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JP7616638B2 - 光走査装置 - Google Patents
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Description

本開示は、光走査装置に関する。
近年、車両の自動運転の実現に向けた技術発展が目覚ましい。その中で、画像、ミリ波レーダ、LiDARによる障害物検出が注目されている。LiDARには距離計測と測角計測の機能が求められる。しかしながら、測角についてLiDARではモータ等の可動部品を搭載した機械的走査方式が主流であるが、走行中に振動も発生する車両の自動運転用には可動部のないソリッドステート型の光走査装置が期待されている。
ソリッドステート型の光走査装置に用いることができる、いわば空間位相変調素子として機能するものとして、特許文献1のものが知られている。
米国特許出願公開第2019/0301025号
しかしながら、ソリッドステート型の光走査装置においては、より走査範囲の広角化が求められている。すなわち、スキャンされる光線の偏向角度をより大きくすることが必要になる。
以上により、本開示は、ソリッドステート型の光走査装置においても、偏向角度をより大きくし、より走査範囲の広角化した光走査装置を提供することを目的とする。
本開示の実施形態に係る光走査装置は、光源と偏向素子を備え、光源から放射された光を偏向素子によって所定の偏向角で偏向させる光走査装置であって、偏向素子は一次元状又は二次元状に配列された複数の画素を含み、画素は、基板上に設けられた金属による反射層部と、反射層部上に設けられた絶縁層部と、絶縁層部から垂直に延びる一対の金属柱部である第1の金属柱部及び第2の金属柱部を備える電極部と、第1の金属柱部と配列方向に離間する第2の金属柱部との間にある間隙と、間隙に充填された、印加電圧に応じて屈折率が変化する誘電体からなる誘電体層部と、を備え、偏向素子の反射面において電極部と誘電体層部とが交互に配置されることで、N個(Nは2以上の自然数)の連続した画素による一周期の回折格子を構成し、一周期の回折格子の配列方向の長さdは光源から発せられる光の波長λより小さく、誘電体層部ごとに印加する印加電圧Vを制御することにより画素ごとの位相変調量を制御する位相変調制御部を備え、光源より反射面に対して斜入射となる入射角θで入射光を照射し、sinθ+(λ/d)>1、又はsinθ-(λ/d)>1である。
本開示によれば、ソリッドステート型の光走査装置においても、偏向角度をより大きくし、より走査範囲の広角化した光走査装置を提供することができる。
実施形態に係る光走査装置の構成を概略的に示す図である。 光走査装置の偏向素子の反射面を上方より見た図である。 偏向素子を構成する単一の画素について説明する図である。 複数の画素を周期的に配列し構成した回折格子について説明する図である。 複数の画素を周期的に配列し構成した回折格子について説明する図である。 2個の画素から構成される回折格子のエバネッセント光の再結合について説明する図である。 3個以上の画素から構成される回折格子のエバネッセント光の再結合について説明する図である。 画素の実施例一例について一覧表にした図である。 実施例に係る偏向素子による磁場分布の解析結果を示す図である。 実施例に係る偏向素子による磁場分布の解析結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態に係る光走査装置について説明する。
図1は、本開示の実施形態に係る光走査装置の構成を概略的に示す図、図2は、光走査装置10の偏向素子100の反射面100rを上方より見た図、図3は、偏向素子を構成する単一の画素について説明する図である。
光走査装置10は、例えば車両の自動運転における測角器に用いることができる装置であり、光を照射する光源200、光源200より偏向素子100の反射面100rに対して照射された光を所定の角度で偏向する偏向素子100、偏向素子が照射された光を変調する位相変調量を制御する位相変調制御部300を備えている。
光源200はコヒーレントな平行光を偏向素子100に向かって放射する装置であり、光が偏向素子100の反射面100rに対して斜入射となるように光学的に配置されている。光源200の光源素子は、例えば半導体レーザ素子等のレーザ素子を用いることができる。なお、光源200から反射面100rへ導くための光学系等は省略している。また、図示しないが所定の電源及び制御部により光の出力が調整されている。
光源200から発せられる光の波長は、車両の自動運転における障害物の検出に適したものとしては、例えば可視光よりも波長が長い赤外線を用いることができ、より好ましくは近赤外線である。具体的には例えば905nmの波長や、1.55μmなど1.5μm帯の波長の光を用いることができる。
偏光子210は、光源200から放射された光を所定の偏光状態にするための光学素子である。偏光子210としては、例えば、透過型の偏光子としてワイヤーグリッド偏光子を用いることができる。このような偏光子210により、光源の偏光状態を例えばTM偏光にすることができる。
偏向素子100は、複数の画素110が配列方向ADに沿って、一次元状又は二次元状に配列されたものであり、この図においては、配列方向に平行、かつ基板103に垂直な断面を模して示している。配列方向ADは基本的に基板面に平行な方向である。このうち点線で囲まれた画素110は、例えばシリコン(Si)結晶からなる基板103上に設けられた、反射層部101、反射層部101上に設けられた絶縁層部102、絶縁層部102上に設けられた一対の金属柱を備える電極部111と、誘電体層部112とを備えている。
反射層部101は、例えば銀(Ag)で構成され、厚みは例えば100nmである。絶縁層部102は、例えば酸化シリコン(SiO)で構成され、厚みは例えば300nmである。
図1及び図2に示すように、点線で囲まれている単一の画素110は、第1の金属柱部111Aが、隣接する画素と連続している。そのため、この単一の画素110はあくまで概念的なものであり、実際は図1及び図2に示すように、電極部111と、誘電体層部112とが、交互に、周期的に配置され、縞状となっている。
第1の金属柱部111A及び111Bは、例えば銀(Ag)によって構成されている。誘電体層部112に充填される誘電体は、例えば液晶材料である。
図2は、一次元状に配列された複数の画素110から構成されている偏向素子100を反射面100rの真上から見た図であり、点線で囲まれている部分が、単一の画素110となっている。このような一次元状の偏向素子100においては、電極はレールのような形状となっている。
図3に示すように、画素110は、絶縁層部102上に一対の金属柱部よりなる電極部111として、第1の金属柱部111Aと、第2の金属柱部111Bが設けられており、第1の金属柱部111Aと第2の金属柱部111Bとは配列方向で離間している。この第1の金属柱部111Aと第2の金属柱部111Bとの間隙には、誘電体が充填され、誘電体層部112となっている。
この図3においても、図1と同様に、配列方向に平行、かつ基板103に垂直な断面を模して示している。ここで、単一の画素110の配列方向における間隔をピッチp(nm)、絶縁層部から反射面100rまでの高さを高さh(nm)、この第1の金属柱部111Aと第2の金属柱部111Bとの間隙の幅を、間隙の配列方向の長さw(nm)とする。
このような画素110の諸元、より具体的には寸法は、種々の測定手段により確認することができる。例えば、表面や断面の形状を走査型電子顕微鏡や、原子間力顕微鏡により確認することができる。
画素110は、金属と誘電体で構成されたナノサイズのLC共振回路を有し、高いQ値を有する、いわゆるプラズモニック・メタマテリアルであり、このような画素110で構成された反射面はメタサーフェスとも呼ばれている。特に本開示の実施形態に係る光走査装置10は、各画素の位相変調量を制御してビームの偏向角を制御することができる動的なメタサーフェスによるメタスキャナーである。
位相変調制御部300は、各画素110の電極部111と電気的に接続された駆動回路310により、複数の画素ごとに所定の電圧を個別に印加するよう印加電圧を制御する。画素110に入射した入射光の位相変調量は、誘電体層部112に充填された誘電体に印加する印加電圧Vを変化させることにより、所定の範囲内で変化させることができる。例えば誘電体としては液晶材料を用いることができる。誘電体として液晶を用いた場合は、印加電圧に応じて液晶分子の向きが変化し、所定の範囲内で屈折率が変化することにより、光路長が変化し、各画素110に入射した入射光の位相変調量を制御することができる。
また、メタマテリアルとして機能する画素110の第1の金属柱部111A、第2の金属柱部111B、その間の間隙、誘電体層部112を所定の構成とするにより、共振現象を利用して、画素の低背化をすることができる。
このような、画素を用いた空間位相変調素子を、スキャナー(偏向器)として用いる場合には、可変周期の回折格子として作用させることが考えられる。図4は、複数の画素110を周期的に配列し構成した回折格子について説明する図である。この図において、N個の画素110を連続して配置しアレイ化することで、一周期の回折格子を形成している。そして、このような一周期の回折格子を配列方向に複数配置することができる。
アレイ化した複数の画素による回折格子は、各画素による位相変調量を位相変調制御部300により調整し、一周期内でのトータルの位相変調量が、例えば2π(rad)となるように調整する。各画素の位相変化量は2π/N×画素番号で決定し、各画素による位相変調は、連続的ではなく、離散的な、ステップ状、階段状になる。この図においては、階段の高さが位相変調量を模式的に表している。この場合は、位相変調量がプラススロープとなる回折格子を示しており、入射してくる方向に対して奥に位置する、画素番号が大きい画素ほど位相変調量が大きくなるように制御している。
一周期の回折格子の配列方向ADにおける長さdは、一周期を構成する画素数Nと、各画素の配列方向のピッチpによって決まり、d=N×pとなる。
図5は、図4と同様の複数の画素110を周期的に配列し構成した回折格子について説明する図であり、位相変調量がマイナススロープとなる場合について示すものである。この図においては、画素番号が小さいほど位相変調量が大きくなっており、入射光を入射してきた方向へ偏向することができる。同一の偏向素子100を用いて位相変調制御部300各画素に印加する電圧を制御することにより、位相変調量がマイナススロープの回折格子も実現することができる。
偏向素子100が有する配列方向の全ての画素の数を一定とすると、回折格子の一周期を細かくするほど偏向(回折)角度が大きくなるが、一周期を構成する画素数Nは減少してしまう。これにより、所望の(例えば1次又は-1次回折光)への偏向(回折)効率ηは低下する。例えば、一周期を構成する画素数Nが2画素になると、垂直入射の場合には±1次回折光が発生してしまう。
スキャン範囲の広角化のためには、画素ピッチを狭くするか、位相変調量を大きくすることが考えられる。位相変調量が大きい場合には、高次回折光を利用していることになる。メタマテリアルを用いない、自然物質による空間位相変調器では、電圧印加による屈折率変化を利用しても、必要となる位相変調量、例えば2πを得るためには、画素の電極の高さhが高背化してしまう。製造プロセスを考慮するとこのような高背化、高アスペクト化は避けるべきである。しかし、波長以下のサイズの画素を用いたメタスキャナーでは共振現象を利用し、等価的屈折率変調量を増幅することができる。Q値が高いため、光路長を大きくすることができ、画素の高アスペクト化を抑制することができる。
次に、エバネッセント光を利用して高次の回折光を発生させ、偏向角を大きくすることについて説明する。図6は、一周期が2個の画素から構成される回折格子のエバネッセント光の再結合について説明する図である。この図において、単一の画素110は、ピッチp=550nmであり、光源から放射される光の波長は1.55μm、入射角は45°であるとする。一周期が2画素(N=2)であるから、例えば総位相変調量を2πとするのであれば、各画素の位相変調量はこの図に示すように、それぞれ0とπである。
このような場合において、偏向素子100に対して、入射角θで斜入射する入射光Ainに対して、反射角θで反射する反射光を考える。ここで、sinθ=sin±m(λ/d)について考えると、このような回折格子において、波長λは1.55μm、d=550nm×2のとき、+1次回折光(m=+1)について、sinθ=sin+m(λ/d)≒2.12>1となる。すなわち、sinθ=1を超えてしまうこのような光はエバネッセント光である。sinθ=sin+(λ/d)>1の回折光は、エバネッセント光となり空間には伝搬できない。一方で、-1次回折光については、sinθ=sin-(λ/d)<1となる。このとき、-1次回折光のみが発生し、空間には伝搬できない+1次回折光が-1次回折光に結合する。
同様に、一周期の回折格子が3画素以上から構成される場合について説明する。図7は、一周期が5個の画素から構成される回折格子のエバネッセント光の再結合について説明する図である。この図においても同様に、単一の画素110は、ピッチp=550nmであり、光源から放射される光の波長は1.55μm、入射角は45°であるとする。一周期がN画素(この例ではNは3以上の自然数)であり、この図においてはN=5であるから、例えば総位相変調量を2πとするのであれば、位相スロープがプラスである各画素の位相変調量は0、2π/5、4π/5、6π/5、8π/5、となる。
このような位相スロープがプラスであるため+1次回折光を発生するように位相変調した回折格子において、波長λは1.55μm、d=550nm×5のとき、+1次回折光(m=+1)について、sinθ=sin+m(λ/d)≒1.27>1となる。sinθ=sin+(λ/d)>1の回折光は、エバネッセント光となり空間に伝搬できない。一方で、マイナス次回折光については、sinθ=sin-m(λ/d)<1となる。このとき、高次のマイナス次数の回折光が発生する。この例においては、-3次回折光(m=-3)である。この-3次回折光に対し、空間には伝搬できない+1次回折光が結合する。
このように、所定の条件を満たすことでエバネッセント光を発生させ、位相変調量が所定量(例えば2π)で制限される場合であっても、高次の回折光を利用して偏向角を大きくすることができる。
まとめると、sinθ=sinθ±m(λ/d)>1となる回折光、少なくとも+1次回折光を考えると、sinθ=sinθ+(λ/d)>1となる条件を満たすことで、エバネッセント光を発生させ、偏向角を大きくすることができる。これは、光源の波長λ、及びその入射角θ、およびN個(Nは2以上の自然数)の画素により構成される1周期の回折格子の配列方向の長さdを調整することにより実現することができる。さらに補足すると、+1次回折光が発生するように位相変調した偏向器においてsinθ=sinθ+(λ/d)>1となる条件を満たすことでエバネッセント光が発生する一方で、sinθ=sinθ-m(λ/d)<1を満たし、再結合の相手となる-m次の回折光が発生することで、偏向角を向上させることができる。同様に-1次回折光が発生するように位相変調した偏向器においてsinθ=sinθ-(λ/d)>1となる条件を満たすことでエバネッセント光が発生する一方で、sinθ=sinθ+m(λ/d)<1を満たし、再結合の相手となるm次の回折光が発生することで、偏向角を向上させることができる。
この場合における一周期の回折格子の各画素に画素番号n(nはN以下の自然数)を与えるとすると、各画素の位相変調量は、予め定められた総位相変調量をTPM(rad)と仮におくすると、各画素番号nの画素における位相変調量は、TPM×(n-1)/N;(n=1、2、…n)となるように、配列方向にTPM/Nずつ増加又は減少する階段状となる配分を設定できる。この設定に基づく位相変調を、位相変調制御部300によって各電極間での印加電圧を制御し実現することができる。
また、メタスキャナーとしての側面を考慮すると、少なくとも1周期の回折格子の配列方向の長さdは前記光源から発せられる光の波長λより小さい必要があり、より好ましくはd<λ/2である。さらに、1周期の回折格子がN個の画素により構成される場合について考えると、画素のピッチpについては、p<λ/N、より好ましくは、p<λ/2Nである。
画素110の実施例として好ましい寸法等を一覧表にしたものを図8に示す。この図においては、図3に示した、単一の画素110の配列方向における間隔であるピッチp(nm)、絶縁層部から反射面100rまでの高さである高さh(nm)、第1の金属柱部111Aと第2の金属柱部111Bとの間隙の幅である、間隙の配列方向の長さw(nm)について、試験により偏向素子100に用いて偏向角度の向上が確認できたものを示す。
より具体的には、図8に示すように、電極部の高さhは、600~1000nmである。電極部の高さがこの程度に収まれば既存の技術を用いて容易に製造することができる。
間隙の配列方向の長さwは、100nm以下に収まっており、具体的には46.5~87nmである。
単一の画素の配列方向のピッチpは、310~580nmである。この範囲のピッチpにおけるpとwの関係、p/wは、0.1~0.15である。
前記間隙の配列方向の長さwと、前記電極部の高さhの関係、h/wは、11.49~19.35である。この関係において、h/wが小さいほど製造がしやすく、有効度が大きい。
使用した光源200は波長1.55μmであり、入射角は45°である。反射層部101は銀(Ag)であり、絶縁層部102は酸化シリコン(SiO)とした。誘電体層部112に充填される誘電体として液晶材料を用いた。このような画素110は、既存の技術であるナノインプリントや、CMOS素子を製造するプロセスを応用することで十分に製造することができる。
エバネッセント光の再結合を利用したことにより、偏向角が向上した例について説明する。図9は、図6において説明した偏向素子100による位相変調させた磁場分布のシミュレーションによる解析結果である。この解析における諸条件は、図6について説明する際に示したものと同様である。左側はエバネッセント光が発生しない条件での比較例であり、-1次回折光が発生する位相変調を与えた、画素数N=3のものである。この比較例における偏向角は-11.6°であった。これに対し、右側はエバネッセント光が発生する条件における実施例であり、画素数N=2のものである。この実施例における偏向角は、-1次回折光を利用することができ、-41.0°まで向上した。
また、図10は、図7において説明した偏向素子100による位相変調させた磁場分布のシミュレーションによる解析結果である。左側はエバネッセント光が発生しない条件での比較例であり、―1次回折光が発生する位相変調を与えた、画素数N=3のものである。この比較例における偏向角は-11.6°であった。これに対し、右側はエバネッセント光が発生する条件における実施例であり、+1次回折光が発生する位相変調を与えた画素数N=5のものである。この実施例における偏向角は、-3次回折光を利用することができ、-68.3.°まで向上した。
このように、エバネッセント光を発生させる条件を満たすことにより、位相変調方向と逆の高次の回折光を発生させ、偏向角を向上させることができる。
以上、本開示の実施形態に係る光走査装置10によれば、光源200と偏向素子100を備え、光源200から放射された光を偏向素子100によって所定の偏向角で偏向させる光走査装置10であって、偏向素子100は一次元状又は二次元状に配列された複数の画素110を含み、画素は、基板上に設けられた金属による反射層部101と、反射層部上に設けられた絶縁層部102と、絶縁層部から垂直に延びる一対の金属柱部である第1の金属柱部111A及び第2の金属柱部111Bを備える電極部111と、第1の金属柱部と配列方向に離間する第2の金属柱部との間にある間隙と、間隙に充填された、印加電圧に応じて屈折率が変化する誘電体からなる誘電体層部112と、を備え、偏向素子100の反射面において電極部と誘電体層部とが交互に配置されることで、N個(Nは2以上の自然数)の連続した画素110による一周期の回折格子を構成し、一周期の回折格子の配列方向の長さdは光源200から発せられる光の波長λより小さく、誘電体層部112ごとに印加する印加電圧Vを制御することにより画素ごとの位相変調量を制御する位相変調制御部300を備え、光源200より反射面に対して斜入射となる入射角θiで入射光を照射し、sinθ+(λ/d)>1、又はsinθ=sinθ-(λ/d)>1であることにより、メタサーフェスを用いたソリッドステート型の光走査装置10においても、伝搬できないエバネッセント光が高次の回折光に結合し、偏向角度をより大きくし、より走査範囲を広角化することができる。
また、さらに間隙の配列方向の長さwは、100nm以下であることにより、メタサーフェスを用いたソリッドステート型の光走査装置においても、高いQ値を得ることができ、電極部の高さhを抑制しながら偏向角度をより大きくし、より走査範囲を広角化することができる。
また、さらに単一の画素の配列方向のピッチpは、310~580nmであり、p/wは、0.1~0.15であることにより、メタサーフェスを用いたソリッドステート型の光走査装置においても、高いQ値を持ちながら、電極による吸収損失を抑制し、偏向角度をより大きくし、より走査範囲を広角化することができる。
また、さらに電極部の高さhは、600~1000nmであることにより、既存の技術を用いて十分に製造することができる。
また、間隙の配列方向の長さwと、電極部の高さhの比は、w:h=1:11~19であることにより、メタサーフェスを用いたソリッドステート型の光走査装置においても、偏向角度をより大きくし、より走査範囲を広角化することができる。
また、位相変調制御部300は、一周期の回折格子を構成する各画素による位相変調量を、予め定められた総位相変調量TPM(rad)について、配列方向にTPM/Nずつ増加又は減少するように位相変調量を制御することにより、所望の周期に調整し、偏向角を調整したり、反射波面を制御したり、所望の回折格子を得ることができる。
また、誘電体は液晶材料であることにより、比較的広範囲に屈折率を変化させることができる。
本開示の実施形態の説明を終えるが、本開示の態様はこの実施形態に限定されるものではない。
10 光走査装置
100 偏向素子
101 反射層部
102 絶縁層部
103 基板
110 画素
111 電極部
111A 第1の金属柱部
111B 第2の金属柱部
112 誘電体層部
200 光源
210 偏向子
300 位相変調制御部
310 駆動回路

Claims (7)

  1. 光源と偏向素子を備え、前記光源から放射された光を前記偏向素子によって反射し所定の偏向角で偏向させる光走査装置であって、
    前記偏向素子は一次元状又は二次元状に配列された複数の画素を含み、
    前記画素は、
    基板上に設けられた金属による反射層部と、
    前記反射層部上に設けられた絶縁層部と、
    前記絶縁層部から垂直に延びる一対の金属柱部である第1の金属柱部及び第2の金属柱部を備える電極部と、
    前記第1の金属柱部と配列方向に離間する前記第2の金属柱部との間にある間隙と、
    前記間隙に充填された、印加電圧に応じて屈折率が変化する誘電体からなる誘電体層部と、を備え、
    前記偏向素子の反射面において前記電極部と前記誘電体層部とが交互に配置されることで、N個(Nは2以上の自然数)の連続した前記画素による一周期の回折格子を構成し、
    前記一周期の回折格子の配列方向の長さdは前記光源から発せられる光の波長λより小さく、
    前記誘電体層部ごとに印加する印加電圧Vを制御することにより前記画素ごとの位相変調量を制御する位相変調制御部を備え、
    前記位相変調制御部は、前記一周期の回折格子を構成する各画素による位相変調量を、予め定められた総位相変調量TPM(rad)について、配列方向にTPM/Nずつ増加又は減少するように位相変調量を制御し、
    前記光源より前記反射面に対して斜入射となる入射角θiで入射光を照射し、
    sinθi+(λ/d)>1、又はsinθi-(λ/d)>1であることによりエバネッセント光が発生する、光走査装置。
  2. 前記間隙の配列方向の長さwは、100nm以下である、請求項1に記載の光走査装置。
  3. 単一の前記画素の配列方向のピッチpは、310~580nmであり、
    p/wは、0.1~0.15である請求項1に記載の光走査装置。
  4. 前記電極部の高さhは、600~1000nmである、請求項1に記載の光走査装置。
  5. 前記間隙の配列方向の長さwと、前記電極部の高さHの比は、w:h=1:11~19である、請求項2又は4に記載の光走査装置。
  6. 前記誘電体は液晶材料である請求項1から5のいずれか一項に記載の光走査装置。
  7. 前記光源と前記偏向素子の間に、偏光子が配置され、
    前記偏光子によって前記光源から放射された光がTM偏光状態で前記偏向素子に入射する、請求項1に記載の、光走査装置。

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