JP7594932B2 - 燃料電池用セパレータ部材、及び燃料電池用セパレータ部材の製造方法 - Google Patents
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Description
実施の形態の燃料電池用セパレータ部材10について説明する。図1に示すように、燃料電池用セパレータ部材10は、プリプレグ層13の両面に樹脂層11がそれぞれ積層された構成を有する。燃料電池用セパレータ部材10は、プリプレグ層13に樹脂層11を積層し、プリプレグ層13と樹脂層11とが密着する温度で、プリプレグ層13と樹脂層11とを加熱することで得られる。燃料電池用セパレータ部材10の硬化状態はBステージである。このような構成を有する燃料電池用セパレータ部材10は、燃料電池を構成する燃料電池用セパレータ60の部材(燃料電池用セパレータに加工される前の部材)として用いることができる。
プリプレグ層13は、基材にカーボン系粉体を含む熱硬化性樹脂組成物が含浸されて構成される。プリプレグ層13の硬化状態はBステージである。
樹脂層11は、黒鉛を含む熱硬化性樹脂組成物から構成される。また、樹脂層11の硬化状態はBステージである。
実施の形態の燃料電池用セパレータ部材10の製造方法は、基材にカーボン系粉体を含む熱硬化性樹脂組成物を含浸させてプリプレグ層13を作製する工程と、薄片状の黒鉛を含む熱硬化性樹脂組成物をシート状に成形して樹脂層11を作製する工程と、プリプレグ層13の両面に樹脂層11をそれぞれ積層し、加圧することによりプリプレグ層13と樹脂層11とを一体化する工程と、を備える。
図2は、プリプレグ層13を製造する装置を示したものである。図2において、上流及び下流は搬送方向における上流及び下流とし、上及び下はプリプレグ層13の製造ライン20において上下方向とする。
図3は、樹脂層11を製造する装置を示したものである。図3において、上流及び下流は搬送方向における上流及び下流とし、上及び下は樹脂層11の製造ライン30において上下方向とする。
図4は、プリプレグ層13の両面に樹脂層11をそれぞれ積層して、一体化させる装置を示したものである。
燃料電池用セパレータ部材10は、別の方法でも作製することができる。
実施の形態の燃料電池用セパレータ60は、プリプレグ層13の両面に樹脂層11が積層され密着した燃料電池用セパレータ部材10(硬化状態はBステージである。)を、加熱加圧することにより得られる。また、この加熱加圧により、プリプレグ層13を構成する樹脂成分と樹脂層11を構成する樹脂成分は溶融し、プリプレグ層13と樹脂層11とが一体化する。プリプレグ層13を構成する樹脂成分と樹脂層11を構成する樹脂成分とが一体化した燃料電池用セパレータ60は、基材90と、薄片状の黒鉛62と樹脂とを含むマトリックス層500と、を備え、基材90はマトリックス層500に埋設されている。基材90は、プリプレグ層13を構成する基材である。マトリックス層500は、プリプレグ層13を構成するカーボン系粉体を含む熱硬化性樹脂組成物及び樹脂層11を構成する黒鉛を含む熱硬化性樹脂組成物である。また、以下の説明において、基材90として、織物を例に示して説明する。
図7に示すように、燃料電池用セパレータ60は、金型400の間に、Bステージ状態の燃料電池用セパレータ部材10を挿入し、プレス機310を用いて矢印方向に加圧し、加熱することにより得られる。このとき得られる燃料電池用セパレータ60の硬化状態は、Cステージである。
(2)硬化剤:ノボラック型フェノール樹脂、水酸基当量105g/eq(アイカ工業社製、BRG-556)、
(3)強化剤:フェノキシ樹脂(新日鉄住金化学社製、YP-50)、
(4)硬化促進剤:2-ウンデシルイミダゾール(四国化成社製、C11Z)、
(5)導電フィラーA:薄片化黒鉛、平均粒径5μm(デンカ社製、デンカブラック100%プレス)、
(6)導電フィラーB:薄片化黒鉛、平均粒径15μm(デンカ社製、デンカブラック100%プレス)、
(7)導電フィラーC:球状黒鉛、平均粒径35μm(デンカ社製、デンカブラック100%プレス)、
(8)導電フィラーD:アセチレンブラック(デンカ社製、デンカブラック100%プレス)。
(1)ポリエステルメッシュ(日本特殊織物社製、TNo.60SS)。
(1-1)(プリプレグ層用樹脂組成物)
主剤100.0質量部、硬化剤48.8質量部及び強化剤17.5質量部をそれぞれメチルエチルケトンで溶解させた後、1つの容器に加えて混合し、混合液を調製した。次にその混合液に、硬化促進剤3.0質量部をメタノールに溶解させた溶液、及び導電フィラーD43.8質量部をそれぞれ加えた。加えた後、ホモミキサーで撹拌し、プリプレグ層用樹脂組成物の溶液を得た。撹拌条件は、室温、6000rpm、30分とした。また、その溶液の粘度が100~3000mPa・sの範囲に収まるようにメチルエチルケトンを加えて調製し、プリプレグ層用樹脂組成物を得た。
厚さ38μmの離型処理済みのフィルム(リンテック社製、PET38X)の離型面に、プリプレグ層用樹脂組成物をバーコータで、乾燥後の厚さが20μmとなるように塗布し乾燥させた。乾燥条件は、70℃、4分とした。冷却後、厚さが20μmのプリプレグ層用樹脂シートを得た。
(2-1)樹脂層用樹脂組成物
主剤100.0質量部、硬化剤48.4質量部及び強化剤35.0質量部をそれぞれメチルエチルケトンで溶解させた後、1つの容器に合わせて混合し、混合液を調製した。次にその混合液に、硬化促進剤3.0質量部をメタノールで溶解させた溶液、及び導電フィラーA559.0質量部をそれぞれ加え、室温で撹拌し、樹脂層用樹脂組成物の溶液を得た。また、その溶液の粘度が100~3000mPa・sの範囲に収まるようにメチルエチルケトンを加えて調製し、樹脂層用樹脂組成物を得た。
厚さ38μmの離型処理済みのフィルム(リンテック社製、PET38X)の離型面に、樹脂層用樹脂組成物をバーコータで、乾燥後の厚さが250μmとなるように塗布し、乾燥させた。乾燥条件は、70℃、7分とした。冷却後、厚さが250μmの樹脂層用樹脂シートを得た。
プリプレグ層の表面と裏面に樹脂層用樹脂シートの樹脂面が合わさるように樹脂層用樹脂シートを、それぞれ積層した。その後、80℃、0.4m/min、0.6MPaの条件で貼り合せた。次に、冷却後、樹脂層用シートの離型処理済みのフィルムを剥がし、燃料電池用セパレータ部材を得た。
(4)(特性評価用サンプルの作製)
特性評価用サンプルは、100mm×100mmの正方形で、燃料電池用セパレータ部材、プリプレグ層単体、及び樹脂層単体からそれぞれ切り出した。次に、切り出した各サンプルの両面に離型処理面が合わさるように厚さ38μmの離型処理済みのフィルム(リンテック社製 PET3811)を積層した。積層した各サンプルの硬化状態がCステージとなるように、180℃、5分、20MPaの条件でプレス成形を行った。冷却後、燃料電池用セパレータ、プリプレグ層単体、及び樹脂層単体の特性評価用サンプルをそれぞれ得た。
特性評価用サンプル1について、抵抗率計(日置電機社製、RM3545)を用い、JIS K7194に準じ4探針法により、体積抵抗率(mΩ・cm)を測定した。同じように、特性評価用サンプル2及び特性評価用サンプル3の体積抵抗率も測定した。
貫通抵抗率を測定するサンプルを次のように作製した。まず、(4)で作製した特性評価用サンプル1を2枚重ねた。重ね合わせた後、外側となる2つの面に、ガス拡散層基材(三菱ケミカル社製 GDL MFL)をそれぞれ積層し、測定用サンプルを得た。
(1)測定用サンプルの作製
特性評価用サンプル1を、幅10mm、長さ20mmに矩形にカットし、これを測定用サンプルとした。
(2)測定方法
オートグラフ試験機(島津製作所社製、AG-10)を用いて曲げ強度の測定を行った。測定は、3点曲げ(支点間距離10mm、試験速度2mm/分)で行い、破壊荷重を測定した。曲げ強度は、JIS K7171に準拠し、得られた最大曲げ応力(試験片が耐えうる最大曲げ応力)から算出した。
ガスバリア性の評価は、水蒸気透過度を測定して評価した。
(1)測定用サンプルの作製
特性評価用サンプル1を、直径76mmの円形状にカットして、測定用サンプルとした。
(2)測定方法
水蒸気透過度は、JIS Z0208に準拠して求めた。具体的には、40℃、90%RHの条件下で、24時間中に測定用サンプルを透過する水蒸気の量を、1m2当たりに換算した値(g/m2・24h)として求めた。
Excellent:水蒸気透過度が13g/m2・24h未満である。
Good:水蒸気透過度が13g/m2・24h以上、32g/m2・24h未満である。
Poor:水蒸気透過度が32g/m2・24h以上である。
樹脂層は、実施例1と同じように作製した。
ポリエステルメッシュの表面と裏面に樹脂層用樹脂シートの樹脂面が合わさるように樹脂層用樹脂シートを、それぞれ積層した。その後、80℃、0.4m/min、0.6MPaの条件で貼り合せた。冷却後、樹脂層用シートの離型処理済みのフィルムを剥がし、燃料電池用セパレータ部材を得た。
比較例1~比較例3の評価は、実施例1と同様の方法により燃料電池用セパレータの特性評価用サンプル(特性評価用サンプル1)、及び樹脂層単体の特性評価用サンプル(特性評価用サンプル3)を作製し、評価を行った。
11 樹脂層、
13 プリプレグ層、
20、30 製造ライン、
60 燃料電池用セパレータ、
62 黒鉛、
90 基材、
101、102、103 ガイドロール、
104、105 ラミネートロール、
106、107 セパレートフィルム供給部、
110、111 送り出しロール、
120 樹脂含浸部、
121 樹脂、
122 含浸ロール、
130、131 樹脂乾燥部、
140、141 巻き取りロール、
150、151、160 セパレートフィルム、
170 積層体、
210 樹脂塗布部、
220 樹脂層用樹脂、
300、310 プレス機、
400 金型、
500 マトリックス層。
Claims (8)
- 開口部を有する基材にカーボン系粉体を含む熱硬化性樹脂組成物を含浸させたプリプレグ層と、
前記プリプレグ層の両面にそれぞれ積層された黒鉛を含む熱硬化性樹脂組成物から構成される樹脂層と、を備え、
前記基材の材質は、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンナフタレートであり、
前記樹脂層の体積抵抗率は、前記プリプレグ層の体積抵抗率よりも低い、燃料電池用セパレータ部材。 - 前記基材は、織物から構成される、請求項1に記載の燃料電池用セパレータ部材。
- 前記黒鉛は、薄片状の形状を有する、請求項1又は2に記載の燃料電池用セパレータ部材。
- 前記樹脂層は、空隙を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池用セパレータ部材。
- 前記カーボン系粉体は、カーボンブラックから構成される、請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料電池用セパレータ部材。
- 前記プリプレグ層を構成する熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂100質量部(固形分換算)に対して1~100質量部の前記カーボン系粉体と、を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の燃料電池用セパレータ部材。
- 前記樹脂層を構成する熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂100質量部(固形分換算)に対して100~2000質量部の前記黒鉛と、を含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の燃料電池用セパレータ部材。
- 材質がポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンナフタレートであり、開口部を有する基材にカーボン系粉体を含む熱硬化性樹脂組成物を含浸させてプリプレグ層を作製する工程と、
薄片状の黒鉛を含む熱硬化性樹脂組成物をシート状に成形して樹脂層を作製する工程と、
前記プリプレグ層の両面に前記樹脂層をそれぞれ積層し、加圧することにより前記プリプレグ層と前記樹脂層とを一体化する工程と、
を備える燃料電池用セパレータ部材の製造方法。
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| JP2021022717A JP7594932B2 (ja) | 2021-02-16 | 2021-02-16 | 燃料電池用セパレータ部材、及び燃料電池用セパレータ部材の製造方法 |
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