本開示の第1態様によれば、対象物の上方の初期位置から対象物に接近し対象物の上面に接触する接触物と、初期位置の高さ情報を予め記憶された記憶部と、接触物を対象物に向けて変位させる駆動部と、駆動部の駆動量を検出する駆動量検出部と、駆動部を制御する高さ測定処理部と、を備える、高さ測定装置を提供する。対象物は、予め定められた第1の位置に配置され、記憶部は、第1の位置の高さ情報と対象物の厚み情報を記憶される。高さ測定処理部は、第1の位置の高さ情報及び対象物の厚み情報を基に、第1の位置の高さに対象物の厚みを足した高さよりも下方の位置を目標位置として、初期位置から接触物を下降するように駆動部を駆動力の上限として予め設定された第1の駆動力より小さい第2の駆動力で駆動制御する。高さ測定処理部は、駆動部の駆動量が予め定められた閾値以下になると駆動部の駆動力を上げさせ、駆動部の駆動力が第1の駆動力に達したときまでの初期位置からの駆動量と、初期位置の高さ情報とを基に、対象物の上面の高さを検出する。
エアーの流量ではなく対象物の上面に接触物を接触させて接触物の駆動量から対象物の上面の高さを検出することができるので、対象物を吹き飛ばすことなく対象物の高さを測定することができる。また、初期位置から対象物の距離を基に対象物の高さを検出しているので、対象物の厚み誤差を有するにもかかわらず、対象物の高さを精度良く検出することができる。
本開示の第2の態様によれば、高さ測定処理部は、駆動量検出部により検出された駆動量の推移情報を記憶部へ記憶させ、推移情報を基に、初期位置から最も下降した接触物の位置を対象物の上面の高さとして検出する、第1の態様の高さ測定装置を提供する。
本開示の第3の態様によれば、高さ測定処理部は、駆動部の駆動力が第1の駆動力に達しているか否かを判定し、駆動部の駆動力が第1の駆動力に達していると判定した場合に、駆動部の駆動力が第1の駆動力に達したときまでの初期位置からの駆動量と、初期位置の高さ情報とを基に、対象物の上面の高さを検出する、第1の態様の高さ測定装置を提供する。
本開示の第4の態様によれば、部品供給部から供給される部品の上方の初期位置から部品に接近し部品の上面に接触するノズルと、初期位置の高さ情報を予め記憶された記憶部と、ノズルを部品に向けて変位させる駆動部と、駆動部の駆動量を検出する駆動量検出部と、駆動部を制御する高さ測定処理部と、を備える、部品実装装置を提供する。部品は、部品供給部において部品がノズルに吸着される、予め定められた第1の位置に配置され、記憶部は、第1の位置の高さ情報と部品の厚み情報を記憶される。高さ測定処理部は、第1の位置の高さ情報及び部品の厚み情報を基に、第1の位置の高さに部品の厚みを足した高さよりも下方の位置を目標位置として、初期位置からノズルを下降するように駆動部を駆動力の上限として予め設定された第1の駆動力より小さい第2の駆動力で駆動制御し、駆動部の駆動量が予め定められた閾値よりも小さくなると駆動部の駆動力を上げさせ、駆動部の駆動力が第1の駆動力に達したときまでの初期位置からの駆動量と、初期位置の高さ情報とを基に、部品の上面の高さを検出する。
本開示の第5の態様によれば、高さ測定処理部は、駆動量検出部により検出された駆動量の推移情報を記憶部へ記憶させ、推移情報を基に、初期位置から最も下降したノズルの下端の位置を算出し、最も下降したノズルの下端の位置を部品の上面の高さとして検出する、第4の態様の部品実装装置を提供する。
本開示の第6の態様によれば、高さ測定処理部は、駆動部の駆動力が第1の駆動力に達しているか否かを判定し、駆動部の駆動力が第1の駆動力に達していると判定した場合に、駆動部の駆動力が第1の駆動力に達したときまでの初期位置からの駆動量と、初期位置の高さ情報とを基に、部品の上面の高さを検出する、第4の態様の部品実装装置を提供する。
本開示の第7の態様によれば、ノズルは、駆動部により上下方向に変位するノズル本体保持部と、ノズル本体保持部に保持されて、ノズル本体保持部に対して上下方向に変位可能なノズル本体と、ノズル本体保持部に対してノズル本体の変位を制限するバネとを備え、第1の駆動力は、前記バネの弾性力以下である、第4の態様から第6の態様のいずれか1つの部品実装装置を提供する。
本開示の第8の態様によれば、バネは、ノズル本体保持部に対してノズル本体を下方に付勢する、第7の態様の部品実装装置を提供する。
本開示の第9の態様によれば、第1の駆動力は、部品を基板に搬送するときの駆動力よりも小さい、第4の態様から第8の態様のいずれか1つの部品実装装置を提供する。
以下、本開示に係る距離検出装置及び部品実装装置の例示的な実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施の形態の具体的な構成に限定されるものではなく、同様の技術的思想に基づく構成が本開示に含まれる。
(実施の形態1)
以下に図面を用いて、本発明の一実施の形態を詳細に説明する。以下で述べる構成、形状等は説明のための例示であって、部品実装装置及びノズルの仕様に応じて適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において対応する要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。各図における構成要素の縮尺は、理解を容易にするために、変更して記載しているものもある。図1、及び後述する一部では、水平面内で互いに直交する2軸方向として、基板搬送方向のX方向(図1における左右方向)、基板搬送方向に直交するY方向(図1における上下方向)が示される。図2、及び後述する一部では、水平面と直交する高さ方向としてZ方向(図2における上下方向)が示される。Z方向は、部品実装装置が水平面上に配置された場合の上下方向である。
図1及び図2を参照して、部品実装装置1の構成を説明する。図1において、基台1aの中央には、基板搬送機構2がX方向に配置されている。基板搬送機構2は、上流側から搬入された基板3をX方向へ搬送し、以下に説明する実装ヘッドによる実装作業位置に位置決めして保持する。また、基板搬送機構2は、部品実装作業が完了した基板3を下流側に搬出する。基板搬送機構2の両側方には、部品供給部4が配置されている。
図1において、部品供給部4には、それぞれ複数のテープフィーダ5がX方向に並列に装着されている。テープフィーダ5は、部品Dを格納するポケットが形成されたキャリアテープを部品供給部4のY方向外側から基板搬送機構2に向かう方向(テープ送り方向)にピッチ送りすることにより、実装ヘッド8が部品Dをピックアップする部品取出し位置P3に部品を供給する。部品Dは、例えば、チップ状の電子部品である。
基台1aの上面におけるX方向の両端部には、リニア駆動機構を備えたY軸テーブル6が配置されている。Y軸テーブル6には、同様にリニア機構を備えたビーム7がY方向に移動自在に結合されている。ビーム7には、実装ヘッド8がX方向に移動自在に装着されている。実装ヘッド8は、複数(例えば、8個)のノズルユニット8aを備えている。
図2において、各ノズルユニット8aは、ノズル機構部8bからノズル軸8cを下方に延出させた構成となっている。ノズル軸8cの下端部に結合されたノズル保持部9には、ノズル10が着脱自在に装着されている。ノズル10は、負圧発生源25(図3参照)で発生させた吸引力を利用して部品Dを保持する機能を有する。それぞれのノズル機構部8bは、ノズル軸8cを昇降させるノズル昇降機構8dを備える。ノズル昇降機構8dを駆動することにより、ノズル保持部9に装着されたノズル10は個別に昇降する。
ノズル昇降機構8dは、ノズル軸8cをZ軸方向に昇降させる駆動部8gと、駆動部8gの駆動量を検出する駆動量検出部8eと、を備える。駆動部8gは、例えばサーボモータであり、駆動量検出部8eは、例えばエンコーダである。このように、駆動部8gはノズル10を昇降させ、駆動量検出部8eによって検出された駆動部8gの駆動量を基に、ノズル10の高さ位置を検出することができる。
図1において、Y軸テーブル6及びビーム7は、実装ヘッド8を水平方向(X方向、Y方向)に移動させる実装ヘッド移動機構11を構成する。実装ヘッド移動機構11及び実装ヘッド8は、部品供給部4に装着されているテープフィーダ5の部品取出し位置から部品Dをノズル10によって吸着してピックアップし、基板搬送機構2に保持された基板3の実装位置に移送して実装する部品実装作業を実行する。
図1及び図2において、ビーム7には、ビーム7の下面側に位置して実装ヘッド8とともに一体的に移動するヘッドカメラ12が装着されている。実装ヘッド8が移動することにより、ヘッドカメラ12は基板搬送機構2の実装作業位置に位置決めされた基板3の上方に移動して、基板3に設けられた基板マーク(図示せず)を撮像して基板3の位置を認識する。
部品供給部4と基板搬送機構2との間には、部品認識カメラ13が配置されている。部品認識カメラ13は、部品供給部4から部品Dを取り出した実装ヘッド8が上方を移動する際に、ノズル10に保持された部品Dを撮像して形状を認識する。実装ヘッド8による部品Dの基板3への部品実装作業において、ヘッドカメラ12による基板3の認識結果と部品認識カメラ13による部品Dの認識結果とを考慮して実装位置の補正が行われる。
部品実装装置1の両側方で作業者が作業する位置には、それぞれ作業者が操作するタッチパネル15が配置されている。タッチパネル15は、その表示部に各種情報を表示し、また表示部に表示される操作ボタンなどを使って作業者がデータ入力や部品実装装置1の操作を行う。
図2において、部品供給部4には、台車16が結合されている。台車16の上部には、複数のテープフィーダ5がX方向に並んで取り付けられている。台車16の前側には、部品Dを収納するキャリアテープ17が巻回されたリール18が保持されている。テープフィーダ5は、リール18に収納されているキャリアテープ17をテープ送り方向に搬送して実装ヘッド8によって部品Dが取り出される取り出し位置P3に部品Dを供給する。
図1及び図2において、基台1aの上面には、基板搬送機構2の周囲に複数(ここでは4本)の基準ポストRpが配置されている。基準ポストRpには金属などの硬質な材料が用いられ、上面が平坦に形成されている。ヘッドカメラ12が複数の基準ポストRpの上面を撮像し、水平面内における各基準ポストRpの位置を認識することで、ビーム7や実装ヘッド8の反復移動で発生する熱によるY軸テーブル6、ビーム7の熱変形を計測することができる。
次に図3及び図4を参照して、ノズル10の構成について説明する。図3は、ノズル10の上部がノズル保持部9に保持された状態を示している。図4は、ノズル保持部9から取り外されたノズル10の断面を示している。図3及び図4において、ノズル10は、ノズル本体19とノズル本体保持部20を含む。
ノズル本体19は、基端部21と、基端部21の内部に形成された上下に貫通する上部吸引孔21aに下方から挿入されて結合された下端部22を含む。基端部21の下端には円板状のバネ座部21bが外周から半径方向に延出して形成されている。下端部22の内部には、上下に貫通して下端の部品吸着面22aに開口する下部吸引孔22bが形成されている。
ノズル本体保持部20には、中央より下側の外周に円板状のつば部20aが形成され、内部に上下に貫通する嵌合孔20bが形成されている。ノズル本体19は、つば部20aとバネ座部21bの間に弾性体であるバネ23を装着した状態で、嵌合孔20bに下方から挿入される。バネ23は、例えば、コイルバネであるが、板バネでもよい。ノズル本体保持部20の対向する2つの側面には、それぞれノズル本体19が摺動する上下方向に延びる長孔20cが形成されている。長孔20cは、ノズル本体保持部20の外周から嵌合孔20bまで貫通する。
ノズル本体19には、対向する長孔20cの間を貫通するように挿入され、長孔20c内に沿って上下に移動するピン24が結合されている。これによって、ノズル本体19は上下方向を回転軸とする回転が規制され、ノズル本体保持部20内を上下に移動可能である。ノズル本体19は、バネ23によって下方に付勢され、ピン24が長孔20cの下端面に当接する位置(以下、「下方規制位置」と称す。)で、下方への移動が規制される。
図3に示すように、ノズル10がノズル保持部9に保持されると、ノズル軸8cの内部に形成された真空吸引路8fは、ノズル保持部9の内部に形成された接続孔9a、ノズル10の嵌合孔20b、上部吸引孔21a、下部吸引孔22bと連通する。真空吸引路8fは負圧発生源25に接続されており、負圧発生源25を作動させるとノズル10の部品吸着面22aの開口から空気が吸引されて真空力が発生し、部品吸着面22aに部品Dが吸着される。
負圧発生源25としては、工場設備として設けられた真空給引源を用いる他、部品実装装置1に配置した真空ポンプ、エジェクタ装置などの真空発生装置が用いられる。図5に示すように、ノズル10の下端である部品吸着面22aがZ軸方向において待機位置P0に位置し、ノズル本体19が下方規制位置にある状態のノズル10(図4参照)の部品吸着面22aの床面Fsからの高さを高さH0と称する。また、ノズル10の部品吸着面22aがZ軸方向において初期位置P1に位置し、ノズル本体19が下方規制位置にある状態のノズル10(図4参照)の部品吸着面22aの床面Fsからの高さを基準高さH1と称する。床面Fsからテープフィーダ5の取り出し位置P3に供給された部品Dの上面までの高さを吸着高さH2と称する。床面Fsからテープフィーダ5の取り出し位置P3までの高さを高さH3と称する。吸着高さH2を測定する高さ測定モードにおいて、床面Fsからノズル10の部品吸着面22aを下降させる目標位置までの高さを目標高さH4と称する。なお、以下の説明において、ノズル10の部品吸着面22aの床面Fsからの高さを単にノズル10の高さと説明する場合がある。
次に、図6を参照して、上述したノズル10を部品Dの上面Daに接触させた状態におけるノズル10の吸着高さH2について説明する。図6は、部品Dの上方に位置させたノズル10を駆動部8gを作動させて下降させ、ノズル10の下端が部品Dの上面Daに接触した状態を示している。
高さ測定処理部32は、テープフィーダ5の取り出し位置P3に配置された部品Dの吸着高さH2を検出する高さ測定モードを備える。高さ測定モードは、例えば、テープフィーダ5から最初に部品Dが供給される際に制御部30によって高さ測定処理部32へ実施を指示されてもよい。また、ユーザがタッチパネル15から制御部30への指示により高さ測定モードを実施してもよい。高さ測定処理部32は、高さ測定モードにおいて、駆動部8gを駆動する駆動電流を制御することで、駆動部8gの駆動力を制御する。駆動部8gがサーボモータである場合、高さ測定処理部32は、駆動トルクを制御する。
高さ測定処理部32は、高さ測定モードにおいて、駆動部8gを駆動制御することで、待機位置P0に位置するノズル10を初期位置P1へ変位させ、待機位置P0から初期位置P1へノズル10が変位した速さよりも遅い速さで初期位置P1から目標位置P4に向けてノズル10をさらに変位させる。高さ測定処理部32は、初期位置P1から目標位置P4にノズル10が到達するのに充分な駆動時間tdの間、駆動部8gを駆動し続ける。
ノズル10を初期位置P1から目標位置P4に向けて変位させる際に、高さ測定処理部32は、駆動力の上限として予め定められた第1の駆動力Dp1を設定する。したがって、高さ測定処理部32は、第1の駆動力Dp1よりも小さい第2の駆動力Dp2で駆動部8gを駆動制御する。例えば、第1の駆動力Dp1に対応する第1の駆動電流Ad1よりも小さい、第2の駆動力Dp2に対応する第2の駆動電流Ad2で駆動部8gを駆動することで、駆動部8gの駆動力の制御をすることができる。駆動電流の制御は、例えば、PWM制御により行う。
第1の駆動力Dp1は、バネ23の弾性力以下の力に設定されている。したがって、ノズル10が初期位置P1から下降し、ノズル吸着位置P2において、部品Dの上面Daにノズル10の下端(部品吸着面22a)が接触すると、第2の駆動力Dp2ではバネ23の弾性力に対抗してノズル保持部9を下方へ押し縮めることができず、駆動部8gの駆動量が減少する。高さ測定処理部32は、駆動部8gの駆動量が予め定められた閾値よりも小さいか否かを監視しており、駆動部8gの駆動量が予め定められた閾値よりも小さいと判定すると、駆動部8gの駆動力を上げるように駆動部8gへ指示する。
駆動部8gは、高さ測定処理部32からの指示により、ノズル保持部9を下方へ変位させる駆動力を増加させ、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1に到達する。高さ測定処理部32は、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1であるか否かを監視しており、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1であると判定すると、ノズル10の下端が部品Dの上面Daに接触していると認識する。
駆動部8gが第1の駆動力Dp1で駆動しても、バネ23を圧縮する力がないので、バネ23を縮めることなく部品Dにノズル10が接触した状態を維持する。このように、第1の駆動力Dp1で駆動部8gが駆動する時間が続くので、高さ測定処理部32は、ノズル10が部品Dに接触していることを精度良く検出することができる。
駆動時間td経過後、高さ測定処理部32は、ノズル10を上昇させるように駆動部8gを駆動制御する。これにより、ノズル10の下端は部品Dの上面Daから離れて、初期位置P1を通過して待機位置P0に戻る。
高さ測定処理部32は、駆動時間tdの間の駆動量の推移を記憶部31に推移情報31dとして記憶させ、推移情報31dからノズル10の高さの変位プロットを算出することができる。高さ測定処理部32は、予め記憶されている待機位置P0の高さH0と、待機位置P0からの駆動部8gの駆動量とを基に算出したノズル10の変位プロットからノズル10の最下点の高さをノズル吸着位置P2の高さH2として検出し、高さH2を記憶部31に記憶させる。なお、初期位置P1の高さH1からの変位プロットを測定する代わりに、待機位置P0の高さH0からの変位プロットを測定してもよい。このようにして、高さ測定処理部32は、ノズル吸着位置P2の高さH2を測定することができる。待機位置P0または初期位置P1の高さと、そこからの駆動量を基に吸着高さH2を測定するので、部品Dの厚みの製造誤差及びテープフィーダ5の部品実装装置1への装着による部品取り出し位置P3のバラツキによる吸着高さH2がバラついたとしても、吸着高さH2を精度良く部品Dを吹き飛ばすことなく測定することができる。
次に図7を参照して、部品実装装置1の制御系の構成について説明する。部品実装装置1が備える制御部30には、基板搬送機構2、部品供給部4、実装ヘッド8、実装ヘッド移動機構11、ヘッドカメラ12、部品認識カメラ13、タッチパネル15、負圧発生源25が接続されている。制御部30は、例えば、CPU、または、FPGAと、メモリ、SSD、またはハードディスクとで構成され、記憶部31、高さ測定処理部32、及び、実装制御部33を備えている。
記憶部31は記憶装置であり、部品データ31a、実装データ31b、ノズルデータ31c、基準高さH1、及び、吸着高さH2などが記憶されている。部品データ31aには、部品Dの種類毎に、部品名(種類)及び部品Dの厚みなどのサイズ情報が含まれている。実装データ31bには、製造される実装基板の種類毎に、基板3に実装される部品Dの部品名(種類)、実装位置(XY座標)などが含まれている。ノズルデータ31cには、ノズル10の種類毎に、ノズル名(種類)、ノズル10のサイズ(ノズル長)などが含まれている。また、記憶部31は、実装制御部33が基板搬送機構2、部品供給部4、実装ヘッド8及び実装ヘッド移動機構11等を制御して基板搬送動作や部品搭載動作などの作業動作を行わせるための動作プログラムが記憶されている。さらに、記憶部31は、高さ測定処理部32が部品供給部4、実装ヘッド8及び実装ヘッド移動機構11等を制御して吸着高さH2の測定動作を行わせるための動作プログラムが記憶されている。
高さ測定装置28は、例えば、実装ヘッド8、実装ヘッド移動機構11、及び制御部30で構成される。
高さ測定処理部32は、実装ヘッド8が備えるノズル昇降機構8dの駆動部8g及び駆動量検出部8e、及び実装ヘッド移動機構11を制御して、部品Dの上面Daの高さである吸着高さH2を測定し、測定した吸着高さH2を記憶部31に記憶させる。
実装制御部33は、記憶部31に記憶された吸着高さH2に基づいて、部品供給部4に吸着高さH2で実装ヘッド8のノズル10で部品Dを吸着して搬送し、基板3へ実装する。
次に図8~図10を参照して、高さ測定装置28及び部品実装装置1が部品Dの吸着高さH2を検出する流れを説明する。図8は、吸着高さH2を検出する流れを示すフローチャートである。図9は、高さ測定モードにおけるモータ制御を示すグラフである。(a)は制御部からモータへの速度指令を示すグラフであり、(b)はノズルの位置を示すグラフであり、(c)モータへの速度指令に対応したモータへの駆動電流を示すグラフである。図10は、図9(a)の速度指令の尺度を変えたグラフである。
ユーザまたは制御部30の指示により高さ測定処理部32は高さ測定モードを実施する。高さ測定モードにおいて、まず、高さ測定処理部32は、実装ヘッド8をテープフィーダ5の部品取出し位置P3の上方の待機位置P0へ移動させる。これにより、ノズル10は高さH0の待機位置P0に位置する。高さ測定処理部32は、記憶部31に記憶されている実装データ31bからテープフィーダ5の標準的な部品取り出し位置P3(第1の位置)の高さH3に部品データ31aから部品Dの標準的な部品厚みDhを足した高さよりも下方の高さを目標高さH3として設定する。
ステップS11において、高さ測定処理部32は、ノズル10を目標高さH3に向けて下降を開始し、ノズル10を待機位置P0から下方の初期位置P1へ移動させる。これにより、ノズル10は基準高さH1の初期位置P1に移動する。高さ測定処理部32は、待機位置P0から下方向へのノズル10の駆動量を逐次推移情報31dとして記憶部31へ記憶させる。待機位置P0から初期位置P1へのノズル10の駆動は、図9における区間Tp1における駆動となる。
区間Tp1におけるノズル10の移動は、待機位置P0から高さ測定の計測開始位置である初期位置P1への移動であり、ノズル10を高速で移動させている。このように、区間Tp1は高速下降動作区間であり、ノズル10を高速で移動することで高さ測定の時間を短縮することができる。この区間において、高さ測定処理部32は大きな値の速度指令を出力しており、高さ測定処理部32はさらにこの速度指令に対応した駆動力を出力するように駆動部8gを駆動制御している。したがって、区間Tp1において駆動部8gを駆動するモータ電流の制限は実施していない。
ノズル10が時間t1に初期位置P1に到達すると、ステップS12において、高さ測定処理部32は、初期位置P1から目標位置P4へノズル10を変位させるために駆動部8gへノズル10の下降制御を実施する。高さ測定処理部32は、ノズル10の下端がテープフィーダ5の部品取出し位置P3に配置された部品Dの高さである吸着高さH2よりも下方の目標高さH4の目標位置P4に到達するのに充分な時間として設定された所定時間(t2-t1)の間、初期位置P1からノズル10を下降制御する。初期位置P1から目標位置P4へノズル10を変位させる区間Tp2において、図10に示すように、高さ測定処理部32は、ゼロではない小さな値の速度指令を出力する。
したがって、高さ測定処理部32は、駆動部8gの駆動力の上限として第1の駆動力Dp1を設定し、さらに、小さな値の速度指令に対応する、第1の駆動力Dp1よりも小さい第2の駆動力Dp2で駆動部8gを駆動する。より具体的には、第1の駆動力Dp1に対応する第1の駆動電流Ad1を設定し、第2の駆動力Dp2に対応する第2の駆動電流Ad2で駆動部8gであるサーボモータを駆動する。このようにして、第1の駆動力Dp1及び第2の駆動力Dp2によるノズル10の下降移動は、ステップS11の区間Tp1における下降移動よりも低速である。
ステップS13において、高さ測定処理部32は、初期位置P1から所定時間(t2-t1)の間ノズル10を下降制御したか否かを判定する。この所定時間(t2-t1)は、ノズル10がテープフィーダ5の取り出し位置P3に配置された部品Dの上面Daの高さである吸着高さH2よりも下方の目標高さH3まで到達するのに必要な時間よりも長い時間である。
高さ測定処理部32は、ノズル10を下降制御して所定時間(t2-t1)経過していないと判定すると(ステップS13のNo)、ステップS12のノズル10の下降駆動制御を維持する。図9及び図10の区間Tp2に示すように、ノズル10の先端が部品Dの上面Daに到達すると第2の駆動力Dp2は、バネ23の弾性力よりも小さいので、バネ23を押し縮めることができずノズル10の移動が停止する。ノズル10の移動が停止しても、高さ測定処理部32は、所定時間(t2-t1)を経過しない限りノズル10の下降駆動制御を維持する。図10に示すように、区間Tp2において高さ測定処理部32は、速度指令として0パルスではない、例えば、2パルスを常に出力し続けているので、ノズル10の移動が停止している間もノズル10を下方へ移動させるように速度指令を出力し続けている。このように速度指令を出力し続けているにもかかわらず単位時間当たりの駆動量が低減するので、高さ測定処理部32は、単位時間当たりの駆動量が閾値よりも小さいか否かを判定する。高さ測定処理部32は、単位時間当たりの駆動量が閾値よりも小さいと判定すると、駆動部8gの駆動力を増加させる。したがって、高さ測定処理部32は、駆動電流のPWM出力値を増加させる。なお、高さ測定処理部32が単位時間当たりの駆動量が閾値以上であると判定した場合は、高さ測定処理部32は駆動部8gの駆動力を維持する。
駆動部8gの駆動電流が第1の駆動電流Ad1に到達すると、すなわち、駆動部8gの駆動力が上限の第1の駆動力Dp1に到達すると、高さ測定処理部32はノズル10の先端が部品Dの上面Daに接触していると認識する。図9において、時間tsの時点が駆動部8gの駆動電流が第1の駆動電流Ad1に到達した時点である。時間tsから時間t2までの間、高さ測定処理部32は速度指令を出力し続けているので、駆動部8gを駆動するPWMの指令は、上限の第1の駆動電流Ad1を維持しているが、駆動部8gの第1の駆動力Dp1がバネ23の弾性力以下であるので、ノズル10は下降することなく、同じ高さに位置している。
ステップS13において、高さ測定処理部32は、ノズル10を下降制御して所定時間(t2-t1)経過したと判定すると(ステップS13のYes)、ステップS14において、時間t2にノズル10の下降駆動制御を中止してノズル10の上昇駆動を駆動部8gに指示する。このノズル10の上昇動作は、図9のTp3の区間に示すように、初期位置P1を通過して待機位置P0の高さH0まで高速で移動する。これにより、時間t3に、ノズル10は吸着動作開始位置である初期位置P1に戻ることができる。
ステップS15において、高さ測定処理部32は、駆動量検出部8eが検出した駆動量を基に、ステップS12からステップS14までの間にノズル10が移動した距離の推移を示す推移情報を記憶部31から読み出し、ノズル10の最下点の高さを算出する。ノズル10の最下点の高さは、初期位置P1の高さH1に、駆動量から算出した距離L1を差し引くことで算出される。
ステップS16において、高さ測定処理部32は、ノズル10の最下点の高さを吸着高さH2として記憶部31へ記憶させる。このようにして、部品Dの吸着高さH2が測定され、高さ測定モードが終了される。この後に、実装制御部33は、記憶部31に記憶されている吸着高さH2を読み出して、吸着高さH2にノズル10を移動させ、部品供給部4の部品取り出し位置P3の部品Dの吸着動作を行い、基板3へ部品Dを搬送して実装する。
以上より、実施の形態1の高さ測定装置28及び部品実装装置1は、部品Dの上方の初期位置P1から部品Dに接近し部品Dの上面に接触するノズル10と、初期位置P1の基準高さH1の情報を予め記憶された記憶部31と、ノズル10を部品Dに向けて変位させる駆動部8gと、駆動部8gの駆動量を検出する駆動量検出部8eと、駆動部8gを制御する高さ測定処理部32と、を備える。部品Dは、予め定められた部品取出し位置P3に配置され、記憶部31は、部品取出し位置P3の高さ情報と部品Dの厚みDhを記憶されている。高さ測定処理部32は、部品取出し位置P3の高さ情報及び部品Dの厚みDhを基に、部品取出し位置P3の高さに部品Dの厚みDhを足した高さよりも下方の位置を目標位置P4として、初期位置P1から部品Dを下降するように駆動部8gを駆動力の上限として予め設定された第1の駆動力Dp1より小さい第2の駆動力Dp2で駆動制御する。高さ測定処理部32は、駆動部8gの駆動量が予め定められた閾値以下になると駆動部8gの駆動力を上げさせ、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力に達したときまでの前記初期位置からの前記駆動部の前記駆動量と、初期位置P1の基準高さH1とを基に、部品Dの上面Daの高さを検出する。
エアーの流量ではなく部品Dの上面Daにノズル10を接触させてノズル10の駆動量から部品Dの上面の高さである吸着高さH2を検出することができるので、部品Dを吹き飛ばすことなく部品Dの高さを測定することができる。また、初期位置P1から部品Dの距離を基に部品Dの高さを検出しているので、部品Dの厚みDhの誤差や、テープフィーダ5の取り付け誤差による部品取り出し位置P3のバラツキにもかかわらず、部品Dの吸着高さH2を精度良く検出することができる。
また、高さ測定処理部32は、駆動量検出部8eにより検出された駆動量の推移情報31dを記憶部31へ記憶させ、推移情報31dを基に、初期位置P1から最も下降したノズル10の位置を部品Dの上面の高さとして検出する。これにより、ノズル10の移動停止及び部品との接触判定を繰り替えし行う必要がなく、ノズル10を連続的に移動させて部品Dの上面Daの高さを検出することができるので、部品Dの上面Daの高さを迅速に測定することができる。
また、ノズル10は、駆動部8gにより上下方向に変位するノズル本体保持部20と、ノズル本体保持部20に保持されて、ノズル本体保持部20に対して上下方向に変位可能なノズル本体19と、ノズル本体保持部20に対してノズル本体19の変位を制限するバネ23とを備える。第1の駆動力Dp1は、バネ23の弾性力以下である。これにより、ノズル10が部品Dの上面Daに接触すると、第1の駆動力Dp1は、バネ23の弾性力以下であるので、バネ23を押し縮めてノズル本体保持部20を部品Dに接触するノズル本体19に相対移動することができない。したがって、部品Dに不要な力を負荷することがないので、部品Dを傷つけることなく、また、吹き飛ばすこともなく部品Dの上面の高さを測定することができる。
バネ23は、ノズル本体保持部20に対してノズル本体19を下方に付勢する。これにより、ノズル本体19は、バネ23が押し縮められない限りノズル本体保持部20に対して下端の位置に位置しようとする。したがって、ノズル10の移動動作中におけるノズル本体保持部20に対するノズル本体19の変位を低減することができる。
また、部品Dを基板3に搬送するときの駆動力は、第1の駆動力Dp1よりも大きい。したがって、部品Dを基板3に搬送するときに、バネ23の弾性力よりも大きい駆動力でノズル10を下降するので、部品Dへノズル10をバネ23を押し縮めて接触することも可能であり、より確実に部品Dを吸着することができる。
(実施の形態2)
次に、図11を参照して本開示の実施の形態2について説明する。実施の形態1では、ノズル10を部品Dに向けて下降させて所定時間(t2-t1)経過後にノズル10を上昇させ、この一連のノズル10の変位プロットからノズル10の最下点の高さを検出していた。これに対して、実施の形態2では、高さ測定処理部32は、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1に達しているか否かを判定し、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1に達していると判定した場合に、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1に達したときまでの初期位置P1からの駆動量と、初期位置P1の高さH1とを基に、部品Dの上面Daの高さを検出する。この点および以下に説明する点以外の構成については、実施の形態1と実施の形態2とは共通しているので説明を省略する。
図11は、実施の形態2における部品実装装置1のテープフィーダ5に配置された部品Dの高さ測定の流れを示すフローチャートである。ステップS11及びS12は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
ステップS21において、高さ測定処理部32は、ノズル10を下降制御して駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1であるか否かを判定する。高さ測定処理部32は、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1でないと判定すると(ステップS21のNo)、ステップS12のノズル10の下降駆動制御を維持する。ノズル10の先端が部品Dの上面Daに到達すると第2の駆動力Dp2は、バネ23の弾性力よりも小さいので、バネ23を押し縮めることができずノズル10の移動が停止する。ノズル10の移動が停止しても、高さ測定処理部32は、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1にならない限りノズル10の下降駆動制御を維持する。したがって、単位時間当たりの駆動量が低減し、高さ測定処理部32は、単位時間当たりの駆動量が閾値よりも小さいと判定すると、駆動部8gの駆動力を増加させる。したがって、高さ測定処理部32は、駆動電流のPWM出力値を増加させる。
駆動部8gの駆動電流が第1の駆動電流Ad1に到達すると、すなわち、駆動部8gの駆動力が上限の第1の駆動力Dp1に到達すると、ステップS21において、高さ測定処理部32は駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1であると判定する(ステップS21のYes)。次に、ステップS14において、高さ測定処理部32は、ノズル10の下降駆動制御を中止してノズル10の上昇駆動を駆動部8gに指示する。これにより、ノズル10は、吸着動作開始位置である初期位置P1に戻ることができる。
ステップS22において、高さ測定処理部32は、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1に達したときまでの初期位置P1からの、駆動量検出部8eが検出した駆動量と、初期位置P1の基準高さH1とを基に、ノズル10の最下点の高さを算出し、部品Dの上面Daの高さを検出する。
ステップS23において、高さ測定処理部32は、ノズル10の最下点の高さを吸着高さH2として記憶部31へ記憶させる。このようにして、部品Dの吸着高さH2が測定され、高さ測定モードが終了される。この後に、実装制御部33は、記憶部31に記憶されている吸着高さH2を読み出して、吸着高さH2にノズル10を移動させ、部品供給部4の部品取り出し位置P3の部品Dの吸着動作を行い、基板3へ部品Dを搬送して実装する。
以上より、実施の形態2の高さ測定装置28及び部品実装装置1において、高さ測定処理部32は、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1に達しているか否かを判定する。高さ測定処理部32は、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1に達していると判定した場合に、駆動部8gの駆動力が第1の駆動力Dp1に達したときまでの初期位置P1からの駆動量と、初期位置P1の基準高さH1とを基に、部品Dの上面Daの高さを検出する。これにより、ノズル10が部品Dの上面Daに接触したと認識した時点で部品Dの上面Daの高さを検出することができるので、部品Dの上面Daの高さを迅速に測定することができる。
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。また、各実施の形態における要素の組合せや順序の変化は、本開示の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。
上記実施の形態において、部品実装装置1に用いられる高さ測定装置28を例示したがこれに限らない。高さ測定装置28は、部品実装装置1の部品Dの高さに限らず、他の対象物の高さを測定してもよい。高さ測定装置28は、例えば、基準ポストRpの高さを測定してもよいし、部品Dが実装される対象となる基板3の高さを測定してもよい。また、高さ測定装置28を対象物との距離を測定する距離測定装置として利用してもよい。
なお、上述した様々な実施の形態及び変形例のうちの任意の実施の形態あるいは変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。