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JP7622585B2 - ハイブリッド車両 - Google Patents
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JP7622585B2 - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Description

本発明は、走行用駆動力源である内燃機関及び電動機と、走行用駆動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられた動力伝達装置と、それら走行用駆動力源及び動力伝達装置を制御する制御装置と、を備えるハイブリッド車両に関する。
走行用駆動力源である内燃機関及び電動機と、走行用駆動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられた動力伝達装置と、それら走行用駆動力源及び動力伝達装置を制御する制御装置と、を備えるハイブリッド車両が知られている。例えば、特許文献1に記載のものがそれである。特許文献1に記載のハイブリッド車両では、走行中に再起動された制御装置は、走行が停止する前に動力伝達装置がニュートラル状態で走行用駆動力源(内燃機関及び電動機)を始動させることが記載されている。走行用駆動力源である内燃機関の始動により、運転者は制御装置が再起動されたことを認識しやすい。
特開2013-139223号公報
ところで、内燃機関における燃料消費を抑制するために、例えばアクセルペダルが踏み込まれていないコースト走行(動力伝達装置がニュートラル状態である惰性走行)中に内燃機関への燃料供給を停止する制御であるフューエルカット制御がある。特許文献1に記載のハイブリッド車両において、フューエルカット制御が採用されている場合、走行中に再起動された制御装置は、動力伝達装置がニュートラル状態で走行用駆動力源である内燃機関を始動させたにもかかわらず、フューエルカット制御により内燃機関をすぐに停止させてしまうおそれがある。このように内燃機関が始動後にすぐ停止させられると、制御装置が再起動したことが運転者に認識されないおそれがある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、走行中に制御装置が再起動したことが運転者に認識されやすいハイブリッド車両を提供することにある。
本発明の要旨とするところは、走行用駆動力源である内燃機関及び電動機と、前記走行用駆動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられた動力伝達装置と、前記走行用駆動力源及び前記動力伝達装置を制御する制御装置と、を備えるハイブリッド車両であって、(a)前記制御装置は、前記走行用駆動力源から前記駆動輪へ伝達される走行用駆動力を制御し、(b)前記制御装置は、前記動力伝達装置がニュートラル状態であることを含む所定の条件が成立した場合には、前記内燃機関を停止させる制御を実行し、(c)走行中に再起動された前記制御装置は、前記動力伝達装置がニュートラル状態で前記内燃機関を始動させ、且つ、前記動力伝達装置のニュートラル状態が継続している場合には前記所定の条件が成立しても始動された前記内燃機関の運転を継続させることにある。
本発明のハイブリッド車両によれば、(a)前記制御装置は、前記走行用駆動力源から前記駆動輪へ伝達される走行用駆動力を制御し、(b)前記制御装置は、前記動力伝達装置がニュートラル状態であることを含む所定の条件が成立した場合には、前記内燃機関を停止させる制御を実行し、(c)走行中に再起動された前記制御装置は、前記動力伝達装置がニュートラル状態で前記内燃機関を始動させ、且つ、前記動力伝達装置のニュートラル状態が継続している場合には前記所定の条件が成立しても始動された前記内燃機関の運転を継続させる。このように、走行中に再起動された制御装置は、動力伝達装置がニュートラル状態で内燃機関を始動させ、且つ、動力伝達装置のニュートラル状態が継続している場合には内燃機関を停止させる所定の条件が成立しても始動された内燃機関の運転を継続させる。これにより、動力伝達装置のニュートラル状態が継続している場合には始動された内燃機関がすぐに停止されることがないため、走行中に制御装置が再起動したことが運転者に認識されやすくなる。
本発明の実施例に係るハイブリッド車両の概略構成図であるとともに、ハイブリッド車両における各種制御のための制御機能の要部を表す機能ブロック図である。 図1に示す電子制御装置の制御作動を説明するフローチャートの一例である。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比及び形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の実施例に係るハイブリッド車両10(以下、単に「車両10」と記す。)の概略構成図であるとともに、車両10における各種制御のための制御機能の要部を表す機能ブロック図である。
車両10は、走行用駆動力源PGであるエンジン12及び電動機MGを備えるハイブリッド車両である。走行用駆動力源PG(エンジン12、電動機MG)と駆動輪14との間が動力伝達経路PTである。車両10は、車体に取り付けられる非回転部材であるケース18内の動力伝達経路PTにおいて、エンジン12側から順に、エンジン連結軸20、クラッチK0、電動機連結軸22、トルクコンバータ24、自動変速機28の入力回転部材であるAT入力軸26、自動変速機28等を備える。また、車両10は、動力伝達経路PTにおいて、自動変速機28の出力回転部材であるAT出力軸30に連結されたディファレンシャルギヤ32、ディファレンシャルギヤ32に連結された一対のドライブシャフト34等を備える。また、車両10は、インバータ52、油圧制御回路54、電動オイルポンプであるEOP56、バッテリ60、シフトレバー90、パワースイッチ94、及び電子制御装置100を備える。
エンジン12は、周知の内燃機関である。エンジン12は、後述する電子制御装置100によって、車両10に備えられたスロットルアクチュエータや燃料噴射装置や点火装置等を含むエンジン制御装置50が制御されることによりエンジン12の出力トルクであるエンジントルクTe[Nm]が制御される。なお、本明細書では、特に区別しない場合には、トルク、駆動力、動力、及び力(パワー)は同義である。
エンジン連結軸20は、エンジン12とクラッチK0とを連結する部材であって、例えばクランク軸である。
電動機MGは、例えば電気エネルギーから機械的な動力を発生させる電動機としての機能(電動機機能)及び機械的な動力から電気エネルギーを発生させる発電機としての機能(発電機機能)を備えた所謂モータジェネレータである。本明細書では、動力は、特に区別しない場合には駆動力、トルク、及び力と同意である。電動機MGは、後述するインバータ52を介して車両10に備えられたバッテリ60に接続されている。バッテリ60は、電動機MGに対して電力を授受する蓄電装置である。電動機MGは、後述する電子制御装置100によってインバータ52が制御されることにより、電動機MGの出力トルクである電動機トルクTmg[Nm]が制御される。なお、電動機MGは、本発明における「電動機」に相当する。
エンジン12に連結されたエンジン連結軸20と、電動機MGのロータに連結された電動機連結軸22と、の間にはクラッチK0が設けられている。クラッチK0は、エンジン12と電動機連結軸22との間での動力伝達を断接可能な係合装置であり、例えば湿式多板型の油圧式摩擦係合装置である。クラッチK0が係合状態にされると、クラッチK0は、エンジン12と電動機MGとの間の動力伝達を可能とする。クラッチK0が解放状態にされると、クラッチK0は、エンジン12と電動機MGとの間の動力伝達を切断する。クラッチK0が半係合状態すなわちスリップ係合状態にされると、クラッチK0は、スリップ係合状態に基づいた伝達トルク容量(クラッチK0の係合力)に応じてエンジン12と電動機MGとの間の動力伝達を可能とする。
電動機MGは、バッテリ60に蓄えられた電力により回転駆動され、ハイブリッド車両10の走行用駆動力を出力する。また、電動機MGは、エンジン12からクラッチK0を介して入力される走行用駆動力により発電したり、駆動輪14側から入力される被駆動力を回生により電力に変換して発電したりする。それら発電された電力は、インバータ52を介してバッテリ60に充電される。
インバータ52は、電動機MGとバッテリ60との間に設けられ、電子制御装置100によって制御されることにより直流を交流に変換したり交流を直流に変換したりする電源回路である。例えば、インバータ52は、バッテリ60から供給される直流を交流に変換して電動機MGに出力して駆動したり、電動機MGで発電された交流を直流に変換してバッテリ60に出力したりする。
バッテリ60は、例えばリチウムイオン電池やニッケル水素電池等の充放電可能な二次電池である。バッテリ60は、主に電動機MGを駆動するための電力を供給したり、回生により電動機MGで発電された電力を充電したりするのに用いられる。
トルクコンバータ24は、周知のトルクコンバータである。トルクコンバータ24は、電動機連結軸22に連結されたポンプ翼車と、AT入力軸26に連結されたタービン翼車と、ポンプ翼車とタービン翼車とを直結するロックアップクラッチ40と、を備える。トルクコンバータ24は、走行用駆動力源PG(エンジン12、電動機MG)と駆動輪14との間の動力伝達経路PTに配設され、走行用駆動力源PGから出力された走行用駆動力を流体を介して電動機連結軸22からAT入力軸26へ伝達できる流体式伝動装置である。車両10は、機械式のオイルポンプであるMOP42を備える。MOP42は、ポンプ翼車に連結されており、走行用駆動力源PG(エンジン12、電動機MG)により回転駆動させられて、ケース18内の各部で用いられる作動油OILを吐出する。
EOP56は、走行用駆動力源PGであるエンジン12や電動機MGの回転とは独立して、EOP駆動用モータ58の回転により駆動可能な周知のオイルポンプである。EOP駆動用モータ58は、周知の電動機であり、電子制御装置100によって不図示のインバータが制御されることにより、EOP駆動用モータ58の回転速度が制御される。EOP56は、EOP駆動用モータ58により回転駆動させられて、ケース18内の各部で用いられる作動油OILを吐出する。
自動変速機28は、走行用駆動力源PG(エンジン12、電動機MG)からAT入力軸26に入力された走行用駆動力を変速してAT出力軸30に出力する周知の自動変速機であり、例えば遊星歯車式や常時噛合型平行軸式の有段変速機、或いは、ベルト式やパワーローラー式の無段変速機などである。自動変速機28は、電子制御装置100により制御される油圧制御回路54によって、異なる変速比(ギヤ比ともいう)γat(=AT入力回転速度Ni[rpm]/AT出力回転速度No[rpm])のうちから所望の変速比γatが形成されるように制御される。本実施例では、自動変速機28は、複数組の遊星歯車装置と、複数の変速用係合装置CBと、を備える、周知の遊星歯車式の自動変速機である。変速用係合装置CBは、各々、油圧制御回路54から変速用係合装置CBの断接状態を制御する油圧アクチュエータに供給される油圧が調圧されることにより、完全係合状態、半係合状態、及び解放状態などの断接状態が切り替えられる。自動変速機28は、変速用係合装置CBのうちのいずれかの係合装置の係合によって、変速比γatが異なる複数の変速段(ギヤ段ともいう)のうちのいずれかのギヤ段が形成される。また、自動変速機28は、走行用駆動力源PGから出力された走行用駆動力を駆動輪14に伝達させないニュートラル状態にすることも可能である。自動変速機28は、本発明における「動力伝達装置」に相当する。
ディファレンシャルギヤ32は、自動変速機28のAT出力軸30から伝達された走行用駆動力を受けて、一対のドライブシャフト34に対し適宜回転速度差を許容しつつ相互に等しい駆動トルクを伝達する、周知のディファレンシャルギヤである。
シフトレバー90のシフト操作ポジションPOSshは、例えば「P操作ポジション」、「R操作ポジション」、「N操作ポジション」、「D操作ポジション」の各操作ポジションである。P操作ポジションは、自動変速機28をPレンジ(=ニュートラル状態とされ且つAT出力軸30が回転不能に機械的に固定されるレンジ)にするパーキング操作ポジションである。R操作ポジションは、自動変速機28をRレンジ(=車両10の後進走行を可能とするレンジ)にする後進走行操作ポジションである。N操作ポジションは、自動変速機28をNレンジ(=ニュートラル状態とされるレンジ)にするニュートラル操作ポジションである。D操作ポジションは、自動変速機28をDレンジ(=自動変速機28の全ての変速段を用いて自動変速制御を実行して前進走行を可能とするレンジ)にする前進走行操作ポジションである。運転者により「P操作ポジション」、「R操作ポジション」、「N操作ポジション」、「D操作ポジション」の各操作ポジションが選択されることにより、自動変速機28のシフトレンジが「P」(=Pレンジ)、「R」(=Rレンジ)、「N」(=Nレンジ)、「D」(=Dレンジ)にそれぞれ切り替えられる。自動変速機28のシフトレンジにおいて、「P」及び「N」は非走行レンジであり、「R」及び「D」は走行レンジである。
油圧制御回路54は、MOP42やEOP56から吐出された作動油OILの油圧を元圧として、ケース18内の各部に必要な作動油OILを供給する。例えば、油圧制御回路54は、クラッチK0の断接制御用の油圧、自動変速機28の変速制御用の油圧、トルクコンバータ24のロックアップクラッチ40の断接制御用の油圧をそれぞれ生成し、ケース18内の各油圧アクチュエータに供給する。
エンジン12から出力される走行用駆動力は、クラッチK0が係合された場合には、エンジン連結軸20から、クラッチK0、電動機連結軸22、トルクコンバータ24、自動変速機28、ディファレンシャルギヤ32、及びドライブシャフト34等を順次介して駆動輪14へ伝達される。電動機MGから出力される走行用駆動力は、クラッチK0の断接状態にかかわらず、電動機連結軸22から、トルクコンバータ24、自動変速機28、ディファレンシャルギヤ32、及びドライブシャフト34等を順次介して駆動輪14へ伝達される。
車両10においては、BEV走行モード、エンジン走行モード、及びHEV走行モードのいずれかの走行モードが選択可能である。BEV走行モードは、エンジン12を運転停止させた状態で電動機MGを力行制御することにより走行用駆動力源PGのうち電動機MGのみを駆動力源とするBEV(Battery Electric Vehicle)走行を行う走行モードである。エンジン走行モードは、クラッチK0を係合状態にして走行用駆動力源PGのうちエンジン12のみを駆動力源とする走行モードである。HEV走行モードは、クラッチK0を係合状態にして走行用駆動力源PGのうちエンジン12及び電動機MGの両方を駆動力源とするHEV(Hybrid Electric Vehicle)走行を行う走行モードである。
車両10の走行をBEV走行モード、エンジン走行モード、及びHEV走行モードのいずれとするかは、例えば駆動力源切替マップにより切り替えられる。駆動力源切替マップは、例えば車速V[km/h]及び要求駆動トルクTrdem[Nm]を変数とする二次元座標で走行モードが予め定められた関係である。要求駆動トルクTrdemとは、車両10に要求される駆動トルクTr[Nm]であって、例えば駆動輪14に要求される駆動トルクである。要求駆動トルクTrdemの算出方法については、後述する。
一般的にエンジン効率が低下する、車速Vが比較的低い低車速領域且つ要求駆動トルクTrdemが比較的低い低負荷領域(=アクセル開度θacc[%]が比較的低い領域)において、BEV走行モードが選択される領域とされる。一方、車速Vが比較的高い高車速領域、或いは、要求駆動トルクTrdemが比較的高い高負荷領域(=アクセル開度θaccが比較的高い領域)において、エンジン走行モード又はHEV走行モードが選択される領域とされる。また、BEV走行モードは、バッテリ60の充電状態値(予め定められた満充電容量に対する実際に蓄電されている充電量の比)SOC[%]が所定のエンジン始動閾値以上の場合に適用される。言い換えると、バッテリ60の充電状態値SOCが所定のエンジン始動閾値未満の場合には、駆動力源切替マップにおいて、BEV走行モードが選択される領域が無くなり、全てエンジン走行モード又はHEV走行モードが選択される領域とされることと同じである。エンジン走行モード又はHEV走行モードでは、電動機MGの回転速度である電動機回転速度Nmg[rpm]は、エンジン12の回転速度であるエンジン回転速度Ne[rpm]と同値である。所定のエンジン始動閾値は、エンジン12を強制的に始動してバッテリ60を充電する必要がある充電状態値SOCであることを判定するための予め定められた閾値である。
パワースイッチ94は、車両10を走行させるためのシステムである電子制御装置100の起動と停止とを操作毎に切り替えることを運転者が要求するためのスイッチである。例えば、走行中にパワースイッチ94が操作(例えば、長押し操作)された場合には、電子制御装置100を停止させることが可能となっている。また、そのようにして走行中に電子制御装置100の停止があった後に、パワースイッチ94が操作された場合(=運転者により再起動が要求された場合)には、電子制御装置100を再起動できるようになっている。運転者が電子制御装置100を起動するためにパワースイッチ94を操作すると、パワースイッチ94は、起動を要求する信号であるスタート信号STを電子制御装置100に出力する。
電子制御装置100は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。電子制御装置100は、必要に応じてエンジン制御用、電動機制御用、油圧制御用等の各コンピュータを含んで構成される。なお、電子制御装置100は、本発明における「制御装置」に相当する。
電子制御装置100には、車両10に備えられた各種センサ等(例えばエンジン回転速度センサ70、タービン回転速度センサ72、出力回転速度センサ74、電動機回転速度センサ76、アクセル開度センサ78、ブレーキ操作量センサ80、スロットル弁開度センサ82、バッテリセンサ84、シフトポジションセンサ92、パワースイッチ94など)による検出値に基づく各種信号等(例えばエンジン12の回転速度であるエンジン回転速度Ne[rpm]、AT入力回転速度Ni[rpm]と同値であるタービン回転速度Nt[rpm]、車速Vに対応するAT出力回転速度No[rpm]、電動機MGの回転速度である電動機回転速度Nmg[rpm]、運転者の加速操作の大きさを表す運転者のアクセル操作量であるアクセル開度θacc[%]、運転者による減速操作の大きさを表す運転者のブレーキ操作量θbrk[%]、電子スロットル弁の開度であるスロットル弁開度θth[%]、バッテリ60のバッテリ温度THbat[℃]やバッテリ充放電電流Ibat[A]やバッテリ電圧Vbat[V]、運転者により操作されたシフトレバー90の操作ポジションを表すシフト操作ポジションPOSsh、運転者によりパワースイッチ94が操作されることによる電子制御装置100の起動を要求する信号であるスタート信号STなど)が、それぞれ入力される。
電子制御装置100からは、車両10に備えられた各装置(例えばエンジン制御装置50、インバータ52、油圧制御回路54、EOP駆動用モータ58など)に各種指令信号(例えばエンジン12を制御するためのエンジン制御信号Se、電動機MGを制御するための電動機制御信号Smg、変速用係合装置CBを制御するための変速制御信号SatやクラッチK0を制御するためのK0制御信号Sk0やロックアップクラッチ40を制御するためのLU制御信号Slu、EOP56を制御するためのEOP制御信号Seopなど)が、それぞれ出力される。
電子制御装置100は、ハイブリッド制御部102、クラッチ制御部104、変速制御部106、フューエルカット判定部108、再起動判定部110、及び始動継続判定部112を機能的に備える。
ハイブリッド制御部102は、エンジン12の作動を制御するエンジン制御部102aと、インバータ52を介して電動機MGの作動を制御する電動機制御部102bと、を機能的に備え、それらの制御機能によりエンジン12及び電動機MGによるハイブリッド駆動制御等を実行する。
ハイブリッド制御部102は、例えば要求駆動量マップに実際のアクセル開度θacc及び車速Vを適用することで、運転者による車両10に対する要求駆動量(例えば要求駆動トルクTrdem)を算出する。要求駆動量マップは、アクセル開度θacc及び車速Vと要求駆動量との間の関係が実験的に或いは設計的に予め定められて記憶されたマップである。要求駆動量は、車両10に要求される駆動量であって、例えば要求駆動トルクTrdemである。要求駆動トルクTrdemは、見方を換えればそのときの車速Vにおける要求駆動パワーPrdem[W]である。要求駆動量としては、駆動輪14における要求駆動力Frdem[N]、AT出力軸30における要求出力トルク等を用いることもできる。要求駆動量の算出では、車速Vに替えてAT出力回転速度Noなどを用いても良い。このように、要求駆動トルクTrdem、要求駆動パワーPrdem、要求駆動力Frdem、及びAT出力軸30における要求出力トルクは、車両10の要求駆動量である点では同義である。
ハイブリッド制御部102は、伝達損失、補機負荷、自動変速機28の変速比γat、バッテリ60の充電可能電力Win[W]や放電可能電力Wout[W]等を考慮して、要求駆動パワーPrdemを実現するように、エンジン12を制御するエンジン制御信号Seと、電動機MGを制御する電動機制御信号Smgと、を出力する。エンジン制御信号Seは、例えばそのときのエンジン回転速度NeにおけるエンジントルクTeを出力するエンジン12のパワーであるエンジンパワーPe[W]の指令値である。電動機制御信号Smgは、例えばそのときの電動機回転速度Nmgにおける電動機トルクTmgを出力する電動機MGの消費電力Wm[W]の指令値である。
バッテリ60の充電可能電力Winは、バッテリ60の入力電力の制限を規定する入力可能な最大電力であり、バッテリ60の入力制限を示している。バッテリ60の放電可能電力Woutは、バッテリ60の出力電力の制限を規定する出力可能な最大電力であり、バッテリ60の出力制限を示している。バッテリ60の充電可能電力Winや放電可能電力Woutは、例えばバッテリ温度THbat及びバッテリ60の充電状態値SOCに基づいて電子制御装置100により算出される。
ハイブリッド制御部102は、車両10の状態に応じた走行モード(BEV走行モード、エンジン走行モード、HEV走行モード)で車両10を制御する。例えば、車両10の状態に応じた走行モードは、前述した駆動力源切替マップにより選択される。
エンジン制御部102aは、車両10に対する要求駆動量を実現するようにエンジントルクTeを制御する。電動機制御部102bは、アクセルオン状態における走行中においては車両10に対する要求駆動量を実現するように電動機トルクTmgを制御するトルク制御を実行する。アクセルオン状態とは、運転者によりアクセル操作(例えば、アクセルペダルAccの運転者による踏込操作)が行われ、アクセル開度θaccが零値よりも大きい車両状態である。トルク制御とは、電動機トルクTmgを車両10に対する要求駆動量を実現するように予め定められた目標トルクとなるようにする制御である。具体的には、BEV走行モードでの走行においては、電動機制御部102bは、要求駆動トルクTrdemを実現するように電動機トルクTmgを制御する。エンジン走行モードでの走行においては、エンジン制御部102aは、要求駆動トルクTrdemの全部を実現するようにエンジントルクTeを制御し、電動機制御部102bは、要求駆動トルクTrdemに対してエンジントルクTeの余剰分がある場合にはその余剰分で発電するように電動機トルクTmgを制御する。HEV走行モードでの走行においては、エンジン制御部102aは、要求駆動トルクTrdemの一部を実現するようにエンジントルクTeを制御し、電動機制御部102bは、要求駆動トルクTrdemに対してエンジントルクTeでは不足するトルク分を補うように電動機トルクTmgを制御する。
ハイブリッド制御部102は、さらに始動制御部102cを機能的に備える。始動制御部102c及びクラッチ制御部104は、必要に応じて電動機MG及びクラッチK0を用いてエンジン12をクランキングしてエンジン12を始動させるエンジン始動制御を実行する。具体的には、始動制御部102cは、クラッチ制御部104によるクラッチK0の解放状態から係合状態への切り替えに合わせて、クランキングが終了するまで電動機MGがクランキングトルクTcr[Nm]を出力するように制御する。また、始動制御部102cは、クラッチK0及び電動機MGによるエンジン12のクランキングに連動して、エンジン12への燃料供給や点火などを制御する。
変速制御部106は、例えば変速マップを用いて自動変速機28の変速判断を行い、必要に応じて変速制御を実行するための変速制御信号Satを油圧制御回路54へ出力する。変速マップは、例えば車速V及び要求駆動トルクTrdemを変数とする二次元座標上に、自動変速機28の変速が判断されるための変速線を有する予め定められた所定の関係である。変速マップでは、車速Vに替えてAT出力回転速度Noなどを用いても良いし、又、要求駆動トルクTrdemに替えて要求駆動力Frdemやアクセル開度θaccやスロットル弁開度θthなどを用いても良い。
フューエルカット判定部108は、エンジン12が運転状態にある場合においてフューエルカット制御を実行する所定の条件が成立しているか否かを判定する。例えば、所定の条件は、自動変速機28がニュートラル状態であり、さらに運転者によりアクセル操作もブレーキ操作も行われていない惰性走行中であるとの条件である。例えば、アクセル開度θaccが所定の開度判定値θacc_jdg未満であり且つブレーキ操作量θbrkが所定の操作量判定値θbrk_jdg未満である場合には、運転者によりアクセル操作もブレーキ操作も行われていないと判定される。なお、所定の開度判定値θacc_jdgは、運転者によるアクセル操作が行われていないことを判定するための予め定められた判定値である。所定の操作量判定値θbrk_jdgは、運転者によるブレーキ操作が行われていないことを判定するための予め定められた判定値である。
フューエルカット判定部108によりフューエルカット制御を実行する所定の条件が成立していると判定されると、エンジン制御部102aは、燃料噴射装置にエンジン12への燃料の供給を停止させるフューエルカット制御を実行してエンジン12の運転を停止させる。フューエルカット判定部108によりフューエルカット制御を実行する所定の条件が成立していないと判定されると、エンジン制御部102aは、燃料噴射装置にエンジン12への燃料の供給を停止させるフューエルカット制御を不実行としてエンジン12の運転状態を継続させる。なお、フューエルカット制御は、本発明における「内燃機関を停止させる制御」に相当する。
ここから、走行中に電子制御装置100が再起動された場合について説明する。
再起動判定部110は、走行中に電子制御装置100が再起動されたか否かを判定する。例えば、車速Vが所定の停車車速値V_stpよりも高い場合には、走行中であると判定される。なお、所定の停車車速値V_stpは、停車中であることを判定するために予め定められた零近傍の判定値である。また、パワースイッチ94の操作によりスタート信号STが出力されて電子制御装置100が起動された場合には、電子制御装置100が再起動されたと判定される。
再起動判定部110により走行中に電子制御装置100が再起動されたと判定されると、始動制御部102c及びクラッチ制御部104は、エンジン始動制御を実行してエンジン12を始動させる。なお、エンジン12の始動制御は、自動変速機28がニュートラル状態である場合に実行される。
始動制御部102c及びクラッチ制御部104によりエンジン12が始動されると、始動継続判定部112は、エンジン12の始動後に自動変速機28のニュートラル状態が継続しているか否かを判定する。例えば、運転者によりシフトレバー90で「N操作ポジション」が選択された後にパワースイッチ94が操作されて電子制御装置100が再起動された場合において、再起動後の電子制御装置100によりエンジン12が始動され、エンジン12の始動後において運転者により「N操作ポジション」の操作ポジションの選択が継続している場合には、自動変速機28のニュートラル状態が継続していると判定される。一方、エンジン12の始動後において運転者により「N操作ポジション」以外の操作ポジションが選択された場合(例えば、「D操作ポジション」が選択された場合)には、自動変速機28のニュートラル状態が継続していないと判定される。
始動継続判定部112により自動変速機28のニュートラル状態が継続していると判定されると、エンジン制御部102aは、エンジン12の運転を継続させる。始動継続判定部112により自動変速機28のニュートラル状態が継続していないと判定されると、エンジン制御部102aは、エンジン12の運転を停止させる。
図2は、図1に示す電子制御装置100の制御作動を説明するフローチャートの一例である。図2のフローチャートは、車両走行中において繰り返し実行される。
まず、再起動判定部110、始動制御部102c、及びクラッチ制御部104の機能に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S10において、走行中に電子制御装置100の再起動によりエンジン12の始動制御が実行されたか否かが判定される。S10の判定が肯定された場合は、始動継続判定部112の機能に対応するS20において、運転者による「N操作ポジション」の操作ポジションの選択が継続されているか否かが判定される。S10の判定が否定された場合は、リターンとなる。S10の判定が否定された場合は、車両状態に応じてエンジン12が始動されたり停止されたりする。例えば、前述した駆動力源切替マップが用いられてエンジン12が始動されたり停止されたりする。
S20の判定が肯定された場合は、エンジン制御部102aの機能に対応するS30において、始動されたエンジン12の運転状態の継続を要求するエンジン運転継続要求信号がオンに設定されてエンジン12の運転が継続され、そしてリターンとなる。S20の判定が否定された場合は、エンジン制御部102aの機能に対応するS40において、始動されたエンジン12の運転状態の継続を要求するエンジン運転継続要求信号がオフに設定されてエンジン12の運転が停止され、そしてリターンとなる。
本実施例によれば、(a)電子制御装置100は、走行用駆動力源PGから駆動輪14へ伝達される走行用駆動力を制御し、(b)電子制御装置100は、自動変速機28がニュートラル状態であることを含む所定の条件が成立した場合には、エンジン12を停止させるフューエルカット制御を実行し、(c)走行中に再起動された電子制御装置100は、自動変速機28がニュートラル状態でエンジン12を始動させ、且つ、自動変速機28のニュートラル状態が継続している場合には所定の条件が成立しても始動されたエンジン12の運転を継続させる。このように、走行中に再起動された電子制御装置100は、自動変速機28がニュートラル状態でエンジン12を始動させ、且つ、自動変速機28のニュートラル状態が継続している場合にはエンジン12を停止させる所定の条件が成立しても始動されたエンジン12の運転を継続させる。これにより、自動変速機28のニュートラル状態が継続している場合には始動されたエンジン12がすぐに停止されることがないため、走行中に電子制御装置100が再起動したことが運転者に認識されやすくなる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
前述の実施例では、走行用駆動力源PGと自動変速機28との間の動力伝達経路PTに流体式伝動装置であるトルクコンバータ24が設けられた態様であったが、本発明はこの態様に限らない。例えば、トルクコンバータ24に替えて、トルク増幅作用のないフルードカップリングなどの他の流体式伝動装置が用いられても良い。また、流体式伝動装置は、必ずしも備えられている必要はなく、例えば発進用のクラッチに置き換えられても良い。
前述の実施例では、本発明における「動力伝達装置」は、走行用駆動力源PGから出力された走行用駆動力を駆動輪14に伝達させないニュートラル状態にすることが可能な自動変速機28であったが、本発明はこの態様に限らない。例えば、本発明における「動力伝達装置」は、流体式伝動装置であるトルクコンバータ24に置き換えて設けられた前述の発進用のクラッチであっても良い。すなわち、本発明における「動力伝達装置」は、走行用駆動力源PGから出力された走行用駆動力を駆動輪14に伝達させないニュートラル状態にすることが可能なクラッチであっても良い。
前述の実施例では、本発明における「内燃機関を停止させる制御」は、フューエルカット制御であったが、本発明はこの態様に限らず、動力伝達装置がニュートラル状態であることを含む所定の条件が成立した場合に内燃機関を停止させる制御であれば良い。所定の条件は、少なくとも動力伝達装置がニュートラル状態であることを含む条件であれば良い。
なお、上述したのはあくまでも本発明の実施例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ハイブリッド車両
12:エンジン(内燃機関)
14:駆動輪
28:自動変速機(動力伝達装置)
100:電子制御装置(制御装置)
MG:電動機
PG:走行用駆動力源
PT:動力伝達経路

Claims (1)

  1. 走行用駆動力源である内燃機関及び電動機と、前記走行用駆動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられた動力伝達装置と、前記走行用駆動力源及び前記動力伝達装置を制御する制御装置と、を備えるハイブリッド車両であって、
    前記制御装置は、前記走行用駆動力源から前記駆動輪へ伝達される走行用駆動力を制御し、
    前記制御装置は、前記動力伝達装置がニュートラル状態であることを含む所定の条件が成立した場合には、前記内燃機関を停止させる制御を実行し、
    走行中に再起動された前記制御装置は、前記動力伝達装置がニュートラル状態で前記内燃機関を始動させ、且つ、前記動力伝達装置のニュートラル状態が継続している場合には前記所定の条件が成立しても始動された前記内燃機関の運転を継続させる
    ことを特徴とするハイブリッド車両。
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