[5G NRシステムのアーキテクチャおよびプロトコルスタック]
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、最大100GHzの周波数で動作する新しい無線アクセス技術(NR)の開発を含む第5世代セルラー技術(単に5Gと呼ばれる)の次のリリースに取り組んでいる。5G標準の最初のバージョンは、2017年の終わりに完了し、これにより、5G NR標準に準拠したスマートフォンの試験および商用展開に進むことができる。
特に、全体的なシステムアーキテクチャは、gNBを備えるNG-RAN(次世代-無線アクセスネットワーク:Next Generation - Radio Access Network)を想定しており、これらのgNBは、UEに向かうNG無線アクセスユーザプレーン(SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY)プロトコルおよび制御プレーン(RRC)プロトコルを終端させる。
gNBは、Xnインタフェースによって互いに相互接続されている。さらにgNBは、次世代(NG)インタフェースによってNGC(次世代コア:Next Generation Core)に接続され、より具体的には、NG-CインタフェースによってAMF(アクセスおよびモビリティ管理機能:Access and Mobility Management Function)(例:AMFを実行する特定のコアエンティティ)に接続され、NG-UインタフェースによってUPF(ユーザプレーン機能:User Plane Function)(例:UPFを実行する特定のコアエンティティ)に接続される。
図1は、NG-RANのアーキテクチャを示している(例えば3GPP TS 38.300 v15.6.0の4節を参照)。
様々な異なる配置シナリオをサポートすることができる(例えば3GPP TR 38.801 v14.0.0を参照)。この文献には、例えば、非中央集中型の配置シナリオが提示されており(例えば3GPP TR 38.801 v14.0.0の5.2節を参照、中央集中型は5.4節に記載されている)、このシナリオでは、5G NRをサポートする基地局を配置することができる。
図2は、例示的な非中央集中型の配置シナリオを示しており(3GPP TR 38.801 v14.0.0の例えば図5.2.-1を参照)、LTE eNBおよびユーザ機器(UE)をさらに示しており、ユーザ機器(UE)は、gNBおよびLTE eNBの両方に接続されている。NR 5Gの新しいeNBは、例示的にgNBと呼ぶことができる。eLTE eNBは、eNBの進化型であり、EPC(進化型パケットコア(Evolved Packet Core))およびNGC(次世代コア)への接続性をサポートする。
NRにおけるユーザプレーンプロトコルスタック(例えば3GPP TS 38.300 v15.6.0の4.4.1節を参照)は、PDCP(パケットデータコンバージェンスプロトコル:Packet Data Convergence Protocol、3GPP TS 38.300 v15.6.0の6.4節を参照)サブレイヤ、RLC(無線リンク制御:Radio Link Control、3GPP TS 38.300 v15.6.0の6.3節を参照)サブレイヤ、およびMAC(媒体アクセス制御:Medium Access Control、3GPP TS 38.300 v15.6.0の6.2節を参照)サブレイヤを含み、これらのサブレイヤは、ネットワーク側ではgNBにおいて終端する。これに加えて、PDCPの上に、アクセス層(AS)の新しいサブレイヤ(SDAP:サービスデータアダプテーションプロトコル:Service Data Adaptation Protocol)が導入される(例えば3GPP TS 38.300 v15.6.0の6.5節を参照)。
NRにおいても制御プレーンプロトコルスタックが定義されている(例えば3GPP TS 38.300 v15.6.0の4.4.2節を参照)。レイヤ2の機能の概要は、3GPP TS 38.300 v15.6.0の6節に記載されている。PDCPサブレイヤ、RLCサブレイヤ、およびMACサブレイヤの機能は、それぞれ3GPP TS 38.300 v15.6.0の6.4節、6.3節、および6.2節に記載されている。RRCレイヤの機能は、3GPP TS 38.300 v15.6.0の7節に記載されている。
媒体アクセス制御層(MAC)は、例えば、論理チャネルの多重化と、スケジューリングおよびスケジューリング関連機能(様々なヌメロロジーの処理を含む)を扱う。
物理層(PHY)は、例えば、符号化、PHY HARQ処理、変調、マルチアンテナ処理、適切な物理時間-周波数リソースへの信号のマッピングの責務を担う。さらに物理層(PHY)は、物理チャネルへのトランスポートチャネルのマッピングを処理する。物理層(PHY)は、トランスポートチャネルの形でMAC層にサービスを提供する。
トランスポートチャネルの送信には、時間周波数リソースのセットに対応する物理チャネルが使用される。各トランスポートチャネルが、対応する物理チャネルにマッピングされる。1つの物理チャネルは、ランダムアクセスに使用されるPRACH(物理ランダムアクセスチャネル)である。
NRのユースケース/配置シナリオには、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼・低遅延通信(URLLC)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)が含まれ、これらのサービスは、データレート、レイテンシ、およびカバレッジに関して多様な要件を有する。例えばeMBBは、IMT-Advancedによって提供される3倍のオーダーのピークデータレート(ダウンリンクが20Gbps、アップリンクが10Gbps)およびユーザ体感データレートをサポートすることが期待される。これに対してURLLCの場合、より厳しい要件として、極めて低いレイテンシ(ユーザプレーンのレイテンシはアップリンクおよびダウンリンクそれぞれで0.5ms)および高い信頼性(1ms内で1~10-5)が課せられる。さらにmMTCでは、高い接続密度(都市環境では1km2あたり1,000,000個のデバイス)、過酷な環境における広いカバレッジ、デバイスコストを下げるための極めて長寿命のバッテリ(15年)が好ましくは要求されうる。
したがって、あるユースケースに適したOFDMヌメロロジー(例:サブキャリア間隔、OFDMシンボル持続時間、サイクリックプレフィックス(CP)持続時間、スケジューリング間隔あたりのシンボル数)が、別のユースケースではうまく機能しないことがある。
例えば、低レイテンシのサービスでは、mMTCサービスよりも短いシンボル持続時間(したがってより大きいサブキャリア間隔)、および/または、スケジューリング間隔(TTIとも称される)あたりの少ないシンボル、が好ましくは要求されうる。さらには、チャネルの遅延スプレッドが大きい配置シナリオでは、遅延スプレッドが短いシナリオよりも長いサイクリックプレフィックス(CP)持続時間が好ましくは要求されうる。同程度のサイクリックプレフィックス(CP)オーバーヘッドを維持するため、遅延スプレッドに応じてサブキャリア間隔を最適化するべきである。NRでは、サブキャリア間隔の2つ以上の値がサポートされうる。したがって現在のところ、15kHz、30kHz、60kHz、...のサブキャリア間隔が検討されている。シンボル持続時間Tuとサブキャリア間隔Δfは、式Δf=1/Tuにより、直接関係している。LTEシステムの場合と同様に、1個のOFDM/SC-FDMAシンボルの長さに対する1つのサブキャリアから構成される最小リソース単位を表すのに、用語「リソースエレメント」を使用することができる。
新しい無線システム5G NRでは、各ヌメロロジーおよびキャリアごとに、アップリンクおよびダウンリンクそれぞれにおいて、サブキャリアとOFDMシンボルのリソースグリッドが定義される。リソースグリッド内の各要素は、リソースエレメントと呼ばれ、周波数領域における周波数インデックスと時間領域におけるシンボル位置とに基づいて識別される(3GPP TS 38.211 v15.6.0を参照)。
[NG-RANと5GCの間の5G NR機能の分割]
図3は、NG-RANと5GCとの間での機能の分割を示している。NG-RANの論理ノードは、gNBまたはng-eNBである。5GCの論理ノードは、AMF、UPF、およびSMFである。
gNBおよびng-eNBは、特に次の主要機能を処理する。
- 無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、無線アドミッション制御(Radio Admission Control)、接続モビリティ制御(Connection Mobility Control)、アップリンクおよびダウンリンクの両方向におけるUEへの動的なリソース割当て(スケジューリング)など、無線リソース管理(Radio Resource Management)の機能
- IPヘッダ圧縮、暗号化、およびデータの整合性保護
- UEによって提供される情報からAMFへのルーティングを決定できないときのUEのアタッチ時のAMFの選択
- UPFへのユーザプレーンデータのルーティング
- AMFへの制御プレーン情報のルーティング
- 接続の確立および解放
- ページングメッセージのスケジューリングおよび送信
- (AMFまたはOAMから送信される)システムブロードキャスト情報のスケジューリングおよび送信
- モビリティおよびスケジューリングのための測定および測定報告の設定
- アップリンクにおけるトランスポートレベルのパケットマーキング
- セッション管理
- ネットワークスライシングのサポート
- QoSフロー管理およびデータ無線ベアラへのマッピング
- RRC_INACTIVE状態のUEのサポート
- NASメッセージの配信機能
- 無線アクセスネットワークシェアリング
- デュアルコネクティビティ
- NRとE-UTRA間の緊密なインターワーキング
アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)は、次の主要機能を処理する。
- 非アクセス層(NAS:Non-Access Stratum)シグナリングの終端
- NASシグナリングのセキュリティ
- アクセス層(AS:Access Stratum)のセキュリティ制御
- 3GPPアクセスネットワーク間のモビリティのためのコアネットワーク(CN:Core Network)ノード間シグナリング
- アイドルモードUEの到達可能性(ページング再送の制御および実行を含む)
- レジストレーションエリア(Registration Area)管理
- システム内モビリティおよびシステム間モビリティのサポート
- アクセス認証
- ローミング権のチェックを含むアクセス認証
- モビリティ管理制御(サブスクリプションおよびポリシー)
- ネットワークスライシングのサポート
- セッション管理機能(SMF:Session Management Function)の選択
さらに、ユーザプレーン機能(UPF:User Plane Function)は、次の主要機能を処理する。
- RAT内/RAT間モビリティのためのアンカーポイント(適用可能時)
- データネットワークとの相互接続の外部PDUセッションポイント
- パケットのルーティングおよび転送
- パケット検査およびポリシールール施行のユーザプレーン部分
- トラフィック使用報告
- データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートするためのアップリンク分類器
- マルチホームPDUセッションをサポートするためのブランチングポイント
- ユーザプレーンのQoS処理(例:パケットフィルタリング、ゲーティング、UL/DLレート強制)
- アップリンクトラフィックの検証(SDFからQoSフローへのマッピング)
- ダウンリンクパケットバッファリングおよびダウンリンクデータ通知トリガリング
最後に、セッション管理機能(SMF)は、次の主要機能を処理する。
- セッション管理
- UE IPアドレスの割当ておよび管理
- UP機能の選択および制御
- トラフィックを正しい宛先にルーティングするためのユーザプレーン機能(UPF)におけるトラフィックステアリングの設定
- ポリシー施行およびQoSの制御部分
- ダウンリンクデータ通知
[RRC接続の確立および再設定手順]
図4は、UEがRRC_IDLEからRRC_CONNECTEDに移行するときの、NAS部分における、UE、gNB、AMF(5GCエンティティ)の間のインタラクションを示している(3GPP TS 38.300 v15.6.0を参照)。
RRCは、UEおよびgNBの設定に使用される上位層シグナリング(プロトコル)である。特に、この移行では、AMFがUEコンテキストデータ(例:PDUセッションコンテキスト、セキュリティキー、UE無線能力、UEセキュリティ能力などを含む)を準備し、それを初期コンテキストセットアップ要求(INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST)によってgNBに送る。次にgNBが、UEとのASセキュリティをアクティブにし、これはgNBがSecurityModeCommandメッセージをUEに送信し、UEがSecurityModeCompleteメッセージでgNBに応答することによって実行される。
その後gNBは、シグナリング無線ベアラ2(SRB2)およびデータ無線ベアラ(DRB)を確立するために再設定を実行し、これは、gNBがRRCReconfigurationメッセージをUEに送信し、これに応答してUEからのRRCReconfigurationCompleteをgNBが受信することによる。シグナリングのみの接続の場合、SRB2およびDRBが確立されないため、RRCReconfigurationに関連するこれらのステップはスキップされる。最後にgNBは、確立手順が完了したことを、初期コンテキストセットアップ応答(INITIAL CONTEXT SETUP RESPONSE)によってAMFに通知する。
したがって本開示では、第5世代コア(5GC)のエンティティ(例えばAMF、SMFなど)が提供され、このエンティティは、gNodeBとユーザ機器(UE)との間にシグナリング無線ベアラが確立されるように、動作時にgNodeBとの次世代(NG)接続を確立する制御回路と、動作時にそのNG接続を介して初期コンテキストセットアップメッセージをgNodeBに送信する送信機とを備えている。特に、gNodeBは、リソース割当て設定情報要素を含む無線リソース制御(RRC)シグナリングをシグナリング無線ベアラを介してUEに送信する。次いでUEが、このリソース割当て設定に基づいてアップリンク送信またはダウンリンク受信を実行する。
[IMT-2020以降の使用シナリオ]
図5は、5G NRのユースケースのいくつかを示している。3GPP新無線(3GPP NR)では、初期のIMT-2020によって想定される様々なサービスおよびアプリケーションをサポートする3つのユースケースが考慮されている。拡張モバイルブロードバンド(eMBB)のフェーズ1の仕様は決定された。現在および今後の作業としては、eMBBのサポートをさらに拡張することに加えて、2020年以降の超高信頼・低遅延通信(URLLC)および大規模マシンタイプ通信の標準化が含まれる。
URLLCのユースケースは、スループット、レイテンシ、可用性などの能力に関する厳しい要件を有し、産業製造や生産プロセスのワイヤレス制御、リモート医療手術、スマートグリッドにおける配電自動化、輸送の安全性など、将来の垂直アプリケーションを実現する手段の1つとして想定されている。URLLCの超高信頼性は、TR 38.913version 15.0.0によって設定される要件を満たすための技術を特定することによってサポートされる。
上記の厳しい要件とは、ユースケースに応じて、より高い信頼性(最大10-6レベル)、より高い可用性、最大256バイトのパケットサイズ、数μs(値は周波数範囲に応じて1~数μs)のオーダーの時間同期、0.5~1msのオーダーの短いレイテンシ(特にユーザプレーンの目標レイテンシは0.5ms)である。パケットの1回の送信における一般的なURLLCの要件は、1msのユーザプレーンレイテンシでパケットサイズ32バイトの場合にBLER(ブロック誤り率)1E-5である。
さらに、NR URLLCの場合、RAN1の観点からいくつかの技術強化が認識されている。特に、コンパクトなDCI、PDCCHの繰り返し、PDCCH監視の増大、に関連するPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)の強化が挙げられる。さらに、UCI(アップリンク制御情報)の強化は、HARQ(ハイブリッド自動再送要求)の強化およびCSIフィードバックの強化に関連する。また、ミニスロットレベルのホッピングおよび再送信/繰り返しに関連するPUSCHの強化も認識されている。用語「ミニスロット」は、スロット(14個のシンボルを含むスロット)より少ない数のシンボルを含む送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)を意味する。
しかしながら、(NR URLLCの重要な要件について)NRがさらに安定し、開発が進むにつれて、超高信頼性を実現するための範囲が広がりうる。リリース15におけるNR URLLCの具体的なユースケースとしては、拡張現実/仮想現実(AR/VR)、e-ヘルス、e-セーフティ、ミッションクリティカルなアプリケーションが挙げられる。
さらに、NR URLLCが対象とする技術強化は、レイテンシの改善および信頼性の向上を目標としている。レイテンシを改善するための技術強化としては、設定可能なヌメロロジー、柔軟なマッピングを使用する非スロットベースのスケジューリング、グラントフリー(設定済みグラント(configured grant))のアップリンク、データチャネルのスロットレベルの繰り返し、およびダウンリンクのプリエンプションが挙げられる。プリエンプションとは、リソースがすでに割り当てられている送信が中止され、すでに割り当てられているリソースが、後から要求された、より小さいレイテンシ/より高い優先度要件を有する別の送信に使用されることを意味する。したがって、すでに許可された送信が、より後の送信によってプリエンプトされる。プリエンプションは、特定のサービスタイプに関係なく適用される。例えば、サービスタイプA(URLLC)の送信を、サービスタイプB(eMBBなど)の送信によってプリエンプトすることができる。信頼性向上に関連する技術強化としては、1E-5の目標BLERのための専用CQI/MCSテーブルが挙げられる。
mMTC(大規模マシンタイプ通信)のユースケースは、非常に多数の接続されたデバイスが、一般には遅延の影響が小さい比較的少量のデータを送信することを特徴とする。デバイスは、低コストでありかつ極めて長いバッテリ寿命を有する必要がある。NRの観点からは、非常に狭い帯域幅部分を利用することは、UEの観点からの省電力を達成して長いバッテリ寿命を可能にするための1つの可能な解決策である。
上に述べたように、NRにおける信頼性の範囲が広がることが予測される。あらゆるケース、特にURLLCおよびmMTCの場合に必要な1つの重要な要件は、高信頼性または超高信頼性である。無線の観点およびネットワークの観点から、信頼性を向上させるためのいくつかのメカニズムを考えることができる。一般には、信頼性の向上に役立つ可能性のある重要な領域がいくつか存在する。これらの領域としては、コンパクトな制御チャネル情報、データチャネル/制御チャネルの繰り返し、周波数領域、時間領域、および/または空間領域に関連するダイバーシチが挙げられる。これらの領域は、特定の通信シナリオには関係なく、一般的に信頼性に適用可能である。
[QoSの制御]
5G QoS(サービス品質)モデルは、QoSフローに基づいており、保証フロービットレートを必要とするQoSフロー(GBR QoSフロー)と、保証フロービットレートを必要としないQoSフロー(非GBR QoSフロー)の両方をサポートする。したがってNASレベルでは、QoSフローはPDUセッションにおけるQoS差別化の最も細かい粒度である。QoSフローは、PDUセッション内では、NG-Uインタフェースを通じてカプセル化ヘッダ内で伝えられるQoSフローID(QFI)によって識別される。
5GCは、各UEごとに1つまたは複数のPDUセッションを確立する。NG-RANは、各UEごとに、PDUセッションと一緒に少なくとも1つのデータ無線ベアラ(DRB)を確立し、次にそのPDUセッションのQoSフローのための追加のDRBを、例えば図4を参照しながら上述したように設定することができる(いつ設定するかはNG-RANが決定する)。NG-RANは、異なるPDUセッションに属するパケットを異なるDRBにマッピングする。UEおよび5GCにおけるNASレベルのパケットフィルタが、ULおよびDLパケットをQoSフローに関連付け、UEおよびNG-RANにおけるASレベルのマッピング規則が、ULおよびDLのQoSフローをDRBに関連付ける。
図6は、5G NRの非ローミング基準アーキテクチャ(TS 23.501 v16.1.0の4.23節を参照)を示している。アプリケーション機能(AF:Application Function)(例えば図5に例示的に記載されている5Gサービスを処理する外部アプリケーションサーバ)は、サービスを提供する目的で、3GPPコアネットワークと対話する。例えば、トラフィックのルーティングに対するアプリケーションの影響をサポートしたり、ネットワーク公開機能(NEF:Network Exposure Function)にアクセスする、またはポリシー制御(例:QoS制御)のためのポリシーフレームワーク(ポリシー制御機能PCFを参照)と対話する。事業者の配備に基づいて、事業者によって信頼されるものとみなされるアプリケーション機能(AF)を、関連するネットワーク機能(Network Function)と直接対話できるようにすることができる。ネットワーク機能に直接アクセスすることが事業者によって許可されていないアプリケーション機能(AF)は、NEFを介して外部の公開フレームワークを使用して、関連するネットワーク機能と対話する。
さらに、5Gアーキテクチャの機能ユニットとして、ネットワークスライス選択機能(NSSF:Network Slice Selection Function)、ネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)、統一データ管理(UDM:Unified Data Management)、認証サーバ機能(AUSF:Authentication Server Function)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility Management Function)、セッション管理機能(SMF:Session Management Function)、およびデータネットワーク(DN:Data Network)(例:事業者のサービス、インターネットアクセス、またはサードパーティのサービス)を示してある。
[ランダムアクセス手順]
5G NRでは、UEがNG-RANシステムのセルへの最初のアクセスを行うことができるように、ランダムアクセスチャネル送信が考案されている。このようなランダムアクセス送信は、規定されたシーケンスで、すなわちランダムアクセス手順に従って実行される。ランダムアクセスチャネル手順は標準化されており(例えば3GPP TS38.321 v.15.6.0の5.1節を参照)、以下の説明では、個々の側面の大まかな概要のみを示す。
UEがセルを見つけると、そのセルにアクセスすることができる。これは、ランダムアクセス手順を使用して行うことができる。この手順は4つの「ステップ」から構成される。最初のステップでは、UEが、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)でランダムアクセス(RA)プリアンブル(略してプリアンブル)をgNBに送信する(RA手順のメッセージ1)。gNBは、RAプリアンブルを検出すると、第2のステップにおいて、ランダムアクセス応答(RAR:Random Access Response)メッセージ(RA手順のメッセージ2)をPDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル)で送信する。RARメッセージの前に、RARメッセージをスケジューリングする、(ランダムアクセス)RA-RNTIを有する制御情報がPDCCHで送信される。
RARメッセージは、検出されたRAプリアンブルと、以降のアップリンク送信を同期するためのタイムアライメントコマンド(TAコマンド)と、最初のスケジューリングされた送信用の初期アップリンクリソース割当て(ULグラント)と、一時セル無線ネットワーク一時識別子(T-CRNTI)の割当て、を伝える。このT-CRNTIは、RACH手順が終了するまでUEにアドレッシングする目的でgNBが使用するものであり、なぜならこの時点ではgNBはUEの「真の」IDを認識していないためである。
第3のステップおよび第4のステップ(RA手順のメッセージ3/4)は、潜在的な衝突を解決することを目的として提供されている。このような衝突は、2基のUEが同じPRACHリソースで同じRAプリアンブルを送信する場合に起こる(例:衝突する場合)。この場合、gNBは、2つの送信間の干渉によりRAプリアンブルの受信に失敗するか、または1つのRAプリアンブルのみ正常に受信する。しかしながら後者の場合、gNBは2基のUEを区別することができない。したがってgNBは、1つのULグラントを含む1つのRARメッセージで応答し、このRARメッセージが2基のUEによって受信される。
UEは、gNBによって設定される所与の時間ウィンドウ(例:RAR時間ウィンドウと称される)の中でPDCCHを監視してRARメッセージを受信する。UEは、示されたULグラントを使用して、最初のスケジューリングされたアップリンク送信(RA手順のメッセージ3)を、割り当てられた無線リソースにおいて実行する。このスケジューリングされたアップリンク送信は、例えばRRC接続要求やRRC再開要求などの実際のRRCメッセージを伝える。
これに応答してgNBは、第2の実際のRRCメッセージ(RA手順のメッセージ4)をPDSCHを介して送信し、RA手順が成功した場合、このメッセージによりUEがRRC接続状態に移行する。このスケジューリングされたダウンリンク送信の前に、それぞれのRRCメッセージをスケジューリングするDL割当てを含む制御情報がPDCCHで送信される。このRRCメッセージはRRCセットアップ(RRC Setup)メッセージまたはRRC再開(RRC Resume)メッセージとすることができる。
衝突する場合に戻る。1つのRARメッセージを受信した2基のUEは、そのRARメッセージからの1つのULグラントを使用してRA手順のメッセージ3を送信する。2基のUEがRARメッセージからの同じT-CRNTIを使用して動作しているため、当然ながらこの送信は失敗する。2つのアップリンク送信間の干渉のレベルに応じて、2つの送信のいずれもgNBによって正常に受信されないか、または多くても一方の送信のみがgNBによって受信される。この場合、タイマー有効期間メカニズム(3GPP TS38.331 v.15.6.0の7.1節を参照)など従来の公知のメカニズムによって、衝突の検出と対応する解決が可能になる。
[物理ランダムアクセスチャネル]
物理ランダムアクセスチャネルは、時間-周波数リソースに基づいて指定され、すなわちRAプリアンブル(RA手順のメッセージ1)を伝えることを目的としたリソースである。このようなリソースは、PRACHオケージョン(PRACH occasion)とも称される。これは、PRACHのリソースが単にRAプリアンブルの送信のための機会であることを強調している。しかしながら、RAプリアンブルの送信に実際に使用されるのは、リソースのごく一部にすぎない。
5G NRではランダムアクセスプリアンブルは次のように規定されている、すなわちランダムアクセスプリアンブルは、表6.3.3.2-2~表6.3.3.2-4に従って上位層パラメータprach-ConfigurationIndexによって与えられる時間リソースでのみ送信することができ、FR1またはFR2(例えば3GPP TS 38.211 v15.6.0の6.3.3.2節を参照)と、ペア化スペクトルまたは非ペア化スペクトルの一方に対応するスペクトルタイプとに依存する(例えばTS38.104を参照)。
ランダムアクセスプリアンブルは、上位層パラメータmsg1-FrequencyStartによって与えられる周波数リソースでのみ送信することができる。PRACH周波数リソースnRA∈{0,1,...,M-1}(Mは上位層パラメータmsg1-FDMに等しい)は、最初のアクセス時の初期アップリンク帯域幅部分の中で、最低周波数から昇順で番号が付けられる。それ以外の場合、nRAは、アクティブなアップリンク帯域幅部分の中で最低周波数から昇順で番号が付けられる。
表におけるスロット番号付けでは、次のサブキャリア間隔が想定される。
- FR1の場合は15kHz
- FR2の場合は60kHz
ペア化または非ペア化スペクトルでありLmax=4を使用するターゲットセルへのハンドオーバーを目的とする場合、UEは、TS 38.213の8.1節のアソシエーションパターン期間が10msに等しくない場合、現在のセルにおける無線フレームiとターゲットセルにおける無線フレームiとの間の時間差の絶対値が153600Ts未満であると想定することができる。
ハンドオーバー元セルがペア化または非ペア化スペクトルであり、ターゲットセルが非ペア化スペクトルでありLmax=8を使用する異周波数ハンドオーバーを目的とする場合、UEは、現在のセルにおける無線フレームiとターゲットセルにおける無線フレームiとの間の時間差の絶対値が76800Ts未満であると想定することができる。
簡潔にするため、次の例示的な表は、上に引用した3GPP TS 38.211 v15.6.0の表6.3.3.2-2の一部のみを再現しており、すなわちこの表は、0~27および255のインデックスの場合のランダムアクセス設定のみを示している。
図7は、PRACHの例示的な設定を示しており、すなわちパラメータprach-ConfigurationIndex=22、かつパラメータmsg1-FDM=2の場合の設定を示している。特に、インデックス=22は、PRACHオケージョンがサブフレーム#1、#4、および#7に位置することを指定する。また、この設定では、サブフレーム#1、#4、および#7それぞれにおいて個別のPRACHスロットが定義される。さらに、この例では、2つのPRACH周波数リソースnRA∈{0,1,...,M-1}、すなわちM=2である場合を想定している。
[アンライセンススペクトルへのアクセス]
ワイヤレスブロードバンドの増え続ける需要を満たすという目的を考慮して、「アンライセンススペクトルへのNRベースのアクセスに関する研究(Study on NR-based Access to Unlicensed Spectrum)」が行われた(例えば3GPP TS38.889 v16.0.0を参照)。この研究では、7GHz帯域未満(例:5GHzおよび6GHz帯域)のアンライセンス動作における様々な規制要件が詳しく記載され、様々な配置シナリオが検討されている。さらに、設計目標、機能、および解決策が検討され、パフォーマンス評価が行われている。
研究では、5つの可能な配置シナリオ(例えば3GPP TS38.889 v16.0.0の6節を参照)が識別され、すなわち、シナリオAは、ライセンスバンドNR(PCell)とNR-U(SCell)の間のキャリアアグリゲーションの場合であり、NR-U SCellはDLおよびULの両方を有しうる、またはDLのみである。シナリオBは、ライセンスバンドのLTE(PCell)およびNR-U(PSCell)の間のデュアルコネクティビティである。シナリオCは、単独のNR-Uである。シナリオDは、アンライセンスバンドのDLおよびライセンスバンドのULを有するNRセルである。シナリオEは、ライセンスバンドのNR(PCell)およびNR-U(PSCell)の間のデュアルコネクティビティである。
さらに、地域および帯域によっては、規制要件を考慮しなければならない。このような要件には、動的周波数選択(DFS)、送信電力制御(TPC)、リッスンビフォアトーク(LBT)、および最大送信期間(チャネル占有時間COTとも称される)が限られる不連続送信が含まれる。様々な地域および5GHz帯域を対象とするこれらのすべての要件に、システム設計レベルで対処しなければならず、アンライセンススペクトルにNRベースでアクセスするための単一のグローバルな解決策の枠組みを構築することが求められる。
[アンライセンススペクトルにおけるリッスンビフォアトーク(LBT)]
リッスンビフォアトーク(LBT)手順は、デバイスがチャネルを使用する前に空きチャネル判定(CCA)チェックを実行するためのメカニズムとして定義されている。例示的な一実装形態によれば、CCAでは、アンライセンスチャネルが占有されているか、または空いているかを判定する目的で、少なくともエネルギ検出を利用して、アンライセンスチャネル上に別の信号が存在しているか否かを判定する。例えば欧州および日本の規制では、アンライセンスバンドにおけるLBTの使用が義務付けられている。規制要件以外でも、LBTによるキャリア検出は、アンライセンススペクトルを公平に共有するための1つの方法であり、したがって単一のグローバルな解決策の枠組みの中でアンライセンススペクトルを公平かつ友好的に運用するための重要な機能と考えられている。
アンライセンススペクトルでは、チャネルの可用性を常に保証できるわけではない。これに加えて、欧州や日本などの特定の地域では、連続的な送信が禁止されており、アンライセンススペクトルにおける送信バーストの最大持続時間に関する制限が課されている(最大チャネル占有時間)。したがって最大送信期間が制限される不連続送信は、5G NRのための機能である。
LBTに関する欧州のこの規制に従い、装置は、CCA中に特定の最小時間(例えば欧州の場合には20μs、ETSI 301 893の4.8.3節を参照)にわたりチャネルを監視しなければならない。検出されたエネルギレベルが、設定されているCCAしきい値(例えば欧州では-73dBm/MHz、ETSI 301 893の4.8.3節を参照)を超える場合、チャネルは占有されているとみなされ、逆に、検出された電力レベルが、設定されているCCAしきい値より低い場合、チャネルは空いているとみなされる。チャネルが占有されていると判定される場合、次の一定のフレーム期間(Fixed Frame Period)の間、装置はそのチャネルで送信しない。チャネルが空いているものと分類される場合、装置はただちに送信することが許可される。同じ帯域で動作する他の装置との公平なリソース共有を促進する目的で、最大送信期間が制限される。
空きチャネル判定(CCA)は繰り返し実行することができ、オプションとして間にバックオフ時間をはさむ。
さらに、装置が、与えられたキャリアの可用性を再評価する(すなわちLBT/CCA)ことなく、そのキャリアで送信を実行する合計時間は、チャネル占有時間として定義されている(例えばETSI 301 893の4.8.3.1節を参照)。チャネル占有時間は1ms~10msの範囲内であり、最大チャネル占有時間は、欧州において現在定義されているように例えば4msとすることができる。
さらに、アンライセンスセルで送信した後にUEに送信が許可されない最小アイドル時間も存在し、最小アイドル時間は、チャネル占有時間の少なくとも5%である。UEは、アイドル期間が終わる少し前に新たなCCAを実行することができ、以降も同様である。さらに、別のエンティティによって信号を受信した後、共有されるチャネル占有時間(COT)の一部としての特定の期間の間は(例:16μs以内)、CCAが必要ないことがある。例えば、共有されるgNB COTの範囲内でのDLからULへの切替え、およびULからDLへの切替えでは、LBTを必要としない。
LBTに関する欧州のこの規制に準拠するため、3GPPは、アンライセンススペクトルに対するNRベースのアクセスを以下の4つの異なるカテゴリに分類することを検討した(3GPP TS38.889 v16.0.0の8.2節を参照)。
カテゴリ1: 短いスイッチングギャップの後、ただちに送信する。これは、送信機がCOTの内側でスイッチングギャップの後にただちに送信するために使用される。受信から送信へのスイッチングギャップは、送受信機のターンアラウンドタイムに対応するためのものであり、16μs以下である。
カテゴリ2: ランダムなバックオフなしのLBT。送信エンティティが送信する前にチャネルがアイドルであると検出される時間の長さは、決定論的である(deterministic)。
カテゴリ3: 固定サイズの競合ウィンドウを使用するランダムなバックオフありのLBT。LBT手順は、そのステップの1つとして次の手順を有する。送信エンティティが、競合ウィンドウ内で乱数Nを発生させる。競合ウィンドウのサイズは、Nの最小値および最大値によって指定される。競合ウィンドウのサイズは固定である。乱数Nは、LBT手順において、送信エンティティがチャネルで送信する前にチャネルがアイドル状態であると検出される時間の長さを決定するために使用される。
カテゴリ4: 可変サイズの競合ウィンドウを使用するランダムなバックオフありのLBT。LBT手順は、そのステップの1つとして次の手順を有する。送信エンティティが、競合ウィンドウ内で乱数Nを発生させる。競合ウィンドウのサイズは、Nの最小値および最大値によって指定される。送信エンティティは、乱数Nを発生させるときに競合ウィンドウのサイズを変えることができる。乱数Nは、LBT手順において、送信エンティティがチャネルで送信する前にチャネルがアイドル状態であると検出される時間の長さを決定するために使用される。
COT内の様々な送信、および送信される様々なチャネル/信号に対して、異なるカテゴリのチャネルアクセス方式を使用することができる。
[アンライセンススペクトルのフレーム構造]
さらに、この検討では、アンライセンススペクトルで動作するためのフレーム構造の、技術的に有利な仕様の「解決策」が記載されている(例えば3GPP TS38.889 v16.0.0の7.2.1.1節を参照)。特に、共有されるgNBチャネル占有時間(COT)内に、DLからUL、およびULからDLへの、単一または複数のスイッチングポイントを有するフレーム構造をサポートすることが有利であると認識されている。さらに、単一または複数のスイッチングポイントをサポートするためのリッスンビフォアトーク(LBT)要件が認識されている(例えば3GPP TS38.889 v16.0.0の7.2.1.3.1節を参照)。
NR-U DL動作の場合、アンライセンスバンドのサービングセルにおいてキャリアおよび少なくとも帯域内CAの同じヌメロロジーを使用してすべてのDL信号/チャネルを動作させ得ることは、少なくとも次の利点を有することが確認されており、すなわち、(少なくとも単独の動作の場合に)実装の複雑さが小さい(例:1つのFFT、スイッチングギャップなし)、仕様に対する影響が小さい、アンライセンスバンドにサービングセルが設定された状態で周波数測定用のギャップが不要である。
NR-U UL動作の場合、アンライセンスバンドのサービングセルにおいてキャリアおよび少なくとも帯域内CAの同じヌメロロジーを使用してすべてのUL信号/チャネル(PRACHを除く)を動作させ得ることは、少なくとも次の利点を有することが確認されており、すなわち、実装の複雑さが小さい(例:1つのFFT、スイッチングギャップなし)、仕様に対する影響が小さい、インターレース構造が共通である、アンライセンスバンドにサービングセルが設定された状態でSRS送信用のギャップが不要である。
アンライセンスPCellの場合、UEは帯域あたり1つのSSBヌメロロジーを想定する。
少なくともPDSCHがgNBのCOTの先頭で送信されるときに、PDSCH送信用の所定のTBSを、LBTの結果に応じてgNBが変更する必要がないことは、NR-Uの設計にとって有利であることが認識されている。
DL送信バーストで送信される少なくとも最初の1つまたは複数のPDSCHについて、部分スロットにおけるPDSCH送信のための可能な候補として、以下のオプションが認識されている。これらのオプションは相互に排他的ではない。
- オプション1: リリース15のNRのようなPDSCH
- オプション2: LBTの結果に応じてパンクチャリングされるPDSCH
- オプション3: 2/4/7個のシンボル以外の持続時間を有するPDSCHマッピングタイプB
- オプション4: スロット境界をまたぐPDSCH
リリース15のNRにおけるDCIフォーマット2_0によって提供される機能に加えて、時間領域におけるCOT構造を示すことが有利であることが確認されている。
PUSCH送信用に許可されたTBSを、LBTの結果に応じてUEが変更する必要がないことは、NR-Uの設計にとって有利であることが確認されている。
UL送信バーストで送信される少なくとも最初の1つまたは複数のPUSCHの可能な候補として、以下のオプションが認識されている。これらのオプションは相互に排他的ではない。
- オプション1: リリース15のNRにおけるようなPUSCH
- オプション2: 1つのULグラント(すなわち設定済みグラントではない)によってスケジューリングされるPUSCHに対して、1つまたは複数のスロットにおける複数の開始位置が許可され、これら複数のPUSCH開始位置の1つを、LBTの結果に応じて決定することができる。
なお上記のオプションにおいて、PUSCHの終了位置は、ULグラントによって示されるように固定されることに留意されたい。
図8は、共有されるgNBのチャネル占有時間(COT)の例示的なフレーム構造を示している。このフレーム構造は、DLからULへの1つのスイッチングポイントを含み、送信から受信に切り替えるためのgNBの送受信機のターンアラウンドタイムに対応するためのスイッチングギャップ(例:16μs)を有する。
3GPPによればCOT内の異なる送信および異なるチャネル/信号に対して異なるLBTカテゴリを使用できることを認識して、この例では、UEのPRACH送信にLBTカテゴリ4が指定される状況を想定している。
ただし、LBTカテゴリ4によって規定される長いギャップ期間がgNBのダウンリンク送信と重なってCCAの不成功となることがあるため、示されたPRACHオケージョンをUEが利用できない状況になることがある。
[一般的なシナリオ]
上記を考慮して、本開示の著者らは、gNBのチャネル占有時間(COT)内でダウンリンク/アップリンクのスイッチングポイントを柔軟にサポートする必要があることを認識した。このような柔軟なサポートは、アンライセンススペクトルのチャネルアクセス方式が広く受け入れられるうえで重要な役割を果たすであろう。これと同時に、本開示の著者らは、リッスンビフォアトーク(LBT)の実装は、gNBのチャネル占有時間(COT)内でのダウンリンク/アップリンクのスイッチングポイントの柔軟なサポートを可能にしながら規制への準拠を保証するうえで、十分に配慮していないことを認識した。
アップリンク送信、特に、スケジューリングされていないPRACH送信の場合、UEのアップリンク送信を容易にするためにgNBのCOT内に送信ギャップを導入するときに特別な注意が必要である。
UEは、アップリンク送信を実行する前に、リッスンビフォアトーク(LBT)動作の一部として空きチャネル判定(CCA)を正常に完了しなければならない。このことは、このCCAがgNBのCOT中に行われる、すなわちgNBがチャネルを占有している時間に行われることを考えれば矛盾するように思われるかもしれない。しかしながら、このような矛盾は規制要件を満たし、容易に解決される。gNBは、自身のCOT内のこのような送信ギャップに対応してUEのLBT動作の正常な完了を促進するために、アップリンクスケジューリングを適合させる必要がある。
このようにgNBがアップリンクのスケジューリングを適合させることは、スケジューリングされるアップリンク送信の場合には単純で簡単であるが、スケジューリングされないアップリンク送信の場合には単純ではない。gNBは、特定のPRACHリソースについて、スケジューリングされないPRACH送信をこのリソース内で受信するか否かを事前に認識できない。したがってgNBは、COT内のこのような送信ギャップに対応するためにアップリンクスケジューリング(全体)を適合させる(これによりUEのLBT動作の正常な完了を容易にする)必要があるか否かを認識できない。
以上の理由から、本開示の著者らは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)の送信に使用されるチャネルリソースのタイミングの指示情報を、関与するすべてのUEに提供するメカニズムを導入することを提案する。なお、このようなタイミングの指示情報は、様々な形をとることができ、個別に提供する、または機能的に関連する他の情報と組み合わせて提供してよいことが、容易に理解されるであろう。
いずれの場合にもgNBは、このタイミング指示情報を使用することで、PRACHの送信に使用されるチャネルリソースの前の、自身のCOT内の送信ギャップに対応するためにアップリンクスケジューリングを適合させることをすべてのUEに認識させる。これによりgNBは、使用されるチャネルリソースでPRACHの送信を実際に実行する前にUEがLBT動作を正常に完了できるようにする。
なお、提案するタイミングの指示情報は、PRACH用のチャネルリソースの何らかの設定を置き換えることを目的としたものではなく、置き換えることもできないことが、当業者には以下の説明から理解されるであろう。むしろ、提案するタイミング指示情報は、アンライセンススペクトルのためのチャネルアクセス方式の詳細に関して、そのような設定を補完するのに有利であることが判明している。
図9は、無線通信ネットワークにおけるユーザ機器(UE)910および基地局(BS)960を含む例示的な通信システムを示している。このような通信システムは、NRおよび/またはLTEおよび/またはUMTSなどの3GPPシステムとすることができる。例えば図に示したように、基地局(BS)はgNB(gNodeB、例えばNR gNB)またはeNB(eNodeB、例えばLTE gNB)とすることができる。しかしながら本開示は、これらの3GPPシステムまたは任意の別のシステムに限定されない。
実施形態および例示的な実装形態は、3GPPシステムのいくつかの用語を使用して説明されているが、本開示は、任意の別の通信システム、特に任意のセルラーシステム、ワイヤレスシステム、および/またはモバイルシステムにも適用可能である。
なお、本開示の基礎となる原理を明瞭かつ理解しやすく説明できるように、多くの想定がなされていることに留意されたい。しかしながらこれらの想定は、説明を目的とする単なる例にすぎず、本開示の範囲を制限しないことを理解されたい。当業者には、以下の開示の原理、および特許請求の範囲に記載されている原理を、様々なシナリオに適用できる、および本明細書に明示的に説明されていない方法で適用できることが認識されるであろう。
移動端末は、LTEおよびNRではユーザ機器(UE)と称される。ユーザ機器は、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、またはユーザ機器の機能を有するUSB(ユニバーサルシリアルバス)スティックなどのモバイルデバイスとすることができる。しかしながらモバイルデバイスという用語はこれらに限定されず、一般的には、中継器がこのようなモバイルデバイスの機能を有することもでき、モバイルデバイスが中継器として機能することもできる。
基地局(BS)は、相互接続されたユニット(例えば(中央の)ベースバンドユニットおよび様々な無線周波数ユニット)のシステムの少なくとも一部を形成し、端末にサービスを提供するためにネットワーク内の様々なアンテナパネルや無線ヘッドをインタフェースで接続する。言い換えれば、基地局は、端末への無線アクセスを提供する。
再び図を参照し、ユーザ機器910は、処理回路(またはプロセッサ)930および送信機/受信機(または送受信機)920を備えており、これらは図では個別の構成ブロックとして示してある。同様に、基地局960は、処理回路(またはプロセッサ)980および送信機/受信機(または送受信機)970を備えており、これらは図では個別の構成ブロックとして示してある。ユーザ機器910の送信機/受信機920は、基地局960の送信機/受信機970に、無線リンク950を介して、通信可能に結合されている。
図10および図11は、一般的なシナリオによる、ユーザ機器910および基地局960の構成ブロックの例示的な実装形態を描いている。
この例示的な実装形態のユーザ機器910は、アップリンク(UL)シンボル設定処理回路930-a、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)チャネルリソースタイミング指示情報受信機920-a、PRACHチャネルリソース判定処理回路930-b、空きチャネル判定(CCA)実行処理回路930-c、およびPRACH送信送信機920-bを備えている。同様に、例示的な実装形態の基地局960は、ULシンボル設定処理回路980-a、PRACHチャネルリソースタイミング指示情報送信機970-a、PRACHチャネルリソース判定処理回路980-b、送信ギャップ識別処理回路980-c、およびPRACH送信受信機970-bを備えている。
本開示は、ユーザ機器910がPRACH送信を実行するという想定下で説明されている。このPRACH送信は、前述した競合ベースのランダムアクセス(RA)手順などのランダムアクセス手順の一部とする、あるいは非競合ベースのランダムアクセス手順の一部、あるいはさらに別の形のランダムアクセス手順の一部とすることができる。いずれの場合も、本開示は、任意のそのようなランダムアクセス手順に制限されないものとする。
いずれの場合も、本開示は、ユーザ機器910が、ランダムアクセス手順のPRACH送信以外のステップをさらに実行する意図または必要性なしに、PRACH送信を実行する状況もカバーするものと理解されたい。言い換えれば、ユーザ機器910は、例えば事前定義されるRAプリアンプルの送信を通じて、事前定義される情報を基地局960に伝える目的で、ワンショットシグナリング(one-shot signaling)メカニズムの一部としてPRACH送信を実行してもよい。
さらに、本開示は、ユーザ機器910がアンライセンススペクトル内でPRACH送信を実行するユースケースの場合について説明されている。RACH送信がライセンススペクトル内で実行されるユースケースを考慮するのではなく、ユーザ機器910は、示されたチャネルリソース(より正確にはチャネルリソースのタイミング指示情報)がPRACH送信に使用されないかもしれないという不確実性に対処しなければならない。この場合、そのPRACH送信を中止しなければならない。
言い換えれば、アンライセンススペクトル動作ではPRACH送信に不確実性が加わり、ユーザ機器910は、PRACH送信に(一般的に)使用されるチャネルリソースのタイミング指示情報を、アンライセンススペクトルの(特定の)占有時間においてPRACH送信用に実際に使用できることを確認(肯定的に判定)しなければならない。
説明を容易にするため、アンライセンススペクトル動作は、以下では、アンライセンスチャネルのチャネルリソースを通じて(介して)ユーザ機器910によって実行される送信として示してある。この点において、そのようなアンライセンスチャネルは、アップリンク通信、特にユーザ機器910が実行するPRACH送信に使用されるアンライセンススペクトル内のチャネルリソースを指す。
当然ながら、アンライセンススペクトル動作(またはアンライセンスチャネルを通じたアップリンク通信)は、上述した規制要件に準拠する。このことは、実際のアップリンク通信の前にユーザ機器910に義務付けられている空きチャネル判定(CCA)を含むリッスンビフォアトーク(LBT)に準拠することを含む。CCAが肯定的であるときにのみ、ユーザ機器910はアップリンク通信を実行することができる。
図12は、ユーザ機器(UE)が一般的なシナリオに従ってPRACH送信を実行するシーケンス図を描いてあり、すなわちユーザ機器910のPRACH送信がアンライセンスチャネルを通じて実行されるため、PRACH送信が実際に実行される前に、対応するギャップ期間の送信ギャップを確認しなければならない。
ユーザ機器910(具体的には図9の処理回路930)は、アップリンク通信用のアンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1個のシンボルを設定する(例えば図12のステップ01を参照)。アップリンク設定用の少なくとも1個のシンボルを設定するこの動作は、受信されるアンライセンスチャネルアクセス設定に基づく。この設定動作は、例えば図11に示したアップリンクシンボル設定処理回路930-aによって実行することができる。
アンライセンスチャネルアクセス設定は、(特定の)アンライセンスチャネルに関連する。言い換えれば、アンライセンスチャネルアクセス設定により、ユーザ機器910がそれぞれのアンライセンスチャネルのアクセス(この場合にはアップリンク設定用の少なくとも1個のシンボル)を設定することができる。少なくとも1個のシンボルは、アンライセンスチャネルのチャネルリソースである。
本開示は、周波数リソースではなく時間リソースに焦点をあてて説明されている。この一般化は、単に簡潔さを目的として導入されているにすぎない。1個のシンボル(すなわちOFDM/SC-FDMAシンボル)の長さに対する1つのサブキャリアから構成されるリソースエレメントなど、時間リソースおよび周波数リソースの両方によって指定されるチャネルリソースを通じてアップリンク通信が実行される配置シナリオも、カバーされる。このようなリソースエレメントも、アンライセンスチャネルのチャネルリソースである。
例示的な一実装形態においては、ユーザ機器910は、設定動作のベースとなる設定を、図9の受信機920を介して受信する。別の例示的な実装形態においては、ユーザ機器910は、処理回路930が設定動作を実行するための設定を一時的または永久的に格納しているメモリから、設定を受信する。
本開示の文脈においては、受信されるアンライセンスチャネルアクセス設定は、様々な実装形態をサポートすることができる。
例示的な一実装形態においては、この設定は、アップリンク通信用の少なくとも1個のシンボルを設定するためだけに使用される。別の例示的な実装形態においては、この設定は、アップリンク通信用の少なくとも1個のシンボルを設定するために使用されるだけではない。むしろ、同じ設定に基づいて、ダウンリンク通信用の少なくとも1個の(何らかの)別の(異なる)シンボルを設定することができる。
さらなる例示的な実装形態においては、この設定は、それぞれのシンボルをアップリンクシンボル、ダウンリンクシンボル、またはフレキシブルシンボルとして指定する情報を含む。さらに別の例示的な実装形態においては、この設定は、ダウンリンク通信とアップリンク通信の間、またはアップリンク通信とダウンリンク通信の間で切り替えるためのスイッチング時間インスタンス(switching time instance)を指定する。ユーザ機器910は、このようなスイッチング時間インスタンスに基づいて、アップリンク通信用の少なくとも1個のシンボルを設定することもできる。
別の例示的な実装形態においては、この設定は、シンボルレベルではなく、スロットレベルまたはサブフレームレベルなどのより粗い粒度で、アップリンク通信および/またはダウンリンク通信を指定する。この場合も、ユーザ機器910は、アップリンク通信用の少なくとも1個のシンボルのように、それぞれのスロットまたはサブフレームのすべてのシンボルを設定することができる。
さらなる例示的な実装形態においては、この設定は、アンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1つの個々のスロットに(のみ)関連し、したがって(この)少なくとも1つの個々のスロットのそれぞれのシンボルの設定動作は、この設定に基づく。
特に、設定がアンライセンスチャネルの占有時間の複数の個々のスロットに関連する場合、この設定により、アップリンクシンボルとして指定されるシンボルから完全に(または、のみで)構成される、または、ダウンリンクシンボルとして指定されるシンボルから完全に(または、のみで)構成される、複数の個々のスロットの1つを、設定することが可能になる。言い換えれば、重複が形成される。
説明を目的として、スロットが、指定されるアップリンクシンボルのみから構成されていると想定すると、ダウンリンクシンボルが存在しないため、このスロット中には対応する設定をシグナリングすることができない。したがって、個々のスロットそれぞれに対して設定が個別にシグナリングされる場合、指定されるアップリンクシンボルのみから構成されている個々のスロットについては個別のシグナリングは可能ではない。このような状況を回避する目的で、設定は、占有時間の複数の(重複する)スロットに関連することができる。
さらに別の例示的な実装形態においては、設定は、アンライセンスチャネルの占有時間(全体)に関連し、したがって占有時間(全体)のすべてのシンボルの設定動作が、この設定に基づく。
さらなる例示的な実装形態においては、この設定は、少なくとも1つの個々のスロットが占有時間に含まれている(包含されている)か否かにかかわらず、少なくとも1つのスロット(またはサブフレームまたは無線フレーム)に関連する。この点において、ユーザ機器910は、最初に占有時間を決定し、次に、決定された占有時間に含まれる設定に基づいて、それぞれの少なくとも1つの個々のスロット(またはサブフレームまたは無線フレーム)のシンボルのみを設定する。
別の例示的な実装形態においては、この設定は、半静的なシグナリングの形でユーザ機器910によって受信される。半静的なシグナリングに固有なシグナリングオーバーヘッドを考慮すると、半静的なシグナリングにより、占有時間(全体)(すなわち時間インスタンスから始まり、アンライセンスチャネルが占有されている期間にわたる)のシンボルの設定が容易になる。
このような半静的なシグナリングは、それぞれの設定および/または指示情報を伝える情報要素を含む少なくとも1つのブロードキャストシステム情報(SI)ブロックまたはSIメッセージ(例:SIB1)または専用RRCメッセージを好ましくは含むRRCシグナリングメカニズム、に依存してもよい。
さらに、半静的なシグナリングでは、少なくとも1つの個々のスロットが占有時間に含まれているか否かにかかわらず、(その)少なくとも1つのスロット(またはサブフレームまたは無線フレーム)の設定が容易になる。設定自体が占有時間に関係ない場合、この設定は、占有時間(全体)(すなわち時間インスタンスから始まり、アンライセンスチャネルが占有されている期間にわたる)を指定するために伝えられる。
さらなる例示的な実装形態においては、この設定は、動的シグナリングの形でユーザ機器910によって受信される。動的シグナリングに固有な低レイテンシを考慮すると、同じ形の動的シグナリングにより、アンライセンスチャネルの占有時間の一部(例:個々のスロット、またはサブフレームまたは無線フレーム)のシンボルの設定が容易になる。したがってユーザ機器910は、占有時間の持続時間にわたり複数の設定を受信する。
このような動的シグナリングは、それぞれの設定を伝える少なくとも1つのMAC制御要素(MAC CE)を好ましくは含む媒体アクセス制御(MAC)シグナリング、または、それぞれの設定を伝える少なくとも1つのダウンリンク制御情報(DCI)(例えばDCIフォーマット2-0)を好ましくは含む物理(PHY)シグナリング、に依存することができる。
当然ながら、上の例示的な実装形態は、相互に排他的な代替形態を説明しているのではなく、組み合わせて、機能する単一の実装形態を形成することができる。例えばこのような組合せは、ユーザ機器910において半静的なシグナリング(存在時)からの設定よりも動的シグナリングが優先される形で、半静的なシグナリングと動的シグナリングの両方を含むことができる。
次にユーザ機器910(具体的には図9の受信機920)は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信に使用されるチャネルリソースのタイミングの指示情報を受信する(例えば図12のステップS02を参照)。この受信動作は、例えば、図11に示したPRACHチャネルリソースタイミング指示情報受信機920-aによって実行することができる。
想定される配置シナリオでは、PRACHとは異なる複数の異なる物理アップリンクチャネル(PUSCH、PUCCH、...など)が存在する。アンライセンスチャネルアクセス設定によって、ユーザ機器910は、使用する物理アップリンクチャネルとは無関係に、アップリンクリソースの少なくとも1個のシンボルを設定することができる。
この理由のため、ユーザ機器910は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースのタイミング指示情報をさらに受信する。言い換えれば、受信されるタイミング指示情報は、PRACH送信用にユーザ機器910によって使用されるチャネルリソースのタイミング(例えば開始時刻および/または持続時間など)を示す。
このとき、PRACH送信用のチャネルリソースの、受信されるタイミング指示情報は、アンライセンスチャネルが実際に占有されるか否かを考慮していない。言い換えれば、タイミング指示情報は、アンライセンスチャネルアクセス設定によって、PRACH送信用のチャネルリソースの示されたタイミングにおいてアップリンク通信用の少なくとも1個のシンボルの設定が有効化されるか否かを反映していない。
したがってユーザ機器910(具体的には図9の処理回路920)は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示されたタイミングが、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内に含まれているか否かを判定する(例えば図12のステップS03を参照)。言い換えれば、ユーザ機器910は、PRACH送信用のチャネルリソースの示されたタイミングが、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内に収まるか否かを判定する。この判定動作は、例えば、図11に示したPRACHチャネルリソース判定処理回路930-bによって実行することができる。
例を目的として、PRACH送信用のチャネルリソースの示されたタイミングがユーザ機器910によって受信されるものと想定する。しかしながら上述したように、示されたタイミングは、占有時間自体(例えばその開始時刻または持続時間)を考慮しておらず、また、例えばアンライセンスチャネルを通じたアップリンク通信の需要の減少に一致させるための占有時間の個々のシンボルまたはスロットまたはサブフレームの再利用により生じる占有時間の(再)設定に適合するかも考慮しない。これらが考慮されていないため、ユーザ機器910は、PRACH送信用のチャネルリソースの示されたタイミングが占有時間の(再)設定に適合するか否かを常に判定する必要がある。
例えば、アップリンク通信の需要が減少すると、占有時間の(再)設定が促され、ダウンリンク通信用のシンボルがアップリンク通信用のシンボルより多くなる。この場合、判定動作により、ユーザ機器910が、(再)設定された占有時間に基づいて設定されたアップリンク通信用の数の少ないシンボルに適合するPRACH送信用のチャネルリソースの示されたタイミングのみを依然として使用することが保証される。
上述した情報の分離は、各機能をその目的に応じて分割するという点で有利であることが判明しており、すなわち、占有時間中のアンライセンスチャネルへのアクセスを(高レベルで)指定するためのアンライセンスチャネルアクセス設定と、PRACH送信用のチャネルリソースのタイミングを(低レベルで)指定するためのタイミング指示情報とに分離される。両方の個別の情報が存在する場合のみ、アンライセンスチャネルを通じたPRACH送信が促進される。
本開示の文脈においては、PRACHチャネルリソースの受信されるタイミング指示情報は、様々な実装形態をサポートすることができる。
例示的な一実装形態においては、受信されるタイミング指示情報は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの開始時刻および/または持続時間の形でチャネルリソースのタイミングを指定する。言い換えれば、タイミング指示情報は、PRACHチャネルリソースのタイミングを明示的に示す。ユーザ機器910は、このようなタイミング指示情報から、PRACH送信用のチャネルリソースの示されたタイミングを推測することができる。
この例示的な実装形態によれば、例えば、受信されるタイミング指示情報は、PRACHチャネルリソースがシンボル#0の開始タイミングを有する、および/または14個のシンボルの持続時間を有することを示すことができる。したがってこのようなタイミング指示情報は、個々のスロットの(すべての)シンボル#0~#13が、PRACH送信に使用されるチャネルリソース(例:PRACHスロット)であることを示す。ユーザ機器910は、このようなタイミング指示情報から、PRACH送信用のチャネルリソースの示されたタイミングを推測することができる。
別の例示的な実装形態においては、受信されるタイミング指示情報は、事前に設定される表(上述した表1、または3GPP TS 38.211 v15.6.0の表6.3.3.2-2~表6.3.3.2-4のいずれかなど)のインデックスを示す。この場合も、タイミング指示情報は、PRACHチャネルリソースのタイミングを明示的に示す。ユーザ機器910は、このようなタイミング指示情報から、PRACH送信用のチャネルリソースの示されたタイミングを、対応する事前に設定された表を参照して推測することができる。
この例示的な実装形態によれば、例えば、受信されるタイミング指示情報は、事前に設定された表1のインデックス22を示すことができ、この指示情報からユーザ機器910は、個々のスロット(この場合にはスロット#1、#4、#7)の(すべての)シンボル#0~#14が、PRACH送信に使用されるチャネルリソース(例:PRACHスロット)であることを推測することができる。
さらなる例示的な実装形態においては、受信されるタイミング指示情報は、事前に設定される表(上述した表1、または3GPP TS 38.211 v15.6.0の表6.3.3.2-2~表6.3.3.2-4のいずれかなど)の以前に送信された(事前に設定された)インデックスの有効化/無効化情報を示すことができる。このタイミング指示情報は、PRACHチャネルリソースのタイミングを暗黙的に示す。この場合もユーザ機器910は、このようなタイミング指示情報から、PRACH送信用の有効化/無効化されるチャネルリソースの示されたタイミングを、事前に設定された表の以前に送信された対応するインデックスを参照して推測することができる。
この例示的な実装形態によれば、例えば、受信されるタイミング指示情報は、事前に設定された表1の以前に送信された(事前に設定された)インデックス22の有効化情報を示すことができ、この情報からユーザ機器910は、個々のスロット(この場合にはスロット#1、#4、#7)の(すべての)シンボル#0~#13が、PRACH送信に使用される有効化されるチャネルリソース(例:有効化されるPRACHスロット)であることを推測することができる。
別の例示的な実装形態においては、このタイミング指示情報は、半静的なシグナリングの形でユーザ機器910によって受信される。半静的なシグナリングに固有なシグナリングオーバーヘッドを考慮すると、半静的なシグナリングにより、占有時間(全体)(すなわち時間インスタンスから始まり、アンライセンスチャネルが占有されている期間にわたる)のPRACHチャネルリソースのタイミングの指示が容易になる。
このような半静的なシグナリングは、それぞれの設定および/または指示情報を伝える情報要素を含む、少なくとも1つのブロードキャストシステム情報(SI)ブロックまたはSIメッセージ(例:SIB1)または専用RRCメッセージを好ましくは含むRRCシグナリングメカニズム、に依存することができる。
半静的なシグナリングでは、少なくとも1つの個々のスロットが占有時間に含まれているかにかかわらず、PRACHチャネルリソースのタイミングの指示情報が、(それら)少なくとも1つのスロット(またはサブフレームまたは無線フレーム)を対象とすることが容易である。PRACHリソースのタイミング指示情報自体が占有時間に関係ない場合、このタイミング指示情報は、占有時間(全体)(すなわち時間インスタンスから始まり、アンライセンスチャネルが占有されている期間にわたる)を指定するために伝えられる。
さらなる例示的な実装形態においては、PRACHチャネルリソースのタイミングの指示情報は、動的シグナリングの形でユーザ機器910によって受信される。動的シグナリングに固有な低レイテンシを考慮すると、動的シグナリングにより、アンライセンスチャネルの占有時間の一部のみ(例:個々のスロット、またはサブフレームまたは無線フレーム)のPRACHチャネルリソースのタイミングの指示が容易になる。したがってユーザ機器910は、占有時間の持続時間にわたり複数のタイミング指示情報を受信する。
このような動的シグナリングは、それぞれのタイミング指示情報を伝える少なくとも1つのMAC制御要素(MAC CE)を好ましくは含む媒体アクセス制御(MAC)シグナリング、および、それぞれのタイミング指示情報を伝える少なくとも1つのダウンリンク制御情報(DCI)(例えばDCIフォーマット2-0)を好ましくは含む物理(PHY)シグナリング、に依存することができる。
さらに別の例示的な実装形態においては、タイミング指示情報を受信するときに使用されるシグナリングのタイプと、ユーザ機器910が受信されたタイミング指示情報を利用してPRACH送信に使用されるそれぞれのチャネルリソースを推測するときとの間に、固定の対応関係が存在する。言い換えれば、シグナリングのタイプによって、タイミング指示情報をいつ使用するべきかが指定される。
タイミング指示情報が半静的なシグナリングの形で受信され、ユーザ機器910がその半静的なシグナリングから、示されたタイミングを推測するケースを考える。この場合にユーザ機器910は、示されたタイミングと、アンライセンスチャネルの占有時間(全体)の事前設定とを、(固定された対応関係に基づいて)関連付ける。言い換えれば、チャネルリソースの示されるタイミングは、アンライセンスチャネルの占有時間に対して事前設定される。
タイミング指示情報が動的シグナリングの形で受信され、ユーザ機器910がその動的シグナリングから、示されたタイミングを推測するケースを考える。この場合にユーザ機器910は、少なくともいくつかの以前に設定されたチャネルリソースと、シグナリングが受信されたときを基準とする有効化/無効化されるチャネルリソースとを、(固定された対応関係に基づいて)関連付ける。
この例示的な実装形態によれば、例えば、動的シグナリングは、有効化情報の形でタイミングを示すことができる。この有効化情報は、事前に設定された表1の以前に送信された(事前に設定された)インデックス22を対象とするものと解釈され、この有効化情報からユーザ機器910は、個々のスロットの(すべての)シンボル#0~#14がPRACH送信に使用される有効化されたチャネルリソース(例:有効化されたPRACHスロット)であることを推測することができる。
この例示的な実装形態において、アンライセンスチャネルの占有時間の特定のスロット(例:スロット#0)において動的シグナリングが受信されるものとさらに想定すると、ユーザ機器910は、送信されたインデックス22を通じて以前に設定されたチャネルリソースと、有効化されるチャネルリソースとを、(固定された対応関係に基づいて)関連付け、有効化されるチャネルリソースは、シグナリングが受信されたとき(例:スロット#0)を基準として次のスロット#1である。
したがって、有効化/無効化情報は、シグナリングが受信されたときを基準とする、指定された時間間隔(例:2つのスロット、3つのスロット、...、2つのサブフレーム、3つのサブフレーム、...、2つの無線フレーム、3つの無線フレーム、...)内である以前に設定されたチャネルリソースのみに関連させることができる。言い換えれば、有効化/無効化情報は、この情報が適用される時間間隔に関連付けられる動的シグナリングの使用によるものである。
タイミング指示情報が動的シグナリングの形で受信され、ユーザ機器910が、示されるタイミングをこの動的シグナリングから推測するケースについて再び考える。この場合、代替シナリオでは、チャネルリソースの示されるタイミングは、シグナリングが受信されたときを基準とするアンライセンスチャネルの占有時間の一部を対象とする。
この場合、有効化/無効化情報は、シグナリングが受信されたときを基準とする、指定された時間間隔(例:2つのスロット、3つのスロット、...、2つのサブフレーム、3つのサブフレーム、...、2つの無線フレーム、3つの無線フレーム、...)内である以前に設定されたチャネルリソースのみに関連させることができる。言い換えれば、有効化/無効化情報は、この情報が適用される時間間隔に関連付けられる動的シグナリングの使用によるものである。
本開示では焦点をあてないが、さらなる例示的な実装形態によれば、当然ながら、PRACHチャネルリソースのタイミングの指示情報を、PRACHリソースの周波数成分の指示情報と組み合わせることができる。この組み合わされた情報が、1回の受信動作でユーザ機器910によって受信される。
例えば、周波数の指示情報は、以前に送信されたパラメータ(上述したパラメータmsg1-FDM Mなど)に対する有効化/無効化情報を示すことができる。この点において、有効化/無効化情報は、PRACH周波数リソースnRA∈{0,1,...,M-1}の個々を有効化/無効化する、またはすべてをまとめて有効化/無効化することができる。
この場合にも当然ながら、上の例示的な実装形態は、互いに排他的な代替形態を説明しているのではなく、組み合わせて、機能する単一の実装形態を形成することができる。例えばこのような組合せは、ユーザ機器910において半静的なシグナリング(存在時)からのタイミング指示情報よりも動的シグナリングが優先される形で、半静的なシグナリングと動的シグナリングの両方を含むことができる。
次にユーザ機器910は、判定が肯定である場合(ケース「Y」)には次の動作に進み(例えば図12のステップS04を参照)、これに対して判定が肯定でない、すなわち否定である場合(ケース「N」)には、PRACH送信に使用されるチャネルリソースのタイミング指示情報が無効であると判定する(例えば図12のステップS05を参照)。
この場合も、PRACH送信用のチャネルリソースの受信されるタイミング指示情報は、アンライセンスチャネルが実際に占有されるか否かを考慮していない。したがって、判定動作においてタイミング指示情報が無効であり、そのため使用できない可能性がある。
さらに、判定が肯定である場合(ケース「Y」)、ユーザ機器910(具体的にはその処理回路920)は、空きチャネル判定(CCA)を実行する(例えば図12のステップS06を参照)。空きチャネル判定は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示されたタイミングの開始の前のギャップ期間を対象に実行される。このCCA動作は、例えば図11のCCA実行処理回路930-cによって実行することができる。
本開示の文脈においては、CCA動作は、ギャップ期間を取得するための様々な実装形態をサポートすることができる。
このCCA動作は、PRACH送信を実際に実行する前にチャネルが空いているか否かを評価する役割を果たす。上述したように、CCAは、アンライセンスチャネルを通じて動作するための規制要件によって義務付けられるリッスンビフォアトーク要件によって規定されている。CCAは、しばらくして別の機器が送信動作を実行する状況下でユーザ機器910がアンライセンスチャネルを使用しないことを保証する。
例示的な一実装形態においては、ユーザ機器910(具体的にはその受信機920)は、空きチャネル判定(CCA)を実行する対象のギャップ期間の指示情報を受信する。このギャップ期間は、ユーザ機器910がPRACH送信を実行しようとする前に受信され、したがってユーザ機器910は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示されたタイミングの開始の前にCCAを実行することができる。
別の例示的な実装形態においては、ユーザ機器910は、ギャップ期間の指示情報を受信しない。代わりにユーザ機器910(具体的にはその処理回路)は、乱数Nを発生させる。次にユーザ機器910は、乱数Nに基づいて長さが変化するギャップ期間を対象にCCAを実行する。
さらなる例示的な実装形態においては、標準化によって複数のギャップ期間(例えば16μsおよび25μsなど)が指定されているものと想定する。ユーザ機器910がギャップ期間の指示情報を受信するとき、複数のギャップ期間のうち使用するギャップ期間の指示情報を受信する。
例えば、受信されるギャップ期間の指示情報は、第1のケース(CCAの対象として16μsのギャップ期間が使用されることをユーザ機器910が認識している)と、第2のケース(CCAの対象として25μsのギャップ期間が使用されることをユーザ機器910が認識している)とを区別することができる。
16μsのギャップ期間は、規制要件によって規定されている値に対応する。以下の説明では、規制要件によって規定されている16μsのギャップ期間を想定する。
15kHzのサブキャリア間隔を想定すると、シンボル持続時間は66μsとなる。この場合、16μsのギャップ期間は、66μsのシンボル持続時間の約24%に相当する。次に60kHzのサブキャリア間隔を想定すると、シンボル持続時間は16.5μsとなる。この場合、16μsのギャップ期間は、16.5μsのシンボル持続時間の97%に相当する。送信帯域の周波数がさらに高くなると、送信動作に使用されるサブキャリア間隔がさらに増大する(120kHz以上の値など)ことが予測される。このような場合、シンボル持続時間がさらに短くなり、したがって16μsのギャップ期間に2個以上のシンボルが含まれることがある。
さらに別の例示的な実装形態においては、ユーザ機器910は、複数のリッスンビフォアトーク(LBT)カテゴリのうちの1つの形で、ギャップ期間の指示情報を受信する。この1つのLBTカテゴリが1つのギャップ期間でのみ使用される場合、ユーザ機器910は、その1つのLBTカテゴリから、CCA動作で使用するギャップ期間を推測する。
例えばLBTカテゴリ1の場合、ギャップ期間は16μs未満である。このような場合、ユーザ機器910は、CCAを実行することなくただちにPRACH送信を実行する。ギャップ期間が十分に短いため、示されたデバイス以外のデバイスがそのチャネルを使用することはできない。したがって衝突は予測されない。またユーザ機器910は、上述したLBTカテゴリ1の場合に指定されるように動作する。
さらなる例示的な実装形態においては、ユーザ機器910は、複数のギャップ期間のうちの1つのギャップ期間の指示情報を、複数のLBTカテゴリのうちの1つのLBTカテゴリの指示情報との組合せにおいて受信する。ユーザ機器910は、複数のギャップ期間のうちの1つの指示情報から、CCA動作で使用するギャップ期間を認識する。
例えばLBTカテゴリ2の場合、ギャップ期間は16μsまたは25μsのいずれかである。16μsのギャップ期間は、LBTカテゴリ1に従うCCA動作、またはLBTカテゴリ2に従うCCA動作のいずれにおいても使用されるため、ユーザ機器910がLBTカテゴリ1に対して指定されるように動作すべきなのかLBTカテゴリ2に対して指定されるように動作すべきなのかを認識するのに、ギャップ期間(のみ)のシグナリングでは不十分である。
この理由から、ギャップ期間の指示情報とLBTカテゴリの指示情報の組合せは、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示されたタイミングの開始の前にCCA動作に使用するギャップ期間を指示するのみならず、ユーザ機器910の挙動も指定するため、有利である。
別の例示的な実装形態においては、ユーザ機器910は、PRACH送信を実行すべきではないことをユーザ機器910に指示するギャップ期間の指示情報を受信する。したがってユーザ機器910は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示されたタイミングにおいてPRACH送信を中止する。
上の例示的な実装形態は、次の表2のように要約することができ、表2に従ってユーザ機器910は、ギャップ期間の以下の指示情報の1つを受信する。
次にユーザ機器910は、CCAが肯定的である場合(ケース「Y」)には次の動作に進み(例えば図12のステップS07を参照)、これに対してCCAが肯定的でない、すなわち否定である場合(ケース「N」)には、ユーザ機器910は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示されたタイミングにおいてPRACH送信を中止する。
さらに、CCA動作が肯定的である場合(ケース「Y」)、ユーザ機器910(具体的にはその送信機920)は、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内でランダムアクセス(RA)プリアンブルを送信することによって、チャネルリソースを介してPRACH送信を実行する。送信動作は、例えばPRACH送信送信機930-bによって実行される。
上の説明は、ユーザ機器910の観点から行ってきた。しかしながらこのことは本開示を制限するようには理解されないものとする。基地局960も、本明細書に開示されている一般的なシナリオを等しく実行する。
この場合も、本開示は、基地局960がPRACH送信を受信するという想定下で説明されている。このPRACH送信は、前述した競合ベースのランダムアクセス(RA)手順などのランダムアクセス手順の一部とする、あるいは非競合ベースのランダムアクセス手順の一部、あるいはさらに別の形のランダムアクセス手順の一部とすることができる。いずれの場合も、本開示は、任意のそのようなランダムアクセス手順に制限されるようには理解されないものとする。
いずれの場合も、本開示は、基地局960が、ランダムアクセス手順のPRACH送信の受信以外のステップをさらに実行することを意図することなく、または実行する必要なしに、PRACH送信を受信する状況もカバーするものと理解されたい。言い換えれば、基地局960は、例えば事前定義されるRAプリアンプルの送信を通じて、事前定義される情報をユーザ機器910から伝える目的で、ワンショットシグナリングメカニズムの一部としてPRACH送信を受信してもよい。
図13は、基地局(BS)が一般的なシナリオに従ってPRACH送信を受信するシーケンス図を描いてあり、すなわち基地局960のPRACH送信の受信動作がアンライセンスチャネルを通じて実行されるため、PRACH送信が実際に実行される前に、対応するギャップ期間の送信ギャップを確認しなければならない。
基地局960(具体的にはその処理回路970)は、アップリンク通信用のそれぞれのアンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1個のシンボルを設定する(例えば図13のステップ01を参照)。少なくとも1個のシンボルは、アンライセンスチャネルアクセス設定に基づいて設定される。この設定動作は、例えば図10のULシンボル設定処理回路980-aによって実行される。
次に基地局960(具体的にはその送信機970)は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信に使用されるチャネルリソースのタイミングの指示情報を送信する(例えば図13のステップS02を参照)。この送信動作は、例えばPRACHチャネルリソースタイミング指示情報送信機970-aによって実行される。
次いで基地局960(具体的にはそのプロセッサ980)は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示したタイミングが、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内に含まれるか否かを判定する(例えば図13のステップS03を参照)。この判定動作は、例えばPRACHチャネルリソース判定処理回路980-bによって実行される。
判定が否定である場合(図13のステップS04のケース「N」を参照)、基地局960は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示したタイミングが無効であるものと判定する(例えば図13のステップS05を参照)。
判定が肯定である場合(例えば図13のステップS04のケース「Y」を参照)、基地局960(具体的にはその処理回路980)は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示したタイミングの開始の前にギャップ期間を持つ送信ギャップが設定されているか否かを識別する(例えば図13のステップS06を参照)。この識別動作は、例えば送信ギャップ識別処理回路980-cによって実行される。
識別が否定である場合(例えば図13のステップS07のケース「N」を参照)、基地局960は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示したタイミングにおいてPRACH送信の受信を中止する。
送信ギャップの識別が肯定である場合(例えば図13のステップS07のケース「Y」を参照)、基地局960(具体的にはその受信機970)は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示したタイミングにおいて、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内で送信されるランダムアクセス(RA)プリアンブルの形でのPRACH送信を受信する。この受信動作は、例えばPRACH送信受信機970-bによって実行される。
[第1の例示的な実装形態]
第1の例示的な実装形態では、一般的なシナリオに従ってのユーザ機器910の動作についてさらに詳しく説明する。特に、この第1の例示的な実装形態は、ユーザ機器910が、物理ダウンリンク制御チャネルシグナリングを介して提供されるチャネル占有時間(COT)構造情報(またはパラメータ)に従って設定されるアンライセンスチャネルを通じてPRACH送信を実行するシナリオに焦点をあてる。
図14は、第1の例示的な実装形態に係る流れ図を示している。この流れ図では、5G NR配置シナリオを想定しており、対応する専門用語を使用する。例えば、アップリンクにおける物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)のみならず、ダウンリンクにおける物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)も言及されている。この点において、ユーザ機器910は、アップリンク、すなわちPRACHの送信を実行するのみならず、ダウンリンクのPDCCHの受信も実行する。
この目的のため、ユーザ機器910は、PDCCH設定を受信し(例えば図14のステップS01を参照)、PDCCH設定は、物理ダウンリンク制御チャネルを通じて制御情報を受信することができるようにユーザ機器910を設定する。PDCCH設定により、ユーザ機器910は、PDCCHを通じてダウンリンク制御情報(DCI)を受信するように設定される。
2つの異なる開始点を区別しなければならない。
第1の開始点によれば、ユーザ機器910は「RRC接続」状態にある。この「RRC接続」状態では、ユーザ機器910は、RRC(無線リソース制御)プロトコルによって規定された専用制御メッセージを受信するように設定されている。この場合、ユーザ機器910は、専用RRC制御メッセージを介してPDCCH設定を受信する。
このPDCCH設定(専用RRC制御メッセージを介して受信される)は、SystemInformationBlockType1(略してSIB1)を介して提供されるセルに固有な様々な設定を補足する。SIB1は、セルによってサーブされているすべてのユーザ機器910にブロードキャストされる。言い換えれば、PDCCH設定で指定されないすべての補足設定については、ユーザ機器910はSIB1に従う。
第2の開始点によれば、ユーザ機器910は「RRCアイドル」状態または「RRC非アクティブ」状態にある。いずれの状態においても、ユーザ機器910は、RRCプロトコルによって規定された専用制御メッセージを受信するように設定されていない。しかしながらユーザ機器910は、SystemInformationBlockType1(略してSIB1)を介して提供されるセルに固有な設定を受信するように設定される。この点においてユーザ機器910は、ブロードキャストされるSIB1を介してPDCCH設定を受信する。
さらにユーザ機器910は、同じSIB1を介して(または補足SIB1を介して)パラメータ「prach-ConfigurationIndex」を受信する(例えば図14のステップS02を参照)。このパラメータは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信の、時間領域に関連する側面を指定し、例えば、PRACH送信を伝える無線フレームの(1つまたは複数の)スロット番号、シンボル数で表したPRACH送信の持続時間、PRACH送信の開始シンボル、RAプリアンブルとして使用されるシーケンスなどである。この点において、パラメータ「prach-ConfigurationIndex」は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースのタイミング(例:持続時間)を示す。
第1の例示的な実装形態においては、ユーザ機器(UE)910は、PRACH送信の開始シンボルを除き、パラメータ「prach-ConfigurationIndex」によって指定される時間領域に関連するすべての側面を利用する。言い換えればユーザ機器910は、PRACH送信に使用される開始シンボルについては動的な指示情報が提供されることを予期する。ユーザ機器910は、この動的な指示情報を、アンライセンスチャネルの占有時間の間に受信するように予期する。開始シンボルのこのような個別の(動的な)指示情報を使用することで、さらに柔軟性が高まり、すなわち動的なシグナリングでは、たとえ最後の瞬間でも、必要になった場合に別の開始シンボルを指示することができる。
例を目的として、シグナリングされるパラメータ「prach-ConfigurationIndex」が値22を含むものと想定すると、ユーザ機器910は、(上述した)事前に設定される表1から、PRACH送信に使用されるチャネルリソースがスロット#1、#4、および#7であることを推測する。特に、これらのすべてのチャネルリソースは、14個のシンボルの持続時間を有する。しかしながら上述したように、PRACH送信用のチャネルリソースのこのタイミング指示情報は、アンライセンスチャネルが実際に占有されるかを考慮していない。
この点において、ユーザ機器910は、アンライセンスチャネルアクセス設定をさらに受信する(例えば図14のステップS03を参照)。この第1の例示的な実装形態においては、アンライセンスチャネルアクセス設定は、チャネル占有時間構造情報(以下では「COT構造情報」)の形でシグナリングされる。ユーザ機器910は、受信した「COT構造情報」に基づいて、アップリンク通信用のそれぞれのアンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1個のシンボルを設定する。
言い換えれば、「COT構造情報」は、チャネル占有時間、すなわち5G NR動作のためにアンライセンスチャネルが占有されている時間を構造化する。例えば、アンライセンスチャネルが5G NR動作とWiFi動作との間で共有されていた場合、アンライセンスチャネルの占有時間は、そのチャネルが5G NR動作用に占有されている時間、すなわちユーザ機器910が、ダウンリンク通信を受信することとアップリンク通信についてスケジューリングされることを正当に予期できる時間を排他的に指す。
しかしながら、このような排他的な5G NR動作は、ユーザ機器910がチャネル占有時間(COT)の外側でPRACH送信を実行してはならないことを意味するわけではない。逆にユーザ機器910は、状況によっては(例えば図19の説明を参照)、COTの外側でPRACH送信を実行するように促される。これらのPRACHが異なる点は、COTの外側ではWiFi動作との干渉が排除されないことだけである。
より詳細には、ユーザ機器910は、「COT構造情報」を、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を介して、好ましくはダウンリンク制御情報(DCI)フォーマットのそれぞれのフィールド内で受信する。「COT構造情報」は、例えばPDCCHにおいてDCIフォーマット2-0を介して送信することができる。より詳細には、ユーザ機器910は、「COT構造情報」を受信する目的で、PDCCH設定に従ってPDCCHを監視および復号する。
受信された「COT構造情報」によって、ユーザ機器910は、アップリンク通信用のそれぞれのアンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1個のシンボルを設定することができる。
言い換えれば、「COT構造情報」は、チャネル占有時間(COT)の個々のシンボルがどのように構造化されているか、すなわちダウンリンクとアップリンクの間の(またはこの逆の)スイッチングポイントがいつ発生するかについての情報を伝える。より詳細には、「COT構造情報」は、占有時間の複数のスロットのシンボルを、アップリンクシンボル、ダウンリンクシンボル、またはフレキシブルシンボルのいずれかとして指定し、受信機は、動作時、部分的に重複する複数の「COT構造情報」を受信する。
下の表3は「COT構造情報」の具体的な例を示しており、すなわち「COT構造情報」は、1つのスロットの固定された持続時間の各シンボルについて個別に「COT構造」を指定する。ただしこの表3は、あらゆるCOT構造のリストを提供するものではないため、本開示の制限として理解されないものとする。
この表3では、「COT構造情報」は、1つのスロット(14個のシンボルのシーケンスに対応する)という固定された持続時間について、アップリンクシンボル(表3では「U」)、ダウンリンクシンボル(表3では「D」)、またはフレキシブルシンボル(表3では「F」)を指定する。
下の表4は「COT構造情報」の別の具体的な例を示しており、すなわち「COT構造情報」は、1つまたは2つのスロットの可変持続時間の各シンボルについて個別に「COT構造」を指定する。ただしこの表4は、あらゆるCOT構造のリストを提供するものではないため、本開示の制限として理解されないものとする。
この表4では、「COT構造情報」は、1つのスロット(14個のシンボルのシーケンスに対応する)または2つのスロット(28個のシンボルのシーケンスに対応する)の可変の持続時間について、アップリンクシンボル(表では略して「U」)、ダウンリンクシンボル(表では略して「D」)、またはフレキシブルシンボル(表では略して「F」)を指定する。
「COT構造情報」が2つの(連続する)スロットの「COT構造」を指定する場合、2つの個別に受信される「COT構造情報」が1つの同じスロットの「COT構造」を指定するときには、シグナリングの重複が起こる。この重複は、ある程度の冗長性の形成を促進するとともに、「COT構造」、すなわちアップリンクシンボルのみで構成されるスロットを含むCOT構造の柔軟性の向上を促進する。
「COT構造」の柔軟性の向上についてさらに詳しく説明する。
「COT構造」が最も柔軟に指定され、アップリンクシンボルのみで(完全に)構成されているスロットを含むケースを想定すると、このような「COT構造」については、少なくとも2つ以上のスロットの「COT構造」の組み合わされたシグナリングの形で「COT構造情報」をシグナリングする必要がある。
いま、例を目的として、「COT構造情報」が、アップリンクシンボルのみを含むスロット(例:スロット#K)の「COT構造」を指定しているものとする。この場合、この「COT構造情報」を同じスロット(スロット#K)で受信することはできず、なぜならこのスロットは「COT構造」によってアップリンク信号のみを有することが指定されているためである。言い換えれば、アップリンク信号のみを有するスロットを指定するこの「COT構造」については、別のスロット、すなわち前のスロット(例:スロット#K-1)においてそれぞれの「COT構造情報」をシグナリングする必要がある。
さらにこの例において、この「COT構造情報」が前のスロット(例:スロット#K-1)においてシグナリングされ、次のスロット(スロット#K)について、アップリンクシンボルのみを含む「COT構造」を指定しているものと想定する。この場合にも、次のスロット(スロット#K)ではさらなる「COT構造情報」をシグナリングすることはできず、なぜならこのスロット(スロット#K)は、アップリンクシンボルのみを含む「COT構造」を有するように指定されているためである。
この理由のため、「COT構造」が最も柔軟に定義されており、アップリンクシンボルのみで(完全に)構成されるスロットを含む場合、少なくとも2つ以上のスロットの「COT構造」を組み合わせたシグナリングの形でそれぞれの「COT構造情報」をシグナリングする必要がある。
ある程度の冗長性の形成についてさらに詳しく説明する。
少なくとも2つ以上の(連続する)スロットの複数の「COT構造」のシグナリングを組み合わせた「COT構造情報」が存在するケースを想定する。この場合、2つ以上のスロットの各々において対応する「COT構造情報」をシグナリングすることは、指定される「COT構造」によってそのようなシグナリングが許可される限りは阻止または禁止されない。むしろ、2つ以上のスロットの各々において対応する「COT構造情報」をシグナリングすることにより、ある程度の冗長性が形成される。
いま、例を目的として、1つのスロット(例:スロット#K)において、表4に従った「COT構造情報」をシグナリングするものと想定する。この「COT構造情報」は値7を有する。表4に従うと、値7は、2つのスロットの「COT構造」、すなわち「DDDDDDDDDDDDDD DDDDDDDDDDDDFU」という「COT構造」を指定している。
この例では、次の(連続する)スロット(例:スロット#K+1)において、表4に従った「COT構造情報」がさらにシグナリングされることが阻止または禁止されない。この場合、この「COT構造情報」は値1を有する。表4に従うと、値1は1つのスロットの「COT構造」、すなわち「DDDDDDDDDDDDFU」という「COT構造」を指定する。
言い換えれば、「DDDDDDDDDDDDFU」という同じ「COT構造」が、値1を有する「COT構造情報」の(最初の)スロットと同じく、値7を有する「COT構造情報」の(2番目の)スロットにおいてシグナリングされる。この理由から、2つ以上のスロットの各々において対応する「COT構造情報」をこのようにシグナリングすることで、ある程度の冗長性が形成される。
ユーザ機器910は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信に使用されるチャネルリソースの持続時間の指示情報の役割を果たすパラメータ「prach-ConfigurationIndex」を受信し、さらに、アップリンク通信用のそれぞれのアンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1個のシンボルの設定の役割を果たす「COT構造情報」を受信した後、次の動作に進む。
具体的には、ユーザ機器910は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示された持続時間が、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内に含まれる(または収まる)か否かを判定する(例えば図14のステップS04を参照)。この判定動作をさらに説明するため、図15に示した例を参照する。
図15は、第1の例示的な実装形態に係るユーザ機器910の例示的な動作を示しており、すなわちユーザ機器910は、PDCCHシグナリングを介して提供される「COT構造情報」に従って設定されるアンライセンスチャネルを通じてPRACH送信を実行する。
この図に描かれているように、ユーザ機器910は、スロット#3において、上の表4に従った「COT構造情報」(値7を有する)を伝えるPDCCHを受信する。値7は、連続するスロット#3および#4の「COT構造」、すなわち「DDDDDDDDDDDDDD UUUUUUUUUUUUUU」という「COT構造」を指定する。この点において、スロット#4は、アップリンクシンボルのみを含む「COT構造」を有する。
これと同時に、表1に従った値22を有する受信されたパラメータ「prach-ConfigurationIndex」は、PRACHチャネルリソースの持続時間が14個のシンボルであることをユーザ機器に示す。なおユーザ機器は、パラメータ「prach-ConfigurationIndex」を介して示される開始シンボルを無視することに留意されたい。
次にユーザ機器910は、PRACH送信用のチャネルリソースとして使用される示された14個のシンボルの持続時間が、「COT構造情報」に基づいて設定されるアップリンクシンボルに収まるかを判定する。言い換えれば、ユーザ機器910は、PRACHチャネルリソースのシンボル数で表した持続時間を含むことができるように、「COT構造」が十分に大きな数の連続するアップリンクシンボルを有するかを判定する。
スロット#4は、14個のアップリンクシンボルを含む「COT構造」を有するため、ユーザ機器910は、スロット#4のPRACHチャネルリソースの示された持続時間(同じく14個のシンボル)を、「COT構造」によってアップリンクシンボルとして指定されたシンボル内に含める(収める)ことができるものと判定する。
この理由のため、描いた例では、ユーザ機器910はスロット#4を、PRACH送信に使用されるアンライセンスチャネルのチャネルリソースに似ている(resemble)ものと肯定的に判定する。
この肯定的な判定により、ユーザ機器910は、アンライセンスチャネルにアクセスするときの動作を規定するLBTカテゴリの識別に進む(例えば図14のステップS05を参照)。本例の場合、ユーザ機器910は、複数のギャップ期間のうちの1つのギャップ期間の指示情報を、複数のLBTカテゴリのうち一緒に使用されるLBTカテゴリの指示情報との組合せにおいて受信する。
このような指示情報は、「COT構造情報」と同じPDCCH内で送信する、または個別のPDCCH内で送信することができる。同じPDCCHが使用される場合、gNBが異なるCRCスクランブリングRNTI(無線ネットワーク一時識別子)を使用してこれらの目的を区別することも可能である。PDCCHをスクランブルするために同じRNTIが使用される場合、そのPDCCHを受信したUEは、両方の指示情報を復号することができる。これに対して、異なるRNTIが使用される場合、一方の指示情報のみを必要とするUEは、第2の指示情報の復号を無視することができる。
ユーザ機器910は、スロット#3のPDCCHでこの指示情報を受信することができ、このPDCCHは、図15に関連して説明したように「COT構造情報」が伝えられるスロット#3のPDCCHと同じである。これに代えて、ユーザ機器910は、このPDCCHを前のスロットで受信することができる。
いま、例を目的として、ユーザ機器910が、上述した表2に従って解釈されるべき値2の指示情報を受信するものと想定する。この場合にユーザ機器910は、CCAを実行するときに25μsのギャップ期間を使用しなければならないことと、LBTカテゴリ2に従って動作しなければならないことを認識する。この例の場合、ユーザ機器910は、有効なLBTカテゴリが見つかる(例:受信する)ことを認識し(例えば図14のステップS06を参照)、PRACHが必要であるか否かの判定に進む(ケース「Y」)。
いま、別の例を目的として、ユーザ機器910が、上述した表2に従って解釈されるべき値4の指示情報を受信するものと想定する。この場合にユーザ機器910は、有効なLBTカテゴリを決定することができない(図14のステップS06のケース「N」)。ユーザ機器910は、肯定的に判定されたPRACHチャネルリソースのタイミングが無効であることを推測する(例えば図14のステップS07を参照)。この無効なタイミングにおいてPRACH送信は実行されない。
ユーザ機器が有効なLBTカテゴリを見つけた場合に戻ると、ユーザ機器910は、PRACH送信を実行する必要があるかをチェックする(例えば図14のステップS08を参照)。PRACH送信を実行する必要がない場合(ケース「N」)、ユーザ機器910は、さらなる動作を行わないことを認識する(例えば図14のステップS09を参照)。
PRACH送信を実行する必要がある場合(ケース「Y」)、ユーザ機器910は、空きチャネル判定(CCA)を実行する(例えば図14のステップS10を参照)。空きチャネル判定(CCA)は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースのタイミングの開始の前の示されたギャップ期間25μsに対して実行される。言い換えれば、ユーザ機器910は、スロット#4の開始の前にCCAを実行する。
図15に示したユーザ機器910の例示的な動作を再び参照し、ユーザ機器910は、スロット#4の開始の前に、すなわち、値22を有する「prach-ConfigurationIndex」によってPRACH用のチャネルリソースとして示され、かつ「COT構造」によって指定されるようにアップリンクシンボルを含むものと肯定的に判定されているタイミングの開始の前に、CCAを実際に実行する。
さらに、CCA動作が肯定的(成功)である場合、ユーザ機器910は、アップリンク通信用に設定されている少なくとも1個のシンボル(すなわちスロット#4)の中でランダムアクセス(RA)プリアンブルを送信することによって、チャネルリソースを介してPRACH送信を実行する(例えば図14のステップS10を参照)。
図16は、第1の例示的な実装形態に係るユーザ機器910の別の例示的な動作を示しており、すなわちユーザ機器910は、PDCCHシグナリングを介して提供される「COT構造情報」に従って設定されるアンライセンスチャネルを通じてPRACH送信を実行する。
この図が前に説明した例と異なる点として、受信されるパラメータ「prach-ConfigurationIndex」は、PRACHの期間を図15の14個のシンボルではなく6個のシンボルとして示す。
この場合、ユーザ機器は、取得した2つの情報に従ってPRACHの開始シンボルを推測する。最初の情報は、スロット#4の14個のULシンボルを示す「COT構造」であり、2番目の情報は、PRACHの期間である。ユーザ機器は、最初の示されたULシンボルから開始して、残りのULシンボルが1つのPRACHを含むことができなくなるまでPRACHを含めるように試みる。結果として、示されたスロット#4の14個のULシンボルは、2つのPRACH時間インスタンスを含み、それぞれシンボル#0およびシンボル#6を先頭とする。
しかしながら、スケジューリングノードは、各PRACH時間インスタンスの前のCCA用のギャップを操作することによって、示されるULシンボルの使用をさらに制御することができる。例えば、gNBが最初のPRACH時間インスタンス(シンボル#0からシンボル#5まで)においてPRACHを受信することを意図していない場合、スケジューリングノードは、最初のPRACH時間インスタンスに対してCCA用のギャップなしを示すことができる(例えば表2の値4)。ユーザ機器は、このような情報を受信すると、最初のPRACH時間インスタンスが無効であることを認識し、PRACHの送信を控える。スケジューリングノードは、(スケジューリングされていない)UEによって送信されるPRACHによって発生する衝突を心配することなく、最初の6個のULシンボルを使用して、PUCCHやPUSCHなどの別のUL送信をスケジューリングすることができる。これに対して、スケジューリングノードが2番目のPRACH時間インスタンス(スロット#4のシンボル#6からシンボル#11まで)においてPRACHを受信することを予期している場合、スケジューリングノードは有効なCCA期間(25μsなど)をユーザ機器に示す。
この場合、ユーザ機器は、スロット#4のシンボル#6の開始前にCCAを実行する。
2番目のCCA動作が肯定的(または成功)であるため、ユーザ機器910は、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル(すなわちスロット#4のシンボル#6から#12まで)の中でランダムアクセス(RA)プリアンブルを送信することによって、これらのチャネルリソースを介してPRACH送信を実行する。
[第2の例示的な実装形態]
第2の例示的な実装形態では、一般的なシナリオに従ってのユーザ機器910の動作についてさらに詳しく説明する。特に、この第2の例示的な実装形態は、PRACH(例:PRACHオケージョン)用に前に設定された(事前に設定された)チャネルリソースの正確なタイミングが、動的にシグナリングされるアンライセンスチャネルアクセス設定に適合するかを判定することに焦点をあてる。
図17は、第2の例示的な実装形態に係る流れ図を示している。この流れ図では、5G NR配置シナリオを想定しており、対応する専門用語を使用する。例えば、アップリンクにおける物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)のみならず、ダウンリンクにおける物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)も言及されている。この点において、ユーザ機器910は、アップリンク、すなわちPRACH送信を実行するのみならず、ダウンリンクのPDCCHの受信も実行する。
この目的のため、ユーザ機器910は、PDCCH設定を受信し(例えば図17のステップS01を参照)、PDCCH設定は、物理ダウンリンク制御チャネルを通じて制御情報を受信することができるようにユーザ機器910を設定する。PDCCH設定により、ユーザ機器910は、PDCCHを通じてダウンリンク制御情報(DCI)を受信するように設定される。
2つの異なる開始点を区別しなければならない。
第1の開始点によれば、ユーザ機器910は「RRC接続」状態にある。この「RRC接続」状態では、ユーザ機器910は、RRC(無線リソース制御)プロトコルによって規定された専用制御メッセージを受信するように設定される。この場合にユーザ機器910は、専用RRC制御メッセージを介してPDCCH設定を受信する。
このPDCCH設定(専用RRC制御メッセージを介して受信される)は、SystemInformationBlockType1(略してSIB1)を介して提供されるセルに固有な様々な設定を補足する。SIB1は、セルによってサーブされているすべてのユーザ機器910にブロードキャストされる。言い換えれば、PDCCH設定に指定されていないすべての補足設定については、ユーザ機器910はSIB1に従う。
第2の開始点によれば、ユーザ機器910は「RRCアイドル」状態または「RRC非アクティブ」状態にある。いずれの状態においても、ユーザ機器910は、RRCプロトコルによって規定された専用制御メッセージを受信するように設定されていない。しかしながらユーザ機器910は、SystemInformationBlockType1(略してSIB1)を介して提供されるセルに固有な設定を受信するように設定される。この点において、ユーザ機器910は、ブロードキャストされるSIB1を介してPDCCH設定を受信する。
さらにユーザ機器910は、同じSIB1を介して(または補足SIB1を介して)パラメータ「prach-ConfigurationIndex」を受信する(例えば図17のステップS02を参照)。このパラメータは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信に使用されるチャネルリソースの正確なタイミング(例:開始時刻および持続時間)を示すタイミング指示情報の役割を果たす。言い換えれば、タイミング指示情報により、ユーザ機器910は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースが、いつ、すなわちどのタイミングで提供されるかを推測することができる。
このパラメータは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信の、時間領域に関連する側面を指定し、例えば、PRACH送信を伝える無線フレームの(1つまたは複数の)スロット番号、シンボル数で表したPRACH送信の持続時間、PRACH送信の開始シンボル、RAプリアンブルとして使用されるシーケンスなどである。この点において、パラメータ「prach-ConfigurationIndex」は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースのタイミング(例:開始時刻および持続時間)を示す。
第1の例示的な実装形態とは異なり、この第2の例示的な実装形態は、パラメータ「prach-ConfigurationIndex」が、その後にPRACH送信に使用することのできるチャネルリソースの正確なタイミングを指定するという理解に基づいている。チャネルリソースのこのタイミングが、動的に示される「COT構造」に一致するものと判定される場合、ユーザ機器910は、RRCを介して事前に設定されるチャネルリソースのそのようなタイミングから逸脱しない。
例を目的として、シグナリングされるパラメータ「prach-ConfigurationIndex」が値22を有するものと想定すると、ユーザ機器910は、(上述した)事前に設定される表1から、PRACH送信に使用されるチャネルリソースがスロット#1、#4、および#7のシンボル#0~#13であることを推測する。しかしながら上述したように、PRACH送信用のチャネルリソースのこのタイミング指示情報は、アンライセンスチャネルが実際に占有されるかを考慮していない。
この点において、ユーザ機器910は、アンライセンスチャネルアクセス設定をさらに受信する(例えば図17のステップS03を参照)。この第2の例示的な実装形態においても、アンライセンスチャネルアクセス設定は、チャネル占有時間構造情報(以下では「COT構造情報」)の形でシグナリングされる。ユーザ機器910は、受信した「COT構造情報」に基づいて、アップリンク通信用のそれぞれのアンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1個のシンボルを設定する。
言い換えれば、「COT構造情報」は、チャネル占有時間、すなわち5G NR動作のためにアンライセンスチャネルが占有されている時間を構造化する。例えば、アンライセンスチャネルが5G NR動作とWiFi動作との間で共有されていた場合、アンライセンスチャネルの占有時間は、そのチャネルが5G NR動作用に占有されている時間、すなわちユーザ機器910が、ダウンリンク通信を受信することとアップリンク通信についてスケジューリングされることを正当に予期できる時間を排他的に指す。
しかしながら、このような排他的な5G NR動作は、ユーザ機器910がチャネル占有時間(COT)の外側でPRACH送信を実行してはならないことを意味するわけではない。逆にユーザ機器910は、状況によっては(例えば図19の説明を参照)、COTの外側でPRACH送信を実行するように促される。これらのPRACHが異なる点は、COTの外側ではWiFi動作との干渉が排除されないことだけである。
特に、「COT構造情報」が受信されない場合(例えば図17のステップS04を参照)、ユーザ機器910は、設定されるPRACHチャネルリソースのステータスが未知であることを推測する(例えば図17のステップS05を参照)。言い換えれば、ユーザ機器910は、設定されるPRACHチャネルリソースのタイミングにおいて、アンライセンスチャネルが5G NR動作とWiFi動作との間で共有されているものと理解する。
この点において、ユーザ機器910は、PRACH送信においてLBTカテゴリ4に従った動作を想定する(例えば図17のステップS06を参照)。言い換えれば、ユーザ機器910は乱数Nを発生させ、乱数Nに基づいて変化するギャップ期間を対象にCCAを実行する。CCAが肯定的である場合、ユーザ機器910は、「prach-ConfigurationIndex」によって設定されるPRACH時間インスタンス(開始時刻および持続時間)においてランダムアクセス(RA)プリアンブルを送信することによって、これらのチャネルリソースを介してPRACH送信を実行する。CCAに成功しない場合、PRACH送信は中止される。
図19は、第2の例示的な実装形態に係るユーザ機器910の例示的な動作を示している。この場合、ユーザ機器910は、LBTカテゴリ4の挙動を使用して、チャネル占有時間(COT)の外側でPRACH送信を実行する。スロット#1の中の設定されるPRACHチャネルリソースのタイミングはCOTの外側に位置するため、ユーザ機器910はこのスロットの「COT構造情報」を受信しない。言い換えれば、ユーザ機器910は、乱数値に基づく可変のギャップ期間に対するCCAに成功した後にPRACH送信を実行する。
より詳細には、ユーザ機器910は、「COT構造情報」を、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を介して、好ましくはダウンリンク制御情報(DCI)フォーマットのそれぞれのフィールド内で受信する。「COT構造情報」は、例えば、PDCCHにおいてDCIフォーマット2-0を介して送信することができる。より詳細には、ユーザ機器910は、「COT構造情報」を受信する目的で、PDCCH設定に従ってPDCCHを監視および復号する。
受信された「COT構造情報」によって、ユーザ機器910は、アップリンク通信用のそれぞれのアンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1個のシンボルを設定することができる。
しかしながら第1の例示的な実装形態とは異なり、この第2の例示的な実装形態では、「COT構造情報」は、PRACH用の前に設定された(事前に設定された)チャネルリソース(例:PRACHオケージョン)を有効化/無効化する(したがってそれらのタイミングにおいてPRACH送信を実行できる/できない)指示情報に相当する。
言い換えれば、「COT構造情報」は、チャネル占有時間(COT)の個々のシンボルがどのように構造化されるか、すなわちダウンリンクとアップリンクとの間(またはこの逆)のスイッチングポイントがいつ発生するかの情報を伝える。より詳細には、「COT構造情報」は、占有時間の複数のスロットのシンボルを、アップリンクシンボル、ダウンリンクシンボル、またはフレキシブルシンボルのいずれかとして指定し、受信機は、動作時、部分的に重複する複数の「COT構造情報」を受信する。
「COT構造情報」の具体的な例については、表3および表4と、上のそれぞれの説明を参照されたい。
物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信に使用されるチャネルリソースの正確なタイミング(例:開始時刻および持続時間)の指示情報として機能するパラメータ「prach-ConfigurationIndex」を受信し、さらに、アップリンク通信用のそれぞれのアンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1個のシンボルの設定として機能する「COT構造情報」を受信すると、ユーザ機器910は次の動作に進む。
具体的には、ユーザ機器910は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示された正確なタイミング(例:開始時刻および持続時間)が、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボルの中に含まれる(または収まる)か否かを判定する(例えば図17のステップS07を参照)。この判定動作についてさらに説明する目的で、以下では図18に示した例を参照する。
図18は、第2の例示的な実装形態に係るユーザ機器910の例示的な動作を示しており、すなわちユーザ機器910は、PDCCHシグナリングを介して提供される「COT構造情報」に従って設定されるアンライセンスチャネルを通じてPRACH送信を実行する。
この図に描かれているように、ユーザ機器910は、スロット#3で、上の表4に従う「COT構造情報」(値9を有する)を伝えるPDCCHを受信する。値9は、連続するスロット#3および#4の「COT構造」、すなわち「DDDDDDDDDDDDDD DFUUUUUUUUUUUU」という「COT構造」を指定する。この点において、スロット#4は、シンボル番号#2~#13の12個のみのアップリンクシンボルを含む「COT構造」を有する。
これと同時に、表1による値22を有する受信されたパラメータ「prach-ConfigurationIndex」は、PRACHチャネルリソースの開始時刻がシンボル番号#0であり、PRACHチャネルリソースの持続時間が、シンボル番号#0から#13までの14個のシンボルであることをユーザ機器に示す。
ここでユーザ機器910は、PRACHチャネルリソースの示された(正確な)タイミングが、「COT構造情報」に基づいて設定されるアップリンクシンボル内に含まれるか否かを判定する。言い換えれば、ユーザ機器910は、「COT構造」が、開始時刻および持続時間に関してPRACHチャネルリソースの正確なタイミングにおいてアップリンクシンボルを有するかを判定する。
スロット#4は12個のみのアップリンクシンボルを含む「COT構造」を有し、受信したパラメータ「prach-ConfigurationIndex」によって要求されるようには開始時刻(シンボル番号#0または#1)においてアップリンクシンボルを含まないため、ユーザ機器910は、このPRACHチャネルリソースを使用できないものと判定する(例えば図17のステップ07、ケース「N」を参照)。言い換えれば、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの(正確な)タイミングを有効化することができない。
この点において、ユーザ機器910は、値9の「COT構造情報」に基づく2つの連続するスロット#3および#4のシンボル設定に対しては、PRACHチャネルリソースが許可されないことを推測する(例えば図17のステップS08を参照)。
スロット#7では状況が異なる。
スロット#7では、パラメータ「prach-ConfigurationIndex」が、シンボル番号#0~#13における合計14個のアップリンクシンボルを指定しており、かつ、「COT構造」の結果として同じシンボル番号#0~#13における14個のアップリンクシンボルの設定になる。したがってユーザ機器910は、このPRACHチャネルリソースを使用できるものと判定する(例えば図17のステップS07、ケース「Y」を参照)。言い換えれば、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの(正確な)タイミングが有効化される。
この肯定的な判定により、ユーザ機器910は、アンライセンスチャネルにアクセスするときの動作を規定するLBTカテゴリの識別に進む(例えば図17のステップS09を参照)。本例の場合、ユーザ機器910は、複数のギャップ期間のうちの1つのギャップ期間の指示情報を、複数のLBTカテゴリのうち一緒に使用されるLBTカテゴリの指示情報との組合せにおいて受信する。
このような指示情報は、「COT構造情報」と同じPDCCH内で送信する、または個別のPDCCH内で送信することができる。同じPDCCHが使用される場合、gNBが異なるCRCスクランブリングRNTI(無線ネットワーク一時識別子)を使用してこれらの目的を区別することも可能である。PDCCHをスクランブルするために同じRNTIが使用される場合、そのPDCCHを受信したUEは、両方の指示情報を復号することができる。これに対して、異なるRNTIが使用される場合、一方の指示情報のみを必要とするUEは、第2の指示情報の復号を無視することができる。
この例では、ユーザ機器910は、スロット#6のPDCCHでこの指示情報を受信することができ、このPDCCHは、図18に関連して説明したように「COT構造情報」が伝えられるスロット#6のPDCCHと同じである。これに代えて、ユーザ機器910は、このPDCCHを前のスロットで受信することができる。
いま、例を目的として、ユーザ機器910が、上述した表2に従って解釈されるべき値2の指示情報を受信するものと想定する。この場合にユーザ機器910は、CCAを実行するときに25μsのギャップ期間を使用しなければならないことと、LBTカテゴリ2に従って動作しなければならないことを認識する。この例の場合、ユーザ機器910は、有効なLBTカテゴリが見つかる(例:受信する)ことを認識し(例えば図17のステップS11を参照)、PRACHが必要であるか否かの判定に進む(ケース「Y」)。
いま、別の例を目的として、ユーザ機器910が、ギャップ期間の指示情報を受信しない(ケース「N」)ものと想定する。この場合、ユーザ機器910は、アンライセンスチャネルにアクセスする前にCCAを実行する方法を認識しない。この理由のため、ユーザ機器910は、提供された「COT構造情報」に応答して設定されたアップリンクシンボルを通じてのPRACH送信が許可されないことを推測する(例えば図17のステップS10を参照)。
ユーザ機器が有効なLBTカテゴリを見つけた場合に戻ると、ユーザ機器910は、PRACH送信を実行する必要があるかをチェックする(例えば図17のステップS11を参照)。PRACH送信を実行する必要がない場合(ケース「N」)、ユーザ機器910は、さらなる動作を行わないことを認識する(例えば図17のステップS12を参照)。
PRACH送信を実行する必要がある場合(ケース「Y」)、ユーザ機器910は、空きチャネル判定(CCA)を実行する(例えば図17のステップS13を参照)。空きチャネル判定(CCA)は、PRACH送信に使用されるチャネルリソースのタイミングの開始の前の示されたギャップ期間25μsに対して実行される。言い換えれば、ユーザ機器910は、スロット#7の開始の前にCCAを実行する。
図18に示したユーザ機器910の例示的な動作を再び参照し、ユーザ機器910は、スロット#7の開始の前に、すなわち、値22を有する「prach-ConfigurationIndex」によってPRACH用のチャネルリソースとして示され、かつ「COT構造」によって指定されるアップリンクシンボルを含むものと肯定的に判定されているタイミングの開始の前に、CCAを実際に実行する。なおgNBは、CCAを容易にするため、例えば前のスロット(スロット#6)の最後のシンボルの一部において信号を送信しないことによって、ギャップを形成しなければならないことに留意されたい。
さらに、CCA動作が肯定的(成功)である場合、ユーザ機器910は、アップリンク通信用に設定されている少なくとも1個のシンボル(すなわちスロット#7)内でランダムアクセス(RA)プリアンブルを送信することによって、チャネルリソースを介してPRACH送信を実行する(例えば図17のステップS13を参照)。
[さらなる態様]
第1の態様によれば、プロセッサ、受信機、および送信機を備えたユーザ機器(UE)が提供される。プロセッサは、動作時、受信されたアンライセンスチャネルアクセス設定に基づいて、アップリンク通信用のそれぞれのアンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1個のシンボルを設定する。受信機は、動作時、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信に使用されるチャネルリソースのタイミングの指示情報を受信する。プロセッサは、動作時、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示されたタイミングが、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内に含まれるか否かを判定する。プロセッサは、動作時、判定が肯定である場合、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示されたタイミングの開始の前のギャップ期間を対象に、空きチャネル判定(CCA)を実行する。送信機は、動作時、CCAが肯定的である場合、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内で、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示されたタイミングにおいて、ランダムアクセス(RA)プリアンブルを送信することによって、PRACH送信を実行する。
第1の態様に加えて提供される第2の態様によれば、受信機は、動作時、PRACH送信を実行する前に空きチャネル判定(CCA)を実行する対象のギャップ期間の指示情報をさらに受信する。
第1の態様に加えて提供される第3の態様によれば、受信機が動作時にギャップ期間の指示情報を受信しない場合、プロセッサが、動作時、乱数Nを発生させ、乱数Nに基づいて変化するギャップ期間を対象にCCAを実行する。
第1の態様または第2の態様に加えて提供される第4の態様によれば、ギャップ期間の指示情報が、複数のギャップ期間のうちの1つのギャップ期間の指示情報、複数のリッスンビフォアトーク(LBT)カテゴリのうち、1つのギャップ期間と組み合わせて使用される1つのLBTカテゴリの指示情報、および、複数のLBTカテゴリのうち一緒に使用される1つのLBTカテゴリの指示情報との組合せにおける、複数のギャップ期間のうちの1つのギャップ期間の指示情報、のうちの1つである。
第4の態様に加えて提供される第5の態様によれば、ギャップ期間が、16μsおよび25μsの一方であり、かつLBTカテゴリが、LBTカテゴリ1、LBTカテゴリ2、LBTカテゴリ3、およびLBTカテゴリ4、のうちの1つである。
第1の態様または第2の態様に加えて提供される第6の態様によれば、ギャップ期間の指示情報が、PRACH送信が実行されないことの指示情報である。
第1の態様から第6の態様に加えて提供される第7の態様によれば、受信機が、動作時、時間インスタンスから始まりアンライセンスチャネルが占有されている期間にわたる占有時間を設定する半静的なシグナリング、および、シグナリングが受信されたときを基準とする占有時間の少なくとも一部を設定する動的シグナリング、の一方の形におけるアンライセンスチャネルアクセス設定、をさらに受信する。
第1の態様から第7の態様に加えて提供される第8の態様によれば、プロセッサが、動作時、チャネルリソースの開始時刻および/または持続時間の形でタイミングを示す半静的なシグナリング、少なくともいくつかの前に設定されたチャネルリソースに対する有効化/無効化情報の形でタイミングを示す動的シグナリング、少なくともいくつかのチャネルリソースの開始時刻および/または持続時間の形でタイミングを示す動的シグナリング、のうちの1つから、チャネルリソースの示されたタイミングを推測する。
第8の態様に加えて提供される第9の態様によれば、プロセッサが、示されたタイミングを半静的なシグナリングから推測する場合、チャネルリソースの示されたタイミングが、アンライセンスチャネルの占有時間を対象に事前に設定されている。
第8の態様に加えて提供される第10の態様によれば、プロセッサが、示されたタイミングを動的シグナリングから推測する場合、有効化/無効化される少なくともいくつかの前に設定されたチャネルリソースが、シグナリングが受信されたときを基準とする。
第8の態様に加えて提供される第11の態様によれば、プロセッサが、示されたタイミングを動的シグナリングから推測する場合、チャネルリソースの示されたタイミングが、シグナリングが受信されたときを基準とするアンライセンスチャネルの占有時間の一部を対象とする。
第7の態様から第11の態様に加えて提供される第12の態様によれば、半静的なシグナリングは、それぞれの設定および/または指示情報を伝える情報要素を有する少なくとも1つのブロードキャストシステム情報(SI)ブロックまたはメッセージまたは専用RRCメッセージを好ましくは含む、無線リソース制御(RRC)シグナリングである。
第7の態様から第11の態様に加えて提供される第13の態様によれば、動的シグナリングは、それぞれの設定および/または指示情報を伝える少なくとも1つのMAC制御要素(MAC CE)を好ましくは含む媒体アクセス制御(MAC)シグナリング、および、それぞれの設定および/または指示情報を伝える少なくとも1つのダウンリンク制御情報(DCI)を好ましくは含む物理(PHY)シグナリング、のうちの一方である。
第1の態様から第13の態様に加えて提供される第14の態様によれば、送信機は、動作時、CCAが否定的である場合、チャネルリソースを介してPRACH送信を実行しない。
第1の態様から第14の態様に加えて提供される第15の態様によれば、受信機は、動作時、PRACH送信に使用されるチャネルリソースのタイミングの指示情報を、チャネル占有時間(COT)構造情報の形で受信する、および/または、COT構造情報が、占有時間の少なくとも1つのスロットのシンボルを、アップリンク通信またはダウンリンク通信用にプロセッサによってそれぞれ設定されるアップリンクシンボル、ダウンリンクシンボル、またはフレキシブルシンボルの1つとして指定する、および/または、COT構造情報が、占有時間の複数のスロットのシンボルを、アップリンクシンボル、ダウンリンクシンボル、またはフレキシブルシンボルの1つとして指定する場合、受信機が、動作時、アップリンク通信用のアンライセンスチャネルの占有時間に関する、部分的に重複する複数のCOT構造情報を受信する。
第16の態様によれば、ユーザ機器(UE)によって実行される以下のステップ、すなわち、受信されたアンライセンスチャネルアクセス設定に基づいて、アップリンク通信用のそれぞれのアンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1個のシンボルを設定するステップと、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信に使用されるチャネルリソースのタイミングの指示情報を受信するステップと、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示されたタイミングが、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内に含まれるか否かを判定するステップと、判定が肯定である場合、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示されたタイミングの開始の前のギャップ期間を対象に、空きチャネル判定(CCA)を実行するステップと、CCAが肯定的である場合、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内で、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示されたタイミングにおいて、ランダムアクセス(RA)プリアンブルを送信することによって、PRACH送信を実行するステップと、を含む方法、を提供する。
第17の態様によれば、プロセッサ、送信機、および受信機を備えた基地局(BS)を提供する。プロセッサは、動作時、アンライセンスチャネルアクセス設定に基づいて、アップリンク通信用のそれぞれのアンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1個のシンボルを設定する。送信機は、動作時、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信に使用されるチャネルリソースのタイミングの指示情報を送信する。プロセッサは、動作時、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示したタイミングが、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内に含まれるか否かを判定する。プロセッサは、動作時、判定が肯定である場合、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示したタイミングの開始の前にギャップ期間を有する送信ギャップが設定されているか否かを識別する。受信機は、動作時、送信ギャップの識別が肯定である場合、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示したタイミングにおいて、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内で送信されるランダムアクセス(RA)プリアンブルの形におけるPRACH送信を受信する。
第18の態様によれば、基地局(BS)によって実行される以下のステップ、すなわち、アンライセンスチャネルアクセス設定に基づいて、アップリンク通信用のアンライセンスチャネルの占有時間の少なくとも1個のシンボルを設定するステップと、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信に使用されるチャネルリソースのタイミングの指示情報を送信するステップと、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示したタイミングが、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内に含まれるか否かを判定するステップと、判定が肯定である場合、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示したタイミングの開始の前にギャップ期間を有する送信ギャップが設定されているか否かを識別するステップと、送信ギャップの識別が肯定である場合、PRACH送信に使用されるチャネルリソースの示したタイミングにおいて、アップリンク通信用に設定された少なくとも1個のシンボル内で送信されるランダムアクセス(RA)プリアンブルの形におけるPRACH送信を受信するステップと、を含む方法、を提供する。
[ハードウェアおよびソフトウェアによる本開示の実施]
本開示は、ソフトウェアによって、ハードウェアによって、またはハードウェアと協働するソフトウェアによって、実施することができる。上述した各実施形態の説明において使用される各機能ブロックは、その一部または全体を、集積回路などのLSIによって実施することができ、各実施形態で説明されている各プロセスは、その一部または全体を、同じLSIまたはLSIの組合せによって制御することができる。
LSIは、チップとして個別に形成する、または、機能ブロックの一部またはすべてが含まれるように1個のチップを形成することができる。LSIは、自身に結合されたデータ入出力部を含むことができる。
LSIは、集積度の違いに応じて、IC(集積回路)、システムLSI、スーパーLSI、またはウルトラLSIと称される。しかしながら、集積回路を実施する技術は、LSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ、または専用プロセッサを使用することによって実施することができる。さらには、LSIの製造後にプログラムすることのできるFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)や、LSI内部に配置されている回路セルの接続および設定を再設定できるリコンフィギャラブル・プロセッサを使用することもできる。
本開示は、デジタル処理またはアナログ処理として実施することができる。半導体技術または別の派生技術が進歩する結果として、将来の集積回路技術がLSIに置き換わる場合、その将来の集積回路技術を使用して機能ブロックを集積化することができる。バイオテクノロジを適用することもできる。
本開示は、通信の機能を有する任意の種類の装置、デバイス、またはシステム(通信装置と呼ばれる)によって実施することができる。
このような通信装置の非限定的ないくつかの例としては、電話(例:携帯電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例:ラップトップ、デスクトップ、ノートブック)、カメラ(例:デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレイヤー(デジタルオーディオ/ビデオプレイヤー)、ウェアラブルデバイス(例:ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、電子書籍リーダー、遠隔医療/テレメディシン(リモート医療・医薬)装置、通信機能を提供する車両(例:自動車、飛行機、船舶)、およびこれらの様々な組合せ、が挙げられる。
通信装置は、携帯型または可搬型に限定されず、非携帯型または据え付け型である任意の種類の装置、デバイス、またはシステム、例えば、スマートホームデバイス(例:電化製品、照明、スマートメーター、制御盤)、自動販売機、および「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」のネットワーク内の任意の他の「モノ」なども含むことができる。
通信は、例えばセルラーシステム、無線LANシステム、衛星システム、その他、およびこれらの様々な組合せを通じて、データを交換するステップを含むことができる。
通信装置は、本開示に説明されている通信の機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラやセンサなどのデバイスを備えることができる。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号またはデータ信号を生成するコントローラまたはセンサ、を備えていることができる。
通信装置は、インフラストラクチャ設備、例えば、上の非限定的な例における装置等の装置と通信する、またはそのような装置を制御する基地局、アクセスポイント、および任意の他の装置、デバイス、またはシステムなどを、さらに含むことができる。
さらに、様々な実施形態は、ソフトウェアモジュールによって実施してもよく、これらのソフトウェアモジュールは、プロセッサによって実行される、または、ハードウェアにおいて直接実行される。また、ソフトウェアモジュールとハードウェア実装の組合せも可能である。ソフトウェアモジュールは、任意の種類のコンピュータ可読記憶媒体、例えば、RAMやEPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD-ROM、DVDなどに格納することができる。さらには、複数の異なる実施形態の個々の特徴は、個々に、または任意の組合せにおいて、別の実施形態の主題とすることができることに留意されたい。
具体的な実施形態に示した本開示には、様々な変更および/または修正を行うことができることが、当業者には理解されるであろう。したがって、本明細書に示した実施形態は、あらゆる点において例示的であり、本発明を制限しないものとみなされる。