JP7613024B2 - 液体義歯洗浄剤組成物及び義歯の洗浄方法 - Google Patents
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特許文献2(特開2018-90499号公報)には、ヒドロキシエタンジホスホン酸と界面活性剤を含有し、pH5~9である液体義歯洗浄剤組成物が、着色汚れ洗浄力に優れ、低温保存後も層分離等が抑えられ保存安定性を有することが提案されている。この特許文献2では、使用性に着目しておらず検討もされていないが、pH6.5を超えると、使用性に課題があった。
特許文献3(特開2018-90500号公報)には、界面活性剤及び増粘剤が配合され、適度な粘度(20mPa・s以上)が付与された、着色汚れ洗浄力、分散性と使用性に優れた濃縮型液体義歯洗浄剤組成物が提案されている。特許文献3は、保存安定性に着目しておらず検討もされていないが、高温での保存安定性に課題があった。
更に、上記液体義歯洗浄剤組成物は、上記優れた特性を有することから、濃縮製剤とすることができ、また更に、超音波洗浄処理中に自動で希釈が行われても分散性が良く、使用性も良いことから、超音波義歯洗浄器の洗浄槽に、液体義歯洗浄剤組成物と水とを投入した後、義歯を超音波洗浄する方法を採用することができることも見出した。
したがって、本発明の液体義歯洗浄剤組成物は、良好な分散性及び使用性と保存安定性を確保して、義歯の汚れに対して顕著に高い洗浄力を与えることができ、これにより、水で希釈して使用する濃縮製剤として、洗浄用容器、例えば超音波義歯洗浄器を用いた超音波洗浄に使用することもできる。
本発明では、pHが特定範囲内で(C)成分によって上記格別な作用効果を付与することができるものであり、pHが7未満又は9超で(A)及び(B)成分に(C)成分が組み合わせて配合されると、着色汚れ洗浄力が低下し、また、pHが特定範囲内でも、(C)成分が配合されていないと、他の増粘性のアニオン性水溶性高分子化合物が更に添加されていても使用性や保存安定性が悪く、本作用効果が劣った。後述の比較例に示すように、pH7未満又は9超で(C)成分が配合された比較例4、5は、濃い着色汚れ洗浄力が低かった。また、pHが特定範囲内でも、(C)成分が配合されていない比較例6~11は、不適切なエーテル化度のカルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム又はヒドロキシエチルセルロースが添加されていても使用性(洗浄用容器への入れやすさ)及び/又は保存安定性(高温保存後の外観安定性)が劣った。これに対して、後述の実施例に示すように、本発明の(A)、(B)及び(C)成分が配合され、pHが7~9である液体義歯洗浄剤組成物は、薄い着色汚れ洗浄力及び濃い着色汚れ洗浄力が優れ、かつ分散性(水への分散しやすさ)、使用性及び保存安定性が良好であった。
なお、本発明では、義歯洗浄剤成分として一般に使用されている過酸化物等を配合しなくても、また、水で希釈しても、優れた洗浄力を与えることができる。その洗浄効果は、義歯に強固に付着した汚れ、つまり、主に唾液タンパク質によって義歯面に形成されたペリクルと呼ばれる薄膜が口腔内環境で唾液あるいは食物等の外来性物質により修飾を受けて強く付着したステイン汚れ等の比較的濃い着色汚れをも除去する、格段に優れたものであり、しかも、前記着色汚れが義歯の歯部だけでなく、樹脂や金属で造られている義歯床に付着していても、きれいに洗浄、除去することができる。
〔1〕
(A)界面活性剤、
(B)有機ホスホン酸又はその塩
及び
(C)エーテル化度が1.1以上のカルボキシメチルセルロース塩
を含有し、pHが7~9であることを特徴とする液体義歯洗浄剤組成物。
〔2〕
(A)界面活性剤が、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上である〔1〕記載の液体義歯洗浄剤組成物。
〔3〕
アニオン性界面活性剤が、炭素数8~18のアルキル硫酸塩、炭素数8~18のα-オレフィンスルホン酸塩及びアシル基の炭素数が8~18であるアシルアミノ酸塩から選ばれ、両性界面活性剤が、アルキル基の炭素数が12~18であるアルキルアミンオキシド及びアシル基の炭素数が8~18である脂肪酸アミドプロピルベタインから選ばれる〔2〕記載の液体義歯洗浄剤組成物。
〔4〕
(B)有機ホスホン酸又はその塩が、ヒドロキシエタンジホスホン酸又はその塩である〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の液体義歯洗浄剤組成物。
〔5〕
(A)成分を1~10質量%、(B)成分を1~5質量%含有する〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の液体義歯洗浄剤組成物。
〔6〕
(C)成分を0.1~0.5質量%含有する〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の液体義歯洗浄剤組成物。
〔7〕
25℃での粘度が20~100mPa・sである〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の液体義歯洗浄剤組成物。
〔8〕
水で希釈して使用するための濃縮製剤である〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の液体義歯洗浄剤組成物。
〔9〕
超音波洗浄用である〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の液体義歯洗浄剤組成物。
〔10〕
超音波義歯洗浄器の洗浄槽に、〔1〕~〔9〕のいずれかに記載の液体義歯洗浄剤組成物と水とを投入した後、義歯を超音波洗浄することを特徴とする義歯の洗浄方法。
なお、界面活性剤は、1種単独で、又は、効果発現の点で2種以上を組み合わせて使用し得る。
アルキルアミンオキシドとしては、好ましくはアルキル基の炭素数が12~18、特に12~16である、アルキルジメチルアミンオキシドを使用することができ、例えばラウリルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。具体的に、ラウリルジメチルアミンオキシドとして、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の商品名「カデナックスDM12D-W」等の市販品を使用し得る。
2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインとしては、商品名「エナジコールC-40H」としてライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)より販売されている2-ヤシ油アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム水溶液、脂肪酸アミドプロピルベタインとしては、Degussa社製のヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインである商品名「TEGO BETAIN CK」、三洋化成工業(株)製の商品名「レボン2000」等を用いることができる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば、商品名「EMALEX HC-60、EMALEX HC-100」(日本エマルジョン(株)製)、商品名「BLAUNON SR-705、707」(青木油脂産業(株)製)等が挙げられる。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、例えば、商品名「NIKKOL HCO-5、HCO-10、HCO-20、HCO-30」(日光ケミカルズ(株)製)、商品名「ブラウノンRCW-20 OR」(青木油脂産業(株)製)などが挙げられる。
有機ホスホン酸は、例えば、ヒドロキシエタンジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、N,N,N’,N’-テトラキス(ホスホノメチル)エチレンジアミン等が挙げられ、中でも、濃い着色汚れ洗浄力が高いヒドロキシエタンジホスホン酸が好ましい。有機ホスホン酸塩は、上記有機ホスホン酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。
有機ホスホン酸又はその塩は、例えば、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製のヒドロキシエタンジホスホン酸(商品名:フェリオックス115-A)、東京化成工業(株)製のエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸(商品名:N,N,N’,N’-エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸))等の市販品を使用できる。
カルボキシメチルセルロース塩のエーテル化度は1.1以上であり、好ましくは1.1~1.9、より好ましくは1.3~1.5である。エーテル化度が1.1以上であると、高温保存及び室温保存のいずれでも保存安定性が十分に確保される。1.9以下であると、水で希釈した際の分散性が良好である。また、カルボキシメチルセルロース塩の重量平均分子量は特に制限はないが、100万以上が好ましく、1%水溶液の粘度(25℃)は1,500~2,000mPa・sのものが好ましい。なお、1%水溶液の粘度(25℃)は、B型粘度計を用いて測定した値である。
このような特定エーテル化度のカルボキシメチルセルロース塩は、例えば、ダイセルミライズ(株)製の上記エーテル化度を有するカルボキシメチルセルロースナトリウム等の市販品を使用できる。
なお、本発明では、義歯洗浄剤成分として一般に使用されている過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム等の過酸化物、次亜塩素酸又はその塩、亜硫酸塩などの酸化剤や漂白剤は、特に義歯の劣化防止の点から、配合しない(配合量0%)ほうがよい。配合する場合は、それぞれの配合量が0.03%以下、特に0.01%以下が好ましい。
pHはなりゆきでもよいが、pH調整剤を添加して調整してもよい。pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩酸、リン酸又はその塩、クエン酸又はその塩、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ホウ酸又はその塩等が挙げられる。
上記粘度は、下記方法によって測定した。
B型粘度計:VISCOMETER TVB-10(東機産業(株)製)
ローターNo.:M1
回転数:60rpm
測定時間:60秒
測定温度:25℃
濃縮型液体義歯洗浄剤組成物の場合、水による好ましい希釈倍率は、使用性及び溶解性の点から、10~100倍希釈、特に10~50倍希釈である。例えば、製剤中の(A)成分の濃度が10%以下、(B)成分の濃度が5%以下、(C)成分の濃度が0.5%以下、特に0.4%以下の濃縮製剤に調製し、使用する際には希釈後の洗浄剤希釈液中の(A)成分の濃度が0.1%以上、(B)成分の濃度が0.1%以上、(C)成分の濃度が0.01%以上になるように設計できる。洗浄剤希釈液のpH(25℃)は7~9、好ましくは7.5~8.5である。これらがいずれも上記範囲内となるように濃縮製剤中の各成分の量、pHを設計し、希釈倍率を適切に設定することが、更に好ましい。
この場合、義歯洗浄器は、液体製剤を入れてこれに義歯を浸漬して洗浄できる洗浄槽を備えたものであればよく、公知のものを使用し得る。義歯洗浄器の洗浄槽は、義歯の総入れ歯又は部分入れ歯を入れるのに適した大きさであれば特に制限はないが、コンパクトであれば、使用性(置き場所)がよいため好ましい。具体的には、洗浄槽が、直径又は長径が12cm以下の円又は楕円形状のもの、あるいは少なくとも一辺が12cm以下の四角形状である義歯洗浄器が、濃縮型液体義歯洗浄剤組成物を入れやすく使用性の点から好適である。洗浄槽の容量は、100~150mL程度がよい。
更に、義歯洗浄器は、洗浄効果、効率面から、超音波装置を備えたものであることが好ましく、超音波義歯洗浄器が好適である。超音波洗浄は、周波数25~120kHzが好ましく、40~100kHzがより好ましい。超音波周波数が前記下限値以上であれば、洗浄時の音が小さく、また義歯の変形や割れなどの為害性なく洗浄できる。超音波周波数が前記上限値以下であれば、高い洗浄力が得られる。また、出力は5~200Wが好ましく、10~100Wがより好ましい。超音波出力が前記下限値以上であれば、高い洗浄力が得られる。超音波出力が前記上限値以下であれば、義歯の変形や割れなどの為害性なく洗浄できる。
表1~3に示す組成の液体義歯洗浄剤組成物(濃縮製剤)を下記方法で調製し、これらを被験サンプルとして使用し、下記に示す方法で評価した。結果を表に併記した。
表に示す各成分を5L釜に入れ、スリーワンモーターで撹拌混合した。
評価者10人を用いた官能試験により評価した。被験サンプルの液体義歯洗浄剤組成物のそれぞれに、更に青色1号を0.001%添加して青色を呈色したサンプルを、内容量250mLのPET容器に250mL充填し、ヒンジキャップ(口径:2mm)で封をした。その容器を片手で持ち、直径7.5cm、深さ5cmの義歯洗浄用の容器に約5g注ぎ入れた際の入れやすさについて、下記の評点基準で判定した。
ここで、入れやすさとは、洗浄槽へ投入時に容器外への飛び出しや液ハネが防止され、洗浄槽の周囲を汚さず、洗浄槽内に入れたい量を正確かつ容易に入れられることである。
評点基準
4点:非常に入れやすい
3点:やや入れやすい
2点:やや入れにくい
1点:非常に入れにくい
10人の入れやすさの評点結果を平均し、下記の評価基準によって使用性を評価した。
評価基準
◎:3.5点以上4.0点以下
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
被験サンプルの液体義歯洗浄剤組成物のそれぞれに、更に青色1号を0.001%添加して青色を呈色し、これをサンプルとして用いた。青色を呈色したサンプルを超音波義歯洗浄器の洗浄槽に5g注ぎ入れ、0℃にて保管した冷水を130mL注ぎ入れた後、超音波洗浄を開始した。開始から5分間経過後に洗浄槽の縁から中央4cm、液面から深さ1.5cmの箇所より洗浄液を1mL採取し、洗浄剤希釈液の吸光度(630nm)を測定した(A1)。なお、サンプルが完全に溶解した状態での吸光度を測定し(A0)、下記に示す式(1)によって分散率を求めた。算出した分散率から、下記の評価基準によって分散性を評価した。
式(1);
分散率(%)=(A1/A0)×100
評価基準
◎:超音波洗浄処理(5分間)後の分散率が100%
○:超音波洗浄処理(5分間)後の分散率が90%以上100%未満
△:超音波洗浄処理(5分間)後の分散率が80%以上90%未満
×:超音波洗浄処理(5分間)後の分散率が80%未満
(3-1)薄い着色汚れ洗浄力の評価方法
(i)タンニン鉄ステイン付着アクリル板の作製方法
沸騰させたイオン交換水1,200mL中に、日本茶(伊藤園)50g、紅茶(リプトンブリスクティーバック)5袋、インスタントコーヒー(ネスカフェ)12gを入れ一晩放置し、日本茶及び紅茶をろ過にて取り除きタンニン抽出液を作製した。
アクリル板表面((株)クラレ製、縦10mm×横10mm×厚さ5mm)をサンドブラストにて処理後、中性洗剤を入れた超音波義歯洗浄器(商品名:超音波洗浄器AU-80C、アイワ医科工業(株)製)に5分間かけ、水ですすいで洗浄した。前記超音波義歯洗浄器による洗浄処理を3回繰り返した後、自然乾燥し、タンニン鉄ステイン付着前のアクリル板のLab値(L0)を測定した。上記のアクリル板に対し、0.5%アルブミン水溶液→タンニン抽出液→0.6%クエン酸鉄(III)アンモニウム水溶液で30分間ずつ繰り返し浸漬する操作を10回繰り返し、常温で1日風乾した後、流水で洗浄し、再び風乾して、タンニン鉄ステイン付着アクリル板を作製した。作製したタンニン鉄ステイン付着アクリル板の表面の色を測定し、その値をLab値(L1)とした。
L1の値は、平均45(40~49)であった。
(ii)タンニン鉄ステイン除去効果の評価方法
被験サンプルの液体義歯洗浄剤組成物6.5gをイオン交換水で20倍希釈した各洗浄剤希釈液130mLを超音波義歯洗浄器の洗浄槽に注ぎ入れた後、上記(i)にて作製したタンニン鉄ステイン付着アクリル板を浸漬し、5分間の超音波洗浄処理(周波数:42kHz、出力:17W)を行った。超音波洗浄処理後、流水下ですすいで洗浄し、乾燥した後のアクリル板のLab値(L2)を測定した。下記に示す式(2)によってタンニン鉄ステイン除去率を求めた。
式(2);
タンニン鉄ステイン除去率(%)=〔(L1-L2)/(L1-L0)〕×100
算出したタンニン鉄ステイン除去率から、下記の評価基準によって薄い着色汚れ洗浄力を評価した。
評価基準
◎:タンニン鉄ステイン除去率70%以上
○:タンニン鉄ステイン除去率50%以上70%未満
△:タンニン鉄ステイン除去率30%以上50%未満
×:タンニン鉄ステイン除去率30%未満
(i)タンニン鉄ステイン付着アクリル板の作製方法
沸騰させたイオン交換水1,200mL中に、日本茶(伊藤園)50g、紅茶(リプトンブリスクティーバック)5袋、インスタントコーヒー(ネスカフェ)12gを入れ一晩放置し、日本茶及び紅茶をろ過にて取り除きタンニン抽出液を作製した。
アクリル板表面((株)クラレ製、縦10mm×横10mm×厚さ5mm)をサンドブラストにて処理後、中性洗剤を入れた超音波義歯洗浄器(商品名:超音波洗浄器AU-80C、アイワ医科工業(株)製)に5分間かけ、水ですすいで洗浄した。前記超音波義歯洗浄器による洗浄処理を3回繰り返した後、自然乾燥し、タンニン鉄ステイン付着前のアクリル板のLab値(L0)を測定した。上記のアクリル板に対し、0.5%アルブミン水溶液→タンニン抽出液→0.6%クエン酸鉄(III)アンモニウム水溶液で30分間ずつ繰り返し浸漬する操作を20回繰り返し、常温で1日風乾した後、流水で洗浄し、再び風乾して、タンニン鉄ステイン付着アクリル板を作製した。作製したタンニン鉄ステイン付着アクリル板の表面の色を測定し、その値をLab値(L1)とした。
L1の値は、平均30(20~39)であった。
(ii)タンニン鉄ステイン除去効果の評価方法
被験サンプルの液体義歯洗浄剤組成物6.5gをイオン交換水で20倍希釈した各洗浄剤希釈液130mLを超音波義歯洗浄器の洗浄槽に注ぎ入れた後、上記(i)にて作製したタンニン鉄ステイン付着アクリル板を浸漬し、5分間の超音波洗浄処理(周波数:42kHz、出力:17W)を行った。超音波洗浄処理後、流水下ですすいで洗浄し、乾燥した後のアクリル板のLab値(L2)を測定した。下記に示す式(2)によってタンニン鉄ステイン除去率を求めた。
式(2);
タンニン鉄ステイン除去率(%)=〔(L1-L2)/(L1-L0)〕×100
算出したタンニン鉄ステイン除去率から、下記の評価基準によって濃い着色汚れ洗浄力を評価した。
評価基準
◎:タンニン鉄ステイン除去率70%以上
○:タンニン鉄ステイン除去率50%以上70%未満
△:タンニン鉄ステイン除去率30%以上50%未満
×:タンニン鉄ステイン除去率30%未満
内容量100mLのガラススクリュー管に、被験サンプルの液体義歯洗浄剤組成物80mLを充填し、高温(50℃)恒温槽、高温(40℃)恒温槽又は室温(RT)に1ヶ月間保存した。各条件で保存後の外観の変化(充填直後の初期品の外観と比較)を目視で観察し、下記の評価基準によって保存安定性を評価した。
充填直後の初期品の外観は、透明液体で異物なしであった。
評価基準
◎:初期品と差がなく、全保存条件においてオリ・濁り・沈殿物が認められない
○:全保存条件において、オリ・濁りがほとんど認められない
△:いずれかの保存条件において、オリ・濁りが認められる
×:いずれかの保存条件において、沈殿物が認められる
(A)成分
・ラウリルジメチルアミンオキシド:
ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製(商品名:カデナックスDM12D-W)
・ラウロイルグルタミン酸ナトリウム:
旭化成ケミカルズ(株)製(商品名:アミノサーファクトALMS-P1)
・α-オレフィンスルホン酸ナトリウム:
ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製(商品名:リポランLB-440)
・ラウリル硫酸ナトリウム:
BASF社製(商品名:Texapon OC-P)
・ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン(30%水溶液):
三洋化成工業(株)製(商品名:レボン2000)
(B)成分
・ヒドロキシエタンジホスホン酸:
ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製(商品名:フェリオックス115-A)
・エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸:
東京化成工業(株)製(商品名:N,N,N’,N’-エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸))
(C)成分
・カルボキシメチルセルロースナトリウム:
ダイセルミライズ(株)製
CMC-1(エーテル化度:1.10)
CMC-2(エーテル化度:1.30)
CMC-3(エーテル化度:1.50)
CMC-4(エーテル化度:0.90)(比較品)
その他成分
・アルギン酸ナトリウム:
(株)キミカ製(商品名:キミカアルギン)(比較品)
・キサンタンガム:
CPケルコ社製(商品名:モナートガムDA)(比較品)
・ポリアクリル酸ナトリウム:
東亞合成(株)製(商品名:レオジック260H)(比較品)
・ヒドロキシエチルセルロース:
ダイセルミライズ(株)製(商品名:HECダイセル)(比較品)
B型粘度計:VISCOMETER TVB-10(東機産業(株)製)
ローターNo.:M1
回転数:60rpm
測定時間:60秒
測定温度:25℃
Claims (10)
- (A)界面活性剤、
(B)有機ホスホン酸又はその塩
及び
(C)エーテル化度が1.1~1.5のカルボキシメチルセルロース塩:0.1~0.5質量%を含有し、pHが7~9であることを特徴とする液体義歯洗浄剤組成物。 - (A)界面活性剤が、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の液体義歯洗浄剤組成物。
- アニオン性界面活性剤が、炭素数8~18のアルキル硫酸塩、炭素数8~18のα-オレフィンスルホン酸塩及びアシル基の炭素数が8~18であるアシルアミノ酸塩から選ばれ、両性界面活性剤が、アルキル基の炭素数が12~18であるアルキルアミンオキシド及びアシル基の炭素数が8~18である脂肪酸アミドプロピルベタインから選ばれる請求項2記載の液体義歯洗浄剤組成物。
- (B)有機ホスホン酸又はその塩が、ヒドロキシエタンジホスホン酸又はその塩である請求項1~3のいずれか1項記載の液体義歯洗浄剤組成物。
- (A)成分を1~10質量%、(B)成分を1~5質量%含有する請求項1~4のいずれか1項記載の液体義歯洗浄剤組成物。
- (C)成分が、エーテル化度が1.3~1.5のカルボキシメチルセルロース塩であり、その量が0.2~0.4質量%である請求項1~5のいずれか1項記載の液体義歯洗浄剤組成物。
- 25℃での粘度が20~100mPa・sである請求項1~6のいずれか1項記載の液体義歯洗浄剤組成物。
- 水で希釈して使用するための濃縮製剤である請求項1~7のいずれか1項記載の液体義歯洗浄剤組成物。
- 超音波洗浄用である請求項1~8のいずれか1項記載の液体義歯洗浄剤組成物。
- 超音波義歯洗浄器の洗浄槽に、請求項1~9のいずれか1項記載の液体義歯洗浄剤組成物と水とを投入した後、義歯を超音波洗浄することを特徴とする義歯の洗浄方法。
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