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JP7619749B2 - 架橋性樹脂組成物および電線・ケーブル - Google Patents
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JP7619749B2 - 架橋性樹脂組成物および電線・ケーブル - Google Patents

架橋性樹脂組成物および電線・ケーブル Download PDF

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Description

本発明はエチレン系樹脂を含有する架橋性樹脂組成物、および当該樹脂組成物の架橋物を絶縁被覆層として導体上に形成してなる電線・ケーブルに関する。
電力用の絶縁被覆電線・ケーブルは、通常、架橋性樹脂組成物を押出加工により導体上に被覆した後、これを架橋処理して絶縁被覆層を形成することにより製造される。
ここに、絶縁被覆電線・ケーブルに使用される架橋性樹脂組成物には、耐スコーチ性、架橋物の耐熱変形性などが要求される。
絶縁被覆電線・ケーブルに使用される架橋性樹脂組成物として、下記特許文献1には、エチレン系ポリマー、有機過酸化物およびポリアリル架橋助剤を含有するポリマー組成物が開示されている。
特許文献1では、ポリアリル架橋助剤を使用するとともに架橋剤である有機過酸化物の含有量を減少させることによって耐スコーチ性の向上を試みているが、十分な向上効果は得られていない。
下記特許文献2には、エチレン系ポリマーと、ジクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物と、アルキル化ナフタレンなどの誘電性流体と、α-メチルスチレンダイマーなどの架橋助剤を含有する組成物が開示されている。
α-メチルスチレンダイマーなどの架橋助剤は、得られる組成物の耐スコーチ性を向上させるとともに、当該組成物の架橋物の硬化状態を改善を図るものとされているが、特許文献2に記載の組成物の架橋物は十分な耐熱変形性を有するものではない。
特開2019-7013号公報 特表2015-535864号公報
上記特許文献1および上記特許文献2に開示されている組成物を含めて従来公知の架橋性樹脂組成物は、耐スコーチ性および架橋物の耐熱変形性をともに満足するものではなく、耐スコーチ性の良好な樹脂組成物による架橋物は耐熱変形性に劣り、耐熱変形性の良好な架橋物を成形することのできる樹脂組成物は耐スコーチ性に劣る傾向がある。
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、耐スコーチ性が良好で、耐熱変形性に優れた架橋物を得ることができる架橋性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の架橋性樹脂組成物は、高圧法低密度エチレン単独重合体からなるエチレン系樹脂(A)100質量部、有機過酸化物からなる架橋剤(B)0.85~1.25質量部、アリル基含有化合物からなる第1架橋助剤(C1)0.07~0.60質量部、および α-メチルスチレンダイマーからなる第2架橋助剤(C2)0.15~0.38質量部を含有することを特徴とする。
本発明の架橋性樹脂組成物において、前記架橋剤(B)がジクミルパーオキサイドであり、前記第1架橋助剤(C1)がTAICまたはTACであること、特にTAICであることが好ましい。
本発明の架橋性樹脂組成物において、前記第1架橋助剤(C1)に対する前記第2架橋助剤(C2)の質量割合が0.4~2.5であることが好ましい。
本発明の架橋性樹脂組成物において、ジクミルパーオキサイドからなる架橋剤(B)0.90~1.20質量部、TAICまたはTACからなる第1架橋助剤(C1)0.10~0.55質量部および第2架橋助剤(C2)0.15~0.35質量部を含有することが好ましい。
本発明の架橋性樹脂組成物において、ジクミルパーオキサイドからなる架橋剤(B)0.91~1.16質量部、TAICまたはTACからなる第1架橋助剤(C1)0.11~0.52質量部および第2架橋助剤(C2)0.16~0.35質量部を含有することが好ましい。
本発明の電線・ケーブルは、本発明の架橋性樹脂組成物を架橋して形成される絶縁被覆層により導体を被覆してなることを特徴とする。
本発明の架橋性樹脂組成物は、耐スコーチ性が良好であり、これを架橋することにより耐熱変形性に優れた架橋物を得ることができる。
第1架橋助剤の含有量と、得られる樹脂組成物の物性との関係を示す図である。 第2架橋助剤の含有量と、得られる樹脂組成物の物性との関係を示す図である。 架橋剤の含有量と、得られる樹脂組成物の物性との関係を示す図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
<架橋性樹脂組成物>
本発明の架橋性樹脂組成物は、エチレン系樹脂(A)と、有機過酸化物からなる架橋剤(B)と、アリル基含有化合物からなる第1架橋助剤(C1)と、α-メチルスチレンダイマーからなる第2架橋助剤(C2)とを含有する。
<エチレン系樹脂(A)>
本発明の架橋性樹脂組成物を構成するエチレン系樹脂(A)は、高圧法低密度エチレン単独重合体からなる。
高圧法低密度エチレン単独重合体は、従来公知の方法により製造することができる。
エチレン系樹脂(A)の製造に使用される重合触媒としては、有機過酸化物、アゾ化合物、酸素等のラジカル発生触媒を例示することができる。
好適なエチレン系樹脂(A)としては、密度が0.91~0.94g/cm3 、特に0.915~0.930g/cm3 であり、メルトマスフローレートが0.01~10g/10分、特に0.5~5g/10分である高圧法低密度エチレン単独重合体を挙げることができる。
密度が過小のエチレン系樹脂を使用すると、最終的に形成される絶縁被覆層の耐摩耗性が劣り、一方、密度が過大なエチレン系樹脂を使用すると、最終的に形成される絶縁被覆層の可撓性が劣る傾向がある。
また、メルトマスフローレートが過小なエチレン系樹脂は加工性に劣り、一方、メルトマスフローレートが過大なエチレン系樹脂を使用すると、最終的に形成される絶縁被覆層の機械的強度、耐熱変形性、真円度などが低下する傾向がある。
<架橋剤(B)>
本発明の架橋性樹脂組成物を構成する架橋剤(B)は有機過酸化物からなる。
架橋剤(B)の具体例としては、ジ-t-ブチル-パーオキサイド、1,1-ビス-t-ブチル-パーオキシベンゾエート、2,2-ビス-t-ブチル-パーオキシブタン、t-ブチル-パーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ-t-ブチル-パーオキシヘキサン、t-ブチル-クミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ-t-ブチル-パーオキシヘキシン-3などを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、ジクミルパーオキサイドが好ましい。
本発明の架橋性樹脂組成物において、架橋剤(B)の含有量としては、エチレン系樹脂(A)100質量部に対して、通常0.85~1.25質量部とされ、好ましくは0.90~1.20質量部、更に好ましくは0.91~1.16質量部とされる。
架橋剤(B)の含有量が0.85質量部未満である場合には、得られる樹脂組成物の架橋物の耐熱変形性が劣るものとなる(後述する比較例5参照)。
一方、この含有量が1.25質量部を超える場合には、得られる架橋性樹脂組成物の耐スコーチ性が劣るものとなる(後述する比較例6参照)。
<第1架橋助剤(C1)>
本発明の架橋性樹脂組成物を構成する第1架橋助剤(C1)はアリル基含有化合物からなる。
第1架橋助剤(C1)の具体例としては、TAIC(トリアリルイソシアヌレート)、TAC(トリアリルシアヌレート)、TATM(トリメリット酸トリアリル)などを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、TAICおよびTACが好ましく、特に好ましくはTAICである。
第1架橋助剤(C1)は、後述する好適な割合で含有させることにより、架橋剤(B)による架橋反応を促進して、得られる架橋物の耐熱変形性を向上させることができる。
本発明の架橋性樹脂組成物において、第1架橋助剤(C1)の含有量としては、エチレン系樹脂(A)100質量部に対して、通常0.07~0.60質量部とされ、好ましくは0.10~0.55質量部、更に好ましくは0.11~0.52質量部とされる。
第1架橋助剤(C1)の含有量が0.07質量部未満である場合には、得られる樹脂組成物の架橋物の耐熱変形性が劣るものとなる。
一方、この含有量が0.60質量部を超える場合には、得られる架橋性樹脂組成物の耐スコーチ性が劣るものとなる(後述する比較例2参照)。
<第2架橋助剤(C2)>
本発明の架橋性樹脂組成物を構成する第2架橋助剤(C2)はα-メチルスチレンダイマー(AMSD)からなる。
第2架橋助剤(C2)は、後述する好適な割合で含有させることにより、樹脂組成物の耐スコーチ性を向上させるととができる。
本発明の架橋性樹脂組成物において、第2架橋助剤(C2)の含有量としては、エチレン系樹脂(A)100質量部に対して、通常0.15~0.38質量部とされ、好ましくは0.15~0.35質量部、更に好ましくは0.16~0.35質量部とされる。
第2架橋助剤(C2)の含有量が0.15質量部未満である場合には、得られる架橋性樹脂組成物の耐スコーチ性が劣るものとなる。
一方、この含有量が0.38質量部を超える場合には、得られる樹脂組成物の架橋物の耐熱変形性が劣るものとなる(後述する比較例4参照)。
本発明の架橋性樹脂組成物において、第1架橋助剤(C1)に対する第2架橋助剤(C2)の質量割合は0.4~2.5であることが好ましく、更に好ましくは0.48~2.3とされる。
この質量割合が過小である場合には、得られる架橋性樹脂組成物が十分な耐スコーチ性を有するものとならないことがある。
一方、この質量割合が過大である場合には、得られる架橋性樹脂組成物から耐熱変形性の良好な架橋物が得られないことがある。
<任意成分>
本発明の架橋性樹脂組成物には、上記のエチレン系樹脂(A)、架橋剤(B)、第1架橋助剤(C1)および第2架橋助剤(C2)の他に、本発明の樹脂組成物の特性を損なわない範囲で使用目的に応じ、エチレン系樹脂(A)以外のオレフィン系樹脂、安定剤、各種添加剤および補助資材が含有されていてもよい。
任意成分であるオレフィン系樹脂としては、例えばエチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸メチル共重合体、エチレン-アクリル酸ブチル共重合体、エチレン-マレイン酸共重合体、エチレン-ジエン化合物共重合体、エチレン-ビニルシラン共重合体、無水マレイン酸グラフトエチレン系重合体、アクリル酸グラフトエチレン系重合体、シラングラフトエチレン系重合体などを挙げることができる。
任意成分である安定剤(光安定剤、酸化防止剤、加工安定剤)の具体例としては、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレート(ADEKA社製 LA-52)、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート(ADEKA社製 LA-87)、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート(ADEKA社製 LA-77、またはBASF社製 TINUVIN 770)などのヒンダードアミン型光安定剤;4,4’-チオビス-(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)(シプロ化成社製シーノックスBCS)、4,4’-チオビス-(6-t-ブチル-o-クレゾール)(エチルコーポレーション社製エタノックス736)、テトラキス[メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(BASF社製イルガノックス1010)、N,N’-ビス[ 3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル] ヒドラジン(BASF社製イルガノックス1024)、1,3,5-トリス(4-t-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌル酸(サイテック社製サイアノックス1790)、1,3,5-トリメチル-2,4-6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン(アルベールコーポレーション製エタノックス330)、トリエチレングリコール-ビス[3-(3-t-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASF社製イルガノックス245)、1,6-ヘキサンジオール-ビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASF社製イルガノックス259)、オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASF社製イルガノックス1076)、N,N’-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナマミド)(BASF社製イルガノックス1098)、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン(BASF社製イルガノックス1330)、トリス-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-イソシアヌレート(BASF社製イルガノックス3114)、イソオクチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASF社製イルガノックス1135)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン(旭電化社製アデカ・スタブAO-30)、4,4’-ブチリデンビス-(3-メチル-6-t-ブチルフェノール(旭電化社製アデカ・スタブAO-40)、2,2’-チオビス-(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)などのヒンダードフェノール型安定剤;ジラウリルチオジプロピオネート(吉富製薬社製DLTP「ヨシトミ」)、ジステアリルチオジプロピオネート(吉富製薬社製DSTP「ヨシトミ」)およびジミリスチルチオジプロピオネート(吉富製薬社製DMTP「ヨシトミ」)などのジアルキルチオジプロピオネート型安定剤などを挙げることができる。
任意成分である各種添加剤、補助資材としては、加工性改良剤、分散剤、銅害防止剤、帯電防止剤、滑剤、カーボンブラックなどを挙げることができる。
本発明の架橋性樹脂組成物は、必須成分〔エチレン系樹脂(A)、架橋剤(B)、第1架橋助剤(C1)および第2架橋助剤(C2)〕並びに任意成分を所定の割合で配合し、混練、造粒することにより調製することができる。
本発明の架橋性樹脂組成物は、押出機のスクリューへのくい込みやすさ、取扱性などの観点から、平均粒径が2~7mm程度のペレット状であることが好ましい。
<電線・ケーブル>
本発明の電線・ケーブルは、本発明の架橋性樹脂組成物を架橋して形成される絶縁被覆層、すなわち、当該樹脂組成物の架橋物からなる絶縁被覆層により導体が被覆されてなる。
本発明の電線・ケーブルは、主に銅またはアルミニウムからなる導体上に、本発明の架橋性樹脂組成物を押出加工により被覆し、これを架橋処理して絶縁被覆層を形成することにより製造することができる。
通常低圧ケーブルの場合には単層押出機により一層のみを被覆し、高圧ケーブルの場合には、3層押出機によって、内部半導電層樹脂組成物による第1層、本発明の架橋性樹脂組成物による第2層、外部半導電層樹脂組成物による第3層とによる積層体を、各樹脂の溶融温度以上で、かつ架橋剤(B)の分解温度未満の温度で導体上に被覆し、その後、窒素、水蒸気、シリコーン油、溶融塩等の雰囲気下において、架橋剤(B)の分解温度以上に加熱して樹脂組成物を架橋させることにより製造することができる。
本発明の電線・ケーブルは、電気特性(被覆層の絶縁性)、機械特性などの諸特性に優れているとともに、その製造時(押出成形工程)において、長時間にわたり安定して押出加工することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。ここで、実施例および比較例の樹脂組成物を製造するために使用したエチレン系樹脂、架橋剤および架橋助剤は下記のとおりである。
・樹脂(A-1):
高圧法低密度エチレン単独重合体、メルトマスフローレート(MFR)=2.2g/10分、密度0.922g/cm3 (株式会社ENEOS NUC製)
・架橋剤(B-1):ジクミルパーオキシド
・第1架橋助剤(C1-1):TAIC
・第1架橋助剤(C1-2):TAC
・第2架橋助剤(C2):AMSD
・架橋助剤(C3):TMPTA(トリメチルプロパントリアクリレート)
<実施例1>
下記表1に示す処方に従って、樹脂(A-1)100質量部と、架橋剤(B-1)1.02質量部と、第1架橋助剤(C1-1)0.29質量部と、第2架橋助剤(C2)0.25質量部とを、60℃に加温した状態で16時間混合後、室温まで冷却することにより、本発明の架橋性樹脂組成物を得た。
<実施例1~7>
下記表1に示す処方に従って、架橋剤(B-1)、第1架橋助剤(C1-1)、第2架橋助剤(C2)の少なくとも1つの使用量を変更したこと以外は実施例1と同様にして本発明の架橋性樹脂組成物を得た。
<実施例8>
第1架橋助剤(C1-1)に代えて第1架橋助剤(C1-2)0.15質量部を使用したこと以外は実施例2と同様にして本発明の架橋性樹脂組成物を得た。
<比較例1>
第1架橋助剤(C1-1)を使用しなかったこと以外は実施例2と同様にして比較用の架橋性樹脂組成物を得た。
<比較例2>
第1架橋助剤(C1-1)の使用量を0.72質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして比較用の架橋性樹脂組成物を得た。
<比較例3>
第2架橋助剤(C2)を使用しなかったこと以外は実施例4と同様にして比較用の架橋性樹脂組成物を得た。
<比較例4>
第1架橋助剤(C2)の使用量を0.47質量部に変更したこと以外は実施例5と同様にして比較用の架橋性樹脂組成物を得た。
<比較例5>
架橋剤(B-1)の使用量を0.76質量部に変更したこと以外は実施例6と同様にして比較用の架橋性樹脂組成物を得た。
<比較例6>
架橋剤(B-1)の使用量を1.38質量部に変更したこと以外は実施例7と同様にして比較用の架橋性樹脂組成物を得た。
<比較例7>
第1架橋助剤(C1-1)に代えて架橋助剤(C3)0.15質量部を使用したこと以外は実施例2と同様にして比較用の架橋性樹脂組成物を得た。
<比較例8>
第1架橋助剤(C1-1)に代えて架橋助剤(C3)0.20質量部を使用したこと以外は実施例2と同様にして比較用の架橋性樹脂組成物を得た。
上記の実施例1~8および比較例1~8により得られた架橋性樹脂組成物の各々について、耐スコーチ性および加熱変形性を評価した。評価方法は下記のとおりである。結果を表1および図1~図3に示す。
図1は、架橋剤(B-1)および第2架橋助剤(C2)の含有量が実質的に一定の場合に、第1架橋助剤(C1-1)の含有量と、得られる樹脂組成物の物性(耐スコーチ性および架橋物の耐熱変形性)との関係を示している。
図2は、架橋剤(B-1)および第1架橋助剤(C1-1)の含有量が実質的に一定の場合に、第2架橋助剤(C2)の含有量と、得られる樹脂組成物の物性(耐スコーチ性および架橋物の耐熱変形性)との関係を示している。
図3は、第1架橋助剤(C1-1)および第2架橋助剤(C2)の含有量が実質的に一定の場合に、架橋剤(B-1)の添加量と、得られる樹脂組成物の物性(耐スコーチ性および架橋物の耐熱変形性)との関係を示している。
〔耐スコーチ性の評価方法〕
JIS K 6300-2に準拠して、MDR(Moving Die Rheometer)により試験温度140℃、8時間の測定を実施した。トルクが最小値から1.0dNm上昇するまでにかかる時間ts1を測定した。
評価基準としては、ts1が45分以上である場合を「合格」とし、45分以内である場合を「不合格」とした。
〔加熱変形性の評価方法(ホットセット)〕
樹脂組成物のプレス成形(温度120℃、予熱圧力0.5MPa×5分間、加圧圧力15MPa×15分間)し、厚み1mmの架橋物シートを得た。得られた架橋物シートからダンベル6号試験片を作製し、この試験片の中央部に2本の標線を引いた(標線距離(L0 )=20mm)。
200℃の高温雰囲気下で試験片に20N/cm2 の引張荷重を付与し、15分経過後の標線距離(L1 )を測定し、下記式によりホットセット(%)を算出した。
評価基準としては、ホットセットが80%以下である場合を「合格」とし、80%を超えた場合を「不合格」とした。
式:ホットセット(%)=〔(L1 -L0 )/L0 〕×100

Figure 0007619749000001
上記表1に示すように、実施例1~8によって得られた架橋性樹脂組成物は、何れも、耐スコーチ性が良好であり、これらの架橋物は、何れも、耐熱変形性に優れている。
これに対して、第1架橋助剤の含有量が0.60質量部を超える比較例2に係る組成物、第2架橋助剤を使用していない比較例3に係る組成物、架橋剤の含有量が1.25質量部を超える比較例6に係る組成物は、何れも、耐スコーチ性に劣るものであった。
また、第1架橋助剤を使用していない比較例1に係る組成物、第2架橋助剤の含有量が0.38質量部を超える比較例4に係る組成物、架橋剤の含有量が0.85質量部未満の比較例5に係る組成物、第1架橋助剤に代えてアクリロイル基含有化合物からなる架橋助剤を含有する比較例7~8に係る組成物は、何れも、架橋物の耐熱変形性に劣るものであった。
また、図1~図3から、第1架橋助剤(TAIC)、第2架橋助剤(AMSD)、架橋剤(ジクミルパーオキサイド)を特定範囲で含有させることによりはじめて、耐スコーチ性が良好で、架橋物の耐熱変形性に優れた樹脂組成物が得られることが理解できる。

Claims (7)

  1. 高圧法低密度エチレン単独重合体からなるエチレン系樹脂(A)100質量部、
    有機過酸化物からなる架橋剤(B)0.85~1.25質量部、
    アリル基含有化合物からなる第1架橋助剤(C1)0.07~0.60質量部、および α-メチルスチレンダイマーからなる第2架橋助剤(C2)0.15~0.38質量部を含有することを特徴とする架橋性樹脂組成物。
  2. 前記架橋剤(B)がジクミルパーオキサイドであり、
    前記第1架橋助剤(C1)がTAICまたはTACであることを特徴とする請求項1に記載の架橋性樹脂組成物。
  3. 前記第1架橋助剤(C1)がTAICであることを特徴とする請求項2に記載の架橋性樹脂組成物。
  4. 前記第1架橋助剤(C1)に対する前記第2架橋助剤(C2)の質量割合が0.4~2.5であることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の架橋性樹脂組成物。
  5. ジクミルパーオキサイドからなる架橋剤(B)0.90~1.20質量部、
    TAICまたはTACからなる第1架橋助剤(C1)0.10~0.55質量部および 第2架橋助剤(C2)0.15~0.35質量部を含有する請求項1に記載の架橋性樹脂組成物。
  6. ジクミルパーオキサイドからなる架橋剤(B)0.91~1.16質量部、
    TAICまたはTACからなる第1架橋助剤(C1)0.11~0.52質量部および 第2架橋助剤(C2)0.16~0.35質量部を含有する請求項1に記載の架橋性樹脂組成物。
  7. 請求項1~6の何れかに記載の架橋性樹脂組成物を架橋して形成される絶縁被覆層により導体を被覆してなる電線・ケーブル。
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