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JP7615957B2 - 送電線監視システム、送電線監視方法および送電線監視プログラム - Google Patents
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JP7615957B2 - 送電線監視システム、送電線監視方法および送電線監視プログラム - Google Patents

送電線監視システム、送電線監視方法および送電線監視プログラム Download PDF

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Description

本開示は、送電線監視システム、送電線監視方法および送電線監視プログラムに関する。
架空送電線の配置領域の地表面には、樹木や建設物等が存在し得る。このような存在物を含む地表面形状については、架空送電線と離れていなければならない距離(離隔)が定められている。架空送電線と地表面形状との離隔は、例えば、ヘリコプタに搭載されているレーザ測定器を用いて計測されることがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平6-313715号公報
地表面形状は経時的に変位し得るが、本開示の目的は、架空送電線と地表面形状との離隔を、当該地表面形状に生じる変位を反映させつつ、精度よく計測することができ、しかもその場合であっても計測のために要する時間やコスト等の低減が図れる技術を提供することにある。
本開示の一態様によれば、
架空送電線の配置領域の地表面形状について飛行体を利用して実測した三次元データを初期値データとして取得する初期値データ取得部と、
前記地表面形状について衛星から定期的に送られる観測データを取得して解析し、前記地表面形状の経時的な変位量を抽出して変位量データとする変位量データ取得部と、
前記架空送電線の設置情報を保持する設置情報保持部と、
前記初期値データ、前記変位量データおよび前記設置情報を用いて、前記架空送電線と前記地表面形状との離隔を算出する離隔検出処理部と、
を備える送電線監視システムが提供される。
本開示の他の一態様によれば、
架空送電線の配置領域の地表面形状について飛行体を利用して実測した三次元データを初期値データとして取得する初期値データ取得手順と、
前記地表面形状について衛星から定期的に送られる観測データを取得して解析し、前記地表面形状の経時的な変位量を抽出して変位量データとする変位量データ取得手順と、
前記架空送電線の設置情報を保持する設置情報保持手順と、
前記初期値データ、前記変位量データおよび前記設置情報を用いて、前記架空送電線と前記地表面形状との離隔を算出する離隔検出処理手順と、
を備える送電線監視方法が提供される。
本開示のさらに他の一態様によれば、
コンピュータに、
架空送電線の配置領域の地表面形状について飛行体を利用して実測した三次元データを初期値データとして取得する初期値データ取得ステップと、
前記地表面形状について衛星から定期的に送られる観測データを取得して解析し、前記地表面形状の経時的な変位量を抽出して変位量データとする変位量データ取得ステップと、
前記架空送電線の設置情報を保持する設置情報保持ステップと、
前記初期値データ、前記変位量データおよび前記設置情報を用いて、前記架空送電線と前記地表面形状との離隔を算出する離隔検出処理ステップと、
を実行させる送電線監視プログラムが提供される。
本開示によれば、架空送電線と地表面形状との離隔を、当該地表面形状に生じる変位を反映させつつ、精度よく計測することができ、しかもその場合であっても計測のために要する時間やコスト等の低減が図れる。
本発明の一実施形態に係る送電線監視システムの構成例を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る送電線監視方法の手順の一例を示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係る送電線監視方法で処理されるSAR画像の一具体例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る送電線監視方法で処理される三次元座標空間データの一具体例を示す説明図(その1)である。 本発明の一実施形態に係る送電線監視方法で処理される三次元座標空間データの一具体例を示す説明図(その2)である。 本発明の一実施形態に係る送電線監視方法における解像度変換処理の一具体例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る送電線監視方法で処理される三次元座標空間データの一具体例を示す説明図(その3)である。 本発明の一実施形態に係る送電線監視方法で処理される三次元座標空間データの一具体例を示す説明図(その4)である。 本発明の一実施形態に係る送電線監視方法における電線弛度計算の一具体例を示す説明図である。
<発明者が得た知見>
まず、本願の発明者が得た知見について説明する。
架空送電線の周辺の地表面形状は、架空送電線との離隔を確保する必要がある一方で、当該地表面形状を構成する樹木の成長や災害の影響等によって経時的な変化が生じ得る。そのため、架空送電線と地表面形状との離隔については、定期的な計測を行って、異常の有無を判定することが必要である。
架空送電線と地表面形状との離隔の計測は、例えば特許文献1に開示されているように、ヘリコプタに搭載されているレーザ測定器を用いて地表面形状を実測することで、精度良く行うことが可能である。しかしながら、離隔の計測を定期的に行う場合には、ヘリコプタ使用料やレーザ測定器の維持コスト等により、計測コストが過大になってしまうおそれがある。また、悪天候時にはヘリコプタを飛ばすことができず、必要なときに計測を行えないといったことが起こり得る。
その一方で、近年では、例えば、干渉SAR(Synthetic Aperture Radar:合成開口レーダー)のように、人工衛星からの電波を利用して地表を観測し、地表からの反射波の強弱を画像化することで、地表の状態を判別できるようにする技術が知られている。しかしながら、干渉SARによって得られるSAR画像では、地表の状態の変位量しか計測できない。つまり、SAR画像は、複数画像の間の差分により地表の状態の変位量を抽出することには適しているが、SAR画像単独では例えば樹木の高さの絶対値等を精度良く求めることが困難であるから、架空送電線の周辺の地表面形状を把握するという用途には利用されていない。
以上のように、既存技術では、架空送電線と地表面形状との離隔の定期的な計測を好適に行えるとは言えない。この点について鋭意検討を重ねた結果、本願発明者は、本来は異なる用途に利用されていた複数の技術について、それぞれの技術の利点に着目して利用可能にすることで、離隔の定期的な計測を天候等に依存せず低コストで精度良く行えるのではないか、という着想を得るに至った。
また、架空送電線と地表面形状との離隔は、当該架空送電線の弛度の影響を受ける。ただし、架空送電線の弛度の発生態様(垂れ下がり具合)は、電流の大きさや気象条件等によってが変動し得るが、レーザ測定器やSAR画像等の利用では精度良く把握することが困難である。この点についても鋭意検討を重ねた結果、本願発明者は、架空送電線の弛度を精度良く把握することが、架空送電線と地表面形状との離隔の計測を好適に行う上で非常に有用である、という着想を得るに至った。
本開示は、本願発明者が見出した上記の新規な着想に基づくものである。
<本開示の一実施形態>
(1)送電線監視システムの構成
次に、送電線監視システムの構成例について説明する。
図1は、本実施形態に係る送電線監視システムの構成例を模式的に示す説明図である。
(全体構成)
本実施形態に係る送電線監視システムは、鉄塔1に支持される架空送電線2と、その周辺に存在する樹木3や建設物4等を含む地表面形状5とについて、これらの間の離隔の異常有無を監視すべく、当該離隔の計測を定期的に行うように構成されたものである。
そのために、送電線監視システムは、少なくとも、コンピュータとしての機能を有するサーバ装置10と、架空送電線2に付設された温度センサ部20と、を備えている。サーバ装置10と温度センサ部20とは、通信回線網23を介して通信可能に接続されている。そのため、サーバ装置10は、架空送電線2から遠隔の地に設置されていてもよい。なお、温度センサ部20については、詳細を後述する。
(サーバ装置)
サーバ装置10は、人工衛星31からの観測データを受け取る地上局32と通信可能に接続されている。人工衛星31からの観測データとしては、架空送電線2の周辺の地表面形状5についてのSAR画像が例示される。つまり、サーバ装置10は、架空送電線2の周辺の地表面形状5についてのSAR画像の提供サービスを受け得るようになっている。
また、サーバ装置10は、各種情報を記憶する記憶装置11や図示せぬCPU(Central Processing Unit)等のハードウエア資源を有している。そして、CPUが予めインストールされた所定プログラムを実行することにより、初期値データ取得部12、変位量データ取得部12、設置情報保持部13、電線弛度算出部14、離隔検出処理部15および整合処理部16として機能するように構成されている。
初期値データ取得部12は、架空送電線2の周辺の地表面形状5(すなわち、当該架空送電線2が配置された領域の地表面形状5)について、ヘリコプタやドローン等の飛行体に搭載されているレーザ測定器を用いて実測した三次元データを、当該地表面形状5の初期値データとして取得する機能である。飛行体を利用した三次元データの実測は、公知技術を用いて行えばよい。また、実測結果の取得は、通信回線網23を介して行ったり、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を用いて行ったりすればよく、その手法が特に限定されるものではない。初期値データは、必要に応じて記憶装置11で記憶保持されてデータベース化される。
変位量データ取得部12は、人工衛星31による観測データであるSAR画像が地上局32を介して定期的に送られてくると、SAR画像を取得して解析し、架空送電線2の周辺の地表面形状5の経時的な変位量を抽出して変位量データとする機能である。地上局32からは、例えば、数日に1回程度の頻度でSAR画像が送られてくる。送られてきたSAR画像およびこれに基づき抽出した変位量データは、必要に応じて記憶装置11で記憶保持されてデータベース化される。
設置情報保持部13は、記憶装置11の所定領域を利用して、架空送電線2の設置情報をデータベース化して保持する機能である。架空送電線2の設置情報は、架空送電線2が設置された位置を特定する情報である。具体的には、架空送電線2を支持する鉄塔1が設置された緯度、経度、地上高、径間長、腕金の位置・長さ等の鉄塔1に関する情報が例示される。ただし、架空送電線2の設置位置を特定できれば、これらの情報に限定されることはなく、他の情報を含んでいてもよい。設置情報のサーバ装置10への入力は、図示せぬ情報入力部や通信部等を利用して行うといったように、公知の手法で行えばよい。
電線弛度算出部14は、温度センサ部20で得られる温度測定データを用いて、架空送電線2の弛度を算出する機能である。架空送電線2の弛度を算出手法は、特に限定されるものではないが、その一具体例を後述する。
離隔検出処理部15は、初期値データ取得部12が取得した初期値データ、変位量データ取得部12が抽出した変位量データ、および、設置情報保持部13が保持する設置情報を用いて、架空送電線2とその周辺の地表面形状5との離隔を算出し、算出した離隔について異常の有無を判定する機能である。離隔の算出にあたり、離隔検出処理部15は、電線弛度算出部14が算出する架空送電線2の弛度を加味するようにしてもよい。
整合処理部16は、初期値データ取得部12が取得した初期値データと、変位量データ取得部12が抽出する変位量データの基になるSAR画像とについて、これらを整合させる処理を行う機能である。整合処理部16が行う処理には、初期値データとSAR画像とを整合させるための様々な処理が含まれるが、その一具体例として、初期値データの解像度とSAR画像の解像度とを整合させる解像度変換処理がある。解像度変換処理等の整合処理については、詳細を後述する。
(プログラム)
以上に説明した各部12~16の機能は、既述のように、CPUが所定プログラムを実行することによって実現される。これらの機能をコンピュータに実行させる所定プログラムは、本開示に係る送電線監視プログラムの一例に該当することになる。
その場合に、送電線監視プログラムは、コンピュータ(例えばサーバ装置10)にインストール可能なものであれば、当該コンピュータで読み取り可能な記録媒体(例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等)に格納されて提供されるものであってもよいし、インターネットや専用回線等のネットワークを通じて外部から提供されるものであってもよい。
(温度センサ部)
温度センサ部20は、架空送電線2の温度を測定するものである。そのために、温度センサ部20は、鉄塔1に支持される複数本の架空送電線2のそれぞれに個別に対応して装着されるセンサ本体部21と、各センサ本体部21との近距離無線通信を行う集約端末部22と、を有して構成されている。センサ本体部21は、例えば、架空送電線2に直付けされる熱電対を利用して、当該架空送電線2の温度についての検出信号を得るように構成されている。集約端末部22は、各センサ本体部21からの検出信号を受け取って、これを架空送電線2の温度値を表す温度測定データに変換し、その温度測定データを通信回線網23上に出力するように構成されている。
このような構成の温度センサ部20は、例えば、鉄塔1間毎に配置されて、その鉄塔1間における架空送電線2の温度を、所定時間(例えば、数秒~数分)毎の頻度で測定して、その測定結果である温度測定データを通信回線網23上へ出力するようになっている。出力された温度測定データは、必要に応じて通信回線網23上にあるクラウドサーバに記憶保持された後、サーバ装置10からの要求に応じて当該サーバ装置10へ送信されるようになっている。ただし、配置間隔や測定頻度、通信回線網23上での扱い等が、特定の態様に限定されるものではない。例えば、センサ利用による温度測定の詳細については、公知技術(例えば、特開2018-201276号公報参照)を利用して実現することが可能である。
(2)送電線監視方法の手順
次に、上述した構成の送電線監視システムを用いて送電線監視を行う場合の手順、すなわち本実施形態に係る送電線監視方法の手順について説明する。
図2は、本実施形態に係る送電線監視方法の手順の一例を示すフロー図である。図3は、本実施形態に係る送電線監視方法で処理されるSAR画像の一具体例を示す説明図である。図4,5,7,8は、本実施形態に係る送電線監視方法で処理される三次元座標空間データの一具体例を示す説明図である。図6は、本実施形態に係る送電線監視方法における解像度変換処理の一具体例を示す説明図である。図9は、本実施形態に係る送電線監視方法における電線弛度計算の一具体例を示す説明図である。
図2に示すように、送電線監視システムを稼働させる場合には、まず、稼動に必要となる前処理を行う(ステップ101、以下ステップを「S」と略す。)。前処理には、少なくとも、初期値データの登録処理(図中(a)参照)と、SAR基準画像の登録処理(図中(b)参照)と、設置情報の登録処理(図中(c)参照)とが含まれる。
初期値データの登録処理では、サーバ装置10の初期値データ取得部12が、監視対象となる架空送電線2の周辺の地表面形状5についてヘリコプタやドローン等の飛行体を利用して実測したレーザ測定結果を受け取り、これを所定座標空間の三次元データとして処理可能にすることで、当該地表面形状5の初期値データとする。そして、その初期値データを、当該初期値データの取得日時と対応付けつつ、記憶装置11内の所定領域にデータベース登録する。
SAR基準画像の登録処理では、サーバ装置10の変位量データ取得部12が、監視対象となる架空送電線2の周辺の地表面形状5について人工衛星31から地上局32を介して定期的に送られてくるSAR画像を取得するとともに、取得したSAR画像の中で初期値データの取得日時に最も近いタイミング(同一タイミングを含む。)で取得したSAR画像を、SAR基準画像とする。そして、そのSAR基準画像を、記憶装置11内の所定領域にデータベース登録する。
設置情報の登録処理では、架空送電線2を支持する鉄塔1が設置された緯度、経度、地上高、径間長、腕金の位置・長さ等の情報が架空送電線2の設置情報としてサーバ装置10に入力されると、そのサーバ装置10の設置情報保持部13が、入力された設置情報を記憶装置11内の所定領域にデータベース登録する。
以上のような前処理を行った後に、送電線監視システムは、稼働状態になる。送電線監視システムの稼働中は、人工衛星31から地上局32を介してSAR画像が定期的に送られており、送られてきたSAR画像が取得日時と対応付けられた状態で記憶装置11内の所定領域に記憶保持される。また、監視対象となる架空送電線2の温度が温度センサ部20によって測定されており、その測定結果である温度測定データが通信回線網23上のクラウドサーバで記憶保持されている。
送電線監視システムが稼働状態になると、その送電線監視システムを用いた送電線監視を行うことが可能となる。送電線監視システムにおいて、送電線監視は、例えば、予め設定された周期的なタイミング、または災害発生等により地表面形状5の変化が想定されるタイミングで行う。
送電線監視を行う場合に、送電線監視システムでは、サーバ装置10の変位量データ取得部12が、送電線監視を行う日時に最も近いタイミング(同一タイミングを含む。)で取得したSAR画像を、最新のSAR画像として、記憶装置11内から読み出して取得する(S102)。
最新のSAR画像を取得すると、図2に示すように、変位量データ取得部12は、前処理で登録したSAR基準画像を記憶装置11内から読み出して取得する。そして、最新のSAR画像とSAR基準画像とについての画像解析を行って、これらの差分を地表面形状5の経時的な変位量として算出する。つまり、変位量データ取得部12は、最新のSAR画像とSAR基準画像とに基づいて地表面形状5の経時的な変位量を算出し、その算出結果を当該地表面形状5についての変位量データとする(S103)。
変位量データの計算後、サーバ装置10では、設置情報保持部13が保持する設置情報を離隔検出処理部15が読み出し、これにより監視対象となる架空送電線2を支持する鉄塔1に関する情報(位置、高さ等)を把握する。さらに、離隔検出処理部15は、その鉄塔1を含む周辺領域のSAR画像を切り出して、その周辺領域の地表面形状5についての変位量データを把握する(S104)。
具体的には、例えば図3に示すように、変位量データ取得部12は、差分(変位量)の大きさによって明度が異なる領域画像データを変位量データとするとともに、その中で監視対象となる架空送電線2を支持する鉄塔1を含む周辺領域に着目し、その周辺領域についての画像切り出しを行う。
そして、離隔検出処理部15は、図2に示すように、監視対象となる架空送電線2を支持する鉄塔1を基準にしつつ、その鉄塔1を含む周辺領域の地表面形状5について、所定の三次元座標空間への座標変換を行う(S105)。
具体的には、例えば図4に示すように、離隔検出処理部15は、基準となる鉄塔1が設置された地面(基礎)の位置を零点、鉄塔1の高さ方向をz軸方向、鉄塔1に支持される架空送電線2が延びる線路方向をy軸方向、y軸およびz軸に直交する方向をx軸方向とする三次元座標空間を想定する。そして、その三次元座標空間において、鉄塔1による架空送電線2の支持位置と、xy平面上の各点における地表面形状5の変位量の大きさ(z値)とが反映されるように(図中における灰色の棒状プロット参照)、変位量データおよび設置情報についての座標変換を行う。
次いで、離隔検出処理部15は、図2に示すように、前処理で登録した初期値データを記憶装置11内から読み出して取得する。そして、その初期値データを三次元座標空間内に反映させることで、初期値データと変位量データとの合成を行う。これにより、離隔検出処理部15は、鉄塔1の周辺領域の地表面形状5の高さ方向の絶対値が反映された三次元測定画像を作成することになる(S106)。
具体的には、例えば図5に示すように、離隔検出処理部15は、変位量データを反映させた三次元座標空間において、さらに初期値データの分を加えるべく、xy平面上の各点における地表面形状5の初期値データの大きさ(z値)とが反映されるように(図中における黒色の棒状プロット参照)、初期値データについての座標変換を行って、三次元測定画像を作成する。
以上のように、離隔検出処理部15は、初期値データ、変位量データおよび設置情報を用いて、三次元測定画像を作成する。この三次元測定画像は、架空送電線2とその周辺の地表面形状5との離隔を算出するために用いられる。
このような三次元測定画像の作成にあたり、初期値データと、変位量データの基になるSAR画像とは、必ずしも同一の三次元座標空間での処理に好適なものであるとはいえない。例えば、それぞれの解像度が異なることが一般的だからである。そこで、サーバ装置10では、初期値データおよびSAR画像の取得後から三次元測定画像の作成までの間に、整合処理部16が初期値データとSAR画像との少なくとも一方について、これらを整合させる処理を行う。整合処理部16が行う処理には、解像度変換処理をはじめとする様々な処理が含まれ得る。
ここで、整合処理部16が行う解像度変換処理について、具体例を挙げて説明する。
図6に示すように、初期値データと、SAR画像から得られる変位量データとは、それぞれの解像度(データの分解能)が異なる。また、変位量データは、座標変換をしているため、三次元座標空間のy軸方向(線路方向)、x軸方向(直角方向)の向きに合った配列になっていない。そのため、三次元測定画像を作成するためには、変位量データがどの初期値データに対応するかグループ分けをする必要がある。
整合処理部16は、例えば、以下のような手法でグループ分けを行う。具体的には、グループ分けに際して、変位量データをメッシュで区切って、各領域にに属する初期値データを抽出してラベリング(番号ラベルの割り付け)を行う。これにより、初期値データは、xy座標上で距離の近い変位量データと同じ番号ラベルが割り付けられ、その番号ラベルによってグループ分けがされることになる。つまり、番号ラベルを利用したグループ分けによって、変位量データがどの初期値データに対応するかが明らかとなる。
そして、グループ分けの後は、初期値データにラベルの番号が同じである変位量データを足し合わせて、三次元測定画像を作成する。つまり、初期値データと変位量データとの解像度(データの分解能)が異なる場合であっても、グループ分けの結果を利用しつつ、同じ番号同士でデータ加算を行うことで、初期値データと変位量データとの解像度の違いを解消可能にする。
なお、ここではラベリングによるグループ分けを利用した解像度変換処理を例に挙げたが、整合処理部16が行う解像度変換処理がこれに限定されることはなく、他の手法を利用して行ってもよい。また、整合処理部16は、三次元測定画像作成のために初期値データとSAR画像(または当該SAR画像から得られる変位量データ)とを整合させる処理であれば、解像度変換処理以外の処理を行ってもよい。
このような解像度変換処理を含む整合処理を行った後であれば、初期値データとSAR画像から得られる変位量データとについて、同一の三次元座標空間での処理に好適なものとなり、その結果として三次元測定画像の作成を容易かつ円滑に行うことが可能となる。
三次元測定画像の作成後、離隔検出処理部15は、その三次元測定画像を用いて、架空送電線2とその周辺の地表面形状5との離隔を算出する。
ただし、架空送電線2は、鉄塔1間に掛け渡されて配されている。そのため、架空送電線2には、たるみ(弛度)が発生してしまい、しかも発生態様(垂れ下がり具合)が常に一定ではなく、電流の大きさや気象条件(天候、気温、風の状態等)等によって変動し得る。
架空送電線2の弛度は、地表面形状5との離隔の算出結果に大きな影響を及ぼすので、離隔の算出にあたって予め把握しておくことが望ましい。
しかしながら、そのために、架空送電線2の設置箇所の気象条件を網羅的に検出することや、気象条件の変化と弛度の発生態様の変動との対応関係を特定することは、必ずしも現実的ではない。また、予め定められた条件において計算した弛度(固定値)を採用することも考えられるが、それでは弛度の発生態様の変動が反映されず、架空送電線2の弛度を精度良く把握し得るとはいえない。
架空送電線2の弛度には、当該架空送電線2の線路方向の伸縮が大きな影響を及ぼすと考えられる。そして、架空送電線2を伸縮させる要因の一つとして、当該架空送電線2の温度変化が挙げられる。架空送電線2の温度は、様々な要因によって変化し得るが、その要因の中には電流の大きさや気象条件等の変化が含まれる。つまり、架空送電線2の弛度については、その発生態様を変動させる大きな要因が、当該架空送電線2の温度変化にあると考えることができる。
そこで、本実施形態においては、図2に示すように、架空送電線2と地表面形状5との離隔の算出にあたり、電線弛度算出部14が、通信回線網23上のクラウドサーバにアクセスする。そして、そのクラウドサーバから、監視対象となる架空送電線2について温度センサ部20で検出された温度測定データを取得する(S107)。このとき、電線弛度算出部14は、離隔の算出日時に最も近いタイミング(同一タイミングを含む。)の検出結果である温度測定データ(すなわち、最新の温度測定データ)のみを取得するようにしてもよいし、所定期間(例えば、前回の離隔算出から今回の離隔算出までの間)に検出された全ての温度測定データを取得するようにしてもよい。
そして、温度測定データを取得すると、電線弛度算出部14は、取得した温度測定データの中から、架空送電線2の弛度の計算に用いるいずれか一つの温度測定データを抽出する(S108)。例えば、最新の温度測定データのみを取得した場合であれば、その温度測定データを抽出する。所定期間に得られる全温度測定データを取得した場合であれば、例えば、その中から最新の温度測定データを抽出することが考えられる。このように、最新の温度測定データを抽出すれば、弛度の計算を行う時点における架空送電線2の温度を、当該弛度の計算結果に反映さえることができる。また、所定期間に得られる全温度測定データを取得した場合に、例えば、その中から最も高温である温度測定データを抽出することも考えられる。このように、所定期間内で最も高温である温度測定データを抽出すれば、架空送電線2が最も弛んでいるであろう最悪条件を想定して、当該架空送電線2の弛度を計算することができる。
いずれか一つの温度測定データを抽出すると、電線弛度算出部14は、その抽出した温度測定データを用いて、架空送電線2の弛度の計算を行う(S109)。弛度の計算は、例えば、以下のような手順で行う。
温度測定データから電線弛度を計算する際には、まず、電線張力の計算を行う。例えば、基準状態(風速40m/s、電線温度t(=15℃)の最大使用張力T)のときの電線実長をLとする。電線温度がtになったときの電線張力をT、電線実長をLとすると、電線温度tと電線張力Tは、以下の関係式によって表される。この関係式により、電線張力Tを算出する。
Figure 0007615957000001
電線張力Tの算出後は、続いて、電線弛度の計算を行う。例えば、図9に示すように、図中の任意点Dの電線から図中に示すA点、B点、D点の仰角、A´B´間とA´D´間の水平角および径間長Sと支持物高低差hとの関係から、三点角度法により、電線弛度dを計算する。電線張力Tと電線弛度dとの関係式は、以下のとおりである。
Figure 0007615957000002
電線弛度の計算後、続いて、電線弛度算出部14は、図2に示すように、その計算結果である電線弛度の値を用いて、架空送電線2のたるみの発生態様を表す送電線カテナリー曲線を計算して求める。そして、電線弛度算出部14は、その送電線カテナリー曲線を、離隔算出のために作成した三次元測定画像中に反映させる(S110)。送電線カテナリー曲線を求める計算および三次元測定画像中への描画については、その手法が特に限定されることはなく、公知の手法のいずれかを用いて行えばよい。
これにより、三次元測定画像中には、例えば図7に示すように、鉄塔1に支持される架空送電線2のたるみの発生態様が描画されることになる。
以上の処理を、電線弛度算出部14は、鉄塔1に複数本の架空送電線2が支持されている場合、各架空送電線2のそれぞれについて行う。ただし、必ずしもこれに限定されることはなく、複数本の架空送電線2のうちの少なくとも一つ(例えば、地表面に近い位置の架空送電線2)を選択して、その選択した架空送電線2についてのみ行うようにしても構わない。
その後、離隔検出処理部15は、図2に示すように、送電線カテナリー曲線が反映された三次元測定画像中において、架空送電線2とその周辺の地表面形状5との離隔を計算して求める。そして、離隔検出処理部15は、算出した離隔について、異常の有無を判定する(S111)。
離隔の計算は、例えば図8に示すように、三次元測定画像中のxy平面上の各点について、地表面形状5の高さ方向の頂部と架空送電線2との間の最短距離を求め、各点の中で最も近い(小さい)最短距離を抽出することで行えばよい(図中矢印参照)。つまり、最も小さい最短距離の値が、架空送電線2と地表面形状5との離隔の算出結果となる。
離隔の算出結果についての異常有無の判定は、その算出結果を予め設定されている許容値と比較することで行えばよい。具体的には、例えば、離隔の算出結果が許容値以上であれば、離隔検出処理部15は、架空送電線2と地表面形状5との離隔について異常がないと判定する。一方、離隔の算出結果が許容値未満であれば、離隔検出処理部15は、架空送電線2と地表面形状5との離隔を確保できておらず、その離隔について異常が発生していると判定する。
離隔について異常が発生していると離隔検出処理部15が判定した場合、サーバ装置10は、その旨のアラーム出力を、当該サーバ装置10の表示出力部や当該サーバ装置10と通信可能に接続する端末装置等を通じて行う。これにより、サーバ装置10または端末装置等の利用者は、架空送電線2と地表面形状5との離隔に異常が発生していることを知ることができる。
(3)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、地表面形状5について飛行体を利用しつつ実測して得た初期値データと、人工衛星31から定期的に送られるSAR画像を解析して得た地表面形状5についての変位量データと、架空送電線2の設置情報とを用いて、架空送電線2と地表面形状5との離隔を算出して、その結果を当該離隔の計測結果とする。このように、変位量データを用いることで、隔離計測の度に飛行体を利用した実測を行うことなく、地表面形状5に生じる変位を当該隔離計測に反映させることができる。また、変位量データだけではなく、実測して得た初期値データを用いるので、地表面形状5を精度よく計測することができ、隔離計測の結果が信頼性の高いものとなる。
つまり、本実施形態によれば、架空送電線2と地表面形状5との離隔の異常有無を監視すべく、当該離隔の計測を定期的に行う場合であっても、当該地表面形状5に生じる変位を反映させつつ、精度良く計測することができ、しかも天候等に依存せずに当該計測のために要する時間やコスト等の低減が図れるようになる。
(b)本実施形態によれば、地表面形状5の変位量について、初期値データの取得時に最も近いタイミングで取得したSAR基準画像と、送電線監視を行う日時(すなわち離隔算出を行う日時)に最も近いタイミングで取得した最新のSAR画像とに基づいて、当該変位量を算出して変位量データとする。したがって、架空送電線2と地表面形状5との離隔の計測結果に、初期値データの取得時から送電線監視を行う日時までの間の地表面形状5の変位量が、確実に反映されることになる。これにより、隔離計測の結果が非常に信頼性の高いものとなる。
(c)本実施形態によれば、温度センサ部20で得られる温度測定データを用いて架空送電線2の弛度を算出し、算出した架空送電線2の弛度を加味して、当該架空送電線2と地表面形状5との離隔を算出する。したがって、架空送電線2の弛度の発生態様(垂れ下がり具合)が電流の大きさや気象条件等によって変動しても、その変動を反映させつつ架空送電線2の弛度を精度良く把握することが可能となる。つまり、本実施形態によれば、架空送電線2の弛度の発生態様の変動を反映させつつ、架空送電線2と地表面形状5との離隔を精度良く計測でき、その結果として、隔離計測の結果が非常に信頼性の高いものとなる。
(d)本実施形態で説明したように、架空送電線2の弛度の算出にあたり、離隔計測時に最も近いタイミングで得られる最新の温度測定データを用いるようにすれば、弛度の計算を行う時点における架空送電線2の温度を、当該弛度の計算結果に反映させることができる。つまり、いわゆるリアルタイムでの温度測定データが反映されるので、現時点での隔離計測の結果を知る上で好適なものとなる。
(e)本実施形態で説明したように、架空送電線2の弛度の算出にあたり、所定期間に得られる温度測定データのうち、最も高温である温度測定データを用いるようにすれば、架空送電線2が最も弛んでいるであろう最悪条件を想定して、当該架空送電線2の弛度を計算することができる。つまり、いわゆるワーストケースでの温度測定データが反映されるので、危険度を加味した隔離計測の結果を知る上で好適なものとなる。
(f)本実施形態で説明したように、初期値データと、変位量データの基になるSAR画像とについて、これらを整合させる処理を行うようにすれば、当該初期値データと当該SAR画像とが同一の三次元座標空間での処理に好適なものとなり、その結果として三次元測定画像の作成を容易かつ円滑に行うことが可能となる。
<変形例等>
以上に、本開示の一実施形態について具体的に説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上述の実施形態では、衛星から定期的に送られる観測データがSAR画像である場合を例に挙げたが、これに限定されるものではない。観測データは、飛行体を利用した実測を要することなく、地表面形状5の経時的な変位量を特定し得るものであれば、SAR画像以外のものに置き換えても構わない。
また、上述の実施形態では、架空送電線2と地表面形状5との離隔計測にあたり、温度測定データを用いて架空送電線2の弛度を算出する場合を例に挙げたが、これに限定されるものではない。例えば、予め定められた条件において計算した弛度(固定値)を用いて架空送電線2と地表面形状5との離隔を算出してもよく、その場合であっても、当該離隔を、地表面形状5に生じる変位を反映させつつ、精度よく計測することができる。ただし、上述の実施形態で説明したように、温度測定データを用いて架空送電線2の弛度を算出すれば、既述のように隔離計測の結果が非常に信頼性の高いものとなり、その点で非常に有用である。
また、上述の実施形態では、架空送電線2の弛度の算出にあたり、電線張力の計算を行い、その後に電線弛度の計算を行う場合を例に挙げたが、これに限定されるものではない。つまり、架空送電線2の弛度の算出は、特定の計算手法に限定されるものではない。
<本開示の好ましい態様>
以下、本開示の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本開示の一態様によれば、
架空送電線の配置領域の地表面形状について飛行体を利用して実測した三次元データを初期値データとして取得する初期値データ取得部と、
前記地表面形状について衛星から定期的に送られる観測データを取得して解析し、前記地表面形状の経時的な変位量を抽出して変位量データとする変位量データ取得部と、
前記架空送電線の設置情報を保持する設置情報保持部と、
前記初期値データ、前記変位量データおよび前記設置情報を用いて、前記架空送電線と前記地表面形状との離隔を算出する離隔検出処理部と、
を備える送電線監視システムが提供される。
(付記2)
好ましくは、
前記変位量データ取得部は、前記初期値データ取得部のデータ取得時に最も近いタイミングで取得した前記観測データによって特定される前記地表面形状と、前記離隔検出処理部の離隔算出時に最も近いタイミングで取得した前記観測データによって特定される前記地表面形状との変位量を、前記変位量データとする
付記1に記載の送電線監視システムが提供される。
(付記3)
好ましくは、
前記架空送電線の温度を測定する温度センサ部と、
前記温度センサ部で得られる温度測定データを用いて前記架空送電線の弛度を算出する電線弛度算出部と、を備え、
前記離隔検出処理部は、前記電線弛度算出部が算出する前記架空送電線の弛度を加味して、前記架空送電線と前記地表面形状との離隔を算出する
付記1または2に記載の送電線監視システムが提供される。
(付記4)
好ましくは、
前記電線弛度算出部は、前記離隔検出処理部の離隔算出時に最も近いタイミングで得られる前記温度測定データを用いて、前記架空送電線の弛度を算出する
付記3に記載の送電線監視システムが提供される。
(付記5)
好ましくは、
前記電線弛度算出部は、前記離隔検出処理部の離隔算出時までの所定期間に得られる前記温度測定データのうち、最も高温である温度測定データを用いて、前記架空送電線の弛度を算出する
付記3に記載の送電線監視システムが提供される。
(付記6)
好ましくは、
前記初期値データと、前記変位量データの基になる前記観測データとについて、これらを整合させる処理を行う整合処理部を備える
付記1から5のいずれか1態様に記載の送電線監視システムが提供される。
(付記7)
本開示の他の態様によれば、
架空送電線の配置領域の地表面形状について飛行体を利用して実測した三次元データを初期値データとして取得する初期値データ取得手順と、
前記地表面形状について衛星から定期的に送られる観測データを取得して解析し、前記地表面形状の経時的な変位量を抽出して変位量データとする変位量データ取得手順と、
前記架空送電線の設置情報を保持する設置情報保持手順と、
前記初期値データ、前記変位量データおよび前記設置情報を用いて、前記架空送電線と前記地表面形状との離隔を算出する離隔検出処理手順と、
を備える送電線監視方法が提供される。
(付記8)
本開示のさらに他の態様によれば、
コンピュータに、
架空送電線の配置領域の地表面形状について飛行体を利用して実測した三次元データを初期値データとして取得する初期値データ取得ステップと、
前記地表面形状について衛星から定期的に送られる観測データを取得して解析し、前記地表面形状の経時的な変位量を抽出して変位量データとする変位量データ取得ステップと、
前記架空送電線の設置情報を保持する設置情報保持ステップと、
前記初期値データ、前記変位量データおよび前記設置情報を用いて、前記架空送電線と前記地表面形状との離隔を算出する離隔検出処理ステップと、
を実行させる送電線監視プログラムが提供される。
1 鉄塔
2 架空送電線
3 樹木
4 建設物
5 地表面形状
10 サーバ装置
11 記憶装置
12 初期値データ取得部
13 変位量データ取得部
14 設置情報保持部
15 電線弛度算出部
16 離隔検出処理部
17 整合処理部
20 温度センサ部
21 センサ本体部
22 集約端末部
31 人工衛星
32 地上局

Claims (8)

  1. 架空送電線の配置領域の地表面形状について飛行体を利用して実測した三次元データを初期値データとして取得する初期値データ取得部と、
    前記地表面形状について衛星から定期的に送られる観測データを取得して解析し、前記地表面形状の経時的な変位量を抽出して変位量データとする変位量データ取得部と、
    前記架空送電線の設置情報を保持する設置情報保持部と、
    前記初期値データ、前記変位量データおよび前記設置情報を用いて、前記架空送電線と前記地表面形状との離隔を算出する離隔検出処理部と、
    を備える送電線監視システム。
  2. 前記変位量データ取得部は、前記初期値データ取得部のデータ取得時に最も近いタイミングで取得した前記観測データによって特定される前記地表面形状と、前記離隔検出処理部の離隔算出時に最も近いタイミングで取得した前記観測データによって特定される前記地表面形状との変位量を、前記変位量データとする
    請求項1に記載の送電線監視システム。
  3. 前記架空送電線の温度を測定する温度センサ部と、
    前記温度センサ部で得られる温度測定データを用いて前記架空送電線の弛度を算出する電線弛度算出部と、を備え、
    前記離隔検出処理部は、前記電線弛度算出部が算出する前記架空送電線の弛度を加味して、前記架空送電線と前記地表面形状との離隔を算出する
    請求項1または2に記載の送電線監視システム。
  4. 前記電線弛度算出部は、前記離隔検出処理部の離隔算出時に最も近いタイミングで得られる前記温度測定データを用いて、前記架空送電線の弛度を算出する
    請求項3に記載の送電線監視システム。
  5. 前記電線弛度算出部は、前記離隔検出処理部の離隔算出時までの所定期間に得られる前記温度測定データのうち、最も高温である温度測定データを用いて、前記架空送電線の弛度を算出する
    請求項3に記載の送電線監視システム。
  6. 前記初期値データと、前記変位量データの基になる前記観測データとについて、これらを整合させる処理を行う整合処理部を備える
    請求項1から5のいずれか1項に記載の送電線監視システム。
  7. 架空送電線の配置領域の地表面形状について飛行体を利用して実測した三次元データを初期値データとして取得する初期値データ取得手順と、
    前記地表面形状について衛星から定期的に送られる観測データを取得して解析し、前記地表面形状の経時的な変位量を抽出して変位量データとする変位量データ取得手順と、
    前記架空送電線の設置情報を保持する設置情報保持手順と、
    前記初期値データ、前記変位量データおよび前記設置情報を用いて、前記架空送電線と前記地表面形状との離隔を算出する離隔検出処理手順と、
    を備える送電線監視方法。
  8. コンピュータに、
    架空送電線の配置領域の地表面形状について飛行体を利用して実測した三次元データを初期値データとして取得する初期値データ取得ステップと、
    前記地表面形状について衛星から定期的に送られる観測データを取得して解析し、前記地表面形状の経時的な変位量を抽出して変位量データとする変位量データ取得ステップと、
    前記架空送電線の設置情報を保持する設置情報保持ステップと、
    前記初期値データ、前記変位量データおよび前記設置情報を用いて、前記架空送電線と前記地表面形状との離隔を算出する離隔検出処理ステップと、
    を実行させる送電線監視プログラム。
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