JP7589913B2 - 検出装置 - Google Patents
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Description
より詳細には、流路の少なくとも一部は、粒子を含まない液体が層流条件を満たす形状であり、検出器は、開放部を流れる層流において、流体に含まれる粒子の流跡線上の位置に設けられる。
そして、層流と直交する方向において、サイズが異なる粒子の流跡線同士の間隔が広くなるように、開放部の幅が設定される。
また、この検出器は、開放部を流れる流体の検出位置に光を照射する投光部と、投光部から照射されて流体を透過した光を受ける受光部と、受光部に到達する投光部から照射された光の光量が低下した場合に、検出対象粒子を検出したと判断する判断部と、を備える。
さらに、投光部から照射される光は、検出対象粒子の粒子径近傍の粒子サイズを備えた非検出対象粒子の透過率より検出対象粒子の透過率が低い波長の光としても良い。
また、この検出器は、投光部および受光部の少なくとも一方が、基板の開放部における流体の流れる方向に対して交差する方向に移動可能に構成しても良い。
また、この検出装置の粒子液は白血球を含み、この白血球の流跡線が通る位置を検出位置としても良く、さらに粒子液は生乳であっても良い。
さらに、この検出装置の基板の合流部は、幅が50μm~100μmである。
また、この検出装置の基板の合流部は、検出対象粒子のサイズの5倍~10倍の幅を有し、さらに、粒子液に含まれる最大の種類の粒子のサイズの2倍程度の幅を有する。
<装置構成>
図1は、本実施形態による検出装置の構成を示す図である。本実施形態の検出装置は、検出対象の粒子(以下、「検出対象粒子」と呼ぶ)を含む複数種類の粒子が混在する流体(以下、「粒子液」と呼ぶ)から検出対象粒子を検出する装置である。図1に示すように、検出装置は、流路が形成された流路基板100と、流路基板100の流路を流れる粒子液中の検出対象粒子を検出する検出器200とを備える。検出器200は、流路基板100へ光を照射する投光部210と、投光部210から照射された光を受ける受光部220とを備える。
図2は、流路基板100の構成を示す図である。流路基板100は、PDMS(polydimethylsiloxane)やSi(silicon)により構成され、流体が流れる流路が形成された基板である。流路は、流路基板100の表面に、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等により溝を形成することで設けられる。そして、流路基板100の表面を板状の蓋等で覆うことで、空洞状の流路が構成される。なお、詳しくは後述するが、本実施形態では、透過型の検出器200による粒子の検出が行われるため、流路基板100および蓋部材には透光性を有する部材が用いられる。
図3は、PFF法を説明する図面である。PFF法は、図3(図2)に示すような流路を用いて粒子液中の粒子をふるい分ける手法である。図示の流路基板100において、粒子液流路110に粒子液を、バッファ流路120にバッファを、それぞれ流す。粒子液およびバッファは、合流部130において合流する。そして、粒子液中の粒子は、バッファによって合流部130の壁(粒子液流路110側の壁)に押し付けられて整列する。このとき、各粒子のサイズに応じて、粒子の中心位置と合流部130の壁面との間の距離に差が生じる。そして、この流体が合流部130から開放部140へ流れると、流れの広がりによって、合流部130において生じた各粒子の中心位置の差が増幅される。このため、開放部140においては、各粒子がそのサイズに応じて異なる流跡線を描いて流れる。
PFF法に用いられる流路は、検出対象粒子のサイズに応じて、各流路の長さや幅などを適切に設定することが望ましい。そこで、具体的な適用例を挙げて、流路基板100についてさらに詳細に説明する。ここでは、数μmから数十μmの粒子が混在する粒子液から10μm程度のサイズの粒子を検出する場合を例として説明する。このような検出が要求される場合の一例として、生乳中の白血球の検出に適用する場合が考えられる。
粒子液とバッファとの流量比が粒子の分離に与える影響を検討する。ここでは、図2に示した流路基板100の各流路を次のように設定する。
粒子液流路110:幅w1=50μm、深さd=50μm、合流部130に対する角度θ1=45°
バッファ流路120:幅w2=50μm、深さd=50μm、合流部130に対する角度θ2=45°
合流部130:幅w0=50μm、深さd=50μm、長さl0=100μm
開放部140:幅r1=1000μm、深さd=50μm、長さl1=15000μm
開放部140の幅が粒子の分離に与える影響を検討する。ここでは、粒子液の流量VcをVc=1μL/分、粒子液とバッファの流量比Vc:Vsを1:20とし、開放部140の幅を変えて、粒子液の流跡線への影響を調べた。
である。また、合流部130から開放部140へ流入した流体の流量Vbは、合流部130の幅w0と開放部140の幅r1との比で減少し、
である。そして、粒子濃度の閾値σと開放部140における流量Vbから、特定時間にカウントされる粒子数n(図6(B)では、「カウントされる粒子濃度」)が、
で求まる。ただし、
Vc:粒子液流量[μL/分]
Vs:バッファ流量[μL/分]
Vp:合流部130における流量[μL/分]
Vb:開放部140における流量[μL/分]
w0:合流部130の幅[μm]
r1:開放部140の幅[μm]
σ:粒子濃度の閾値=10[万個/mL]
=105[個/mL]
=102[個/μL]
n:カウントされる粒子濃度[個/分]
である。したがって、例えば、粒子液流量Vc=1[μL/分]、バッファ流量Vs=20[μL/分]、合流部130の幅w0=50[μm]、開放部140の幅r1=500[μm]のとき、上記の数1~数3の式より、カウントされる粒子濃度n=210[個/分]である。以上により、粒子濃度は、開放部140の幅r1が大きいほど減少し、粒子の到達位置は、開放部140の幅r1が大きいほど大きくなることがわかる。
上述した粒子液流量、バッファ流量、合流部130の幅および開放部140の幅の他、粒子液流路110とバッファ流路120との合流角度、合流部130の長さ、開放部140の長さを個別に変えて流体中の粒子の分離に対する影響を調べたが、これらの要素を変更しても、各粒子の流跡線には有意な影響がなかった。ただし、上述したように、合流部130の長さは、少なくとも粒子液中の粒子が整列するのに十分な長さである必要がある。そこで、生乳中の白血球を検出する例では、生乳中に含まれる種々のサイズの粒子を考慮し、合流部130の長さl0を100μmとした。また、開放部140の長さを1000μm~12500μmの間で変更しても各粒子の流跡線に影響がなかった。開放部140の長さが流跡線に影響しないことから、各粒子の流跡線は、開放部140に流入して流体の流れと共に広がり、1000μmの長さに至るまでに粒子のサイズごとに異なる到達位置まで達することがわかる。そして、その後は、開放部140の流路に沿って平行に進み、流跡線どうしの間隔は安定する。
次に、検出器200について説明する。上述したように、流体中の粒子は、流路基板100の開放部140において、粒子のサイズごとに異なる経路を辿って流れる。本実施形態では、特定のサイズの粒子を検出対象粒子とし、流路基板100の開放部140における検出対象粒子の流跡線が通る位置を、検出器200による検出位置とすることにより、検出対象粒子を検出する。
Claims (7)
- 生乳中の白血球を検出する検出装置であって、
流路が形成された基板と、
前記基板の前記流路を流れる流体中の粒子を検出する検出器と、を備え、
前記基板は、
粒子を含む粒子液が流れる流路である第1流路と、
粒子を含まない液体が流れる流路である第2流路と、
前記粒子液と前記液体とを合流させる流路である合流部と、
前記合流部から連続して前記粒子液および前記液体を流し、当該合流部よりも幅の広い流路である開放部と、を備え、
前記合流部は、幅=50μm~100μm、深さ=50μm、長さ=100μmであり、
前記開放部は、幅=1000μm、深さ=50μm、長さ=15000μmであり、
前記合流部と前記開放部とは合流部と流路の中心線を一致させて同一方向に伸び、
前記粒子液の流量に対する前記液体の流量は20倍であり、
前記検出器は、
前記基板の前記開放部において、流体に含まれるサイズの異なる粒子の流跡線が平行となる位置を検出位置として特定し、特定した検出位置を通る粒子を検出対象粒子として検出することを特徴とする、検出装置。 - 前記合流部および前記開放部は、前記流体が層流条件を満たす形状であり、
前記検出器は、前記開放部を流れる層流において、前記流体に含まれる前記粒子の流跡線上の位置に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の検出装置。 - 前記層流と直交する方向において、サイズが異なる前記粒子の流跡線同士の間隔が前記検出器により識別可能な間隔となるように、前記開放部の幅が設定されていることを特徴とする、請求項2に記載の検出装置。
- 前記検出器は、
前記開放部を流れる流体の前記検出位置に光を照射する投光部と、
前記投光部から照射されて前記流体を透過した光を受ける受光部と、
前記受光部に到達する前記投光部から照射された光の光量が低下した場合に、前記検出対象粒子を検出したと判断する判断部と、
を備えることを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の検出装置。 - 前記投光部から照射される光は、前記検出対象粒子の粒子径近傍の粒子サイズを備えた非検出対象粒子の透過率より前記検出対象粒子の透過率が低い波長の光であることを特徴とする、請求項4に記載の検出装置。
- 前記検出器における前記投光部および前記受光部の少なくとも一方が、前記基板の前記開放部における流体の流れる方向に対して交差する方向に移動可能であることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の検出装置。
- 前記投光部から照射される光の照射径は、直径が前記検出対象粒子のサイズ以上であり10倍以下であることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の検出装置。
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