができる。
一方、ステップS1509では、ユーザロイヤルティ算定部105は、ユーザの心理的なロイヤルティ指数を最低レベルの値として算出する。ここで算出されるロイヤルティ指数は、ステップS1508でトークン保有期間がトークン保有期間閾値未満である場合に設定される初期値よりも低い値とすることが好ましい。これにより、休眠状態であるユーザについては、トークン保有期間に関わらず、そのロイヤルティ指数をアクティブ状態のユーザよりも低い値で算定することができる。
ステップS1508またはS1509でユーザのロイヤルティ指数を算定したら、ユーザロイヤルティ算定部105は、図15のフローチャートに示す処理を終了し、図14のステップS1406に進む。
本処理フローを実行することにより、エコシステムに対するユーザの心理的ロイヤルティの高さを推測することができる。トークンを長期間保有しているユーザは、エコシステムに対して、心理的な思い入れや応援したい気持ちを持っていたり、エコシステムのビジョンに共感していたりするとして、ロイヤルティが高いものと類推できる。その一方で、トークンを入手してもすぐに、より汎用性のある法定通貨などに交換してしまうようなユーザは、エコシステムへの経済的ロイヤルティが高く、エコシステムへの心理的ロイヤルティは低いものと類推できる。これらの仮説に基づき、エコシステム内におけるトークンの取引を伴わないユーザの活動履歴から、ユーザのエコシステムへの心理的な愛着度を表す指標として、ユーザのロイヤルティ指数を算定することができる。
図16は、図13のステップS1304で実行されるモデル変更要否判定処理の流れを示すフローチャートである。
まず、トークンモデル変更決定部119は、変更候補モデルを特定する(ステップS1601)。ここでは、前述のステップS1303の処理結果から変更候補モデルを特定することができる。
次に、トークンモデル変更決定部119は、モデル変更の投票権限のある各ユーザをステークホルダユーザとして特定する(ステップS1602)。例えば、予め設定された各ユーザの属性情報から、各ユーザについて投票権限の有無を判定することで、ステークホルダユーザを特定することができる。
続いて、トークンモデル変更決定部119は、ステップS1602で特定した各ステークホルダユーザに対して、現在のトークンモデルから変更候補モデルへのトークンモデルの変更の是非を問うための投票要求を送信する(ステップS1603)。この投票要求は、通信インターフェース206により、各ステークホルダユーザが所持するユーザ端末201へ送信される。
そして、トークンモデル変更決定部119は、ステップS1603で送信した投票要求に対する各ステークホルダユーザからの投票結果を受信する(ステップS1604)。
さらに、トークンモデル変更決定部119は、投票結果に応じてトークンモデルを変更するか否かを決定するためのモデル変更条件を特定する(ステップS1605)。例えば、エコシステムごとに予め設定されたモデル変更条件のうち、前述のステップS1407でロイヤルティ指数を算出したエコシステムに該当するモデル変更条件を特定することで、ステップS1605の処理を行うことができる。
そして、トークンモデル変更決定部119は、ステップS1604で各ステークホルダユーザから受信したトークンモデルの変更是非についての投票結果を集計する(ステップS1606)。このとき所定の集計期間を設定し、その集計期間内で受け付けた投票結果のみを有効としてもよい。
トークンモデル変更決定部119は、ステップS1606の集計結果が、ステップS1605で特定したモデル変更条件に合致するか否かを判定し(ステップ1607)、その判定結果に応じて次に進む処理ステップを決定する(ステップS1608)。ステップS1607でモデル変更条件に合致すると判定した場合はステップS1609に進み、合致しないと判定した場合はステップS1610に進む。
ステップS1609では、トークンモデル変更決定部119は、モデル変更が必要との判定結果を返し、図15のフローチャートに示す処理を終了する。
ステップS1610では、トークンモデル変更決定部119は、モデル変更が不要との判定結果を返し、図15のフローチャートに示す処理を終了する。
本処理フローを実行することにより、エコシステム内でサービスを提供するプロバイダ(サービサ)や、提供されるサービスを利用するサービスユーザ(コンシューマ)などを含む各ユーザが合議して、トークンモデルの変更要否を判定することができる。これにより、サービスユーザが納得できる満足感の高いトークンモデルを採用することができるようになる。また、エコシステムに対するロイヤルティ指数の高いユーザには議決権を重点的に配分することによって、エコシステムへのロイヤルティが高いユーザの声をエコシステムのインセンティブ設計に反映しやすくなり、より効果的なユーザ体験やサービスサクセスを実現することができる。
続いて、ユーザ端末201において表示される画面の例を、図17、図18を参照して以下に説明する。
図17は、エコシステムの管理者が所持するユーザ端末201において表示される管理画面1700の一例を示す図である。図17に示す管理画面1700は、トークンID欄1701と、トークンタイプ欄1702と、ユースケースタイプ欄1703と、エコシステム成熟度欄1704と、ロイヤルティ優先ポリシ欄1705と、ロイヤルティ指数(測定値)欄1706と、ロイヤルティ指数(計画値)欄1707と、適合率欄1708と、メッセージ欄1709と、適用中のトークンモデル欄1710と、推奨トークンモデル欄1711と、トークン見直し依頼欄1712とを備える。
トークンID欄1701には、管理画面1700で現在表示しているトークンを一意に識別するための識別情報を表示している。ここには、トークンテーブル109のID欄301に基づいて、該当するトークンの識別情報が表示される。
トークンタイプ欄1702には、トークンID欄1701に表示したトークンのトークンタイプを表示している。ここには、トークンテーブル109のトークンタイプ欄302に基づいて、該当するトークンの種別が表示される。
ユースケースタイプ欄1703には、トークンID欄1701に表示したトークンが運用されるエコシステムのユースケースタイプを表示している。ここには、図14のステップS1400で特定されるエコシステムのユースケース分類が表示される。
エコシステム成熟度欄1704には、トークンID欄1701に表示したトークンに対応するエコシステム成熟度を表示している。ここには、図14のステップS1401で算定されるエコシステムの成熟度が表示される。
ロイヤルティ優先ポリシ欄1705には、トークンID欄1701に表示したトークンに適用されているトークンモデル110のロイヤルティ優先ポリシを表示している。ここには、トークンモデル110のポリシ欄406に基づいて、適用中のトークンモデルにおけるロイヤルティの優先ポリシの内容が表示される。
ロイヤルティ指数(測定値)欄1706には、トークンID欄1701に表示したトークンに関わるエコシステム全体のロイヤルティ指数の現在の計測値を表示している。ここには、図14のステップS1407で算定されるエコシステム全体でのロイヤルティ指数が表示される。
ロイヤルティ指数(計画値)欄1707には、トークンID欄1701に表示したトークンに適用されているトークンモデルが想定するエコシステム全体のロイヤルティ指数を表示している。ここには、予め設定されたロイヤルティ指数の目標値が表示される。
適合率欄1708には、ロイヤルティ指数(計画値)欄1707に表示したロイヤルティ指数に対する、ロイヤルティ指数(測定値)欄1706に表示したロイヤルティ指数の比率を表示している。これは、現在のエコシステムのロイヤルティの高さを踏まえて、現在適用されているトークンモデルが、想定するエコシステムのロイヤルティの高さに対してどの程度適合しているかの度合いを表している。
メッセージ欄1709には、管理者へのメッセージを表示している。ここには、適合率欄1708に表示したロイヤルティ指数の比率を踏まえて、管理者がとるべき行動のアドバイスなどが表示される。
適用中のトークンモデル欄1710には、現在適用中のトークンモデルを表示している。ここには、トークンモデル110に基づいて、適用中のトークンモデルに関する情報が表示される。
推奨トークンモデル欄1711には、現在のトークンモデルから変更を推奨する推奨先のトークンモデルを表示している。ここには、図13のステップS1303で選定した変更候補モデルの情報が表示される。
トークン見直し依頼欄1712には、トークンモデルの変更にステークホルダの合意が必要な場合に、関係するステークホルダに変更要否を問う要求を送信するための送信ボタンを表示する。管理者は、管理画面1700上でこの送信ボタンを選択することにより、図16のステップS1603において、各ステークホルダユーザに対して、現在のトークンモデルから変更候補モデルへのトークンモデルの変更の是非を問うための投票要求を送信することができる。
図18は、エコシステムに参加する各ユーザが所持するユーザ端末201において表示されるユーザ画面1800の一例を示す図である。図18に示すユーザ画面1800は、トークンID欄1801と、あなたのロイヤルティ指数欄1802と、エコシステムのロイヤルティ指数欄1803と、メッセージ欄1804とを備える。
トークンID欄1801には、ユーザが保有しているトークンを一意に識別する識別子を表示している。ここには、トークン取引履歴テーブル111のユーザID欄502とトークンID欄503に基づいて、当該ユーザが現在保有しているトークンの識別情報が表示される。
あなたのロイヤルティ指数欄1802には、トークンID欄1801に表示したトークンに関わるユーザのロイヤルティ指数の現在値を表示している。ここには、図14のステップS1405で算定される当該ユーザのロイヤルティ指数が表示される。なお、図18に示すように、ロイヤルティ指数の値を踏まえた当該ユーザのエコシステム全体における位置づけを示すランク情報などを、ユーザのロイヤルティ指数に合わせて表示してもよい。また図18では、ユーザのロイヤルティ指数の現在値のみを表示しているが、過去のユーザロイヤルティ指数の履歴を表やチャートなどで表示してもよい。
エコシステムのロイヤルティ指数欄1803には、トークンID欄1801に表示したトークンに関わるエコシステム全体でのロイヤルティ指数を表示している。ここには、図14のステップS1407で算定されるエコシステムのロイヤルティ指数が表示される。なお図18では、エコシステムのロイヤルティ指数の現在値のみを表示しているが、過去のエコシステム全体でのロイヤルティ指数の履歴を表やチャートなどで表示してもよい。
メッセージ欄1804には、ユーザへのメッセージを表示している。例えば、あるトークンについてトークンモデルの変更要否を問うメッセージを受信している場合には、図18に示すように、そのことを示すメッセージを表示する。
以上説明した本発明の実施形態によれば、以下のような作用効果を奏する。
(1)データ管理システムは、複数のユーザが参加して各ユーザ間でトークンを介したサービス提供が行われるエコシステムの分析を行うものであって、中央演算装置202の処理により、ユーザのトークンの取引履歴を表すトークン取引履歴と、ユーザのエコシステム内での活動履歴を表すユーザ活動履歴とを入手する(ステップS1301)。そして、入手したトークン取引履歴およびユーザ活動履歴に基づいて、エコシステムに対するユーザのロイヤルティレベルを表すロイヤルティ指数を算定し(ステップS1405)、エコシステムに参加している複数のユーザについてロイヤルティ指数を集計することで、エコシステム全体でのロイヤルティレベルを推定する(ステップS1407)。このようにしたので、エコシステムの分析を適切に行うことができる。
(2)ステップS1301で入手するユーザ活動履歴は、エコシステム内におけるトークンの取引を伴わないユーザの活動履歴を含むものであり、ステップS1405で算定するロイヤルティ指数は、ユーザのエコシステムへの心理的な愛着度を表す指標である。このようにしたので、経済的貢献度には反映されないユーザのロイヤルティを適切に推定することができる。
(3)ユーザロイヤルティ算定部105は、トークン取引履歴に基づいてユーザのトークンの保有期間を特定し(ステップS1501)、このトークンの保有期間でのエコシステムにおけるユーザの活動内容を、ユーザ活動履歴に基づいて特定する(ステップS1504)。このようにしたので、トークンの保有期間内でのユーザの活動内容を考慮して、ユーザの心理的なロイヤルティレベルに応じたロイヤルティ指数を適切に算定することができる。
(4)ユーザロイヤルティ算定部105は、特定したユーザの活動内容に基づいて、ユーザがアクティブ状態と休眠状態のいずれであるかを判定する(ステップS1504)。その結果、ユーザがアクティブ状態であると判定した場合、トークンの保有期間に基づいてロイヤルティ指数を算定し(ステップS1508)、ユーザが休眠状態であると判定した場合、アクティブ状態であると判定した場合よりも低い値でロイヤルティ指数を算定する(ステップS1509)。このようにしたので、トークン保有期間に関わらず、ユーザの状態に応じて適切な値でユーザのロイヤルティ指数を算定できる。
(5)ユーザロイヤルティ算定部105は、トークンの保有期間を所定の閾値と比較した結果に基づいてロイヤルティ指数を算定する(ステップS1508)。このようにしたので、アクティブ状態であるユーザについては、トークン保有期間を考慮して適切な値でユーザのロイヤルティ指数を算定できる。
(6)ユーザロイヤルティ算定部105は、エコシステムのユースケース分類を特定する(ステップS1400)。また、ユーザロイヤルティ算定部105は、エコシステムに参加している複数のユーザによるトークン取引履歴およびユーザ活動履歴に基づいてエコシステムの成熟度を算定する(ステップS1401)。さらに、ユーザロイヤルティ算定部105は、トークンの保有期間におけるユーザの役割分類を特定する(ステップS1502)。加えて、ユーザロイヤルティ算定部105は、トークン取引履歴に基づいてユーザによるトークンの取引種別を特定する(ステップS1503)。そして、特定または算定したこれらの情報に基づいて、トークン保有期間と比較するための閾値を決定する(ステップS1506)。このようにしたので、エコシステムやユーザの状態に応じて、トークン保有期間と比較するための閾値を適切に設定することができる。
(7)トークンモデル変更決定部119は、エコシステム全体でのロイヤルティレベルに基づいて、トークンの運用条件を定めるためのトークンモデルを変更候補モデルとして決定する(ステップS1303)。このようにしたので、現在のエコシステムの状態に適合するトークンモデルを、変更後のトークンモデルの候補である変更候補モデルに決定することができる。
(8)エコシステムロイヤルティ算定部118は、エコシステムのユースケース分類を特定する(ステップS1302)。トークンモデル変更決定部119は、特定したエコシステムのユースケース分類と、推定したエコシステムのロイヤルティレベルとに基づいて、変更候補モデルを決定する(ステップS1303)。このようにしたので、エコシステム全体でのロイヤルティレベルに加えて、さらにエコシステムのユースケース分類を考慮して変更候補モデルを決定することができる。
(9)トークンモデル変更決定部119は、変更候補モデルに決定したトークンモデルを、エコシステムに参加している複数のユーザのうち投票権限を有する各ユーザに通知する(ステップS1603)。そして、投票権限を有する各ユーザからの投票結果に基づいて、変更候補モデルをエコシステムに適用するか否かを判断する(ステップS1606~S1610)。このようにしたので、エコシステムに参加する様々なユーザの意見を反映して、各ユーザにとって満足感の高いトークンモデルを適用することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で、任意の構成要素を用いて実施可能である。
上記の実施形態や変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、上記では種々の実施形態や変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。