JP7600769B2 - 車載カメラ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
を備える車載カメラであって、
前記金属部材が第1の筐体パーツであり、
前記樹脂部材が第2の筐体パーツであり、
前記金属部材と前記樹脂部材とが前記樹脂コーティング層を介して接合されており、
前記樹脂コーティング層の少なくとも1層が、2官能エポキシ樹脂及び2価フェノール化合物を含む組成物(A)と、組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物の硬化物から形成され、
前記組成物(B)は、下記(B1)~(B3)から選ばれる少なくとも1種の組み合わせを含み、
前記金属部材の前記樹脂コーティング層が積層された表面とは反対側の表面が凹凸形状をなす、車載カメラ。
(B1)フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B2)ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B3)アリルフェノール化合物と、ビスマレイミド化合物との組み合わせ
[2] 前記エポキシ樹脂組成物中の前記組成物(B)の含有量が、前記組成物(A)及び前記組成物(B)の含有量の合計100質量部に対して、10~80質量部である、上記[1]に記載の車載カメラ。
[3] 前記金属部材の表面は、ブラスト処理、研磨処理、エッチング処理及び化成処理から選ばれる1種以上で表面処理された面を有する、上記[1]又は[2]に記載の車載カメラ。
[4] 前記金属部材と前記樹脂コーティング層との間に、前記金属部材及び前記樹脂コーティング層に接して積層された官能基含有層を有し、
前記官能基含有層が、下記(C1)~(C7)から選ばれる1種以上の官能基由来の構造を有する、上記[1]~[3]のいずれか1つに記載の車載カメラ。
(C1)シランカップリング剤由来の、アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基及びイソシアナト基から選ばれる1種以上の官能基
(C2)シランカップリング剤由来のアミノ基と、エポキシ化合物とが反応して生成した官能基
(C3)シランカップリング剤由来のメルカプト基と、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物とが反応して生成した官能基
(C4)シランカップリング剤由来の(メタ)アクリロイル基と、チオール化合物とが反応して生成した官能基
(C5)シランカップリング剤由来のエポキシ基と、アミノ化合物、チオール化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物とが反応して生成した官能基
(C6)イソシアネート化合物由来のイソシアナト基
(C7)チオール化合物由来のメルカプト基
[5] 前記樹脂コーティング層が、複数層であり、硬化性樹脂の硬化物から形成された樹脂コーティング層を更に有し、
前記硬化性樹脂が、アリル変性マレイミド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂から選ばれる1種以上である、上記[1]~[4]のいずれか1つに記載の車載カメラ。
[6] 前記金属部材がアルミニウム材料を含み、前記アルミニウム材料の熱伝導率が150W/(m・K)以上である、上記[1]~[5]のいずれか1つに記載の車載カメラ。
[7] 前記金属部材がアルミニウム押出材を含み、前記アルミニウム押出材の熱伝導率が180W/(m・K)以上かつ引張強度が150MPa以上である、上記[1]~[6]のいずれか1つに記載の車載カメラ。
[8] 前記金属部材がアルミニウム鍛造材を含み、前記アルミニウム鍛造材の熱伝導率が180W/(m・K)以上かつ引張強度が150MPa以上である、上記[1]~[6]のいずれか1つに記載の車載カメラ。
[9] 上記[1]~[8]のいずれか1つに記載の車載カメラの製造方法であって、前記樹脂コーティング層を加熱し、加熱された前記樹脂コーティング層が前記金属部材と前記樹脂部材の間に介在するように前記金属部材と前記樹脂部材を圧着することにより、前記金属部材と前記樹脂部材を接合することを含む、車載カメラの製造方法。
図1は、車両における車載カメラ10(点線部分)の位置を示す車両側面図である。同図に示すように、車載カメラ10は、フロントガラス及びリアガラスの双方に、ブラケット11を介して取り付けられている。
一実施形態では、1層又は複数層の樹脂コーティング層は、金属部材2に積層されて樹脂コーティング層積層体1を形成する。図4に、一実施形態の樹脂コーティング層積層体1の概略断面図を示す。図4に示す樹脂コーティング層積層体1は、金属部材2と、金属部材2に積層された1層又は複数層の樹脂コーティング層3とを備える。樹脂コーティング層3の少なくとも1層は、2官能エポキシ樹脂及び2価フェノール化合物を含む組成物(A)と、組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物の硬化物から形成される。組成物(B)は、下記(B1)~(B3)から選ばれる少なくとも1種の組み合わせを含むことを特徴とする。
(B1)フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B2)ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B3)アリルフェノール化合物と、ビスマレイミド化合物との組み合わせ
金属部材2の金属種は特に限定されるものではない。金属種としては、例えば、アルミニウム、鉄、チタン、マグネシウム、ステンレス鋼、銅等が挙げられる。これらの金属種は、純金属であってもよく、合金であってもよい。これらのうち、放熱特性、軽量性及び加工容易性の観点から、アルミニウムが好適に用いられる。以下では、アルミニウムを適用した場合について詳述する。
一実施形態では、樹脂コーティング層3は金属部材2に積層されている。樹脂コーティング層3は、1層で構成されていてもよく、複数層から構成されていてもよい。
組成物(A)は、2官能エポキシ樹脂及び2価フェノール化合物を含む。
組成物(B)は、下記(B1)~(B3)から選ばれる少なくとも1種の組み合わせを含む。
(B1)フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B2)ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B3)アリルフェノール化合物と、ビスマレイミド化合物との組み合わせ
樹脂コーティング層3は、複数層からなる場合、エポキシ樹脂層に加え、硬化性樹脂を含む樹脂組成物の硬化物から形成された樹脂コーティング層(以下、「硬化性樹脂層」ともいう。)を更に有していてもよい。硬化性樹脂としては、例えば、アリル変性マレイミド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、及び不飽和ポリエステル樹脂が挙げられる。
アリル変性マレイミド樹脂は、アリル化合物とビスマレイミド化合物との組み合わせによって得られる反応生成物である。アリル変性マレイミド樹脂は、高耐熱性樹脂として知られており、ガラス転移温度が250℃以上のものもある。このため、アリル変性マレイミド樹脂の使用は、樹脂コーティング層3の耐熱性を高める上で有効である。
ウレタン樹脂は、通常、イソシアナト基と水酸基との反応によって得られる樹脂であり、ASTM D16において、「ビヒクル不揮発成分10重量%以上のポリイソシアネートを含む塗料」と定義されるものに該当するウレタン樹脂が好ましい。ウレタン樹脂は、一液型であってもよく、二液型であってもよい。
エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂である。エポキシ樹脂の硬化前のプレポリマーとしては、例えば、エーテル系ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、エステル系の芳香族エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、及びエーテル・エステル系エポキシ樹脂が挙げられる。これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好適に用いられる。これらのエポキシ樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ビニルエステル樹脂は、ビニルエステル化合物を、スチレン等の重合性モノマーに溶解したものである。ビニルエステル樹脂は、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂とも呼ばれるが、本開示において、ビニルエステル樹脂にはウレタン(メタ)アクリレート樹脂も包含される。
不飽和ポリエステル樹脂は、ポリオール化合物と不飽和多塩基酸と、必要に応じて、更に飽和多塩基酸とのエステル化反応による縮合生成物である不飽和ポリエステルを、スチレン等の重合性モノマーに溶解したものである。
金属部材2は、表面処理された面を有していることが好ましい。
溶剤等による洗浄又は脱脂処理としては、例えば、金属部材2の表面を、アセトン、トルエン等の有機溶剤を用いて、洗浄すること、又は拭くことにより脱脂することが挙げられる。
ブラスト処理としては、例えば、ショットブラスト、及びサンドブラストが挙げられる。
研磨処理としては、例えば、研磨布を用いたバフ研磨、研磨紙(サンドペーパー)を用いたロール研磨、及び電解研磨が挙げられる。
エッチング処理としては、例えば、アルカリ法、リン酸-硫酸法、フッ化物法、クロム酸-硫酸法、塩鉄法等の化学的エッチング処理、及び電解エッチング法等の電気化学的エッチング処理が挙げられる。
化成処理とは、主として金属部材2の表面に、化成皮膜を形成するものである。金属部材2がアルミニウムを含む場合、化成処理としては、例えば、ベーマイト処理、及びジルコニウム処理が挙げられ、ベーマイト処理が好ましい。化成処理は、エッチング処理の後に行うことが好ましい。
図5に、他の実施形態の樹脂コーティング層積層体1の概略断面図を示す。図5に示す樹脂コーティング層積層体1は、金属部材2と樹脂コーティング層3との間に、両者に接して積層された官能基含有層4を有している。官能基含有層4は、下記(C1)~(C7)から選ばれる1種以上の官能基由来の構造を有する。
(C1)シランカップリング剤由来の、アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基及びイソシアナト基から選ばれる1種以上の官能基
(C2)シランカップリング剤由来のアミノ基と、エポキシ化合物とが反応して生成した官能基
(C3)シランカップリング剤由来のメルカプト基と、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物とが反応して生成した官能基
(C4)シランカップリング剤由来の(メタ)アクリロイル基と、チオール化合物とが反応して生成した官能基
(C5)シランカップリング剤由来のエポキシ基と、アミノ化合物、チオール化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物とが反応して生成した官能基
(C6)イソシアネート化合物由来のイソシアナト基
(C7)チオール化合物由来のメルカプト基
(c1)アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基及びイソシアナト基から選ばれる1種以上の官能基を有するシランカップリング剤
(c2)アミノ基を有するシランカップリング剤と、エポキシ化合物との組み合わせ
(c3)メルカプト基を有するシランカップリング剤と、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物との組み合わせ
(c4)(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤と、チオール化合物との組み合わせ
(c5)エポキシ基を有するシランカップリング剤と、アミノ化合物、チオール化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物との組み合わせ
(c6)イソシアネート化合物
(c7)チオール化合物
(c1)~(c5)におけるシランカップリング剤としては、例えば、ガラス繊維の表面処理等において使用される公知のものを使用することができる。シランカップリング剤の加水分解により生成したシラノール基、又はシラノール基が縮合して生成したオリゴマー化物のシラノール基が、金属部材2の表面、特に表面処理によって生じた水酸基と結合することにより、シランカップリング剤由来の、アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、イソシアナト基等の官能基を金属部材2の表面に導入することができる。これらの官能基は、樹脂コーティング層3を形成する化合物との化学結合形成に寄与する。
(c4)、(c5)又は(c7)におけるチオール化合物は、シランカップリング剤以外の化合物である。チオール化合物のメルカプト基が、金属部材2の表面、特に表面処理によって生じた水酸基と結合しやすい。また、シランカップリング剤と組み合わせて用いられる場合、チオール化合物のメルカプト基が、シランカップリング剤由来の(メタ)アクリロイル基、エポキシ基等の官能基と反応し、金属部材2の表面に樹脂コーティング層3を形成する化合物と化学親和性のある官能基を生じさせ得る。このため、チオール化合物は、官能基含有層4を介して、金属部材2と樹脂コーティング層3とを強固に接着させるために、官能基含有層4を形成する化合物として好適に用いられる。
(c3)又は(c6)におけるイソシアネート化合物は、シランカップリング剤以外の化合物である。イソシアネート化合物のイソシアナト基が、金属部材2の表面、特に表面処理によって生じた水酸基と結合しやすい。また、シランカップリング剤と組み合わせて用いられる場合、シランカップリング剤由来のメルカプト基等の官能基と反応し、金属部材2の表面に樹脂コーティング層3を形成する化合物と化学親和性のある官能基を生じさせ得る。このため、イソシアネート化合物は、官能基含有層4を介して、金属部材2と樹脂コーティング層3とを強固に接着させるために、官能基含有層4を形成する化合物として好適に用いられる。
(c2)又は(c3)におけるエポキシ化合物は、シランカップリング剤以外の化合物である。エポキシ化合物のエポキシ基が、シランカップリング剤由来のアミノ基、メルカプト基等の官能基と反応し、金属部材2の表面に樹脂コーティング層3を形成する化合物と化学親和性のある官能基を生じさせ得る。このため、エポキシ化合物は、官能基含有層4を介して、金属部材2と樹脂コーティング層3とを強固に接着させるために、官能基含有層4を形成する化合物として好適に用いられる。
(c5)におけるアミノ化合物は、シランカップリング剤以外の化合物である。アミノ化合物のアミノ基が、シランカップリング剤由来のエポキシ基等の官能基と反応し、金属部材2の表面に樹脂コーティング層3を形成する化合物と化学親和性のある官能基を生じさせ得る。このため、アミノ化合物は、官能基含有層4を介して、金属部材2と樹脂コーティング層3とを強固に接着させるために、官能基含有層4を形成する化合物として好適に用いられる。
(c3)におけるエポキシ変性(メタ)アクリレート化合物は、シランカップリング剤以外の化合物であり、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有している。このため、シランカップリング剤由来のメルカプト基等の官能基との反応により、金属部材2の表面に樹脂コーティング層3を形成する化合物と化学親和性を有する官能基を生じさせ得る。このため、エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物は、官能基含有層4を介して、金属部材2と樹脂コーティング層3とを強固に接着させるために、官能基含有層4を形成する化合物として好適に用いられる。
(c3)又は(c5)におけるアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物は、シランカップリング剤以外の化合物であり、アミノ基及び(メタ)アクリロイル基を有している。このため、シランカップリング剤由来のメルカプト基、エポキシ基等の官能基との反応により、金属部材2の表面に樹脂コーティング層3を形成する化合物と化学親和性を有する官能基を生じさせ得る。このため、アミノ基含有(メタ)アクリレート化合物は、官能基含有層4を介して、金属部材2と樹脂コーティング層3とを強固に接着させるために、官能基含有層4を形成する化合物として好適に用いられる。
図6は、金属部材2と樹脂部材5とが樹脂コーティング層3を介して接合された状態の概略断面図であり、例えば図3の丸囲み部分Xを示す図である。図6に示す車載カメラ(金属-樹脂接合体)10では、樹脂コーティング層積層体1(樹脂コーティング層3と第1の筐体パーツ12の積層体)の樹脂コーティング層3側の面と樹脂部材5(14)とが接合されている。
金属部材2と接合される樹脂部材5は、特に限定されるものではなく、一般的な合成樹脂でよい。樹脂コーティング層3は、100℃を超える高温に曝されても、樹脂部材5との高い接合強度を示し、金属部材2と樹脂部材5との接合部の熱劣化が抑制されることから、特に、強固な接合強度を保持した耐熱性に優れた車載カメラ10を得るためには、耐熱性樹脂が好適に用いられる。
一実施形態の車載カメラ10(金属-樹脂接合体)の製造方法としては、樹脂コーティング層積層体1の樹脂コーティング層3に、熱風溶着法、熱板溶着法、超音波溶着法、振動溶着法、電磁誘導法、高周波法、レーザー法、熱板溶着法、及び熱プレス法からなる群より選ばれる少なくとも1種の方法で、樹脂部材5を接合する方法が挙げられる。樹脂部材5は、樹脂コーティング層積層体1とは別個に作製することができる。
・アルミニウム板:アルミニウム合金;Al-Mg-Si系A6063、18mm×45mm、厚さ1.5mm
・鉄板:18mm×45mm、厚さ1.5mm
・SUS304板:ステンレス鋼SUS304(Cr-Ni系)、18mm×45mm、厚さ1.5mm
・銅板:18mm×45mm、厚さ1.5mm
・KBM-903:3-アミノプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業株式会社製「KBM-903」
・KBM-503:3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業株式会社製「KBM-503」
<2官能エポキシ樹脂>
・jER1007:三菱ケミカル株式会社製「jER(登録商標)1007」
<2価フェノール化合物>
・BPS:ビスフェノールS
・PG-100:フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂、大阪ガスケミカル株式会社製「OGSOL(登録商標)PG-100」
・TAM-005:イミダゾリジノン骨格を有するフェノール化合物、アイカ工業株式会社製ノボラック型フェノール樹脂「TAM-005」
・NC-3000:ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、日本化薬株式会社製「NC-3000」
・APG:アリルフェノール化合物、群栄化学工業株式会社製「APG 低粘度アリルフェノール樹脂」
・BMI-1000:4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド、大和化成工業株式会社製「BMI-1000」
・BPEF:ビスフェノキシエタノールフルオレン、大阪ガスケミカル株式会社製「BPEF」
・PEI:ポリエーテルイミド樹脂、SABICジャパン合同会社製「ウルテム(登録商標)1000」
・PBT:ポリブチレンテレフタレート樹脂、SABICジャパン合同会社製「バロックス(登録商標)507」、ガラス繊維30質量%含有
・PPS:ポリフェニレンエーテル樹脂、DIC株式会社製「FZ-2140」、ガラス繊維40質量%含有
下記の製造例に示す各工程を実施することにより、金属部材の表面上に樹脂コーティング層が積層された樹脂コーティング層積層体を製造した。
(表面処理工程)
金属部材として、アルミニウム板を、濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液中に1.5分間浸漬した後、濃度5質量%の硝酸水溶液で中和し、水洗、乾燥させることによりエッチング処理を行った。エッチング処理後のアルミニウム板を、純水中で10分間煮沸した後、250℃で10分間ベーキングすることによりベーマイト処理を行った。
シランカップリング剤KBM-903 2gを工業用エタノール1000gに溶解した。得られたシランカップリング剤溶液を70℃に加熱し、ベーマイト処理後のアルミニウム板をシランカップリング剤溶液に20分間浸漬した。その後、アルミニウム板を取り出して、常温で1時間乾燥させ、ベーマイト処理表面に官能基含有層を形成した。
エポキシ樹脂jER1007 100g、ビスフェノールS 6.2g、及びトリエチルアミン0.4gを、アセトン197gに溶解し、組成物(A)を得た。
樹脂コーティング層形成工程で用いた樹脂組成物を、組成物(A)のみとしたこと以外は、製造例1と同様の操作を行い、比較樹脂コーティング層積層体C1を製造した。
(表面処理工程)
金属部材として、鉄板を#100のサンドペーパーを用いて研磨処理した後、アセトンで脱脂した。
ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂NC-3000 100g、イミダゾリジノン骨格を有するフェノール化合物TAM-005 91.9g、及びトリエチルアミン1.54gを、アセトン356.5gに溶解し、組成物(B2)を得た。
樹脂コーティング層形成工程で用いた樹脂組成物を、組成物(A)のみとしたこと以外は、製造例2と同様の操作を行い、比較樹脂コーティング層積層体C2を製造した。
(表面処理工程)
金属部材として、SUS304板を#100のサンドペーパーを用いて研磨処理した後、アセトンで脱脂した。
シランカップリング剤KBM-503 2gを工業用エタノール1000gに溶解した。得られたシランカップリング剤溶液を70℃に加熱し、研磨処理後のSUS304板をシランカップリング剤溶液に20分間浸漬した。その後、SUS304板を取り出して、常温で1時間乾燥させ、SUS304板の表面に官能基含有層を形成した。
アリルフェノール化合物APG 100g、及びビスマレイミド化合物BMI-1000 100gを、アセトン371gに溶解し、組成物(B3)を得た。
樹脂コーティング層形成工程で用いた樹脂組成物を、組成物(A)のみとしたこと以外は、製造例3と同様の操作を行い、比較樹脂コーティング層積層体C3を製造した。
(表面処理工程)
金属部材として、銅板を#1000のサンドペーパーを用いて研磨処理した後、アセトンで脱脂した。
シランカップリング剤KBM-903 2gを工業用エタノール1000gに溶解した。得られたシランカップリング剤溶液を70℃に加熱し、研磨処理後の銅板をシランカップリング剤溶液に20分間浸漬した。その後、銅板を取り出して乾燥させ、銅板の表面に官能基含有層を形成した。
フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂PG-100 100g、フルオレン骨格を有するフェノール化合物BPEF 84.3g、及びトリエチルアミン1.4gを、アセトン342gに溶解し、組成物(B1-2)を得た。
製造した樹脂コーティング層積層体又は比較樹脂コーティング層積層体と、各種樹脂部材とを、下記の実施試験例及び比較試験例に示す方法で接合させることにより、樹脂コーティング層積層体の樹脂コーティング層側の面と、樹脂部材とが接合された金属-樹脂接合体を製造した。
射出成形機(住友重機械工業株式会社製「SE100V」、シリンダー温度370℃、ツール温度150℃、インジェクションスピード14mm/sec、ピーク/ホールディング圧力160/140[MPa/MPa])を用いてPEIを射出成形することにより、樹脂部材PEI(幅10mm×長さ45mm×厚さ3mm)を作製した。
製造例C1で得られた比較樹脂コーティング層積層体C1を用いて、実施試験例1と同様の操作を行い、金属-樹脂接合体を製造した。
射出成形機(住友重機械工業株式会社製「SE100V」、シリンダー温度245℃、ツール温度80℃、インジェクションスピード10mm/sec、ピーク/ホールディング圧力100/80[MPa/MPa])を用いてPBTを射出成形することにより、樹脂部材PBT(幅10mm×長さ45mm×厚さ3mm)を作製した。
製造例C2で得られた比較樹脂コーティング層積層体C2を用いて、実施試験例2と同様の操作を行い、金属-樹脂接合体を製造した。
射出成形機(住友重機械工業株式会社製「SE100V」、シリンダー温度310℃、ツール温度150℃、インジェクションスピード14mm/sec、ピーク/ホールディング圧力160/140[MPa/MPa])を用いてPPSを射出成形することにより、樹脂部材PPS(幅10mm×長さ45mm×厚さ3mm)を作製した。
製造例C3で製造した比較樹脂コーティング層積層体C3を用いて、実施試験例3と同様の操作を行い、金属-樹脂接合体を製造した。
製造例4で得られた樹脂コーティング層積層体E4の樹脂コーティング層側の表面に、実施試験例1と同様に樹脂部材PEIを圧着することにより、金属-樹脂接合体を製造した。
上記実施試験例及び比較試験例で製造した各金属-樹脂接合体の試験片について、23~160℃の範囲内の下記表1に示す各温度で1日間放置後、ISO 19095-1~4に準拠した方法により、引張試験機(株式会社島津製作所製万能試験機オートグラフ「AG-IS」、ロードセル10kN、引張速度10mm/min、測定温度23℃、50%RH)を用いて引張せん断強度(接合強度)を測定した。
2 金属部材
3 樹脂コーティング層
4 官能基含有層
5 樹脂部材
10 車載カメラ(金属-樹脂接合体)
11 ブラケット
12 第1の筐体パーツ
12a ヒートシンク領域
14 第2の筐体パーツ
16 コネクタ
18 電子基板
20 モジュール
22 熱伝導シート
X 丸囲み部分
Claims (9)
- 金属部材と、樹脂部材と、前記金属部材及び前記樹脂部材の少なくとも1つに積層された1層又は複数層の樹脂コーティング層と
を備える車載カメラであって、
前記金属部材が第1の筐体パーツであり、
前記樹脂部材が第2の筐体パーツであり、
前記金属部材と前記樹脂部材とが前記樹脂コーティング層を介して接合されており、
前記樹脂コーティング層の少なくとも1層が、2官能エポキシ樹脂及び2価フェノール化合物を含む組成物(A)と、組成物(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物の硬化物から形成され、
前記組成物(B)は、下記(B1)~(B3)から選ばれる少なくとも1種の組み合わせを含み、
前記金属部材の前記樹脂コーティング層が積層された表面とは反対側の表面が凹凸形状をなす、車載カメラ。
(B1)フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B2)ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂と、フルオレン骨格、イミダゾリジノン骨格及びアミノトリアジン骨格から選ばれる1種以上を有するフェノール化合物との組み合わせ
(B3)アリルフェノール化合物と、ビスマレイミド化合物との組み合わせ - 前記エポキシ樹脂組成物中の前記組成物(B)の含有量が、前記組成物(A)及び前記組成物(B)の含有量の合計100質量部に対して、10~80質量部である、請求項1に記載の車載カメラ。
- 前記金属部材の表面は、ブラスト処理、研磨処理、エッチング処理及び化成処理から選ばれる1種以上で表面処理された面を有する、請求項1又は2に記載の車載カメラ。
- 前記金属部材と前記樹脂コーティング層との間に、前記金属部材及び前記樹脂コーティング層に接して積層された官能基含有層を有し、
前記官能基含有層が、下記(C1)~(C7)から選ばれる1種以上の官能基由来の構造を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の車載カメラ。
(C1)シランカップリング剤由来の、アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基及びイソシアナト基から選ばれる1種以上の官能基
(C2)シランカップリング剤由来のアミノ基と、エポキシ化合物とが反応して生成した官能基
(C3)シランカップリング剤由来のメルカプト基と、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、エポキシ変性(メタ)アクリレート化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物とが反応して生成した官能基
(C4)シランカップリング剤由来の(メタ)アクリロイル基と、チオール化合物とが反応して生成した官能基
(C5)シランカップリング剤由来のエポキシ基と、アミノ化合物、チオール化合物及びアミノ基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種以上の化合物とが反応して生成した官能基
(C6)イソシアネート化合物由来のイソシアナト基
(C7)チオール化合物由来のメルカプト基 - 前記樹脂コーティング層が、複数層であり、硬化性樹脂の硬化物から形成された樹脂コーティング層を更に有し、
前記硬化性樹脂が、アリル変性マレイミド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂から選ばれる1種以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載の車載カメラ。 - 前記金属部材がアルミニウム材料を含み、前記アルミニウム材料の熱伝導率が150W/(m・K)以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載の車載カメラ。
- 前記金属部材がアルミニウム押出材を含み、前記アルミニウム押出材の熱伝導率が180W/(m・K)以上かつ引張強度が150MPa以上である、請求項1~6のいずれか一項に記載の車載カメラ。
- 前記金属部材がアルミニウム鍛造材を含み、前記アルミニウム鍛造材の熱伝導率が180W/(m・K)以上かつ引張強度が150MPa以上である、請求項1~6のいずれか一項に記載の車載カメラ。
- 請求項1~8のいずれか一項に記載の車載カメラの製造方法であって、前記樹脂コーティング層を加熱し、加熱された前記樹脂コーティング層が前記金属部材と前記樹脂部材の間に介在するように前記金属部材と前記樹脂部材を圧着することにより、前記金属部材と前記樹脂部材を接合することを含む、車載カメラの製造方法。
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