JP7603440B2 - 固体撮像素子および撮像装置 - Google Patents
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Description
このような4トランジスタ型の単位画素102´´の回路図および駆動波形を、図13および図14を用い、従来技術1(図13、14には、単に従来技術として示す)として説明する。
n型光電変換部1219の暗電流が蓄積される時間は、図14に示すように1撮像フレーム間隔であり、フレーム周波数が60Hzでは16.667ミリ秒となるので、n型光電変換部1219の暗電流値が10電子/秒/画素であるとすると、1フレーム当たりの暗電流値は約0.167電子/フレーム/画素であり負の暗電流値となる。また、n型浮遊拡散容量1213の暗電流が蓄積される時間は1水平走査期間(X方向に7680画素でY方向に4320画素、フレーム周波数が60Hzの場合は3.7マイクロ秒)より短いので、n型浮遊拡散容量1213の暗電流値が510電子/秒/画素であるとすると、1フレーム当たりの暗電流値は約0.002電子/フレーム/画素以下であり、負の暗電流値となる(下記非特許文献2を参照)。
図2には、光電変換膜211とn型浮遊拡散容量213が示されているが、これら光電変換膜211とn型浮遊拡散容量213が、光電変換膜積層型3トランジスタ型のものにおいて、暗電流を発生する部位となっている。
光電変換膜211の暗電流が蓄積される時間は、図3に示すように1撮像フレーム間隔であり、フレーム周波数が60Hzでは16.667ミリ秒となるので、暗電流値が100pA/cm2(下記非特許文献4を参照)で画素サイズが2.8×2.8μm2であるとすると、1フレーム当たりの暗電流値は約0.8電子/フレーム/画素である。また、n型浮遊拡散容量213の暗電流が蓄積される時間は4トランジスタ型とは異なり1撮像フレーム間隔であるので、n型浮遊拡散容量213の暗電流値が510電子/秒/画素であるとすると、1撮像フレーム当たりの暗電流値は約8.5電子/フレーム/画素である(下記非特許文献2を参照)。
画素回路上に配設された、積層体からなる光電変換膜、またはフォトダイオードからなる光電変換部のいずれかの光電変換手段を単位画素毎に1つずつ配設してなるCMOS型の固体撮像素子であって、
該画素回路は、基板上にトランジスタ部を配するように構成されるか、基板上にウエルを配し、該ウエル内にトランジスタ部を配するように構成され、
光電変換により発生した電子正孔対のうちいずれか一方を前記光電変換手段のキャリアとして用いるように構成され、
前記光電変換手段の暗電流はキャリアが正孔または電子のいずれか一方とされ、かつリセットトランジスタのソースから構成される浮遊拡散容量の暗電流はキャリアが正孔または電子のいずれか他方とされ、
前記光電変換手段からの暗電流が、他の光電変換手段からの暗電流と合流することなく、前記浮遊拡散容量において発生した暗電流と合流するように構成され、
前記光電変換手段の暗電流と前記浮遊拡散容量の暗電流が合流するノードにおける該暗電流の合計値が、前記光電変換手段の暗電流値および前記浮遊拡散容量の暗電流値の各々の絶対値よりも小さい所望の絶対値となるように設定されていることを特徴とするものである。
該光電変換膜は、光電変換処理を行う光電変換層を含み、最上層に膜電極を積層するように構成され、
該膜電極には画素電極のリセット電圧に対して所定の膜電圧が印加され、
前記ノードにおける前記暗電流の合計値が所望の絶対値となるように、前記膜電圧が設定されたものとすることができる。
前記ノードにおける暗電流の合計値が、前記膜電圧が低電圧で負の値となり、該膜電圧が高電圧で正の値となるような状態に構成され、前記ノードにおける前記暗電流の合計値が前記所望の絶対値となるように該膜電圧が設定されたものとすることができる。
前記ノードにおける前記暗電流の合計値が所望の絶対値となるように、前記光電変換部の面積と前記浮遊拡散容量の面積が設定されたものとすることができる。
前記ノードにおける暗電流の合計が、前記所望の絶対値となるように、前記光電変換部の面積と前記浮遊拡散容量の面積が設定されたものとすることができる。
また、本発明に係る撮像装置は、上述したいずれかに記載の固体撮像素子を備え、この固体撮像素子により得られた画像情報を出力する手段を備えたことを特徴とするものである。
すなわち、互いに独立の要因で発生する2つの暗電流のキャリアを、一方を正孔、他方を電子とし、各暗電流値を変動させ得る所定の要素を所定の値に設定することで、2つの暗電流を正負で互いに打ち消しあうようにして、暗電流の合計値の絶対値が小さくなるような構成とされている。
なお、この暗電流の合計値の絶対値は0とすることが望ましいが、光電変換手段と浮遊拡散容量の各暗電流の絶対値よりも小さい絶対値とし得る構成とされていれば、従来技術と比べて画素出力信号値の誤差を軽減し得る固体撮像素子および撮像装置を得ることができる。
なお、以下の記載においては、まず光電変換膜を用いた第1実施形態について詳しく説明し、その後p型フォトダイオードを用いた第2実施形態について説明する。
また、上記いずれの実施形態においても、光電変換手段の暗電流はキャリアを正孔とし、浮遊拡散容量の暗電流はキャリアを電子とした例を示しているが、本発明の固体撮像素子としては、光電変換手段の暗電流のキャリアを電子とし、浮遊拡散容量(p型)の暗電流のキャリアを正孔とすることも可能である。
ここで、以下に記載される技術用語について、簡単に説明しておく。すなわち、n型光電変換部とはn型不純物濃度が低いn-型のことを称し、n型浮遊拡散容量とはn型不純物濃度が高いn+型のことを称し、光電変換膜とはp型不純物濃度が低いp-型またはi型のことを称し、p型浮遊拡散容量とはp型不純物濃度が高いp+型のことを称する。
図1は、本実施形態(後述する第2実施形態も同様)の固体撮像素子の前提となる単位画素の画素アレイを示すものであり、具体的にはCMOS型固体撮像素子100のシステム構成図である。CMOS型固体撮像素子100は、光電変換素子を含む単位画素102がアレイ状に2次元配列され、画素駆動配線103、垂直信号線104と接続している画素アレイ101を有するとともに、周辺回路として、列並列信号処理回路105、出力回路106、制御回路(タイミング制御回路107、リセット信号制御回路111)、水平走査回路108、垂直走査回路109およびマルチプレクサ回路110から構成されている。なお、列並列信号処理回路105は、アナログデジタル変換回路(ADC)を含む構成となっている。
なお、図2はnMOS3トランジスタ型の単位画素102の画素回路を示すものであるが、付加的な機能としてフィードバックリセット機能を備えた回路構成としてもよい。
また、これらのラベルの後の(1)、(2)、(n)等の符号は、図1における画素アレイ101の何行目の単位画素であるのかを表している。また、アナログデジタル変換回路(ADC)のサンプリングタイミングのタイムチャートを示すものである。
(c)のタイミングでは、リセットトランジスタ(RT)214がオンになり、n型浮遊拡散容量(FD)213がリセットトランジスタ電源(RTVDD)223の電圧値にリセットされる。
(d)のタイミングでは、リセットトランジスタ(RT)214がオフになる。また、n型浮遊拡散容量(FD)213に混入したリセットノイズが読み出されて、アナログデジタル変換回路(ADC)においてアナログ値からデジタル値へ変換される。
また、画素回路30は、p型基板1上にn型MOSトランジスタ部を形成することで構成される。なお、画素電極3はn型浮遊拡散容量13と電気的に接続されている。また、p型基板1と画素電極3の間には絶縁層9が設けられている。
図6のバンド図は画素内部の状態を示す相対的な電位図であり、正孔注入阻止層4、光電変換層(兼電荷増倍層)5、電子注入阻止層7、およびn型浮遊拡散容量13とp型基板1(シリコン半導体材料)に対しては、伝導帯下端と価電子帯上端が表されている。
また、画素電極3とn型浮遊拡散容量13間の電位は2.3Vであり、n型浮遊拡散容量13をリセットした状態におけるリセット電圧である。膜電極(ITO層)6の電位は15.3Vであり、画素電極3のリセット電圧を基準として+13.0Vが印加されており、膜内の走行キャリアは正孔となっている。
本実施形態においては、上述したように、光電変換膜20の膜電極6には前記画素電極のリセット電圧に対して所定の膜電圧が印加され、p型の光電変換層(兼電荷増倍層)5の暗電流とn型浮遊拡散容量13の暗電流が合流するノード(n型浮遊拡散容量13)における暗電流の合計値は、膜電圧を調整することで所望の絶対値に設定するように構成されている。
すなわち、光電変換層(兼電荷増倍層)5の暗電流値は、キャリアが正孔なので正の値となり、膜電圧を高くするにつれて大きくなる。一方、n型浮遊拡散容量13の暗電流値は、キャリアが電子なので負の値であり、膜電圧に依存せず一定の値になる。そのため、光電変換層(兼電荷増倍層)5とn型浮遊拡散容量13を接続するノードにおける暗電流の合計値は、膜電圧が低電圧で負の値とされ、膜電圧が高電圧で正の値とするように構成することができる。
本実施形態の固体撮像素子はこのような構成を有しているので、所定の膜電圧に調整することにより、正の暗電流値と負の暗電流値を相殺させて、上記ノードにおける暗電流の合計値をゼロに近い値、望ましくはゼロに設定することが可能となる。
なお、図7に示す例においては、膜電圧が3(arb.unit)に設定された際に、暗電流を略ゼロに設定することができる。
n型浮遊拡散容量13の暗電流Jnの導出については、第2実施形態において記述したことと同様であるので、煩を避けるため重複した説明は省略する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、この第2実施形態は、第2実施形態特有の構成および作用効果を有するほか、上記第1実施形態と類似の構成、作用効果をも有しているので、本来は、第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と共通する部分については省略することも可能であるが、以下の記載においては、発明の理解を容易、かつ円滑にするため、上記第1実施形態と重複する部分についても敢えて省略しないで説明する場合がある。
(b)のタイミングでは、選択トランジスタ(SL)516がオンになり当該画素が選択され、n型浮遊拡散容量(FD)513の電位変動が読み出されて、アナログデジタル変換回路(ADC)においてアナログ値からデジタル値へ変換される。
(c)のタイミングでは、リセットトランジスタ(RT)514がオンになり、n型浮遊拡散容量(FD)513がリセットトランジスタ電源(RTVDD)523の電圧値にリセットされる。
(d)のタイミングでは、リセットトランジスタ(RT)514がオフになる。また、n型浮遊拡散容量(FD)513に混入したリセットノイズが読み出されて、アナログデジタル変換回路(ADC)においてアナログ値からデジタル値へ変換される。
また、画素回路330は、p型基板301上にn型MOSトランジスタ部を形成することで構成される。p型基板301と画素電極303の間には絶縁層309が設けられている。
本実施形態においては、上述したように、フォトダイオードからなるp型光電変換部312の暗電流とn型浮遊拡散容量313の暗電流が合流するノード(n型浮遊拡散容量313)における暗電流の合計値は、p型光電変換部312の面積とn型浮遊拡散容量313の面積を調整することで所望の絶対値に設定し得るように構成されている。
図11は、p型光電変換部312の面積と暗電流、n型浮遊拡散容量313の面積と暗電流、およびノードの暗電流の合計との関係を示す表である。
まず、画素Aでは、p型光電変換部312の面積が10.4244μm2、n型浮遊拡散容量313の面積が0.2584μm2と設定されており、このときの暗電流の合計値(正孔)は5.4 h/fとなった。
一方、画素Bでは、p型光電変換部312の面積が10.4244μm2、n型浮遊拡散容量313の面積が0.7342μm2と設定されており、このときの暗電流の合計値(正孔)は3.2 h/fとなった。
また、図12の下段には、本実施形態において、暗電流の合計値をゼロに設定し得る、p型光電変換部312とn型浮遊拡散容量313の面積の例を示している。
本発明に係る固体撮像素子および撮像装置としては、上述した第1および第2の実施形態の他、種々の形態を採用することが可能である。
すなわち、本発明に係る固体撮像素子および撮像装置においては、光電変換膜や光電変換部からなる光電変換手段で発生したキャリアは電子正孔対のうち電子であっても正孔であってもよく、また、光電変換手段の暗電流はキャリアが正孔または電子のいずれか一方とされた場合は、浮遊拡散容量の暗電流はキャリアが正孔または電子のいずれか他方とされる必要がある。換言すれば、光電変換手段の暗電流のキャリアを正孔とした場合は、浮遊拡散容量の暗電流のキャリアは電子となる。逆に、光電変換手段の暗電流のキャリアを電子とした場合は、浮遊拡散容量の暗電流のキャリアは正孔となる。
例えば、図5における上記第1実施形態のもの、および図10における上記第2実施形態のものにおいては、画素回路は、p型基板にn型MOSトランジスタを形成することにより構成されているが、これに替えて、画素回路はp型基板にp型ウエルを形成し、p型ウエル内にn型MOSトランジスタを形成することにより構成してもよいし、n型基板にp型ウエルを形成し、p型ウエル内にn型MOSトランジスタを形成することにより構成してもよい。
また、上記第1実施形態および第2実施形態の固体撮像素子の光電変換膜は、電荷増倍の機能を有していてもよい。また、特定の波長の光を吸収することにより、波長選択性の機能を有していてもよい。
また、インジウムリンに替えて、ゲルマニウム、インジウムガリウムヒ素リン(リン対ヒ素の組成がX:1-Xにおいて、Xが0.7以上)を用いることが可能である。
3、303 画素電極
4 正孔注入阻止層
5 光電変換層
6 膜電極
7 電子注入阻止層
9、309 絶縁層
13、213、313、513、1213 n型浮遊拡散容量(FD)
20、211 光電変換膜(PL)
30、330 画素回路
100 CMOS型固体撮像素子
101 画素アレイ
102、102´、102´´ 単位画素
103、103´、103´´ 画素駆動配線
104、104´、104´´ 垂直信号線
105 列並列信号処理回路
106 出力回路
107 タイミング制御回路
108 水平走査回路
109 垂直走査回路
110 マルチプレクサ回路
111 リセット信号制御回路
312、512 p型光電変換部(p-PD)
214、514、1214 リセットトランジスタ(RT)
215、515、1215 ソースフォロアアンプトランジスタ(SF)
216、516、1216 選択トランジスタ(SL)
217、517、1217 画素出力(OUT)
1218 転送トランジスタ(TX)
1219 n型光電変換部(n-PD)
222、522、1222 ソースフォロアアンプトランジスタ電源(SFVDD)
223、523、1223 リセットトランジスタ電源(RTVDD)
324、524 n型ウエル(NWELL)
227 ビア(VIA)
315 遮光マスク
316 保護膜
ADC アナログデジタル変換回路
Claims (7)
- 画素回路上に配設された、積層体からなる光電変換膜、またはフォトダイオードからなる光電変換部のいずれかの光電変換手段を単位画素毎に1つずつ配設してなるCMOS型の固体撮像素子であって、
該画素回路は、基板上にトランジスタ部を配するように構成されるか、基板上にウエルを配し、該ウエル内にトランジスタ部を配するように構成され、
光電変換により発生した電子正孔対のうちいずれか一方を前記光電変換手段のキャリアとして用いるように構成され、
前記光電変換手段の暗電流はキャリアが正孔または電子のいずれか一方とされ、かつリセットトランジスタのソースから構成される浮遊拡散容量の暗電流はキャリアが正孔または電子のいずれか他方とされ、
前記光電変換手段からの暗電流が、他の光電変換手段からの暗電流と合流することなく、前記浮遊拡散容量において発生した暗電流と合流するように構成され、
前記光電変換手段の暗電流と前記浮遊拡散容量の暗電流が合流するノードにおける該暗電流の合計値が、前記光電変換手段の暗電流値および前記浮遊拡散容量の暗電流値の各々の絶対値よりも小さい所望の絶対値となるように設定されていることを特徴とする固体撮像素子。 - 前記光電変換手段が、前記画素回路上に配設した、積層体からなる光電変換膜とされ、
該光電変換膜は、光電変換処理を行う光電変換層を含み、最上層に膜電極を積層するように構成され、
該膜電極には画素電極のリセット電圧に対して所定の膜電圧が印加され、
前記ノードにおける前記暗電流の合計値が所望の絶対値となるように、前記膜電圧が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。 - 前記光電変換膜の暗電流はキャリアが正孔とされるとともに、その暗電流の絶対値の大きさは前記膜電圧が低いときに小さく、該膜電圧が高いときに大きくなり、一方、前記浮遊拡散容量はn型で暗電流のキャリアは電子とされるとともに、その暗電流の大きさは前記膜電圧の高さに拘わらず一定とされ、
前記ノードにおける暗電流の合計値が、前記膜電圧が低電圧で負の値となり、該膜電圧が高電圧で正の値となるような状態に構成され、前記ノードにおける前記暗電流の合計値が前記所望の絶対値となるように該膜電圧が設定されていることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像素子。 - 前記光電変換手段が、フォトダイオードからなる光電変換部とされ、
前記ノードにおける前記暗電流の合計値が所望の絶対値となるように、前記光電変換部の面積と前記浮遊拡散容量の面積が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。 - 前記光電変換部はp型で暗電流のキャリアが正孔とされるとともに、前記光電変換部の面積が大きいほど、正の暗電流の絶対値が大きくなり、一方、前記浮遊拡散容量はn型で暗電流のキャリアは電子とされるとともに、前記浮遊拡散容量の面積が大きいほど、負の暗電流の絶対値が大きくなり、
前記ノードにおける暗電流の合計が、前記所望の絶対値となるように、前記光電変換部の面積と前記浮遊拡散容量の面積が設定されていることを特徴とする請求項4に記載の固体撮像素子。 - 前記所望の絶対値が0であることを特徴とする請求項1~5のうちいずれか1項に記載の固体撮像素子。
- 請求項1~6のうちいずれか1項に記載の固体撮像素子を備え、この固体撮像素子により得られた画像情報を出力する手段を備えたことを特徴とする撮像装置。
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