本明細書は例えば眼部無秩序又は疾患を治療及び/又は予防するための組成物を提供し、例えば眼部無秩序又は疾患を治療及び/又は予防する方法を更に提供する。
I.定義
本明細書に使用される略称は、化学分野と生物学分野での通用意味を有する。本明細書に記載の化学構造と化学式は、化学分野で既知の化学原子価の基準ルールにより構築されるものである。
本明細書に使用されるように、「互変異性体」という用語とは、平衡状態で存在し、且つ1種の異性体形態から他種の異性体形態に変換し易い2種以上の構造異性体のうちの1種を指す。
当業者にとって明らかなこととして、本発明の幾つかの化合物は互変異性体の形態で存在し得ており、化合物の全部のこのような互変異性体の形態は本発明の範囲内にある。
特に説明しない限り、本明細書に記載の構造は更に1つ以上の同位体濃縮原子の存在の面のみで異なる化合物を意図的に含む。例えば、重水素又は三重水素による水素の置換、或いは13C濃縮炭素又は14C濃縮炭素による炭素の置換を除いて、本発明の構造を有する化合物は本発明の範囲内にある。
本発明の化合物はこのような化合物を構成する1つ以上の原子において非天然割合の原子同位体を更に含んでもよい。例えば、化合物は三重水素(3H)、ヨウ素125(125I)又は炭素14(14C)のような放射性同位体により放射標識されてもよい。本発明の化合物の全部の同位体変異体は、放射性の有無を問わず、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
「同位体変異体」という用語とは、このような化合物を構成する1つ以上の原子において非天然割合の同位体を含む化合物を指す。幾つかの実施形態において、化合物の「同位体変異体」には、非天然割合の1種以上の同位体が含まれ、水素(1H)、重水素(2H)、三重水素(3H)、炭素11(11C)、炭素12(12C)、炭素13(13C)、炭素14(14C)、窒素13(13N)、窒素14(14N)、窒素15(15N)、酸素14(14O)、酸素15(15O)、酸素16(16O)、酸素17(17O)、酸素18(18O)、フッ素17(17F)、フッ素18(18F)、リン31(31P)、リン32(32P)、リン33(33P)、硫黄32(32S)、硫黄33(33S)、硫黄34(34S)、硫黄35(35S)、硫黄36(36S)、塩素35(35Cl)、塩素36(36Cl)、塩素37(37Cl)、臭素79(79Br)、臭素81(81Br)、ヨウ素123(123I)、ヨウ素125(125I)、ヨウ素127(127I)、ヨウ素129(129I)、及びヨウ素131(131I)を含むが、それらに限らない。幾つかの実施形態において、化合物の「同位体変異体」は安定な形式、即ち非放射性である。幾つかの実施形態において、化合物の「同位体変異体」には、非天然割合の1種以上の同位体が含まれ、水素(1H)、重水素(2H)、炭素12(12C)、炭素13(13C)、窒素14(14N)、窒素15(15N)、酸素16(16O)、酸素17(17O)、酸素18(18O)、フッ素17(17F)、リン31(31P)、硫黄32(32S)、硫黄33(33S)、硫黄34(34S)、硫黄36(36S)、塩素35(35Cl)、塩素37(37Cl)、臭素79(79Br)、臭素81(81Br)、及びヨウ素127(127I)を含むが、それらに限らない。幾つかの実施形態において、化合物の「同位体変異体」は不安定な形式、即ち放射性である。幾つかの実施形態において、化合物の「同位体変異体」には、非天然割合の1種以上の同位体が含まれ、三重水素(3H)、炭素11(11C)、炭素14(14C)、窒素13(13N)、酸素14(14O)、酸素15(15O)、フッ素18(18F)、リン32(32P)、リン33(33P)、硫黄35(35S)、塩素36(36Cl)、ヨウ素123(123I)、ヨウ素125(125I)、ヨウ素129(129I)、及びヨウ素131(131I)を含むが、それらに限らない。理解されるように、本明細書による化合物において、当業者の判断により、可能であれば、いずれかの水素は例えば2Hであってもよく、又はいずれかの炭素は例えば13Cであってもよく、又はいずれかの窒素は例えば15Nであってもよく、又はいずれかの酸素は例えば18Oであってもよい。幾つかの実施形態において、化合物の「同位体変異体」は非天然割合の重水素(D)を含む。
注意されるように、本願全体において、代替案はマーカッシュ群に書かれており、例えば、1つより多くの可能なアミノ酸を含む各アミノ酸の位置である。具体的に、マーカッシュ群の各メンバーは個別に考慮されるべきであり、それにより他の実施形態を含み、そしてマーカッシュ群は単一のユニットとして理解されるべきではない。
本明細書に使用されるように、「一」という用語とは1つ以上を指す。また、本明細書に使用されるように、「…により置き換えられる」という用語とは、指定された基団が、いずれか又は全部の指定された置換基のうちの1つ以上のものに置き換えられ得ることを指す。例えば、アルキル基又はヘテロアリール基のような基団が「置き換えられていないC1~C20アルキル基又は置き換えられていない2~20員のヘテロアルキル基により置き換えられた」場合、基団は1つ以上の置き換えられていないC1~C20アルキル基及び/又は1つ以上の置き換えられていない2~20員のヘテロアルキル基を含んでもよい。
本明細書に使用されるように、製剤、組成物又は成分に関する「許容される」という用語とは、治療対象の被験者の一般的な健康に対して連続の有害な影響を持たないことを指す。
本明細書に使用される「薬学的に許容される塩」という用語は、酸付加塩及び塩基付加塩の両方を含み、即ち比較的非毒性の酸又は塩基で調製された活性化合物の塩を含み、これは本明細書に記載の化合物において発見された特定の置換基により決められる。本発明の化合物は比較的酸性の官能基を含む場合、ニートまたは好適な不活性溶媒中のいずれかで、このような化合物の中性形を十分な量の所望の塩基に接触させることにより、塩基付加塩を得ることが可能である。薬学的に許容される塩基付加塩の例としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミノ又はマグネシウム塩、又は類似の塩を含む。本発明の化合物は比較的アルカリ性の官能基を含む場合、ニートまたは好適な不活性溶媒中のいずれかで、このような化合物の中性形を十分な量の所望の酸とを接触させることにより、酸付加塩を得ることが可能である。薬学的に許容される酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸(monohydrogencarbonic acid)、リン酸、一水素リン酸(monohydrogenphosphoric acid)、二水素リン酸(dihydrogenphosphoric acid)、硫酸、一水素硫酸(monohydrogensulfuric acid)、ヨウ化水素酸又は亜リン酸、及びその類似の酸のような無機酸から由来するもの、及び、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、及び類似の酸のような比較的毒性の無い有機酸から由来する塩を含む。アルギニン塩及び類似の塩のようなアミノ酸塩、及び、グルクロン酸又はガラクツロン酸のような有機酸の塩及びその類似の塩を更に含む(例えば、Berge et al.,“Pharmaceutical Salts,”Journal of Pharmaceutical Science,1977,66, 1-19参照)。本発明の幾つかの特定の化合物は、化合物を塩基付加塩又は酸付加塩のいずれかにも変換し得て、又は双性イオンとして存在し得るアルカリ性官能基と酸性官能基の両方を含む。
従って、本発明の化合物は塩、例えば薬学的に許容される酸の塩として存在し得る。本発明はこのような塩を含む。このような塩の非限定的な実例は、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩(例えば、(+)-酒石酸塩、(-)-酒石酸塩、又はラセミ混合物を含めて、それらの混合物)、コハク酸塩、安息香酸塩、及びグルタミン酸のようなアミノ酸との塩、並びに第四級アンモニウム塩(例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル及び類似体)を含む。これらの塩は当業者に公知の方法により調製され得る。
好ましくは、中性形の化合物は塩を塩基又は酸と接触させてから通常の方式で親化合物を分離することにより再生する。化合物の親形は幾つかの物性(例えば極性溶媒への溶解度)の面で複数種の塩形と異なってもよい。幾つかの実施形態において、本発明の化合物は、化合物を塩基付加塩又は酸付加塩のいずれかにも変換し得るアルカリ性官能基と酸性官能基の両方を含む。中性形の化合物は塩を塩基又は酸と接触させてから通常の方式で親化合物を分離することにより再生できる。化合物の親形は幾つかの物性(例えば極性溶媒への溶解度)の面で複数種の塩形と異なるが、特に示されない限り、本発明の目的のために、本明細書に開示される塩は化合物の親形と等価である。
塩形の以外、本発明はプロドラッグの形態の化合物を提供する。本明細書に記載の化合物のプロドラッグは、本発明の化合物を提供するために生理学的条件下で化学的変化を受け易い化合物である。本明細書に記載の化合物のプロドラッグは投与後にin vivoで変換され得る。また、プロドラッグは、例えば適切な酵素又は化学試薬と接触する際に、ex vivo環境で化学的又は生化学的な方法により本発明の化合物に変換され得る。
本発明の幾つかの化合物は非溶媒和形及び溶媒和形(水和形を含む)で存在し得る。一般的に、溶媒和形は非溶媒形と等価であり、本発明の範囲内に含まれる。本発明の幾つかの化合物は複数の結晶形又はアモルファス形で存在し得る。一般的に、すべての物理的形態は本発明により想定される用途で等価であり、本発明の範囲内に意図的に含まれる。
「薬学的に許容される賦形剤」と「薬学的に許容される担体」とは、化合物の被験者への投与及び被験者による吸収に寄与し、且つ患者に有意な毒物学的効果をもたらさず、本発明の組成物に含まれ得る物質を指す。薬学的に許容される賦形剤の非限定的な実例は、水、NaCl、生理食塩水溶液、乳酸加リンガー溶液(lactated Ringer’s)、通常のスクロース、通常のグルコース、接着剤、充填剤、崩壊剤、潤滑剤、コーティング剤、甘味剤、フレーバー、塩溶液(例えば、リンガー溶液)、アルコール、油、ゼラチン、炭水化物(例えば、乳糖、アミロース又は澱粉)、脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリジン、及び色素(color)等を含む。このような製品は滅菌可能であり、必要な場合に補助剤と混合してもよい。前記補助剤は例えば、潤滑剤、防腐剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝剤、着色剤及び/又は芳香族物質等である。これらの補助剤と本発明の化合物との間には有害反応が発生しない。当業者が理解できるように、他の医薬品賦形剤は本発明に使用可能である。
「製品」という用語は、カプセル化材料を備える活性化合物の製剤を意図的に含み、前記カプセル化材料はカプセルを提供する担体として、他の担体を有する又は有しない活性成分は担体に囲まれ、このため、該担体は活性成分に結合する。類似的に、カシェ剤と錠剤は含まれる。タブレット、粉末、カプセル、丸薬、カシェ剤及び錠剤は経口投与に適する固形剤として用いられ得る。
「疾患」又は「状況」という用語とは、本明細書による化合物又は方法で治療可能な患者又は被験者の存在状態又は健康状況を指す。疾患は眼部疾患であってもよい。
「治療」という用語とは、損傷、疾患、病理又は状況の治療方法又は改善の面で成功したいかなる徴候を指し、いかなる客観的又は主観的なパラメータ、例えば、軽減(abatement);寛解(remission);症状の軽減、又は損傷、病理或いは状況を患者にとって忍耐可能にすること;退化又は衰退の速度の低減;退化の終点を衰弱させないこと;患者の身体又は精神健康の改善を含む。症状の治療又は軽減は、身体検査、神経精神医学的検査、及び/又は精神医学的評価の結果を含む客観的又は主観的なパラメータに基づくものであってもよい。「治療」という用語及びその動詞形態は損傷、病理、状況又は疾患の予防を含み得る。幾つかの実施形態において、治療は予防である。他の実施形態において、治療は予防を含まない。
「治療」、「緩和」又は「軽減」は本明細書において交換して使用可能である。本明細書に使用される(及び、本分野で理解できる)これらの用語は、臨床結果を含む、被験者の状況において有益又は望ましい結果を取得するためのいかなる方法を幅広く含む。有益又は望ましい臨床結果は、一部のものであっても全部のものであっても、検出可能であっても検出不能であっても、1つ以上の症状又は状況の緩和(alleviation)又は改善、疾患の程度の軽減、疾患の状態の安定化(即ち悪化しないこと)、疾患の伝播又は拡散の予防、疾患の進行の遅延又は減速、疾患状態の改善又は緩和、疾患の再発の減少、及び寛解(remission)を含んでもよいが、それらに限らない。換言すれば、本明細書に使用されるように、「治療」は、疾患のいかなる治療、改善又は予防を含む。治療は疾患の発生の予防、疾患の拡散の抑制、疾患の症状(例えば、痒み、腫れ、灼熱、咳嗽、発熱、胸痛、呼吸困難)の寛解、疾患の根本的な原因の完全又は部分的な除去、疾患の期間の短縮、又は上記事項の組合せを行える。
本明細書に使用されるように、「治療」は予防的治療を含む。治療方法は治療有効量の本明細書に記載の化合物を被験者に投与することを含む。投与工程は単回投与からなり、又は一連の投与を含んでもよい。治療期間の長さは複数の要素、例えば状況の重症度、患者の年齢、化合物の濃度、治療に使用される組成物の活性、又はそれらの組合せにより決められる。また理解されるように、治療剤又は予防剤の有効量は特定の治療又は予防案の過程において増加又は減少してもよい。用量の変更は本分野で既知の標準診断測定により得て、明らかにしてもよい。幾つかの場合に、長期間に投与する必要がある。例えば、組成物は患者の治療に充分な量と期間で被験者に投与される。
「予防」という用語とは患者における疾患、症状の発生の減少を指す。予防は完全なもの(検出可能な症状がないこと)又は一部のものであってもよく、それにより観察された症状は治療しないと発生する恐れがある症状より少なくなる。幾つかの実施形態において、予防とは疾患、無秩序又は症状の進行を遅くし、或いは有害又はその他の望ましくない状態への進行を阻止することを指す。
「患者」又は「対応の需要を有する被験者」という用語とは、疾患又は症状を罹患している又は罹患しかねない生体を指し、前記疾患又は症状は本明細書による医薬組成物の投与により治療できる。非限定的な実例は、ヒト、他の哺乳動物、ウシ、ラット、マウス、イヌ、サル、ヤギ、ヒツジ、乳牛、シカ及び他の非哺乳類動物を含み、非哺乳類動物はサカナとトリを含むがそれらに限らない。幾つかの実施形態において、患者はヒトである。
本明細書に記載の治療とは、本明細書に開示される化合物のいかなる種類の植物への全身送達を更に指し、前記植物は高木(trees)、低木、顕花植物、観葉植物、室内に置かれる鉢植え植物、地被植物と草、及び農業用植物(農業用植物の作物を含む)を含む。
本明細書に使用されるように、「水和物」は、化学量論的量又は非化学量論的量の水を含み、且つ幾つかの実施形態において、水による結晶化の過程で形成された化合物である。
本明細書に使用されるように、「農業用植物」という用語とは、商業規模で収穫又は栽培されている一部又は全部の植物、又は飼料、食物、繊維、又は他の化学的化合物の重要な供給源として用いられる植物を指す。
「有効量」は、化合物が存在しない場合に対して、該化合物による説明される目的(例えば、該化合物の投与効果の達成、疾患治療、酵素活性低下、酵素活性向上、シグナル伝達経路の削減、或いは疾患又は状況の1つ以上の症状の軽減)の実現のための量である。「有効量」の実例は疾患の1つ以上の症状の治療、予防又は軽減に寄与するのに十分の量であり、「治療有効量」とも称されてもよい。1つ以上の症状の「軽減」(及び該用語の同等語)とは、症状の重症度又は頻度の低減、或いは症状の除去を指す。薬物の「予防有効量」は、被験者に投与する際に望ましい予防効果を有する薬物の量であり、前記予防効果は例えば、損傷、疾患、病理又は状況の発症(又は再発)の予防又は遅延、或いは、損傷、疾患、病理又は状況又はその症状の発症(又は再発)の可能性の低減である。完全な予防効果は必ずしも1つの用量の投与により発生するとは限らず、一連の用量を投与しなければ発生しない可能性もある。従って、予防有効量は単回又は複数回の投与で投与されてもよい。本明細書に使用されるように、「活性低減量」とは、拮抗剤が存在しない場合に対して、酵素活性の低減に必要な拮抗剤の量を指す。本明細書に使用されるように、「機能破壊量」とは、拮抗剤が存在しない場合に対して、酵素又はタンパク質の機能の破壊に必要な拮抗剤の量を指す。正確な量は治療の目的により決められ、当業者が既知の技術を利用して決定できるものである(例えば、Lieberman, Pharmaceutical Dosage Forms (第1-3巻, 1992); Lloyd, The Art, Science and Technology of Pharmaceutical Compounding (1999); Pickar, Dosage Calculations (1999); 及びRemington: The Science and Practice of Pharmacy, 第20版, 2003, Gennaro, Ed., Lippincott, Williams & Wilkins参照)。治療有効量は関連の生理学的効果を測定することで決定でき、投与案と被験者の症状の診断分析等に基づいて調整できる。実例の方式により、投与後の特定の時間において、式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物(又は、例えばその代謝物質)の血清レベルを測定することにより、既に治療有効量を投与したかどうかを示すことができる。
本明細書に記載のいかなる化合物について、治療有効量は最初、細胞培養アッセイから決定できる。目標濃度は本明細書に記載の方法を実現できる活性化合物の濃度であり、例えば、本明細書に記載のもの、又は本分野で既知の方法を利用して測定したものである。
本分野でよく知られるように、ヒトのための治療有効量は動物モデルから決定することもできる。例えば、ヒトのための用量は、動物に有効であると発見された濃度となるように配合されてもよい。上記のように、ヒトでの用量は化合物の有効性を監視すること、及び用量を上向き又は下向きに調整することにより調整されてもよい。上記方法及び他の方法に基づいて用量を調整して、ヒトでの最大効能を実現することは、当業者の能力範囲内にある。上記方法及び他の方法に基づいて用量を調整して、ヒトでの最大の治療窓の効果又は毒性を実現することは、完全に当業者の能力範囲内にある。
本明細書に使用されるように、「治療有効量」という用語とは、上記の無秩序の軽減に十分な治療剤の量を指す。例えば、所定のパラメータについて、治療有効量は少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、40%、50%、60%、75%、80%、90%又は少なくとも100%の増加又は減少を示す。治療効能は「-倍」増加又は減少と記されてもよい。例えば、治療有効量は対照に対して、少なくとも1.2倍、1.5倍、2倍、5倍又はより多くの倍の効果を有してもよい。
用量は患者の需要及び使用される化合物によって変更されてもよい。本発明のコンテキストにおいて、患者に投与される用量は経時的に患者において有益な治療応答を実現することに十分であるべきである。用量の多少はいかなる不良な副作用の存在、性質及び程度により決定される。特定の場合に対して適切な用量を決定することは当業者の能力範囲内にある。一般的に、化合物の最適用量未満の比較的に少ない用量で治療を開始する。その後、小さい増加量で、このような場合での最適効果に達するまで用量を増加する。治療されている特定の臨床適応症に有効な投与される化合物のレベルを提供するために、投与の量と間隔を個別に調整することができる。これにより、個体の疾患状態の重症度に相応しい治療案は提供される。
本明細書に使用されるように、「投与」という用語とは、非経口投与又は経腸投与を指す。従って、本明細書に使用されるように、「投与」とは、経口投与、坐剤としての投与、局所接触、静脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、吸入投与、噴霧投与、病巣内投与、髄腔内投与、頭蓋内投与、鼻腔内投与、皮下投与、又は被験者への徐放性装置(例えば、ミニ浸透圧ポンプ)の移植を含むが、それらに限らない。投与はいかなる経路による投与であり、経粘膜(例えば、口腔内、舌下、口蓋、歯肉、鼻、膣、直腸又は経皮)投与を含む。非経口投与は例えば、静脈内、筋肉内、動脈内、皮内、皮下、腹腔内、心室内及び頭蓋内を含む。他の送達モードはリポソーム製剤、静脈内注入、経皮パッチの使用、眼部経路によるもの、耳部経路によるもの等を含むが、それらに限らない。「併用投与」とは、本明細書に記載の組成物が、1種以上の他の治療方法が実施されると同時に、ちょうど1種以上の他の治療方法が実施される前に、又はちょうど1種以上の他の治療方法が実施された後に投与されることを指す。本発明の化合物は患者に個別に投与されてもよく、患者に併用投与されてもよい。併用投与は化合物の個別投与、又は組合せ(1種より多くの化合物又は薬剤)同時投与、ほぼ同時の投与、又は順次の投与を意図的に含む。従って、必要に応じて(例えば、代謝分解を減すために)、製品は他の活性物質と組合わせてもよい。本発明の組成物は経皮により送達され、局所経路で送達されてもよく、塗布棒(applicator stick)、溶媒、懸濁液、エマルジョン、ゲル、クリーム、軟膏、糊状剤、ゼリー剤(jelly)、塗料(paint)、粉末及びエアロゾルとして配合される。経口製品は患者による摂取に適するタブレット、丸薬、粉末、糖衣丸、カプセル、液体、錠剤、カシェ剤、ゲル、シロップ剤、スラリー、懸濁液等を含む。固体形態の製品は粉末、タブレット、丸薬、カプセル、カシェ剤、坐剤及び分散性顆粒剤を含む。液体形態の製品は溶媒、懸濁液及びエマルジョン、例えば、水又は水/プロピレングリコール溶液を含む。本発明の組成物は持続放出及び/又は快適性を提供する成分を更に含んでもよい。このような成分は高分子量、陰イオン性粘液模倣ポリマー、ゲル化多糖及び微粉化薬物担体基質を含む。これらの成分は米国特許第4,911,920号、第5,403,841号、第5,212,162号、及び第4,861,760号においてより詳細に検討される。これらの特許の内容全体は、参照することですべての目的で全体として本明細書に組み入れられる。体内に徐放するために、本発明の組成物はマイクロスフェアとして送達されてもよい。例えば、マイクロスフェアは、皮下に徐放する薬物含有マイクロスフェアの皮内注射を介して投与されてもよく(Rao, J. Biomater Sci. Polym. Ed. 7:623-645, 1995参照)、生分解可能な及び注射可能な製剤として投与されてもよく(例えば、Gao Pharm. Res. 12:857-863, 1995参照)、又は、経口投与のマイクロスフェアとして投与されてもよい(例えば、Eyles, J. Pharm. Pharmacol. 49:669-674, 1997参照)。他の実施形態において、本発明の組成物の製剤は、細胞膜と融合するリポソームの使用により送達されてもよく、又はエンドサイトーシスされるリポソームの使用により、即ち、リポソームに付着した受容体リガンドを使用することにより送達されてもよい。該受容体リガンドは細胞の表面膜タンパク質受容体に結合し、エンドサイトーシスを引き起こす。リポソームの使用により、特にリポソーム表面には標的細胞に対して特異性を有する受容体リガンドが含まれ、又は他の方式で特定の臓器に優先的に向ける場合、本発明の組成物の生体内の標的細胞への送達に注意力を集中することができる。(例えば、Al-Muhammed, J. Microencapsul. 13:293-306, 1996;Chonn, Curr. Opin. Biotechnol. 6:698-708, 1995;Ostro, Am. J. Hosp. Pharm. 46:1576-1587, 1989参照)。本発明の組成物は更にナノ粒子として送達されてもよい。
「併用投与」とは、本明細書に記載の組成物が、1種以上の他の治療方法が実施されると同時に、ちょうど1種以上の他の治療方法が実施される前に、又はちょうど1種以上の他の治療方法が実施された後に投与されることを指す。本発明の化合物は患者に個別に投与されてもよく、患者に併用投与されてもよい。併用投与は化合物の個別投与、又は組合せ(1種より多くの化合物)同時投与、又は順次の投与を意図的に含む。本発明の組成物は経皮により送達され、局所経路で送達されてもよく、又は塗布棒、溶媒、懸濁液、エマルジョン、ゲル、クリーム、軟膏、糊状剤、ゼリー剤、塗料、粉末及びエアロゾルとして配合される。
本明細書に記載のいかなる化合物について、治療有効量は最初、細胞培養アッセイから決定できる。目標濃度は本明細書に記載の方法を実現できる活性化合物の濃度であり、例えば、本明細書に記載のもの、又は本分野で既知の方法を利用して測定したものである。
本分野でよく知られるように、ヒトのための治療有効量は動物モデルから決定することもできる。例えば、ヒトのための用量は、動物に有効であると発見された濃度となるように配合されてもよい。上記のように、ヒトでの用量は化合物の有効性を監視すること、及び用量を上向き又は下向きに調整することにより調整されてもよい。上記方法及び他の方法に基づいて用量を調整して、ヒトでの最大効能を実現することは、当業者の能力範囲内にある。
用量は患者の需要及び使用される化合物によって変更されてもよい。本発明のコンテキストにおいて、患者に投与される用量は経時的に患者において有益な治療応答を実現することに十分であるべきである。用量の多少はいかなる不良な副作用の存在、性質及び程度により決定される。特定の場合に対して適切な用量を決定することは当業者の能力範囲内にある。一般的に、化合物の最適用量未満の比較的に少ない用量で治療を開始する。その後、小さい増加量で、このような場合での最適効果に達するまで用量を増加する。
治療されている特定の臨床適応症に有効な投与される化合物のレベルを提供するために、投与の量と間隔を個別に調整することができる。これにより、個体の疾患状態の重症度に相応しい治療案は提供される。
本明細書による教示によれば、有効な予防性又は治療性の治療案を計画でき、該案は実質的な毒性を引き起こさず、そして特定の患者に示された臨床症状を効果的に治療できる。該計画は、例えば、化合物効力、相対的な生物学的利用能、患者の体重、不良な副作用の存在と重症度、好適な投与モード、及び選択された薬剤の毒性概況の要因を考慮することにより、活性化合物を慎重に選択すべきである。
幾つかの実施形態において、併用投与は第2活性剤の0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、4日、1週間又は1ヶ月内に1種の活性剤を投与することを含む。併用投与は同時、ほぼ同時(例えば、互いの約1分、5分、10分、15分、20分又は30分内)、又はいかなる順序で順次に2種の活性剤を投与することを含む。幾つかの実施形態において、併用投与は併用配合、即ち2種の活性剤を含む単一医薬組成物の調製により完成してもよい。他の実施形態において、活性剤は個別に配合されてもよい。他の実施形態において、活性剤及び/又は補助剤は互いにリンク又はコンジュゲートされてもよい。
本明細書に使用される「細胞」とは、そのゲノムDNAの保存又は複製に十分な代謝機能又は他の機能を実行する細胞を指す。細胞は本分野でよく知られる方法により決定でき、前記方法は例えば、完全な膜の存在、特定の染料による染色、子孫を生成する能力、又は、配偶子の場合、第2配偶子と組み合わせて生き残る子孫を生成する能力を含む。細胞は原核細胞と真核細胞を含み得る。原核細胞は細菌を含むが、それに限らない。真核細胞は酵母細胞、及び植物や動物に由来する細胞、例えば哺乳動物細胞、昆虫(例えば、スポドプテラ属)細胞及びヒト細胞を含むが、それらに限らない。細胞は自然に付着せず、又は表面に付着しないように処理(例えば、トリプシン処理)された場合、細胞は有用である。
「対照」又は「対照実験」はその普通の意味のままに使用され、実験の工程、試薬又は変数を省略する以外、実験の被験者又は試薬が並行実験のように処理される実験を指す。幾つかの場合に、対照は実験効果の評価における比較標準として用いられる。幾つかの実施形態において、対照は本明細書に記載の化合物(実施形態と実施例を含む)が存在しない場合にタンパク質の活性を測定することである。
「変更の実現に充分な量」とは、特定の治療方法の実施前(例えば、ベースラインレベル)と実施後の指標レベルの間に検出可能な差異が存在することを指す。指標はいかなる客観的なパラメータ(例えば、血清濃度)又は主観的なパラメータ(例えば、被験者の幸福感)を含む。
「ほぼ純粋である」ことは、成分が、賦形剤を含まない組成物の総含有量の約75%を超える量を構成し、且つ典型的に総含有量の約85%を超える量を構成することを示す。更に典型的に、「ほぼ純粋である」ことは、賦形剤を含まない総組成物の少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%又はその以上が関心のある成分である組成物を指す。幾つかの場合に、関心のある成分は賦形剤を含まない組成物の総含有量の約90%を超える量、約95%を超える量又は約96%を超える量を構成する(重量/重量%に基づく)。「ほぼ純粋である」ことは、組成物が約25%、15%、10%、5%又は4%より少ない、まで多い又は以下の既知不純物又は未知不純物を含むことを示す。不純物は賦形剤(例えば、接着剤、充填剤、希釈剤、滑剤、潤滑剤、崩壊剤等)を含まない。
本明細書に使用される「血管新生」とは、既存の血管から新血管が形成する過程を指す。「新生血管形成」とは、通常、機能的な微小血管ネットワークの形態を呈し、赤血球による灌流が可能な新血管の形成を指し、局所灌流不良又は虚血に応答する側副循環として用いられる。新生血管形成は一般的に血管新生から区別され、その原因は、血管新生の主な特徴が既存の血管の毛細血管芽(capillary bud)と毛細血管スプラウト(capillary sprout)の突出と成長からであるである。
本明細書に使用されるように、「角膜血管新生」と「角膜新生血管形成」という用語とは、新血管の形成が起こって、角膜血管が角膜輪部から隣接する角膜基質に伸びる過程を指す。角膜は血管無しであり、いかなる血管を含まないため、角膜におけるいかなる新血管は典型的に、血管が眼部の角膜輪部血管叢領域から角膜に成長することに起因する。
「脈絡膜新生血管形成」とは、脈絡膜から起源し、且つ網膜色素上皮におけるブルッフ膜の破裂により網膜下腔に入ることができる新血管の形成を指す。
「網膜血管新生」とは、新血管の形成が起こり、且つ網膜血管が網膜表面から硝子体内に伸びることを指す。
「虹彩新生血管形成」は眼部の虹彩の医学的状況であり、新しい異常な血管(新生血管形成により形成する)は虹彩の表面に発見された。該状況は多くの場合、末期増殖性糖尿病網膜症における糖尿病に関連する。虹彩ルベオーシスを引き起こす他の状況は、網膜中心静脈閉塞、眼虚血症候群、及び慢性網膜剥離を含む。
黄斑変性は網膜変性とも称され、黄斑退化に係る眼部疾患であり、黄斑は網膜の中心部分である。指定されない限り、本開示の「黄斑変性」は疾患のすべての形態を含む。
「ウエット型黄斑変性」は黄斑変性の新生血管型又は滲出型とも称され、新血管の形成(即ち新生血管形成)は網膜組織の血液供給を改善し、特に黄斑の下方は網膜の鋭い中央視力の部分を担う部分である。新血管は損傷し易く、破裂する場合があり、出血及び周辺組織の損傷を引き起こす。ウエット型黄斑変性は黄斑変性に関連する失明の約90%を占める。新生血管形成は視力の急速な喪失を引き起こし、最終的に網膜組織の瘢痕化及び眼部の出血を引き起こす。このような瘢痕化組織と血液は視野において暗い歪んだ領域を産生し、常に法的に盲目となる。ウエット型黄斑変性は一般的に、視野の中心分野の歪みから始まる。直線は波状になる。ウエット型黄斑変性を罹る被験者はその視野にぼやけた視力と空白の斑点(暗点)が存在することを報告した。
「分散剤」及び/又は「粘度調整剤」は、液体媒体又は造粒方法又は混合方法における薬物の拡散と均一性を制御する材料を含む。幾つかの実施形態において、これらの製剤は更にコーティング又は崩壊マトリクスの効果を促進する。例示的な拡散促進剤/分散剤は例えば、親水性ポリマー;電解質;Tween(登録商標)60又はTween(登録商標)80;PEG;ポリビニルピロリドン(PVP、商品上Plasdone(登録商標)として知られている);ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、HPC、HPC-SL及びHPC-L)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、HPMC K100、HPMC K4M、HPMC K15M及びHPMC K100M)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート(HPMCAS)のような炭水化物ベースの分散剤;非結晶セルロース;ケイ酸マグネシウムアルミニウム;トリエタノールアミン;ポリビニルアルコール(PVA);ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(S630);エチレンオキシド及びホルムアルデヒドを備えた4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェノールポリマー(チロキサポールとも称される);ポロキサマー(例えば、Pluronics F68(登録商標)、Pluronics F88(登録商標)和Pluronics F108(登録商標)、それらはエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体である);ポロキサミン(例えば、Tetronic 908(登録商標)、Poloxamine 908(登録商標)とも称され、それはエチレンジアミンにプロピレンオキシドとエチレンオキシドを連続的に加えたものに由来する四官能性ブロック共重合体(BASF Corporation, Parsippany, N.J.)である);ポリビニルピロリドンK12;ポリビニルピロリドンK17;ポリビニルピロリドンK25;又はポリビニルピロリドンK30;ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(S-630);ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコールは約300~約6000、又は約3350~約4000、又は約7000~約5400の分子量を有してもよい);カルボキシメチルセルロースナトリウム;メチルセルロース;ポリソルベート80;アルギン酸ナトリウム;ガム(例えば、トラガカントガム、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガムを含むキサンタン);糖;セルロース(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース);ポリエトキシチル化ソルビタンモノラウレート;ポビドン;カルボマー;ポリビニルアルコール(PVA);アルギン酸塩;キトサン;及びそれらの組合せを含む。セルロース又はトリエチルセルロースのような可塑剤も分散剤として用いられてもよい。分散剤は特にリポソーム分散において有用であり、自己乳化分散剤はジミリストイルホスファチジルコリン、卵由来の天然ホスファチジルコリン、卵由来の天然ホスファチジルグリセロール、コレステロール及びミリスチン酸イソプロピルである。
「希釈剤」という用語とは、送達前に関心のある化合物を希釈するための化学化合物を指す。希釈剤はより安定な環境を提供できるため、化合物を安定させることに用いられてもよい。緩衝液に溶解する塩(pHの制御又は維持を更に提供できる)は本分野において希釈剤として用いられ、リン酸塩により緩衝された塩水溶液を含むが、それに限らない。幾つかの実施形態において、希釈剤は圧縮を促進する、又はカプセル充填の際の均質な混合のための十分な容積を作り、組成物の容積を増加させる。このような化合物は例えば、乳糖、澱粉、マンニトール、ソルビトール、デキストロース、Avicel(登録商標)のような微結晶セルロース;リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム二水和物;リン酸三カルシウム、リン酸カルシウム;無水乳糖、噴霧乾燥された乳糖;アルファ化澱粉、Di-Pac(登録商標) (Amstar)のような圧縮可能な糖;マンニトール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート、スクロースに基づく希釈剤、粉砂糖(confectioner’s sugar);硫酸カルシウム一水和物、硫酸カルシウム二水和物;乳酸カルシウム三水和物、デキストレート(dextrates);加水分解された固形穀物、アミロース;粉末のセルロース、カルボン酸カルシウム;グリシン、カオリン;マンニトール、塩化ナトリウム;イノシトール、ベントナイト及び類似体を含む。
「非水溶性希釈剤」という用語は典型的に、薬物の配合に使用される化合物、例えばリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、澱粉、変性澱粉及び微結晶セルロース、並びにマイクロセルロース(例えば、約0.45g/cm3の密度を有し、例えば、Avicel、粉末のセルロース)、タルクを示す。
「溶解補助剤」は例えば、トリアセチン、クエン酸トリエチル、オレイン酸エチル、カプリル酸エチル、ラウリル硫酸ナトリウム、ドクサートナトリウム、ビタミンE TPGS、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドン、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルシクロデキストリン、エタノール、N-ブタノール、イソプロピルアルコール、コレステロール、胆汁塩、ポリエチレングリコール200-600、グリコフロール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(transcutol)、プロピレングリコール、ジメチルイソソルビド、及び類似体を含む。
「安定化剤」は例えば、いかなる抗酸化剤、緩衝剤、酸、防腐剤、及び類似体の化合物を含む。
「懸濁剤」は例えば、ポリビニルピロリドン(例えば、ポリビニルピロリドンK12、ポリビニルピロリドンK17、ポリビニルピロリドンK25、又はポリビニルピロリドンK30);ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(S630);ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコールは約300~約6000、又は約3350~約4000、又は約7000~約5400の分子量を有してもよい);カルボキシメチルセルロースナトリウム;メチルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート;ポリソルベート80;ヒドロキシエチルセルロース;アルギン酸ナトリウム;ガム(例えば、トラガカントガム、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガムを含むキサンタン);糖;セルロース(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース);ポリエトキシチル化ソルビタンモノラウレート;ポビドン、及び類似体の化合物を含む。
「界面活性剤」は例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ドクサートナトリウム、Tween 60又はTween 80、トリアセチン、ビタミンE TPGS、ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート、ポロキサマー、胆汁塩、モノステアリン酸グリセロール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体(例えば、Pluronic(登録商標) (BASF))及び類似体の化合物を含む。幾つかの他の界面活性剤は、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリドと植物油(例えば、ポリオキシエチレン(60)水添ヒマシ油)、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルとアルキルフェニルエーテル(例えば、オクトキシノール10、オクトキシノール40)を含む。幾つかの実施形態において、物理的な安定性の向上又は他の目的のために、界面活性剤は含まれてもよい。局所眼部用製剤に許容される多くの非イオン性界面活性剤は知られている。このような界面活性剤は、チロキサポール;ポリオキシエチレンソルビタンエステル(例えば、ポリソルベート80、ポリソルベート60及びポリソルベート20);ポリエトキシチル化ヒマシ油(例えば、Cremophore EL);ポリエトキシチル化水添ヒマシ油(例えば、HCO-40)、及びポロキサマーを含む。
本明細書に使用されるように、「担体」という用語とは、化合物の細胞又は組織への取り込みを促進する比較的非毒性化合物又は薬剤を指す。
「担体材料」は、薬学におけるいかなる通常の賦形剤を含み、そして本明細書に開示される化合物との適合性、及び望まれる剤形の放出概況性質に基づいて選択されるべきである。例示的な担体材料は例えば、接着剤、懸濁剤、崩壊剤、充填剤、界面活性剤、溶解補助剤、安定化剤、潤滑剤、湿潤剤、希釈剤及び類似体を含む。「薬学的に適合な担体材料」は、アラビアガム、ゼラチン、コロイド状二酸化ケイ素、グリセリルリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、マルトデキストリン、グリセリン、ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン(PVP)、コレステロール、コレステロールエステル、カゼイン酸ナトリウム、大豆レシチン、タウロコール酸、ホスファチジルコリン、塩化ナトリウム、リン酸三カルシウム、リン酸二カリウム、セルロースとセルロース複合体、糖類ステアロイルラクチル酸ナトリウム、カラギーナン、モノグリセリド、ジグリセリド、アルファ化澱粉、及び類似体を含むが、それらに限らない。例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 第十九版 (Easton, Pa.: Mack Publishing Company, 1995);Hoover, John E., Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pa. 1975;Liberman, H. A.及びLachman, L.著, Pharmaceutical Dosage Forms, Marcel Decker, New York, N.Y., 1980;及びPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, 第七版 (Lippincott Williams & Wilkins 1999)を参照。
「湿潤剤」は例えば、オレイン酸、モノステアリン酸グリセロール、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、オレイン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ドクサートナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、トリアセチン、Tween 80、ビタミンE TPGS、アンモニウム塩、及び類似体の化合物を含む。
本発明の組成物は、天然涙液に対して等張的であるように配合される。従って、組成物は約水1キログラムあたり280~約320ミリオスモル(「mOsm/kg」)のオスモル濃度(osmolality)を有するように配合される。必要な場合、組成物は眼科的に許容される張度調整剤、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、グリセリン、ソルビトール又はマンニトールを含んでもよい。幾つかの実施形態において、眼部用組成物は張度調整剤を更に含む。幾つかの実施形態において、張度調整剤は塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、スクロース、尿素、プロピレングリコール、グリセリン、又はそれらの組合せから選ばれる。
幾つかの実施形態において、組成物はプラスチック容器に保存される。幾つかの実施形態において、プラスチック容器の材料は低密度ポリエチレン(LDPE)を含む。
幾つかの実施形態において、組成物はpH調整剤を更に含む。幾つかの実施形態において、眼科的に許容される担体は少なくとも1種の増粘剤を更に含む。幾つかの実施形態において、増粘剤は、セルロースベースのポリマー、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレントリブロック共重合体、デキストランベースのポリマー、ポリビニルアルコール、デキストリン、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレングリコール、キトサン、コラーゲン、ゼラチン、ヒアルロン酸、又はそれらの組合せから選ばれる。
I.組成物
一態様では、本明細書は医薬組成物を提供し、該医薬組成物は、
(i)式(I):
(I)
で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物、及び、
(ii)少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤、を含み、
医薬組成物は眼部投与又は使用のための剤形である。
幾つかの実施形態において、剤形は式(I)の化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物の微粒子を含む懸濁液である。
一態様では、本明細書は医薬組成物を提供し、該医薬組成物は、
(i)式(I):
(I)
で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物の微粒子、及び、
(ii)少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤、を含み、
医薬組成物は懸濁液、ゲル又は軟膏として配合される。幾つかの実施形態において、医薬組成物は懸濁液として配合される。
幾つかの実施形態において、粒子は微粒子化された。
幾つかの実施形態において、式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物の粒子は、約0.1μm~約40μmの直径を有する。幾つかの実施形態において、式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物の粒子は、約0.1μm~約10μmの直径を有する。幾つかの実施形態において、式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物の粒子は、約0.3μm~約5μmの直径を有する。
幾つかの実施形態において、少なくとも約10%の粒子は約0.1μm~約40μmの直径を有する。幾つかの実施形態において、少なくとも約20%の粒子は約0.1μm~約40μmの直径を有する。幾つかの実施形態において、少なくとも約30%の粒子は約0.1μm~約40μmの直径を有する。幾つかの実施形態において、少なくとも約40%の粒子は約0.1μm~約40μmの直径を有する。幾つかの実施形態において、少なくとも約50%の粒子は約0.1μm~約40μmの直径を有する。幾つかの実施形態において、少なくとも約60%の粒子は約0.1μm~約40μmの直径を有する。幾つかの実施形態において、少なくとも約70%の粒子は約0.1μm~約40μmの直径を有する。幾つかの実施形態において、少なくとも約80%の粒子は約0.1μm~約40μmの直径を有する。幾つかの実施形態において、少なくとも約90%の粒子は約0.1μm~約40μmの直径を有する。幾つかの実施形態において、少なくとも約95%の粒子は約0.1μm~約40μmの直径を有する。
幾つかの実施形態において、粒子は約0.5μm未満のD10値を有する。幾つかの実施形態において、粒子は約1μm未満のD10値を有する。幾つかの実施形態において、粒子は約1.5μm未満のD10値を有する。幾つかの実施形態において、粒子は約0.5μm、約0.6μm、約0.7μm、約0.8μm、約0.9μm、約1.0μm、約1.1μm、約1.2μm、約1.3μm、約1.4μm又は約1.5μmより小さいD10値を有する。
幾つかの実施形態において、粒子は約2.5μm未満のD50値を有する。幾つかの実施形態において、粒子は約5μm未満のD50値を有する。幾つかの実施形態において、粒子は約7.5μm未満のD50値を有する。幾つかの実施形態において、粒子は約2.5μm、約2.6μm、約2.7μm、約2.8μm、約2.9μm、約3.0μm、約3.1μm、約3.2μm、約3.3μm、約3.4μm、約3.5μm、約3.6μm、約3.7μm、約3.8μm、約3.9μm、約4.0μm、約4.1μm、約4.2μm、約4.3μm、約4.4μm、約4.5μm、約4.6μm、約4.7μm、約4.8μm、約4.9μm、約5.0μm、約5.1μm、約5.2μm、約5.3μm、約5.4μm、約5.6μm、約5.7μm、約5.8μm、約5.9μm、約6.0μm、約6.1μm、約6.2μm、約6.3μm、約6.4μm、約6.5μm、約6.6μm、約6.7μm、約6.8μm、約6.9μm、約7.0μm、約7.1μm、約7.2μm、約7.3μm、約7.4μm又は約7.5μmより小さいD50値を有する。
幾つかの実施形態において、粒子は約5μm未満のD90値を有する。幾つかの実施形態において、粒子は約10μm未満のD90値を有する。幾つかの実施形態において、粒子は約15μm未満のD90値を有する。幾つかの実施形態において、粒子は約4.0μm、約4.1μm、約4.2μm、約4.3μm、約4.4μm、約4.5μm、約4.6μm、約4.7μm、約4.8μm、約4.9μm、約5.0μm、約5.1μm、約5.2μm、約5.3μm、約5.4μm、約5.5μm、約5.6μm、約5.7μm、約5.8μm、約5.9μm又は約6.0μmより小さいD90値を有する。幾つかの実施形態において、粒子は約5μm、約6μm、約7μm、約8μm、約9μm、約10μm、約11μm、約12μm、約13μm、約14μm又は約15μmより小さいD90値を有する。
幾つかの実施形態において、式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物は、結晶化、微結晶化、アモルファス化、又は凍結乾燥されたものである。
幾つかの実施形態において、剤形は改変放出剤形である。幾つかの実施形態において、改変放出剤形は遅延放出剤形、拡張放出(ER)剤形、又は標的放出剤形である。幾つかの実施形態において、ER剤形は持続放出(SR)剤形又は制御放出(CR)剤形である。幾つかの実施形態において、組成物は約0.025%w/v~約2.0%w/vの式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物を含む。幾つかの実施形態において、組成物は約0.05%w/v~約0.5%w/vの式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物を含む。幾つかの実施形態において、組成物は約0.05%w/v~約0.15%w/vの式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物を含む。
幾つかの実施形態において、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤は希釈剤、緩衝剤、懸濁剤、溶解補助剤、乳化剤、抗酸化剤、pH調整剤、防腐剤、粘着除去剤、消泡剤、キレート剤、増粘剤、粘度調整剤、等張化剤、着色剤、乳白剤、接着剤、充填剤、可塑剤、又はそれらの任意の組合せである。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤は懸濁剤、湿潤剤、pH調整剤、抗酸化剤、浸透圧調整剤、又はそれらの任意の組合せである。
幾つかの実施形態において、懸濁剤はポリマーである。幾つかの実施形態において、懸濁剤はカルボマーホモポリマー、カルボマー共重合体、カルボマーインターポリマー、ポリカルボフィル、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポビドン、ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸、天然ゴム、又はそれらの任意の組合せである。幾つかの実施形態において、セルロース誘導体はヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、又はそれらの任意の組合せである。幾つかの実施形態において、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)はK100、K4M、K15M、K100M、E4M、E10M、又はそれらの任意の組合せである。幾つかの実施形態において、懸濁剤はヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である。幾つかの実施形態において、ヒプロメロースはHPMC E4Mである。
幾つかの実施形態において、組成物における懸濁剤の濃度は約1%w/wまで高い。幾つかの実施形態において、組成物における懸濁剤の濃度は約0.5%w/wまで高い。
幾つかの実施形態において、溶解補助剤はKolliphor(登録商標)ELP、Kolliphor(登録商標)HS 15、又はそれらの組合せである。幾つかの実施形態において、溶解補助剤はKolliphor(登録商標)HS 15である。
幾つかの実施形態において、組成物における溶解補助剤の濃度は約5%w/wまで高い。
幾つかの実施形態において、湿潤剤はポリオキシル15ヒドロキシステアレートである。
幾つかの実施形態において、pH調整剤は緩衝剤である。幾つかの実施形態において、緩衝剤はリン酸塩緩衝剤又はその水和物である。幾つかの実施形態において、リン酸塩緩衝剤はリン酸カリウム又はその水和物である。幾つかの実施形態において、リン酸塩緩衝剤はリン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O)、リン酸水素二ナトリウム十二水和物(Na2HPO4・12H2O)、又はそれらの組合せである。
幾つかの実施形態において、浸透圧調整剤は塩である。幾つかの実施形態において、塩は塩化ナトリウムである。
幾つかの実施形態において、組成物における浸透圧調整剤の濃度は約0.5%w/wまで高い。
幾つかの実施形態において、抗酸化剤はチオ硫酸塩である。幾つかの実施形態において、チオ硫酸塩はチオ硫酸ナトリウムである。
幾つかの実施形態において、組成物における抗酸化剤の濃度は約0.2%w/wまで高い。
幾つかの実施形態において、組成物は約20℃~約25℃の温度で24ヶ月まで安定する。
幾つかの実施形態において、組成物にはほぼ不純物が含まれない。
幾つかの実施形態において、組成物は少なくとも約90%純粋である。幾つかの実施形態において、組成物は少なくとも約95%純粋である。幾つかの実施形態において、組成物は少なくとも約96%純粋である。幾つかの実施形態において、組成物は少なくとも約97%純粋である。幾つかの実施形態において、組成物は少なくとも約98%純粋である。幾つかの実施形態において、組成物は少なくとも約99%純粋である。幾つかの実施形態において、組成物は少なくとも約99.1%、約99.2%、約99.3%、約99.4%、約99.5%、約99.6%、約99.7%、約99.8%、約99.9%又は約100%純粋である。
幾つかの実施形態において、組成物には約2%w/wまで多い総不純物が含まれる。幾つかの実施形態において、組成物には、約0.9%w/w、約0.8%w/w、約0.7%w/w、約0.6%w/w、約0.5%w/w、約0.4%w/w、約0.3%w/w、約0.2%w/w又は約0.1%w/wより少ない総不純物が含まれる。
幾つかの実施形態において、不純物は分解物である。
幾つかの実施形態において、不純物は式(II):
(II)
で示される化合物を含む。
幾つかの実施形態において、組成物には約2.0%w/wまで多いいかなる個別の不純物が含まれる。
幾つかの実施形態において、組成物は約4.0~約9.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約5.0~約8.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約6.5~約8.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.0~約8.0のpHを有する。
抗生物質や抗真菌剤等の抗微生物剤は添加され得る。組成物の安定化及び/又は保存のために、組成物には他の物質が添加され得る。材料は使用前に、例えば室温又は-20℃又は-80℃でパッケージ化されて保存されてもよい。
幾つかの態様では、本明細書には用量間(dose-to-dose)変動を有しない製剤が説明される。
幾つかの実施形態において、保存条件の温度は約20℃と約70℃の間である。幾つかの実施形態において、保存条件の温度は約25℃と約65℃の間、約30℃と約60℃の間、約35℃と約55℃の間、又は約40℃と約50℃の間である。幾つかの実施形態において、保存条件の温度は約25℃である。幾つかの実施形態において、保存条件の温度は約40℃である。幾つかの実施形態において、保存条件の温度は約60℃である。
幾つかの実施形態において、保存条件の相対湿度は約50%と約80%の間、又は約60%と約75%の間である。幾つかの実施形態において、保存条件の相対湿度は約60%である。幾つかの実施形態において、保存条件の相対湿度は約75%である。
幾つかの実施形態において、組成物は約4.0~約9.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約5.0~約8.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約6.5~約8.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.0~約8.0のpHを有する。
幾つかの実施形態において、組成物は約9未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.9未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.8未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.7未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.6未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.5未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.4未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.3未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.2未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.1未満のpHを有する。
幾つかの実施形態において、組成物は約8.0未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.9未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.8未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.7未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.6未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.5未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.4未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.3未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.2未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.1未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.0未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤(ophthalmic agent)の濃度に基づく2.0%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく1.5%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく1.0%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく0.5%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく0.4%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく0.3%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく0.2%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく0.1%未満の一次分解物を含む。
水溶液の安定性
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の組成物は緩衝剤を含む。幾つかの実施形態において、緩衝剤はホウ酸塩、ホウ酸塩-ポリオール複合体、リン酸塩緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤、酢酸塩緩衝剤、炭酸塩緩衝剤、有機緩衝剤、アミノ酸緩衝剤、又はそれらの組合せから選ばれる。
幾つかの場合、ホウ酸塩はホウ酸、ホウ酸の塩、薬学的に許容される他のホウ酸塩及びそれらの組合せを含む。幾つかの場合、ホウ酸塩はホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸マンガン、及びこのような他のホウ酸塩を含む。
本明細書に使用されるように、「ポリオール」という用語は、互いにトランス構成でない2つの隣接する炭素原子のそれぞれにおいて、少なくとも1つのヒドロキシル基を有するいかなる化合物を含む。得られる複合体は水溶性のもの及び薬学的に許容されるものである限り、ポリオールは直鎖のもの又は環状のもの、置き換えられたもの又は置き換えられていないもの、又はそれらの混合物であってもよい。幾つかの場合、ポリオールの実例は、糖、糖アルコール、糖酸及びウロン酸を含む。幾つかの場合、ポリオールは、マンニトール、グリセリン、キシリトール及びソルビトールを含むが、それらに限らない。
幾つかの実施形態において、リン酸塩緩衝剤は、リン酸;アルカリ金属リン酸塩(例えば、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム及びリン酸三カリウム);アルカリ土類金属リン酸塩(例えば、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸一マグネシウム(monomagnesium phosphate)、リン酸二マグネシウム(リン酸水素マグネシウム)及びリン酸三マグネシウム);リン酸アンモニウム(例えば、リン酸水素二アンモニウム及びリン酸二水素アンモニウム)、又はそれらの組合せを含む。幾つかの場合、リン酸塩緩衝剤は酸無水物である。幾つかの場合、リン酸塩緩衝剤は水和物である。
幾つかの実施形態において、ホウ酸塩-ポリオール複合体は米国特許第6,503,497号に記載のものを含む。幾つかの場合、ホウ酸塩-ポリオール複合体は約0.01%w/v~約2.0%w/vの量のホウ酸塩、及び約0.01%w/v~約5.0%w/vの量の1種以上のポリオールを含む。
幾つかの場合、クエン酸塩緩衝剤はクエン酸とクエン酸ナトリウムを含む。
幾つかの場合、酢酸塩緩衝剤は酢酸、酢酸カリウム及び酢酸ナトリウムを含む。
幾つかの場合、炭酸塩緩衝剤は炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウムを含む。
幾つかの場合、有機緩衝剤はグッド緩衝剤(例えば、2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、N-(2-アセトアミド)イミノ二酢酸、N-(カルバモイルメチル)イミノ二酢酸(ADA)、ピペラジン-N,N’-ビス(2-エタンスルホン酸)(PIPES)、N-(2-アセトアミド)-2-アミノエタンスルホン酸(ACES)、β-ヒドロキシ-4-モルホリンプロパンスルホン酸、3-モルホリノ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(MOPSO)、コラミンクロリド(cholamine chloride)、3-(N-モルホリノ)プロパンソルホン酸(MOPS)、N、N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸(BES)、2-[(2-ヒドロキシ-1,1-ビス(ヒドロキシメチル)エチル)アミノ]エタンスルホン酸(TES)、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、3-[N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(DIPSO)、アセトアミドグリシン、3-[N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(TAPSO)、ピペラジン-1,4-ビス(2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)(POPSO)、4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-(2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)水和物(HEPPSO)、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンプロパンスルホン酸(HEPPS)、トリシン(tricine)、グリシンアミド、ビシン(bicine)又はN-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-3-アミノプロパンスルホン酸ナトリウム(TAPS))、グリシン、及びジエタノールアミン(DEA)を含む。
幾つかの場合、アミノ酸緩衝剤はタウリン、アスパラギン酸及びその塩(例えば、カリウム塩等)、E-アミノカプロン酸、及び類似体を含む。
幾つかの場合、本明細書に記載の組成物は張度調整剤を更に含む。張度調整剤は、眼部用組成物のような製品に導入されて、適用部位での浸透圧ショック(osmotic shock)を防ぐことにより局所刺激を減らす薬剤である。幾つかの場合、眼部用溶液を特定のイオン濃度とpHに広く維持する緩衝液及び/又はpH調整剤は、張度調整剤と見なされる。幾つかの場合、張度調整剤は複数種の塩、例えば一価陽イオンのハロゲン化塩を含む。幾つかの場合、張度調整剤はマンニトール、ソルビトール、デキストロース、スクロース、尿素、及びグリセリンを含む。幾つかの場合、適切な張度調整剤は塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、スクロース、尿素、プロピレングリコール、グリセリン、又はそれらの組合せを含む。
幾つかの場合、本明細書に記載の組成物における張度調整剤の濃度は約0.5%と約2.0%の間である。幾つかの場合、本明細書に記載の組成物における張度調整剤の濃度は約0.7%と約1.8%の間、約0.8%と約1.5%の間、又は約1%と約1.3%の間である。幾つかの場合、張度調整剤の濃度は約0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%又は1.9%である。幾つかの場合、パーセンテージは重量パーセンテージである。
幾つかの場合、本明細書に記載の組成物はpH調整剤を更に含む。酸又は塩基のpH調整剤は使用可能である。塩基は酸化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、及び類似体であってもよい。酸化物は金属酸化物、例えば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム及び類似体であってもよい。水酸化物はアルカリ金属とアルカリ土類金属の水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム及び類似体であってもよい。炭酸塩は炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム及び類似体であってもよい。酸は無機酸と有機酸、例えば、塩酸、硝酸、リン酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、及び類似体であってもよい。幾つかの場合、pH調整剤は酢酸塩、炭酸水素塩、塩化アンモニウム、クエン酸塩、リン酸塩、薬学的に許容される塩、及びそれらの組合せ又は混合物を含むが、それらに限らない。
本明細書に別に記載のように、組成物は約4.0~約9.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約5.0~約8.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約6.5~約8.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.0~約8.0のpHを有する。
幾つかの実施形態において、組成物は約5.0より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約4.9より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約4.8より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約4.7より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約4.6より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約4.5より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約4.4より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約4.3より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約4.2より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約4.1より大きいpHを有する。
幾つかの実施形態において、組成物は約6.0より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約5.9より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約5.8より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約5.7より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約5.6より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約5.5より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約5.4より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約5.3より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約5.2より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約5.1より大きいpHを有する。
幾つかの実施形態において、組成物は約7.0より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約6.9より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約6.8より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約6.7より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約6.6より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約6.5より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約6.4より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約6.3より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約6.2より大きいpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約6.1より大きいpHを有する。
幾つかの実施形態において、組成物は約9.0未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.9未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.8未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.7未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.6未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.5未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.4未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.3未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.2未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約8.1未満のpHを有する。
幾つかの実施形態において、組成物は約8.0未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.9未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.8未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.7未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.6未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.5未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.4未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.3未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.2未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.1未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.0未満のpHを有する。
幾つかの場合、本明細書に記載の組成物は消毒剤を更に含む。幾つかの場合、消毒剤はポリマービグアナイド、ポリマー第四級アンモニウム化合物、亜塩素酸塩、ビスビグアニド(bisbiguanides)、亜塩素酸塩化合物(例えば、亜塩素酸カリウム、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸マグネシウム又はそれらの混合物)及びそれらの組合せを含む。
幾つかの場合、本明細書に記載の組成物は防腐剤を更に含む。幾つかの場合、組成物に導入された微生物の成長を防ぎ、又は前記微生物を破壊するために、防腐剤は一定の濃度で本明細書に記載の組成物に添加される。幾つかの場合、微生物とは、細菌(例えば、ミラビリス変形菌(Proteus mirabilis)、セラチア菌(Serratia marcesens))、ウイルス(例えば、単純ヘルペスウイルス、帯状疱疹ウイルス)、真菌(例えば、フザリウム属由来の真菌)、酵母(例えば、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans))、寄生虫(例えば、プラスモディウム属、顎口虫属)、原生動物(例えば、ランブル鞭毛虫(Giardia lamblia))、線虫(例えば、回旋糸状虫(Onchocercus volvulus))、蠕虫(例えば、犬糸状虫(Dirofilaria immitis))及び/又はアメーバ(例えば、アカントアメーバ属)を指す。
幾つかの場合、防腐剤の濃度は約0.0001%と約1%の間、約0.001%と約0.8%の間、約0.004%と約0.5%の間、約0.008%と約0.1%の間、及び約0.01%と約0.08%の間である。幾つかの場合、防腐剤の濃度は約0.001%、0.002%、0.003%、0.004%、0.005%、0.006%、0.008%、0.009%、0.009%、0.01%、0.015%、0.02%、0.025%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%又は1.0%である。
幾つかの実施形態において、防腐剤は塩化ベンザルコニウム、セトリモニウム、過ホウ酸ナトリウム、安定化オキシクロロ複合体、SofZia (Alcon)、ポリクオタニウム-1、クロロブタノール、エデト酸二ナトリウム、及びポリヘキサメチレンビグアナイドから選ばれる。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の組成物はプラスチック容器に保存される。幾つかの実施形態において、プラスチック容器の材料は、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、フッ素処理HDPE、消費後にリサイクルされた樹脂(PCR)、K-resine (SBC)又はバイオプラスチックを含む。幾つかの場合、プラスチック容器の材料はLDPEを含む。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の組成物はプラスチック容器に保存される。
幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約4.0~約9.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約5.0~約8.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約6.5~約8.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約7.0~約8.0のpHを有する。
幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約9.0未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約8.9未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約8.8未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約8.7未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約8.6未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約8.5未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約8.4未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約8.3未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約8.2未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約8.1未満のpHを有する。
幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約8.0未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約7.9未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約7.8未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約7.7未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約7.6未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約7.5未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約7.4未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約7.3未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約7.2未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約7.1未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、組成物は約7.0未満のpHを有する。
幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、少なくとも80%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、少なくとも85%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、少なくとも90%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、少なくとも93%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、少なくとも95%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、少なくとも97%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、少なくとも98%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、少なくとも99%の効力を有する。保存条件は約25℃、約40℃又は約60℃の温度を含む。幾つかの場合、延長された期間は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月である。
幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で少なくとも80%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で少なくとも85%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で少なくとも90%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で少なくとも93%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で少なくとも95%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で少なくとも97%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で少なくとも98%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で少なくとも99%の効力を有する。
幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、少なくとも80%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、少なくとも85%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、少なくとも90%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、少なくとも93%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、少なくとも95%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、少なくとも97%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、少なくとも98%の効力を有する。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、少なくとも99%の効力を有する。
幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく2.5%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく2.0%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく1.5%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく1.0%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく0.5%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく0.4%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく0.3%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく0.2%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は保存条件で延長された期間の後、眼科用剤の濃度に基づく0.1%未満の一次分解物を含む。保存条件は約25℃、約40℃又は約60℃の温度を含む。幾つかの場合、延長された期間は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月である。
幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で、眼科用剤の濃度に基づく2.5%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で、眼科用剤の濃度に基づく2.0%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で、眼科用剤の濃度に基づく1.5%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で、眼科用剤の濃度に基づく1.0%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で、眼科用剤の濃度に基づく0.5%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で、眼科用剤の濃度に基づく0.4%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で、眼科用剤の濃度に基づく0.3%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で、眼科用剤の濃度に基づく0.2%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は約25℃、約40℃又は約60℃の温度で、眼科用剤の濃度に基づく0.1%未満の一次分解物を含む。
幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、眼科用剤の濃度に基づく2.5%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、眼科用剤の濃度に基づく2.0%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、眼科用剤の濃度に基づく1.5%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、眼科用剤の濃度に基づく1.0%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、眼科用剤の濃度に基づく0.5%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、眼科用剤の濃度に基づく0.4%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、眼科用剤の濃度に基づく0.3%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、眼科用剤の濃度に基づく0.2%未満の一次分解物を含む。幾つかの実施形態において、プラスチック容器に保存される組成物は少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも18ヶ月又は少なくとも24ヶ月の期間内に、眼科用剤の濃度に基づく0.1%未満の一次分解物を含む。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の組成物はガラス容器に保存される。幾つかの実施形態において、ガラス容器はガラスバイアル、例えば、タイプIのガラスバイアル、タイプIIのガラスバイアル又はタイプIIIのガラスバイアルである。幾つかの実施形態において、ガラス容器はタイプIのガラスバイアルである。幾つかの実施形態において、タイプIのガラスバイアルはホウケイ酸塩ガラスバイアルである。
幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約4.0~約9.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約5.0~約8.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約6.5~約8.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約7.0~約8.0のpHを有する。
幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約9未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約8.9未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約8.8未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約8.7未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約8.6未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約8.5未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約8.4未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約8.3未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約8.2未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約8.1未満のpHを有する。
幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約8.0未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約7.9未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約7.8未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約7.7未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約7.6未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約7.5未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約7.4未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約7.3未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約7.2未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約7.1未満のpHを有する。幾つかの実施形態において、ガラス容器に保存される組成物は約7.0未満のpHを有する。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の組成物は水溶液として配合される。幾つかの実施形態において、水溶液は安定な水溶液である。幾つかの場合、水溶液は上記のプラスチック容器に保存される。幾つかの場合、水溶液はガラス容器に保存されない。幾つかの場合、水溶液は暗所に保存される。幾つかの場合、水溶液は光の存在する場合に保存される。幾つかの場合、水溶液は光の存在する場合に安定である。
本明細書に開示される眼科的に許容される製剤における有用な他の安定化剤は例えば、脂肪酸、脂肪アルコール、アルコール、長鎖脂肪酸エステル、長鎖エーテル、脂肪酸の親水性誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、炭化水素、疎水性ポリマー、吸湿性ポリマー(moisture-absorbing polymer)、及びそれらの組合せを含む。幾つかの実施形態において、安定化剤のアミド類似体も使用される。他の実施形態において、選択される安定化剤は製剤の疎水性を変更し、製剤における複数種の成分の混合を改善し、製法における水分のレベル又は相の流動性を制御する。
他の実施形態において、安定化剤は眼科用剤の分解の抑制に充分な量で存在する。このような安定化剤の実例は、グリセリン、メチオニン、モノチオグリセロール、EDTA、アスコルビン酸、ポリソルベート80、ポリソルベート20、アルギニン、ヘパリン、デキストラン硫酸、シクロデキストリン、ペントサンポリ硫酸及び他のヘパリノイド、二価陽イオン(例えば、マグネシウムと亜鉛)、又はそれらの組合せを含むが、それらに限らない。
眼科的に許容される製剤に用いられる他の有用な安定化剤は、1種以上の凝集防止添加剤(anti-aggregation additive)を含み、タンパク質の凝集率を低減することにより、眼部用製剤の安定性を高める。選択される凝集防止添加剤は眼科用剤が暴露される条件の性質により決められる。例えば、攪拌と熱応力を経た幾つかの製剤は、凍結乾燥と再構成を経た製剤と異なる凝集防止添加剤を必要とする。有用な凝集防止添加剤の実例は、尿素、塩化グアニジニウム(guanidinium chloride)、単純なアミノ酸(例えば、グリシン又はアルギニン)、糖、ポリアルコール、ポリソルベート、ポリマー(例えば、ポリエチレングリコール及びデキストラン)、アルキル糖類(例えば、アルキルグリコシド)及び界面活性剤を含む。
必要な場合に化学的安定性を高めるために、他の有用な製剤は1種以上の眼科的に許容される抗酸化剤を選択的に含む。適切な抗酸化剤の実例は、アスコルビン酸、メチオニン、チオ硫酸ナトリウム、及びピロ亜硫酸ナトリウムを含む。1つの実施形態において、抗酸化剤は金属キレート剤、チオール含有化合物及び他の一般的な安定化剤から選ばれる。
物理的安定性の向上又は他の目的への使用のために、他の有用な組成物は1種以上の眼科的に許容される界面活性剤を更に含む。適切な非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリドと植物油(例えば、ポリオキシエチレン(60)水添ヒマシ油)、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルとアルキルフェニルエーテル(例えば、オクトキシノール10、オクトキシノール40)を含むが、それらに限らない。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼科的に許容される薬物製剤は保存条件(例えば、室温)で、少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、少なくとも約4週間、少なくとも約5週間、少なくとも約6週間、少なくとも約7週間、少なくとも約8週間、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月又は少なくとも約6ヶ月のうちのいずれか1つの期間内に、化合物の分解については安定である(例えば、30%未満の分解、25%未満の分解、20%未満の分解、15%未満の分解、10%未満の分解、8%未満の分解、5%未満の分解、3%未満の分解、2%未満の分解又は1%未満の分解)。他の実施形態において、本明細書に記載の製剤は少なくとも約1週間の期間内に、化合物の分解について安定である。本明細書には、少なくとも約1ヶ月の期間内に化合物の分解について安定である製剤が更に記載される。
他の実施形態において、他の界面活性剤(補助界面活性剤)及び/又は緩衝剤は、上記の薬学的に許容される媒介物のうちの1種以上のものと組合わせられることにより、界面活性剤及び/又は緩衝剤は製品を最適なpHに維持して安定性に供する。適切な補助界面活性剤は、a)天然親油性剤と合成親油性剤、例えば、リン脂質、コレステロール、コレステロール脂肪酸エステル及びその誘導体;b)非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、ソルビタン脂肪酸エステル(Spans)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(Tween 80)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(Tween 60)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(Tween 20)及び他のTween、ソルビタンエステル、グリセロールエステル例えばMyrjとトリアセチン(triacetin))、ポリエチレングリコール、セチルアルコール、セトステアルアルコール、ステアリルアルコール、ポリソルベート80、ポロキサマー、ポロキサミン、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(例えば、Cremophor(登録商標) RH40、Cremphor A25、Cremphor A20、Cremophor(登録商標) EL)及び他のCremophor、スルホサクシネート、アルキル硫酸(SLS);PEGグリセリル脂肪酸エステル例えばPEG-8カプリル酸グリセリル/カプリン酸グリセリル(Labrasol)、PEG-4カプリル酸グリセリル/カプリン酸グリセリル(Labrafac Hydro WL 1219)、PEG-32ラウリン酸グリセロール(Gelucire 444/14)、PEG-6モノオレイン酸グリセリル(Labrafil M 1944 CS)、PEG-6リノール酸グリセリル(Labrafil M 2125 CS);プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル及びプロピレングリコールジ脂肪酸エステル、例えばラウリン酸プロピレングリコール、カプリル酸プロピレングリコール/カプリン酸プロピレングリコール;Brij(登録商標) 700、アスコルビル-6-パルミテート、ステアリルアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレングリセロールトリイリシノレート及びそれらのいかなる組合せ又は混合物を含む);c)陰イオン界面活性剤(カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ジオクチルソジウムスルホサクシネート(dioctyl sodium sulfosuccinate)、アルギン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸トリエタノールアミン、ラウリン酸カリウム、胆汁塩及びそれらのいかなる組合せ又は混合物を含むが、それらに限らない);及びd)陽イオン界面活性剤(例えば、臭化セチルトリメチルアンモニウム、ラウリルジメチルベンジル-塩化アンモニウム)を含むが、それらに限らない。
他の実施形態において、1種以上の補助界面活性剤は本開示の眼科的に許容される製剤に使用される場合、それらは例えば薬学的に許容される媒介物と組合わせられ、そして例えば約0.1%~約20%、約0.5%~約10%の範囲内の量で最終製剤に存在する。
1つの実施形態において、界面活性剤は0~20のHLB値を有する。他の実施形態において、界面活性剤は0~3、4~6、7~9、8~18、13~15、10~18のHLB値を有する。
水溶液用量間の均一性
典型的な眼部用水溶液は点眼瓶にパッケージ化され、点滴剤として投与される。例えば、眼部用水溶液の単回投与(即ち、単回用量)は1滴、2滴、3滴、又はより多い滴のものを患者の眼部に入れることを含んでもよい。幾つかの実施形態において、1つの用量の本明細書に記載の眼部用水溶液は点眼瓶からの1滴の水溶液組成物である。
幾つかの場合、本明細書の記載は用量間の均一濃度の眼部用の水含有組成物の提供を含む。幾つかの場合、用量間の均一濃度は、薬物含有量の1つの用量から他の用量への有意な変化を示さない。幾つかの場合、用量間の均一濃度は、1つの用量から他の用量への一致する薬物含有量を確実に提供する。
幾つかの実施形態において、組成物は50%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は40%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は30%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は20%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は10%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は5%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。
幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、10つの連続する用量に基づく。幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、8つの連続する用量に基づく。幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、5つの連続する用量に基づく。幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、3つの連続する用量に基づく。幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、2つの連続する用量に基づく。
非沈降性製剤は、薬物の均一分散のための振とうを必要としないべきである。患者のための振とう動作は、投与される薬剤の薬物量の可変性の主要由来の簡単な原因であり、「振とう無し」製剤は振とう必要な製剤と比べて、潜在的な利点を有する。報告により、ラベルに明確に標識された振とうの使用説明があっても、患者は常に眼部用組成物を振とうせず又は振とうし忘れ、該眼部用組成物は1つの用量の投与の前に振とうする必要がある。一方、製品を確実に振とうした患者についても、製品の均一のために、振とうの強さ及び/又は続き時間が十分であるかどうかを判断することは、通常は不可能である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用組成物は、本明細書に記載の用量間の均一性を維持する「振とう無し」製剤である。
用量間の均一性を評価するために、眼部用(水含有)組成物を包含するドロップボトル又はドロップチューブは、試験開始の前に少なくとも12時間直立して保管される。これらの製品の推薦の投与を模擬するために、所定数の滴又はストリップ(strip)は所定の時間間隔で、各市販のボトル又はチューブから、延長し続ける期間を割り当て、或いは、ボトル又はチューブに残る製品がなくなるまでである。すべての滴又はストリップは平衡化されたガラスバイアルに割り当てられ、蓋をかぶって分析まで室温で保存される。
水溶液の粘度
幾つかの実施形態において、組成物は約20℃と1s-1のせん断速度で、約10cps~約50,000cpsのブルックフィールドRVDV粘度を有する。幾つかの実施形態において、組成物は約20℃と1s-1のせん断速度で、約100cps~約40,000cpsのブルックフィールドRVDV粘度を有する。幾つかの実施形態において、組成物は約20℃と1s-1のせん断速度で、約500cps~約30,000cpsのブルックフィールドRVDV粘度を有する。幾つかの実施形態において、組成物は約20℃と1s-1のせん断速度で、約1000cps~約20,000cpsのブルックフィールドRVDV粘度を有する。幾つかの実施形態において、組成物は約20℃と1s-1のせん断速度で、約2000cps~約10,000cpsのブルックフィールドRVDV粘度を有する。幾つかの実施形態において、組成物は約20℃と1s-1のせん断速度で、約4000cps~約8000cpsのブルックフィールドRVDV粘度を有する。
幾つかの実施形態において、眼部用の水含有製剤は、約500センチポアズと50,000センチポアズの間、約750センチポアズと50,000センチポアズの間、約1000センチポアズと50,000センチポアズの間、約1000センチポアズと40,000センチポアズの間、約2000センチポアズと30,000センチポアズの間、約3000センチポアズと20,000センチポアズの間、約4000センチポアズと10,000センチポアズの間、又は約5000センチポアズと8000センチポアズの間の粘度の提供に充分な増粘剤を包含する。
pH
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の組成物のpHは、(例えば、緩衝剤及び/又はpH調整剤により)約4.0~約9.0の眼科的に適合なpH範囲に調整される。幾つかの実施形態において、眼部用組成物は約5.0~約8.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、眼部用組成物は約6.5~約8.0のpHを有する。幾つかの実施形態において、眼部用組成物は約7.0~約8.0のpHを有する。
幾つかの実施形態において、有用な製剤は1種以上のpH調整剤又は緩衝剤を更に含む。適切なpH調整剤又は緩衝剤は、酢酸塩、炭酸水素塩、塩化アンモニウム、クエン酸塩、リン酸塩、薬学的に許容される塩、及びそれらの組合せ又は混合物を含むが、それらに限らない。
1つの実施形態において、1種以上の緩衝剤は本開示の製剤に使用される場合、それらは例えば薬学的に許容される媒介物と組合わせられ、そして例えば約0.1%~約20%、約0.5%~約10%の範囲内の量で最終製剤に存在する。本開示の幾つかの実施形態において、製剤に含まれる緩衝剤の量により、製剤のpHは身体の自然な緩衝システムを妨げない。
1つの実施形態において、希釈剤は化合物を安定させることにも用いられ、それは希釈剤がより安定な環境を提供できるからである。緩衝液に溶解する塩(pH制御又は維持を更に提供できる)は本分野において希釈剤として用いられ、リン酸塩により緩衝された塩水溶液を含むが、それに限らない。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用組成物は、約4.0~約9.0、約5.0~約8.0、約6.5~約8.0、約6.5~約8.0、又は約7.0~約8.0のpHを有する。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用組成物は、6.0、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、約7.0、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、約7.8、約7.9、約8.0、約8.1、約8.2、約8.3、約8.4、約8.5、約8.6、約8.7、約8.8、約8.9、約9.0のpHを有する。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の薬物製剤は、少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、少なくとも約4週間、少なくとも約5週間、少なくとも約6週間、少なくとも約7週間、少なくとも約8週間、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約7ヶ月、少なくとも約8ヶ月、少なくとも約9ヶ月、少なくとも約10ヶ月、少なくとも約11ヶ月、少なくとも約12ヶ月、少なくとも約18ヶ月、少なくとも約24ヶ月、少なくとも約3年、少なくとも約4年、少なくとも約5年、又はより長い時間のうちのいずれか1つの期間内に、pHについて安定である。他の実施形態において、本明細書に記載の製剤は少なくとも約1週間の期間内に、pHについて安定である。他の実施形態において、本明細書に記載の製剤は少なくとも約2週間の期間内に、pHについて安定である。他の実施形態において、本明細書に記載の製剤は少なくとも約3週間の期間内に、pHについて安定である。他の実施形態において、本明細書に記載の製剤は少なくとも約1ヶ月の期間内に、pHについて安定である。本明細書には、少なくとも約2ヶ月以上の期間内にpHについて安定である製剤が更に記載される。
モル浸透圧濃度(osmolarity)
幾つかの実施形態において、本明細書に開示された組成物は、眼部のイオンバランスを破壊しないように配合される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示された組成物は、眼部と同じ又はほぼ同じイオンバランスを有する。幾つかの実施形態において、本明細書に開示された組成物は眼部のイオンバランスを破壊しない。
本明細書に使用されるように、「実際のモル浸透圧濃度/オスモル濃度」又は「送達可能なモル浸透圧濃度/オスモル濃度」とは、例えば眼科用剤、及び、ゲル化剤及び/又は増粘剤(例えば、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合体、カルボキシメチルセルロース又は類似体)以外のすべての賦形剤のモル浸透圧濃度/オスモル濃度を測定することにより決定された組成物のモル浸透圧濃度/オスモル濃度を指す。本明細書に開示された組成物の実際のモル浸透圧濃度は適切な方法、例えば、Viegasら、Int. J. Pharm., 1998, 160, 157-162に記載の凝固点降下法で測定される。幾つかの場合、本明細書に開示された組成物の実際のモル浸透圧濃度は、組成物の比較的高い温度でのモル浸透圧濃度の決定を許容する蒸気圧浸透圧測定法(例えば、蒸気圧降下法)で測定される。
幾つかの実施形態において、標的作用部位(例えば、眼部)でのモル浸透圧濃度は、本明細書に記載の組成物の送達のモル浸透圧濃度とほぼ同じである。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の組成物は約150mOsm/L~約500mOsm/L、約250mOsm/L~約500mOsm/L、約250mOsm/L~約350mOsm/L、約280mOsm/L~約370mOsm/L、又は約250mOsm/L~約320mOsm/Lの送達可能なモル浸透圧濃度を有する。
本明細書に開示された眼部用組成物の実際のオスモル濃度は約100mOsm/kg~約1000mOsm/kg、約200mOsm/kg~約800mOsm/kg、約250mOsm/kg~約500mOsm/kg、又は約250mOsm/kg~約320mOsm/kg、又は約250mOsm/kg~約350mOsm/kg、又は約280mOsm/kg~約320mOsm/kgである。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の組成物は約100mOsm/L~約1000mOsm/L、約200mOsm/L~約800mOsm/L、約250mOsm/L~約500mOsm/L、約250mOsm/L~約350mOsm/L、約250mOsm/L~約320mOsm/L、又は約280mOsm/L至約320mOsm/Lの実際のモル浸透圧濃度を有する。
幾つかの実施形態において、適切な張度調整剤はいかなる薬学的に許容される糖、塩又はそれらのいかなる組合せ又は混合物を含むが、それらに限らない。例えば、デキストロース、グリセリン、マンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウム、及び他の電解質を含むが、それらに限らない。幾つかの場合、張度調整剤は塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、スクロース、尿素、プロピレングリコール、グリセリン、又はそれらの組合せから選ばれる。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用組成物は、組成物のオスモル濃度を許容される範囲にすることに必要な量の1種以上の塩を含む。このような塩は、ナトリウム、カリウム又はアンモニウム陽イオン、及び塩化物、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、重炭酸塩、硫酸塩、チオ硫酸塩又は亜硫酸水素塩アニオンを有するものを含む。適切な塩は塩化ナトリウム、塩化カリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム及び硫酸アンモニウムを含む。
無菌(sterility)
幾つかの実施形態において、組成物は滅菌される。本明細書に開示された実施形態に含まれる内容は、本明細書に開示されたヒトに使用される医薬組成物を滅菌する手段とプロセスである。相対的に感染を引き起こさない微生物がない安全な薬物製品を提供することは目的とされる。米国食品医薬品局はhttp://www.fda.gov/cder/guidance/5882fnl.htmでの取得可能な出版物の「Guidance for Industry: Sterile Drug Products Produced by Aseptic Processing」において管理指南を提供し、参照により全体として本明細書に取り込まれる。
本明細書に使用されるように、「滅菌」とは、製品又はパッケージに存在する微生物を破壊又は除去するためのプロセスを指す。物体及び組成物を滅菌できるいかなる適切な方法は使用される。微生物の不活性化に使用可能な方法は、極熱、致死化学物質又はガンマ放射の適用を含むが、それらに限らない。幾つかの実施形態において、眼部用製剤の調製のためのプロセスは、製剤が加熱滅菌、化学的滅菌、放射線滅菌又はろ過滅菌から選ばれる滅菌方法を経ることを含む。使用される方法は大きい程度で滅菌対象の装置又は組成物の性質により決められる。多くの滅菌方法の詳細については、Lippincott, Williams & Wilkinsにより出版されたRemington: The Science and Practice of Pharmacyの第40章に記載され、そして該主題は参照により取り込まれる。
ろ過
ろ過滅菌は、微生物を破壊せずに溶液から微生物を除去する方法である。膜フィルターは感熱性溶液のろ過に用いられる。このようなフィルターは混合されたセルロースエステル(MCE)、ポリフッ化ビニリデン(PVF、PVDFとも称される)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の薄くて堅い均質なポリマーであり、そして0.1μm~0.22μmの範囲内の孔径を有する。複数種の特性の溶液は選択的に、異なるろ過膜を使用してろ過される。例えば、PVF膜とPTFE膜は有機溶媒のろ過に良く適合し、水溶液はPVF膜又はMCE膜によりろ過される。フィルター装置は多くのスケールに使用可能であり、範囲はシリンジに取り付けられる単一ポイント使用の使い捨てフィルターから、製造工場に使用される商業規模のフィルターまでである。膜フィルターはオートクレーブ滅菌又は化学的滅菌により滅菌する。膜ろ過システムの検証は標準化されたプロトコルに従って行われ(Microbiological Evaluation of Filters for Sterilizing Liquids, 第4巻, 第3号. Washington, D.C: Health Industry Manufacturers Association, 1981)、既知量(約107/cm2)の異常に小さな微生物例えばブレバンディモナス デミニュータ(Brevundimonas diminuta)(ATCC 19146)を使用して膜フィルターを挑戦することに係る。
医薬組成物は選択的に、膜フィルターを通過することにより滅菌される。ナノ粒子(米国特許第6,139,870号)又は多層小胞(Richardら, International Journal of Pharmaceutics(2006),312(1-2):144-50)を含む製剤は、0.22μmのフィルターを通過することにより、組織構造が破壊されずに滅菌され得る。
幾つかの実施形態において、本明細書に開示された方法は、ろ過滅菌による製剤(又はその成分)に対する滅菌を含む。熱硬化性ポリマーを含む眼部用ゲル組成物において、ろ過は本明細書に記載の製剤のゲル温度(Tgel)より低い温度(例えば約5℃)で行われ、そして合理的な時間内に蠕動ポンプでろ過することを許容する粘度(例えば、100cPより低い理論値)を有する。
従って、本明細書では眼部用製剤を滅菌する方法を提供し、滅菌の過程におけるポリマー成分(例えば、熱硬化性及び/又は他の増粘剤)及び/又は眼部用製剤の分解を防止する。幾つかの実施形態において、眼科用剤の分解は、緩衝成分の特定のpH範囲と製剤における増粘剤の特定の割合により低減又は排除される。幾つかの実施形態において、適切な増粘剤又は熱硬化性ポリマーの選択は、ろ過により本明細書に記載の製剤を滅菌することを許容する。幾つかの実施形態において、適切な熱硬化性ポリマー又は他の増粘剤と製剤の特定のpH範囲との組合せ使用は、記載の製剤の高温滅菌を許容し、治療剤又はポリマー賦形剤はほぼ分解しない。本明細書による滅菌方法の利点は、ある場合、製剤は高圧滅菌により最終滅菌を経ており、滅菌工程において眼科用剤及び/又は賦形剤及び/又は増粘剤には損失が一切なく、そして製剤は微生物及び/又はパイロジェンをほぼ含まない。
放射線滅菌
放射線滅菌の利点の1つは、熱分解又は他の損害が発生せずに、多くのタイプの製品を滅菌できることである。一般的に採用される放射線は60Coソース由来のβ放射線、又は選択可能なγ放射線である。γ放射線の透過力は、溶液、組成物及び異種混合物を含む多くの製品のタイプに対する滅菌への使用を許容する。放射線の殺菌効果は、γ放射線と生物高分子との相互作用に起因する。このような相互作用により、電荷を帯びている物質と遊離基は生成する。その後の化学反応、例えば再配列過程と架橋過程により、これらの生物高分子は正常機能を失う。本明細書に記載の製剤は選択的に、β照射を更に使用して滅菌される。
加熱による滅菌
多くの方法では高温で滅菌できる。1つの方法では、飽和蒸気オートクレーブを使用する。このような方法において、少なくとも121℃の温度にある飽和蒸気と滅菌対象の物体との接触は許容される。熱量は直接に微生物に伝達され(滅菌対象の物体の場合)、又は滅菌対象の大量の水溶液の加熱により間接的に微生物に伝達される。滅菌過程において柔軟性、安全性及び経済性を有するため、このような方法は幅広く実行される。
微生物
幾つかの実施形態において、組成物にはほぼ微生物が含まれない。許容されるバイオバーデンのレベル又は無菌のレベルは、治療的に許容される組成物を定義する適用標準に基づくものであり、適用標準は米国薬局方の第<1111>章等を含むが、それらに限らない。例えば、許容される無菌(例えば、バイオバーデン)のレベルは、約10つのコロニー形成単位(cfu)/gの製剤、約50cfu/gの製剤、約100cfu/gの製剤、約500cfu/gの製剤、又は約1000cfu/gの製剤を含む。幾つかの実施形態において、製剤の許容されるバイオバーデンのレベル又は無菌は、10cfu/mL未満の微生物剤、50cfu/mL未満の微生物剤、500cfu/mL未満の微生物剤、又は1000cfu/mL未満の微生物剤を含む。又は、許容されるバイオバーデンのレベル又は無菌は、特定の有害な微生物剤の排除を含む。特定の有害な微生物剤の実例は、大腸菌(Escherichia coli、E. coli)、サルモネラ属菌(Salmonella sp.)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa、P. aeruginosa)及び/又は他の特定の微生物剤を含むが、それらに限らない。
無菌性保証品質管理、品質保証及び検証プロセスの1つの重要な構成部分は、無菌試験の方法。例示的に、無菌試験は2種の方法で実行される。1番目の方法は直接接種であり、試験対象の組成物のサンプルを成長培地に添加して、21日まで長い期間にインキュベートし続ける。成長培地の濁度は汚染を示す。この方法の短所は、感度が低下するバルク材料の小さなサンプリングサイズ、及び目視観測に基づく微生物成長の検出である。選択可能な方法は、膜ろ過無菌試験である。この方法では、一定の体積の製品は小さい膜ろ過紙を通過する。それから、ろ過紙を培地に置いて、微生物の成長を促進する。この方法は、バルク製品全体をサンプリングする際に、感度がより高いという利点を有する。市販されるMillipore Steritest無菌試験システムは選択的に、膜ろ過無菌試験による決定に用いられる。クリーム又は軟膏のろ過試験については、Steritestろ過システムNo.TLHVSL210を使用する。エマルジョン又は粘性製品のろ過試験については、Steritestろ過システムNo.TLAREM210又はTDAREM210を使用する。プレフィルドシリンジのろ過試験については、Steritestろ過システムNo.TTHASY210を使用する。エアロゾル又はフォームとして配分される材料のろ過試験については、Steritestろ過システムNo.TTHVA210を使用する。アンプル又はバイアルにおける可溶性粉末のろ過試験については、Steritestろ過システムNo.TTHADA210又はTTHADV210を使用する。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用製剤は1グラムあたりの製剤で、約60コロニー形成単位(CFU)未満、約50コロニー形成単位未満、約40コロニー形成単位未満、又は約30コロニー形成単位未満の微生物剤を有する。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用製剤は眼部と等張であるように配合される。
エンドトキシン
滅菌過程の他の態様では、微生物の殺滅から由来する副産物(下記では「産物」である)である。脱パイロジェン(depyrogenation)過程では、サンプルからパイロジェンを除去する。パイロジェンは免疫応答を誘導するエンドトキシン又はエクソトキシンである。エンドトキシンの実例としては、グラム陰性菌の細胞壁から発見されたリポ多糖(LPS)分子が挙げられる。滅菌過程において例えば高圧で滅菌し又はエチレンオキシドで細菌を殺滅するが、LPS残渣は炎症誘発性免疫応答、例えば感染性ショックを誘導する。エンドトキシンの分子サイズは幅広く変化できるため、エンドトキシンの存在は「エンドトキシン単位」(EU)で示される。1つのEUは100ピコグラムの大腸菌LPSに相当する。ヒトは5EU/kg(体重)まで低いエンドトキシンに対して応答できる。バイオバーデン(例えば、微生物制限)及び/又は無菌(例えば、エンドトキシンレベル)は、本分野で周知のいかなる単位で示される。幾つかの実施形態において、通常許容されるエンドトキシンレベル(例えば、5EU/kg(被験者の体重))とを比較すると、本明細書に記載の眼部用組成物は比較的低いエンドトキシンレベル(例えば、<4EU/kg(被験者の体重))を含む。幾つかの実施形態において、眼部用製剤は約5EU/kg(被験者の体重)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約4EU/kg(被験者の体重)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約3EU/kg(被験者の体重)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約2EU/kg(被験者の体重)未満のエンドトキシンレベルを有する。
幾つかの実施形態において、眼部用製剤は約5EU/kg(製剤)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約4EU/kg(製剤)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約3EU/kg(製剤)未満のエンドトキシンレベルを有する。幾つかの実施形態において、眼部用製剤は約5EU/kg(産物)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約1EU/kg(産物)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約0.2EU/kg(産物)未満のエンドトキシンレベルを有する。幾つかの実施形態において、眼部用製剤は約5EU/g(ユニット又は産物)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約4EU/g(ユニット又は産物)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約3EU/g(ユニット又は産物)未満のエンドトキシンレベルを有する。幾つかの実施形態において、眼部用製剤は約5EU/mg(ユニット又は産物)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約4EU/mg(ユニット又は産物)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約3EU/mg(ユニット又は産物)未満のエンドトキシンレベルを有する。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用製剤は約1EU/mL(製剤)~約5EU/mL(製剤)のエンドトキシンレベルを含む。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用製剤は、約2EU/mL(製剤)~約5EU/mL(製剤)、約3EU/mL(製剤)~約5EU/mL(製剤)、又は約4EU/mL(製剤)~約5EU/mL(製剤)のエンドトキシンレベルを含む。
幾つかの実施形態において、通常許容されるエンドトキシンレベル(例えば、0.5EU/mL(製剤))とを比較すると、本明細書に記載の眼部用組成物は比較的低いエンドトキシンレベル(例えば、<0.5EU/mL(製剤))を含む。幾つかの実施形態において、眼部用製剤は約0.5EU/mL(製剤)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約0.4 EU/mL(製剤)未満のエンドトキシンレベルを有する。他の実施形態において、眼部用製剤は約0.2 EU/mL(製剤)未満のエンドトキシンレベルを有する。
例示的に、パイロジェン検出は若干種の方法で実行される。適切な無菌試験は、米国薬局方(USP)の<71>無菌試験(第23版、1995)に記載の試験を含む。ウサギ発熱性物質試験とカブトガニ血球抽出成分試験は、いずれも米国薬局方の第<85>章と第<151>章(USP23/NF 18, Biological Tests, The United States Pharmacopeial Convention, Rockville,MD,1995)に規定されている。単球活性化-カイトカインアッセイに基づいて、選択可能なパイロジェンアッセイは開発された。品質制御適用に適する均一な細胞株が開発されており、ウサギ発熱性物質試験とカブトガニ血球抽出成分試験に合格したサンプルにおける発熱性(pyrogenicity)を検出する能力は実証されている(Taktakら,J.Pharm Pharmacol.(1990),43:578-82)。他の実施形態において、眼部用製剤は脱パイロジェンされる。他の実施形態において、眼部用製剤の製造のためのプロセスは、製剤の発熱性の試験を含む。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の製剤にはほぼパイロジェンが含まれない。
眼部用ゲル組成物
ゲルは複数種の方式で定義されている。例えば、米国薬局方ではゲルを半固体システムと定義し、該半固体システムは小さな無機粒子からなる懸濁液、又は液体が互いに浸透した大きな有機分子から構成される。ゲルは単相系又は二相系を含む。単相ゲルは、分散した大分子と液体との間に明確な境界が存在しないように、液体全体に均一に分散した有機大分子からなる。幾つかの単相ゲルは、合成高分子(例えば、カルボマー)又は天然ゴム(例えば、トラガカントガム)から調製される。幾つかの実施形態において、単相ゲルは一般的に水を含有するが、アルコールとオイルを使用して製造されるものもある。二相ゲルは小さな離散粒子のネットワークからなる。
ゲルは疎水性ゲル又は親水性ゲルと分けられてもよい。幾つかの実施形態において、疎水性ゲルの非限定的な実例の基質は、ポリエチレンを含む流動パラフィン、或いはコロイドシリカ又はアルミニウム石鹸又は亜鉛石鹸でゲル化した脂肪オイルを含む。それに対して、親水性ゲルの非限定的な実例の基質は、適切なゲル化剤(例えば、トラガカントガム、澱粉、セルロース誘導体、カルボキシビニルポリマー及びケイ酸アルミニウムマグネシウム)でゲル化した水、グリセリン又はプロピレングリコールを含む。幾つかの実施形態において、本明細書に開示された組成物のレオロジーは、擬塑性、塑性、チキソトロピー、又はダイラタンシー性(dilatant)である。
幾つかの実施形態において、眼部用組成物は眼部用ゲルであり、そのうちの眼科的に許容される担体は水及び少なくとも1種の増粘剤を含む。幾つかの実施形態において、増粘剤は、セルロースベースのポリマー、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレントリブロック共重合体、デキストランベースのポリマー、ポリビニルアルコール、デキストリン、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレングリコール、キトサン、コラーゲン、ゼラチン、ヒアルロン酸、又はそれらの組合せから選ばれる。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用ゲル組成物は局所投与される前に、(例えば室温で)ゲル化状態にある半固体又は液体である。例示的に、このようなゲルに用いられる適切な増粘剤はゲル化剤と懸濁剤を含む。1つの実施形態において、粘度強化製剤(enhanced viscosity formulation)は緩衝剤を含まない。他の実施形態において、粘度強化製剤は薬学的に許容される緩衝剤を含む。必要な場合、選択的に塩化ナトリウム又は他の等張化剤を使用して張度を調整する。
例示的に、眼科的に許容される粘度剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムを含む。標的眼部部位に適合な他の増粘剤は、アラビアガム(gum arabic)、寒天、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、アルギン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ブラダーラック(bladderwrack)、ベントナイト、カルボマー、カラギーナン、カーボポール、キサンタン、セルロース、微結晶セルロース(MCC)、セラトニア(ceratonia)、キチン、カルボキシメチルキトサン、ツノマタ属(chondrus)、デキストロース、ファーセレラン(furcellaran)、ゼラチン、ガティガム(Ghatti gum)、グアーガム、ヘクトライト、乳糖、スクロース、マルトデキストリン、マンニトール、ソルビトール、蜂蜜、コーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、ジャガイモ澱粉、アラヤゴム(sterculia gum)、キサンタンガム(xanthum gum)、トラガカントガム、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、エチルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)、オキシポリゼラチン(oxypolygelatin)、ペクチン、ポリゲリン、ポビドン、炭酸プロピレン、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体(PVM/MA)、ポリ(メトキシエチルメタクリレート)、ポリ(メトキシエトキシエチルメタクリレート)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、二酸化ケイ素、ポリビニルピロリドン(PVP:ポビドン)、Splenda(登録商標)(デキストロース、マルトデキストリン及びスクラロース)又はそれらの組合せを含むが、それらに限らない。具体的な実施形態において、粘度増加賦形剤はMCCとCMCの組合せである。他の実施形態において、増粘剤はカルボキシメチルキトサン又はキチンとアルギン酸塩の組合せである。キチンとアルギン酸塩と本明細書に開示された眼科用剤の組合せは制御放出製剤として用いられ、眼科用剤が製剤から拡散することを制限する。また、カルボキシメチルキトサンとアルギン酸塩の組合せは選択的に、眼科用剤の眼部での透過性の増加に寄与する。
幾つかの実施形態では粘度強化製剤であり、約0.1mM~約100mMの眼科用剤、薬学的に許容される粘度剤と注射用水を含む。水中の粘度剤の濃度は、約100cP~約100,000cPの最終粘度の粘度強化製剤の提供に足りる。幾つかの実施形態において、ゲルの粘度は、約100cP~約50,000cP、約100cP~約1,000cP、約500cP~約1500cP、約1000cP~約3000cP、約2000cP~約8,000cP、約4,000cP~約50,000cP、約10,000cP~約500,000cP、約15,000cP~約1,000,000cPの範囲内にある。他の実施形態において、更に粘性のある媒体が必要である場合、生体適合性ゲルは少なくとも約35重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも約55重量%、少なくとも約65重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約75重量%、又は少なくとも約80重量%以上の眼科用剤を含む。高度に濃縮されたサンプルにおいて、生体適合性のある粘度強化製剤は、少なくとも約25重量%、少なくとも約35重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも約55重量%、少なくとも約65重量%、少なくとも約75重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、又は少なくとも約95重量%以上の眼科用剤を含む。
1つの実施形態において、薬学的に許容される強化された粘度のある眼科的に許容される製剤は、少なくとも1種の眼科用剤及び少なくとも1種のゲル化剤を含む。ゲル製剤の調製のための適切なゲル化剤は、セルロース、セルロース誘導体、セルロースエーテル(例えば、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース)、グアーガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、アルギン酸塩(例えば、アルギン酸)、ケイ酸塩、澱粉、トラガカントガム、カルボキシビニルポリマー、カラギーナン、パラフィン、ペトロラタム及びそれらのいかなる組合せ又は混合物を含むが、それらに限らない。幾つかの他の実施形態において、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(Methocel(登録商標))はゲル化剤として用いられる。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の増粘剤は更に本明細書に記載のゲル製剤のゲル化剤として用いられる。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用ゲル組成物はインサイチュゲル製剤である。幾つかの場合、インサイチュゲル製剤は眼部用組成物の増加した角膜前滞留時間に基づく製剤であり、眼部の生物学的利用能、角膜粘膜付着、リソソーム相互作用とイオンゲル化、改善された角膜吸収、熱ゲル化又はそれらの組合せを改善した。幾つかの場合、インサイチュゲル製剤はpH、温度、イオン、UV又は溶媒交換により活性化される。
幾つかの場合、眼部用ゲル組成物は1種以上のゲル化剤を含む。幾つかの場合、ゲル化剤はポロキサマー(例えばポロキサマー407)、tetronics、エチル(ヒドロキシエチル)セルロース、セルロースアセテートフタレート(CAP)、カーボポール(例えば、カーボポール1342P NF、カーボポール980 NF)、アルギン酸塩(例えば、低アセチルゲランガム(Gelrite(登録商標))、ゲランガム、ヒアルロン酸、pluronics(例えば、Pluronic F-127)、キトサン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、デキストラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、メチルセルロース(MC)、チオール化キシログルカン、ポリメタクリル酸(PMMA)、ポリエチレングリコール(PEG)、擬ラテックス(pseudolatexes)、キシログルカン又はそれらの組合せを含むが、それらに限らない。
幾つかの場合、インサイチュゲル製剤は浸透促進剤を更に含む。幾つかの場合、浸透促進剤は界面活性剤(例えば、非イオン性界面活性剤)、塩化ベンザルコニウム、EDTA、界面活性ヘテログリコシド、カルシウムキレート剤、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HPβCD)、胆汁塩及び類似体を含む。
幾つかの実施形態において、他のゲル製剤の有用性は、使用される特定の眼科用剤、他の薬剤又は賦形剤/添加剤により決められ、そしてこの原因で本開示の範囲内にあると認められる。例えば、他の市販されるグリセリンベースのゲル、グリセリン誘導体の化合物、共役又は架橋されたゲル、基質、ヒドロゲル及びポリマー、ゼラチン及びその誘導体、アルギン酸塩及びアルギン酸塩ベースのゲル、複数種の天然及び合成ヒドロゲル及びヒドロゲル誘導体の化合物は、本明細書に記載の眼科用剤の製剤に用いられ得ると期待される。幾つかの実施形態において、眼科的に許容されるゲルは、アルギン酸塩ヒドロゲルSAF(登録商標)ゲル(ConvaTec, Princeton,N.J.)、Duoderm(登録商標)ハイドラクティブゲル(ConvaTec)、Nu-gel(登録商標)(Johnson & Johnson Medical,Arlington,Tex.)、Carrasyn(登録商標)(V)アセマナンヒドロゲル(Carrington Laboratories,Inc.,Irving,Tex.)、グリセリンゲルElta(登録商標)ヒドロゲル(Swiss-American Products,Inc.,Dallas,Tex.)及びK-Y(登録商標)無菌(Johnson & Johnson)を含むが、それらに限らない。他の実施形態において、生分解可能な生体適合性ゲルは更に、本明細書に開示・記載された眼科的に許容される製剤に存在する化合物を代表する。
幾つかの実施形態において、増粘剤は、セルロースガム、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシルアルキルアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース又はそれらの組合せから選ばれるセルロースベースのポリマーである。幾つかの実施形態において、増粘剤はヒドロキシルアルキルアルキルセルロースである。幾つかの実施形態において、増粘剤はヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
幾つかの実施形態において、粘度強化製剤の特徴は室温と体温(深刻な発熱(例えば約42℃まで高い)のある個体を含む)の間の相転移である。幾つかの実施形態において、相転移は体温1℃未満、体温2℃未満、体温3℃未満、体温4℃未満、体温6℃未満、体温8℃未満又は体温10℃未満で発生する。幾つかの実施形態において、相転移は体温約15℃未満、体温約20℃未満、又は体温約25℃未満で発生する。具体的な実施形態において、本明細書に記載の製剤のゲル化温度(Tgel)は約20℃、約25℃又は約30℃である。具体的な実施形態において、本明細書に記載の製剤のゲル化温度(Tgel)は約35℃又は約40℃である。体温の定義は、健康な個体、又は不健康な個体(42℃までの発熱のある個体を含む)の体温を含む。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の医薬組成物は約室温の温度で液体であり、そして室温又は約室温の温度で投与される。
共重合体のポリオキシプロピレン及びポリオキシエチレン(例えば、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレントリブロック共重合体)は水溶液に組み込まれる場合、熱硬化性ゲルを形成する。これらのポリマーは、体温に近い温度で液体状態からゲル状態に変更する能力を有するため、標的眼部部位に適用される有用な製剤は許容される。液体状態からゲル状態への相転移は、ポリマーの濃度と溶液における成分により決められる。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマーの量は、製剤の総重量の約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%又は約40%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマーの量は、製剤の総重量の約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%又は約25%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約7.5%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約10%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約11%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約12%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約13%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約14%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約15%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約16%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約17%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約18%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約19%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約20%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約21%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約23%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における熱硬化性ポリマー(例えば、ポロキサマー407)の量は、製剤の総重量の約25%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における増粘剤(例えば、ゲル化剤)の量は、製剤の総重量の約1%、約5%、約10%又は約15%である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載のいかなる製剤における増粘剤(例えば、ゲル化剤)の量は、製剤の総重量の約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%又は約5%である。
選択可能な実施形態において、サーモゲルはPEG-PLGA-PEGトリブロック共重合体である(Jeongら,Nature(1997),388:860-2;Jeongら,J.Control.友行版(2000), 63:155-63;Jeongら,Adv.Drug Delivery Rev.(2002),54:37-51)。ポリマーは約5%w/w~約40%w/wの濃度において、ゾル-ゲルの挙動を示す。望まれる性質によって、PLGA共重合体においてラクチド/グリコリドのモル比の範囲は約1:1~約20:1である。得られる共重合体は水に溶解可能であり、且つ室温で自由流動液体を形成するが、体温でヒドロゲルを形成する。市販されるPEG-PLGA-PEGトリブロック共重合体はBoehringer Ingelheimが製造したRESOMER RGP t50106である。該材料は50:50のポリ(DL-ラクチド-コ-グリコリド)のPLGA共重合体であって、10%w/wのPEGであり、且つ約6000の分子量を有する。
他の生分解可能な熱可塑性ポリエステルは、AtriGel(登録商標)(Atrix Laboratories,Inc.により提供される)、及び/又は、例えば米国特許第5,324,519号、第4,938,763号、第5,702,716号、第5,744,153号、第5,990,194号に開示されたものを含み、そのうち、適切な生分解可能な熱可塑性ポリエステルは熱可塑性ポリマーとして開示される。適切な生分解可能な熱可塑性ポリエステルの実例は、ポリラクチド、ポリグリコライド、ポリカプロラクトン、それらの共重合体、それらのターポリマー、及びそれらのいかなる組合せを含む。幾つかのこのような実施形態において、適切な生分解可能な熱可塑性ポリエステルは、ポリラクチド、ポリグリコライド、それらの共重合体、それらのターポリマー、又はそれらの組合せを含む。1つの実施形態において、生分解可能な熱可塑性ポリエステルは、カルボキシ末端基を有する50/50ポリ(DL-ラクチド-コ-グリコリド)であり、組成物の約30wt.%~約40wt.%で存在し、且つ約23,000~約45,000の平均分子量を有する。選択的に、他の実施形態において、生分解可能な熱可塑性ポリエステルは、カルボキシ末端基を有しない75/25ポリ(DL-ラクチド-コ-グリコリド)であり、組成物の約40wt.%~約50wt.%で存在し、且つ約15,000~約24,000の平均分子量を有する。他の又は選択可能な実施形態において、重合の方法によって、ポリ(DL-ラクチド-コ-グリコリド)の末端基はヒドロキシル基、カルボキシ基又はエステルである。乳酸又はグリコール酸の縮合重合は、末端ヒドロキシ基とカルボキシル基を有するポリマーを提供する。環状ラクチドモノマー又はグリコリドモノマーと水、乳酸又はグリコール酸との開環重合は、同じ末端基を有するポリマーを提供する。しかし、環状モノマーと一官能性アルコール、例えばメタノール、エタノール又は1-ドデカノールとの開環重合は、1つのヒドロキシ基と1つのエステル末端基を有するポリマーを提供する。環状モノマーとジオール、例えば1,6-ヘキサンジオール又はポリエチレングリコールとの開環重合は、ヒドロキシ末端基のみを有するポリマーを提供する。
熱硬化性ゲルのポリマー系は低下した温度でより完全に溶解するため、溶解補助方法は低下した温度で必要量のポリマーを使用対象の一定量の水に添加することを含む。一般的に、振とうでポリマーを濡らした後、混合物は蓋をかぶられて、約0℃~10℃の冷室又は恒温容器に置かれて、ポリマーの溶解に供する。熱硬化性ゲルポリマーをより早く溶解するために、混合物を攪拌又は振とうする。その後、眼科用剤、及び複数種の添加剤、例えば緩衝剤、塩及び防腐剤を添加して溶解する。幾つかの場合、薬剤が水に溶解しなければ、薬剤は懸濁される。pHは適切な緩衝剤の添加により調整される。
眼部用軟膏組成物
軟膏は均一の、粘性を有する半固体製品であり、最も通常のものは粘度が高い脂っこい油(例えば、80%油-20%水)であり、皮膚又は粘膜への外用を目的とする。軟膏は含有可能な最大水量を定義する水数を有する。それは皮膚軟化剤として用いられ、或いは、保護、治療又は予防を目的とする活性成分の皮膚への適用、及び一定程度の閉塞が必要な場所への適用に用いられる。軟膏は局所的に複数種の身体表面に用いられる。それらは眼部(眼軟膏)、外陰、肛門、及び鼻の皮膚と粘膜を含む。
軟膏の媒介物は軟膏基質と称される。基質の選択は軟膏の臨床適応症により決められる。異なるタイプの軟膏基質は、炭化水素基質(例えば、固形パラフィン、軟パラフィン、マイクロクリスタリンワックス及びセレシン)、吸収基質(例えば、羊毛脂、蜜蝋)、水溶性基質(例えば、マクロゴール200、300、400)、乳化基質(例えば、乳化ワックス、セトリミド)、植物油(例えば、オリーブオイル、ココナッツオイル、ごま油、アーモンドオイル及びピーナッツオイル)である。
皮膚分泌物との不混和性の、混和性の、又は乳化可能な製品を提供するために、軟膏は疎水性基質、親水性基質又は水乳化基質を使用して配合される。それらは炭化水素(脂肪)基質、吸収基質、水除去可能な基質又は水溶性基質から由来してもよい。活性剤は基質に分散され、その後、それらは薬物が標的部位(例えば、膜、皮膚等)に浸透した後に分けられる。
本開示で認識されるように、無秩序又は疾患を有効に治療するために、充分な用量間の均一性の低濃度の薬物を軟膏に組み込まれることは難いことがある。幾つかの実施形態において、ポリ(エチレングリコール)、ポリエトキシチル化ヒマシ油(Cremophor(登録商標)EL)、12~20個の炭素原子を有するアルコール又は前記成分における2種以上の混合物は、有効量の眼部用薬物、特にアスコマイシン誘導体とスタウロスポリン誘導体を、軟膏基質に分散及び/又は溶解すること、特にほぼ油質成分と炭化水素成分を含む軟膏基質に分散及び/又は溶解することに用いられる、得られる軟膏が皮膚と眼部組織による優れた耐受性を有する有効な賦形剤である。
本開示で更に認識されるように、組成物を局所的に前記患者の眼部表面、特に強膜に投与される場合、本明細書に記載の軟膏組成物に組み込まれる眼部用薬物、例えば式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物は、患者における脈絡膜及び/又は網膜を有効にターゲティングすることができる。幾つかの実施形態において、眼部用軟膏組成物は眼部用薬物、軟膏基質、及び前記薬物を軟膏基質に分散及び/又は溶解するための薬剤を含み、前記薬剤はポリ(エチレングリコール)、ポリエトキシチル化ヒマシ油、12~20個の炭素原子を有するアルコール、及び前記成分における2種以上の混合物から選ばれる。
幾つかの実施形態において、軟膏基質は眼科的に許容される油と脂肪基質、例えば天然ワックス(例えば白いミツバチのワックスと黄色のミツバチのワックス、カルナウバロウ、ウールワックス(羊毛脂)、精製されたラノリン、脱水ラノリン)、石油ワックス(例えば固形パラフィン、マイクロクリスタリンワックス)、炭化水素(例えば流動パラフィン、白い軟パラフィンと黄色の軟パラフィン、白色ワセリン、黄色ワセリン)、又はそれらの組合せを含む。
上記の油と脂肪基質は例えば、英国薬局方2001版又は欧州薬局方第3版に更に詳細に記載されている。
軟膏基質は、組成物の総重量の約50重量%~約95重量%、好ましくは70重量%~90重量%の量で存在してもよい。
好ましい軟膏基質は、1種以上の上記の天然ワックス(好ましくはウールワックス(羊毛脂))、及び1種以上の上記の炭化水素(好ましくは軟パラフィン又はワセリン、より好ましくは流動パラフィンと組合わせる)のうちの1種又は複数の組み合わせを含む。
上記の軟膏基質の特別な実施形態は、例えば5重量部~17重量部の羊毛脂、50重量部~65重量部の白色ワセリン、及び20重量部~30重量部の流動パラフィンを含む。
眼部用薬物を軟膏基質に分散及び/又は溶解するための薬剤は、ポリ(エチレングリコール)、ポリエトキシチル化ヒマシ油、12~20個の炭素原子を有するアルコール、及び前記成分における2種以上の混合物から選ばれるものであってもよい。該薬剤は、好ましくは半固体眼部用組成物全体の1重量%~20重量%、より好ましくは1重量%~10重量%の量で使用される。
12~20個の炭素原子を有するアルコールは、特にステアリルアルコール(C18H37OH)、セチルアルコール(C16H33OH)及びそれらの混合物を含む。好ましくは、所謂セトステアルアルコール;ほぼステアリルアルコールとセチルアルコールからなり且つ好ましくは40重量%以上のステアリルアルコールと少なくとも90重量%のステアリルアルコールとセチルアルコールの合計を含む固形アルコールとの混合物;80重量%以上のセトステアルアルコールと乳化剤(特にセトステアリル硫酸ナトリウム及び/又はラウリル硫酸ナトリウム、好ましくは7重量%以上の乳化剤の量)の組成物である。
ポリエトキシチル化ヒマシ油は、天然ヒマシ油又は水添ヒマシ油とエチレングリコールの反応産物である。このような産物は既知の方式で取得されてもよく、例えば、天然ヒマシ油又は水添ヒマシ油又はそのフラクションとエチレンオキシドの例えば約1:30~約1:60のモル比での反応、及び選択的に産物から遊離ポリエチレングリコール成分を除去し、例えば独国Auslegeschriften 1,182,388和1,518,819に開示された方法で取得されてもよい。特に適切で好ましいものは、商品名Cremophor(登録商標)ELの市販される、分子量(蒸気浸透圧測定法により)=約1630、鹸化値=約65~70、酸値=約2、ヨウ素値=約28~32、nD25=約1.471の製品である。更にこのカテゴリに適するものは例えば、Nikkol(登録商標)HCO-60であり、これは水添ヒマシ油とエチレンオキシドの反応産物であり、下記特性を示し、即ち、酸値=約0.3、鹸化値=約47.4、ヒドロキシル価=約42.5、pH(5%)=約4.6、色APHA=約40、m.p.=約36.0℃、凝固点=約32.4℃、H2O含有量(%、KF)=約0.03である。
幾つかの実施形態において、ポリ(エチレングリコール)は、眼部用薬物を本開示による軟膏基質に分散及び/又は溶解するための薬剤として用いられる。適切なポリ(エチレングリコール)は典型的に、一般式H-(OCH2-CH2)nOHのポリマー化合物の混合物であり、式中、指数nは典型的に4~230の範囲内にあり、且つ平均分子量は約200~約10000である。好ましくは、nは約6~約22の値であり、且つ平均分子量は約300と約1000の間である。より好ましくは、nは約6~約13の範囲内にあり、且つ平均分子量は約300~約600である。最も好ましくは、nは約8.5~約9の値を有し、且つ相対分子量は約400である。適切なポリ(エチレングリコール)は容易に市販される、例えば約200、300、400、600、1000、1500、2000、3000、4000、6000、8000及び10000の平均分子量を有するポリ(エチレングリコール)である。
ポリ(エチレングリコール)、特に前記の好ましいタイプは、好ましくは半固体眼部用組成物全体の1重量%~10重量%、より好ましくは1重量%~5重量%の量で使用される。
本開示による組成物の特に好ましい実施形態は、薬物を軟膏基質に分散及び/又は溶解するための薬剤を含み、該薬剤はポリ(エチレングリコール)、ポリエトキシチル化ヒマシ油、及び好ましい前記成分の混合物から選ばれる。
ゲル/軟膏粘度
幾つかの実施形態において、組成物は約20℃と1s-1のせん断速度で、約10,000cps~約300,000cpsのブルックフィールドRVDV粘度を有する。幾つかの実施形態において、組成物は約20℃と1s-1のせん断速度で、約15,000cps~約200,000cpsのブルックフィールドRVDV粘度を有する。幾つかの実施形態において、組成物は約20℃と1s-1のせん断速度で、約50,000cps~約150,000cpsのブルックフィールドRVDV粘度を有する。幾つかの実施形態において、組成物は約20℃と1s-1のせん断速度で、約70,000cps~約130,000cpsのブルックフィールドRVDV粘度を有する。幾つかの実施形態において、組成物は約20℃と1s-1のせん断速度で、約90,000cps~約110,000cpsのブルックフィールドRVDV粘度を有する。
幾つかの実施形態において、眼部用ゲル製剤は、約500センチポアズと1,000,000センチポアズの間、約750センチポアズと1,000,000センチポアズの間、約1000センチポアズと1,000,000センチポアズの間、約1000センチポアズと400,000センチポアズの間、約2000センチポアズと100,000センチポアズの間、約3000センチポアズと50,000センチポアズの間、約4000センチポアズと25,000センチポアズの間、約5000センチポアズと20,000センチポアズの間、又は約6000センチポアズと15,000センチポアズの間の粘度の提供に充分な増粘剤を包含する。幾つかの実施形態において、眼部用ゲル製剤は、約50,0000センチポアズと1,000,000センチポアズの間の粘度の提供に充分な増粘剤を包含する。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の組成物は体温で低粘度組成物である。幾つかの実施形態において、低粘度組成物は約1%~約10%の増粘剤(例えば、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合体のようなゲル化成分)を含む。幾つかの実施形態において、低粘度組成物は約2%~約10%の増粘剤(例えば、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合体のようなゲル化成分)を含む。幾つかの実施形態において、低粘度組成物は約5%~約10%の増粘剤(例えば、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合体のようなゲル化成分)を含む。幾つかの実施形態において、低粘度組成物にはほぼ増粘剤(例えば、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合体のようなゲル化成分)が含まれない。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の低粘度眼科用剤組成物は約100cP~約10,000cPの見かけ粘度を提供する。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の低粘度眼科用剤組成物は約500cP~約10,000cPの見かけ粘度を提供する。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の低粘度眼科用剤組成物は約1000cP~約10,000cPの見かけ粘度を提供する。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の組成物は体温で粘性組成物である。幾つかの実施形態において、粘性組成物は約10%~約25%の増粘剤(例えば、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合体のようなゲル化成分)を含む。幾つかの実施形態において、粘性組成物は約14%~約22%の増粘剤(例えば、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合体のようなゲル化成分)を含む。幾つかの実施形態において、粘性組成物は約15%~約21%の増粘剤(例えば、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合体のようなゲル化成分)を含む。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の粘性眼部用組成物は約100,000cP~約1,000,000cPの見かけ粘度を提供する。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の粘性眼部用組成物は約150,000cP~約500,000cPの見かけ粘度を提供する。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の粘性眼部用組成物は約250,000cP~約500,000cPの見かけ粘度を提供する。幾つかのこのような実施形態において、粘性眼部用組成物は室温で液体であり、且つ約室温と体温(深刻な発熱(例えば約42℃まで高い)のある個体を含む)の間にゲルである。幾つかの実施形態において、粘性眼部用組成物は単一治療方法として投与され、本明細書に記載の眼部疾患又は症状を治療することに用いられる。
幾つかの実施形態において、本明細書によるゲル製剤の粘度は前記のいかなる手段により測定される。例えば、幾つかの実施形態において、LVDV-II+CPコーンプレート粘度計とコーンスピンドルCPE-40は、本明細書に記載のゲル製剤の粘度の計算に用いられる。他の実施形態において、Brookfield(スピンドルとカップ)粘度計は、本明細書に記載のゲル製剤の粘度の計算に用いられる。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の粘度範囲は室温で測定される。他の実施形態において、本明細書に記載の粘度範囲は体温(例えば、健康なヒトの平均体温)で測定される。
ゲル/軟膏の用量間の均一性
典型的な眼部用ゲルは点眼瓶にパッケージ化され、点滴剤として投与される。例えば、眼部用ゲルの単回投与(即ち、単回用量)は1滴、2滴、3滴、又はより多い滴のものを患者の眼部に入れることを含んでもよい。また、典型的な眼部用軟膏は分配ノズルを有するチューブ又は他の絞り可能な容器にパッケージ化され、軟膏ストリップは該分配ノズルにより送達される。例えば、眼部用軟膏の単回投与(即ち、単回用量)は1ストリップ、又は複数ストリップのものを患者の眼部に入れることを含んでもよい。幾つかの実施形態において、1つの用量の本明細書に記載の眼部用ゲルは、点眼瓶からの1滴のゲル組成物である。幾つかの実施形態において、1つの用量の眼部用軟膏は、分配チューブのノズルにより割り当てられた1ストリップの軟膏組成物である。
幾つかの場合、本明細書の記載は用量間の均一濃度の眼部用ゲル組成物の提供を含む。幾つかの場合、用量間の均一濃度は、薬物含有量の1つの用量から他の用量への有意な変化を示さない。幾つかの場合、用量間の均一濃度は、1つの用量から他の用量への一致する薬物含有量を確実に提供する。
幾つかの場合、本明細書の記載は用量間の均一濃度の眼部用軟膏組成物の提供を含む。幾つかの場合、用量間の均一濃度は、薬物含有量の1つの用量から他の用量への有意な変化を示さない。幾つかの場合、用量間の均一濃度は、1つの用量から他の用量への一致する薬物含有量を確実に提供する。
幾つかの実施形態において、組成物は50%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は40%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は30%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は20%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は10%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は5%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。
幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、10つの連続する用量に基づく。幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、8つの連続する用量に基づく。幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、5つの連続する用量に基づく。幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、3つの連続する用量に基づく。幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、2つの連続する用量に基づく。
非沈降性製剤は、薬物の均一分散のための振とうを必要としないべきである。患者のための振とう動作は、投与される薬剤の薬物量の可変性の主要由来の簡単な原因であり、「振とう無し」製剤は振とう必要な製剤と比べて、潜在的な利点を有する。報告により、ラベルに明確に標識された振とうの使用説明があっても、患者は常に眼部用組成物を振とうせず又は振とうし忘れ、該眼部用組成物は1つの用量の投与の前に振とうする必要がある。一方、製品を確実に振とうした患者についても、製品の均一のために、振とうの強さ及び/又は続き時間が十分であるかどうかを判断することは、通常は不可能である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用ゲル組成物と眼部用軟膏組成物は、本明細書に記載の用量間の均一性を維持する「振とう無し」製剤である。
用量間の均一性を評価するために、眼部用の水含有組成物、眼部用ゲル組成物又は眼部用軟膏組成物を包含するドロップボトル又はドロップチューブは、試験開始の前に少なくとも12時間直立して保管される。これらの製品の推薦の投与を模擬するために、所定数の滴又はストリップは所定の時間間隔で、各市販のボトル又はチューブから、延長し続ける期間を割り当て、或いは、ボトル又はチューブに残る製品がなくなるまでである。すべての滴又はストリップは平衡化されたガラスバイアルに割り当てられ、蓋をかぶって分析まで室温で保存される。
幾つかの実施形態において、ミリングプロセスは固体材料のサイズを減少して、マイクロメートル~ナノメートルのサイズ範囲内の粒子を形成することに用いられる。ドライミリングプロセスとウェットミリングプロセス、例えばジェットミリング、クライオミリング、ボールミリング、メディアミリング及び均質化は既知のものであり、且つ本明細書に記載の方法に用いられ得る。一般的に、ウェットミリングプロセスにおいて、ナノ粒子として用いられる対象材料の懸濁液と、賦形剤を有する又は有しないミリングメディアとを混合して、粒度を減少する。ドライミリングは、ナノ粒子として用いられる対象材料と、賦形剤を有する又は有しないミリングメディアとを混合して粒度を減少するプロセスである。クライオミリングプロセスにおいて、冷却した温度で、ナノ粒子として用いられる対象材料の懸濁液と、賦形剤を有する又は有しないミリングメディアとを混合する。いかなる適切なミリングメディアはミリングに用いられ得る。幾つかの実施形態において、セラミック及び/又はポリマー材料及び/又は金属は使用可能である。適切な材料の実例としては、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、硝子、アルミナ、α-アルミナ、酸化アルミニウム、ポリスチレン、ポリ(メチルメタクリレート)、チタン、鋼が挙げられる。ミリングメディアはいかなる適切なサイズを有してもよい。例えば、ミリングメディアは少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.2mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約0.8mm、少なくとも約1mm、少なくとも約2mm又は少なくとも約5mmの平均直径を有してもよい。幾つかの場合、ミリングメディアは約5mm以下、約2mm以下、約1mm以下、約0.8mm以下、約0.5mm以下又は約0.2mm以下の平均直径を有してもよい。上記の範囲の組合せも可能である(例えば、少なくとも0.5mm且つ約1mm以下の平均直径)。他の範囲も可能である。
いかなる適切な溶媒はミリングに用いられ得る。溶媒の選択は、例えば粉砕される固体材料、使用される特定タイプの安定化剤/粘液浸透剤(例えば、粒子粘液を浸透させる安定化剤/粘液浸透剤)、使用される粉砕材料、及び他の要素の要素により決められる。適切な溶媒は固体材料又は粉砕材料をほぼ溶解しないが、安定化剤/粘液浸透剤を適切な程度に溶解する溶媒であってもよい。溶媒の非限定的な実例としては、水、緩衝液、他の水溶液、アルコール(例えば、エタノール、メタノール、ブタノール)及びそれらの混合物が挙げられ、選択的に他の成分、例えば、医薬用の賦形剤、ポリマー、薬剤、塩、防腐剤、粘度変性剤(viscosity modifier)、張度変性剤、矯味剤、抗酸化剤、pH変性剤、及び他の医薬用の賦形剤を含んでもよい。他の実施形態において、有機溶媒を使用してもよい。薬剤はこれらの溶媒又は他の溶媒においていかなる適切な溶解度、例えば、上記の水溶解度又はコーティング溶液における溶解度についての範囲における1つ以上の範囲内の溶解度を有し得る。
例示的に、眼科的に許容される粘度剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムを含む。標的眼部部位に適合な他の増粘剤は、アラビアガム(gum arabic)、寒天、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、アルギン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ブラダーラック、ベントナイト、カルボマー、カラギーナン、カーボポール、キサンタン、セルロース、微結晶セルロース(MCC)、セラトニア、キチン、カルボキシメチルキトサン、ツノマタ属、デキストロース、ファーセレラン、ゼラチン、ガティガム、グアーガム、ヘクトライト、乳糖、スクロース、マルトデキストリン、マンニトール、ソルビトール、蜂蜜、コーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、ジャガイモ澱粉、アラヤゴム、キサンタンガム、トラガカントガム、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、エチルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)、オキシポリゼラチン、ペクチン、ポリゲリン、ポビドン、炭酸プロピレン、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体(PVM/MA)、ポリ(メトキシエチルメタクリレート)、ポリ(メトキシエトキシエチルメタクリレート)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、二酸化ケイ素、ポリビニルピロリドン(PVP:ポビドン)、Splenda(登録商標)(デキストロース、マルトデキストリン及びスクラロース)又はそれらの組合せを含むが、それらに限らない。具体的な実施形態において、粘度増加賦形剤はMCCとCMCの組合せである。他の実施形態において、増粘剤はカルボキシメチルキトサン又はキチンとアルギン酸塩の組合せである。キチンとアルギン酸塩と本明細書に開示された眼科用剤の組合せは制御放出製剤として用いられ、眼科用剤が製剤から拡散することを制限する。また、カルボキシメチルキトサンとアルギン酸塩の組合せは選択的に、眼科用剤の眼部での透過性の増加に寄与する。
幾つかの実施形態では粘度強化製剤であり、約0.1mM~約100mMの眼科用剤、薬学的に許容される粘度剤と注射用水を含む。水中の粘度剤の濃度は、約100cP~約100,000cPの最終粘度の粘度強化製剤の提供に足りる。幾つかの実施形態において、ゲルの粘度は、約100cP~約50,000cP、約100cP~約1,000cP、約500cP~約1500cP、約1000cP~約3000cP、約2000cP~約8,000cP、約4,000cP~約50,000cP、約10,000cP~約500,000cP、約15,000cP~約1,000,000cPの範囲内にある。他の実施形態において、更に粘性のある媒体が必要である場合、生体適合性ゲルは少なくとも約35重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも約55重量%、少なくとも約65重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約75重量%、又は少なくとも約80重量%以上の眼科用剤を含む。高度に濃縮されたサンプルにおいて、生体適合性のある粘度強化製剤は、少なくとも約25重量%、少なくとも約35重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも約55重量%、少なくとも約65重量%、少なくとも約75重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、又は少なくとも約95重量%以上の眼科用剤を含む。
1つの実施形態において、薬学的に許容される強化された粘度のある眼科的に許容される製剤は、少なくとも1種の眼科用剤及び少なくとも1種のゲル化剤を含む。該製剤の調製のための適切なゲル化剤は、セルロース、セルロース誘導体、セルロースエーテル(例えば、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース)、グアーガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、アルギン酸塩(例えば、アルギン酸)、ケイ酸塩、澱粉、トラガカントガム、カルボキシビニルポリマー、カラギーナン、パラフィン、ペトロラタム及びそれらのいかなる組合せ又は混合物を含むが、それらに限らない。幾つかの他の実施形態において、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(Methocel(登録商標))はゲル化剤として用いられる。
幾つかの場合、眼部用組成物は1種以上のゲル化剤を含む。幾つかの場合、ゲル化剤はポロキサマー(例えばポロキサマー407)、tetronics、エチル(ヒドロキシエチル)セルロース、セルロースアセテートフタレート(CAP)、カーボポール(例えば、カーボポール1342P NF、カーボポール980 NF)、アルギン酸塩(例えば、低アセチルゲランガム(Gelrite(登録商標)))、ゲランガム、ヒアルロン酸、pluronics(例えば、Pluronic F-127)、キトサン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、デキストラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、メチルセルロース(MC)、チオール化キシログルカン、ポリメタクリル酸(PMMA)、ポリエチレングリコール(PEG)、擬ラテックス、キシログルカン又はそれらの組合せを含むが、それらに限らない。
幾つかの実施形態において、増粘剤は、セルロースガム、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシルアルキルアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース又はそれらの組合せから選ばれるセルロースベースのポリマーである。幾つかの実施形態において、増粘剤はヒドロキシルアルキルアルキルセルロースである。幾つかの実施形態において、増粘剤はヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
用量間の均一性
典型的な眼部用製剤は点眼瓶にパッケージ化され、点滴剤として投与される。例えば、眼部用製剤の単回投与(即ち、単回用量)は1滴、2滴、3滴、又はより多い滴のものを患者の眼部に入れることを含んでもよい。幾つかの実施形態において、1つの用量の本明細書に記載の眼部用製剤は点眼瓶からの3滴の組成物である。
幾つかの場合、本明細書の記載は用量間の均一濃度の眼部用組成物の提供である。幾つかの場合、用量間の均一濃度は、薬物含有量の1つの用量から他の用量への有意な変化を示さない。幾つかの場合、用量間の均一濃度は、1つの用量から他の用量への一致する薬物含有量を確実に提供する。
幾つかの場合、本明細書の記載は用量間の均一濃度の眼部用軟膏組成物の提供を含む。幾つかの場合、用量間の均一濃度は、薬物含有量の1つの用量から他の用量への有意な変化を示さない。幾つかの場合、用量間の均一濃度は、1つの用量から他の用量への一致する薬物含有量を確実に提供する。
幾つかの実施形態において、組成物は50%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は40%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は30%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は20%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は10%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。幾つかの実施形態において、組成物は5%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する。
幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、10つの連続する用量に基づく。幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、8つの連続する用量に基づく。幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、5つの連続する用量に基づく。幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、3つの連続する用量に基づく。幾つかの実施形態において、用量間の眼科用剤の濃度変化は、2つの連続する用量に基づく。
非沈降性製剤は、薬物の均一分散のための振とうを必要としないべきである。患者のための振とう動作は、投与される薬剤の薬物量の可変性の主要由来の簡単な原因であり、「振とう無し」製剤は振とう必要な製剤と比べて、潜在的な利点を有する。報告により、ラベルに明確に標識された振とうの使用説明があっても、患者は常に眼部用組成物を振とうせず又は振とうし忘れ、該眼部用組成物は1つの用量の投与の前に振とうする必要がある。一方、製品を確実に振とうした患者についても、製品の均一のために、振とうの強さ及び/又は続き時間が十分であるかどうかを判断することは、通常は不可能である。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用組成物は、本明細書に記載の用量間の均一性を維持する「振とう無し」製剤である。用量間の均一性を評価するために、眼部用組成物を包含するドロップボトル又はドロップチューブは、試験開始の前に少なくとも12時間直立して保管される。これらの製品の推薦の投与を模擬するために、所定数の滴又はストリップは所定の時間間隔で、各市販のボトル又はチューブから、延長し続ける期間を割り当て、或いは、ボトル又はチューブに残る製品がなくなるまでである。すべての滴又はストリップは平衡化されたガラスバイアルに割り当てられ、蓋をかぶって分析まで室温で保存される。
II.使用方法
一態様では、本明細書は無秩序又は疾患を治療又は予防する方法を提供し、該方法は、対応の需要を有する被験者に治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、該医薬組成物は、
(i)式(I):
(I)
で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物、及び、
(ii)少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤、を含み、
医薬組成物は眼部投与又は使用のための剤形であり、
無秩序又は疾患は、新生血管性無秩序又は疾患、炎症性無秩序又は疾患、又は癌である。
一態様では、本明細書は無秩序又は疾患を治療又は予防する方法を提供し、該方法は、対応の需要を有する被験者に治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、該医薬組成物は、
(i)式(I):
(I)
で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物の微粒子、及び、
(ii)少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤、を含み、
医薬組成物は懸濁液として配合され、
無秩序又は疾患は、新生血管性無秩序又は疾患、炎症性無秩序又は疾患、又は癌である。
一態様では、本明細書は眼部無秩序又は疾患を治療又は予防する方法を提供し、該方法は、対応の需要を有する被験者に治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、該医薬組成物は、
(i)式(I):
(I)
で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物の微粒子、及び、
(ii)少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤、を含み、
医薬組成物は懸濁液として配合される。
一態様では、本明細書は眼部無秩序又は疾患を治療又は予防する方法を提供し、該方法は、対応の需要を有する被験者に治療有効量の医薬組成物を投与することを含み、該医薬組成物は、
(i)式(I):
(I)
で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物、及び、
(ii)少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤、を含み、
医薬組成物は眼部投与又は使用のための剤形である。
幾つかの実施形態において、眼部無秩序又は疾患は眼部の水晶体の機能、清澄度及び/又は構造に影響を与える。幾つかの実施形態において、眼部無秩序又は疾患はウエット型黄斑変性、白内障、老眼、眼部の水晶体の核硬化症、レフサム病、スミス・レムリ・オピッツ症候群(SLOS)、シュナイダー結晶状角膜ジストロフィー(SCCD)、無βリポタンパク血症、家族性低βリポタンパク血症、新生血管形成、又は癌である。幾つかの実施形態において、新生血管形成は角膜新生血管形成、虹彩新生血管形成又は脈絡膜新生血管形成である。幾つかの実施形態において、眼部無秩序又は疾患は角膜新生血管形成である。幾つかの実施形態において、被験者は既に眼部無秩序又は疾患を治療するための外科手術手順を受けた。
幾つかの実施形態において、約0.005mg/mL~約5.0mg/mLの、式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物を含む医薬組成物は被験者の眼部に投与される。幾つかの実施形態において、約0.01mg/mL~約4.0mg/mLの、式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物を含む医薬組成物は被験者の眼部に投与される。
幾つかの実施形態において、組成物は被験者に1日1回、1日2回、1日3回又は1日4回投与される。
幾つかの実施形態において、組成物は被験者に1日3回投与される。幾つかの実施形態において、約60μLの、式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物を含む医薬組成物は被験者の眼部に投与される。
幾つかの実施形態において、組成物は被験者に1日3回投与される。幾つかの実施形態において、組成物は被験者に1日4回投与される。
幾つかの実施形態において、投与は局所投与又は眼部注射による投与である。幾つかの実施形態において、眼部注射は硝子体内注射又は結膜下注射である。
本明細書による方法の幾つかの実施形態において、医薬組成物は被験者に毎日投与される。本明細書による方法の幾つかの実施形態において、医薬組成物は被験者に1日1回、1日2回、1日3回又は1日4回投与される。本明細書による方法の幾つかの実施形態において、医薬組成物は被験者に1日1回投与される。本明細書による方法の幾つかの実施形態において、医薬組成物は被験者に1日3回投与される。
本明細書による方法の幾つかの実施形態において、医薬組成物は約12週間長い期間に被験者に投与され続ける。本明細書による方法の幾つかの実施形態において、医薬組成物は少なくとも1週間期間に被験者に投与され続ける。本明細書による方法の幾つかの実施形態において、医薬組成物は少なくとも2週間の期間に被験者に投与され続ける。本明細書による方法の幾つかの実施形態において、医薬組成物は約2週間長い期間に被験者に投与され続ける。本明細書による方法の幾つかの実施形態において、医薬組成物は1週間、2週間、6週間、12週間、24週間、48週間又は52週間の期間に被験者に投与され続ける。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用の水含有製剤は点眼瓶にパッケージ化され、点滴剤として投与される。例えば、眼部用の水含有製剤の単回投与(即ち、単回用量)は1滴、2滴、3滴、又はより多い滴のものを患者の眼部に入れることを含んでもよい。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用ゲル製剤は点眼瓶にパッケージ化され、点滴剤として投与される。例えば、眼部用ゲルの単回投与(即ち、単回用量)は1滴、2滴、3滴、又はより多い滴のものを患者の眼部に入れることを含んでもよい。幾つかの実施形態において、本明細書に記載の眼部用軟膏製剤は分配ノズルを有するチューブ又は他の絞り可能な容器にパッケージ化され、軟膏ストリップは該分配ノズルにより送達される。例えば、眼部用軟膏の単回投与(即ち、単回用量)は1ストリップ、又は複数ストリップのものを患者の眼部に入れることを含んでもよい。幾つかの実施形態において、1つの用量の本明細書に記載の眼部用の水含有製剤は点眼瓶からの1滴の水含有組成物である。幾つかの実施形態において、1つの用量の本明細書に記載の眼部用ゲルは点眼瓶からの1滴のゲル組成物である。幾つかの実施形態において、1つの用量の眼部用軟膏は、分配チューブのノズルにより割り当てられた1ストリップの軟膏組成物である。
幾つかの実施形態において、眼部用の水含有製剤は下記のように投与される。投与対象の眼部の下まぶたを下へ引き、所定量の水含有製剤(例えば1滴~3滴)をまぶたの内側に適用する。汚染及び/又は損傷を避けるために、分配機構の眼部先端はいかなる表面に接触しない。
幾つかの実施形態において、眼部用ゲル製剤は下記のように投与される。投与対象の眼部の下まぶたを下へ引き、所定量のゲル(例えば1滴~3滴)をまぶたの内側に適用する。汚染及び/又は損傷を避けるために、分配機構の眼部先端はいかなる表面に接触しない。
幾つかの実施形態において、眼部用軟膏製剤は下記のように投与される。投与対象の眼部の下まぶたを下へ引き、少量の軟膏(約0.25インチ)をまぶたの内側に適用する。汚染及び/又は損傷を避けるために、分配機構の眼部先端はいかなる表面に接触しない。
幾つかの実施形態において、眼部用組成物は延長された期間において、所定の時間間隔で投与される。幾つかの実施形態において、眼部用組成物は1日3回投与される(即ち、3つの用量又は4つの用量)。幾つかの実施形態において、眼部用組成物は1週間、2週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年又は12年~15年内に投与される。
幾つかの実施形態において、眼部用組成物は50%未満、40%未満、30%未満、20%未満、10%未満又は5%未満の用量間の眼科用剤の濃度変化を有する用量で投与される。
対応の需要を有する個体への組成物の投与回数は、医学専門者の判断、無秩序、無秩序の重症度及び個体の製剤への応答により決められる。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される組成物は、軽度の急性症状を罹患する、対応の需要を有する個体に1回投与される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される組成物は、中程度又は重度の急性症状を罹患する、対応の需要を有する個体に1回より多く投与される。患者の状況は改善されない場合、患者の疾患又は状況の症状を軽減し又は他の方式で制御又は制限するために、医者の判断によって、眼科用剤の投与は長期のもの、即ち患者の寿命の期間を含む延長し続ける期間のものであってもよい。
患者の状況は改善されない場合、患者の疾患又は状況の症状を軽減し又は他の方式で制御又は制限するために、医者の判断によって、眼科用剤の投与は長期のもの、即ち患者の寿命の期間を含む延長し続ける期間のものであってもよい。
患者の状況は確実に改善された場合、医者の判断によって、眼科用剤の投与を実行し続けてもよく、選択的に、投与される薬物の用量を一定の期間に一時減少又は一時中止してもよい(即ち、「休薬日」)。休薬日の長さは2日と1年の間に変化し、実例としては、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、12日、15日、20日、28日、35日、50日、70日、100日、120日、150日、180日、200日、250日、280日、300日、320日、350日又は365日が挙げられる。休薬日における用量の減少は10%~100%であってもよく、実例としては、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%及び100%が挙げられる。
患者の眼部用状況の改善が現れた後、必要な場合、眼科用剤の用量での投与は維持される。その後、症状の変化につれて、用量又は投与の頻度又は両者は選択的に、改善された疾患、無秩序又は状況が維持される程度に減少する。幾つかの実施形態において、患者はいかなる症状の再発の後に、長期の断続的な治療を必要とする。
このような量に対応する眼科用剤の量は、例えば特定化合物、疾患の状況及び重症度の要素により決められ、病歴周辺の特定状況(例えば、投与される特定の眼科用剤、投与経路、治療される状況、治療される標的領域、及び治療される被験者又は宿主を含む)によって変化する。望まれる用量としては、単回用量、又は同時(又は短い期間内)に投与され、又は適切な間隔で投与される分割される用量が挙げられる。
幾つかの実施形態において、初期投与は特定の眼科用剤であり、その後の投与は異なる製剤又は眼科用剤である。
pH調整剤
リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O)、リン酸水素二ナトリウム十二水和物(Na2HPO4・12H2O)は、pH調整剤として用いられる。他の代替品はマレイン酸塩、クエン酸塩等を含む。湿潤剤は陽イオン界面活性剤又は陰イオン界面活性剤を含み、懸濁剤はHPMCを含む。
懸濁液
媒介物にやや不均一に分布される、細かく分割された薬物粒子(懸濁体)を含む製品として定義され、薬物は最低程度の溶解度を示す。懸濁液は薬物粒子と流体又は固体が混合するが、流体又は固体に溶解しない場合の薬物の状態である。
ポリオキシル15ヒドロキシステアレート(Kolliphor(登録商標)HS 15)
ポリオキシル15ヒドロキシステアレートは、高い溶解能力、低いヒスタミン放出、低い溶血活性、及び優れた生理学的耐性を有する新規の賦形剤であり、注射用は承認されている。その安全性は市販製品と臨床研究データにサポートされる。
HPMC
ヒプロメロース(HPMC E4M)は幅広く懸濁液製剤のためのポリマー懸濁剤として用いられる。異なる粘度と異なる置換度を有する他の市販製品も使用可能である。
チオ硫酸ナトリウム
チオ硫酸ナトリウムは抗酸化剤として、その水溶液は中性又は弱アルカリ性を示し、酸との反応により沈殿し、アルカリ性薬物に適する。
投与
幾つかの実施形態において、本明細書による医薬組成物は、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、約14日、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20日、約21日、約22日、約23日、約24日、約25日、約26日、約27日、約28日、約29日又は約30日投与され続ける。
幾つかの実施形態において、本明細書による医薬組成物は、毎日、一日置き、毎週一日置き3回、2週間ごとに、3週間ごとに、4週間ごとに、5週間ごとに、3日ごとに、4日ごとに、5日ごとに、6日ごとに、毎週、2週間ごとに、毎週3回、毎週4回、毎週5回、毎週6回、毎月1回、毎月2回、毎月3回、2ヶ月ごとに1回、3ヶ月ごとに1回、4ヶ月ごとに1回、5ヶ月ごとに1回又は6ヶ月ごとに1回投与される。幾つかの実施形態において、複数種の化合物(例えば、式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物、及び他の治療剤)の投与のための方法は、互いに48時間置き又はより短い時間内に化合物を投与することを含む。幾つかの実施形態において、投与は24時間、16時間、12時間、11時間、10時間、9時間、8時間、7時間、6時間、5時間、4時間、3時間、2時間、1時間、30分、20分、15分又は10分内に発生する。幾つかの場合、化合物は同時に投与される。
血管新生と新生血管形成
血管新生は従来の血管から新血管が成長する過程である。該過程は血管内皮細胞の遊走と増殖に関連する。血管新生は悪性腫瘍等の多くの深刻なヒト疾患に関連する。今まで、眼部血管新生疾患は、加齢黄斑変性(AMD)、糖尿病網膜症、血管新生緑内障等を含むことは発見された。これらの疾患の共通特徴は、眼部血管新生の異常増殖である(Xiao Jinら,“Research Progress on the Clinical Application and Basic Mechanism of Anti-VEGF Drug,”CHINA FOREIGN MEDICAL TREATMENT,2012)。
血管新生と新生血管形成はいずれも刺激剤と抑制剤の混合物によって調節され、刺激剤と抑制剤は体内の血管の適切な構築を確保するためにバランスが取れている。誤調節された血管新生又は新生血管形成は、多くの疾患や状況の根本原因である。血管新生又は新生血管形成の抑制は、黄斑変性、糖尿病性腎症、関節リウマチ、動脈硬化性プラーク、子宮内膜症、クローン病、子宮筋腫、良性前立腺肥大、乾癬、角膜新生血管形成、虹彩新生血管形成、脈絡膜新生血管形成及び癌等の疾患に用いられる有用な治療方法であってもよい。
決定された血管新生の複数種の分子メディエーターは、塩基性及び酸性の線維芽細胞成長因子(aFGF、bFGF)、トランスフォーミング増殖因子α及びβ(TGFα、TGFβ)、血小板由来成長因子(PDGF)、アンギオゲニン、血小板由来内皮細胞成長因子(PD-ECGF)、インターロイキン-8(IL-8)及び血管内皮細胞増殖因子(VEGF)を含む。血管新生に関連する他の刺激剤は、アンジオポエチン1、Del-1、フォリスタチン、顆粒球コロニー形成刺激因子(G-CSF)、肝細胞増殖因子(HGF)、レプチン、ミッドカイン、胎盤増殖因子、プレイオトロフィン(PTN)、プログラニュリン、プロリフェリン、及び腫瘍壊死因子-α(TNF-α)を含む。また、血管新生の制御は更に、身体から産生される多くの血管新生の負の調節因子により媒介し、前記因子は、angioarrestin、アンギオスタチン(プラスミノーゲン断片)、抗血管新生アンチトロンビンIII、軟骨由来の抑制剤(CDI)、CD59補体フラグメント、エンドスタチン(コラーゲンXVIIIフラグメント)、フィブロネクチン断片、gro-β、ヘパライナーゼ、ヘパリンヘキサ糖断片(heparin hexasaccharide fragment)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、インターフェロンα/β/γ、インターフェロン誘導性タンパク質(IP-10)、インターロイキン-12、クリンゲル5(プラスミノーゲン断片)、メタロプロテイナーゼ抑制剤(TIMP)、2-メトキシエストラジオール、胎盤リボヌクレアーゼ抑制剤、プラスミノーゲン活性化因子抑制剤、血小板第4因子(PF4)、プロラクチン16kDフラグメント、プロリフェリン関連タンパク質(PRP)、レチノイド、テトラヒドロコルチゾール-S(tetrahydrocortisol-S)、トロンボスポンジン1(TSP-1)、バスクロスタチン(vasculostatin)及びバソスタチン(vasostatin)(カルレティキュリン断片)を含む。これらの血管新生調節因子のうち、VEGFは腫瘍成長に伴う異常な血管新生の正の調節因子として重要な役割を果たすように見える(Brownら, (1996) Control of Angiogenesis (Goldberg及びRosen著) Birkhauser, Basel及びThomas (1996) J. Biol. Chem. 271:603-606に記載される)。また、PDGFシグナル伝達分子ファミリーのPDGF-Bメンバーの役割は研究され続け、これは血管周囲細胞の形成、膨張、適切な機能に役割を果たすように見えるからであり、血管周囲細胞は壁細胞と呼ばれる場合もあり、例えば、血管平滑筋細胞、メサンギウム細胞及び周皮細胞である。
血管内皮細胞増殖因子受容体2(VEGFR2)(キナーゼ挿入ドメイン受容体(KDR)とも呼ばれる)ファミリーメンバーは、受容体型チロシンキナーゼ、例えばVEGFR1、VEGFR2等である。これらの受容体は悪性腫瘍の成長と転移、及び血管増殖性疾患(例えば黄斑変性や腫瘍)等の疾患の進行過程において重要な役割を果たす。EGFR2/KDR/Flk-1(血管内皮細胞増殖因子受容体2)は膜貫通受容体型チロシンキナーゼであり、VEGF-AとVEGF-Cの血管新生作用を媒介する。EGFR2/KDR/Flk-1は主に血管内皮細胞と内皮細胞前駆細胞上に発現される。EGFR2/KDR/Flk-1は更に子宮内膜上皮、造血幹細胞、肝類洞壁内皮細胞、セルトリ細胞とライディッヒ細胞、血小板と巨核細胞、感覚と自律神経、シュワン細胞、ミューラーグリア細胞、網膜前駆細胞、及び骨芽細胞上に発現される。VEGFR2はVEGFR1と結合でき、そして可溶性型VEGFR2は血清中に循環できる。
血小板由来成長因子受容体(PDGF-R)ファミリーメンバーは、PDGFRαとPDGFRβのような受容体型チロシンキナーゼ、及びコロニー刺激因子1受容体、幹細胞成長因子受容体KIT等である。これらのキナーゼは腫瘍の発生と進行と密接に関連することが発見された。PDGFRの異常な発現は、黒色腫、髄膜腫、神経内分泌腫瘍、卵巣癌、前立腺癌、肺癌、膵臓癌において発見された。KITの異常な活性化は、多くの腫瘍の発生と進行の直接的な誘因である。
FGFR(線維芽細胞増殖因子受容体)ファミリーメンバーは、癌と密接に関連するFGFR1、FGFR2等を含む。例えば、FGFR2の異常な活性化は、子宮内膜癌、子宮頸癌、乳癌、肺癌及び胃癌において発見された。SRCキナーゼファミリーは、チロシンプロテインキナーゼ活性を有するタンパク質を含む。SRCキナーゼファミリーは癌遺伝子タンパク質として、最初にラウス肉腫ウイルスにおいて発見された。既に発見されたように、SRCの抑制は癌又は他の疾患に対して一定の治療と改善作用を有する。p38分裂促進因子活性化プロテインキナーゼ(MAPK)経路は細胞内ストレス応答シグナル経路であり、炎症応答と密接に関連する。
黄斑変性は主にドライ型とウエット型の2種類に分けられ、そのうち、ウエット型黄斑変性(AMD)の特徴は、脈絡膜の新血管が網膜に入ること、及びその後の出血、滲出、浮腫等の病理学的変化である。ウエット型黄斑変性は視力の急速な喪失を引き起こし、ドライ型黄斑変性より深刻である。現在、ウエット型黄斑変性の治療には良好な進展が存在する。初期のレーザー焼灼止血はVEGF拮抗剤に置き換えられたが、後者は効果が低いため、すぐに光線力学療法に置き換えられた。光線力学療法は改善の効能を有するが、まだ不十分である。最近では、新規のVEGF拮抗剤のLucentisが開発され、それはヒト由来のVEGFサブタイプモノクローナル抗体フラグメントの組換え体であり、且つ血管新生を減少できる。該薬物はウエット型黄斑変性の治療用として、2006年に米国FDAによって承認され、良好な効能を有し、同時に、該抗VEGF薬物は糖尿病網膜症と血管新生緑内障に対しても治療作用を有することが発見された。しかし、Lucentisは価格が非常に高い抗体薬であるため、世界中で普及することはできない。従って、優れた効能と低価格を有する小分子血管新生抑制剤薬物の開発は、現在の国際製薬産業における激しい競争の焦点である。
キット/製造物
本開示は、血管新生の異常増殖に関連する疾患又は無秩序を治療するためのキットを更に提供する。このようなキットは、本明細書に開示される1種以上の眼部用組成物、及び該キットの使用のための使用説明を含む。本開示は、1種以上の眼部用組成物の、血管新生の異常増殖に関連する疾患又は無秩序を罹患するヒト等の哺乳動物、前記疾患又は無秩序を罹患する様子があり又は前記疾患又は無秩序の進行のリスクがあるヒト等の哺乳動物の疾患、機能不全又は無秩序の症状を治療、緩和、減少又は軽減するための医薬の製造における使用を更に想定する。
幾つかの実施形態において、キットは、イアル、チューブ及び類似の容器のような1つ以上の容器を収納するために区分された担体、パッケージ又は容器を含み、容器のうちのそれぞれは、本明細書に記載の方法に使用される対象である個別の要素のうちの1つを含む。適切な容器は例えば、ボトル、バイアル、シリンジ、及びテストチューブを含む。他の実施形態において、容器は例えばガラスやプラスチック等の様々な材料からなる。
本明細書による製造物はパッケージ材料を含む。本明細書は薬物製品をパッケージするためのパッケージ材料を更に記載する。例えば、米国特許第5,323,907号、第5,052,558号及び第5,033,252号を参照する。薬物パッケージ材料の実例としては、ドロップボトル、チューブ、ポンプ、袋、バイアル、容器、シリンジ、ボトル、及び選択された製剤及び予期される投与と治療モードに適するいかなるパッケージ材料が挙げられるが、それらに限らない。本明細書による幅広い眼部用組成物は、眼部への眼科用剤の放出投与を制御することにより利益を得る疾患、無秩序又は状況に対する複数種の治療であると予期される。
幾つかの実施形態において、キットは1つ以上の別の容器を含み、各容器は商業及びユーザーの観点から本明細書に使用される製剤に望ましい複数種の材料(例えば、すすぎ、ワイプ、及び/又はデバイス)のうちの1種以上を有する。このような材料はコンテンツ及び/又は使用説明をリストするラベル、及び使用説明を有する添付文書を更に含む。選択的に1セットの使用説明を含む。他の実施形態において、ラベルは容器上にあり、又は容器に関連する。更なる実施形態において、ラベルを形成するレター、数字、又は他の文字が容器自体に取り付けられたり、成形されたり、エッチングされたりする場合、ラベルは容器上にあり、ラベルは容器も収容するレセプタクル(receptacle)又はキャリア内に存在する場合、ラベルは容器に関連し、例えば添付文書である。他の実施形態において、ラベルはコンテンツが特定の治療応用に用いられることを示すことに用いられる。更なる実施形態において、ラベルはコンテンツの使用指導、例えば本明細書に記載の方法における使用指導を更に示す。
幾つかの実施形態において、眼部用組成物はディスペンサーデバイスに載せられ、該ディスペンサーデバイスは1つ以上の単位剤形を含み、該単位剤形は本明細書による化合物を含む。他の実施形態において、ディスペンサーデバイスには投与のための使用説明が添付される。更なる実施形態において、ディスペンサーには、容器に関連する薬物の製造、使用又は販売を管理する政府機構が規定する形式の通知が更に添付され、該通知は該機構のヒト用薬物又は獣医管理のための形式に対する承認を反映する。他の実施形態において、このような通知は例えば米国食品医薬品局により承認された、処方薬に対するラベル又は承認された製品インサートである。更なる実施形態において、適合薬物担体において配合される、本明細書による化合物を含む組成物を更に調製し、該組成物を適切な容器に置き、示される症状を治療することに用いられるようにラベルを付ける。
III.合成方法
一態様では、本明細書は医薬組成物を調製する方法を提供し、該医薬組成物は、式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物、及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含み、医薬組成物は懸濁液として配合され、該方法は、
(i)式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物を微粒子化すること、
(ii)微粒子化された式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物を滅菌すること、及び、
(iii)治療有効量の式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを混合することを含む。
一態様では、本明細書は医薬組成物を調製する方法を提供し、該医薬組成物は、式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物の微粒子、及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含み、医薬組成物は眼部投与又は使用のための剤形であり、該方法は、
(i)式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物を微粒子化すること、
(ii)微粒子化された式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物を滅菌すること、及び、
(iii)治療有効量の式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを混合することを含む。
幾つかの実施形態において、式(I)で示される化合物、或いはその同位体変異体、互変異性体、薬学的に許容される塩、溶媒和物又は水和物の粒子を含む懸濁液は形成される。
幾つかの実施形態において、滅菌は混合の前に行われる。幾つかの実施形態において、滅菌は混合の後に行われる。
幾つかの実施形態において、滅菌は約121℃の温度で行われる。幾つかの実施形態において、滅菌は約20分~約30分間に行われる。
理解されるように、本明細書に記載の実施例と実施形態は説明のためのものに過ぎず、それに鑑みて行われる様々な修正又は変更は、当業者が想到するものであり、且つ本願の精神と権限及び添付の請求項の範囲内に含まれる。本明細書に引用されたすべての出版物、特許及び特許出願は、参照することですべての目的で全体として組み入れられる。
IV.実施例
実施例1~5は0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の開発を纏め、該KDR2-2懸濁点眼剤は角膜新生血管形成の治療に用いられる。最初、目標製品品質プロファイル(quality target product profile、QTPP)は薬物物質の性質に基づいて定義されたものである。薬物開発期間における調査は、薬物製品製剤又は製造プロセスの実際変化により影響される可能性があるCQAに集中する。KDR2-2懸濁点眼剤について、これらのCQAは外観、粒度、粘度、浸透圧、pH、含有量(assay)、不純物、可視粒子及び無菌を含む。開発及び重要なバッチ製造に使用される薬物物質は、Asymchem Life Science (Tianjin) Co.,Ltd.(中国天津市経済技術開発区第七大街71号、郵便番号300457)からのものである。製剤の開発について、賦形剤のグレード選択は経験又はサプライヤーの推奨に基づき、肝心な賦形剤のグレードは最適化された。プロセス開発については、微粒子化工程、滅菌工程、ろ過工程及び混合工程を含む。微粒子化工程、滅菌工程、ろ過工程及び混合工程は重要プロセスパラメータ(CPP)として決定され、そして許容される範囲は決定された。調製期間において、含有量及び粒度の許容される範囲は決定された。ラボスケールからパイロットスケール(~50.0kgの一般的な混合物)まで拡大するスケールアップ原則と計画について議論した。パイロットスケールで~50.0kgのcGMP展示バッチを製造した。決定されたCPPの商業規模での操作範囲が提案され、通常商業製造期間において認定され、継続的に検証される。最終的に、プロセスパラメータを潜在的に高いリスク変数として決定する制御方策は提案された。我々の制御方策は、インプロセス(in-process)制御と完成品仕様を更に含む。該プロセスでは製品のライフサイクルにおいて監視し、得られる他の知識は制御方策に対する適切な調節に用いられる。
実施例1:目標製品品質概況/薬物製品
KDR2-2が初期開発段階期間において示した物理化学的特性に基づいて、目標製品概況が確立されて、KDR2-2懸濁点眼剤の開発を指導する。
表1、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の目標製品品質概況
表2はKDR2-2懸濁点眼剤の品質特性を纏め、どの特性が薬物製品の重要品質特性(CQA)に分けられるかを指示する。該製品、粒度、沈降容積比、浸透圧、粘度、pH、チオ硫酸ナトリウムの含有量、コンテンツ均一性、含有量及び不純物は、製剤及び/又はプロセス変数に影響される可能性があるCQAサブセットとして決定される。
表2、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の重要品質特性と非重要品質特性
化学名称:
2-(2-アミノピリミジン-4-イルオキシ)-N-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)キノリン-5-カルボキサミド
化学構造:
分子式:C
21H
14F
3N
5O
2
分子量:425.36
物理的な説明:白い固体
薬物物質の物理化学的特性
水溶解度:
KDR2-2の異なる媒体における溶解度を測定して、表3に示す。
粒度:KDR2-2は大きな粒度を有する難溶性薬物である。KDR2-2懸濁点眼剤の品質標準を満足するために、薬物物質は微粒子化されるべきである。1%Kolliphor(登録商標)HS 15におけるKDR2-2(バッチ#CK0120554-02-03P-01-32-01)の顕微鏡観察の結果は図1に示され、1%Kolliphor(登録商標)HS 15におけるKDR2-2(バッチ#CK0120554-02-03P-01-32-01)の粒度はmalvernで測定されて表4に示される。
表4、KDR2-2 APIの粒度結果、バッチ#CK0120554-02-03P-01-32-01
実施例2:賦形剤の適合性研究
KDR2-2懸濁点眼剤に使用される賦形剤は、賦形剤の適合性研究、及び我々のプロセスで良好な製造可能性を提供すると同時に、許容される物理化学的特性を有する簡単な懸濁点眼剤を調製する意図に基づいて選択された。賦形剤-薬物物質の適合性研究の纏め、及び各賦形剤グレードの選択は、本実施例に提供される。
薬物安定性指導原則を参照して、パイロットサンプル(バッチ#FNB190016-002)とブランク賦形剤溶液(バッチ#FNB190016-003)を、60℃、40℃及び照明(4500Lx±500Lx)で5日、10日、30日保存し続ける。外観、pH、粘度、浸透圧、粒度、含有量及び不純物の結果により賦形剤-薬物物質の適合性を評価し、前記結果は表6に纏められる。賦形剤の適合性研究において、ポリマー懸濁剤、溶解補助剤、pH調整剤、浸透圧調整剤及び抗酸化剤として用いられる通常の賦形剤を評価した。
表6、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の賦形剤の適合性結果、バッチ#FNB190016-002とFNB190016-003
*不純物が0.05%未満である場合、「N.D」として報告される。不純物が0.05%より高い場合のみ、総不純物として計算される。
サンプルを60℃で10日保存し続けた後に、KDR2-2懸濁点眼剤には白い綿状沈殿物が現れ、そして幾つかのサンプルは30日清澄液に近い。40℃と照明で30日続けて、KDR2-2懸濁点眼剤とブランク溶液の外観、含有量及び不純物は有意な変化なし。従って、賦形剤と薬物物質は適合であると認められる。薬物物質と賦形剤の適合性は提出バッチの安定性研究により再び確認される。加速条件(40℃/NMT 25% RH)でのこのような研究の結果は以下に纏められる。
賦形剤グレードの選択
賦形剤の適合性研究の結果に基づいて、ヒプロメロース(HPMC E4M)、ポリオキシル15ヒドロキシステアレート(Kolliphor(登録商標)HS 15)、リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O)、リン酸水素二ナトリウム十二水和物(Na2HPO4・12H2O)、塩化ナトリウム及びチオ硫酸ナトリウムは、製品開発用として選択される。賦形剤グレードとサプライヤーの選択は、今までの製剤経験及び製造に成功に使用された承認製品の賦形剤についての知識に基づく。その後の製剤開発研究において、製剤に使用される賦形剤のレベルを研究した。
ヒプロメロース(HPMC E4M):
ヒプロメロース(HPMC E4M)は幅広く懸濁点眼剤のためのポリマー懸濁剤として用いられる。製品名称はMETHOCELTMである。
ポリオキシル15ヒドロキシステアレート(Kolliphor(登録商標)HS 15):
ポリオキシル15ヒドロキシステアレートは、高い溶解能力、低いヒスタミン放出、低い溶血活性、及び優れた生理学的耐性を有する新規の賦形剤であり、注射用は承認されている。その安全性は市販製品と臨床研究データにサポートされる。
リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O):
幅広くpH調整剤として用いられ、Merckからの注入グレードを有する製品を選択し、その残留溶媒と微生物の制限は要件を満足すべきである。
リン酸水素二ナトリウム十二水和物(Na2HPO4・12H2O):
幅広くpH調整剤として用いられ、Merckからの注入グレードを有する製品を選択し、その残留溶媒と微生物の制限は要件を満足すべきである。
塩化ナトリウム:
塩化ナトリウムは幅広く浸透圧調整剤として用いられ、Merckからの注入グレードを有する製品を選択し、その残留溶媒と微生物の制限は要件を満足すべきである。
チオ硫酸ナトリウム:
チオ硫酸ナトリウムは抗酸化剤として、国薬集団化学試剤有限公司(Sinopharm Chemical Reagent Co., Ltd.)からである。品質は要件を満足すべきである。後続の生産ではMerckブランドを使用して臨床応用に供する。
賦形剤用量の選択
初期製剤開発に基づいて、賦形剤用量が不活性成分データベース(IIG)及び国家薬品評価センターの賦形剤データベースに発表された賦形剤の通常用量を満足することが確認され、表8に示される。
表8、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の賦形剤用量
*毎日用量は1日3回、1回3滴である。
**眼部用製品に使用されるIIGの用量について、チオ硫酸ナトリウムのIIGは静脈内に用いられる。データにより、注射製品(Panitol)におけるKolliphor(登録商標)HS 15の含有量は50%である。
本製品に使用される賦形剤の用量は、FDAに承認された薬物不活性成分データベースによる眼部用製品又は静脈内製品のIIG用量より低い。
実施例3:薬物製品製剤開発
初期製剤開発
製剤開発は若干の小さいR&Dバッチ(FNB180076-048-01~FNB180076-065-03)から始動する。これらのバッチにおいて製法における各賦形剤の量を調節して最適化することにより、我々の薬物製品の許容される物理的特性を提供する。これらの調節はすべてプロトタイプ製剤FNB180076-065-03に至り、許容される物理的特性を示した。幾つかのベンチスケール(bench scale)試験は表9に示される。表10は主なベンチスケール製剤の物理的特性を提供する。結果により、ベンチスケール試験期間に開発された基本組成は、許容される物理的特性を産生できることが示された。上記の試験バッチの物性を評価することにより、製品の浸透圧はリン酸水素二ナトリウム十二水和物、塩化ナトリウム及びチオ硫酸ナトリウムに影響されることができ、ヒプロメロース(HPMC E4M)の濃度は製剤の粘度に影響を与えることが示された。薬物物質の沈降を減少するために、FNB180076-065-03は主なベンチスケール製剤として選択される。
表9、初期製剤試験の組成、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤、バッチ#FNB180076-048-01、FNB180076-050-02、FNB180076-050-03、FNB180076-052-01、FNB180076-052-03、FNB180076-058-01、FNB180076-058-03、FNB180076-065-01、FNB180076-065-02及びFNB180076-065-03
表10、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の主なベンチスケール製剤の物性、バッチ#FNB180076-048-01、FNB180076-050-02、FNB180076-050-03、FNB180076-052-01、FNB180076-052-03、FNB180076-058-01、FNB180076-058-03、FNB180076-065-01、FNB180076-065-02及びFNB180076-065-03
初期安定性研究
FNB180076-065-03と同じレベルの成分を含む他のR&Dバッチ(バッチ#FNB180076-071-01、バッチ:2000個バイアル)を評価して、長期条件(25℃/65%RH)での安定性を確認する。範囲を超えたpH、粘度、浸透圧、粒度、含有量及び不純物が観察されなかったため、製剤が安定であり、更なる開発に用いられる資格があるという結論を得た。
表11、KDR2-2懸濁点眼剤の長期条件(25℃/65%RH)での物性
*不純物が0.05%未満である場合、「N.D」として報告される。不純物が0.05%より高い場合のみ、総不純物として計算される。
製剤開発研究に基づいて、最終的に製剤組成を決定する。ヒプロメロース(HPMC E4M)、リン酸水素二ナトリウム十二水和物、塩化ナトリウム及びチオ硫酸ナトリウムのレベルを最適化する。0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の最終的に決定された製剤(finalized formulation)は表12に示される。
実施例4:製造プロセス開発
プロセスパラメータは潜在的に完成品品質特性に影響を与える可能性がある。1番目のプロセス工程で使用されるプロセスパラメータは、該工程において生産した出力材料(中間体)の品質特性を決定した。製造プロセスにおける該工程からの中間体のプロセスパラメータは、次の中間体の品質特性を決定し、最終的に完成品薬物製品の品質特性を決定する。API微粒子化、API懸濁液滅菌プロセス、ヒプロメロース(HPMC E4M)調製プロセス、ブランク溶液ろ過及び攪拌/混合プロセスはKDR2-2懸濁点眼剤のCPPであり、KDR2-2懸濁点眼剤のCPPを研究して製品品質特性を評価した。
製品開発のための薬物物質粒度選択
過度の流涙を避けるために、懸濁点眼剤の薬物粒度はレベル<10μmとなるように低減すべきであり、薬物物質の微粒子化プロセスを研究した。ジェットの微粒子化プロセスパラメータについては、注射圧力が5バールであり、粉砕圧力が3バールである。粉砕の前と後にKDR2-2 APIの粒度と分布を測定して、APIが粉砕の後に製剤要件を満足するかどうかを決定する。結果は図4と表13に示される。
表13、KDR2-2 APIの粉砕後の粒度結果、バッチ#CK0120554-02-03P-01-32-01
API懸濁液滅菌プロセス開発
湿熱滅菌プロセスは、APIと製品の無菌を確保することを目的とする。APIの3種類の滅菌方法は研究され、即ち、APIによる湿熱滅菌、API、0.1% Kolliphor(登録商標)HS 15及びHPMC E4Mによる湿熱滅菌、API及び0.1% Kolliphor(登録商標)HS 15による湿熱滅菌であり、製品の粒度を評価して、結果を表14に示す。
表14、API懸濁液滅菌プロセスの影響、バッチ#FNB180076-130-01、FNB180076-099-01及びFNB180076-101
粒度結果から見ると、APIのみによる湿熱滅菌は、製品の粒度が他の製品より小さいバッチの生産に適用される。
ヒプロメロース(HPMC E4M)調製プロセス開発
HPMC E4M調製プロセス:
(1)HPMC E4Mを溶解した後に滅菌し、冷却した後にAPI懸濁液に添加し、他の賦形剤溶液とともに滅菌した後に攪拌して分散させた。
(2)HPMC E4Mを溶解した後にAPI懸濁液に添加し、他の賦形剤溶液とともに滅菌した後に攪拌して分散させた。
HPMC E4Mを他の賦形剤溶液と混合し、溶解した後に0.65μm膜と0.2μm膜によりろ過し、それから滅菌した後に分散しなかったAPI懸濁液に添加した。
表15、HPMC E4M調製プロセスの影響、バッチ#FNB180076-071-01、FNB180076-088及びFNB180076-095
プロセス(1)について、製品の粒度は10μm未満であるが、Zhuhai ESSEX Bio-Pharmaceutical CO.,Ltd.の生産ラインには1つのみの滅菌槽が設置されるため、プロセスはワークショップに適応できない。バッチFNB180076-071-01とFNB180076-088のHPMC E4Mの濃度は0.45%であり、製品の粘度が27.77mPa・sである場合にブランク溶液はろ過し難くなるため、HPMC E4Mの濃度は0.40%に調整された。プロセス(3)について、製品の粒度は10μmより大きいが、粒度はスケールが拡大された後に有意な変化なく、ブランク溶液は順調にろ過されて滅菌されることができる。HPMC E4M調製プロセスのプロセス(3)はバッチ生産に適用される。
ブランク溶液ろ過プロセス開発
ろ過は、無菌薬物に関連する品質要件を実現するために、物理的保持により液体又はガスにおける微生物を除去するプロセスである。ろ過による製品への影響は、フィルター吸着実験と適合性実験によって研究されるべきである。PESとPVDFを選択し、ブランク溶液は0.2μmフィルターによるろ過によって滅菌され、抗酸化剤のチオ硫酸ナトリウムと不純物の吸着を評価した。結果は表16に示される。
表16、ブランク溶液ろ過プロセスの影響、バッチ#FNB180076-079
ブランク溶液のろ過の前と後に、チオ硫酸ナトリウムの含有量は有意な変化なし。4時間浸した後、関連物質は検出されなかった。PESとPVDFのろ過は関連性と吸着作用を引き起こさないことが示される。
攪拌/混合プロセス開発
攪拌/混合プロセスは、均一粒度を有する懸濁液を取得することを目的とする。主に攪拌時間による製品の粒度への影響を研究した。粒度結果から見ると、攪拌時間が長ければ長いほど、取得した製品の粒度は小さくなる。
表17、攪拌/混合時間による製品の粒度への影響、バッチ#FNB180076-130-01
実施例5:ラボスケールからパイロットスケールまでのスケールアップ
ラボスケール(1.0kg)でプロセスを開発した。本節は該プロセスをパイロットスケール(~50.0kg)にスケールアップして展示バッチ(exhibit batch)を製造する原則を説明する。以下の表18は異なるプロセススケールを纏める。
KDR2-2 API微粒子化プロセスのスケールアップ
製品開発研究の薬物物質粒度の選択期間に使用されたジェットと同じ機械化を有するジェットは、パイロットスケールの生産に使用される。パイロットバッチとスケールアップバッチのLODは、ラボスケールと同じ範囲に制御される。APIの粒度を評価する。
バッチシステム(Batching System)の滅菌プロセスのスケールアップ
フィルターの品質を確保するために、生産前にフィルター素子の流量をテストした。第1フィルターには0.65μmポリエーテルスルホンフィルターが設置され、第2フィルターには0.2μmポリエーテルスルホンフィルターが設置され、そして両者は初期タンクと真空タンクに接続される。バッチシステムは121℃の温度で30分湿熱滅菌を受けた。滅菌が完成した後、真空攪拌タンクを70℃未満に冷却した。
HPMC E4M溶液調製プロセスのスケールアップ
HPMC E4Mを60℃~70℃の注射用水に添加し、それから室温で清澄液となるまで攪拌して、30℃未満に冷却した。
Kolliphor(登録商標)HS 15溶液調製プロセスのスケールアップ
Kolliphor(登録商標)HS 15を40℃~50℃の水浴で液体状態に溶け、均一に攪拌した後に正確に計量し、それから30℃未満の温度で注射用水を添加して攪拌した。
API懸濁液滅菌プロセスのスケールアップ
API懸濁液滅菌プロセスのスケールアップは表19に纏められる。
ブランク溶液の調製及びろ過プロセスのスケールアップ
リン酸二水素ナトリウム二水和物、リン酸水素二ナトリウム十二水和物、塩化ナトリウム及びチオ硫酸ナトリウムを個別にKolliphor(登録商標)HS 15溶液に添加し、材料が完全に溶解するまで攪拌してHPMC E4M溶液に転移し、それからブランク溶液を混合した。ブランク溶液を0.65μmフィルターと0.2μmフィルターによりAPI懸濁液にろ過し、それから30℃未満でKDR2-2懸濁液の体積を注射用水で固定した。
攪拌/混合プロセスのスケールアップ
攪拌/混合プロセスのスケールアップは表20に纏められる。
充填プロセス(Filling Process)のスケールアップ
KDR2-2懸濁液はBFS(吹き充填と密封)統合装置により充填された。
製造装置の比較
提案されたパイロットバッチの製造のための製造装置は下記の表に示される。
展示バッチ
開発研究とスケールアップ原則に基づいて、Zhuhai ESSEX Bio-Pharmaceutical CO.,Ltd.は0.1%w/v(Bostalバッチ#FNB190016-002)、0.1%w/v(ESSEXバッチ#STH101-20190401)及び0.1%w/v(ESSEXバッチ#STH101-20190402)の納品バッチを製造した。
この場合、KDR2-2 API微粒子化と滅菌、ブランク溶液の調製とろ過及び攪拌/混合プロセスは成功し、そして製剤はバッチ記録の説明により予期のように処理されたことが証明された。評価した後、許容される物理化学的性質と安定性性質は示された。
対応のプロトコルと規範により、納品バッチを分析し、評価し、発表した。これらの評価は、KDR2-2懸濁点眼剤の生産のための製法と製造プロセスが、予め指定された標準内にある完成品を生産したことを証明することを目的とする。結果により、新製品の物理化学的属性は許容され、対応の評価プロトコルにおける所定の仕様に該当することが示された。
重要なバッチのためのバッチ製法(Batch Formula)
表22、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤のバッチ製法、重要なバッチ#FNB190016-002、STH101-20190401及びSTH101-20190402
重要プロセスパラメータとインプロセス制御
表23、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の重要なバッチの重要プロセスパラメータ、重要0.1%w/v、重要なバッチ#FNB190016-002、STH101-20190401及びSTH101-20190402
重要なバッチの試験結果
次の節では製造された重要なバッチの評価を詳細に説明する。
1)物理的特性の研究
試験結果の纏めは下記通りである。
表24、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤のpH、粒度及び浸透圧の物性;バッチ#FNB190016-002、STH101-20190401及びSTH101-20190402
表25、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の含有量、コンテンツ均一性及び不純物の物性;バッチ#FNB190016-002、STH101-20190401及びSTH101-20190402
表26、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤のチオ硫酸ナトリウムの含有量、バッチ#FNB190016-002、STH101-20190401及びSTH101-20190402
2)インプロセス制御
表27、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の完成品試験結果;バッチ#FNB190016-002
表28、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の完成品試験結果;バッチ#0.1%w/vの懸濁点眼剤;バッチ#STH101-20190401
表29、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の完成品試験結果;バッチ#0.1%w/vの懸濁点眼剤;バッチ#STH101-20190402
容器閉鎖システム
0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤は下記の容器閉鎖システムにパッケージされる。
表30、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤のパッケージ構成、バッチ#FNB190016-002、STH101-20190401及びSTH101-20190402
我々の薬物製品をパッケージ化するための提案された容器/シール(closure)は適用されるUSP<661>、<671>要件を満たす。
微生物属性
材料と方法
チオグリコレート液体培地、トリプティックソイマッシュ液体培地、トリプチケースソイ寒天培地、pH7.0無菌塩化ナトリウム-ペプトン緩衝液、1%ポリソルベート80-pH7.0無菌塩化ナトリウム-ペプトン緩衝液、0.9%無菌塩化ナトリウム溶液等。
機器と器具
HTY-601タイプ細菌収集機器、KAPY330タイプ細菌培養インキュベーター、無菌フィルター膜(孔径が0.45μm以下、直径が50mm)、及び膜フィルター、吸引フィルターボトル、生物化学的インキュベーター等。
無菌試験チューブ、無菌目盛りストロー、電子濁度計又はMaier濁度計、無菌ピペット、鋏、接種リング等。
試験溶液の調製
KDR2-2懸濁点眼剤の60個のサンプルを600mLの1%ポリソルベート80-pH7.0無菌塩化ナトリウム-ペプトン緩衝液に押し入れ、完全に溶解して清澄液となるまで振とうする。
測定
KAPY330トリプルコロニーインキュベーター、pH7.0無菌塩化ナトリウム-ペプトン緩衝液を使用して、150~200rpmの速度で膜を吸引し、それからKDR2-2溶液をインキュベーターにポンプしてろ過し、毎回300mLで、2回が必要である。洗浄後、100mLのチオグリコレート液体培地を2つのインキュベーターのそれぞれにポンプした。他のインキュベーターについては、100mLのトリプティックソイマッシュ液体培地をポンプした。100cfu/mL未満の黄色ブドウ球菌を有するチオグリコレート液体培地1mLを陽性対照細菌として添加し、且つpH7.0無菌塩化ナトリウム-ペプトン緩衝液100mLにおける1%ポリソルベート80を添加した。試験サンプルを代わりに、同じ操作を行って、陰性対照とした。チオグリコレート液体培地を30℃~35℃で培養し、且つ膵臓大豆粕液体培地を20℃~25℃で培養した。コレクションカルチャーインキュベーターの培養は、14日以上、日々観察されるべきである。
培養と観察
培養期間にインキュベーターを日々観察して、細菌の成長を記録すべきである。培養検出期間内に清澄である場合、又は濁ったが微生物の成長がないと確認された場合、テストKDR2-2製剤は要件を満たすと判断する。培地が培養期間に濁った場合、14日培養した後に、微生物の成長の有無を外観から判断できない。培地が再び濁った場合、培地を同じ新鮮な培地に転移して3日保持し、又は元の培養溶液を採取し、塗りつけ、染色し、顕微鏡で検査して、細菌が存在するかどうかを判断する。
結果
陽性対照細菌は良好に成長すべきであり、且つ陰性対照には細菌の成長が存在しないべきである。そうでない場合、実験は無効になる。KDR2-2製剤培地が清澄である場合、又は濁ったが細菌の成長がないと確認された場合、テスト製品は要件を満たすと判断する。いかなる培養材料における培地が濁って、細菌の成長が確認された場合、試験結果が無効であること、即ち成長した微生物が試験サンプルに含まれないことが証明できない限り、試験サンプルは規定を満たさない。
適合性
本製品は懸濁点眼剤である。パッケージの適合性研究の結果は表31と表32に示される。
表31、パッケージ材料と製品における関連成分の含有量
表32、パッケージ材料における各元素の含有量の測定
*NDは検出値が0.5μg/L未満であることを示す
パッケージ材料と製品から5種の抗酸化剤(3114、1010、330、1076、168)と2-メルカプトベンゾチアゾール(2-MBT)を検出しなかった。
パッケージ材料における潤滑剤のパルミチン酸メチルとステアリン酸メチルの含有量はそれぞれ40.7μg/gと13.8μg/gであり、製品から潤滑剤のパルミチン酸メチルとステアリン酸メチルを検出しなかった。パッケージ材料における揮発性物質のDBB、DBP及びDBHBAの含有量はそれぞれ0.08μg/g、5.89μg/g及び0.09μg/gであり、製品から揮発性物質のDBB、DBP及びDBHBAを検出しなかった。パッケージ材料における無機元素の含有量は欧州薬局方の要件を満たす。従って、選択された単回用量の点眼瓶と製品は良好な適合性を有し、且つKDR2-2懸濁点眼剤の内包装として用いられ得る。
制御方策
制御方策は入力材料制御、過程制御と監視、単一又は複数のユニット操作に関連する設計スペース、及び一貫した品質を確保するための最終製品仕様の組合せである。該製品について、提案されたパイロットスケール過程の制御方策は下記の表に示される。該表において、制御方策の異なる要素は第3列に示される。重要プロセスパラメータの操作範囲はスケールアップと検証により決められる。仕様とインプロセス制御は提案された商業過程に対する規制上のコミットメントである。
表33、0.1%w/vの一般的なKDR2-2懸濁点眼剤の制御方策
表34、0.1%w/vのKDR2-2懸濁点眼剤の発表仕様
KDR2-2 API微粒子化
KDR2-2 APIの粒度は注射圧力と粉砕圧力により制御される。
バッチシステム滅菌
バッチシステム滅菌の制御方策は滅菌温度と滅菌時間を維持することである。
HPMC E4M調製
HPMC E4M調製の制御方策は、HPMC E4Mを添加する際にWFIの温度を制御することである。
Kolliphor(登録商標)HS 15溶液調製
Kolliphor(登録商標)HS 15溶液調製の制御方策は、Kolliphor(登録商標)HS 15が溶ける際に温度を維持することである。ミセルの形成を避けるために、WFIの温度は制御されるべきである。
API懸濁液滅菌
API懸濁液滅菌の制御方策は、滅菌温度、滅菌時間及び滅菌後の温度を維持することである。
ろ過
ブランク溶液ろ過の時間は加圧ろ過により制御される。
充填
充填時間は充填体積により制御される。
実施例6:亜硫酸ナトリウム又はチオ硫酸ナトリウムを抗酸化剤として使用して、KDR2-2懸濁液の安定性を研究する。
材料
・ HPMC K15M
・ Kolliphor(登録商標)ELP、BASF
・ KDR2-2 API
・ 他の試薬は市販の分析グレードである。
機器
・ レーザー回折粒度分析装置、Mastersizer 3000,Malvern,英国
・ 浸透圧計、Osmomat 030,Gonotec,独国
・ PHモニター、S20P,Mettler Toledo,スイス
・ バランス、BSA124S,Sartorius,独国
・ UPLC,Agilent,USA
実験方法
KDR2-2懸濁液製剤安定性試験
HPMC溶液(8g/900g)を調製する
8gのHPMC E4Mをブルーキャップボトルに添加し、水を900gとなるように添加し、60℃~70℃の水浴で加熱して、溶解に供する。それから室温で清澄液となるまで攪拌して、30℃未満に冷却し、最終製品の前に121℃で30min維持し又はろ過滅菌する必要がある。
HPMC:K15M/E4M
湿潤試薬溶液を調製する
Kolliphor(登録商標)HS 15を40℃~50℃の水浴で液体状態に溶け、均一に攪拌した後に正確に計量し、それから水とリン酸塩緩衝剤、浸透圧調整剤及び抗酸化剤を添加し、0.22μmの膜によりろ過して、滅菌に供する。
湿潤試薬/非イオン性溶解補助剤:Kolliphor ELP/HS15
懸濁液の調製
30mLの水とKDR2-2微粒子化粉末をブルーキャップボトルに添加し、121℃、30minで滅菌に供する。温度を70℃未満に冷却し、それから60gの塩溶液を添加し、材料が完全に溶解するまで攪拌した。加速実験と影響因子実験を実施して、電位、浸透圧、粒度、pH、含有量及び純度を決定する。
結果と検討
亜硫酸ナトリウムを含む懸濁液の安定性
1.1、0日目の試験結果
標準曲線:Y=70925X+466.51、R
2=0.9994、平均標識量パーセンテージ(%)=100.19%、SD=0.69%
1.2、KDR2-2懸濁液の光(5000Lux/90uw/cm
2)での5日目の試験結果
平均標識量パーセンテージ(%)=102.17%、SD=2.13%
1.3、KDR2-2懸濁液の高温での5日目の試験結果
平均標識量パーセンテージ(%)=86.42%、SD=0.50%
2.チオ硫酸ナトリウムを含む懸濁液の安定性
2.1、0日目の試験結果
標準曲線:70925X+466.51、R
2=0.9994、平均標識量パーセンテージ(%)=101.65%、SD=2.38%
2.2、KDR2-2懸濁液の光(5000Lux/90uw/cm
2)での5日目の試験結果
平均標識量パーセンテージ(%)=102.75%、SD=2.23%
2.3、KDR2-2懸濁液の高温での5日目の試験結果
平均標識量パーセンテージ(%)=100.67%、SD=0.69%
2.4、KDR2-2懸濁液の光(5000Lux/90uw/cm
2)での10日目の試験結果
平均標識量パーセンテージ(%)=101.28%、SD=1.48%
2.5、KDR2-2懸濁液の高温での10日目の試験結果
平均標識量パーセンテージ(%)=100.92%、SD=1.42%
3.1 加速試験における3ヶ月内の抗酸化剤無しの懸濁液結果
実施例7:薬物物質の微粒子化
KDR2-2懸濁液製剤の品質標準を満足するために、薬物物質は微粒子化されるべきである。賦形剤の適合性研究の結果に基づいて、ヒプロメロース(HPMC E4M)、ポリオキシル15ヒドロキシステアレート(Kolliphor(登録商標)HS 15)、リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O)、リン酸水素二ナトリウム十二水和物(Na2HPO4・12H2O)、塩化ナトリウム及びチオ硫酸ナトリウムは、製品開発用として選択される。賦形剤グレードとサプライヤーの選択は、今までの製剤経験及び製造に成功に使用された承認製品の賦形剤についての知識に基づく。その後の製剤開発研究において、製剤に使用される賦形剤のレベルを研究した。
重要プロセスパラメータ(CPP)
粒度:原材料の微粒子化
過度の流涙を避けるために、懸濁点眼剤の薬物粒度はレベル<10μmとなるように低減すべきであり、薬物物質の微粒子化プロセスを研究した。一定量のKDR2-2 APIを取って、ジェットミルに供給した。ジェットの微粒子化プロセスパラメータについては、注射圧力が5バールであり、粉砕圧力が3バールであり、微粒子化の媒体が空気である。乾式法(Mastersizer 3000、Malvern)を用いて、粉砕の前と後にKDR2-2 APIの粒度と分布を測定して、APIが粉砕の後に製剤要件を満足するかどうかを決定する。結果は下記通りであって、図4に示される。
API含有量は液体クロマトグラフィー、Diamonsil(登録商標)plus-C18カラム(4.6×150mm、5μm)、移動相:アセトニトリル(0.2‰トリフルオロ酢酸を有する):水(0.2‰トリフルオロ酢酸を有する)、アセトニトリル勾配5%~95%、時間:17min、カラム温度20℃、検出波長254nmにより決定される。結果は下記通りであって、図5A~5Bに示される。
不純物1と不純物2は実施例8のスキーム1に示された中間体Aと中間体Bに対応する。
ヒプロメロース調製プロセス開発:懸濁剤の選別については、適切な医薬用ポリマー賦形剤を懸濁剤として用いる
0.15gのヒプロメロース(HPMC E4M)を正確に計量し、30mLの水を添加し(WFI、60℃~70℃)、それから室温で攪拌して清澄液を取得した。30℃未満に冷却して、次の使用に供する。それから溶液を10mLの有栓シリンダー(stoppered cylinder)に転移し、3回転倒混合した。0h、3h、8h、12h、24hの時刻で観察して撮影した。
湿潤試薬/非イオン性溶解補助剤:Kolliphor ELP/HS15
0.9gのHPMCをブルーキャップボトルに添加し、水を150mLとなるように添加し、60℃~70℃の水浴で加熱して、溶解に供する。4.5gのKolliphor HS15を正確に計量し、30mLの水(WFI、60℃~70℃)を添加し、それから室温で攪拌して清澄液を取得した。30℃未満に冷却して、次の使用に供する。それから溶液を10mLの有栓シリンダーに転移し、3回転倒混合した。0h、3h、12h、24hの時刻で観察して撮影した。
浸透圧調整剤とpH調整剤
リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O):幅広くpH調整剤として用いられ、Merckからの注入グレードを有する製品を選択し、その残留溶媒と微生物の制限は要件を満足すべきである。
リン酸水素二ナトリウム十二水和物(Na2HPO4・12H2O):幅広くpH調整剤として用いられ、Merckからの注入グレードを有する製品を選択し、その残留溶媒と微生物の制限は要件を満足すべきである。
塩化ナトリウム:塩化ナトリウムは幅広く浸透圧調整剤として用いられ、Merckからの注入グレードを有する製品を選択し、その残留溶媒と微生物の制限は要件を満足すべきである。
滅菌プロセス
A、KDR2-2薬物物質を微粒子化し、茶色のバイアルに添加して密封し、それから121℃で蒸気滅菌により30分滅菌した。それと同時に、処方に従って分散媒体溶液(賦形剤溶液)を調製し、賦形剤溶液は0.2μmポリエーテルスルホン(PES)ミクロポアフィルターによりろ過され、そして滅菌が完成した後、無菌条件でKDR2-2薬物物質と分散媒体溶液(賦形剤溶液)を混合した。
B、KDR2-2薬物物質を微粒子化し、HS 15以外のすべての賦形剤物質を茶色のバイアルに添加して(総質量溶液が50gである)密封し、それから121℃で蒸気滅菌により30分滅菌し、0.2μmポリエーテルスルホンによりろ過されたHS 15を添加した。
C、KDR2-2薬物物質を微粒子化し、処方に従ってHS 15を調製し(水に溶解し、総質量が50gである)、それらをビーカーに添加した。残りの処方成分を攪拌により添加して密封した後、121℃で蒸気滅菌により20分滅菌した。
生産プロセス1の説明:
1、HPMCを60℃~70℃の水(WFI)1Lに添加して膨張し、それから室温で清澄液となるまで攪拌し、更に2LのWFIを添加する。
2、HPMCを121℃で蒸気滅菌により30分滅菌する。攪拌しながら室温に冷却し、溶液Aと記す。
3、0.15gのKolliphor(登録商標)HS 15を正確に計量し、WFIを添加し、それから室温で攪拌して清澄液を取得し、溶液Bと記す。
4、処方に従ってNaH2PO4・2H2O、Na2HPO4・12H2O、塩化ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムを正確に計量し、1LのWFIを添加し、それから室温で攪拌して清澄液を取得し、溶液Cと記す。
5、溶液Bと溶液Cを混合し、0.2μmポリエーテルスルホン(PES)ミクロポアフィルターによりろ過し、溶液Dと記す。
6、KDR2-2を正確に計量し、1LのWFIを添加し、121℃で蒸気滅菌により30分滅菌し、API溶液Eと記す。
7、溶液Dを溶液Eに添加し、清澄液となるまで攪拌し、溶液Aを添加し、それから10LとなるようにWFIを添加する。
8、サンプリングして、pH、浸透圧、粒度及び分布、微生物制限、薬物含有量、沈降比、粘度等を検出する。
9、充填機を使用して充填する。充填体積は0.4mL/ボトル。
生産プロセス2の説明:
1、HPMCを60℃~70℃の水(WFI)1Lに添加して膨張し、それから室温で清澄液となるまで攪拌し、更に2LのWFIを添加し、溶液Aと記す。
2、処方の要件に従ってKolliphor(登録商標)HS 15を正確に計量し、2LのWFIを添加し、それから室温で攪拌して清澄液を取得し、溶液Bと記す。
3、処方に従ってNaH2PO4・2H2O、Na2HPO4・12H2O、塩化ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムを正確に計量し、1LのWFIを添加し、それから室温で攪拌して清澄液を取得し、溶液Cと記す。
4、溶液A、溶液B及び溶液Cを混合し、0.2μmポリエーテルスルホン(PES)ミクロポアフィルターによりろ過し、溶液Dと記す。
5、KDR2-2を正確に計量し、1LのWFIを添加し、121℃で蒸気滅菌により30分滅菌し、API溶液Eと記す。
6、溶液Dを溶液Eに添加し、清澄液となるまで攪拌し、溶液Aを添加し、それから10LとなるようにWFIを添加する。
7、サンプリングして、pH、浸透圧、粒度及び分布、微生物制限、薬物含有量、沈降比、粘度等を検出する。
8、充填機を使用して充填する。充填体積は0.4mL/ボトル。
生産プロセス3の説明:ミセルの調製
1、HPMCを60℃~70℃の水(WFI)1Lに添加して膨張し、それから室温で清澄液となるまで攪拌し、更に2LのWFIを添加し、溶液Aと記す。
2、処方の要件に従ってKolliphor(登録商標)HS 15を正確に計量し、2LのWFIを添加し、それから室温で攪拌して清澄液を取得し、溶液Bと記す。
3、処方に従ってNaH2PO4・2H2O、Na2HPO4・12H2O、塩化ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムを正確に計量し、1LのWFIを添加し、それから室温で攪拌して清澄液を取得し、溶液Cと記す。
4、溶液A、溶液B及び溶液Cを混合し、0.2μmポリエーテルスルホン(PES)ミクロポアフィルターによりろ過し、溶液Dと記す。
5、KDR2-2を正確に計量し、1LのWFIを添加し、121℃で蒸気滅菌により30分滅菌し、API溶液Eと記す。
6、溶液Dを溶液Eに添加し、清澄液となるまで攪拌し、溶液Aを添加し、それから10LとなるようにWFIを添加する。
7、サンプリングして、pH、浸透圧、粒度及び分布、微生物制限、薬物含有量、沈降比、粘度等を検出する。
8、充填機を使用して充填する。充填体積は0.4mL/ボトル。
KDR2-2懸濁液製剤の定性的及び定量的製剤の組成
実施例8:製剤の安定性研究
図6A~6E及び図7におけるクロマトグラムから分かるように、KDR2-2製剤は40℃で不安定である。最初に、主なクロマトグラムは小さい分解ピークを有するが、KDR2-2含有量は1ヶ月目以降に99.7%から約97%に変化し、2ヶ月目以降に93%又は94%に変化した。40℃で3ヶ月目の時点で、KDR2-2純度(%)の平均値は97.93%であり、これはKDR2-2の製剤が2%に近い分解を有することを示す。
ハイスループット分析により、KDR2-2製剤(溶液又は懸濁液)は40℃で不安定であることが確認された。分解産物はスキーム1に示された中間体A(不純物1)と中間体B(不純物2)である。
点眼剤調製要件又は製剤品質要件に基づいて、眼部の正常機能は約200mOsmol/kg~約500mOsmol/kgの浸透圧値に耐えることができる(約300mOsmol/kgは最適値とされる)。溶血試験について、300μlのRD171207製剤に300μLの1*PBSを添加し、総体積が600μLであり、浸透値が350mOsmol/kgであり、pH値が7.65であり、そして400μLのRD171207製剤に200μLのddH2Oを添加し、浸透値が560mOsmol/kg、pH値が7.77である。
RBC細胞溶血試験から分かるように、RD171207製剤と比べて、水又はPBSによる希釈は浸透値を低減することができ、赤血球溶血の減少を引き起こした(図8)。
本明細書は本開示の好ましい実施形態を提示して説明したが、当業者にとって明らかなことに、このような実施形態は実例の形態だけで提供された。本開示から逸脱しない限り、当業者は多くの変化、変更及び置換を想到する。理解されるように、本開示を実施する際に、本明細書に記載の本開示の実施形態の複数の代替案を採用できる。添付の請求項は本開示の範囲を定義し、それによりこれらの請求項の範囲内の方法、構成及び同等物をカバーすることを意図する。