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JP7613353B2 - 二面幅対称度計測方法 - Google Patents
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Description

本発明は、二面幅対称度計測方法に関する。
従来、例えばワークの円筒胴体にあるクランプ用二面幅形状には「円筒部に対する対称度」規格が定められている。
ところで、二面幅の測定に関する公知技術は少ないが、例えば特許文献1には「正多面体の二面幅測定装置」が開示されている。しかし、二面幅形状の「対称度」測定に関する公知技術は知られていない。
特開2009-145052号公報
上記のような二面幅形状は、円筒部の外径や長手方向の寸法、二面幅の厚さや円筒部に対する長手方向の位置などがワーク搭載位置の装置の形状に応じて定められるため、膨大な寸法バリエーションが存在する。このため、「円筒部に対する対称度」を測定するには専用器具を寸法バリエーションごとに備える必要があり、人工及び工数の増大が避けられなかった。
本発明はこれらの課題に鑑みて創作されたものであり、その目的は、二面幅部を含み、径が軸に沿って一定な円筒部を含むワークの二面幅部の円筒部に対する対称度を簡易に測定する方法を提供することにある。
本発明の第一態様は、一方の面を第1面(21)とし、他方の面を第2面(22)とする二面幅部(2)を含み、径が軸(Z)に沿って一定な円筒部(1)を含むワークの二面幅部の円筒部に対する対称度を測定する方法であって、第1面及び第2面に平行な面を基準面(3)と総称し、第1面と、第2面に近い側の円筒部の外面に接する基準面の一つとの距離を第1距離(E)とし、第2面と、第1面に近い側の円筒部の外面に接する基準面の一つとの距離を第2距離(F)とするとき、第1距離及び第2距離を測定して両者の値の差の絶対値を求める、二面幅対称度計測方法である。
本発明の第二態様は、一方の面を第1面(21)とし、他方の面を第2面(22)とする二面幅部(2)を含み、径が軸(Z)に沿って一定な円筒部(1)を含むワークの二面幅部の円筒部に対する対称度を測定する方法であって、第1面及び第2面に平行かつ円筒部の軸を含む面を円筒部中心面(100)とし、第1面と、円筒部中心面との距離をA距離(A)とし、第2面と、円筒部中心面との距離をB距離(B)とし、さらに、同じ幅の2つの平面が互いに同じ角度で交わるように形成された溝部(4)が水平にされた場合の溝部に対する天地方向を上下方向(G)とするとき、第1面又は第2面が上下方向に平行になり、かつワークの円筒部が前記軸に沿って当接するように溝部に載置し、A距離及びB距離を測定して両者の値の差の絶対値を求める、二面幅対称度計測方法である。
これにより、ワークの二面幅部の円筒部に対する対称度を簡易に測定することが可能となる。
ワークの二面幅部をクランプした状態の側面図。 図1の平面図。 図1の正面図。 第1実施形態の二面幅対称度計測方法を説明する概略図。 第2実施形態の二面幅対称度計測方法を説明する概略図1。 第2実施形態の二面幅対称度計測方法を説明する概略図2。
[適用対象]
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態は、ワークWとしてエンジン用インジェクタを想定したものである。本発明の適用対象を図1-3に示す。軸Zを中心線とするエンジン用インジェクタ構成品の円筒状のボデーにはクランプ用二面幅部が設けられており、図1-3のように二面幅部2を把持したアームAがエンジンへの取付けを行う。
[二面幅の対称度]
ここで、二面幅を基準として取付穴にインジェクタを挿入したとき、円筒部の同軸度や真直度の基準を満たしていたとしても、二面幅の対称度が図面通りでないと、ノズル部の先端が穴の内壁に接触して傷つくおそれがある。このため、例えば「ボデーの円筒外径に対する対称度0.1mm」とすべきことが図面指示されている。この二面幅の対称度は、「データム軸直線又はデータム中心平面に関して互いに対称であるべき形体の対称位置からの狂いの大きさ」とされている。これを図面指示に当てはめると、ワークWの実際の「二面幅部の中心面」が理想的な「データム中心平面」(二面幅部2に平行かつワークWの軸Zを含む平面)から±0.05mmの範囲にあればよい。
(第1実施形態)
最初に、ワークWのデータム中心平面と、データム中心平面から二面幅の各面との距離を計測して対称度を求める、本発明の第二態様(第1実施形態)について説明する。
図4に第1実施形態の概略を示す。これは一方の面を第1面21とし、他方の面を第2面22とする二面幅部2を含み、径が軸Zに沿って一定な円筒部1を含むワークWの二面幅部2の円筒部1に対する対称度Sを測定する方法である。
第1面21及び第2面22に平行かつ円筒部1の軸Zを含む面を円筒部中心面100とし、第1面21と、円筒部中心面100との距離をA距離Aとし、第2面22と、円筒部中心面100との距離をB距離Bとする。さらに、同じ幅の2つの平面が互いに同じ角度で交わるように形成された溝部4が水平にされた場合の溝部4に対する天地方向を上下方向Gとする。
このとき、第1面21又は第2面22が上下方向Gに平行になりかつワークWの円筒部1が軸Zに沿って当接するように溝部4に載置し、溝部4の最深部を結ぶ直線を含む上下方向Gに平行な平面を円筒部中心面100としてA距離A及びB距離Bを測定し、両者の値の差の絶対値を求める。この絶対値が対称度Sとなる。このように第1実施形態で計測が必要な値はA距離AとB距離Bのみである。
図4を用いて説明する。図4は水平面上に置かれた溝部4上にワークWの二面幅部2を含む円筒部1を載置し、軸Zに直交する平面で切ったときの円筒部1の略断面図である。この溝部4は同じ幅の2つの平面が互いに同じ角度で交わるように正V字状に形成されたV字状受け治具の一部であり、円筒部1を水平にして接地させれば、溝部4の最深部を結合する直線と円筒部1の軸Zは断面図で上下方向Gに重なり、両者を含む平面がデータム中心平面とわかる。よって、求められたデータム中心平面たる円筒部中心面100と、二面幅部2の各面との距離すなわちA距離A及びB距離Bを測定するだけでよい。
以下、図4を参照して数式で説明する。
<定義1.1> 二面幅部2の厚みを、2Rとする。このとき、Rは二面幅2の厚みの半値(二面幅部2の各面から後述の二面幅中心面200までの距離)に等しい。
<定義1.2> 二面幅部2の中心面(二面幅部2の各面に平行かつ当該各面から等距離にある平面)を、二面幅中心面200とする。
<定義1.3> 二面幅中心面200の円筒部中心面100からの距離を、芯ズレ量δ(デルタ)とする。
このとき、以下の(式1.1)及び(式1.2)が成り立つ。ここで(式1.2)を(式1.3)のように変形すれば(式1.4)が導かれる。ここから、A距離とB距離の値の差の絶対値をとれば、それが対称度Sの値(式1.41)である。
δ=S/2 ・・・(式1.1)
δ=A-R ・・・(式1.2)
δ=A-R=A-[(A+B)/2]=(A-B)/2=S/2 ・・・(式1.3)
S=A-B ・・・(式1.4)
S=|A-B| ・・・(式1.41)
[第1実施形態の効果]
第1実施形態を採用し、溝部と計測器具を備えた専用計測治具を導入すれば、二面幅部を含み、径が軸に沿って一定な円筒部を含むワークの二面幅部の円筒部に対する対称度を簡易に測定できるようになり、人工及び工数の増大抑制に有用である。またワーク受け部となる溝部の寸法バリエーションを数種類、交換容易に備えることにより、多品種ワークにも柔軟に対応可能である。
(第2実施形態)
次に、第1実施形態の対称度計測原理に忠実に対称度計測を行うにしても、必ずしも測定器具の機構自体をその対称度計測原理通りに構成する必要はないことに着目し、さらに簡便に二面幅部2の対称度を求める、本発明の第一態様(第2実施形態)について説明する。
図5-6に第2実施形態の概略を示す。一方の面を第1面21とし、他方の面を第2面22とする二面幅部2を含み、径が軸Zに沿って一定な円筒部1を含むワークWの二面幅部2の円筒部1に対する対称度Sを測定する方法であることは、第1実施形態と同様である。
第1面21及び第2面22に平行な面を基準面3と総称し、第1面21と、第2面22に近い側の円筒部1の外面に接する基準面3の一つとの距離を第1距離Eとし、第2面22と、第1面21に近い側の円筒部1の外面に接する基準面3の一つとの距離を第2距離Fとするとき、第1距離E及び第2距離Fを測定して両者の値の差の絶対値を求める。このように、第2実施形態で計測が必要な値は、第1距離Eと第2距離Fのみである。
図5を参照して説明する。図5に示すように、第2実施形態では水平面を有する受け治具の水平面上にワークWの二面幅部2の片面(例:第1面21)を置き、反対側にある円筒部1の外面に接する基準面3との距離を求める(第1距離E)(図5(a))。続いて円筒部1をひっくり返し、二面幅部2の反対側の面(例:第2面22)を置き、同じ作業を繰り返す(第2距離F)(図5(b))。最後に第1距離Eと第2距離Fの値の差の絶対値(|E-F|)をとれば、それが対称度Sの値である。
以下、図6を参照して数式で説明する。第1実施形態の説明(段落[0018]-[0020])も一部参照する。
<定義2.1> 円筒部1の外径(直径)を、Dとする。
<定義1.2>再掲 二面幅部2の中心面(二面幅部2の各面に平行かつ当該各面から等距離にある平面)を、二面幅中心面200とする。
<定義2.2> 対称度0の理想的な二面幅部2(二面幅中心面200が円筒部中心面100と一致するとき)の二面幅部2の各面から近接した円筒部1の外面に接する基準面3までの距離を、Kとする。
<定義1.3>再掲 二面幅中心面200の円筒部中心面100からの距離を、芯ズレ量δ(デルタ)とする。
このとき、以下の(式2.1)及び(式2.2)が成り立つ。ここで(式2.1)と(式2.2)を連立させて(式2.3)とすれば(式2.4)に変形でき、(式2.5)が導かれる。ここで、再掲する(式1.1)は(式1.11)に変形できるから、(式2.6)が導かれる。ここから、EとFの値の差の絶対値をとれば、それが対称度Sの値(式2.61)である。
D=E+δ+K ・・・(式2.1)
D=F-δ+K ・・・(式2.2)
E+δ+K=F-δ+K ・・・(式2.3)
E+δ=F-δ ・・・(式2.4)
2δ=F-E ・・・(式2.5)
δ=S/2 ・・・(式1.1)再掲
2δ=S ・・・(式1.11)
S=(2δ=)F-E ・・・(式2.6)
S=|E-F| ・・・(式2.61)
例えば「E<F」の場合、「対称度SはEの長さを0(ゼロ)としたときのFの長さに等しい」といえるから、1回目の計測後の値を計測器の目盛ゼロに合わせてから2回目の計測を行えば、計測値をそのまま対称度Sの値として把握でき、便利である(図5)。
[第2実施形態の効果]
第2実施形態を採用し、受け治具と計測器具を備えたより簡便な専用測定治具を導入すれば、二面幅部を含み、径が軸に沿って一定な円筒部を含むワークの二面幅部の円筒部に対する対称度を第1実施形態よりもさらに簡易に測定できるようになり、人工及び工数の増大抑制に有用である。また専用測定治具を製作しても省スペースで場所をとらず、またワークの寸法バリエーションを問わず使用できるため利便性が高い。
(その他の実施形態)
上記の実施形態では、簡便な専用測定治具などにより、手作業で対称度測定を行うことが前提となっているが、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えばロボットにより、対称度測定が自動化されていてもよい。
以上、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、さまざまな形態で実施することができる。
1 ・・・円筒部
2 ・・・二面幅部
21 ・・・第1面
22 ・・・第2面
3 ・・・基準面
E ・・・第1距離
F ・・・第2距離
Z ・・・軸

Claims (2)

  1. 一方の面を第1面(21)とし、他方の面を第2面(22)とする二面幅部(2)を含み、径が軸(Z)に沿って一定な円筒部(1)を含むワークの前記二面幅部の前記円筒部に対する対称度を測定する方法であって、
    前記第1面及び前記第2面に平行な面を基準面(3)と総称し、
    前記第1面と、前記第2面に近い側の円筒部の外面に接する前記基準面の一つとの距離を第1距離(E)とし、
    前記第2面と、前記第1面に近い側の円筒部の外面に接する前記基準面の一つとの距離を第2距離(F)とするとき、
    前記第1距離及び前記第2距離を測定して両者の値の差の絶対値を求める、
    二面幅対称度計測方法。
  2. 一方の面を第1面(21)とし、他方の面を第2面(22)とする二面幅部(2)を含み、径が軸(Z)に沿って一定な円筒部(1)を含むワークの前記二面幅部の前記円筒部に対する対称度を測定する方法であって、
    前記第1面及び前記第2面に平行かつ前記円筒部の軸を含む面を円筒部中心面(100)とし、
    前記第1面と、前記円筒部中心面との距離をA距離(A)とし、
    前記第2面と、前記円筒部中心面との距離をB距離(B)とし、さらに、
    同じ幅の2つの平面が互いに同じ角度で交わるように形成された溝部(4)が水平にされた場合の前記溝部に対する天地方向を上下方向(G)とするとき、
    前記第1面及び前記第2面が前記上下方向に平行になり、かつ前記ワークの前記円筒部が前記軸に沿って当接するように前記溝部に載置し、前記A距離及び前記B距離を測定して両者の値の差の絶対値を求める、
    二面幅対称度計測方法。
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