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JP7622601B2 - バルブゲートユニット - Google Patents
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Description

本発明は、バルブゲートユニットに関する。
従来、樹脂部品を成形する装置として、バルブゲート式のホットランナー金型装置が知られている。このホットランナー金型装置は、例えば、車両の樹脂部品を製造するのに使用されており、成形金型に溶融樹脂を射出するバルブゲートユニットと、バルブゲートユニットに溶融樹脂を供給するホットランナーマニホルドと、を備えている。この種のホットランナー金型装置の一例が、下記の特許文献1に開示されている。
このホットランナー金型装置のバルブゲートユニットには、樹脂を加熱するためにバルブピンに内蔵されたヒータと、そのヒータに内蔵された温度センサと、が設けられている。このバルブゲートユニットによれば、温度センサにより測定された温度に基づいて、ヒータに供給される電流が調節され、バルブピンの温度が制御される。これにより、樹脂の流動性を良好に維持しようとしている。
特開2007-21502号公報
ところで、上記のバルブゲートユニットでは、樹脂成形品の成形開始直後に、「コールドスラグ」と称される現象が発生することが懸念されている。このコールドスラグとは、溶融樹脂の放熱による温度低下が要因で、樹脂の一部が未溶融のままの状態で射出され、或いは一旦溶融した樹脂が冷えて固化した状態で射出されるような現象をいう。この現象は、樹脂成形品の品質に影響を及ぼす要因に成り得る。
このような問題に対して、引用文献1の開示のバルブゲートユニットのように、ヒータ自体の温度を温度センサで測定する構造は、バルブピンの温度を制御するのに有効であるものの、コールドスラグの発生に直接関係する放熱部位の温度を正確に測定できないため、コールドスラグの発生を防ぐことが難しい。そこで、この種のバルブゲートユニットの設計に際しては、コールドスラグの発生を考慮したうえで、樹脂成形品の品質の安定化を図る技術が求められている。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、樹脂成形品の品質低下を防ぐのに有効なバルブゲートユニットを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
成形金型に溶融樹脂を射出するバルブゲートユニットであって、
上記溶融樹脂が流れる樹脂流路と、上記樹脂流路の出口である射出用のゲートと、を有するノズルボデーと、
上記ノズルボデーの上記樹脂流路に設けられており、ピン先端部に上記ゲートを開閉する弁体部を有するバルブピンと、
上記ノズルボデーに内蔵された温度測定用のセンサと、
上記樹脂流路を流れる上記溶融樹脂を加熱するためのヒータと、
上記センサで測定された温度に基づいて上記ヒータの加熱出力を制御する制御部と、
を備え、
上記センサは、上記ノズルボデーにおいて上記バルブピンによるゲート閉鎖時に上記弁体部と当接する弁座部に内蔵されており、
上記ノズルボデーの内部には上記ノズルボデーの外部から上記弁座部まで延びるセンサ導入穴が設けられており、
上記センサは、上記ノズルボデーの上記センサ導入穴を通じて上記弁座部に設置されており、上記制御部から上記センサ導入穴を通じて延びるセンサ用接続配線に電気的に接続されており、
上記ノズルボデーは、互いに組み付け可能な半割れ形状の2つの分割部材を有し、上記2つの分割部材のそれぞれには上記センサ導入穴が分割された穴構成溝が設けられており、上記2つの分割部材の組み付け時に2つの上記穴構成溝によって上記センサ導入穴が形成されるように構成されている、バルブゲートユニット、
にある。
上述の態様のバルブゲートユニットは、成形金型に溶融樹脂を射出するのに使用される。このバルブゲートユニットのノズルボデーにおいて、溶融樹脂は樹脂流路をその出口であるゲートに向けて流れる。このとき、ノズルボデーの樹脂流路に設けられているバルブピンの弁体部によってゲートが開閉される。バルブピンの弁体部がノズルボデーの弁座部に当接してゲートを閉鎖したゲート閉鎖時に溶融樹脂が樹脂流路に一時的に滞留する。これに対して、バルブピンの弁体部がノズルボデーの弁座部から離間してゲートを開放したゲート開放時にゲートから成形金型に溶融樹脂が射出される。
このバルブゲートユニットでは、ノズルボデーの弁座部に内蔵された温度測定用のセンサによって温度が測定される。そして、制御部は、センサで測定された温度に基づいて、樹脂流路を流れる溶融樹脂を加熱するためのヒータの加熱出力を制御する。ここで、ノズルボデーの弁座部にセンサを内蔵するようにすれば、コールドスラグの発生に直接関係する放熱部位の温度を正確に測定することができる。その結果、コールドスラグの発生を防ぐことができ、樹脂成形品の品質の安定化を図ることが可能になる。
以上のごとく、上述の態様によれば、樹脂成形品の品質低下を防ぐのに有効なバルブゲートユニットを提供することができる。
実施形態1にかかるホットランナー金型装置を部分的に示す斜視図。 実施形態1のバルブゲートユニットの側面図。 図2のバルブゲートユニットをバルブピンが閉位置にある状態にて示す断面図。 図2のバルブゲートユニットをバルブピンが開位置にある状態にて示す断面図。 図2中のノズルボデーの先端チップ部の分割構造を示す斜視図。 図3中のノズルボデーの先端チップ部を拡大して示す断面図。 図4中のノズルボデーの先端チップ部を拡大して示す断面図。 実施形態2のバルブゲートユニットについて図3に対応した断面図。 実施形態3のバルブゲートユニットについて図3に対応した断面図。
上記態様の好ましい実施形態について以下に説明する。
上記態様のバルブゲートユニットにおいて、上記ヒータは、上記バルブピンの上記弁体部に内蔵されているのが好ましい。
このバルブゲートユニットによれば、バルブピンの弁体部にヒータを内蔵することによって、温度測定用のセンサを内蔵している弁座部に近い位置で加熱を行うことができる。これにより、ゲート閉鎖時に樹脂流路で一時的に滞留している溶融樹脂を、センサで測定された温度に基づいてヒータによって応答性良く速やかに所望の温度まで加熱することが可能になる。
上記態様のバルブゲートユニットにおいて、上記バルブピンの内部には上記弁体部まで延びるヒータ導入穴が設けられており、上記ヒータは、上記バルブピンの上記ヒータ導入穴を通じて上記弁体部に設置されており、上記制御部から上記ヒータ導入穴を通じて延びるヒータ用接続配線に電気的に接続されているのが好ましい。
このバルブゲートユニットによれば、バルブピンの内部に設けたヒータ導入穴を利用して、ヒータを弁体部に設置するとともに、ヒータ用接続配線をヒータから制御部まで配策することができる。このため、バルブピンの弁体部にヒータを設置にするための構造を簡素化できる。
上記態様のバルブゲートユニットにおいて、上記ヒータを第1ヒータとしたとき、上記第1ヒータとは別に設けられた第2ヒータを備え、上記第2ヒータは、上記ノズルボデーの外表面を加熱するように構成されているが好ましい。
このバルブゲートユニットによれば、ノズルボデーの樹脂流路を流れる溶融樹脂を、この樹脂流路に設けたバルブピン側から第1ヒータによって加熱することに加えて、ノズルボデーの外表面側から第2ヒータによって加熱することができる。このため、ノズルボデーの樹脂流路を流れる溶融樹脂を、第1ヒータと第2ヒータの両方を使用して効率良く加熱できる。
上記態様のバルブゲートユニットにおいて、上記ノズルボデーの内部には上記ノズルボデーの外部から上記弁座部まで延びるセンサ導入穴が設けられており、上記センサは、上記ノズルボデーの上記センサ導入穴を通じて上記弁座部に設置されており、上記制御部から上記センサ導入穴を通じて延びるセンサ用接続配線に電気的に接続されているのが好ましい。
このバルブゲートユニットによれば、ノズルボデーの内部に設けたセンサ導入穴を利用して、センサを弁座部に設置するとともに、センサ用接続配線をセンサから制御部まで配策することができる。このため、ノズルボデーの弁座部にセンサを設置にするための構造を簡素化できる。
上記態様のバルブゲートユニットにおいて、上記ノズルボデーは、互いに組み付け可能な半割れ形状の2つの分割部材を有し、上記2つの分割部材のそれぞれには上記センサ導入穴が分割された穴構成溝が設けられており、上記2つの分割部材の組み付け時に2つの上記穴構成溝によって上記センサ導入穴が形成されるように構成されているのが好ましい。
このバルブゲートユニットによれば、半割れ形状の2つの分割部材のそれぞれにセンサ導入穴が分割された穴構成溝を設けることによって、センサ導入穴をドリル加工で形成する場合に比べて、センサ導入穴の形状及び設置位置の精度を高めることができる。
以下、バルブゲートユニットの実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
この実施形態の説明のための図面において、特に断わらない限り、バルブゲートユニットの軸方向である第1方向を矢印Xで示し、第1方向に直交する第2方向を矢印Yで示し、第1方向及び第2方向の両方に直交する第3方向を矢印Zで示すものとする。
(実施形態1)
図1に示されるように、実施形態1にかかるホットランナー金型装置(以下、単に「金型装置」という。)100は、バルブゲート式のホットランナー金型装置である。この金型装置100は、成形金型(図2中の「成形金型M」を参照)に溶融樹脂Rを射出する複数のバルブゲートユニット1と、各バルブゲートユニット1に溶融樹脂Rを供給するホットランナーマニホルド101と、を備えている。
この金型装置100は、複数のバルブゲートユニット1を有する多点ゲート用であるため、例えば、車両部品においては、バンパーのような大物の樹脂成形品を成形するのに適している。なお、ホットランナーマニホルド101に接続されるバルブゲートユニット1の数は特に限定されるものではなく、必要に応じて適宜に変更が可能である。
図2に示されるように、バルブゲートユニット1は、ノズルボデー10と、樹脂供給部20と、駆動部30と、バルブピン40と、温度測定用のセンサ50,51,52と、加熱用のヒータ60,61,62と、を備えている。
(ノズルボデー10の構造)
図2に示されるように、ノズルボデー10は、溶融状態の溶融樹脂Rが流れる樹脂流路21を有する樹脂供給部20に接続されている。このノズルボデー10は、円筒形状をなす筒状部材であり、ボデー本体部11と先端チップ部12が互いに接続されることによって構成されている。このノズルボデー10は、溶融樹脂Rが流れる樹脂流路13と、樹脂流路13の出口である射出用のゲート14と、を有する。ノズルボデー10は、ステンレス等の金属材料によって構成されているのが好ましい。
ボデー本体部11は、ノズルボデー10のうち樹脂供給部20側に設けられた筒状部材である。先端チップ部12は、ノズルボデー10のうちボデー本体部11を挟んで樹脂供給部20とは反対側に設けられた筒状部材である。先端チップ部12の第1方向Xの両端面のうちボデー本体部11とは反対側の端面に円形のゲート14が開口形成されている。また、先端チップ部12のうちゲート14を形成する壁部は、バルブピン40の弁体部42に対応して設けられた弁座部15として構成されている。すなわち、ボデー本体部11の先端チップ部12に、ゲート14及び弁座部15が設けられている。
ボデー本体部11と先端チップ部12との接続状態において、ボデー本体部11の筒内空間と先端チップ部12の筒内空間が互いに連通することによって、溶融樹脂Rが流れる樹脂流路13が形成されている。この樹脂流路13は、樹脂供給部20の樹脂流路21に連通している。したがって、樹脂供給部20の樹脂流路21からボデー本体部11の樹脂流路13に流入した溶融樹脂Rはゲート14に向けて流れるようになっている。
(バルブピン40の構造)
図2に示されるように、バルブピン40は、ノズルボデー10の樹脂流路13に設けられた円柱状の部材である。このバルブピン40は、第1方向Xを軸方向として延びており、一方の端部であるピン先端部41aにゲート14を開閉する弁体部42を有する。このバルブピン40は、その他方の端部であるピン後端部41bが、駆動部30のロッド31の端部31aに固定されている。バルブピン40は、ノズルボデー10と同種の金属材料によって構成されているのが好ましい。
駆動部30は、ピストンシリンダ式の既知のアクチュエータであり、ロッド31を第1方向Xに往復動させる機能を有する。このため、バルブピン40は、ロッド31の動作に伴って第1方向Xに往復動可能に構成されている。バルブピン40が、例えばピン先端部41aが下向きになるように配置された状態では、第1方向Xの下向きに下降して閉位置P1に配置されたときに弁体部42が弁座部15に当接してゲート14を閉鎖する。これに対して、バルブピン40が閉位置P1から第1方向Xの上向きに上昇するときに弁体部42が弁座部15から離間してゲート14を開放する。
センサ50,51,52はいずれも、2種類の導体からなる熱電対を使用したセンサとして構成されている。熱電対は既知のものであり、その詳細な構造についての説明は省略するが、2種類の導体が接合する先端部分の温度差に比例して電圧が発生するように構成されている。この電圧を検出することによって、熱電対の設置箇所における温度を得ることができる。構造が簡単で安価な熱電対を使用することにより、装置コストを低く抑えるのに有効である。
図2に示されるように、センサ50は、ノズルボデー10のうち、特に先端チップ部12の弁座部15に内蔵されている。弁座部15は、先端チップ部12の第1方向Xの先端部である。センサ51は、先端チップ部12のうちの後退部16に内蔵されている。後退部16は、第1方向Xについて弁座部15からボデー本体部11側に後退した位置であって、且つ弁座部15よりも径方向の外方に外れた位置である。センサ52は、ボデー本体部11の外表面11aを周方向に囲むように設けられた環状部材に内蔵されている。
ヒータ60,61,62はいずれも、ノズルボデー10の樹脂流路13を流れる溶融樹脂Rを間接的に加熱するためものである。
図2に示されるように、ヒータ60は、バルブピン40の弁体部42に内蔵されたヒータである。このヒータ60は、バルブピン40の弁体部42を内部から局部的に加熱するように構成されている。このヒータ60は既知の構造ものであり、その詳細な構造についての説明は省略するが、電気絶縁性を有する円筒形状のケースの筒内に電気抵抗発熱式の電熱線を収容することによって構成されている。ヒータ60からバルブピン40に伝達された熱は、このバルブピン40の弁体部42の外部空間である樹脂流路13を流れる溶融樹脂Rに伝達されて、この溶融樹脂Rを加熱するのに使用される。
ヒータ61は、先端チップ部12の円筒形状にあわせてその外表面12aを覆うように設けられた円筒状のヒータである。ノズルボデー10のうち先端チップ部12に相当する先端側の第1ゾーンの全体がこのヒータ61によって加熱される。これにより、ヒータ61から先端チップ部12に伝達された熱は、この先端チップ部12の筒内空間である樹脂流路13を流れる溶融樹脂Rに伝達されて、この溶融樹脂Rを加熱するのに使用される。
同様に、ヒータ62は、ボデー本体部11の円筒形状にあわせてその外表面11aを覆うように設けられた円筒状のヒータである。ノズルボデー10のうちボデー本体部11に相当する後端側の第2ゾーンの全体がこのヒータ62によって加熱される。これにより、ヒータ62からボデー本体部11に伝達された熱は、このボデー本体部11の筒内空間である樹脂流路13を流れる溶融樹脂Rに伝達されて、この溶融樹脂Rを加熱するのに使用される。
ヒータ61,62は、バルブピン40に内蔵されたヒータ60を第1ヒータとしたとき、第1ヒータとは別に設けられた第2ヒータであり、ノズルボデー10の外表面10aの一部を外部から加熱するように構成されている。これらのヒータ61,62は、一般的に「バンドヒータ」と称されるものであり、ノズルボデー10へ装着が簡単であるという利点がある。
ノズルボデー10の樹脂流路13を流れる溶融樹脂Rを、この樹脂流路13に設けたバルブピン40側から第1ヒータであるヒータ60によって加熱することに加えて、ノズルボデー10の外表面側から第2ヒータであるヒータ61,62によって加熱することができる。このため、ノズルボデー10の樹脂流路13を流れる溶融樹脂Rを、第1ヒータと第2ヒータの両方を使用して効率良く加熱できる。
図3及び図4に示されるように、バルブゲートユニット1には制御部70が設けられている。制御部70は、駆動部30と、センサ50,51,52と、ヒータ60,61,62と、のそれぞれに電気的に接続されている。
制御部70は、駆動部30に制御信号を出力する。これにより、バルブピン40は、弁体部42がノズルボデー10の弁座部15に当接してゲート14を閉鎖する閉位置P1(図3を参照)と、弁体部42がノズルボデー10の弁座部15から離間してゲート14を開放する開位置P2(図4を参照)と、のいずれかに制御される。
センサ50,51,52のそれぞれの熱電対で生じた電圧は、制御部70において温度情報として検出される。制御部70は、センサ50,51で測定された温度に基づいてヒータ60,61に供給される電流を調節して、ヒータ60,61のそれぞれの加熱出力を制御するように構成されている。また、制御部70は、センサ52で測定された温度に基づいてヒータ62に供給される電流を調節して、ヒータ62の加熱出力を制御するように構成されている。
図3及び図4に示されるように、ノズルボデー10の先端チップ部12の内部には、先端チップ部12の外部から弁座部15まで延びるセンサ導入穴17と、先端チップ部12の外部から後退部16まで延びるセンサ導入穴18と、が設けられている。
センサ50は、センサ導入穴17を通じて弁座部15に設置されており、制御部70からセンサ導入穴17を通じて延びるセンサ用接続配線50aに電気的に接続されている。これにより、ノズルボデー10の先端チップ部12の内部に設けたセンサ導入穴17を利用して、センサ50を弁座部15に設置するとともに、センサ用接続配線50aをセンサ50から制御部70まで配策することができる。このため、先端チップ部12の弁座部15にセンサ50を設置にするための構造を簡素化できる。
センサ51は、センサ導入穴18を通じて後退部16に設置されており、制御部70からセンサ導入穴18を通じて延びるセンサ用接続配線51aに電気的に接続されている。これにより、ノズルボデー10の先端チップ部12の内部に設けたセンサ導入穴18を利用して、センサ51を後退部16に設置するとともに、センサ用接続配線51aをセンサ51から制御部70まで配策することができる。このため、先端チップ部12の後退部16にセンサ51を設置にするための構造を簡素化できる。
図3及び図4に示されるように、バルブピン40の内部には弁体部42まで延びるヒータ導入穴43が設けられている。ヒータ60は、このヒータ導入穴43を通じて弁体部42に設置されており、制御部70からヒータ導入穴43を通じて延びるヒータ用接続配線60aに電気的に接続されている。これにより、バルブピン40の内部に設けたヒータ導入穴43を利用して、ヒータ60を弁体部42に設置するとともに、ヒータ用接続配線60aをヒータ60から制御部70まで配策することができる。このため、バルブピン40の弁体部42にヒータ60を設置にするための構造を簡素化できる。
図5に示されるように、ノズルボデー10の先端チップ部12は、互いに組み付け可能な半割れ形状の2つの分割部材12A,12Bを有するのが好ましい。2つの分割部材12A,12Bのそれぞれには、センサ導入穴17が2つに分割された状態の各穴構成溝と、センサ導入穴18が2つに分割された状態の各穴構成溝と、が設けられている。
先端チップ部12の分割構造について、具体的には、一方の分割部材12Aの接合端面に、センサ導入穴17の一部をなす穴構成溝17aと、センサ導入穴18の一部をなす穴構成溝18aと、が形成されている。穴構成溝17aは、先端チップ部12の外部から弁座部15まで延びており、穴構成溝18aは、先端チップ部12の外部から後退部16まで延びている。これに対して、他方の分割部材12Bの接合端面に、センサ導入穴17の残部をなす穴構成溝17bと、センサ導入穴18の残部をなす穴構成溝18bと、が形成されている。穴構成溝17bは、先端チップ部12の外部から弁座部15まで延びており、穴構成溝18bは、先端チップ部12の外部から後退部16まで延びている。
このため、先端チップ部12は、2つの分割部材12A,12Bの組み付け時に接合端面同士が合わさされることにより、2つの穴構成溝17a,17bによってセンサ導入穴17が形成され、且つ、2つの穴構成溝18a,18bによってセンサ導入穴18が形成されるように構成されている。
2つの分割部材12A,12Bのそれぞれに、センサ導入穴17が分割された穴構成溝17a,17bを設けることによって、センサ導入穴17をドリル加工で形成する場合に比べて、センサ導入穴17の形状及び設置位置の精度を高めることができる。同様に、2つの分割部材12A,12Bのそれぞれに、センサ導入穴18が分割された穴構成溝18a,18bを設けることによって、センサ導入穴18をドリル加工で形成する場合に比べて、センサ導入穴18の形状及び設置位置の精度を高めることができる。
次に、ノズルボデー10の先端チップ部12における温度制御について図6及び図7を参照しながら説明する。
図6に示されるように、バルブピン40が閉位置P1にあるとき、ノズルボデー10の先端チップ部12の樹脂流路13における溶融樹脂Rの流れが一時的に止まる。このため、溶融樹脂Rが樹脂流路13で一時的に滞留する。このとき、先端チップ部12の弁座部15と、バルブピン40の弁体部42と、はいずれも、成形金型Mに比べて高温状態にあるため、相対的に低温である成形金型M側の熱移動によって放熱する。このため、樹脂流路13に滞留している溶融樹脂Rは、弁座部15及び弁体部42に最も近接した近接領域13aにおいて最も低温になり易い。
そして、この近接領域13aで溶融樹脂Rの一部が未溶融であったり冷やされたりした固化状態で堆積した場合には、樹脂成形品の成形開始直後に樹脂の一部が固化状態のままで成形金型Mに向けて射出される現象、所謂「コールドスラグ」と称される現象が起こり得る。この現象によれば、固化状態の樹脂が樹脂成形品の意匠面に流れることによって、樹脂成形品の品質低下の要因に成り得る。
そこで、本実施形態では、先端チップ部12の中でコールドスラグの発生に直接関係する放熱部位の温度を正確に測定できるようにするために、ノズルボデー10の先端チップ部12の弁座部15にセンサ50を内蔵するようにしている。弁座部15は、樹脂流路13の近接領域13aに接しており放熱部位に相当する。このため、この弁座部15に内蔵されたセンサ50は、先端チップ部12のうち放熱部位の温度を正確に測定するのに特に有効である。その結果、近接領域13aで滞留している溶融樹脂Rが固化状態となる温度にあるか否かを精度よく判定することが可能になる。
また、本実施形態では、バルブピン40の弁体部42にヒータ60を内蔵することによって、温度測定用のセンサ50を内蔵している弁座部15に近い位置で加熱を行うことができる。弁体部42が樹脂流路13の近接領域13aに接しているため、ゲート閉鎖時にこの近接領域13aで一時的に滞留している溶融樹脂Rを、センサ50で測定された温度に基づいてヒータ60によって応答性良く速やかに所望の温度まで加熱することが可能になる。
例えば、制御部70は、近接領域13aで溶融樹脂Rが固化状態となる閾値を下回るまで弁座部15の温度が低下していることがセンサ50で測定されたとき、バルブピン40の弁体部42の温度を閾値以上の温度まで上昇させるようにヒータ60の加熱出力を制御する。これにより、先端チップ部12のうち放熱部位に特化した温度制御をピンポイントで行うことが可能になる。
近接領域13aで溶融樹脂Rが固化状態になることを防ぐことによって、図7に示されるようにバルブピン40の設定位置が閉位置P1から開位置P2に切り替わった場合でも、溶融樹脂Rが未固化状態のままでゲート14を通じて成形金型Mに射出される。このため、固化状態の樹脂が樹脂成形品の意匠面に流れることが回避される。
上述の実施形態1によれば、上記の内容に基づいた場合、以下のような作用効果が得られる。
実施形態1のバルブゲートユニット1は、成形金型Mに溶融樹脂Rを射出するのに使用される。このバルブゲートユニット1のノズルボデー10の先端チップ部12において、溶融樹脂Rは樹脂流路13をその出口であるゲート14に向けて流れる。このとき、樹脂流路13に設けられているバルブピン40の弁体部42によってゲート14が開閉される。バルブピン40の弁体部42が弁座部15に当接してゲート14を閉鎖したゲート閉鎖時に溶融樹脂Rが樹脂流路13に一時的に滞留する。これに対して、バルブピン40の弁体部42が弁座部15から離間してゲート14を開放したゲート開放時にゲート14から成形金型Mに溶融樹脂Rが射出される。
このバルブゲートユニット1では、弁座部15に内蔵された温度測定用のセンサ50によって温度が測定される。そして、制御部70は、センサ50で測定された温度に基づいて、樹脂流路13を流れる溶融樹脂Rを加熱するためのヒータ60の加熱出力を制御する。ここで、弁座部15にセンサ50を内蔵するようにすれば、コールドスラグの発生に直接関係する放熱部位の温度を正確に測定することができる。その結果、コールドスラグの発生を防ぐことができ、樹脂成形品の品質の安定化を図ることが可能になる。
したがって、実施形態1によれば、樹脂成形品の品質低下を防ぐのに有効なバルブゲートユニット1を提供することができる。
以下、上述の実施形態1に関連する他の実施形態について図面を参照しつつ説明する。他の実施形態において、実施形態1の要素と同一の要素には同一の符号を付しており、当該同一の要素についての説明を省略する。
(実施形態2)
図8に示されるように、実施形態2のバルブゲートユニット2は、バルブピン40にヒータ60のような加熱手段が設けられていない点で、実施形態1のバルブゲートユニット1のものと相違している。
その他の構成は、実施形態1のバルブゲートユニット1のものと同様である。
バルブゲートユニット2において、制御部70は、センサ50,51で測定された温度に基づいてヒータ61に供給される電流を調節して、ヒータ61の加熱出力を制御するように構成されている。
実施形態2のバルブゲートユニット2によれば、実施形態1のバルブゲートユニット1に比べて、バルブピン40の構造を簡素化することができ、且つヒータの数を少なく抑えることができる。
その他、実施形態1の場合と同様の作用効果を奏する。
(実施形態3)
図9に示されるように、実施形態3のバルブゲートユニット3は、センサ51が設けられていない点で、実施形態1のバルブゲートユニット1のものと相違している。このため、ノズルボデー10の先端チップ部12には、センサ導入穴18に相当する部位が設けられていない。
その他の構成は、実施形態1のバルブゲートユニット1のものと同様である。
バルブゲートユニット3において、制御部70は、センサ50で測定された温度に基づいてヒータ60,61のそれぞれに供給される電流を調節して、ヒータ60,61のそれぞれの加熱出力を制御するように構成されている。
実施形態3のバルブゲートユニット3によれば、実施形態1のバルブゲートユニット1に比べて、ノズルボデー10の先端チップ部12の構造を簡素化することができ、且つセンサの数を少なく抑えることができる。
その他、実施形態1の場合と同様の作用効果を奏する。
本発明は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の応用や変形が考えられる。例えば、上述の実施形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上述の実施形態では、先端チップ部12を構成する2つの分割部材12A,12Bが組み付けられることにより、2つの穴構成溝17a,17bによってセンサ導入穴17が形成され、且つ、2つの穴構成溝18a,18bによってセンサ導入穴18が形成される場合について例示したが、これに代えて、センサ導入穴17とセンサ導入穴18の少なくとも一方をドリル加工で形成するようにしてもよい。
1,2,3 バルブゲートユニット
10 ノズルボデー
10a,11a,12a ノズルボデーの外表面
12A,12B 分割部材
13 樹脂流路
14 ゲート
15 弁座部
17 センサ導入穴
17a,17b 穴構成溝
40 バルブピン
41a ピン先端部
42 弁体部
43 ヒータ導入穴
50 センサ
50a センサ用接続配線
60 ヒータ(第1ヒータ)
60a ヒータ用接続配線
61,62 第2ヒータ
70 制御部
M 成形金型
R 溶融樹脂

Claims (4)

  1. 成形金型に溶融樹脂を射出するバルブゲートユニットであって、
    上記溶融樹脂が流れる樹脂流路と、上記樹脂流路の出口である射出用のゲートと、を有するノズルボデーと、
    上記ノズルボデーの上記樹脂流路に設けられており、ピン先端部に上記ゲートを開閉する弁体部を有するバルブピンと、
    上記ノズルボデーに内蔵された温度測定用のセンサと、
    上記樹脂流路を流れる上記溶融樹脂を加熱するためのヒータと、
    上記センサで測定された温度に基づいて上記ヒータの加熱出力を制御する制御部と、
    を備え、
    上記センサは、上記ノズルボデーにおいて上記バルブピンによるゲート閉鎖時に上記弁体部と当接する弁座部に内蔵されており、
    上記ノズルボデーの内部には上記ノズルボデーの外部から上記弁座部まで延びるセンサ導入穴が設けられており、
    上記センサは、上記ノズルボデーの上記センサ導入穴を通じて上記弁座部に設置されており、上記制御部から上記センサ導入穴を通じて延びるセンサ用接続配線に電気的に接続されており、
    上記ノズルボデーは、互いに組み付け可能な半割れ形状の2つの分割部材を有し、上記2つの分割部材のそれぞれには上記センサ導入穴が分割された穴構成溝が設けられており、上記2つの分割部材の組み付け時に2つの上記穴構成溝によって上記センサ導入穴が形成されるように構成されている、バルブゲートユニット。
  2. 上記ヒータは、上記バルブピンの上記弁体部に内蔵されている、請求項1に記載のバルブゲートユニット。
  3. 上記バルブピンの内部には上記弁体部まで延びるヒータ導入穴が設けられており、上記ヒータは、上記バルブピンの上記ヒータ導入穴を通じて上記弁体部に設置されており、上記制御部から上記ヒータ導入穴を通じて延びるヒータ用接続配線に電気的に接続されている、請求項2に記載のバルブゲートユニット。
  4. 上記ヒータを第1ヒータとしたとき、上記第1ヒータとは別に設けられた第2ヒータを備え、上記第2ヒータは、上記ノズルボデーの外表面を加熱するように構成されている、請求項2または3に記載のバルブゲートユニット。
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