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JP7623232B2 - トンネル施工管理方法 - Google Patents
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JP7623232B2 - トンネル施工管理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トンネル掘削において適切な施工法を選択するためのトンネル施工管理方法に関する。
トンネルを施工する場合、所定の掘削工程毎に測量を行い、掘削箇所が計画通りに施工されているか管理される。常に変化する地山を相手に施工するトンネル施工現場では、正確な測量、地山観察により現場情報を出来るだけ早く収集して適切な対応をする施工管理することが重要である。
例えば、山岳トンネルを掘削するNATM(New Austrian Tunneling Method)において、トンネル周辺地山の安定の確保を行うと共に、地山の性状に応じて適切な施工を行うために、計測工Aと呼ばれる計測により地山が管理されている。計測工Aにおいて、例えば、地山を経時的に計測し、トンネルの変位挙動が管理される。計測工Aにより、トンネルの変位挙動の特性を確認、評価し、次に施工する工法を判断している。計測工Aを実施する計測対象の断面は、地山性状に対応して、トンネルを掘削する進行方向10~30m間隔毎に設けられる。
トンネルの掘削を進めて切羽面が形成されると、3次元の自動計測が可能な3次元の測量装置を用いて測点の初期値を計測後、12から24時間毎に測点を自動計測し、測点における増分変位が自動的に記録される。基本的に、1断面当たり5箇所の測点に対して計測が行われる。
特開2008-298432号公報 特開2014-2027号公報 特開2020-133118号公報 特開2020-172784号公報
上述したように、計測工Aの対象となる断面は、地山性状に対応して所定間隔毎に設けられる。そして、所定箇所の測点に対して経時的に計測が行われ、この測点における座標の変位がトンネル掘削によるトンネル変形挙動として数値化され管理されている。
低強度で不連続の塑性流動地山は、トンネル施工中に大変形を引き起こす可能性がある。このような地山に対するトンネル施工においては、標準的な計測工Aに基づいて地山の変形を把握するために測量を行っても、正確にトンネルの変位挙動を把握、評価することは困難であるという課題がある。従って、標準的な計測工Aによれば、地山に最適な掘削工法やトンネル支保構造をリアルタイムに選択する判断ができず、再施工が発生する虞がある。
更に、計測工Aの対応のための測点数や計測断面数を増加させることは、計測工に多大な時間と労力及び、費用の負担の増加を伴うため、掘削面における変位挙動の予測、評価を行うことに限界がある。特許文献1から4に記載された発明によれば、トンネル掘削面を計測し計測結果をリアルタイムに表示することが記載されているが、トンネル変形挙動に対応する施工法を選択することはまだ提案されていなかった。
本発明は、掘削した地山性状及び地山におけるトンネル変形挙動に対応する施工法をリアルタイムに選択できるトンネル施工管理方法を提供することを目的とする。
本発明は、トンネルの掘削後の施工面における複数の測点の3次元座標を異なる時刻において少なくとも2回の測量を行う工程と、前記測量において取得されたデータの差分に基づいて、前記トンネルの変形挙動を算出する工程と、前記トンネルの3次元画像に前記変形挙動に対して設定された閾値に応じた表示画像を重ね合わせて表示する工程と、前記変形挙動の閾値に応じた施工方法を表示する工程と、を備えるトンネル施工管理方法である。
本発明によれば、トンネル掘削後の施工面を経時的に3次元測量することにより、トンネルの変形挙動をリアルタイムに把握することができると共に、変形挙動に応じた施工方法を選択することができる。
また、本発明の前記施工面は、地山の掘削面と掘削面に施工されたコンクリートの表面とを含み、前記トンネルの変形挙動を算出する工程は、トンネルにおいて周方向の所定長と延長方向の所定長に基づいて設定された仮想単位平面に対応する前記施工面において複数の3次元座標を計測する工程と、前記複数の3次元座標の平均値を算出する工程と、前記平均値の経時的な差分を算出する工程と、を備えていてもよい。
本発明によれば、レーザースキャナー等の測量機器を用いてトンネルの掘削面や、掘削面に施工されたコンクリートの表面の変形をリアルタイムに算出することで、トンネルの変化を早期に把握することができる。
また、本発明の前記閾値は、前記差分の大きさに応じて段階的に設定されていてもよい。
本発明によれば、閾値に応じた施工方法を設定することで、トンネルのリアルタイムな変形に応じた適切な施工方法を表示することができる。
また、本発明は、前記変形挙動の状態に応じて表示された前記施工方法を選択し、前記施工方法を前記トンネルに施工してもよい。
本発明によれば、管理者は、表示された施工方法を選択してトンネルに施工することで、トンネルの変化に早期に対応した施工管理を行うことができる。
本発明によれば、掘削した地山性状及び地山におけるトンネル変形挙動に対応する施工法をリアルタイムに選択できる。
トンネル施工管理方法において用いられる出来形測量管理システムの構成を示す図である。 トンネル内の測量方法の概要を示す図である。 管理装置の構成を示すブロック図である。 トンネルの構成を示すトンネル軸方向に沿った断面図である。 トンネルの構成を示す径方向の断面図である。 トンネルの測量方法を示す図である。 トンネルの時系列の測量方法を示す図である。 コンクリートの厚みを計算する方法を示す図である。 トンネルの早期閉合とその後の測量について説明する図である。 トンネル施工管理方法の処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るトンネル施工管理方法の実施形態について説明する。トンネル施工管理方法には、トンネル内の形状を三次元的に測量することができる管理システムが用いられる。先ず、管理システムについて説明する。
図1に示されるように、トンネル施工管理方法において用いられる出来形の施工管理システム1は、トンネル内の三次元形状を測量するレーザースキャナー10(三次元スキャナー)と、トンネル内の3次元座標を測量するトータルステーション30と、レーザースキャナー10及びトータルステーション30の測量データに基づいてトンネルの施工を管理する管理装置20とを備える。
レーザースキャナー10は、例えば、レーザー光を照射して反射光の一部を受光するレーザーセンサー11と、レーザーセンサー11を回転自在に支持すると共に回転駆動する本体部12とを備える。レーザーセンサー11は、レーザー光の発光部(不図示)と、受光部(不図示)とを備える。レーザーセンサー11は、例えば、上下方向や左右方向に回転しながら面的にレーザー光を対象物に照射して、対象物から反射した一部の反射光を受信した時間を計測し、点群データを生成する。
レーザーセンサー11は、本体部12によりy軸回り(チルト方向に)に回転自在に支持されていると共に、回転駆動される。これによりレーザーセンサー11は、対象物に対して上下方向をスキャンすることができる。本体部12は、三脚Sに載置されている。本体部12は、自体を三脚Sに対してz軸回りに回転駆動する。これにより、レーザーセンサー11は、z軸回り(水平方向に)に回転自在に支持されていると共に、回転駆動される。
このよう、レーザースキャナー10は、対象物の所定領域を三次元的にスキャンすることができ、所定領域における対象物の表面形状のデータを取得することができる。トータルステーション30は、トンネルT内の複数の側点の3次元の測量座標を計測する。トータルステーション30は、複数の測量座標のデータをレーザースキャナー10に出力する。レーザースキャナー10は、複数の測量座標のデータに基づいて測量座標に基づく測点を基準とした掘削面の3次元形状を計測する。
図2に示されるように、レーザースキャナー10は、例えば、掘削が終了した際にトンネルの掘削面や、切羽鏡面の表面を測量し、表面形状のデータを取得する。レーザースキャナー10は、計測した点群データを管理装置20に出力する。レーザースキャナー10は、例えば、掘削面にコンクリートが一次吹付けされた後にコンクリートの吹付け面を測量し、表面形状のデータを取得する。また、レーザースキャナー10は、例えば、支保工が建て込まれコンクリートが支保工の表面を覆うように二次吹付けされた後にコンクリートの吹付け面の表面形状を測量し、表面形状のデータを取得する。
管理装置20は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット型端末装置、スマートフォン等の端末装置により実現される。管理装置20は、有線または無線によりレーザーセンサー11と通信可能に接続されている。
図3に示されるように、管理装置20は、レーザーセンサー11から取得したデータに基づいて対象物の三次元形状を演算する演算部21と、演算部21の演算結果に基づいて生成される各種の情報を表示する表示部22と、各種データを記憶する記憶部23とを備える。
演算部21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
演算部21は、レーザーセンサー11が対象物に対して三次元スキャンした計測データを取得する。演算部21は、取得したデータに基づいて、対象物の三次元形状の画像データを生成する。演算部21による計測原理の詳細な説明は特許文献1に記載されている。演算部21は、例えば、対象物の三次元形状の画像データや数値データを生成することの他に、記憶部23に記憶された設計データと計測データとを比較した管理情報を生成する。演算部21は、表示部22を制御して生成した画像データ等の表示内容を表示させる。
表示部22は、演算部21により生成されたトンネル内の三次元形状の画像や管理情報を表示する。表示部22は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ等の表示装置により実現される。
記憶部23は、レーザーセンサー11により測量された測量データ、演算部により生成された画像データ、トンネルの設計事項を含む設計データ等を記録する。記憶部23は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶装置である。
次に、トンネルの掘削を管理するトンネル施工管理方法について説明する。トンネル施工管理方法は、例えば、山岳トンネルの工事において適用される。山岳トンネルの施工では、地山を発破、機械または人力を用いて掘削した後、地山を支持するための支保工を構築して内部空間を保ちながら地山を掘り進めてトンネルを建設する。
この施工方法によれば、切羽を形成する掘削後から支保工の構築完了までの間は、切羽付近の地山が自立するという前提で施工が進められる。そのため、山岳トンネルの施工管理は、地山の崩落を防止するために掘削が行われた後の施工手順などを事前に十分に検討を行って設定する必要がある。
図4に示されるように、施工対象のトンネルTは、最前部において掘削された切羽面T1が形成されている。切羽面T1の掘削方向に対して後方には、掘削面にコンクリートが吹付けられ、吹付コンクリートT2の層が形成される。
図5に示されるように、トンネルTは、掘削面Kの表面に吹付コンクリートT2の層が形成される。吹付コンクリートT2の層には、例えば、地山に吹付けられる1次吹付けコンクリート、1次吹付けコンクリートの表面に組まれる支保工、支保工の表面に吹付けられる2次吹付けコンクリートが含まれる。次に、吹付コンクリートT2の層の表面を覆う覆工コンクリートT3の層が形成される。低強度地山のトンネル掘削では、トンネルTの底部には、掘削面Kの表面にインバート吹付コンクリートT4の層が形成された後、インバート吹付コンクリートT4の層の表面を覆うインバートコンクリートT5の層が形成される。また、トンネルTにおいて、地山に対して放射状に複数のロックボルトBが打ち込まれている。
トンネルTの天端には、地山の表面からトンネル軸方向に向かって上方の所定角度をなして複数の鋼管フォアパイリングPが補助工法により打設されている。鋼管フォアパイリングPは、トンネル外周形状に沿って配列されている。鋼管フォアパイリングPには、シリカレジン等が圧力注入され、支保工までの掘削素掘り面の自立を確保している。
図6及び図7に示されるように、トンネルTにおいて、施工サイクルにおいて現れる掘削面の切羽において、施工管理システム1により吹付コンクリートT2の表面の形状が3次元施工される。管理装置20は、現在の吹付コンクリートT2の表面の形状の測量データと過去の吹付コンクリートT2の表面の形状の測量データとの差分に基づいて、(1)初期変形速度、(2)吹付け面出来形測量位置のトンネル変形、(3)今回掘進増分変形、を算出すると共に、(4)早期閉合増分変形のトンネル掘削影響とトンネル変形挙動特性を閾値に基づいて色分けされた色調表示を表示部に表示して可視化すると共に、トンネル変形挙動に対応させた次施工を選択する。以下、施工管理システム1に基づく具体的なトンネル施工管理方法について説明する。
施工管理システム1により、トンネルTの施工サイクル毎に、切羽面T1において3次元の出来形測量が行われる。レーザースキャナー10は、トンネル中心であり且つ、切羽面T1から一掘進長後方に配置される。トータルステーション30は、レーザースキャナー10の後方に配置される。トータルステーション30は、複数の測点に設けられたターゲットに基づいて、測点の3次元の測量座標を計測する。トータルステーション30が計測するターゲットGは、レーザースキャナー10から最大7mの範囲内に3点が設けられ、レーザースキャナー10の3次元測量時に自動認識される。トータルステーション30は、レーザースキャナー10に測点の3次元の測量座標を送信する。
トンネルTが2車線道路である場合、レーザースキャナー10は、切羽面T1と自体の後方20m(2D:Dは掘削幅)の範囲に対して3次元測量を行う。レーザースキャナー10は、10mの離れ位置で12.5mmの測点間隔において測量を行い、レーザースキャナー10の周辺のトンネル側部において約7mmの測点間隔において切羽面T1の3次元の出来形測量を行う。
管理装置20は、レーザースキャナー10に基づく出来形測量に基づいて、トンネルTの変形挙動として、(1)初期変形速度、(2)吹付け面出来形測量位置のトンネル変形、(3)今回掘進増分変形、(4)早期閉合増分変位の各値を算出する。管理装置20は、例えば、今回測量した測点の点群データと前回測量した測点の点群データとの差を後述のコンクリート厚算定方法に基づいて算定する。管理装置20は、算出結果に基づいて表示画像を生成し、表示部22に閾値に基づいて色分けされた表示画像を色調表示する。コンクリート厚は以下の手法に基づいて算定される。
図8に示されるように、トンネルの施工対象領域において周方向の所定長(10cm)×延長方向の所定長(10cm)の矩形の仮想単位平面が定義される。仮想単位平面は、設計上の吹付け面上に設定される。仮想単位平面を基準としてレーザースキャナーによる3次元測量が行われる。測量は、掘削表面に対する測量と吹付けコンクリートを施工した後の表面に対する測量との少なくとも2回行われる。また、3次元測量は、後述のように掘削後の施工面や、コンクリートの表面の同じ位置に対して経時的に異なった時刻において2回以上行われる。
コンクリート吹付け面は、5~10mm程度の凹凸を有している。これに対して掘削面の地山は、地質により異なっているものの、同等程度の凹凸を有している。仮想単位平面内における吹付けコンクリート施工前の掘削面と施工後のコンクリートの表面に対して、レーザースキャナーを用いて5~12.5mmの間隔の格子点状に測量が行われる。測量により、仮想単位平面における吹付けコンクリート施工前と施工後のコンクリートの表面の3次元座標が集合した点群データが得られる。測量により得られた掘削面とコンクリート表面との点群データに基づいて、コンクリートの厚みが算出される。
コンクリートの吹付け厚は、レーザースキャナー10から測量面までの距離に比して小さいので仮想単位平面における点群データを平均化して算出する。仮想単位平面における点群データの平均値と、吹付けコンクリートの表面の点群データの平均値との差分を算出することにより、仮想単位平面の中心点におけるコンクリートの厚みの近似値が得られる。管理装置20は、測量で得られたコンクリート表面の点群データを3次元座標で表した画像を生成し表示部22に表示する。このとき管理装置20は、コンクリート表面の点群データを厚みの閾値に応じて色調を変化させて表示する。
上記手法においては吹付けコンクリートの厚みについて説明しているが、これに限らず覆工コンクリートの厚みやインバートコンクリートの厚みも同様の手法を用いて算出し、表示部22に色調を変化させて表示することができる。
次に、トンネルTの初期変形速度の算出方法について説明する。管理装置20は、掘削サイクルの前回に測定した測点(i-1)におけるコンクリート吹付け面の点群データP(i-1)と、前回と同じ位置において今回測定した測点(i)における点群データP(i)を用いて、仮想単位平面中心から離間した距離の平均値をそれぞれ算出し、前回の測量における表面位置と今回の測量における表面位置をそれぞれ算出する。
管理装置20は、前回の測量における表面位置と今回の測量における表面位置との差分に基づいて初期変形速度を算出する。管理装置20は、算出した初期変形速度をコンクリート表面の点群データにプロットした画像を生成し、表示部22に表示する。管理装置20は、例えば、初期変形速度を予め設定された閾値に応じて色調を変化させて表示する。管理装置20は、表1に示すように閾値に対応して設定された次施工の対応を表示部22に表示する。
Figure 0007623232000001
次に、吹付け面出来形測量位置のトンネル変形の算出方法について説明する。管理装置20は、掘削サイクルにおける前回、前々回まで測量された測点(i-1,i-2,i-3,・・・・)におけるコンクリートの吹付け面において取得された点群データP(i-1,i-2,i-3,・・・・)と、今回、前回まで測量された同じ位置の測点(i-1,i-2,i-3,・・・・)とにおいて取得された点群データP(i)を用いて、仮想単位平面の中心からそれぞれの離間した距離の平均値を算出する。管理装置20は、それぞれの平均値の差分に基づいて吹付け面出来形測量位置のトンネル変形を算出する。管理装置20は、例えば、吹付け面出来形測量位置のトンネル変形を予め設定された閾値に応じて色調を変化させて表示する。管理装置20は、表2に示すように閾値に対応して設定された次施工の対応を表示部22に表示する。
Figure 0007623232000002
次に、トンネルの今回掘進増分変形の算出方法について説明する。管理装置20は、前回測量された測点(i-1)において取得された点群データP(i-1)と、今回測量された測点(i)の前回と同じ位置から後方の点群データP(i)とを用いて、仮想単位平面の中心から離間した距離の平均値を算出する。管理装置20は、それぞれの離間した距離の平均値の差分に基づいて今回掘進増分変形を算出する。管理装置20は、今回掘進増分変形を予め設定された閾値に応じて色調を変化させて表示する。管理装置20は、表3に示すように、閾値に対応して設定された工法を表示部22に表示する。
Figure 0007623232000003
次に、早期閉合増分変形の算出方法について説明する。管理装置20は、早期閉合されたコンクリート吹付け面の全断面における測点(aa)の点群データP(2)と、早期閉合前の全断面における測点の点群データP(1)を用いて、仮想単位平面の中心から離間した距離の平均値を算出する。管理装置20は、それぞれの離間した距離の平均値の差分に基づいて早期閉合増分変形を算出する。管理装置20は、表4に示すように早期閉合増分変形を予め設定された閾値に応じて色調を変化させて表示する。
Figure 0007623232000004
管理装置20は、閾値に対応して設定された工法を表示部22に表示する。
図9に示されるように、以降のトンネル掘削の施工において、トンネル掘削による増分変形は、早期閉合の有無にかかわらず、上記の今回掘削増分変形として確認、評価される(表4)。
Figure 0007623232000005
次にトンネル施工管理方法の処理の流れを説明する。レーザースキャナー10の3次元測量の対象となる施工面は、地山の掘削面と掘削面に施工されたコンクリートの表面とを含む。コンクリートの表面とは、吹付けコンクリートの表面、覆工コンクリートの表面、インバートコンクリートの表面等、掘削面に施工されたコンクリートの表面を含む。
図10は、トンネル施工管理方法の処理各工程の流れが示されている。レーザースキャナー10を用いてトンネルの掘削後の施工面における複数の測点の3次元座標を異なる時刻において少なくとも2回の測量を行う(ステップS10)。この測量においては、管理装置20により、トンネルTにおいて周方向の所定長と延長方向の所定長に基づいて設定された仮想単位平面に対応する施工面において測量された複数の3次元座標の平均値を算出し、更に平均値の経時的な差分を算出することで、コンクリート厚や、コンクリートの表面の経時的な移動量が算出される。即ち、管理装置20は、測量において取得されたデータの差分に基づいて、トンネルTの変形挙動を算出する(ステップS12)。
次に、管理装置20は、トンネルの3次元画像を生成し、3次元画像に対してデータの差分の大きさに応じて段階的に設定された閾値に応じた色彩を用いた表示画像を重ね合わせて表示する(ステップS14)。管理者は、表示部22に表示された画像に基づいてリアルタイムにトンネルTの変形挙動を把握することができる。次に管理装置20は、変形挙動の閾値に応じた施工方法を表示する(ステップS16)。管理者は、変形挙動の状態に応じて表示部22に表示された施工方法を選択し、選択した施工方法をトンネルTに施工する(ステップS18)。
管理者は、表示部22に表示された施工方法を選択することで、トンネルのリアルタイムの変形挙動に応じた適切な施工方法を早急に施工することができる。
上記各ステップは、所定のトンネル掘削サイクル毎に行われる。
上述したように、トンネル施工管理方法によれば、レーザースキャナーを用いた3次元測量に基づいて、管理装置20により地山の変形に関する評価項目を可視化してリアルタイム表示することができる。また、トンネル施工管理方法によれば、管理装置20により地山の変形の状態に応じた対策となる工法をリアルタイムで表示することができる。
トンネル施工管理方法によれば、管理装置20は、トンネル掘削影響とトンネル変形挙動特性の(1)初期変形速度、(2)吹付け面出来形測量位置のトンネル変形、(3)今回掘進増分変形、(4)早期閉合増分変形閾値が色調を用いて可視化された画像により表示すると共に、対策となる工法を表示することができる。トンネル施工管理方法によれば、管理装置20による表示内容に基づいて、地山性状とトンネル変形挙動に対応して次に施工する工法をリアルタイムに選択できる。トンネル施工管理方法によれば、管理装置20による表示内容に基づいて、測量結果に基づくトンネル変形挙動に対応した施工を適切に選択することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、トンネル施工管理方法は、山岳トンネルの施工を例示したが、山岳トンネル以外のトンネルの施工に適用してもよい。また、上記実施形態において例示した測量方法は、1例であり同様の結果が得られるのであれば他の測量機器、方法が用いられてもよい。
1 施工管理システム
10 レーザースキャナー
11 レーザーセンサー
12 本体部
20 管理装置
21 演算部
22 表示部
23 記憶部
30 トータルステーション
B ロックボルト
G ターゲット
K 掘削面
P 鋼管フォアパイリング
T トンネル
T1 切羽面
T2 吹付コンクリート
T3 覆工コンクリート
T4 インバート吹付コンクリート
T5 インバートコンクリート

Claims (4)

  1. トンネルの掘削後の施工面における複数の測点の3次元座標を異なる時刻において少なくとも2回の測量を行う工程と、
    前記測量において取得されたデータの差分に基づいて、前記トンネルの変形挙動を算出する工程と、
    前記トンネルの3次元画像に前記変形挙動に対して設定された閾値に応じた表示画像を重ね合わせて表示する工程と、
    前記変形挙動の状態に応じた施工方法を表示する工程と、を備え
    前記変形挙動の特性として、初期変形速度、吹付け面出来形測量位置のトンネル変形、トンネルの今回掘進増分変形、および早期閉合増分変形のそれぞれについて閾値を設定し、当該閾値に応じて色調を変化させて表示することを特徴とする、
    トンネル施工管理方法。
  2. 前記施工面は、地山の掘削面と掘削面に施工されたコンクリートの表面とを含み、
    前記トンネルの変形挙動を算出する工程は、
    トンネルにおいて周方向の所定長と延長方向の所定長に基づいて設定された仮想単位平面に対応する前記施工面において複数の3次元座標を計測する工程と、
    前記複数の3次元座標の平均値を算出する工程と、
    前記平均値の経時的な差分を算出する工程と、を備えることを特徴とする、
    請求項1に記載のトンネル施工管理方法。
  3. 前記閾値は、前記差分の大きさに応じて段階的に設定されていることを特徴とする、
    請求項2に記載のトンネル施工管理方法。
  4. 前記変形挙動の状態に応じて表示された前記施工方法を選択し、前記施工方法を前記トンネルに施工することを特徴とする、
    請求項1から3のうちいずれか1項に記載のトンネル施工管理方法。
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