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JP7614941B2 - モータ制御システムおよびモータ制御システムの制御方法 - Google Patents
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JP7614941B2 - モータ制御システムおよびモータ制御システムの制御方法 - Google Patents

モータ制御システムおよびモータ制御システムの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、モータ制御システムおよびモータ制御システムの制御方法に関する。
パンおよびチルトの旋回動作が可能な電動雲台にカメラが取り付けられた雲台システム(モータ制御システム)において、遠隔地から電動雲台やカメラを制御することが可能である。しかし、このような雲台システムを屋外で使用する場合、風などの外乱の影響によりカメラが振動し、撮影画像の品質が低下する可能性がある。
特許文献1には、風などの外乱の影響によりパン軸およびチルト軸に加わるトルクを検出し、検出されたトルクに応じて駆動速度を可変させる雲台カメラシステムが開示されている。これにより、高負荷がかかっている状態でも事前に設定した撮影位置への移動が可能になる。
また、一方のモータを回転角制御に用い、他方のモータをガタ取りトルク制御に用いる2つのモータを備えたモータ制御システムが知られている。このようなモータ制御システムによれば、ガタ取りのためのトルクを回転角制御で駆動する方向と逆に加えることでガタを片寄せし、ガタにより発生する寸動を抑制することができる。
特開2016-29755号公報
しかしながら、特許文献1に開示された雲台カメラシステムでは、事前に設定された撮影位置への移動が可能であっても、外乱による振動を低減することができない。
また、2つのモータを備えたモータ制御システムでは、外乱の大きさや方向によっては、振動のない安定した制御を行うことができない場合がある。
そこで本発明は、外乱による振動を低減することが可能なモータ制御システムおよびモータ制御システムの制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面としてのモータ制御システムは、第一のモータと、第二のモータと、前記第一のモータまたは前記第二のモータの出力を被駆動部に伝達する減速機と、外乱を検出する外乱検出部と、前記第一のモータおよび前記第二のモータを制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記第一のモータまたは前記第二のモータの一方を用いて前記被駆動部の回転角制御を行い、前記第一のモータまたは前記第二のモータの他方を用いて前記減速機のガタ取り制御を行い、前記外乱に基づいて算出された外力モーメントを算出し、前記外力モーメントの方向が第一の方向の場合、前記第一のモータを用いて前記回転角制御を行い、前記第二のモータを用いて前記ガタ取り制御を行い、前記外力モーメントの方向が第二の方向の場合、前記第二のモータを用いて前記回転角制御を行い、前記第一のモータを用いて前記ガタ取り制御を行い、前記外力モーメントの大きさが所定の値よりも大きい場合、前記ガタ取り制御を行う前記第一のモータまたは前記第二のモータのトルク指令値を前記外力モーメントの大きさ以上の値に設定し、前記外力モーメントの大きさが前記所定の値よりも小さい場合、前記トルク指令値を前記所定の値に設定する
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、外乱による振動を低減することが可能なモータ制御システムおよびモータ制御システムの制御方法を提供することができる。
第1実施形態における雲台システムの斜視図である。 第1実施形態におけるモータ制御システムの斜視図である。 第1実施形態における雲台システムの2つのモータの切り替え処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における雲台システムの斜視図である。 第3実施形態における雲台システムの斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態におけるモータ制御システムとしての雲台システム(自動雲台システム)A100について説明する。図1は、本実施形態における雲台システムA100の斜視図である。雲台システムA100は、電動雲台A10と、電動雲台A10の撮影位置を記憶し、電動雲台A10を指定の位置(撮影位置)まで制御する制御部A11と、電動雲台A10に加わる風の方向と大きさを測定する風力センサ(外乱検出部)A9とを有する。
風力センサA9の測定値を示すデータは、電動雲台A10を制御する制御部A11へ出力される。制御部A11は、風力センサA9の測定値に従って、電動雲台A10の制御を調整することが可能である。風力センサA9は、電動雲台A10に加わる風(外乱)の方向と大きさを測定するために最適な位置に取り付けられる必要があり、設置後に電動雲台A10と風力センサA9との相対位置関係を変えることは好ましくない。このため風力センサA9は、電動雲台A10が雲台ベースA7を介して固定されている取付架台A8に固定されている。なお図1では、雲台システムA100は1つの風力センサA9を有するように示されているが、複数の風力センサを有していてもよい。また、風力センサA9を電動雲台A10に搭載してもよい。
電動雲台A10は、左右方向に回転移動可能なパン軸アクチュエータ(第一の駆動部)A1と、上下方向に回転移動可能なチルト軸アクチュエータ(第二の駆動部)A2の2つのアクチュエータを有する。チルト軸アクチュエータA2は、パン軸アクチュエータA1よりも先の位置に配置されている。ただし本実施形態は、これに限定されるものではなく、パン軸アクチュエータA1とチルト軸アクチュエータA2との位置関係を逆にしてもよい。チルト軸アクチュエータA2には、カメラ取付板A3を介して撮影用のカメラ(撮像装置)A4が取り付けられている。また、カメラA4には撮影ごとに適切なレンズ(交換レンズ)A5が取り付けられ、レンズA5を保持するカメラ取付板A3に設けられたレンズ保持部A6でレンズA5を保持するように構成されている。
次に、図2を参照して、電動雲台A10を駆動するパン軸アクチュエータA1およびチルト軸アクチュエータA2のそれぞれに採用されるモータ制御システム100について説明する。図2は、モータ制御システム100の斜視図である。
第一のモータ10は、電動モータ11と、電動モータ11を駆動するモータドライバ12と、電動モータ11の位置を検出するモータ位置検出器13と、電動モータ11の出力を被駆動部30に伝達する歯車14とを備えて構成される。モータ位置検出器13により検出される電動モータ11の位置情報は、第一のモータ10のフィードバック制御において用いられる。第二のモータ20は、電動モータ21と、電動モータ21を駆動するモータドライバ22と、電動モータ21の位置を検出するモータ位置検出器23と、電動モータ21の出力を被駆動部30に伝達する歯車24とを備えて構成される。モータ位置検出器23により検出される電動モータ21の位置情報は、第二のモータ20のフィードバック制御において用いられる。
被駆動部30は、歯車14、24から伝達されるトルクにより駆動される歯車31と、歯車31に固定された出力シャフト32と、被駆動部30の位置を検出する位置検出センサ33とを備えて構成される。位置検出センサ33は、光学式のエンコーダであり、スケール34とスケール34に対向して配置された検出器35とを有する。スケール34は出力シャフト32に固定されており、検出器35は不図示のベースに固定されている。このような構成により、位置検出センサ33は、被駆動部30の位置を直接検出することができる。なお位置検出センサ33は、磁気式または静電容量式のエンコーダであってもよく、スケール34と検出器35の取り付け位置は逆でもよい。また本実施形態では、第一のモータ10と第二のモータ20と被駆動部30のそれぞれに減速機として歯車を設けているが、高い減速比を得るため、第一のモータ10または第二のモータ20と被駆動部30との間のトルク伝達経路に歯車を追加で設けてもよい。
次に、図2に示されるモータ制御システム100の2つのモータ(第一のモータ10および第二のモータ20)それぞれの回転角制御とガタ取りトルク制御について説明する。制御部A11は、被駆動部30の駆動目標位置である撮影位置移動データに基づいて2つのモータの駆動を制御する。撮影位置移動データで示される目標位置への移動方向が紙面方向から見て時計周りである場合、第一のモータ10を紙面方向から見て反時計周りに駆動する。このとき、第一のモータ10は、自身の位置を検出するモータ位置検出器13または被駆動部30の位置を検出する位置検出センサ33を用いて、目標位置すなわち目標の回転角へのフィードバック制御である回転角制御を行う。
ここで、第一のモータ10の回転角制御だけでは歯車間の隙間によるガタにより振動的な振る舞いをすることがある。このため、特に高い減速比を得るために歯車の数を多くする構成をとると、歯車同士の噛み合い箇所が複数個所に生じるため、隙間によるガタを無視することができない。そこで、第二のモータ20を、被駆動部30を時計周りに回転させる方向とは逆の方向、すなわち第二のモータ20では反時計周りの方向にガタを片側に寄せて歯車同士の噛み合わせとるため、一定のトルク値を出力するガタ取りトルク制御を行う。これにより、第一のモータ10の歯車14および第二のモータ20の歯車24が、共に被駆動部30の歯車31に接触している状態を実現することができ、減速機を構成する歯車間の隙間による遊びを削減することができる。
次に、被駆動部30が別の撮影位置移動データに基づいて目標位置へ移動する際の移動方向が紙面から見て反時計周りに移動する場合について説明する。この場合、第二のモータ20を時計周りに駆動するため、第二のモータ20の位置を検出するモータ位置検出器23または被駆動部30の位置を検出する位置検出センサ33を用いて、目標位置すなわち目標の回転角へのフィードバック制御である回転角制御を行う。同時に、第一のモータ10を、被駆動部30を反時計周りに回転する方向とは逆の方向、すなわち第一のモータ10では反時計周りの方向にガタを片側に寄せて歯車同士の噛み合わせとるため、一定のトルク値を出力するガタ取りトルク制御を行う。これにより、被駆動部30の回転方向が変わっても、第一のモータ10の歯車14および第二のモータ20の歯車24が、ともに被駆動部の歯車31に接触している状態を実現することが可能であり、減速機を構成する歯車間の隙間による遊びを削減することができる。その結果、被駆動部30の振動を抑制することが可能である。
このように、被駆動部30の回転方向に応じて、第一のモータ10と第二のモータ20の制御方式を切り替えながら制御を行う。なお本実施形態では、被駆動部30が時計周りに移動する場合、第一のモータ10に対して回転角制御を行い、第二のモータ20に対してガタ取りトルク制御を行うが、これに限定されるものではなく、両者の制御方式を入れ替えてもよい。同様に、反時計周りに関しても制御方式を入れ替えることができる。また本実施形態では、モータの数は2つであるが、これに限定されるものではなく、3つや4つなどの2つよりも多い数のモータを備えていてもよい。少なくとも1つのモータに関しては回転角制御を行い、残りのモータに関してはガタ取りトルク制御を行う方法を採用してもよい。
次に、図3を参照して、雲台システムA100の2つのモータの制御方式の切り替え処理(雲台システムA100の制御方法)について説明する。図3は、雲台システムA100の2つのモータの制御方式の切り替え処理を示すフローチャートである。ここでは、パン軸アクチュエータA1およびチルト軸アクチュエータA2に対して、現在位置を保持する制御を実施している場合を説明する。このとき、パン軸アクチュエータA1およびチルト軸アクチュエータA2の内部のモータ制御システムはそれぞれ、第一のモータ10が回転角制御で現在位置を保持しながら、第二のモータ20がガタ取りトルク制御で駆動し、剛性を上げるような制御を実施している。
まずステップS1において、制御部A11は、取付架台A8に取り付けられた風力センサA9を用いて、外乱である風力を検出する。また制御部A11は、風力の大きさと方向(風力センサA9の情報)を記録しながら、制御中のパン軸アクチュエータA1およびチルト軸アクチュエータA2それぞれの被駆動部30に設けられた検出器35を用いて、現在位置情報を取得する。そして制御部A11は、風力センサA9の情報と現在位置情報とに基づいて、パン軸アクチュエータA1およびチルト軸アクチュエータA2に加わる風力による外力モーメントを算出する。
続いてステップS2において、制御部A11は、事前に設定された外力モーメント(所定の値)と、ステップS1にて算出された外力モーメントとを比較する。算出された外力モーメントが所定の値以上の場合、制御部A11は、ガタ取りトルク制御を実施するモータのトルク指令値(ガタ取りトルク指令値)を、ステップS1にて算出した外力モーメント以上の大きさに変更する。一方、算出された外力モーメントが所定の値よりも小さい場合、制御部A11は、事前に設定されたトルク指令値を設定する。事前に設定されたトルク指令値は、電動雲台A10を動作させる際にガタ取りトルクとして設定されるトルク指令値に対して安全率をかけた値であることが好ましい。
続いてステップS3において、制御部A11は、ステップS1にて算出したパン軸アクチュエータA1およびチルト軸アクチュエータA2それぞれに及ぼす外力モーメントの方向を判定する。外力モーメントの方向が時計周りの方向である場合、制御部A11は、第一のモータ10を回転角制御で駆動し(ステップS4)、第二のモータ20をガタ取りトルク制御で駆動する(ステップS5)。このときのガタ取りトルク指令値は、ステップS2にて設定された値である。一方、外力モーメントの方向が反時計周りの方向である場合、制御部A11は、第二のモータ20を回転角制御で駆動し(ステップS6)、第一のモータ10をガタ取りトルク制御で駆動する(ステップS7)。このときのガタ取りトルク指令値は、ステップS2にて設定された値である。
なお本実施形態では、外力モーメントの方向が時計周り方向と反時計周り方向とで、パン軸アクチュエータA1とチルト軸アクチュエータA2内部の第一のモータ10と第二のモータ20それぞれが同じ役割で動作するように説明した。ただし本実施形態は、これに限定されるものではなく、取付け方法や保持姿勢などにより第一のモータ10と第二のモータ20の役割を変更してもよい。また本実施形態では、現在位置を保持する制御を実施している場合を説明したが、これに限定されるものではなく、パン軸アクチュエータA1およびチルト軸アクチュエータA2が動作中であってもよい。
本実施形態によれば、風による外乱が発生した場合でもガタ取りトルクを可変にすることで、ガタを抑えることができる。また、モータそれぞれの役割を外力モーメントの方向に応じて切り替えることで、駆動方向が変わる際にも常に減速機を構成する歯車間の隙間による遊びを削減することができる。このため、パン軸アクチュエータA1とチルト軸アクチュエータA2の振動を抑制することが可能になる。また、外力モーメントが小さくなった場合にはガタ取りトルク指令値を元の値に戻す処理を行うため、不必要に回転角制御を実施する側のモータへ負荷がかかる状態を避けることが可能になり、不必要な発熱やエネルギーの消費を抑えることができる。
なお本実施形態では、電動雲台A10とは別に外力を検出するために風力センサA9を用いて外乱を測定するが、これに限定されるものではない。例えば、電動雲台A10のパン軸アクチュエータA1とチルト軸アクチュエータA2の駆動時に流れる電流値を検出する電流センサを用いて外乱を測定してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態におけるモータ制御システムとしての雲台システム(自動雲台システム)について説明する。雲台システムを可動体に搭載して撮影を行う場合、特に高速で移動する自動車や飛行機や船舶のような可動体に搭載する際には、可動体の加速時や移動方向変更時の重力や遠心力などの慣性により、雲台システムに外力が加わる。雲台システムを撮影姿勢の位置で保持させる制御を実施している際、可動体の慣性による外力(可動体による外乱)によって保持させておきたい撮影姿勢の位置からズレることがあり、可動体による外乱を検出してズレを抑制することが求められる。
本実施形態の雲台システムは、第1実施形態の雲台システムA100と同様に、2つのモータを備えたモータ制御システムを採用したパン軸アクチュエータ(第一の駆動部)A1とチルト軸アクチュエータ(第二の駆動部)A2から構成される。なお本実施形態において、第1実施形態と実質的に同一機能を有する構成に関しては、同一の記号を付与し、その説明を省略する。
図4は、可動体へ搭載した際の雲台システム(自動雲台システム)B100の斜視図である。雲台システムB100において、電動雲台A10は、電動雲台A10を設置環境に固定するための取付架台A8に雲台ベースA7により固定されている。また電動雲台A10は、パン軸アクチュエータA1およびチルト軸アクチュエータA2の2つのアクチュエータから構成されており、チルト軸アクチュエータA2よりも先の位置にカメラ取付板A3を介して撮影用のカメラA4が取付けられている。また、カメラA4にはレンズA5が取り付けられ、レンズA5を保持するためカメラ取付板A3に付加されているレンズ保持部A6でレンズA5を保持するように構成されている。
本実施形態において、可動体が動作する際に発生する加速度を検出するための加速度センサ(外乱検出部)B1が取付架台A8に取り付けられている。加速度センサB1の測定値は、電動雲台A10を制御する制御部A11へ出力される。制御部A11は、加速度センサB1の測定値に基づいて電動雲台A10を制御することが可能である。本実施形態では、電動雲台A10が設置される取付架台A8に4つの加速度センサB1が取り付けている。これにより、4つのそれぞれの加速度センサB1の取付位置と出力差とに基づいて取付架台A8に加わる並進方向の加速度だけでなく、各並進方向の軸周りの角加速度を検出することができる。なお本実施形態において、4つの加速度センサB1を設けているが、これに限定されるものではなく、3つ以下または5つ以上の加速度センサを設けてもよい。
このような構成により、可動体が移動することにより電動雲台A10に加わる可動体による外乱が加わったことを加速度センサB1によって検出することができる。そして制御部A11は、検出(算出)された外力モーメントが事前に設定された外力モーメント(所定の値)以上か否かを判定し、その判定結果に基づいてモータのガタ取りトルク制御のトルク指令値を変更する。なお本実施形態において、モータの駆動方法に関しては、第1実施形態と同一であるため、その説明を省略する。
本実施形態の雲台システムB100によれば、電動雲台A10に加わる外力を加速度センサB1で検出した結果に応じてガタ取りトルクを可変にすることで、可動体による外乱が加わっても電動雲台上のカメラのズレを抑制することができる。また、第1実施形態と同様に、ガタ取りトルク指令値を不必要に大きくし回転角制御を実施するモータの高負荷状態が続くことを避けられるため、不必要な発熱やエネルギーの消費を抑えることが可能である。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態におけるモータ制御システムとしての雲台システム(垂直多関節型電動雲台システム)について説明する。複雑な姿勢で撮影を行うために複数の可動軸を連結させ自由度を上げた垂直多関節型電動雲台システムにおいて、先端に搭載されたカメラへ電源を供給する電源線や映像信号を伝達させる信号線などを雲台システムの体外に引き回す必要がある。その際、複雑な姿勢での撮影を行うため、対外に引き回した配線を可動軸間で挟み破損することや配線が可動軸とともに駆動した場合の曲げ応力により破損することを防ぐことが求められる。このため、配線全体を司直多関節型電動雲台システムに固定せずに、複数個所を点で固定するような、配線に自由度を持たせるように配線を固定することが必要である。このような配線の固定方法をとると、撮影姿勢毎に配線の形状が変わり、垂直多関節型電動雲台システムの配線固定部に加わる荷重(以降は配線による外乱とする)が変化する。この配線による外乱によって垂直多関節型電動雲台システムが予期せぬ振動を発生してしまうことから、配線による外乱を検出して抑制することが求められている。
本実施形態の雲台システムは、第1実施形態と同様に、2つのモータを備えたモータ制御システムを採用した可動軸を複数連結した構成を有する。なお本実施形態において、第1実施形態と実質的に同一機能を有する構成に関しては、同一の記号を付与してその説明を省略する。
図5は、本実施形態における雲台システム(垂直多関節型電動雲台システム)E100の斜視図である。雲台システムE100は、第一の可動部E11が雲台システムE100を外部環境へ取付けるための雲台ベース部E10に連結されており、連結された方向の鉛直軸周りに回転する構成を有する。第二の可動部E12は、第一の可動部E11に付加されたリンクを通じて、第一の可動部E11の回転軸に対して90度傾いた回転軸構成をとるように連結される。第三の可動部E13は、第二の可動部E12に付加されたリンクを通じて、第二の可動部E12と同一方向の回転軸構成をとるように連結される。第四の可動部E14は、第三の可動部E13に付加されたリンクを通じて、第三の可動部E13の回転軸に対して90度傾いた回転軸構成をとるように連結される。第五の可動部E15は、第四の可動部E14に付加されたリンクを通じて、第四の可動部E14の回転軸に対して90度傾いた回転軸構成をとるように連結される。
第六の可動部E16は、第五の可動部E15に付加されたリンクを通じて、第四の可動部E14の回転軸と同一方向の回転軸構成をとるように連結されている。カメラE3は、第六の可動部E16に取り付けられたカメラ取付ベースE2を介して、第六の可動部E16の回転軸方向にレンズが向くように取り付けられている。このような構成により、雲台システムE100に取り付けられたカメラE3は、並進方向に2つの自由度、鉛直方向に1つの自由度、および各移動方向の軸周りに3つの自由度の6つの自由度を有する。このためカメラE3は、6つの自由度で自由に移動可能であり、複雑な姿勢での撮影を行うことができる。
本実施形態の可動部には、第1実施形態で説明したモータ制御システムを採用したアクチュエータが搭載されており、回転角制御とガタ取りトルク制御の2つの制御での駆動が可能である。また、モータ制御システムを駆動する第一のモータ10と第二のモータ20それぞれには、図示されていない電流値を検出する電流センサ(外乱検出部)が設けられており、被駆動部30を駆動や位置を保持するために流れる電流値を測定することができる。これにより、被駆動部30に加わるトルクを電流値から換算して算出することが可能になる。なお、被駆動部30に加わるトルクを直悦検出するためのトルクセンサ(外乱検出部)を出力シャフト32に直接取り付けてトルクを検出するように構成してもよい。
ここで、配線E1による外乱を算出するため、配線E1を雲台システムE100の対外に引き回す前に、撮影姿勢として定義される関節角度に移動させ、そのときの関節角度とトルク値を記録する。この作業は、出荷前に可動範囲内を動作させることで記録しても良いし、雲台システムE100を設置後に指定の動作姿勢で関節角度とトルク値を記録や修正することも可能である。
カメラE3に接続される配線E1は、第四の可動部E14に付加されたリンク位置(第一の配線固定部E4)で固定される。このとき配線E1は、第六の可動部E16と第五の可動部E15が可動範囲内で配線E1に負荷がかからないような余長を確保した状態で固定される。また配線E1は、第二の可動部12に付加されたリンク位置(第二の配線固定部E5)で固定される。このとき配線E1は、第一の配線固定部E4と同様に、第三の可動部E13の可動範囲内で配線E1に負荷がかからないような余長を確保した状態で固定される。また配線E1は、第一の角部E11に付加されたリンク位置(第三の配線固定部E6)で固定される。このとき配線E1は、第二の可動部E13の可動範囲内で配線E1に負荷がかからないような余長を確保した状態で固定される。
次に、撮影姿勢へ移動させたときの配線E1による外力を算出する方法を説明する。本実施形態では、雲台システムE100を現在位置で姿勢を保持する制御を実施している場合について説明する。姿勢保持中に被駆動部30に加わるトルクをそれぞれの可動部に設けられたトルクセンサで検出する。続いて、制御部A11は、事前に記録された関節角度に紐づいたトルク値に基づいて、現在の姿勢を構成する第一から第六の可動部の関節角度に相当するトルクを特定する。また制御部A11は、現在検出されたトルクと特定されたトルク(所定の値)とを比較し、検出されたトルクが所定の値以上であるか否かを判定する。そして制御部A11は、その判定結果に基づいて、モータのトルク指令値を変更する。なお本実施形態において、モータの駆動方法に関しては、第1実施形態と同一であるため、その説明を省略する。
本実施形態において、配線による外乱を、配線を固定する前に駆動させた場合に検出された各軸の回転角度に対するトルクと、配線を固定した後に動作させた場合の各軸の回転角度に対するトルクとの比較結果に基づいて、各軸のガタ取りトルク指令値を変更する。このため本実施形態によれば、配線による外乱が発生しても、雲台システムの振動を抑制することができる。また、第1実施形態と同様に、ガタ取りトルク指令値を不必要に大きくし回転角制御を実施するモータの高負荷状態が続くことを避けることができるため、不必要な発熱やエネルギーの消費を抑えることが可能である。
尚、垂直多関節型電動雲台システムが、カメラでの撮影とともに、産業用ロボットとしての作業を行う場合、配線による外乱が発生させる振動は、作業の正確性も低下させる可能性がある。よって、垂直多関節型電動雲台システムが撮影以外の作業を行う場合、本実施形態により、この外乱に伴う作業に正確性の低下も軽減することができる。さらに、本実施形態では、先端にカメラが取り付けられた垂直多関節型電動雲台システムについて説明をしたが、カメラが取り付けられていない、垂直多関節型のロボットに本実施形態を適用することもできる。本実施形態を適用することにより、この振動を軽減できるため、ロボットによる作業の正確性を向上させることができる。また、第1実施形態と同様に、不必要な発熱やエネルギーの消費を抑えることも可能である。
以上のように、各実施形態において、雲台システムA100、B100、E100は、撮像装置(カメラ)を装着可能な雲台システムである。雲台システムは、第一のモータ10と、第二のモータ20と、第一のモータまたは第二のモータの出力を被駆動部に伝達する減速機(歯車14、24、31)とを有する。また雲台システムは、外乱を検出する外乱検出部と、第一のモータおよび第二のモータを制御する制御部A11とを有する。制御部は、外乱の方向に基づいて、第一のモータまたは第二のモータの一方を用いて被駆動部の回転角制御を行い、第一のモータまたは第二のモータの他方を用いて減速機のガタ取り制御を行う。
好ましくは、制御部は、外乱に基づいて外力モーメントを算出する。そして制御部は、外力モーメントの方向が第一の方向の場合、第一のモータを用いて回転角制御を行い、第二のモータを用いてガタ取り制御を行う。一方、制御部は、外力モーメントの方向が第二の方向の場合、第二のモータを用いて回転角制御を行い、第一のモータを用いてガタ取り制御を行う。より好ましくは、第一の方向(時計周り方向)と第二の方向(反時計周り方向)は、互いに反対の回転方向である。
好ましくは、制御部は、外乱の大きさに基づいて、ガタ取り制御を行う第一のモータまたは第二のモータのトルク指令値を設定する。より好ましくは、制御部は、外乱に基づいて外力モーメントを算出する。そして制御部は、外力モーメントの大きさが所定の値よりも大きい場合、トルク指令値を外力モーメントの大きさ以上の値に設定する。一方、制御部は、外力モーメントの大きさが所定の値よりも小さい場合、トルク指令値を所定の値に設定する。また好ましくは、制御部は、外乱検出部により検出されたトルクと所定のトルクとの比較に基づいて、トルク指令値を設定する。
好ましくは、外乱検出部は、風力センサA9、加速度センサB1、電流センサ、またはトルクセンサを有する。また好ましくは、雲台システムは、第一の駆動部(パン軸アクチュエータA1)と第二の駆動部(チルト軸アクチュエータA2)とを有し、第一のモータおよび第二のモータは、第一の駆動部および第二の駆動部の両方に設けられている。
各実施形態において、雲台システムに加わる外乱(外力)により発生するモーメントを検出し、その方向と大きさに応じて2つのモータの回転角制御とガタ取り制御とを切り替え、ガタ取りトルクのトルク指令値を変更する。このため、雲台システムの動作中に外乱の向きが変わる場合でも、シームレスに振動を抑制することができる。また、減速機の摩耗によりギア間のガタが経時変化により発生した場合でも、直接減速機内で発生するガタを制御しているため、振動抑制効果が低下しない。このため各実施形態によれば、外乱による振動を低減することが可能な雲台システムおよび雲台システムの制御方法を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
10 第一のモータ
20 第二のモータ
A9 風力センサ(外乱検出部)
A11 制御部
A100 雲台システム(モータ制御システム)

Claims (10)

  1. 第一のモータと、
    第二のモータと、
    前記第一のモータまたは前記第二のモータの出力を被駆動部に伝達する減速機と、
    外乱を検出する外乱検出部と、
    前記第一のモータおよび前記第二のモータを制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は
    記第一のモータまたは前記第二のモータの一方を用いて前記被駆動部の回転角制御を行い、前記第一のモータまたは前記第二のモータの他方を用いて前記減速機のガタ取り制御を行い、
    前記外乱に基づいて算出された外力モーメントを算出し、
    前記外力モーメントの方向が第一の方向の場合、前記第一のモータを用いて前記回転角制御を行い、前記第二のモータを用いて前記ガタ取り制御を行い、
    前記外力モーメントの方向が第二の方向の場合、前記第二のモータを用いて前記回転角制御を行い、前記第一のモータを用いて前記ガタ取り制御を行い、
    前記外力モーメントの大きさが所定の値よりも大きい場合、前記ガタ取り制御を行う前記第一のモータまたは前記第二のモータのトルク指令値を前記外力モーメントの大きさ以上の値に設定し、
    前記外力モーメントの大きさが前記所定の値よりも小さい場合、前記トルク指令値を前記所定の値に設定することを特徴とするモータ制御システム。
  2. 前記第一の方向と前記第二の方向は、互いに反対の回転方向であることを特徴とする請求項に記載のモータ制御システム。
  3. 前記制御部は、前記外乱検出部により検出されたトルクと所定のトルクとの比較に基づいて、前記トルク指令値を設定することを特徴とする請求項またはに記載のモータ制御システム。
  4. 前記外乱検出部は、風力センサを有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のモータ制御システム。
  5. 前記外乱検出部は、加速度センサを有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のモータ制御システム。
  6. 前記外乱検出部は、電流センサを有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のモータ制御システム。
  7. 前記外乱検出部は、トルクセンサを有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のモータ制御システム。
  8. 前記モータ制御システムは、第一の駆動部と第二の駆動部とを有し、
    前記第一のモータおよび前記第二のモータは、前記第一の駆動部および前記第二の駆動部の両方に設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のモータ制御システム。
  9. 前記モータ制御システムは、撮像装置を装着可能な雲台システムであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のモータ制御システム。
  10. 外乱検出部により検出された外乱から外力モーメントを算出するステップと、
    前記外力モーメントの大きさに基づいて、第一のモータまたは第二のモータの出力を被駆動部に伝達する減速機のガタ取り指令値を設定する設定ステップと、
    前記外力モーメントの方向に基づいて、前記第一のモータまたは前記第二のモータの一方を用いて前記被駆動部の回転角制御を行い、前記第一のモータまたは前記第二のモータの他方を用いて前記減速機のガタ取り制御を行う制御ステップとを有し、
    前記設定ステップにおいて、
    前記外力モーメントの大きさが所定の値よりも大きい場合、前記ガタ取り制御を行う前記第一のモータまたは前記第二のモータのトルク指令値を前記外力モーメントの大きさ以上の値に設定し、
    前記外力モーメントの大きさが前記所定の値よりも小さい場合、前記トルク指令値を前記所定の値に設定し、
    前記制御ステップにおいて、
    前記外力モーメントの方向が第一の方向の場合、前記第一のモータを用いて前記回転角制御を行い、前記第二のモータを用いて前記ガタ取り制御を行い、
    前記外力モーメントの方向が第二の方向の場合、前記第二のモータを用いて前記回転角制御を行い、前記第一のモータを用いて前記ガタ取り制御を行うことを特徴とするモータ制御システムの制御方法。
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