本発明は、多様な誘導体の合成と官能基導入が容易なピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾールまたはチアジアゾールなどのヘテロ環構造を含むバイデンテートリガンドを有する遷移金属錯体またはその塩化合物を提供することである。
一例として、前記遷移金属錯体はピリジン;およびピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾールからなる群より選択される1つの構造を含むバイデンテートリガンドを有する遷移金属錯体またはその塩化合物であり得る。
本発明の他の目的は、前記遷移金属錯体またはその塩化合物を含む、酸化-還元重合体を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、前記遷移金属錯体またはその塩化合物および/またはこれを含む酸化-還元重合体を装置に提供することである。
一例として、前記装置は電子伝達メディエータ用装置であり、具体的には、電気化学的バイオセンサーであり得る。一例として、前記装置は体内に挿入可能なものであり得る。一例として、前記電気化学的バイオセンサーは血糖センサーであり得る。
本発明のさらに他の目的は、液体性生体試料を酸化-還元させ得る酵素;および前記遷移金属錯体またはその塩化合物および/またはこれを含む酸化-還元重合体を含む電気化学的バイオセンサー用センシング膜を提供することである。
一様態として、本発明は、ピリジン(pyridine);およびピラゾール(pyrazole)、トリアゾール(triazole)、テトラゾール(tetrazole)、オキサジアゾール(oxadiazole)およびチアジアゾール(thiadiazole)からなる群より選択される1つの構造を含むバイデンテイト(bidentate、以下、「二座配位子」ともいう)リガンドを有する遷移金属錯体またはその塩化合物を提供する。
具体的には、前記遷移金属錯体は、下記化学式1の化合物であり得る。
[化学式1]
[M(L)a(X1)b]cd(X2)
上記式中、
MはFe、RuおよびOsからなる群より選択される1種の遷移金属であり、
Lはピリジン;およびピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾールからなる群より選択される1つの構造を含むバイデンテートリガンドであり、
aは2または3であり、
X1はF、Cl、BrおよびIからなる群より選択される1種のハロゲン原子であり、
bは0、1または2であり、
cは1~3から選択される整数であり(例えば、1、2または3)、
X2はF、Cl、Br、IおよびPF6からなる群より選択される1種の対イオン(counter ion)であり、
dは0、1または2である。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明で使用されるすべての技術用語は、特に定義されない限り、本発明の関連分野における当業者によって一般に理解される意味で使用される。また、本明細書においては好ましい方法や試料について記載しているが、これに類似または同等のものも本発明の範疇に含まれる。また、本明細書に記載された数値は、明示していなくても「約」の意味を含むものとみなされる。本明細書に参考文献として記載される全ての刊行物の内容は、参照により本明細書に援用される。
本明細書で使用される残基の定義について詳しく説明する。別途明示しない限り、各残基は以下の定義を有し、通常の当業者によって一般に理解される意味で使用される。
本明細書において「ハロ」または「ハロゲン」は、例えば、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を意味する。
本明細書において「アルキル」は脂肪族炭化水素基を意味し、直鎖状または分枝状の炭化水素基を全て含む。例えば、1~6個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1-エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチルおよび2-エチルブチルを含むが、これらに限定されない。特に定義されない限り、アルキルは炭素数1~6、炭素数1~5、炭素数1~4、炭素数1~3、炭素数1~2のアルキル、炭素数2~6、炭素数2~5、炭素数2~4、炭素数2~3、炭素数3~6、炭素数3~5、炭素数3~4、炭素数1、炭素数2、炭素数3、炭素数4、炭素数5、または炭素数6を意味する。
本明細書において「アルコキシ(alkoxy)」は-O-アルキルまたはアルキル-O-基を示し、ここでアルキル基は上記で定義した通りである。例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシなどが含まれるが、これらに限定されない。アルコキシ基は一つ以上の好適な基で置換または非置換され得る。
本明細書において、単独または他の用語と組み合わされた用語「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は-OHを意味する。
本明細書において「アミノ」は-NH2を示し、「ニトロ」は-NO2を示す。
本明細書において「アリール(aryl)」は、親芳香族環系内の1つの炭素原子から1つの水素原子を除くことにより誘導される、例えば、炭素数6~20、炭素数6~12、または炭素数6~10の1価の芳香族炭化水素をいう。前記アリールは、飽和または部分的に不飽和の環と縮合した芳香族環を含む二環式ラジカルを含み得る。
アリール基の例としては、ベンゼン(フェニル)から誘導されたラジカル、置換されたフェニル、ビフェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル、トルイル、ナフタレニル、アントラセニル、インデニル、インダニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。アリール基は、1つ以上の好適な基で置換または非置換され得る。
本明細書において「置換」は本発明で特に言及しない限り、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子(例えばF、Cl、BrまたはI)、シアノ基、ヒドロキシル基、チオール基、ニトロ基、アミノ基、イミノ基、アジド基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、オキソ基、カルボニル基、カルバミル基、エステル基、エーテル基、カルボキシル基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸やその塩、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のハロアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のハロアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、炭素数2~6のハロアルキニル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数1~6のハロアルコキシ基、炭素数1~6のアルキルチオ基、炭素数3~20のシクロアルキル基、5員~12員のヘテロシクロアルキル基、5員~12員のヘテロアリール基、炭素数6~10のアリール基、炭素数6~10のアリールオキシ基、および炭素数6~10のアリールチオ基からなる群より選択される1種~3種であり得る。
本明細書で提供される遷移金属錯体は、下記化学式1の化合物であり得る。
[化学式1]
[M(L)a(X1)b]cd(X2)
上記式中、
MはFe、RuおよびOsからなる群より選択される1種の遷移金属であり、
Lはピリジン;およびピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾールからなる群より選択される1つの構造を含むバイデンテートリガンドであり、
aは2または3であり、
X1はF、Cl、BrおよびIからなる群より選択される1種のハロゲン原子であり、
bは0、1または2であり、
cは1~3から選択される整数であり(例えば、1、2または3)、
X2はF、Cl、Br、IおよびPF6からなる群より選択される1種の対イオン(counter ion)であり、
dは0、1または2である。
前記ピリジンは非置換であるか、またはC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-(CH2)-O-C1-4アルキル基、-(CH2CH2)-O-C1-4アルキル基、およびC1-4アルキルアミノ基からなる群より選択される1種以上(例えば、1~4個、1個、2個、3個、または4個)で置換され得る。
前記ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、またはチアジアゾールは、それぞれ非置換であるか、またはC
1-4アルキル基、C
1-4アルコキシ基、-(CH2)-O-C
1-4アルキル基、-(CH2CH2)-O-C
1-4アルキル基、
、およびC
1-4アルキルアミノ基からなる群より選択される1種以上(例えば、1~3個、1個、2個、または3個)で置換され得る。
前記R’4は、水素または置換または非置換のC1-4アルキルであり、前記n’は1~4から選択される整数、例えば1,2,3または4である。
前記C1-4アルキル基、アルコキシ基、またはアルキルアミノ基は炭素数1~4個、1~3個、1~2個、2~4個、2~3個、3~4個、1個、2個、3個、または4個のアルキル基、アルコキシ基、またはアルキルアミノ基を意味する。
前記C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-(CH2)-O-C1-4アルキル基、-(CH2CH2)-O-C1-4アルキル基、またはC1-4アルキルアミノ基は非置換であるかまたは置換され得る。前記置換されたC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-(CH2)-O-C1-4アルキル基、-(CH2CH2)-O-C1-4アルキル基、またはC1-4アルキルアミノ基は、水素原子がF、Cl、BrまたはIのハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、チオール基、ニトロ基、アミノ基、イミノ基、アジド基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、オキソ基、カルボニル基、カルバミル基、エステル基、エーテル基、カルボキシル基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、またはリン酸またはその塩で置換され得る。
具体的には、前記遷移金属錯体は、下記化学式2の化合物であり得る。
[化学式2]
上記式中、
R
1、R
2、R
3およびR
4はそれぞれ独立して、水素、C
1-4アルキル基、C
1-4アルコキシ基、-(CH2)-O-C
1-4アルキル基、-(CH2CH2)-O-C
1-4アルキル基、またはC
1-4アルキルアミノ基であり、
nは0であり、
W’、Y’、Z’、V’のうちの少なくとも一つは窒素(N)であり、
W’は窒素(N)または炭素(C)であり、
Y’、Z’、およびV’はそれぞれ独立して、窒素(N)、硫黄(S)、酸素(O)、または炭素(C)であり、
R’
1、R’
2、およびR’
3はそれぞれ独立して、水素、C
1-4アルキル基、C
1-4アルコキシ基、-(CH2)-O-C
1-4アルキル基、-(CH2CH2)-O-C
1-4アルキル基、
、またはC
1-4アルキルアミノ基であり、
前記点線は、結合または結合していないことを意味し、
前記R’
4は、水素または置換または非置換のC
1-4アルキルであり、
前記n’は1~4から選択される整数、例えば1,2,3または4であり、
M、a、X
1、b、c、X
2およびdは前記化学式1で定義した通りである。
前記C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-(CH2)-O-C1-4アルキル基、-(CH2CH2)-O-C1-4アルキル基、またはC1-4アルキルアミノ基はそれぞれ非置換であるか、または置換されることができ、置換される場合は上述した通りである。
具体的には、前記遷移金属錯体は、下記化学式3~化学式25から選択される化合物であり得る。
[化学式3]
[化学式4]
[化学式5]
[化学式6]
[化学式7]
[化学式8]
[化学式9]
[化学式10]
[化学式11]
[化学式12]
[化学式13]
[化学式14]
[化学式15]
[化学式16]
[化学式17]
[化学式18]
[化学式19]
[化学式20]
[化学式21]
[化学式22]
[化学式23]
[化学式24]
であり
[化学式25]
一例として、本発明による遷移金属錯体は、酸化状態の遷移金属複合体、具体的には、3価オスミウム複合体または2価オスミウム複合体を含み得る。酸化処理で使用される酸化剤は一般に用いられる酸化剤を使用することができ、酸化剤の例としては、NaOCl、H2O2、O2、O3、PbO2、MnO2、KMnO4、ClO2、F2、Cl2、H2CrO4、N2O、Ag2O、OsO4、H2S2O8、硝酸セリウムアンモニウム(CAN:Ceric ammonium nitrate)、クロロクロム酸ピリジニウム(pyridinium chlorochromate)、および2,2’-ジピリジルジスルフィド(2,2’-Dipyridyldisulfide)からなる群より選択される1種以上であり得る。また、遷移金属錯体が酸化状態および還元状態の化合物を含む場合、酸化処理して酸化状態の遷移金属錯体またはその塩化合物を提供することができる。
本発明による遷移金属錯体は、適切な対イオン(counter ion)および/またはイオンを有する塩化合物の形態であり、塩化合物は、水、水溶液または有機溶媒で高い溶解度を有し得る。前記塩化合物のうち、F-、Cl-およびBr-などの小さな反対の陰イオンからなる場合、水または水溶液でよく溶ける傾向があり、I-、ヘキサフルオロホスフェート(PF6
-)およびテトラフルオロボレート(BF4
-)などの大きな反対の陰イオンからなる場合、有機溶媒でよく溶ける傾向がある。反対の陰イオンの例としては、F、Cl、BrおよびIからなる群より選択されるハロゲン化物、ヘキサフルオロホスフェートおよびテトラフルオロボレートから選択される1種以上であり得る。
他の様態で、本発明は、前記遷移金属錯体またはその塩化合物を含み、ポリビニルイミダゾール(Polyvinylimidazole:PVI)およびポリビニルピリジン(Polyvinylpyridine:PVP)などの重合体骨格を含む、酸化-還元重合体を提供する。
具体的には、前記酸化-還元重合体は、下記化学式26または化学式27の化合物であり得る:
[化学式26]
[化学式27]
上記式中、
MはFe、RuおよびOsからなる群より選択される1種の遷移金属であり、
Lはピリジン;およびピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾールからなる群より選択される1つの構造を含むバイデンテートリガンドであり、
aは2または3であり、
X
1はF、Cl、BrおよびIからなる群より選択される1種のハロゲン原子であり、
X
2はF、Cl、Br、IおよびPF
6からなる群より選択される1種の対イオン(counter ion)であり、
mまたはoは、それぞれ10~600から選択される整数である。
前記ピリジンは非置換であるか、またはC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-(CH2)-O-C1-4アルキル基、-(CH2CH2)-O-C1-4アルキル基、およびC1-4アルキルアミノ基からなる群より選択される1種以上(例えば、1種、2種、3種または4種)で置換され得る。
前記ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、またはチアジアゾールは、それぞれ非置換であるか、またはC
1-4アルキル基、C
1-4アルコキシ基、-(CH2)-O-C
1-4アルキル基、-(CH2CH2)-O-C
1-4アルキル基、
、およびC
1-4アルキルアミノ基からなる群より選択される1種以上(例えば、1種、2種、または3種)で置換され得る。
具体的には、前記酸化-還元重合体は、下記化学式28~化学式45から選択される化合物であり得る:
[化学式28]
[化学式29]
[化学式30]
[化学式31]
[化学式32]
[化学式33]
[化学式34]
[化学式35]
[化学式36]
[化学式37]
[化学式38]
[化学式39]
[化学式40]
[化学式41]
[化学式42]
[化学式43]
[化学式44]
であり
[化学式45]
上記式中、
mまたはoは、前記化学式26または化学式27で定義した通りである。
さらに他の様態で、本発明は、前記酸化-還元重合体は、架橋可能な機能性基をさらに含み、下記化学式46または化学式47の化合物であり得る。
[化学式46]
[化学式47]
上記式中、
MはFe、Co、Ru、Os、RhおよびIrからなる群より選択される1種の遷移金属であり、
Lはピリジン;およびピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾールからなる群より選択される1つの構造を含むバイデンテートリガンドであり、
aは2または3であり、
X
1はF、Cl、BrおよびIからなる群より選択される1種のハロゲン原子であり、
X
2はF、Cl、Br、IおよびPF
6からなる群より選択される1種の対イオン(counter ion)であり、
A
Dは第1級および第2級アミン基、アンモニウム基、ハロゲン基、エポキシ基、アジド基、アクリレート基、アルケニル基、アルキニル基、チオール基、イソシアネート、アルコール基、シラン基、および
からなる群より選択される1種であり、
前記R
5’は、水素または置換または非置換のC
1-4アルキルであり、
前記n’’は、1~4から選択される整数であり、
qは、1~10から選択される整数であり、
m、oまたはpは、それぞれ10~600から選択される整数である。
前記ピリジンは非置換であるか、またはC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-(CH2)-O-C1-4アルキル基、-(CH2CH2)-O-C1-4アルキル基、およびC1-4アルキルアミノ基からなる群より選択される1種以上(例えば、1種、2種、3種または4種)で置換され得る。
前記ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、またはチアジアゾールはそれぞれ非置換であるか、またはC
1-4アルキル基、C
1-4アルコキシ基、-(CH2)-O-C
1-4アルキル基、-(CH2CH2)-O-C
1-4アルキル基、
、およびC
1-4アルキルアミノ基からなる群より選択される1種以上(例えば、1種、2種または3種)で置換され得る。
具体的には、前記酸化-還元重合体は、下記化学式48~化学式60から選択される化合物であり得る。
[化学式48]
[化学式49]
[化学式50]
[化学式51]
[化学式52]
[化学式53]
[化学式54]
[化学式55]
[化学式56]
[化学式57]
[化学式58]
[化学式59]
であり
[化学式60]
さらに他の様態は、前記遷移金属錯体またはその塩化合物;または前記酸化-還元重合体を含む装置を提供する。
一例として、前記装置は、電気化学的バイオセンサーであり得る。
一例として、前記装置は、人体内に挿入可能なものであり、具体的には、人体内に挿入可能な電気化学的バイオセンサーであり得る。
一例として、前記電気化学的バイオセンサーは血糖センサー、例えば、電気化学的グルコース(血糖)センサーであり得る。
一例として、前記電気化学的バイオセンサーは、持続血糖モニタリングセンサーであり得る。
前記持続血糖モニタリングセンサーの構成として、本発明は、例えば電極、絶縁体(insulator)、基板、前記酸化-還元重合体および酸化還元酵素を含むセンシング膜(sensing layer)、拡散膜(diffusion layer)、保護膜(protection layer)などを含むことができる。電極の場合、作動電極および対向電極などの2種の電極を含むこともでき、作動電極、対向電極および基準電極などの3種の電極を含むこともできる。
一例として、本発明によるバイオセンサーは、少なくとも二つ、好ましくは二つまたは三つの電極を備えた基板に、前記遷移金属錯体またはその塩化合物;または前記酸化-還元重合体と液体性生体試料を酸化還元させ得る酵素を含む試薬組成物を塗布した後、乾燥して製作した電気化学的バイオセンサーであり得る。
例えば、電気化学的バイオセンサーにおいて作動電極および対向電極が基板の互いに反対面に備えられ、前記作動電極の上に本発明の遷移金属錯体または酸化-還元重合体が含まれるセンシング膜が積層され、作動電極および対向電極が備えられた基板の両側面に順に絶縁体、拡散膜および保護膜が積層されることを特徴とする平面形電気化学的バイオセンサーが提供される。
具体的な様態として、前記基板はPET(polyethylene terephthalate)、PC(polycarbonate)およびPI(polyimide)からなる群より選択される1種以上の素材からなるものであり得る。
また、作動電極は炭素、金、白金、銀または銀/塩化銀電極を使用することができる。
また、2電極を有する電気化学的バイオセンサーの場合、対向電極が基準電極の役割までともにするので、対向電極として金、白金、銀または銀/塩化銀電極を使用することができ、基準電極まで含む3電極の電気化学的バイオセンサーの場合、基準電極として金、白金、銀または銀/塩化銀電極を使用することができ、対向電極として炭素電極を使用することができる。
拡散膜としてはNafion、cellulose acetate、silicone rubberを使用することができ、保護膜としてはsilicone rubber、polyurethane、polyurethane基盤のcopolymerなどを使用することができるが、これらに限定されるものではない。
非制限的な例として、2電極である場合、対向電極が基準電極の役割までともにするので塩化銀または銀が使用され得、3電極の場合、基準電極が塩化銀または銀が使用され、対向電極は炭素電極を使用することができる。
本発明の試薬組成物に含まれる酵素の種類を異にすることによってコレステロール、ラクテート、クレアチニン、過酸化水素、アルコール、アミノ酸、グルタメートなどの多様な物質の定量のためのバイオセンサーに適用することができる。
さらに他の様態は、液体性生体試料を酸化-還元させ得る酵素;および前記遷移金属錯体またはその塩化合物;または前記酸化-還元重合体を電子伝達メディエータとして含む電気化学的バイオセンサー用センシング膜を提供する。
前記液体性生体試料は、例えば、患者の組織液、血液、細胞、血漿、血清、尿、嚢胞液、および唾液からなる群より選択される1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、または5つ以上であり得るが、これらに限定されない。
一例として、前記酵素は、脱水素酵素(dehydrogenase)、酸化酵素(oxidase)、およびエステル化酵素(esterase)からなる群より選択される1種以上の酸化-還元酵素;または
脱水素酵素、酸化酵素、およびエステル化酵素からなる群より選択される1種以上の酸化-還元酵素とフラビンアデニンジヌクレオチド(flavin adenine dinucleotide、FAD)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(nicotinamide adenine dinucleotide、NAD)、およびピロロキノリンキノン(Pyrroloquinoline quinone、PQQ)からなる群より選択される1種以上の補助因子を含むものであり得る。
酸化還元酵素は生体の酸化還元反応を触媒する酵素を総称するものであり、本発明では測定しようとする対象物質、例えばバイオセンサーの場合は測定しようとする対象物質と反応して還元される酵素を意味する。このように還元された酵素は電子伝達メディエータと反応し、この時発生した電流変化などの信号を測定して対象物質を定量する。本発明に使用可能な酸化還元酵素は、各種脱水素酵素(dehydrogenase)、酸化酵素(oxidase)、エステル化酵素(esterase)などからなる群より選択される1種以上のものであり得、酸化還元または検出対象物質によって、前記酵素群に属する酵素の中で前記対象物質を基質とする酵素を選択して使用することができる。
より具体的には、前記酸化還元酵素は、グルコース脱水素酵素(glucose dehydrogenase)、グルタミン酸脱水素酵素(glutamate dehydrogenase)、グルコース酸化酵素(glucose oxidase)、コレステロール酸化酵素(cholesterol oxidase)、コレステロールエステル化酵素(cholesterol esterase)、乳酸酸化酵素(lactate oxidase)、アスコルビン酸酸化酵素(ascorbic acid oxidase)、アルコール酸化酵素(alcohol oxidase)、アルコール脱水素酵素(alcohol dehydrogenase)、ビリルビン酸化酵素(bilirubin oxidase)などからなる群より選択される1種以上であり得る。
一方、前記酸化還元酵素は測定しようとする対象物質(例えば、対象物質)から酸化還元酵素が奪い取った水素を保管する役割を果たす補助因子(cofactor)を共に含み得るが、例えば、フラビンアデニンジヌクレオチド(flavin adenine dinucleotide、FAD)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(nicotinamide adenine dinucleotide、NAD)、ピロロキノリンキノン(Pyrroloquinoline quinone、PQQ)などからなる群より選択される1種以上であり得る。
例えば、血中グルコース濃度を測定しようとする場合、前記酸化還元酵素としてグルコース脱水素酵素(glucose dehydrogenase、GDH)を使用することができ、前記グルコース脱水素酵素は補助因子としてFADを含むフラビンアデニンジヌクレオチド-グルコース脱水素酵素(flavin adenine dinucleotide-glucose dehydrogenase、FAD-GDH)、および/または補助因子としてFAD-GDHを含むニコチンアミドアデニンジヌクレオチド-グルコース脱水素酵素(nicotinamide adenine dinucleotide-glucose dehydrogenase)であり得る。
具体例で、前記使用可能な酸化還元酵素はFAD-GDH(例えば、EC 1.1.99.10など)、NAD-GDH(例えば、EC 1.1.1.47など)、PQQ-GDH(例えば、EC1.1.5.2など)、グルタミン酸脱水素酵素(例えば、EC 1.4.1.2など)、グルコース酸化酵素(例えば、EC 1.1.3.4など)、コレステロール酸化酵素(例えば、EC 1.1.3.6など)、コレステロールエステル化酵素(例えば、EC 3.1.1.13など)、乳酸酸化酵素(例えば、EC 1.1.3.2など)、アスコルビン酸酸化酵素(例えば、EC 1.10.3.3など)、アルコール酸化酵素(例えば、EC 1.1.3.13など)、アルコール脱水素酵素(例えば、EC 1.1.1.1など)、ビリルビン酸化酵素(例えば、EC 1.3.3.5など)などからなる群より選択される1種以上であり得る。
最も好ましくは、前記酸化還元酵素は37℃緩衝液で1週間70%以上の活性度を維持できるグルコース脱水素酵素である。
本発明によるセンシング膜は酸化還元酵素100重量部を基準として酸化-還元重合体20~700重量部、例えば60~700重量部または30~340重量部を含有することができる。前記酸化-還元重合体の含有量は酸化還元酵素の活性度に応じて適宜調節することができる。
さらに、本発明によるセンシング膜は膜性能を高めるためにカーボンナノチューブをさらに含むことができる。具体的には、カーボンナノチューブは遷移金属錯体、特にオスミウムと共に使用時に電子伝達速度が増加してセンシング膜の性能をより高めることができる。
また、本発明によるセンシング膜は架橋剤をさらに含むことができる。
一方、本発明によるセンシング膜は界面活性剤、水溶性高分子、第4級アンモニウム塩、脂肪酸、増粘剤などからなる群より選択される1種以上の添加剤を試薬溶解時の分散剤、試薬製造時の粘着剤、長期保管の安定剤などの役割のためにさらに含むことができる。
前記界面活性剤は組成物を分注する時組成物が電極上でまんべんなく広がって均一な厚さで分注されるようにする役割を果たすものであり得る。前記界面活性剤としてトリトンX-100(Triton X-100)、ドデシル硫酸ナトリウム(sodium dodecyl sulfate)、パーフルオロオクタンスルホネート(perfluorooctane sulfonate)、ステアリン酸ナトリウム(sodium stearate)などからなる群より選択される1種以上を使用することができる。本発明による試薬組成物は、試薬を分注する時試薬が電極上でまんべんなく広がって試薬が均一な厚さで分注されるようにする役割を適切に行うようにするために、前記界面活性剤を酸化還元酵素100重量部を基準として3~25重量部、例えば10~25重量部の量で含有することができる。例えば、活性度が700U/mgである酸化還元酵素を使用する場合、酸化還元酵素100重量部を基準として界面活性剤10~25重量部を含有することができ、酸化還元酵素の活性度がこれより高くなると、界面活性剤の含有量をこれより低く調節することができる。
前記水溶性高分子は試薬組成物の高分子支持体として酵素の安定化および分散(dispersing)を助ける役割を果たすものであり得る。前記水溶性高分子としてはポリビニルピロリドン(polyvinyl pyrrolidone;PVP)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol;PVA)、ポリフルオロスルホネート(polyperfluoro sulfonate)、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethyl cellulose;HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(hydroxypropyl cellulose;HPC)、カルボキシメチルセルロース(carboxy methyl cellulose;CMC)、セルロースアセテート(cellulose acetate)、ポリアミド(polyamide)などからなる群より選択される1種以上を使用することができる。本発明による試薬組成物は、酸化還元酵素の安定化および分散(dispersing)を助ける役割を十分かつ適切に発揮するようにするために、前記水溶性高分子を酸化還元酵素100重量部を基準として10~70重量部、例えば30~70重量部の量で含有することができる。例えば、活性度が700U/mgである酸化還元酵素を使用する場合、酸化還元酵素100重量部を基準として水溶性高分子30~70重量部を含有することができ、酸化還元酵素の活性度がこれより高くなると、水溶性高分子の含有量をこれより低く調節することができる。
前記水溶性高分子は支持体および酵素の安定化および分散(dispersing)を助ける役割を効果的に行うために重量平均分子量が2,500g/mol~3,000,000g/mol程度、例えば、5,000g/mol~1,000,000g/mol程度であり得る。
前記増粘剤は、試薬を電極に堅固に付着するようにする役割を果たす。前記増粘剤としてはナトロゾール、ジエチルアミノエチル-デキストランヒドロクロリド(DEAE-Dextran hydrochloride)などからなる群より選択される1種以上を使用することができる。本発明による電気化学的センサーは、本発明による酸化-還元重合体が電極に堅固に付着するようにするために、前記増粘剤を酸化還元酵素100重量部を基準として10~90重量部、例えば30~90重量部の量で含有することができる。例えば、活性度が700U/mgである酸化還元酵素を使用する場合、酸化還元酵素100重量部を基準として増粘剤30~90重量部を含有することができ、酸化還元酵素の活性度がこれより高くなると、増粘剤の含有量をこれより低く調節することができる。
本発明による遷移金属錯体および酸化-還元重合体は、導入されたリガンドの種類によって電位値を容易に調整することができ、従来のビピリジン系に比べてリガンドの大きさが小型化し、電子伝達速度が増加してこれを適用した電気化学的バイオセンサーは検出が迅速で経済的であるという長所がある。
以下、本発明を下記の実施例によってより詳細に説明する。ただし、下記の実施例は本発明を例示するだけであり、本発明の内容は下記の実施例によって限定されるものではない。
実施例1:本発明による遷移金属錯体の製造
実施例1.1.化学式3の遷移金属錯体の合成
1)2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、ピラゾール4.7g(69mmol)とカリウムtert-ブトキシド9.3g(83mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド40mLに溶解した。この反応混合物に2-フルオロピリジン8.0g(83mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で100℃に加熱して4時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮して透明な無色の固体を得た(7.2g、72%)。
2)Os(pzpy)
2Cl
2[化学式3]の合成
500mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)5.0g(10mmol)と前記1)で製造した2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン2.9g(20mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で200mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気(degassing)した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(250mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水で複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(4.0g、75%)。HRMS(
192Os):m/z 552.0240([M
+]required 552.0261)
化学式3の化合物全体の製造方法は、以下の反応式1の通りである。
[反応式1]
実施例1.2.化学式4の遷移金属錯体の合成
1)2-メチル-6-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、ピラゾール2.0g(30mmol)とカリウムtert-ブトキシド4.0g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド20mLに溶解した。この反応混合物に2-フルオロ-6-メチルピリジン5.0g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で100℃に加熱して4時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)。最終的に透明な固体の2-メチル-6-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンを得た(1.4g、30%)。
2)Os(pz-2-Me-py)
2Cl
2[化学式4]の合成
250mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)1.5g(3.1mmol)と上記1)で製造した2-メチル-6-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン1.0g(6.3mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で50mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(250mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(0.27g、15%)。HRMS(192Os):m/z 580.0569([M+]required 580.0574)
化学式4の化合物全体の製造方法は、以下の反応式2の通りである。
[反応式2]
実施例1.3.化学式5の遷移金属錯体の合成
1)4-メトキシ-2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、ピラゾール2.0g(30mmol)とカリウムtert-ブトキシド4.0g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド20mLに溶解した。この反応混合物に2-ブロモ-4-メトキシピリジン6.7g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で100℃に加熱して8時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。最終的に透明な固体の4-メトキシ-2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンを得た(4.0g、63%)。
2)Os(pz-4-Meo-py)
2Cl
2[化学式5]の合成
250mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)2.0g(4.2mmol)と上記1)で製造した4-メトキシ-2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン1.5g(8.3mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で50mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(250mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(2.0g、78%)。HRMS(
192Os):m/z 612.0460([M
+]required 612.0472)
化学式5の化合物全体の製造方法は、以下の反応式3の通りである。
[反応式3]
実施例1.4.化学式6の遷移金属錯体の合成
1)4-メチル-2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、ピラゾール2.0g(30mmol)とカリウムtert-ブトキシド4.0g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド20mLに溶解した。この反応混合物に2-ブロモ-4-メチルピリジン6.2g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で100℃に加熱して8時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。最終的に透明な固体の4-メトキシ-2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンを得た(3.5g、61%)。
2)Os(pz-4-Me-py)
2Cl
2[化学式6]の合成
250mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)2.0g(4.2mmol)と上記1)で製造した4-メチル-2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン1.3g(8.3mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で50mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(250mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(1.0g、42%)。HRMS(
192Os):m/z 580.0561([M
+]required 580.0574)
化学式6の化合物全体の製造方法は、以下の反応式4の通りである。
[反応式4]
実施例1.5.化学式7の遷移金属錯体の合成
1)4-メチル-2-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、3-メチルピラゾール2.5g(30mmol)とカリウムtert-ブトキシド4.0g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド20mLに溶解した。この反応混合物に2-ブロモ-4-メチルピリジン6.2g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で100℃に加熱して18時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。最終的に透明な固体の4-メチル-2-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンを得た(4.2g、80%)。
2)Os(3-Me-pz-4-Me-py)
2Cl
2[化学式7]の合成
250mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)2.0g(4.2mmol)と上記1)で製造した4-メチル-2-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン1.4g(8.3mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で50mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(250mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(2.0g、78%)。HRMS(
192Os):m/z 608.0875([M
+]required 608.0887)
化学式7の化合物全体の製造方法は、以下の反応式5の通りである。
[反応式5]
実施例1.6.化学式8の遷移金属錯体の合成
1)4-メトキシ-2-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、3-メチルピラゾール2.5g(30mmol)とカリウムtert-ブトキシド4.0g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド20mLに溶解した。この反応混合物に2-ブロモ-4-メトキシピリジン6.7g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で100℃に加熱して18時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。最終的に透明な固体の4-メトキシ-2-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンを得た(3.0g、53%)。
2)Os(3-Me-p-4-MeO-py)
2Cl
2[化学式8]の合成
250mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)2.0g(4.2mmol)と上記1)で製造した4-メトキシ-2-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン1.5g(8.3mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で50mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(250mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(1.0g、37%)。HRMS(
192Os):m/z 640.0775([M
+]required 640.0785)
化学式8の化合物全体の製造方法は、以下の反応式6の通りである。
[反応式6]
実施例1.7.化学式9の遷移金属錯体の合成
1)4-メチル-2-(4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、4-メチルピラゾール2.5g(30mmol)とカリウムtert-ブトキシド4.0g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド20mLに溶解した。この反応混合物に2-ブロモ-4-メチルピリジン6.2g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で100℃に加熱して18時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。最終的に透明な固体の4-メチル-2-(4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンを得た(4.5g、86%)。
2)Os(4-Me-pz-4-Me-py)
2Cl
2[化学式9]の合成
250mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)5.0g(10mmol)と上記1)で製造した4-メチル-2-(4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン4.1g(21mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で100mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(250mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(5.5g、91%)。HRMS(
192Os):m/z 608.0871([M
+]required 608.0887)
化学式9の化合物全体の製造方法は、以下の反応式7の通りである。
[反応式7]
実施例1.8.化学式10の遷移金属錯体の合成
1)4-メトキシ-2-(4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、4-メチルピラゾール2.5g(30mmol)とカリウムtert-ブトキシド4.0g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド20mLに溶解した。この反応混合物に2-ブロモ-4-メトキシピリジン6.7g(36mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で100℃に加熱して18時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。最終的に透明な固体の4-メトキシ-2-(4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンを得た(2.8g、50%)。
2)Os(4-Me-pz4-MeO-py)
2Cl
2[化学式10]の合成
250mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)3.0g(6.2mmol)と上記1)で製造した4-メトキシ-2-(4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン2.4g(12mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で60mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(250mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(2.3g、58%)。HRMS(
192Os):m/z 640.0792([M
+]required 640.0785)
化学式10の化合物全体の製造方法は、以下の反応式8の通りである。
[反応式8]
実施例1.9.化学式11の遷移金属錯体の合成
1)(ピリジン-2-イル)アミドラゾンの合成
100mLの二口丸底フラスコに2-シアノピリジン5.2g(50mmol)とヒドラジン水和物2.7g(55mmol)を入れてエタノール4mLを添加して常温で24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を減圧ろ過して残余溶媒を除去し、ベンゼンで洗浄した。ろ過された固体はトルエンで再結晶して(ピリジン-2-イル)アミドラゾンを得た(4.2g、61%)。
2)2-(1,3-ジメチル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピリジンの合成
50mLのシュレンクフラスコに上記1)で製造した(ピリジン-2-イル)アミドラゾン2.0g(15mmol)と炭酸ナトリウム1.6g(15mmol)を入れて溶媒であるジメチルアセトアミド15mLとテトラヒドロフラン5mLを添加して0℃で攪拌した。さらに、10mL丸底フラスコに無水ジメチルアセトアミド5mLと塩化アセチル1.1mL(15mmol)を入れてゴムセプタで閉じた後、アルゴン下でカニューレを用いて前記反応混合物に滴下し、常温で5時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を減圧ろ過して残余溶媒を除去し、エタノールおよび蒸留水で洗浄して白色の固体を得た。50mLの一ツ口フラスコに前記白色の固体とエチレングリコール20mLを入れて190℃に加熱して30分間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、減圧蒸留によりエチレングリコール溶媒を除去して、最終的に黄色固体の2-(5-R-2H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジンを得た(0.22g、9%)。
50mLの一ツ口フラスコに2-(3-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピリジン0.22g(1.4mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルホルムアミド5mLに溶かした後、水素化ナトリウム83mg(2.0mmol)を添加した。この反応混合物を常温で20分間攪拌し、ヨードメタン0.3g(2.0mmol)をアルゴンガス雰囲気で添加した後、再び常温で24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=7:3)。最終的に2-(1,3-ジメチル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピリジンを得た(83mg、34%)。
3)Os(Dmtz-py)
2Cl
2[化学式11]の合成
5mL Corn vialにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)14mg(28.7umol)と上記2)で製造した2-(1,3-ジメチル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピリジン10mg(57umol)を入れてアルゴンガス雰囲気で2mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(10mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水で複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで乾燥させて茶色の最終化合物オスミウム複合体を得た(15mg、86%)。HRMS(
192Os):m/z 610.0797([M
+]required 610.0792)
化学式11の化合物全体の製造方法は、以下の反応式9の通りである。
[反応式9]
実施例1.10.化学式12の遷移金属錯体の合成
1)5-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾールの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、塩化ヒドロキシルアンモニウム7.0g(0.1mol)と水酸化カリウム6.0g(0.1mol)をメタノール100mlに入れて100℃に加熱して30分間攪拌した。生成された塩化カリウムを減圧濃縮して除去し、ろ過された反応溶液にピリジンカルボニトリル7.0g(60mmol)を添加し、100℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、混合物を減圧濃縮して蒸留水で洗浄して透明な固体のヒドロキシピコリンイミドアミドを得た(9.0g、65%)。
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、ヒドロキシピコリンイミドアミド1.0g(7.3mmol)、pyridine1.0g(12.3mmol)、塩化アセチル0.7g(8.8mmol)をテトラヒドロフラン60mlに添加して110℃に加熱して8時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、透明な固体の5-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾールを得た(0.85g、72%)。
2)Os(Me-oxz-py)
2Cl
2[化学式12]の合成
250mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)0.6g(1.4mmol)と上記1)で製造した5-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール0.5g(2.9mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で50mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して20分間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(30mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて黄褐色の最終化合物オスミウム複合体を得た(0.6g、70%)。
化学式12の化合物全体の製造方法は、以下の反応式10の通りである。
[反応式10]
実施例1.11.化学式13の遷移金属錯体の合成
1)2-(1-ブチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジンの合成
250mL丸底フラスコに1-ブロモブタン2.0g(14mmol)とアジ化ナトリウム0.9g(14mmol)を入れて50mLの無水ジメチルホルムアミドを添加して常温で24時間攪拌した。反応終了後、この反応混合物を水(100mL)とジエチルエテール(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮して溶媒を除去した後、追加精製なしに次の反応を進行した。250mLの二口丸底フラスコに1-アジドブタンと2-エチニルピリジン1.5g(14mmol)を入れてテトラヒドロフラン/水(40mL/40mL)を添加して常温で攪拌した。この反応混合物にアスコルビン酸ナトリウム0.3g(1.4mmol)と硫酸銅23mg(0.14mmol)を入れて15分間アルゴン脱気した後、常温で2時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出し、有機層を集めて硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧濃縮して溶媒を除去し、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒としてカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=1:4)。最終的に2-(1-(2-メトキシエチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジンを得た(1.5g、52%)。
2)Os(3-Bu-tz-py)
2Cl
2[化学式13]の合成
100mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)0.5g(1.0mmol)と上記1)で製造した2-(1-ブチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン0.4g(2.0mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で15mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(200mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水で複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで乾燥させて最終化合物オスミウム複合体を得た(0.4g、56%)。
化学式13の化合物全体の製造方法は、以下の反応式11の通りである。
[反応式11]
実施例1.12.化学式14の遷移金属錯体の合成
1)13-ブロモ-2,5,8,11-テトラオキサトリデカンの合成
250mL丸底フラスコにテトラエチレングリコールモノメニルエーテル2.0g(9.6mmol)とテトラブロモメタン3.8g(11.5mmol)を入れてジクロロメタン50mLに溶かした後、氷槽を利用して0℃で攪拌した。その後、0℃を維持しながらトリフェニルホスフィン3.0g(11.5mmol)を15分間小分けしてゆっくり添加し、常温で2時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を水(100mL)とジクロロメタン(100mL×3)で抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=2:1(メタノール8%))。最終的に黄色オイルの13-ブロモ-2,5,8,11-テトラオキサトリデカンを得た(1.4g、54%)。
2)2-(1-(2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジンの合成
250mL丸底フラスコに上記1)で製造した13-ブロモ-2,5,8,11-テトラオキサトリデカン1.4g(5.2mmol)とアジ化ナトリウム0.34g(5.2mmol)を入れて40mLの無水ジメチルホルムアミドを添加して常温で24時間攪拌した。反応終了後、この反応混合物を水(100mL)とジエチルエテール(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮して溶媒を除去した後、追加精製なしに次の反応を進行した。250mLの二口丸底フラスコに13-アジド-2,5,8,11-テトラオキサトリデカンと2-エチニルピリジン0.8g(7.7mmol)を入れてテトラヒドロフラン/水(40mL/40mL)を添加して常温で攪拌した。この反応混合物にアスコルビン酸ナトリウム0.15g(0.8mmol)、硫酸銅12mg(0.08mmol)を入れて15分間アルゴン脱気した後、常温で2時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出し、有機層を集めて硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧濃縮して溶媒を除去し、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒としてカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=1:2(メタノール5%))。最終的に2-(1-(2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジンを得た(0.86g、43%)。
3)Os(3-tz-teg-py)
2Cl
2[化学式14]の合成
50mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)0.1g(0.21mmol)と上記2)で製造した2-(1-(2,5,8,11-テトラオキサトリデカン-13-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン0.14g(0.42mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で15mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(10mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水で複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで乾燥させて黒紫色の最終化合物オスミウム複合体を得た(0.1g、56%)。
化学式14の化合物全体の製造方法は、以下の反応式12の通りである。
[反応式12]
実施例1.13.化学式15の遷移金属錯体の合成
1)2-(1-(2-メトキシエチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジンの合成
250mL丸底フラスコに2-ブロモエチルメチルエーテル2.0g(14mmol)とアジ化ナトリウム0.1g(14mmol)を入れて50mLの無水ジメチルホルムアミドを添加して常温で24時間攪拌した。反応終了後、この反応混合物を水(100mL)とジエチルエテール(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮して溶媒を除去した後、追加精製なしに次の反応を進行した。250mLの二口丸底フラスコに2-アジドエチルメチルエテールと2-エチニルピリジン1.5g(14mmol)を入れてテトラヒドロフラン/水(40mL/40mL)を添加して常温で攪拌した。この反応混合物にアスコルビン酸ナトリウム0.28g(1.4mmol)と硫酸銅0.02g(0.14mmol)を入れて15分間アルゴン脱気した後、常温で2時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出し、有機層を集めて硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧濃縮して溶媒を除去し、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒としてカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=1:4)。最終的に2-(1-(2-メトキシエチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジンを得た(1.5g、52%)。
2)Os(3-mo-tz-py)
2Cl
2[化学式15]の合成
100mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)0.5g(1.0mmol)と上記1)で製造した2-(1-(2-メトキシエチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン0.4g(2.1mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で15mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(200mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水で複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(0.4g、56%)。HRMS(
192OS):m/z 670.09967([M
+]required 670.10)
化学式15の化合物全体の製造方法は、以下の反応式13の通りである。
[反応式13]
実施例1.14.化学式16の遷移金属錯体の合成
1)2-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、アジ化ナトリウム1.3g(19.2mmol)、2-エチニルピリジン2.0g(19.2mmol)と硫酸銅96mg(0.38mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド40mLに溶解した。この反応混合物を15分間アルゴン脱気した後、140℃に加熱して3時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出し、有機層を集めて硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液は減圧濃縮で溶媒を除去して、最終的に黄色固体の2-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンを得た(1.1g、41%)。
2)2-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンの合成
100mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、上記1)で製造した2-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン1.0g(6.8mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水テトラヒドロフラン(30mL)に溶かした後、水素化ナトリウム0.4g(10mmol)を添加した。この反応混合物を常温で30分間攪拌し、ヨードメタン1.5g(10mmol)をアルゴンガス雰囲気で添加した後、80℃に加熱して3時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層は減圧濃縮して溶媒を除去し、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=1:3)。最終的に2-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンを得た(0.4g、40%)。
3)Os(tetraz-py)
2Cl
2[化学式16]の合成
50mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)0.10g(0.21mmol)と上記2)で製造した2-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン0.7g(0.42mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で5mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(200mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水で複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(0.1g、84%)。HRMS(
192OS):m/z 584.0383([M
+]required 584.04)
化学式16の化合物全体の製造方法は、以下の反応式14の通りである。
[反応式14]
実施例1.15.化学式17の遷移金属錯体の合成
1)2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピリジンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、1H-1,2,4トリアゾール3.0g(43mmol)とカリウムtert-ブトキシド5.8g(52mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド40mLに溶解した。この反応混合物に2-フルオロピリジン5.0g(52mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で100℃に加熱して4時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)。最終的に透明な固体の2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピリジンを得た(4.3g、57%)。
2)Os(1,2,4tz-py)
2Cl
2[化学式17]の合成
250mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)0.6g(1.4mmol)と上記1)で製造した2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ピリジン0.4g(2.9mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で50mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して30分間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(30mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて紅色の最終化合物オスミウム複合体を得た(0.3g、62%)。
化学式17の化合物全体の製造方法は、以下の反応式15の通りである。
[反応式15]
実施例1.16.化学式18の遷移金属錯体の合成
1)2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、1H-1,2,3トリアゾール3.0g(43mmol)とカリウムtert-ブトキシド5.8g(52mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド40mLに溶解した。この反応混合物に2-フルオロピリジン5.0g(52mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で100℃に加熱して4時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)。最終的に透明な固体の2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジンを得た(3.5g、56%)。
2)Os(1,2,3tz-py)
2Cl
2[化学式18]の合成
250mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)0.6g(1.4mmol)と上記1)で製造した2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン0.4g(2.9mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で50mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して30分間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(30mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(0.4g、69%)。
化学式18の化合物全体の製造方法は、以下の反応式16の通りである。
[反応式16]
実施例1.17.化学式19の遷移金属錯体の合成
1)2-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピリジンの合成
100mLの二口丸底フラスコに2-(1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピリジン1.0g(6.8mmol)と水素化ナトリウム0.4g(0.01mmol)を入れて無水ジメチルスルホキシド50mLに溶解した。この反応混合物にヨウ化メチル1.4g(0.01mmol)を滴下漏斗を用いて滴下し、常温で24時間攪拌した。終了後、反応混合物を水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)。最終的に透明な固体の2-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピリジンを得た(0.9g、86%)。
2)Os(4-Me-1,2,4tz-py)
2Cl
2[化学式19]の合成
250mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)0.6g(1.4mmol)と上記1)で製造した2-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピリジン0.5g(2.9mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で50mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(30mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(0.2g、25%)。
化学式19の化合物全体の製造方法は、以下の反応式17の通りである。
[反応式17]
実施例1.18.化学式20の遷移金属錯体の合成
1)2-(3,4-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-4-メチルピリジンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、3,4-ジメチルピラゾール2.1g(22mmol)とカリウムtert-ブトキシド2.5g(22mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド20mLに溶解した。この反応混合物に2-ブロモ-4-メチルピリジン3.5g(20mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で100℃に加熱して18時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。最終的に透明な固体の4-メチル-2-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンを得た(2.4g、63%)。
2)Os(3,4-DiMe-pz-4-Me-py)
2Cl
2[化学式20]の合成
50mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)0.5g(1.0mmol)と上記1)で製造した2-(3,4-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-4-メチルピリジン0.4g(2.0mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で15mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(100mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて緑色の最終化合物オスミウム複合体を得た(0.4g、62%)。HRMS(
192Os):m/z 636.1205([M
+]required 636.1200)
化学式20の化合物全体の製造方法は、以下の反応式18の通りである。
[反応式18]
実施例1.19.化学式21の遷移金属錯体の合成
1)2-(3,4-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-4-メトキシピリジンの合成
50mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、3,4-ジメチルピラゾール0.6g(6mmol)とカリウムtert-ブトキシド0.7g(6mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルスルホキシド8mLに溶解した。この反応混合物に2-ブロモ-4-メトキシピリジン1.0g(5mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で80℃に加熱して6時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(50mL)と酢酸エチル(50mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。最終的に透明な固体の4-メチル-2-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンを得た(0.4g、37%)。
2)Os(3,4-DiMe-pz-4-MeO-py)
2Cl
2[化学式21]の合成
50mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)0.5g(1.0mmol)と上記1)で製造した2-(3,4-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-4-メトキシピリジン0.4g(2.0mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で15mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して30分間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(100mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて茶色の最終化合物オスミウム複合体を得た(0.4g、64%)。HRMS(
192Os):m/z 668.1103([M
+]required 668.1098)
化学式21の化合物全体の製造方法は、以下の反応式19の通りである。
[反応式19]
実施例1.20.化学式22の遷移金属錯体の合成
1)N,N-ジメチル-2-(4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-4-アミンの合成
250mLの二口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口を装着し、4-ジメチルアミノ-2-ブロモピリジン1.0g(5.0mmol)、4-メチルピラゾール1.2g(15mmol)、ヨウ化銅0.14g(0.75mmol)、L-プロリン0.17g(1.5mmol)と炭酸セシウム4.1g(12.5mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で無水ジメチルホルムアミド20mLに溶解した。この反応混合物を120℃に加熱して20時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、水(100mL)と酢酸エチル(100mL×3)と共に抽出した。有機層を集めて減圧濃縮し、溶媒を除去した後、酢酸エチルとヘキサンを展開溶媒として使用してカラムクロマトグラフィーで精製した(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)。最終的に白色固体のN,N-ジメチル-2-(4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-4-アミンを得た(0.5g、50%)。
2)Os(4-Me-pz-4-DiAM-py)
2Cl
2[化学式22]の合成
50mLのシュレンクフラスコにカリウムヘキサクロロオスメート(IV)0.6g(1.2mmol)と上記1)で製造したN,N-ジメチル-2-(4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-4-アミン0.5g(2.4mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気で15mLのエチレングリコールに溶かした後、15分間アルゴン脱気した。この反応混合物を180℃に加熱して30分間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、生成された赤色沈殿物を減圧ろ過して除去した。濾液は亜ジチオン酸ナトリウム1.0M水溶液(100mL)に滴下して還元されたオスミウム複合体沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、水およびアセトニトリルで複数回洗浄した後、真空オーブンで乾燥させて赤黒色の最終化合物オスミウム複合体を得た(0.5g、75%)。HRMS(
192Os):m/z 666.1421([M
+]required 666.1418)
化学式22の化合物全体の製造方法は、以下の反応式20の通りである。
[反応式20]
実施例1.21.化学式23の遷移金属錯体の合成
1)Ru(DMSO)
4Cl
2の合成
50mLのシュレンクフラスコにRuCl3
*×H
2O 0.9g(4.3mmol)と無水ジメチルスルホキシド(5mL)を入れてアルゴンガス雰囲気で10分間脱気した。この濃い赤色懸濁液を170℃に加熱して30分間攪拌した。この反応溶液の色が濃い黄色に変わるまでこの温度を維持した後、温度を常温に下げて反応を終結した。この反応溶液に4mLのアセトンを入れて0℃に冷却した後、4~5時間放置した。生成された固体を減圧ろ過し、冷たいアセトンで洗浄した。最終的に黄色固体のRu(DMSO)
4Cl
2を得た。追加精製なく次の反応に使用した(1.5g、75%)。
2)Ru(pzpy)
2Cl
2[化学式23]の合成
50mLのシュレンクフラスコにRu(DMSO)
4Cl
2 0.4g(0.86mmol)、前記実施例で製造した2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン0.25g(1.7mmol)、塩化リチウム1.8g(43.0mmol)および無水ジメチルホルムアミド(15mL)を入れてアルゴンガス雰囲気で10分間脱気した。遮光のためにこの反応容器をアルミニウム箔で包んだ後、150℃で4時間攪拌した。反応終了後、濃い紫色の反応溶液に50mLのアセトンを入れて0℃で24時間冷却した。黒紫色の固体を減圧ろ過し、塩化リチウムと副生成物の除去のためにアセトンでろ液の色が透明になるまで洗浄した。残っている濃い紫色の固体を真空オーブンで乾燥させ、最終化合物ルテニウム複合体を得た。その後、4~5時間放置した。生成された固体を減圧ろ過し、冷たいアセトンで洗浄した。最終的に黄色固体のRu(DMSO)
4Cl
2を得た(0.25g、55%)。HRMS:m/z 461.9710([M
+]required 461.9690)
化学式23の化合物全体の製造方法は、以下の反応式21の通りである。
実施例1.22.化学式24の遷移金属錯体の合成
1)Ru(4-Me-pz4-Me-py)
2Cl
2[化学式24]の合成
50mLのシュレンクフラスコにRu(DMSO)
4Cl
2 0.4g(0.86mmol)、前記実施例で製造した4-メチル-2-(4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン0.3g(1.7mmol)、塩化リチウム1.8g(43.0mmol)および無水ジメチルホルムアミド(15mL)を入れてアルゴンガス雰囲気で10分間脱気した。遮光のためにこの反応容器をアルミニウム箔で包んだ後、150℃で4時間攪拌した。反応終了後、濃い紫色の反応溶液に50mLのアセトンを入れて0℃で24時間冷却した。黒紫色の固体を減圧ろ過し、塩化リチウムと副生成物の除去のためにアセトンでろ液の色が透明になるまで洗浄した。残っている黒色の固体を真空オーブンで乾燥させ、最終化合物ルテニウム複合体を得た(0.1g、23%)。HRMS:m/z 518.0321([M
+]required 518.0316)
化学式24の化合物全体の製造方法は、以下の反応式22の通りである。
実施例1.23.化学式25の遷移金属錯体の合成
1)Fe(pzpy)
2Cl
2[化学式25]の合成
100mLのシュレンクフラスコにFeCl
3 1.6g(10.0mmol)、前記実施例で製造した2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン1.5g(10.0mmol)、テレフタル酸3.3g(20.0mmol)、ナトリウムヒドロキシド0.8g(20mmol)と無水エタノール(30mL)を入れてアルゴンガス雰囲気で10分間脱気した。この反応溶液を50℃で96時間攪拌した。反応終了後、常温に温度を下げ、生成された赤黒色の固体を減圧ろ過し、アセトンで洗浄した。赤黒色の固体を真空オーブンで乾燥させ、最終化合物鉄複合体を得た(1.0g、24%)。HRMS:m/z 415.9971([M
+]required 415.9995)
実施例2:本発明による遷移金属錯体を含む酸化-還元重合体の合成
実施例2.1.化学式28の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例1.1.で製造されたOs(pzpy)
2Cl
2[化学式3]0.12g(0.22mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール10mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.1gを添加し、100℃に加熱して2日間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.2gの濃い緑色の化学式25の酸化-還元重合体(PVI-Os(pzpy)
2Cl)を得た(0.20g、91%)。
実施例2.2.化学式29の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例1.2.で製造されたOs(pz-2-Me-py)
2Cl
2[化学式4]0.13g(0.22mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール10mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.1gを添加し、100℃に加熱して2日間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.2gの濃い緑色の化学式26の酸化-還元重合体(PVI-Os(pz-2-Mepy)
2Cl)を得た(0.20g、87%)。
実施例2.3.化学式30の酸化-還元重合体の合成
100mLのシュレンクフラスコに前記実施例1.3.で製造されたOs(pz-4-MeO-py)
2Cl
2[化学式5]0.13g(0.22mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール10mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.1gを添加し、120℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.2gの濃い緑色の化学式27の酸化-還元重合体(PVI-Os(pz-4-MeO-py)
2Cl)を得た(0.21g、89%)。
実施例2.4.化学式31の酸化-還元重合体の合成
100mLのシュレンクフラスコに前記実施例1.4.で製造されたOs(pz-4-Me-py)
2Cl
2[化学式6]0.31g(0.53mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール20mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール30mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.2gを添加し、120℃に加熱して36時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.4gの濃い緑色の化学式28の酸化-還元重合体(PVI-Os(pz-4-Me-py)
2Cl)を得た(0.4g、78%)。
実施例2.5.化学式32の酸化-還元重合体の合成
100mLのシュレンクフラスコに前記実施例1.5.で製造されたOs(3-Me-pz-4-Me-py)
2Cl
2[化学式7]0.27g(0.44mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール20mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール30mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.2gを添加し、120℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.4gの濃い緑色の化学式29の酸化-還元重合体(PVI-Os(3-Me-pz-4-Me-py)
2Cl)を得た(0.41g、87%)。
実施例2.6.化学式33の酸化-還元重合体の合成
100mLのシュレンクフラスコに前記実施例1.6.で製造されたOs(3-Me-pz-4-MeO-py)
2Cl
2[化学式8]0.14g(0.22mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール10mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.1gを添加し、120℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.22gの濃い緑色の化学式30の酸化-還元重合体(PVI-Os(3-Me-pz-4-MeO-py)
2Cl)を得た(0.22g、92%)。
実施例2.7.化学式34の酸化-還元重合体の合成
250mLのシュレンクフラスコに前記実施例1.7.で製造されたOs(4-Me-pz-4-Me-py)
2Cl
2[化学式9]0.8g(1.32mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール50mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール50mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.5gを添加し、120℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に1.21gの濃い緑色の化学式31の酸化-還元重合体(PVI-Os(4-Me-pz-4-Me-py)
2Cl)を得た(1.21g、93%)。
実施例2.8.化学式35の酸化-還元重合体の合成
100mLのシュレンクフラスコに前記実施例1.8.で製造されたOs(4-Me-pz-4-MeO-py)
2Cl
2[化学式10]0.14g(0.22mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール10mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.1gを添加し、120℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.20gの濃い緑色の化学式32の酸化-還元重合体(PVI-Os(4-Me-pz-4-MeO-py)
2Cl)を得た(0.20g、83%)。
実施例2.9.化学式36の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例1.9.で製造されたOs(Dmtz-py)
2Cl
2[化学式11]0.13g(0.22mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール10mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.1gを添加し、100℃に加熱して2日間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.15gの茶色の化学式33の酸化-還元重合体(PVI-Os(Dmtz-py)
2Cl)を得た(0.15g、65%)。
実施例2.10.化学式37の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例1.11.で製造されたOs(3-Bu-tz-py)
2Cl
2[化学式13]0.12g(0.18mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノールに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)85mgを添加し、100℃に加熱して2日間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.2gの赤色の化学式34のPVI-Os重合体(PVI-Os(3-Bu-tz-py)
2Cl)を得た(0.2g、95%)。
実施例2.11.化学式38の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例1.13.で製造されたOs(3-motz-py)
2Cl
2[化学式15]0.15g(0.22mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール10mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.1gを添加し、100℃に加熱して2日間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.12gの茶色の化学式35の酸化-還元重合体(PVI-Os(3-motz-py)
2Cl)を得た(0.12g、48%)。
実施例2.12.化学式39の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例1.16.で製造されたOs(1,2,3-tz-py)
2Cl
2[化学式18]0.12g(0.22mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール10mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.1gを添加し、110℃に加熱して2日間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.22gの赤色の化学式36の酸化-還元重合体(PVI-Os(1,2,3-tz-py)
2Cl)を得た(0.21g、96%)。
実施例2.13.化学式40の酸化-還元重合体の合成
100mLのシュレンクフラスコに前記実施例1.18.で製造されたOs(3,4-DiMe-pz-4-Me-py)
2Cl
2[化学式20]0.17g(0.27mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール15mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.1gを添加し、120℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.22gの濃い緑色の化学式37の酸化-還元重合体(PVI-Os(3,4-DiMe-pz-4-Me-py)
2Cl)を得た(0.22g、81%)。
実施例2.14.化学式41の酸化-還元重合体の合成
100mLのシュレンクフラスコに前記実施例1.19.で製造されたOs(3,4-Dime-pz-4-MeO-py)
2Cl
2[化学式21]0.29g(0.43mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール20mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール30mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.2gを添加し、120℃に加熱して48時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.40gの茶色の化学式38の酸化-還元重合体(PVI-Os(3,4-Dime-pz-4-MeO-py)
2Cl)を得た(0.40g、81%)。
実施例2.15.化学式42の酸化-還元重合体の合成
100mLのシュレンクフラスコに前記実施例1.20.で製造されたOs(4-Me-pz-4-DiAM-py)
2Cl
2[化学式22]0.18g(0.27mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール20mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.1gを添加し、120℃に加熱して18時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.24gの茶色の化学式39の酸化-還元重合体(PVI-Os(4-Me-pz-4-DiAM-py)
2Cl)を得た(0.24g、86%)。
実施例2.16.化学式43の酸化-還元重合体の合成
250mLのシュレンクフラスコに前記実施例1.20.で製造されたOs(4-Me-pz-4-DiAM-py)
2Cl
2[化学式22]0.5g(0.76mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール60mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール30mLで完全に溶解したポリビニルピリジン(polyvinylpyridine)(Mn=160、000g/mol)0.32gを添加し、120℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.70gの茶色の化学式40の酸化-還元重合体(PVP-Os(4-Me-pz-4-DiAM-py)
2Cl)を得た(0.70g、85%)。
実施例2.17.化学式44の酸化-還元重合体の合成
100mLのシュレンクフラスコに前記実施例1.22.で製造されたRu(4-Me-pz4-Me-py)
2Cl
2[化学式24]0.14g(0.27mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール30mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.1gを添加し、100℃に加熱して12時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.24gの濃い緑色の化学式44の酸化-還元重合体(PVI-Ru(4-Me-pz4-Me-py)
2Cl)を得た(0.2g、83%)。
実施例2.18.化学式45の酸化-還元重合体の合成
100mLのシュレンクフラスコに前記実施例1.23.で製造されたFe(pzpy)
2Cl
2[化学式25]0.11g(0.27mmol)を入れてアルゴンガス雰囲気でエタノール25mLに完全に溶かした。この反応混合物にエタノール20mLで完全に溶解したポリビニルイミダゾール(Mn=10、000g/mol)0.1gを添加し、80℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した後、40℃の真空オーブンで24時間乾燥させ、最終的に0.1gの赤茶色の化学式45の酸化-還元重合体(PVI-Fe(pzpy)
2Cl)を得た(0.1g、47%)。
実施例3.本発明による遷移金属錯体および架橋可能な機能性基を含む酸化-還元重合体の合成
実施例3.1.化学式48の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例2.1.で製造された化学式28の重合体0.2gを入れてアルゴンガス雰囲気でメタノールに完全に溶かした。この反応混合物に2-ブロモエチルアミン20mg(0.1mmol)を入れて80℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した。前記反応物に含まれているBrイオンをClイオンに交換するために、200mLのビーカーにろ過された固体と水50mLを入れて全て溶解させた後、イオン交換樹脂(AG1×4)20mLを添加して24時間攪拌した。この反応混合物を減圧ろ過してレジンを除去し、ろ過された水溶液は凍結乾燥で水を除去して、最終的に0.2gの緑色の化学式48の重合体を得た(0.2g、90%)。
実施例3.2.化学式49の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例2.3.で製造された化学式30の重合体0.2gを入れてアルゴンガス雰囲気でメタノールに完全に溶かした。この反応混合物に2-ブロモエチルアミン20mg(0.1mmol)を入れて80℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した。前記反応物に含まれているBrイオンをClイオンに交換するために、200mLのビーカーにろ過された固体と水50mLを入れて全て溶解させた後、イオン交換樹脂(AG1×4)20mLを添加して24時間攪拌した。この反応混合物を減圧ろ過してレジンを除去し、ろ過された水溶液は凍結乾燥で水を除去して、最終的に0.2gの緑色の化学式49の重合体を得た(0.2g、90%)。
実施例3.3.化学式50の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例2.4.で製造された化学式31の重合体0.4gを入れてアルゴンガス雰囲気でメタノールに完全に溶かした。この反応混合物に2-ブロモエチルアミン50mg(0.25mmol)を入れて80℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した。前記反応物に含まれているBrイオンをClイオンに交換するために、200mLのビーカーにろ過された固体と水50mLを入れて全て溶解させた後、イオン交換樹脂(AG1×4)20mLを添加して24時間攪拌した。この反応混合物を減圧ろ過してレジンを除去し、ろ過された水溶液は凍結乾燥で水を除去して、最終的に0.41gの緑色の化学式50の重合体を得た(0.41g、91%)。
実施例3.4.化学式51の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例2.7.で製造された化学式34の重合体0.4gを入れてアルゴンガス雰囲気でメタノールに完全に溶かした。この反応混合物に2-ブロモエチルアミン50mg(0.25mmol)を入れて80℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した。前記反応物に含まれているBrイオンをClイオンに交換するために、200mLのビーカーにろ過された固体と水50mLを入れて全て溶解させた後、イオン交換樹脂(AG1×4)20mLを添加して24時間攪拌した。この反応混合物を減圧ろ過してレジンを除去し、ろ過された水溶液は凍結乾燥で水を除去して、最終的に0.4gの緑色の化学式51の重合体を得た(0.4g、90%)。
実施例3.5.化学式52の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例2.8.で製造された化学式35の重合体0.2gを入れてアルゴンガス雰囲気でメタノールに完全に溶かした。この反応混合物に2-ブロモエチルアミン20mg(0.1mmol)を入れて80℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した。前記反応物に含まれているBrイオンをClイオンに交換するために、200mLのビーカーにろ過された固体と水50mLを入れて全て溶解させた後、イオン交換樹脂(AG1×4)20mLを添加して24時間攪拌した。この反応混合物を減圧ろ過してレジンを除去し、ろ過された水溶液は凍結乾燥で水を除去して、最終的に0.2gの緑色の化学式52の重合体を得た(0.2g、90%)。
実施例3.6.化学式53の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例2.13.で製造された化学式40の重合体0.2gを入れてアルゴンガス雰囲気でメタノールに完全に溶かした。この反応混合物に2-ブロモエチルアミン20mg(0.1mmol)を入れて80℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した。前記反応物に含まれているBrイオンをClイオンに交換するために、200mLのビーカーにろ過された固体と水50mLを入れて全て溶解させた後、イオン交換樹脂(AG1×4)20mLを添加して24時間攪拌した。この反応混合物を減圧ろ過してレジンを除去し、ろ過された水溶液は凍結乾燥で水を除去して、最終的に0.2gの緑色の化学式53の重合体を得た(0.2g、90%)。
実施例3.7.化学式54の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例2.14.で製造された化学式41の重合体0.2gを入れてアルゴンガス雰囲気でメタノールに完全に溶かした。この反応混合物に2-ブロモエチルアミン20mg(0.1mmol)を入れて80℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した。前記反応物に含まれているBrイオンをClイオンに交換するために、200mLのビーカーにろ過された固体と水50mLを入れて全て溶解させた後、イオン交換樹脂(AG1×4)20mLを添加して24時間攪拌した。この反応混合物を減圧ろ過してレジンを除去し、ろ過された水溶液は凍結乾燥で水を除去して、最終的に0.2gの緑色の化学式54の重合体を得た(0.2g、90%)。
実施例3.8.化学式57の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例2.15.で製造された化学式42の重合体0.2gを入れてアルゴンガス雰囲気でメタノールに完全に溶かした。この反応混合物に2-ブロモエチルアミン20mg(0.1mmol)を入れて80℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した。前記反応物に含まれているBrイオンをClイオンに交換するために、200mLのビーカーにろ過された固体と水50mLを入れて全て溶解させた後、イオン交換樹脂(AG1×4)20mLを添加して24時間攪拌した。この反応混合物を減圧ろ過してレジンを除去し、ろ過された水溶液は凍結乾燥で水を除去して、最終的に0.2gの赤色の化学式57の重合体を得た(0.2g、90%)。
実施例3.9.化学式58の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例2.16.で製造された化学式43の重合体0.4gを入れてアルゴンガス雰囲気でメタノールに完全に溶かした。この反応混合物に2-ブロモエチルアミン30mg(0.15mmol)を入れて80℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した。前記反応物に含まれているBrイオンをClイオンに交換するために、200mLのビーカーにろ過された固体と水50mLを入れて全て溶解させた後、イオン交換樹脂(AG1×4)20mLを添加して24時間攪拌した。この反応混合物を減圧ろ過してレジンを除去し、ろ過された水溶液は凍結乾燥で水を除去して、最終的に0.41gの赤色の化学式58の重合体を得た(0.41g、95%)。
実施例3.10.化学式59の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例2.7.で製造された化学式34の重合体0.4gを入れてアルゴンガス雰囲気でメタノールに完全に溶かした。この反応混合物にジエチレングリコール-2-ブロモエチルメチルエテール24mg(0.1mmol)を入れて80℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した。前記反応物に含まれているBrイオンをClイオンに交換するために、200mLのビーカーにろ過された固体と水50mLを入れて全て溶解させた後、イオン交換樹脂(AG1×4)20mLを添加して24時間攪拌した。この反応混合物を減圧ろ過してレジンを除去し、ろ過された水溶液は凍結乾燥で水を除去して、最終的に0.4gの緑色の化学式59の重合体を得た(0.4g、94%)。
実施例3.11.化学式60の酸化-還元重合体の合成
100mLの三口丸底フラスコに還流凝縮器、気体流入口および温度計を装着し、前記実施例2.17.で製造された化学式44の重合体0.4gを入れてアルゴンガス雰囲気でメタノールに完全に溶かした。この反応混合物に2-ブロモエチルアミン30mg(0.15mmol)を入れて80℃に加熱して24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を常温に冷却し、ジエチルエテールに滴下して高分子沈殿物を得た。生成された固体を減圧ろ過し、ジエチルエテールで複数回洗浄した。前記反応物に含まれているBrイオンをClイオンに交換するために、200mLのビーカーにろ過された固体と水50mLを入れて全て溶解させた後、イオン交換樹脂(AG1×4)20mLを添加して24時間攪拌した。この反応混合物を減圧ろ過してレジンを除去し、ろ過された水溶液は凍結乾燥で水を除去して、最終的に0.35gの赤色の化学式60の重合体を得た(0.35g、81%)。
実験例1:循環電圧電流法を用いた本発明による遷移金属錯体および酸化-還元重合体の電気化学的特性確認
本発明によるピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾールまたはチアジアゾールなどを含むバイデンテートリガンドを有する遷移金属錯体およびこれを含む酸化-還元重合体の電子伝達メディエータとしての性能を確認するために、次のような実験方法により循環電圧電流法を用いた電気化学的特性を測定した。
実験方法
1.本発明による化学式3、4、9、11,14、15、16、17、18、20、22,23、24および25の化合物(遷移金属錯体)20mgをそれぞれ0.1M過塩素酸テトラブチルアンモニウム(Tetrabutylammonium perchlorate)ジメチルスルホキシド溶液2mLに溶かした。
本発明による化学式28、34、40および42の化合物(酸化-還元重合体)および化学式48、51、57および59の化合物(架橋可能な機能性基をさらに含む酸化-還元重合体)20mgをそれぞれ脱イオン水と0.1M塩化ナトリウム(sodium chloride)溶液5mLに溶かした。比較群として、下記化学式61の化合物20mgを脱イオン水と0.1M塩化ナトリウム(sodium chloride)溶液5mLに溶かした。
[化学式61]
2.溶液中の酸素を除去するために5~10分間アルゴンで脱気した。
3.酸素が脱気された前記溶液に作動電極、基準電極、対向電極を連結し、アルゴンガス雰囲気で電圧変化に応じた電気的信号変化を測定した。
4.この実験結果を、それぞれ下表1~表3、図1a~図1o、図2および図3に示す。
各化合物の実験結果は、以下の図面に対応して示す:
化学式3(図1a)、化学式4(図1b)、化学式9(図1c)、化学式11(図1d)、化学式14(図1e)、化学式15(図1f)、化学式16(図1g)、化学式17(図1h)、化学式18(図1i)、化学式20(図1j)、化学式22(図1k)、化学式23(図1l)、化学式24(図1m)、化学式25(図1n)、化学式3、4、11,14、15、16(図1o)、
化学式3(比較群)、28、34、40、42(図2)、
化学式28(比較群)、48、51、57、59、61(比較群)(図3)。
実験材料/条件
作動電極(working electrode):ガラス状カーボン電極(dia:3.0mm)
基準電極(Reference electrode):Ag/AgCl電極
対向電極(Counter electrode):プラチナロッド(Platinum rod)
テストパラメータ
-装置:EmStat(PalmSens Co.)
-Technique:cyclic voltammetry
-Potential range:-1.0~1.0V
-Scan rate:10mV/s
上記表1および図1a~図1oに示すように、本発明による遷移金属錯体はリガンドの種類によって様々な電位値を有することを確認した。
上記表2および図2に示すように、本発明による遷移金属錯体を酸化-還元重合体で合成した場合、錯体固有の電位値が変化することを確認した。
また、上記表3および図3に示すように、本発明による酸化-還元重合体に架橋可能な機能性基を導入した場合、酸化-還元重合体の電位値に影響を与えないことを確認した。また、化学式48、51、57および59の化合物は、従来より知られている比較群である化学式61の化合物に比べて低い電位値を示し、高い効率の酸化-還元メディエータとして作用することができることを確認した。
実験例2:本発明による酸化-還元重合体を含む持続血糖測定用電気化学的センサーの製造
本発明による酸化-還元重合体の電子伝達メディエータを含む電気化学センサー(電気化学的バイオセンサー)を製造するために次のような方法によりセンサーを製造した。
実験方法
1.本発明による化学式48、51、53および59の化合物と、比較群として化学式61の化合物をそれぞれ酸化還元酵素(glucose dehydrogenase)、カーボンナノチューブ(CNT)、非イオン性界面活性剤(Triton-X)および架橋物質(polyethylene glycol diglycidylether)と水溶液に溶解させ、攪拌および超音波分散方式を用いて各溶液を製造した。
2.持続血糖電気化学センサーを製作するために製造した各溶液をカーボンペーストが印刷された電極上に分注してコーティングし、その後、常温で24時間架橋反応により硬化した。硬化後、蒸留水を使用して製造されたセンサーを洗浄した。
3.上記で製作された電極の電子伝達性能を化学式61を含む電極と比較するための方法で循環電圧電流法(cyclic voltammetry)を用いた。
4.この実験結果をそれぞれ下表4~図4に示す。
実験材料/条件
作動電極(working electrode):上記で製作された電極
基準電極(Reference electrode):Ag/AgCl電極
対向電極(Counter electrode):プラチナワイヤー(Platinum wire)
電解質(electrolyte):リン酸緩衝液が含まれている生理食塩水(Phosphate buffer with NaCl solution)
テストパラメータ
-装置:EmStat(PalmSens Co.)
-Technique:cyclic voltammetry
-Potential range:-0.3~0.4V
-Scan rate:10mV/s
上記表4および図4に示すように、本発明による酸化-還元重合体が適用された電極の電位E
0は比較群電極より低い電位を有する。これは、実験例1と同様の結果であり、また、この実験で持続血糖測定用電気化学的センサーの作動電圧が比較群より低い電圧でも安定的に使用することができることを確認した。
実験例3:持続血糖測定用電気化学的センサーのグルコース濃度変化に対する感応度比較
1.本発明による化学式51、53の化合物と、比較群として化学式61の化合物を用いた前記実験例2で製作された電極を0~100mMのグルコース溶液で時間帯電流法(chronoamperometry)を行って比較した。
2.時間帯電流法を行う際に印加する電圧は化学式51、53の化合物を用いた電極は0.15V、比較群として化学式61の化合物を用いた電極は0.25Vを印加した。
3.グルコース濃度は0.01、0.05、0.1、0.5、1、5、10、50、100mMであり、各濃度まで達するように200秒の間隔をおいてリン酸緩衝液が含まれている生理食塩水溶液に高濃度のグルコース溶液を注射した。各実験は50分間進行した。
4.この実験結果を、それぞれ図5および図6に示す。
実験材料/条件
作動電極(working electrode):上記で製作された電極
基準電極(Reference electrode):Ag/AgCl電極
対向電極(Counter electrode):プラチナワイヤー(Platinum wire)
電解質(electrolyte):リン酸緩衝液が含まれている生理食塩水(Phosphate buffer with NaCl solution)
テストパラメータ
-装置:EmStat(PalmSens Co.)
-Technique:chronoamperometry
-Potential range:0.15V、0.25V
図5および図6に示すように、本発明による酸化-還元重合体が適用された電極はいずれも10mM以下の濃度のグルコースに対する直線性を示し、比較群電極よりも低い電圧を印加したにもかかわらず同様の感応度を示した。特に、化学式51、53の化合物が適用された電極は100mMの濃度の電流が比較群よりも大きいことから、最大酵素活動度Vmaxは1.2~2倍程度大きいとみなされる。
実験例4:持続血糖測定用電気化学的センサーの電圧の増加によるグルコース感応度比較
1.本発明による化学式51、53の化合物と、比較群として化学式61の化合物を用いた前記実験例2で製作された電極を400mMのグルコース溶液でマルチポテンシャルステップ(multi-potential step)法を行って比較した。
2.マルチポテンシャルステップ法を行う際に電圧は-0.2V~0.35Vを含み、その間の0.05V間隔の電圧で300秒間電圧を維持して電流を観察した。
3.この実験結果を、それぞれ図7に示す。
実験材料/条件
作動電極(working electrode):上記で製作された電極
基準電極(Reference electrode):Ag/AgCl電極
対向電極(Counter electrode):プラチナワイヤー(Platinum wire)
電解質(electrolyte):リン酸緩衝液が含まれている生理食塩水(Phosphate buffer with NaCl solution)
テストパラメータ
-装置:EmStat(PalmSens Co.)
-Technique:multi-potential step
-Potential range:-0.2~0.35V
図7に示すように、本発明による酸化-還元重合体が適用された電極はいずれも比較群電極よりも低い電圧でグルコースに対する感応を示すことを確認することができた。