JP7611693B2 - 液晶性樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
前記液晶性樹脂ペレットの嵩密度は、0.65~1.00g/mLであり、
前記押出機のスクリュー圧縮比は、2.5~5.0、L/Dが18~45であり、
前記液晶性樹脂ペレットの融点Tm(℃)及び前記ダイの設定温度Td(℃)は、Tm-10≦Td≦Tm+15を満たす、液晶性樹脂フィルムの製造方法。
前記Tmは、250℃以上である、
(1)に記載の液晶性樹脂フィルムの製造方法。
円柱状液晶性樹脂ペレットの高さは、2.0~4.5mmであり、
円柱状液晶性樹脂ペレットの底面の円の直径は、1.5~3.0mmであり、
前記押出機の供給部におけるスクリュー溝深さは、円柱状液晶性樹脂ペレットの高さに対して1.1倍以上である、
(1)又は(2)に記載の液晶性樹脂フィルムの製造方法。
球状液晶性樹脂ペレットの直径は、2.0~4.5mmであり、
前記押出機の供給部におけるスクリュー溝深さは、球状液晶性樹脂ペレットの直径に対して1.1倍以上である、
(1)又は(2)に記載の液晶性樹脂フィルムの製造方法。
本発明に係る液晶性樹脂フィルムの製造方法では、液晶性樹脂ペレットを単軸の押出機で溶融し、溶融樹脂を前記押出機から吐出してダイに供給し、該ダイからシート状に溶融樹脂を押し出して冷却固化することによりフィルムを製造する。押出機で溶融された液晶性樹脂がダイからシート状に吐出され、例えば、回転する冷却ドラム上でキャストされて急速に冷却固化され、液晶性樹脂フィルムが得られる。この液晶性樹脂フィルムは、冷却固化後、適宜、縦延伸及び横延伸に順に供してもよく、最終的に、ロール状に巻き取ってもよい。
・(A)液晶性樹脂
液晶性樹脂ペレットは、(A)液晶性樹脂を含有する。本発明で使用する(A)液晶性樹脂とは、光学異方性溶融相を形成し得る性質を有する溶融加工性ポリマーを指す。異方性溶融相の性質は、直交偏光子を利用した慣用の偏光検査法により確認することが出来る。より具体的には、異方性溶融相の確認は、Leitz偏光顕微鏡を使用し、Leitzホットステージに載せた溶融試料を窒素雰囲気下で40倍の倍率で観察することにより実施できる。本発明に適用できる液晶性ポリマーは直交偏光子の間で検査したときに、たとえ溶融静止状態であっても偏光は通常透過し、光学的に異方性を示す。
(1)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位からなるポリエステル;
(2)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、(b)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位とからなるポリエステル;
(3)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、(b)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、(c)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール、及びそれらの誘導体の少なくとも1種又は2種以上に由来する構成単位、とからなるポリエステル;
(4)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、(b)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、(c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位、とからなるポリエステルアミド;
(5)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、(b)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、(c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、(d)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール、及びそれらの誘導体の少なくとも1種又は2種以上に由来する構成単位、とからなるポリエステルアミド等が挙げられる。更に上記の構成成分に必要に応じ分子量調整剤を併用してもよい。
液晶性樹脂ペレットは、(A)液晶性樹脂のみからなるものであってもよいし、本発明の効果を害さない範囲で、その他の重合体、充填剤(粒状充填剤、板状充填剤、繊維状充填剤等)、一般に合成樹脂に添加される公知の物質、即ち、酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、難燃剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑剤、結晶化促進剤、結晶核剤、離型剤等のその他の成分も要求性能に応じ適宜添加することもできる。その他の成分は1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
液晶性樹脂ペレットは、例えば、上述の通りに調製した(A)液晶性樹脂を重合容器の下部から排出し、ストランドをペレタイズすることで得ることができる。また、液晶性樹脂ペレットがその他の成分を含有する場合は、例えば、(A)液晶性樹脂とその他の成分とを配合し、これらを1軸又は2軸押出機を用いて溶融混練処理した後、ペレタイズすることで、液晶性樹脂ペレットを得ることができる。
液晶性樹脂ペレットの嵩密度は、0.65~1.00g/mLであり、好ましくは0.68~0.95g/mLであり、より好ましくは0.70~0.90g/mLである。上記嵩密度が0.65g/mL未満であると、ブツが発生しやすく、また、MD方向における厚み変動が多くなりやすい。上記嵩密度が1.00g/mL超であると、液晶性樹脂ペレットは、例えば、パウダー様になるため、押出機のスクリューに過負荷がかかり、結果として製膜性が悪化しやすい。液晶性樹脂ペレットの嵩密度は、例えば、液晶性樹脂ペレットの形状、寸法等を、適宜、調整することで、所望の値に設定することができる。なお、本明細書において、液晶性樹脂ペレットの嵩密度とは、液晶性樹脂ペレットを50mLのメスシリンダーに入れて、液晶性樹脂ペレットが密に充填されるようにメスシリンダーに振動を加えた後に測定した液晶性樹脂ペレットの嵩密度をいう。
液晶性樹脂ペレットの形状は、特に限定されず、液晶性樹脂ペレットとしては、例えば、円柱状液晶性樹脂ペレット、球状液晶性樹脂ペレット等が挙げられる。円柱状液晶性樹脂ペレットとは、略円柱状の液晶性樹脂ペレットをいう。略円柱状とは円柱状のみならず、円柱に近似可能な形状も含む(例えば、表面に凹凸のある円柱や、扁平楕円柱等)。球状液晶性樹脂ペレットとは、略球体状又は略楕円球体状の液晶性樹脂ペレットをいう。略球体状とは真球体であることを意味するが、完全に真球でなくても真球に近似できる形状であればよい(例えば、表面に凹凸のある球体等)。また、略楕円球体状とは真球でない球体状であることを意味する。つまり、略楕円球体状には楕円球体に近似できる全て形状が含まれる(例えば、表面に凹凸のある楕円球体等)。以下、液晶性樹脂ペレットが円柱状液晶性樹脂ペレットである場合と、液晶性樹脂ペレットが球状液晶性樹脂ペレットである場合とに分けて説明する。
本発明に係る液晶性樹脂フィルムの製造方法により得られる液晶性樹脂フィルムは、用途が特に限定ざれず、例えば、絶縁フィルム、防水フィルム、耐熱フィルム等の工業用フィルムとして、又は、ガスバリアフィルム等の包装材料用フィルムとして、種々の分野で利用することができる。
・液晶性樹脂ペレット1A及び1A’
重合容器に下記の原料を仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、更に325℃まで3.5時間かけて昇温し、そこから20分かけて5Torr(即ち667Pa)まで減圧にして、酢酸、過剰の無水酢酸、及びその他の低沸分を留出させながら溶融重合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出し、ストランドカット方式によってペレタイズして、カッター回転速度を調整することで、高さが3.7mm、底面の円の直径が2.4mmである円柱状の液晶性樹脂ペレット1A、又は、高さが5.1mm、底面の円の直径が3.5mmである円柱状の液晶性樹脂ペレット1A’(比較例用)を得た。得られたペレットの融点は282℃であった。
4-ヒドロキシ安息香酸(HBA);1660g(73モル%)
2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸(HNA);837g(27モル%)
金属触媒(酢酸カリウム触媒);165mg
アシル化剤(無水酢酸);1714g
重合容器に下記の原料を仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、更に325℃まで3.5時間かけて昇温し、そこから20分かけて5Torr(即ち667Pa)まで減圧にして、酢酸、過剰の無水酢酸、及びその他の低沸分を留出させながら溶融重合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出し、アンダーウォーターカット方式によってペレタイズして、カッター回転速度を調整することで、直径が4.1mmである球状の液晶性樹脂ペレット1B、又は、直径が4.8mmである球状の液晶性樹脂ペレット1B’(比較例用)を得た。得られたペレットの融点は282℃であった。
4-ヒドロキシ安息香酸(HBA);1660g(73モル%)
2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸(HNA);837g(27モル%)
金属触媒(酢酸カリウム触媒);165mg
アシル化剤(無水酢酸);1714g
重合容器に下記の原料を仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、更に330℃まで3.5時間かけて昇温し、そこから15分かけて10Torr(即ち1330Pa)まで減圧して、酢酸、過剰の無水酢酸、及びその他の低沸分を留出させながら重縮合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出し、ストランドカット方式によってペレタイズして、カッター回転速度を調整することで、高さが3.4mm、底面の円の直径が2.9mmである円柱状の液晶性樹脂ペレット2、又は、高さが4.5mm、底面の円の直径が3.5mmである円柱状の液晶性樹脂ペレット2’(比較例用)を得た。得られたペレットの融点は323℃であった。
4-ヒドロキシ安息香酸(HBA);2524g(79.3モル%)
2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸(HNA);867g(20モル%)
テレフタル酸(TA);27g(0.3モル%)
金属触媒(酢酸カリウム触媒);150mg
アシル化剤(無水酢酸);2336g
重合容器に下記の原料を仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、更に360℃まで5.5時間かけて昇温し、そこから30分かけて5Torr(即ち、667Pa)まで減圧して、酢酸、過剰の無水酢酸、その他の低沸分を留出させながら溶融重合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出し、ストランドカット方式によってペレタイズして、ペレットを得た。得られたペレットについて、窒素気流下、300℃で8時間の熱処理(固相重合)を行って、液晶性樹脂ペレット3Sを得た。得られたペレットの融点は353℃であった。
4-ヒドロキシ安息香酸(HBA);37g(2モル%)
6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸(HNA);1218g(48モル%)
テレフタル酸:560g(TA);(25モル%)
4,4’-ジヒドロキシビフェニル(BP);628g(25モル%)
金属触媒(酢酸カリウム触媒);165mg
アシル化剤(無水酢酸);1432g
液晶性樹脂ペレット3Sを二軸押出機((株)日本製鋼所製TEX-30α)に投入し、シリンダー温度370℃、スクリュー回転数250rpm、及び吐出量30kg/hという条件で、溶融混練した後、冷却水温度45℃、冷却時間1秒の条件で急冷し、ストランドカット方式によってペレタイズしてリペレットを行い、カッター回転速度を調整することで、高さが3.3mm、底面の円の直径が2.7mmである円柱状の液晶性樹脂ペレット3R、又は、高さが4.7mm、底面の円の直径が3.3mmである円柱状の液晶性樹脂ペレット3R’を得た。
示差走査熱量計(DSC、(株)日立ハイテクサイエンス製)を使用し、得られた液晶性樹脂ペレットを室温から20℃/分の昇温速度で加熱した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)を測定した。次いで、(Tm1+40)℃の温度で2分間保持した。更に、20℃/分の降温速度で室温まで一旦冷却した後、再度、20℃/分の昇温速度で加熱した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)を融点として測定した。
(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1B型を使用し、下記温度で、内径1mm、長さ20mmのオリフィスを用いて、剪断速度1000/秒で、ISO11443に準拠して、液晶性樹脂の溶融粘度を測定した。
液晶性樹脂ペレット1A、1A’、1B、1B’:280℃
液晶性樹脂ペレット2、2’:320℃
液晶性樹脂ペレット3R、3R’:350℃
得られた液晶性樹脂ペレットを50mLのメスシリンダーに入れて、液晶性樹脂ペレットが密に充填されるようにメスシリンダーに振動を加えた後、液晶性樹脂ペレットの嵩密度を測定した。結果を表1~3に示す。
得られた液晶性樹脂ペレットを原料として用い、単軸スクリュー押出機((株)東洋精機製作所製20mmφ単軸押出機)にて、表1~3記載のスクリュー圧縮比、L/D、押出機の供給部におけるスクリュー溝深さであるフルフライトスクリュー(スクリュー径D:19.8mm)を用いて、下記条件で溶融させ、押出機先端のTダイ(幅:150mm)から、ダイの設定温度を表1記載の通りに設定して、フィルム状に押し出して冷却し、巻き取り速度を調整して、100μmの厚みの液晶性樹脂フィルムを作製した。
シリンダー温度:ダイの温度設定と同一
スクリュー回転数:30rpm
吐出量:1.6kg/h
得られた液晶性樹脂フィルムのセンター部分を透過光観察し、マクロ撮影した画像の明暗情報を画像解析した後、MD方向に明部及び暗部計10箇所の厚みをTECLOCコーポレーション製定圧厚さ測定器で測定し、測定した10箇所の厚みをグラフ化して、平均厚みに対する最大値と最小値との差の比率(%)として、厚み変動を算出した。結果を表1~3に示す。
オリンパス製システム顕微鏡BX60を用いて微分干渉モードにより液晶性樹脂フィルムを観察し、5cm×5cmの範囲における粒子径50μm以上のブツの数を測定した。結果を表1~3に示す。
Claims (4)
- 液晶性樹脂ペレットを単軸の押出機で溶融し、溶融樹脂を前記押出機から吐出してダイに供給し、該ダイからシート状に溶融樹脂を押し出して冷却固化することによりフィルムを製造することを含む液晶性樹脂フィルムの製造方法であって、
前記液晶性樹脂ペレットは、
(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位からなるポリエステル、
(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、(b)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位とからなるポリエステル、又は
(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、(b)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、(c)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール、及びそれらの誘導体の少なくとも1種又は2種以上に由来する構成単位、とからなるポリエステル
を含有し、
前記液晶性樹脂ペレットの嵩密度は、0.65~1.00g/mLであり、
前記押出機のスクリュー圧縮比は、2.7~3.5、L/Dは、25~35であり、
前記液晶性樹脂ペレットの融点Tm(℃)及び前記ダイの設定温度Td(℃)は、Tm-10≦Td≦Tm+15を満たす、液晶性樹脂フィルムの製造方法。 - 前記Tmは、250℃以上である、
請求項1に記載の液晶性樹脂フィルムの製造方法。 - 前記液晶性樹脂ペレットは、略円柱状の円柱状液晶性樹脂ペレットであり、
円柱状液晶性樹脂ペレットの高さは、2.0~4.5mmであり、
円柱状液晶性樹脂ペレットの底面の円の直径は、1.5~3.0mmであり、
前記押出機の供給部におけるスクリュー溝深さは、円柱状液晶性樹脂ペレットの高さに対して1.1倍以上である、
請求項1又は2に記載の液晶性樹脂フィルムの製造方法。 - 前記液晶性樹脂ペレットは、略球体状又は略楕円球体状の球状液晶性樹脂ペレットであり、
球状液晶性樹脂ペレットの直径は、2.0~4.5mmであり、
前記押出機の供給部におけるスクリュー溝深さは、球状液晶性樹脂ペレットの直径に対して1.1倍以上である、
請求項1又は2に記載の液晶性樹脂フィルムの製造方法。
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