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JP7624864B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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開示の実施形態は、基板処理装置および基板処理方法に関する。
従来、基板処理システムにおいて、リン酸水溶液とシリコン酸化物(SiO)の析出を抑制する添加剤とを含んだエッチング液に基板を浸漬することで、かかる基板にエッチング処理を行うことが知られている(特許文献1参照)。
特開2017-118092号公報
本開示は、リン酸水溶液および析出抑制剤を含んだエッチング液によるエッチング処理を適切に実施することができる技術を提供する。
本開示の一態様による基板処理装置は、処理槽と、混合装置と、送液路と、制御部と、を備える。処理槽は、基板を処理液に浸漬して処理する。混合装置は、リン酸水溶液と添加剤とを混合して、前記処理液の原料となる混合液を生成する。送液路は、前記混合装置から前記処理槽に前記混合液を送る。制御部は、各部を制御する。また、前記制御部は、前記混合装置において、リン酸濃度が前記混合装置に供給される時の第1の濃度よりも高い第2の濃度になった前記混合液を、前記混合装置から前記基板が浸漬処理されている前記処理槽に送液する。
本開示によれば、リン酸水溶液および析出抑制剤を含んだエッチング液によるエッチング処理を適切に実施することができる。
図1は、実施形態に係る基板処理システムの構成を示す概略ブロック図である。 図2は、実施形態に係る処理槽に混合液を初回に送液する際の各種処理における基板処理システムの各部の挙動パターンの具体例を示すタイミングチャートである。 図3は、実施形態に係る処理槽に混合液を初回に送液する際の各種処理における基板処理システムの各部の挙動パターンの具体例を示すタイミングチャートである。 図4は、実施形態に係る処理槽のエッチング液のシリコン濃度を調整する際の各種処理における基板処理システムの各部の挙動パターンの具体例を示すタイミングチャートである。 図5は、実施形態に係る処理槽内のエッチング液を交換する処理の詳細を説明するための図である。 図6は、実施形態に係る処理槽内のエッチング液を交換する処理の詳細を説明するための図である。 図7は、実施形態に係る処理槽内のエッチング液を交換する処理の詳細を説明するための図である。 図8は、実施形態の変形例1に係る基板処理システムの構成を示す概略ブロック図である。 図9は、実施形態の変形例1に係る基板処理システムの各部の処理フローの具体例を示す図である。 図10は、実施形態の変形例2に係る基板処理システムの構成を示す概略ブロック図である。 図11は、実施形態の変形例2に係る基板処理システムの各部の処理フローの具体例を示す図である。 図12は、実施形態の変形例3に係る処理槽に混合液を初回に送液する際の各種処理における基板処理システムの各部の挙動パターンの具体例を示すタイミングチャートである。 図13は、実施形態の変形例3に係る処理槽で混合液の温度および濃度を維持する処理における基板処理システムの各部の挙動パターンの具体例を示すタイミングチャートである。 図14は、実施形態に係る基板処理の処理手順を示すフローチャートである。 図15は、実施形態の変形例3に係る基板処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する基板処理装置および基板処理方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態により本開示が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
従来、基板処理システムにおいて、リン酸水溶液とシリコン酸化物の析出を抑制する添加剤とを含んだエッチング液に基板を浸漬することで、かかる基板にエッチング処理を行うことが知られている。
たとえば、リン酸(HPO)水溶液に基板を浸漬することで、基板上に積層されたシリコン窒化膜(SiN)およびシリコン酸化膜(SiO)のうち、シリコン窒化膜を選択的にエッチングすることができる。
さらに、リン酸水溶液にシリコン酸化物の析出を抑制する添加剤(以下、「析出抑制剤」とも呼称する。)を追加することにより、エッチング処理の際にシリコン酸化膜上にシリコン酸化物が析出することを抑制することができる。
しかしながら、上述した従来技術では、基板を適切にエッチング処理するうえで更なる改善の余地があった。
そこで、上述の問題点を克服し、リン酸水溶液および析出抑制剤を含んだエッチング液によるエッチング処理を適切に実施することができる技術が期待されている。
<基板処理システムの構成>
まず、実施形態に係る基板処理システム1の構成について図1を参照して説明する。図1は、実施形態に係る基板処理システム1の構成を示す概略ブロック図である。基板処理システム1は、基板処理装置の一例である。
基板処理システム1は、混合装置10と、シリコン溶液供給部25と、基板処理部30とを備える。混合装置10は、リン酸水溶液と、シリコン酸化物の析出を抑制する析出抑制剤とを混合して、混合液Mを生成する。析出抑制剤は添加剤の一例である。
シリコン溶液供給部25は、混合装置10で生成された混合液Mにシリコン含有化合物水溶液(以下、シリコン溶液とも呼称する。)を供給して、エッチング液Eを生成する。すなわち、実施形態に係るエッチング液Eは、リン酸水溶液と、析出抑制剤と、シリコン溶液とを含有する。エッチング液Eは、処理液の一例である。
基板処理部30は、生成されたエッチング液EにウェハWを処理槽31で浸漬して、かかるウェハWにエッチング処理を施す。ウェハWは、基板の一例である。実施形態では、たとえば、ウェハW上に形成されたシリコン窒化膜(SiN)およびシリコン酸化膜(SiO)のうち、シリコン窒化膜を選択的にエッチングすることができる。
また、基板処理システム1は、制御装置2を備える。制御装置2は、たとえばコンピュータであり、制御部3と記憶部4とを備える。記憶部4には、基板処理システム1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部3は、記憶部4に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板処理システム1の動作を制御する。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御装置2の記憶部4にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
混合装置10は、リン酸水溶液供給部11と、析出抑制剤供給部12と、タンク14と、循環路15とを備える。
リン酸水溶液供給部11は、リン酸水溶液をタンク14に供給する。かかるリン酸水溶液供給部11は、リン酸水溶液供給源11aと、リン酸水溶液供給路11bと、流量調整器11cとを有する。
リン酸水溶液供給源11aは、たとえば、リン酸水溶液を貯留するタンクである。リン酸水溶液供給路11bは、リン酸水溶液供給源11aとタンク14とを接続し、リン酸水溶液供給源11aからタンク14にリン酸水溶液を供給する。
流量調整器11cは、リン酸水溶液供給路11bに設けられ、タンク14に供給されるリン酸水溶液の流量を調整する。流量調整器11cは、開閉弁や、流量制御弁や、流量計などから構成される。
析出抑制剤供給部12は、析出抑制剤をタンク14に供給する。かかる析出抑制剤供給部12は、析出抑制剤供給源12aと、析出抑制剤供給路12bと、流量調整器12cとを有する。
析出抑制剤供給源12aは、たとえば、析出抑制剤を貯留するタンクである。析出抑制剤供給路12bは、析出抑制剤供給源12aとタンク14とを接続し、析出抑制剤供給源12aからタンク14に析出抑制剤を供給する。
流量調整器12cは、析出抑制剤供給路12bに設けられ、タンク14に供給される析出抑制剤の流量を調整する。流量調整器12cは、開閉弁や、流量制御弁や、流量計などから構成される。
実施形態に係る析出抑制剤は、シリコン酸化物の析出を抑止する成分を含むものであればよい。たとえば、リン酸水溶液に溶解したシリコンイオンを溶解した状態で安定化させてシリコン酸化物の析出を抑制するような成分を含んでもよい。また、その他の公知の方法でシリコン酸化物の析出を抑制するような成分を含んでもよい。
実施形態に係る析出抑制剤には、たとえば、フッ素成分を含むヘキサフルオロケイ酸(HSiF)水溶液を用いることができる。また、水溶液中のヘキサフルオロケイ酸を安定化させるため、アンモニアなどの添加物を含んでもよい。
実施形態に係る析出抑制剤としては、たとえば、ヘキサフルオロケイ酸アンモニウム(NHSiFや、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム(NaSiF)などを用いることができる。
また、実施形態に係る析出抑制剤は、イオン半径が0.2Åから0.9Åの陽イオンである元素を含む化合物であってもよい。ここで、「イオン半径」とは、結晶格子の格子定数から得られる陰イオンと陽イオンの半径の和から経験に求められたイオンの半径である。
実施形態に係る析出抑制剤は、たとえば、アルミニウム、カリウム、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、ジルコニウム、タングステン、チタン、モリブデン、ハフニウム、ニッケルおよびクロムのいずれかの元素の酸化物を含んでもよい。
また、実施形態に係る析出抑制剤は、上述のいずれかの元素の酸化物に代えてまたは加えて、上述のいずれかの元素の窒化物、塩化物、臭化物、水酸化物および硝酸塩のうち少なくとも1つを含んでもよい。
実施形態に係る析出抑制剤は、たとえば、Al(OH)、AlCl、AlBr、Al(NO、Al(SO、AlPOおよびAlのうち少なくとも1つを含んでもよい。
また、実施形態に係る析出抑制剤は、KCl、KBr、KOHおよびKNOのうち少なくとも1つを含んでもよい。さらに、実施形態に係る析出抑制剤は、LiCl、NaCl、MgCl、CaClおよびZrClのうち少なくとも1つを含んでもよい。
タンク14は、リン酸水溶液供給部11から供給されるリン酸水溶液と、析出抑制剤供給部12から供給される析出抑制剤とを貯留する。また、タンク14は、リン酸水溶液と析出抑制剤とが混ぜられて生成される混合液Mを貯留する。
タンク14には、上から順に第1液面センサS1および第2液面センサS2が設けられる。これにより、タンク14に貯留されるリン酸水溶液や混合液Mの液面の高さを制御している。さらに、実施形態では、かかる第1液面センサS1および第2液面センサS2を用いることにより、リン酸水溶液や析出抑制剤の液量を秤量することができる。
循環路15は、タンク14から出て、かかるタンク14に戻る循環ラインである。循環路15は、タンク14の底部に設けられる入口と、タンク14の上部に設けられる出口とを有し、かかる入口から出口に向かって流れる循環流を形成する。なお、実施形態では、タンク14に貯留される混合液Mの液面の上方に出口が配置される。
循環路15には、タンク14を基準として、上流側から順に第1ポンプ16と、フィルタ18と、第1ヒータ19と、リン酸濃度センサ52と、分岐部15aと、分岐部15bと、バルブ20とが設けられる。第1ヒータ19は、加熱機構の一例である。
第1ポンプ16は、タンク14から出て、循環路15を通り、タンク14に戻る混合液Mの循環流を形成する。
フィルタ18は、循環路15内を循環する混合液Mに含まれるパーティクルなどの汚染物質を除去する。なお、循環路15には、かかるフィルタ18をバイパスするバイパス流路21が設けられ、かかるバイパス流路21には開閉弁21aが設けられる。
そして、バイパス流路21に設けられる開閉弁21aを開閉することにより、フィルタ18を流れる循環流と、フィルタ18をバイパスする循環流とのいずれかを形成することができる。なぜなら、フィルタ18は圧力損失が比較的大きいことから、開閉弁21aを開状態にした場合にはフィルタ18を流れる循環流は形成されないからである。
第1ヒータ19は、循環路15内を循環する混合液Mを加温する。実施形態では、かかる第1ヒータ19で混合液Mを加温することによって、タンク14に貯留される混合液Mを加温する。
リン酸濃度センサ52は、循環路15を循環する混合液Mのリン酸濃度を検出する。リン酸濃度センサ52で生成された信号は、上述の制御部3に送信される。
分岐部15aおよび分岐部15bからは、それぞれ基板処理部30の処理槽31に混合液Mを送る送液路22が分岐している。具体的には、分岐部15aからは処理槽31の内槽31aに混合液Mを送る第1送液路22aが分岐し、分岐部15bからは処理槽31の外槽31bに混合液Mを送る第2送液路22bが分岐する。すなわち、送液路22は、第1送液路22aおよび第2送液路22bを有する。
第1送液路22aには、第1流量調整器23aが設けられる。かかる第1流量調整器23aは、処理槽31の内槽31aに供給される混合液Mの流量を調整する。第1流量調整器23aは、開閉弁や、流量制御弁や、流量計などから構成される。
第2送液路22bには、上流側から順に、第2流量調整器23bと、分岐部22b1と、温度計53と、流量計55と、定圧弁56と、絞り弁57と、分岐部22b2と、バルブ58とが設けられる。
第2流量調整器23bは、処理槽31の外槽31bに供給される混合液Mの流量を調整する。第2流量調整器23bは、開閉弁や、流量制御弁や、流量計などから構成される。
分岐部22b1からは、タンク14に混合液Mを戻す第1帰還路24aが分岐している。かかる第1帰還路24aは、背圧弁54を有する。背圧弁54は、第1帰還路24aにおける背圧弁54よりも上流側(たとえば、分岐部22b1)の圧力を調整する。
温度計53は、第2送液路22bを流れる混合液Mの温度を測定する。流量計55は、第2送液路22bを流れる混合液Mの流量を測定する。流量計55は、温度計52で測定される混合液Mの温度に基づいて、混合液Mの流量を補正する。たとえば、制御部3は、温度計52から得られた混合液Mの温度情報に基づいて、流量計55から得られた混合液Mの流量情報を補正する。
これにより、実施形態では、混合液Mの温度が室温から高温までの範囲で大きく変化した場合でも、流量計55を流れる混合液Mの流量を精度よく測定することができる。
定圧弁56は、第2送液路22bにおける定圧弁56よりも下流側の圧力を調整する。絞り弁57は、第2送液路22bを流れる混合液Mの流量を調整する。
分岐部22b2からは、タンク14に混合液Mを戻す第2帰還路24bが分岐している。このように、実施形態では、第1帰還路24aと第2帰還路24bとで構成される帰還路24が第2送液路22bから分岐し、かかる帰還路24が第2送液路22bを流れる混合液Mをタンク14に戻す。第2帰還路24bは、バルブ59を有する。
制御部3は、バルブ58とバルブ59とを互い違いに開閉する。これにより、制御部3は、混合液Mを外槽31bまたはタンク14に切り替えて送液することができる。
シリコン溶液供給部25は、混合装置10で生成された混合液Mにシリコン溶液を添加する。実施形態に係るシリコン溶液は、たとえば、コロイダルシリコンを分散させた溶液である。シリコン溶液供給部25は、シリコン溶液供給源25aと、シリコン溶液供給路25bと、流量調整器25cとを有する。
シリコン溶液供給源25aは、たとえば、シリコン溶液を貯留するタンクである。流量調整器25cは、シリコン溶液供給路25bに設けられ、シリコン溶液供給路25bを流れるシリコン溶液の流量を調整する。シリコン溶液供給路25bは、処理槽31の外槽31bに接続される。流量調整器25cは、開閉弁や、流量制御弁や、流量計などから構成される。
基板処理部30は、混合装置10で生成されたエッチング液EにウェハWを浸漬して、かかるウェハWにエッチング処理を施す。
基板処理部30は、処理槽31と、循環路32と、DIW供給部33と、処理液排出部34とを備える。処理槽31は、内槽31aおよび外槽31bを有する。
内槽31aは、上部が開放され、エッチング液Eが上部付近まで供給される。かかる内槽31aでは、基板昇降機構35で複数のウェハWがエッチング液Eに浸漬され、ウェハWにエッチング処理が行われる。かかる基板昇降機構35は、昇降可能に構成され、複数のウェハWを垂直姿勢で前後に並べて保持する。
外槽31bは、内槽31aの上部周囲に設けられるとともに、上部が開放される。外槽31bには、内槽31aからオーバーフローしたエッチング液Eが流入する。
外槽31bには、第3液面センサS3が設けられる。これにより、外槽31bに貯留される混合液Mやエッチング液Eの液面の高さを制御している。さらに、実施形態では、かかる第3液面センサS3を用いることにより、混合液Mの液量を秤量することができる。かかる混合液Mの秤量処理の詳細は後述する。
内槽31aおよび外槽31bには、混合装置10から混合液Mが送液路22を介して供給される。また、内槽31aには、シリコン溶液供給部25からシリコン溶液が供給される。さらに、外槽31bには、DIW供給部33からDIW(DeIonized Water:脱イオン水)が供給される。
DIW供給部33は、DIW供給源33aと、DIW供給路33bと、流量調整器33cとを有する。DIW供給部33は、処理槽31に貯留されるエッチング液Eの濃度を調整するため、外槽31bにDIWを供給する。
DIW供給路33bは、DIW供給源33aと外槽31bとを接続し、DIW供給源33aから外槽31bに所定温度のDIWを供給する。
流量調整器33cは、DIW供給路33bに設けられ、外槽31bへ供給されるDIWの供給量を調整する。流量調整器33cは、開閉弁や流量制御弁、流量計などで構成される。流量調整器33cによってDIWの供給量が調整されることで、エッチング液Eの温度、リン酸濃度、シリコン濃度および析出抑制剤濃度が調整される。
また、外槽31bには、温度センサ36とリン酸濃度センサ37とが設けられる。温度センサ36は、エッチング液Eの温度を検出し、リン酸濃度センサ37は、エッチング液Eのリン酸濃度を検出する。温度センサ36およびリン酸濃度センサ37で生成された信号は、上述の制御部3に送信される。
外槽31bと内槽31aとは、循環路32によって接続される。循環路32の一端は外槽31bの底部に接続され、循環路32の他端は内槽31a内に設置される処理液供給ノズル38に接続される。
循環路32には、外槽31b側から順に、第2ポンプ39と、フィルタ40と、第2ヒータ41と、シリコン濃度センサ42とが設けられる。
第2ポンプ39は、外槽31bから循環路32を経て内槽31aに送られるエッチング液Eの循環流を形成する。また、エッチング液Eは、内槽31aからオーバーフローすることで、再び外槽31bへと流出する。このようにして、基板処理部30内にエッチング液Eの循環流が形成される。すなわち、かかる循環流は、外槽31b、循環路32および内槽31aにおいて形成される。
フィルタ40は、循環路32を循環するエッチング液Eを濾過する。第2ヒータ41は、循環路32を循環するエッチング液Eの温度を調整する。シリコン濃度センサ42は、循環路32を循環するエッチング液Eのシリコン濃度を検出する。シリコン濃度センサ42で生成された信号は、制御部3に送信される。
処理液排出部34は、エッチング液Eを生成する際に貯留された混合液Mや、エッチング処理で使用されたエッチング液Eの全部、または一部を入れ替える際などに、混合液Mの液面やエッチング液EをドレインDRに排出する。処理液排出部34は、排出路34aと、流量調整器34bと、冷却タンク34cとを有する。
排出路34aは、循環路32に接続される。流量調整器34bは、排出路34aに設けられ、排出される混合液Mやエッチング液Eの排出量を調整する。流量調整器34bは、開閉弁や流量制御弁、流量計などから構成される。
冷却タンク34cは、排出路34aを流れてきた混合液Mやエッチング液Eを一時的に貯留するとともに冷却する。冷却タンク34cでは、流量調整器34bによって混合液Mやエッチング液Eの排出量が調整される。
<基板処理の手順>
つづいて、実施形態に係る基板処理の手順について、図2~図7を参照しながら説明する。図2および図3は、実施形態に係る処理槽31に混合液Mを初回に送液する際の各種処理における基板処理システム1の各部の挙動パターンの具体例を示すタイミングチャートである。
なお、図2は、処理槽31に混合液Mを初回に送液する際の各種処理の前半部分を示し、図3は、処理槽31に混合液Mを初回に送液する際の各種処理の後半部分を示している。
図2および図3に示すように、実施形態では、混合処理と、濃度調整処理と、フィルトレーション処理と、送液処理と、添加処理とが順に実施される。まず、制御部3は、時間T0からリン酸水溶液供給部11を動作させて(ON状態にして)、タンク14にリン酸水溶液を供給することにより、混合処理を開始する。
なお、かかる時間T0の時点では、析出抑制剤供給部12と、第1ポンプ16と、第1ヒータ19とは動作していない(OFF状態である)。また、時間T0の時点では、開閉弁21aが開状態であることから、フィルタ18がバイパス流路21でバイパスされている状態(フィルタバイパスがON状態)である。
さらに、時間T0の時点では、第1流量調整器23aおよび第2流量調整器23bは閉状態(OFF状態)であり、タンク14には何も貯留されていないことから、第1液面センサS1および第2液面センサS2からはOFF信号が出力される。
そして、リン酸水溶液がタンク14に所定の量供給された時間T1で、制御部3は、第1ポンプ16を動作させて(ON状態にして)、循環路15に循環流を形成する。
次に、タンク14に貯留されるリン酸水溶液の液面が徐々に上昇し、時間T2で液面が所定の第2高さ以上になると、第2液面センサS2からON信号が出力される。すると、制御部3は、時間T2から析出抑制剤供給部12を動作させて(ON状態にして)、タンク14に析出抑制剤を供給するとともに、リン酸水溶液供給部11を停止する(OFF状態にする)。
次に、析出抑制剤がタンク14に所定の量供給された時間T3で、制御部3は、析出抑制剤供給部12を停止する(OFF状態にする)とともに、リン酸水溶液供給部11を動作させて(ON状態にして)、タンク14にリン酸水溶液を供給する。
次に、時間T4で混合液Mの液面が所定の第1高さ以上になると、第1液面センサS1からON信号が出力される。すると、制御部3は、リン酸水溶液がタンク14に所定の量供給されたとみなし、時間T4でリン酸水溶液供給部11を停止する(OFF状態にする)。
これにより、混合処理が完了し、リン酸濃度が第1の濃度である混合液Mが混合装置10内で生成される。かかる第1の濃度は、たとえば、80(質量%)程度である。
このように、制御部3は、析出抑制剤をタンク14に供給する前に、第1ポンプ16を動作させる。これにより、析出抑制剤が供給される前に循環路15に循環流を形成することができることから、リン酸水溶液と析出抑制剤との混合性を向上させることができる。
また、制御部3は、リン酸水溶液と析出抑制剤とを同時にタンク14に供給せず、それぞれ個別にタンク14に供給する。これにより、析出抑制剤が所定の量供給される前に、第1液面センサS1からON信号が出力されることを抑制することができる。したがって、実施形態によれば、析出抑制剤をタンク14に確実に所定の量供給することができる。
つづいて、制御部3は、時間T4から第1ヒータ19を動作させて(ON状態にして)、循環路15内を循環する混合液Mを加温することにより、濃度調整処理を開始する。制御部3は、かかる第1ヒータ19で混合液Mを加温することによって、タンク14に貯留される混合液Mを加温する。
これにより、制御部3は、混合装置10内の混合液Mを蒸発させて、かかる混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第3の濃度に濃度を調整する。すなわち、かかる第3の濃度は、第1の濃度よりも高い濃度である。
この第3の濃度は、たとえば、90(質量%)程度である。そして、混合液Mのリン酸濃度が第3の濃度になった時間T5で、濃度調整処理が完了する。
このように、実施形態では、第1ヒータ19を混合装置10の循環路15に設けることにより、混合液Mを効率的に加温することができることから、混合液Mを効率的に濃度調整することができる。
なお、実施形態に係る基板処理では、混合処理が完了した後に濃度調整処理(加温処理)を開始している。これは、加温されて温度が上昇したリン酸水溶液に有機溶剤を含んだ析出抑制剤を供給すると、かかる析出抑制剤が突沸してしまう恐れがあるからである。
すなわち、実施形態によれば、混合処理が完了した後に濃度調整処理(加温処理)を開始することにより、供給の際に析出抑制剤が突沸することを抑制することができる。
つづいて、制御部3は、時間T5からフィルタバイパスをOFF状態にすることにより、フィルトレーション処理を開始する。すなわち、制御部3は、時間T5から開閉弁21aを閉状態に変更して、フィルタ18を流れる循環流を循環路15に形成する。
これにより、混合液Mに含まれるパーティクルなどの汚染物質が除去される。そして、混合液Mに含まれるパーティクルなどの汚染物質が十分に除去された時間T6で、フィルトレーション処理が完了する。
なお、制御部3は、フィルトレーション処理が完了した時間T6で、第1ヒータ19を停止させる(OFF状態にする)。これにより、混合装置10内の混合液Mのリン酸濃度が第3の濃度よりも高くなることを抑制することができる。
また、実施形態に係る基板処理では、混合処理および濃度調整処理でフィルタバイパスをON状態にしている。これにより、循環路15において、フィルタ18で発生する圧力損失を低減することができることから、タンク14に貯留された混合液Mを効率よく循環させることができる。
なお、濃度調整処理が完了するまでは、フィルタ18で混合液Mを濾過する必要はないことから、バイパス流路21を介して循環させたとしても特に問題はない。
つづいて、制御部3は、時間T6から送液処理を開始する。具体的には、制御部3は、時間T6から第1流量調整器23aを開状態にする(ON状態にする)。なお、第2流量調整器23bは閉状態を維持する。また、図2などには図示していないが、制御部3は、時間T6で、循環路15のバルブ20を開状態から閉状態に変更する。
これにより、制御部3は、循環路15および第1送液路22aを介して、混合装置10から基板処理部30の内槽31aに混合液Mを送液する。また、制御部3は、図3に示すように、時間T6から内槽31aに設けられる攪拌機構(たとえばバブリング機構、図1には図示せず)を動作させる(ON状態にする)。
そして、処理槽31への送液処理が開始され、外槽31b内の混合液Mが増加すると、時間T7で外槽31bに貯留される混合液Mの液面が所定の第3高さ以上になる。これにより、第3液面センサS3からON信号が出力される。
次に、混合液Mが処理槽31に所定の量供給された時間T8で、第1ポンプ16を停止する(OFF状態にする)とともに、第1流量調整器23aを閉状態にする(OFF状態にする)。これにより、処理槽31への混合液Mの供給が停止され、送液処理が完了する。なお、制御部3は、時間T8でフィルタバイパスをON状態にする。
つづいて、制御部3は、時間T8からシリコン溶液の添加処理を開始する。まず、制御部3は、時間T8から循環路32の第2ポンプ39および第2ヒータ41を動作させる(ON状態にする)。
このように、循環路32で混合液Mを循環させながら加温することにより、制御部3は、処理槽31内の混合液Mの温度およびリン酸濃度を所定の値に調整する。
次に、処理槽31内における混合液Mの温度およびリン酸濃度を所定の値になった(温度濃度センサ:ON)時間T9で、制御部3は、処理槽31の攪拌機構を停止させる(OFF状態にする)。これにより、制御部3は、内槽31aに貯留される混合液Mの液面を安定させる。
次に、時間T9から所定の時間経過し、内槽31aに貯留される混合液Mの液面が安定した時間T10で、制御部3は、処理液排出部34を動作させる(ON状態にする)。これにより、制御部3は、外槽31bに貯留される混合液Mの液面を下降させる。
次に、外槽31bに貯留される混合液Mの液面が所定の第3高さよりも低くなり、第3液面センサS3からOFF信号が出力された時間T11で、制御部3は、処理液排出部34を停止させる(OFF状態にする)。
ここで、外槽31bでは混合液Mの液面が所定の第3高さと略等しくなり、内槽31aは混合液Mで満たされていることから、制御部3は、処理槽31全体に貯留される混合液Mを所定の値に秤量することができる。したがって、実施形態によれば、エッチング液Eを生成する際の混合液Mの量を精度よく調整することができる。
次に、混合液Mが処理槽31に所定の量供給された時間T11で、制御部3は、シリコン溶液供給部25を動作させる(ON状態にする)とともに、処理槽31の攪拌機構を動作させる(ON状態にする)。これにより、制御部3は、シリコン溶液供給路25bを介して基板処理部30の内槽31aにシリコン溶液を送液する。
そして、外槽31b内の液量が増加すると、時間T12で外槽31bに貯留される混合液Mの液面が所定の第3高さ以上になる。これにより、第3液面センサS3からON信号が出力される。
次に、シリコン溶液が所定の量送液された時間T13で、制御部3は、シリコン溶液供給部25を停止させる(OFF状態にする)。さらに、制御部3は、時間T13から所定の時間経過した時間T14まで処理槽31の攪拌機構を動作させて、シリコン溶液の添加処理が完了する。
ここまで説明した処理によって、制御部3は、処理槽31に混合液Mを初回に送液する際に、所望のシリコン濃度を有するエッチング液Eを処理槽31に準備することができる。したがって、実施形態によれば、ウェハWに対するエッチング処理の開始時点から、シリコン酸化膜に対するシリコン窒化膜のエッチングの選択比を向上させることができる。
また、実施形態では、リン酸濃度が高い第3の濃度のエッチング液EでウェハWをエッチング処理することにより、シリコン窒化膜を効率よく選択エッチングすることができる。
また、実施形態において、制御部3は、混合液Mとシリコン溶液とをいずれも処理槽31の内槽31aに供給する。これにより、実施形態では、内槽31aから外槽31bにオーバーフローさせながら混合液Mとシリコン溶液とを混合することができることから、混合液Mとシリコン溶液との混合性を向上させることができる。
図4は、実施形態に係る処理槽31のエッチング液Eのシリコン濃度を調整する際の各種処理における基板処理システム1の各部の挙動パターンの具体例を示すタイミングチャートである。
この図4では、処理槽31でウェハWに対するエッチング処理が開始され、エッチング液EにウェハWからシリコンが溶出される際に送液される混合液Mの準備および送液処理について説明する。
まず、制御部3は、時間T20からリン酸水溶液供給部11を動作させて(ON状態にして)、タンク14にリン酸水溶液を供給することにより、混合処理を開始する。
なお、かかる時間T20の時点では、析出抑制剤供給部12と、シリコン溶液供給部25と、第1ポンプ16と、第1ヒータ19とは動作していない(OFF状態である)。また、時間T20の時点では、フィルタ18がバイパス流路21でバイパスされている状態(フィルタバイパスがON状態)であり、背圧弁54は全開状態である。
さらに、時間T20の時点では、第1流量調整器23aおよび第2流量調整器23bは閉状態(OFF状態)であり、タンク14には何も貯留されていないことから、第1液面センサS1および第2液面センサS2からはOFF信号が出力される。
そして、リン酸水溶液がタンク14に所定の量供給された時間T21で、制御部3は、第1ポンプ16を動作させて(ON状態にして)、循環路15に循環流を形成する。
次に、タンク14に貯留されるリン酸水溶液の液面が徐々に上昇し、時間T22で液面が所定の第2高さ以上になると、第2液面センサS2からON信号が出力される。すると、制御部3は、時間T22から析出抑制剤供給部12を動作させて(ON状態にして)、タンク14に析出抑制剤を供給するとともに、リン酸水溶液供給部11を停止する(OFF状態にする)。
次に、析出抑制剤がタンク14に所定の量供給された時間T23で、制御部3は、析出抑制剤供給部12を停止する(OFF状態にする)とともに、リン酸水溶液供給部11を動作させて(ON状態にして)、タンク14にリン酸水溶液を供給する。
次に、時間T24で混合液Mの液面が所定の第1高さ以上になると、第1液面センサS1からON信号が出力される。すると、制御部3は、リン酸水溶液がタンク14に所定の量供給されたとみなし、時間T24でリン酸水溶液供給部11を停止する(OFF状態にする)。
これにより、混合処理が完了し、リン酸濃度が第1の濃度である混合液Mが混合装置10内で生成される。
つづいて、制御部3は、時間T24から第1ヒータ19を動作させて(ON状態にして)、循環路15内を循環する混合液Mを加温することにより、濃度調整処理を開始する。制御部3は、かかる第1ヒータ19で混合液Mを加温することによって、タンク14に貯留される混合液Mを加温する。
これにより、制御部3は、混合装置10内の混合液Mを蒸発させて、かかる混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第2の濃度に濃度を調整する。すなわち、かかる第2の濃度は、第1の濃度よりも高い濃度である。
また、この第2の濃度は、上述の第3の濃度よりも低い濃度であり、たとえば、85(質量%)程度である。そして、混合液Mのリン酸濃度が第2の濃度になった時間T25で、濃度調整処理が完了する。
つづいて、制御部3は、時間T25からフィルタバイパスをOFF状態にすることにより、フィルトレーション処理を開始する。これにより、混合液Mに含まれるパーティクルなどの汚染物質が除去される。そして、混合液Mに含まれるパーティクルなどの汚染物質が十分に除去された時間T26で、フィルトレーション処理が完了する。
つづいて、制御部3は、時間T26から送液処理を開始する。具体的には、制御部3は、時間T6から第2流量調整器23bを開状態にする(ON状態にする)とともに、背圧弁54を絞り状態にする。なお、第1流量調整器23aは閉状態を維持する。また、図4には図示していないが、制御部3は、時間T26で、循環路15のバルブ20を開状態から閉状態に変更する。
これにより、制御部3は、循環路15および第2送液路22bを介して、混合装置10から基板処理部30の外槽31bに混合液Mを送液する。すると、タンク14内の混合液Mが減少して、時間T27で液面が所定の第1高さより低くなる。これにより、第1液面センサS1からOFF信号が出力される。
ここで、実施形態では、制御部3が、シリコン濃度センサ42から得られる処理槽31内のエッチング液Eのシリコン濃度に基づいて、処理槽31内のシリコン濃度を常に一定または一定以下に保つ制御を実施する。
たとえば、処理槽31内のエッチング液Eのシリコン濃度が所与のしきい値よりも高くなった場合、制御部3は、流量調整器34bを開状態にして高いシリコン濃度のエッチング液Eを排出するとともに、排出されたエッチング液Eと同じ量の混合液Mを供給する。
そして、実施形態では、混合液Mの混合処理が混合装置10で完了していることから、シリコン溶液が含まれない混合液Mを必要な際に処理槽31に供給することができる。
これにより、制御部3は、処理槽31内のエッチング液Eの貯留量を一定に保つとともに、処理槽31内のエッチング液Eのシリコン濃度を低下させることができる。したがって、実施形態によれば、処理槽31内のシリコン濃度を常に一定または一定以下に保つことができる。
また、実施形態では、制御部3が、シリコン溶液を含まない混合液Mを処理槽31に供給することができる。これにより、ウェハW内のシリコン窒化膜からシリコンが溶出してエッチング液Eのシリコン濃度が過剰になる際に、エッチング液Eのシリコン濃度を速やかに所定の濃度に抑えることができる。
また、実施形態では、生成された混合液Mに個別にシリコン溶液を供給してエッチング液Eを生成することにより、基板処理部30に供給される混合液Mのシリコン濃度を広い範囲で調整することができる。
すなわち、混合液Mに所定のシリコン濃度が必要な場合(たとえば、初回送液時)には、シリコン溶液供給部25を動作させることにより、シリコン溶液が含まれる混合液Mを処理槽31に供給することができる。
一方で、混合液Mに所定のシリコン濃度が必要ない場合(たとえば、シリコン濃度の調整時)には、シリコン溶液供給部25を動作させないことにより、シリコン溶液が含まれない混合液Mを処理槽31に供給することができる。
さらに、実施形態では、エッチング液Eのシリコン濃度を調整するために用いられる混合液Mを、上述の濃度調整処理で第1の濃度よりも高い第2の濃度に濃度を調整する。これにより、リン酸濃度が第1の濃度のままの混合液Mでエッチング液Eのシリコン濃度を調整する場合と比べて、エッチング液Eのリン酸濃度が第3の濃度から大きく低下することを抑制することができる。
すなわち、実施形態では、エッチング液Eのリン酸濃度をより安定させることができることから、エッチング液EによるウェハWのエッチング処理を適切に実施することができる。
また、実施形態では、エッチング液Eのシリコン濃度を調整するために用いられる混合液Mを、上述の濃度調整処理で第3の濃度よりも低い第2の濃度まで濃度を調整する。これにより、濃度調整処理の時間を短縮することができることから、エッチング液Eのシリコン濃度を調整するために用いられる混合液Mを効率よく準備することができる。
また、実施形態では、エッチング液Eのシリコン濃度を調整するために用いられる混合液Mを、第1送液路22aとは異なる第2送液路22bで送液する。これにより、第1送液路22aに残ったリン酸濃度が第3の濃度である混合液Mを用いることなく、エッチング液Eのシリコン濃度を調整することができる。
したがって、実施形態によれば、エッチング液Eのリン酸濃度をより安定させることができることから、エッチング液EによるウェハWのエッチング処理をさらに適切に実施することができる。
また、実施形態では、エッチング液Eのシリコン濃度を調整する際に、送液される混合液Mのリン酸濃度を循環路15のリン酸濃度センサ52で検出しながら調整処理を実施する。すなわち、実施形態では、リン酸濃度センサ52で混合液Mの送液量をフィードバック制御する。
これにより、エッチング液Eのリン酸濃度をより安定させることができることから、エッチング液EによるウェハWのエッチング処理をさらに適切に実施することができる。
また、実施形態では、制御部3が、処理槽31において混合液Mの供給が不要である場合に、第2送液路22bを流れる混合液Mを第2帰還路24bからタンク14に戻すとよい。
すなわち、制御部3は、処理槽31において混合液Mの供給が不要である場合に、バルブ58を閉状態に変更するとともにバルブ59を開状態に変更して、混合液Mを循環路15、第2送液路22bおよび第2帰還路24bを用いて循環させるとよい。
これにより、第2送液路22bから混合液Mが外槽31bに吐出される状態(すなわち、混合液Mの供給が必要な状態)と、第2送液路22bから混合液Mが外槽31bに吐出されない状態(すなわち、混合液Mの供給が不要な状態)とを揃えることができる。
したがって、実施形態によれば、混合液Mをより精度よく吐出することができることから、処理槽31内のシリコン濃度を常に一定または一定以下に保つ処理をより精度よく実施することができる。
また、実施形態では、第2帰還路24bに加えて、第1帰還路24aからも第2送液路22bを流れる混合液Mをタンク14に戻すとよい。
これにより、第2送液路22bを流れる混合液Mの流量を増加させることができることから、第1ヒータ19で混合液Mを加温する際に最低限必要となる混合液Mの流量を確保することができる。したがって、実施形態によれば、混合液Mを安定的に加温することができる。
また、実施形態では、制御部3が、混合液Mの送液処理の際に、背圧弁54を絞り状態にするとよい。これにより、制御部3は、第2送液路22bにおける分岐部22b1の圧力を高めることができることから、分岐部22b1から第2送液路22bおよび第2帰還路24bを介して混合液Mをタンク14に戻すために必要な圧力を確保することができる。
なお、実施形態では、第2送液路22bから外槽31bに吐出される混合液Mの流量を調整する場合に、絞り弁57を用いて流量の粗調整を行ない、流量計55および定圧弁56を用いて流量の微調整を行っている。
ここで、実施形態では、定圧弁56で流量計55内の混合液Mの圧力をフィードバック制御することにより、流量計55内の混合液Mの流量を一定に保つとよい。これにより、混合液Mをより正確な量吐出することができることから、処理槽31内のシリコン濃度を常に一定または一定以下に保つ処理をより正確に実施することができる。
また、実施形態では、制御部3が、エッチング液Eのシリコン濃度を調整する際に、混合液Mを内槽31aではなく外槽31bに供給するとよい。これにより、ウェハWが処理されている内槽31aに直接混合液Mを供給する場合に比べて、内槽31aのエッチング液Eのシリコン濃度が急激に変化することを抑制することができる。
したがって、実施形態によれば、ウェハWのエッチング処理をさらに安定して実施することができる。
また、実施形態では、送液路22(第1送液路22aおよび第2送液路22b)が循環路15から分岐して設けられる。これにより、混合処理や濃度調整処理の際に用いられる第1ポンプ16によって混合液Mを処理槽31に送液することができる。
すなわち、実施形態では、混合液Mの送液処理のために別途送液路22にポンプを備える必要がなくなることから、低コストで混合液Mを送液することができる。
図5~図7は、実施形態に係る処理槽31内のエッチング液Eを交換する処理の詳細を説明するための図である。これらのうち、図5は、処理槽31内のエッチング液Eを交換する直前の状態を示す図である。
図5に示すように、実施形態に係る処理槽31は、上述の第3液面センサS3に加えて、第4液面センサS4および第5液面センサS5を有する。第4液面センサS4は外槽31bに設けられ、第5液面センサS5は内槽31aに設けられる。
これにより、外槽31bおよび内槽31aに貯留される混合液Mやエッチング液Eの液面の高さを制御している。なお、第4液面センサS4は、第3液面センサS3よりも低い位置である外槽31bの底部近傍に設けられる。また、第5液面センサS5は、内槽31aの底部近傍に設けられる。
さらに、内槽31aの底部は、排出バルブ70を介してドレインDRに接続され、外槽31bの底部は、排出バルブ71を介してドレインDRに接続される。制御部3は、かかる排出バルブ70、71を開状態にすることにより、内槽31aおよび外槽31bに貯留される混合液Mやエッチング液Eを排出することができる。
そして、図5に示すように、処理槽31内のエッチング液Eを交換する直前には、排出バルブ70、71がいずれも閉状態(図5では「C」と記載)であり、内槽31aおよび外槽31bにはウェハW(図1参照)の処理に必要な量のエッチング液Eが貯留される。
実施形態に係る処理槽31内のエッチング液Eを交換する処理において、制御部3は、まず、図6に示すように、排出バルブ71を閉状態から開状態(図6では「O」と記載)に変更する。
すると、外槽31bに貯留されるエッチング液Eの液面が徐々に下降し、液面が底部近傍の所定の第4高さよりも低くなると、第4液面センサS4からOFF信号が出力される。
そして、第4液面センサS4からOFF信号が出力された場合、制御部3は、排出バルブ71を開状態から閉状態に変更する。これにより、制御部3は、外槽31bに残るエッチング液Eの量を一定の値にすることができる。
次に、制御部3は、図7に示すように、排出バルブ70を閉状態から開状態に変更する。すると、内槽31aに貯留されるエッチング液Eの液面が徐々に下降し、液面が底部近傍の所定の第5高さよりも低くなると、第5液面センサS5からOFF信号が出力される。
そして、第5液面センサS5からOFF信号が出力された場合、制御部3は、排出バルブ70を開状態から閉状態に変更する。これにより、制御部3は、内槽31aに残るエッチング液Eの量を一定の値にすることができる。
そして、図7のようにエッチング液Eが残った処理槽31に対して、制御部3は、図2および図3に示した送液処理および添加処理を実施する。
ここで、もし仮に、内槽31aおよび外槽31bに一定量のエッチング液Eを残さず、すべてのエッチング液Eを排出しようとした場合、排出されずに配管やポンプなどに残るエッチング液Eの量がばらついてしまう恐れがある。
そして、エッチング液Eの残液量がばらついている処理槽31に対して図2および図3に示した送液処理や添加処理を実施した場合、処理槽31に残るシリコンの量がばらついていることから、新しく生成されるエッチング液Eのシリコン濃度もばらついてしまう。したがってこの場合、エッチング液EによるウェハWのエッチング処理を適切に実施することが困難となる。
しかしながら、実施形態では、図5~図7に示した処理によって、処理槽31に残るエッチング液Eの量を一定の値にすることができることから、処理槽31に残るシリコンの量を一定の値にすることができる。
すなわち、実施形態では、新しく生成されるエッチング液Eのシリコン濃度を所望の値にすることができる。したがって、実施形態によれば、エッチング液EによるウェハWのエッチング処理をさらに適切に実施することができる。
なお、図5~図7の例では、最初に外槽31bのエッチング液Eを排出し、次に内槽31aのエッチング液Eを排出した例について示したが、処理槽31からエッチング液Eを排出する順番はかかる例に限られない。
たとえば、最初に内槽31aのエッチング液Eを排出し、次に外槽31bのエッチング液Eを排出してもよいし、内槽31aおよび外槽31bのエッチング液Eを並行して排出してもよい。
<変形例1>
つづいて、実施形態に係る基板処理システム1の各種変形例について、図8~図11を参照しながら説明する。図8は、実施形態の変形例1に係る基板処理システム1の構成を示す概略ブロック図である。なお、以下の各種変形例では、実施形態と同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
変形例1に係る基板処理システム1には、1つの処理槽31に対して複数の混合装置10(図1参照)が設けられる。図8の例では、1つの処理槽31に対して2つの混合装置10A、10Bが設けられる。なお、以降の説明では、複数の混合装置10A、10Bを総称して「混合装置10」とも呼称する。
混合装置10Aと処理槽31との間には送液路22Aが接続され、かかる送液路22Aを介して混合装置10Aから処理槽31に混合液Mが送液される。また、送液路22Aに接続される帰還路24Aを介して、混合液Mが混合装置10Aのタンク14(図1参照)に戻される。
混合装置10Bと処理槽31との間には送液路22Bが接続され、かかる送液路22Bを介して混合装置10Bから処理槽31に混合液Mが送液される。また、送液路22Bに接続される帰還路24Bを介して、混合液Mが混合装置10Bのタンク14に戻される。
なお、変形例1において、送液路22A、22Bはいずれも、図1に示した第1送液路22aおよび第2送液路22bを有し、帰還路24A、24Bはいずれも、図1に示した第1帰還路24aおよび第2帰還路24bを有する。
また、処理槽31にはシリコン溶液供給部25が接続され、かかるシリコン溶液供給部25を介してシリコン溶液が処理槽31に供給される。
図9は、実施形態の変形例1に係る基板処理システム1の各部の処理フローの具体例を示す図である。
図9に示すように、制御部3(図1参照)は、まず、混合装置10Aにおいて、図2に示した混合処理(以降の図面では「混合」と記載)と、濃度調整処理(以降の図面では「濃調」と記載)と、フィルトレーション処理(図9には図示せず)とを順に実施する。これにより、制御部3は、混合装置10Aにおいてリン酸濃度が第3の濃度である混合液Mを準備する。
次に、制御部3は、リン酸濃度が第3の濃度である混合液Mを混合装置10Aから処理槽31に送液する(以降の図面では「送液」と記載)。そして、混合装置10Aからの混合液Mの送液処理が完了すると、制御部3は、シリコン溶液供給部25からシリコン溶液を処理槽31に供給し、図3に示したシリコン溶液の添加処理(以降の図面では「添加」と記載)を実施する。
ここまで説明した各種処理によって、リン酸濃度が第3の濃度であるとともに、所望のシリコン濃度を有するエッチング液Eが処理槽31に準備される。
また、混合装置10Aおよびシリコン溶液供給部25の各種処理と並行して、制御部3は、混合装置10Bにおいて図4に示した混合処理と、濃度調整処理と、フィルトレーション処理(図示せず)とを順に実施する。これにより、制御部3は、混合装置10Bにおいてリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを準備する。
次に、制御部3は、処理槽31でウェハWを浸漬し、かかるウェハWにエッチング処理を施す。また、このエッチング処理において、制御部3は、混合装置10Bからリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを送液することにより、処理槽31内のシリコン濃度を常に一定または一定以下に保つ処理(以下、「シリコン調整処理」とも呼称する)を実施する。
また、混合装置10Bの送液処理と並行して、制御部3は、一旦送液処理まで終了した混合装置10Aにおいて、図4に示した混合処理と、濃度調整処理と、フィルトレーション処理(図示せず)とを順に実施する。これにより、制御部3は、混合装置10Aにおいてリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを準備する。
そして、混合装置10B内の混合液Mが無くなり、混合装置10Bの送液処理が終了したタイミングで、制御部3は、混合装置10Aからリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを送液することにより、処理槽31におけるシリコン調整処理を継続する。
また、混合装置10Aの送液処理と並行して、制御部3は、混合装置10Bにおいて図4に示した混合処理と、濃度調整処理と、フィルトレーション処理(図示せず)とを順に実施する。これにより、制御部3は、混合装置10Bにおいてリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを準備する。
そして、混合装置10A内の混合液Mが無くなり、混合装置10Aの送液処理が終了したタイミングで、制御部3は、混合装置10Bからリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを送液することにより、処理槽31においてシリコン調整処理を継続する。
ここまで説明したように、変形例1では、エッチング処理を実施する1つの処理槽31に対して、複数の混合装置10のうちの1つから混合液Mを順次送液し、残りの混合装置10ではリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを準備する。
これにより、1つの処理槽31においてシリコン調整処理を継続して実施することができる。したがって、変形例1によれば、1つの処理槽31においてエッチング液EによるウェハWのエッチング処理をさらに適切に実施することができる。
なお、変形例1では、1つの処理槽31に対して2つの混合装置10が設けられた例について示したが、1つの処理槽31に対して設けられる混合装置10の数は2つに限られない。
<変形例2>
図10は、実施形態の変形例2に係る基板処理システム1の構成を示す概略ブロック図である。変形例2に係る基板処理システム1には、複数の処理槽31(図1参照)に対して複数の混合装置10(図1参照)が設けられる。
図10の例では、3つの処理槽31A~31Cに対して3つの混合装置10A~10Cが設けられる。なお、以降の説明では、複数の混合装置10A~10Cを総称して「混合装置10」とも呼称し、複数の処理槽31A~31Cを総称して「処理槽31」とも呼称する。
混合装置10Aと処理槽31A~31Cとの間には3つに分岐した送液路22Aがそれぞれ接続され、かかる送液路22Aを介して混合装置10Aから処理槽31A~31Cに個別に混合液Mが送液される。
また、3つに分岐した送液路22Aにそれぞれ接続される帰還路24Aを介して、混合液Mが混合装置10Aのタンク14(図1参照)に戻される。
混合装置10Bと処理槽31A~31Cとの間には3つに分岐した送液路22Bがそれぞれ接続され、かかる送液路22Bを介して混合装置10Bから処理槽31A~31Cに個別に混合液Mが送液される。
また、3つに分岐した送液路22Bにそれぞれ接続される帰還路24Bを介して、混合液Mが混合装置10Bのタンク14に戻される。
混合装置10Cと処理槽31A~31Cとの間には3つに分岐した送液路22Cがそれぞれ接続され、かかる送液路22Cを介して混合装置10Cから処理槽31A~31Cに個別に混合液Mが送液される。
また、3つに分岐した送液路22Cにそれぞれ接続される帰還路24Cを介して、混合液Mが混合装置10Cのタンク14に戻される。
なお、変形例2において、送液路22A~22Cはいずれも、図1に示した第1送液路22aおよび第2送液路22bを有し、帰還路24A~24Cはいずれも、図1に示した第1帰還路24aおよび第2帰還路24bを有する。
また、処理槽31A~31Cにはシリコン溶液供給部25がそれぞれ接続され、かかるシリコン溶液供給部25を介してシリコン溶液が処理槽31A~31Cに個別に供給される。
さらに、混合装置10A~10Cにリン酸水溶液を供給するリン酸水溶液供給部11には、リン酸水溶液供給源11aの下流側に、バッファタンク11dが設けられる。変形例2では、かかるバッファタンク11dを設けることにより、複数の混合装置10A~10Cで用いられるリン酸水溶液を必要なタイミングで必要な量だけ十分に供給することができる。
なお、変形例2において、リン酸水溶液供給部11に十分なリン酸水溶液の供給能力がある場合には、必ずしもリン酸水溶液供給部11にバッファタンク11dが設けられなくともよい。
図11は、実施形態の変形例2に係る基板処理システム1の各部の処理フローの具体例を示す図である。
図11に示すように、制御部3(図1参照)は、まず、混合装置10Aにおいて、図2に示した混合処理と、濃度調整処理と、フィルトレーション処理(図11には図示せず)とを順に実施する。これにより、制御部3は、混合装置10Aにおいてリン酸濃度が第3の濃度である混合液Mを準備する。
次に、制御部3は、リン酸濃度が第3の濃度である混合液Mを混合装置10Aから処理槽31Aに送液する。そして、混合装置10Aからの混合液Mの送液処理が完了すると、制御部3は、シリコン溶液供給部25からシリコン溶液を処理槽31Aに供給し、図3に示したシリコン溶液の添加処理を実施する。
ここまで説明した各種処理によって、リン酸濃度が第3の濃度であるとともに、所望のシリコン濃度を有するエッチング液Eが処理槽31Aに準備される。
また、混合装置10Aおよびシリコン溶液供給部25の各種処理と並行して、制御部3は、混合装置10Bにおいて図2に示した混合処理と、濃度調整処理と、フィルトレーション処理(図11には図示せず)とを順に実施する。これにより、制御部3は、混合装置10Bにおいてリン酸濃度が第3の濃度である混合液Mを準備する。
次に、制御部3は、リン酸濃度が第3の濃度である混合液Mを混合装置10Bから処理槽31Bに送液する。そして、混合装置10Bからの混合液Mの送液処理が完了すると、制御部3は、シリコン溶液供給部25からシリコン溶液を処理槽31Bに供給し、図3に示したシリコン溶液の添加処理を実施する。
ここまで説明した各種処理によって、リン酸濃度が第3の濃度であるとともに、所望のシリコン濃度を有するエッチング液Eが処理槽31Bに準備される。
また、混合装置10A、10Bおよびシリコン溶液供給部25の各種処理と並行して、制御部3は、混合装置10Cにおいて図2に示した混合処理と、濃度調整処理と、フィルトレーション処理(図11には図示せず)とを順に実施する。これにより、制御部3は、混合装置10Cにおいてリン酸濃度が第3の濃度である混合液Mを準備する。
次に、制御部3は、リン酸濃度が第3の濃度である混合液Mを混合装置10Cから処理槽31Cに送液する。そして、混合装置10Cからの混合液Mの送液処理が完了すると、制御部3は、シリコン溶液供給部25からシリコン溶液を処理槽31Cに供給し、図3に示したシリコン溶液の添加処理を実施する。
ここまで説明した各種処理によって、リン酸濃度が第3の濃度であるとともに、所望のシリコン濃度を有するエッチング液Eが処理槽31Cに準備される。
また、混合装置10B、10Cおよびシリコン溶液供給部25の各種処理と並行して、制御部3は、一旦送液処理まで終了した混合装置10Aにおいて、図4に示した混合処理と、濃度調整処理と、フィルトレーション処理(図示せず)とを順に実施する。これにより、制御部3は、混合装置10Aにおいてリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを準備する。
次に、制御部3は、処理槽31A~31Cで順次ウェハWを浸漬し、かかるウェハWにエッチング処理を施す。また、このエッチング処理において、制御部3は、混合装置10Aからリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを送液することにより、処理槽31A~31Cにおいてシリコン調整処理を実施する。
また、混合装置10A、10Cおよびシリコン溶液供給部25の各種処理と並行して、制御部3は、一旦送液処理まで終了した混合装置10Bにおいて、図4に示した混合処理と、濃度調整処理と、フィルトレーション処理(図示せず)とを順に実施する。これにより、制御部3は、混合装置10Bにおいてリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを準備する。
そして、混合装置10A内の混合液Mが無くなり、混合装置10Aの送液処理が終了したタイミングで、制御部3は、混合装置10Bからリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを送液することにより、処理槽31A~31Cにおいてシリコン調整処理を継続する。
また、混合装置10A、10Bの各種処理と並行して、制御部3は、一旦送液処理まで終了した混合装置10Cにおいて、図4に示した混合処理と、濃度調整処理と、フィルトレーション処理(図示せず)とを順に実施する。これにより、制御部3は、混合装置10Cにおいてリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを準備する。
そして、混合装置10B内の混合液Mが無くなり、混合装置10Bの送液処理が終了したタイミングで、制御部3は、混合装置10Cからリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを送液することにより、処理槽31A~31Cにおいてシリコン調整処理を継続する。
また、混合装置10B、10Cの各種処理と並行して、制御部3は、一旦送液処理まで終了した混合装置10Aにおいて、図4に示した混合処理と、濃度調整処理と、フィルトレーション処理(図示せず)とを順に実施する。これにより、制御部3は、混合装置10Aにおいてリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを準備する。
そして、混合装置10C内の混合液Mが無くなり、混合装置10Cの送液処理が終了したタイミングで、制御部3は、混合装置10Aからリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを送液することにより、処理槽31A~31Cにおいてシリコン調整処理を継続する。
ここまで説明したように、変形例2では、エッチング処理を実施する複数の処理槽31に対して、複数の混合装置10のうちの1つから混合液Mを順次送液し、残りの混合装置10ではリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを準備する。
これにより、複数の処理槽31においてシリコン調整処理を継続して実施することができる。したがって、変形例2によれば、複数の処理槽31においてエッチング液EによるウェハWのエッチング処理をさらに適切に実施することができる。
また、変形例2では、複数の処理槽31で並行してウェハWのエッチング処理を実施することができる。したがって、変形例2によれば、エッチング液EによるウェハWのエッチング処理を効率よく実施することができる。
なお、変形例2では、3つの処理槽31に対して3つの混合装置10が設けられた例について示したが、処理槽31の数は3つに限られず、また混合装置10の数も3つに限られない。
<変形例3>
図12は、実施形態の変形例3に係る処理槽31に混合液Mを初回に送液する際の各種処理における基板処理システム1の各部の挙動パターンの具体例を示すタイミングチャートである。なお、図12は、処理槽31に混合液Mを初回に送液する際の各種処理の前半部分を示しており、実施形態の図2に対応する図である。
図12に示すように、変形例3では、リン酸供給処理と、濃度調整処理と、フィルトレーション処理と、混合処理と、送液処理と、図示しない添加処理とが順に実施される。まず、制御部3は、時間T30からリン酸水溶液供給部11を動作させて(ON状態にして)、タンク14にリン酸水溶液を供給することにより、リン酸供給処理を開始する。
なお、かかる時間T30の時点では、析出抑制剤供給部12と、第1ポンプ16と、第1ヒータ19とは動作していない(OFF状態である)。また、時間T30の時点では、開閉弁21aが開状態であることから、フィルタ18がバイパス流路21でバイパスされている状態(フィルタバイパスがON状態)である。
また、時間T30の時点では、第1流量調整器23aおよび第2流量調整器23bは閉状態(OFF状態)であり、タンク14には何も貯留されていないことから、第1液面センサS1からはOFF信号が出力される。
さらに、この変形例3では、タンク14にDIWを供給するDIW供給部(図示せず)と、第1液面センサS1よりも高い所定の高さ(以下、第6高さとも呼称する。)に設けられる第6液面センサ(図示せず)とが設けられる。また、この変形例3では、タンク14に貯留される処理液の液量を、タンク14底部の水頭圧に基づいて測定するレベルセンサ(図示せず)が設けられる。
そして、時間T30の時点では、このDIW供給部は動作しておらず(OFF状態であり)、タンク14には何も貯留されていないことから、第6液面センサおよびレベルセンサからはOFF信号が出力される。
そして、リン酸水溶液がタンク14に所定の量供給された時間T31で、制御部3は、第1ポンプ16を動作させて(ON状態にして)、循環路15に循環流を形成する。
次に、タンク14に貯留されるリン酸水溶液の液面が徐々に上昇し、時間T32で液面が所定の第1高さ以上になると、第1液面センサS1からON信号が出力される。
さらに、時間T33でリン酸水溶液の液面が所定の第6高さ以上になると、第6液面センサからON信号が出力される。すると、制御部3は、リン酸水溶液がタンク14に所定の量貯留されたとみなし、時間T33でリン酸水溶液供給部11を停止する(OFF状態にする)。これにより、リン酸供給処理が完了し、所定の量のリン酸水溶液がタンク14に貯留される。
つづいて、制御部3は、時間T33から第1ヒータ19を動作させて(ON状態にして)、循環路15内を循環するリン酸水溶液を加温することにより、濃度調整処理を開始する。制御部3は、かかる第1ヒータ19でリン酸水溶液を加温することによって、タンク14に貯留されるリン酸水溶液を加温する。
これにより、制御部3は、混合装置10内のリン酸水溶液を蒸発させて、かかるリン酸水溶液のリン酸濃度を第1の濃度から第3の濃度に濃度を調整する。
すると、タンク14に貯留されるリン酸水溶液の液面が徐々に低くなり、かかる液面の高さが所定の第6高さよりも低くなった時間T34で、第6液面センサからOFF信号が出力される。
次に、制御部3は、後述するフィルトレーション処理が終了する時間T37より所定の時間(たとえば、10分間)だけ前の時間T35でフィルタバイパスをOFF状態にすることにより、フィルトレーション処理を開始する。
また、タンク14に貯留されるリン酸水溶液の液面が所定の第1高さよりも低くなり、時間T36で第1液面センサS1からOFF信号が出力されると、制御部3は、DIW供給部を動作させて(ON状態にして)、タンク14にDIWを供給する。
そして、制御部3は、時間T35から所定の時間(たとえば、10分)経過した時間T37で、DIW供給部を停止させる(OFF状態にする)。これにより、濃度調整処理およびフィルトレーション処理が完了し、リン酸濃度が第3の濃度であるリン酸水溶液が混合装置10内で生成される。
次に、制御部3は、時間T37から析出抑制剤供給部12を動作させて(ON状態にして)、タンク14に析出抑制剤を供給することにより、混合処理を開始する。すると、時間T37で混合液Mの液面が所定の第1高さ以上になり、第1液面センサS1からON信号が出力される。
一方、時間T37以降も第1ヒータ19は動作していることから、混合装置10内の混合液Mは引き続き蒸発するため、タンク14内の混合液Mは時間T38で所定の第1高さよりも低くなり、時間T38で第1液面センサS1からOFF信号が出力される。
次に、析出抑制剤がタンク14に所定の量供給された時間T39で、制御部3は、析出抑制剤供給部12を停止する(OFF状態にする)。これにより、リン酸濃度が第3の濃度に調整されるとともに、析出抑制剤が所定の濃度に調整された混合液Mが生成される。
そして、制御部3は、かかる時間T39におけるタンク14底部の水頭圧をしきい値として、レベルセンサを動作させる。これにより、時間T39においてレベルセンサからON信号が出力される。
そして、制御部3は、送液処理が開始される時間T43までの間、かかるレベルセンサからの信号に基づいて、混合液Mに対してDIW供給部から適宜DIWを補充し、混合液Mのリン酸濃度を第3の濃度で維持する。
つづいて、制御部3は、時間T43から送液処理を開始する。具体的には、制御部3は、時間T43から第1流量調整器23aを開状態にする(ON状態にする)とともに、第1ヒータ19を停止する(OFF状態にする)。以降の処理については図3などに示した実施形態と同様であることから、詳細な説明は省略する。
ここまで説明したように、変形例3では、リン酸水溶液の濃度を調整する濃度調整処理の後に、リン酸水溶液と析出抑制剤とを混合する混合処理を実施する。これによっても、エッチング液Eのリン酸濃度をより安定させることができることから、エッチング液EによるウェハWのエッチング処理を適切に実施することができる。
また、変形例3では、タンク14底部の水頭圧に基づいてタンク14の液量を測定するレベルセンサに基づいて、混合液Mのリン酸濃度を調整する。これにより、混合処理の際に液面が乱れたとしても、混合液Mのリン酸濃度を安定的に維持することができる。
図13は、実施形態の変形例3に係る処理槽31で混合液Mの温度および濃度を維持する処理における基板処理システム1の各部の挙動パターンの具体例を示すタイミングチャートである。この図13は、図12に示した混合処理が終了した後、送液処理が開始されるまでの間に実施される温度濃度維持処理について説明する図である。
かかる温度濃度維持処理において、制御部3は、時間T51でDIW供給部を動作させて(ON状態にして)、タンク14にDIWを供給する。
なお、かかる時間T51は、図12に示した時間T42(すなわち、前回レベルセンサがOFF状態に切り替わった時間)から所定の時間(たとえば、180(秒))が経過した時間である。また、かかる時間T51の時点では、第1ポンプ16と、第1ヒータ19とは動作している(ON状態である)一方、リン酸水溶液供給部11と、析出抑制剤供給部12とは動作していない(OFF状態である)。
また、時間T51の時点では、開閉弁21aが閉状態であることから、フィルタ18がバイパス流路21でバイパスされていない状態(フィルタバイパスがOFF状態)である。
そして、タンク14底部の水頭圧が上述の時間T39で設定された所定のしきい値以上になり、レベルセンサからON信号が出力された時間T52において、制御部3は、DIW供給部を停止させる(OFF状態にする)。
一方で、時間T52以降も第1ヒータ19は動作していることから、混合装置10内の混合液Mは引き続き蒸発するため、タンク14底部の水頭圧は時間T53で所定のしきい値よりも低くなり、時間T53でレベルセンサからOFF信号が出力される。
すると、制御部3は、かかる時間T53から所定の時間(たとえば、180(秒))が経過した時間T54において、DIW供給部を動作させて(ON状態にして)、タンク14にDIWを供給する。
そして、タンク14底部の水頭圧が所定のしきい値以上になり、レベルセンサからON信号が出力された時間T55において、制御部3は、DIW供給部を停止させる(OFF状態にする)。以降の処理については、図13に示すように、ここまで説明した処理のくり返しであることから、詳細な説明は省略する。
ここまで説明したように、変形例3における温度濃度維持処理では、送液処理が開始されるまでの間、レベルセンサからの信号に基づいて、混合液Mに対してDIW供給部から適宜DIWを補充し、混合液Mのリン酸濃度を第3の濃度で維持する。
また、変形例3では、レベルセンサからOFF信号が出力されたタイミング(たとえば、時間T53)で直ぐにDIW供給部を動作させるのではなく、所定の時間(たとえば、180(秒))経過してからDIW供給部を動作させるとよい。
これにより、タンク14にDIWを供給してから、かかるDIWが混合液Mの濃度に反映されるまでに必要となる時間を勘案しながら、混合液MにDIWを補充することができる。したがって、変形例3によれば、混合液Mにおけるリン酸濃度のばらつきを低減することができる。
なお、上記の変形例3では、処理槽31に混合液Mを初回に送液する際に、濃度調整処理の後に混合処理を実施する例について示したが、本開示はかかる例に限られない。たとえば、図4に示したように、処理槽31でウェハWに対するエッチング処理が開始され、エッチング液EにウェハWからシリコンが溶出される際に送液される混合液Mの準備および送液処理において、濃度調整処理の後に混合処理を実施してもよい。
すなわち、この変形例3では、混合装置10においてリン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを準備する際に、リン酸水溶液の濃度を第2の濃度に調整した後、かかるリン酸水溶液と析出抑制剤とを混合する混合処理を実施してもよい。
実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)は、処理槽31と、混合装置10と、送液路22と、制御部3と、を備える。処理槽31は、基板(ウェハW)を処理液(エッチング液E)に浸漬して処理する。混合装置10は、リン酸水溶液と添加剤とを混合して、処理液(エッチング液E)の原料となる混合液Mを生成する。送液路22は、混合装置10から処理槽31に混合液Mを送る。制御部3は、各部を制御する。また、制御部3は、混合装置10において、リン酸濃度が混合装置10に供給される時の第1の濃度よりも高い第2の濃度になった混合液Mを、混合装置10から基板(ウェハW)が浸漬処理されている処理槽31に送液する。これにより、リン酸水溶液および添加剤を含んだエッチング液Eによるエッチング処理を適切に実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部3は、混合装置10に供給されたリン酸水溶液に添加剤を供給して混合液Mを生成し、その後、混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第1の濃度よりも高い第2の濃度にする。これにより、リン酸水溶液および添加剤を含んだエッチング液Eによるエッチング処理を適切に実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部3は、混合装置10に供給されたリン酸水溶液の濃度を、第1の濃度から第1の濃度より高い第2の濃度に調整し、その後第2の濃度になったリン酸水溶液に添加剤を混合する。これにより、リン酸水溶液および添加剤を含んだエッチング液Eによるエッチング処理を適切に実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部3は、処理槽31に送液された、リン酸濃度が第2の濃度である混合液Mのリン酸濃度を、第2の濃度よりも高い第3の濃度になるように制御する。これにより、ウェハWに形成されるシリコン窒化膜を効率よく選択エッチングすることができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部3は、基板(ウェハW)の浸漬処理を開始する前に、リン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを混合装置10から処理槽31に送液する。また、制御部3は、混合液Mを原料とする処理液(エッチング液E)のリン酸濃度を第2の濃度よりも高い第3の濃度にする。これにより、ウェハWに形成されるシリコン窒化膜を効率よく選択エッチングすることができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、混合装置10は、加熱機構(第1ヒータ19)を有する。また、制御部3は、加熱機構(第1ヒータ19)で混合液Mを加熱することにより、混合液Mのリン酸濃度を第2の濃度にする。これにより、リン酸濃度が高い第2の濃度の混合液Mを効率よく生成することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、送液路22は、分岐部22b1、22b2を有する。また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)は、分岐部22b1、22b2から混合装置10へと混合液Mを戻す帰還路24をさらに備える。これにより、処理槽31内のシリコン濃度を常に一定または一定以下に保つ処理をより精度よく実施することができるとともに、混合液Mを安定的に加温することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)は、1つの処理槽31に対して複数の混合装置10A、10Bが送液路22A、22Bを介して接続される。これにより、1つの処理槽31においてエッチング液EによるウェハWのエッチング処理をさらに適切に実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部3は、基板(ウェハW)を浸漬処理している1つの処理槽31に対して、複数の混合装置10のうちの1つから混合液Mを順次送液する。また、制御部3は、残りの混合装置10で混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第2の濃度にする。これにより、1つの処理槽31においてエッチング液EによるウェハWのエッチング処理をさらに適切に実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)は、複数の処理槽31A~31Cに対して複数の混合装置10A~10Cが送液路22A~22Cを介して接続される。また、送液路22A~22Cは、1つの混合装置10A~10Cから複数の処理槽31A~31Cに個別に混合液を送液する。これにより、複数の処理槽31A~31Cにおいてエッチング液EによるウェハWのエッチング処理をさらに適切に実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部3は、基板(ウェハW)を浸漬処理している複数の処理槽31A~31Cに対して、複数の混合装置10のうちの1つから混合液Mを順次送液する。また、制御部3は、残りの混合装置10で混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第2の濃度にする。これにより、複数の処理槽31A~31Cにおいてエッチング液EによるウェハWのエッチング処理をさらに適切に実施することができる。
<基板処理の詳細>
つづいて、図14および図15を参照しながら、実施形態および変形例3に係る基板処理システム1が実行する基板処理の詳細について説明する。図14は、実施形態に係る基板処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、制御部3は、処理槽31でウェハWが浸漬されているか否かを判定する(ステップS101)。そして、処理槽31でウェハWが浸漬されていない場合(ステップS101,No)、たとえば処理槽31で液交換処理を実施する場合、制御部3は、混合装置10でリン酸水溶液と添加剤とを混合する混合処理を実施する(ステップS102)。
次に、制御部3は、第1ヒータ19を制御することにより、生成された混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第3の濃度に濃度を調整する濃度調整処理を実施する(ステップS103)。
次に、制御部3は、混合装置10および第1送液路22aを制御して、処理槽31に混合液Mを送液する送液処理を実施する(ステップS104)。そして、制御部3は、基板処理部30を制御して、混合液Mを加温する加温処理を実施する(ステップS105)。
また、かかるステップS105の処理と並行して、制御部3は、シリコン溶液供給部25を制御して、処理槽31内の混合液Mにシリコン溶液を添加する添加処理を実施する(ステップS106)。
最後に、制御部3は、基板処理部30を制御して、処理槽31内に準備されたエッチング液EにウェハWを浸漬する浸漬処理を実施し(ステップS107)、処理を完了する。
なお、上記の実施形態では、濃度調整処理(ステップS103)において混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第3の濃度に濃度を調整する例について示したが、本開示はかかる例に限られない。
たとえば、濃度調整処理(ステップS103)において、制御部3は、混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第2の濃度に濃度を調整し、かかる第2の濃度のリン酸を処理槽31内に送液する。
そして、制御部3は、処理槽31で混合液Mを加温する加温処理(ステップS105)において、第2ヒータ41を制御することにより、リン酸濃度を第2の濃度から第3の濃度に濃度を調整してもよい。
これによっても、リン酸濃度が第3の濃度に調整されたエッチング液EでウェハWを浸漬処理できることから、ウェハWに形成されるシリコン窒化膜を効率よく選択エッチングすることができる。
一方、処理槽31でウェハWが浸漬されている場合(ステップS101,Yes)、たとえば、処理槽31でウェハWがエッチング処理されている場合、制御部3は、混合装置10でリン酸水溶液と添加剤とを混合する混合処理を実施する(ステップS108)。
次に、制御部3は、第1ヒータ19を制御することにより、生成された混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第2の濃度に濃度を調整する濃度調整処理を実施する(ステップS109)。
次に、制御部3は、混合装置10、第2送液路22bおよび帰還路24を制御して、処理槽31に混合液Mを送液する送液処理を実施する(ステップS110)。また、制御部3は、かかる送液処理と並行して、シリコン溶液が含まれる混合液Mを処理槽31から排出する排出処理を実施する(ステップS111)。
これにより、処理槽31内のエッチング液Eのシリコン濃度を常に一定または一定以下に保つことができる。そして、ステップS110およびステップS111の処理が終わると、処理が完了する。
図15は、実施形態の変形例3に係る基板処理の処理手順を示すフローチャートである。最初に、制御部3は、処理槽31でウェハWが浸漬されているか否かを判定する(ステップS201)。
そして、処理槽31でウェハWが浸漬されていない場合(ステップS201,No)、たとえば処理槽31で液交換処理を実施する場合、制御部3は、混合装置10にリン酸水溶液を供給するリン酸供給処理を実施する(ステップS202)。
次に、制御部3は、第1ヒータ19を制御することにより、生成された混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第3の濃度に濃度を調整する濃度調整処理を実施する(ステップS203)。そして、制御部3は、混合装置10で、濃度調整処理が施されたリン酸水溶液と、添加剤とを混合する混合処理を実施する(ステップS204)。
次に、制御部3は、混合装置10および第1送液路22aを制御して、処理槽31に混合液Mを送液する送液処理を実施する(ステップS205)。そして、制御部3は、基板処理部30を制御して、混合液Mを加温する加温処理を実施する(ステップS206)。
また、かかるステップS206の処理と並行して、制御部3は、シリコン溶液供給部25を制御して、処理槽31内の混合液Mにシリコン溶液を添加する添加処理を実施する(ステップS207)。
最後に、制御部3は、基板処理部30を制御して、処理槽31内に準備されたエッチング液EにウェハWを浸漬する浸漬処理を実施し(ステップS208)、処理を完了する。
なお、上記の変形例3では、濃度調整処理(ステップS203)において混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第3の濃度に濃度を調整する例について示したが、本開示はかかる例に限られない。
たとえば、濃度調整処理(ステップS203)において、制御部3は、混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第2の濃度に濃度を調整し、かかる第2の濃度のリン酸を処理槽31内に送液する。
そして、制御部3は、処理槽31で混合液Mを加温する加温処理(ステップS206)において、第2ヒータ41を制御することにより、リン酸濃度を第2の濃度から第3の濃度に濃度を調整してもよい。
これによっても、リン酸濃度が第3の濃度に調整されたエッチング液EでウェハWを浸漬処理できることから、ウェハWに形成されるシリコン窒化膜を効率よく選択エッチングすることができる。
一方、処理槽31でウェハWが浸漬されている場合(ステップS201,Yes)、たとえば、処理槽31でウェハWがエッチング処理されている場合、制御部3は、混合装置10にリン酸水溶液を供給するリン酸供給処理を実施する(ステップS209)。
次に、制御部3は、第1ヒータ19を制御することにより、生成された混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第2の濃度に濃度を調整する濃度調整処理を実施する(ステップS210)。そして、制御部3は、混合装置10で、濃度調整処理が施されたリン酸水溶液と、添加剤とを混合する混合処理を実施する(ステップS211)。
次に、制御部3は、混合装置10、第2送液路22bおよび帰還路24を制御して、処理槽31に混合液Mを送液する送液処理を実施する(ステップS212)。また、制御部3は、かかる送液処理と並行して、シリコン溶液が含まれる混合液Mを処理槽31から排出する排出処理を実施する(ステップS213)。
これにより、処理槽31内のエッチング液Eのシリコン濃度を常に一定または一定以下に保つことができる。そして、ステップS212およびステップS213の処理が終わると、処理が完了する。
実施形態に係る基板処理方法は、濃度調整工程(ステップS109)と、送液工程(ステップS110)とを含む。濃度調整工程は、リン酸水溶液と添加剤とを混合して、処理液(エッチング液E)の原料となる混合液Mを生成する混合装置10において、混合液Mのリン酸濃度を第1の濃度から第1の濃度よりも高い第2の濃度にする。送液工程(ステップS110)は、リン酸濃度が第2の濃度になった混合液Mを、混合装置10から基板(ウェハW)が浸漬処理されている処理槽31に送液する。これにより、リン酸水溶液および添加剤を含んだエッチング液Eによるエッチング処理を適切に実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理方法は、リン酸水溶液供給工程(ステップS209)と、濃度調整工程(ステップS210)と、混合工程(ステップS211)と、送液工程(ステップS212)と、を含む。リン酸水溶液供給工程(ステップS209)は、処理液の原料となる混合液Mを生成する混合装置10にリン酸水溶液を供給する。濃度調整工程(ステップS210)は、リン酸水溶液を第1の濃度から第1の濃度よりも高い第2の濃度にする。混合工程(ステップS211)は、リン酸水溶液に添加剤を供給して混合液Mを生成する。送液工程(ステップS212)は、混合液Mを、混合装置10から基板(ウェハW)が浸漬処理されている処理槽31に送液する。これにより、リン酸水溶液および添加剤を含んだエッチング液Eによるエッチング処理を適切に実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理方法は、送液工程(ステップS110)によって処理槽31に送液された、リン酸濃度が第2の濃度である混合液Mのリン酸濃度を、第2の濃度よりも高い第3の濃度になるように制御する。これにより、ウェハWに形成されるシリコン窒化膜を効率よく選択エッチングすることができる。
また、実施形態に係る基板処理方法は、基板の浸漬処理を開始する前に、リン酸濃度が第2の濃度である混合液Mを混合装置10から処理槽31に送液し、混合液Mを原料とする処理液(エッチング液E)のリン酸濃度を第2の濃度よりも高い第3の濃度にする。これにより、ウェハWに形成されるシリコン窒化膜を効率よく選択エッチングすることができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。たとえば、上記の実施形態では、混合液Mを加温することによって濃度調整処理を実施した例について示したが、混合液Mの濃度調整処理は混合液Mを加温する場合に限られない。
たとえば、タンク14の雰囲気を減圧することによっても混合液Mを蒸発させることができることから、混合液Mを濃度調整処理することができる。また、上記の実施形態では、添加剤の一例として、シリコン酸化物の析出を抑制する析出抑制剤を挙げたが、添加剤は、たとえばシリコン化合物添加剤などであってもよく、必ずしも析出抑制剤であることを要しない。
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 基板処理システム(基板処理装置の一例)
3 制御部
10、10A~10C 混合装置
11 リン酸水溶液供給部
12 析出抑制剤供給部
19 第1ヒータ(加熱機構の一例)
22、22A~22C 送液路
22b1、22b2 分岐部
24、24A~24C 帰還路
25 シリコン溶液供給部
30 基板処理部
31、31A~31C 処理槽
W ウェハ(基板の一例)
M 混合液
E エッチング液(処理液の一例)

Claims (7)

  1. 基板を処理液に浸漬して処理する処理槽と、
    リン酸水溶液と添加剤とを混合して、前記処理液の原料となる混合液を生成する混合装置と、
    前記混合装置から前記処理槽に前記混合液を送る送液路と、
    前記処理槽にシリコン溶液を供給するシリコン溶液供給部と、
    各部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記混合装置に供給されたリン酸水溶液の濃度を、リン酸濃度が前記混合装置に供給される時の第1の濃度から、前記第1の濃度よりも高い第3の濃度に調整し、その後前記第3の濃度になったリン酸水溶液に前記添加剤を混合し、
    前記混合装置において、リン酸濃度が前記第3の濃度になった第1の混合液を、前記混合装置から空の状態の前記処理槽に送液し、
    前記処理槽内の前記第1の混合液に前記シリコン溶液を供給して前記処理液を生成し、
    前記処理槽内に前記基板を搬入して前記基板の浸漬処理を開始し、
    前記混合装置に供給されたリン酸水溶液の濃度を、前記第1の濃度から、前記第1の濃度よりも高く前記第3の濃度よりも低い第2の濃度に調整し、その後前記第2の濃度になったリン酸水溶液に前記添加剤を混合し、
    前記混合装置において、リン酸濃度が前記第2の濃度になった第2の混合液を、前記混合装置から前記基板が浸漬処理されている前記処理槽に送液し、
    前記処理槽内の前記処理液のシリコン濃度を調整する
    基板処理装置。
  2. 前記送液路は、分岐部を有し、
    前記分岐部から前記混合装置へと前記混合液を戻す帰還路をさらに備える
    請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 1つの前記処理槽に対して複数の前記混合装置が前記送液路を介して接続される
    請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記制御部は、
    前記基板を浸漬処理している1つの前記処理槽に対して、複数の前記混合装置のうちの1つから前記混合液を順次送液し、
    残りの前記混合装置で前記混合液のリン酸濃度を前記第1の濃度から前記第2の濃度にする
    請求項に記載の基板処理装置。
  5. 複数の前記処理槽に対して複数の前記混合装置が前記送液路を介して接続され、
    前記送液路は、1つの前記混合装置から複数の前記処理槽に個別に前記混合液を送液する
    請求項1~のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  6. 前記制御部は、
    前記基板を浸漬処理している複数の前記処理槽に対して、複数の前記混合装置のうちの1つから前記混合液を順次送液し、
    残りの前記混合装置で前記混合液のリン酸濃度を前記第1の濃度から前記第2の濃度にする
    請求項に記載の基板処理装置。
  7. 処理液の原料となる混合液を生成する混合装置にリン酸水溶液を供給する第1のリン酸水溶液供給工程と、
    前記混合装置において、前記リン酸水溶液を第1の濃度から前記第1の濃度よりも高い第の濃度にする第1の濃度調整工程と、
    前記混合装置において、リン酸濃度が前記第3の濃度になった前記リン酸水溶液に添加剤を供給して第1の混合液を生成する第1の混合工程と、
    前記第1の混合液を、前記混合装置から空の状態の処理槽に送液する第1の送液工程と、
    前記処理槽内の前記第1の混合液にシリコン溶液を供給して前記処理液を生成する生成工程と、
    前記処理槽内に基板を搬入して前記基板の浸漬処理を開始する開始工程と、
    前記混合装置にリン酸水溶液を供給する第2のリン酸水溶液供給工程と、
    前記混合装置において、前記リン酸水溶液を第1の濃度から前記第1の濃度よりも高く前記第3の濃度よりも低い第2の濃度にする第2の濃度調整工程と、
    前記混合装置において、リン酸濃度が前記第2の濃度になった前記リン酸水溶液に前記添加剤を供給して第2の混合液を生成する第2の混合工程と、
    前記第2の混合液を、前記混合装置から前記基板が浸漬処理されている前記処理槽に送液する第2の送液工程と、
    前記処理槽内の前記処理液のシリコン濃度を調整する第3の濃度調整工程と、
    を含む基板処理方法。
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