JP7611107B2 - 潤滑油組成物 - Google Patents
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[式(1)中、R1、R2、R3、及びR4は、それぞれ独立に、炭素原子数2~18の炭化水素基を示し、nは、1~4を示す。]
潤滑油組成物は、潤滑油基油と、2,2,6,6-テトラアルキル-4-ピペリジル基を有するヒンダードアミン化合物(以下、単に「ヒンダードアミン化合物」という場合がある。)と、一般式(1)で表される有機リン含有スルフィド化合物(以下、単に「有機リン含有スルフィド化合物」という場合がある。)とを含有する。
潤滑油基油としては、例えば、鉱油系基油、合成系基油、又はこれらの混合基油を用いることができる。より具体的には、潤滑油基油は、API基油分類のグループI基油(以下、「APIグループI基油」という場合がある。)、グループII基油(以下、「APIグループII基油」という場合がある。)、グループIII基油(以下、「APIグループIII基油」という場合がある。)、グループIV基油(以下、「APIグループIV基油」という場合がある。)、若しくはグループV基油(以下、「APIグループV基油」という場合がある。)、又はこれらの混合基油を用いることができる。APIグループI基油は、硫黄分が0.03質量%超及び/又は飽和分が90質量%未満であって、かつ粘度指数が80以上120未満の鉱油系基油である。APIグループII基油は、硫黄分が0.03質量%以下、飽和分が90質量%以上、かつ粘度指数が80以上120未満の鉱油系基油である。APIグループIII基油は、硫黄分が0.03質量%以下、飽和分が90質量%以上、かつ粘度指数が120以上の鉱油系基油である。APIグループIV基油は、ポリα-オレフィン(PAO)基油である。APIグループV基油は、APIグループI基油、APIグループII基油、APIグループIII基油、及びAPIグループIV基油以外の基油であり、その好ましい例としては、エステル系基油が挙げられる。
ヒンダードアミン化合物は、母体骨格としてのアミンにおいて、アミンの隣接位の少なくとも一方に立体障害性(ヒンダード)置換基(例えば、炭化水素基)を有するアミン化合物である。ヒンダードアミン化合物は、HALS(Hindered Amine Light Stabilizers)と称される化合物を好ましく用いることができる。ヒンダードアミン化合物は、好ましくは、下記一般式(2A)で表される化合物又は下記一般式(2B)で表される化合物であり、より好ましくは下記一般式(2A)で表される化合物である。ヒンダードアミン化合物は、例えば、酸化防止剤として作用し得る。
有機リン含有スルフィド化合物は、下記一般式(1)で表される化合物であり、ジアルキルホスホノチオイルスルフィド化合物である。有機リン含有スルフィド化合物は、例えば、酸化防止剤、摩耗防止剤等として作用し得る。
潤滑油組成物は、ジアルキルジチオリン酸亜鉛化合物(以下、「ZnDTP」という場合がある。)をさらに含有していてもよい。潤滑油組成物がZnDTPをさらに含有することによって、酸化安定性をより一層高めることができる。ZnDTPとしては、例えば、下記一般式(4)で表される化合物等が挙げられる。
潤滑油組成物は、その他の添加剤をさらに含有していてもよい。その他の添加剤としては、例えば、金属不活性化剤、腐食防止剤、摩耗防止剤又は極圧剤(ただし、有機リン含有スルフィド化合物及びZnDTPを除く。)、摩擦調整剤、酸化防止剤(ただし、ヒンダードアミン化合物、有機リン含有スルフィド化合物、及びZnDTPを除く。)、金属系清浄剤、粘度指数調整剤(流動点降下剤)、防錆剤、消泡剤、抗乳化剤、着色剤等が挙げられる。
潤滑油組成物の40℃における動粘度は、耐摩耗性を高める観点から、好ましくは10mm2/s以上、より好ましくは20mm2/s以上、さらに好ましくは30mm2/s以上であり、省エネルギー性を高める観点から、好ましくは150mm2/s以下、より好ましくは100mm2/s以下、さらに好ましくは50mm2/s以下である。潤滑油組成物の40℃における動粘度は、一実施形態において、10~150mm2/s、20~100mm2/s、又は30~50mm2/sであり得る。
[潤滑油組成物の調製]
以下に示す潤滑油基油及び添加剤を用いて、表1及び表2に示す組成を有する実施例1~11及び比較例1~8の潤滑油組成物を調製した。表中、各成分の含有量は、いずれも潤滑油組成物全量を基準(100質量%)としたものである。表中、質量ppm(N)は、ヒンダードアミン化合物の潤滑油組成物全量を基準としたときの窒素元素換算での含有量を意味し、質量ppm(P)は、有機リン含有スルフィド化合物及びZnDTPの潤滑油組成物全量を基準としたときのリン元素換算での含有量を意味する。
・A-1:APIグループI基油(動粘度(40℃):46.87mm2/s、動粘度(100℃):6.90mm2/s、粘度指数:104、硫黄分:0.15質量%、芳香族分:26.8質量%)
・A-2:APIグループII基油(動粘度(40℃):45.99mm2/s、動粘度(100℃):6.93mm2/s、粘度指数:100、硫黄分:10質量ppm未満、芳香族分:0.0質量%)
・A-3:APIグループIII基油(動粘度(40℃):46.07mm2/s、動粘度(100℃):7.54mm2/s、粘度指数:120、硫黄分:10質量ppm未満、芳香族分:0.0質量%)
・B-1:上記一般式(3)において、R11、R12、R13、及びR14がメチル基であり、R15が炭素原子数11の直鎖状のアルキル基(ドデカン酸からカルボン酸基を除いた基)である化合物(分子量:339、窒素元素含有量:4.1質量%)
・b-1:2,6-ジ-tert-ブチルクレゾール
C1-1~C1-3をそれぞれ以下の手順で合成した。
・C1-1:上記一般式(1)において、R1、R2、R3、及びR4が2-エチルヘキシル基であり、nが1~4である化合物(リン元素含有量:8.8質量%)
五硫化リン(P2S5)0.1mol(38.2g)及び2-エチルヘキシルアルコール(C8H17OH)0.4mol(52.0g)をフラスコに採取し、70℃で15時間撹拌した。撹拌終了後、反応生成物である、0.2mol(70.8g)のジ-2-エチルヘキシルジチオリン酸を得た。続いて、ジ-2-エチルヘキシルジチオリン酸0.1mol(35.4g)をビーカーに採取し、ヘキサン150mLに溶解させた。この溶液に過酸化水素水(30%)を7g添加し、室温(25℃)で2時間撹拌した。撹拌終了後、分液ロートでヘキサン層及び水層を分離し、ヘキサン層を150mLの水で2度洗浄した。ヘキサンをエバポレータで留去して目的物を得た。目的物を31PNMRで分析したところ、主成分は題記の化合物であった。
・C1-2:上記一般式(1)において、R1、R2、R3、及びR4がn-ブチル基であり、nが1~4である化合物(リン元素含有量:12.9質量%)
五硫化リン(P2S5)0.1mol(38.2g)及びn-ブチルアルコール(C4H9OH)0.4mol(29.6g)をフラスコに採取し、70℃で15時間撹拌した。撹拌終了後、反応生成物である、0.2mol(48.0g)のジ-n-ブチルジチオリン酸を得た。続いて、ジ-n-ブチルジチオリン酸0.1mol(24.0g)をビーカーに採取し、ヘキサン150mLに溶解させた。この溶液に過酸化水素水(30%)を7g添加し、室温(25℃)で2時間撹拌した。撹拌終了後、分液ロートでヘキサン層及び水層を分離し、ヘキサン層を150mLの水で2度洗浄した。ヘキサンをエバポレータで留去して目的物を得た。目的物を31PNMRで分析したところ、主成分は題記の化合物であった。
・C1-3:上記一般式(1)において、R1、R2、R3、及びR4がn-ドデシル基であり、nが1~4である化合物(リン元素含有量:6.7質量%)
五硫化リン(P2S5)0.1mol(38.2g)及びn-ドデシルアルコール(C12H25OH)0.4mol(74.4g)をフラスコに採取し、70℃で15時間撹拌した。撹拌終了後、反応生成物である、0.2mol(93.0g)のジ-n-ドデシルジチオリン酸を得た。続いて、ジ-n-ドデシルジチオリン酸0.1mol(46.0g)をビーカーに採取し、ヘキサン150mLに溶解させた。この溶液に過酸化水素水(30%)を7g添加し、室温(25℃)で2時間撹拌した。撹拌終了後、分液ロートでヘキサン層及び水層を分離し、ヘキサン層を150mLの水で2度洗浄した。ヘキサンをエバポレータで留去して目的物を得た。目的物を31PNMRで分析したところ、主成分は題記の化合物であった。
・C2-1:上記一般式(4)において、R21、R22、R23、及びR24が2-エチルヘキシル基である化合物(リン元素含有量:8.0質量%)
・c-1:トリ-n-オクチルジチオホスフェート(リン元素含有量:6.7質量%)
・c-2:トリフェニルチオホスフェート(リン元素含有量:9.0質量%)
D-1:トリルトリアゾール誘導体(窒素元素含有量:14.5質量%)
<硫酸灰分量の測定>
JIS K 2272:1998に準拠して、実施例1~11及び比較例1~8の潤滑油組成物の硫酸灰分量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
JIS K 2514-3:2013における「回転圧力容器式酸化安定度試験法」に準拠して、実施例1~11及び比較例1~8の潤滑油組成物について、RPVOT試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
Claims (3)
- 潤滑油基油と、
潤滑油組成物全量を基準として、
窒素元素換算で、10~400質量ppmの2,2,6,6-テトラアルキル-4-ピペリジル基を有するヒンダードアミン化合物と、
リン元素換算で、30~500質量ppmの下記一般式(1)で表される有機リン含有スルフィド化合物と、
を含有し、
前記ヒンダードアミン化合物が、下記一般式(3)で表される化合物である、潤滑油組成物。
[式(1)中、R1、R2、R3、及びR4は、それぞれ独立に、炭素原子数2~18のアルキル基を示し、nは、1~4を示す。]
[式(3)中、R 11 、R 12 、R 13 、及びR 14 は、それぞれ独立に、炭素原子数1~4のアルキル基を示し、R 15 は、炭素原子数1~25のアルキル基を示す。] - 前記潤滑油組成物の硫酸灰分量が、潤滑油組成物全量を基準として、1000質量ppm以下である、請求項1に記載の潤滑油組成物。
- ジアルキルジチオリン酸亜鉛化合物をさらに含有する、請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
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