JP7621661B2 - 反力治具 - Google Patents
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Description
上記の油圧トルクレンチは、ケーシングと、当該ケーシングに収容され油圧にて前記ケーシングに対し直線運動するピストンと、上記ケーシングに収容された環状の回転体と、上記ピストンの直線運動を回転運動に変換して上記回転体を上記ケーシングに対し回転させるラチェット機構やボールロック装置といった逆転防止機構を備え、上記回転体をナットへ嵌めることにて当該ナットを回転させボルトに対する締め付けを行う。上記ナットの回転に際し、上記ケーシング表面の一部は、当接面として他へ当接することにて上記回転体の回転力に対する反力を受ける。
このため、張力ボルトの締め付けを、上記油圧トルクレンチを利用して円滑且つ確実に行おうとすると、反力を受ける最適なアタッチメントを制作し上記油圧トルクレンチに取付けるか、或いは、反力を受ける最適な形態に油圧トルクレンチを改良することが、必要であると考えられた。
油圧トルクレンチの上記特許文献1の柱接合構造に適合させるための上記アタッチメントの油圧トルクレンチへの取り付けや、油圧トルクレンチ自体の改良は、コストや手間の面で無視できるものではない。
そこで本発明は、上記柱接合構造における張力ボルトの締め付けに際し、上記柱接合構造に適合させる構成を上記油圧トルクレンチへ取り付けたり、油圧トルクレンチを改造したりすることなく、既存の油圧トルクレンチを利用し簡便に適切な上記反力の発生を可能とする、反力治具を提供することにより、上記課題の解決を図る。
また本発明では、前記反力治具の前記継手部へ装着した状態において、前記第1部分と前記第2部分とは夫々前記角鋼管から前記角鋼管の径外方向にはみ出すはみ出し部分を備え、両はみ出し部分の間に前記連結部分を備えることにより、前記連結部分は前記隣接ナットと前記副隣接ナットの間で前記十字を構成する4つの片のうち前記他の一つを避ける反力治具を提供できた。
更に本発明では、角鋼管の軸方向を上下方向とし、前記継手部を備える一方の柱を他方の柱の上端へ接合するとした場合、平面視において十字を呈する前記継手部の前記十字状断面部は、前記継手部を備える一方の柱の端部から下方へ伸び前記十字状断面の下端に前記継手側端板が溶接されたものであり、前記反力治具は、平面視略長方形を呈する板状に形成されたものであり、前記前記反力治具の厚さは、前記継手側端板の上面から上方へ突出する前記各張力ボルトの前記軸後端及び前記軸に嵌められた前記各ナットと、前記継手部を備える前記一方の柱の前記一端部との間の間隔よりも小いものであり、前記第1受容部と前記第2受容部の夫々は、前記反力治具の上面から下面へ貫通する貫通部であり、前記長方形の長手方向へ沿って前記延設部と前記第1部分と前記連結部分と前記第2部分とが順に備えられており、前記第1部分と前記第2部分の間は、前記長方形の一方の長辺から他方の長辺側へ向けて後退する後退部分と共に、前記連結部分とを備え、前記連結部分は、前記後退部分よりも前記他方の長辺側にて前記第1部分と前記第2部分とを連結しており、前記隣接ナットと前記副隣接ナットの間にて前記十字を構成する4つの片の前記他の一つを前記後退部分へ挿入することができ、前記後退部分の前記一方の長辺側へ向け漸次前記長手方向の幅を広げる挿入ガイド面を備え、前記張力ボルトの前記軸後端及び前記軸に嵌められた前記ナットと前記継手部を備える前記一方の柱の前記一端部との間へ前記反力治具を差し込み、前記反力治具を押し下げ前記第1受容部と前記第2受容部へ前記隣接ナットと前記副隣接ナットの夫々を受容させることで、前記反力治具の前記継手部へ装着することができ、前記反力発生面は、前記延設部において前記反力治具の前記長方形の前記締付対象ナットに最も近い一角を斜めに落とした平らな面であり、前記反力治具を前記継手部へ装着した状態において、前記反力発生面へ前記油圧トルクレンチの前記当接面を対面させることができる反力治具を提供できた。
尚、本上記において、発明の各構成の相対的な位置関係を説明する便宜上、角鋼管の軸方向を上下方向(縦方向)としたが、各鋼管の軸方向を横方向や斜めに伸びる場合を排除するものではない。また、前記継手部を備える一方の柱を他方の柱の下端へ接合するものとしてもよいのである。
即ち、本発明では、既存の油圧トルクレンチへ固定せずに、抗張力ボルト締付時に着脱自在に上記継手部へ装着して既存の油圧トルクレンチにて上記締付けを行うことができる、反力治具を提供できた。
本発明により、既存の油圧トルクレンチを改造したりアタッチメントを取り付けることなくそのまま利用して、簡単に特許文献1に示された柱接合構造の引張力ボルトの締め付けを行うことが可能となったのである。
尚説明の便宜上図中、Uは上方を、Sは上方を、Fは前方を、Bは後方を、Rは右方を、Lは左方を示す。
本発明に係る反力治具gは、油圧トルクレンチmと別体に形成された、平面視略長方形金属製の板である(図1及び図4)。
反力治具gは、第1部分1と、第2部分2と、第2部分2を第1部分1へ連結する連結部分3とを備える(図1)。また、第1部分1について連結部分3(第2部分2側)と反対側へ延長された延設部7を備える。
図1へ示す通り、左右(L,R)方向を上記長方形の長辺の伸びる方向として説明すると、反力治具gにおいて、右から左へ、延設部7、第1部分1、連結部分3、第2部分2の順で、各領域が配列されたものである。
第1部分1は後方B側へ延設された(第1)はみ出し部分5を備える。第2部分2は後方B側へ延設された(第2)はみ出し部分6を備える。両はみ出し部分5,6は、後述する柱k1の継手部ktへ反力治具gを装着した際、継手部ktから横方向へはみ出す、はみ出し幅t8を備える。平面視において、両はみ出し部分5,6の後端と、連結部分3の後端と、延設部7の後端とが一直線となって上記一方の長辺g3を構成している。
また、後退部分4は上記他方の長辺g4側に向けて後退部分4の左右幅を漸次広げる傾斜面が挿入ガイド面40,40として形成されている。
反力治具g(の上面g1と下面g2の間)の厚みt9は、後述する第1柱k1における端部k12と第1端板k11から上方へ突出するボルトbの後端(軸端。図示した例では上端)との間の間隔h(図3(A))よりも小さいものとする。
平面視において、上記他方の短辺g6に対する反力発生面8の挟角θは、反力発生面8を上記当接面m5と面接触できる向きを向くように設定するのが望ましい。
当該回り込み部分71は、後述する継手部ktの十字状断面部k13において、後述する図5の、締付対象ナットn1と隣接ナットn2間に位置する羽根状部分k13aの横方向の先端の先へ回り込むものであり、後述する油圧トルクレンチmの当接面m5が当該羽根状部分k13aの先端に邪魔されない位置に反力発生面8を配置する。
即ち、反力治具gの使用時、締付対象ナットn1と隣接ナットn2との間の羽根状部分k13aよりもりも柱k1(角鋼管)の径外方向へ延設された延設部7において、上記回り込み部分71へ反力発生面8が形成されることで、当該羽根状部分k13aの上記先端へ油圧トルクレンチmを接触させない。
従って、平面視における反力治具gは、厳密には長方形ではない。しかし、説明の便宜上、平面視における反力治具gは上記の通り「略」長方形とし、平面視において各部の位置関係が適切なものであれば、厳密には長方形でない反力治具gもこの例に含まれるものとする。
但し、上記長辺g3の長さ即ち反力治具gの長手方向の長さt1や上記前後幅t2については、使用する柱の大きさに応じて適切なものとすればよく、上記範囲を外れたものであってもよい。
この例では、柱k1と柱k2の2本の柱を接合するものとして説明する(図2(A))。両柱k1,k2は端面同士が突き合わされ、ボルトbにて接合されて1本の柱とされる(図3(A)(B))。
以下、上下に伸びる一方の柱k1の下端へ他方の柱k2を接合する場合を例に、当該柱の接合構造について説明する。
上記一方の柱k1の端面(下端面)を構成し接合面を提供する端板k11と、他方の柱k2の端面(上端面)を構成し接合面を提供する端板k21とが重ねられて4本のボルトbが両端板k11,k21(図2(A)(B)、図3(A)(B))へ通され、ナット締めされる。
上記端部k12と十字状断面部k13と第1端板k11の三者は、削り出し加工にて形成された、一体のものである。但し、説明の便宜上、十字状断面部k13より下方(第2柱k2側)の部位を上記の通り端板(第1端板k11)と呼ぶ。
第2端板k21には、ボルトb(図3(A)(B))を通す4つの孔k22が上下に貫通している(図2(A))。当該各孔k22は、第2端板k21を第1端板k11と重ねた際に、第1端板k11の上記各孔k14と対応する位置に設けられている。第2端板k21の上記各孔k22には雌螺子が設けられている。
図4へ示す通り、上記ナットnの夫々を締め付ける油圧トルクレンチmは、ケーシングm1と、ケーシングm2へ収容され油圧にてケーシングm1に対し直線運動するピストン(図示しない。)と、ケーシングm1に収容された環状の回転体m2と、上記ピストンの直線運動を回転運動に変換して上記回転体を上記ケーシングm1に対し回転させるラチェット機構又はボールロック装置といった逆転防止機構(図示しない。)とを備える。
図中m4は、上記油圧を他より油圧トルクレンチmへ供給する油圧供給部を示す。
ケーシングm1の側面には、回転体m3締め付けるナットnへ嵌合した状態においてケーシングm1の上記継手部ktより側方へ露出する部分へ、反力を受ける当接面m5が形成されている(図4及び図5)。
以下、締付けを行うナットnを締付対象ナットn1と、隣接する一方のナットnを隣接ナットn2と、隣接ナットn2対し締付を行う締付対象ナットn1と反対側にて隣接するナットnを副隣接ナットn3と呼ぶ。また、上記4つのナットnのうちの残りの一つを非関与ナットn4と呼ぶ。
上記各挿入後、継手部ktに対し反力治具gを押し下げることにて、反力治具gの第1受容部10内へ隣接ナットn2を受容させ、反力治具gの第2受容部20へ副隣接ナットn3を受容させて、反力治具gの上記継手部ktへの装着を完了する。
油圧トルクレンチmにてナットnを緩める場合は、反力治具gを図示した上記の場合と上下逆にして使用すればよい。
また、上記第2柱k2の下端へ、継手部ktを備える第1柱k1を接合する場合も、反力治具gを上下逆にして、油圧トルクレンチmにてナットnを締め付ければよい。
図示した実施の形態において、第1受容部10及び第2受容部20は反力治具gの上面g1から下面g2へ貫通する貫通部(貫通孔)とした。第1受容部10及び第2受容部20はボルトの軸へ通されたナットを受容することができることを条件に、第1受容部10及び第2受容部20は、反力梅治具gの下面g2において上方へ凹む凹部として形成してもよい。
また、第1部分1及び第2部分2へ上記はみ出し部分5,6を設けるのに代えて、平面視において連結部分3が羽根状部分k13aを迂回するよう曲がった状態に形成されたものとしてもよい。
また、反力治具gを取り付ける継手部ktの十字状断面部k13の羽根状部分k13aについても、図2(B)及び図3(B)へ示すものと異なり、平面視略矩形の第1端板k11の一対の対角線の夫々と一致する向きに設けられたものとして実施できる。
本発明は、油圧トルクレンチと別体に形成され、各鋼管の柱の継手部へ着脱自在に装着し、油圧トルクレンチへ確実に反力を与える反力治具gの提供を目的とする。
即ち、本発明に係る反力治具gは、第1部分1へ隣接ナットn2を受容する第1受容部を備え、第2部分2へ副隣接ナットn3を受容する第2受容部20を備え、第1部分1と第2部分2との間には連結部分3と共に、柱k1の十字状断面部k13の羽根状部分k13aを避ける後退部分4が設けられている。第1部分1の第2部分2と反対側に、締付対象ナットn1と隣接ナットn2との間の羽根状部分k13aよりもりも柱k1の径外方向へ延設された延設部7が備えられ、延設部7が油圧トルクレンチmの当接面m5と当接する反力発生面8を備える。
g 反力治具
g1 (反力治具gの)上面
g2 (反力治具gの)下面
g3 (反力治具gの一方の)長辺
g4 (反力治具gの他方の)長辺
g5 (反力治具gの一方の)短辺
g6 (反力治具gの他の一方の)短辺
k1 (第1)柱
k2 (第2)柱
kt 継手部
k10 第1柱本体
k11 第1端板
k12 端部
k20 第2柱本体
k13 十字状断面部
k13a 羽根状部分
k14 (第1端板k11の)孔
k21 第2端板
k22 (第2端板k21の)孔
m 油圧トルクレンチ
m1 ケーシング
m2 回転体
m3 レンチ穴
m4 油圧供給部
m5 当接面
n ナット
n1 締付対象ナット
n2 隣接ナット
n3 副隣接ナット
n4 非関与ナット
r (第1受容部10及び第2受容部の)内径
1 第1部分
2 第2部分
3 連結部分
4 後退部分
5 (第1)はみ出し部分
6 (第2)はみ出し部分
7 延設部
8 反力発生面
10 第1受容部
20 第2受容部
40 ガイド面
71 回り込み部分
Claims (3)
- 角鋼管からなる接合すべき一方の柱の一端部に十字状断面部と端板からなる継手部が設けられると共に他方の柱の一端部の端板に前記継手部の端板を重ねて張力ボルトで接合される柱接合構造に対し、油圧トルクレンチによる前記張力ボルトの締め付けに用いられる反力治具であって、
前記柱接合構造は、前記継手部の端板を継手側端板とし前記他方の柱の一端部の端板を他方側端板として、重ね合わせた前記継手側端板と前記他方側端板へ複数の前記張力ボルトを通し、複数の前記張力ボルトの軸部後端の夫々は、前記継手側端板の前記他方側端板を臨む接合面と反対側の面から、前記十字状断面部の十字にて区画された4つの空間の夫々へ突出して、夫々ナットを嵌められるものであり、
前記油圧トルクレンチは、ケーシングと、前記ケーシング内に収容され直接又は間接的に油圧を受けて回転する環状の回転体と、前記回転体を一方向へ回転させるラチェット機構等の逆転防止機構とを備え、前記回転体を前記ナットへ嵌めることで前記ナットを回転させて前記締め付けを行うものであり、前記ナットの回転に際し、前記ケーシング表面の一部が当接面として他へ当接することにより前記回転体の回転に対する反力を受けるものであり、
前記油圧トルクレンチにて締め付けられる前記ナットを締付対象ナットとし、前記十字状断面部の十字を構成する4つの片の一つを挟んで前記締付対象ナットに隣接する一方のナットを隣接ナットとし、前記隣接ナットと共に十字を構成する4つの片の他の一つを挟み前記締付対象ナットの反対側にて前記隣接ナットと隣接するナットを副隣接ナットとし、前記反力治具は、前記油圧トルクレンチと別体に形成されて着脱自在に前記継手部へ取り付けられ、前記トルクレンチの前記当接面と当接して前記反力を生じさせるものであり、前記反力治具は、第1部分と、第2部分と、前記第2部分を前記第1部分へ連結する連結部分とを備え、
前記第1部分は前記隣接ナットを受容する第1受容部を備え、前記第2部分は前記副隣接ナットを受容する第2受容部を備え、
前記反力治具の前記継手部への装着において、前記連結部分が、前記隣接ナットと前記副隣接ナットの間にて前記十字を構成する4つの片の前記他の一つを避け前記第1受容部へ前記隣接ナットを受容させると共に前記第2受容部へ前記副隣接ナットを受容させることができ、
前記第1部分の前記連結部分と反対側には、前記対象ナットと前記隣接ナットとの間の前記十字を構成する片の前記一つよりも前記角鋼管の径外方向へ延設された延設部が備えられ、前記延設部が前記当接面と当接する反力発生面を備える反力治具。 - 前記反力治具の前記継手部へ装着した状態において、前記第1部分と前記第2部分とは夫々前記角鋼管から前記角鋼管の径外方向にはみ出すはみ出し部分を備え、両はみ出し部分の間に前記連結部分を備えることにより、前記連結部分は前記隣接ナットと前記副隣接ナットの間で前記十字を構成する4つの片のうち前記他の一つを避けるものである請求項1記載の反力治具。
- 角鋼管の軸方向を上下方向とし、前記継手部を備える一方の柱を他方の柱の上端へ接合するとした場合、平面視において十字を呈する前記継手部の前記十字状断面部は、前記継手部を備える一方の柱の端部から下方へ伸び前記十字状断面の下端に前記継手側端板が溶接されたものであり、
前記反力治具は、平面視略長方形を呈する板状に形成されたものであり、前記前記反力治具の厚さは、前記継手側端板の上面から上方へ突出する前記各張力ボルトの前記軸後端及び前記軸に嵌められた前記各ナットと、前記継手部を備える前記一方の柱の前記一端部との間の間隔よりも小さいものであり、前記第1受容部と前記第2受容部の夫々は、前記反力治具の上面から下面へ貫通する貫通部であり、
前記長方形の長手方向へ沿って前記延設部と前記第1部分と前記連結部分と前記第2部分とが順に備えられており、前記第1部分と前記第2部分の間は、前記長方形の一方の長辺から他方の長辺側へ向けて後退する後退部分と共に、前記連結部分とを備え、前記連結部分は、前記後退部分よりも前記他方の長辺側にて前記第1部分と前記第2部分とを連結しており、
前記隣接ナットと前記副隣接ナットの間にて前記十字を構成する4つの片の前記他の一つを前記後退部分へ挿入することができ、前記後退部分の前記一方の長辺側へ向け漸次前記長手方向の幅を広げる挿入ガイド面を備え、
前記張力ボルトの前記軸後端及び前記軸に嵌められた前記ナットと前記継手部を備える前記一方の柱の前記一端部との間へ前記反力治具を差し込み、前記反力治具を押し下げ前記第1受容部と前記第2受容部へ前記隣接ナットと前記副隣接ナットの夫々を受容させることで、前記反力治具の前記継手部へ装着することができ、
前記反力発生面は、前記延設部において前記反力治具の前記長方形の前記締付対象ナットに最も近い一角を斜めに落とした平らな面であり、前記反力治具を前記継手部へ装着した状態において、前記反力発生面へ前記油圧トルクレンチの前記当接面を対面させることができる請求項2記載の反力治具。
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