JP7594187B2 - 発光装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示されている反射部材用の樹脂組成物は、常温で固体のフッ素樹脂を含むため、小さい面積に配置するためには、フッ素樹脂を融点以上に加熱して溶融する必要がある。そのため、フッ素樹脂を融点以上に加熱することにより、フッ素主成分のガスが放出され、製造設備が腐食されやすくなり、その対策費用が高額になり、発光装置のコストが高くなる。
また、アウター樹脂部材を柔らかくし、外部環境からの影響を抑制するために、例えばヒンダードアミン系の液体の光安定剤をアウター樹脂部材に添加することが考えられる。しかしながら、ヒンダードアミン系の光安定剤は塩基性であるため、アウター樹脂部材の硬化が阻害される場合が生じてくる。
本明細書において、「上」、「下」という用語は、発光装置において、光を取り出す側とその逆側を指す用語としても用いる。例えば、「上方」は、光を取り出す方向を意味し、「下方」はその逆の方向を意味する。また、「上面」とは光を取り出す側にある面を意味し、「下面」とはその逆側の面を意味する。また、側面とは、上面又は下面に対して直交する方向の面を意味する。
発光装置100は、基板20と、基板20に配置され、上面10aを光取り出し面とする発光素子10と、発光素子10の上面10aに配置される蛍光体を含有する波長変換部材50と、波長変換部材50の側方に配置されるアウター樹脂部材40と、を備える。アウター樹脂部材40が、シリコーン樹脂と、シリコーンオイルで表面処理された酸化チタンと、を含む。発光素子10は、基板20上にバンプと呼ばれる導電部材60を介してフリップチップ実装される。発光装置100は、基板20上に発光素子10とは別の半導体素子70を備える。半導体素子70も、基板20上に導電部材60を介してフリップチップ実装される。発光装置100は、発光素子10の周囲に配置されるインナー樹脂部材30を備える。平面視において、波長変換部材50の面積は、発光素子10の上面10aの面積よりも大きいことが好ましい。波長変換部材50の上面50aは、発光装置100の光取り出し面となる。波長変換部材50は、発光素子10の上面10aに導光部材80を介して接着されることが好ましい。導光部材80は、発光素子10の側面及び上面10aを連続して覆っている。インナー樹脂部材30は、発光素子10の側方に配置され、導光部材80の少なくとも一部と接触しており、かつ、半導体素子70の側面70bの少なくとも一部を覆っている。アウター樹脂部材40は、波長変換部材50の側方及びインナー樹脂部材30上及び半導体素子70上に配置され、半導体素子70を埋設させる。アウター樹脂部材40の厚みTは、基板20に対して垂直方向の厚みをいう。インナー樹脂部材30を備える場合は、基板20と垂直方向のアウター樹脂部材40の高さからインナー樹脂部材30の高さを引いた差分をいう。基板20は、予め個片化されたものであってもよく、後述する製造方法において、集合基板20aを個片化したものであってもよく、同じ符号を使用する。
アウター樹脂部材は、波長変換部材の側方に配置され、アウター樹脂部材の上面と波長変換部材の上面とは同一平面であることが好ましい。つまりアウター樹脂部材の上面の少なくとも一部の高さが、波長変換部材の光取り出し面と同一の高さとなるように配置することが好ましい。これにより略直方体の発光装置を提供することができる。
また、アウター樹脂部材の上面の一部が「ひけ」ていてもよい。例えば、アウター樹脂部材のうち、波長変換部材の側面と接している部分が、波長変換部材の光取り出し面と同一の高さであり、波長変換部材の側面と接していない部分が、波長変換部材の光取り出し面よりも低い高さとなっている場合である。アウター樹脂部材を構成する樹脂の硬化収縮に伴って、アウター樹脂部材の上面にいわゆる「ひけ」という凹みが生じる場合があるためである。
基板の材料としては、絶縁性材料であって、発光素子からの光や外光が透過しにくい材料が好ましい。例えば、アルミナや窒化アルミニウム等のセラミックス、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BTレジン)、ポリフタルアミド(PPA)樹脂等の樹脂を挙げることができる。なお、樹脂を用いる場合には、必要に応じて、ガラス繊維、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム等からなる無機フィラーを樹脂に混合してもよい。基板に無機フィラーを含むことにより、機械的強度の向上や熱膨張率の低減、光反射率の向上を図ることができる。
発光素子は、発光ダイオード(LED)又はレーザーダイオード(LD)等の半導体発光素子を用いることができる。用途に応じて任意の波長の光を発する発光素子を選択することができる。例えば、波長変換部材に含まれる蛍光体を効率良く励起できる短波長が発光可能な窒化物半導体(InXAlYGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を挙げることができる。半導体層の材料やその混晶度によって発光波長を種々選択することができる。光取り出し面となる上面の逆側の下面にp電極及びn電極の一対の電極が形成されている発光素子を用いることができる。発光素子は、好ましくは380nm以上500nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、より好ましくは390nm以上495nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、更に好ましくは400nm以上490nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する。発光素子は、導電部材を介して基板に電気的に接続される。
波長変換部材は、蛍光体を含有する。波長変換部材は、無機材料を含有してもよい。波長変換部材は、蛍光体と無機材料とを含むセラミックス複合体を含むことが好ましい。波長変換部材は、蛍光体と無機材料とを含むセラミックス複合体からなる蛍光体層の単層のものであってもよく、蛍光体と無機材料とを含むセラミックス複合体からなる蛍光体層と、樹脂、ガラス及び無機物からなる群から選択される少なくとも1種の材料からなる透光性層とが積層されたものであってもよい。また、蛍光体と無機材料とを含むセラミックス複合体は、1種の第1蛍光体を含むものであってもよく、第1蛍光体とは組成が異なる他種の第2蛍光体を含むものであってもよい。また、1種の第1蛍光体と無機材料とを含む第1セラミックス複合体を第1蛍光体層とし、第1蛍光体とは組成が異なる他種の第2蛍光体と無機材料とを含む第2セラミックス複合体を第2蛍光体層とし、更に蛍光体を含まない透光性層が積層されたものであってもよい。透光性層はセラミックス複合体に含まれる後述する無機酸化物と同様の無機酸化物からなる板状体であってもよい。
発光装置は、基板上に発光素子とは別の半導体素子を備えることが好ましい。半導体素子は、基板上に発光素子に隣接して配置されることが好ましい。半導体素子は、発光素子を制御するためのトランジスタ、コンデンサ、規定電圧以上の電圧が印加されると通電状態になるツェナーダイオード(Zener Diode)の保護素子を挙げることができる。保護素子は、発光素子と同様に、対向する2面のうち、基板側の一方の面にp電極とn電極の一対の電極を有する半導体素子である。保護素子は、発光素子と同様に、導電部材を介して基板に電気的に接続される。基板に導電部材を介して接続された半導体素子の高さは、導電部材を介して基板に接続された発光素子と波長変換部材とを合わせた高さよりも低い方が好ましい。半導体素子をアウター樹脂部材に完全に埋没させることにより、アウター樹脂部材の上面を上昇させて、アウター樹脂部材の上面に生じる凹み(ひけ)を抑制することができる。
導電部材としては、バンプを用いることができ、バンプの材料としては、Auあるいはその合金、共晶ハンダ(Au-Sn)、Pb-Sn、鉛フリーハンダ等を用いることができる。導電部材はバンプに限定されず、例えば導電ペーストであってもよい。
発光素子と波長変換部材の間には、導光部材が介在し、発光素子と波長変換部材とを導光部材で接着する。導光部材は、発光素子と波長変換部材を光学的に連結できる材料からなることが好ましい。導光部材を構成する材料としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、及びポリイミド樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂が挙げられる。
発光装置は、発光素子の周囲に、発光素子の上面又は波長変換部材の下面の高さまでインナー樹脂部材を備えていることが好ましい。発光素子の側面の周囲にインナー樹脂部材が配置されていることによって、光の取り出し効率が良くなり高輝度の発光装置を提供することが可能になる。インナー樹脂部材を構成する樹脂材料は、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、からなる群から選択される少なくとも1種を含む樹脂材料が挙げられ、2種以上の樹脂を含むハイブリッド樹脂であってもよい。インナー樹脂部材を構成する樹脂材料は、アウター樹脂部材と同様のシリコーン樹脂を含むものであってもよい。インナー樹脂部材は、アウター樹脂部材と同様の充填材を含んでいることが好ましい。具体的には、充填材として、前述のシリコーンオイルで表面処理された酸化チタン、シリコーンオイルで表面処理されていない酸化チタン、二酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム、イットリア安定化ジルコニア、及び酸化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
発光装置の製造方法について図面を用いて説明する。図3及び図4は、発光装置の製造方法の一例を示すフローチャートを示す。また、図5Aから図5Dは、実施態様に係る発光装置の製造方法の工程の一例を示す模式的な断面図である。図5Eは、実施態様に係る発光装置の製造方法の工程の一例を示す模式的な平面図である。図5Aから図5Eに示す各部材は、前述の発光装置に用いた各部材と同様の部材を用いることができる。
図5Aは、集合基板20a上に、上面が光の取り出し面となる、複数の発光素子を縦横に配置する工程を示す。ここで集合基板20a上に複数の発光素子10を縦横に配置するとは、横方向と縦方向に行列(マトリックス状)に配置される場合や市松模様や格子状などのように二次元上に種々のパターンで配置される場合も含む。ここでは行列(マトリックス状)に配置された発光素子10を例にとって説明し、横方向を行方向、縦方向を列方向と呼ぶこともある。集合基板20aの上には、正電極と負電極とに絶縁分離された導電パターンが形成され、バンプと呼ばれる導電部材60を介して、発光素子10が集合基板20aの導電パターンに、フリップチップ実装される。フリップチップ実装により、発光素子10は、集合基板20a上に機械的及び電気的に接続されている。実装に際して、導電部材60は、集合基板20a側に設けてもよく、発光素子10又は後述する半導体素子70側に設けてもよい。発光素子10と集合基板20aとの間にはインナー樹脂部材が充填されていてもよい。また、発光素子10を集合基板20a上に直接実装する場合だけでなく、発光素子10を実装したサブマウント基板等を介して集合基板20a上に実装する場合も含む。
図5Bは、複数の発光素子10の上面10aに、導光部材80を介して、複数の波長変換部材50を配置する工程を示す。導光部材80は、発光素子10と波長変換部材50とを接着し、光学的に連結する。導光部材80は、導光部材用組成物を印刷法、噴射法、モールド法、ポッティング法等の公知の方法によって発光素子10上に配置することができ、導光部材用組成物上に波長変換部材50を配置して、導光部材用組成物を硬化させることによって、発光素子10と波長変換部材50とを接着することができる。
アウター樹脂部材用組成物を準備する工程において、酸化チタンとシリコーンオイルを乾式混合し、200℃以上360℃以下の温度範囲内で熱処理して、表面処理された酸化チタンを得ることと、表面処理された酸化チタンと、シリコーン樹脂を混合して、アウター樹脂部材用組成物を得ることを含む。
酸化チタンとシリコーンオイルの混合は、乾式ミキサー等を用いることができる。乾式混合後の熱処理は、220℃以上350℃以下の温度範囲内でもよく、240℃以上320℃以下の温度範囲内でもよい。熱処理時間は、5分以上120分以内でもよく、10分以上90分以内でもよく、15分以上60分以内でもよい。
図5Cは、波長変換部材50の側方にアウター樹脂部材用組成物40aを配置する工程、及び、アウター樹脂部材用組成物40aを硬化させてアウター樹脂部材40を形成する工程を示す。図5Cにおいて、アウター樹脂部材40と、アウター樹脂部材用組成物40aは、硬化によって名称を変えているため、同一部材に2つの符号を付している。アウター樹脂部材用組成物40aは、シリコーン樹脂と、シリコーンオイルで表面処理された酸化チタンと、を含む。アウター樹脂部材用組成物40aは、前述のアウター樹脂部材用組成物を用いることができる。アウター樹脂部材用組成物40aに光劣化の要因となる表面の水分が低減されているシリコーンオイルで表面処理された酸化チタンが含まれていることによって、アウター樹脂部材40の光劣化が抑制され、割れ又はクラックを抑制することができる。
図5D又は図5Eは、アウター樹脂部材40と集合基板20aとを切断する工程における、切断線12を示す。アウター樹脂部材40及び集合基板20aは、切断線12に沿って、発光素子10を少なくとも1つ含むように平面視において行方向及び列方向の少なくともいずれかの方向において、ともに切断される。これにより、複数の発光装置群から個々の発光装置を分離し、発光装置を製造することができる。
図7Aは、集合基板20a上に複数の発光素子10を縦横に配置する工程を示す。図7Bは、集合基板20a上に複数の半導体素子70を縦横に配置する工程を示す。図7Cは、複数の発光素子10の上面10aに、導光部材80を介して、複数の波長変換部材50を配置する工程を示す。集合基板20a上に、複数の発光素子10を縦横に配置する工程において、又は、複数の発光素子10を縦横に配置する工程の前後において、縦横に配置された発光素子の行又は例方向のいずれか一方向で、隣合う発光素子10の間に、発光素子10とは別の複数の半導体素子70を配置する。半導体素子70は、発光素子10と同様に、バンプと呼ばれる導電部材60を介して、集合基板20aの導電パターンにフリップチップ実装されている。半導体素子70と導電部材60の間にはインナー樹脂部材が充填されていてもよい。
図7Dは、複数の発光素子10を縦横に配置する工程後であって、アウター樹脂部材用組成物を配置する工程前において、発光素子10の周囲にインナー樹脂部材用組成物30aを配置する工程を示す。図7D及び図7Eにおいて、インナー樹脂部材30と、インナー樹脂部材用組成物30aは、硬化によって名称を変えているため、同一部材に2つの符号を付している。インナー樹脂部材用組成物30aを配置する工程において、半導体素子70の側面の少なくとも一部を、インナー樹脂部材用組成物30aで覆うことが好ましい。半導体素子70の側面だけでなく半導体素子70の上面の少なくとも一部を、インナー樹脂部材用組成物30aで覆うように配置してもよい。発光素子10及び半導体素子70の周囲にインナー樹脂部材30を配置することによって、発光素子10から出射された光が、半導体素子70や隣合う発光素子10に吸収される光量を減らし、高出力の発光装置を提供することができる。インナー樹脂部材用組成物30aは、例えば射出成形法、滴下法、印刷法、モールド法、圧縮成形法等によって配置することができる。発光素子10及び半導体素子70の周囲にインナー樹脂部材用組成物30aを配置するために、滴下法によって、インナー樹脂部材用組成物30aを配置することが好ましい。インナー樹脂部材用組成物30aは、発光素子10及び半導体素子70の周囲に配置した後、加熱し硬化する。また、インナー樹脂部材用組成物30aは、発光素子10及び半導体素子70の周囲に配置した後、加熱し仮硬化を行い、更にアウター樹脂部材用組成物40aを配置した後、アウター樹脂部材用組成物40aとともにインナー樹脂部材用組成物30aを加熱し本硬化しても良い。また、インナー樹脂部材用組成物30aは、発光素子10及び半導体素子70の周囲に配置し、更にアウター樹脂部材用組成物40aを配置した後、アウター樹脂部材用組成物40aとともにインナー樹脂部材用組成物30aを加熱し硬化しても良い。
図7Eは、複数の波長変換部材50のそれぞれの側方にアウター樹脂部材用組成物40aを配置し、アウター樹脂部材用組成物40aを硬化させてアウター樹脂部材40を形成する工程を示す。アウター樹脂部材用組成物40aを配置する工程において、波長変換部材50の側面50bを覆うとともに、複数の半導体素子70の上面70aを覆うようにアウター樹脂部材用組成物40aを配置することが好ましい。アウター樹脂部材用組成物40aは、半導体素子70を埋設するように配置してもよい。半導体素子70の上面70aを覆うようにアウター樹脂部材用組成物40aを配置することによって、アウター樹脂部材用組成物40aの上面を上昇させて、アウター樹脂部材用組成物40aの硬化収縮に伴って、アウター樹脂部材40の上面に生じる凹み(ひけ)を抑制することができる。
インナー樹脂部材用組成物30a及びアウター樹脂部材用組成物40aは、加熱により硬化させて、インナー樹脂部材30及びアウター樹脂部材40を形成することができる。インナー樹脂部材用組成物30a及びアウター樹脂部材用組成物40aの硬化温度によって加熱する温度や時間は異なるが、例えば50℃以上200℃以下の温度で、1時間以上20時間以内加熱して硬化させることができる。インナー樹脂部材用組成物30a及びアウター樹脂部材用組成物40aは、2段階で加熱してもよく、例えば、50℃以上100℃未満の温度で、1時間以上10時間以内、第1加熱した後、更に100℃以上200℃以下の温度で、1時間以上10時間以内、第2加熱してもよい。
図7F又は図7Gは、隣合う発光素子10の間のアウター樹脂部材40、インナー樹脂部材30及び集合基板20aを切断する工程における切断線12を示す。図7F又は図7Gに示すように、切断線12に沿って、発光素子10と半導体素子70を少なくとも1つずつ含むように行方向及び列方向のいずれか一方向における、発光素子10と発光素子10の間と、行方向及び列方向のうちいずれかの他方向における、発光素子10と半導体素子70の間に配置されたアウター樹脂部材40及びインナー樹脂部材30を、集合基板20aとともに切断する。アウター樹脂部材40と集合基板20a、又は、インナー樹脂部材30、アウター樹脂部材40及び集合基板20aを切断する工程によって、複数の発光装置群から個々の発光装置を分離し、発光装置を製造することができる。
ここでは、半導体素子70、インナー樹脂部材30を含む形態で説明したが、いずれか一方を省略することもできる。
上述の実施形態で説明したように、図1、図2に示す発光装置及び図7Aから図7Gに示す発光装置の製造方法と同様の工程にて実施例1に係る発光装置を製造した。上述の実施形態と同様の箇所については説明を省略することもある。
表面に導電パターンが形成された基板を準備した。基板として平板状の窒化アルミニウム基板を用いた。基板は、熱伝導率が170W/m・Kの窒化アルミニウム板材を焼成して形成した。基板の上に、Cu、Ni、Au等の金属材料で発光素子と電気的接続するための導電パターンを形成した。1つの発光装置の基板は、縦横の長さがそれぞれ約1.8mm、約1.45mmであり、厚みが約0.4mmである。導電パターンの厚みは約2μmである。
酸化チタンとして、ルチル型二酸化チタン(平均粒径:0.28μm、カタログの記載参照)100質量部に対して、メチルハイドロジェンシリコーンオイルを3質量部添加し、乾式ミキサーにて、2分間混合し、260℃で30分間熱処理して、シリコーンオイルで表面処理された酸化チタンを得た。
ショアA硬度60のジメチルシリコーン樹脂100質量部に対して、シリコーンオイルで表面処理された酸化チタン60質量部を添加し、三本ロールミルにて混合し、アウター樹脂部材用組成物を準備した。
アウター樹脂部材用組成物として、実施例1で用いたジメチルシリコーン樹脂と同様のジメチルシリコーン樹脂100質量部に対して、シリコーンオイルで表面処理されていないルチル型酸化チタン(平均粒径:0.28μm、カタログの記載参照)60質量部を添加したこと以外は、実施例1と同様のアウター樹脂部材用組成物を用いて、実施例1と同様にして、比較例1の発光装置を製造した。
アウター樹脂部材用組成物として、ヒンダードアミン系の光安定基を含むシランカップリング剤である、4-(3[(トリエトキシ)シリル]プロポキシ)-1,2,2,6,6-ペンタメチルピぺリジン(CaS.No105918-62-5)0.6質量部を、更に添加したこと以外は、比較例1と同様のアウター樹脂部材用組成物を用いて、実施例1と同様にして比較例2の発光装置を製造した。
アウター樹脂部材用組成物として、後述する方法によって測定したショアA硬度28のジメチルシリコーン樹脂を用いたこと以外は、比較例1と同様のアウター樹脂部材用組成物を用いて、実施例1と同様にして比較例3の発光装置を製造した。
実施例及び比較例について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
アウター樹脂部材に含まれるシリコーン樹脂のショアA硬度は、JIS K6253に準拠して、デュロメータータイプA(製品名:GS-709G、TECLOCK社製)を使用して測定した。
アウター樹脂部材の弾性率は、ダイナミック微小硬度計(製品名:DUH、株式会社島津製作所製)を用いて以下の条件で測定した。比較例1のアウター樹脂部材の弾性率を100%として、実施例及び比較例の各アウター樹脂部材の弾性率を、比較例1のアウター樹脂部材の弾性率に対する相対弾性率として表した。
測定箇所:発光装置のアウター樹脂部材
圧子:6μm
試験力:3mN
実施例及び比較例の各発光装置を、85℃、相対湿度85%の雰囲気下で、1.5Aで連続して通電し、目視で、波長変換部材の光取り出し面(上面)からアウター樹脂部材の端までクラックが発生した時間を測定した。比較例1のアウター樹脂部材のクラックが発生した時間を0時間として、実施例及び比較例の各アウター樹脂部材にクラックが発生した時間から比較例1のアウター樹脂部材のクラックが発生した時間を差し引いた時間をクラック発生時間として表した。
Claims (18)
- 基板と、
前記基板に配置され、上面を光取り出し面とする発光素子と、
前記発光素子の前記上面に配置される、蛍光体を含有する波長変換部材と、
前記波長変換部材の側方に配置されるアウター樹脂部材と、を備え、
前記アウター樹脂部材が、シリコーン樹脂と、シリコーンオイルで表面処理された酸化チタンと、を含む、発光装置。 - 前記発光装置は、更に前記発光素子の周囲に配置されるインナー樹脂部材を備える、請求項1に記載の発光装置。
- 前記アウター樹脂部材は、前記シリコーン樹脂100質量部に対して、前記酸化チタンの含有量が20質量部以上80質量部以下の範囲内である、請求項1又は2に記載の発光装置。
- 前記シリコーンオイルが、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、及びメチルハイドロジェンシリコーンオイルからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1から3のいずれか一項に記載の発光装置。
- 前記アウター樹脂部材に含まれるシリコーン樹脂のショアA硬度が30以上80以下の範囲内である、請求項1から4のいずれか一項に記載の発光装置。
- 前記シリコーン樹脂が、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するジメチルポリシロキサン及び/又は変性ジメチルポリシロキサンと、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、から得られる付加反応型シリコーン樹脂である、請求項1から5のいずれか一項に記載の発光装置。
- 前記基板上に、更に前記発光素子とは別の半導体素子を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の発光装置。
- 前記波長変換部材が、前記蛍光体と無機材料とを含むセラミックス複合体を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の発光装置。
- 前記蛍光体が、希土類アルミン酸塩蛍光体を含み、前記無機材料が、無機酸化物である、請求項8に記載の発光装置。
- 前記アウター樹脂部材の厚みは、50μm以上600μm以下の範囲内である、請求項1から9のいずれか一項に記載の発光装置。
- 集合基板の上に、上面が光の取り出し面となる、複数の発光素子を縦横に配置する工程と、
前記複数の発光素子の上面に蛍光体を含有する複数の波長変換部材を配置する工程と、
前記複数の波長変換部材のそれぞれの側方にアウター樹脂部材用組成物を配置する工程と、
前記アウター樹脂部材用組成物を硬化させてアウター樹脂部材を形成する工程と、
隣合う前記発光素子の間の前記アウター樹脂部材と、前記集合基板と、を切断する工程と、を含み、
前記アウター樹脂部材用組成物が、シリコーン樹脂と、シリコーンオイルで表面処理された酸化チタンと、を含む、発光装置の製造方法。 - 前記複数の発光素子を縦横に配置する工程において、又は、前記複数の発光素子を縦横に配置する工程の前後において、縦横に配置される前記発光素子の横又は縦方向のいずれか一方向で、隣合う前記発光素子の間に、前記発光素子とは別の複数の半導体素子を配置する工程、を含み、
前記アウター樹脂部材用組成物を配置する工程において、前記波長変換部材の側面を覆うようにするとともに、前記複数の半導体素子の上面を覆うように前記アウター樹脂部材用組成物を配置する、請求項11に記載の発光装置の製造方法。 - 前記複数の発光素子を縦横に配置する工程後であって、前記アウター樹脂部材用組成物を配置する工程前において、前記発光素子の周囲にインナー樹脂部材用組成物を配置する工程、を含む、請求項11又は12に記載の発光装置の製造方法。
- 前記インナー樹脂部材用組成物を配置する工程において、前記半導体素子の側面の少なくとも一部を前記インナー樹脂部材用組成物で覆う、請求項12を引用する請求項13に記載の発光装置の製造方法。
- 前記アウター樹脂部材用組成物を配置する工程において、前記インナー樹脂部材用組成物の表面に前記アウター樹脂部材用組成物を配置する、請求項13又は14に記載の発光装置の製造方法。
- 前記アウター樹脂部材用組成物を配置する工程において、前記アウター樹脂部材用組成物を、隣合う前記複数の波長変換部材の間に滴下して配置する、請求項11から15のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
- 前記アウター樹脂部材用組成物を配置する工程の前に、前記アウター樹脂部材用組成物を準備する工程を含み、
前記アウター樹脂部材用組成物を準備する工程において、酸化チタンとシリコーンオイルを乾式混合し、200℃以上360℃以下の温度範囲内で熱処理して、表面処理された酸化チタンを得ることと、
前記表面処理された酸化チタンと、シリコーン樹脂と、を混合して、前記アウター樹脂部材用組成物を得ること、を含む、請求項11から16のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。 - 前記アウター樹脂部材用組成物を準備する工程において、酸化チタン100質量部に対して、シリコーンオイルを0.5質量部以上15質量部以下の範囲内で混合する、請求項17に記載の発光装置の製造方法。
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