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JP7618061B2 - 給油部品、圧縮機、及び冷凍サイクル装置 - Google Patents
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JP7618061B2 - 給油部品、圧縮機、及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

給油部品、圧縮機、及び冷凍サイクル装置 Download PDF

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Description

本開示は、圧縮機に設けられ、低回転域での冷凍機油の摺動部への供給能力の向上を図った給油部品、該給油部品を備えた圧縮機、及び該圧縮機を備えた冷凍サイクル装置に関する。
従来、圧縮機の回転軸には、一方の端部に開口する給油穴が形成されている。そして、回転軸が回転した際、該給油穴に、潤滑油である冷凍機油が吸い込まれる。そして、該給油穴に吸い込まれた冷凍機油は、圧縮機構等の摺動部に供給される。また、従来の圧縮機には、回転軸における給油穴が開口している側の端部に給油部品を設け、回転軸が低回転域となっている状態において、冷凍機油の摺動部への供給能力の向上を図ったものも提案されている(特許文献1参照)。
具体的には、特許文献1には、給油部品が、吸い込み部材という名称で開示されている。特許文献1に記載の給油部品は、平板状の主板部を備えている。そして、主板部には、貫通孔が形成されている。また、主板部には、貫通孔よりも該主板部の外周部側となる位置から突出する複数の係合爪を備えている。そして、複数の係合爪を回転軸の給油穴に挿入し、複数の係合爪の外面が回転軸の内周面に接触することにより、特許文献1に記載の給油部品は、回転軸における給油穴が開口している側の端部に固定される。このような構成の給油部品においては、給油穴に挿入される複数の係合爪の内周側に貫通孔が形成されることとなる。このため、貫通孔の直径は、回転軸の給油穴の直径よりも小さくなる。このように、回転軸の給油穴の直径よりも小さな貫通孔から、回転軸の給油穴へ冷凍機油を吸い込む構成とすることにより、回転軸が低回転域となっている状態において、冷凍機油の摺動部への供給能力の向上を図ることができる。
実開昭63-154787号公報
特許文献1に記載の給油部品においては、係合爪のそれぞれは、回転軸の軸方向に、換言すると給油穴の形成方向に、まっすぐに延びている。このため、特許文献1に記載の給油部品においては、該給油部品を回転軸に固定する際、係合爪のそれぞれの外面の大部分が回転軸の内周面に接触しながら、係合爪のそれぞれが回転軸の給油穴へ挿入されていくこととなる。このため、特許文献1に記載の給油部品は、係合爪のそれぞれを回転軸の給油穴へ挿入していく際に抵抗が大きく、圧縮機の回転軸に取り付けにくいという課題があった。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであり、圧縮機の回転軸に取り付けることが従来よりも容易となる給油部品を得ることを第1の目的とする。また、本開示は、このような給油部品を備えた圧縮機を得ることを第2の目的とする。また、本開示は、このような圧縮機を備えた冷凍サイクル装置を得ることを第3の目的とする。
本開示に係る給油部品は、一方の端部である第1端部に開口する給油穴が形成され、該給油穴に吸い込まれた冷凍機油を圧縮機構に供給する回転軸を備えた圧縮機に設けられる給油部品であって、貫通孔が形成された主板部と、前記主板部における前記貫通孔よりも該主板部の外周部側となる位置から突出し、前記給油穴に挿入される複数の挿入部と、を備え、前記挿入部のそれぞれは、一方の端部である第2端部が前記主板部に接続された基端部と、前記基端部の他方の端部である第3端部に一方の端部である第4端部が接続され、他方の端部である第5端部が当該挿入部の先端となる先端部と、を備え、前記貫通孔を通り、前記主板部に垂直な仮想直線を第1仮想直線とした場合、前記基端部のそれぞれでは、前記第3端部が前記第1仮想直線から最も離れた位置に配置されており、前記先端部のそれぞれでは、前記第4端部が前記第1仮想直線から最も離れた位置に配置されており、前記挿入部のそれぞれは、前記基端部の前記第3端部と前記先端部の前記第4端部との接続箇所である接続部が前記回転軸の内周面に接触し、前記回転軸に固定され、前記挿入部のうちの1つには、板状部材が捻られて形成され、前記第5端部と接続された羽根部が設けられている構成となっている。
また、本開示に係る圧縮機は、回転電機と、前記回転電機に接続され、前記回転電機の動力によって回転する回転軸と、前記回転軸に接続され、前記回転軸によって伝達された前記回転電機の動力で、外部から吸入した冷媒を圧縮する圧縮機構と、前記回転電機、前記回転軸及び前記圧縮機構が収容されており、内部に冷凍機油が貯留される圧縮機外郭と、本開示に係る給油部品と、を備え、前記回転軸には、一方の端部に開口し、内部に吸い込まれた前記冷凍機油を前記圧縮機構に供給する給油穴が形成され、前記給油部品の前記挿入部のそれぞれが前記給油穴に挿入され、前記挿入部のそれぞれの前記接続部が前記回転軸の内周面に接触し、前記給油部品が前記回転軸に固定されている。
また、本開示に係る冷凍サイクル装置は、本開示に係る圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された冷媒が放熱する放熱器と、前記放熱器から流出した前記冷媒を減圧する減圧器と、前記減圧器から流出した前記冷媒が蒸発する蒸発器と、を備えている。
本開示に係る給油部品においては、該給油部品を回転軸に固定する際、挿入部のそれぞれの接続部の外面が回転軸の内周面に接触しながら、挿入部のそれぞれが回転軸の給油穴へ挿入されていくこととなる。このため、本開示に係る給油部品は、挿入部のそれぞれを回転軸の給油穴へ挿入していく際、従来よりも抵抗を小さくできる。したがって、本開示に係る給油部品は、圧縮機の回転軸に取り付けることが従来よりも容易となる。
実施の形態1に係る圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。 実施の形態1に係る冷凍サイクル装置を示す図である。 実施の形態1に係る給油部品が圧縮機の回転軸の端部に取り付けられた状態を示す縦断面図である。 実施の形態1に係る給油部品を示す縦断面図である。 実施の形態1に係る給油部品を示す平面図である。 実施の形態1に係る給油部品を側方から観察した状態を示す模式図である。 比較例に係る給油部品を側方から観察した状態を示す模式図である。 比較例に係る給油部品を側方から観察した状態を示す模式図である。 実施の形態2に係る給油部品を示す縦断面図である。 実施の形態2に係る給油部品を示す底面図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。
[圧縮機1の構成]
図1に示すように、実施の形態1に係る圧縮機1は、本開示に係る圧縮機の一例として、ローリングピストン型の圧縮機を示している。圧縮機1は、圧縮機外郭10と、第1吸入管2Aと、第2吸入管2Bと、吸入マフラー3と、圧縮機構20と、回転電機30と、回転軸40と、吐出配管4とを備えている。圧縮機外郭10は、圧縮機1の外郭を構成するものである。第1吸入管2A及び第2吸入管2Bは、圧縮機外郭10内に冷媒を供給するものである。吸入マフラー3は、第1吸入管2A及び第2吸入管2Bに接続されている。圧縮機構20は、第1吸入管2A及び第2吸入管2Bに接続され、冷媒を圧縮するものである。回転電機30は、回転子31及び固定子32を備えている。回転軸40は、回転電機30の回転子31に接続され、回転子31と共に回転するものである。吐出配管4は、圧縮機構20で圧縮された冷媒を圧縮機外郭10外へ吐出するものである。
以下、圧縮機1の構成の詳細について説明していく。
(圧縮機外郭10)
圧縮機1の外郭を構成する圧縮機外郭10には、圧縮機構20、回転電機30及び回転軸40等が収容されている。圧縮機外郭10は、頭部11と、底部13と、胴体部12とを備えている。頭部11は、圧縮機1の上部の外郭を構成するものである。底部13は、圧縮機1の下部の外郭を構成するものである。胴体部12は、圧縮機1の中間の外郭を構成するものであり、上部に頭部11が取り付けられ、下部に底部13が取り付けられている。
圧縮機外郭10の上部を構成する頭部11は、図1に示すように、例えば略お椀形状をしているものである。頭部11は、圧縮機外郭10の内部と外部とを連通する吐出配管4が接続されている。
圧縮機外郭10の中間部分を構成する胴体部12は、図1に示すように、例えば略円筒形状をしているものである。胴体部12は、圧縮機外郭10内に冷媒を供給するための第1吸入管2A及び第2吸入管2Bが接続されている。また、胴体部12の内周面には、回転電機30の固定子32が取り付けられている。また、胴体部12の内周面には、圧縮機構20が取り付けられている。本実施の形態1では、圧縮機構20として、ローリングピストン型の圧縮機構を採用している。このような場合、胴体部12の内周面であって固定子32が取り付けられる位置の下側に、圧縮機構20が取り付けられることが多い。
圧縮機外郭10の下部を構成する底部13は、図1に示すように、例えば略お椀形状をしているものである。底部13には、潤滑油である冷凍機油6が貯留される。すなわち、圧縮機外郭10の内部には、冷凍機油6が貯留される。そして、この冷凍機油6が圧縮機構20等に供給され、圧縮機構20等の摺動部での摩擦が軽減される。
(第1吸入管2A及び第2吸入管2B)
上述のように、第1吸入管2A及び第2吸入管2Bは、圧縮機外郭10の胴体部12に接続されている。第1吸入管2Aの一方の端部は、後述する圧縮機構20の第1シリンダ21Aと連通している。また、第1吸入管2Aの他方の端部は、吸入マフラー3に連通している。第2吸入管2Bの一方の端部は、後述する圧縮機構20の第2シリンダ21Bと連通している。また、第2吸入管2Bの他方の端部は、吸入マフラー3に連通している。
(吸入マフラー3)
吸入マフラー3は、圧縮機1に冷媒が流入する際に発生する冷媒音等を低減するマフラーとしての機能を有するものである。また、吸入マフラー3は、液冷媒を貯留可能なアキュムレータとしての機能も有している。この吸入マフラー3は、上述のように第1吸入管2A及び第2吸入管2Bと連通している。
(圧縮機構20)
圧縮機構20は、回転軸40に接続され、回転軸40によって伝達された回転電機30の動力で、外部から吸入した冷媒を圧縮するものである。本実施の形態1では、吸入マフラー3に流入した冷媒は、第1吸入管2A及び第2吸入管2Bを介して、圧縮機構20に供給される。すなわち、圧縮機構20は、第1吸入管2A及び第2吸入管2Bを介して外部の冷媒を吸入し、この冷媒を圧縮する。圧縮機構20で圧縮された冷媒は、圧縮機外郭10の内部に放出される。上述のように、本実施の形態1では、圧縮機構20として、ローリングピストン型の圧縮機構を採用している。このため、圧縮機構20は、外部から吸入した冷媒を圧縮するシリンダを備えている。また、本実施の形態1では、圧縮機構20は、シリンダとして、第1シリンダ21A及び第2シリンダ21Bを備えている。第1シリンダ21Aは、第1吸入管2Aに連通しており、第1吸入管2Aから供給される冷媒を圧縮するものである。第2シリンダ21Bは、第2吸入管2Bに連通しており、第2吸入管2Bから供給される冷媒を圧縮するものである。
第1シリンダ21Aには、第1シリンダ21A内を摺動自在に回転する第1ピストン22Aが設けられている。この第1ピストン22Aは、第1シリンダ21A内を、回転軸40の回転中心に対して偏心して回転運動が可能なように、回転軸40に接続されている。以下、回転軸40の回転中心に対して偏心した回転運動を、偏心回転運動と称する。また、第2シリンダ21Bには、第2シリンダ21B内を摺動自在に回転する第2ピストン22Bが設けられている。この第2ピストン22Bは、第2シリンダ21B内を偏心回転運動が可能なように、回転軸40に接続されている。
また、第1ピストン22Aは、第2ピストン22Bが第2シリンダ21B内を回転する際の回転位相に対して、180度位相がずれた状態で第1シリンダ21A内を回転することが可能なように、回転軸40に接続されている。換言すると、第2ピストン22Bは、第1ピストン22Aが第1シリンダ21A内を回転する際の回転位相に対して、-180度位相がずれた状態で第2シリンダ21B内を回転することが可能なように、回転軸40に接続されている。
第1シリンダ21Aの上側には、回転軸40を回転自在に支持する上軸受24Aが設けられている。上軸受24Aは、第1シリンダ21Aの上側の開口部を閉塞している。また、第1シリンダ21Aの下側には、仕切板25が設けられている。仕切板25は、第1シリンダ21Aの下側の開口部を閉塞しており、第2シリンダ21Bの上側の開口部を閉塞している。すなわち、仕切板25は、第1シリンダ21Aと第1ピストン22Aとによって形成される空間と、第2シリンダ21Bと第2ピストン22Bとによって形成される空間とを仕切るものである。一方、第2シリンダ21Bの下側には、回転軸40を回転自在に支持する下軸受24Bが設けられている。下軸受24Bは、第2シリンダ21Bの下側の開口部を閉塞している。
なお、上軸受24Aには、第1シリンダ21Aと第1ピストン22Aとによって圧縮された冷媒を放出する、図示せぬ弁が設けられている。この弁が開くことにより、第1シリンダ21Aと第1ピストン22Aとによって形成される空間と、後述の第1マフラー23Aとを連通させることが可能となっている。また、下軸受24Bには、第2シリンダ21Bと第2ピストン22Bとによって圧縮された冷媒を放出する、図示せぬ弁が設けられている。この弁が開くことにより、第2シリンダ21Bと第2ピストン22Bとによって形成される空間と、後述の第2マフラー23Bとを連通させることが可能となっている。
上軸受24Aには、第1シリンダ21Aと第1ピストン22Aとによって圧縮された冷媒が吐出される第1マフラー23Aが設けられている。なお、第1マフラー23Aには、図示省略の冷媒吐出部が設けられている。これにより、第1シリンダ21Aと第1ピストン22Aとによって圧縮された冷媒は、この第1マフラー23Aに吐出された後に、冷媒吐出部から圧縮機外郭10の内部に放出されるようになっている。下軸受24Bには、第2シリンダ21Bと第2ピストン22Bとによって圧縮された冷媒が吐出される第2マフラー23Bが設けられている。なお、この第2マフラー23Bは、図示省略の冷媒流路を介して第1マフラー23Aと連通している。これにより、第2シリンダ21Bと第2ピストン22Bとによって圧縮された冷媒は、第2マフラー23Bに吐出された後、図示省略の冷媒流路を介して第1マフラー23Aに流入する。そして、第1マフラー23Aに流入した冷媒は、第1マフラー23Aの冷媒吐出部から圧縮機外郭10の内部に放出されるようになっている。
(回転電機30及び回転軸40)
回転電機30は、自身の回転を回転軸40に伝達する回転子31と、積層鉄心に複数相の巻線を装着して構成される固定子32とを有している。
回転軸40は、回転電機30に接続され、回転電機30の動力によって回転するものである。また、回転軸40は、回転電機30の動力を圧縮機構20へ伝達するものである。本実施の形態1では、回転軸40の上端部側が、回転電機30の回転子31に接続されている。これにより、回転軸40は、回転子31の回転とともに回転する。なお、図1に示す回転軸40は、紙面上下方向に延びる軸を回転中心として回転する。また、回転軸40の下端部側は、圧縮機構20に接続されている。より詳細には、回転軸40の下端部側は、圧縮機構20の上軸受24A及び下軸受24Bに回転自在に支持されている。そして、回転軸40は、上軸受24Aに回転自在に支持されている箇所と下軸受24Bに回転自在に支持されている箇所との間に、第1ピストン22A及び第2ピストン22Bが偏心回転運動可能なように接続されている。これにより、回転子31の回転に伴って回転軸40も回転し、第1ピストン22A及び第2ピストン22Bが偏心回転運動する。そして、第1シリンダ21Aと第1ピストン22Aとによって冷媒が圧縮され、第2シリンダ21Bと第2ピストン22Bとによって冷媒が圧縮される。すなわち、圧縮機構20は、回転軸40によって伝達された回転電機30の動力で、外部から吸入した冷媒を圧縮する。
(吐出配管4)
吐出配管4は、圧縮機構20で圧縮された冷媒を圧縮機外郭10外へ吐出する配管である。すなわち、吐出配管4は、圧縮機外郭10内の高温で高圧な冷媒を圧縮機外郭10外へ吐出する配管である。
(遠心ポンプ45)
回転軸40には、該回転軸40の一方の端部である端部41に開口する給油穴42が形成されている。端部41は、第1端部に相当するものである。本実施の形態1では、端部41は、回転軸40の下端部となっている。給油穴42は、回転軸40の回転中心に沿って延びている。また、回転軸40には、第1の給油口43及び第2の給油口44が形成されている。第1の給油口43及び第2の給油口44は、給油穴42に吸い込まれた冷凍機油6を圧縮機構20の摺動部へ供給する流路となるものである。第1の給油口43及び第2の給油口44の一方の端部は、給油穴42に連通している。また、第1の給油口43及び第2の給油口44の他方の端部は、回転軸40の外周面における圧縮機構20と対向する箇所に開口している。なお、本実施の形態1では、第1の給油口43の他方の端部は、圧縮機構20の上軸受24Aと対向する箇所に開口している。また、第2の給油口44の他方の端部は、圧縮機構20の下軸受24Bと対向する箇所に開口している。
遠心ポンプ45は、回転軸40の給油穴42の内部に設けられている。遠心ポンプ45は、板状部材が捻られて形成されたものである。遠心ポンプ45は、回転軸40の回転運動によって発生する遠心力により、圧縮機外郭10の底部13に貯留された潤滑油としての冷凍機油6を吸い上げる流体機械である。遠心ポンプ45で給油穴42に吸い上げられた冷凍機油6は、圧縮機構20の摺動部に供給される。具体的には、給油穴42に吸い上げられた冷凍機油6の一部は、第1の給油口43を通って、圧縮機構20の上軸受24Aと回転軸40との摺動部分に供給される。また、給油穴42に吸い上げられた冷凍機油6の一部は、第2の給油口44を通って、圧縮機構20の下軸受24Bと回転軸40との摺動部分に供給される。冷凍機油6としては、例えば、鉱油系、アルキルベンゼン系、ポリアルキレングリコール系、ポリビニルエーテル系、及びポリオールエステル系の潤滑油等が用いられる。
[回転電機30の動作]
固定子32の積層鉄心に設けられた巻線に図示せぬ電源から電流を供給し、固定子32に回転磁界を形成させる。これより、固定子32の回転磁界が回転子31に設けられた永久磁石に作用し、回転子31が回転する。回転子31の回転は、回転軸40を介して第1ピストン22A及び第2ピストン22Bに伝達され、第1ピストン22A及び第2ピストン22Bに偏心回転運動を行わせる。
[冷媒の流れ]
第1ピストン22A及び第2ピストン22Bが偏心回転運動をすることにより、圧縮機1内に冷媒が引き込まれる。具体的には、第1ピストン22A及び第2ピストン22Bが偏心回転運動をすることにより、圧縮機1外の低圧の冷媒は、吸入マフラー3に流入する。そして、吸入マフラー3に流入した低圧の冷媒のうち、低圧のガス状冷媒が、第1吸入管2A及び第2吸入管2Bを介して、圧縮機1の圧縮機構20に流入する。圧縮機構20に流入したガス状冷媒の一部は、第1シリンダ21Aと第1ピストン22Aとによって圧縮されて、高温で高圧なガス状冷媒となる。この高温で高圧なガス状冷媒は、上軸受24Aの弁を介して第1マフラー23Aに流入する。第1マフラー23Aに流入した高温で高圧なガス状冷媒は、第1マフラー23Aに設けられた図示省略の冷媒吐出部から圧縮機外郭10内の空間に放出される。そして、この圧縮機外郭10内の空間に放出された高温で高圧なガス状冷媒は、回転電機30等の隙間等を介して圧縮機外郭10内の空間上部に移動し、吐出配管4より吐出される。
圧縮機構20に流入したガス状冷媒の残りは、第2シリンダ21Bと第2ピストン22Bとによって圧縮されて高温で高圧なガス状冷媒となる。この高温で高圧なガス状冷媒は、下軸受24Bの弁を介して第2マフラー23Bに流入する。第2マフラー23Bに流入した高温で高圧なガス状冷媒は、第2マフラー23Bから図示省略の冷媒流路を通って第1マフラー23Aに送り込まれる。そして、この第1マフラー23Aに送り込まれた高温で高圧なガス状冷媒は、第1マフラー23Aに設けられた図示省略の冷媒吐出部から圧縮機外郭10内の空間に放出される。そして、この圧縮機外郭10内の空間に放出された高温で高圧なガス状冷媒は、回転電機30等の隙間等を介して圧縮機外郭10内の空間上部に移動し、吐出配管4より吐出される。
また、圧縮機外郭10内の底部13に貯留された冷凍機油6は、回転軸40とともに回転する遠心ポンプ45により、給油穴42の下端部から吸い上げられる。給油穴42の下端部から吸い上げられた冷凍機油6は潤滑油として、第1の給油口43から上軸受24Aと回転軸40との間に流入する。また、冷凍機油6は、第2の給油口44から下軸受24Bと回転軸40との間に流入する。冷凍機油6がこれらの間に流入することにより、回転軸40は回転駆動力を円滑に第1ピストン22A及び第2ピストン22Bに伝達することができる。
また、第1の給油口43から上軸受24Aと回転軸40との間に流入した冷凍機油6の一部は、上軸受24Aと第1ピストン22Aの上面との間に流入する。また、第2の給油口44から下軸受24Bと回転軸40との間に流入した冷凍機油6の一部は、下軸受24Bと第2ピストン22Bの下面との間に流入する。冷凍機油6は第1ピストン22A及び第2ピストン22Bを円滑に回転させるために用いられるが、冷凍機油6の一部は、低圧のガス状冷媒とともに圧縮され、高温で高圧なガス状冷媒に含まれた状態で吐出されることとなる。
[冷凍サイクル装置200の構成及び動作]
図2は、実施の形態1に係る冷凍サイクル装置を示す図である。
冷凍サイクル装置200は、本実施の形態1に係る圧縮機1と、圧縮機1で圧縮された冷媒が放熱する放熱器と、放熱器から流出した冷媒を減圧する電動膨張弁等の減圧器203と、減圧器203から流出した冷媒が蒸発する蒸発器とを備えている。
冷凍サイクル装置200は、給湯装置及び冷凍装置等、種々の用途に用いられる。図2では、冷凍サイクル装置200が空気調和装置として用いられている例を示している。このため、図2に示す冷凍サイクル装置200は、暖房運転時に放熱器として機能する室内側熱交換器204と、暖房運転時に蒸発器として機能する室外側熱交換器202とを備えている。また、図2に示す冷凍サイクル装置200は、冷房運転も可能となっている。このため、冷凍サイクル装置200は、四方切換弁201を備えている。四方切換弁201は、圧縮機1の冷媒の吐出口である吐出配管4に接続される熱交換器を切り換え、圧縮機1の冷媒の吸入口である吸入マフラー3に接続される熱交換器を切り換えるものである。冷房運転時、室内側熱交換器204は蒸発器として機能し、室外側熱交換器202は放熱器として機能する。
冷凍サイクル装置200を空気調和装置として用いる場合、例えば、室内側熱交換器204は屋内の装置に搭載される。また、例えば、四方切換弁201、室外側熱交換器202及び減圧器203は、屋外の装置に搭載される。また、例えば、冷凍サイクル装置200には、R407C冷媒、R410A冷媒又はR32冷媒等が用いられる。
以下、冷凍サイクル装置200の暖房運転時及び冷房運転時の動作について説明する。
冷凍サイクル装置200が暖房運転を行う際、四方切換弁201は、図2に実線で示す流路に切り換わる。これにより、圧縮機1の吐出配管4が室内側熱交換器204と接続され、圧縮機1の吸入マフラー3が室外側熱交換器202と接続される。すなわち、室内側熱交換器204が放熱器として機能する状態となり、室外側熱交換器202が蒸発器として機能する状態となる。この状態において、圧縮機1で圧縮された高温で高圧なガス状冷媒が該圧縮機1から吐出されると、この高温で高圧なガス状冷媒は、室内側熱交換器204に流入する。室内側熱交換器204に流入した高温で高圧なガス状冷媒は、室内の空気に放熱しながら凝縮し、高圧な液状冷媒となって室内側熱交換器204から流出する。この際、室内の空気が暖められることとなる。なお、二酸化炭素冷媒等、冷媒の種類によっては、放熱する際に凝縮しない冷媒も存在する。放熱する際に凝縮する冷媒が用いられる場合、放熱器は凝縮器と称される場合もある。
室内側熱交換器204から流出した高圧な液状冷媒は、減圧器203に流入する。そして、減圧器203に流入した高圧な液状冷媒は、減圧器203で減圧されて低温で低圧な気液二相冷媒となり、減圧器203から流出する。減圧器203から流出した低温で低圧な気液二相冷媒は、室外側熱交換器202へ流入する。室外側熱交換器202へ流入した低温で低圧な気液二相冷媒は、室外の空気から吸熱して蒸発し、低圧なガス状冷媒又は気液二相冷媒として室外側熱交換器202から流出する。室外側熱交換器202から流出した低圧なガス状冷媒又は気液二相冷媒は、圧縮機1の吸入マフラー3に吸入される。そして、圧縮機1の吸入マフラー3に吸入された冷媒のうちの低圧なガス状冷媒が、圧縮機1の圧縮機構20で圧縮され、高温で高圧なガス状冷媒となる。この高温で高圧なガス状冷媒は、該圧縮機1から再び吐出される。すなわち、冷凍サイクル装置200が暖房運転を行う際、図2の実線矢印に示すように冷媒は循環する。
冷凍サイクル装置200が冷房運転を行う際、四方切換弁201は、図2に破線で示す流路に切り換わる。これにより、圧縮機1の吐出配管4が室外側熱交換器202と接続され、圧縮機1の吸入マフラー3が室内側熱交換器204と接続される。すなわち、室外側熱交換器202が放熱器として機能する状態となり、室内側熱交換器204が蒸発器として機能する状態となる。この状態において、圧縮機1で圧縮された高温で高圧なガス状冷媒が該圧縮機1から吐出されると、この高温で高圧なガス状冷媒は、室外側熱交換器202に流入する。室外側熱交換器202に流入した高温で高圧なガス状冷媒は、室外の空気に放熱しながら凝縮し、高圧な液状冷媒となって室外側熱交換器202から流出する。
室外側熱交換器202から流出した高圧な液状冷媒は、減圧器203に流入する。そして、減圧器203に流入した高圧な液状冷媒は、減圧器203で減圧されて低温で低圧な気液二相冷媒となり、減圧器203から流出する。減圧器203から流出した低温で低圧な気液二相冷媒は、室内側熱交換器204へ流入する。室内側熱交換器204へ流入した低温で低圧な気液二相冷媒は、室内の空気から吸熱して蒸発し、低圧なガス状冷媒又は気液二相冷媒として室内側熱交換器204から流出する。この際、室内の空気が冷やされることとなる。室内側熱交換器204から流出した低圧なガス状冷媒又は気液二相冷媒は、圧縮機1の吸入マフラー3に吸入される。そして、圧縮機1の吸入マフラー3に吸入された冷媒のうちの低圧なガス状冷媒が、圧縮機1の圧縮機構20で圧縮され、高温で高圧なガス状冷媒となる。この高温で高圧なガス状冷媒は、該圧縮機1から再び吐出される。すなわち、冷凍サイクル装置200が冷房運転を行う際、図2の破線矢印に示すように冷媒は循環する。
(給油部品100)
本実施の形態1に係る圧縮機1においては、回転軸40が低回転域となっている状態において、圧縮機構20の摺動部への冷凍機油6の供給能力の向上を図るため、回転軸40の端部41に給油部品100が取り付けられている。以下、本実施の形態1に係る給油部品100の詳細について説明していく。
図3は、実施の形態1に係る給油部品が圧縮機の回転軸の端部に取り付けられた状態を示す縦断面図である。図4は、実施の形態1に係る給油部品を示す縦断面図である。また、図5は、実施の形態1に係る給油部品を示す平面図である。
給油部品100は、例えば、金属製の板状部材から形成される。本実施の形態1では、バネ鋼材であるGB-65Mnの板状部材を用いて、給油部品100を形成している。なお、給油部品100の材料は、特に限定されず、SPCC、SUS304及びS50C等の金属の板状部材を用いて形成してもよい。
図3~図5に示すように、給油部品100は、主板部110と、複数の挿入部120とを備えている。主板部110は、例えば平板形状をしている。主板部には、例えば略中心位置に、貫通孔111が形成されている。挿入部120のそれぞれは、主板部110における貫通孔111よりも該主板部110の外周部112側となる位置から突出している。挿入部120のそれぞれは、回転軸40の給油穴42に挿入されるものである。詳しくは、複数の挿入部120を回転軸40の給油穴42に挿入し、複数の挿入部120の外面が回転軸40の内周面46に接触することにより、給油部品100は、回転軸40の端部41に固定される。
このような構成の給油部品100においては、給油穴42に挿入される複数の挿入部120の内周側に貫通孔111が形成されることとなる。このため、貫通孔111の直径は、回転軸40の給油穴42の直径よりも小さくなる。このように、回転軸40の給油穴42の直径よりも小さな貫通孔111から、回転軸40の給油穴42へ冷凍機油6を吸い込む構成とすることにより、回転軸40が低回転域となっている状態において、圧縮機構20の摺動部への冷凍機油6の供給能力を向上できる。すなわち、回転軸40が低回転域となっている状態における圧縮機1の信頼性を担保できる。
ここで、従来、本実施の形態1に係る給油部品100の主板部110と同様に構成された主板部を備えた給油部品が存在する。この従来の給油部品は、圧縮機の回転軸に取り付けにくいという課題があった。そこで、本実施の形態1に係る給油部品100においては、挿入部120のそれぞれが次のように構成されている。
具体的には、挿入部120のそれぞれは、基端部121と、先端部125とを備えている。基端部121は、一方の端部である端部122が主板部110に接続されている。この端部122は、第2端部に相当する端部である。先端部125の一方の端部である端部126は、基端部121の他方の端部である端部123に接続されている。また、先端部125の他方の端部である端部127が、挿入部120の先端となっている。なお、端部123が第3端部に相当し、端部126が第4端部に相当し、端部127が第5端部に相当する。以下、基端部121の端部123と先端部125の端部126との接続箇所を、接続部130と称する。
そして、このように構成された挿入部120のそれぞれは、次のような姿勢となっている。なお、挿入部120のそれぞれの姿勢を説明するに際し、主板部110の貫通孔111を通り、主板部110に垂直な仮想直線を第1仮想直線L1と定義する。この第1仮想直線L1は、給油部品100が回転軸40の端部41に取り付けられた際、回転軸40の回転中心と略平行になる仮想直線である。換言すると、この第1仮想直線L1は、給油部品100が回転軸40の端部41に取り付けられた際、給油穴42が延びる方向と略平行になる仮想直線である。このように第1仮想直線L1を定義した場合、基端部121のそれぞれでは、端部123が第1仮想直線L1から最も離れた位置に配置されている。また、先端部125のそれぞれでは、端部126が第1仮想直線L1から最も離れた位置に配置されている。すなわち、挿入部120のそれぞれでは、接続部130が第1仮想直線L1から最も離れた位置に配置されている。
挿入部120のそれぞれが上述の姿勢となっている給油部品100においては、該給油部品100が取り付けられる回転軸40の給油穴42の直径に応じて、各接続部130及び各端部127を次のように配置すればよい。これにより、給油部品100の回転軸40への取り付けが従来よりも容易となる。
詳しくは、挿入部120のそれぞれの接続部130の外面に接する仮想円を、第1仮想円C1とする。この第1仮想円C1の直径を第1直径D1とする。また、挿入部120のそれぞれの先端部125の端部127の外面に接する仮想円を、第2仮想円C2とする。この第2仮想円C2の直径を第2直径D2とする。また、回転軸40に形成された給油穴42の直径を第3直径D3とする。このように定義した場合、第1直径D1は第3直径D3よりも大きく、第2直径D2は第3直径D3よりも小さくなっていればよい。
以下、本実施の形態1に係る給油部品100の回転軸40への取り付けが従来よりも容易となる理由について、本実施の形態1に係る給油部品100の模式図と、比較例に係る給油部品の模式図とに基づいて、説明していく。
図6は、実施の形態1に係る給油部品を側方から観察した状態を示す模式図である。図7及び図8は、比較例に係る給油部品を側方から観察した状態を示す模式図である。なお、図6~図8では、対向する一対の挿入部を例示している。
図6に示す本実施の形態1に係る給油部品100の挿入部120のそれぞれにおいては、上述のように、基端部121のそれぞれでは、端部123が第1仮想直線L1から最も離れた位置に配置されている。また、先端部125のそれぞれでは、端部126が第1仮想直線L1から最も離れた位置に配置されている。
図7に示す比較例に係る給油部品300の挿入部320のそれぞれにおいては、基端部321は、全域にわたって、第1仮想直線L1からの距離が同じとなっている。また、先端部325も、全域にわたって、第1仮想直線L1からの距離が同じとなっている。すなわち、図7に示す比較例に係る給油部品300は、主板部310から、第1仮想直線L1と平行に挿入部320が延びている。また、挿入部320のそれぞれが平行となっている。先行技術を開示する文献として示した実開昭63-154787号公報に記載の給油部品の係合爪は、図7に示す挿入部320と同形状となっている。
図8に示す比較例に係る給油部品400の挿入部420のそれぞれにおいては、基端部421は、全域にわたって、第1仮想直線L1からの距離が同じとなっている。また、先端部425は、基端部421側から先端に向かうにしたがって、第1仮想直線L1からの距離が小さくなっている。すなわち、図8に示す比較例に係る給油部品400は、主板部410から、第1仮想直線L1と平行に挿入部420の基端部421が延びている。また、挿入部420の基端部421のそれぞれが平行となっている。
給油部品を回転軸に取り付ける場合、まず、給油部品の挿入部のそれぞれの外面が回転軸の内周面に接するように、給油部品の挿入部のそれぞれを回転軸の給油穴に挿入する。そして、給油部品が規定の取り付け位置になるまで、挿入部のそれぞれを給油穴に挿入していく。回転軸の内周面に外面が接する挿入部のそれぞれは、回転軸の内周面に押されて変形する。このため、回転軸の内周面に外面が接する挿入部のそれぞれには、バネ力が発生する。挿入部のバネ力とは、変形した挿入部が元に戻ろうとした際に該挿入部に発生する反力である。回転軸の給油穴に挿入された挿入部のそれぞれのバネ力によって、給油部品は回転軸に固定される。このように、給油部品は、回転軸に取り付けられる。
ここで、図7に示す比較例に係る給油部品300においては、挿入部320のそれぞれが第1仮想直線L1と平行に延びている。このため、図7に示す比較例に係る給油部品300を上述のように回転軸40に固定する場合、挿入部320のそれぞれの先端の外面に接する仮想円の直径を、給油穴42の直径である第3直径D3よりも大きくする必要がある。したがって、図7に示す比較例に係る給油部品300は、挿入部320のそれぞれの先端を給油穴42に挿入することが難しい。また、図7に示す比較例に係る給油部品300においては、給油部品300が規定の取り付け位置になるまで、挿入部320のそれぞれの外面の大部分が回転軸40の内周面46に接触しながら、挿入部320のそれぞれが給油穴42へ挿入されていくこととなる。このため、図7に示す比較例に係る給油部品300は、挿入部320のそれぞれを給油穴42へ挿入していく際の抵抗が大きくなってしまう。したがって、図7に示す比較例に係る給油部品300は、回転軸40に取り付けることが難しい。
図8に示す比較例に係る給油部品400においては、先端部425のそれぞれは、基端部421側から先端に向かうにしたがって、第1仮想直線L1からの距離が小さくなっている。このため、図8に示す比較例に係る給油部品400においては、先端部425のそれぞれの先端の外面に接する仮想円の直径を、給油穴42の直径である第3直径D3よりも小さくしてもよい。先端部425のそれぞれの先端をこのような位置に配置しても、挿入部420が給油穴42に挿入された際、基端部421のそれぞれの外面が回転軸40の内周面46に接触できるからである。このため、図8に示す比較例に係る給油部品400は、図7に示す比較例に係る給油部品300と比べ、挿入部420のそれぞれの先端を給油穴42に挿入することが容易となる。
しかしながら、図8に示す比較例に係る給油部品400においては、挿入部420の基端部421のそれぞれが第1仮想直線L1と平行に延びている。このため、図8に示す比較例に係る給油部品400においては、給油部品400が規定の取り付け位置になるまで、基端部421のそれぞれの外面の大部分が回転軸40の内周面46に接触しながら、挿入部420のそれぞれが給油穴42へ挿入されていくこととなる。このため、図8に示す比較例に係る給油部品400は、挿入部420のそれぞれを給油穴42へ挿入していく際の抵抗が大きくなってしまう。したがって、図8に示す比較例に係る給油部品400もまた、図7に示す比較例に係る給油部品300と同様に、回転軸40に取り付けることが難しい。
一方、本実施の形態1に係る給油部品100においては、上述のように、挿入部120の先端となる端部127のそれぞれの外面に接する第2仮想円C2の第2直径D2を、給油穴42の直径である第3直径D3よりも小さくできる。このため、本実施の形態1に係る給油部品100は、挿入部120の先端となる端部127のそれぞれを給油穴42に挿入することが容易となる。この際、本実施の形態1に係る給油部品100においては、上述のように、挿入部120の接続部130のそれぞれの外面に接する第1仮想円C1の第1直径D1を、給油穴42の直径である第3直径D3よりも大きくできる。このため、第2直径D2を第3直径D3より小さくしても、本実施の形態1に係る給油部品100を回転軸40に取り付けることは可能である。
また、本実施の形態1に係る給油部品100においては、給油部品100が規定の取り付け位置になるまで、挿入部120のそれぞれの接続部130の外面だけが回転軸40の内周面46に接触しながら、挿入部120のそれぞれが給油穴42へ挿入されていくこととなる。すなわち、挿入部120のそれぞれの接続部130が回転軸40の内周面46に接触し、回転軸40に固定される。このため、本実施の形態1に係る給油部品100は、挿入部120のそれぞれを給油穴42へ挿入していく際の抵抗を小さくできる。したがって、本実施の形態1に係る給油部品100は、回転軸40に取り付けることが従来よりも容易となる。
なお、本実施の形態1では、図4に示すように、基端部121及び先端部125に傾斜面を形成することにより、挿入部120のそれぞれを上述の形状に構成している。詳しくは、基端部121のそれぞれは、先端部125の端部126と接続され、端部123から端部122に向かうにしたがって第1仮想直線L1に近づく第1傾斜面部124を備えている。また、先端部125のそれぞれは、基端部121の端部123と接続され、端部126から端部127に向かうにしたがって第1仮想直線L1に近づく第2傾斜面部128を備えている。なお、基端部121の全てが第1傾斜面部124となっていてもよいし、基端部121の一部が第1傾斜面部124となっていてもよい。また、先端部125の全てが第2傾斜面部128となっていてもよいし、先端部125の一部が第2傾斜面部128となっていてもよい。このように第1傾斜面部124及び第2傾斜面部128を用いて挿入部120を構成することにより、挿入部120の形成が簡単になり、給油部品100の製造が容易となる。
また、第1傾斜面部124及び第2傾斜面部128を用いて挿入部120を構成する場合、第1傾斜面部124及び第2傾斜面部128の角度は、次のように設定されているのが好ましい。以下、図6に示す給油部品100の模式図を用いて、第1傾斜面部124及び第2傾斜面部128の好適な角度を説明する。
図6に示すように、接続部130の外面に接し、第1仮想直線L1と平行な仮想直線を、第2仮想直線L2とする。このように定義した場合、第2仮想直線L2と先端部125の第2傾斜面部128とがなす角度βは、第2仮想直線L2と基端部121の第1傾斜面部124とがなす角度αよりも大きいことが好ましい。なぜならば、第1傾斜面部124は、回転軸40の給油穴42に挿入部120が挿入された際、回転軸40の内周面46に基端部121が接触しない角度となっていればよい。一方、先端部125の先端である端部127は、回転軸40の給油穴42への挿入が容易となるよう、第2直径D2がなるべく小さくなる位置に配置した方がよい。このため、第2仮想直線L2と先端部125の第2傾斜面部128とがなす角度βは、第2仮想直線L2と基端部121の第1傾斜面部124とがなす角度αよりも大きいことが好ましい。
また、図3~図6に示すように、給油部品100は、主板部110の外周部112に設けられ、回転軸40の端部41と接触する接触部140を、少なくとも1つ備えていることが好ましい。なお、本実施の形態1では、接触部140は、各挿入部120の間に設けられ、合計で4つ設けられている。挿入部120のそれぞれが回転軸40の給油穴42へ挿入されていった際、接触部140が回転軸40の端部41と接触した位置で、給油部品100は停止することとなる。このため、給油部品100が接触部140を備えることにより、回転軸40に給油部品100を取り付ける際、給油部品100の位置決めが容易となる。また、給油部品100が接触部140を備えることにより、圧縮機1の駆動中に、給油部品100が給油穴42の内部へ入り込んでしまうことを防止することもできる。このため、給油部品100が接触部140を備えることにより、圧縮機1の信頼性が向上する。
なお、給油部品100が備える挿入部120の数は、複数であれば特に限定されない。すなわち、給油部品100が備える挿入部120の数は、2つ以上であればよい。しかしながら、挿入部120の数は、4つであることが好ましい。また、4つのうちの2つの挿入部120が対向して配置され、残り2つの挿入部120が対向して配置されているのが好ましい。詳しくは、給油部品100は、挿入部120のバネ力によって、回転軸40に固定される。このため、挿入部120の数が少なくなるほど、挿入部120の剛性を高める必要があり、挿入部120を変形させるために必要な力が大きくなる。換言すると、挿入部120を給油穴42へ挿入していく際に必要な力が大きくなる。一方、挿入部120の数を多くしすぎると、各挿入部120のバネ力が弱くなり、回転軸40に給油部品100を固定した際の安定性が低下する。また、給油部品100を回転軸40に安定的に固定するには、給油穴42の延びる方向を基準軸として、回転軸40の内周面46に、軸対称に挿入部120のバネ力が作用することが好ましい。すなわち、2つの挿入部120が対向して配置されていることが好ましい。このため、給油部品100が備える挿入部120の数が4つであることが好ましい。また、4つのうちの2つの挿入部120が対向して配置され、残り2つの挿入部120が対向して配置されているのが好ましい。
以上、本実施の形態1に係る給油部品100は、端部41に開口する給油穴42が形成され、該給油穴42に吸い込まれた冷凍機油6を圧縮機構20に供給する回転軸40を備えた圧縮機1に設けられる。給油部品100は、主板部110と、複数の挿入部120とを備えている。主板部110には、貫通孔111が形成されている。挿入部120のそれぞれは、主板部110における貫通孔111よりも該主板部110の外周部112側となる位置から突出し、給油穴42に挿入されるものである。また、挿入部120のそれぞれは、基端部121と、先端部125と、を備えている。基端部121は、端部122が主板部110に接続されている。先端部125は、基端部121の端部123に端部126が接続され、端部127が挿入部120の先端となる部分である。貫通孔111を通り、主板部110に垂直な仮想直線を第1仮想直線L1とした場合、基端部121のそれぞれでは、端部123が第1仮想直線L1から最も離れた位置に配置されている。また、先端部125のそれぞれでは、端部126が第1仮想直線L1から最も離れた位置に配置されている。そして、給油部品100の挿入部120のそれぞれは、基端部121の端部123と先端部125の端部126との接続箇所である接続部130が回転軸40の内周面46に接触し、回転軸40に固定される。
このように構成された給油部品100は、上述のように、挿入部120の先端となる端部127のそれぞれを給油穴42に挿入することが容易となる。また、このように構成された給油部品100は、上述のように、挿入部120のそれぞれを給油穴42へ挿入していく際の抵抗を小さくできる。したがって、このように構成された給油部品100は、回転軸40に取り付けることが従来よりも容易となる。
実施の形態2.
給油部品100を次のように構成することにより、実施の形態1と比べ、圧縮機1の部品点数を削減することができ、圧縮機1の組立工数を削減することが可能となる。なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、実施の形態1と同一の機能及び構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図9は、実施の形態2に係る給油部品を示す縦断面図である。また、図10は、実施の形態2に係る給油部品を示す底面図である。
本実施の形態2に係る給油部品100は、挿入部120のうちの1つに、板状部材が捻られて形成され、先端部125の端部127と接続された羽根部145が設けられている。
詳しくは、図9及び図10に示す第3仮想直線L3は、給油部品100が回転軸40に取り付けられた際に、給油穴42の中心となる位置を示している。そして、板状部材である羽根部145の形状を、挿入部120の端部127側の端部から、該端部の反対側の端部に向かって観察する。この場合、羽根部145は、挿入部120の1つの端部127から第3仮想直線L3に向かって延びている。また、第3仮想直線L3の位置で曲がり、その後は第3仮想直線L3に沿って延びている。そして、板状部材である羽根部145は、第3仮想直線L3に沿って延びている箇所が捻られている。給油部品100が回転軸40に取り付けられた際、羽根部145の捻られている箇所は、給油穴42の内部に配置され、遠心ポンプとして機能する。
すなわち、本実施の形態2に係る給油部品100は、遠心ポンプが一体形成された構成となっている。このため、本実施の形態2に係る給油部品100が設けられる圧縮機1では、実施の形態1で示した遠心ポンプ45が不要となる。したがって、本実施の形態2に係る給油部品100を採用することにより、圧縮機1の部品点数を削減することができる。また、本実施の形態2に係る給油部品100を回転軸40に取り付けることにより、遠心ポンプの回転軸40への取り付けも同時に行われることとなる。このため、本実施の形態2に係る給油部品100を採用することにより、圧縮機1の組立工数を削減することもできる。
1 圧縮機、2A 第1吸入管、2B 第2吸入管、3 吸入マフラー、4 吐出配管、6 冷凍機油、10 圧縮機外郭、11 頭部、12 胴体部、13 底部、20 圧縮機構、21A 第1シリンダ、21B 第2シリンダ、22A 第1ピストン、22B 第2ピストン、23A 第1マフラー、23B 第2マフラー、24A 上軸受、24B 下軸受、25 仕切板、30 回転電機、31 回転子、32 固定子、40 回転軸、41 端部、42 給油穴、43 第1の給油口、44 第2の給油口、45 遠心ポンプ、46 内周面、100 給油部品、110 主板部、111 貫通孔、112 外周部、120 挿入部、121 基端部、122 端部、123 端部、124 第1傾斜面部、125 先端部、126 端部、127 端部、128 第2傾斜面部、130 接続部、140 接触部、145 羽根部、200 冷凍サイクル装置、201 四方切換弁、202 室外側熱交換器、203 減圧器、204 室内側熱交換器、300 給油部品(比較例)、310 主板部(比較例)、320 挿入部(比較例)、321 基端部(比較例)、325 先端部(比較例)、400 給油部品(比較例)、410 主板部(比較例)、420 挿入部(比較例)、421 基端部(比較例)、425 先端部(比較例)、C1 第1仮想円、C2 第2仮想円、D1 第1直径、D2 第2直径、D3 第3直径、L1 第1仮想直線、L2 第2仮想直線、L3 第3仮想直線。

Claims (7)

  1. 一方の端部である第1端部に開口する給油穴が形成され、該給油穴に吸い込まれた冷凍機油を圧縮機構に供給する回転軸を備えた圧縮機に設けられる給油部品であって、
    貫通孔が形成された主板部と、
    前記主板部における前記貫通孔よりも該主板部の外周部側となる位置から突出し、前記給油穴に挿入される複数の挿入部と、
    を備え、
    前記挿入部のそれぞれは、
    一方の端部である第2端部が前記主板部に接続された基端部と、
    前記基端部の他方の端部である第3端部に一方の端部である第4端部が接続され、他方の端部である第5端部が当該挿入部の先端となる先端部と、
    を備え、
    前記貫通孔を通り、前記主板部に垂直な仮想直線を第1仮想直線とした場合、
    前記基端部のそれぞれでは、前記第3端部が前記第1仮想直線から最も離れた位置に配置されており、
    前記先端部のそれぞれでは、前記第4端部が前記第1仮想直線から最も離れた位置に配置されており、
    前記挿入部のそれぞれは、前記基端部の前記第3端部と前記先端部の前記第4端部との接続箇所である接続部が前記回転軸の内周面に接触し、前記回転軸に固定され
    前記挿入部のうちの1つには、板状部材が捻られて形成され、前記第5端部と接続された羽根部が設けられている給油部品。
  2. 前記挿入部のそれぞれの前記接続部の外面に接する仮想円を第1仮想円とし、
    該第1仮想円の直径を第1直径とし、
    前記挿入部のそれぞれの前記先端部の前記第5端部の外面に接する仮想円を第2仮想円とし、
    該第2仮想円の直径を第2直径とし、
    前記回転軸に形成された前記給油穴の直径を第3直径とした場合、
    前記第1直径は前記第3直径よりも大きく、
    前記第2直径は前記第3直径よりも小さい請求項1に記載の給油部品。
  3. 前記主板部の前記外周部に設けられ、前記回転軸の前記第1端部と接触する接触部を備えている
    請求項1又は請求項2に記載の給油部品。
  4. 前記基端部のそれぞれは、前記先端部の前記第4端部と接続され、前記第3端部から前記第2端部に向かうにしたがって前記第1仮想直線に近づく第1傾斜面部を備え、
    前記先端部のそれぞれは、前記基端部の前記第3端部と接続され、前記第4端部から前記第5端部に向かうにしたがって前記第1仮想直線に近づく第2傾斜面部を備え、
    前記接続部の外面に接し、前記第1仮想直線と平行な仮想直線を第2仮想直線とした合、
    前記第2仮想直線と前記第2傾斜面部とがなす角度は、前記第2仮想直線と前記第1傾斜面部とがなす角度よりも大きい請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の給油部品。
  5. 前記挿入部を4つ備え、
    2つの前記挿入部が、対向して配置され、
    残り2つの前記挿入部が、対向して配置されている請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の給油部品。
  6. 回転電機と、
    前記回転電機に接続され、前記回転電機の動力によって回転する回転軸と、
    前記回転軸に接続され、前記回転軸によって伝達された前記回転電機の動力で、外部から吸入した冷媒を圧縮する圧縮機構と、
    前記回転電機、前記回転軸及び前記圧縮機構が収容されており、内部に冷凍機油が貯留される圧縮機外郭と、
    請求項1~請求項のいずれか一項に記載の給油部品と、
    を備え、
    前記回転軸には、一方の端部に開口し、内部に吸い込まれた前記冷凍機油を前記圧縮機構に供給する給油穴が形成され、
    前記給油部品の前記挿入部のそれぞれが前記給油穴に挿入され、前記挿入部のそれぞれの前記接続部が前記回転軸の内周面に接触し、前記給油部品が前記回転軸に固定されている圧縮機。
  7. 請求項に記載の圧縮機と、
    前記圧縮機で圧縮された冷媒が放熱する放熱器と、
    前記放熱器から流出した前記冷媒を減圧する減圧器と、
    前記減圧器から流出した前記冷媒が蒸発する蒸発器と、
    を備えた冷凍サイクル装置。
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