JP7620039B2 - 脱出システム、及び、脱出方法 - Google Patents
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Description
(1)対象者とオペレータの2人をカプセルに収容するため、カプセル自体が大きくなる。また、カプセル内に呼吸用ガスのボンベ等を設備している必要があり、これもカプセルを大きくする要因となる。カプセルの大型化は、マテリアルロックや減圧するためのロックの大型化につながり、コストが上昇する。外部から接続する場合、最終的な減圧開始までの時間が長くなることで、対象者及びオペレータの高気圧リスクを上げることにもなる。
(2)緊急脱出装置は、あくまでも「緊急用」であるため、狭いカプセル内への収容やクレーンでの移動など身体的精神的ストレスが大きくなる。オペレータが同乗する方式ではオペレータも同様の環境下に置かれることになる。
本実施例の脱出システムSは、図1に示すように、ニューマチックケーソン10で使用される作業者の脱出システムSであり、主として、シャフトとしての脱出用シャフト21と、ロックとしての脱出用ロック22と、ホスピタルロック30と、カプセル40と、換気設備50と、から構成されている。さらに、図示しないが、ニューマチックケーソン10には、カプセル40を昇降移動させるための楊重設備(クレーン)が設備されている。以下、各要素の具体的な構成について説明する。
ニューマチックケーソン10は、図2に示すように、主として、側壁部11と、作業室天井スラブ12と、刃口部13と、から構成されており、設備として、外気(大気圧)と連通・遮断可能なシャフトとしての脱出用シャフト21と、内部を加減圧可能なロック(気閘室)としての脱出用ロック22と、を備えている。この他、ニューマチックケーソン10は、マテリアルロック(不図示)やマンロック(不図示)も備えている。
さらに、地上には、中央監視室(不図示)とホスピタルロック(再圧室)30が設置されている。ホスピタルロック30は、図3(a)、(b)に示すように、地上に配置されている(図1参照)。ホスピタルロック30の形状・大きさは限定されるものではなく、円筒形のものであってもよいし、箱形状(直方形状、小判型、異型)のものであってもよい。
脱出用のカプセル40は、中空の円筒状に形成されており、対象者を座った状態又は寝た状態で収納できるようになっている(図4参照)。すなわち、カプセル40内には、担架、又はイスが設置されている。カプセル40は、気密性を保持する構造となっており、一方の端部には開閉自在の蓋(ハッチ)41が取り付けられている。また、二つに分割して、接合する構造でもよい。
そして、本実施例の脱出システムSは、図4、図5に示すように、カプセル40内の空気をホスピタルロック30への移動途中で外部から換気するための換気設備50をさらに備えている。この換気設備50は、脱出用シャフト21の上部に配置される換気用ゴンドラ51と、換気用ゴンドラ51上に搭載される空気ボンベ52、・・・とから、構成されている。換気用ゴンドラ51は、脱出用シャフト21に対して取り外し可能に設置されて、後から設置することもできる。
次に、図6~図8を参照しながら、本実施例の脱出方法の手順について説明する。本実施例の脱出方法は、以下に説明するように、作業室内で作業者をカプセル40内に収容してカプセル40を閉じる工程(ステップS1-S3)と、カプセル40を脱出用シャフト21及び脱出用ロック22を通じて外部に搬出する工程(ステップS4)と、カプセル40内の空気を外部から換気設備50を使用して換気する工程(ステップS5-S7)と、カプセル40をホスピタルロック30内に移送する工程(ステップS8-S9)と、ホスピタルロック30内を加圧する工程(ステップS10)と、ホスピタルロック30内でカプセル40を開く工程(ステップS11)と、を備えている。その後、減圧が完了すれば、対象者を医療機関に搬送する工程となる。以下、図6のフローチャートを参照しながら、各工程について順に説明する。
換気用ゴンドラ51は、あらかじめ脱出用ロック22及び脱出用シャフト21の上方に設置しておく。換気用ゴンドラ51は、後の工程で、カプセル40ごと吊り上げられるように、脱出用シャフト21に対して脱着可能に設置されることが好ましい。
カプセル40をクレーンで吊り、脱出用ロック22に入れる。次に、脱出用ロック22を函内圧力まで加圧し、下部のハッチを開けて、作業室14内に下ろす。この時、カプセル40内に空気が流入するように、カプセル40のハッチ41又はバルブを開けた状態とする。
カプセル40を横に寝かせる(フェンダーやガイドを取り付けている場合は、少なくとも片側を取り外すか、又は、折り畳む)。又は、カプセル40にイスを設ける場合には、カプセル40を縦に立たせる。介助者(P2)は、対象者P1を担架ごとカプセル40内に収容し、担架をカプセル40内に固定する。又は、対象者P1が自らカプセル40内のイスに座る。
ハッチ41を閉め、カプセル40を吊り上げ、脱出用シャフト21内を吊り上げ、脱出用ロック22内で停止させる。脱出用ロック22の下部のハッチを閉めて、脱出用ロック22内を大気圧まで減圧し、脱出用ロック22の上部のハッチを開けて、カプセル40を吊り上げる。
脱出用ロック22を介して外へ出されたカプセル40を、換気用ゴンドラ51の中央の孔を通じて換気用ゴンドラ51のステージ51aへ載せる。カプセル40は、後工程で吊り上げた際に動かないように、換気用ゴンドラ51に固定しておく。
図7に示すように、換気用ゴンドラ51で呼吸用ガスを供給する空気ボンベ52を換気用ホース53でカプセル40に接続する。換気用ゴンドラ51に同乗している人員(オペレータ)が、換気しながらカプセル40内の気圧を維持する。
さらに、減圧完了までの時間を短縮するために、この時点でカプセル40内を減圧し、第一減圧停止点まで下げることができる。なお、この工程は、後のステップS11で実施することも可能である。
クレーンで、カプセル40を換気用ゴンドラ51ごと吊り上げる。すなわち、カプセル40が載置・固定された換気用ゴンドラ51の吊りピースにワイヤを掛けて、クレーンで吊り上げる。なお、ここでは、カプセル40を換気用ゴンドラ51ごと吊り上げる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、空気ボンベを取り付けてカプセル40のみを吊り上げてもよい。
クレーンによって、換気用ゴンドラ51ごと吊り上げられたカプセル40を、ホスピタルロック30近傍に降ろす。その後、カプセル40のみを再度クレーンで吊り上げるか、人力で移動させて、図8に示すように、カプセル40を架台(ローラ)33に載せる。ホスピタルロック30の入口のハッチ35およびハッチ34を開けておく。
カプセル40を、架台(ローラ)33上を移動させ、人力でホスピタルロック30内の主室31に搬入する。その後、ホスピタルロック30内の主室31の入り口のハッチ34を閉める。
介助者(P2)と、必要に応じて医師が、ホスピタルロック30内に入り、ホスピタルロック30をカプセル40内の気圧と同じ気圧まで加圧する。次に、カプセル40のハッチ41を開放し、対象者P1を引き出す。
・1回目:
作業室14内でカプセル40に対象者を収容し閉じてから換気用ゴンドラ51で換気用ホース53を接続し換気を開始するまで。
・2回目:
ホスピタルロック30内に収容するために換気用ホース53を取り外してからホスピタルロック30内を加圧してカプセル40を開放するまで。
なお、カプセル40にボンベを接続した状態で、ホスピタルロック30内に一緒に収容すれば、この2回目の時間帯は不要となる。
この2回の時間は、それぞれ数分と想定される。カプセル40内の気積は対象者1人が、想定される時間中、安全に呼吸するのに十分な量を有している。
次に、本実施例の作業者の脱出システムSの奏する効果を列挙して説明する。
11 :側壁部
12 :作業室天井スラブ
13 :刃口部
14 :作業室
21 :脱出用シャフト
21a :アンカーハッチ
22 :脱出用ロック
30 :ホスピタルロック
31 :主室
32 :副室
33 :架台
34 :ハッチ
35 :ハッチ
36 :圧気設備
40 :カプセル
41 :ハッチ(蓋)
50 :換気設備
51 :換気用ゴンドラ
51a :ステージ
51b :柵(手すり)
51c :円形孔
51d :蓋
52 :空気ボンベ
53 :換気用ホース
G :地山
P1 :対象者
P2 :介助者
S :脱出システム
Claims (10)
- ニューマチックケーソンで使用される作業者の脱出システムであって、
作業室から延びるシャフトと、
前記シャフトに設置されたロックと、
加減圧可能に形成されたホスピタルロックと、
前記作業室内で作業者を収容するカプセルであって、圧気状態のままで前記シャフト及び前記ロックを通過して外部に搬出可能に形成され、前記ホスピタルロック内に収納可能に形成されるカプセルと、
前記カプセル内の空気を外部から換気するための換気設備と、
を備える、脱出システム。 - 前記換気設備は、前記シャフトの上部に配置される換気用ゴンドラと、前記換気用ゴンドラ上に搭載される空気ボンベと、を有する、請求項1に記載された、脱出システム。
- 前記ロックは、前記作業室に隣接して直上に配置される、請求項1又は請求項2に記載された、脱出システム。
- 前記カプセルは、一人のみを収容可能な大きさに形成されている、請求項1又は請求項2に記載された、脱出システム。
- ニューマチックケーソンの作業室内で作業者をカプセル内に収容して前記カプセルを閉じる工程と、
前記カプセルをシャフト及びロックを通じて外部に搬出する工程と、
前記カプセル内の空気を換気設備を使用して外部から換気する工程と、
前記カプセルをホスピタルロック内に移送する工程と、
前記ホスピタルロック内を加圧する工程と、
前記ホスピタルロック内で前記カプセルを開く工程と、
を備える、作業者の脱出方法。 - 前記換気する工程は、前記シャフトの上部に配置された換気用ゴンドラに前記カプセルを載せる工程と、前記換気用ゴンドラ上に搭載された空気ボンベを使用して換気する工程と、を有する、請求項5に記載された、作業者の脱出方法。
- 前記換気する工程は、前記カプセル内の空気を第1減圧点まで減圧する工程を有する、請求項6に記載された、作業者の脱出方法。
- 前記移送する工程は、前記カプセルを前記換気用ゴンドラごと移送する工程を有する、請求項6又は請求項7に記載された、作業者の脱出方法。
- 前記カプセルを前記換気用ゴンドラごと移送する工程において、移送中も前記カプセル内を換気する、請求項8に記載された、作業者の脱出方法。
- ニューマチックケーソンの作業室内で作業者をカプセル内に収容して前記カプセルを閉じる工程と、
前記カプセルをシャフト及びロックを通じて外部に搬出する工程と、
前記カプセル内の空気を換気設備を使用して外部から減圧する工程と、を備え、
前記減圧する工程は、前記シャフトの上部に配置された換気用ゴンドラに前記カプセルを載せる工程と、前記換気用ゴンドラ上に搭載された空気ボンベを使用して前記カプセル内を減圧する工程と、を有する、作業者の脱出方法。
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| JP2023032740A JP7620039B2 (ja) | 2023-03-03 | 2023-03-03 | 脱出システム、及び、脱出方法 |
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| JP2024124813A JP2024124813A (ja) | 2024-09-13 |
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- 2023-03-03 JP JP2023032740A patent/JP7620039B2/ja active Active
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